Pharaoh
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2013年06月19日
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Pharaoh ドライバー(12.5度)

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Pharaoh ドライバー です。

シャフトは オリジナルシャフト です。
ロフトは12.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフト重量は61g、トルクは2.8、バランスはC6、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は301gです。

久しぶりに出会った、Pharaohのドライバーです。
昨年の秋に初めて出会ったのですが、とても衝撃的でした。
今のクラブは似たような物が多いなかで、このドライバーは明らかに異彩を放っています。
ヘッドだけでなくシャフトなどあらゆるパーツが赤いところと、軟らかすぎるシャフトが特徴的です。
昨年試打したクラブは『10度』でしたが、今日は『12.5度』のモデルに出会うことができました。
12.5度ということはブラッシーという認識でいいのでしょうか?
今は『飛ぶスプーン』が話題ですが、パーシモン時代のように『2番ウッド』が復活してもいいんじゃないかな?と思いました。
ただ、本数制限があるので、なかなかバッグに入れることは難しいと思うのですが・・・。

12.5度ということで、10度のモデルよりも、少しシャローになっているのかな?と思ったのですが、こうして見る限り大きな変化はないようです。
適度なディープ感を感じました。
10度のモデルと、ロフト以外は全て同じ形状になっているのでしょうか?

ネックの長さは、やや短く見えますが、これも10度のモデルと同じように見えます。

やはり、この独特の『赤ら顔』が個性的です。
形状自体は大きなクセがないのですが、この赤い色は一度見たら忘れることはないだろうと思います。
今はナイキのドライバーが赤ですが、私はこのファラオのイメージのほうが強いです。
このメーカーのクラブはなかなか目にすることはないのですが、今日は運よく出会うことができました。
私はヘッドからシャフト、グリップにいたるまで全てオーソドックスな『黒』が好きなのですが、こういった赤い色に魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

セミディープバックといっていいと思います。
以前、10度のモデルを試打したときも、タフな印象は残っていないですし、さらにロフトが寝ているので、よりあがりやすくなっているような気がします。
同じ『飛ぶフェアウェイウッド』でも、スプーンならば『直打ち』で試してみたいですが、このクラブは『ブラッシー』という認識が私にはあるので、ティアップしてから打ってみようと思いました。

素振りをしてみても、やはりこのシャフトの軟らかさは強烈なインパクトがあります。
これだけ軟らかいのだから難しそうに感じるのが普通なのですが、以前試打したときも結構いい印象が残っているのが不思議に感じられます。
ただ、この軟らかさをコースで体感するには、私にはちょっと勇気が必要だと思いました。
練習場でじっくりと打って、この感覚を体に染み込ませていかないと、勇気がでません。
軟らかいシャフトは、スイングの矯正にとても役に立つので、このクラブは『トレーニング用クラブ』というイメージをもちました。

ボールを前にして構えてみても、悪い感じはしません。
この赤が目に付いて、少し目がチカチカしてしまいますが、慣れればどうということはないのだろうと思います。
こうして構えてみて、フェース面が結構見えるのですが、最初から『12.5度』だと解っているので、違和感はありません。
これがもし、『10.5度』と表示されていれば、違和感があったように思います。
最近のドライバーは形状よりも、『フェースの見え具合』で違和感があるものが増えてきました。
なので、試打をするときは、そのクラブの『表示ロフト』をあまり頭に入れないようにしています。
そうでないと、スイングに余計な動きが追加されてしまいそうになります。
意図しない方向に大きく曲げたくない・・・。という思いもありますが、それと同等なくらい高すぎる弾道は好きではありません。
高さを出していったときに高くあがってくれるのはいいのですが、低く打ちたいのにどうしてもあがってしまい途中から失速して距離が出ない・・・。というドライバーには魅力を感じません。
そういった意味でも、このクラブはドライバーというよりも、昔懐かしいブラッシーという思いがあったので、すごく楽な気分で構えることができました。
シャフトの軟らかさはちょっと気にはなりますが、以前試打したときのいいイメージを掘り起こして、打ってみることにしました。
試打を開始しました。

