藤本技工
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2020年02月23日
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藤本技工 FG-Believer(ダイナミックゴールド ツアーイシュー)

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 藤本技工 FG-Believer アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド ツアーイシュー です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは元調子 です。

久しぶりに藤本技工のBelieverアイアンに出会うことができました。
通常、一度試打したことのあるクラブを再び記事にあげることはしないのですが、このアイアンはあまりにも良くてすごく気に入っているということもありますし、今回はシャフトも違うので記事に書かせていただくことにしました。
昔ほどではありませんが、今でも試打していながら記事に書かないクラブが年間数本あります。
しかし、このアイアンは二回目の登場です。
初めて試打したのが7年前ということですが、今でも全く色褪せていません。
私の中で輝きを放ち続けています。
今でも大きな存在感があります。

この形状を見て、ああ、こんな感じだった、懐かしいな・・・。と思いました。
クラブ・オブ・ザ・イヤーを発表し続けて何年になるのか分からないですし、MVPを決められない年もあります。
しかし、この年はすぐに決まりました。
このアイアンを一球打っただけで、今年のMVPはこれで決まりだな・・・。と思ったことをよく覚えています。
MVPに輝くクラブは一球打っただけで、だいたい決まることが多いですが、このBelieverも即決でした。
同じ年に試打した他のアイアンが良くないとか劣っているということでは決して無いのですが、それくらい私の心を強く揺さぶってきました。
これはもう感覚的なことなので、数値的なことも含めて上手く表現できないのですが、私の中で確固たるものがありました。

この彫りの深さも懐かしいです。
大手有名メーカーのクラブだと、いくら良くても製造するロット数が決められていて、ある一定の時期を過ぎれば過去のモデルとなり、中古を探すしかないですが、地クラブメーカーは違います(もちろんメーカーによって違いますが)。
過去の名器を新品のまま納品してもらえることも少なくありません。
OEMに頼っていないといいますか、むしろ大手メーカーに供給する側であり、自社生産ということもあって、色々な融通が利くというところも強みです。
ただ、あるウェッジメーカーのように、あまりにも売れすぎてしまって、その『金型』がダメになって、次のモデルに変えざるを得ないということもあるそうです。

トップラインの厚みも、いい感じです。
私はこのアイアンを初めて見たときに、すごくイージー系の匂いがするな・・・。と思っていたのですが、所々シャープな面もあって、好感を持っていました。
イージーであっても、『ほんわか』しすぎていないので、イメージがボヤけないのもいいです。

このワイドソールも懐かしいです。
ワイドではありますが、今はもっとワイドなものが多いので、そういった意味では『ノーマルな範囲』に入るのかもしれません。
私はワイド過ぎるソールが苦手で、ダフってしまいそうに感じるのですが、このアイアンのソールにはそういった苦手意識は全く芽生えません。

ソールを間近で見たのですが、リーディングエッジもトレーリングエッジも微妙に削られていて、抜けが良さそうです。
削りが大きすぎず、ちょうどいい『塩梅(あんばい)』で、微妙に削られているので、『ハンドメイド感』があって好感が持てます。
穏やかな気持ちになってきますし、ここの部分を見ているだけでも、いい目の保養ができます。
今はアイアンのロフトが立ってきたせいか、FWやUTを多く入れて、アイアンの本数を減らさざるを得ないという方も多いように思います。
私はウッド系よりもアイアンやウェッジ系のほうが好きなので、そういった今の流れから逆行しているのですが、このような素晴らしいアイアンがあるだけで心強く感じます。
いくらボールの低スピン化が進んでも、アイアンの活躍する場面はまだまだ多いです。
14本以内という本数制限が無ければ、もっとアイアンをバッグに入れておきたい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
FWやUTは確かに易しくなって高性能化しましたが、どうしてもアイアンでないとカバーしきれない場面もあるような気がします。
実際にコースでも、本当はアイアンで打ちたいけど、バッグに入れていないので、仕方なくUTやFWを使う・・・。ということを経験された方は多いのではないでしょうか?

フェース面にミーリングはありません。
久しぶりということもありますが、このアイアンで今から球を打てるというだけで、嬉しさがこみ上げてきます。

ネックは短めですが、短すぎないのがいいです。
ネックの長さや太さで、ボールを『上から』か『横から』かのイメージが生まれやすく、アプローチも含めて私は常に『上から』入れていきたいので、適度にネックのあるほうが親近感がもてます。
横からレベルブローに・・・。とか、多少ダフり気味に打っていきたい・・・。という方は、もっと短いほうがイメージが出しやすいのかもしれません。

この『ベーシック感』がいいです。
今はハイテクタイプが多く、何か『はねつける感じ』といいますか、こちらの思いが受け入れられにくそうに感じることがあるのですが、このアイアンは全て吸収してくれそうです。
こちらの思いを伝えていけそうに感じるので気の入り方も違ってきます。
色々なクラブを試打していると、自分とクラブとの『温度差』のようなものを感じることがあるのですが、今日はかなり近いです。
もちろん、それは実際の私の体温と、クラブの表面温度という意味ではなく、感覚的な温度差という意味です。

