三浦技研
2023年09月03日
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マイアイアンでアプローチ練習をしました

今、メインで愛用しているアイアンで、アプローチ練習をしました。

三浦技研 CB-1007の8番です。
このアイアンは通常のショットはもちろん、グリーン周りのランニングアプローチで大活躍してくれています。
通常、ランニングアプローチは7番をイメージされる方が多いかもしれませんが、私は8番を愛用しています。
昔なら7番でしたが、今のアイアンはロフトが立ちすぎているので、距離感(足の長さ=ラン)が合いません。
転がりすぎです。
このCB-1007も、最新のアイアンと比べると、ロフトは落ち着いた感じになっていますが、それでも私の感覚ではちょっと立っているので、いろいろと試してみた結果、8番が一番しっくりきました。
今のアイアンはかなり『スタンディングロフト化』しているので、ランニングアプローチは何番でするのでしょうか?
私は使ったことがないので分からないですし、考えたこともありませんでした。
PWくらいがいいのかもしれないですし、場合によってはAWやSWということもあるかもしれません。
一般的に言われていることや、『常識』といわれることにとらわれず、自分の感覚で選んでいきたいですね。

形・大きさ・質感・・・。
全て私好みです。
ミラー仕上げでなく、サテン仕上げなので、今日のように晴れの日でも眩しくないのがいいですね。
ミラー仕上げもカッコいいですが、私はサテン仕上げのほうが好きです。

彫りの浅いハーフキャビティですが、すごく『面』が安定していて、扱いやすい印象があります。

それは普段、このMB-5003で練習することが多いからだと思います。
コースで使うのが多いのはCB-1007。
練習する時間が長いのはMB-5003。
MB-5003を使い慣れていると、CB-1007がオートマチックタイプに感じられるほど、キャビティの恩恵を感じます。
そして面白いのが、どちらを使っても、18ホールを回ってスコアが大きく変わらないということです。
マッスルバックだからスコアが悪く、キャビティだからスコアがいいということでもなく、その逆もありません。

ラージサイズではなく、適度に小ぶりなので、こうしてラフの抵抗を最小限に抑えられるのがいいですね。
写真はCB-1007ですが、MB-5003はもっと小ぶりなので、さらに抜けが良くなります。
小顔を敬遠される方は多いかもしれませんが、長所も結構あるものです。
逆目で沈んだライだと、ラージサイズではかなりプレッシャーがあるのではないでしょうか?
シチュエーションによって、長所が短所になることもゴルフに限らず多いものです。
なので短所は見方を変えれば長所だといえます。

最高レベルの操作性で、球を操る楽しさを味わうことができるアイアンです。
写真のCB-1007は素晴らしいですが、MB-5003はさらに敏感に反応してくれます。

構えやすいので、出球の高さやスピードがイメージしやすく、必然的に距離感も合いやすく、かなりターゲットの円を絞り込むことができます。
バチーンと弾け飛ぶのではなく、球の乗りが良く、『乗せて運べる』のがいいです。
アプローチはパターが使えるところはパターで・・・。とよく言われますし、私もその通りだと思いますが、コースに出ると、結構球が沈んでいたり、逆目であったり、カラーからだと芝に喰われて最初の勢いが殺されてしまって、距離感が合わないことも少なくありません。
そういったときに、少しだけキャリーを出して回避できるランニングアプローチは大きな武器になります。
パッティングも厳密にいえば、キャリーが出ますが、小さすぎて芝の抵抗に負けてしまうことが多いです。
この8番アイアンでランニングアプローチをすると、ランとキャリーの比率がだいたい3:1なので、落としどころさえ決めてしまえば、あとはクラブとボールに任せっきりです。
キャリーのでるピッチショットだと、落としどころの円はずいぶん先になってしまうので、誤差が生じやすいですが、ランニングだとかなり手前に設定できるので、誤差が小さく、正確性も増しますね。
ランニングアプローチだけでなく、ピッチエンドランやピッチショット・ロブショットの練習も大好きでよくやるのですが、何度やっても、一番寄る確率が高いのが、ランニングアプローチです。
これは昔からずっと変わりません。
直接カップインする確率も圧倒的にランニングアプローチが高いです。
ピッチショットやロブショットで直接カップインする確率はかなり低いですが、それらは『転がす』のではなく、『止める』ことを前提にしているのだから、当たり前だと思います。
グリーン周りのアプローチには『攻め』と『守り』があると思いますが、直接カップインさせるつもりで、積極的に『転がし』を使って攻めていきたいですね。
守るところは守って、攻めるところは攻める・・・。
これもゴルフの醍醐味といえるのではないでしょうか?
人によると思いますが、私の場合はたいてい守りに入ってしまうと、スコアが良くありません。

アプローチは距離感がシビアなので繊細さが求められますが、それには打感の良いクラブでないといけません。
そして『球持ちの良さ』も必須条件です。
そういった点でも、このCB-1007は素晴らしいですが、打感もMB-5003のほうが、さらに上を行きます。
ただ『面(フェース面)の安定性』という点では、CB-1007のほうが優れていますし、それがコースでも役立つことを知っているので、コースではこのCB-1007を使うことが多いです。
もうかなり前のモデルになりますが、私はこのアイアンを買って良かったと思っていますし、いろいろなアイアンを試打しても、このアイアンのことが頭にあるので、購買意欲が刺激されないことも多くなってきました。
いわゆる『ハイテク』タイプではなく、『ベーシック』タイプで、シンプルなのも飽きが来なくていいのかもしれません。
アイアンは大切に使えば、ほぼ『一生物』といえるクラブなので、長く付き合っていきたいですね。
2020年08月23日
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基準となるクラブ アイアン編 その1
今日は、いつもと違って、『基準となるクラブ』について、書かせていただきたいと思います。
2006年から、このゴルフクラブ試打日記というブログを立ち上げ、これまで多くのゴルフクラブを試打して記事にしてきました。
そして読者の方から、
「これだけいろんなタイプのクラブを試打して、調子が悪くなったり感覚が狂ったりすることは無いですか?」
といったコメントを頂戴することが何度かありました。
今回はそのコメントにお答えする形で、記事を書かせていただきます。
おっしゃる通り、色々なゴルフクラブに出会い、正直『かなり合わない』といいますか、難しく感じたクラブがたくさんあります。
『自分主体』ではなく『クラブ主体』で、クラブに合わせて打っていかざるを得ないことがたくさんありましたし、それは今も続いています。
試打した後、すごく楽しめてスッキリしたこともあれば、あまりその感覚を残したくはないと思ったこともありました。
そのまま放置すれば、感覚が狂ってしまうので、苦手なクラブを試打した後は、いつも『基準となるクラブ』で感覚を取り戻していました。
嫌な感覚を忘れる為には、『自分の中での基準となるクラブ』が必要です。
今回は、その『基準となるクラブ アイアン編(その1)』をご紹介します。
その基準となるクラブ(アイアン)が、

