2016年10月
2016年10月31日
タイトリスト 917D3 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは タイトリスト 917D3 ドライバー です。

シャフトは ATTAS PUNCH です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.0、シャフト重量は67g、バランスはD4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は321gです。

タイトリストのニュードライバーです。
915の後継モデルです。
VG3の人気も高いですが、この910シリーズの最新モデルをずっと待っておられた方も多いのではないでしょうか?
913よりも、915よりも、かなり機能性を感じさせます。
915を始めて試打したのが、もう2年前になるのかと思うと、月日の流れがとても早く感じられます。

ヘッドの形状はシャロータイプです。
これまでと同じように見えます。

ネックの長さも、これまでと同じように見えます。

ネックには調整システムが搭載されていました。
この調整システムも、これまでと同じです。
最近は敢えて調整システムを搭載しないメーカーも増えてきましたが、タイトリストはまだ搭載し続けるようです。

試打するのは、この『A1』のポジションです。
このポジションがノーマルなのだと思います。

ソールには溝がありました。
915から採用された溝です。
ACTIVE RECOIL CHANNELと表示されていました。

溝の深さは結構ありますが、おそらく915と変わらないと思います。
今度機会があれば見比べてみたいと思いました。

何といっても、このウェイトが目を引きます。
今回の一番の変更点ではないでしょうか?
よく目立っています。
こういう物があると、構えたときに邪魔に感じるのではないかな?と思ったのですが、タイトリストのクラブなので、おそらくそういうところはきちんとクリアできているだろう・・・。と思いました。

ヒール側から見ると、このようになっていました。
専用の工具を使えば、交換できそうです。
色々な重さが用意されているのでしょうか?

トゥ側も出っ張っているので、筒状になっているのかな?と思いました。
かなり思い切った設計になっているようです。

『SUREFIT CG』という文字がありました。
どういう意味なのでしょうか?
何やら新しい技術が取り入れられているようです。

フェース面のデザインは前のモデルとちょっと違っています。

下には『RADIAL SPEED FACE』の文字がありました。
弾きが良さそうな印象を与えます。

ディープというよりは完全にシャロータイプのヘッドです。
今は殆どが、このような形です。

いい顔をしています。
クセのない、素直な感じです。
タイトリスト顔といっていいと思います。
これまでもありました。
黒色ではなく、少しグレーが入っていました。
昔のメタルっぽい感じがして、懐かしいです。
タイトリストにシルバーのヘッドはよく似合います。
昔の975Dを思い出しました。

このクラウンマークは前のモデルから採用されました。
このマークにはどのような意味があるのでしょうか?
私はその前のマークのほうが好きでしたし、もっと言えば無いほうが好きです。
しかし、これまでのモデルを見るとクラウンマークの無いモデルは見当たらないので、これからも採用され続けるのだと思います。
今は『ヘッドの見え方』にも気を配っているメーカーもありますが、このドライバーはとてもシンプルな感じがします。

素振りをしてみると、これまでとちょっと違うな・・・。と思いました。
シャフトに個性があります。
全体的な重量などはいい感じなのですが、シャフトが面白いな・・・。と思いました。
黄色いデザインが目を引きますが、最近ではあまり見られなかった『しなり感』でした。
先端がしっかりしていて堪えてくれる感じです。
最近は『走り系』のシャフトが多かったので、珍しいな・・・。と思いました。
先端がしっかりしている分、中間くらいが軟らかく感じられました。
重いとか、硬いという印象はありませんが、がちっとハマってしまえば、かなり高いパフォーマンスが期待できそうだな・・・。と思いました。
名前はPUNCHということですが、これが今年のATTASのニューモデルなのでしょうか?
ATTASは毎回カラフルな印象も強いですが、それ以上にネーミングが面白いです。
前のモデルは『G7』だったので、今年はどんな『8』に関わるネーミングなのかな?と思っていたのですが、予想外でした。
パンチとハチをかけているのかな?
それとも、ボクシングのパンチを意味しているのかな?と思いました。
シャフトの性格が、この名前になっているような気がしました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
変なクセのない、整った顔です。
タイトリストらしい構えやすさです。
シャロー感を感じたからでしょうか?
ヘッド体積は大きく見えました。
460に近く感じられるほど大きく見えました。
これがもし、もっとディープなタイプだとコンパクトに感じられたのだと思います。
方向性への不安も無く、他の部分も自然に感じたので、リラックスして構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』は、まったりとしていて、いいと思いました。
適度な柔らかさがあって、硬い感じはしません。
タイトリストドライバーらしい打感といったらいいでしょうか?