久しぶりにボールを前にして構えてみて、ああ、こんな感じだったな・・・。と懐かしくなりました。
セミラージサイズでセミグースタイプだったことはよく覚えているのですが、他のメーカーの同タイプのアイアンとはまた違う顔をしています。
『藤本技工顔』といっていいのかもしれません。
私には『大らかさ』が強く感じられるのですが、シャープに感じられる方がいらっしゃるかもしれません。
私はどちらかというと『マニュアル感』が欲しく、球筋をイメージしたのですが、今日はこの『オートマチック感』に任せてみることにしました。
過去に試打しているということもあり、すっかり安心しきっているといいますか、あの頃のように、このアイアンに酔いしれてみようと思いました。
試打を開始しました

この極上の打感にしびれ、心が躍りました。
今はたくさんのキャビティアイアンが登場していますが、間違いなく、このアイアンが『最高峰』といえるのではないでしょうか?
この心地よい感触。
ボールをバーンと弾き飛ばすのではなく、優しく包み込んで(乗せて)運んでいける感じ・・・。といいますか、一球打つ度に心が躍ります。
私は普段、マッスルバックやハーフキャビティを使うことが多いのですが、このFG-Believerのフルキャビティの打感は大好きです。
アイアンの軟鉄素材といえば、普通S25CかS20Cだと思いますが、このアイアンはSS400ということで、この素材もすごくいいなと思っています。
今の主流といわれる素材ではないかもしれませんが、独特の柔らかさ・まったり感は、このSS400のおかげではないかな・・・。と思いました。
アイアンの打感でも、『スカスカ』して中身がないものもありますが、このアイアンはギュッとつまって、一切の『気泡』もなく締まった感じがします。
それが『鍛造の極意』なのかな・・・。などと思いながら試打をしていました。
色々な想像力を働かせてくれるクラブというのは、間違いなくいいクラブです。

球もあがりやすくてイージーです。
イージーですが、今はもっと極端な性格をしたアイアンもたくさんあるので、そういった意味では、普通といえるのかもしれません。
タフなアイアンではないので、受け皿は大きいといえます。

『飛距離性能』では、私の感覚では1番手は飛ぶ感じがしますし、『6番アイアン』といったほうがしっくりくるのですが、今はもう番手の感覚がかなり曖昧になってきているので、よく分からないこともあります。
易しく飛ばしていけるアイアンですが、易しすぎないところもいいのかもしれません。
しっかりと振っていって、フェースに乗せて運んでいけるアイアンです。

『安定性』も高く、フルキャビティらしい大らかさがあります。
シビアさは全く感じません。
極上の打感を味わえるのに、この大らかさもあるというのは、まさに『いいとこ取り』したアイアンといえるのではないでしょうか?
『慣性モーメント』ということでいえば、もっとヘッドを大きくして、ウェイトを足したりすれば、『数値上』は上がるのかもしれませんが、必ずしも数値が全てではありません。
人間には『感性』という素晴らしいものを生まれながらに持ち合わせていて、数字だけに決して支配されません。
クラブ開発時に、マシンテストでいい結果が得られても、ヒューマンテストでは全然ダメだった・・・。ということは、おそらくほとんどのメーカーが経験しているのではないでしょうか?
いくら理論上は優れた数値を出していても、ヘッドが大きすぎるクラブを苦手にしておられる方はたくさんいらっしゃると思いますし、イメージが出なくて使いたくない・・・。という方も多くいらっしゃるような気がします。
ラージサイズのクラブ(ウッドやアイアンも含めて)を使って、球がつかまらずに右にプッシュしてしまうことが多くなった・・・。という方は、シャフトはもちろん、ヘッドの大きさやライ角などもチェックされるのがいいのかもしれません。
ミスショットがでれば、ご自身のスイングチェックをされる方は多いですが、実はクラブがマッチしていない可能性は高いです。
私は幸い、頼れるクラフトマンが常にいてくれるので細部にわたってチェックしてもらっているのですが、なかなかそういう人がいないという方もいらっしゃると思うので、信頼できるパートナー(クラフトマン)を探してみるのも、ゴルフを楽しむ上で、またレベルアップの為にも欠かせないと私は思います。

フルキャビティらしい大らかさがありながら、操作性も犠牲になっていなくて、左右にも同じように曲げることができました。
私にとっては、やや大顔でグースも利いていますが、扱いづらさはありません。
これ以上大きくなったりグースが強くなったりすると、難しく感じられるような気もしたのですが、許容できる範囲内にあるのがいいです。
扱いやすいアイアンですが、どちらかといえば大らかさのほうが勝っているような気がします。
試打後の感想

