2013年03月
2013年03月31日
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Zodia DIAMOND BRIDGE アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Zodia DIAMOND BRIDGE アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は434gです。

とても個性的でカッコいい、ゾディアのアイアンです。
ゾディアはウェッジというイメージが私にはあるのですが、今日はアイアンを試打する機会に恵まれました。
今の大手有名メーカーのアイアンとは、明らかに一線を画すタイプのアイアンです。
昔の懐かしい味が蘇ってくるようなクラシカルなデザインに、思わず見入ってしまいました。

すごくシャープです。
全てにおいて『エッジ』が効いている・・・。といったらいいのでしょうか?
輪郭がとてもシャープです。
切れ味の鋭いショットを打たせてくれそうな予感がします。
打つ前から既に、いい雰囲気が伝わってきます。
気持ちの高ぶりも最高潮まであがってきました。

彫りも浅く、完全なハーフキャビティといっていいように思います。
彫りが浅い分、それほど易しさはないのかもしれませんが、その『美しさ』に魅了されてしまいます。
クラブは高機能で易しいほうがいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるとは思いますが、このような見る者を圧倒するような美しいアイアンを目にすると、手に取らずにはいられません。
早くも『ゾディアワールド』に引き込まれたような気がします。

ホーゼルには『HYOGO JAPAN』と記されていました。
まさにアイアンの聖地といっていい場所だと思います。
私はアイアンの聖地というと、まず『山形県』と『岐阜県』を思い浮かべるのですが、兵庫県にも素晴らしいメーカーがたくさんあります。
OEMで製造しているメーカーもたくさんあると聞いたことがあります。
三浦技研やロイヤルコレクションなどの有名メーカーも兵庫県ですし、藤本技工やバルドもそうだったように思います。
クレイジーのアイアンを作っているのも、兵庫県のメーカーだと聞いたことがあります。
こうして考えてみても、兵庫県というところは本当にクラブ作りの盛んな県だということが解ります。
そして、ただ盛んなだけでなくて、品質もピカイチなところが日本のいいところだと思います。
ただ単に数多く作ればいいというものでもありません。
ゴルフクラブに限ったことではないですが、今は『MADE IN JAPAN』といっても、海外の方が日本に来られて作られた物もたくさんあります。
それも立派な『MADE IN JAPAN』に変わりはないですし、品質などがきちんとクリアされていれば、どの国の方が作られた物でもいいと思っています。
しかし、それでもやはり『MADE IN JAPAN』は『日本人が作った』ものであって欲しいと思っています。
そういったことを含めて『MADE IN JAPAN』といえるのではないでしょうか?
『MADE IN JAPAN』の後に『MADE BY JAPANESE』という言葉あると、なおさら好感度がアップするような気がします。
そういった意味でも、この『HYOGO JAPAN』という文字には魅力を感じました。
兵庫県にたくさんおられる優れた技能をもった職人さんたちが作ったんだろうな・・・。と思いました。
聞くところによると、兵庫県は『日本ゴルフクラブ発祥の地』なのだそうです。

トゥ側のところに『HANDCRAFTED BY CHIBA』と表示されていました。
このアイアンは千葉文雄さんという日本でも指折りの有名な研磨師の方の手によって造られたのだということを聞きました。
私は千葉さんという方を存じ上げなかったのですが、すごく有名な方なのだそうです。
以前試打して、すごく気に入っている『BUCHI』の田淵さん同様、その業界内では知らない人がいない・・・。というくらい有名な方なのだそうです。
BUCHIを試打したときにも思ったのですが、私はこういったことを全くといっていいほど知らずに過ごしていて恥ずかしくなります。
本当に不勉強だと実感します。
ゴルフが好きで好きでたまらない私ですが、こういったクラブ情報について、殆ど『無知』といっていいように思います。
もっと勉強しようと反省しました。

このまるで『眼』にも見えるデザインが特徴的です。
これが、このアイアンの名前の由来なのだと思います。
このダイヤモンドのようなデザインが少し肉厚になっていることもあり、ここでヒットして欲しい・・・。というメーカーの思いなのかな?と思いました。
もし、そうだとすると結構広い感じがしますし、かなり厚めにヒットしても大丈夫だな・・・。と思いました。
私はこのバックフェースのデザインをひと目見て、日本に古くから伝わる妖怪の『一つ目小僧』を連想しました。
とてもインパクトのあるデザインですし、一度見たら忘れないだろうと思います。

リーディングエッジが削られているところが、今のアイアンっぽいところだと思いました。
外観はとてもクラシカルな雰囲気がありますが、ところどころを見ると、今のクラブの流れに沿っているようにも見えます。
昔はリーディングエッジが尖った物ばかりでした。
勿論、今でも尖ったアイアンはありますが、『削り』が入っているほうが多いような気がします。
私がビギナーの頃、アイアンのリーディングエッジが削れるくらい、使い込んでいかなきゃだめだ・・・。リーディングエッジがいい頃合いに削れたときには『一人前のゴルファー』になっているよ・・・。などと先輩から言われたものでした。
私もそうなれるようにたくさん練習しました。
昔はゴルファー自身の成長もそうですが、『クラブを何年かかけて使いこなす』という発想があったように思います。
最初は誰でも上手くいかないし、時間をかけてつくりあげるのだという考え方があったのだと思います。
しかし、今は違います。
『即効性』が求められるようになりました。
『何年かかけて』というよりも、すぐに結果が求められている時代なのだと思います。
今の流行のクラブを見れば、それがよく解ります。
それはアイアンに限らず、ドライバーなどでも同じです。
少ないキャリアの方でも、易しく打てるように設計されたクラブが多くなりました。
合理的な考え方になったのだと思います。