三浦技研 MB-5003 です。
『キング・オブ・マッスル』です。

シャフトはトゥルーテンパー ダイナミックゴールド です。
これは『鉄板』です。

私には、このアイアンがベストです。
このアイアンは私の中での『2009年 アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝いたクラブです。
初めて出会ってから10年以上の年月が流れましたが、未だに輝きを失っていません。
むしろ、輝きを増しているほどです。
私はラージサイズで色々な工夫が組み込まれたハイテクタイプのアイアンよりも、このようなベーシックなタイプが好きで、親近感をもちます。
アイアンの素材はステンレスなどもいいと思うのですが、私は『軟鉄一択』です。
試打するときは、色々な素材のアイアンに出会いますが、自分が購入するのであれば、軟鉄以外考えられません。
初めて購入したアイアンも軟鉄で、その良さが骨身にしみているのかもしれません。
あの芯を喰ったときの『くっつく』ような感触は、たまらないですね。
ゴルフの楽しみのひとつでもあります。
私は、このアイアンに心底惚れています。

トップラインの厚み・形状がたまりません。
いいクラブというのは、どの角度から見ても美しいものですが、このアイアンがまさにそれです。
こうして見ているだけでも、いい目の保養ができます。
数え切れないほどたくさん手にしているのですが、何度見ても胸がときめきます。

このアイアンは、私がいつもお世話になっているクラフトマンが、サプライズでプレゼントしてくれたものです。
数年前の誕生日にプレゼントされ、私に合うよう微調整して組んでくれました。
彼は私の好みを熟知しているので、私に合うよう『一部の隙も無く』素晴らしいクラブに仕上げてくれました。
重量やバランスもそうですし、データをとってあるので、ライ角なども調整済みです。
私が色々なクラブを試打して、調子を崩さないようにと、彼なりの親切心だったのかもしれません。
彼にはいつもお世話になりっぱなしで、頭があがりません。
彼はゴルフも上手ですが、それ以上にクラブをいじるほうが好きなようです。

この適切なソール幅・形状もたまらないですね。
こうして見ているだけで、『ソールの着地』をイメージできます。
シャープな形状で、スッキリしています。
アイアンは『刀』と似ているところがあり、ゴルファーを『侍』に例えると、まさに『愛刀』といってもいいほどの『切っても切れない関係』にあると思うのですが、このアイアンはまさに『名刀』ですね。
これまで数え切れないほどたくさんのアイアンが登場してきて、そのほとんどが歴史に埋もれてしまいますが、このアイアンは間違いなくゴルフクラブ史に名を残す名器中の名器です。

装着するグリップは、もちろん『ツアーベルベットラバー』です。
このグリップが登場してから、ずっとバックライン無しを愛用しています。
バックラインがあってもいいのですが、私は無いほうが好きなので、いつもバックライン無しを挿しています。
このグリップは量販店はもちろん、工房などでも手に入りますし、安価でコストパフォーマンスが高いですね。
ソフトなだけでなく、その『しっとり感』がたまりません。
もちろん、他にも素晴らしいグリップはたくさんありますが、私はこのグリップ一択です。
方向性や高さなども把握しやすいですし、ウェッジなどで微妙な距離感を出していきたいときにも、高いパフォーマンスを発揮してくれています。
『皮膚感覚』で楽しめるグリップといっても過言ではありません。
そのいいイメージが蓄積されて、安心感につながっています。

この構え感が最高・最強ですね。
イメージの出しやすさ・ラインの出しやすさは秀逸です。
あくまでも『イメージで』ですが、他の普通のアイアンの精度を『1mの誤差』だとすると、このアイアンはその半分の『50cm』といったところでしょうか?
それくらい、ラインに乗せやすいです。
今のアイアンと比べると、『小顔』ということになるのかもしれませんが、ボールとの大きさの対比が絶妙で、最高のクリアイメージが自然と浮かんできます。
グースタイプではなく、ストレートタイプなので、ラインが出しやすく安心感を与えてくれます。
『つかまえ顔』ではなく、どちらかというと『逃がし顔』なので、スライサーの方は球がつかまらず右に押し出してしまいそうに感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし結論から申しますと、全くそんなことはありません。
むしろ、よくつかまえてくれます。
それは何故かといいますと、『適度な大きさ』だからです。
これで『大顔』になってしまうと、確かに右に抜けてしまうことも多くなるように思いますし、DGも球をつかまえるタイプのシャフトではないので、スライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。
しかし、『適度な大きさ』なので、操作性が高くなるというメリットがあり、それがとても大きいです。
大顔タイプはフェースを『線』でしか使うことができませんが、小顔タイプだと線だけでなく、『円』として円く使っていくことができ、その円で方向性や強弱などを出していくことができます。
実際に見える形と違う形で使っていくことができ、用途が広がるのです。
昔から『大は小を兼ねる』といいますが、ゴルフにおいて必ずしも当てはまりません。
小が大を兼ねることだってあり得るのです。
今は『フェースコントロール』という言い方をするかしないか分かりませんが、このような適度な大きさだからこそ、色々な使い方ができます。
トップラインもストレートで、ビシッと決まっていて、たまりません。
トップラインが丸みを帯びているほうが『包み込む』イメージが出しやすいという方は多いのではないでしょうか?
しかし私は全く逆で、このようなストレートで逃がし顔だからこそ、安心して包み込むイメージが出せます。
グースが利きすぎていたり、トップラインの丸みがキツすぎると、私は左に引っかけてしまいそうで、『カットめ』に打ちたくなります。
『プル角』が効き過ぎていないのもいいですね。
そのままフェースに乗せて運ぶイメージが出しやすいです。

