Cyber Crown
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2011年06月18日
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Cyber Crown ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Cyber Crown ドライバー です。

シャフトは Cyber Crown シャフト CC-55 です。
ロフトは10度、クラブ長さは47インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.0、シャフト重量は58g、キックポイントは中調子、クラブ総重量は292g です。

初めて手にしたCyber Crownのドライバーです。
これまで耳にしたことはあったのですが、こうして手にするのは初めてです。

第一印象、とてもデザインに凝っていてカッコいいドライバーだな・・・。と思いました。
昔は結構あったように思うのですが、最近はこのようにデザインに凝ったドライバーはとても珍しくなりました。
個性的なクラブが少ない中、こういったことはとてもいいことなのではないでしょうか?
様々な装飾品が散りばめられている、『工芸品』といった雰囲気が漂っています。

十字架のようなものがデザインされたバッジのような物がついています。
これはウェイトの役目を果たすのと同時に、デザインの一部になっているのでしょうか?
それとも単なるデザインに過ぎないのでしょうか?

『Cyber Crown TYPE.F』とあります。
『TYPE.F』とはどういった意味なのでしょうか?

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側が凹んでいて、そこにそれぞれ特徴的なデザインが施されています。
機能美あふれるデザインだと思いました。

トゥ側に蜘蛛のマークがあり、ゴルフクラブにはとても珍しいと思いました。
このデザインなどから見ても、このドライバーのデザインコンセプトは蜘蛛と、そのまわりの蜘蛛の巣なのでしょうか?
ゴルフクラブ(特にドライバー)には、力強さをイメージしやすい動物などが用いられることは多いですが、このように虫がデザインされているのは珍しいと思いました。
私がまだビギナーの頃、ドライバーショットを大きく曲げて山の斜面やOBゾーンにボールを探しに行ったときに、大きな蜘蛛の巣を見かけたことがあり、びっくりした思い出があるので、この蜘蛛のマークを見て、そんな懐かしい記憶が蘇ってきました。
正直、あまりいい記憶ではないのかもしれません。

デザインが特徴的なのはヘッドだけでなく、シャフトも個性的で、模様がCRAZYに似ており、とてもカッコいいです。
私はCRAZYのシャフトはとても親しみやすさを感じるので、このドライバーにも親近感をもちました。
ただ持った感じ、かなり軽いので、ちょっと違う雰囲気を感じていました。

ヒールにウェイトのような物がついています。
この役目はこれまでの経験からも、おおよその見当はつきます。
今はこのようなウェイトが付いているドライバーのほうが多いかもしれません。
それくらいヘッドにウェイトを組み込むことはポピュラー化してきました。
これだけ、色々な装飾品に飾られたドライバーを見ていると、何となくなのですが、昔、子供の頃に観た菅原文太さん主演映画『トラック野郎』に出てくる、あの美しい電飾が散りばめられたトラックを思い出していました。
子供心に、大人になったら、こういったトラックに乗って日本全国を駆け回ってみたい・・・。と夢見たのをよく覚えています。
時々、国道を車で走っていると、トーナメント会場でよく見かける、『PRGR』などを始めとする、メーカーのサポートカーをたまに見かけることがあるので、そういった車に乗りながら、日本全国トーナメント会場を巡ってみたいな・・・。と思うことがあります。
メーカーの方は、毎週とても大変だと思うのですが・・・。

『顔』は、とても標準的といいますか、丸みがあって整っている感じがしました。
ややトゥ側に特徴がある感じかな?と思ったのですが、特に珍しい顔をしたドライバーだとは思いませんでした。
これだけ特徴的なデザインをしているのだから、顔もかなり変わった感じかもしれない・・・。と思っていたのですが、実際はそんなことはなく、むしろ『おとなしめ』な印象を持ちました。
この『顔』という部分に余計なデザインが施されていると、構えたときに雑念や不安感などが生じてしまい、それがミスショットにつながってしまうこともありますが、このドライバーのように、『抑えるべきところはしっかりと抑えている』といった感じに好感をもつことができました。
クラブ本来の性能と、性能以外の『遊び心』のような物がうまく噛み合っているように感じました。

こうして見ていても、それほどディープな感じはしませんでした。
最近よく見かける厚さだと思うのですが、どちらかというと『セミシャローヘッド』といったらいいのでしょうか?
こういったところは、デザインは個性的でも、今のクラブの流れに乗っているような気がします。

