スーパーマン
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2018年06月05日
プロテック スーパーマン EGooⅥ HR ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロテック スーパーマン EGooⅥ HR ドライバー です。

シャフトは グラファイトデザイン オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR-1、シャフト重量は40g、トルクは6.5、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は263gです。

久し振りに出会った、プロテックのドライバーです。
前に試打してからずいぶんと日にちが経ちましたが、高級感があって、いい印象が残っています。
ゴールドが美しい、高級感あふれるデザインです。
ゴールドではありますが、『金ピカ』というよりは、反射を抑えた落ち着いた感じのゴールドです。
私はまず『見た目』から入るほうなので、このデザインは好感がもてました。
色々なドライバーを試打していると、ひと目見ただけで興味がもてないような物にも出会うこともありますが、このドライバーは興味津々です。

トゥ側には『EGooⅥ 9HR』の文字があり、このドライバーが高反発モデルなのだということが分かりました。
最近は高反発モデルもよく見かけるようになりましたし、それだけニーズがあるのは間違いありません。
これまでも書いてきましたが、全てのゴルファーが競技に出場するわけではなく、むしろ出場しない方のほうが多いと思うので、もっと高反発モデルが登場してきてもいいと思っています。
公式競技だけがゴルフではありません。
競技だと緊張してゴルフを楽しむ余裕が無いけど、友達たちとラウンドするゴルフはとても楽しい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
また、人と回るよりも一人で回るほうが気楽で楽しい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
ゴルフは『4サム』か『3サム』が原則ですが、最近は『2サム』で回れるゴルフ場も増えてきましたし、一人でも回れるようにすれば、もっとゴルフを楽しむ方が増えてくるように思います。
私は普段、友人達とゴルフを楽しんでいますが、一人でプレーしたこともあり、普段とは違う楽しさを味わうことができました。
私の家からはちょっと遠いのですが、ショートコースではない本格的なシーサイドコースは、平日は一人でも回れる予約なしの完全セルフプレースタイルにしていて、いつもたくさんの人で賑わっています。
ゴルフは確かに『紳士のスポーツ』といわれますが、ゴルフがもっと親しみやすくなって、ゴルフ人口が増えたらいいな・・・。と思っています。
競技に出場しない方が高反発モデルを使うのはアリだと思いますし、あとは角溝のアイアンやウェッジ、初速オーバーのボールなど、全て不適合で通すというのもアリなのではないでしょうか?
15本以上バッグに入れておくというのもいいかもしれません。
安全性が保たれ、マナーを守ってゴルフの楽しさがもっと広がるといいな・・・。と思っています。
そういった意味でも、来年のルール大幅改正はとてもいいことだと思います。
公平性が保たれたうえでの、誰にでも解りやすいルールにすることはいいことです。
少々複雑過ぎるルールがあるのは事実です。

シャローというよりは、適度な厚みがあって、まとまっています。
ちょっと意外でした。
高反発といえば、シャローのイメージが強いですが、このドライバーは違っていました。
珍しいタイプのドライバーです。

スーパーマンの『S』の文字が、カッコ良く見えました。
これはウェイトなのでしょうか?それともアクセサリーなのでしょうか?
チープさは全く無く、美しいです。
凹んでいて、かなり洗煉されている感じがします。
とってつけたようなデザインではなく、全てにおいて『美』というものを貪欲に追求しているように感じられました。
クラブの一部となって溶け込んでいるようです。
塗装も雑ではなく、丁寧です。
適度な塗膜も確保されているように見えます。

ネックの長さは標準的です。
ショートということはありませんでした。
ネックに調整システムは搭載されていませんでした。
調整システムも一時期に比べ、ニーズは下がっているのではないでしょうか?