操作性の高さが最高なので、左右に曲げたりして、一球一球楽しむことができます。
真っ直ぐ打つよりも曲げて打つほうが楽しいですし、その楽しい練習が実戦でも役に立ちますね。
ドライバーなどでもそうですし、アイアンでも『逆球』を打って、スコアを崩したことがあるという方は多いのではないでしょうか?
それは様々な要因があるのかもしれませんが、その大部分が『大顔過ぎる』ところにあるのではないでしょうか?
高い慣性モーメントで曲がりにくくなっていて、それが長所でもあり短所でもあるような気がします。
曲げようとして曲がらなかったとか、フックで打とうとしたのが、逆にスライスになってしまったということは、ヘッドが大きすぎていて、その使っている人にとって『適切な大きさ』ではないのかもしれません。
確かにヘッドが大きいほうが、構えたときに安心感があって当たりそうな印象を与えてくれますが、その代わりに『コントロール性』を失っていることが多いように思います。
私はこのアイアンを使って、逆球を打ったことがありません。
それは、このアイアンがクセが無く、素直な性格をしているということもありますし、こちらのイメージを反映してくれる力があるからだと思います。
球数をこなしていけばいくほど、好感度・親近感が高まります。
ゴルファーの中には、自分が『ドロー系』なのか、『フェード系』なのかご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
今のオートマ系クラブを使う弊害かもしれません。
そういった方には、このようなクセのないベーシックなクラブを使うことによって、自分自身のことを、もっと知ることができるようになるのではないでしょうか?
ゴルフにおいて、何が『敵・戦い』なのか分かりませんが、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という格言(確か孫子の言葉だったと思いますが)のように、ゴルフのレベルアップにつながるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、決して優れているとはいえませんが、それがまた魅力的です。
アイアンに飛距離性能を求めておられる方は多いと思いますが、私は『飛びすぎない』ことのほうが重要だと思っています。
今はかなり技術が進んでアイアンでも飛距離が出せるようになっていますが、突き詰めていけばアイアンの飛びというのは『ロフト』と『長さ』で決まると思っています。
もちろん『フェースの弾き』を高めたアイアンも増えてきましたが、ロフトほどの大きな効果はありません。
今の『ディスタンス系』アイアンは間違いなく『スタンディングロフト化』しています。
ロフトを立てず、昔のように36度や37度といったロフトの7番アイアンで、今のように200ヤードくらい飛ばせれば、『本当の飛び系アイアン』といえますが、実際はそうではありません。
ロフトを立てて、『番手ずらし』をしているのが現状です。
だから各メーカー、アイアン以外のクラブ(ドライバー・FW・UT・ウェッジ)にはロフト表示をしても、アイアンにはできないのではないでしょうか?
ウェッジのようにアイアンも番手ではなく、ロフトで呼ぶような時代が来てもいいと思うのですが、それでは『飛ばしている』と感じられなくなるのが目に見えているから、各メーカーがやらないのだと思います。
今はアイアンのロフトが立ちすぎていて、本数が少なくなっているようです。
それだけFWやUTの役割が大きくなったといえますが、『飛ばすクラブ』と『狙うクラブ』の役割が曖昧な時代といえるのかもしれません。
今の形が『最終形』なのでは決してなく、これからもセッティングが大きく変わっていくような気がします。
基準となるクラブを持っておられない方は多いかもしれません。
どのクラブが自分にとっての『原点』なのか。
どこに『向かう』べきなのか、『還る』べきなのか。
そういうことを考えると自分自身のゴルフへの方向性を見失わず、ゴルフをエンジョイできるような気がします。
私自身、このアイアンでいい球が打てると安心できます。
人によって違うと思いますが、私にとって『難しいクラブ(ヘッド)』とは、
1.軽すぎるクラブ
2.大きすぎるクラブ
3.イメージが出にくいクラブ
4.構えづらいクラブ
5.ミスしても、それが球筋に反映されないクラブ
6.打感や音が馴染めないクラブ
です。

いつもゴルフクラブを試打するときは『最低50球』くらいは打つようにしています。
しかし、このアイアンは試打した後に、100球以上打つことも多いです。
試打するクラブよりも多く打って、感覚を取り戻しています。
このアイアンがいい感じで打てていると、すごく安心できますし、今の感じでいいんだな・・・。と、自分自身で確認することができます。
ゴルフは自分で確認するのが難しいスポーツだと思いますが、それをやるにはある程度正直なクラブのほうが実感しやすいと思います。
そういったことから、このクラブが私の中での『基準となるアイアン』のひとつです。
他にも素晴らしいマッスルバックアイアンがたくさんあるのですが、私はこのアイアンが一番好きです。
私はゴルフを始めてからずっと、ゴルフクラブに惚れ続けてきましたが、それはゴルフを辞めるまで続くと思います。
もうひとつ、基準となるアイアンがあるので、また次回ご紹介させていただきます。
☆
構えやすさ・・・・・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・・・☆☆
距離感の出しやすさ・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2006年から、このゴルフクラブ試打日記というブログを立ち上げ、これまで多くのゴルフクラブを試打して記事にしてきました。
そして読者の方から、
「これだけいろんなタイプのクラブを試打して、調子が悪くなったり感覚が狂ったりすることは無いですか?」
といったコメントを頂戴することが何度かありました。
今回はそのコメントにお答えする形で、記事を書かせていただきます。
おっしゃる通り、色々なゴルフクラブに出会い、正直『かなり合わない』といいますか、難しく感じたクラブがたくさんあります。
『自分主体』ではなく『クラブ主体』で、クラブに合わせて打っていかざるを得ないことがたくさんありましたし、それは今も続いています。
試打した後、すごく楽しめてスッキリしたこともあれば、あまりその感覚を残したくはないと思ったこともありました。
そのまま放置すれば、感覚が狂ってしまうので、苦手なクラブを試打した後は、いつも『基準となるクラブ』で感覚を取り戻していました。
嫌な感覚を忘れる為には、『自分の中での基準となるクラブ』が必要です。
今回は、その『基準となるクラブ アイアン編(その1)』をご紹介します。
その基準となるクラブ(アイアン)が、

三浦技研 MB-5003 です。
『キング・オブ・マッスル』です。

シャフトはトゥルーテンパー ダイナミックゴールド です。
これは『鉄板』です。

私には、このアイアンがベストです。
このアイアンは私の中での『2009年 アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝いたクラブです。
初めて出会ってから10年以上の年月が流れましたが、未だに輝きを失っていません。
むしろ、輝きを増しているほどです。
私はラージサイズで色々な工夫が組み込まれたハイテクタイプのアイアンよりも、このようなベーシックなタイプが好きで、親近感をもちます。
アイアンの素材はステンレスなどもいいと思うのですが、私は『軟鉄一択』です。
試打するときは、色々な素材のアイアンに出会いますが、自分が購入するのであれば、軟鉄以外考えられません。
初めて購入したアイアンも軟鉄で、その良さが骨身にしみているのかもしれません。
あの芯を喰ったときの『くっつく』ような感触は、たまらないですね。
ゴルフの楽しみのひとつでもあります。
私は、このアイアンに心底惚れています。

トップラインの厚み・形状がたまりません。
いいクラブというのは、どの角度から見ても美しいものですが、このアイアンがまさにそれです。
こうして見ているだけでも、いい目の保養ができます。
数え切れないほどたくさん手にしているのですが、何度見ても胸がときめきます。

このアイアンは、私がいつもお世話になっているクラフトマンが、サプライズでプレゼントしてくれたものです。
数年前の誕生日にプレゼントされ、私に合うよう微調整して組んでくれました。
彼は私の好みを熟知しているので、私に合うよう『一部の隙も無く』素晴らしいクラブに仕上げてくれました。
重量やバランスもそうですし、データをとってあるので、ライ角なども調整済みです。
私が色々なクラブを試打して、調子を崩さないようにと、彼なりの親切心だったのかもしれません。
彼にはいつもお世話になりっぱなしで、頭があがりません。
彼はゴルフも上手ですが、それ以上にクラブをいじるほうが好きなようです。

