カムイ ワークス
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2018年01月13日
KAMUI KM-200II ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI KM-200II ドライバー です。

シャフトは DODECAGON です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR、クラブ総重量は283g です。

久しぶりに出会った、カムイワークスのドライバーです。
これまで、それほどたくさん試打してきたわけではないのですが、とてもいい印象が残っています。
『カムイ』という名前は、私たち昔ながらのゴルファーにとって、『ビッグネーム』といえます。
特にチタンが出始めの頃のカムイは輝いていました。
『地クラブ』というのを初めて自覚といいますか、知ったのはカムイでした。
今は多くのメーカーが、そのイメージを払拭するようなクラブを発売していますが、カムイワークスはずっと変わらないといいますか、ブレない感じがします。
このドライバーを見ても、そのように思いました。
ニューモデルではあっても、クラシカルな雰囲気は残っています。
この質感も変わらない感じです。

ラージサイズのヘッドです。
ソールがゴールドということもあるのかもしれませんが、かなり大きく見えました。
高反発モデルなのかな?と思い、尋ねてみたら、やはりそうでした。
最近は高反発モデルもよく見かけるようになりました。
ゴールド=高反発のイメージが昔からありますが、今は必ずしもそうとは限らないので、どうかな?と思いましたが、やはり高反発でした。
ゴールドが眩しいですが、カタナのドライバーとはまた違う仕上がりです。
『メッキの厚み』が違うのかな?と思いました。
どちらもいいですが、ゴールドの質感という点では、私はカタナのほうが好きです。

ソールのバックフェース側が大きく凹んでいました。
以前試打したドライバーにもありましたし、アキラのドライバーも思い出しました。
それほど多くのメーカーが採用していない技術ですが、アキラとカムイワークスが採用しているということは、それだけメリットがある構造なのだと思います。
ナイキのドライバーにもありました。

開口部には『蓋』といいますか、プラグのようなものがありました。
空気を充填して閉じ込めているのかな?と思いました。
そういったドライバーに、これまで出会ってきました。
窒素が『一気圧』よりも高い圧で充填されているのかもしれない・・・。と思いました。

ネックはやや短めですが、このサイズのヘッドにはマッチしているように思います。
シャローでロングネックのドライバーには出会わなくなりました。

ヒール側

トゥ側
ヒール側とトゥ側には、ウェイトがひとつずつ配置されていました。
六角レンチがあれば、簡単に取り外せそうです。
数字が刻印されていなかったので、何gなのかは分かりませんでした。
交換するタイプではないのかもしれません。

このアクセサリーがオシャレです。
性能とは直接関係ないと思いますが、こういったおしゃれ心も大切だと思います。
高級感もあります。

ソールのトゥ側には『PARTICULAR TITANIUM Air Pneumatic』という文字が刻印されていました。
特別な工夫がされているようです。

装着されているグリップは、オーソドックスなタイプで好感が持てました。
ソフトさと適度な滑りにくさがあって、いい感じです。
バックラインがありました。
私は無いほうが好きですが、有りを好まれる方のほうがおそらく多いように思います。
このドライバーに調整機能が搭載されていたら、おそらくバックライン無しなんだろうな・・・。と思いました。
グリップのパターン(凹凸)は一種類ではなく、複数ありました。
これは今のグリップの特徴だと思います。

フェース面のデザインが独特でした。
カムイワークスらしいフェース面だな・・・。と思いました。
これまでも何度か目にしたことがあります。
フェース面を見ていると、いかにも弾きそうだな・・・。と感じることもあれば、球持ちが良さそうだな・・・。などと感じることもあります。
このドライバーのフェース面は何と言いますか『ゴツい』感じがしました。
何となく『ゴツそう』といいますか、しっかりめのフィーリングを予想しました。

シャロータイプのヘッドですが、それほど極端な感じはしません。
昔ながらのシャローといった感じです。
今は『超シャロー』がたくさんあるので、逆に少し厚みがあるようにも見えてきます。


クラウンの形状が個性的でした。
スーとなだらかな曲線を描いているのではなく、窪みのようになっていました。
あまり見ない形状ですが、これにもおそらく大きな意味があるのだと思います。

顔はちょっと個性的でした。
いわゆる『被り顔』でした。
かなり被っているように見えました。
フックフェースのドライバーはこれまでもたくさん出会ってきていますし、ある程度慣れてはきているのですが、まだまだ克服できていません。
このドライバーの顔は苦手なタイプです。

素振りをしてみると、かなりの軽量感がありましたが、これはある程度予想できていました。
このドライバーは45.5インチという長さなのですが、それよりも少し長く感じました。
シャフトの戻りが少し遅く感じたからかもしれません。
何度も素振りを繰り返して、なるべく合わせていこう・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、苦手に感じました。
構えづらいです。
どうしても左へ行きそうで、対応できそうもない感じがしました。
このラージサイズと長さや軽量感などから、これくらい被っていたほうが、つかまりが良くなって真っ直ぐ飛びやすいのだろうとは思ったのですが、私は苦手意識ばかりが先行してしまいました。
振り始めのタイミングがなかなかとれなかったのですが、まずは方向性を気にせずに振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

この『音』に、全く馴染めませんでした。
一球目から、うわっ凄い音だな・・・。これはダメだ。合わない。と思いました。
かなり高くて大きい音です。
どうしても周りが気になってしまいました。

今日も寒さが厳しい一日でしたが、練習場はほぼ満席状態で、周りの方の迷惑になってしまうのではないかな?と思いました。
これを何球も続けることはとてもできない・・・。と、一旦打席を外して椅子に腰かけ時間をとることにしました。
自動販売機で、ホットの缶コーヒーを買いました。
昔から、高反発は甲高い音のイメージがありますが、最近はそうでもない物が多くなってきているので、このドライバーにもそうなっているだろうと思っていました。
このような異音を予想していませんでした。
このドライバーでいい音を発することができる方もいらっしゃるのかもしれませんが、私ではそれが全くダメでした。
時間をちょっとおいて、再び打ってみたのですが、やはりダメでした。
全く馴染めない音でした。
この音は自分自身も馴染めないし、おそらく周りの方の耳にも届きすぎているだろう・・・。と思いました。
寒いので、どんどん打ちたかったのですが、それをこの音がさせてくれませんでした。

『打感』は少し硬めでした。

球はあがりやすいです。

『安定性』という点では、球がつかまり過ぎて、最初からフックが出てしまいました。

『飛距離性能』という点では、私には少し合いづらい感じがしました。
かなり『叩けない』ドライバーです。

『操作性』という点では、フックが出やすいですが、たくさん打って試すことができませんでした。

タイミングを見て少しずつ打っていこうと思ったのですが、どうしてもこの音に馴染めず、結局3球だけしか打つことができませんでした。
普段はもっとたくさん打つのですが、音に好感が持てないと、多く打つことができません。
メーカーもあえて、この音にしていると思うのですが、私には全く馴染めない『別次元の音』のように思いました。
たった3球しか打てなかったので、詳しく調べることができませんでした。

このドライバーにはなじめませんでしたが、また次のモデルに期待したいです。
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2016年05月21日
KAMUI KM-300 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI KM-300 ドライバー です。

シャフトは LOOP prototype CL です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、トルクは3.9、クラブ総重量は315g です。

久し振りに出会ったカムイワークスのドライバーです。
あまり試打する機会は無いのですが、いい印象が残っています。
特に、神威雷というドライバーが最近では印象深いです。

これまでのモデルよりも、大きく印象が変わりました。
かなり機能性を感じさせます。
マイナーチェンジではなく、明らかにフルモデルチェンジといった感じがします。

この大きな凹みが、よく目立ちます。
以前試打した、ナイキのドライバーやアキラのドライバーを思い出しました。
同じようなコンセプトなのでしょうか?
ボタンのような物がついています。
これはとても珍しいです。

指で回せそうだな・・・。と思ったのですが、壊れてしまってはいけないので、そのままにしておくことにしました。
これにはきっと大きな意味があるのだろう・・・。と思いました。
ソールのバックフェース部分がくり抜かれているドライバーには、これまでいくつか出会ってきましたが、このボタンのような物は初めてです。
どういう狙いがあるのか解りませんが、オリジナリティがあって、とてもいいです。
メーカーがかなり研究して作っているように見えます。
機能性をもたせると、とても大切な『質感』が落ちてしまうこともありますが、このドライバーは質感が全く落ちていません。
むしろ、かなり高級感があります。
これまでのカムイワークスと同じ、質感の高さがありました。

トゥ側には『PARTICULAR TITANIUM』という文字がありました。
PARTICULARは、『特定の』という意味なので、そのまま『特定のチタン』ということでいいのでしょうか?
一口にチタンといっても色々とありますが、このドライバーはチタンの質や製法にも、かなりこだわっているのだろう・・・。と思いました。

ネックの長さはしっかりあります。
こうして見ても美しいです。
最近のドライバーはショートタイプが多いので、ここまでの物はなかなか見られないような気がします。

ネックに調整システムは搭載されていませんでしたが、ヒール側にひとつウェイトが配置されていました。

トゥ側にもありました。
何gなのかな?と思い、近くで見てみたのですが、数字は刻印されていませんでした。
専用の工具ではなく、普通の六角レンチで簡単に取り外せそうです。
色々な重さが用意されているのでしょうか?

