パワービルト
| HOME |
2014年03月23日
パワービルト MS ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは パワービルト MS ウェッジ です。

シャフトは オリジナルスチールシャフト です。
ロフトは60度、クラブ長さは34.5インチ、シャフト重量は80g、バランスはD1、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は445gです。

何て巨大なウェッジだろう・・・。と思いました。
目が点になってしまいました。
パワービルトのウェッジを試打するのは初めてだと思うのですが、それよりもこの大きさに圧倒されてしまいました。

まさに『NEW CONCEPT GEAR』です。
ドライバーはルールギリギリまで大きくなりましたが、ウェッジでここまで大きくするメリットは何なのでしょうか?
私には全く分かりませんでした。


マイウェッジと大きさを見比べてみたのですが、あまりにも違いすぎます。
見慣れていないせいか、頭がクラクラしそうです。

大きさだけでなく、形状にも特徴があります。
ソールが、かなり出っ張っている感じがするので、バンカー用なのかな?と思いました。

『超超超ワイドソール』です。
体験したことのない広さです。
残念ながら今日はバンカーやアプローチ練習場で試すことができなかったのですが、もし芝やバンカーで使うとなると、どのようにソールが反応するんだろう・・・?と思いました。
全く感覚が通じにくいような気もしました。



このソールの凹みにも、何らかの意味があるのだろうと思うのですが、何しろ全体的な大きさに圧倒されて、それを探っていく気持ちにはなれませんでした。

このオリジナルグリップは、まずまずです。
ラバーの柔らかさを感じることができました。

ネックの長さは普通だと思うのですが、ヘッドがあまりにも巨大なので、少し短く見えてしまいました。
かなり『頭でっかち』なウェッジです。

フェース面にミーリングがあるのか、近くでよく見てみたのですが、刻まれていませんでした。

素振りをしてみると、これだけ大きなヘッドですし、さぞかし全体的に重くてヘッドも利きすぎているんだろう・・・。と思ってしまいますが、実際はそれほどでもありませんでした。
見た目と振り感が、かなり違うので、何といいますか『狐につままれたような』感じです。

ボールを前にして構えてみても、かなり違和感がありました。
それは『形状』というよりも、やはり『大きさ』です。
形状自体は比較的オーソドックスに見えました。
ただ、どうしても苦手意識が芽生えてしまいました。
親しみやすいタイプのウェッジだったら、すごくフレンドリーですぐに受け入れてくれそうに感じるのですが、このウェッジは違いました。
何だか撥ねつけられているような感覚をもちました。
イメージが全く出ませんでした。
どのように打っていっていいのかが全く解りませんでした。
ボールもすごく小さく見えます。
ボールとクラブの『大きさのバランス』が合っていないように感じました。
昔、ボールの大きさで『ラージサイズ』『スモールサイズ』と分けられていたことがありますが、今日は、その『スモールサイズ』を連想しました。
しかし、そのスモールサイズよりも、ずっと小さく見えてしまいます。
ドライバーに限らず、ウェッジやパターまで、ヘッドが大きいほうが安心する・・・。という方もいらっしゃると思います。
しかし私は逆で、あまり大きすぎる物が苦手に感じることが多いです。
ボールの大きさは変わらないのに、そのボールが小さく見えてしまうとイメージが出しづらいですし、不安に感じます。
ウェッジは他のクラブよりも、より繊細なイメージを頭に描いてからショットしたいですが、今日はそれができませんでした。
かなりの『アバウト感』の中で打っていかなくてはならない・・・。と覚悟しました。
どのようになるか結果は、こちらでコントロールできないような気がしました。
『出たとこ勝負』で打っていくしかない・・・。と思いました。
ひとつ救いなのが、ここが練習場だということです。
ミスをしても、それが経験値として蓄積されていくだけです。
構える時間が長くなるにつれ、緊張感が増していきました。
なかなかテークバックのタイミングがつかめませんでした。
深呼吸をして、気持ちを落ち着かせました。
試打を開始しました。

