trpx
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2017年02月22日
trpx S-016 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは trpx S-016 ドライバー です。

シャフトは Speeder EVOLUTION TS です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77g、トルクは3.1、キックポイントは中元調子 です。

久しぶりに出会った、trpxのドライバーです。
このメーカーのクラブを試打した経験はまだとても少ないのですが、とてもいい印象をもっています。
大手有名メーカーにも、そして他の地クラブメーカーにも無い、独特な雰囲気があります。

適度な厚みがありながらも、シャローな印象を受けます。
黒いヘッドということもあると思うのですが、引き締まって見えます。
カッコいいドライバーです。
見慣れた感じもします。

ソールにある、このクロスのマークが印象的です。
形はちょっと違いますが、前のモデルにもありました。
このクロスのマークが、trpxのトレードマークなのでしょうか?

ネックはやや短めですが、今のドライバーの中では、平均的なほうだと思います。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれウェイトがひとつずつ配置されていました。
数字が無かったので、何gかは分かりませんでしたが、専用の工具を使えば簡単に取り外せそうです。
色々な重さが用意されているのでしょうか?

フェース面のデザインもいい感じです。
『X』になっています。
ヤマハなど、他のメーカーのフェース面を思い出しました。
弾きが良さそうなフェース面です。
少し硬い打感かな?と思いました。

セミシャローバックといっていいでしょうか?
よく見かける形状です。
最近のシャロータイプのドライバーの中では、厚みがしっかりとあるほうだと思いますが、ディープという印象はありませんでした。
私の中ではシャロータイプになります。

見慣れた感じの、いい顔をしています。
丸っこいタイプの顔です。
私のドライバーも同じようなタイプなので、親近感が湧きます。
少しフェースが被っているように見えました。
『つかまえ系』の顔に見えました。

素振りをしてみた感じは、なかなかいい感じでした。
シャフトもしっかりしていて、タイミングが取りやすいです。
スピーダーシャフト独特の走る感じが少し抑えられているように感じました。
先が暴れるタイプではありません。
色々なタイプのスピーダーがあるのだと思いました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
少し左を向いているように見え、そこが少し気になったのですが、それ以外は特に気になることはありませんでした。
細工をしなくても、このまま振っていけばいいように感じました。
フェース面もしっかり見え、やや高めのドロー系の球筋がイメージできました。
試打を開始しました。

『打感』は、やや軽めでした。
もっとズッシリした感じがあるかな?と思っていたのですが、そうでもなくライトな感覚で弾きの良さを感じることができました。
好感の持てる打感です。

『音』はおとなしめで、やや高めでした。
叩いても何の問題もない安心できる音でした。

『球のあがりやすさ』という点では、明らかにタフなタイプです。
シャロータイプのヘッドですが、あがりやすいという印象はありませんでした。
ある程度のHSが無いと、球が浮いてくれないかもしれません。
中弾道からライナー系に近い弾道でした。
もちろん、装着されているシャフトも大きく関係していると思います。
シャフトを替えれば、もっとあがりやすくなるように思いますが、基本的にイージーなタイプではないと思います。
敷居が低いタイプのドライバーではなく、ある程度ユーザーを絞り込んでいると思います。

『安定性』は、まずまずでした。
高い直進性があるという感じではなく、必ずどちらかに少し曲がる感じがしました。
大きく曲がるのではなく、プレイヤーそれぞれに持ち球が出やすいタイプのドライバーだと思いました。
球のつかまりもいい感じでしたし、一球目からちょうどいい感じのドローボールを打つことができました。
つかまりはいいですが、つかまり過ぎないのがいいと思いました。
これがもし『青いスピーダー』を使ったら、もっとつかまってフック系になるかもしれない・・・。と思いましたが、機会があれば是非試してみたいと思いました。