ソールにある、この『川の字』のような模様も、よく目立っています。
これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
単なるデザインではなく、おそらく何らかの理由があるのだと思います。

溝のようなものもありました。
とても浅いです。

なかなかいい顔をしています。
カムイワークスに対してのこれまでのイメージから、顔がいいことはある程度予想していました。
少しフックフェースに見えたのですが、強い苦手意識が芽生えるほどではありませんでした。

フェース面のデザインも独特です。
カムイワークスらしいフェース面です。
これまでも、同じようなデザインのドライバーに出会ってきました。
このフェース面にも、緻密な計算がされているのでしょうか?

セミシャローバックタイプです。
最近はシャロータイプが多いので、このドライバーは厚みを感じさせますが、『ディープ』というほどでもないと思いました。
『セミディープ』でもなく、『セミシャロー』が一番近いと思いました。

このオリジナルグリップは、まずまずだと思いました。
ヘッドはかなり工夫されていますが、グリップはすごくシンプルな印象を受けました。
最近はグリップも個性的な物が増えてきたので、このグリップがとてもシンプルに見えました。
目新しい感じはしませんが、特にマイナスに感じるところはありませんでした。

素振りをしてみると、いい感じです。
装着されているLOOPシャフトがいい味を出しています。
これまで何度か出会ってきたシャフトなのですが、好感をもっています。
ハードなタイプではありませんが、しっかりしていますし、振っても『ヨレる』感じがしません。
しっかりとついてきてくれ、滑らかな振り心地があります。
タイミングもすぐに合いました。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じだと思いました。
少しつかまえ顔ですが、これくらいは対応できる範囲内に感じました。
左へのプレッシャーも、それほどきつくありませんでした。
フェース面がよく見えました。
10度にしては、少しフェース面が見えすぎな感じもしたのですが、あまり気にしないようにしました。
私の好みとしては、もっと立っていて『絶壁感』が欲しいのですが、これは仕方ないことだと思いました。
おそらく、他にも色々なロフトが用意されていると思うので、今度機会があれば違うロフトで試してみたいな・・・。と思いました。
ロフトが寝ているせいか、少し『アゴ』が出ているように見えました。
私はもう少し引っ込んでいるほうが好きなのですが、特に違和感はありませんでした。
特別な工夫をせず、そのまま打っていけそうだと思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで好感がもてました。
もっと硬めな打感を予想していたのですが、思っていたよりもソフトでした。
かなり弾き感があるタイプです。
こういったところは、今のドライバーの特徴といっていいような気もします。
こうして見るとすごくシンプルに見えますが、フェース面もそうですし、ヘッド全体が仕事をしてくれている感じがします。

『音』は大きめでした。
甲高くないので良かったのですが、できればもう少しおとなしめでも良いと思いました。
しかし、大きな不満は残りませんでした。

『球もあがりやすさ』は普通だと思いました。
もっとライナー系かと思っていましたが、それほどでもありませんでした。
打ち出しも高いです。
10度だからでしょうか?
いわゆる『低スピン系』で、前に進む力も強いです。

『安定性』という点では、結構正直なタイプだと思いました。
最初からフック系の球がでました。
『曲がりにくい』というタイプではありませんでした。
スイートエリアも、今たくさんあるワイドドライバーたちと比べると、結構狭いほうかもしれない・・・。と思いました。
『寛容さ』はあまり感じませんでした。
お尻が重たい、いわゆる『深重心タイプ』ではなく、先が重い『浅重心タイプ』らしい、正直さはもっていると思いました。
深重心タイプのような易しさは感じませんでした。
しかし、シビア過ぎることもないですし、普通に打っていく限り、大きなミスにはつながりにくいので、神経質にさせるタイプではないと思いました。
『易しすぎない』『易しさをウリにしていない』ドライバーといったほうがいいかもしれません。

『飛距離性能』は高いです。
かなり弾きが強いですし、つかまりもいいです。
『押して飛ばせる』といったらいいでしょうか?
シャフトとの相性もバッチリだと思いました。
ボールに『当たり負け』することもありませんでした。
初速も速く、力強いです。
少しだけ球が軽いように感じられました。
もっと重く、伸びのある球を打ちたいと思いました。
ハード過ぎないスペックのドライバーですが、ポテンシャルはとても高いと思いました。
色々な技術が組み合わさっていると思いますが、やはりソールの凹みが大きな意味をもっているのだろうと思いました。
低スピン系で、叩いていけるタイプです。

『操作性』は、いい感じでした。
左右に曲げるのは簡単でした。
いわゆる『お尻が重たい』タイプではないので、意識を前にもっていきやすく、扱いやすい感じがしました。
私には球がつかまり過ぎな感じもしたので、スライス系よりもフック系のほうが易しく感じられました。
元々操作性を意識して作られたドライバーではないような気もするのですが、ナチュラルに反応してくれました。

かなりのテクノロジーが凝縮されたドライバーといっていいと思います。
高い機能性をもったドライバーです。
カムイは昔から高性能・高品質のイメージが強いですが、このドライバーもその流れにあるな・・・。と思いました。

全体的な質感もいいですし、すごくまとまっているように感じたので、値段を尋ねてみたのですが、驚きました。
シャフト込みで17万円以上だということです。
もちろんヘッドもすごくいい感じですし、高性能なシャフトなので、シャフトだけでもかなり高価なのだと思います。
17万円という価格設定は、私にはかなり敷居が高くて縁遠い存在だな・・・。と思いました。
しかし、それだけの深い研究や、『精度』を考えると適正といえるのかもしれません。
打ち終わった後に値段を聞いたので、普通に打てましたが、もし打つ前に聞いていれば、もっと緊張していたかもしれません。

かなり弾きがいいですし、飛距離も出るので『高反発モデル』なのかな?と思いましたが、そうではありませんでした。
『ルール適合モデル』なのだそうです。
試合にも使えるということなので、是非使ってみたいと思いました。
そのときは、もう少しつかまりを抑えたモデルにしたいと思います。

かなりポテンシャルが高いです。
最近のドライバーの中でも、かなり優秀だと思います。
全体的にバランス良くまとまっていて、レベルの高さを感じました。
大手有名メーカーのクラブとはまた違う、『地クラブメーカーの雄』が作るクラブの頼もしさ・力強さを感じました。
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2013年08月03日
KAMUI KT-01 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI KT-01 ドライバー です。

シャフトは Fujikura KAMUI Double Kick Shaft です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は304gです。

カムイワークスのニュードライバーです。
派手さは無く、落ち着いたデザインですが、とても高級感があって、品質の高さを伺わせます。
カムイワークスのイメージに合う、カッコ良さが際立っています。
落ち着いている感じがします。
カムイワークスのドライバーといえば、一昨年出会った神威雷という個性的な名前のドライバーがとても印象深いです。

とてもシンプルなデザインです。
今はハイテクなドライバーがたくさんあるせいか、ウェイトが付いているだけだと、すごくシンプルに感じられます。
しかし、最新のドライバーということで、こうすることにメリットをメーカーが見出しているのだと思います。
必要最低限の物を搭載して、あとはプレイヤーの技量に任せる・・・。という感じのクラブは昔から好きです。
このドライバーも、そんな感じがしました。

ネックの長さは、標準的といっていいでしょうか?
こうして見ても、とても風格があるように感じられました。

ヘッド自体はシャロー感が感じられるのですが、このドライバーは今のドライバーの中では『セミディープ』といえる感じでしょうか?
私にはディープというよりもシャローに見えるのですが、最近はもっと薄い物がたくさんあるので、少しディープに入れてもいいのかな?と思いました。

ヒール側

トゥ側
ヒール側とトゥ側にウェイトが組み込まれています。
これは六角レンチで簡単に取り外しができそうです。
様々な重さのウェイトが用意されているのでしょうか?

