ヤマハ
2020年11月24日
ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー


シャフトは Fujikura Air Speeder for Yamaha M421d です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は48g、バランスはD4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は279g です。

ヤマハインプレスUD+2シリーズの新しいドライバーです。
ヤマハらしく、とても美しくて高級感があります。
『質感がいい』ということも、ヤマハクラブの特徴です。

UD+2シリーズらしく、かなり大きく見えます。
ヘッド体積の上限は460ccですが、シャローにすることで、これだけ大きくできるということを再確認しました。
シャロー感が強く、いわゆる『円盤型』のドライバーです。

ヒール側には『UD+2』という表示がされています。
たしか『2番手上の飛距離』という意味だったと思うのですが、ドライバーの2番手上って、何だろう?と思いました。

ネックは短く、これ以上無いというほどシンプルです。
かなり『頭でっかち』に見えます。
ネックに調整システムは搭載されていません。

ソールのフェース寄りにある、この工夫にはどのような意味があるのでしょうか?
最近は溝であることが多いですが、これはまた新たな技術かもしれません。

ヒール側にはウェイトがひとつだけ配置されています。
ヘッドの大きさの割には、ウェイトは大きくありません。

トゥにある、ヤマハのマークがよく目立っています。
このマークは世界で認識されていて、それくらいヤマハは世界的な楽器メーカーです。
しかし、ゴルフブランド専用のマークがあってもいいのかな・・・。と、いつも思っています。
ピアノは海外メーカーが多いですが日本のメーカーも優秀で、私はヤマハと河合楽器のピアノが世界最高だと思っています。
私は小さい頃、ピアノを少しだけ習ったことがあり、どうも性に合わなくてすぐに辞めてしまったのですが、もしピアノが弾けたらどんなに素晴らしいことかと後悔しています。
ショパンの英雄ポロネーズや、リストのラ・カンパネラ、リチャードクレイダーマンのレディーディーが弾ければ、どんなに幸せなことか・・・。
ピアニストの方が羨ましいです。
その教室にあったのが、YAMAHAとKAWAIピアノで、上手く弾くことができなくても、その鍵盤が紡ぎ出す心地よい音に、いつも耳を傾けていました。
ピアノを弾くことは性に合わなかったのですが、ギターは多少たしなんでいて、ヤマハの黒いストラトタイプのギターを一本所有していました。
ネック部分がとても握りやすく、指板とフレットが、かなり凹むまで、弾き込みました。

超シャローヘッドです。
これはもうお馴染みで、かなり『後ろ』が長く見えます。

独特な顔です。
正直、好みではありませんでしたが、これだけの大きさやシャローにするには、理にかなった顔なのだと思います。

装着されているグリップは好感が持てます。
以前アイアンを試打したときにも経験しました。
ソフトさとしっかり感の共存したグリップです。

素振りをしてみると、かなり軽くてシャフトの動きも大きいので、タイミング重視でコンパクトに振っていくことを心掛けました。

ボールを前にして構えてみても、あまりいい感じはしませんでした。
しかし、これはあくまでも私の好みによるもので、このドライバーの構え感が良くないということではありません。
フェースが左を向いているように見えましたし、オフセットに見える工夫も要らないな・・・。と思いました。
クラウンにも、ソールと同じように□の凹みがあります。
やはり、これは何か意味があるのだろうと思いました。
試打を開始しました

『打感』は少し堅い感じがしましたが、特に問題はありません。
好感が持てる打感です。

音も好感が持てました。
やや乾いた感じの音で、心地よく打っていくことができました。

球はあがりやすくて、かなり打ち出しが高いです。
ロフト(10.5度)もあると思いますが、ドロップした球が打てないと感じるほど、自然にあげてくれます。
こういったところは、シャロー系ドライバーの特徴といっていいかもしれません。
後ろ(ヘッド後方)が重いドライバーの特徴で、スイング中、常に上を向くような感じです。
それを嫌って、少し上から打とうとすると、逆にスピンが増えそうに感じました。

『安定性』は高く、オートマチックなドライバーです。
スイートエリアも、かなり広いのではないでしょうか?
フェース面のほぼ80%以上は『曲がらないエリア』と感じるくらいの大らかさがありました。
私がフッカーだからかもしれませんが、球のつかまりが良くて、少しドローめな球が出やすいです。
ただ、このドライバーの場合は『ヘッドを操作する』というよりも、『シャフトを操作する』といったほうがいいくらい、シャフトに気を遣いました。

『飛距離性能』は、このスペックのドライバーとしては、高いレベルにあると思います。
叩きにいかないほうがいいドライバーです。
少しパンチが入ると、途端にスピンが増して高~くあがって、急速に落ちる感じがしました。
フェースの弾きがすごくいいので、高反発モデルなのかと店員さんに尋ねたのですが、ルール適合モデルだということでした。
最近は高反発と思わせるような弾きの良い適合モデルが多くなりました。
弾きはいいですが、反発係数の上限が定められているので、もうとっくに限界値までいっていると思うのですが・・・。

『操作性』という点では、このようなタイプなので、あまりいいとは思いませんでした。
『直進性』『曲がりにくさ』のほうが、どうしても勝ってしまいます。
球のつかまりがいいので、フェードヒッターの方には、特に合いやすいかもしれませんが、つかまり過ぎる感じもしないので、ドローヒッターの方に難しいというタイプでもありません。
試打後の感想

ヤマハらしく、美しいデザインが目を引き、新たな技術が加わっていました。

ヘッド全体の質感も良く、さすがヤマハだな・・・。と思いました。

フェースの弾きがいいので、少し振ってみたくなったのですが、抑え気味のほうがいい球が出ました。

見た目通りの性能で、かなりターゲットを絞っているのが解りました。

HS40以下の方で、この顔を好まれる方であれば、かなり相性がいいのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ヤマハゴルフ

2020年11月02日
ヤマハ インプレス UD+2 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 アイアン


シャフトは Fujikura Air Speeder です。
ロフトは25度、クラブ長さは38インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は49g、バランスはC9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は352g です。

ヤマハインプレスの新しいアイアンです。
ヤマハも毎年NEWモデルを発表してくれますが、ずいぶん久しぶりな感じがします。
ヤマハは惚れ惚れするような美しいアイアンもあれば、このように極限まで機能性を高めたモデルも発表していて、幅広い層から人気があります。
軟鉄の質感は無く、おそらくステンレスだと思うのですが、ヤマハらしくとても綺麗に仕上がっていて高級感があります。
チープさは全く見られません。
軟鉄の質感が苦手で、ステンレスの質感が好きだという方には、とても魅力的に見えるのではないでしょうか?
私はヤマハのクラブは美しくなければならないと勝手に思っているのですが、このアイアンも美しく仕上がっているので好感が持てます。
どのような形状のクラブが出てもいいですが、ブランドイメージだけは絶対に崩して欲しくありません。

大きいというよりは『巨大』という言葉がふさわしいアイアンです。
前のモデルも大きかった印象がありますが、今回はさらに大きくなったような気がします。
機会があれば、見比べてみたいです。


彫りの深さもたっぷりあります。
おそらく、今出回っているアイアンの中でも最大級ではないでしょうか?
これに匹敵するアイアンといえば、プロギアのeggくらいかもしれません。
重心の深さにもこだわっているようです。

トップラインは、やや厚めではありますが、このヘッドの巨大さからいったら標準といえるような気もします。
厚みがありますが、丸みが強調されていないのがいいです。

かなりソール幅が広いです。
こうして見ると、普通のアイアンというよりは、完全に『ユーティリティアイアン』といえます。
これだけソールが広いと、ダウンブローのイメージは湧かず、ソールを滑らせるほうが自然な感じがします。

ソールのポケットの部分には『ERIC OFF』の文字があり、前にも見たことがあります。
どういう意味なのでしょうか?

そのヒール側には3つの凹みがありますが、これも少し気になりました。
おそらく大きな意味は無いと思うのですが、わざわざこのような工夫がされているということは、それだけの理由があるのかもしれません。
実際に球を打つ前にクラブを見て、このように色々と想像力を働かせるのも試打する楽しみのひとつです。

ソール形状は丸いというよりは、かなり平らに近い形状です。
リーディングエッジが少し削られています。
抜けも結構良さそうですし、ソールを丸くして『接地面積』を小さくして滑らせるのではなく、ソール全体で均一に滑らせるようなイメージです。
マニュアルタイプのアイアンだと、色々な遊び方(使い方)ができるのが大きなメリットですが、このような『大船タイプ』といいますか、オートマチックタイプは一通りの打ち方しかできないようです。
応用は利かなさそうですが、その一通りの打ち方を高確率で出来るように作られているように見えます。
小回りが利くタイプを選ぶか、それとも小回りは利きにくいがひたすら真っ直ぐに運んでいけるタイプを選ぶかは、プレイヤーの好みによるところが大きいのではないでしょうか?

ネックは短めではありますが、今のアイアンの中では標準といっていいようです。
ヘッドが大きいので、かなり『頭でっかち』に見えます。
こうして見てもグースが利いているのが分かりますが、それほどきつくはありません。

フェース面にミーリングは無く、ごく普通のフェース面です。
このような質感のフェース面は、これまでもよく目にしてきました。

スコアラインの下二本が白です。
下一本は白というのはよく見ますが、二本というのは少ないです。
それだけ、ターゲット方向に向きやすくなるようにこだわって作られているのでしょうか?
私はスコアラインの白は要りませんが、このような工夫があったほうがいいという方もたくさんいらっしゃると思います。

装着されているグリップはソフトさとしっかり感の両方が味わえるタイプです。
このグリップは以前も目にしてきました。
シンプルさの中にも、色々な工夫がされているようです。
バックラインがありました。
私は無いほうが好きですが、スコアラインの白といい、グリップのバックラインといい、かなり構え方を限定しているようです。

素振りをしてみても、なかなかイメージが湧いてこないのですが、何とかタイミングだけでも合わせるように心掛けました。
こういったときは片手素振り(右打ち・左打ち)が有効で何度か繰り返し、ややコンパクトに振っていくようにしました。

ボールを前にして構えた感じは、予想していたよりもいいです。
ラージサイズではありますが、グースもキツすぎず、苦手意識は芽生えません。
トップラインの厚みが目立ちましたが、このようなタイプでは普通ですし、それほど気になりません。
いつも使い慣れているタイプのアイアンとは『全くの別物』だと思っていますが、遠くかけ離れた感じはしませんでした。
このようなラージサイズの『ユーティリティっぽい』アイアンの中では、かなり構えやすいです。
実際に見比べたわけではないので、はっきりとしたことはいえませんが、おそらく前に試打したモデルよりは、こちらのほうがいい顔をしていると思います。
このようなタイプは大顔ということもありますし、『フェース高』が低くてシャロー感がはっきりしたものが多いのですが、このアイアンは少しフェース高があって、弾道の強さをイメージさせてくれます。
トップラインが真っ直ぐではなく丸みを帯びているのでグースがきつくないものの、包み込むイメージを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
今回は、かなり顔にもこだわったような気がします。
試打を開始しました

最初の2球ほど、ダフってしまいました。
ダウンブローでやや薄めに拾って、そこから潰していく感じ・・・。というのではなく、最初から滑らせる感じでいいと思ったのですが、それでもダフりが強めに出てしまいました。
これはクラブのせいではなく、完全に私の未熟さによるものです。
軽量感とイメージの薄さが要因のような気もしたのですが、いったん打席を外し、もう一度素振りを繰り返してタイミングを整えることにしました。
どうも私は軽量級のクラブだとミスが出やすくなってしまい、これはなかなか治りません。
いくら練習しても、課題が無くなることは決して無くならないのが、ゴルフの奥深いところでもあり、楽しいところでもあります。
気持ちを落ち着かせて、再び試打を開始しました。

『打感』は馴染めませんでした。
薄い打感で、バチーンと弾く感じです。
打感から伝わってくる情報量も少なく、なかなか感覚が合いません。
しかし、このような打感は想定済みでしたし、驚くようなこともありませんでした。
フィーリングを度外視して作られているのかもしれません。
でも、この打感はいわゆる『ユーティリティアイアン』だけではなく、ノーマルタイプのディスタンス系アイアンでも経験してきました。
『球の乗り』や『くっつき感』ではなく、ひたすら『弾き』を重視しているのではないでしょうか?
この打感が好きだという方もたくさんいらっしゃると思いますが、正直私は好みません。

球はすごくあがりやすいです。
浮きやすいということもあるのですが、最高到達点がとても高く、『大きな山』のようです。
このようなタイプのアイアンだと、球はあがりやすくても『山の高さ』は少し抑えられているものが多かったように思うのですが、このアイアンはその山の高さもしっかり出せます。
構えたときにイメージした高さと、実際の弾道が完全に合っていません。
この合わないところに、今のハイテクがあるような気もします。
感覚的なことよりも、より機械的に(オートマチック的に)球を打つ(運ぶ)機能を重視して作られているのではないでしょうか?
かなりゆっくりめで打ってみたのですが、それでもボールは高~くあがっていきました。
こんなにゆっくり振っているのに、これだけの高さを出してくれているのは見事だな・・・。と思いました。

『安定性』はかなり高く、今のイージー系アイアンの中でも、トップクラスといって間違いないと思います。
スイートエリアが、かなり広めで『曲げにくい』アイアンです。
『大船の中の大船』といったらいいでしょうか?
キング・オブ・オートマチックといっていいかもしれません。
フェースターンやフォローのことを考えず、極端にいえば、フェースをボールにぶつける感じでストレートに近い球が打てるアイアンです。
同じストレート系の球筋でも、『弓で射るような』球筋もあれば、『ミサイルの発射台から放たれるような』球筋もあります。
このアイアンの場合は完全に後者でした。

『飛距離性能』はかなり高いです。
これまでのモデルもそうですが、この飛距離性能の高さが最大のウリといっても過言ではありません。
私の感覚では完全に『5番アイアン』ではなく、その先の『4番アイアン』といった感じです。
その4番アイアンの飛距離をすごく易しく高確率で打たせてくれるアイアンです。
ゆっくりめのHSでも充分あげてくれますし、飛距離も稼げます。
球のあがりやすさ・弾きの良さ・直進性の高さが、この飛距離を生んでいるのでしょうか?
前のモデルも凄い飛びだな・・・。と思いましたが、今回のモデルもかなり『エグい』です。
ドライバーのように飛距離を求めるクラブは『落ち際の緩やかさ』といいますか、緩めの落下角度が求められ、逆に距離感を大切にしたいアイアンは早く落ちて欲しいといいますか、必要以上に浮いて欲しくないというところがあります。
早く落ちて止まって欲しいということがよくありますが、このアイアンは弾きが強く、球の落ち際がゆっくりなので、ウッド系のような弾道に見えました。
アイアンにもし『飛距離選手権』があるとするならば、このアイアンは間違いなく『メダル候補』といえるのではないでしょうか?
ディスタンス系のアイアンはどうしても『止め』に不安が生じ、せっかくグリーンをとらえても止まってくれるか不安になりますが、これだけの高さがあれば、結構止まってくれるかもしれません。

『操作性』という点では、秀でていません。
曲げにくく、いい意味で『オートマ性』が邪魔しています。
インテンショナルなショットを打つために作られたアイアンでないことは打つ前から分かっていましたが、実際に曲げようと思っても、なかなか上手くいきませんでした。
ただ、球のつかまりはそれほど極端ではありませんでした。
それは『きつすぎないグース』にあるのかもしれません。
ラージサイズ独特の『ターンの遅さ』といいますか、『プッシュ感』が少し感じられました。
強いグースを好むスライサーの方は少し右に出てしまうかもしれませんが、大きなミスにはつながりにくいような気がします。
このような大顔のアイアンはどうしても『ヘッドをぶつける』というイメージになってしまい、そういったときはミスも出てしまうのですが、このアイアンは『アイアンライク』で構えられたからでしょうか?
大きなミスは出にくいです。
あとは、このアイアンに感覚を合わせていけると、もっと『お近づき』になれそうな気がしました。
試打後の感想

予想していた通り、かなり飛距離性能が高く、高機能なアイアンでした。
さすがはヤマハです。
アイアンのように構えられるようになっているのが大きな魅力です。
これは私の感覚といいますか、好みなのですが、ウッド系のクラブよりも、アイアン系のクラブのほうがラインを出しやすいです。
距離感も合わせやすく、いわゆる『保険』をかけやすいというのもアイアン系クラブの特長です。
このクラブはそのアイアンの構えやすさをもっていたので、そこが前のモデルよりも良かったように思います。
かなり飛んでしまうので、距離感はどうしても合いづらいですが・・・。

ラージサイズで飛距離の出るアイアンを使いたいけど、あの独特のボテッとした顔は苦手だ、アイアンのように構えられるディスタンス系アイアンを使いたいという方にはピッタリといえるのではないでしょうか?
強いグースが苦手な方にも合いやすいと思います。
ヘッドをガツンとボールにぶつけるのではなく、優しく『頬(ボールの横っ面)をなでる感じ』といったらいいでしょうか?
それでボールは高~くあがって飛んでいきます。
『番手感覚』を無くさせるアイアンです。

かなり機能的で、様々なハイテクが搭載されているのは間違いありません。
それでいて、美しさにも気を配っているのが魅力です。
飛ばすことだけに気を取られて、肝心のデザインがもうひとつだったり、質感が良くなくてチープに見えてしまったアイアンもありましたが、このアイアンはとても美しく落ち着いたデザインで高級感があるところがヤマハらしいです。

以前、前のモデルを試打したときに、『UD+2』の意味を店員さんに教えてもらったのですが、『二番手以上の飛び』を意味しているのだということでした。
今日試打してみて、完全に二番手以上で、私の感覚では三番手くらい上の飛距離を感じました。
その三番手上(4番アイアン)の飛距離が、高確率で易しく打てるアイアンです。
アイアンはその高さで、距離感をつかんでいくものですが、今日はそれができませんでした。
構えたときのイメージと、実際の弾道(高さ)が全く合いませんでした。
これからは『新しい高さ感覚』が求められるのかもしれない・・・。と、高い弾道を目で追いながら思いました。

今はアイアンにも飛距離性能が求められている時代だと思います。
なので、このモデルも大ヒットするのではないでしょうか?
これだけひとつの機能(飛距離)にこだわって作られているアイアンは潔いです。
私がアイアンに求めたい機能が、このアイアンには無いので、正直コースで使いたいとは思いませんでしたが、全く違うジャンルのクラブとして大活躍してくれそうです。
多くのゴルファーのニーズに応えた、高い機能性がありながら、構え感を改善するなどの工夫が見られるアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ヤマハ ゴルフ

2020年02月21日
ヤマハ RMX 220 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 220 ドライバー です。

シャフトは TMX-420D です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は46g、トルクは7.1、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は290gです。

ヤマハの新しいドライバーです。
ひと目でヤマハと分かるデザインで、美しく個性があるので好感が持てます。
オリジナリティのあるデザインは、その価値を高めます。
RMXが登場してから試打していて、最初は調整機能の印象が強かったのですが、飛距離も魅力的なブランドです。
初期モデルでは不具合があって、回収騒動もありましたが、そのときのメーカーとしての対応が素晴らしかったと私は思います。

ラージサイズで扁平といいますか、かなり平べったくて薄い感じがします。
最近は厚みのあるヘッドも見られるようになりましたが、まだまだこのようなタイプも多く見られます。
クラブの性能が大きく分かれてきているような気がします。

ソールには二本の赤い溝があります。
これは以前試打したFWにも見られました。
大きさが違うだけで、瓜二つなデザインです。

ネックは、やや短めですが、今では標準といえるでしょうか?

ネックには調整システムが搭載されていました。
調整システムというよりは、手軽にシャフトを交換するためのものかもしれませんが、詳しいことは分かりません。

シャロータイプですが、普通のシャローというよりは、『大型シャロー』といったほうがいいかもしれません。
シャロータイプは珍しくないですが、ここまで大きさを感じたのは久しぶりのような気がします。

装着されているグリップはシンプルなタイプです。
これまでも出会ってきました。
場所によってパターンが違います。
ソフトさはあまりありませんが、グリップ力は適度にあります。
しかし、これまでの経験上、このタイプはすぐに『使い減り』するタイプで、滑るようになると思います。
もっと『しっとり感』があれば、カバーできるところもありますが、このグリップはそういうタイプではないので、グリップ交換の時期は早いような気がします。
調整システムが搭載されているからでしょうか?
バックラインはありませんでした。
私はバックライン無しが好きなのですが、有りを好まれる方はとても多いと思いますし、そういった点では不満に感じる方がいらっしゃるかもしれません。
『調整システムの弊害』といったら大げさかもしれませんが、プラスがあれば、必ずマイナスもあるということです。

顔を見て、ギョッとしてしまいました。
ラージサイズなのは想定済みでしたが、かなりのフックフェースです。
今はフックフェースのドライバーが多いですが、ここまでのものはなかなか見られません。
昔試打した、テーラーメイドのバーナードローというドライバーを思い出しました。
このフックフェースは今では珍しいですし、しかもヤマハから発売されているのが意外でなりません。
しかし、こういう形へのニーズもあるのだと思いますし、ヘッドを大きくすれば、こうしないとつかまりきらないというメーカーの『ファイナルアンサー』なのでしょうか?
ウェイトを増やしたり移動させたりするだけでは解決できず、フェースアングルを『いじる』しか、解決法はないのかもしれません。
大きくすることへの弊害といっていいような気もしますが、人によって『大きさの基準』や『フェースの向きの基準』も違ってくるので、これくらいがちょうどいいという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『ニュートラル』というのは、言い換えれば『スクエア』になるのかもしれませんが、それを数値で表すとすると、必ずしも万人が『90度』ではないと思います。
人間には数値では表しきれない感覚というものがあり、経験を積んで磨かれるということがあるからです。
フェースアングルも極端ですし、ヘッド後方の伸びもスゴいです。
一時期はよく見られましたが、今では珍しいです。
私はポカンと口を開けてしまいました。
気持ちの整理がつかず、ずっと「意外だ」ということばかりが脳裏をよぎっていました。
かなりのラージサイズですが、これがもし白や黄色だったら、もっと大きく見えたと思います。

素振りをしてみると軽量感があって、シャフトも大きく動きますが、これくらいが今の『軽量スタンダードスペック』といえるのかもしれません。
290gということですが、もう少し軽く感じました。
振りにいっちゃうとヘッドの挙動が安定せず、コントロールしきれない感じがしたので、今日は振らずに合わせていくしかないように感じました。

ボールを前にして構えてみても、やはり苦手意識ばかりが先行してしまいます。
ボールが左へ行くイメージしか湧いてこないですし、『左回りのぐるぐる』といったら伝わるでしょうか?
トンボをつかまえるときに目の前で指をグルグル回す感じで、目が回ってしまいそうです。

余談ですが、トンボの前で指をグルグル回してもトンボは捕まえられないと思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、結論からいいますと捕まえられます。
しかも、かなり簡単に捕まえられます。
最近はトンボを見なくなりましたが、私は子供の頃、夏はよくセミやトンボ・カブトムシなどを捕まえに行っていて、トンボが止まっている目の前で指を回すとトンボは指の動きに合わせて頭をくるくる回します。
その瞬間につかまえるのですが、これが意外なほど簡単です。
トンボが実際に目を回しているとは思えず、指の動きを注視するあまり警戒心は薄れてしまうのではないかと思うのですが、私はこのドライバーの顔を見て、左回りに目が回りそうな感覚がありました。
久しぶりに強い苦手意識が芽生えました。
スライサーの方には心強い構え感かもしれませんが、フッカーで、これまでたくさんチーピンを打ってきて苦い経験をしている私にはどうしても馴染めない構え感でした。
『ヤマハ顔』ではなくて、『未知の顔』といったほうが近いです。
頭の中がモヤモヤして、呼吸が浅くなりました。
「難しいクラブだな・・・。」と思いました。
どういうことかといいますと、『イメージできない』ということです。
打つ前に、いいイメージが出せないクラブというのは、どのように球が飛び出していくかも分からず、『行き当たりばったり』になってしまい、確実性が落ちるので、ミスショットの確率が高まってしまいます。
正直、いいショットを打つ自信は全くありませんでした。
苦手意識が芽生えましたが、こうして出会うことができたのも何かの縁なので、試打を続行することにしました。
ただ、このままだとおそらく左へ巻いてしまうと思ったので、オープンスタンス気味でカット目に打っていくことにしました。
試打を開始しました

『打感』は適度にしっかりとして芯がありながらも、決して硬くなく心地よい感じで好感が持てました。
フェースに乗る感じはなく、かなり球離れが速いです。
まったり感ではなく、弾き感があります。

『音』も、いい感じです。
はっきりした音ですが、大きすぎず高すぎず、インパクトの邪魔をしません。
気持ちよく振らせてくれる音です。

『球のあがりやすさ』は、まずまずです。
これまでの経験から、9.5度ではあっても、かなり球が浮いちゃうんじゃないか?と思っていたのですが結構抑えられていて、いい意味で意外でした。
ラージサイズのシャローヘッドで、かなりの『大船タイプ』ですが、かなり低スピン性能が高いです。
これまでだと、高~く吹き上がって急に失速していく・・・。という感じが多かったのですが、このドライバーは違います。
結構ライナー系に近い感じで、強く飛んでいきました。
スピンが少なすぎてタフだとは思いませんが、ヘッドの印象以上にしっかりしていて、ギャップがありました。
ただ装着されているシャフトとの相性はちょっと微妙でした。

『安定性』は、かなり高いです。
ヘッドがかなり大きく見えましたし、見た目通りの『大船感』『寛容さ』をもっています。
自分では、「あっ、打ち損じてしまった、少しコスった・・・。と思っても、ボールはほぼ真っ直ぐ飛んでいきました。
イメージにはない直進性があって、打っていて不思議な感覚でした。
オープンスタンスでカット目に打っていったからでしょうか?
左へ引っかけることもなく、真っ直ぐかややフェード気味の球も出ました。
これだけフェースが被っているのに、右に逃がしていけるのは、やはりそれだけ重心距離が長いのと、インパクトの時に『逃がしやすい』ようになっているのかな?と思いました。
ただ、おそらく私が普段通りに打っていけば、フック系がでるだろうな・・・。と思いました。
完全なる『オートマチックタイプ』で、打ち出し方向さえ間違わなければ、そこから大きく曲がりにくいので、実戦でも大きなミスにはなりづらいような気がします。

『飛距離性能』はかなり高く、これも意外でした。
フェースがよく弾いてくれていて、初速も出ています。
オートマ系でありながら、完全な『高速系』ドライバーです。
『スピード系』といっていいかもしれません。
初速が出ていながら、先ほども書きましたが、低スピン性能が高くて吹き上がることなく、力強く飛んでいきました。
ラージサイズで軽量感もありますが、この顔が気にならないというのであれば、ヒッタータイプの方にも充分使っていけるのではないでしょうか?
290gという重さに対して、人それぞれ感じ方はあると思いますが、私は300gを切ると軽量系というようにしていて、実際このドライバーは280g台に感じるほど軽く感じたのですが、軽量級としてはかなりポテンシャルが高く、高い飛距離性能をもっています。
ボクシングは体重によって階級が分けられていますが、ボクシングでいえば、ライト級かフェザー級のチャンピオンクラスといったところでしょうか?
外見からは分かりませんが、おそらくかなりの工夫はされているような気がします。
これまでの『顔の良さ』を捨てた何かがあるのかもしれません。

『操作性』という点では、得意なドライバーではないと思います。
構えたときのイメージもそうですし、実際に打ってみても、大らかすぎて曲げることは難しく感じました。
シャフトには『押していける』タイプと、逆に『押されてしまう』タイプがあって、このドライバーに装着されているシャフトは後者な感じで、マイナスに感じるところもありますが、だからこそ逃がしていけるのかな?と思いました。
大きく右に曲げるのは難しいですが、かなりカット目に打って、少しだけ右に曲げることはできました。
フック系も打てたのですが、コースで使えそうな球は打てませんでした。
これはこのドライバーがどうこうではなく、単純に私の技量不足です。
私のようにフェースローテーションを多く使っていくタイプには合いづらいドライバーなのは間違いありません。
フェースを回さないイメージのほうが、合いやすいドライバーだと思います。
ラージサイズでスライサーがちょうどいい角度になるように、重心角や重心深度など計算され尽くしているのではないでしょうか?
試打後の感想

これまでのイージー系で、ポテンシャルがもうひとつのドライバーなのかな?と、打つ前は思っていたのですが、そうではありませんでした。
イージー系なのは間違いないですが、持っているポテンシャルはとても高いです。
フェースの弾きがいいですし、球のつかまりも良くて、その相乗効果が期待できます。

顔の好みもそうですし、シャフトがRということで、グラつく感じがして、叩きにいけなかったのですが、違うシャフトだと、また面白い結果がでたのではないかと思います。
球の弾きが良くて初速が出ているのが印象に残りました。
そして、意外なほど弾道が抑えられていて、効率のいい飛びも、このドライバーの特長です。
顔は明らかに好みではありませんが、打感や音・飛距離は好感が持てました。
私は『ヤマハハンサム』ということを、これまで感じていたのですが、これからのヤマハは違う顔でも勝負していくのでしょうか?