かなり久しぶりに試打しましたが、やっぱりいいな・・・。と思いました。
初めて試打してもう何年も経っているのですが、私の中で強く生き続け存在をアピールしているアイアンです。
フルキャビティタイプのアイアンを購入する予定は無いのですが、もし購入するのであれば、このアイアンが最有力候補になるな・・・。と思ったことを覚えていますし、今日改めてそう思いました。

もし、色々な注文ができるのであれば、もう少し小顔にして、グースを小さく、そして『ノーマルロフト(36度前後)』にしたい・・・。という思いもあるのですが、大手有名メーカーと違い、自社生産しているので『小回り』が利くと思いますし、こちらの細かな注文にも応えてくれるのではないかな?と思いました。

以前、友人が中古ショップに行くというので、藤本技工や三浦技研のアイアンやウェッジがあるか見てきて欲しいと頼んだことがあったのですが、全く無かったそうです。
もちろん、全国のショップを探せば少しは見られると思うのですが、何軒か回ってみて全く無かったそうです。
あるのは、大手有名メーカーのクラブばかりだったそうです。
ファッションと同じようにゴルフクラブにも『流行』や『トレンド』といったものがあるようですが、地クラブはそういったものに流されにくいのがいいですね。
飽きが来ないということもあると思いますし、それだけ長く使っていけるクラブが多いということではないでしょうか?

初めて試打したときと同じ情熱をもって試打させてくれたこのクラブは凄いな・・・。と思いました。
今回感想は控えめに書かせていただきましたが、詳しい感想は初めて試打したときの記事を読んでいただければ幸いです。
私はいつも思っていますが、やはりいいクラブというのはいつまで経っても色褪せないのだと、再認識しました。

私はこのアイアンをすごく気に入っているのですが、なかなか出会う機会がないので、メーカーには全国で試打会や試打クラブのレンタルも行ってもらえると嬉しいです。
藤本技工のアイアンを試打してみたいけど、なかなか出会えないのが不満だ・・・。という方は私以外にもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
OEMでない、自社生産で熟練の職人さんの手によって作られるクラブを使うことはとても贅沢なことですし、ゴルファー冥利に尽きます。
海外で作られるクラブもコスパに優れ素晴らしいですが、国産でしかも、熟練の職人さんの手によって作られたぬくもりのあるクラブを使えるのは、本当に恵まれたことです。

藤本技工はアイアンだけでなく、ウェッジやパターなども製造しているそうなので、機会があれば是非そちらも試してみたいです。
もし、出会うことがあれば、また記事に書かせていただきたいと思います。
今日はこのアイアンに出会えて、とてもホットな気分のまま練習場を後にすることができました。
ミズノの養老工場やホンマの坂田工場、新潟県の遠藤製作所、そして、兵庫県の藤本技工の工場にも、いつか工場見学に行けたらいいな・・・。と思っています。
クラブ好きの私にはテーマパークのように楽しいところなのは間違いなく、一日中見続けていても飽きない自信があります。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2013年07月12日
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藤本技工 Believer アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 藤本技工 Believer アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは元調子、クラブ総重量は422gです。

藤本技工の美しいニューアイアンです。
光沢感はありますが、あまりピカピカしていないのがいいと思いました。
独特の風合いが感じられ、気持ちを和ませてくれます。

『Believer』というと私は、モンキーズの大ヒット曲『デイ・ドリーム・ビリーバー』を思い出しました。
意味は、『信じる人』ということでいいのでしょうか?

形状的にシャープではありますが、エッジが尖っていなくて、丸っこくて、親しみやすい雰囲気があります。
ハードトップタイプというよりは、明らかにセダンタイプの寛ぎ(くつろぎ)感のあるタイプのアイアンだな・・・。と思いました。

彫りの深さもしっかりとあって、伝統的なフルキャビティです。

ヒッティングポイント後方がしっかりと肉厚になっています。
打感にも配慮されているのでしょうか?

はっきりとしたワイドソールです。

ネックも短めで、ある程度の低重心設計になっているように見えました。
今は、これくらいの長さのアイアンがとても多いと思います。
短すぎると、私は難しそうな印象をもってしまうのですが、これくらいの長さであれば何の問題もありません。

ホーゼルには『FUJIMOTO GIKOH』の文字が刻まれていました。
藤本技工ファンの方にはたまらないのではないでしょうか?
私は藤本技工のクラブに接した経験はそれほど多くないのですが、とても存在感のあるメーカーです。

フェース面にミーリングが刻まれているのかな?と思い、よく見てみましたが、刻まれてはいませんでした。
ごくノーマルなフェース面です。

素振りをしても、いい感じです。
適度な重量感がリズムを良くさせてくれました。
信頼のおけるシャフトと、このアイアン(ヘッド)の醸し出す、いい雰囲気が上手くマッチしています。
やはりクラブは、ヘッドとシャフトのハーモニーが大切だな・・・。と改めて実感しました。