『打感』は10度のモデルと同様、結構しっかりしていますが硬すぎることなく、嫌な感じはしませんでした。
球の重さをしっかりと感じることができました。
ロフトが寝ているからでしょうか?
このモデルは『球のホールド感』といいますか、乗っかる感じがありました。

『音』は高めで、はっきりとしていますが、嫌な感じはしませんでした。
できればもう少しおとなしめの音でもいいかな?と思ったのですが、このはっきりとした音に好感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
小気味いい音といっていいように思います。

球もあがりやすくて、いい感じでした。
最近、こういったロフト(12.5度)というクラブで球を打つことが殆どないので、どのような上がり方をするのか興味があったのですが、ごく自然な感じでした。
ロフトも寝ていますし、シャフトも軟らかいので、かなり高~い弾道になってしまうのかな?と思っていたのですが、想像以上に抑えていくことができました。
やはりディープ系のヘッドだからでしょうか?
ただ、これはあくまでもティアップして打っているからだと思います。
これだけ軟らかいシャフトで直打ちする勇気は今日は出ませんでした。
すごいミスショットが出そうな予感がしました。
マイドライバーで直打ちするほうが易しく感じられました。
もうちょっと修行をして、再び挑みたいと思いました。

『安定性』という点でも、打つ前はかなり球がバラついてしまうようなイメージがあったのですが、意外とまとめることができたので、不思議な感じがします。
最初の数球は少し苦戦をしましたが、意外と早く慣れることができました。
10度のモデルを試打したときにも感じていましたが、この軟らかいシャフトをむちのようにしならせるイメージで飛ばせるクラブだと思いました。
私がビギナーの頃は、軟らかいシャフトもたくさんありましたし、そういったクラブでもよく練習していましたが、今はあまり見かけなくなりました。
もちろん、軟らかいシャフトは今でもたくさんあるのですが、種類の全く異なる軟らかさだと思います。
これだけ極端に軟らかいシャフトで練習すると、スイングも良くなるんじゃないかな?と思いました。

『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じではありましたが、今のドライバーの中でも特別秀でているようには感じませんでした。
もちろん、この『しなり』を利用して大きく打っていけるのですが、私にはその精度に自信をもてませんでした。
もっと確実性をあげていく必要があると思いました。
先ほども書きましたが、思っていた以上に弾道が高くなり過ぎないところに好感がもてました。
コースで使ってみたいとは、今日は思えませんでしたが、練習用としてたまに使ってみるのも面白いんじゃないかな?と思いました。

『操作性』という点では、この軟らかさでありながら、意外と扱いやすいので、不思議な気持ちになります。
すごく軟らかいので、インテンショナルなショットを打つのには、かなりの勇気が必要なのですが、球数をこなしていくうちに、どんどん馴染んでいくことができました。
ただ、油断をすれば私の場合、フックが出てしまいますし、なかなか打ち解けられないところもあったのですが、それは私のスイングが良くないからだと思いました。
できればあまり極端なことはしたくないクラブであることに変わりありません。

久しぶりに出会ったファラオのクラブですが、やはり独特な雰囲気があるな・・・。と思いました。
おそらくヘッドにも見えないところに色々な工夫が施されているだろうと思うのですが、私はとにかくシャフトばかりに気持ちが行きました。
ヘッド自体は赤という色以外は大きなクセのない印象があります。
シャフトは軟らかいですが、『クラブの面』を狂わせにくい印象がありました。
意外といいところに戻ってきてくれます。

以前も書きましたが、今は個性の強いクラブが少なくて、似たようなクラブが多いです。
そういった意味でも、このドライバーはとても個性の強いクラブです。
まずは、この赤い色に目がいってしまいますが、振ってみればもっと個性的であることが感じられます。
このクラブは『超・軟らかいシャフト』が大きな特長だと思うのですが、もしできることならば違うシャフトでも試してみたい・・・。と思いました。

打ってみると、意外といい印象が残ったのですが、私は少し疲れてしまいました。
このシャフトにすごく気を遣っていたような気がします。
普段、何の気兼ねも無く、楽に打っているのだと実感しました。
改めてマイドライバーに対して親しみやすさを感じました。