素振りをしてみた感じは、全体的にかなり軽く、シャフトも軟らかすぎる感じがしました。
とてもカッコいいデザインですし、これだけたくさんの装飾品が付いているのだから、いかにも『重量感』がありそうですが、実際はかなり軽いです。
『300g以下』なので、軽めのドライバーなのは当然といえるのかもしれませんが、最近あまり経験していないような軽さを感じました。
シャフトもかなり軽く、『軟らかい』というよりは、軟らかすぎて『グラグラする』といったほうがいいかもしれません。
ワッグルをしても、ヘッドがグラグラ動く感じで、なかなか球をとらえていくのは難しそうだぞ・・・。と思っていました。

ボールを前にして構えてみると、やや面長な感じでフェースが被っているように見えました。
正直、苦手意識が芽生えてしまう感じのドライバーです。
球がつかまり過ぎないように気を付けなければならない・・・。と思いました。
重心距離がやや長めで、フックフェースという、私には苦手な分野のドライバーなので、かなり注意を払っていく必要があると感じました。
これだけフェースが被っているので、右へプッシュして抜けていきそうな感じは全くしなかったですし、左へ引っ掛けそうなイメージばかりが浮かんできました。
このままでは、なかなかテークバックが始まっていかないので、あまりフェースアングルにとらわれないよう、少し視野をボヤけさせて自分をだましていこうと思いました。
構えやすいクラブだと頭の中がすごくクリアになるのですが、今日は頭の中がかなりこんがらがっているように感じられました。
ただ、これまでもこういったタイプのドライバーにはたくさん接してきているので、その経験がどれだけ生かされているか、自分を試してみる意味でも、改めてこのドライバーに挑戦しよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『方向性』という点では、思っていたよりも左へ行く感じはせずに、意外といいラインに運んでいくことができました。
これは自分の対応能力が少しはアップしたのかもしれない・・・。と思ったのですが、どうやら実際はこの『フックフェース』と『長尺・軽量シャフト』による『振り遅れ感』がたまたま上手く合致しただけだと思いました。
どう見ても、私の中では『結果オーライ』でしかありませんでした。
球はたまたま真っ直ぐ飛び出していけてますが、打つ前にそれを明確にイメージできていないということは、マグレでしかないと思いますし、こんなマグレは長く続かないことをこれまでの自分自身の苦い経験で嫌というほど味わっています。
ラウンド中も、なんとか18ホール持ちこたえてくれればいいのですが、実際は数ホールももたずに、すぐにメッキが剥がれてしまいます。
今日もそんな感じで、だんだんと振る度合を強めていったのですが、途端にミスショットが出てしまいました。
クラブ全体の軽さやシャフトの軽さもあったのですが、『長尺シャフトの難しさ』といったらいいのでしょうか?
ダウンスイングのときも、シャフトがうまくついてきてくれず、かなり遅れてくるので、タイミングが合わず、ショットが乱れてしまいました。
叩けるシャフトではないな・・・。と、はっきり感じました。

『打感』は、まずまずいい感じだと思いました。
絶妙な何とも言えない心地よい感じが手のひらを包み込む・・・。といった感触ではなかったのですが、好感の持てるソフトなフィーリングだと思いました。
外観の印象から、少し硬めの打感を予想していたのですが、思いのほか柔らかい感じがしました。
これならずっと打ち続けていても、手首を痛めたりしなさそうだな・・・。と思いました。

しかし、『音』が馴染めませんでした。
最近あまり聞かない、ちょっと甲高い感じの音です。
こういった音は珍しい感じがしたので、強く印象に残りそうです。
しかし、私はヒッタータイプで強めに叩いていき、どうしても音が大きくなりがちなので、スインガータイプの方には、それほど気にならない音なのかもしれません。
私はこの音だと、なかなかいいフィーリングを出していくことができませんが、こういった音のほうがいい・・・。と思われる方もたくさんいらっしゃると思います。
シャフトの感じなどでもそうですし、この音からも、このドライバーが私に
「あまり叩かないほうがいいよ・・・。」
と教えてくれているようでした。

『球のあがりやすさ』という点では、かなりの『高弾道ドライバー』だと思いました。
正直、私には弾道が高すぎる感じがしました。
これまで『ロフト10度』のドライバーでも、比較的上がりにくい物もありましたが、このドライバーは、かなり上がりやすく感じました。
この角度から見ても、これまで出会ってきた『超・シャローヘッド』というタイプではないですが、弾道は必然的に高くなりやすく感じられました。
それはやはりこの装着されているシャフトも、球をすごく高くあげているように感じましたし、感覚的にどうしてもインパクトの時にフェースが上を向き過ぎているように感じました。
私は高すぎる弾道はあまり好まないので、どうしてももっと低く抑えにいってしまいたくなるのですが、そうすると、このドライバーの『フックフェース』が効きやすくなるのか、『ダグフック』が出やすくなる感じがしました。
しかし、これは私の技術不足や精神的な弱さからくるところも大きいと思いました。