私は昔からヤマハのクラブが大好きで、『惚れた』クラブがたくさんあります。
ドライバーやFW・UT・アイアン・ウェッジ。
どれも魅力的です。
しかし今回は凄いドライバーだな・・・。と思いましたが、もう試打することは無いですし、違うモデルに心が動いています。
私には魅力的ではないのですが、それはこのドライバーが劣っているということではなく、あくまでも私の好みから外れていると言うことに過ぎません。
軽量タイプで、ここまで仕上げてくるのはさすがヤマハだなと思いました。
☆
構えやすさ・・・☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年12月18日
ヤマハ RMX 120 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 120 アイアン の7番です。
写真を撮り忘れてしまったのですが、
シャフトは N.S.PRO RMX 95 です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は417gです。

YAMAHAのポケキャビです。
ヤマハはクラブのバリエーションが豊富で、色々なタイプが揃っています。
マッスルバックやハーフキャビティのイメージが強いですが、このようなポケキャビタイプも充実していて、選択の幅が広がるところがいいです。
先日、220というアイアンを試打したのですが、また違った雰囲気があります。

まずは、この独特なソール(トゥ寄りの)形状に目が行きました。
なかなか見ない形状で、珍しいです。
ヤマハのアイアンらしくない感じもしますが、これにもきっと理由があるのだと思います。

オーソドックスな感じのポケキャビです。
色々な工夫がされているようですが、特に変わったところはなく、比較的シンプルです。
質感がとてもいいです。
柔らかそうな雰囲気があります。
ヤマハのアイアンには、この何とも言えない雰囲気があるので親近感がもてます。

彫りの深さはたっぷりありますが、バックフェースがボテッと膨れていないのがいいです。
これならば構えたときにも邪魔にならないだろうな・・・。と思いました。
こうして見ていると、普通のフルキャビティに少しポケットを足したようにも見えます。
私はアイアンにポケット構造を求めていませんが、今はポケキャビへのニーズが高まり、ポケットがないと買わないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それくらい、今はポケキャビをたくさん見かけるようになりました。

トップラインは少し厚めですが、これくらいであれば気にならないような気がします。
このようなタイプ(ポケキャビ)のアイアンであれば、これくらいの幅が標準といえるのかもしれません。

ソール幅は少し広めですが、今はこれくらいが標準的です。
もっと広いソールも見かけますが、このアイアンは適正な幅で収まっています。
こうして見るまでは、もっとワイドなソールを予想していましたが違いました。
この広すぎないソールを見て、ヤマハらしい感じがします。
ヤマハは『感覚』を大切にしているメーカーだと、昔から思っているからです。

ソール全体の形状としては、微妙に丸みがあって滑りやすそうです。
平らなタイプでもなければ、丸みが強調されているタイプでもありません。

リーディングエッジも微妙に削られていて、抜けが良さそうです。
芝に『刺さる』イメージは湧いてきません。
トレーリングエッジも適度な丸みがありました。

ネックの長さも適度にあります。
これまで、このようなタイプのアイアンは、もっとネックは短くて太いものが多く、『頭でっかち』タイプが多かったのですが、このニューアイアンは違いました。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
これまで通り、ノーマルなフェース面です。
指で触れてみると、少しザラザラした感じがしました。
ヤマハのアイアンは未だにミーリングのイメージがあるのですが、もうやめてしまったのでしょうか?
これからの新しいミーリングに期待したいです。

装着されているグリップは、よく見られるタイプです。
グリップにも流行のようなものがあるのでしょうか?
最近よく見かけます。
私はアイアンとウェッジのグリップはツアーベルベット一択なのですが、今はグリップの種類も豊富になりました。
このグリップはツアーベルベットのような『しっとり感』はないですが、大きな不満はありません。
ある程度使っていると、つるつると滑ってくるのが早いだろうな・・・。と思いました。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
やや軽量タイプではありますが、頼りなさはなく、タイミングも取りやすいです。
今はアイアンにもカーボンシャフトを装着される方が増えてきましたが、スチールもまだまだ健在です。
N.S.PROのように高品質で高精度なシャフトを使い続けることによって、感性が磨かれることもあるのではないでしょうか?

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
好みの顔ではなかったのですが、構えづらいということはなかったですし、苦手意識も芽生えません。
少し大顔に見えましたが、大きすぎないのがいいです。
グースが抑えられているので、強いグースが苦手な私は安心感をもって構えることができました。
気持ちが盛り上がってきて、グッと集中していく・・・。というよりは、ややドライで淡々とした感じで見つめていました。
こういうアイアンも『アリ』だな・・・。という感じで構えていました。
試打を開始しました

『打感』は不満が残りました。
一球目を打って、
あれっ変な打感だな、おかしいぞ・・・。ミスヒットしちゃったのかな・・・。と思い、打ち直してみたのですが、やはり同じような打感が続きました。
打つ前はもっとソフトな打感を予想していたのですが、全く違いました。
『ゴツン』という感じの、馴染めない打感です。
手にちょっと衝撃が残ってしまいました。
全体的な質感がとても良く、打感も期待していましたが違いました。
私が元々大好きで、フィーリングにおいても信頼を寄せているヤマハということで、最初から期待値が高すぎたのかもしれません。
しかし、それを差し引いたとしても、この打感は馴染めなく、一気にふくらみかけた風船がしぼんでいきました。
期待していただけに、残念です。

球はとてもあがりやすいです。
重心も低そうで、タフなアイアンではありません。
『横からはらう』打ち方が最適なアイアンだと思います。
ソールが広すぎたり、グースがキツすぎたりすると、私はダフってしまうこともあるのですが、今日は最初からきっちりとヘッドを入れていくことができました。
重心の低いアイアンの長所といっていいと思います。
少し薄めでヒットしても、しっかりとあげてくれるところがいいです。

『安定性』は高く、完全なオートマチックタイプのアイアンです。
少々の打点のブレにも強く、乱れる感じがしません。
慣性モーメントの大きいアイアンならではの長所が強く感じられます。
シビアさは全くないので、親しみやすいという方も多いのではないでしょうか?

『飛距離性能』も高く、完全なる『番手ずらし』のアイアンですが、今のイージー系アイアンはこれくらいが普通なので、そういった意味では驚くこともないですし、特別飛ぶという感じはしません。
ディスタンス系アイアンによくある、『弾き感』のある打感です。
球がしっかりと乗って、『くっつき感』を味わいながら運ぶタイプのアイアンではなく、『瞬時に』離れていって、ゴルファーの干渉を嫌うタイプ・・・。といったらいいでしょうか?
私には物足りない感じがしますが、これが今のニーズなのでしょうか?
『ゴツイ』感じの打感ですが、弾道もゴツイということはなく、普通でした。
キャリーもしっかり稼げますし、易しく飛ばしていけるアイアンです。

『操作性』という点では、どちらかというと『安定性』が勝ってしまい、あまり大きくは曲げられなかったのですが、左右に曲げることもできました。
構えたときに『クセ』が大きくなかったのが良かったと思いますし、軽量ではありますが、挿してあるシャフトもしっかりと応えてくれたのが良かったと思います。
『オートマ性』が強く、ほぼ中立に感じられましたが、どちらかといえば、フェード系に合いやすいアイアンのように感じました。
安定性が高く大らかでありながら、球がつかまり過ぎないところがいいです。
試打後の感想

ヤマハらしく、美しいアイアンだな・・・。と、打つ前は思っていました。
私は今のところ、ポケキャビを購入する予定は無いのですが、もし購入することになれば、ヤマハも候補のひとつにあげていました。

しかし今回試打した、このアイアンは正直、あまり好きになれませんでした。
先ほども書きましたが、打感が物足りないです。
アイアンに欲しいフィーリングではありません。
何故だろう?大きくミスヒットしたのかな?と思い、フェース面を見てみたのですが、ほぼ中央に集まっていました。

他のメーカーも含め、今は数え切れないほどたくさんのアイアンがあるので、それらの中でも大きく劣るフィーリングではないのですが、物足りなさ・不満だけが残ってしまいました。
私のヤマハに対する要求が最初から高すぎるのかもしれません。
ヤマハの打感はこうでないといけない・・・。と決めつけすぎているのかな・・・。と思いましたが、それを差し引いても不満だけが残りました。
ヤマハのアイアンを試打していると、『後ろ髪を引かれる思い』で練習場を後にすることが多いのですが、今日は予定の球数と時間できっちりと試打を終えました。

しかし、見た目といいますか、質感はとてもいいです。
さすがヤマハといったところです。
ポケットタイプにすると、全体の形や雰囲気などが崩れてしまっているアイアンもありますが、このアイアンはそういったところがないのがすごくいいです。
打つ前に、目で楽しむことはできました。

打感以外の項目では、平均点以上のものを感じました。
私はこのアイアンの打感に物足りなさを強く感じましたが、しかしこれはあくまでも私の好みによるものなので、このアイアンの打感が好きだという方もたくさんいらっしゃると思います。
メーカーもあえて、この打感で勝負しているのは間違いないです。
これが最新の『アイアンフィーリング』なのでしょうか?
今の『トレンド』なのかもしれません。
もしそうだったとしたら、私は最新を求めないですし、『クラシック』でいきたいと思います。

ヤマハのアイアンは昔から馴染みがありますし、ヤマハファンでもある私は、ちょっと馴染めない部分はありましたが、これからもヤマハには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年11月27日
ヤマハ RMX 220 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 220 アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO RMX 95 です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は406gです。

ヤマハの美しいポケキャビです。
ヤマハのアイアンはフォージドタイプもあれば、このように機能的なタイプのアイアンもあって、その住み分けがしっかりできています。
それぞれクラブの性能などが違いますが、共通していえるのは『見た目が良い』ということです。
美しいクラブが多いです。
打つ前に、まず目で楽しませてくれます。
今日手にしたアイアンも、そんなタイプです。

やや大型ではありますが、それほど極端ではありません。
セミラージといっていいように思います。
見慣れたポケキャビではありますが、すごく丁寧に造られている感じがして、チープさは全く見られません。

トゥ側にある、このパーツが目立っていました。
これにはどんな意味があるのでしょうか?
重量調整の為かな?と思いましたが、詳しいことは分かりません。

彫りの深さはたっぷりあります。
これまでのモデルと変わらないようです。
何といいますか、この機械的なところに魅力を感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

トップラインは少し厚みがありますが、極端ではありません。

ソール幅はワイドですが、このようなタイプでは普通です。
ワイドソールを好まれる方には、親しみやすいソール幅といえるのではないでしょうか?
アイアンの形状にはあまりこだわらないという方も、ソール幅だけは何故か気になるという方は多いかもしれません。
アイアンの性能における大きな部分を本能的に感じ取っておられるのだと思います。

ソールの形状はフラットというよりは、微妙な丸みがあります。
リーディングエッジもトレーリングエッジも丸みがありますが、極端に大きく削られてはいません。

ネックの長さは標準的です。
これまでは、こういうタイプのアイアンはショートタイプが多かったように思いますが、このアイアンは適度な長さが維持されています。
太さも極端ではないので、美しいなぁ・・・。と思いながら見ていました。
こうして見ても、グースが利いているのが分かります。
このような大きいタイプのアイアンにグースは必須といえるのかもしれません。

フェース面にミーリングはありませんでした。
光沢感のあるツルツルしたフェース面ではなく、少しザラザラしています。
このフェース面も、これまでたくさん出会ってきました。

装着されているグリップは、これまで試打したモデルに採用されているものと同じです。
私が好むタイプとはちょっと違うのですが、大きな不満はありません。

素振りをしてみると、やや軽量感があるものの、頼りない感じはなく、しっかり振っていくことができました。
しっかり振ってタイミングを整えたい私は、いい感じで素振りを繰り返しました。
普段手にしているクラブもそうですが、軽いクラブだからこそ、手だけで振らず、からだ全体で振るよう心がけています。
試打クラブにはカーボンシャフト装着モデルもあったのですが、スチールのほうが私には合いやすいと思い、このアイアンを手にしました。

ボールを前にして構えてみると、予想以上にいい顔をしていて構えやすかったので、ちょっと意外でした。
これまでの経験から、もう少しクセのあるタイプだろうと思っていましたが、違いました。
明らかに前のモデルよりも良くなっています。
やや大顔タイプではありますが、違和感や苦手意識なども芽生えませんでした。
何といいますか、気品があります。
グースが利いているタイプではありますが、いい感じでヒール側がギュッと絞り込まれているので、ボテッとした感じがしません。
いつも通り、リラックスして構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトではなく、ややしっかりとした感じですが、これは最初から予想していました。
心地良い感触が残るということはなかったのですが、大きな不満はありません。
ボールがフェースに乗って、そこからグッと押せるタイプではなく、バーンと強く弾くようなフィーリングです。
いわゆる『球離れ』が速いタイプです。
ドライバーに限らず、アイアンでも球離れの速さが求められる時代になったのかもしれません。
それが飛距離につながっているような気もします。

球はあがりやすくて、イージーです。
見た目通り、かなり親しみやすくなっているアイアンです。
タフさとは全く無縁といっていいように思います。
これだけ重心が低いと、ボールがフェースに触れるだけで自然とあがっていくような感じです。

『安定性』は高く優れています。
シビアさは無く、大らかさをもったアイアンです。
打点がブレてしまう方にも、心強いアイアンといえるのではないでしょうか?

『飛距離性能』も優れていて、易しく飛ばしていけるハイテクアイアンです。
ロフトが立っている『スタンディングロフト』ということもありますし、フェースの弾きもかなりいいので、それが飛距離に直結しているように思います。
球があがりやすくて、安定性が優れていて、尚且つ飛距離も出る・・・。という、今のニーズにピッタリとマッチしたアイアンです。
ロフトが立っていますが、充分すぎるほど球はよくあがりましたし、キャリーもしっかり稼ぐことができました。
しっかり振って『強いインパクト』で飛ばしていくというのではなく、ゆったりとした感じで『優しいインパクト』でボールを遠くに飛ばせるイメージです。

『操作性』という点では、まずまずでした。
大らかな性格が勝っていて、あまり細工をするタイプではないと思うのですが、マッスルバックやハーフキャビティのように大きくではないですが、左右にも曲げることができました。
構えやすくて違和感がほとんど無かったからなのかもしれません。
左右どちらかにクセが偏っているというよりは、ほぼ『中立的』な印象をもちました。
ただ、やはりこのようなアイアンは細工をするというよりは、『大らかさ』を活かしていったほうが自然な感じがします。
私はどちらかというと細工をしたいタイプなので、このようなアイアンは少し退屈に感じることもあるのですが、大らかさを求める方には、かなり親近感を持たれやすいのではないでしょうか?

予想していたよりも構えやすかったのが、強く印象に残りました。
これまでのモデルとあまり変わらないだろうと思っていたのですが、違いました。
これはいい意味での『意外』です。

打感は『乗っかる』タイプではなく、『弾く』タイプですが、このようなアイアンではそれが当たり前といっていいのかもしれません。
バーンと弾く感じがするのですが、硬すぎないのがいいです。

ヤマハらしく、丁寧で美しい仕上がりになっているのがさすがです。
ヤマハのアイアンには昔からいい印象をもっているのですが、それが今でも続いています。
違うメーカーのこのようなタイプのアイアンでは、仕上げが雑であったり、くすんで見えたりすることもあったのですが、このアイアンは違います。
見ていて楽しいですし、所有感を満たしてくれるアイアンです。

『易しさ』と『飛距離』も優れているので、今の『トレンド』に充分乗っています。
なので、このようなアイアンのことを『トレンディアイアン』といったらいいでしょうか?
そのようなことを考えながら試打を楽しみました。

軟鉄アイアンが好きな私は、このようなアイアンを使うことはないのですが、それでもこのアイアンは好感を持ちました。

やっぱりヤマハのアイアンはいいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年09月05日
ヤマハ RMX FW

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW の5番です。

シャフトは TMX-420F です。
ロフトは17度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は50g、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は313g です。

ヤマハリミックスの新しいフェアウェイウッドです。
ずいぶん久しぶりな感じもしますが、カッコ良さは相変わらずです。

シャロー感の強いFWです。
ゴチャゴチャしたところがなく、シンプルなところが魅力的です。
ヤマハのFWはソール中央が凹んでいる印象があるのですが、このクラブも少し凹んでいるように見えました。
芝の抵抗を減らす効果が期待できるのでしょうか?

このクラブの特徴は何といっても、このソールにある『線』といいますか『溝』のようなものです。
溝というのは細くて浅い感じもしますが、これにはどのような意味があるのでしょうか?
高性能なヤマハのクラブなので、おそらく大きな意味があるのだと思います。

ヒール側

トゥ側
ヒール側とトゥ側に凹みがありましたが、わざわざこのような形状にするということは、それなりの理由があるのかもしれません。

ヒール寄りにある、このヤマハのマークも存在感を示しています。
この位置にあるということで、ウェイトなのかな?と思いましたが、実際のところはどうなのでしょうか?

ネックの長さは適度にありました。
最近はシャローでも、ある程度長さのあるものが多くなってきているようです。
シャローだから、必ずしもショートネックということではないのかもしれません。
ネックに調整機能は搭載されていませんでした。
ヤマハのRMXは調整機能ありのイメージもあるのですが、最近のモデルには採用されていないようです。
私は調整機能を重要視していませんが、この機能を求めておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
何か理由があるのでしょうか?

ヤマハらしい、シンプルで綺麗なフェース面です。
フェース面にミーリングなどの工夫がされているFWもありますが、このヤマハのニューモデルはそういうタイプではありません。
シンプルイズベストということでしょうか?

かなりのシャローヘッドです。
最近の流れとはいいながら、ヤマハがここまでシャローにするには大きな狙いがあるのだろうと思います。
前のモデルよりもシャロー化が進んでいるようです。

装着されているグリップは、最近よく見られます。
適度なグリップ力があるのが魅力です。

ヤマハらしい、いい顔をしています。
ヘッド後方が少し伸びていますが、違和感をおぼえるほどではありません。
『ヤマハ顔』といっていいと思います。

素振りをしてみると、かなりの軽量感と軟らかさを感じたのですが、これまでのモデルでも同じように経験しているので、想定済みでした。
ヘッドは本格派な感じがしますが、スペック的にはかなり親しみやすくなっているようです。

ボールを前にして構えてみても、さすがの構え感です。
ヤマハらしい『美』と『構えやすさ』の両立ができています。
クセのない顔をしているので方向性への不安はないですし、球がよくあがりそうです。
やや小振りなヘッドですが、この適度な大きさが直打ちでの曖昧さを消してくれているように感じられます。
試打を開始しました。

『打感』は、とても良いです。
ヤマハのFWなので、この打感の良さは予想していましたが、その通りでした。
これまでのモデルと変わらないような気がします。
フェースに乗るというよりは、弾き感が強いです。

『音』も小気味よく、いい感じです。
澄んだ感じの金属音です。

球はあがりやすくて、イージーです。
カッコいいクラブですが、ハードルの高さは感じさせません。
クリークということもあると思いますが、打ち出しが高く、しっかりとキャリーを出していけました。

『安定性』も高く、シビアさは感じません。
大味な感じのクラブではないですが、直進性の高さがあります。
ほぼストレートな球を『量産』することができました。
打点のブレにも寛容なのが魅力のひとつです。

ヤマハRMXは、フェアウェイウッドはもちろん、ドライバーも『飛距離性能』のイメージが強いので、このモデルにも期待していましたが、その期待通りでした。
打ち出しの高さと弾きの良さが印象的です。
直打ちでも充分あげてくれましたし、キャリーが稼げるので、パー5のセカンドで使う場面が多くなりそうです。

『操作性』という点では、まずまずでした。
左右に曲げることもできましたが、どちらかというと大らかさが勝っている印象をもちました。
セミオートマチックタイプといっていいように思います。

前のモデルから2年の月日が流れましたが、フルモデルチェンジというよりは、マイナーチェンジという印象をもちました。
いいところはしっかりと継承されていますが、それほど大幅な性能アップという印象はもちませんでした。

しかし、それはこのクラブの性能が良くなっていない・・・。というのではなく、あくまでも、これまでのモデルが優れていて、それに少しの『味付け』をしている・・・。という感じです。

ヤマハらしいカッコいいクラブですが、ハードルの高さが少し低くなっているのも魅力です。
これまでヤマハのFWはカッコいいな・・・。と思っていても、難しそうと敬遠してこられた方にも、是非試していただきたいと思いました。

調整機能が無いとイヤだ・・・。という方には物足りないかもしれませんが、無くても構わない・・・。という方には、魅力的なFWといえるのではないでしょうか?
2019年08月27日
ヤマハ RMX 020 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 020 アイアン の7番です。

シャフトは DynamicGold TOUR ISSUE です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は441gです。

久しぶりに出会った、ヤマハの軟鉄アイアンです。
昨年は出会うことができなかったので、物足りなさが残りました。
おそらく、かなりの時間をかけて、目の覚めるようなニューモデルを開発しているのだろう・・・。と期待しながら待っていました。
秋にはニューモデルに出会えるかな・・・。と思っていましたが、まさか8月に出会えるとは思っていませんでした。

トゥ側には『020』の文字がありました。
これは2020年モデルということでしょうか?