ボールを前にして構えてみると、セミラージ感があって、それほど小顔には見えませんでしたが、とてもいい印象をもつことができました。
整った顔立ちではありますが、シャープというよりは『丸っこさ』があります。
グースも少し効いてはいますが、苦手に感じるほどではありませんでした。
これくらいであれば、ターゲットに対して、きちんと構えることができます。
ミスショットのイメージは全く湧いてきません。
落ち着いた気分で構えることができました。
何の雑味も無い、クリアな気分です。
試打を開始しました。

この素晴らしい打感に魅了されてしまいました。
とても心地いいフィーリングです。
適度な柔らかさと球の質感が感じられて満足できました。
ヒッティングポイント後方だけが肉厚になっているのもいいのかもしれません。
こういった打感を味わえるからこそ、軟鉄アイアンに魅力を感じますし、練習が楽しくなるので、必然的に上達スピードが速まるような気がします。
『練習』というと、歯を食いしばって苦しい思いをして・・・。と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、本来練習は楽しいものであるべきだと私は思っています。
楽しいからこそ、色々なアイデアも浮かんできます。
苦しくて『やらされている感』が強くなりすぎると、何のアイデアも浮かばないですし、続けていくのはとても大きなストレスが掛かってしまいます。
そのスポーツ自体が嫌いになってしまいかねません。
私はコースに行ってラウンドするのも好きですが、それ以上に練習が好きです。
基本の反復練習もしますが、それよりも「こう打ったらどうなるかな?」とか「ちょっと立ち方を変えてみよう」・・・。などと色々なことを試しています。

『音』もとても良かったです。
私のようなアイアン好きには、この音はたまりません。
「ピシィッ、ピシィッ」という小気味いい音が耳を伝って脳を揺さぶってきました。
『耳でも楽しめる』アイアンです。
最近はアイアンも一時期に比べ、すごくカッコよくなっていますし、高フィーリングの物が増えてきましたが、ここまで耳でも魅力を感じたアイアンはちょっと珍しいです。
この音だけで、このアイアンの存在感が、より大きくなりました。
打感というのは、その打った本人にしか解りませんが、音は周りにいる人たちにも伝わります。
この音を耳にするだけで他の人も、そのショットの成否が解りやすいのではないでしょうか?
コースだけでなく練習場でも、いい音をさせるクラブだと、ちょっと打ってみたいな・・・。と思うこともあるのですが、このアイアンはまさにそんなタイプです。
私はいつも『左耳』で音を聞く習慣がついています。
ドライバーからパターまで左耳で聞いています。
それは球を打つ時だけでなく、毎日行っている素振りでも変わりません。
もちろん、実際は両方の耳で音を聞いているのですが、今日は左耳がすごく喜んでいるように感じました。
そう思えるくらい、このアイアンの発する音が魅力的です。
時間の許す限り、いくらでも打っていたくなります。

球はあがりやすいです。
タフな感じは一切しません。
親しみやすいアイアンだと思います。
私はこの装着されているシャフトが好きですが、このアイアンはいわゆる『パーツ販売』されているそうなので、自分の好きなシャフトに組めることも魅力です。
量販店で売られている有名メーカーのアイアンは最初からシャフトも組まれていますが、必ずしも自分の好きなシャフトでないこともあると思います。
そういったときには『リシャフト』ということになると思いますが、このように最初から自分が好きなシャフトを組めることはメリットも大きいと思います。
フィッティングをして、自分に合うように組んでもらえば、あとはずっと使い続けていくことができます。
購入した後に『リシャフト』をしなくていいので、費用の面でも大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか?

『安定性』という点では、キャビティらしい高い性能が感じられました。
外見的にとてもカッコいいアイアンですが、シビアな感じは全くしません。
むしろ寛容さのほうが強く感じられます。
少々の打点のズレにも、寛大なアイアンです。
ラインも出しやすく、易しさと美しさの両立ができているアイアンだと思いました。

『飛距離性能』という点でも、最近のアイアンらしい、優れた性能をもっています。
『激飛び』とは思わなかったですが、コンスタントに距離を稼いでくれるアイアンです。
あくまでも私の感覚では『だいたい一番手』くらい飛ぶ感じがしますが、今はこれくらいが当たり前といえますし、『多数派』といえるのではないでしょうか?
もし私が使うとすると、少しロフトを寝かしたいと思いますが、そういった要求にもきちんと応えてくれるのも、軟鉄アイアンのいいところです。
『飛び最優先』というわけではないけれど、アイアンにもある程度の飛びを求めていきたい・・・。という方には、このアイアンはとても魅力的に感じられるのではないでしょうか?
この試打クラブにはダイナミックゴールドが挿してありましたが、違うシャフトだともっと距離を稼いでいけるように思います。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じです。
左右に曲げるのも難しくなく、素直に反応してくれました。
こういったタイプのアイアンらしい性能だと思うのですが、ある程度の『ハンドルの遊び』があります。
ちょっとの動作で過敏に反応するのではなく、『ある程度の遊びの中』で操作していけるアイアンです。
こういったところも、このアイアンが『セダンタイプ』であるといえるのだと思います。