このクラブはとても個性的で面白いと思いますが、正直いいまして、購買意欲は芽生えませんでした。
どうしてもコースで使うイメージが出ませんでした。
試合でなく、練習ラウンドでも使う勇気はなかなかでないだろうと思いました。
このクラブだけならばいいのですが、ゴルフは14本以内のクラブを使い分けるスポーツです。
このクラブのフィーリングに慣れてしまったら、他のクラブが全く打てないんじゃないかな?という不安が頭をよぎりました。
私にはもっと気を遣わなくてもいい、頼れる相棒の力を借りていたいと思いました。
Pharaohというメーカーは、私は全くといっていいほど馴染みがないのですが、これからのモデルにも注目していきたいです。
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2012年09月15日
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Pharaoh ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Pharaoh ドライバー です。

シャフトは オリジナルシャフト です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフト重量は66g、トルクは2.8、バランスはD0、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は309gです。

初めて目にしたメーカーのクラブです。
『Pharaoh』なので、そのまま『ファラオ』と読むのかな?と思ったのですが、やはりそのようです。
ファラオとは古代エジプトの、あのファラオのことなのかな?と思っていたのですが、やはり綴りも同じようです。
とてもインパクトが強く、一度聞いたら忘れられない名前です。
今は大手有名メーカーだけでなく、『地クラブ』もすごく充実していますが、このクラブは何となく地クラブとも違うように思えました。
昔(今でも見かけますが)、よくホームセンターなどで発売されていた、どのメーカーかよく解らないような、いわゆる『企画もの』のクラブなのかな?と思いました。
しかし、このクラブの価格設定を聞いて、そうではないんだと思いました。
『企画もの』のクラブは、一本数千円程度で買えますが、このクラブは有名メーカーのクラブなどと同じ価格帯なので、それなりにしっかりしているメーカーなのだろうと思いました。

ソールの中央部分に、『SF-X HALMETHOD』と記されていました。
どんな意味なのかは解りませんが、何やら大きな意味が込められているようです。
ヘッド全体の雰囲気から、まだ出会ったことのない『未知な部分』を感じましたが、正直あまり『高級感』は感じませんでした。
チープな造りにはなっていませんが、高級感がプンプン漂っていて、手にするだけでも緊張してしまう・・・。というほどではありませんでした。
ある意味親しみやすい雰囲気を醸し出していました。

こうして見ていても、比較的オーソドックスな形状になっていると思いました。
シャローではなく、どちらかといえば、ディープな感じがします。
『薄っぺらさ』よりは『立体感』が感じられるヘッドです。

ヘッドの後方部分に、小さくて丸いウェイトのようなものが見えます。
今はウェイトも大きくなったり、交換できたり、そのウェイト自身に『グラム表示』されているものが増えてきましたが、このドライバーは違うようです。
交換もできないようです。
至ってシンプルでノーマルな構造に見えました。