ソケットにも『Sマーク』が採用されていてオシャレです。
こういった工夫はとてもいいことだと思います。

ソールには大きな溝がありました。
今の流行りといっていいでしょうか?
多くのドライバーやFWに採用される工夫です。
それだけ溝の効果は大きいということなのだと思います。

溝の深さはまずまずで、幅は広めでした。
この溝もメーカーによって大きな違いがあり、面白いところでもあります。
昔では考えられなかった工夫が、今は当たり前のようになってきています。
これから、どのような新たな工夫が見られるのでしょうか?
今からとても楽しみです。

ヒール側には『Precision Forged Titanium』の文字がありました。
鍛造チタンということでいいと思います。
今はチタンドライバーが主流で、一口にチタンといっても色々なタイプがあるようですが、鍛造タイプのチタンは珍しいです。
すぐにエポンドライバーを思い出しました。
これまでチタンドライバーをたくさん試打してきて、中にはとてもチープに感じられる物もありましたが、このドライバーは違い、チタンらしい質感があります。

ディープタイプで、まとまった形をしています。
シャローバックタイプを予想していましたが、違いました。
セミディープというよりも、ディープといったほうがいいように思います。
今はこのようなディープタイプを探すほうが難しいです。
しかも『適合モデル』ではなく、『高反発モデル』で、この厚みはなかなか見られません。
ルールで高反発が規制されるまでは普通にありましたが、ルールで規制されてからは全くといっていいほど見ないので希少性もあります。

フェース面のデザインはシンプルで綺麗です。
独特な雰囲気がありました。
高反発モデルではありますが、それほど『反発力』を感じさせないデザインです。
『チタンフェース』というよりは『カッパー(銅)フェース』に近い印象です。
今の高反発ドライバーはフェース面もピカピカした物が多いですが、このドライバーはフェース面も落ち着いていました。
私はピカピカ光るタイプよりも、このように『艶消し』といいますか、落ち着いた感じが好きなので、好感がもてます。
トゥ側とヒール側のスコアラインは『溝』になっていなくて、フラットでした。
やはり、これは『強度』に関係するのでしょうか?
『フェース厚』を、ギリギリまで薄くしているのかもしれません。

最近ではなかなか見ない顔ですが、シンプルで好感がもてます。
やや面長な感じで珍しいですし、懐かしさもあります。
『スクエアフェース』というタイプではなく、フェースが少し被っているように見えましたが、気になるほどではありませんでした。
シャロー感が無かったからかもしれません。
こうして見ていても、『厚み感』があるのがいいな・・・。と思いました。
今は投影面積が大きくシャロー感たっぷりのドライバーが多いので、新鮮に感じられます。
シャローだけが、いいドライバーではないよ・・・。と、メーカーが訴えかけているような気がしました。
クラウン中央の『山吹色(やまぶきいろ)』といったらいいでしょうか?
強いインパクトがあって、シャフトの色とマッチしています。
秋が深まったときに見られる『イチョウ』を連想しました。
『和の美しさ』のあるドライバーといったらいいでしょうか?
あらゆる角度から目で楽しませてくれる風情のあるドライバーです。

装着されているグリップもオシャレです。
『SUPERMAN TM』の文字も、シャフトやクラウンの色とマッチしていてインパクトがあります。
グリップ自体は場所によってパターンの異なる機能的なタイプです。
実際に握ってみても、適度な太さがあるのがいいな・・・。と思いました。
最近は細いタイプが多いので、この適度な太さは珍しいですし、好感がもてます。
私は手が大きいほうなので、このような『thin』ではなく『thick』タイプは『密着感』が増すので、安心感があります。
ヘッドやシャフトには興味があるけど、グリップは正直あまり気にしていない・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ゴルフクラブはヘッドとシャフトとグリップの3つで構成されていますが、グリップへの注目度はヘッドやシャフトほど高くはないような気がします。
グリップの太さも色々とありますが、自分に合った太さにするだけで、ヘッドの利きの感じ方なども変わってきますし、振りやすくなったりもします。
人の感性はとても鋭いので、その人に合ったベストなマッチングが重要です。
グリップはゴルファーとクラブをつなぐ『唯一の接点』なので、もっと注目度が上がってもいいと思っています。
このグリップにはバックラインがありました。
私はバックライン無しが好きなのですが、今はこのバックライン有りが主流だと思います。

素振りをしてみた感じは、かなりの軽量タイプではあるのですが、頼りなさはあまりなく、なかなかいい感じでした。
ヘッドが効いていて、バランスがとれているように感じました。
フレックスは『R-1』ということで、シャフトはかなり軟らかめだったのですが、何故か上手く打っていけそうな気がしました。
『長尺過ぎない』ところも、良かったのかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
結構『プル角』が強いな・・・。と思いました。
左へつかまりそうな感じがしたので、少しだけ右を向いて回すイメージで打っていくことにしました。
頭の中は完全に『ドロー回転』です。
左へは注意しなければいけないと思いましたが、緊張するほどではありませんでした。
試打を開始しました。