この適切なソール幅・形状もたまらないですね。
こうして見ているだけで、『ソールの着地』をイメージできます。
シャープな形状で、スッキリしています。
アイアンは『刀』と似ているところがあり、ゴルファーを『侍』に例えると、まさに『愛刀』といってもいいほどの『切っても切れない関係』にあると思うのですが、このアイアンはまさに『名刀』ですね。
これまで数え切れないほどたくさんのアイアンが登場してきて、そのほとんどが歴史に埋もれてしまいますが、このアイアンは間違いなくゴルフクラブ史に名を残す名器中の名器です。

装着するグリップは、もちろん『ツアーベルベットラバー』です。
このグリップが登場してから、ずっとバックライン無しを愛用しています。
バックラインがあってもいいのですが、私は無いほうが好きなので、いつもバックライン無しを挿しています。
このグリップは量販店はもちろん、工房などでも手に入りますし、安価でコストパフォーマンスが高いですね。
ソフトなだけでなく、その『しっとり感』がたまりません。
もちろん、他にも素晴らしいグリップはたくさんありますが、私はこのグリップ一択です。
方向性や高さなども把握しやすいですし、ウェッジなどで微妙な距離感を出していきたいときにも、高いパフォーマンスを発揮してくれています。
『皮膚感覚』で楽しめるグリップといっても過言ではありません。
そのいいイメージが蓄積されて、安心感につながっています。

この構え感が最高・最強ですね。
イメージの出しやすさ・ラインの出しやすさは秀逸です。
あくまでも『イメージで』ですが、他の普通のアイアンの精度を『1mの誤差』だとすると、このアイアンはその半分の『50cm』といったところでしょうか?
それくらい、ラインに乗せやすいです。
今のアイアンと比べると、『小顔』ということになるのかもしれませんが、ボールとの大きさの対比が絶妙で、最高のクリアイメージが自然と浮かんできます。
グースタイプではなく、ストレートタイプなので、ラインが出しやすく安心感を与えてくれます。
『つかまえ顔』ではなく、どちらかというと『逃がし顔』なので、スライサーの方は球がつかまらず右に押し出してしまいそうに感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし結論から申しますと、全くそんなことはありません。
むしろ、よくつかまえてくれます。
それは何故かといいますと、『適度な大きさ』だからです。
これで『大顔』になってしまうと、確かに右に抜けてしまうことも多くなるように思いますし、DGも球をつかまえるタイプのシャフトではないので、スライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。
しかし、『適度な大きさ』なので、操作性が高くなるというメリットがあり、それがとても大きいです。
大顔タイプはフェースを『線』でしか使うことができませんが、小顔タイプだと線だけでなく、『円』として円く使っていくことができ、その円で方向性や強弱などを出していくことができます。
実際に見える形と違う形で使っていくことができ、用途が広がるのです。
昔から『大は小を兼ねる』といいますが、ゴルフにおいて必ずしも当てはまりません。
小が大を兼ねることだってあり得るのです。
今は『フェースコントロール』という言い方をするかしないか分かりませんが、このような適度な大きさだからこそ、色々な使い方ができます。
トップラインもストレートで、ビシッと決まっていて、たまりません。
トップラインが丸みを帯びているほうが『包み込む』イメージが出しやすいという方は多いのではないでしょうか?
しかし私は全く逆で、このようなストレートで逃がし顔だからこそ、安心して包み込むイメージが出せます。
グースが利きすぎていたり、トップラインの丸みがキツすぎると、私は左に引っかけてしまいそうで、『カットめ』に打ちたくなります。
『プル角』が効き過ぎていないのもいいですね。
そのままフェースに乗せて運ぶイメージが出しやすいです。

操作性の高さが最高なので、左右に曲げたりして、一球一球楽しむことができます。
真っ直ぐ打つよりも曲げて打つほうが楽しいですし、その楽しい練習が実戦でも役に立ちますね。
ドライバーなどでもそうですし、アイアンでも『逆球』を打って、スコアを崩したことがあるという方は多いのではないでしょうか?
それは様々な要因があるのかもしれませんが、その大部分が『大顔過ぎる』ところにあるのではないでしょうか?
高い慣性モーメントで曲がりにくくなっていて、それが長所でもあり短所でもあるような気がします。
曲げようとして曲がらなかったとか、フックで打とうとしたのが、逆にスライスになってしまったということは、ヘッドが大きすぎていて、その使っている人にとって『適切な大きさ』ではないのかもしれません。
確かにヘッドが大きいほうが、構えたときに安心感があって当たりそうな印象を与えてくれますが、その代わりに『コントロール性』を失っていることが多いように思います。
私はこのアイアンを使って、逆球を打ったことがありません。
それは、このアイアンがクセが無く、素直な性格をしているということもありますし、こちらのイメージを反映してくれる力があるからだと思います。
球数をこなしていけばいくほど、好感度・親近感が高まります。
ゴルファーの中には、自分が『ドロー系』なのか、『フェード系』なのかご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
今のオートマ系クラブを使う弊害かもしれません。
そういった方には、このようなクセのないベーシックなクラブを使うことによって、自分自身のことを、もっと知ることができるようになるのではないでしょうか?
ゴルフにおいて、何が『敵・戦い』なのか分かりませんが、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という格言(確か孫子の言葉だったと思いますが)のように、ゴルフのレベルアップにつながるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、決して優れているとはいえませんが、それがまた魅力的です。
アイアンに飛距離性能を求めておられる方は多いと思いますが、私は『飛びすぎない』ことのほうが重要だと思っています。
今はかなり技術が進んでアイアンでも飛距離が出せるようになっていますが、突き詰めていけばアイアンの飛びというのは『ロフト』と『長さ』で決まると思っています。
もちろん『フェースの弾き』を高めたアイアンも増えてきましたが、ロフトほどの大きな効果はありません。
今の『ディスタンス系』アイアンは間違いなく『スタンディングロフト化』しています。
ロフトを立てず、昔のように36度や37度といったロフトの7番アイアンで、今のように200ヤードくらい飛ばせれば、『本当の飛び系アイアン』といえますが、実際はそうではありません。
ロフトを立てて、『番手ずらし』をしているのが現状です。
だから各メーカー、アイアン以外のクラブ(ドライバー・FW・UT・ウェッジ)にはロフト表示をしても、アイアンにはできないのではないでしょうか?
ウェッジのようにアイアンも番手ではなく、ロフトで呼ぶような時代が来てもいいと思うのですが、それでは『飛ばしている』と感じられなくなるのが目に見えているから、各メーカーがやらないのだと思います。
今はアイアンのロフトが立ちすぎていて、本数が少なくなっているようです。
それだけFWやUTの役割が大きくなったといえますが、『飛ばすクラブ』と『狙うクラブ』の役割が曖昧な時代といえるのかもしれません。
今の形が『最終形』なのでは決してなく、これからもセッティングが大きく変わっていくような気がします。
基準となるクラブを持っておられない方は多いかもしれません。
どのクラブが自分にとっての『原点』なのか。
どこに『向かう』べきなのか、『還る』べきなのか。
そういうことを考えると自分自身のゴルフへの方向性を見失わず、ゴルフをエンジョイできるような気がします。
私自身、このアイアンでいい球が打てると安心できます。
人によって違うと思いますが、私にとって『難しいクラブ(ヘッド)』とは、
1.軽すぎるクラブ
2.大きすぎるクラブ
3.イメージが出にくいクラブ
4.構えづらいクラブ
5.ミスしても、それが球筋に反映されないクラブ
6.打感や音が馴染めないクラブ
です。