『飛距離性能』は、なかなか高いと思いました。
フェースの弾きが良いです。
スピンが少なめで、叩いていけるタイプです。
余計な浮力が『前進力』に効率よく変えられている感じです。
人によって好みが分かれるところだと思いますが、私は吹き上がるのが嫌なので、このドライバーの弾道は好きです。
躊躇なく、しっかりと振っていけるので、飛距離だけでなく、自然と方向性も良くなっているように感じました。

『操作性』は良いです。
普段使い慣れているタイプに近いからか、扱いやすい印象をもちました。
装着されているシャフトもあると思いますが、反応のいいドライバーだと思いました。
左右に素直に反応してくれました。
ただ私の場合、気を抜きすぎてしまうと左への曲がりが大きくなってしまったので、少し注意が必要だと思いました。
フェースが左を向いているように見えたからかもしれません。
これはクラブというよりは、明らかに私自身がしっかりしなければ・・・。と思いました。
憧れのフェードヒッターへの道のりは、まだまだ遠いです。

最近は重心距離が長めなドライバーが圧倒的に多いです。
フェースターンを難しく感じるドライバーが増えました。
それは今の『トレンド』といえるのかもしれないですし、この流れはこれからも続くように思います。
アイアンやウェッジなどはしっかりとフェースターンをしていくのに、ドライバーはそれを抑えて打っている・・・。という方も多いと思います。
アイアンの調子がいいとドライバーが悪い・・・。またその逆の日もある・・・。ということもあると思います。
このドライバーはそれが少なく、しっかりとターンさせていけるので、易しく感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
『超シャロー』『ラージサイズ』の、オートマチックタイプのドライバーを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれませんが、自然なターンでしっかりとつかまえて飛ばしていきたい・・・。という方には、とても魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?

幅広い層に対応しているドライバーではなく、ある程度ターゲットを絞り込んでいるドライバーだと思います。
ウェイトはありますが、調整機能は搭載されていません。
そこに物足りなさを感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、こういうタイプだからこそ、ハマる方にはたまらない魅力があるのではないでしょうか?

シャロータイプのドライバーですが、ずっとディープタイプに近い印象をもちながら試打をしていました。
このように強い球を打てるドライバーは大好きです。
球質も軽くなく、風の強い日でも頼もしい存在になってくれるだろうな・・・。と思いました。
また何度でも試打したいドライバーです。
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2014年03月01日
trpx S-013 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは trpx S-013 ドライバー です。

シャフトは trpx RAYTIS TOUALE です。
クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は52g、トルクは4.7、キックポイントは中先調子、クラブ総重量は302gです。

二度目のtrpxのドライバーです。
昨年、D-013 というドライバーを試打したのですが、今回は違うモデルです。
とてもデザインが似ています。

独特の、いい雰囲気が漂っています。
『飛ばし全開』といったところです。
先日試打した D-013 は、もう少しディープ系だったように思うのですが、このドライバーは少しだけシャローな感じがします。
Dはディープで、Sはシャローということでいいのでしょうか?

JGEのヘッドは見るからにポテンシャルの高さを感じさせるものが多いです。

ネックの長さは、少し短めに見えますが、D-013と大きな違いは無いように見えます。
今は、これくらいの長さが多くなったように思います。

シャローバック形状だと思いました。
『超シャロー』というほどでもないですが、薄さを感じさせます。
今の主流といっていいシャロー感だといえるのではないでしょうか?
今はディープバックを殆ど見かけなくなりました。

シャフトの先端近くには『RAYTIS TOUALE』と記されていました。
どんな意味があるのでしょうか?
私の持っている辞書には載っていませんでした。

クセがなくていい顔をしています。
厚み感よりもシャロー感があります。
JGEらしい、独特の丸っこさが印象的です。
この丸っこさが凄い飛距離をイメージさせます。
私は何度も経験してきたから、そう感じるのかもしれません。
形状や雰囲気だけで飛距離を感じさせるヘッドというのは、そう多くありません。
試打してみて凄いな・・・。と思うことはあるのですが、打つ前からそのように感じるのはとても稀なことです。
それだけ、これまで私がJGEの高性能なヘッドに出会ってきたからだと思いますし、今の私のエースドライバーにはたくさん助けられているからなのかもしれません。
『叩ける』『ライナー系』『低スピン』『推進力』『初速の速さ』『無駄のない効率の良い飛び』など、様々な距離に関する言葉が浮かんできます。