最初からダフってしまいました。
イメージを描かず、アバウトに苦手意識をもちながらショットしたので、仕方ないような気もしました。
結構強くダフってしまったので、マットが少しズレてしまったようです。
巨大なヘッドが落下するエネルギーは、いつもよりは大きいのかな?と思いました。
数球打って、ようやくクリーンにヒットすることができました。

『打感』はまずまずだと思いました。
あまり感覚が伝わってきませんでした。
『繊細なフィーリング』を出していくことができませんでした。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といったところでしょうか?
かなり大きなヘッドですが、それがあがりやすさを邪魔しているようには感じませんでした。

『安定性』という点では、正直難しく感じました。
それは『左右』というよりも『前後』のミスが出やすいと感じました。
感覚が出せないので、なかなか思ったところに落としていけませんでした。
これまでの経験が上手く活かせていないように感じました。
ウェッジはロフトが寝ているので、元々左右には曲がりにくいですが、それ以上にヘッドの大きさによる曲がりにくさもあるような気がしました。

スピン性能は普通だな・・・。と思いました。
特にスピン性能が優れているとは感じませんでした。
これだけ大きなヘッドなので、どんなスピンが掛かるのだろう?と興味があったのですが、実際はノーマルサイズと大きな違いは見られませんでした。

先ほども書きましたが、かなり距離感が出しづらいです。
どのようにして打っていけばいいのかも、よく解らないですし、イメージが出ないまま打っていたからなのかもしれません。
シビアに落としどころを決めて・・・。といったことが全くできませんでした。
改めて、今日は練習場で良かったな・・・。と思いました。

『操作性』という点では、かなり難しく感じました。
『操る』という感覚には全くなれませんでした。
色々な細工をしてみよう・・・。という気も起きませんでした。
この大きさですし、かなりの『オートマチック系』であることに違いはないと思うのですが、それ以上に私の心が超ビッグサイズに負けていたのかもしれません。
ビッグサイズ=ビックリサイズといっていいような気もしました。

今日は練習場のマットの上からだけの試打でしたが、これがもし実戦と同じようなシチュエーションだったら・・・?と思うと、少し怖くなりました。
特にバンカーだったとしたら、かなり苦戦したのではないか?と思っています。
ヘッド(ソール)の落としどころが普通のショットよりも、よりシビアなバンカーでは、このウェッジをどのように扱っていいのかが全く解りません。

ずっと『異次元』の中で試打しているような感覚がありました。
これまで出会ったことのない『未知』のクラブに出会いました。
私がこれまで経験してきたことが、殆ど通用しないというのを経験しました。
まだまだ私の知らないクラブは世の中にたくさんあるんだな・・・。と思いました。

今日はずっとこのウェッジの『大きさ』に圧倒されました。
形状自体は比較的オーソドックスだと思うのですが、『ヘッド全体の大きさ』や『ワイドソール』『ソールの出っ張り』に最初から負けていたような気がします。
このクラブの試打をこれから何度も繰り返しても、おそらく慣れるようなことは無いような気がします。
気持ちが逃げているように感じますし、改めてゴルフはメンタルが重要だと気づきます。
私はウェッジの練習が大好きで、練習時間の殆どを割いています。
しかし、今日は気持ちが『後ずさり』してしまいました。
予定の球数を終えて、すぐに返却しました。

私にはかなり合いづらいタイプのウェッジですが、その反面、とても個性的でいいという思いもありました。
聞くところによると、このクラブは公式競技でも使えるのだそうで、『実戦向け』といえるのだと思います。
いくら斬新な発想や奇をてらっていても、それが『ルール違反』であれば、あまり意味が無いのですが、ルールの範囲内であれば、どんどん新しいクラブが出てきて欲しい・・・。と、いつも思っています。
『クラブの個性』があまり感じられなくなって、気持ちが盛り上がらないこともあります。
いい意味でいえば、海でいう『凪(なぎ)』の状態なのですが、今日はかなり心の大波が立っていました。
しかし、その大波は期待感を込めた荒波でした。
私がこのクラブをコースで使うことは無いですが、既にこのクラブを愛用しておられる方もたくさんいらっしゃると思います。