いきなり、この高くて大きめの『激しい音』が耳に飛び込んできました。
高反発モデルなので、このような音は予想していました。
高めで大きい金属音なのですが、甲高くて抜けたような音ではなく、ビシィッと中身が詰まっているような音に聞こえました。
私にとっては、この音は高すぎますし大きすぎるので、あまり好みではありませんが、このはっきりした音を好まれる方も多いのではないでしょうか?
特に高反発を求めておられる方の多くが、このような音を好まれるような気がします。
私はインパクトが強くなってしまうタイプなので、どうしても音も強くなってしまいがちです。
ハードヒットには適さない感じがしましたが、この音もメーカーの求めるところではないでしょうか?
最近の高反発モデルドライバーは音が抑えられている物もありますが、このドライバーは大きくて高いので、高反発らしいといえるかもしれません。
このドライバーが高反発モデルということを再認識し、普段よりも『ゆっくりめ』で打っていくようにシフトチェンジしました。
車のギアに例えると『トップ(4速あるいは5速)』を普段だとすると、今日は『セカンド(2速)とサード(3速)』の間くらいのイメージでした。

『打感』はソフトで良いです。
音は高くて大きいのですが、手に伝わる衝撃はソフトで好感がもてました。
手に嫌な衝撃は残らず、心地いいフィーリングを楽しむことができました。
『フェースに乗る』というよりは、明らかに『弾き感』の強い打感です。

『球のあがりやすさ』という点では、予想していたよりもかなりあがりやすくて、いい意味で意外でした。
ロフト(9度)ということや、ヘッドの形状(ディープ)ということから、もっと低めのライナー系をイメージしていたのですが、違いました。
打ち出しが高く、グーンと伸びていきました。
しっかりとキャリーを稼ぐことができました。
ヒッター向けであることは間違いないと思いますが、そのハードルは決して高すぎない感じがします。
タフなドライバーではなく、見た目とのギャップがありました。
最近はタフなタイプのシャロードライバーもありますが、このドライバーは逆でハードルの低いディープドライバーです。

『安定性』という点では、まずまずでした。
今は高い安定性をもつドライバーがたくさんありますが、それらと比べると、それほど『曲がりにくさ』は無いように感じました。
『易しすぎる易しさ』ではなく、『普通の易しさ』といったらいいでしょうか?
ラインも出しやすいですし、球がつかまりやすいので、一球目からいい感じのドローボールを打つことができました。
ディープな形状ではありますが、シビアさは感じませんでした。
シャフトも軟らかめではありますが、暴れることはなく、まとめやすい感じがしました。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
高反発らしい飛距離性能といっていいと思います。
この音を気にされないヒッタータイプの方には、かなり頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
初速の速さと勢いの強さは、さすが高反発といった感じがします。
見た目の美しさだけでなく、かなりポテンシャルの高いドライバーです。
シャロータイプは確かに易しいけど、中には力が『分散』するように感じることが今でも普通にあるのですが、このドライバーは違いました。
無駄なくギュッと凝縮して力を伝えられるように感じました。
それが、このパワフルな弾道につながっているのだと思いました。
この高反発ドライバーの飛距離性能を感じながら、今のルール適合モデルの優秀さを改めて感じました。
高反発モデルに負けない飛距離性能をもった適合モデルが今はたくさんあります。
それだけ、メーカーのたゆまぬ努力があるのだと思いますし、私たちゴルファーをその恩恵にあずかっているといえるのは間違いありません。
ルールで規制されれば、その中で最高の物を生み出そうと、メーカーは日々研究しています。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
左右に曲げることはできましたが、このように球離れが速いタイプなので、慣れるまで少し時間が必要です。
球のつかまりがいいので、私はドロー系のほうが自然に感じられました。
軽量で軟らかいですが、シャフトが長すぎないのが良かったのかもしれません。