ただ、素振りをしてみて、正直物足りなさを感じました。
装着されているシャフトが物足りないです。
フレックスはSですが、全然硬くないですし、全体的な重量感なども足りません。
バラバラと動きやすいシャフトだな・・・。と思いました。
昨年試打した D-013 がいい感じだったので、このドライバーにも期待感が膨らんでいたのですが、ちょっとタイプが違うな・・・。と思いました。
trpxというメーカーのことを、私は全くといっていいほど知らないのですが、シャフトにも色々とあるんだな・・・。と思いました。
かなり合いづらいシャフトだったので、できれば違うモデルを・・・。と思ったのですが、この1本しかなかったので、試打を続けることにしました。
タイミングに注意するように心がけました。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
色々と曲げる・・・。というよりも直進性をイメージすることができました。
あまり大きくバラつくことはないように見えました。
球も高くあがりそうな感じでした。
『細やかな』というよりも『大らかさ』を感じました。
試打を開始しました。

最初から、方向性がかなりバラついてしまいました。
球が結構曲がってしまいました。
左右に大きくブレてしまい、コントロールしづらい感じがしました。
最初から、結構叩き気味にいったのですが、ボールが散らばってしまいました。
これはやはりシャフトによるところが大きかったように思います。
ヘッド自体は、かなり寛容さもあるように思うのですが、シャフトがかなり暴れてしまう感じでした。
今の私の技量では、この『暴れ馬』を乗りこなすのは、ちょっと厳しいように感じました。
ヘッドとシャフトのミスマッチ感を感じてしまいました。
ただ、これはあくまでも私がこのシャフトを使いこなせていないだけで、このままで充分という方もいらっしゃると思います。
私には難易度の高いシャフトでした。

『打感』はいい感じです。
JBEAMのクラブを使い慣れている私としては『ホーム感』があるといったらいいでしょうか?
あまり馴染めない感じのクラブを『アウェイ感』とするならば、このドライバーは完全に『ホーム感』があります。
弾きもいいですし、気持ちを込めて打つことができました。

『音』は独特の金属音ですが、これもまたいい感じです。
集中力を切らさずに打ち続けることができました。

球もあがりやすく、タフな感じはしません。
trpxのドライバーはJGE製なので、タフであがりづらいのでは・・・?と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、このドライバーはそんなことはありません。
勿論ロフトなど、色々な要素が絡み合うとは思うのですが、このドライバーはタフなタイプではないと思います。

『飛距離性能』は高いです。
JBEAMらしい、ハイレベルなドライバーです。
しかし、シャフトが合えば、もっと飛ばせそうです。
違うシャフトでも試してみたい・・・。と思いましたし、できれば D-013 と打ち比べてみたい・・・。と思いました。
おそらくいい勝負をすると思うのですが、あくまでも今の感じだと、私は D-013 のほうが合っているんじゃないかな?と思いました。
インパクトで力をギュッと凝縮させ、一気に解放していける感じがディープ系のヘッドにはあります。
シャロー系はどうしても凝縮ではなく、『分散』になってしまうところがあるような気がします。
『平均の飛び』ではシャロー系もいいところまでいくと思うのですが、『一発の飛び』『最大距離』という点ではディープ系に軍配があがるような気がしました。
今度できれば同じシャフトで打ち比べてみたいと思います。

『操作性』という点では、まずまずだと思いましたが、あまり極端なことはしたくないタイプのドライバーです。
それはヘッドの形状によるところもありますし、どうもシャフトが難しく感じました。
かなり『走る』といいますか『動く』タイプのシャフトなので、慣れるまでに相当の時間と球数を要すると思いました。