『無用の用』という言葉を思い出しました。
昔、子供の頃見ていたアニメ『一休さん』で、安国寺の外観和尚が、一休さんに説いていた回を思い出しました。
それは、一見役になっていないように見えるものでも、実際は何らかの役に立っている。世の中に無駄なものなど何一つ無い。という意味だったと思います。
とても感銘を受けたのをよく覚えています。
ただ、正直いいまして、私にとって、この大きさは『無用』であると強く思いました。
大きくないほうがいいと思いました。
『大きすぎる』と実感しました。
『過ぎたるは及ばざるがごとし』という言葉も浮かんできました。
しかし、これはあくまでも私がこのウェッジの大きさに対応しきれていないからですし、私の対応能力が低いからに過ぎません。
この大きさを使いこなしておられる方はたくさんいらっしゃると思います。
このウェッジには苦手意識をもちましたが、これからも各メーカーには『個性』あるクラブを発表し続けて欲しいと思っています。
他のメーカーのヒットクラブの『後追い』をするのではなく、どのメーカーも『先行型』で私たちゴルファーにアピールして欲しいと思いました。
色々な個性あるクラブがたくさん登場することによって、ゴルフクラブがより洗練されていくのではないでしょうか?
こういった大きいウェッジを敢えて発売したパワービルトにはメーカーとしてのプライドを感じましたし、好感をもつことができました。
さすがは老舗メーカーです。
私がビギナーの頃から憧れ続けてきたメーカーのひとつです。
あまり見かけることはありませんが、これからもパワービルトのクラブには大いに期待していきたいと思っています。
| HOME |
2010年08月12日
パワービルト エアフォースワン 777トリプルセブン ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは パワービルト エアフォースワン 777トリプルセブン ドライバー です。

シャフトは フジクラ Motore テクノロジー です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は52g、トルクは5.1、キックポイントは先中調子です。
今、NHKで『夫婦ゴルフのすすめ』というゴルフレッスン番組が月曜日の22時から放送されています。
この番組は、とても解りやすいレッスンで有名な青山薫プロが出演されています。
ビギナーの方から上級者の方まで、参考になることがとても多いと思います。
以前も書きましたが、私は以前、他局の青山薫プロのレッスン番組を観て、すごく参考になりましたし、今でも強く記憶に残っています。
録画したDVDを友人にも見せたところ、スランプから立ち直った人もいます。
ゴルフには数え切れないほどたくさんの理論や考え方などがあると思いますし、たくさんの素晴らしいレッスンプロがいらっしゃいます。
そんな素晴らしいレッスンプロの中でも、青山薫プロはとても素晴らしい方の一人だと思っております。
これから番組がどのように進んでいくのかは私は解りませんが、もしお時間のある方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか?
きっと、これから先のゴルフライフに役立つことがたくさんあると思います。

さて、このドライバーは、パワービルトのニュードライバーです。
今年の3月にパワービルトのドライバーを試打して以来のニュークラブです。
前回試打した『エアフォースワン ドライバー』は、名前はとてもカッコいいと思っていたのですが、クラブ的には私には難しいタイプのドライバーでした。
私にとって、かなり扱いづらいタイプだった・・・。という印象が今でも残っています。

私はパチンコを全くやらないので、よく解りませんが『777』という、とても縁起のいい数字が刻まれています。
パチンコをやられる方にとっては、たまらない数字なのではないでしょうか?
この数字を見ていたら、つくづくパワービルトは『ネーミング上手』だな・・・・。と思いました。

このドライバーも、前回の『エアフォースワン』同様、ヘッド内部に窒素が重点されているようです。
学生の頃、化学の時間に『すいへーりーべーぼくのふね・・・・』といいながら元素記号を覚えていたのが思い出されます。
大気中に最も多いのも『窒素』だと学びました。
それまではずっと『酸素』が一番多いのだろうと思っていて、すごく意外だったのでよく覚えています。
そんな懐かしい記憶が、この『NITOROGEN』という文字を見ていたら蘇ってきました。