とても楽しいアイアンでした。
一球一球、球を打つ度に笑顔にしてくれるアイアンだと思いました。

先ほども書きましたが、時間が許す限り、何球でも打っていたくなるアイアンです。
バックフェースのデザインを見ると、ヒッティングポイントはそれほど大きくないようにも見えますが、実際はとても広いと思います。
そして何より、『芯を外しにくい』です。
球がいつもいいところに集中してくれました。
これは、装着されている高性能シャフトの力もあるのは間違いありません。
ブレないのがいい・・・。と思いました。

とても優しくプレイヤーの上達を促してくれそうなアイアンだと思いました。
マッスルバックはすごくいいですが、ある程度の敷居の高さは否めません。
カッコいいけど、シビア過ぎて親しみがもてない・・・。という方もいらっしゃると思います。
しかし、このアイアンは『親のような優しさ』といいますか、遠くで優しく見守っていてくれそうな感じがしました。
『親』という字は『木の上に立って子どもを見守る』というのを聞いたことがあるのですが、今日はそんな親のような優しさを感じました。
ゴルファーにとってクラブは大切な『相棒』ですが、今日はそれだけでなく親のような存在感もありました。
いい方向に促してくれることはあっても、悪い方向にはいかないだろうと思いました。

使い続けても全く飽きのこないタイプのアイアンです。
アイアンはドライバーに比べ、比較的流行といったものや、大きな性能の進化は出にくいところがあります。
そういったときに大切なのが『飽きが来ない』『信頼できる』・・・。というところです。
使い続けていけばいくほど、そのクラブに信頼を寄せていける・・・。ということが大切なのではないでしょうか?
そういった意味でも、このアイアンはとても優れています。
アイアンもドライバーなどと同じで、何か月かしたら新しい物に買い替えるのが好きだ・・・。という方にはあまりお勧めできないような気もするのですが、じっくりと永く大切に使っていきたい・・・。という方には是非お勧めしたいアイアンです。

毎年、素晴らしいアイアンに出会えるので、とてもありがたいことだと思っているのですが、このアイアンはそれらの中でも、ごく一部に限られる『極上』という言葉に相応しいアイアンだと思いました。
まさに『トップ中のトップ』といえるような気がしました。
誰もが知っている有名メーカーのクラブしか使いたくない・・・。という方には、やや合いづらいところがあるのかもしれませんが、日本製で、しかも信頼のおける実績のあるメーカーのアイアンを使っていきたい・・・。という方にはとても魅力的な存在といえるのではないでしょうか?
私は今年、『Adject』という藤本技工のアイアンを試打しましたが、この『Believer』のほうが気に入りました。
球を打ちながら、じっくりと語り合っていきたい・・・。と思えるアイアンです
年に数本しか出会えない極上で、しかも希少性の高いアイアンなのは間違いありません。
私の購買意欲が強く強く刺激されました。
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2013年02月02日
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藤本技工 Adject アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 藤本技工 Adject アイアン の7番 です。

シャフトは K's Tour です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は117g、キックポイントは中調子、クラブ総重量は435gです。

藤本技工という、知る人ぞ知るメーカーのアイアンです。
記事には書いていませんが、私は違うアイアンを以前(昨年)試打したことがあります。
出会う機会が、かなり少ないですが、とても印象に残っています。
デザイン的には、大手有名メーカーのようにモダンな感じではなく、どことなくクラシカルではありますが、センスのいいデザインに仕上がっています。
何となくなのですが、大量に流通している他のメーカーのアイアンに比べ、メッキの仕上げ方に個性があるといいますか、『メッキの厚み』が厚いような気がしました。

『Adject』とはどんな意味なんだろう?と思い、辞書で調べてみたのですが、私の持っている辞書には載っていませんでした。

この角度から見ると、以前試打したロマロのアイアンを思い出しました。
シャープさもありながら、マッスルバックのような『肉厚感』のあるヘッドではありません。
キャビティらしい『薄さ』のある形状です。

彫りも結構深く、キャビティアイアンらしい、易しさが感じられそうな形状です。
キャビティといえば、最近は『ポケキャビ』や『アンダーカットキャビティ』が増えてきましたが、このアイアンは、昔ながらの『フルキャビティ』です。
シビアそうな雰囲気は全くありません。

ソール幅は、少しだけ広いようにも見えますが、今のアイアンでは標準的といえるのかもしれません。
今はソール形状も、メーカーによって色々な工夫が施されていることも多いですし、ラウンドがついている物も多いです。
そういった点で見ても、このアイアンは比較的フラットに近く、シンプルな形状です。