シャフトの印象が大きく作用しているとは思うのですが、私はこの S-013 よりも、昨年試打した D-013 のほうが好感度が高いです。
ディープ系とシャロー系の違いもあると思うのですが、D-013 の操作性の良さや、距離に対するポテンシャルの高さに魅力を感じます。

このドライバーも、シャロー系ではありますが、結構『しっかりとしたタイプ』のシャローです。
他の多くのメーカーのシャロー系ドライバーとは一線を画すような気がします。
『叩けるシャロー』といっていいと思います。

先ほども書きましたが、シャフトが全く合わなかったのがとても残念でした。
あまり出会うことのないメーカーのクラブなので、できれば『ベストな組み合わせ』で試打してみたかったのですが、こればかりは仕方ありません。
偶然、出会うことができただけでもラッキーだと思わなければなりません。
いつも思うことではありますが、改めて『クラブはシャフトが重要』だということを、今日は強く感じました。
気持ちよく振らせてくれるシャフトはとてもありがたいです。
このドライバーに装着されていた、trpx RAYTIS TOUALE というシャフトも性能が低いとは思いません。
ただ、私が使いこなせなかっただけです。
『走り系』で軽めのシャフトを好まれる方には合いやすいのかもしれません。

今日はちょっと苦戦してしまいましたが、いいクラブであることは間違いないので、多くの方に試していただきたいと思いました。
試打会などが実施されるといいな・・・。と思いました。
まだ新しいメーカーのようですし、知名度はそれほど高くはないのかもしれませんが、日本には大手有名メーカーだけでなく、素晴らしいメーカーがたくさんあるのだと改めて感じました。
有名プロが使っているクラブ、TVや雑誌などでいつも取り上げられているクラブ、大勢の方が使うクラブ・・・。そういったクラブのほうが安心できるし、使っていきたい・・・。という方には、ちょっと合いづらいところがあるのかもしれません。
今のゴルフクラブは昔に比べて、はるかに性能がアップしていますし、製品としての『出来不出来』の差が小さくなっているように思います。
しかし、それが決して無くなっているのではありません。
有名メーカーのクラブを厳密に計測してもらうと、バラつきが大きいことがあるのも事実です。
そういった『精度』ということを重要視するのであれば、大手よりも地クラブのようなメーカーのほうが勝っているところもあるのかもしれません。
『大量生産』ではなく、『少数生産』だからこそ、目が行き届くところもありますし、性能や精度の高さが『価格』となって表れるのは仕方のないことなのかもしれません。
他の人があまり使っていない珍しいクラブを使っていきたい・・・。という方にも、このようなクラブは合いやすいのかもしれません。
まだまだクラブとしてのバリエーションの多さは望めないようですが、これからも期待していきたいです。
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2013年10月26日
trpx D-013 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは trpx D-013 ドライバー です。

シャフトは trpx X-LINE です。
クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはSX、シャフト重量は67g、トルクは3.4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は315gです。

初めて出会ったtrpxというドライバーです。
私はこのメーカーのことを全く知りませんでした。
まだまだ知らないメーカーがたくさんあるんだな・・・。と思いました。
馴染みのあるメーカーのクラブも好きですが、初めて出会ったメーカーのクラブはどんなんだろう?と思い、ワクワクします。

trpxなので、そのまま『ティーアールピーエックス』と読むのかな?と思っていました。
子供の頃、恐竜が大好きだった私は『トリケラトプス』という名前を連想しました。
しかし、そんなことはないだろう・・・。と思いました。

そう思いながらトゥを見ると、『X』の文字が3つありました。
Xが三つ・・・。つまりトリプルのエックスで、トリプルエックスという読むんだろう・・・。と思いました。
かなり優れた物を表すことの例として『AAA(トリプルエー)』がありますが、『XXX(トリプルエックス』とはどんな意味があるのでしょうか?
『X(エキストラ)』が3つということなのかな?と思いました。