最近のドライバーらしく、ヘッド後方が伸びていますし、どことなく『トライアングルヘッド』に見えなくもないですが、それほど強い拒絶反応は持ちませんでした。
これくらいまでならば、『異型ヘッド』とは呼べないくらいに抑えられていると思います。
これまでの経験から、あくまでも『機能性を重視』した設計になっていると思うのですが、出来るだけ『違和感』や『構えづらさ』といったものを排除しているような気がします。
こういった形のドライバーにも、これまで数多く出会ってきているので、それほど強く驚く感じもしなかったですし、正直いってそれほど新鮮みもなかったような気もします。
やはり今は、メーカー名は違えど、かなり似た形状のクラブばかりを見かけるような気がします。
昔ほど『メーカーの個性』といったものが感じにくくなっているのかもしれません。

かなり平べったい形状のヘッドです。
こういったところも、これまでたくさん出会ってきたような気がします。
このような形状のドライバーに初めて出会ったのは、確か『コブラ』だったように思うのですが、その時はすごく驚きましたが、今では全く驚きません。
かなり『スタンダード』になってきているような気がします。
こうして見ているだけで、このドライバーの性能やクセのようなものがつかみやすい感じがします。

素振りをしてみても、予想通りの『軽量感』と『柔らかさ』です。
最初の頃は、こういった感じのドライバーをずいぶん持て余してきたような気もするのですが、最近は少しずつ対応できているような気がします。
クラブによってスイングを変えるべきではない・・・・。と自分自身にいつも言い聞かせているのですが、こういったクラブには、つい『よそ行きのスイング』をしてしまっている感じがします。
必ずしも、私にとって『ベストマッチ』とはいいづらい部分があるような気もするのですが、私自身の『対応能力』を上げていくには、こういったクラブをどんどん振っていくことも意義あることなのだと思いました。

ボールを前にして構えた感じは、ちょっと『フックフェース』に見えたのですが、それほど気になり過ぎることはありませんでした。
こういった形状のクラブを構えると、私は無意識に少し右を向いて構えたくなります。
右から大きく回して戻していきたい・・・。という心理がはたらくようです。
間違っても『チーピン』を打たないように、引っ掛けないように・・・などと余計なことを考えてしまいます。
自分自身の防衛本能がはたらいているのかもしれません。
構えたときは、なるべく余計なことを考えずに、そのクラブの『美顔』を眺めながら、いいイメージを出していきたい・・・。と普段は思っているのですが、なかなかそうはさせてくれないクラブもやはりあります。
このドライバーは、それほど強い苦手意識は持たなかったのですが、いいイメージが次から次へと沸き上がってくるような感じでは正直言ってありませんでした。
しかし、苦手だからとずっと逃げてばかりいては、いつまでたっても克服することは出来ないので、今日はいいチャンスだと思いました。
自分の殻を一枚破る為には、こういったクラブの力を借りなくてはいけないような気がしました。
店員さんの説明によると、このドライバーのヘッド体積は『430cc』なのだそうです。
そういわれてみるまで、気付きませんでした。
ルールギリギリの『460cc』だと、何の疑いも持たずに思っていました。
それくらいヘッドが小さく見えませんでした。
『残りの30cc分』は何処へ行ったのでしょうか?
試打を開始しました。

『球のあがりやすさ』という点では、この形状らしい予想通りのあがりやすさでした。
これまで出会ってきた同様のドライバーとあまり変わらないような気がします。
中にはもっとしっかりとしたスペックのドライバーもありましたが、このドライバーは、かなり『ソフト目』に仕上がっていると思います。

シャフトに貼られているシールを見ると、このドライバーはヘッドスピードが『35~39』の方を対象に作られているようです。
私にはなかなか合いづらいスペックにはなっていますが、思っていたよりも打ちづらくは感じませんでした。
高く上がりすぎる感じは、なかなか抑えていくことが出来ませんでしたが、まだまだ修行が足りないのだと思いました。