ソール幅は、標準的な感じがしました。
もうちょっと狭い感じを予想していたのですが、それほど狭くはありません。
こうして見ていても、すごく角張っているのがよく解ります。
丸みを帯びているところが少なく、『角(かど)』がくっきり浮かび上がっているようです。
線やカーブもところどころ均一になっていないので、新鮮な感じがします。
こういったところに『手削り感』を感じます。
機械で造られたのではなく、人の手によって造られたということが、すごく伝わってきます。

ネックの長さは、比較的標準タイプといえるような気がしました。
今はショートネックのアイアンも多いので、それらと比べると長く感じますが、本来はこれくらいが『標準』といえるような気がします。
こうして見ていても、このアイアンの『形状美』をすごく感じました。
『艶っぽい』アイアンです。

ボールを前にして構えてみても、懐かしい感じがします。
まさに『和顔』といっていいアイアンだと思います。
適度な『小顔感』と、少しエラを張ったような顔が特徴的です。
こういった顔のアイアンはよく目にしていたな・・・。と思いました。
トップラインも薄くて、すごくシャープに感じられます。
こちらのいうことを何でも聞いてくれそうだな・・・。と思いました。
呼吸も深く、楽な気分で構えることができました。
試打を開始しました。

打感はすごくいいです。
このクリアな打感のおかげで、飛んでいったボールの方向やだいたいの距離をすぐにつかむことができました。
こういったアイアンだと、ボールの行方が気にならないので、初心者の頃からの私の悪い癖である『ヘッドアップ』を防止することができます。
適度な柔らかさと、微妙なニュアンスが伝わりやすいアイアンです。
ミスヒットしたときも、すぐに解るので、私は好感がもてます。
今の易し過ぎるアイアンは、どこでヒットしたかが解りづらいものが多いです。
かなりトゥ寄りに打っても、それを打感で感じにくかったり、ボールが曲がりにくくなっていたりして、少し不安に感じることがあります。
いい意味で『アバウト』なのも時には必要だと思いますが、それが度を越してしまうと、却って難しく感じてしまいます。
ミスに対する寛容さも大事ですが、ゴルファーとクラブとの『心の接点』といいますか、通じ合う部分が大きいほうが球を打っていても楽しいですし、安心感があります。
そういった意味でも、このアイアンにはすごく魅力を感じました。

『球のあがりやすさ』という点では、結構タフなほうかもしれません。
誰にでもあがりやすくなるよう設計されているアイアンだとは思いませんでした。
そういった意味でも、ある程度『敷居の高さ』があるのかもしれません。
人によって、好みが大きく分かれるような気がします。
『ワンピース感』のあるアイアンです。
『削り出し感』のあるアイアンです。
ヘッド全体を見てみたのですが、タングステンなどの、いわゆる『異材』などもコンポジットされていないようでした。

『安定性』という点でも、『易しさ最優先』といった感じはしません。
ハーフキャビティらしい、シビアさが充分に感じられるアイアンです。
スイートエリアも、それほど広いとは思いませんでした。
普段、マッスルバックを愛用しておられる方には、難なく打てると思いますが、ポケキャビなどのミスに対する寛容さの大きいアイアンを使い慣れておられる方には、かなり難しく感じられるかもしれません。
ほぼマッスルバックと同等のシビアさはあるように感じました。
アイアンにまず何を求めるか?というのは、人によって様々だと思いますが、このアイアンは『ミスに対しての寛容さ』を第一に求めておられる方には合いづらいところがあるように思います。

『飛距離性能』という点では、今の色々なアイアンの中でも、はっきりと『飛ばないほう』だと思います。
外見から伝わってくる印象のまま、『飛距離』よりも『縦の距離感』を大切にしておられる方に適したアイアンだと思います。
『飛距離の為』とか『慣性モーメントの為』『あがりやすくする為』・・・。といった、今のアイアンに多く採用されている色々な工夫が敢えて排除されているように感じられます。
そういった意味でも、このアイアンは『使い手を選ぶ』といえるのかもしれないですし、メーカーも幅広い層を意識しているようには思えません。