『音』は大きすぎず、いい感じです。
インパクトが緩むことも無く、しっかりと振っていけました。

『球のあがりやすさ』という点では、予想していたよりも少しタフな感じがしました。
結構高さを抑えていました。
これはヘッドよりも、おそらくシャフトによるところが大きいように感じます。
どちらかというとライナー系に近い球を打つことができました。
このドライバーはこれまで通り、色々なシャフトが用意されているそうなので、違うシャフトを挿せばまた違った結果になると思います。
走り系のシャフトにすれば、もっと上がりやすくなるのではないかな?と思いました。

『安定性』は、かなりいい感じです。
ここの部分が一番大きく前の部分と変わったところだろうな・・・。と思いました。
前のモデルの915よりも、確実に直進性が高まっていると思います。
曲がりにくい感じがします。
いい顔をしているということもあるのですが、ラインがとても出しやすく、そこからブレる感じがしません。
ヘッド後方にあるウェイトが、かなり効いているのではないでしょうか?
見た目以上の易しさを感じました。

『飛距離性能』は、これまで通り、いい感じです。
前のモデルの915。
そしてその前のモデルの913が、かなりハイレベルだったのですが、その流れを汲んでいると思いました。
前のモデルよりも、驚くほど大きく飛距離が伸びたとは、正直思いませんでしたが、直進性が高まり曲がりを抑えられるので、その分期待できるのかな?と思いました。
『易しさ』を飛距離性能に取り入れているといったらいいでしょうか?

『操作性』は、いい感じでした。
直進性が高く感じられたのですが、左右へも対応してくれました。
今のドライバーの特長のひとつだと思うのですが、大きく曲げるというよりは小さく曲げることがしやすい感じがしました。
球がつかまりすぎないので、左への不安が殆ど無く、しっかりと振っていくことができました。
最初は少し右から回してみようかな?と思ったのですが、それは不要だと思いました。
いつも通り、素直に打っていくだけで、あとはしっかりラインが出る感じです。

『易しい』という印象が一番強く残りました。
直進性が高く、左右へのブレが小さい感じがしました。
見た目はシュッとしていますし、タイトリストのドライバーなので、難しそう・・・。と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、『見た目以上の易しさ』を搭載しているドライバーだと思いました。
なので、敬遠されず多くの方に試していただきたいと思いました。

ただ、装着されている『ATTAS PUNCH』というシャフトは先がしっかりしていて多少つかまりにくくなっているので、先調子のシャフトを使い慣れておられる方には合いづらいところがあるかもしれません。
先走り系のシャフトとは明らかに性格が違う印象をもちました。
全体的な硬さはそれほど感じませんが、いい意味でちょっとクセといいますか個性のあるシャフトだと思いました。
私は左へのミスが怖いので、易しく感じましたが、球がつかまりきらない、あがらないと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、先ほども書きましたが、他にも色々なシャフトが用意されているようなので、違うシャフトにすればもっと印象も変わってくると思います。
おそらく、このATTAS PUNCHが『純正シャフト』ではないと思います。

最初見たときは、かなり個性的といいますか、高い機能性を感じ、構えたときに邪魔にならないかな?と思ったのですが、そんなことは全くありませんでした。
曲がり幅が抑えられ、易しさが確実にアップしているように感じました。
次のモデルにも、おそらく調整機能が搭載されると思いますが、できれば搭載されずにもっと設計自由度が高くなった『純』なドライバーにも出会いたいと思いました。
タイトリストらしい、フィーリングにこだわる部分と、機能性を追求している部分が感じられ、それが上手くバランスが取れていると感じました。