『操作性』という点では、正直言って難しい感じがしました。
なかなか自分のイメージに合うボールを打つことが出来ませんでした。
色々な『ライン』には乗せづらい感じがしました。
『若干のフックフェース』が効いているのでしょうか?
右へスッポ抜ける感じはあまりしませんでした。
時々トゥ寄りでヒットしてしまうこともあったのですが、意外と曲がりが小さく感じられました。
自分のイメージした曲線を描いてくタイプのドライバーではない・・・。と打つ前から思ってはいましたが、やはり実際に打ってみてそういった感じがしました。
しかし、このドライバーは最初から私のようなタイプに合わせて作られているわけではないですし、こういったドライバーに好感を持たれる方もたくさんいらっしゃると思います。

『打感』は、まずまず・・・・。だと思いました。
フェースがよく弾いてくれる感じがしましたし、硬すぎない感触なので、球数を多く打ってもストレスに感じることはありませんでした。
感触だけで、どこでヒットしたかは解りづらい部分もあったのですが、球筋が大きく乱れる感じもしなかったので、これくらいでちょうどいいのだと思いました。
『ワイドスイートエリア』ドライバー独特の感触だと思いました。
いい意味での『大らかさ』があるドライバーだと思いました。

『音』も、思っていた以上に大きすぎず、好感を持てました。
全くストレスを感じません。
周りに人がたくさんいても、気になることはありませんでした。

『安定性』という点では、これまでのこういったドライバー同様、好印象でした。
私は打点が結構ブレてしまったのですが、思っていたよりも弾道には影響がありませんでした。
打ち出し方向さえ間違わなければ、ある程度の方向性は約束されているような気がします。
余計な『サイドスピン』が掛かっていて、途中から曲がり出す感じもしませんでした。
『直進力』の高いドライバーだと思います。

このシャフトが、私には難しく感じられました。
私は叩いていきたいタイプなので、このシャフトは慣れるまでに少し時間がかかるような気がしました。
強く叩きにいけばいくほど、『切り返し』のタイミングが取りづらく感じてしまいました。
自分でも上体が緊張しているのが解ったので、もっとリラックスして打つようにしないといけないと思いました。

『飛距離性能』という点では、今の私の未熟な腕では、このドライバーの高いパフォーマンスを充分に発揮することが出来ませんでした。
弾道の上がり過ぎを抑えることも出来ず、球が途中から失速してしまっているような感じがしました。
『伸びのある球』を打つことは容易ではない感じがしました。
このドライバーの大きな特長のひとつである、『窒素充填』の効果も、私の鈍い感覚では感じ取ることが出来ませんでした。
しかし、このドライバーがターゲットとされてあるヘッドスピードの方には、かなりの効果が感じられるのではないでしょうか?
前のモデルも同じように『窒素充填』でしたし、続けるということは、それだけ効果があるからだと思います。
先ほども書きましたが、今はクラブの個性があまり感じられなくなったような気がします。
そういった点で考えてみても、こういったメーカー独自の工夫は、とても面白いと思います。

ヘッドの中に気体を充填する・・・。ということは、『メタル』の時代からありましたし、決して目新しい感じは正直言ってしないのですが、メーカー毎の個性を求めたい私としては、これからもこういった工夫が続けて欲しいと思っています。

こういったとてもカッコよくてセンスのあるデザインをしているので、次回はもっと『叩ける』ドライバーにも出会ってみたいと思いました。
『スインガータイプ』のドライバーもいいですが、『数量限定』でもいいから『ヒッタータイプ』のドライバーにも出会ってみたい・・・。と、昔からパワービルトと関わりを持つ私は思ってしまいました。
今年、2本目のパワービルトのドライバーでしたが、前回の『エアフォースワン』よりも、こちらの『777』のほうが私は好感を持ちました。
それは主に『構え感』と『音』が、今回のほうが良くなっているような気がするからです。
前回よりも、今回のほうが私は好感度がアップしているので、次回作にも大いに期待できる気がしました。
| HOME |
2010年03月03日
パワービルト エアフォースワン ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは パワービルト エアフォースワン ドライバー です。