ひと目見たときから目に飛び込んでくる美しさがあり、それがとても品良く嫌味になっていないデザインが秀逸です。
金色というのは結構難しく、デザインによってはマイナスに働くこともありますが、このドライバーにはそのマイナスがありません。
美しくて丁寧で、高級感がありますが、それが『セレブ感』を醸し出していないのがいいと思いました。

シャフトに貼られているシールには『140,000(税抜き)』と表示されていたので、
「ひぇ~やはり高価なドライバーだな・・・。」
と思いましたが、それに見合う高級感とポテンシャルはもっているように感じました。
ルール度外視に飛ぶ為の工夫がたくさんされているので、高反発=高価というのも仕方ないのかもしれません。
チープな造りで高価なのではなく、しっかりと丁寧に造りあげられたうえでの価格設定いっていいと思いますし、美しさに隠れてハイテク感はあまり感じませんが、おそらくかなり深い研究がされていると思います。
それが弾道に表れていました。

ルール適合ではなく、高反発を使ってみたいという方にも魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
このドライバーは『多数派』の高反発ではなく、『少数派』の高反発といっていいかもしれません。

高反発ドライバーには興味があったけど、シャロータイプは使いたくない、しっかりとした厚みがあって『男前』のドライバーが欲しい・・・。という方にも、魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
長尺タイプがどうしても苦手だ・・・。という方にも、このドライバーの『適度な長さ』は魅力的に感じられるかもしれません。

私は競技に出場していますし、もし競技に出場しなくなったとしても、ずっとルール適合モデルを使い続けます。
なので、このドライバーを使うことはないですが、とても魅力的なドライバーだな・・・。と思いました。
あとは、『音』が気になりましたが、高反発には『付きものの音』といっていいのかもしれません。
このような音でないと物足りないと感じる方は多いような気もします。

スーパーマンというアメコミヒーローの名が使われていますが、決してそれだけのドライバーではありません。
デザイン性に優れながら、飛距離性能など基本性能がしっかりしたドライバーです。
『スーパーマン』という名前を使わなくても、充分勝負できるドライバーだと思います。
このようなドライバーに出会うと、やはりクラブは『まずは目で楽しむもの』だと思えてきます。
『飽きない美しさ』があるので、ずっと永く使い続けていけるドライバーだな・・・。と思いました。
これからもプロテックのドライバーには期待していきたいですし、できればルール適合モデルにも出会ってみたいと思いました。
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2011年02月19日
スーパーマン EG002 ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロテック スーパーマン EG002 ドライバー です。

シャフトは グラファイトデザイン オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは9度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54g、トルクは5.0、バランスはD2、キックポイントは元調子、クラブ総重量は294gです。

初めて目にした『スーパーマン』という名のゴルフクラブです。
私は今日まで、このような名前のクラブの存在を全く知りませんでした。
ゴルフクラブとスーパーマンの一致性はあまり無いようにも思えたのですが、こうして実際に目にすると少し変わった気分になりました。
スーパーマンといえば、バットマンやスパイダーマンをまず連想してしまいますが、そういった名前のゴルフクラブも存在するのでしょうか?
いわゆる『企画もの』のクラブなのか?と思ってしまいました。

このエンブレムがとても懐かしいですし、カッコいいです。
子供の頃、映画館でスーパーマンの映画を観たのを思い出します。
映画館内は超満員で立ち見だったのをよく覚えています。
数年前に亡くなってしまいましたが、主人公のクラーク・ケント(スーパーマン)を演じたクリストファー・リーブさんがとてもカッコ良かったです。
地球の自転を逆転させて時間を逆戻りさせ、恋人の女性を救うシーンがとても印象的で忘れられません。
スーパーマンになれたら、どんなにかいいだろう・・・。と多くの方が思ったと思います。
アメリカンヒーローの象徴的な存在だと思います。

ソール部分にウェイトのようなものが取り付けられています。
このようなところは、これまでの他のメーカーでたくさん目にしてきたので、おそらく役割は同じような気がします。
こういったところも、決して『企画もの』で終わらずに、あくまでも『ゴルフクラブ』として勝負しているのだと思いました。
最新のクラブらしい、高性能な部分が垣間見れます。