ネックの長さは長すぎず、短すぎず、標準的な長さだと思います。
とてもオーソドックスな感じがします。

ネックにある、『JAPAN FORGED』の文字が、さらにやる気にさせてくれます。
今、日本にあるアイアンの多くが『FORGED』だと思いますが、やはりそこに『JAPAN』の文字が入っていると、好感度がどんどんアップします。
鍛造の技術も進化して、今では色々な方法で造られているのだそうですが、機械で大量に行う鍛造もいいですが、アイアン職人さんの魂が感じられそうな『手造り感』のある鍛造には魅力を感じます。
『JAPAN FORGED』の文字を見て、初めてEPONのドライバーを試打して感銘を受けた『AF-101』を思い出します。
AF-101のドライバーにも『JAPAN FORGED』の文字が記されていました。
今は、殆どのクラブが海外で造られていますし、国産メーカーであれば、日本の技術者が海外に行って、日本と同じように造っているので、品質には問題ない・・・。ということにはなっていても、やはり日本で日本の職人さんが造るということに大きな意味があるように思います。
スーパーやデパートで買い物をすると、牛乳や野菜などに生産農家の方のお顔などが解るようになっていたりすることもありますが、そういった製品には高い信頼性が付加されます。
生産者の方の顔が見えるということは、私たち消費者にとって、安心できる一因になっていると思いますし、生産者の側から見ても、変な製品は作れない・・・。というプライドをもってモノづくりができるような気がします。
そういった点で考えてみても、『JAPAN FORGED』ということはとても魅力的だと思います。
こういったところは『MPアイアン』や『ホンマ』に通ずるところだと思います。
『国産品』が世界最高だと思える日本に生まれ育って、私はとても幸せ者だと思いました。

このトゥ側にあるマークは藤本技工のオリジナルのマークなのでしょうか?
ちょっとクラシカルといいますか、洗練されたデザインだとは思わなかったのですが、こういったメーカーのマークのようなものが記されているのはいいことだと思いました。
このメーカーは『受注生産』に応じてくれるということなので、私たちユーザーの名前やイニシャルも刻印してくれるんじゃないかな?と思いました。
そうすると、まさに『世界でひとつだけのクラブ』ということになり、より親密度が増しますし、愛着も湧きます。
アイアンはドライバーと違い、何年も、時には10年以上も使い続けることのあるクラブなので、こういったこだわりはいいことだと思います。
ドライバーには『流行』などがあり、商品の移り変わりが激しいですが、アイアンはもっと落ち着いた観点で見ることができます。
アイアンやウェッジは使い込んでいけばいくほどクラブの性能が引き出されるような気がします。
そういったときに『飽きのこない』クラブというのは、とても魅力的です。

素振りをしてみても、すごくいい感じです。
このしっかりとしたスチールシャフトは、私の大のお気に入りです。
私はゴルフを始めてから今もずっとダイナミックゴールドを愛用しているのですが、もしダイナミックゴールド以外でスチールシャフトを使うのであれば、私は真っ先に、この『K's Tour』を候補にしたいと考えています。
今はモーダスなど、他の優れたスチールシャフトもたくさんありますし、カーボンシャフトもスチールと遜色ないまでになりました。
それでも私は、今でもダイナミックゴールドを『指名買い』してしますし、もしダイナミックゴールドでないスチールシャフトで新たにアイアンセットを組むとしたら、この『K's Tour』がいいです。
初めて試打したときから、すごく気に入っているシャフトです。

ボールを前にして構えてみても、すごく整っていていい感じです。
それほど小顔感がなく、どちらかというと『セミラージ』に見えるのですが、今はこれくらいの大きさのアイアンが多いように思いますし、このアイアンの適度な大きさに魅力を感じられる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
グースもきつくなく、トップラインも厚くないので、かなり構えやすいです。
厚ぼったい感じのアイアンは、私はやや苦手にしているのですが、このアイアンの『シュッとした感じ』にすごく魅力を感じました。
グースのきついアイアンは『引っ掛けそう』とか『ダフリそう』・・・。などと思ってしまうこともあるのですが、このアイアンはシュッとしていながらも、フェード系というよりはドロー系のほうがイメージしやすく感じました。
こちらが意識しなくても、自然とフェースターンが行えそうな構え感でした。
私はかなり魅力を感じました。
ゴルファーには、『ウッド系』が好きな方と、『アイアン・ウェッジ系』が好きな方に分けられると思うのですが、私は明らかに後者です。
これはゴルフを始めた頃から変わりませんし、球を打ってきた数も圧倒的にアイアンやウェッジのほうが多いです。
私が好感をもったから・・・。というのではないのですが、アイアン好きの方にとって、このアイアンの顔はとても魅力的に思えるんじゃないかな?と思いました。
しばらく見つめていたくなるほどでした。
自然と肩の力が抜け、いい状態になっていました。
いつでも『スタンバイOK』といった感じでした。
すごくいいイメージが出せたのですが、今日はドロー系のイメージが先に浮かんできたので、まずはそのイメージのまま打っていくことにしました。
試打を開始しました。