しかし、このヘッドの色に大きな特徴があります。
全体的に『真っ赤』です。
はっきりいって、見たことがない・・・。と思えるほどの珍しい色です。
ヘッドの色は、やはり『黒』が一番オーソドックスだと思いますし、『白』も人気がありますが、『赤』というのは、なかなか見られない色ですし、他のメーカーもやらない色だと思います。
青などは『鎮静効果』や『集中力を高める効果』などが認められているようですが、赤だと、エキサイトしたり、闘志を高める効果があるような気がします。
『スペインの闘牛』を思い出しました。
しかし、あの闘牛のマタドールが持っている赤い布は、牛を興奮させる為ではなく、むしろマタドールが興奮するのだというのを聞いたことがあります。
牛は色を識別する能力はないと聞いたことがあります。
ヘッドの素材はメタルやチタンになってから、こういった赤いヘッドはとても珍しいと思いますし、私は出会った記憶がありません。
ただ、パーシモンの頃は、結構ポピュラーな感じで見かけていました。
これより濃い感じの赤もよく目にしていました。
よく考えてみると、チタン全盛の今よりも、むしろパーシモン時代のほうが、ヘッドの色はカラフルだったのかもしれません。
さすがに『白』はありませんでしたが、『赤』以外にも『茶色』『黒』『黄土色』『こげ茶色』・・・。など様々だったように思います。
それ以外にも、その木の色を活かしてラッカーなどを塗っただけの『木目色』も珍しくありませんでした。
パーシモンヘッドは、メーカーも大事ですが、その『木目の美しさ』がとても重要でした。
同じメーカーの同じモデルのヘッドでも、この木目だけは一本一本大きく違っていました。
人間でいうところの『指紋』と同じような感覚かもしれません。
私も仲間たちと『木目の美しさ」を競っていたような記憶があります。
ヘッドが金属に変わってからは、そんな楽しみはなくなりましたが、『製品の均質化』が向上したように思います。
高反発で、かなりフェース厚の薄いヘッドは別として、今はラウンド中にヘッドが割れるということは、すごく少なくなりました。
しかし、パーシモンは結構割れてしまったり、一部が欠けてしまったり、バックルが緩んでしまう・・・。といったこともありました。
また、水にすごく弱かったので、雨の日のラウンドではとても気を遣いました。
今は錆びにくいチタンになったので、クラブの管理がすごく楽になりました。
この赤い色を見ていたら、そんな昔のことを思い出してしまいました。
自分の意思とは別に、ボールは右にも左にも大きく曲がっていた時代でした。

ヘッドだけでなく、シャフトも真っ赤です。
かなり異質に見えました。
これだけ赤にこだわっているということは、メーカーもそれなりの理由があるのではないでしょうか?
私は少し違和感を感じましたが、この色を好まれる方や、赤がラッキーカラーの方には、とても魅力的に見えるのではないでしょうか?
あくまでも私の好みでいうと、もしヘッドとシャフトを同じ色にするのであれば、やはり『黒』とか『ブルー系』などがいいかな?と思いました。
クラブというよりも、ボールに目立って欲しいと思っています。
今はシャフトもカラフルになってきているので、ヘッドとシャフトの色も違っていることが多いのですが、これだけ色が揃ってしまうと、やはりそれだけの理由があるのだと思いました。
この赤い色を見て、テンションを高めていって、いつもよりパワーが出る・・・。ということなのでしょうか?

ヘッド後方に『F.A.S.T』と記されていました。
何の略なのでしょうか?
それとも、そのまま『FAST(速い)』と解釈してもいいのでしょうか?

フェース面のトゥ側にも、何やらマークのようなものが見えます。
これが、このメーカーのマークなのでしょうか?

ネックの長さは、やや短い感じがしますが、今のドライバーのなかでは、とてもポピュラーな長さだと思います。
長すぎず短すぎず・・・。といった感じです。
こうして見ていても、ヘッドは確かに真っ赤で一瞬『ギョッと』してしまいますが、ヘッド形状は比較的オーソドックスな感じがします。
奇をてらった感じはしません。

こういった色なので、かなりのシャローバックなのか?と思っていたのですが、実際はそうではありませんでした。
むしろ、適度に厚みがあります。
こういったところを見ていると、結構叩けそうな感じがします。

この独特な形状にも、大きな意味が込められているのでしょうか?
『空気力学』に基づくものなのでしょうか?

ヘッドカバーも見せてもらったのですが、黒の中に赤が際立っていて、とてもオシャレだと思いました。
昔からある、上から被せるタイプです。
高級感のあるヘッドカバーです。

しかし、素振りをしてみたときに、かなりの衝撃を受けました。
赤い色が特徴的なドライバーですが、それよりもむしろ、この『軟らかさ』が一番の特徴なのではないか?と思いました。
正直言って、これだけ軟らかいシャフトのドライバーを振ったことはありません。
いわゆる『練習器具』で、これだけ軟らかいシャフトは体験したことがあるのですが、これは『実際に球が打てるクラブ』ということで、かなり個性的だと思いました。
これだけ軟らかいと、正直不安を感じます。
勿論、ただ振るだけであれば、難なく振っていけますし、シャフトが軟らかいクラブを振っていくことは、スイングの矯正やタイミングの修正などにも役に立ちます。
『リリースポイント』も、つかみやすいです。
しかし、この軟らかさで球を運んでいくイメージが全く出せませんでした。
実際の『フレックス』でも、どんな表示になっているのだろう?と思いました。