シャフトは フジクラ SPEED RATED です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.2、シャフト重量は60g、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は310gです。

久し振りに手にしたパワービルトのクラブです。
パワービルトといえば、今では目にする機会が減ってしまった印象がありますが、私がゴルフに興味を持ち始めた頃は、とてもよく目にしていましたし人気が高いメーカーでした。
特に青木功選手がパワービルトのアイアンを使用して一生を風靡していました。
今でこそ『ダンロップ』や『テーラーメイド』のイメージが強い青木選手ですが、私の中では『パワービルトの青木功選手』というイメージが強く残っています。
そのパワービルトのアイアンを私も使ったことがありますが、とてもタフで美しいアイアンでした。
そんな青木選手に憧れて、私はキャディバッグを買いました。
まだ自分のクラブを持っていない時に、最初にパワービルトのキャディバッグを買いました。
初めて買ったキャディバッグがパワービルトの9,800円の濃紺のモデルでした。
キャディバッグを買ったことで、自分も初めてゴルファーの仲間入りが出来たのだと、すごく嬉しく思ったことをよく覚えています。
毎日、部屋でキャディバッグを眺めては、独り悦に入っていました。
ネームプレートに自分の名前が彫られていたことも、嬉しくてたまりませんでした。
まだゴルフを始めたばかりの若造でしたが、一人前に扱って貰えたような気がしていました。
その頃は今よりももっとゴルフというスポーツに畏敬の念を持っていたと思うのですが、今の私はちょっと横着になっているような気がします。
『純な気持ち』をどこかに置き忘れてしまったいる感じがします。
あの頃のように、もっとゴルフに対して真摯な気持ちで向かっていかなければならない・・・。と思いました。
もっと純粋にゴルフを楽しんでいきたいと思います。
今はどうしてもスコアのことなど、余計なことを気にしてしまいますが、始めたばかりの頃はスコアはともかく、ボールを打つことが楽しくて仕方ありませんでした。
ゴルフ場や練習場の空気を吸っているだけで幸せでした。
そういったたくさんの思い出が、このパワービルトという老舗メーカーのクラブに久し振りに出会うことによって蘇ってきました。
もっと初心に返らなければならないと思いました。

さて、このパワービルトのニュードライバーですが、とてもカッコいい名前が付いています。
『Air Force One』というのは、確か『アメリカ大統領専用機』のことだと思うのですが、乗り物好きで飛行機好きの私にはとても惹かれる名前です。
今まで、よくこの名前が残っていたな・・・。と思います。
クラブに付けられる名前には、そのメーカーの願いや理想などが込められることもあると思いますし、そのクラブのイメージを大きく左右することがあります。
そういった意味でも、このネーミングはとてもセンスのある名前だと思いました。
私の中では未だにパワービルトのドライバーといえば、『パーシモン』がすぐに頭に浮かぶのですが、今はかなりの年月が経っています。
パーシモンであるはずがありません。
こうして見ていても、色々なハイテクが注ぎ込まれているようです。

写真ではよく見えないのですが、フェースのトゥ側に、『2.6mm』と記されています。
フェースがそれだけ薄くて、反発性能に優れている・・・。ということなのでしょうか?
高反発全盛の頃は、よく『フェース厚』という言葉が使われていましたが、『SLEルール適合品』を手にするようになってからは、全くといっていいほど使われなくなったような気がします。
それでいて、『ルール適合品』なのだから、かなりの創意工夫が施されているのだろう・・・。と思いました。

素振りをしてみた感じはまずまず・・・。といった感じでした。
変なクセもないような気がしました。
この試打クラブを借りる前に、店員さんから
「このクラブはちょっと重く感じるかもしれません・・・・。」
と言われていたのですが、実際に振ってみると、そんな感じはしませんでした。
日頃よく出会う試打ドライバーの感覚のまま振っていくことができました。
シャフトも硬いとは思わなかったですが、頼りない感じはしませんでした。