『飛距離性能』という点でも、本来は高い性能を持っているのかもしれませんが、私ではそれを上手く引き出してあげることができませんでした。
『47インチ』という、『超・長尺ドライバー』なので、この長さがピッタリフィットされる方や、使いこなせる技術を持った方には、かなりメリットがあるのではないでしょうか?
私はなかなかいい感じでボールを飛ばしていくことができませんでした。
今、私が使っているドライバーの長さは『45.25インチ』で、このドライバーと比べてみても、かなり短く見えるのですが、私には45.25インチの使い慣れたマイドライバーのほうが、はるかにいいパフォーマンスを発揮できるように感じました。
このドライバーだと、真っ直ぐ飛んでも、どこか『球質』が軽い感じがして、グーンと伸びきれない感じがしました。
今日は練習場では風はほとんど吹いていなかったのですが、もし風がアゲていたら、かなり吹き上がってしまっているんじゃないかな?と思いました。
正直言って、私はこのドライバー(ヘッドとシャフト)の飛距離性能が他のドライバーと比べ、特別優れているところを感じ取ることが出来ませんでした。

『操作性』という点でも、かなり苦戦してしまいました。
何しろ左へ引っ掛けないようにするのが精いっぱいで、『球を操作しよう』という余裕はありませんでした。
油断していると私の場合、自然とフックが出てしまいますし、かなり気を使っていかなくてはなりません。
右へ大きく曲げていくことは難しく感じました。
やはりこの長さ(47インチ)や、この『軽さ』『軟らかさ』では、なかなかこちらのイメージをクラブ全体に伝えていくことは難しく感じてしまいました。
『操作性』よりも、『直進性』が求められているドライバーが今は多いと思いますし、このドライバーもどちらかというとそういったタイプだと思います。
しかし、私の未熟なスイングでは、なかなかいい感じでラインに乗せていくことができませんでした。

初めて出会った『サイバークラウン』のドライバーでしたが、かなり苦戦してしまいました。
最初の数球は『様子見』的な感じで、いわゆる『置きにいった』のですが、その時は特に変わったところはなかったのですが、少しこちらの要望を入れていくと、途端にこのドライバーが牙をむき始め、難易度が増していったような気がしました。
最近はこちらの要望を聞き入れてくれるドライバーが多いような気がするのですが、今日はこのドライバーに強く跳ねつけられた感じがしました。
なかなか意思の疎通がしづらい感じがしました。

私は色々なクラブを試打しながら、『このクラブはもし購入すれば意思の疎通がしやすく、長い間相棒になって頑張ってくれるな』とか、『自分のスイングの悪いところを教えてくれるクラブだな』など、少し先の未来を考えることがあるのですが、今日はこのドライバーに対してはそういった未来のことを感じ取ることが出来ませんでした。
私なりに、かなり『よそ行き』のスイングになっていたような気がしますし、打っていても満足感はあまり感じませんでした。
精神的にも、今日はちょっと乱れてしまっているところがあったので、それが弾道に反映されたような気がします。
もっと心を落ち着けて試打できていれば、また違った結果になったのかもしれませんが、おそらく次回も難しく感じるだろう・・・。と思いました。

見た目はいかにもタフそうに見えるかもしれませんが、実際はかなり敷居も低いと思いますし、特にスインガータイプでスライスに悩んでおられる方には、かなり頼もしい武器になってくれるのではないでしょうか?
『47インチ』という長さを利用してボールを飛ばしていきたい・・・。という方にも、試してみられる価値は十分にあるのではないでしょうか?
デザインなど、かなり個性的で魅力的に見える部分もあったのですが、性能的に私にはやや敷居が高い感じがしました。
しかし、これからもこういったカッコいいドライバーはどんどん登場して欲しいと思いますし、大手有名メーカーも、このような個性的でカッコいいドライバーを発表して欲しいです。
性能が高いのは勿論重要ですが、こういった『遊び心』の詰まったクラブには性能以外の魅力があります。

今回のこのサイバークラウンのドライバーは私には難しく感じられた部分が多かったドライバーですし、なかなかいい印象が残りづらいところもあったのですが、また発売されるであろう次回作に期待したいです。
今日はなかなかいい感じで試打を終えることが出来なかったので、反省の意味も込めていつも以上に素振りの回数を増やしていこうと思いました。