シャフトには『FAST FLEX』としか、表示されていませんでした。
『S』とか『R』という表示は見当たりませんでした。
今は大手有名メーカーのドライバーの『S』でも、かなり軟らかいものが多いですが、このドライバーはそれらとは比べものにならないほど軟らかいです。
軟らかすぎます。
『R(レギュラー)』、『L(レディース)』よりも、もっと軟らかく感じられました。
もし『振動数』を計測したら、いったいどれくらいの数値になるんだろう・・・。と思いました。
しっかり叩きに行くと、シャフトが耐え切れずに折れちゃうんじゃないかな?という不安がよぎりました。
また逆に『柳のように』しなやかに振っていけるのか、どちらかだと思いました。
ヘッドがボールに『当たり負け』してしまうような不安も感じました。
ただ重量的に、軽すぎないところに好感がもてました。
かなりヘビーというほどでもないですが、頼りなさを感じさせるような軽さではありませんでした。
この軟らかさでありながら、軽すぎてしまうと、もっと難度が増すような気がしました。

ボールを前にして構えてみても、何とも表現しがたい雰囲気がありました。
どうイメージをヘッドに伝えていっていいのか解りません。
いつもと違う雰囲気だったので、今まで行ったことのない、どこか遠くの風景を見ているようでした。
やはりヘッドの色が、すごく主張しているように思いました。
『赤いヘッド』と『ボールの白』が、『運動会の紅白』を思い出しましたし、そこに『練習マットの緑』が何とも言えない雰囲気を醸し出していました。
白いヘッドには、いわゆる『残像効果』があって、それがスイングの修正などにも効果があるのだそうですが、この赤い色には、そこまでの効果は期待できないのかもしれないな・・・。と思いました。
ただ、形状的にはとてもノーマルなので、違和感を感じさせません。
フェースも被っているようには見えなかったので、ラインは出しやすそうだな・・・。と思いました。
『シャロー感』もあまり感じず、どちらかというと『立体感』を感じました。
やはり、こうして構えてみても、もう少し『落ち着き』が持てる色のほうがいいな・・・。と思いました。
もし、違う色がラインアップされているのであれば、是非そちらで試してみたいと思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、結構しっかりとしていました。
硬すぎる感じはしなかったのですが、ズシりときました。
『球の重さ』を感じやすい打感だと思いました。
柔らかいという感じはあまりしませんでしたが、手首を痛めてしまいそうな打感ではないので、躊躇せずに振り切ることができました。

『音』は、少し高めではありますが、苦手意識は芽生えませんでした。
これまでも同様の音を何度も耳にしたように思います。
ただ、練習場が混んでいると、少し気を遣ってしまうかな?と思いました。
勿論、音が大きすぎるドライバーではないのですが、私は強く叩いていくタイプなので、どうしても音が大きくなってしまいがちです。
私はもう少し抑えめの音でもいいな・・・。と思ったのですが、むしろこれくらいはっきりした音のほうがいい・・・。という方はとても多いのではないでしょうか?
『市民権』を得ている音だと思います。

『球のあがりやすさ』という点では、これだけシャフトが軟らかいので、スインガータイプの方に合っているのか?と思っていたのですが、むしろヒッタータイプの方のほうが合いやすいのではないでしょうか?
こうして見ていても、結構ディープヘッドですし、シャフトの軟らかさが、そのまま『弾道の高さ』『球の浮きやすさ』に結び付いているようには思えませんでした。
球があがりづらくて、とてもタフだ・・・。とは全く思わなかったのですが、どちらかというと『中高弾道』でややライナー系に近い弾道で飛んでいきました。
叩いていっても、吹き上がる感じはしませんでした。
高弾道で吹き上がってしまう、弱弱しい弾道ではありませんでした。
こういったところには、とても好感がもてました。