ボールを前にして構えてみると、途端に苦手意識が芽生えてきました。
かなりキツイ感じです。
私が苦手とする『四角形ドライバー』ではないのですが、その『フェース角』に、かなりの苦手意識を持ってしまいました。
フェースがかなり左を向いています。
自然と『左へ巻いてしまう』球が出そうな気がしました。
構えづらく感じましたし、何処を目標にして構えていいのかも解りませんでした。
イメージラインもいい感じのものは出せませんでした。
どうしても左へと強烈に曲がってしまう『バナナフック』ばかりが頭の中を駆けめぐりました。
こうして構えているだけで、体全体に冷や汗をかいてしまいそうでした。
最近は『チーピン恐怖症』も、殆ど出なくなったのですが、今日はこのままだとまずい・・・。と思いました。
なかなかテークバックのタイミングが取れません。
少し固まってしまっている感じがしました。
このままでは『ドライバーイップス』に掛かってしまいそうな気がしました。
しかし、これは『フッカー』であり、左へのミスをたくさん重ねてきた私の感想なので、『スライサー』の方や、絶対に右へのミスを無くしたい方には、かなり構えやすく感じられるのではないでしょうか?
明らかに『フッカー』よりは、『スライサー』の方に易しいドライバーだと思います。
何とかいいイメージを持っていこう・・・。と思いながら、試打を開始しました。

まず感じたのが、その印象的な『甲高い音』です。
あまりにも高くて耳鳴りがしそう・・・。という感じではなかったのですが、私はこの音には馴染むことができませんでした。
正直言って、かなりこの音に違和感を感じてしまいました。

ソールのところに『NITROGEN POWERED』と記されています。
聞くところによると、このドライバーはヘッドの中に『窒素』が充填されていているのだそうです。
その工夫が、こういった音の原因にもなっているのだそうです。
ヘッドの中に、窒素などの気体を充填する・・・。ということは、別に珍しいものでもないですし、そのことを聞いて、私はとても懐かしい・・・。と思いました。
昔は、結構頻繁に目にしたような気がします。
私はこういった創意工夫が素晴らしいことだと思ったのですが、この音はどうしても馴染むことができませんでした。
無意識にインパクトを緩めたり、細工しようとしている自分がいました。
とても自分のスイングをさせて貰えませんでした。

『方向性』という点でも、すごく苦戦してしまいました。
やはり構えたときのイメージ通り、一球目から左へ曲がっていきました。
ボールは意識やイメージの通りに飛んで行きやすいものだと改めて感じました。
それはいいイメージの時よりも、悪いイメージの時のほうが、その傾向が強いと思います。
実戦でも、左の池やバンカーが気になると、不思議とそこにボールが吸い込まれるような経験を何度もしてきましたが、今日もそんな感じの軌道を描いていきました。
やはり意識やイメージといったものが、弾道に大きく影響するのだと思います。
私は普段でもいいイメージを描いてからでないと、ショットしないようにしていますし、構えた時に瞬時にいいイメージが描けるように日頃から訓練しているつもりです。
構えて時間を掛けると、筋肉が硬直してスムーズに動かないこともありますし、あまり時間を掛けると、同伴競技者や後ろの組に迷惑をかけるからです。
白洲次郎さんではありませんが、私も『PLAY FAST』を心掛けているつもりです。
しかし、今日はそのいいイメージをなかなか描いていくことができませんでした。
そんな中途半端な状態で打ってしまうのだから、いい球が打てなくて当然だと思いました。
このドライバー云々ではなくて、私の想像力の貧困さもミスショットの大きな要因だと思いました。
何とか右へ曲げてやろう・・・。と思い、トライしていったのですが、なかなか上手くいきませんでした。
それはやはりこの『音』も大きな原因のような気がします。
かなり苦戦してしまいました。