とてもカッコいい顔をしています。
この顔を見てすぐに、これはJBEAM顔だな・・・。と思いました。
この独特な丸顔と引き締まった感じの『逃がし顔』は『JBEAMそのもの』です。
JBEAMのドライバーには魅力的な物が多いですし、私が愛用しているドライバーはJBEAM製なので、とても敏感になっています。
いい思い出がたくさんあるせいか、こういった顔を見ただけで、すごく飛びそうだな・・・。と思ってしまいます。
まだ構えてもいないのに、弾道さえイメージできます。
私はまだJBEAMのクラブに出会って、日が浅いのですが、すっかり私の中に浸透しているように思います。
『いいクラブ』を造るメーカーはたくさんありますが、『脳を揺さぶるクラブ』を造るメーカーは、それほど多くありません。
JBEAMにはいつも揺さぶられ続けているような気がします。

ソールをよく見てみると『Supervised by jGE』と記されていました。
やはりJBEAMのドライバーなんだな・・・。と思いました。
かなりポテンシャルのあるヘッドだということが強く伝わってきました。

フェース面のデザインが、昨年試打した FX BM-435R に、よく似ています。
BM-435Rをベースに開発されたヘッドなのでしょうか?
BM-435Rには、いい思い出があるので、自然と期待値が高まってきました。

このクロスのマークがとてもオシャレです。
これがブランドマークなのでしょうか?
他のメーカーには、なかなか見られない、いい個性だと思います。
そういえばtrpxの『tの文字』も、クロスのような文字になっています。
今は一瞥しただけではどこのメーカーのクラブなのか解りづらい物も多くなりましたが、一目見てどのメーカーのクラブなのかが解ると好感度も高くなります。
性能やフィーリングと同様、『個性』もとても大切です。

ヒールのところには『MAXIMIZE THE POTENTIAL OF ALL GOLFERS』という文字が記されていました。
つまり、『全てのゴルファーのポテンシャルを最大にする』ということでいいのでしょうか?
万人向けのクラブは存在しないと思いますが、こう言い切れるだけのメーカー側の自信があるからなのだと思います。
事実、JBEAMのヘッドが高性能なことは、私自身が体感しています。
CRZ435は、今でも私のエースドライバーとして、大活躍してくれています。
かなり距離が稼げるので、セカンドに持つクラブがとても小さくなりました。

あとは、このドライバーのシャフトだな・・・。と思いました。
シャフトの先端付近には『X-LINE CONCEPT』と記されていました。
このシャフト以外にも、様々なシャフトがラインアップされているのでしょうか?
ヘッド同様シャフトも、とても凝ったデザインになっています。
こういった重厚感のある作りは大好きです。
ゴルフクラブは性能が大切なのはいうまでもありませんが、デザインもとても大切です。
まずは目で楽しませて欲しい・・・。と、いつも思っています。
他の人がたくさん使っているクラブをもつと安心する・・・。という方もいらっしゃると思いますし、逆にあまり人がもっていないクラブを使いたい・・・。という方もいらっしゃると思います。
私はどちらかといえば、後者のほうなのかもしれません。
ここ数年、地クラブメーカーの凄さに触れてからは、そういった思いが強くなったような気がします。

ウェイトが3つ配置されていて、やはりJBEAMのヘッドなんだな・・・。と思いました。
私のドライバーは六角レンチで簡単に交換できるタイプですが、このウェイトは専用の工具が必要なようです。
色々な重さのウェイトが用意されているのでしょうか?
ディープ系のドライバーが持つ、『拳感(こぶしかん)』といいますか『塊感(かたまりかん)』が感じられました。
シャロー系のヘッドも、今はとても逞しいものが増えてきましたが、やはり『パワーを凝縮』させていくイメージをもちやすいのは、こういったディープ系のヘッドです。
シャロー系は寛容さがある分、力が分散するイメージがあるのですが、ディープ系は寛容さがあまり感じられないものの、力を集中させていけそうに感じることがあります。
このドライバーには、とてもいい雰囲気がありました。
『力感』を感じられるクラブには、とても魅力を感じます。