顔は、ヘッド後方が少しだけ伸びているようにも見えたのですが、極端ではないので違和感はありませんでした。
ここ数年、同じような顔をしたドライバーが増えてきました。
違和感を感じさせない、ギリギリの形状なのかもしれません。
これ以上伸びてしまうと、振りづらそうに感じられるような気もします。
ドライバーに限らずアイアンなどでもそうですが、私は『フェースターン』をしやすそうな顔をしているクラブに魅力を感じます。

振ってみた感じはやや軽めで、ちょっと物足りない感じがしました。
第一印象よりも軽くて、もう少ししっかりしていてもいいんじゃないかな?と思いました。
ドライバーの重量には『300g以下』『300~310』『310以上』という段階があるように感じることもあるのですが、このドライバーはイメージよりも、ちょっと軽すぎる感じがしました。
シャフトも軽く感じたので、違うシャフトにすると、また印象も違っているように感じます。
『50~60g台』のシャフトが易しくて『70g以上』は難しい、上級者用。と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそうは思いません。
適度な重量があったほうが、易しいです。
軽すぎるクラブは却って難しくなるものです。
重力を味方にしたほうが安定感が出しやすいですし、飛んでいくボールの勢いも増していきます。

ボールを前にして構えてみると、変なクセがないので、好感がもてました。
両肩に変な力が入ることもなく、楽な気分で構えることができました。
呼吸も深く、しっかりと行えました。
左右に意図的に曲げる・・・。というよりは、ある程度の高い直進性を活かしながら、強く叩いていけそうなドライバーだな・・・。と思いました。
私は曲線をイメージして構えたくなることも多いのですが、このドライバーはどちらかというと直線をイメージしたほうがスムーズにテークバックを開始できそうだと思いました。
こちらが色々とクラブにアプローチしていくのではなく、まずはクラブの機能を探ってみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は柔らかくていい感じです。
やや軽めの打感だと思いました。
『ズシーン』とくる感じはしません。
手に衝撃が残ることはありませんでした。
ボールを弾いてくれているのが伝わりました。

『音』は大きすぎず、小気味いい感じでとても良いと思いました。
こもった感じの音ではないので、爽快感があります。
ハードヒットしても、しっかりとついてきてくれる感じがしました。
暑い日が続くときは、せめていい音を耳にしていたくなります。
音の感じは全く違いますが、夏に風鈴の音を聞きたくなるのと似ているでしょうか?

『球のあがりやすさ』は標準的だと思いました。
10度らしい球の浮きやすさがありました。
タフな感じは全くしませんでした。

『安定性』という点でも、比較的普通かな・・・?と思いました。
構えた通りの印象でした。
特にシビアに感じることもなかったですし、イージー過ぎて曖昧さが残る感じでもありませんでした。
こちらが極端なことをしない限り、しっかりとラインを出していくことができるドライバーだと思いました。

『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じでした。
これまでのカムイワークスらしい、レベルの高さがあります。
しかし、これまでのモデルよりも大きく進化した飛び・・・。だとは思いませんでした。
ある程度予想の範囲内にありました。
前のモデルの性能が高いので、それを超えることは容易ではないと思いますし、ある程度限界に近づいているのかもしれません。

『操作性』という点では、思っていたよりもいい感じでした。
構えたときにヘッド後方の伸びを感じたせいか、直進性の高さを感じていたのですが、実際は曲げることも難しくはありませんでした。
フェースは被っているようには見えなかったのですが、球のつかまりがいいドライバーだと思いました。

時間の許す限り、いくらでも打っていたくなるドライバーでした。
『ライトショット』といいますか、軽めのショットを楽しむことができました。
マイドライバーでは『ヘビーショット』といいますか、気持ちよく叩いて重めの球を打って楽しんでいるのですが、このドライバーはマイドライバーとはちょっと性格が異なる感じがしました。

ハードヒットには、ちょっと物足りない感じもしたのですが、軽めに打つとすごくいい感じでした。
シャフトにもう少し『しっかり感』が欲しいな・・・。と思ったのですが、結構スイングについてきてくれました。
色々なシャフトで試してみたいな・・・。と思わせてくれるドライバーでした。

多くのドライバーのロフトが『リアル』と『表示』の2つが存在していて、これらが一致する物のほうが圧倒的に少ないのが現実だと思います。
このドライバーは10度というロフト表示がされていたのですが、実際はもう少し寝ているかな?と思いました。
しかし、それは大きな違いではないように思います。
弾道の高さも、高すぎることなく、『10度らしい』感じで飛んでいってくれたので、弾道の高すぎによる違和感のようなものは感じられませんでした。

ニューモデルということで、どんな機能が追加されていたり、飛距離性能がアップしているのだろう・・・?と思っていましたが、正直大きく驚くようなことはなく、淡々とした感じで試打を繰り返していました。
ただ、それは高いレベルで維持されているということにもなるのだと思いました。
色々なメーカーのドライバーを試打していると、時々残念に思ったり、失望にも似た思いをもってしまうこともあるのですが、このドライバーにはそういったマイナス的な印象はありませんでした。
『革新的な性能アップ』だとは思いませんでしたが、高いレベルで維持されているように思えました。

前のモデルの『神威雷』は高性能なので、それを凌駕しているようには思えませんでした。
どちらを選ぶか?とするならば、私はちょっと迷いますが、『神威雷(シルバー)』を選ぶような気がします。
できるだけはっきりさせたいので今度、もし同時に試打する機会があれば、比較してみたいと思いました。

『豊富な調整機能』とか『白いヘッド』という他のメーカーを追随するのではなく、あくまでもメーカーのポリシーでクラブ作りが行われているように感じられました。
今は大手メーカーだけでなく、地クラブメーカーでも白いヘッドや調整機能が付いたドライバーが発売されていますが、これからどうなるのでしょうか?
カムイワークスも、その流れに乗るのでしょうか?
私たちゴルファーには『飛ぶクラブ』『曲がらないクラブ』『カッコいいクラブ』・・・。などがいいクラブの条件になると思うのですが、メーカーやショップ側からすると、ただ一つ『売れるクラブ』がいいクラブといえるのだと思います。
なので、その時の流行を追うのは仕方のないことなのかもしれません。

そういった思いがありながらも、このドライバーのようなシンプルな構造で、黒くてシブイデザインのクラブには魅力を感じずにはいられません。
私は白いヘッドや、複雑な調整機能付きのドライバーを購入したことがないのですが、これからも色々なクラブが登場してきそうです。
そういった『流行の発信源』が『日本のメーカー』であって欲しい・・・。と、ずっと思っています。
カムイワークスをはじめ、これからも日本の優秀な地クラブメーカーには注目していきたいです。
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2012年03月17日
KAMUI 神威雷 Driver Gold

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI 神威雷 Driver Gold です。

シャフトは Fujikura DODECAGON シャフト です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはSR、クラブ総重量は291gです。

ゴールドがとてもカッコいい、カムイワークスのニュードライバーです。
昨年シルバータイプを試打したのですが、今回はこのとても美しいゴールドタイプです。
こういった金ぴかなドライバーは、すごく高級品で高価な印象がありますが、シャフトに貼ってあるスペックを表示しているシールに『¥130,200』とあったので、やはり驚いてしまいました。
とても高級感がありますし、高品質な雰囲気がすごくしますが、やはり一本10万円を超えてしまうと、なかなか手に届きにくいと思ってしまいます。
その値段に見合う高い性能も持ち合わせていると思うのですが、やはりこういったゴールドにすることによって、価格が高くなってしまうのでしょうか?
それとも、このような高価なドライバーを購入できる方の好みがゴールド仕様であることが多いからなのでしょうか?