『打感』は、まずまず・・・。だと思いました。
ある程度予想していた通り・・・。といいますか、マッスルバックのような厚みは感じません。
それはヘッドの形状からも、ある程度予想できていました。
すごく柔らかい・・・。というよりは、どちらかというと、しっかりとした打感で球を打っていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、ややロフトが立ってはいますが、普通にあがりやすくてタフな感じはしません。
他のメーカーのノーマルアイアンと大きく違うところは見当たりません。
ロフトが『32度』ということで、私の感覚としては7番アイアンではストロングロフトといえるのですが、特に球があがりにくいとか、弾道が低すぎる・・・。といった感じはしませんでした。
上から、いい感じで潰していけますし、スピンの効いた球が打てます。
スペック的にも、ある程度HSがあったほうが易しく感じやすいような気もするのですが、その敷居は決して高すぎないと思いました。

『安定性』という点でも、フルキャビティらしい易しさを感じました。
見た目とてもカッコいいアイアンですが、シビアな感じはしません。
決して大きなミスを見逃してくれる、曖昧なタイプのアイアンではありませんが、普通に打っている限り、難しく感じるところはありませんでした。
それほど小顔に見えなかったせいか、ややフェースターンのタイミングが取りづらいところもありましたが、すぐに慣れることができました。
私はフェースターンが大きいタイプなのですが、あまり大きくされない方には、とても扱いやすく感じられるのではないでしょうか?
『セミ・オートマチック系』のアイアンといっていいのかな?と思いました。

『飛距離性能』という点でも、あくまでも私の感覚では『飛ぶ』感じになりますが、今の他のメーカーのアイアンと比べてみると『標準』といっていい飛距離性能なのかもしれません。
ただ、普段はDGを使うことが多く、今日はK's Tourだったので、その分、少し距離が出やすいかな?と思ったのですが、それも大きな違いではないような気がしました。
私はアイアンでは『1ヤードでも遠くに飛ばす』というよりは、『5ヤード落としてもいいから、正確に刻んでいきたい』と思うタイプです。
ボールをグリーンに乗せることができたら、それをしっかりとキープさせてくれ、止めてくれるアイアンが好きです。
せっかくグリーンに乗っても、ランが出過ぎて、奥にこぼれてしまった・・・。というアイアンは、実戦では使いたくありません。
下りの難しいアプローチが残ってしまうだけです。
ホームコースは砲台グリーンが多いので、正確にキャリーさせて止めたいと思っています。
なので、もし私がこのアイアンをコースで使うとすると、おそらくロフトを少し寝かせるような気がします。
今は7番アイアンでも、色々なロフトがありますが、私は『34度~36度』くらいの間で使っていきたいと考えています。

『操作性』という点では、すごくいい感じでした。
最初に構えたときに、ドロー系が打ちやすそうだな・・・。と思ったので、そのイメージ通りにスイングしたのですが、とてもいい感じでボールを運んでいってくれました。
フェード系も打ちやすくて、何ら問題はありません。
ただ、マッスルバックのあの敏感に反応する『マニュアルタイプ』のアイアンではなく、あくまでも『セミ・オートマチック系』の中での操作性の高さです。
色々と球を曲げてみるのもいいですが、できればこの安定感を活かしながら、自分の持ち球で攻めていきたいアイアンです。
私はフッカーですが、このアイアンはすごく易しく感じました。
以前も書きましたが、私はフッカーでありながら、ドライバーでもアイアンでも、できれば重心距離の短いクラブを昔から好みます。
それはまだビギナーで、スライスに悩んでいた頃から変わりません。
『引っ掛け』は嫌ですが、フェースをしっかりとターンさせてつかまえていきたいと思っています。
そういった意味では、このアイアンは少し違うタイプだとは思いますが、扱いづらい部分は全く感じませんでした。
重心距離が少し長めだと思いますし、多くのフッカーの方は、こういったアイアンを好まれるのではないでしょうか?
スライスに悩んでおられる方は、少しグースが効いていたほうがつかまりやすくなるのかもしれません。
ただ、こういった大きなクセのないタイプのアイアンでスイングを磨いていかれるのは、とてもいいことのように思います。
操作性もいい感じではありますが、どちらかというと『安定感』のほうが強く感じられました。
いい意味でどちらにも『中立』のアイアンなのだと思います。

見た目のカッコ良さと、フルキャビティらしい易しさが際立つアイアンでした。
打感は正直、もうひとつかな?と思ったのですが、大きな不満はありません。
なかなか出会うことがないメーカーのアイアンなので、いつも以上に意識をアイアンに向けながら試打を繰り返しました。
一球一球、丁寧に打っていって、このアイアンの記憶を体に刻み込んでおこう・・・。と思いました。
最初に、パッと外見を見たときに、何となく長く付き合っていけそうな雰囲気をもったアイアンだな・・・。と思っていました。
実際に試打しても、その思いは強くなりました。
奇をてらったところが一切なく、すぐに馴染んでいくことができましたし、ずっと使っても飽きることもなく、『使い減り』しない感じがしました。