2020年といえば東京オリンピックが開催されますし、東京オリンピックモデルのゴルククラブが発売されてもいいのではないでしょうか?
前回は1964年で、56年ぶりということもありますし、そうする価値は充分あると思います。
数量限定で、ビンテージモデルになるかもしれないですし、発売を計画しているメーカーもあるのではないでしょうか?
前回の東京オリンピックは10月に開催されましたが、来年の東京オリンピックは例年通り7月開幕と決まっています。
今更日程を動かすことはできないと思いますが、もっと涼しくてコンディションのいい時期に開催できないのかと、いつも思います。
真夏の日本の暑さは尋常ではありません。
特にマラソンや競歩など、炎天下の中で行われる競技は大変です。
涼しい早朝に時間をずらしてスタートするということだそうですが、何とか無事に全ての競技が開催され終了できることを祈ります。

ヤマハの軟鉄アイアンらしい、オーソドックスな形状で、大きさも標準的です。
バックフェースのデザインは少し変えてきていますが、全体的に見ても大きな変化は見られません。

彫りの深さは標準的です。
深くもなく、浅くもないので、『ノーマルキャビティ』といっていいように思います。
ポケットタイプではないですし、アンダーカットも見られません。

トップラインの厚さも標準的です。
この厚さは、これまでのモデルと共通しているように見えます。

ソール幅も標準的ですが、今はワイド化が進んでいるので、そういうことでいうと、やや狭い部類に入ります。
トゥ側が広くなっている、いわゆる『テーパーソール』ではなく、ストレートに近いタイプです。
ワイドソールを好まれる方は、このソール幅はあまり親近感が湧かないかもしれません。
こうして見ても、ソールが平らではなく、丸みを帯びているのが分かります。

角度を変えてみても、リーディングエッジとトレーリングエッジが小さく削られているのが分かります。
抜けの良さにもこだわっているようです。
メーカーによっては、ここの部分がかなり大きく削られていることもありますが、ヤマハは控えめといいますか、これくらいがちょうどいいような気がします。

ネックの長さは標準的で、見慣れた長さです。
この角度から見ても、やはり美しいな・・・。と思いました。
『凜としている』といったらいいでしょうか?
背筋を伸ばして、きちんと立っているように見えます。

ホーゼルには『FORGED』と刻印されています。
ヤマハのフォージドということで、胸がときめくのは私だけでしょうか?
ヤマハアイアンのグッドフィーリングをたくさん経験している私はテンションが一気にあがりました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ヤマハのアイアンはミーリングのイメージが未だに強いですが、数年前から採用されていないようです。
もうミーリングはしないのでしょうか?
スリクソンなど、他のメーカーでは採用しているところもまだまだあるので、効果があるのであれば、また新たなミーリングを研究して欲しいです。

素振りをしても、いい感じです。
タイミングが取りやすいので、安心感があります。
『大暴れ』しない安心感といったらいいでしょうか?
適度な重量ではありますが、今はもっと軽いものが多くなってきているので、重いほうに入るのは間違いありません。
人によって好みが分かれるところだと思いますが、私はこれくらいの重さが好きです。

装着されているグリップは、なかなかいい感じです。
ツアーベルベットを期待していたのですが、違いました。
しかし、このグリップにも特に不満はありません。
適度にグリップ力があり、滑りにくくなっています。
グリップの場所によって、『パターン』が違うのも特徴的です。

ボールを前にして構えてみると、かなり好感が持てました。
ヤマハ顔の男前です。
ストレートネックで、逃がすイメージが出しやすいのも、ヤマハフォージドアイアンの特徴です。
ヤマハアイアンには、この顔の良さと絶妙な打感の良さがあるので、一度使うとなかなか変えられません。
今はどちらかというと『つかまえ顔』のアイアンが多いような気がするのですが、このような『逃がし顔』のアイアンだと、私たちフッカーは安心できます。
大顔タイプではないですし、つかまえるイメージが欲しい方には、合いづらいところがあるかもしれません。
また、グースタイプを好まれる方にも、そしてセミグースタイプを好まれる方にも、この『ストレート顔』は、ちょっと構えづらいところがあるような気もします。
しかし、私は大好きな構え感なので、いいイメージが湧いてきましたし、リラックスできました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
期待通りのグッドフィーリングです。
『球当たりの柔らかさ』といったらいいでしょうか?
独特のマイルド感が味わえます。
ヤマハのアイアンには、これまでもたくさん打感を楽しませてもらいましたが、このニューモデルも、その期待に応えてくれました。
球を打ちながら、ちょうどいい『振動数』だな・・・。と感じていました。
どういうことかといいますと、インパクトしたときのフェースの振動がちょうど感じで、ボールに力が伝わり、また反対方向というべき、私の手にも、その微妙な振動が伝わってくるという感じです。
『振動数』というと、普段はシャフトの硬さを示す値をいいますが、このアイアンを試打しながら、『フェースの振動』をイメージしていました。
波立っていない静かな池の水面に石を投げ入れて、その波紋が広がるような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
それくらい心地良いといいますか、穏やかなフィーリングを全体で感じさせてくれるアイアンです。
見るからに柔らかそうな感じが伝わってくるアイアンですが、実際に打ってみても、その通りでした。
一球打つ度に私のテンションはどんどんあがっていきます。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といった感じがしますが、今のアイアンの中ではタフなほうかもしれません。
今のアイアンの多くが、様々な工夫によって自然に球があがるように工夫されていますが、このアイアンにはそういった工夫は感じられませんでした。
全ては自分のヘッドスピードと適正な入射角であげていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
誰にでもあがりやすいタイプではないですし、ヒッター向けなのは明らかですが、ナチュラルな打ち出しで、『7番アイアンらしい』打ち出しの高さと弾道を打たせてくれるアイアンです。
7番アイアンからは、グリーンを横(手前)からではなく、『真上から攻めるイメージ』が欲しいのですが、このアイアンはその条件にピッタリと合致していました。

『安定性』という点では普通といいますか、標準的な印象をもちました。
キャビティらしい寛容なところもありましたし、気難しいタイプだとは思いませんでしたが、『易しさ機能』といいますか、易しさを最優先して作られていないので、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし昔から、こういうタイプのアイアンはたくさんありますし、特別変わったとか珍しい感じはしません。
よくあるアイアンのひとつといったところでしょうか?

『飛距離性能』は標準的で、特別よく飛ぶというタイプではありません。
最新モデルではありますが、だからといってその全てが飛距離にこだわって作られていないというのが面白いといいますか、クラブ開発の奥深さのような気がします。
ユーザーによってニーズが分かれるからだと思います。
『距離』ということにおいて、『飛ばす』ということよりも『正確に刻む』ということを重視しておられる方に使って頂きたいアイアンです。
なので、アイアンにも飛びを求めておられる方には、あまり適さないかもしれません。

『操作性』は抜群です。
『端正な顔』と『適度な大きさ』から、この扱いやすさは予想できていましたが、その予想通りの『手の延長』として働いてくれるアイアンです。
操作性は高いですが、キャビティらしい易しさも持ち合わせているので、そのバランスの良さに魅力を感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
左右へ曲げるのも易しいですし、フェードヒッターにもドローヒッターにも同じように対応してくれるアイアンです。
変なクセのようなものは全く感じませんでした。

久しぶりに出会った、ヤマハの軟鉄アイアンですが、いい意味で『変わっていない』という印象をもちました。
もちろん、見えないところにいろいろな工夫がされていると思うのですが、それをあまり感じさせないほどの圧倒的な『美』と『フィーリグの良さ』があり、ヤマハファンを裏切らないアイアンに仕上がっています。

このキャビティアイアンもいいですが、ヤマハのアイアンといえば、マッスルバックのイメージもあるので、ラインアップされているのであれば、是非そちらも試してみたいです。

ドライバーの素材はパーシモンからメタルやカーボン・アルミなどが使われ、今はチタンが主流ですが、アイアンは今でも『鉄(軟鉄)』が主流です。
チタンのアイアンもありますが、私は軟鉄のほうが圧倒的に好きです。
ステンレスのアイアンも昔からありますが、私はこれからも軟鉄しか使わないと思います。

今日、偶然このアイアンに出会い、とても楽しい時間を過ごすことができました。
ヤマハには、これからも素晴らしいクラブを世に送り出して欲しいです。
2018年10月03日
ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー です。

シャフトは TMX-419D です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は53g、バランスはD3、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は286g です。

ヤマハインプレスの新しいドライバーです。
ヤマハらしい落ち着いた感じのセンスあふれるデザインです。
前のモデルとデザインがよく似ているので、それだけ好評だったということではないでしょうか?

今の主流ともいうべき、シャロー&ラージサイズのドライバーです。
ラージサイズではありますが、ゴチャゴチャしたところはなく、すっきりしています。
ちょっと前までは、このようなラージサイズには色々な物が組み合わさったり、ソール形状に工夫があったりと、機能的なところがありましたが、このドライバーはそれらとはちょっと違います。
シンプルですが、それだけ基本性能に自信をもっているということではないでしょうか?

ソールには『UD+2』の文字があります。
ウルトラディスタンスで、プラス2番手の距離が出せるということなのだと聞いたのですが、ドライバーの2番手上って・・・?と思いました。
しかし、それくらいよく飛ぶということだと思います。

予想はしていましたが、かなりのシャローヘッドです。
前のモデルもシャローでしたが、さらにシャロー化が進んでいるように見えます。
デザインは似ていても、機能が大きく違うのかもしれません。

顔はちょっとクセがありました。
フェースが被っているというのではなく、オフセットが利いている感じです。
あまり見ない顔ですが、これまでも出会ってきているので、驚くようなことはありませんでした。
正直、私はあまり好きな顔ではないのですが、この顔を見てつかまりそうだと感じる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?

フェース面のデザインはとてもシンプルです。
ヤマハらしい美しいフェース面で、いかにも弾きが良さそうです。
フェース面には、『球の重さ』を感じさせるデザインがあれば、逆に『軽さ』を感じさせるものもあります。
このドライバーのフェース面は後者のほうで、球質が軽そうな印象を受けました。

装着されているグリップはシンプルなタイプで好感が持てます。
よく見られるグリップです。

素振りをしてみると、かなり軽量で、シャフトもビュンビュンしなり、先が動きます。
かなり走るタイプのシャフトです。
フレックスは『S』ですが、あまり考えないほうがいいほどの軟らかさがあります。

ボールを前にして構えてみると、正直違和感があったのですが、これまでの経験を活かして打っていくことにしました。
オフセット感があるので、どうしても遅れてしまいそうな感覚があるのですが、あまり気にしないようにしようと心がけました。
私が好む構え感ではないですが、大型ヘッドで球をつかまえたいけど、フェースが被って見えるのは嫌だ・・・。という方には、好感を持ちやすいのではないでしょうか?
フェース面がよく見えて、球もあがりやすそうです。
試打を開始しました。

『打感』は、程よい手応えがありながらも、硬くなく好感が持てました。
フェースに乗るというよりは、明らかに球離れが早くバーンと弾く感じがしますが、これは今の多くのドライバーに共通するところです。

『音』も、はっきりしていて心地いいです。
インパクトが緩むこともなく、気持ちよく振ることができました。

球はとてもあがりやすくて、高弾道でした。
一時期、スピンレスドライバーが流行りましたが、このドライバーは真逆といった感じで、スピンもしっかり感じられました。
ちょっと強く振ると吹き上がる感じがしました。
タフさは全く感じられない、ハードルの低いタイプです。

『安定性』は高いです。
構えてみると、ちょっとクセのある感じがしますが、かなり寛大でオートマチック性があります。
スイートエリアも、かなり広そうです。
このようなラージサイズだと、私はトゥ寄りに外して打ってしまうこともあるのですが、それでもこのドライバーは右にフケることなく、しっかりとつかまりラインを出してくれました。
このドライバーの顔が気にならないという方には、かなり心強い相棒となってくれるのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、メーカーがかなりユーザー層を限定してきているように感じます、
そのHSに入る方には、高いパフォーマンスを期待できます。
私にはちょっと合いづらいところもあったのですが、このドライバーのポテンシャルが低いとは全く思いませんでした。
『速い』とは違うヘッドスピードでも、弾きが良くなるようメーカーが、かなり研究しているようです。

『操作性』という点では、完全に『オートマ系』で操るタイプではないのですが、曲げてみることにも挑戦してみました。
なかなか思うようにはいきませんでしたが、球のつかまりがいいので、私はフック系のほうが易しく感じました。
ヘッドもそうですしシャフトも、操るにはあまり適してはいないような気がします。

誰もが飛ばしていけるというタイプではなく、ある一定のHSをもった方にとって、高い飛距離が望めるように開発されたドライバーといっていいように思います。

ヤマハらしい美しさと易しい飛びが、このドライバーの魅力です。
2018年09月11日
ヤマハ インプレス UD+2 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO ZELOS 7 です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77.5g、バランスはD0、キックポイントは先調子、クラブ総重量は379g です。

ヤマハ インプレス UD シリーズのニューアイアンです。
とはいっても、2年前に試打したモデルと瓜二つで、どこが変わっているのだろう?と思いました。
新たな工夫がされているのは間違いないですが、『マイナーチェンジ』であることに変わりありません。

ラージサイズのアイアンです。
UDシリーズらしい特徴です。
こうして見ていても、大きさがあるからなのか、重量感があります。
私はもっと小ぶりなほうが好きですが、この大きさが安心感をもたらしてくれる・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一口にアイアンといっても、今は昔よりもはるかに多様性があります。
このクラブは昔ながらのオーソドックスなアイアンというよりは、ユーティリティに近いタイプです。

彫りの深さも、かなりあります。
この角度から見ても、やはり前のモデルとの違いが分かりませんでした。
今度機会があれば、見比べてみたいです。
そうすると、細かな違いが見られるような気がします。

トップラインは、やや厚めですが、極端ではありません。

ソールの幅も、たっぷりあります。

ソールには『FRIC OFF SOLE』と表示されていました。
これは前のモデルにもありました。
やはり同じコンセプトで開発されている、『姉妹モデル』といった感じがします。
もちろん、今年のモデルが2歳下の『妹』です。
姉妹モデルは普通、同時期に発売されたものをいうのだと思いますが、このアイアンに関しては2年違いの、まさに姉妹という感じがします。
しかも、時期はずれていながら、『一卵性双生児』といえるほど、そっくりです。

ネックは短めです。
ネックが太く、頭でっかちな『寸胴タイプ』です。
こうして見ていても、グースがよく効いているのが分かります。
このようなタイプでストレートにするのは得策ではないということでしょうか?

ホーゼルには『FORGED』のモデルがあり、意外でした。
このようなタイプのクラブがフォージドというのは珍しいように思います。
易しさだけでなく、フィーリングや調整機能にもこだわっているのでしょうか?
何となくではあるのですが、2年前のモデルよりも仕上がりが美しいような気がします。
ラージサイズのイージー系ですが、チープさは感じられませんでした。

フェース面にはミーリングは見られず、ごく普通でした。
下のスコアラインが白く塗られているのが一本ではなく、二本なのも珍しくなくなりました。
この目的は明らかにターゲットに対して構えやすくすることですが、私にはこの白い線は不要ですし、そもそもこのような形状では構え感が違うので、白い線が無い方がいいような気もします。

装着されているグリップは、これまでも何度も試打してきた標準的なタイプです。
適度なソフトさとグリップ力があり、滑りにくくなっています。

素振りをしてみると、やや軽量タイプではありますが、このようなタイプでは普通だと思います。
小さくて鋭く振るというよりは、ゆったりめで大きく振っていく感じがちょうどいいような気がします。

ボールを前にして構えてみると、かなり面長感がありました。
このようなタイプでは普通ですが、この面長が抑えられていると、もっと構えやすくなるのにな・・・。と思ってしまいます。
そして、グースがもっと抑えられているといいのですが、大型にするにはグースは必要ということなのだと思います。
トップラインも真っ直ぐではなく、カーブを描いているので、包み込むイメージを出しやすい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
このクラブは『7番アイアン』ということですが、私は『ユーティリティアイアン』という認識をもって構えていました。
こうして見ても、『フェース高』が低いのが分かります。
上から潰して打っていくタイプではなく、横からはらって打つタイプのクラブに見られる特徴です。
試打を開始しました。

『打感』は、しっかりめでした。
ソフトということはありませんでした。
フォージドタイプですが、期待していた柔らかさはあまり感じませんでした。
乗っかり感も無く、ガツンと強く弾く感じです。
『バネ』を感じさせる打感といったらいいでしょうか?

球はよくあがりました。
普通に打っている限り、あがらないということにはならないのではないか?と思えるほど、ほぼ自動的にあげてくれました。
このようなワイドソールなタイプは、やはりソールを使って、多少ダフらせて打っていく感じがちょうどいいような気がします。
グースタイプではありますが、きつすぎないので、球を拾いづらい・・・。ということはありませんでした。

『安定性』は高いです。
かなりスイートエリアが広くて、『面』を最大限活用して打っていけるタイプです。
どこに芯があるのだろう?と探りながら打っていたのですが、なかなかそれを把握することができませんでした。
フィーリングをつかみづらいところはありますが、かなり大らかなタイプです。

『飛距離性能』は、かなり優れていました。
前のモデル同様、よく飛ぶ7番アイアンです。
UD+2シリーズは、その名の通り『2番手上の飛び』を目指して開発されていると思うのですが、今日の感じでは、それ以上の飛びがあるように感じました。
26度というロフトは7番アイアンでは考えられません。
4番と5番の間くらいです。
ちょっと前まで、7番アイアンはだいたい『36度前後』が主流だったので、それより10度も立っているということになります。
『番手感覚』は完全に無くなった感じもしますが、ロフトを立てた分、あがりやすさをかなり追及していて、タフな感じがしないのが、このアイアンの長所だと思います。
かなりゆっくり振っていく感じがちょうどいいように感じました。

『操作性』という点では、難しく感じました。
得意ではないタイプだと思います。
『オートマ性』が高いので、なかなか思うように細工はできませんでした。
このアイアンのもつ、いい意味での鈍感さを利用したほうがいいのかもしれません。
細工するかしないかは、構えたときの感覚で決まることが多いのですが、今日は細工をしたいとは全く思いませんでした。

かなり性格がはっきりしているので、ユーザーも決めやすいと思います。
こういうタイプが苦手だという方もいらっしゃると思いますし、逆にこういうタイプを好んで使っておられる方も多いと思います。

ゆっくり振って最大限の飛距離が稼げるように、メーカーも色々な工夫を取り入れているのではないでしょうか?
前のモデルとよく似ているな・・・。と思いましたし、飛距離性能も健在でした。

『飛距離』『安定性』『あがりやすさ』の3点が非常に優れているアイアンですが、特に飛距離性能が高いです。
強くではなく、優しく振って距離を稼いでいきたい方には、ピッタリのアイアンといえるのではないでしょうか?

このアイアンは『UD+2』という名前がついていますが、私は『UD+2.5』くらいがちょうどいいんじゃないか?と思いました。
小数点が付いて少し中途半端な感じもしますが、それくらいの飛距離性能をもっています。
2018年09月07日
ヤマハ インプレス UD+2 FW

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 FW の5番 です。

シャフトは TMX-419F です。
ロフトは17度、クラブ長さは42.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は50g、バランスはD0、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は301g です。

ヤマハインプレスシリーズの新しいフェアウェイウッドです。
先日試打したBSやスリクソンなどをはじめ、ヤマハのニューモデルに出会うことができるようになって、夏が終わったんだな・・・。と思います。
クラブのニューモデルは秋に出ることが一番多いです。

ヤマハらしい、落ち着いた感じのデザインです。
派手さはないですが、目を引きます。
前のモデルも試打していて、このモデルがニューモデルだとは最初気づきませんでした。
それくらいデザインがよく似ています。

ネックは、やや短めですが、今では平均的な長さといっていいと思います。
調整機能は搭載されていませんでした。

フェース面のデザインはシンプルです。
仕上げも綺麗で、ヤマハらしいです。
ヤマハのクラブは美しくなければなりません。

顔はちょっとクセがあって、意外でした。
オフセットがよく効いているのと、フェースが左を向いているように見えました。

かなりのシャローヘッドですが、今は多くがこのような形状なので見慣れました。
最新モデルではありますが、こうして見る限り、大きな変化は見られません。
見えないところに工夫がされているのかもしれません。

装着されているグリップは、ラバータイプで適度なソフトさがあり、好感が持てます。
滑りにくいタイプで、場所によってグリップのパターンが違います。
このグリップは、これまでも出会ったことがあります。

素振りをしてみると、軽量感がありましたが、それよりもシャフトがかなり軟らかくて、タイミングを合わせるのが少し難しく感じました。
シャフト全体が大きくしなるというよりは、『動く』感じでした。
全体的な線が細い印象です。

ボールを前にして構えてみると、正直あまり好感を持つことができなかったのですが、これまでも同じようなタイプを試打したことがあるので、その経験を活かしていくことにしました。
球はよくあがりそうに感じたのですが、方向性に対する不安がありました。
頭の中が少しモヤモヤしてしまいました。
試打を開始しました。

『打感』は好感が持てました。
ややしっかりとした打感ですが、硬すぎず適度なソフトさもありました。
この打感は、これまでもヤマハのクラブで経験しています。

『音』は、はっきりとした金属音ですが、大きすぎずいい感じでした。
インパクトは緩むこともなく、しっかりと振っていくことができました。

球はあがりやすいです。
見た目(シャロー)通りのあがりやすさです。
タフなタイプではありません。
直打ちで試してみたのですが、充分あがっていきました。

『安定性』は、まずまずでした。
ヘッド自体はイージーなタイプだと思うのですが、シャフトが合いづらく、少し散らばってしまいました。
球は逃げることなく、つかまりやすいです。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じです。
前のモデルを試打しているので、ある程度の飛距離性能を期待していたのですが、その期待通りでした。
大きく飛距離が伸びたとは思いませんでした。
あくまでも『マイナーチェンジ』といった感じです。

『操作性』という点では、普通だと思いました。
それほど長けているようには感じませんが、今はこういったタイプが多いので、珍しさはありません。

イージー系のFWです。
ヤマハらしいセンスあふれるデザインも魅力です。

顔に特徴があり、それが一番印象的でした。
2018年04月03日
ヤマハ RMX FW FOCUS

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW FOCUS の5番です。

シャフトは Speeder Evolution IV 70 FW です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスは70-S、シャフト重量は76g、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は341g です。

ヤマハのとてもカッコいいFWです。
カッコいいですが、これは以前試打したことがあるな・・・。と思っていました。

しかし、ヒール側に『FOCUS』の文字がありました。
前のモデルにはありませんでした。
これが一番の違いだと思いますし、名前の由来になっています。
何をフォーカスしているのだろう?
打感かな?飛距離かな?などと考えていたのですが、こうして見ている限り、特に違いは無いような感じがします。

シャロータイプのFWです。
これは前に試打したモデルと同じです。


ネックの長さも適度にあり、シャローバックタイプであることも同じです。
外見ではなく、ヘッド内部の見えないところに新たな工夫がされているのでしょうか?
シャフト以外、特に違いは見られませんでした。

フェース面のデザインが違っていることに気づきました。
前のモデルよりもオーソドックスで、シンプルになっています。
これには何やら秘密がありそうです。

ヤマハらしい、いい顔をしています。
男前なFWです。
前のモデルも男前でしたし、同じような顔の印象があります。
見比べてみると違いが分かるのかもしれませんが、今の段階では顔の違いがよく分かりませんでした。
今度機会があったら、見比べてみたいと思います。

装着されているグリップは、場所によってパターンの異なる、機能的なタイプです。
最近よく見かけます。
メーカーが違っても、このグリップが採用されているということは、それだけ人気があるということなのだと思います。

素振りをしてみると、いい感じです。
元々、ヤマハのFWは軽量感があって、少し物足りないと感じることがありました。
ヘッドはいいのに、シャフトが軽すぎなのと軟らかすぎで、ヘッドのポテンシャルを活かしきれていないと感じていました。
バランスが取れていなくて、物足りなさがありました。
しかし、このヘッドには相性の良さそうなシャフトが挿してあります。
タイミングも取りやすいです。

ボールを前にして構えてみても、とてもいいです。
いい顔をしていますが、決して『寄せ付けない』とか『ハードルが高い』という印象を与えない親しみやすさがあります。
シャロー感があるので、球があがりやすそうです。
クリークということもあると思うのですが、小顔感があって、ボールとのバランスもいいです。
ティアップして打つクラブならば、多少『大顔』であっても打っていけそうですが、直打ちするクラブはそういうわけにはいきません。
ヘッドの大きさが、そのまま『難しさ』へと繋がってしまうこともあります。
その点、このクラブはちょうどいい大きさですが、コンパクトなタイプなので、小さく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
ソフトですが、ボヤけた感じはなく、球の質感をはっきりと感じとることができました。
程良い感触が残りました。

『音』は、高めの金属音でした。
やや大きめで高い音ですが、この音はよく耳にしていましたし、ヤマハらしい音で馴染みがあります。
高いですが、甲高い感じではなく、インパクトが緩むこともありませんでした。
打つ前から予想していた打感と音でした。

『球のあがりやすさ』という点でも、いい感じです。
クリークらしい打ち出しの高さとビッグキャリーが魅力です。
シャフトは結構しっかりしていますが、タフな感じはしませんでした。
直打ちでも充分あげてくれました。

『安定性』という点では、それほど『寛容さ』のあるタイプではないかもしれません。
易しすぎない、普通のタイプといっていいような気もします。
ある程度の正直さをもっていると思いますが、構えやすいのでラインも出しやすく、実戦向けな感じがしました。

『飛距離性能』は優れていました。
今のクリークの中でも、確実に飛ぶ部類に入ると思います。
出だしが速く力強いです。
球の弾きの強さも魅力的です。

『操作性』という点では、なかなかいい感じで、左右へも素直に反応してくれました。
ほぼ真っ直ぐに近いバルジが『中立性』を感じさせてくれますが、実際に打ってみても、その通りでした。
クセが無いので、自然に自分の球筋で勝負していけるように感じました。
今のFWはつかまりのいいものが多いですが、このFWもどちらかといえば、そのようなタイプに入るのかもしれません。