こういった美しい側面を見ていると、ゴルフクラブというものは、確かに『ゴルフをするための道具』であり、その中でドライバーは一番遠くにボールを飛ばせるクラブなのですが、『道具』というよりは、改めて『工芸品』といった感じがすごくします。
今は海外製で高機能でロープライスなドライバーが多い中、このドライバーは明らかにそれらとは雰囲気が違っていました。
こういった美しいクラブを見ると、こちらの身もピリッと引き締まってきます。
金色ということもあるのですが、何となく弾きが良さそうだな・・・。と思いました。

まずまずのシャロー感です。
しかし、シャローヘッド全盛の今の中では、割と厚みを感じることができました。

フェース面のデザインは、これまでのカムイらしい感じがします。
とても個性に溢れているデザインではありますが、正直あまりカッコ良くはないかな・・・?と思ってしまいました。

シルバータイプ同様、雷様は健在です。
こういった性能とは全く関係のない『遊び心』のようなものは、私は大好きです。
とても親しみがもてます。

ヘッドの後方にある、このアクセサリーのような物は、ウェイトの役目をしているのでしょうか?
それとも単なるアクセサリーに過ぎないのでしょうか?

トゥ側に『PARTICULAR TITANIUM』と表示されていました。
『PARTICULAR』とは『特定の』という意味なので、このヘッドにはある特定の、ごく限られたチタンが使われているということなのでしょうか?
それだけ素材にも選びに選び抜いた物が使われているということなのでしょうか?

トゥ側とヒール側に、それぞれひとつずつウェイトが組み込まれていました。
よく見ると、このウェイトは取り外せそうです。
いろいろな重さのウェイトを交換できるようになっているのでしょうか?

『ネックの長さ』は短めですが、今の流れの中では、ごく標準な部類に属するように思います。

こうして顔を見ても、パーシモンカラーがとても美しく感じられました。
どちらかというと『赤色』が目立つ感じですが、とても品のいいデザインです。
昔のいい記憶が蘇ってきますし、こういった美しさが際立つクラブを見ていると、クラブはまず美しくあるべきだ・・・。と思ってしまいます。
昔は『美しさ』と『飛距離性能』は別に考えられていたところもありましたが、今は美しくて飛距離性能に優れたドライバーがたくさんあるので、このドライバーにも、すごく期待できそうな予感がしました。

素振りをしてみると、かなり軽く感じました。
シャフトも『SR』ということで、かなり軟らかめで、ヘッドが少しグラグラする感じがしました。
タイミングがちょっと取りづらかったので、念入りに素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみても、やはり美しいヘッドだな・・・。と思いましたし、一種の風格すら感じます。
トゥ側が少し主張している感じがしたのですが、こういったところはこれまでもたくさん経験してきていますし、特に大きな苦手意識は芽生えてきませんでした。
『球がつかまり』が、やや気になるドライバーではありますが、この美しさに心が和みました。
試打を開始しました。

『打感』は、正直もうひとつだと思いました。
特に大きな違和感を感じるというのでもなかったのですが、何か物足りない感じがしました。

『音』は、少し大きめでした。
この『金ピカ仕様』らしい大きい音だと思いました。
ヒッタータイプの方よりは、スインガータイプの方に好まれやすそうな感じがします。

球はとてもよくあがりました。
叩きにいく必要のないドライバーだと思いました。
スピンも多かったのか、やや吹き上がり気味な感じがしました。
ロフト10.5度らしい、高弾道を高い確率で実現しやすいドライバーなのだと思います。

『安定性』という点では、スイートエリアも広そうですし、本来はとても高いのだと思うのですが、私の未熟なスイングではそれを体感することができませんでした。
ヘッドというよりも、シャフトが難しく感じられ、球がどの方向へ飛んでいくかは、『打ってみなければわからない。行先はボールに聞いてくれ』状態でした。
素振りを何度も繰り返したのですが、なかなかタイミングが合いませんでした。
ただ、こういった大型ヘッドの割には球のつかまりは思っていたよりも、いいほうだと思いました。
右へ抜けやすい感じもしませんでした。
やはり少しフェースが被っている感じや、ヘッド後方に配置されているウェイトが大きな役目を果たしているのでしょうか?

『飛距離性能』という点でも、私にはやや難しいドライバーだと思いました。
このドライバーには高いポテンシャルを感じるものの、私はそれをなかなか実現させてあげることができませんでした。
高すぎる弾道と、左右へのブレが大きなロスにつながっているように思いました。

『操作性』という点でも、難しく感じました。
なかなか左右へコントロールしていくことができませんでした。
もちろん、左右へ曲げることはできたのですが、イメージとは大きくかけ離れていました。
もっともっと球数をこなしていって、慣れていく必要があると感じました。

このドライバーは、そのスペックや価格面などでもそうですが、はっきりとした『エグゼクティブゴルファー』の方の為のドライバーだと思います。
メーカーは違えど、同様のドライバーにはたくさん出会ってきました。
そして、それらの多くがやはり『ゴールド仕様』でした。
何となくなのですが、カタナのドライバーを思い出しました。

性能面でも、価格面でも、私にはなかなか馴染みづらいドライバーだと思いました。
もちろん高性能なドライバーだとは思いましたが、13万円以上するドライバーを手にしてしまうと、どうしても緊張してしまいます。
私が今メインに使っているドライバーもヘッドとシャフトを組み合わせると10万円以上してしまったのですが、購入する前や購入したあとは大変でした。
購入できたときはとても嬉しかったですが、小遣いがかなり厳しくなってしまいました。
今では私をかなり助けてくれる頼もしい相棒ですし、これからもずっと手放すことはないですが、購入できるまでが、かなり時間が掛かりました。
そういった意味も含めて、私がこのドライバーを購入することはないですが、このドライバーの高性能を実感される方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私はなかなか実感できなかったのですが、聞くところによると、このドライバーは距離が延びるということでとても評判になっているのだそうです。
やはり『地クラブ』ということで、大手有名メーカーの海外量産型のドライバーとは違い、生産数は少なくてもそのひとつひとつのクォリティは確かだということなのではないでしょうか?
そのクォリティの高さが、この価格設定になっているのかもしれません。
私にはちょっと敷居が高い感じがしましたが、また出会うチャンスがあれば、是非試打してみたいと思いました。
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2011年10月10日
KAMUI 神威雷 Driver Silver

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI 神威雷 Driver Silver です。

シャフトは FUJIKURA Double Kick シャフト です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD3、クラブ総重量は303gです。

カムイワークスのニュードライバーです。
今年の2月と3月に、久しぶりにカムイワークスのドライバーに出会ったのですが、ずいぶんと前のような気がします。
それだけ今年は色々なドライバーに出会ってきてるのだと思いますし、すごく強いインパクトが残っているドライバーが何本かあります。
カムイワークスの前のモデルにとてもいい印象が残っているせいか、今回のモデルにも自然と期待感が高まってきました。

全体的に見ても、形状的には前のモデルの『456』と、それほど大きな違いはないような気がします。
やはりコンセプトそのものは、それほど大きく変わっていないのでしょうか?

