2011年09月
2011年09月30日
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ミズノ MP-69 アイアン

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ MP-69 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は118g、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。

ミズノMPアイアンのニューモデルです。
毎年、新しいMPアイアンに出会うと、もう秋だなあ・・・。と思ってしまいます。
これからは他のメーカーからもたくさんのニューモデルが発売されると思うのですが、MPアイアンは私にとってとても大きな存在ですし、やはり『別格』といえるような気がします。
今回のアイアンは、こうして見ていても、少しフェース高が低くなった感じで、ややシャローに見えました。
しかし、それほど極端な感じもしないですし、できれば前のマッスルバックである『MP-68』と比較してみたかったのですが、2年前のモデルということで、今日は出会うことができなかったので、今度チャンスがあれば、ぜひ見比べてみたいと思っています。
7番アイアンにしては、『トップラインの丸み』も、少し目に付きました。
アイアンセットは通常、7番までは真っ直ぐに近くて、8番から丸みを帯びているものが多かったので、少し目立つ感じがしました。
しかし、それほど大きな違いでもないですし、特に気にするところではないような気もします。
それ以外は特に変わったところも見られず、これまでのMPアイアンらしい感じがします。
MPアイアンといえば、その多くが『ミラー仕上げ』ですし、このアイアンもそのようになっていますが、私はどちらかというと『サテン仕上げ』のほうが好きです。
しかし、ミズノのアイアンは、個人の好みに合うようにクラブオーダーシステムが充実しているので、『別注』で注文すればいいのだと思っています。
標準モデルのミラー仕上げをサテン仕上げにすると、確か1本当たり1000円くらい別にかかったと思うのですが、もし私が購入するとするならば、その追加料金を支払ってでもサテン仕上げにしたいと思っています。
しかし、これはあくまでも好みの問題であり、性能には直接関係ないですし、今のままのミラー仕上げを好まれる方もたくさんいらっしゃると思います。

こうして見ていても、MPアイアンらしい、とてもシャープでカッコいいデザインになっています。
このシンプルさがたまりません。
私は毎年年末に、その年に出会ったアイアンの中で、『アイアン・オブ・ザ・イヤー』を決めていたのですが、昨年は発表させていただくことを辞退させていました。
すごくいいアイアンがたくさんあって、なかなか順位を決められないところがあったからです。
しかしながら、その素晴らしいアイアンたちの中で、一番私の心に強く残っていたのは、昨年のモデルの『MP-63』です。
その打感や顔・・・。など、かなり気に入るところがあり、また慣れ親しんでいるMPということで、すごく気に入っています。
もし購入するとするならば、間違いなく候補に入っているアイアンです。
久しぶりにキャビティにするのもいいな・・・。と思っています。

『ホーゼルの長さ』も、しっかりとキープされていますし、いかにもMPアイアンらしい感じがします。
『ソール幅』はそれほど広い感じではなく、むしろ狭いほうだと思います。
昨年のMP-63と比べても、明らかに狭いと思います。
こういったところは、やはりマッスルバックらしいところかな?と思いました。

素振りをしてみても、やはりすごくいい感じです。
つくづくクラブは『重量』だ・・・。と思ってしまいます。
軽すぎずに、自分に合ったクラブはとても振りやすいですし、使い慣れたシャフトが挿さってあることも安心感が高まります。
MPアイアンということで、フィーリングがいいことは既に『既成の事実』なので、早くそのフィーリングを楽しみたい・・・。という気持ちを抑えながら、素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみても、さすがの構え感です。
ミズノらしい、『すっきり感』が味わえる造りになっています。
余計な『雑味』などが感じられません。
アイアンにおいて、世界のトップメーカーであるミズノの最新アイアンなので、おそらく色々な工夫が組み込まれているのだと思いますが、こういった見た目では、それをあまり感じさせないところに、また魅力を感じます。
とても美しい顔をしたアイアンですが、昨年のモデルの『MP-63』の印象よりも、やや『ヒール側』が厚くなった感じで、フェースターンを抑えるような印象を受けました。
私はフェースターンを大きめに取っていくタイプですし、この構え感だけでいうと、昨年のMP-63のほうが、より自分の球筋に対して自然なイメージが持ちやすい感じがしました。
しかし、このアイアンもすごくいい顔をしていますし、ドロー系というよりはフェード系のイメージを持ちやすく、こういったアイアンを使い慣れているとフェードボールの精度も上げていけるのかな?と思いました。
大顔ではないですし、グースも強くないので、いかようにも対応してくれそうな『懐の深さ』を感じました。
年に一度の、MPニューアイアンに出会えた喜びを感じていました。
いい目の保養ができていますし、こういった美しいクラブに出会うと、自然と肩の力が抜けて、いい意味での『脱力感』を感じることができます。
試打を開始しました。