ネックの長さは、やや短めにも見えるのですが、JBEAMは元々短めが多いように思いますし、今は他のメーカーもそれほど長くないので、普通かな?と思いました。
力強さと同時に、美しさも感じられました。
こちらの『やる気パワー』が、どんどんアップしていきます。

ディープ系のヘッドではありますが、どちらかといえば『セミディープバック』といっていいでしょうか?
こういった形状も、今は多くなったように思います。
叩きやすさを求めていきながらも、ある程度の方向性を維持していくには、これくらいがちょうどいいバランスなのかもしれません。

素振りをしてみると、今のドライバーの中では、かなりしっかりとしているように感じました。
大手有名メーカーのドライバーとは、ちょっと違う印象をもちました。
すごくハード過ぎるシャフトだとは思わなかったのですが、遅れることなく、しっかりとついてきてくれます。
タイミングも取りやすい感じがしました。
これまで何度も試打している『クレイジー CB-50』に似た感じのシャフトかな?と思いました。

ボールを前にして構えて見ても、独特な丸みを帯びた顔で、『見慣れた感』がありました。
普段通り、リラックスして構えることができました。
やや低弾道で力強く伸びのある打球をイメージすることができました。
フェース面が見えすぎないのもいいと思いました。
フェースアングルが被っている物はとても苦手ですが、フェース面が見えすぎて、いかにも高く上がり過ぎに感じられるドライバーも構えづらく感じて苦手です。
何とか細工をして、高く上がりすぎないようにしよう・・・。という意識が働いてしまいます。
高く上がりすぎる弾道が良くないことを、これまで何度も経験しているからだと思います。
その点、このドライバーはいい印象をもちました。
気持ちよく振り抜いていく・・・。ということだけに集中することができました。
マイドライバーにいつも助けられているからでしょうか?
こういった構え感をもったドライバーは『飛ぶ』というのを、これまでの経験から知ることができます。
今日は貴重な体験をしている日だな・・・。と思いました。
試打クラブで、ここまでボルテージを上げてくれる物は、そう多くありません。
いいイメージが色濃く頭の中を駆け巡りました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもいいです。
どちらかといえば、はっきりとした感じですが、硬くなくしっかりと受け止めることができました。
硬すぎる打感だと、どこかで逃がしていきたくなることもあるのですが、このドライバーの打感だと、しっかりと両手で受け止めることができました。
インパクトをしっかりと感じ取ることができました。
『打ち応え』のあるドライバーだな・・・。と思いました。

『音』も爽快感があり、聞き応えのある、いい音です。
もっと高めの金属音を予想していたのですが、実際はそうでもありませんでした。
一球目から、いいインパクトを迎えることができました。

『球のあがりやすさ』という点では、今の一般的なドライバーと比較しても、かなりタフなほうかもしれません。
打つ前から予想していた通り、『高弾道系』ではありません。
むしろはっきりとしたライナー系で飛んでいきます。
装着されているシャフトも弾道が高くなりすぎず、しっかりと押さえ込んでいける感じがしました。
気持ちよく叩いていけるドライバーです。
高く上がりすぎないので、加減をしなくてもいいところに魅力を感じます。
『あがりやすさ』を優先して造られたドライバーではないことがはっきりとしていますが、極端に感じるほどタフだとは思いませんでした。
叩いていけば、結構高い弾道も出やすいと感じました。
今度、マイドライバーと打ち比べてみたいな・・・。と思いました。