しかし、このドライバーには『神威雷』という漢字が表記されていました。
『かむいかみなり』と読むのでしょうか?
それとも『かむいらい』と読むのでしょうか?
ゴルフクラブには、殆ど英語が表記されていて、日本語などを目にすることは殆どないですが、私は日本語が表記されるのはとてもカッコいいと思っていますし、愛着も湧きやすいです。
ただ、こういった表記がこれから流行るとは、なかなか思えない部分もありますが、私個人的にはとても好感がもてます。
やはりクラブには個性が大切です。
『見た目のインパクト』という点も、物理的な性能以外に重要だと考えています。
ただ、それが違和感や苦手意識をもたせるようだと、問題があるように思うのですが・・・。

ソール中央にある『雷様』がとても個性的で面白いと思いました。
こういったクラブは初めて見たような気がします。
稲妻のような速くて鋭い打球が飛び出す・・・。ということなのでしょうか?
ちょっと意味合いが変わってしまうのですが、ゴルファーにとって雷はとても注意しなければならないものの一つだと思います。
プロゴルファーで落雷の被害に遭った選手といえば、やはり、リー・トレビノ選手を思い出しますし、毎年、ゴルフ中に落雷の被害に遭われる方が少なくないそうです。
私は、少々の雨や風や雪では、プレーや外での練習も止めませんが、さすがに雷だけは中断します。
この雷様を見て、ふとこのようなことを考えていました。

こうして見ていても、あまり『厚み』を感じることもなく、とても球があがりそうです。
今はこれくらいの形状のドライバーが多いですが、やはり私の中では『シャロー』な部類に入ります。

ネックも短めな感じで、低重心を感じさせます。
こういったタイプのドライバーは、これまでもたくさん出会ってきました。

今回もヘッド後方のトゥ側とヒール側にひとつずつウェイトのようなものがあり、とても直進性に優れていそうです。
それほど立体的なヘッドには見えないですし、やはり『操作性』よりは『安定性』が重視されているのでしょうか?
六角レンチがあれば、取り外しができそうです。

『顔』は、とても美しいと思いました。
ややトライアングルっぽい形状だと思いましたし、そこに直進性が高そうな印象を受けました。
ちょっとだけフェースが被っているかな?と思っていたのですが、聞くところによると、このドライバーのフェースアングルは『+0.5度』なのだそうです。

素振りをしてみた感じは、予想以上に軽く、シャフトも軟らかい感じがしました。
フレックスは一応『S』ということだったのですが、この『S』や軟らかい部類の『S』だと思いました。
ヘッドがもう少し効いていてもいいかな?と思いました。
前のモデルもそうでしたが、このドライバーも見た目はいかにもアスリート用っぽいところがありますが、実際はそれほどタフな印象はもちませんでした。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じでした。
球もあがりそうな感じがしましたし、強い弾道が打てそうな予感がしました。
しかし、少し左方向への警戒が必要だと思いました。
ボールを巻いてしまわないように、注意していこうと思いました。
ただ、それほど強い違和感は感じなかったですし、これくらいのフックフェースでは、もう『お手上げ』というほどでもないので、普通に構えることができました。
左右へのイメージでいえば、やはり左へのイメージが強いのですが、右へ曲げたくない方には、これくらいの『つかまり顔』に安心感をもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
試打を開始しました。

私が思っていた以上に球が上がりやすく、弾道が高いことに少し驚きました。
振ったときの印象と同じで、見た目は本格的でカッコいいドライバーですが、意外なほどタフさが感じられませんでした。
ロフトが9度ということですが、それ以上の弾道の高さを感じました。
シャフトもよくしなりますし、とても球があがりやすい感じがしました。
この弾道では、私にはやや高すぎるので、違うシャフトを選択してみたいと思いました。

『打感』は、正直もうひとつだと思いました。
決して硬いとか、嫌な衝撃が残るという感じでもなかったのですが、心地よい感触を得ることができませんでした。
フェースのどこでヒットしているのかも、解りづらい感じがしました。
『もったり感』といったらいいでしょうか?
何かこう、はっきりしない感じがしました。
やや消化不良な感じが残りました。
このフェース面は、カムイワークスのお馴染みのデザインだと思うのですが、もう少しカッコいいデザインにしてもいいのではないかな?と思いました。
もちろん意味があって、このようなデザインになっていると思うのですが、もうひとつ魅力を感じることができませんでした。
『フェース』ということなので、文字通り『顔』といえる部分だと思うのですが、もう少し『おしゃれ感』若しくは『スタンダード感』があってもいいように思いました。

『音』も、大きすぎないので、特に違和感は感じなかったのですが、聞きごたえのある音だとは思いませんでした。

『安定性』という点では、なかなか高いと思いました。
やはりこの適度な『シャロー感』や2つのウェイトがよく効いているのでしょうか?
直進性が高いドライバーだと思いました。
ただ、私が普通に打っていくと、どうしてもつかまり過ぎな感じがしたので、もう少しフェースが被っていないほうが易しいのではないか?と思いました。
しかし、スライサーの方には、逆にそこが易しく感じられる部分といえるのではないでしょうか?
それほど極端なフックフェースではありませんし、むしろすごく『おとなしめ』な感じがするのですが、『球のつかまり』はとてもいいと思いました。

『飛距離性能』という点では、なかなかのハイレベルだと思いました。
こういったところは、カムイらしさが感じられました。
『球のつかまりの良さ』と『弾道の高さ』で飛ばしていけるドライバーだと思いました。
どちらかというと、ヒッター向けだと思うのですが、決して『ヒッター限定』というわけでもなく、幅広い層に受け入れられやすいドライバーだと思いました。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
やはりどちらかというとあまり敏感に反応してくれるタイプではないと思います。
適度な大らかさを武器に戦っていけるドライバーといったらいいでしょうか?
直進性で勝負していける感じがしました。
とりあえず、フックもスライスも打つことはできましたが、あまりコントロールする自信はもてませんでした。
そうして球を打ち続けていて、だんだんとフックの度合いが強くなってしまいました。
もっともっと球数をこなしていかないと、なかなかこちらの思いが届きにくい感じがしました。

なかなか出会う機会のない、カムイワークスのドライバーですし、昔からすごくいい印象がありますが、今回は、私は正直あまり魅力を感じませんでした。
もちろん『飛び』ということに関しては、なかなかのハイレベルなところがあるのですが、フィーリング面であまり好感をもつことができませんでした。
球を打っていても、もう一球、もう一球・・・。という感じで、エンドレスな感じで続くことはありませんでした。
きっちりと予定の球数で終えることができました。
私はその試打したドライバーが気に入ると、なかなか予定通りに終えることができないのですが、今日は最初の予定通りの球数で終えることができました。
とても『ドライ』な感じのまま終わってしまいました。
後ろ髪を引かれるような思いをすることもありませんでした。

雷のあの『爆音』といったらいいでしょうか?
今年も季節の変わり目などで、たくさんの雷の音を聞きましたが、このドライバーはそんな爆音を連想させるような音ではありませんでした。
私はドライバーでもインパクトの音が大きいほうだと思うのですが、このドライバーはそれほど大きな音ではなかったので、インパクトも緩むこともなかったですし、最後まで『雷』の意味が解りませんでした。
単なるデザインだけのことなのでしょうか?
パッティングの時には、その傾斜などから『スネークライン』というものがありますが、ドライバーショットには『イナズマライン』というのはありません。
もし打てたら、とてもカッコいいと思うのですが、漫画でもない限り無理だと思います。
いくら風に流されても、最初右に曲がり途中から左へ曲がって・・・。またその逆はありえません。
このドライバーは以外なほど『直線』を描きやすいドライバーだと思いました。
左右にブレやすいドライバーだとは思いませんでした。
そういった意味でも、あまり雷を連想させる感じはしませんでした。
今のドライバーらしい、とてもオーソドックスな印象が残りました。

フィーリング的に、私には馴染みにくい部分もあったのですが、このフィーリングがいい・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
物理的な性能が優れていることは明白なので、そういった方々には、とても大きなメリットがあるのではないでしょうか?
1.球のつかまりがいいドライバーが欲しいけど、あまり極端なフックフェースは嫌だ・・・。
2.操作性は多少抑えても、直進力の強いドライバーが欲しい・・・。
3.球のあがりやすいドライバーが欲しい・・・。
という方には、このドライバーはとても魅力的に感じられるのではないでしょうか?
地クラブは、その生産数が少ないことなどもあって、どうしても価格が高くなってしまうこともありますが、生産数が少ないからこそ、ひとつひとつの製品に対しての検査などがしっかりと行き届いているところがあって、結果的に飛距離性能が優れているクラブが多いように思います。
そういった意味でも、このドライバーも多少価格は高めのようですが、それに見合う性能をじゅうぶん持ち合わせています。
正直、私は購買意欲が湧かなかったのですが、また違うスペックで出会うことがあれば、ぜひ試打してみたいです。
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2011年03月06日
KAMUI 456 ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI 456 ドライバー です。