ヤマハの高性能なFWです。
シンプルですが、ポテンシャルの高い、ハイレベルなFWです。

タフなタイプではないと思いますが、明らかにヒッタータイプの方に合いやすいFWといえるような気がします。
見た目の良さと基本性能の確かさが印象に残りました。

装着されているシャフトやフェース面のデザインの違いは分かりましたが、それ以外は正直よく分かりませんでした。
今度、前のモデルと打ち比べてみたいと思います。
2017年11月09日
ヤマハ RMX ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX ユーティリティ です。

シャフトは Speeder Evolution IV 70 FW です。
ロフトは22度、クラブ長さは39.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は76g、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は361gです。

ヤマハRMXシリーズのユーティリティです。
ヤマハらしい、男前なデザインが特徴的です。

形状的にはオーソドックスなタイプです。
ソールにあるヤマハのマークが目立ちますが、とてもシンプルなデザインです。
ゴチャゴチャした感じはなく、すっきりしています。

ネックの長さは適度にありました。
調整機能は搭載されていませんでした。

ノーマルな厚さです。
シャローでもなく、かといってディープなタイプでもありませんでした。
今はシャロータイプが圧倒的に多いせいか、このように適度な厚みがあると、逆に新鮮に感じられます。

フェース面の仕上げも美しいです。
ヤマハらしい特徴です。
打感が柔らかそうな印象を受けました。

顔は、なかなかいい感じでした。
私の中でのストライクゾーンのど真ん中ではなかったのですが、見慣れた感じがしますし、苦手意識などは芽生えてきませんでした。
可も無く不可も無くといった感じでした。
小顔タイプではなく、少し大きめでした。
面長なのではなく、全体的に大きく見えました。
出っ歯なところが目立っていました。

装着されているグリップは、これまで試打したモデルと同じです。
ソフトなフィーリングで好感がもてます。

素振りをしてみると、いい感じでした。
最近のクラブにしては、しっかりしたスペックだな・・・。と思いました。
装着されているシャフトは純正なのでしょうか?
それともカスタムなのでしょうか?
結構骨太な感じがしました。

ボールを前にして構えてみると、まずまずでした。
特に気持ちが入り込むことも、逆に逃げてしまうこともなく、淡々として構えていました。
出っ歯タイプなので球を拾いやすそうですが、できればもう少し出っ歯が抑えられていればいいな・・・。と思いました。
変なクセは見られなかったので、方向性に対する不安はありませんでした。
試打を開始しました。

『打感』は、ややしっかりめでした。
打つ前は、もうちょっとソフトな打感を予想していたのですが、実際はもっとしっかりしていて、球の質感を感じとることができました。

『音』は、はっきりした金属音です。
それほど多く耳にする音ではないのですが、大きすぎず高すぎず、なかなかいい感じでした。

球のあがりやすさという点では、普通だと思いました。
最近はとてもあがりやすいUTがたくさんありますが、このUTにはそれほどお助け機能は付いていないように感じました。
どちらかといえばヒッタータイプの方に合いやすいUTだな・・・。と思いました。
あがりやすさ最優先で作られた感じはしませんでした。

『安定性』は、まずまずでした。
ラインも出しやすいですし、難しく感じることはなかったのですが、ヘッドの大きさからくる大らかさといいますか、寛容さはあまり感じませんでした。
球はよくつかまってくれましたが、正直なところがあるな・・・。と思いました。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じでした。
フェースの弾きも良く、ボールが勢いよく飛び出していきました。
キャリーも稼げましたし、途中からおじぎすることなく、気持ち良くスーッと伸びてくれました。

『操作性』は、普通でした。
左右に曲げることは難しくなかったですが、あまり操作したい感じはしませんでした。
細工をせずに、自然に振り抜いていきたいUTです。
こういったところは、今のクラブの共通した特徴のように思います。

シンプルでカッコいい、ヤマハの硬派なユーティリティです。
2017年10月27日
ヤマハ RMX 218 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 218 アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO RMX95 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は408gです。

ヤマハRMXシリーズのアイアンです。
見た目のインパクトはありますが、派手すぎず落ち着いたデザインで好感がもてます。
ヤマハらしいセンスの良さが感じられます。

ラージサイズのポケキャビです。
これまでたくさん見てきた形です。
ヤマハのアイアンは、軟鉄のイメージが強いのですが、このようなイージータイプのアイアンの人気も高いです。
多くのゴルファーに対応できるよう、上手く住み分けができているように思います。

彫りの深さはたっぷりとありました。
最近は浅めの物も目にするようになりましたが、このような深いタイプを好まれる方も多いのではないでしょうか?
重心も深そうですし、極端にいえば『当てるだけ』で球があがっていきそうです。
こういうタイプを初めて見たときは、かなり驚きましたが、今は見慣れましたし、一般化してきました。
ポケットタイプのアイアンのほうが、今は多いように思います。

トップラインは、やや厚めでしたが、輪郭が丸すぎず、適度にシャープなところに好感がもてました。

ソール幅はワイドでした。
ワイドではありますが、ワイド過ぎないところがいいな・・・。と思いました。

ソールの丸さが目立っていました。
これまで試打してきた、今年のモデルに共通する部分です。
かなり抜けが良さそうな感じがします。
今は、アイアンのソール形状もバリエーションが富んできました。
リーディングエッジの削りも大きいです。
この削りを見ていたら、ダウンブローではなく、レベルブローに近い感じをメーカーが推奨しているのかな?と思えてきました。
低重心系のアイアンにはマッチしているのかもしれません。

ネックは短めです。
太くて、いわゆる『寸胴タイプ』です。
これも、今のアイアンの特徴といえるでしょうか?
徹底的に低重心にこだわっているように見えます。

フェース面にミーリングはありませんでした。

装着されているグリップは、ソフトなフィーリングで好感がもてます。
今はかなり機能的なグリップが多くなりましたが、このグリップは比較的シンプルなタイプです。
バックラインがありました。
調整機能の付いていないドライバーなども含め、どの番手のクラブを試打していても、バックライン有りが殆どです。
それだけニーズが高いのだと思います。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりもクセが強くなく好感がもてました。
私がアイアンに求めたい構え感とは違う部分もあるのですが、無難な感じで構えづらさはありませんでした。
ラージサイズですし、ラージサイズには『付きもの』といっていい、グースも利いていますが、それが強調されすぎていないのがいいな・・・。と思いました。
程良い『さじ加減』が出来ているといったらいいでしょうか?
ヤマハらしい特徴のように思いました。
試打を開始しました。

『打感』は厚みがあるというよりは、完全に薄い感じでしたが予想通りでした。
フェースに乗るというよりは、弾く感じの打感ですが、今はこのような打感が増えてきました。
このフィーリングを好まれる方も多いのではないでしょうか?

球はとてもあがりやすくて、弾道も高めです。
最近のイージー系アイアンの中では、弾道が高めなほうだと思いました。
しっかりとキャリーを稼ぐことができました。
見た目通り、タフなタイプのアイアンではありません。

『安定性』も高く、完全にオートマチック系のアイアンでした。
少々のブレには動じない、大らかさがこのアイアンにはありました。
ヘッドの大きさとバックフェースやソールなどの工夫が、よく効いているのだと思います。
球もプッシュする感じはなく、しっかりとつかまる感じです。

『飛距離性能』も優れていました。
『ファー&イージー』タイプのアイアンといっていいでしょうか?
今のニーズに合ったアイアンだと思います。
よく飛びますが、他の『飛びすぎる』アイアンとは少し違うように思いました。
今のアイアンの中では、『やや飛び』といえるでしょうか?
飛びは重視しているけど、距離感も無視できない・・・。という方には親しみやすいアイアンといえるのかもしれません。
とはいっても、私の中での『7番アイアンの飛びの感覚』からは大きく離れているので、やはりディスタンス系だという認識をもちました。

『操作性』という点では、オートマチック性が強くて敏感に反応する感じはあまりなかったのですが、何とか左右に曲げることもできました。
あまり操作するタイプではないので、極端なことをし過ぎると大きなミスにつながりそうだったので、自重しました。
大まかな感じといいますか、あまり細かいことを考えずにドーンと打つ感じがちょうどいいのかもしれません。
先ほども書きましたが、ラージサイズでありながら球のつかまりもいいので、易しく感じられる方も多いのではないでしょうか?

バランスの取れたイージー系アイアンという印象をもちました。
寛容さ・飛距離が優れていますが、構えやすさや打感など、フィーリングが極端に落ちていないところがいいですし、ヤマハらしいと思いました。

これまでのモデルから大きく変わったという感じはしなかったのですが、それがまたいいのかもしれません。
これまでもヤマハユーザーの方はもちろん、初めてヤマハのアイアンを使ってみようかな?と思っておられる方にも、是非試していただきたいと思いました。
2017年10月20日
ヤマハ RMX 118 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 118 ドライバー です。

シャフトは Diamana RF 60 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は313g です。

ヤマハRMXシリーズの新しいドライバーです。
RMXドライバーといえば、初期モデルの印象がやはり強いです。
効果的に配置されたウェイトが印象的でしたし、飛距離性能が抜群でした。
このニューモデルは、さらにすっきりしたデザインですが、きっとたくさんのハイテクが搭載されているのだと思います。

ヤマハらしい、センス溢れるデザインです。
シンプルでとても美しいです。
最近では珍しい、シャロー感をあまり感じさせない形状です。
『叩けそうな』雰囲気があります。

ネックの高さは適度にありました。

ネックには調整システムが搭載されていました。
最近は少しずつ減ってきているように思いますし、最盛期はかなり複雑化していったように思いますが、今はシンプルなものが多くなりました。
微妙に調整しすぎることへのデメリットがあるのかもしれないですし、色々と調整してみたところで大きく変わらないと感じておられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
このドライバーは調整というよりは、簡単にシャフトを交換できるシステムのように見えます。

フェース面のデザインはオーソドックスです。
最近は色々なデザインが見られるようになってきましたが、このドライバーはシンプルで美しいです。
最新モデルで、このシンプルなデザインが採用されているということは、これで充分といえるのかもしれません。
外よりも中に、色々な工夫がされているのかもしれません。
フェース面の仕上げが雑に見えるドライバーにもたくさん出会ってきましたが、このドライバーは丁寧で美しいです。
ヤマハのいいところです。
この丁寧さ・美しさが、ブランドイメージを高めます。

ディープタイプのヘッドです。
最近では珍しいです。
シャロー系が圧倒的に多いので、ディープに見えますが、昔のドライバーからすればシャローな感じもあります。
昔だと、セミディープというカテゴリーに入ると思います。

ヤマハらしい、いい顔をしています。
最近はクラウンに工夫がされているドライバーを見かけるようになりましたが、このドライバーにはありませんでした。
クラウンマークも無いですし、とてもシンプルです。
必要最低限のものだけ搭載して、あとはプレイヤーに委ねるといったところでしょうか?

オリジナルグリップはラバーのソフトさと、適度なしっかり感があって、好感がもてました。
場所によってグリップのパターンが違うので、機能的な感じもします。
最近はこのようなグリップが増えてきました。
素手で握る右手と、グローブをはめて握る左手で、グリップのパターンを変えてきているのでしょうか?
それとも違う狙いがあるのでしょうか?
効果があるのであれば、こういった工夫はどんどん取り入れて欲しいです。

素振りをしてみても、いい感じでした。
タイミングも取りやすいです。
シャフトは頼りない感じはしませんが、結構先が走る感じがしました。
中調子ということですが、私は先中調子くらいに感じられました。
ただ、このキックポイントもかなり『幅』があるところなので、それほど気にしなくてもいいのかな?と思いました。
粘るタイプではなく、『先走り系』に感じられました。
シャフトも一時期に比べ、今は粘るタイプよりも走るタイプのほうが多くなったように思います。
ヘッドだけでなく、シャフトもつかまりが求められているのかもしれません。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
オーソドックスな顔が安心感を与えてくれます。
左右へのクセは感じられず、中立的な印象をもちました。
フェース面がよく見えました。
ロフトが10.5度ということもあると思うのですが、よく見えるし球があがりそうだな・・・。と思いました。
おそらく『リアル』ではもっと寝ているだろう・・・。12度に近いのではないかな?と思いました。
私はもっとフェース面が立って見えるほうが好きで、このようなディープ系のドライバーだとライナー系をイメージしていきたいのですが、ライナー系というよりは、やや高めの弾道のイメージが浮かびました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
ボヤけた感じはなく、適度に手応えがあるのがいいです。

『音』は比較的おとなしめな感じですが、小気味いい音で好感がもてます。
叩きにいっても、インパクトが緩むことはありませんでした。
気持ち良く振っていけます。

『球のあがりやすさ』という点では、しっかりしていて、明らかにヒッター向けのドライバーだと思いました。
構えたときにフェース面がよく見えたので、弾道が高そうな印象だったのですが、実際に打ってみると、結構しっかりしていました。
幅広い層を狙ったモデルではなく、明らかにターゲットを絞り込んでいる感じがします。
ヤマハはツアーモデルが毎回登場しますが、このドライバーは名前に付いていませんが、ツアーモデルということでいいのでしょうか?

『安定性』という点では、シビアさは感じませんが、今の寛容なドライバーとは明らかに一線を画す感じがします。
オートマチックタイプではありませんでした。
ミスヒットにも正直に反応するので、難しく感じられる方はいらっしゃるかもしれません。

『飛距離性能』は高いです。
明らかにヒッター向けですが、弾道が力強く初速がとても速いです。
中弾道系といっていいと思います。
10.5度のロフトでも頼りない感じはせずに、しっかりしたものを感じました。
幅広い層に対応したモデルではありませんが、このモデルがピッタリと合う方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?
初期モデルからの高性能をしっかりと継承している感じがしますが、初期モデルよりはハードルは低いような気もします。

『操作性』は、いい感じです。
左右へもしっかりと反応してくれました。
シャフトがすごく主張している感じで、私はフック系のほうが易しいと思いました。
中立的な顔をしていますが、球のつかまりはとてもいいです。
いわゆる『スライス抑制ドライバー』ではありませんが、クセのなく大きすぎない顔が好きで、シャフトの性能でつかまえて飛ばしていきたい方には合いやすいのではないでしょうか?

今はオートマチック系のドライバーが主流なので、このようなマニュアルタイプは珍しいですが、全く無くなったわけではなく、いくつかのメーカーが発表してくれています。
アイアンはマッスルバックやハーフキャビティを使っていても、ドライバーはオートマチック系を使っておられる方はとても多いように思います。
私の周りでもよく見かけます。

それだけ、ドライバーには曲がりにくさ・直進性が求められているのだと思います。
なので、こういうマニュアル系は珍しいと思いますが、魅力を感じておられる方も多いのではないでしょうか?
昔のドライバーほどシビアでもないですし、大らかさもあるので、神経質になることもありません。

ドライバーショットを絶対に曲げたくない方や、操作するよりも、できるだけ真っ直ぐに飛ばしていって方向を気にしたくない方には合いづらいところがあるかもしれません。
真っ直ぐよりも、自分の持ち球で勝負していきたい方や、真っ直ぐではなくて、持ち球を打っていったほうが狙いも定めやすいし、いいところに運んでいけるという方には親しみやすいのではないでしょうか?

使い手を選ぶドライバーといえるのかもしれませんが、高いポテンシャルをもったドライバーだな・・・。と思いました。
2017年10月06日
ヤマハ RMX FW

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW の5番です。

シャフトは FUBUKI Ai II FW 55 です。
ロフトは17度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は53.5g、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は316g です。

ヤマハの新しいフェアウェイウッドです。
これまでのモデル同様、シンプルでとても美しいデザインに仕上がっています。
こういった美しさは、ヤマハの特徴といっていいと思います。
第一印象がとてもいいです。

ディープというよりは、明らかにシャローなFWです。
ソールも滑りが良さそうです。
ウェイトのような物は見られませんでした。
見えないところ(ヘッド内部)に、いろいろな工夫がされているのではないかな?と思いました。

ネックの長さは普通です。
調整機能は搭載されていませんでした。

シャローバックタイプのFWです。
前のモデルと同じような感じがします。
シャロー系でありながら、全体的な形は崩れていなくて、むしろキュッと引き締まっている感じがして好感がもてました。
ヤマハらしいな・・・。と思いました。

いい顔をしています。
これまでたくさん出会ってきたヤマハ顔です。
見慣れた感じがします。
今はクラウンに色々な工夫がされているFWが多くなりましたが、このクラブには見られませんでした。
違うコンセプトで開発されているのだと思います。

装着されているグリップは、これまでも出会ってきたタイプです。
ソフトで好感がもてます。

素振りをしてみると、外見よりもソフトスペックに仕上がっているように感じましたが、予想していたので、特に驚くようなことはありませんでした。
クリークとしては少し軽量で、シャフトも軟らかく感じました。
こういうタイプはとにかくコンパクトに振っていくに限るな・・・。と思いながら、タイミングを計りました。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
ヤマハらしい男前でありながら、シャロー感もあって球がよくあがりそうです。
シャープな顔をしていますが、ハードさは感じさせず、むしろ親近感をもちやすい構えやすさです。
シャロー感はありますが、投影面積が無駄に大きくなるのではなく、適度なコンパクト感があるのがいいな・・・。と思いました。
今のFWは、構えたときに何番か分かりにくいようなタイプも見られるようになりました。
フェースの見え具合(ロフト)も幅ができてきましたし、大きさもバリエーションが増えてきたように思います。
構え感の『シームレス化』といえる状態がずっと続いているように思います。
それは特にアイアンに多いのですが、FWでも増えてきました。
しかし、このクラブはすぐにクリークと判別できるスタンダードな顔をしていたので、とても好感がもてました。
試打を開始しました。

『打感』は良いです。
ソフトなのですが、程良い手応えがあって好感がもてました。
球の質感も充分感じられました。

『音』は小気味よく、好感がもてました。
大きすぎず高すぎず、耳にも優しく周りを気にせず集中できます。
この音は、これまでもヤマハのクラブで耳にしてきました。
『ヤマハ音』といっていいように思います。

球はあがりやすいです。
タフな感じはしませんでした。
クリークということもあると思いますが、球はよくあがってくれ、弾道も高めでした。
直打ちでも充分球を浮かせてくれました。

『安定性』は平均的な感じがします。
高い直進性があって曲がりにくいというタイプではありませんが、構えやすくてラインも出しやすいので易しいと思いました。

『飛距離性能』は優れています。
これまで出会ってきたモデル同様、高いポテンシャルを感じました。
クリークで、しかも直打ちでここまで飛ぶのだから、セッティングが楽になるだろうな・・・。と思いました。
性格の尖った飛びではなく、丸みのある飛びといったらいいでしょうか?
ハードなFWではないので、易しく飛ばしていきやすいと感じられる方も多いのではないでしょうか?

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
左右にも対応してくれました。
ただ、どちらかといえばあまり細工をするタイプではなく、自分の持ち球を活かして自然に振っていくのがいいように感じました。
クリークとしては、やや軽めのスペックだと思ったのですが、弾道は力強くやや重めでしっかりしている感じがしました。

ヤマハらしい、ハイレベルなFWです。
これまでのモデルが素晴らしく印象が強いので、今日試打していて驚くようなことはなかったのですが、その素晴らしい性能をきちんと引き継いでいるように思います。

いい意味で、性能はあまり変わっていないように感じました。
一番の違いは易しさ(あがりやすさ)かな?と思いましたが、すごく変わったという感じはしませんでした。
飛びも優れていますが、大きく伸びたという印象は正直ありませんでした。

試打をしてとても気に入ったので買おうと思ったけど、予想以上にモデルチェンジが早く買うことが出来なかった・・・。ということは、おそらく多くの方が経験していると思います。
私はたくさん経験してきました。

このクラブの場合は、前のモデルを購入できずに諦めかけていたけど、ニューモデルがその性能をきちんと引き継いでいるので、とても喜ばしいことになるのではないかな?と思いました。
カッコいいクラブですが、ハードルの高いクラブではありません。
むしろ、私たち日本人ゴルファーに親しみやすくなるように、様々な工夫がされているように感じました。
それを外見で見せるのではなく、見えないところで勝負しているように感じました。

カッコ良さフィーリングの良さ。
そして易しさ・飛びが加わった、ハイレベルなFWです。
2017年10月02日
ヤマハ RMX 018 TOURMODEL アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 018 TOURMODEL アイアン の7番です。

シャフトは ダイナミックゴールド120 です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は118g、バランスはD2、キックポイントは元調子、クラブ総重量は433gです。

とてもカッコいい、ヤマハの軟鉄アイアンです。
シンプルでありながら、目を引くデザインになっています。
軟鉄の風合いも、とてもいいです。

精悍さのあるアイアンです。
先日試打したモデルとは、また違う雰囲気があります。
TOURMODELとなっているので、このモデルが一番正直なタイプになるのでしょうか?
マッスルバックにも見えなくないですが、ハーフキャビティのほうが近いようにも見えます。

ソール幅は、やや狭いです。
今はアスリートモデルでもワイド化が進んでいるように思いますし、このソール幅の狭さは希少な感じがします。
昔は、これくらいが普通でした。

ソール幅の狭さも特徴的でしたが、それよりも形状に目が行きました。
かなり丸みを帯びています。
特にリーディングエッジの削りの大きさが目立っていました。
これは先日試打したアイアンと同じです。
これが、一番の変化ではないかな?と思いました。

ネックの長さは少し短く見えましたが、今はこれくらいが標準といえるように思います。
ロフトの『スタンディング化』を除けば、アスリートモデルアイアンの昔と今では、ソール形状とネック長さが一番の違いではないでしょうか?

彫りも浅く、ほぼマッスルバックに近い感じがします。
これまでのモデルから、バックフェースの形状は微妙に変えてきていますが、性能は大きく変わっていないような気がします。

トップラインの厚さは標準的でした。
これくらいの幅ならば、しっかりとイメージが出せるだろう・・・。と思いました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
先日試打したモデルもそうでしたが、これからもミーリングは採用されないのかもしれません。

オリジナルグリップは、なかなかいい感じです。
よく見かけるタイプです。
バックラインがありました。

素振りをしてみても、タイミングが取りやすくいい感じでした。
暴れることなく、しっかりと振っていくことができました。

ボールを前にして構えてみると、とてもいいです。
構えやすいです。
ヤマハのアイアンですし、ツアーモデルなので構えやすいのは予想できていましたが、予想通りの構えやすさで安心しました。
ツアーモデルとなっていますが、それほど『小顔感』はありませんでした。
ノーマルな大きさです。
『厚み』があるな・・・。と思いました。
この厚みは『横』ではなく『縦』の厚みです。
つまり『フェース高』が高いということです。
最近はシャローフェース系のアイアンを試打することが多くなったせいか、このように感じることは少なくなりましたが、今日ははっきりと『高さ』を感じることができました。
シャローフェースのアイアンだと『横からはらう』イメージが出しやすいですが、このように適度な高さがあると、上からとらえるイメージが出しやすいです。
私はゴルフ雑誌を読まないので、今はどのように書かれているか分かりません。
横からはらうのが主流なのか、それとも昔と同じように上から打つのが主流なのか・・・。
アイアンの低重心化などもあって、横からということが多くなってきているのかも分かりませんが、私は昔から『上派』です。
上から拾っていくイメージでないと、上手く打てません。
横からだとダフってしまいそうで、難しく感じます。
ワイドソールタイプのアイアンを好まれる方は、横からのイメージのほうが易しいのではないでしょうか?
私はワイドソールを苦手に感じることもあるせいか、上からのほうが易しく感じます。
上からのほうがボールにバックスピンが掛かって飛んでいくイメージも出しやすいです。
いつも通りの感覚で構えることができたということもありますし、ヤマハアイアンに対する信頼性もあってか、とてもリラックスして構えることができました。
過ごしやすい気候になったということもありますし、この美顔を見ていたら、鼻歌でも歌いたくなるような気分でした。
試打を開始しました。

『打感』はとても良いです。
ソフトで球の乗りもいいです。
薄くバーンと弾くような打感ではなく、厚みがあってしっかり乗ってくれる打感です。
この一瞬の間が、方向性を出しやすくし、操作性を高めるように思います。
アイアンには持っていて欲しい『球持ちの良さ』が、このアイアンにはありました。

『球のあがりやすさ』という点でも、いい感じです。
最近では珍しいすごく自然なあがりやすさです。
7番アイアンらしいあがりやすさといったらいいでしょうか?
ハイテク感を感じさせるあがりやすさではなく、自然なあがりやすさでした。
出球のイメージも合いやすく、ターゲットに対して『上から攻めるイメージ』が出しやすいアイアンです。
今はあがりやすくなるような工夫がたくさん組み込まれているアイアンも多いですが、このアイアンはそれらとは違うと思いました。

『安定性』という点では、正直なタイプです。
スイートエリアが広いという感じはしませんでした。
イージー系ではないですが、しっかりとした『打点』をもっておられる方にとっては、とてもまとめやすいアイアンといえるのではないでしょうか?
当たり負けせずに押していけるので、力強さが安定しています。