『安定性』という点では、最初の数球は少し苦労しました。
特に最初の一球目は大きくフックしてしまいました。
タイミングが全く合いませんでした。
かなり軟らかいので、ヘッドが戻りきらずに右へプッシュしてしまうのかな?と思っていたのですが、実際はつかまり過ぎてしまいました。
やはり、こういった軟らかいシャフトでは、自分自身の『スイングの欠点』が出てしまいやすいな・・・。と思いました。
もっとフェードボールを勉強しなくてはなりません。
しかし、それから数球打って、意外なほどすぐに馴染んでいくことができました。
『軟らかさに対する不安』はあるものの、何故か方向性が安定してきて、狙った方向にラインを出していくことができました。
これは正直、意外でした。
聞くところによると、このシャフトは『軟らかさ』と同時に『低トルク』が『ウリ』なのだそうです。
私が愛用しているドライバーのシャフトのトルクは『3.1』なのですが、このファラオのドライバーに付いているシャフトはもっと低く抑えられているようです。
この軟らかさで、この低トルクは、ある意味『驚異』といっていいように思います。
ある程度硬さがあるシャフトであれば、トルクを抑えていきやすいですが、これだけ軟らかくて低トルクが実現できているのはすごいことだと思いました。
普通ならば、まるで『正反対』と思えるところを、上手くドッキングさせているところに、このメーカーの工夫や技術の高さがうかがえます。
『軟らかい』=『高トルク』は、いわば『一体物』といえるところがありました。
しかし、その常識を覆しているところに、このクラブ(特にシャフト)の進化が見られるように思います。
他のメーカーがやらないことを、やるところに大きな意義があるのだと思いますし、私たちゴルファーにとっても嬉しいことです。
もし、このシャフトのトルクがもっと大きかったら、かなり球が散らばっていたように思います。

『飛距離性能』という点でも、高いポテンシャルを感じました。
やはりどちらかというと『ヒッタータイプ』の方に合いやすいドライバーだと思います。
逆にある程度ヘッドスピードがないと、球があがりきらずに距離を稼いでいくことは難しいかもしれません。
ロフトが『10度』ということや、この軟らかすぎるシャフトでも、ヒッタータイプの方に使うメリットが大きいように思われます。
日頃、『一桁台のロフト』を使っておられる方でも、このドライバーの『10度』は頼りない数字には感じられないような気がします。
『40後半』以上のヘッドスピードをお持ちの方には特に、このドライバーの高いポテンシャルを感じやすいのではないでしょうか?
いつもの速いヘッドスピードに、もっと『加速感』が得られ、ヘッドスピードアップが期待できるように思います。

『操作性』という点では、この軟らかすぎるシャフトなので、かなり苦戦するだろうと思っていたのですが、ここは練習場ですし、いくら曲げてもOBやロストボールにはならないので、左右に曲げてみました。
意外なほど、簡単に曲げることができました。
右にも左にも、どちらにも偏ることなく、均一的に曲げることができました。
ただ、こうして曲げているときも、心に不安が無かったわけではありません。
今はたまたま上手くいっているだけ・・・。という思いがずっとありました。
練習場では、こういったことをトライできても、コースではやはり怖いと思いましたし、ここまで思い切って曲げる勇気は出ないだろうと思いました。
ヘッド自体は色は変わっていますが、形状的にもオーソドックスですし、曲げるのにそれほど不自由さを感じるヘッドではないと思います。
ただ、やはりシャフトがなかなかそうはさせてくれないように感じました。
今のドライバーの特徴といいますか、あまりインテンショナルに打つべきではないのかな?と思いました。