シャフトは FUJIKURA DODECAGON です。
ロフトは9度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.8、シャフト重量は62g、バランスはD3、キックポイントは先調子、クラブ総重量は303gです。
毎年、この季節になると、すごく憂鬱になるのですが、その原因は『花粉』です。
もう10年以上悩まされ続けています。
昨年のこの季節はとても楽に過ごせたので、ひょっとしたら今年も大丈夫なのではないか?と淡い期待をしていたのですが、見事に裏切られました。
聞くところによると、去年の約10倍の飛散量だとか・・・。
外に出ているときは勿論、こうして記事を書いている今でも、目のかゆみとクシャミが止まりません。
目薬と点鼻薬が手放せません。
外出するときは、花粉侵入防止用メガネとマスクをして帽子も被り、かなり広い範囲で顔を覆っているので、すごく異様な雰囲気を周りに漂わせていると思うのですが、この不快感を少しでも軽減させるには仕方ないことだと割り切っています。
恥ずかしい気持ちはありますが、この不快感には勝てません。
去年の夏はすごく暑くて、去年から今年にかけての冬は今度はすごく寒くて、かなり大変な思いをしてきましたが、今度はこの花粉という目に見えない強敵が相手です。
私はほぼ毎年、この強敵に打ちのめされています。
一年で一番ハードな季節ですし、ゴルフのスコアも停滞します。
花粉の季節が終わると呼吸も楽になり、空気が美味しいと感じるようになりますし、目もはっきりと開けることができるようになります。
まだまだ花粉の季節はずっと続きますが、早く終わって欲しいと願っています。

さて、このドライバーですが、私の大好きなメーカー、『KAMUI』のドライバーです。
先日『KAMUI 420』を試打しましたが、あの好印象は今でも忘れることはできません。
一言『すごくいいドライバー』でした。
大手有名メーカーのクラブと違って、それほど頻繁に試打する機会には恵まれませんが、一度試打しただけですごく印象に残った『名ドライバー』です。
今日は再びKAMUIのドライバーを試打するチャンスに巡り合えてとても嬉しく思いました。
色々なクラブを試打していると、気分が高揚する日と、そうでない日がありますが、今日はすごく高揚しました。

『FORGED TITANIUM DIMPLE FACE』とあります。
DIMPLEとは『くぼみ』ということなので、直訳すると『フェース面にくぼみのある鍛造チタン』ということでいいのでしょうか?

ちなみにフェース面のデザインは、こんな感じになっています。
ちょっと変わった感じのフェース面だと思いました。
この『KAMUI』のドライバーには、いわゆる『高反発仕様』と『ルール適合』モデルの2種類があるそうで、今回試打したこのドライバーは『ルール適合モデル』なのだそうです。

このドライバーも、先日試打した『KAMUI 420ドライバー』同様、ヘッド後方に2つのウェイトのようなものが見えます。
『420』のほうが、少し小さかったような気がします。
おそらくこの役割は、重心をコントロールして『安定性』を高めたりすることに役立っているのだと、これまでの経験上思います。
今ではとてもポピュラーになってきました。
このドライバーも、やはり自分でウェイトを取り外すことはできないようです。

『顔』も、すごく良くて、とびきりの美人です。
ほんの少しヘッド後方が伸びているようにも見えましたが、違和感は全く感じませんでした。
むしろ、今からこのドライバーで球を打てるかと思うと、すごくワクワクしてきて、いいインスピレーションを与えてくれました。
一瞬、花粉の不快感を忘れさせてくれました。

素振りをしてみても、なかなかいい感じでした。
思っていたよりも『タフ』な感じのドライバーではありません。
決して『しっかりしていない』という感じではなかったのですが、親しみやすさを感じさせる『ノーマルスペック』なドライバーだと思いました。
『KAMUI』というと、その『飛距離性能の高さ』から、いわゆる『ハードヒッター専用』といったイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、このドライバーはそれほどタフ過ぎる感じはしませんでした。
それほど敷居が低すぎる感じでもなかったのですが、敬遠してしまうようなタイプのドライバーではないと思いました。

ボールを前にして構えてみると、やはりすごくいい感じがします。
『直進性の高さ』を感じさせる『顔』ですし、かといってまずまずの曲線も頭に描いていくことができました。
大きく曲がるイメージはなかなか湧かなかったのですが、すごく自然体で接することができました。
私はどちらかというと、『直線』というよりは、少し『曲線』を頭に描いていったほうが、より自然な感じがして好きなのですが、このドライバーの『真っ直ぐ感』には、すごく好感を持ちました。
こういった打つ前から、いいフィーリングを与えてくれるクラブには、思わず目尻も下がってしまいますし、肩の力も抜け、すぐにでも『臨戦態勢』に入れるような気がしました。
構えづらく感じたり、どうも何か引っかかったり、また逆に何か足りない感じがしたときには、しばらく『お見合い』してしまうように『フリーズ』してしまうこともありますが、今日はすぐにでもスタートすることができます。
このドライバーは初対面ではありますが、もう何度も出会っているような親しみやすさを感じました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その『飛距離性能の素晴らしさ』です。
後輩たちの言葉を借りると、『メッチャ』飛ぶドライバーといえるのではないでしょうか?
はっきり『叩いていける』ドライバーですし、それでいながらタフ過ぎずキャリーも充分稼いでいくことができます。
それほど『ディープ』なヘッド形状だとは思いませんが、スインガータイプの方には、やや合いづらいのかもしれません。
はっきりと『ヒッタータイプ』の方に合いやすいドライバーだと思います。
しかし、このドライバーもたくさんのスペックが用意されているそうなので、幅広い層に支持されるように思いますし、上手く選べばかなり頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
『KAMUIは飛ぶ・・・。』
という伝統をこのドライバーもうまく継承していると思います。
この力強い弾道は、かなり勇気を与えてくれます。

『打感』にも、すごく好感を持ちました。
すごく『柔らかい』というよりは、どちらかというと『しっかりとした』打感だと思いますが、決して硬すぎず、いい感触が手に残りました。
しっかり目の打感を好まれる方には、すごくいいフィーリングが得られやすいのではないでしょうか?
一球打つたびに、すごく楽しくなってきました。
日頃の『花粉のストレス』を、今日はこのドライバーが発散させてくれたような気がします。
こうして夢中になって打っている間は、それほどクシャミには襲われることはありませんでした。

『音』という点でも、すごく自然な感じで好感が持てました。
時間が許す限り、何球でも打っていたくなります。
昔から聞きなれた感じの音ですし、すごく『馴染む』感じがします。
この音は、練習場やコースでの風景にすごくマッチするように思いました。
私は強く叩いていきたいタイプなので、どうしても音が強くなりがちに感じることもありますが、最近は本当にストレスを感じさせる音を発するドライバーには全くといっていいほど出会わなくなりました。
すごく打ちやすいドライバーが増えてきて、私はとても嬉しく思っています。
やっぱりカムイはいいなあ・・・。と、つい口からこぼれてきました。

『安定性』という点でも、すごく高性能なドライバーだと思いました。
このようにカッコいいドライバーなので、いかにも『スイートエリア』が狭そうに見えなくもないですが、実際はそんなシビアなドライバーではないですし、かなりイージーな感じのするドライバーでした。
決して『フェース面のほぼ全体がスイートエリア』といった易し過ぎるドライバーではないですし、ある程度のミート率は要求してくるのかもしれませんが、その要求は決して高すぎる感じはしませんでした。
打点の安定している上級者専用といった感じではありませんでした。
結構直進性の高いドライバーだと思いました。
いい感じでラインを出していくことができました。

『球のあがりやすさ』という点でも、それほとタフ過ぎず、親しみやすい感じがしました。
この『9度』というロフトだと、やはりヒッタータイプの方に合いやすい感じがしますが、先ほども書いた通り、色々なスペックを試す価値があるドライバーだと思いました。
これまで試打してきたドライバーには、『9度』でも上がり過ぎな感じのするドライバーもたくさんあり、そういったドライバーは違うスペックを試してみたいとは全くといっていいほど思いませんが、こういった極上のドライバーでは、色々と時間をかけて試してみたくなる魅力があります。
心の底から試打を楽しむことができます。
いいクラブに出会うということは、ゴルフの大きな楽しみの一つでもあります。
打つ前に予想していたよりも、少し弾道が高い感じがしましたし、いい感じでキャリーがグングン伸びていくので、とても頼もしく感じます。