『安定性』という点では、今のドライバーの中でも、あまり寛容な感じはせず、むしろ『正直』だと思います。
スイングが、そのまま球筋に表れます。
『高い直進性』をドライバーに求めておられる方や、少々のミスヒットは見逃してくれる寛容さを求めておられる方には合いづらいところがあるかもしれません。
見た目通りのディープ系ヘッドがもつ、ある程度の難しさはあるのかもしれません。
しかし、すごくシビアか?といえばそうでもないですし、気持ち『トゥ寄り』に打ったときの球がとてもいい感じでした。
こういったところもマイドライバーと似ているな・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、かなり優れています。
予想していた通り、ポテンシャルの高いドライバーです。
特にヘッドに注目していたのですが、装着されているシャフトも、かなりの高性能です。
ただ、やはり『誰にでも』とか『幅広い層に受け入れられる』という印象は全くありませんでした。
クラブがプレイヤーに求めるものもあると思いますし、プレイヤー自身の好みも大きく分かれるところだと思います。
明らかにヒッターの方に合いやすいドライバーです。
『叩いていくべき』ドライバーだといえます。
幅広い層に対応している・・・。とはいえないですし、性格的に尖っている部分が見受けられます。
しかし、尖っているからいい・・・。ということもいえるんじゃないかな?と思いました。
この尖った部分にこそ、たまらない魅力や旨味があるのではないでしょうか?
平均的なクラブでは、いい感じでバランスは取れているけれど、何かこう強烈な魅力や個性に欠ける・・・。ということにもつながるのかもしれません。
幅広い層に『60点以上』の成績をあげるけれど、なかなか『90点以上』には到達しない・・・。といえるクラブはたくさんあるのではないでしょうか?
『オール・オア・ナッシング』という言葉を、このドライバーを試打していたら思い出しました。
人によって、かなり好みが分かれると思いますが、このドライバーを好まれる方にとっては、たまらない旨味が感じられるのではないでしょうか?
マイドライバーとタイプが似ているせいか、私はこのドライバーがとても魅力的に思えました。

『操作性』という点でも、いい印象をもちました。
左右に曲げるのも決して難しくありません。
むしろ敏感に反応してくれます。
こちらのイメージを伝えやすい感じがしました。
やはり『CB-50』とイメージが似ているな・・・。と思いました。
ある程度自分からつかまえていく必要があると思うので、スライスに悩んでおられる方には、難しく感じられる部分があるかもしれません。
操作性よりも安定性を優先したい方にも、合いづらいかもしれません。
オートマチックタイプというよりは、マニュアル的な印象をもちました。

色々な球を打っていくことができたので、退屈することなく、一球一球がとても楽しく、新鮮に感じられました。
気持ちの入り方も、いつもよりも強かったように思います。
trpxというクラブは初めてでしたが、最初から最後まで、ずっと親近感を感じながら試打をしていました。

JBEAMのヘッドですし、装着されているシャフトも、かなり高性能な感じがするので、一応(といいますか恐る恐る)値段を尋ねてみたのですが、やはりかなり高価なドライバーでした。
フィーリングや性能などにはとても親しみやすい印象をもっていましたが、価格的には少しハードルが高い感じもしました。
しかし、コストパフォーマンスが低いとは思いませんでした。
永く使い込んでいくのであれば、却って割安になると思いますし、使い込んでいっても飽きさせないだけの魅力を、このドライバーはもっています。

安いクラブをすぐに買い換えるのか?
それとも、多少高くても、それをずっと使い続けていくのか?
ということはプレイヤーの考え方などにもよると思うのですが、私は後者のタイプかな?と思っています。
現に今愛用しているドライバーも、かなり高価で、購入した後は、私の小遣いが大変なことになってしまいましたが、今となっては購入して良かったと思っていますし、これからもずっと大切に使っていきたいと思っています。
とても頼りになる相棒です。