こうして見ても、とても高級感が溢れています。
私はゴルフを初めて間もない頃、ホームセンターのようなところで、メーカー名も知らないようなクラブが2,980円くらいで売られているのをよく目にしていたのですが、このドライバーはそれらとは明らかに雰囲気が違います。
知らないメーカーや、安すぎるクラブで球を打つと、
「ヘッドが飛んでいっちゃうんじゃないか?」
とか、
「振ってる途中でシャフトが折れてしまわないか?」
などといった不安を感じることがあります。
これまでもそういったクラブに出会ってきました。
なので、あまり知らないメーカーというのは怖い気がすることもあるのですが、このドライバーにはそんな不安は感じませんでした。
むしろ、すごくしっかりと丁寧に作られているのが、はっきりと見て取れます。

そして、この『顔』を見たときに、その思いが確信へと変わっていきました。
何とも言えない、整った美しい顔をしています。
こうして顔を見るまでは、異形や平べったい顔を想像していたのですが、実際は全く異なりました。
適度な立体感も感じられますし、全く変な顔ではありません。
逆にすごく好感が持てる顔をしています。
やや『面長』な感じの、高級感あふれる顔をしたドライバーだと思いました。

素振りをしてみると、やや軽い感じがしましたし、見た目以上に敷居が高くなっていないように感じました。
シャフトも『S』というフレックスの割には、かなり軟らかい感じがしましたし、スインガータイプの方に向けて作られているのでしょうか?
少し感覚が合わない感じがしたので、何度も素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみると、すごく構えやすくて、いい印象を持ちました。
このドライバーを貸してくれた友人の話によると、このドライバーは少しフェースが被っているのだそうですが、ほとんど気になりません。
左へ引っかかりそうな感じはしませんでした。
むしろ、こういった大型で長尺のドライバーだと、どうしても球がつかまりづらくなってしまうので、少しはフックフェースにしておいたほうが難易度が下がるのかもしれません。
こうして構えていても、左が怖い・・・。といった感じはしませんでした。
むしろ『包み込んでいく』イメージが持てました。
これまで他のメーカーの『フックフェースドライバー』で、そのフックフェースをあまり感じさせないように色を変えたりする・・・。といった様々な工夫が施されてきた物にもたくさん出会ってきましたが、却ってそれが不自然で余計に構えづらく感じてしまうものが殆どでした。
このドライバーのように、ほんの少しのフックフェースで何もしないほうが、より自然な感じで構えやすいのではないか?と思いました。
様々な工夫も、それが度を越してしまうと逆にデメリットになってしまうことのほうが多いのかもしれません。
どちらかというと、やや『洋梨型』といえると思いますし、左へ引っかかりそうなイメージが湧かなかったので、すごく楽な気分で構えることができました。
このドライバーを初めて見たときよりも、どんどん好感度が増してきました。
試打を開始しました。

『打感』という点では、なかなかいい感じだと思いました。
このフェース面のイメージ通り、かなり『弾き感』が感じられましたし、いいイメージをつかむことができました。
ただ、もう少し『クリア感』といいますか、スッキリとした感じが欲しかったかな?と思いました。
決して大きな不満ではないのですが、あと少し何か足りないのかな?と正直感じてしまいました。

『音』も、静かめで好感が持てました。
このようなフェースなので、どうしてもちょっと前までの、あの甲高い音を連想してしまいますが、最近は本当に音が落ち着いてきたような気がします。
すごく楽な気分で周りを気にせずに練習に没頭できます。
フィーリング性能はとても高いと思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、こういったやや『ディープフェース』ではありますが、意外なほど弾道も高く、球も浮きやすい感じがしました。
このヘッド自体も、それほどタフな感じはしなかったですし、やはりシャフトがかなりソフト目な感じなので、自然と弾道も高くなっていくのでしょうか?
ロフト9度のドライバーではありますが、私にとっては明らかに上がり過ぎな感じがしました。
結構叩いていけるモデルだとは思うのですが、あまり叩き過ぎると『吹き上がり感』も感じました。
こういった形状から、いかにも『ハードヒッター専用』に見えてしまいますが、実際はそれほどタフなドライバーではなく、セミハードヒッターの方のほうが、このドライバーの特長を感じられやすいのではないでしょうか?