『飛距離性能』という点では、それほど期待はできないのかもしれません。
『飛距離偏重時代』といったら語弊があるかもしれませんが、今は大多数のアイアンが飛距離に重点を置いて開発されています。
そういった意味でも、このアイアンは少数派といっていいように思います。
飛び系のアイアンではないですが、それを補ってあまりある『距離感』を出していけるアイアンです。
『距離感重視』のアイアンといって間違いありません。
何と言っていいのか分かりませんが、『駅とバス停の距離感』といったらいいでしょうか?
電車の停車駅は、バスの停留所に比べ多くの方が利用しますが、その変わり『目的地(会社や自宅など)』からは離れていて、そこからまたバスを利用したり、徒歩や自転車を使ったりと、まだまだ時間がかかることもあります。
その点、バス停はかなり細かく整備されているので、自宅や会社がより近くなります。
もちろん、自宅や会社(勤め先)が駅のすぐそばという方もたくさんいらっしゃると思いますが、そうでない方のほうが圧倒的に多いと思います。
駅と駅の間の区間にいくつのバス停があるか考えてみれば、その距離の違いが分かりやすいと思います。
ひとつの駅を作るよりも、いくつものバス停を作るほうが予算的にもやさしいと思います。
そういう距離感を出しやすいアイアンだな・・・。と、このアイアンを試打しながら感じていました。
短く持って打てば距離を短くすることができますし、微妙なニュアンスも出しやすいです。
ディスタンス系のアイアンでは、こういったことがとても難しいです。
飛ばさないように打っても、どうしても飛んで行ってしまうアイアンが多くなりました。

私がまだアベレージの殻を破れなかった頃、師匠であるレッスンプロに、フルショットばかり練習するな。一球一球強弱をつけろ。同じ球を打つな。と教わりました。
練習場でいくらいい球を打っても意味が無い。いつも実戦を想定して練習するように・・・。と言われました。
イメージ力を働かせろ・・・。とも言われました。
その時はあまり理解できなかったのですが、今ではそれがよく分かります。
また、ひとつの距離を3本以上のアイアンで打てるようになれれば、スクラッチプレイヤーになれると、ラウンドレッスン中に言われたこともありました。
例えば100ヤードをAWだけで打つのではなく、9IやPWでも打てるようになれ。状況によって使い分けるようにならなければだめだ・・・ということでした。
その教えが、今ではすごく活きていると思います。
そういったことも、このような『距離感重視』のアイアンでは易しく感じます。

『操作性』はとても高いです。
左右に曲げやすいです。
とても反応がいいので、球を打っていても楽しいです。
オートマチック系に無い、マニュアル系クラブがもつ、『心のこもった球筋』といったらいいでしょうか?
こちらの気持ちをクラブがしっかりと読み取って、ボールに伝えてくれているように感じました。
変なクセは無いので、ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にも合いやすいように思います。
グースは弱いので、グースタイプを好まれる方は扱いづらいところがあるかもしれません。
球がつかまりきらず、右にプッシュするかもしれません。

しかし、こういった『適度な大きさ』のアイアンは修正がしやすいというところもプラスポイントだと思います。
オートマチック系では、なかなかこういったことができませんが、マニュアル系では少しずつ修正していって球筋を整えやすくなりますし、それがスイングレベルを上げることにもつながるのではないでしょうか?
自分の今の状態や足りないところを把握しやすいのは、とても大きなことだと思います。

これまでのヤマハのツアーモデルアイアンと大きな違いは見られませんでしたが、それでもいいところがしっかりと継承されているので、いいアイアンだな・・・。と思いました。
一番の違いはソール形状で、リーディングエッジの削りの大きさが目立っていました。
今日は練習場のマットの上からだったのでよく分かりませんでしたが、おそらく実際の芝の上でも突き刺さらずに、上手く抜けてくれるだろう・・・。と思いました。

ヤマハらしい、とてもいいアイアンだな・・・。と思いました。
試打をしていると、練習場だけで終わってしまうクラブもあれば、コースでも使ってみたいと思えるクラブもあります。
このアイアンは後者でした。
コースで使ったら、とても楽しいだろうな・・・。と思いました。
打感の良さ・距離感の出しやすさ・微妙なニュアンスの出しやすさ・操作性の高さが、このアイアンの大きな長所です。
アイアン好きの私にはたまらない魅力がありました。
試打するのが楽しくて、あっという間に予定の球数と時間をオーバーしてしまいました。
2017年09月21日
ヤマハ RMX 118 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 118 アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO RMX95 です。
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は421g です。

久し振りに出会った、ヤマハの軟鉄アイアンです。
前のモデルの116を試打したのが2年前なので、ずいぶん長く感じます。
117というモデルが発売されるのでは?と期待していたのですが、出会うことはありませんでした。
今日は久し振りに出会うことができて、とても嬉しく思っています。

このアイアンの特徴といえば、フルキャビティタイプであることと、このトゥ側にあるヤマハのマークです。
これはウェイトではなく、単なるマークだと思います。
あくまでも私の好みとしては、このマークは、このように端っこにあるのではなく、中央にあって欲しいです。
そのほうがすっきりしていますし、打感に厚みをもたせるイメージが欲しいです。
アイアンをトゥ側でヒットすると、大きなミスにつながりやすいですが、そのイメージをもたせないようなデザインであって欲しいと思っています。
キャビティ形状は大歓迎ですが、ヒッティング部分の厚みがキープされていると嬉しいです。
薄くてバーンと弾くのではなく、厚みがあってその厚みで押していけるイメージが欲しいです。

オーソドックスなフルキャビティアイアンです。
ヤマハらしく、センスのいいデザインに仕上がっています。
奇をてらったところは全く見られません。

彫りの深さは充分あります。
見慣れた感じのフルキャビです。
最近はポケキャビが多くて、このようなキャビティは少ないような気もしますが、私はこのタイプのほうが好きです。
ポケットの効果を必要としていないということもありますし、何より掃除がしやすいというのが大きいです。

ヒール側には大きな凹みがありました。
この位置だけにあるのは珍しいですが、これも適正な重量配分によるものなのでしょうか?

トップラインは少し厚めでしたが、気になるほどではありませんでした。

ソール幅はノーマルでした。
ワイドタイプではありませんでした。

それよりも、この『削り』に目が行きました。
リーディングエッジが、かなり削り込まれています。
これは抜けを良くする為だと思いますし、最近は削り込まれているアイアンが多いですが、ここまではっきりと大きく削り込まれているアイアンは珍しいように思います。
平らというよりは、完全に丸みを帯びたソール形状です。
これが、このアイアンの一番の特徴ではないかな?と思いました。

ネックの長さはノーマルでした。
ロングタイプではなく、かといってショートでもなく、普通な感じがします。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ヤマハのアイアンはミーリングのイメージがありますが、最近は採用されていません。

オリジナルグリップは、なかなかいい感じです。
よく出会う、オーソドックスなタイプのグリップです。
バックラインがありました。
今は圧倒的にバックライン有りが多いように感じます。
それだけ多くの方がバックライン有りを求めておられるのだと思います。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずでした。
セミラージサイズで、グースも少し目立っていました。
大らかそうな印象を与えてくれますが、違和感なく構えられるのは、これくらいが限界かな?と思いました。
このような『大顔』タイプだと、グースも『セット』になるのが普通のような気がします。
私がアイアンに求めたい顔とはちょっと違うのですが、このようなタイプを好まれる方はたくさんいらっしゃると思います。
大らかそうな印象を与えながら、決して形が崩れていないところがヤマハらしいな・・・。と思いました。
ヤマハのクラブは構えやすくなければならない・・・。と、私は勝手に思い込んでいます。
グースの利きも目に入りますが、引っ掛かりそうな感じもしなかったですし、強い苦手意識は芽生えてきませんでした。
小顔でストレートタイプだと、小回りが利くといいますか、小気味よく振っていける感じがしますが、このように少し大きいタイプだと、ゆっくりと穏やかに振っていく感じが合いやすいかな?と思いました。
軟鉄のいい風合いがあって、落ち着いて構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
軟鉄らしいソフトさもありましたが、すごく乗っかるというよりは、少し早く飛び出す感じです。
キャビティらしいフィーリングです。
これまでもたくさん経験してきました。

『球のあがりやすさ』は、なかなかいい感じでした。
タフなタイプのアイアンではないと思いました。
最近のメカニカルな感じのアイアンと比べると、シンプルな感じもしますが、あがりやすくなるように色々な工夫がされているのだと思います。
ソールが引っ掛からずスッと滑って早く駆け抜けてくれるので、あがりやすさが増しているのかな?と思いました。

『安定性』は高いです。
フルキャビティらしい、大らかで易しいアイアンだと思いました。
ヒッティングポイントを『点』ではなく、『面』で意識できるアイアンだと思いました。
横の範囲も広く感じました。
やや大顔な感じのするアイアンですが、球はしっかりとつかまってくれました。

『飛距離性能』は高く、完全に一番手以上違う感じがしましたが、今はこういうアイアンのほうが多いので、特に目立つ感じはしません。
ノーマルなディスタンス系アイアンといったところでしょうか?
これからは、こういうタイプがもっと増えて、いずれ『ノーマル』といえるようになるのかもしれません。
7番アイアンのロフト=『36度から34度』が、『32度以下』が常識となるのかもしれません。
私の感覚では、6番アイアンよりちょっと上の飛びをもったアイアンという印象でした。

『操作性』は、まずまずでした。
左右にも曲げることはできましたが、少し大らかさのほうが勝ってしまっている感じがしました。
あまり操作するタイプではないような気もします。
オートマチック性を感じました。

ヤマハのアイアンというブランド力。
軟鉄の美しい風合いと落ち着き感。
今のニーズに合う、『飛距離』と『易しさ』
それらがミックスされたアイアンといっていいと思います。

一番印象に残ったのはソール形状で、リーディングエッジがこれだけ大きく削られているのだから、実戦でも、かなり活躍してくれるだろう・・・。と思いました。
芝とケンカしないタイプのソール形状です。

今日は練習場のマットからの試打でしたが、今度機会があったら、実際の芝やラフ・ベアグランドでも試してみたいと思いました。
逆目の芝にも、上手く対応してくれるのではないかな?と思いました。

易しさが強くにじみ出ているアイアンですが、落ち着いたデザインですし、フィーリングを邪魔するところもないので、上級者の方にも受け入れられやすいのではないでしょうか?
オシャレなデザインですが、気難しいタイプではないので、初めて軟鉄を使ってみたいという方にも、是非試していただきたいと思いました。
2016年08月18日
ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 ドライバー です。

シャフトは TMX-417D です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は48g、バランスはD0、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は281g です。

ヤマハの新しいドライバーです。
ヤマハは美しいクラブが多いですが、このモデルは紺色のインパクトが大です。
このモデルが今年の主力モデルなのでしょうか?
派手さは無いですが、印象に残りやすいデザインです。

形状自体はオーソドックスなシャローといった感じがします。
調整機能も付いていないですし、シンプルなデザインです。
昔から、シンプルなヘッドは高性能な物が多いということをたくさん経験しているので、このドライバーにも期待感がもてます。

ULTRA DISTANCEという文字がありました。
とても頼もしいネーミングです。

ネックは短めですが、見慣れた長さです。

このシャローヘッドも、今の主流といっていいと思います。
ニューモデルではあっても、世の中のニーズにきちんと応え、正統派を貫いているように思えてきます。
奇をてらっていないのも、ヤマハの特長だと思います。
なので、ヤマハのブランドイメージは私の中で、とても高いです。

このオリジナルグリップは、場所によってパターンが違っていました。
最近、こういうタイプをよく見かけるようになりました。

フェース面のヒッティングエリアは『溝無し』でした。
これもよく見かけます。
高い反発を得る為に、フェース面をギリギリに削って、強度をもたせる為に溝を無くしているのでしょうか?
ドライバーのようなロフトの立ったクラブは、フェース面に溝が無いと、ボールとの接触面積が広がり、スピンが高まりやすいと訊いたことがあるのですが、このドライバーもそうなのかな?と思いました。

顔は見慣れた感じでした。
しかし、『ヤマハ顔』というよりは、キャロウェイのビッグバーサを思い出しました。
ビッグバーサによく似ているな・・・。と思いました。
今度機会があれば、見比べてみたいと思います。
ヘッドの形状もそうですし、クラウンの色から、ビッグバーサを連想しました。

素振りをしてみると、かなり軽量でシャフトもよく動きました。
ビュンビュンビュンビュン、風を切る音が耳に届いてきました。
ヘッドはオーソドックスな感じがしましたが、結構ソフトスペックに仕上がっているな・・・。と思いました。
インプレスはハード系からソフト系まで幅広いです。
ダンロップのスリクソンとゼクシオのように、いくつかのブランドが混在していてもいいのではないかな?と思いました。

ボールを前にして構えてみると、ちょっと個性的だと思いました。
特にヒール部分に特徴が見られました。
ここの部分がもっと真っ直ぐになっていたほうが構えやすくなるような気もしたのですが、メーカーも敢えてこのようにしているのだと思います。
逃がすというよりは、完全につかまえ系の顔に見えました。
ヒール側で打つのはちょっとNGかもしれない・・・。
真ん中から少しトゥ側に意識をもっていったほうがいいような気がしました。
ただ、苦手意識が芽生えるというほどではありませんでした。
フェース面を上手く使っていければいい・・・。という考えでした。
まずは気持ち良く振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、結構『しっかりめ』でした。
ソフトというよりは、しっかりという感じでした。
やや硬めの打感です。
『球の重量感』が手に伝わってきました。

『音』は、はっきりした感じの金属音です。
気持ち良くインパクトを迎えることができました。
好感のもてる音です。
ヤマハらしい、『グッドサウンド』といったところでしょうか?

球はとてもあがりやすいです。
タフな感じは全くしません。
10.5度というロフトということもありますし、弾道は高めでした。
もっと立ったロフトでも試してみたいと思いました。

『安定性』という点では、予想通りのイージー系でした。
シビアな感じはしません。
しかし、私は最初からフックボールを打ってしまいました。
最初構えたときに、つかまりやすそうだな・・・。と思っていたのですが、その印象通りでした。
フェースが極端に被っているようには見えなかったのですが、球はとてもつかまりやすいです。
球がつかまりやすくてあがりやすいドライバーが好きだけど、フックフェースは構えづらくて苦手だ・・・。という方はたくさんいらっしゃると思います。
そういった方々には、是非試していただきたいと思いました。
すごく易しく感じられるのではないでしょうか?
球が滑って右に逃げるということにはなりにくいドライバーだと思います。
フェース面がしっかりボールをとらえてくれました。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じです。
最近のドライバーらしい特徴が感じられました。
高い弾道とつかまりの良さ。
そして、弾く力の強さ。
この3つのバランスがとてもいいと思いました。
ヒッタータイプの方だけでなく、スインガータイプの方にも合いやすいドライバーだと思います。

『操作性』という点では、私はフック系のボールのほうが打ちやすいと思いました。
真っ直ぐにもなかなかなりきらず、少しつかまり系の球が出やすいと思いました。
意識して逃がしているつもりでも、自然とつかまる感じがありました。
スライサーの方には易しく感じられるのではないでしょうか?
つかまえにいくと、少し難しく感じたので、私の場合はずっと逃がす感じのほうが方向性はとれるように感じました。
慣れてくると、だんだんと右に曲げることもできましたが、基本的にはかなりつかまりのいいドライバーだと思います。
大型ヘッドにありがちな『フェースターンの遅さ』『返りにくさ』というマイナス的なことは解消されていると思いました。

ニューモデルではありますが、正直驚くようなところはありませんでした。
ある程度『予想の範囲内』で収まっていました。
しかし、それは期待を裏切られていないということでもあり、好感のもてるところでもあります。

調整機能も付いていないですし、とてもシンプルなヘッドです。
シンプルだからといって手を抜いているということではなく、飛びの要素がギュッと凝縮していますし、『性能』にこだわっていると思います。
すっきりした感じがとてもいいです。

高性能ですが、特に変わったところも見られないですし、今回は『一回休憩』なのかな?という思いもありました。
次のモデルではあっと驚くようなことになるのかもしれません。

これからもヤマハから目が離せません。
2016年08月05日
ヤマハ インプレス UD+2 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはヤマハ インプレス UD+2 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO ZELOS7 です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は74g、バランスはD0、キックポイントは先調子、クラブ総重量は380g です。

ヤマハインプレスのラージサイズアイアンです。
以前にも同じようなアイアンに出会ったことがあるので、コンセプトは大体分かっているつもりなのですが、改めて見ると凄いな・・・。と思いました。

かなり個性的な形状です。
アイアンというカテゴリーに入りながら、他の部分も追求しているように見えます。
最近は、このようにクラブが『ボーダーレス化』してきたような気もします。

かなり彫りが深くて、色々な工夫が見られます。
機能性を感じさせますが、チープさはありませんでした。
こういったところがヤマハらしいと思いました。

超・ワイドソールです。
最初から予想していましたが、改めてみると、その広さに驚かされてしまいます。
バックフェースの部分の膨らみは後から付け足しているように見えました。

その部分には『FRIC OFF SOLE』という文字がありました。
埋め込みではないソールということでいいのでしょうか?
メーカーの工夫と自信が感じられます。
ここの部分が、このアイアンの『肝(きも)』といえるところではないのかな?と思いました。

ネックは短めですが、しっかりと長さがキープされていました。
スラッとしたタイプではなく、『寸胴』に近いタイプです。
グースタイプであることも分かりました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
やはり、アイアンには必要ないということなのでしょうか?
ノーマルなフェース面だと思いましたが、2本の白い線がよく目立っていました。
構えやすさにも気を配っているようです。
私はこの白い線の必要性を感じていないのですが、この白い線があったほうがターゲットにしっかりと構えることができるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
それが1本ではなく2本もあるので、その効果がさらに強まっているのかもしれません。

トップラインは、やや厚めでしたが、違和感があるほどではありませんでした。
普通に構えることができるだろうな・・・。と思いました。

このオリジナルグリップはラバータイプで、とてもいいフィーリングです。
最近のグリップによく見られるのですが、このグリップも場所によって、色々とパターンが違っていました。
これは『飛距離』というよりも、『滑りにくさ』が強化されているのではないかな?と思いました。
ルールの範囲内で、優れた機能をもたせてくれるのは、とてもありがたいことです。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりも好感がもてました。
もっと強いクセがあるのかと思っていましたが、そうでもありませんでした。
ラージサイズではありますが、それ以外に苦手に感じるところはありませんでした。
グースも利いていますが、強すぎないので、普通に対応していけるだろう・・・。と思いました。
面長タイプなので、インパクトの時に、少し『当たり負け』してしまうのではないかな?と思えるところがあったのですが、特に不満はありませんでした。
こういうタイプのアイアンの中では、好感のもてるほうだと思いました。
以前試打したモデルよりは、明らかにこちらのほうが構えやすさがアップしていると思いました。
色々なところがパワーアップされていると思うのですが、今のところ『構えやすさ』が一番の改善点だと思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、まずまずでした。
しっかり感と、柔らかさの両方が混在しているように感じました。
ボールがフェースに『ふんわり』と乗るというよりは、明らかに弾く感じのほうが強いです。
はっきりとした『弾き系』アイアンです。
このような打感に好感をもたれる方も多いのではないでしょうか?

『音』は結構大きめでした。
アイアンの中では、かなり大きいほうだと思います。
こういったところがアイアンらしからぬところだと思いました。
バーンと弾く感じの音です。
大きめではありますが、苦手に感じることはありませんでした。

球はとてもあがりやすいです。
何の工夫も要らないといったら大袈裟かもしれませんが、普通に球を拾っていく感じで、球は充分過ぎるほど上がってくれました。
あがりやすくなるように、色々な工夫がされているのだと思います。
『横からはらう』イメージでボールを運んでいきたい方には、とても易しく感じられるのではないでしょうか?
弾道も高いです。
スピンというよりは高さで止めていくタイプだろう・・・。と思いました。

『安定性』も高いです。
スイートエリアも『最大級』といっていいほど広く感じます。
構えたときに当たり負けしてしまうのでは?と思っていたのですが、そうでもありませんでした。
打点のブレにも、かなり寛容だと思いました。
『大らか』というよりも、いい意味で『鈍感』と思えるほどの易しさを感じました。

『飛距離性能』はかなり優れていました。
これまでも同様のタイプを試打しているので、予想はしていたのですが、やはり凄いな・・・。と思いました。
7番アイアンとしては『規格外』の飛び性能をもっています。
このアイアンの長所は色々とありますが、明らかに飛距離に特化したアイアンといっていいと思います。

アイアンというよりはユーティリティに近いイメージをもちました。
アイアンは距離を刻む物ではなく、易しく飛ばす物といった主張をしているようです。
このアイアンは『7番』ですが、『6番』や『5番』になると、どのような飛びになるのだろう?と思いました。
本数制限があるので、ひょっとしたらユーティリティやFWを入れる本数も少なくなってしまうのではないかな?と思いました。

元々アイアンのロフトピッチは『4度』が原則といいますか、基本だと思いますし、番手を変えることによって『10~15ヤード』くらい距離が変わっていくのが自然だと思うのですが、このアイアンの場合どうなるのだろう?と思いました。
おそらく、かなりの幅があるだろう・・・。と思いました。
飛ぶ代わりに、距離の打ち分けが難しくなるだろう・・・。と思いました。
そして、その額面通り打てるとは限らないような気もしました。

『操作性』という点では、ちょっと苦戦しました。
なかなか思うような球が打てませんでした。
かなりオートマチック性が高いと思いました。
細工をするタイプではなく、クラブに任せていくのが自然だと思いました。

このアイアンは単体ではなくセットですが、この7番でこれだけ凄いのだから、番手を選んで1本ないし2本をバッグに入れておくのも有効ではないかな?と思いました。
ユーティリティ代わりに使っていけると思いました。
200ヤード前後がとても易しくなるだろう・・・。と思いました。

このアイアンの最大の長所は何といっても『飛距離性能』です。
今は距離のでるアイアンがたくさんありますが、ここまで特化したものはあまり無いように思います。
アイアンに飛距離を第一に求めておられる方には、是非試していただきたいと思いました。

先ほども書きましたが、構えやすさが向上しているのがいいと思いました。
かなり個性的なアイアンだとは思うのですが、変な個性といいますかクセのようなものはあまり感じませんでした。
私の中でのストライクゾーンからは外れてはいるのですが、強い苦手意識のようなものは芽生えませんでした。

このようなアイアンに出会うと、クラブも『個性の時代』に入ったんだな・・・。と思います。
同じようなクラブがたくさんある今、このようなはっきりとした性格のクラブがユーザーのハートをキャッチするのかもしれません。
人によって、かなり好みが分かれるとは思いますが、このアイアンの個性に魅力を感じられる方には、とても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
2015年12月13日
ヤマハ RMX FW (3番)

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW の3番です。

シャフトは Speeder EVOLUTION II FW 60 です。
ロフトは15度、クラブ長さは43インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は68g、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は332g です。

とてもカッコいいヤマハのフェアウェイウッドです。
以前、クリークを試打したことがあるのですが、すごく気に入ったので、違う番手も試打してみたいと思っていました。
今日は、その念願が叶ってとても嬉しく思いました。

ディープというよりは、明らかにシャローなタイプのスプーンです。
最近は、このようなシャローなタイプのほうが多いように思います。

ヘッド後方には、ヤマハマークの丸いアクセサリーのようなものがあります。
ウェイトでしょうか?
それとも単なるアクセサリーに過ぎないのでしょうか?
クリークと共通しています。
派手さは無く、落ち着いたデザインで好感がもてます。

ネックの長さは、今のFWの中ではノーマルなほうだと思います。

こうして見ても、かなりのシャローヘッドです。
スプーン=ディープという昔のイメージは全くありません。
この角度から見ると、一体何番のクラブなのか解りません。

顔がとてもいいのが、ヤマハのクラブの共通した特長です。
ヤマハは顔がいいのが当たり前のようなところもありますし、その伝統がこのクラブにも引き継がれています。
かなりのシャロータイプでありながら形が崩れていないところが魅力的です。

素振りをしてみても、いい感じです。
このオレンジ色のシャフトは暴れることなく、しっかりとついてきてくれました。
タイミングも合いやすいです。

ボールを前にして構えてみても、予想通りいいです。
すごく構えやすいです。
かなりのシャロータイプですし、球があがりやすそうだったので、今日は直打ちで試してみることにしたのですが、それでもすごくあがりやすそうな印象を受けます。
フェース面の見え具合はスプーンらしいところもあるのですが、球が浮きやすそうだな・・・。というのがすごく伝わってきました。
ラインもイメージしやすく、素直に振っていけばいいのだと思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とてもいいです。
クリークのイメージのまま打っていくことができました。
心地良い感触がしばらく手に残りました。

『音』も、いいです。
はっきりとしていますが、大きすぎず気持ち良く振っていくことができました。
インパクトをしっかりと耳で感じとることができる音です。
何といいますか、『球筋を整えてくれる音』だな・・・。と思いました。

球はとてもあがりやすいです。
直打ちでも、充分あがってくれました。
スプーンということを忘れてしまいそうでした。
タフなFWではないと思いました。
クリークを試打したときに、よくあがるな・・・。と思ったのですが、それがスプーンになってもあまり変わらない印象でした。

『安定性』という点では、普通だと思いました。
特別曲がりにくいというタイプではないと思いましたが、顔がいいですし、シャフトもしっかりしているので、ラインも出しやすいですし、球が乱れる気配はありませんでした。

『飛距離性能』は優れているな・・・。と思いました。
球がしっかりとあがってくれ、ドロップすることなく、綺麗な放物線を描いていきました。
キャリーもしっかり稼ぐことができました。
ティアップしてもいいパフォーマンスを発揮してくれそうでしたが、直打ちで充分だな・・・。と思いました。
これだけよく飛んでくれるのならば、『直打ち用3W』として、バッグに入れておきたいな・・・。と思うほどでした。

『操作性』は、まずまずでした。
左右どちらとも同じように反応してくれました。
敏感過ぎるタイプではなく、ある程度の大らかさのようなものをもっているように思いました。

ヤマハの今年のモデルはドライバーなどもいいですが、このFWもすごくいいな・・・。と思いました。
クリークもいいですが、どちらかというと私はこの3Wのほうが購買意欲を刺激されました。

このようなクラブが1本入っているだけで、すごく楽になるだろうな・・・。と思いました。
パー5のホールで、ティショットをミスしても、セカンドでこのクラブがカバーしてくれそうだな・・・。と思いました。

顔がいいのはヤマハなので、当然ですが、一番印象に残ったのは『球のあがりやすさ』です。
タフな感じは全くしませんでした。
打感や音もいいので、使っていてもストレスを感じません。

今日は練習場でしたが、機会があれば是非コースでも試してみたいです。
練習ラウンド無しで、いきなり競技で使ってみるのもアリだな・・・。と思いました。
2015年11月10日
ヤマハ RMX 116 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 116 ドライバー です。

シャフトは ATTAS G7 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、トルクは3.8、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は315g です。

ヤマハRMXの新しいドライバーです。
先日216を試打しましたが、今日は116を試打する機会に恵まれました。
216もそうでしたが、この116もヤマハらしい美しいドライバーです。
見ているだけで、やる気が出てきます。

216はシャローなタイプでしたが、このドライバーは違います。
ディープといいますか、『塊(かたまり)感』のあるヘッドだな・・・。と思いました。
シャロー系も今はすごく性能が高くなっていますが、やはりディープ系にはたまらない魅力があります。
今のディープ系ドライバーは、昔ほど敷居が高くないものが多いので、敬遠する必要は全くないと思っています。

フェース面のデザインが216とは違います。
姉妹モデルでも、違うコンセプトで作られているのでしょうか?
ヤマハは姉妹モデルをいくつか同時に発売するイメージがありますが、こういった『フェース面の違い』は、ずっと続いているように思います。
このドライバーのフェース面はオーソドックスなタイプです。
これまでの例で考えてみますと、『ツアーモデル』という位置づけでいいのでしょうか?