いつもゴルフクラブを試打するときは『最低50球』くらいは打つようにしています。
しかし、このアイアンは試打した後に、100球以上打つことも多いです。
試打するクラブよりも多く打って、感覚を取り戻しています。
このアイアンがいい感じで打てていると、すごく安心できますし、今の感じでいいんだな・・・。と、自分自身で確認することができます。
ゴルフは自分で確認するのが難しいスポーツだと思いますが、それをやるにはある程度正直なクラブのほうが実感しやすいと思います。
そういったことから、このクラブが私の中での『基準となるアイアン』のひとつです。
他にも素晴らしいマッスルバックアイアンがたくさんあるのですが、私はこのアイアンが一番好きです。
私はゴルフを始めてからずっと、ゴルフクラブに惚れ続けてきましたが、それはゴルフを辞めるまで続くと思います。
もうひとつ、基準となるアイアンがあるので、また次回ご紹介させていただきます。
☆
構えやすさ・・・・・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・・・☆☆
距離感の出しやすさ・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2018年07月11日
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三浦技研 MG-S01 tour ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG-S01 tour ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200 です。

久しぶりに出会った、三浦技研のウェッジです。
派手さは無いものの、シンプルで美しい仕上がりに一瞬で惹かれました。
三浦技研はアイアンが素晴らしいですが、ウェッジも秀作揃いです。

このシンプルさがカッコいいです。
今はウェッジもキャビティタイプであったり、ウェイトが付いていたりと、色々な工夫がされていますが、このウェッジにはそういったものは見られません。
しかし、ただ単にシンプルなだけのウェッジではないと思います。
ハイテク感を感じさせないハイテクさ・・・。といったらいいでしょうか?
三浦技研は違う視点で工夫されているように感じます。

この丸みを帯びたバックフェースも三浦技研らしい特徴です。
この丸みを見ただけで、三浦技研のウェッジだと判ります。

バックフェースには『99.3 pure FORGED』と表示されていました。
これは以前試打したウェッジにも見られました。
99.3%という純度の高い鉄を使った鍛造ウェッジということでいいのでしょうか?
三浦技研やミズノなど、アイアンのトップメーカーは製法だけでなく、素材にもこだわり抜いています。
ひとくちに軟鉄といっても様々で、不純物の含有量もいろいろとあるようです。
こういった素材にこだわることができるということは、三浦技研の他のメーカーには無い、大きな長所といえるように思います。

こうして見ても、とても美しいです。
全体的に小ぶりでシャープなウェッジですが、丸みを帯びていて、どこかまろやかな感じもあります。
この独特な雰囲気・仕上げも、三浦技研らしいです。
ピカピカ光るタイプではないのも魅力的です。

トップラインは標準的です。
特別薄くもなく、厚くもありませんでした。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
三浦技研らしい、美しいフェース面です。
三浦技研のアイアンやウェッジで、チープな感じのフェース面に出会ったことはありません。
こうして見ているだけで、打感が柔らかそうな感じがしてきますし、丁寧に仕上げられているのがわかります。
フェース面の仕上げが雑であったり、チープな感じがすると、そのクラブに対しての興味も半減してしまいます。

ソール幅は、今のウェッジの中では標準的といっていいと思います。
テーパータイプではなく、ストレートに近いタイプです。
完全なストレートではなく、カーブを描いていて、中央部が一番狭くなっています。
とはいっても、ごく僅かな違いなのですが・・・。

ネックは適度な長さがありました。
ウェッジには維持して欲しい長さがきちんとありました。
特別ロングだとは思いませんが、今はこれくらいの長さが多くなったような気がします。

ボールを前にして構えてみても、普通に構えやすくて、いい感じでした。
いい感じではありますが、これまでの三浦ウェッジのように見とれるようなことはありませんでした。
これまでの物とはちょっと違った印象をもちました。
ヒール側は絞り込まれているのではなく、少し膨らんでいて、やや『出っ歯』なタイプです。
この顔はちょっと意外ではありましたが、メーカーもいろいろな『顔のバリエーション』をもたせてあるのだろうと思いました。
グースタイプを好まれる方は、構えづらいかもしれません。
最近は『つかまえ顔』のアイアンやウェッジが増えてきましたが、このウェッジは『逃がし顔』のウェッジです。
開き気味にして、カットに打つイメージが出しやすい顔をしています。

フェースを開いてみたのですが、なかなかいい感じでした。
開いたときに邪魔に感じるところはありませんでした。
試打を開始しました。

最高の打感でした。
三浦技研らしいといいますか、これぞ『三浦フィーリング』といったらいいでしょうか?
フィーリングの前にメーカー名をつけたくなるほどの、極上のフィーリングです。
フェースが球を押し込むのではなく、逆に硬いはずの鉄がボールに押し返されるように感じられるほどの『当たりのソフト』な打感です。
衝撃吸収性の高い打感といったらいいでしょうか?
色々なウェッジをこれまでも試打してきましたが、ここまで感じられるのは、ほとんどありません。
『柔らかさの中にもランク』があるのだと感じました。
ウェッジ好きの私にはたまらないフィーリングです。

『スピン性能』は、なかなかいい感じでした。
フェースが強烈にボールに食いついてスピンが掛かるというタイプではありませんが、ボールの乗っかりがいいので、その分ボールがよく止まる感じがします。
乗っかり感があるので、なんといいますか、『インパクトで味が出せる』感じがします。
バーンと弾く感じでは、この味は出せませんが、これだけ乗っかりがいいと、味付けが濃厚になります。
その濃厚さがアプローチでの成功率を高めてくれるように感じます。

球も拾いやすくて、出球の高さもイメージ通りでした。
少し出っ歯になっているので、少々薄く当たっても、いい感じであげやすいのも魅力です。
グースタイプのように、やや上からヒットして低く出していく・・・。というタイプではありません。
フワッとした球が打ちやすいです。

『安定性』という点では、決して難しいタイプだとは思いませんが、小顔感もありますし、今のやや大きめのキャビティタイプのウェッジを使い慣れておられる方には、多少シビアに感じられるところがあるかもしれません。
ウェッジのようなロフトの寝ているクラブはキャビティすると、アイアンよりも、かなり寛容さが増すように感じています。
このウェッジはキャビティタイプではなく、普通のフラットタイプなので、そういった易しさは感じませんが、イメージの出しやすさ・拾いやすさが大きなセールスポイントです。

『距離感』も出しやすく、微妙なニュアンスが出しやすいです。
フェースを開きやすいので、同じ振り幅でも、距離を抑えていきやすいのがすごくいいです。
高くあげてフワッと寄せるのが易しいウェッジです。
ロブ系のショットを多用される方には、頼もしいウェッジといえるのではないでしょうか?