『安定性』という点では、シャフトが軟らかくタイミングが取りづらくて、最初のうちは少し難しく感じてしまったのですが、決してシビアなドライバーだとは思いませんでした。
球数をこなしていくうちに、何とかフィーリングをつかんでいくことができたのですが、シビアというよりはむしろ易しい部類に入るのではないでしょうか?
このようなディープヘッドなので、いいインパクトをしないと、自然と『サイドスピン』が掛かりやすい感じがしましたが、私の感覚ではシャフトを変えたらば、もっと難易度は下がるような気がしました。
見た目は叩いていけそうなドライバーですが、あまり叩くと球が暴れやすい感じがしました。
それはヘッドというよりは、シャフトのフィーリングが合いづらいからだと思いました。

『飛距離性能』という点では、なかなか高いものを感じました。
かなりキャリーが稼げます。
とても強く弾く感じがするので、このドライバーを貸してくれた友人に『高反発ドライバー』なのか尋ねてみたのですが、このドライバーは『ルール適合』なのだそうです。
おそらくルールギリギリまでに反発性能を高めているのだと思いました。
最近は『高反発ドライバー』を作るメーカーのほうが少なくなっていますし、私も使う予定はありませんが、このメーカーは高反発モデルも作っているのだそうです。
私は競技に参加しているので、使うことはできませんが、プライベートだけでゴルフを楽しまれる方も多いと思いますので、そういった方々には高反発ドライバーは、とてもいい相棒になってくれるのではないでしょうか?
『R&A』や『USGA』のルールだけが全てではないと思います。
色々な楽しみ方がゴルフにはあるのだと思います。

『操作性』という点では、まずまず・・・。だと思いました。
このような美しい顔をしているので、左右に曲げてみることもそれほど困難な感じはしなかったのですが、それほど扱いやすいタイプのドライバーだとは思いませんでした。
やはりシャフトがもっとしっかりとしていれば、また違った感じになったと思うのですが、今日はやや難しく感じてしまいました。
それと今日は『長尺の難しさ』も、少し感じました。
素振りをしていたときから、長い感じがしていましたし、スイング中のいつもの『間(ま)』が、なかなか整いづらい感じがしました。
球数をこなしていけば、次第に難易度は下がるような気がしたのですが、私には少し敷居の高いドライバーなのだと思いました。

このドライバーを初めて見たときは、いわゆる『企画もの』で、あまりいい製品ではないのかと、少し思っていました。
しかし、実際はとても高級感がありましたし、品質もしっかりとしたドライバーであることが十分に伝わってきました。
決して『スーパーマン』という名前だけが独り歩きしているドライバーではないですし、その名に相応しい技術の裏付けがあると思いました。
このメーカーがいわゆる『地クラブ』といえるのかどうか私には分かりませんが、やはりいいメーカーはまだまだたくさんあるのだと思いました。

最初のほうでも書きましたが、私はこのメーカーの存在を全く知りませんでした。
ゴルフを始めてから20年以上が経ちましたし、このブログを書き初めて数年が経ちました。
試打したクラブの数は、これまで数えきれないほどたくさんありますが、こうして知らないメーカーのクラブに触れることができ、とても新鮮な気持ちになれました。
しかし、それと同時に今日はすごく恥ずかしいと思いました。
この『ゴルフクラブ試打日記』を書き始めて数年が経ち、色々なクラブの事を書いておきながら、自分自身のその『無知さ』『日頃の不勉強さ』を感じずにはいられません。
私の友人はずっと前から、このメーカーの事を知っていたそうで、とても有名なのだそうです。
もっと勉強しなければならないな・・・。と思いました。

今日は思いもかけずに、いいドライバーに出会うことができて、とても新鮮な気持ちになれましたし、いい勉強にもなりました。
『スーパーマン』があるのだから、『バットマン』や『スパイダーマン』のクラブがあるのか、調べてみたいと思いました。
ヘッドカバーなどは発売されているようですが・・・。

今日は何だか子供の頃を思い出しましたし、こうして素晴らしいドライバーに出会うことができて、とてもいい一日でした。
このメーカーのことを全くといっていいほど知らないので、また他のクラブを試打する機会があれば、是非試打してみたいです。
それと、近々レンタルビデオ屋さんに行って、スーパーマンやバットマンのDVDを借りて久しぶりに鑑賞したいと思いました。