とても異色で個性的なドライバーでした。
いつも色々なクラブを試打していると、なかなか個性的に感じられないクラブはとても多いです。
『二番煎じ』『三番煎じ』に感じられるクラブは少なくありません。
やはり『流行』というものもあると思いますし、いわゆる『売れ筋』に自社のクラブを合わせていくことはある意味当然のことのように思います。
事情通の友人から聞いたのですが、今は白いヘッドが大流行して、複数のメーカーから発売されていますが、はっきりいってテーラーメイドのほぼ『独り勝ち状態』なのだそうです。
ヘッドを白くしたからといって、それがすぐに爆発的に売れるということでもないのだそうです。
勿論、白いヘッドの注文などもあるそうですが、その数はそれほど多くないということを聞きました。
やはり『白いヘッド=テーラーメイド』のイメージが強いのでしょうか?
それに加え、ヘッドの性能の高さや高いチューニング機能が大きな支持を集めているのだと思います。
そういった点で考えてみても、このファラオという赤いドライバーはとても強い個性があり、異彩を放っていました。
こういったクラブが登場してくることによって、また『新たな流行』が生まれたり、クラブの『進化』にもつながるのだと思います。
ただ、このドライバーをそのままコースで使ってみたいか?ということで考えてみると、今の私ではちょっと勇気がいることだと思いました。
私の技量が、このドライバーについていけてないような気がしました。
もっと練習を重ねて、時間と球数をかけていけば、面白い存在になってくれるような気もするのですが、今の私では、ちょっと技量不足だと思いました。

ヘッドも印象的でしたが、それよりも『シャフト』のほうが、はるかに印象が強いドライバーでした。
勿論、ヘッドにも様々な工夫が施されているのだろうと思うのですが、それ以上にシャフトの印象が強すぎました。
私は、このドライバーを試打している最中もずっと、
これはドライバーというよりは『練習器具』なんだ・・・。このクラブにスイングの悪いところを教えてもらっているんだ・・・。
という意識がずっとありました。
赤い色も強いインパクトがありましし、それ以上に軟らか過ぎるシャフトが異彩を放っていました。
おそらく多くの方が、このドライバーの赤い色と軟らかいシャフトに『違和感』とまではいかなくても、ある意味『よそ行き感』を感じられるのではないでしょうか?
普段通りのスイングがしづらいかもしれません。
しかし、それは最初のうちだけなのかもしれません。
人によっては、一球目からいい球が打ちやすいのではないでしょうか?
私の場合は安定するまで数球を要しましたが、もっと早く馴染んでいかれる方は多いのではないでしょうか?
『色』には色々な好みなどがあると思いますが、この『軟らかさ』に魅力を感じられる方も多いような気がします。
硬すぎるシャフトを使っていて、飛距離をロスしておられる方は一度、この『超軟らかいシャフト』を試してみられるのもいいのではないでしょうか?
あくまでも私の感覚ですし、レディース用のクラブを全くといっていいほど振ったことはありませんが、おそらく今のレディース用のドライバーよりも軟らかいと思います。
しかし、それが大きな効果を発揮しているような気がします。
昔から、『ゴルフは見栄を捨てると上手くなれるスポーツ』だと言われてきました。
自分のスキル以上のクラブを使うよりも、楽に振れるクラブのほうが、気持ちも楽になれますし、スコアをまとめやすいところもあると思います。
このドライバーは、まさにそんなクラブだと思います。
しかし、ゴルフには『見栄を楽しむ』という一面も昔からありますし、アンダースペック過ぎるクラブを使ってもいいことはありません。

先ほども書きましたが、私がこのドライバーをコースで試すことは、かなりの勇気が要ります。
それは、このドライバーのシャフトの軟らかさに対する、私自身の対応能力の低さや技量の狭さによるところが大きいからだと思います。
もっと、色々なタイプのクラブを打ちこなせるように練習を積んでいかなくてはならないと思いました。
そして、もしできれば違う色でも試してみたいと思いました。
勿論、この『赤』が大きな意味があるのだろうと思いますし、『イメージカラー』といえるのかもしれません。
しかし、もしできればオーソドックスな黒やブルー系、パーシモンカラーなどで試してみたいと思います。
白いヘッドを好まれる方には、白いヘッドもいいのかもしれません。
私にはやや敷居の高いドライバーでしたが、とても面白いドライバーだと思いましたし、性能も決して低くはないと思ったので、早速友人たちにも勧めてみようと思いました。