『操作性』も高いです。
高低をつけて、色々な球で遊ぶことができました。
最高のフィーリングによる、絶妙なアプローチが可能となる『寄せ職人』の為のウェッジといえるでしょうか?

三浦技研らしい、フィーリングの良さと美しさが印象的なウェッジです。

先ほども書きましたが、今はいろいろなパーツが組み合わさった『ハイテク』ウェッジがあります。
このウェッジはそれらとは違うシンプルなタイプですが、素材の純度にこだわっているところなど、かなりの『ハイテク』だと思いました。
素材は、『クラブの根幹』といえるのではないでしょうか?
ゴルフクラブに限ったことではないですが、その製品の素材が基本中の基本といえるような気がします。

そういった基本的で最も重要なところに、三浦技研やミズノなどトップメーカーは真摯に向き合っているように思います。
見た目は似ていても、実際は『似て非なるもの』も多いと思います。
色々なクラブを試打していると、外見は結構いいんだけど、何というか『スカスカな感じ』だな・・・。と思うことは、昔に限らず今でもあります。

打感だけで、そのクラブに興味がもてなくなることもありますが、このウェッジは違いました。
すごく『主張している打感』だな・・・。と思いました。
極上の柔らかさと、乗っかりの良さは他にはなかなか見られない大きな長所です。
球を打つのが楽しくなり、自然と球数をこなすようになるので、自然とアプローチが上達するのではないでしょうか?

すごく美しい仕上がりなので、バンカーで試すのがちょっと怖いな・・・。と思ったのですが、今度試打するときはバンカーでも試してみたいと思いました。
このウェッジのおかげで、気分よく練習場を後にすることができました。
先日の西日本豪雨で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復旧を願っています。
2018年03月04日
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三浦技研 MC-501 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MC-501 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

三浦技研の新しいアイアンです。
ひと目見て、ホーッと声が出てしまうほど、このアイアンの美しさに魅了されてしまいました。
完全に一目惚れです。
アイアンメーカーはたくさんあれど、ここまでの美しさを表現するメーカーは少ないように思います。
その美しさや独特の雰囲気に圧倒されてしまいました。
打つ前から既に目尻は下がりっぱなしでした。
まだ何もしていないというのに、すっかり目で楽しんでいました。

適度な大きさで、オーソドックスなタイプです。
今は丸っこいアイアンが多くなりましたが、このようにシャープなアイアンは存在感があります。
この『輪郭の美しさ』は、三浦技研独特な感じがします。


バックフェースの形状にも工夫が見られます。
ヒッティング部分がしっかりと肉厚になっているので、マッスルバックといってもいいように思うのですが、キャビティの要素も見て取れるので、2つのいいとこ取りといった感じもします。
『凸』のアイアンだな・・・。と思いました。
以前試打したMB-5005アイアンを『凹』とするならば、このアイアンは真逆の『凸』だと思いました。
どちらもいい感じですが、ヒッティング部分は一番肉厚になっていて欲しいと私はずっと思っているので、このMC-501のほうがタイプかな・・・。と思いました。
三浦技研はマッスルバックだと『MB』になりますし、キャビティだと『CB』になります。
このアイアンは『MC』なので、マッスルキャビティという位置づけなのかもしれません。
名称にあまりこだわる必要はないと思うのですが、一応区別されているのかな?と思いました。
このアイアンをパッと見たときに『バックフェースに工夫がされているマッスルバック』という印象をもったのですが、マッスルバックは普通『フラットバックタイプ』に使われるので、マッスルキャビティという表現が合っているのかもしれません。
私なりの表現では、『凹型のマッスルキャビティ』ではなく、『凸型のマッスルキャビティ』ということになります。
シャープでカッコいいアイアンは大好きだけど、どうしてもフラットバック構造には抵抗がある、ハードルが高そう・・・。と敬遠しておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、この形状だと親しみやすさも感じやすくなるのではないでしょうか?

彫りは浅いです。
こうして見ると、ハーフキャビティのようにも思えてきます。
ハーフキャビティとマッスルバックの『融合型』といっていいでしょうか?

トップラインの厚みも、ちょうどいい感じです。
このトップラインの美しさも、三浦らしさが感じられます。

ソール幅は少し広く見えましたが、『ノーマルの範囲内』といっていいと思います。
今はソール幅もそうですし、ソール形状も多様化しています。
各メーカー、色々な工夫がされていて、丸っこいものが増えてきたように思います。
そういったことを考えると、このアイアンは、丸っこさはあまり無く、どちらかというと『平ら』に近い感じです。
いつまでも見ていたくなるような美しさがありました。
すっかり目の保養ができました。
練習場に来る途中、綺麗な『菜の花』を見つけ、心が癒やされたのですが、こうして美しいアイアンに出会い、さらに心が癒やされました。

リーディングエッジは削られていました。
すぐにわかるほど、はっきりしていました。
こういったところは昔のアイアンには見られなかった工夫です。
三浦技研のアイアンは昔から美しいですが、ずっと変わらないのではなく、常に新たな工夫がされています。
『美』に『使いやすさ』を足しているといった感じでしょうか?