とはいっても、最近のドライバー(特に海外メーカー)は価格が安くても、かなり高性能な物が多くなりました。
価格が必ずしも飛距離や方向性に直結しないのだということを、私は強く実感しています。
それだけ研究が進んできているのだと思いますし、売れるからまた新たな研究をし、それがまた人気が出る・・・。というように『正のスパイラル』に入っているのだと思います。
私たちゴルファーはとても大きな恩恵を受けられるようになりました。
ただ、厳密に測定してみると、結構『製品誤差』も見られますし、それも仕方のないことなのかもしれません。
そういった細かいことはあまり気にしない・・・。という方もいらっしゃるのだと思います。

100年後、200年後のゴルフクラブがどうなっているのかは、私には全く想像ができません。
今よりも、もっと発展していると思いたいですが、逆に『資源不足』などになって、今のような高性能・高品質ではないのかもしれません。
100年後・200年後のゴルファーは過去を振り返り、私たち21世紀のゴルファーは、ずいぶんと贅沢なクラブを使っていたな・・・。と思うかもしれません。
逆に『新素材』が開発されて、今よりもさらに飛距離や方向性が上がっているかもしれません。
その時になってみないと解りませんが、少なくとも今は『とても恵まれている時代』であることは間違いないと思います。
他のメーカーのクラブでもそうですが、このtrpxというドライバーを試打してみて、特にそう感じました。

今は地クラブと呼ばれるようなメーカーでも、大手有名メーカーのように積極的に試打会などが開催されるようになりました。
有名メーカーのクラブは手にすることができるけれど、なかなか地クラブを手にする機会が無い・・・。と思っておられる方はたくさんいらっしゃると思います。
私はたまたま運良く試打できることもあるのですが、それでもまだまだ知らないメーカーがたくさんあるのだと、このtrpxのようなクラブに出会うと強く感じます。
まだまだ勉強不足ですし、もっとたくさんのメーカーのクラブに出会いたいと思っています。
なので、多くのメーカーがもっと試打会を積極的に開催してくれればいいな・・・。と思います。
いいクラブはできるだけたくさんの方に試していただきたいと思っています。

プロが使っている・・・。とか、人気がある・・・。というクラブもいいですが、まずは『実際に打ってみてから』でないと解らないことはたくさんあると思います。
このドライバーはとても珍しくて希少価値が高い感じもしますが、これまでJBEAMやCRAZYのクラブを使ってこられた方には、とても親しみやすさを感じられるのではないでしょうか?
私はすぐに馴染むことができました。

今日は練習場にウェッジしか持ってきていなかったので、今度またこのドライバーを試打することができたら、マイドライバーと打ち比べてみたいな・・・。と思いました。
毎年、たくさんのドライバーを試打していますが、マイドライバーと打ち比べてみたい・・・。と思えるドライバーは『ほんの一握り』です。
このドライバーはその『一握り』の中に入っています。
入っていない他のドライバーが良くない・・・。というのではなく、あくまでも『タイプが違う』ということです。
最近のドライバーはとても高性能で親しみやすい物が増えてきましたが、ここまで最初から最後まで親しみやすさを感じたドライバーは、そう多くありません。
今日、何でマイドライバーを持ってきていなかったんだろう・・・。と思いました。

ウェッジを試打するときは、いつも以上に楽しんでいることが多く、ドライバーはウェッジほどではないような気がします。
勿論、ドライバーを試打することもすごく楽しいのですが、私はアイアンやウェッジのほうが好きなので、球数や費やす時間も多くなります。
しかし今日は、このドライバーでずっと楽しんでいました。
ついつい時間を忘れて打ち込んでしまいました。
飛距離性能の高さと操作性の良さが強く感じられましたし、フィーリングもすごくいい印象が残りました。
また何度でも試打したい・・・。と思いましたし、こんないいクラブを私だけが楽しむのは申し訳ない・・・。と思いました。
なかなか出会う機会がないクラブかもしれませんが、できるだけ多くの方に試していただきたいと思いましたし、このメーカーが日本全国で試打会を開催してくれるのを強く望みます。
明日、早速仲間たちに、このドライバーのことを紹介しようと思いました。
軽いステップで、練習場を後にすることができました。