『操作性』は、程よい感じがしました。
左右に曲げることも、それほど難しくはありませんでしたが、極端な曲がりは出にくい感じがしました。
先日試打した『420』は、直進性よりも操作性が長けているような印象もありましたが、この『456』は、その2つの『いいとこどり』といいますか、『操作性』と『安定性』のどちらもバランスよく秀でているように思いました。
『操作性』という点でだけで考えてみると、『420』にやや分があるような気もしますが、この『456ドライバー』も、結構こちらの要求にも応えてくれる親しみやすい感じがしました。
今度機会があれば、両方同時に試打して比較してみたいと思いました。
普通に打っている限りは、かなり安定性が期待できますし、それでいながら扱いやすいドライバーだと思います。
すぐにでも実戦投入したいドライバーです。

『地クラブの雄』ともいえるKAMUIのクラブは、やはりとてもいいと思いました。
まだドライバーだけで、アイアンなどは試打していませんが、是非チャレンジしてみたいと思いました。
シャフトに貼られてあるシールに、このドライバーの価格が表示されていて、やはり・・・。といいますか、かなり高価なドライバーですが、それに見合うだけの性能の高さは充分に持ち合わせていると思いました。
こういった『地クラブ』は、量販店などでは販売されていないですし、なかなか手にすることはありませんが、こういった素晴らしいクラブだからこそ、より多くの方の手に触れやすいようになると私はすごくいいと思っています。
私はこれまで、地クラブといえるメーカーのクラブを何度か試打してきましたが、共通していえることは、たとえ知名度は低くても、その『性能』『品質』はピカイチだということです。
みんなが使っているようなポピュラーのクラブしか使いたくない・・・。と思われる方には、あまり合わないのかもしれませんが、多くの方が他人と違いながら、それでいて高性能なクラブを使いたいと思っておられるのではないでしょうか?
そういう私も、これまでほとんど大手有名メーカーのクラブばかりをチョイスして購入してきましたが、それはやはり『信頼感』というのも勿論ありますが、私の『知識不足』『経験不足』というのが大きな要因だったように思います。
技術大国ニッポンでは、決して知名度はなくても、優れた技術で作られたゴルフクラブというのは、それこそたくさん存在するのだということを、一昨年あたりから強烈に感じ始めました。
初めて手にするメーカーが多いですが、その都度いい刺激をもらっています。
『KAMUI』は昔から知っていましたし、地クラブメーカーとしては、かなり有名で人気の高いメーカーです。
その昔のいいイメージが全く色あせることなく、今日出会ったクラブにもいい印象を持ったまま試打を終えることができました。
こんないいクラブの存在を私だけが知っているのは、あまりにも勿体ないので、明日早速仲間たちに知らせてみようと思いました。
もし予算に限りがなければ、すぐにでも購入したいドライバーでしたし、また何度でも試打を楽しみたいです。
花粉に悩まされ続ける憂鬱な日々から、今日は少し解放されたような感じがしました。
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2011年02月05日
KAMUI 420 ドライバー

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KAMUI 420 ドライバー です。

シャフトは ダブルキック です。
ロフトは9度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.8、シャフト重量は50g、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は299gです。

久しぶりに出会った『KAMUI』のドライバーです。
私はまだキャリアの浅い頃から、ずっと『KAMUI』のクラブには憧れ続けていました。
『ホンマ』や『ミズノ』『マグレガー』『ブリヂストン』など、大手有名メーカーのクラブを使いながらも、『KAMUI』のクラブのことは知っていましたし、いつかは購入したい・・・。と思っていました。
昔のKAMUIのドライバーを実際に試打をしたことがあるのですが、その性能の高さは今でもよく覚えています。
有名なメーカーでなくても優れたクラブはたくさんあるのだと、その時から『地クラブ』と呼ばれるクラブには興味を持ち始めていました。
何より、周りに持っている人があまりいない・・・。というのも魅力でした。
『カムイプロ(中条)』と、この『KAMUI ワークス』は別会社のようですが、どちらも歴史のあるメーカーです。
『KAMUI』のチタンドライバーは、まだメタル全盛期の頃からありましたし、私が『地クラブメーカー』という存在を初めて知ったのも、KAMUIがきっかけでした。
すごく欲しいドライバーだったのですが、かなり高価(たしか8万8千円)で、手が出ませんでした。
今でこそドライバーのヘッド体積は『400㎤』を超えているのが当たり前ですが、当時の大きさは『300㎤』だったにもかかわらず、とても大きく見えていました。
一般的なドライバーのヘッド体積がまだ『200㎤前後』の頃です。
これくらいヘッドが大きいと、どこに当たっても飛ぶなあ・・・。と思ったことをよく覚えています。
しかし、今では『400㎤前後』のヘッドだと『小振り』と呼ばれるようになったので、時代と共に人の感覚も変わってくるのだと思いました。
あの頃、あまりにもヘッドが大きすぎると、いわゆる『大味』な感じがしたものも少なくなかったですが、今では『400㎤』以上のヘッドでも、すごく繊細なフィーリングが楽しめるようになりました。
それだけ、技術が進んできたのだと思います。

このドライバーは初めてでしたが、こうして見ているだけで、昔の懐かしい記憶が蘇ってきそうです。
『メタル肘』に苦しんでいたのも、ちょうどこの頃だったような気がします。
今ではチタンドライバーのおかげで、右ひじの痛みから解放されました。
その頃は、まだあまりチタンドライバーを使う風潮ではなかったせいか、私もメタルドライバーを使い続けていて、右ひじの痛みにずっと悩まされ続けていました。
チタンドライバーはメタルドライバーに比べて、比重が軽く、しかも強度が高いので、ヘッドを大きくすることができ、それにより長尺化することができたり、『スイートエリアの拡大』につながったりと、かなり大きな進歩につながりましたが、身体にも優しい素材なのだと私は思います。
チタンという素材のおかげで、私は今でもゴルフを楽しむことができます。

ヘッドの後方には、ウェイトのような物が2つ見えます。
取り外せるのかな?と思って見ていたのですが、どうやら自分で交換できるタイプではないようです。
このウェイトも『安定性』を増すために取り付けられているのでしょうか?
もし、自分でウェイトを簡単に交換できるタイプだったら、もっとバリエーションが増えて面白そうだと思いました。
しかし、あまりにも便利すぎてしまうと何だかつまらなくなってしまいますし、ある程度は不自由さがあったのほうがいいのかもしれない・・・。と思いました。
シンプルな構造だから、興味が湧いてくるということもあると思います。
このドライバーを見ていたら、そんなことを感じていました。
『美しさ』と『風格』が感じられます。

とてもオーソドックスで美しい顔をしています。
『420』という名前の通り、やや『小顔』な感じが好感を持てます。
『MADE IN JAPANの美しさ』といったらいいでしょうか?
技術の確かさと安心感を感じさせる『面構え』です。
すごくいい雰囲気が伝わってきます。
このドライバーに出会った瞬間から、一気にテンションが上がっていきましたが、こうして見ているだけでも、更に上がり続けていく感じがしました。
今日は10球や20球では終わらないぞ・・・。と思いました。

素振りをしてみた感じは、適度にしっかりとしていて振りやすく感じました。
シャフトは比較的しっかりとしている印象がありましたが、硬すぎる感じはありませんでした。
ただ、重量的に少し軽い感じがしました。
こういったタイプのドライバーなので、もっと『どっしり感』が感じられるのかと思っていたのですが、少し意外でした。
しかし、これも装着するシャフトを選んだり、自分自身の好みで色々な注文をメーカーが聞いてくれる・・・。ということなので、心配はないと思いました。
『カスタムドライバー』というのは、本当にいいものです。
このドライバーを振っていて、私はもう少し重量が欲しい感じがしましたが、しっかり感があって、あまり重すぎないドライバーを好まれる方には、かなり振りやすく感じられるのではないでしょうか?
シャフトがグラついたり、ヘッドが暴れたりする感じがなかったので、比較的タイミングが取りやすく感じられました。