ネックの長さはノーマルな感じでした。
決してロングだとは思いませんが、今のアイアンの中では長い方だと思います。
適度な重心高さが維持されているのではないでしょうか?
今はドライバーに限らず、FWやUT、アイアンも『低重心』の人気が高いですが、アイアンやウェッジだけは、ある程度の重心の高さを維持していて欲しい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
低重心タイプのアイアンは使いづらいと感じておられる方もいらっしゃると思います。
このアイアンは、そういった方々の為に作られているのではないでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルなフェース面です。
とても丁寧で美しいです。
このフェース面を見ても、目の保養ができました。
柔らかそうな感じが伝わってきました。
色々なアイアンを試打していると、その多くが『スコアラインの両端』が丸っこくなっています。
しかし、このアイアンは『角張って』います。
こういったところも美しいな・・・。と思いましたし、丁寧に仕上げられているのがわかりました。
今の『新品』の状態もいいですが、使い込んでいけばきっと『いい味』を出してくれるだろうな・・・。と思いながら見ていました。
『使い減り』するタイプのアイアンではなく、服や鞄などでいえば『ヴィンテージモデル』のように使い込んでいけばいくほど、カッコ良くなるような気がしました。

素振りをしてみても、いい感じです。
慣れているシャフトということもあると思うのですが、タイミングも取りやすいですし、親近感をもちました。
この美しいアイアンで、今から球を打つことができるのかと思うと、ワクワク感が止まりませんでした。
すごく幸せなことだと思いました。
試打をしていて、とても楽しいと思える時間です。

ボールを前にして構えてみると、三浦らしい美顔にシビレっぱなしでした。
構えやすいのは勿論なのですが、ボールとの対比が素晴らしいと思いました。
今のアイアンの中では間違いなく『小顔』になると思いますが、この『大きすぎない控えめな大きさ』がボールの存在感を際立たせてくれました。
いつも見慣れているボールが少し大きく見えました。
大きく見えたおかげで、イメージがとても強く出ました。
しかも曇ったイメージではなく、鮮明で美しいイメージです。
イメージだけでなく、ボールも美しく見えましたし、喜んでいるようにも見えました。
脳や神経などのことは詳しくないので分かりませんが、おそらく私の中でドーパミンがたくさん分泌されていたような気がします。
こうして構えているだけでも、嬉しくてたまりません。
なるべく感情を入れないようクールに、淡々と試打しよう・・・。と自分に言い聞かせることもあるのですが、今日はそれができませんでした。
気持ちの昂ぶりを抑えることができず、すっかり舞い上がってしまいました。
グースの利きも弱いので、私はとても好感を持てました。
不安要素は全くありませんでした。
試打を開始しました。

『打感』はとても良いです。
極上の打感です。
すごく柔らかくて、球の乗りもいいです。
弾き感の強い、いわゆるディスタンス系のアイアンでは味わうことができないフィーリングです。
『くっつくタイプ』のアイアンといっていいでしょうか?
もちろん、実際にくっつくわけではないのですが、そう感じさせてくれるほどソフトな打感です。
球を打っている間、ずっと『至極の時間』を楽しむことができました。
贅沢な時間です。
日頃の疲れも吹き飛びます。

『球のあがりやすさ』という点では、ノーマルな感じがしました。
本来の7番アイアンらしいあがりやすさです。
『最高到達地点』も7番アイアンらしい感じで、特別変わったところは見られません。
機能性溢れる感じの『ハイテクタイプのアイアン』とは違う、基本に忠実な『ベーシックタイプのアイアン』らしい、自然なあがりやすさがありました。
誰が打ってもあがりやすくなるような、特別な工夫は見られませんが、この自然な感じのあがりやすさに好感を持たれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私は色々なアイアンを試打しているのですが時々、今一体自分が何番のアイアンをもっているのか?ということが分かりづらくなることがあります。
もちろん多くのアイアンがあがりやすくてイージーなタイプなのですが、出球の高さや浮き方がバラバラな感じでまとめにくい印象があります。
それは新たな工夫ですし、『進化』ともいえると思うのですが、何かを得れば必ず何かを失ってしまう・・・。ということにもなっているように思います。
昔から言われているゴルフの格言に『ロフトを信じろ』というのがあります。
ご存じの方も多いと思いますし、私も先輩からよく言われました。
その通りの意味なのですが、今はアイアンのロフトが多様化していて、この格言が当てはまらないように感じることもあります。
無理に上げようとしなくても、ロフト角が勝手にボールを上げてくれるのだから、クラブに任せておけばいいのですが、今はそうもいかないようなところもあります。
このアイアンは昔から言われている格言がそのまま通用するノーマルでベーシックなアイアンです。
出球の高さも合いましたし、しっかりと上がってくれるので、『上から落とす』感じでグリーンを攻めていけそうに感じました。

『安定性』という点では、正直さも持ち合わせていて、それほど寛容さは無いのかもしれません。
いわゆる『イージー系』ではありません。
マッスルキャビティということであっても、殆どマッスルバックと変わらないようなところがあります。
シビアなアイアンといえるのかもしれないですし、寛容なタイプのアイアンを好まれる方には合いづらいところがあるような気もします。
普段からマッスルバックやハーフキャビティを愛用しておられる方には、何の問題もなく使っていけると思いますが、ハードルが高いと感じられる方も多くいらっしゃると思います。
この『正直さ』は好みが分かれるところだと思いますが、それがまた魅力でもあります。
クラブはゴルファーに色々なことを伝えてくれます。
それは昔からそうですし、今のクラブでも変わりません。
『易しさ最優先』のハードルが低いタイプのアイアンではないですが、こういうアイアンでしっかりと打てるようになったら、後から様々なご褒美がもらえるようになるのではないでしょうか?
ゴルフは使うクラブによっても、見える世界や感じ方が変わってくるような気がします。
イージー系のアイアンに飽きてきた・・・。物足りなくなってきた・・・。という方には、是非試していただきたいアイアンです。

『飛距離性能』はノーマルですが、今のアイアンの中では、明らかに飛ばないほうです。
しかし、それはこのアイアンの飛距離性能が劣っているのではなく、あえてメーカーが飛ばしすぎないように設計しているのだと思います。
『番手毎の距離』を大切にしたい方に合いやすいアイアンであることは間違いありません。
以前、三浦技研のアイアンで、いわゆる『ディスタンス系』に出会ったことがあるのですが、やはりこのようなノーマルタイプがいいな・・・。と思いました。
今はディスタンス系が圧倒的に多いので、それだけ高いニーズがあるのは間違いありません。
なので、このアイアンのディスタンス性能に物足りなさを感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
『飛距離最優先』でアイアンを選びたい方には合いづらいところがあるかもしれませんが、『縦の距離』を大切にしたい方には、とても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
『飛びすぎない』というのも大切な性能のひとつです。

『操作性』は秀逸でした。
見た目通りの性能をもっていました。
私は練習場で球を曲げて遊ぶのが大好きなのですが、今日はそれが充分楽しめました。
左右どちらにも敏感に反応してくれました。
マッスルバックと同等といってもいい、反応の良さでした。
この反応の良さは、まさに『ザ・アイアン』だな・・・。と思いました。
自分なりのスパイスを利かせる感じでショットできるのがいいです。
構えたときに逃がすイメージが出しやすかったので、左へのミスが怖い私にはとても楽な気分で打てました。

打つ前から既に目で楽しんでいたのですが、実際に球を打っても楽しくてたまりませんでした。
時間の許す限り、何球でも打っていたくなり、予定の球数と時間を大きくオーバーしてしまいました。