『操作性』という点では、『GOOD』の一言に尽きます。
すごく敏感に、こちらの意思を感じ取ってくれました。
こういったアイアンは『以心伝心』できるので、試打していても、とても楽しいです。
左右に大きく曲げたり、低く出したり、色々なことができました。
こういった反応の鋭さは、マッスルバックと共通するところだと思いました。
アイアンには操作性よりも安定性を求めていきたい方には、あまり魅力的な感じはしないのかもしれませんが、私はボールを大きく曲げて楽しむタイプなので、魅力的に感じます。
最近はとても構えやすいアイアンでも、思っていたよりも曲がりづらかったりする物もあるのですが、このアイアンはすごく素直に反応してくれました。
外観のイメージと、使ったときのイメージが、ちょうどいい感じで『合致』しているアイアンだと思いました。

あっという間に楽しい時間が過ぎていきました。
大手有名メーカーのアイアンと違い、なかなか出会うことができないので、いつもよりも多く球を打ってしまいました。
もう、こんな時間なのか・・・。と練習場の時計を見て思いました。
こういった打感が良くて、反応の鋭いアイアンは球を打つのが楽しくてたまりません。
初対面でも、すぐに打ち解けあうことができたような気がします。
色々なクラブに接していると、時には、いくら球数をこなしても、なかなか親密感が得られない物もあります。
そういった点で考えてみると、このアイアンはすぐに打ち解けあうことができて、友達になりやすい感じがしました。

いわゆる『易しさ』が全面に感じられるアイアンではありません。
それと、この『削り感』も正直言って、好みが分かれるところだと思います。
大手有名メーカーのアイアンの『ライン』といいますか『縁取り(ふちどり)』のほうが好感をもたれる方も、実際は多いような気もします。
私はこのアイアンの『削り感』にはすごく魅力を感じますが、そうでない方もたくさんいらっしゃるのではないか?と思いました。

品質が優れていることや、『メイドインジャパン』『ゴルフクラブの聖地でもある兵庫県』。
そして有名な研磨師の方が作られている・・・。ということもあり、今のアイアンの中でも、かなり高価だと聞きました。
このアイアンの値段を聞いて驚きましたが、それに見合うだけの高い技術が注ぎ込まれているんだろうな・・・。と思いました。
海外の工場で、機械で大量生産されているアイアンとは、明らかに趣が異なります。

今はミスヒットに対する寛容さがあり、飛距離も出て、球があがりやすいアイアンがたくさん溢れています。
メーカーの個性が感じられなくなったような気がします。
総じて、そのようなアイアンは価格が低く抑えられています。
そういった意味でも、それらはコストパフォーマンスが高いといえるのかもしれません。

しかし、このアイアンは明らかに異なります。
ミスに対してはある程度シビアですし、球もあがりやすくなるように作られていません。
おまけに飛距離もそれほど出るタイプではありません。
それでいながら、この価格設定・・・。
『高慣性モーメント』とか『飛距離性能』『球のあがりやすさ』など、物理的な性能と価格でコストパフォーマンスを決めるのであれば、このアイアンは明らかに低いと言わざるを得ません。
しかし、もっと違うところに観点を置いてみて、例えば『グッドフィーリング』だったり、『操作性の良さ』や『距離感の出しやすさ』『他にあまり使っている人がいない』『名の通った有名な方が削っている』といった『付加価値』を求められるのであれば、このアイアンはすごく魅力的だと思います。

かなり高価なアイアンですし、そこに私は『敷居の高さ』を感じたのですが、それ以外はすごく魅力的でした。
こういった、いい雰囲気を醸し出すアイアンには、それほどたくさん出会うことはありません。
今のアイアンの殆どが、いい意味で『均一化』されているような気がしてなりません。
しかし、このアイアンはたとえ同じシリーズのアイアンでも、一本一本微妙に違うような気がします。
昔でいえば、『パーシモンの木目の柄』が一本一本違っていたように、このアイアンも似たような感じがします。
そういった意味でも、『スペシャル』なアイアンといえるような気がしました。
この『特別感』に加え、試打していてもすごく楽しかったので、もし購入することができれば楽しいだろうな・・・。と思ったのですが、おそらく購入できないと思うので、一球一球をいつも以上に大切にして楽しむことにしました。
日本には、こういった素晴らしいクラブを造るメーカーがまだまだたくさんあるんだな・・・。と思い、嬉しくなりました。
当然のことながら『新溝ルール』に適合しているのだそうですし、『最新』のアイアンといえるのだと思いますが、このクラシカルな雰囲気から、『蒸気機関車SL』を思い出しました。
他のメーカーの高機能で最新式のアイアンが『新幹線N700系』だとすると、このアイアンが『D51』や『C62』のように感じられました。
スピードなどは新幹線に及びませんが、『雰囲気』とか『昔の良かった頃を思い出す』『あの汽笛』『ゆっくりだからこそ車窓を楽しむことができる』・・・。などといったことが、蒸気機関車の良さだと思います。
日頃、色々なメーカーのアイアンを試打していて、一様に同じような感じのするものが増えて、『没個性』を感じることが少なくないのですが、このアイアンには強い個性が光っていました。
私はこのようなアイアンが大好きですし、また何度でも手にしたいと思っています。
今日、たった一度の試打で、私の心に深く刻み込まれたアイアンです。
今日はとてもラッキーな日だったと思いましたし、その楽しい気分のまま練習場を後にしました。