ネックには調整システムが搭載されていました。
216と同じです。
シャフトを替えるためだけのシステムといったほうがいいのかもしれません。

ネックの長さはまずまずです。
すっきりしていて好感がもてます。
この角度から見ても、ヘッドに厚みがあるのが分かります。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれひとつずつウェイトが配置されていました。
216はひとつだけだったので、ここが異なっている点です。
トゥ側には『4G』。
ヒール側には『13G』と表示されていたので、それぞれ4gと13gということでいいのだと思います。
ヒール側に重量をもってきているということは、重心距離を短くしつかまりやすくしているのでしょうか?
他にも違う重さのウェイトが用意されているのであれば、色々と試してみたいと思いました。

いい顔をしています。
コンパクトで逃がし顔です。
左へのミスが怖い私には安心できる顔をしています。
ヘッド後方が少し伸びていているのが目に入ったせいか、見とれるようなことはありませんでした。
しかし、とてもいいイメージの出せる顔をしているな・・・。と思いました。

セミディープバック形状といっていいでしょうか?
最近のドライバーの中では、明らかに厚みがあるほうだと思いますが、ディープバックというほどではないと思いました。

素振りをしてみても、好印象でした。
最近何度か試打しているシャフトで、もうすっかり馴染んできているように思います。
『走り系』ですが、それほど暴れる感じがしないのがいいです。
昔の走り系は、ラインを出しづらく感じる物もありましたが、最近のモデルはすごく易しくなってきているように思います。
挙動が安定しているといったらいいでしょうか?
ATTAS G7は、ディープ系のヘッドとの相性が抜群のシャフトといえるのではないかな?と思いました。

ボールを前にして構えてみても、いい印象をもちました。
構えやすいです。
先ほども書きましたが、逃がすイメージが出せたので、私は楽に感じました。
ディープ系ですし、ヒッタータイプの方に合いやすいドライバーだと思いますが、ヒッタータイプの方でも、日頃スライスに悩んでおられる方には、やや構えづらいところがあるかもしれません。
スクエアフェースだと訊いたのですが、トゥ側が主張し過ぎていないので、フェード系のイメージが出せました。
つかまり過ぎない感じがしたので、気持ち良く振っていけそうだな・・・。と思いました。
方向性への不安は全くありませんでした。
弾道はどちらかといえばライナー系に近いイメージが出ました。
かなり好みのタイプです。
試打を開始しました。

『打感』はソフトです。
予想していた通りのグッドフィーリングでした。
ボヤけた感じが無く、はっきりしていました。
クリアな打感といったらいいでしょうか?
ほんの一瞬ではありますが、フェースに乗っかっている感触を楽しめるドライバーです。

『音』は、予想していたよりは少し大きめだったのですが、全く問題ないです。
インパクトが緩まず、しっかり振っていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、しっかりとした印象をもちました。
高弾道タイプではありません。
ライナー系に近い感じです。
見た目通り、ややタフなドライバーだと思います。

『安定性』という点では、正直なタイプだと思いました。
『曲がりづらい』とか『高い直進性』があるとは思いませんでした。
シビア過ぎることもないのですが、『白は白』『黒は黒』といったように、結構はっきりしているな・・・。と思いました。
寛容さをドライバーに求めていきたい・・・。という方には、先日試打した216のほうが合いやすいように思います。

『飛距離性能』は、かなり優れているな・・・。と思いました。
先日試打した216も、かなりいい印象が残っていますが、私にはこの116のほうが距離も出ていると思いました。
弾道がかなり力強いですし、無駄が無い感じがします。
初速が速くて、ボールにターボエンジンが乗っかっているようだな・・・。と思ってしまいました。
デザインや形状などはシンプルですが、かなりポテンシャルが高いドライバーだと思いました。

『操作性』は良いです。
反応が良く、左右どちらにも打っていくことができました。
構えたときに逃がすイメージが出せたので、右に曲げることも簡単でしたが、予想していたよりも球がつかまりやすいな・・・。と思いました。
装着されているシャフトも影響していると思いますし、ヒール側のウェイトもよく効いているのかもしれません。

今はオートマチック系のドライバーが多いですが、このドライバーは少数派といってもいい、マニュアルタイプです。
シビア過ぎる感じはしませんが、ある程度の正直さは持ち合わせているので、自分の持ち球で勝負していきたい・・・。という方に合いやすいと思います。

マニュアル系ということも印象深いですが、一番印象に残ったのは、その飛距離性能の高さです。
全体的な形状やデザインなどは特に変わったところが見られず、オーソドックスといいますか、むしろ控えめな感じもしますが、内部に様々な工夫がされているのかもしれません。

派手すぎず控えめでありながら、性能が高い・・・。
まさに、私たち日本人が好む性格をしているといってもいいのではないでしょうか?
実際に同じシャフトで打ち比べてみないと詳しいことは分かりませんが、私は216よりも、こちらの116のほうが気に入りました。
今度機会があれば、打ち比べてみたいと思います。

また何度でも試打してみたいですし、是非コースでも使ってみたいと思いました。
ヤマハらしい、ハイレベルなドライバーです。
2015年11月06日
ヤマハ RMX 216 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 216 アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO RMX85 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は397g です。

ヤマハの新しいアイアンです。
先日、軟鉄アイアンを試打したのですが、このアイアンはまた違うタイプです。

形状的には普通のフルキャビティといったところですが、ところどころに工夫が見られます。
『機能性アイアン』といっていいと思います。
ラージサイズのアイアンです。

彫りの深さは結構ありますが、厚ぼったくないのがいいです。

トップラインは少しだけ厚く見えましたが、気になるほどではないと思いました。

ワイドソールです。

ネックは短めで、いわゆる『頭でっかち』タイプのアイアンです。
最近よく見かけます。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通のフェース面です。
ヤマハのアイアンはミーリングのイメージがありますが、このニューモデルには採用されていませんでした。

ボールを前にして構えた感じは、正直好みの顔ではなかったのですが、これまでもたくさん経験していますし、ある程度予想していました。
グースの利きも目立っていましたが、このようなラージサイズのアイアンはグースがセットになっているように思います。
『普段着感覚』ではなく『よそ行き感覚』ではありますが、苦手意識が強すぎることはありませんでした。
全体的に軽量感もあったので、まずは無難に打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は予想していたよりも良かったです。
もっと大味な感じの打感かな?と思っていましたが、そうではありませんでした。
メーカーが打感にこだわって作っているようには思えなかったのですが、大きく外れている感じがしないところに好感がもてました。
これまでのラージサイズアイアンにありがちな、ボヤけた感じでもなく、しっかりと伝わってくるものがありました。
繊細さは感じませんでしたが、大きな不満もありませんでした。

球はとてもよくあがりました。
低重心タイプの特徴といってもいいと思うのですが、ほぼ『自動的にあがってしまう』という感じのあがりやすさです。
タフさとは無縁のアイアンだな・・・。と思いました。

『安定性』も、高いものを感じました。
大らかなタイプのアイアンです。
『点』ではなく、『面』で打っていけるアイアンです。

『飛距離性能』は、かなり優れているな・・・。と思いました。
球をバーンと弾いて強く飛ばしていけるタイプです。
今はこのようなタイプが多いので、このアイアンの飛距離性能もおそらく高いだろうと思っていたのですが、やはり凄いな・・・。と思いました。
今のアイアンは二極化が進んでいて、『飛びすぎないタイプ』と『飛距離を追求するタイプ』に分かれているように思います。
でも、その比率は飛距離追求タイプのほうが高いように思います。
今はアスリートモデルと呼ばれるアイアンでも、少しずつロフトが立って距離が出るようになっています。
ヤマハのアイアンは『フィーリング重視』のイメージもありますし、このアイアンのような『機能性重視』のイメージもあります。
モデルによって、はっきりしているので、私たちユーザーも分かりやすくていいのかもしれません。

『操作性』は、少し難しく感じましたが、左右に曲げることもできました。
ヘッドが大きく見えましたし、なかなかイメージが出せなかったのですが、少し強引に曲げていくことができました。
飛距離系アイアンなので、操作性よりも安定性を重視しているんだな・・・。と思いました。

飛距離性能にこだわったアイアンだと思います。
あがりやすさやブレに対しての強さもあって、かなり敷居の低さもありました。
今のニーズに合ったアイアンだと思います。
2015年11月03日
ヤマハ RMX 216 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 216 ドライバー です。

シャフトは FUJIKURA Speeder 661 Evolution II です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は69g、トルクは3.8、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は316g です。

ヤマハらしく、上品で美しいドライバーです。
RMXは、これで4代目だと思うのですが、これまでのモデルで一番シンプルなデザインです。
このシンプルさが、逆にメーカーの自信の表れのような気がします。

かなりシャローなタイプです。
シャローではありますが、全体的に形状が崩れていないところに好感がもてます。
ヤマハのブランドイメージが壊れていません。

ネックには調整システムが搭載されていますが、すごくシンプルです。
これはロフトやフェースアングルを変えるのではなく、色々なシャフトに替えやすいようにする為ではないかな?と思いました。
試打ドライバーには、純正と思われるシャフトが装着された物もあったのですが、今日はこのオレンジ色のスピーダー装着モデルを試すことにしました。
RMXはヤマハで初めての調整機能付きドライバーという印象がありますが、それ以外では『浅重心』の印象も残っています。
『ファーストモデル』はとても印象的でした。

ヒール側のバックフェース寄りに、ウェイトがひとつだけありました。
近くでよく見ると『13G』とあったので、13グラムなのだと思いました。
ウェイトにしては、かなりの重量があるので、球のつかまりと重心の深さを重視しているのかな?と思いました。

ネックの長さは標準的です。
ゴチャゴチャした感じがなく、すっきりしているのがいいな・・・。と思いました。

シャローバックタイプです。
球があがりやすくて、直進性も高そうだな・・・。と思いました。

フェース面のデザインはヤマハらしい感じがします。
この『V』は、これまでのヤマハのドライバーから引き継がれてきているように思います。
もし、ちょっとした遊び心があるのなら、ヤマハの『Y』にしても面白いな・・・。と思ったのですが、現実的でないような気もしますし、メリットも無いのかもしれません。
フェース高も、充分ありました。
最近のシャロー系ドライバーは、昔のようなシャローフェースではなく、このドライバーのようにディープ系が多くなりました。
飛距離にも有利だと思いますし、『縦の許容度』も増しているのだと思います。

このオリジナルグリップはもうお馴染みになりました。
これまで試打してきたアイアンやウェッジと共通しています。

顔はまずまずでした。
まずまずというのは、ヤマハのドライバーにしては・・・。ということです。
普通であれば、とてもいいのですが、ヤマハは美顔揃いなので、どうしてもハードルが高くなってしまいます。
少し『つかまえ顔』に見えました。
スクエアフェースだと聞いたのですが、私にはややつかまえ系の顔に見えました。
バルジも綺麗ですが、少しトゥ側が主張しているように見えました。

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
このオレンジ色のシャフトは何度か試しているのですが、いい印象をもっています。
スピーダーは走るイメージがありますが、このシャフトは動きすぎずまとめやすい感じがします。
重量感はそれほど無いですが、タイミングも合いやすく、しっかり振っていけるタイプだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
ロフト9.5度にしては、フェース面がよく見えたのですが、大きな不満はありませんでした。
高弾道をイメージしたい方には、とても構えやすいのではないでしょうか?
大きなクセはないので、方向性を大切にしたい方にも、安心感が得られやすいのではないでしょうか?
フェード系よりもドロー系のほうが、イメージが強く出ました。
『左注意報』が出てしまうほどではなく、あくまでも自然に振り抜いていけそうな『つかまえ顔』だな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでありながら、適度な弾き感があって良いと思いました。
ヤマハらしい、グッドフィーリングです。
このドライバーは適合モデルということですが、高反発を思い出させるような『反発力の高さ』がありました。
おそらく『ルールギリギリ』まで反発力を高めているのだろう・・・。と思いました。

『音』は大きくて高めです。
私はもう少しおとなしめの音がいいな・・・。と思ったのですが、苦手に感じることはありませんでした。
これくらい、はっきりした音のほうが好きだ・・・。という方は多いのではないでしょうか?

球は、かなりあがりやすいです。
弾道も高いです。
ヘッドの形状もそうですし、構えたときにも高弾道を予想していたのですが、その予想を少し上回っていました。
タフなタイプのドライバーではないと思いました。
RMXは、元々『浅重心』タイプで始まったように思うのですが、このニューモデルは浅重心タイプのもつタフさは感じませんでした。
実際に打ち比べてみないと詳しいことは分かりませんが、昨年試打した『RMX02 ドライバー』を思い出しました。
よく似たタイプではないかな?と思いました。
今のロフト9.5度のドライバーの中で、高弾道タイプだと思います。

『安定性』も高いと思いました。
スイートエリアも広く感じましたし、ブレに強いと思いました。
高い直進性があるな・・・。と思いました。
『絶対に曲がらない』とか『真っ直ぐしかいかない』という感じではないのですが、普通に打っている限り、大きなミスにはつながりにくいのではないかな?と思いました。
シビアさは全く感じませんでした。
シャロータイプのイージーさを充分感じました。

飛距離性能は、かなり高いと思いました。
浅重心タイプのもつ『低スピン』で飛ばすタイプではないように思いました。
弾道も高いですし、スピンも結構あるように感じられました。
低スピンではなく、『弾き』『反発力』で飛ばしていけるタイプのドライバーだと思いました。
浅重心タイプは球があがりきらずにドロップして距離が出せなかった・・・。という方に、このドライバーを試していただきたいと思いました。
日本のメーカーらしい・・・。といいますか、日本人を研究して作り出されたドライバーだといっていいのではないでしょうか?
海外のものをそのまま持ってくるのではなく、あくまでも日本人ゴルファーのニーズに合わせて作られている感じがします。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
大きく左右に曲げることは少し難しく感じたのですが、とりあえず曲げることができました。
構えたときにつかまりそうだな・・・。と思っていたのですが、実際はつかまり過ぎず逃がしていくこともできました。
装着されているシャフトのおかげもあるな・・・。と思いました。
シャフトにもよると思いますが、私の中ではどちらかというと『つかまえ系』のドライバーだという印象が残りました。
他にも色々なシャフトがラインアップされているそうなので、また機会があれば違うシャフトでも試してみたいと思いました。

ヤマハらしく、カッコ良くてフィーリングもいいドライバーだな・・・。と思いました。
飛距離性能もかなり優れていると思います。
ボールを弾き飛ばす力が強く、高弾道で攻めていけるタイプです。
フェースに乗っている時間がとても短いタイプなので、『一瞬で勝負していく』ドライバーといえるのかな?と思いました。

落ち着いたデザインで、すっきりしています。
調整機能も『過ぎる』ことなく、必要最小限に抑えられているように思います。
ロフトやフェースアングルを色々と変えてみて、打っていきたい・・・。という方には、やや物足りないところがあるかもしれません。

しかし飛距離性能だけでなく、安定性などの『基本性能』が高いので、複雑な調整機能によるメリットを大きくカバーしているように思います。
調整機能に逃げないで、あくまでもクラブの基本性能の高さで勝負しているドライバーだな・・・。と思いました。

ヤマハのクラブはカッコいいけど難しそう・・・。
球があがりにくいのではないか?
打点のブレにはシビアなのではないか?・・・。などと思っておられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、このドライバーは敷居が高すぎず、かなり幅広い層に対応できているように感じました。
違うロフトもラインアップされていると思いますし、色々なシャフトを試してみる楽しみがあるな・・・。と思いました。
このヘッドとSpeeder Evolution II の相性はいいな・・・。と思いました。

私はどちらかというとライナー系の弾道が好きで、いつもコースで打っています。
風がアゲていても、無風でもフォローでも、木などの障害物があれば別ですが、基本的に変えることはありません。
なので、このドライバーはあくまでも私の好みでいいますと、少し上がりすぎな感じがしましたが、初速の速さ・弾道の力強さは充分感じました。
今のドライバーは、かなり複雑化したタイプもあります。
そういった意味では、このドライバーはすごくシンプルです。
しかし、それでいながら、この高い飛距離性能と安定性の高さがあるところを見ると、目に見えにくいところに様々な技術が組み込まれているのだろう・・・。と思いました。
最近のシャロー系ドライバーの中では、かなり好感度が高いモデルです。
2015年10月27日
ヤマハ RMX FW

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX FW の5番です。

シャフトは FUBUKI Ai 55 です。
ロフトは17度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は319g です。

ヤマハRMXシリーズのFWです。
ヤマハらしく、派手さはないものの、とても美しいデザインに仕上がっています。
今のヤマハは、このRMXシリーズが主力製品なのでしょうか?
『Vシリーズ』など、最近出会っていないように思います。

シャローな感じのFWです。
今の主流といえる形状です。
今はシャローでも頼りになるタイプのFWが増えてきました。
ディープにせず、あえてこのような形状にしているのも、ヤマハの緻密な計算があってのことだと思います。

ソールには『FRIC OFF SOLE』の文字がありました。
見た目はとてもシンプルなソールですが、何やら特別な工夫が施されているのかもしれません。

こうして見ても、かなりシャローな感じがします。
クリークということもありますすし、見慣れた印象もあります。
昨年試打したモデルは、もうちょっとシャープな印象がありましたが、このニューモデルは少し丸っこさがあります。

ネックの長さは平均的な感じがします。
ネックには調整システムが搭載されていませんでした。
前のモデルには搭載されていたので、少し意外でした。
元々ヤマハのクラブは本格的な作りで、調整システムのイメージがあまりなかったのですが、搭載されているモデルを見ると、これも時代の流れなのかな?と思ったことを覚えています。
調整システムも、すっかり落ち着いた感じがしますし、目新しさはありません。
調整システムがあるからといって、すごく売れるということでもないのかもしれません。
FWではドライバーほどの大きな効果は期待できないのかもしれないですし、調整機能よりもクラブ自体の『基本性能の高さ』を求めておられる方は多いのではないでしょうか?
新鮮というよりは、昔に戻ったような気がします。
FWにもドライバーと同じように調整機能を求めておられる方には、物足りない感じがするかもしれません。
しかし、私はスッキリしていていいな・・・。と思いました。
元々の顔さえ良ければ、あえてフェースアングルを変える必要はないと思っています。
他のメーカーのFWではロフトを変えることができる物もありますが、このクラブはできません。
ラウンド中(競技でのラウンド)はクラブの性能を変えることができないので、このようなシンプルなヘッドでもいいのではないかな?と思っています。
調整機能はとても便利なシステムですが、クラブ全体としての重要性は、それほど大きなウェイトを占めていないのかな?と思いました。
何もかもが便利過ぎてしまうと、大切な本質を見失ってしまうこともあるのかもしれません。

ヤマハらしい、いい顔をしています。
ヤマハのクラブなので、このようないい顔は予想していました。
つい先日試打したアイアンは、ちょっと顔の印象が変わった感じがしていたのですが、このFWはオーソドックスな感じです。
形状だけでなく、大きさもちょうどいいです。
クリークらしい大きさだと思いました。

素振りをしてみた感じは、全体的に軽めで、よくしなりました。
『動き過ぎ』な感じもしたのですが、おそらくこのシャフトが純正だと思うので、この振り感は仕方ないことなのだと思いました。
装着されているシャフトは先中調子ということですが、真ん中近くまで大きくしなる感じがしました。
ヤマハは元々『ダブルキック』のイメージがありますが、このニューモデルも、その流れを汲んでいるのかな?と思いました。

ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
ヤマハらしい男前のヘッドです。
いいイメージが出せましたし、楽な気分になれました。
球のあがりやすさと、弾道の力強さを感じさせる構え感だな・・・。と思いました。
左右どちらにも偏らない、中立的な顔をしていました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトでした。
ソフトなだけでなく、『ライトさ』もありました。
球の重さをあまり感じさせない、軽くて柔らかいフィーリングです。
このグッドフィーリングは、これまでのモデルと共通していますし、ヤマハの個性といっていいと思います。
球がグッとフェースに乗るというよりは、明らかに弾き感の強い打感です。

『音』もいい感じでした。
こもった感じは無く、はっきりしていました。
大きすぎず、インパクトを邪魔しない音です。
気持ち良く振り抜いていくことができました。

クリークということもあると思うのですが、球はとてもよく上がってくれました。
シャローなヘッドなので、上がりやすそうだな・・・。と思っていましたが、予想通りでした。
タフなタイプのFWではないと思いました。
マットからの直打ちでも、充分上がってくれました。
実際のコースで、特に逆目のライから、どれだけ拾ってくれるのかな?ということに興味をもちました。

安定性という点では、標準といったところでしょうか?
曲がりづらいという印象はありませんでしたが、シビアな感じはしませんでした。
構えやすいので、ライン出しが易しいFWです。

『飛距離性能』は優れているな・・・。と思いました。
前のモデルもいい感じだったので、このニューモデルにも期待していました。
すごく大きく飛距離が伸びたとは、正直思いませんでしたが、前のモデルのいいところはしっかりと継承されているな・・・。と思いました。
今のFWは『飛距離系』が多くなりましたが、このFWもそういったタイプだと思います。
かなり弾きがいいです。

『操作性』は、まずまずでした。
クセが無いので、どちらにも対応してくれましたが、シャフトがかなり動くので、あまり極端なことはしづらい感じがしました。
シャフトがしっかりしていれば、もっと楽しめたような気がしました。
少し遠慮してしまいました。

ヤマハはドライバーからウェッジまで、いいクラブを発表しているイメージがありますが、その中でもアイアンの印象が一番強いです。
私が今使っているということもあると思うのですが、他にも素晴らしいアイアンにたくさん出会ってきたからだと思います。

そういった中で、このFWは存在感があるな・・・。と思いました。
前のモデル同様、飛距離に長けていながら、難しすぎずフィーリングもいいです。

3Wで直打ちは難しいけど、5Wなら易しく感じる・・・。
5Wで3Wの飛距離を稼いでいきたい・・・。という方には、とても魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?

シャフトを選べば、さらにポテンシャルが上がりそうだな・・・。と思いました。
ドライバーはリシャフトをするけど、FWはそのまま・・・。という方は結構いらっしゃるかもしれません。
しかし、ドライバー同様、FWのシャフトも重要であることに変わりはないので、色々と試していただきたいと思います。
何も最新のシャフトでなければならない・・・。というのではありません。
昔使っていて、すごく使いやすかった・・・。というシャフトを、この高性能ヘッドに挿してみるのも選択肢としてあるのではないでしょうか?