私の友人に、新製品のクラブを買って、半年もしないうちにすぐに下取りに出してしまう人がいます。
彼は人気があるとか、流行のクラブを買わずにはいられない性質(たち)のようで、発売されるとすぐにショップで購入して、早ければ一週間もしないうちに中古ショップに売りに行きます。
もちろん、クラブが合わなければ、無理して使い続ける必要はありませんが、実際は結構マッチしているクラブでもすぐに売りに行ってしまいます。
彼曰く、クラブは早めに売ったほうが下取り価格も高いし、そのお金でまた新しいクラブを買う足しにしたほうが得だ・・・。とのことです。
確かに、彼の言うことにも一理あるのかもしれませんが、どうも私は納得できません。
ゴルフクラブは確かに『道具』ではありますが、私は『大切な相棒』という思いが強いので、すぐに手放すということが理解できません。
ある程度長い時間をクラブと共有して、こちらの意思を伝えやすい状態にしておかないと、なかなかいうことは聞いてくれないような気がします。
メーカーやショップにとっては、私のように何年も(場合によっては10年以上)も、同じクラブを使い続けるゴルファーよりも、彼のように『クラブの回転率』が速いゴルファーのほうがありがたい存在なのかもしれません。

彼は結構な飛ばし屋ですし、上手いプレイヤーなのですが、HDCPが『8』までいって、それ以上伸びません。
練習熱心ですし、よく練習場にも行くのですが、ここ数年ハンディが減りません。
もちろん、人間なので体調などもありますし、他に様々な要素が絡み合っているのかもしれませんが、私はこういった『クラブに執着しない』ところに大きな要因があるように思えてなりません。
クラブに『猜疑心』をもってしまうと、それがすぐにスコアに表れてしまいますが、長い時間を共有していって『信頼感』をもてるようになると、クラブはその信頼に応えてくれると思います。
あとはクラブに任せて、こちらは気持ちよくスイングしていくだけ・・・。と思えるのでシンプルに考えられます。
クラブを疑えばきりがないですし、解決の糸口は見いだしづらいと思いますが、プレイヤーとクラブはまさに『人馬一体』といっていいように思います。
クラブを自分に合うように調整すれば、そのクラブは『名馬』となって活躍してくれるのだと私は思っています。
ミスが出れば、それはあくまでもプレイヤーの側に問題があったのだと思います。

プロが使っていて、TVや雑誌などでよく見かけるアイアンが欲しい・・・。という方には、このアイアンはマッチしていないかもしれません。
基本的な性能などは大手有名メーカーと比べても引けを取らない・・・。といいますか、逆にすごく丁寧に造られている・・・。という印象を受けました。
『物理的な性能』という面では、大きな差はなくても『品質』といいますか『格』が感じられるアイアンです。
有名でなくても、ロフトやライ角など、自分の思うような設計で作ってほしい・・・。という方には、こういった最初から『オーダータイプ』のアイアンを選択肢に入れられることも有効なのではないでしょうか?
大切なのはクラブを信頼し、愛着を持つことだと私は思います。

なかなか出会えないメーカーのアイアンということもありますが、とても印象に残りました。
クラブの全体的な美しさも強く心に刻まれました。
ただ、購買意欲が強く刺激されるほどではありませんでした。
それは、このアイアンに大きな不満があるというのではありません。
ただ、もう少し私の好みを反映してくれれば、もっと強く湧いたと思います。
ヒッティングエリアをもっと肉厚にしたいと思いましたし、もう少し『小顔感』が欲しいと思いました。
ただ、これはあくまでも私の『好み』によるところなので、一般的にいえば、とても『成熟したアイアン』という感じがします。
このままで充分だ・・・。という方は多いのではないでしょうか?

オーダーメイドになるので、一本一本の価格は高くなると思います。
そういった意味では、海外で大量生産されたアイアンのほうがコストパフォーマンスは高いのかもしれません。
時々読者の方から、安いクラブを購入したいのでどれがいいか・・・?という趣旨のコメントを頂くこともあるのですが、それはある意味当然のことだと思います。
ゴルフクラブはとても高価なので、少しでも安く購入したい・・・。という思いは正しいと思います。
クラブはまず『価格最優先』で、性能などは後回し・・・。という方には、こういったタイプのアイアンはマッチしないのかもしれません。
ただ、ある程度ゴルフを続けてきて、技量も上がり、自分に合ったアイアンを永く使っていきたい・・・。という方は、このようなオーダータイプのアイアンを検討されることもいいのではないでしょうか?
少なくとも、一年単位でクラブを買い替えるような方には、あまりお勧めしたくはありませんが、長く使い続けたい・・・。という方にはお勧めしたいと思いました。
クラブに愛着を持つことが、ゴルフを楽しむうえでも、スコアアップの為にも、とても大切だと思います。
私は先日、アイアンを買い替えたばかりで、そのアイアンはすごく気に入っていますし、大切に使っていきたいと思っていますが、こういったオーダー系のアイアンセットも揃えておきたいと思いました。
こういったクラブを所有することが私にとっての『究極の贅沢』のように思えてきました。
今日はとても楽しく、また色々なことを考えさせられた一日でした。