『打感』は、まずまず・・・。だと思いました。
とても好感触で、いつまでも柔らかい感触が手に残る・・・・。という感じではなかったのですが、それほど違和感を感じることなく打つことができました。
最近は、とても好感触のドライバーが増えてきましたし、打感や音で、そのクラブの品質を感じることがあるのですが、そういった点でいうと、このドライバーは正直いいまして『平均的なレベル』なのかな?と思いました。
しかし、その打感よりも『音』が強烈に印象に残るので、なかなか感触を楽しむまでには至りませんでした。

『球のあがりやすさ』という点では、見た目の印象通り・・・。という感じがしました。
ここ数年よく見かける形状ですし、こういったドライバーが今は主流なのだと思います。
最近はあまり『ディープヘッド』を見かけなくなりました。
最近の印象に残るディープヘッドドライバーといえば、私は『HONMA BERES TW914 ドライバー』をすぐに思い浮かべるのですが、それ以外は殆ど見かけません。
先日も書きましたが、やはり今は『叩けるシャロー』が増えてきているような気がします。
『ディープフェース』であっても、『シャローバック』のものが、すごく増えてきました。
このドライバーも、そういった類のひとつだと思います。
割とシャローではありますが、意外と低く抑えていきやすいところがあり、そういったところに私は好感を持ちました。
やはりドライバーの弾道は幾分低く抑えていきたい・・・。と考えています。
実戦では低めの弾道の方が、安心できるところがあります。
今はかなり高性能化が進んで、低くても直進力の強いドライバーが増えてきました。
そういった意味でも、このドライバーの弾道の高さには、まずまず好感を持つことができました。

『操作性』という点では、かなり難しく感じられました。
先ほども書きましたが、私ではどのように打っても左への打球しか打つことが出来ませんでした。
最初真っ直ぐ飛んで、途中から左へ曲がる・・・・。というのならまだ解るのですが、『打ち出し方向』そのものが最初から左へと向かっていました。
何球打っても、なかなか改善の兆しが見られませんでした。
このようなフックフェースには、最初から大きく右を向いて、そこから回していく方法がありますが、今日はそういった工夫をあまりする気にはなれませんでした。
『打感』はまずまず・・・。だったとしても、『構え感』『音』という点が、かなり私にとっては難しく感じられる部分でした。
本当ならば、もっと粘っこくならなくてはならないのですが、今日はアッサリと諦めてしまう自分がいました。
また自分の悪い所が出ちゃったな・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点でも、これだけ大きく左へ曲がってしまうのですから、いい結果が得られませんでした。
『フック系』は飛ぶ・・・。とは昔から言われてきたことではありますが、やはり出来るだけ『ストレート』に近い球のほうが飛距離は稼いでいきやすいのだと思います。
私が打った弾道を何度見ても、『ロス』が大き過ぎて『飛距離』という点で損をしている・・・。と思いました。
このヘッドの中に窒素が注入されていることによる飛距離性能の大きさも、私は感じとることが出来ませんでした。
この音や構え感が気にならずに感性の鋭い方ならば、きっと敏感に感じ取られるのだろうとは思うのですが、私にはどうしてもそれを感じ取ることができませんでした。
叩いていけばいくほど、結果が伴わない感じがしました。
かなり苦戦してしまいました。

今日は、私にとってたいへん思い出深いメーカーの『パワービルト』ということで、最初から何だか感傷的になったり、昔の『イケイケゴルフ』をしていた頃を思い出したのですが、結果があまり芳しくありませんでした。
『音』と『構え感』さえ、もう少し違っていれば、もっと違った結果が出ていたような気もするのですが、今日はどうすることも出来ませんでした。
しかし、今日は今日、明日は明日・・・。だと、あまり思わしくない結果の時は思うようにしているので、また出来ればパワービルトのドライバーにチャレンジしたいです。
そして、決して初心を忘れてはいけない・・・。と自分自身を戒めようと思いました。
今日はいい内容の試打が出来ませんでしたが、自分自身のゴルフを振り返ることが出来て、とてもプラスになった一日です。