とてもいい印象をもつことができたので、今度機会があれば違う番手でも試してみたいと思いました。
飛距離の出るタイプですが、敷居が高すぎないのが、このFWの大きな特長だと思いました。
調整機能は無くても、基本性能の高さがあるので、全く問題ないと思いました。
むしろ、あえて無いほうがいいんじゃないかな?と思いました。
調整機能が無い分、設計の自由度が増して、この高性能ヘッドが出来上がったような気がしました。
是非、コースでも試してみたいと思える秀作FWです。
2015年10月19日
ヤマハ RMX 116 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 116 アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 です。
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は430g です。

ヤマハの新しいアイアンです。
ヤマハらしく、軟鉄の美しい質感が特徴です。
ヤマハにも色々なタイプのアイアンがありますが、私は軟鉄のイメージが強いです。
このニューモデルは印象が少し変わりました。
これまでのモデルよりも、機能性あふれるデザインになっています。
先日試打したツアーブレードもそうですが、今年のモデルは変化が見られます。

色々なところに工夫が見られます。
少し大きめのサイズに見えました。

彫りの深さは結構あります。
見慣れた感じのノーマルキャビティといっていいように思います。

大きく削られているのが解りました。
よく目立っています。
アンダーカットが、ここまで目立つアイアンは珍しいような気もします。
この削りにも、メーカーの研究があるのだと思います。

ソール幅は少し広く見えましたが、今のアイアンの中では標準的なほうかもしれません。
この独特なソール形状がヤマハらしいな・・・。と思いました。

ネックは少し短めでした。
重心の低さを感じさせる長さです。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ツアーブレードと同じです。

トップラインは少し厚く見えましたが、気になるほどではないと思いました。

リーディングエッジが微妙に削られていました。
今はアイアンの多くが、このような工夫が施されています。

ボールを前にして構えてみると、ちょっとだけ驚きました。
これまでのヤマハのアイアンのイメージとは違っているような印象をもちました。
ツアーブレードを試打したときに『ゴツい』と感じたのですが、このアイアンはまた違った感じのゴツさがありました。
セミラージサイズといっていいでしょうか?
大きく見えました。
私はもう少し小振りなほうが好きですが、この大きさに安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
グースの利きも目立っていました。
強いグースというほどでもないので、『セミグース』といったところでしょうか?
これまでのヤマハのアイアンの面影を残しながらも、新たな試みのような感じがしました。
マニュアルタイプというよりは、セミオートマチック的な感じもしたので、まずは細工をせずにそのまま打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトでした。
軟鉄の柔らかさを存分に楽しめます。
一球目から、すごくいい打感を楽しむことができました。
先日ツアーブレードを試打していたので、おそらくこのアイアンもすごくいい打感だろう・・・。と思っていました。
その予想は当たっていました。
このグッドフィーリングは、ヤマハアイアンの特長といっていいと思います。

球はあがりやすくて、タフな感じは全くしませんでした。
見た目以上にイージーさがあります。
アスリートモデルっぽい外見ですが、敷居の高いタイプではないと思いました。

『安定性』も、なかなかいい感じです。
フルキャビティらしい、易しさがあります。
ある程度の寛容さも持ち合わせていると思います。

『飛距離性能』も、なかなか優れているな・・・。と思いました。
予想していたよりも、少し先にボールが落ちていきました。
飛距離系アイアンをたくさん試打しているので、すごくよく飛ぶとか、驚くような飛びだとは思いませんでしたが、これくらいの『チョイ飛び』が、今のニーズに合っているのかもしれません。
私には7番アイアンの飛距離性能とは思えないほど飛ぶ感じがするのですが、今はアスリートモデルと呼ばれるようなアイアンでも、どんどん飛ぶようになってきているので、このアイアンもその流れに乗っているのだと思いました。
一番手くらいは確実に違うな・・・。と思いました。

『操作性』はまずまずだな・・・。と思いました。
あまりブレる感じがなく、寛容さを感じましたが、インテンショナルなショットにも対応してくれました。
私にはやや『大顔』な感じのするアイアンですが、球もつかまりやすく、左右に曲げることも難しくありませんでした。
しかし、できればあまり細工をしたくないタイプだと思いました。

このアイアンもそうですし、先日試打したツアーブレードを試打してみて、今年のモデルは『攻めているな』と思いました。
最近のヤマハのアイアンはバックフェースのデザインが変わっていても、大きな変化が見られないものが多かったように思います。

それはそれでいいところもあるのだと思います。
変えてはいけないところは変えるべきではないのだと思います。
そんなことは解っていながらも、どこか変わったところといいますか、すごく進化したところが見たいという思いもありました。

このアイアンは、いい意味でマイナーチェンジできていると思いました。
新しい工夫がありました。
飛距離も出やすいタイプですが、球もあがりやすいですし、決して難しくなっていないのがいいと思いました。

そして、何より打感がとても良いです。
一球一球、素晴らしい打感を楽しむことができました。

私がアイアンに求めたい顔とはちょっと違うので、購買意欲が刺激されることはなかったのですが、色々な工夫が見られて面白いアイアンだな・・・。と思いました。

セミラージサイズ・セミグースタイプのアイアンを好まれる方。
軟鉄の素晴らしい打感を求めていきたい方には、とても合いやすいアイアンといえるのではないでしょうか?
難しすぎず適度な易しさもあるので、見た目以上に敷居の低いアイアンだと思います。

私は打感の柔らかさが一番印象に強く残ったので、今度違うメーカーのアイアンと打ち比べてみたいと思いました。
2015年10月18日
ヤマハ RMX 116 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 116 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、バランスはD4、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は473gです。

ヤマハらしい、美しいウェッジです。
軟鉄の質感と、艶消し感がたまりません。
ミラー仕上げもいいですが、私はこのような艶消しタイプが好きです。

シンプルなフラットバック構造ではなく、ところどころ工夫が見えます。
メーカーの深い研究によるものだと思います。

こうして見ていると、昔愛用していた、ホンマのPP-101というウェッジを思い出しました。
トゥ側にあるヤマハのマークが、ホンマのモグラマークとイメージがダブりました。

ヒール側は少し凹んでいます。
先日試打したアイアンと共通するところです。
これも絶妙な重量バランスを計算してのことでしょうか?
違う番手でも同じようになっているのでしょうか?

彫りはそれほど深くありません。

トップラインは少し厚く見えましたが、気になるほどではありませんでした。

トップラインがテーパーになっています。
適度な重心高さを維持しながらも、構えづらくならないような工夫なのでしょうか?
フォーティーンのウェッジを思い出しますし、つい先日試打したミズノのウェッジも同じようになっていました。
最近よく見かけるようになったと思います。

フェース面にはとても細かなミーリングがありました。
すごく繊細な感じがします。
指で触れてみると、適度なザラつき感がありました。
前のモデルと模様が変わっていました。
ヤマハのアイアンやウェッジは個性的なミーリングのイメージがあるのですが、この模様はシンプルで見慣れた感じがします。
指で触れた感じでは、前のモデルよりもスピンが効きそうな印象をもちました。

ソール幅はノーマルです。
特に広い感じはしませんでした。

全体的に丸みを帯びていて、自然な仕上がりになっています。
綺麗に仕上がっていますが、微妙な削りが入っているのが解ります。
細部にまでこだわって作られているようです。

ネックの長さもしっかりあるので、好感がもてます。

オリジナルグリップは以前試打したアイアンと同じタイプです。
バックラインがあるのが気になりました。
どの番手のクラブでも私はバックライン無しを選ぶのですが、特にウェッジはフェースを回して使うので、バックライン無しでないと難しく感じます。
バックライン無しのほうが有利だと思います。
しかし、多くのメーカーがバックライン有りを採用しているので、、それだけニーズがあるからなのだと思います。
バックラインがあっても気にならないという方もいらっしゃると思いますし、逆にウェッジでもあったほうがいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのだと思います。

とても構えやすいです。
自然な感じです。
いいイメージが自然と湧き上がってくるので、安心感があります。

フェースを開きやすいのも、このウェッジの長所だと思いました。
リーディングエッジが浮いてこないので、ボールの下をスパッと抜いていくイメージが出せました。
ソールがいい仕事をしてくれるマニュアルタイプのウェッジだと思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
軟鉄の柔らかさが楽しめます。
球持ちのいい打感です。

『スピン性能』は高いです。
ボールにしっかりと食いついてくれ、キュキュッと急ブレーキが掛かって止まりました。
フェース面のミーリングの効果が大きいのではないでしょうか?

球も拾いやすくて、易しく感じます。
出球の高さのイメージも合いました。

顔がいいので、ラインも出しやすいです。
バンスが跳ねず、スーッと抜けてくれました。
突っかかる感じがしません。

『距離感』も合いやすいです。
出球の高さのイメージが合いやすいので、落としどころを狙ってしっかりと運んでいくことができました。

『操作性』も高いと思いました。
開閉がしやすいので、シビアな場面でも頼もしく感じられそうです。
フワッとした軽い球も打ちやすいです。
色々な球で遊ぶことができました。

今日はバンカーでも試してみました。
普通に易しいウェッジだと思いました。
今はSWでもバリエーションが富んでいて、ソールに様々な工夫が施されている物が多くなりました。
バンカーをあまり練習する時間がない、どちらかといえばバンカーは苦手だ・・・。という方の為のウェッジもたくさん開発されています。
それらはヒット商品になっているのだと訊きました。
幸い、私はバンカーを練習する環境に恵まれていて、練習時間の多くを使っているので、バンカーは上手とは言えませんが好きです。
砂と戯れるのは子供の頃から好きです。
このウェッジはバンカーでのお助け機能のような物は見られませんが、普通に開いて砂を弾き飛ばしていくことができました。

バンカーショットを練習していて、ある日の失敗を思い出しました。
それは私にとって、とても苦い思い出です。
もうかなり前になるのですが、競技に出場していて、パー4のセカンドショットでグリーンを外し、ガードバンカーに入れてしまいました。
そういったことは別に珍しくないので特別なことではないのですが、私の精神状態が問題でした。

そのガードバンカーは、アゴの高さはちょっとあったものの、特に問題になるほどでもなく、いわゆる『入れていいバンカー』でした。
『寄せやすいバンカー』でした。
SWを持ってバンカーに入ってみると、ボールのライはいいので、すごくツイていると思いました。
脱出だけでなく、寄せる。
もっといえばそのままチップイン。
そんなイメージが私の頭を駆け巡りました。
私は入れる気満々でした。

バンカーからカップを確認し、タイミングを計りながらショットを放ちました。
するとボールは勢いよくバンカーを飛び出し、そのままグリーンを大きく越えてしまいました。
いわゆる『ホームラン』です。
私は呆然としました。
グリーンを越えたところにはOB杭が立っていて、私のボールはOBでした。
何が起きたんだろう・・・。と訳が分からなくなってしまいました。

バンカーショットでは、ソールの着地地点に目線を置いて固定しておくのが鉄則です。
ヘッドアップは厳禁です。
しかし、私はその大切なことを怠ってしまいました。
ダウンスイングにはいったときに、私は顔を上げカップのほうを見てしまいました。
するとクラブはボールの手前の砂を弾き飛ばすのではなく、ボールをクリーンヒットしてしまいました。
当然、ボールは勢いよく飛び出していって、そのままOBエリアに消えました。
結局、そのホールはトリプルボギーになってしまいました。
上手くいけば『3』になりそうだったのですが、『7』を叩いてしまいました。
私はバンカーの練習をよくやっていますし、自分なりの自信をもっていたつもりですが、それが完全に裏目に出てしまいました。
練習で自信をつけるのはとても大切なことですが、私のようにそれが変な方向に行ってしまってはいけません。
私は小手先の技術ばかり追いかけていて、肝心の『心の技術』を磨くことを怠っていたように思います。
謙虚さを欠いた、傲慢なゴルフをしてしまいました。
アマチュアらしからぬプレーだと反省しました。
ティショットのOBも痛いですが、カップを目の前にしてOBを打ってしまったときのダメージは、その何倍にもなります。
その試合は、その年の一番目標にしていた試合でした。
練習ラウンドでもなく、仲間達とのプライベートラウンドでもなく、目標としていた試合で起きてしまいました。

その日は今日のように快晴で、風もない絶好のゴルフ日和でした。
天候のせいにもできませんし、私は比較的悪天候も好きです。
そのホールをホールアウトした先にちょうど茶店があって、前が混んでいたので、少し休憩することになりました。
私はトイレに行くふりをして、誰にも見られない茶店の陰で、自分の頭に思いっきりゲンコツを3発落としました。
反省の意味もありますし、自分自身に気合いを入れ直す意味もありました。
そして、何より自分自身への怒りがこみ上げていたのだと思います。
ゴルフをプレーしていたら、いつも自分の下手さを痛感しますが、その日は特に感じました。
それまでいい流れでいっていたのに、そのたった一球の私の不用意なショットのせいで、いい流れを潰してしまいました。
そこから大きく崩れることはなかったのですが、結局そのホールの7が効いて、私の目指していった結果にあとワンストローク足りませんでした。
そのホールがもしダブルボギーだったら、何とかなっていたのですが、ゴルフに『タラレバ』はありません。
結果こそが全てです。
私は深く反省しました。
自分の大切な相棒であるSWに申し訳ないな・・・。と思いました。
いつも私を助けてくれているのに、私のせいで変なショットを打たせてしまったな・・・。と申し訳ない気持でいっぱいでした。
ホームランを打ってしまったSW自身も、きっと嫌な思いをしただろう・・・。と思いました。
OBゾーンに飛び込んでいったボールも、きっと無念だったに違いない・・・。と思いました。
クラブとボールに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

ラウンドが終わりアテストをして、スコアカードを提出して、私はそのゴルフ場のバンカー練習場に直行し、1時間ほど反省を込めて練習しました。
練習でできないことは本番でもできないのがゴルフだと思いますし、練習では決して出ないミスが本番で出てしまうのもゴルフだと思います。
練習しながら、そのことを痛感しました。
帰宅後はすぐに全てのクラブを磨きました。
特にSWには申し訳ないことをしてしまった・・・。と思い、いつもの3倍くらい時間をかけて丁寧に磨き上げました。

ゴルフをしていれば、いい思い出もありますし、苦い思い出も必然的に増えてきます。
私は能天気な性格をしているのか、いい思い出ばかりが記憶に残りやすいです。
それでもゴルフを長く続けていると苦い思い出も蓄積されます。
苦い思い出はたくさんありますが、このバンカーでの出来事が私にとって特に苦い思い出です。
寝ているときも、その時の状況が何度か夢に出てきましたし、今でもはっきりと覚えています。
ゴルフを辞めてもずっと記憶に残り続けるだろうと思います。
決して忘れられません。
そのときのスコアカードを今でも大切に机の引き出しに保管していて、『7』という数字をいつでも見られるようにしています。
自分自身への戒めの為です。
ゴルフには色々な技術が必要になってきますが、その根幹ともいうべき、『心』をもっと磨いていこうと思いました。
謙虚さを忘れず、一打一打を大切にしていこう・・・。と思いました。
今日はバンカーの練習をしながら、その苦い記憶が蘇ってきました。
試打した、このヤマハのウェッジはとても好感がもてました。
私のような未熟なゴルファーにも、優しく接してくれました。
また何度でも試打したい魅力的なウェッジです。
2015年10月09日
ヤマハ RMX 116 TOUR BLADE アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ RMX 116 TOUR BLADE アイアン の7番です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は442gです。

ヤマハのニューアイアンです。
ミズノ同様、ヤマハのニューモデルに出会えるのも、秋の大きな楽しみのひとつです。
ヤマハも大好きなメーカーですし、これまでも素晴らしいクラブにたくさん出会ってきました。
こうして見ているだけでも、テンションが上がってきます。
軟鉄の風合いが感じられながらも、新しい形状になっています。
カッコ良く仕上がっているな・・・。と思いました。

ヒール側が少し凹んでいます。
これは重量配分など、緻密に計算されてのことでしょうか?
『116』とは、どんな意味があるのでしょうか?

『TOUR BLADE』の文字がありました。
これまでは『TOUR MODEL』をよく見かけましたが、このニューモデルは変わっています。
しかし、基本的にはツアー仕様のアスリートモデルなのだと思いましたし、それほど気にすることはないと思いました。

ヤマハらしく、いい感じにまとまっています。
バックフェースのデザインには新たな工夫が施されていますが、全体的なバランスは全く崩れていません。
ハイテクというよりも、ベーシックタイプのアイアンだと思います。

彫りも浅く、普通のハーフキャビティアイアンといっていいと思います。
『TOUR』という文字がありますし、おそらくこのアイアンが一番『アスリート寄り』のモデルだと思うのですが、今年はマッスルバックが発売されないのでしょうか?
ヤマハのアイアンはマッスルバックのイメージもありますが、今回は開発されないのかもしれません。
マッスルバックに敷居の高さを感じ、親しみにくい印象をもっておられる方がたくさんいらっしゃるのは事実だと思います。

ソール幅はノーマルだと思いました。
特に驚くようなことはありませんでした。
ヤマハのアイアンはどちらかというと『少しワイド』な印象もありますが、このアイアンはノーマルな感じです。
しかし、今のアイアンはワイド化が進んでいるので、そういった意味では狭いほうといえるのかもしれません。

リーディングエッジとトレーリングエッジが削られていて、抜けも良さそうです。
最近はこのようなタイプのアイアンが増えてきました。
より実戦的になっているのかもしれません。

ネックの長さは、やや短めでした。
こういったところも、今の傾向だと思います。
ウェッジではロングネックは今でもよく見かけますが、アイアンは少しずつショート化が進んできているように思います。
アイアンは重心を低くし過ぎると不格好になってしまったり、不自然さが出てしまったりすることがありますが、これくらいだと全く問題ありません。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ごく普通の見慣れたフェース面です。
ヤマハのアイアンにはミーリングのイメージがあるのですが、このニューモデルには見られませんでした。
かなり個性的な形状のミーリングもありましたが、このモデルに採用されていないということは、どういう理由なのでしょうか?
近くでかなり注意して見ないと分からないような、非常に細かなミーリングなのかな?と思い、再び見てみましたが、やはり見られませんでした。
私は数年間ヤマハのアイアンを愛用しているのですが、全体的なカッコ良さやフィーリングの良さ、操作性などもありましたが、『ミーリング効果』を期待して購入しました。
『フライヤー軽減』をアイアンに期待しました。
これまで使用してきて、それほど期待できないというのが、正直なところです。
もちろん、私の打ち方が悪いのかもしれないですし、しっかりとした効果を感じておられる方もいらっしゃるのだと思います。
しかし、私は今でもフライヤーを気にしています。
フライヤーを抑制する効果は期待できないのですが、とても気に入り愛着も湧いているので、もうしばらく使い続けると思います。

スコアラインの間隔が狭くなっているのが、これまでと変わっているように思いました。
この狭さを見ると、キャロウェイのアイアンを思い出します。
この間隔にも、何か特別な意味があるのでしょうか?
スコアラインを数えてみると『15本』ありました。
普通、7番アイアンだと『13本前後』が一般的だと思うので、ちょっと多いような気もするのですが、それほど気にしなくてもいいのかもしれません。
ただ、視覚的な変化は大いに感じました。
スコアラインは多ければ多いほどスピンが増えるということでもないと思いますし、ここの部分はルールで厳しく定められているところなので、ルール範囲内でのメーカーの工夫なのだと思います。

トップラインは標準的ですが、ほんのちょっとだけ厚めに見えました。
気になるほどではないな・・・。と思いました。

このオリジナルグリップはいい感じでした。
ラバーの柔らかさを感じながらも、適度にグリップ力があり、滑りにくくなっています。
グリップの模様が3層に分かれているのが面白いな・・・。と思いました。
右手と左手の役目に合わせたデザインになっているのでしょうか?
単なるデザインではなく、この『3層構造』には、おそらく大きな意味があるのだろう・・・。と思いました。
グリップはこれまで、ヘッドやシャフトに比べると、それほど注目されてこなかったように思いますが、まだまだ伸びしろは大きいと思いますし、これからも様々なタイプのグリップが登場してくるのではないでしょうか?
このグリップにはバックラインがありました。
私はバックライン無しが好きですが、バックライン有りを好まれる方も多いと思います。

ボールを前にして構えた瞬間、ゴツいな・・・。と思いました。
これまでのヤマハのアイアンに対する印象とは違っていました。
もちろん、大顔というのではなく、適度な大きさではあるのですが、形状的にゴツい印象をもちました。
最初のうちは、あまり好みの構え感ではないな・・・。と思っていたのですが、しばらく見ているうちに慣れてきました。
見とれるようなことはなかったのですが、違和感のようなものはありませんでした。
淡々と見ていました。
トップラインの厚さも少し目に入りましたが、気になるほどではありませんでした。
逃がしやすい顔をしているので、左へのミスを嫌う私は安心して構えることができました。
これまでのモデルはグースが利いている物もありましたが、このアイアンはかなり弱く見えました。
ストレートタイプが好きな私はラインが出しやすそうに感じたのですが、グースタイプを好まれる方には構えづらいところがあるかもしれません。
試打を開始しました。

かなりソフトな打感でした。
軟鉄アイアンですし、打つ前からソフトな打感は予想できていたのですが、予想以上でした。
何ともいえない、心地良い感触が手に残りました。
たった一球で笑みがこぼれてきました。
すごく柔らかくて、まるで『クッション』が効いているような感じがしました。
普段はフェースが球を押していく感じがするのですが、このアイアンはそれプラス、ボールからもフェースを押し返しているような感覚をもちました。
それくらい柔らかく感じました。
球を打つたび、心地良い感触を楽しむことができました。
一球毎の満足度が高いです。
ヤマハのアイアンは元々グッドフィーリングが当たり前ではありますが、このアイアンにはこれまでに無いような新たな工夫が施されているのでしょうか?
とても好感がもてました。

『球のあがりやすさ』は自然な感じです。
機能性アイアンがもつような弾道とはまた違っていて、最初から『予想していた通りの弾道』でした。
普段の感覚が活かせるあがりやすさです。
イメージに合致しやすい最高到達地点でした。
いい感じで上がってくれるので、グリーンを上から攻めていけそうだな・・・。と思いました。
『飛距離系アイアン』では、なかなかこのように感じることはできなくて、どうしても手前からいかざるを得ないと感じることも多いです。
グリーンを直接狙って止めるイメージがなかなか湧きません。
やはり、どれにも一長一短はあるのだと思いますが、私は飛びすぎずグリーンを直接ヒットしていきたいので、このようなノーマルなあがりやすさをもったアイアンには魅力を感じます。
自然に上がっていくので、タフな印象は無いですが、機能的でハイテクなアイアンを使い慣れておられる方には、少しタフに感じられるところがあるかもしれません。
人によって好みが分かれるところだと思います。

『安定性』はまずまずだと思いました。
もちろん、『アスリート仕様』ということになると思いますし、ミスに対しての許容性という点ではある程度のシビアさはあるのかもしれませんが、これまでのヤマハの『ツアーモデル』と比べても、易しいように感じました。
『難しい』という印象はありませんでした。
メーカー問わず、昔の『プロモデル』と呼ばれるアイアンは、かなりシビアで神経質な感じのする物が圧倒的に多かったのですが、今では『寛容さ』『親しみやすさ』のあるモデルが殆どです。
マッスルバックでも、昔と今では親しみやすさが格段に違うように思います。

『飛距離性能』という点では、ノーマルな感じです。
とはいっても、今は『飛んで当たり前』という時代なので、そういう面では『飛ばないアイアン』といえるのかもしれません。
飛ばすというよりも『縦の距離感』を大切にしていけるアイアンだと思います。
アイアンの飛びすぎを嫌う方には、このようなアイアンが合いやすいのではないでしょうか?

『操作性』は高く、左右どちらにも打っていくことができました。
構えたときに逃がしやすそうな感じがしたのですが、実際に打ってもその通りでした。
構え感と、実際打ってみたときの扱いやすさが一致しやすいので、すごく安心できます。
予想もしていなかったような動きをすることもないので、実戦的なクラブだな・・・。と思いました。

毎年ヤマハのニューアイアンに出会うことができ、とても嬉しく思っているのですが、ここ数年大きな違いはないな・・・。と感じていました。
バックフェースのデザインをちょっと変えただけで、機能的に特に変化は見られませんでした。
それはいいことでもあると思います。
変えてはいけない部分も、クラブにはたくさんあるのだと思います。
大きく変えすぎてマイナスになってしまったクラブもたくさんあります。

このアイアンは、いい意味で変化が見られました。
これまでのモデルをもう一度見直し、新たな工夫があるように思いました。

その一番の印象は『打感』です。
このソフトな打感は強く印象に残りました。
もちろん、これまでのヤマハのアイアンはグッドフィーリングな物が圧倒的に多かったのですが、このアイアンの存在感は打感にあると思いました。

フェース面のミーリングが見られなかったのも印象に残りました。
ヤマハのアイアンはミーリングのイメージがあるので、意外でした。
今回はどんなミーリングになっているんだろう・・・?と、期待していました。
しかし、他の多くのメーカーのアイアンがミーリングを採用していないですし、ウェッジほどの効果は期待できないのかもしれません。
私の願いといいますか、求めたいものである『フライヤー軽減』は、まだ現実的ではないのかもしれません。
それよりも、私自身がもっと練習を積んでラフに打ち込まないようにしなければいけないのかもしれません。
全てフェアウェイをキープできればいいのですが、そうもいかず、どうしてもラフに打ってしまいます。
逆手にとって、フライヤーを利用するくらいの気持ちでいったほうがいいのかもしれません。
しかし、フライヤーが掛かると思って掛からなかったときも、また厳しいものがあるのですが・・・。

構え感がもうひとつに感じたのですが、大きな不満はありませんでした。
できればもっと違う感じになると、さらに好感度があがるように思いました。
『球のあがりやすさ』『操作性の高さ』はイメージ通りで、最初から馴染んでいくことができました。

ヤマハらしく、いいアイアンだな・・・。と思いましたし、是非コースでも使ってみたいと思いました。
このモデルに好感がもてたので、姉妹モデルも試打する機会があれば試打してみたいと思いました。
メーカーのこだわりや工夫が感じられるアイアンでした。
2014年11月13日
ヤマハ インプレス RMX01 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス RMX01 ドライバー です。

シャフトはUST Mamiya ATTAS 6☆ です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、トルクは3.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は311gです。

ヤマハ三兄弟のドライバーです。
02とツアーモデルは以前試打していたのですが、すごくいい印象が残っているので、このドライバーにも期待感が膨らんできました。
ヤマハのクラブには『美しい』というイメージがありますが、このドライバーも、そのいい伝統を引き継いでいるように思います。

シャローな感じがします。
先日試打したツアーモデルがディープな感じだったので、違いがはっきりとしています。
『02』に近いモデルなのだと思いました。

ノーマルなネックの長さです。
02と同じ長さのように思います。
今度機会があれば見比べてみたいと思いました。

ネックの調整システムもお馴染みになりました。
このままでも充分だと思うのですが、自分の好みに合うように調整できるところに魅力を感じておられる方も多いのではないでしょうか?