ボールを前にして構えてみても、さすがの『構え感』です。
KAMUIの品質の高さを感じますし、『地クラブ』と呼ばれるクラブの中で、大きな違和感を感じたものは、これまでありません。
確かに大手有名メーカーと比べると、それほど目にする機会もないですし、知名度もないのかもしれませんが、『地クラブ』こそがスタンダードといってもいいのではないかな?と思いました。
すごくフィーリングに訴えかけるものがあります。
これまで色々なドライバーに出会ってきて、構えづらくない物でも何となく伝わってくるものが少ない・・・。といいますか、どこか『無機質』に感じられる物もありましたが、このドライバーは違います。
いいインスピレーションが湧いてきますし、何か問いかけてくれているようでした。
会話できるタイプのドライバーだと思いました。
こうして構えているだけで、色々な雑念が洗い流されて、ただ軌道のイメージだけが頭に残っていったように感じました。
呼吸が整い、身体全体の余分な力は全て抜け落ちていったようでした。
『丸型』か『洋梨型』かといえば、どちらかというと『洋梨型』といえるでしょうか?
少し『面長』な感じがします。
左へつかまり過ぎない感じがすごく伝わってきました。
すぐにセットアップが完了しました。
試打を開始しました。

一球目から、すごくいい感じで飛距離を稼いでいくことが出来ました。
『カムイ』のドライバーはよく飛ぶ・・・。という印象が昔からありましたが、そのいい印象のまま力強い打球を打つことが出来ました。
素振りをした時に、少し軽いのが不安に感じていたのですが、実際に打ってみると意外と打ちやすくて、いい印象を持ちました。
叩いていけるので、すごく気持ちいいです。
躊躇することなく、どんどん振っていけます。
シャフトも結構走ってくれるので、それも飛距離にいい影響を与えてくれているようです。
この弾道の力強さは、なかなかイージードライバーでは出せないような気がしました。

『打感』も、すごく好印象をもちました。
わりとしっかりとしている感じで、球の感触を味わうことができました。
『硬い』という感じはしなかったですし、手に嫌な感触も残りませんでした。
こういった感触は昔からあるので、とても馴染みやすい感じがしました。
すごく『クリアな打感』といったらいいでしょうか?
ボヤける感じは一切ありませんでした。

『音』という点でも、すごく好感が持てました。
この静かめな音が、いいインパクトを迎えさせてくれます。
どんどん振っていっていけます。
気分も落ち着いていけましたし、集中力が途切れてしまうようなこともありませんでした。
こういった音ならば、すごくミスが軽減されるような気がしました。

『安定性』という点では、最近のドライバーを試打し慣れていると、かなり『シビア』な感じがします。
昔のドライバーと比べると、決してシビア過ぎる感じはしませんが、やはりそれでも『イージー』とはいえない部分が大きいような気がします。
普通に打っていく分には、それほど気を使いすぎることはないと思いますが、大きなミスは容認してくれないタイプのドライバーだと思います。
しかし、このようなタイプのドライバーを求めておられる方は、スキルもしっかりとしていると思いますし、それほど難しくは感じられないのではないでしょうか?
決して誰にでも打ちやすく感じられるドライバーではないですし、ある程度敷居も高い感じがします。
それと、先ほども書きましたが、もう少し重量感が感じられると、私はもっと易しく感じられたと思いますし、弾道を安定させていくことができたような気がします。
最初のうちは、少し揃えづらい感じがしました。
しかし、何球か打っていくうちに、すぐに慣れていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、これもはっきりと『ヒッター限定』といっていいような気がします。
このスペックは、やや『軽量感』を感じましたが、それでもスインガータイプの方には合いづらいドライバーだと思います。
ある程度叩いていかないと、球が浮いてくれないように思います。
このドライバーのロフトは『9度』ということなのですが、いわゆる『リアルロフト』ということなので、日頃実際と異なる『表示ロフト』に慣れておられる方には、かなりタフに感じられるかもしれません。
国内の大手有名メーカーのドライバーの多くが、リアルロフトと表示ロフトの差が大きい物も決して少なくないですし、中には『2度以上』異なる物もあります。
私もこれまで、かなり信じられないようなドライバーに出会ったことがあります。
なので、今ではあまりロフト表示は気にしないようにしています。
しかし、このドライバーは『本来の9度』なのだと思います。
ヘッド形状も、いわゆる『ディープ』ですし、かなり敷居が高く感じられる方も多いかもしれません。
そういった意味でも、このドライバーは決して多くのゴルファーの支持を受けるとはいえないのかもしれませんが、このようなタイプのドライバーを好まれる方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?
私は叩いていきたいタイプなので、こういったドライバーにはすごく魅力を感じます。

『操作性』という点では、とても好印象でした。
こちらの思いにすごく敏感に反応してくれます。
左右にも比較的楽に対応してくれました。
球がつかまり過ぎないので、安心して叩いていけましたが、球もつかまりが弱いとは感じなかったですし、滑る感じもしなかったので、しっかりとつかまえていくことができました。
『フック系』と『スライス系』でいえば、どちらかというと『スライス』が打ちやすいといえるのかもしれません。
私はこのドライバーのつかまり過ぎないところに安心感を感じましたが、ヒッタータイプの方でもスライスに悩んでおられる方には、やや難しく感じられるかもしれません。
しかし、このドライバーはいわゆる『カスタムドライバー』ということなので、自分の好みに作ってもらえば、かなりフィットするのではないでしょうか?
ここに大量生産にはない、良さがあると思います。
『世界にひとつだけの自分の為だけに作られたクラブ』というのは、その愛着の強さが全く違います。

近頃は大手有名メーカーでも、このような『コンパクトサイズ』で叩いていけるタイプのドライバーが増えていったような気がします。
最近、特に印象深いのが、『ブリヂストン ツアーステージ X-DRIVE 705 Type415』や『ヨネックス EZONE タイプ 420 ドライバー』などです。
この2本は私の大のお気に入りです。
メタルドライバーの最初の頃はヘッド体積がだいたい『180㎤』くらいだったと思うのですが、それがいつの間にか200㎤を超え、300㎤をオーバーし、『400㎤』という大台を迎えることになりました。
いったいどれくらいまで大きくなるのだろう?
と思っていたのですが、ルールで『460㎤』というように定められて、一応落ち着くことができました。
ルールで決められるまでには『500㎤』を超えるものもあったので、そのドライバーを作ったメーカーは大変だっただろうと思います。

なので、このドライバーのように『400㎤』を少し超えるくらいの大きさというのは、決して初めてのことではないですし、2007年くらいはたくさんあったような気もします。
そういった意味では、『昔に戻った』といえるのでしょうか?
何度も書きますが、『ルールギリギリの大きさ』が必ずしも最高ではないと思いますし、ある程度小さ目なほうが易しく感じる部分もあると思います。
特にセッティングという点で考えてみると、アイアンは小振りなのに、ドライバーだけ大きければそのセットのマッチングは合っていないように思います。
なので大きくても、『400㎤』をちょっと超えたくらいまで・・・。というのが、私なりの限界値です。
そういった意味でも、このドライバーにはすごく好感を持ちました。
アイアンなどでもそうですが、『小顔』のクラブにはすごく惹かれるものがあります。
構えたときに、いいイメージが出しやすいので、そこが易しさにもつながっていると思いますし、打点も揃えやすいです。
今日はすごく楽しい試打ができました。

色々なクラブを試打していて、気に入ったクラブがあると、私はそれを仲間たちにすぐに勧めたくなるので、このドライバーのことも明日早速みんなに勧めてみようと思いました。
『エポン』や『JBEAM』『MIRAI』『ロマロ』『ミステリー』などが『地クラブ』といえるかどうか、私には分かりませんし、その存在を知ったのも、つい最近です。
しかし、この『KAMUI』は、間こそあいていますが、私がまだキャリアが浅かった頃から知っていたので、今日はすごく懐かしい気分のまま試打を終えることが出来ました。
予定よりも、かなり多く球数を打ってしまいました。
楽しい時間というのはとても早く過ぎてしまうもので、もう帰らなくてはいけないのかと思うとすごく残念でした。
またこのドライバーを試打する機会を是非持ちたいと思いましたし、他のメーカーとの比較もしてみたいです。