『打感』は、予想通り『極上』ともいえるハイレベルでした。
すごく心地いい感触ではありますが、MPアイアンということで、こういったところは既に『想定内』だと私は思っています。
それだけ私はMPアイアンに対しては、高いボーダーラインを引いています。
『良くて当たり前』といったところがあります。
『軟鉄鍛造』とひとくちにいっても、その素材には『S25C』や『S20C』などが代表的ですが、ミズノは昨年のMP-63もそうですが、『S25CM』にこだわっているようです。
私は『S25C』や『S20C』もすごく好きなのですが、今回のこの『S25CM』もすごくいいです。
何と言ったらいいのか解りませんが、『乾いた打感』といったらいいでしょうか?
野球経験者の方なら、ご理解いただけると思うのですが、乾燥させた木製バットでホームランを打った感触・・・。といったらいいでしょうか?
このアイアンの打感を楽しみながら、そのようなことを感じていました。
野球ではなかなかホームランを打たせてはもらえませんが、ゴルフは自分次第でいつでもホームランを打てるところがいいです。
一球一球、このホームランのフィーリングを楽しむことができます。
『柔らかい打感』というのもあるのですが、それ以外にも『プラスα』があるような気がします。
さすがはミズノのアイアンです。
他のメーカーのアイアンにも、そのメーカーなりの『こだわり』や『真剣度』『技術の高さ』などを感じますが、MPアイアンには、それ以外にも職人さんの『熱い魂』や『情熱』、もっと上を目指す『向上心』などが感じられます。
昔からハイレベルで有名なMPアイアンを発表してきながら、毎年ニューモデルを発表することは、開発者の方たちにとって、とてもプレッシャーのかかることだと思います。
それでもこういったいいアイアンを発表してくるのだから『凄い』と言わざるを得ません。
色々なメーカーの、たくさんのゴルフクラブを試打していると、今年のモデルよりも、明らかに昨年のモデルのほうがいい・・・。と感じることは、よくあります。
それくらいゴルフクラブ(特にアイアン)というのは、『行き着くところまで行ってしまった感』を感じずにはいられません。
メーカーは毎年大変だと思います。

『球のあがりやすさ』という点では、だいたい想像していた感じでしたが、特別『タフ』な感じはしませんでした。
昨年のハーフキャビティのMP-63よりは、ややタフな感じもするのですが、それほど難しい感じはしませんでした。
今日は他のアイアンに出会うことができなかったのですが、今度ぜひ『MP-63』と『MP-68』を借りて比較してみたいと思いました。
おそらく、これまでの『MPマッスルバックアイアン』の中では、易しい部類に属するのではないでしょうか?
しかし、これはあくまでの『MPマッスルバック』というカテゴリーの中でのことであり、その他のアイアンと比べると間違いなく『タフ』なアイアンだと思います。

『安定性』という点では、マッスルバックらしいところが充分に感じられましたし、シビアな部分があると思います。
キャビティアイアンに日頃から慣れておられる方には、難しく感じられるかもしれませんが、マッスルバックに慣れておられる方には、とても親しみやすく感じられる部分があるのではないでしょうか?
アイアンに易しさをまず第一に求めておられる方は、マッスルバックを敬遠される傾向が強いように思われますし、このアイアンにも、それほど易しいとは感じられないような気がします。

『飛距離性能』という点では、やはりMPアイアンらしい、『ノーマルさ』が伺えますが、こういったアイアンを求めておられる方は、それほど『飛び』にこだわってはおられないような気がします。
あくまでも『操作性』と『距離感』が大切だということを、豊富なラウンド経験で実感しておられるのではないでしょうか?
このようなノーマルなアイアンで、ただ単にロフトを立ててしまったら、それは『7番アイアン』ではなく、『6番』や『5番』になってしまいます。
ここ数年、アイアンの番手とロフト角のバリエーションが、かなり増えてきましたが、このMP-69というアイアンは、あくまでもオーソドックスです。
『距離を打ち分ける』という、アイアン本来の役目を果たしてくれるクラブだと思います。

『操作性』という点では、構えたときの第一印象の通り、フェード系が打ちやすかったですが、ドロー系も難しく感じることはありませんでした。
変なクセのないので、左右どちらにも敏感に反応してくれますし、球を打っていて楽しく感じられるアイアンです。
『マッスルバックの良さ』といえば、やはりこの『高い操作性』にあるのではないでしょうか?
ただ単に難しいだけのアイアンだったら、いずれ姿を消すように思いますが、マッスルバックならではの『操作性の良さ』と『打感の厚み』があるからこそ、今でもゴルファーのニーズがあるのではないでしょうか?

こういった打感が良くて操作性のいいアイアンは、ついつい予定よりも多く球数を打ってしまいます。
無心になれるほど、球を打つことが楽しくて仕方ありません。
聞くところによると、今回のこのアイアンは、MP-68よりも少し敷居を下げているモデルになっているのだそうですが、それは日頃マッスルバックを愛用している方にとって易しく感じられるのであって、そうでない方には、やはり敷居の高いアイアンだと思います。
そういった意味でも、やはり一般受けはしづらいといえるのかもしれません。

先ほども書きましたが、私は昨年のモデルの『MP-63』がすごく気に入っていて、かなり購買意欲を刺激されています。
初めて試打した後も、目にする度に試打を繰り返し、そのフィーリングを何度も楽しみました。
今回のニューモデルのMP-69もいいですが、私が購入するとするならば、迷わず『MP-63』だと思います。
久々にキャビティアイアンを購入しようかな・・・?と思っています。
他にも三浦技研やエポンなど欲しいクラブがたくさんあり、迷ってしまいますが、やはりMPアイアンとは付き合いが長いですし、これまでの『経験』や、それによって得られた『安心感』から『MP-63』にするのではないか?と思っています。
しかし、これはまだわからないことなので、はっきりとはしませんが、昨年試打したアイアンの中でも最も印象深かったMP-63が一歩リードしていると思います。
そして、このMP-69も、出会う度に何度でも試打を楽しむことになるだろう・・・。と思いました。
タフさはありますが、MPらしい素晴らしい高フィーリングなアイアンです。
今日も、とても楽しい試打ができた日でした。