ヒール側にウェイトがひとつだけ配置されていました。
ツアーモデルはトゥ側とヒール側にひとつずつあって、02は、この01と同じくヒール側だけでした。
重さは同じ『13g』のようです。
しかし配置は02とはちょっと違っています。
この01のほうが、よりネックの近くに配置されています。
この位置にウェイトがあるということは、『重心距離』が多少短くなっているのかな?と思いました。

このフェース面のデザインもお馴染みです。
ヤマハといえば、やはり『X模様』が印象深いです。
美しいフェース面です。
弾きも良さそうです。

いい顔をしています。
易しそうな雰囲気がありながらも、美しさが失われていません。
改めて美しいドライバーだな・・・。と思いました。

こうして見ても、やはりシャローバックだな・・・。と思いました。
02よりは少し厚みもあるように感じますが、やはりシャローな印象を受けます。

素振りをしてみても、いい感じです。
最近、このアッタスのニューシャフトを手にする機会が多くなったせいか、とても親近感が湧きます。
走り系なのだと思いますが、動きすぎないので、ラインも出しやすいシャフトです。
ヘッドとの相性も、とてもいいように思います。

ボールを前にして構えてみると、いい感じではあるのですが、少し『つかまえ系』に見えました。
つかまり過ぎに少し警戒しなければ・・・。と思いました。
あとは特に気になるところもありませんでした
シャロー感もありますし、球がよくあがりそうな感じがしました。
試打を開始しました。

『打感』は、すごくソフトです。
期待通りの打感でした。
02のグッドフィーリングをよく覚えているので、この01にも期待していましたが、期待通りでした。

『音』も、とてもいいです。
爽快感があります。

球もあがりやすくて、タフな感じはしませんでした。
イメージしていたよりも高くあがりました。
02よりは低く抑えられていますが、ツアーモデルよりは明らかにあがりやすくなっています。
『三兄弟の住み分け』がしっかり出来ているな・・・。と思いました。

『安定性』は、なかなかいい感じです。
適度な寛容さもありました。
鈍感に感じられるような『曖昧さ』がないのが良いと思いました。
カッコいいドライバーですが、シビアな感じはしませんでした。

『飛距離性能』は高いです。
弾きがいいですし、キャリーもしっかり稼いでいくことができました。
弾道はイメージしていたよりも少し高めでしたが、吹き上がることなく、しっかりと前に突き進んでくれました。

『操作性』は、まずまずだと思いました。
球がつかまりやすい感じがしましたが、右に逃がしていくことも容易にできました。
寛容さを感じましたが、『曲げにくい』と感じられるようなドライバーだとは思いませんでした。
極端なことをしたくなるタイプのドライバーではありませんが、どちらかに偏ったクセのようなものは感じませんでした。
装着されているシャフトの影響もあると思うのですが、基本的には球がつかまりやすいドライバーだと思います。

ヤマハのイメージに合う、美しさと高性能の両立ができているドライバーだと思いました。
ブランドイメージをきちんと守っています。
改めてヤマハのクラブはいいな・・・。と思いました。

SRIXONなどと同じく『三兄弟』にしてあるところも魅力的です。
どれも高性能でありながら、しっかりと個性の違いも感じ取ることができるので、私たちユーザーもそれをしっかりと見極めて選択することができます。
ツアーモデルは限定発売のようですし、かなり性格がはっきりしているので、対象となるユーザーはそれほど幅広くはないのかもしれません。
事実上、この『01』と『02』のどちらかを選ぶことになるのかもしれません。

人によって好みが分かれるところだと思いますが、もし私が01と02のどちらかを選ぶとするならば、おそらくこの01のほうではないかな?と思っています。
今度機会があれば打ち比べてみたいと思います。

このクラブのもつ美しさから、まずは目で楽しむことができ、実際に球を打って、その打感や音を楽しむことができ、力強い弾道に頼もしさがありました。
基本性能の高さも充実していますが、フィーリングにもすごくこだわっているように感じました。

今は海外メーカーの勢いも凄いですが、改めて国内メーカーのレベルの高さを感じることができました。
このドライバーは、これからも試打するチャンスがあると思うので、何度も試打を楽しみたいです。
今日は寒さが厳しい一日でしたが、このドライバーのおかげで、体の内からポカポカと温まることができました。
2014年10月27日
ヤマハ インプレス RMX ツアーモデル ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス RMX ツアーモデル ドライバー です。

シャフトは UST Mamiya ATTAS 6☆ です。
ロフトは9度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、トルクは3.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は313gです。

ヤマハ インプレス ツアーモデルのニュードライバーです。
歴代のツアーモデル同様、小振りで男前なドライバーに仕上がっています。
このコンパクト感がたまりません。
デザイン的にも、やや目を惹きやすい感じもしますが、上品に仕上がっています。
『機能性と美しさの融合』といったらいいでしょうか?
上手くバランスがとれていると思います。
昨年試打した、ひとつ前のモデルも、すごくいい感じだったのですが、ヤマハのツアーモデルのドライバーといえば、一昨年試打したV203のことが、未だに忘れられません。
強烈なインパクトを残しました。
顔や打感・音なども良く、購買意欲がすごく強く刺激されたことを覚えています。
かなり心がときめいたことも覚えています。

これまでのツアーモデル同様、シャロー感ではなく、ディープ感があります。
丸っこくて、とてもいい感じです。
叩けそうな雰囲気がありながらも、それほどハードな印象はもちませんでした。
『昔ながらのドライバー』という感じがしました。
独特の厚み感がありました。

ネックの長さは標準的です。
それほど長いとは思いませんでした。
この角度から見ても、やはり美しいな・・・。と思いました。
シャロー系のヘッドもいいですが、ディープ系のヘッドにはシャロー系には見られない美しさがあります。
挑戦意欲も掻き立てられます。
打つ前から、どんどんテンションも上がってきます。

ネックには調整システムが搭載されていました。
ここの部分が、昨年のモデルから継続された変更点だと思います。
V203には見られませんでした。

ヒール側

トゥ側
ヒール側とトゥ側には、それぞれウェイトがひとつずつ配置されていました。
ヒール側には『13G』、トゥ側には『4G』と記されたウェイトが組み込まれていました。
つまり、ヒール側には13gのウェイトが付いていて、トゥ側には4gのウェイトが付いているということなのだと思います。
ヒール側に重量のあるウェイトが配置されているのは普通ですし、球の『つかまりの良さ』に配慮されているのかな?と思いました。
専用の工具があれば、交換できそうだな・・・。と思っていたのですが、やはり色々な重さが用意されているのだそうです。
先日試打した02は、ウェイトがヒール側に1つだけでしたが、このツアーモデルはトゥ側にも配置されています。
これが絶妙な重量バランスを生んでいるのでしょうか?
プレイヤーの好みによってウェイトを交換できるシステムは今ではとてもポピュラーになりましたが、とてもいいシステムだと思います。
昔のように鉛を何枚も重ねて貼る必要が無くなりました。
前のモデルにもトゥ側とヒール側にウェイトが配置されていましたが、今回はかなり後ろに下がっています。
少し重心深度を深くしているのでしょうか?
前のモデルまで、ウェイトには『赤いドット』がありましたが、このニューモデルには見られません。
もうあのような不具合は出さない・・・。というメーカーの強い意志の表れではないでしょうか?
メーカーとして、製品に不具合を出すことは決して許されないことだと思いますが、あの時のヤマハの対応は迅速でとても良かったと思います。
もちろん、不具合を出さないことがベストなのは間違いないですが、万が一そのようなことが起きても、どのように対応するかで、メーカーの印象や好感度・信頼度も大きく変わってきます。
不具合が発生すれば、それを『隠さない』ということが大切なのだと思いますし、迅速に対応すべきなのだと思います。
私はヤマハのクラブがますます好きになりました。
『雨降って地固まる』ではないですが、ヤマハへの信頼度が増しました。
ただ、できればOEMではなく、『自社生産』だと、もっといいかな?などと勝手に思っています。
『本当のメーカー』は、とても少ないです。

フェース面のデザインはオーソドックスです。
これまでのツアーモデルと共通しています。
このフェース面のデザインも、02とは違っています。
それぞれヘッドの特性によって、フェース面のデザインも変えているのでしょうか?
02は少し変わったフェース面でしたが、打感がとても良かったことを、よく覚えています。
このツアーモデルのヘッドに、02のフェース面を組み込んだら、どのようなフィーリングになるんだろう・・・?と思いました。
デザインが違うだけで、ひょっとしたら、それほどフィーリングの差は無いのかもしれないな・・・。などと考えていました。
いずれにせよ、色々と考えさせてくれるクラブというのは、それだけ興味があるということですし、好感度の表れでもあります。
『好き』の反対は『嫌い』ではなく、『無関心』なのだということを、以前友人から教えてもらったことがあるのですが、このドライバーにはすごく関心といいますか、興味があります。
打つ前から既に『大好き』になっているんだな・・・。と思いました。

今では少数派ともいえる、ディープヘッドです。
昔はよく見かけましたが、今はかなり少なくなっています。
シャローで高性能なドライバーが増えてきました。
今はシャロー系のほうが人気も高いと思いますし、このようなディープ系は敬遠されがちなのかもしれません。
聞くところによると、このドライバーも『数量限定発売』なのだそうです。
これまでのツアーモデルドライバーと共通しています。
ヤマハはディープ系ドライバーを、そしてアイアンではマッスルバックをいつも『限定発売』にしているようです。
やはり、一部のユーザーしか受け入れられないけど、そのユーザーの為に開発している・・・。ということなのでしょうか?

ツアーモデルらしく、かなり男前です。
予想していた通りでした。
この顔の良さに、ヤマハの品格を感じますし、ブランドイメージが保たれているように思います。
すごくいい顔をしていますが、私はV203のことが忘れられないせいか、頭の中で比較してしまい、こちらもいいけど、V203のほうが、よりいいな・・・。と思いました。
あの絶妙な『逃がし顔』のおかげで、とても楽な気分で構えることができたことをよく覚えています。
今回のニューモデルは、V203とはちょっと違っているように見えます。
V203よりも、少しだけヘッド後方が伸びているように見えました。
違和感などはありませんが、少し変化しているな・・・。と思いました。
しかし、かなりの男前であることに違いありません。

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
素直に振っていくことができました。
もうちょっとしっかりしていると、もっといいかな?と思いましたが、このスペックでも特に不満はありませんでした。
このとてもカラフルで美しい、アッタスのニューシャフトも何度か試打してみて、『走り系』だと聞いていたのですが、それほど変なクセもなく、振りやすい感じがします。
ラインも出しやすいシャフトだと思います。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
すごく構えやすいです。
いいイメージが自然と湧き上がってきました。
今は投影面積の大きいドライバーが多いので、この小振り感に苦手意識をもっておられる方もいらっしゃるかもしれません。
私は好きなのですが、ここの部分は人によって好みがはっきりと分かれるところなのかもしれません。
大きすぎたり、形が合わなかったりすると、イメージがボヤけたり、呼吸が合いづらかったりしますが、このドライバーだと、そんなマイナス的なことは起きませんでした。
いいイメージを鮮明に描くことができましたし、集中力も増しました。
いかにも力強い弾道が打てそうな予感がしました。
ボールが『ピンポン球』のように弾け飛ぶ姿が浮かんできました。
試打を開始しました。

『打感』は、すごくソフトでした。
期待通りの打感でした。
とても心地いいフィーリングです。
何といいますか、両手だけでなく、体の中枢である脳までがすごく喜んでいるように感じました。
心と体に優しいフィーリングだな・・・。と思いました。
アバウト感で攻めていけるタイプの寛容なドライバーでは、少し曖昧な感じのフィーリングでもいいのかもしれませんが、このドライバーは見るからに『扱いやすさ』で勝負する感じがします。
その『扱いやすさ』を実現していくのであれば、このようなグッドフィーリングでないと、なかなか上手くいかないような気がします。

毎年、ニューモデルが登場してきますが、やはり、ヤマハのツアーモデルドライバーのフィーリングはすごくいいな・・・。と思いました。
打つのが楽しくなってきます。
このような打感を体感することによって、そのクラブのブランドイメージも良くなるのは間違いないと思います。
そういった点でも、ヤマハのクラブは実績をたくさん積んでいます。
一球目から笑顔になれました。

『音』も、とてもいいです。
時間が許す限り、いくらでも打っていける感じがします。
この心地いい音のおかげで、すごく集中することができました。
いい意味で『自分の殻』に閉じこもることができました。
この音が、私のショットを後押ししてくれているように感じました。
『構え感』『打感』『音』という『フィーリング三拍子』が揃っているところが、さすがヤマハのツアーモデルといったところです。

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中でも、明らかにタフなほうだと思います。
見た目通りの性能をもっていると思いました。
『高弾道』というよりは、明らかに『ライナー系』が出やすいタイプです。
『ロフト(9度)なり』の高さだな・・・。と思いました。
ディープヘッドらしい、弾道の力強さです。
高弾道タイプのドライバーを好まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
明らかにヒッタータイプのドライバーです。
しかも、ある程度のHSを要求してくると思います。
私は高~い弾道よりも、ライナー系のほうが好きなので、この弾道には魅力を感じましたが、人によって、かなり好みが分かれるのは間違いない・・・。と思いました。

『安定性』という点では、明らかにシビアなほうだと思います。
高い直進性をもっているドライバーだとは思いませんでした。
今のドライバーは曲がりにくいタイプも多いですが、このドライバーはそれらとは明らかに異なる性質をもったドライバーです。
ミスにも結構敏感に反応するタイプです。
『寛容さ』は、あまり期待できないのかもしれません。
特にスライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。

ただ、装着されている、このアッタスのニューシャフトは、結構球のつかまりがいいので、上手い具合に相殺されているのかな?と思いました。
しかし、基本的には球がつかまりづらいタイプのドライバーだと思います。
私のように左へのミスが怖いタイプには易しく感じられる部分があると思います。
スイング中に、自然とつかまえていけるので、気分も楽でした。
もうちょっと『堪えてくれる感じ』のシャフトだと、どうなるのかな?と思いました。

『飛距離性能』は、かなりいいです。
先ほども書きましたが、スイング中に自然とつかまえていけるので、気持ちよく振っていくことができ、それが飛距離にもつながっているように感じました。
シャフト自体も、結構走るタイプなので、この飛距離に貢献しているように感じました。
ライナー系で飛んで行ってくれるので、『効率』がいいな・・・。と思いました。
必要以上に高く上がりすぎてしまうと、そこには『ロス』が生まれてしまいますが、今日の弾道だとそのロスをあまり感じませんでした。
どこかに気を遣わなければならない・・・。というところが無いのもいいな・・・。と思いました。
楽な気分で気持ちよく振っていけるので、自然と距離も伸ばしていけたような気がします。
何といいますか、『全く邪魔をしない』ドライバーだと思いました。
ドライバー自体の性能も高いと思いますし、おそらく色々な技術や工夫が組み込まれているのだろうと思います。
そういったハイテクなところも素晴らしいと思いましたが、それ以上に『プレイヤーの邪魔をしない』『足かせ』のようなものが無いのがいいと思いました。
『のびのび』と振っていくことができました。
このドライバーのもつ高い機能性と、プレイヤーを邪魔する要素が全く見当たらないことの『相乗効果』が期待できると思いました。
ドライバーの性能は飛躍的に向上しましたが、やはり『のびのび』と振らせてくれるドライバーでないと、飛距離も稼げないですし、そのクラブのポテンシャルを100%発揮することは難しいように思います。
そういった点でも、このドライバーは、とても魅力的でした。

『操作性』は高いです。
完全にマニュアルタイプです。
左右に大きく曲げて楽しむことができました。
シャフトはつかまえる感じがしますが、つかまり過ぎず、クラブ全体の印象としては、『逃がしやすいタイプ』だな・・・。と思いました。
フッカーの私には、左へのプレッシャーを軽減してくれる感じがしました。
ソールに装着されているウェイトを交換すれば、どのように弾道が変化するのか、とても興味があります。
私はこれ以上球のつかまりを良くしたいとは思いませんでしたが、もっとつかまりやすくしたい・・・。という方は、ウェイトを取り替えることによって、つかまりも良くなるのではないでしょうか?

昔、今のようにシャローヘッドが登場する前は、みんなこのようなオーソドックスなタイプを使っていたと思います。
クラブには今ほどの『易しさ』や『機能性』が求められていなかった時代だったのかもしれません。
易しいクラブが登場してから、このようなディープなタイプが敬遠されるようになってきましたが、このようなタイプしかなかった時は、今ある物を使っていくしか無かったのだと思います。
『クラブをプレイヤーに合わせていく』というのが、今の考え方だと思いますし、私もそれがベストだと思いますが、昔はなかなかそういったことができなかった分だけ、『プレイヤーの対応能力』も向上していったように思います。
クラブにあちこち手を加えていくので、なおさら愛着も湧きました。

02の時と同様、今回も、いわゆる『純正シャフト』ではなく、アッタスのニューモデルで試打してみたのですが、相性はとてもいいと思いました。
他にも色々なシャフトが用意されているのだと聞きました。
このヘッドと合いやすいのは、どのシャフトなのかな?と思うだけで、楽しくなってきます。
こういった『幅広い対応』ができるということは、私たちユーザーにとっては、とてもいいことだと思います。
私がゴルフを始めた頃は、あまりにも選択肢が少なすぎました。
おかげで迷うことはあまり無かったのですが、『ある物の範囲内』で決めるしかありませんでした。
今は『選ぶ楽しみ』があります。

シャフトを色々と替えてみたり、ウェイトを交換したりすると、かなりバリエーションが増えますし、クラブ全体の性能も大きく変わってくるように思います。
基本的には球がつかまりづらいドライバーだと思いますが、驚くほどつかまりやすくすることも可能だと思います。
私は、このままでも充分かな?と思うところもあったのですが、時間があれば、色々と調整してみたいと思いました
色々と試すだけでも、かなり時間が掛かりそうです。
残念ながら、私はその時間をなかなか確保することができません。

ツアーモデルの名にふさわしい、カッコ良さとグッドフィーリングを兼ね備えたドライバーです。
人によって好みも分かれるところだとは思いますが、クラブが球をつかまえてくれるのではなく、あくまでも自分のスイング中につかまえていきたい方には、高いパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?
幅広い層に対応しているとはいえないかもしれませんが、このドライバーがピッタリと合う方にとって、たまらない魅力があると思います。
このドライバーを試打しながら、ずっと『V203の影』を追っていたような気がします。
それだけV203には惹かれるものがありました。
今回のニューモデルは調整機能も付いていますし、ウェイトも交換できるタイプなので、『対応能力』は上がっていると思います。
クラブ自体がもつ『基本性能』も高いものを感じます。
しかし、それでも私は『V203の残像』を追っていたような気がします。

このニュードライバーは、メーカーの高い技術が組み込まれたハイテクな感じもしますが、フィーリングが全く犠牲になっていないところがすごくいいと思いました。
やはり構えたときにいいイメージが出せないと、球もどこへ飛んでいくか解らないですし、気持ちよく振っていけないと飛距離も望めません。
そういった点でも、このドライバーはとても魅力的でした。
球が『あがりやすい』『曲がりにくい』タイプのドライバーではないので、幅広い層からの支持は得られないかもしれません。
『数量限定』ということで、それほど多く接する機会は無いのかもしれません。
そういった『希少性』も、クラブの魅力のひとつなのかもしれません。
また試打する機会があれば、是非試打してみたいと思いますし、コースでも試してみたいと思いました。
ヤマハのクラブがますます好きになりました。
2014年10月20日
ヤマハ インプレス RMX TOURMODEL PB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス RMX TOURMODEL PB アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 です。
ロフトは33度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は428gです。

ヤマハのニューアイアンです。
ヤマハらしい美しいデザインです。
先日、CBを試打しましたが、今日はまた違うモデルです。

このモデルも、『 TOURMODEL 』となっています。
これまではTOURMODELはひとつだけだったように思うのですが、今回のニューモデルは2つもあります。
バックフェースの形状を少し変えて、同じ名前にしたのかな?と思いました。
『PB』とありますが、これは『ポケットバック』ということでいいのでしょうか?

形状的にはノーマルな感じがします。
美と機能性を兼ね備えています。
ヤマハらしさがあります。

彫りの深さも、結構あります。
重心深度も深そうです。

フェース面には、ミーリングがありました。
ヤマハのアイアンらしい形状になっています。

ソール幅は結構広いと思いました。
実際に見比べてみないと詳しくは分かりませんが、おそらく先日試打したCBよりは広いのではないかな?と思いました。
今度機会があれば見比べてみたいと思います。

ネックの長さもキープされています。
少し短く見えますが、今はこれくらいの長さも多いように思います。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりもいい感じでした。
少しクセのある顔をしているのかな?と思っていたのですが、実際は違っていました。
変なクセもなく、構えやすいです。
『セミグース形状』といっていいでしょうか?
球もつかまりやすそうです。
やはり『ヤマハ顔』のアイアンだな・・・。と思いました。
『大顔感』がないので、イメージも鮮明に出すことができました。
楽に構えることができました。
試打を開始しました。

打感はソフトで、好印象でした。
打つ前に予想していたよりも、いいフィーリングでした。
フェースに乗せる感覚も楽しむことができました。

球はとてもあがりやすいです。
ポケット形状にして重心深度を下げることにより、球のあがりやすさを追求しているのでしょうか?
タフな感じは全くしませんでした。
先日試打したCBよりも、こちらのほうがあがりやすいんじゃないかな?と思いました。

『安定性』も、なかなか高いと思いました。
見た目の印象よりも、スイートエリアが広いように感じました。
シビアな感じはしませんでした。
打点のブレにも、結構寛容なところもあるな・・・。と思いました。

『飛距離性能』は、今のアイアンの中では、標準的な感じがしました。
それほど『飛び』に特化したアイアンではないと思いますが、『飛ばない』というタイプでもないと思いました。
弾道も高いので、しっかりとキャリーを出して『高さ』でグリーンに止めやすいのではないかな?と思いました。

『操作性』も、なかなかいい感じでした。
普通に左右にも対応してくれました。
どちらかに偏ったクセのようなものは感じられませんでした。

先日試打したCBとは、またちょっと違うタイプのアイアンですが、いいアイアンだな・・・。と思いました。
ポケット構造にして、球のあがりやすさを追求しながらも、打感が損なわれていないのが魅力的でした。
こういった細かいところまで配慮されているのが、日本のメーカーらしいところだと思います。
『易しさ』にこだわり過ぎて、全体的に不格好になったり、構えづらくなったりしたアイアンにも、これまでたくさん出会ってきましたが、このアイアンは『カッコ良さ』や『構えやすさ』が犠牲になっていないところも気に入りました。
やはり『易しさ』とは『物理的な性能』だけでなく、『構えやすさ』も大いに関係しているのだと、改めて思いました。

今回のニューモデルは『二兄弟』だと聞いていたのですが、できれば『三兄弟』だといいな・・・。と思いました。
『CB』『PB』に続いて『MB』も発売されると嬉しいな・・・。と思いました。
ヤマハのアイアンはマッスルバックのイメージもありますし、多くのファンを獲得しています。
私も愛用していますが、完売になったと聞いたことがあります。
『限定発売』でもいいので、またヤマハのマッスルバックにも出会いたいな・・・。と思いました。

昨年のモデルのマッスルバックは、私はあまり好感がもてなかったので、カッコいいニューモデルを期待していたのですが、また次の機会まで楽しみにとっておこう・・・。と思いました。
ヤマハには、いつもカッコいいクラブを作り続けて欲しいと思っています。

先日試打した『CB』もすごくいいアイアンですが、もっと球のあがりやすいアイアンが欲しい・・・。という方には、こちらの『PB』のほうが合いやすいのではないでしょうか?
見た目は本格的ですが、決して敷居の高いアイアンだとは思いませんでした。

『TOURMODEL』という名前になっているので、おそらく契約プロが使うモデルだと思うのですが、決して近寄りがたいようなタイプのアイアンではないと思いました。
見た目のカッコ良さからは感じにくい、イージーさを感じられる方も多いのではないでしょうか?

先日試打したミズノのアイアンとは、タイプがちょっと異なる感じもしますが、コンセプトは近いような気がしました。
『カッコ良くて易しいアイアン』というコンセプトです。
親しみやすいタイプのアイアンなので、多くの方に試していただきたいと思いました。

私はポケットタイプのアイアンを購入したことがないですし、おそらくこれからも購入することはないと思います。
それはポケットタイプのアイアンがダメなのではなくて、私には今のところ必要ない機能だと感じているからなのかもしれません。
今はまだ普通のアイアンで球がしっかりと上がってくれているので、必要性を感じていないのかもしれませんが、これから将来にかけて、もし上がりづらく感じるようになったら、ひょっとしたら手が伸びるかもしれません。
もし、そうなったら、このヤマハのアイアンのようなカッコ良さとフィーリングの良さと易しさのバランスが上手くとれているアイアンを選ぶような気がします。
ヤマハらしい、いいアイアンです。
とても楽しい試打ができたので、これからもたくさん試打するだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。