『輪郭』などもそうですし、『全体的なフォルム』の美しさも印象に残りました。
車に例えると、フェラーリのようなスタイリッシュなフォルムといったらいいでしょうか?
三浦技研らしい美しさがありました。
この味を出せるのは三浦技研だけかな・・・。と思いました。

マッスルバックやハーフキャビティ・マッスルキャビティ・フルキャビティ・ポケットキャビティなど、アイアンにも色々なタイプがありますが、『仕上げ』という点で、私はこのアイアンのようにピカピカ光らない『艶消し』タイプが好きです。
『ミラー仕上げ』よりも『サテン仕上げ』のほうが好きです。
もちろん、これはクラブの直接的な性能とは関係ないですし、あくまでも好みの問題だと思いますが、この仕上げという点でも、このアイアンに魅力を感じました。

以前も書きましたが、アイアンは『バックフェースのデザインで選べ』という、有名なプロの言葉があります。
自分の好みに合うアイアンを選ぶのが一番ということだと思いますし、私はその言葉に大いに賛成です。
『易しい』『難しい』ということはまた別にして、バックフェースのデザインの好みで選ぶというのは大切だと思います。
もちろん、こういうタイプを好まれない方もいらっしゃると思いますし、もっと彫りが深くてフルキャビティやポケットキャビティを好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
昔はマッスルバックを使っていたけど、今は易しいキャビティを使っているという方もいらっしゃると思いますし、逆にキャビティからマッスルバックに変えて上手くいっている・・・。という方もいらっしゃると思います。
どれかひとつだけが正解というのではなく、その人の数だけ正解があるといえるのではないでしょうか?

ゴルフをするうえで『易しい』ということも大切ですが、それ以外にも『フィーリングを楽しむ』とか『球を操る楽しさ』など、色々と楽しい要素はあります。
今日のスコアはイマイチだったけど、○番ホールのセカンドで自分のイメージ通りのショットが打ててベタピンに寄ってイージーバーディがとれたな・・・。とか、『芯を喰ってくっつく感じ』が忘れられない・・・。
朝から体調がもうひとつで、打つ前の練習でも全くダメだったけど、何故か本番では上手くいってベストスコアを更新することができた。それはクラブのおかげだ・・・。
など、嬉しいことはたくさんあります。
数え上げたらキリがありません。
人によってクラブの好みは様々ですし、どれが最高なのかはそのプレイヤーによっても、また同じプレイヤーでも『時期』によって、『最適』なクラブも変わってくると思います。
長いゴルフライフを歩んでいくうえで、このような美しくてフィーリングの良いアイアンで球を打って楽しむというのもアリなのではないでしょうか?

今日の快晴と、このアイアンの美しさがマッチしていて胸に染みました。
心から楽しめましたし、また何度でも試打したいと思いました。
購買意欲も強く刺激されました。
2017年10月09日
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三浦技研 MG-M01 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG-M01 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは50度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS200 です。

三浦技研の新しいウェッジです。
三浦技研らしい艶消し仕上げで、好感がもてます。
しかし、一番の特徴はキャビティバック構造であることです。
他のメーカーではいくつか出会ってきましたが、三浦技研では珍しいです。
おそらく初めてではないでしょうか?

小振りではなく、やや大きめなタイプです。
セミラージサイズといっていいと思います。
セミラージサイズとキャビティ構造が合わさっているということで、間違いなくイージー系のウェッジだろう・・・。と思いました。

彫りはとても浅いですが、元々ロフトが寝ているウェッジは、これくらいで充分なのだと思いますし、構造上これ以上深くはできないと思います。
こういったところが、アイアンとウェッジの似ているようで似ていないところといえるのかもしれません。

『W.D.D Accurate Forged』の文字がありました。
他のメーカーには無い、三浦技研のこだわった製造方法なのではないでしょうか?

ソール幅は少し広めでした。
ロフトが50度ということは、私の感覚ではPWとAWの間になるのですが、仮にAWだとしてもワイドなほうだと思います。
私は、PWは48度で、AWは52度が標準だと思っているのですが、今はウェッジのロフトのバリエーションが多くなりました。
PWやAWという言い方ではなく、ロフトで呼ぶようになってきました。
いずれ、アイアンもそうなるかもしれないな・・・。と思いました。

ネックの長さは標準的でした。
ロングでもショートでもなく、スタンダードな長さです。
グースが少し利いているのも目に入りましたが、三浦技研らしい『品のあるグース』だな・・・。と思いました。
スーッと自然に流れるような・・・。といったらいいでしょうか?
はっきりとした極端な曲がりでないところに好感がもてました。

トップラインの厚さは標準的です。
厚くもなく、かといって薄いタイプでもありませんでした。

リーディングエッジの削りは特に見られませんでした。

バンスは普通でした。
ハイバンスタイプではありませんでした。
最近はソール全体が丸みを帯びているアイアンやウェッジが多くなってきましたが、このウェッジはどちらかというと平らに近いタイプです。
『真っ平ら』ではないのですが、丸みというよりは平らな印象のほうが強いです。
ソールを『点』ではなく、『面』として使っていけそうだな・・・。と思いました。
状況に応じて、後ろをメインに使うこともできそうだし、前や中央を滑らせる感じで使っていくこともできそうな感じがしました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
とても綺麗で、丁寧に仕上げられているのが分かります。
いわゆる『スタンプ式』ではないな・・・。と思いました。
雑な感じもしませんでした。
1本1本の溝が活きているように見えました。
今でも、フェース面の仕上げが雑に感じられるアイアンやウェッジはたくさんあり、残念に思うこともあるのですが、このウェッジは違いました。
こうして見ているだけで、いいイメージが浮かんできます。
指で触れてみるとザラザラ感はなかったのですが、なんといいますか、しっとりとした感じで指に抵抗感を感じました。
滑る感じはしませんでした。
インパクトのときに、ボールに優しく絡みついてくれるのではないかな?と思いました。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずでした。
私が好むタイプではないのですが、こういうタイプは人気が高いと思います。
セミラージサイズでグースも利いています。
グースの利きが強すぎないのがいいと思いました。
こういうグースタイプはインパクトが一瞬遅れそうな感じがするので、タイミングをとるのが難しく感じることもあるのですが、その『一瞬の間』がいいのだと、グースネックを好む友人から聞いたことがあります。
高くあげるというよりは、少し抑え気味に送り出していくようなイメージが浮かんできました。

フェースを開いて構えてみたのですが、まずまずだな・・・。と思いました。
こういうグースタイプはストレートタイプほど極端に開かなくてもいいのかな?と思うところもあったのですが、実際に構えてみて、特に苦手意識が芽生えることはありませんでした。
ノーマルに構えたときと同じ印象でした。
やはり少し大きく見えるな・・・。できればもうちょっとコンパクトなほうが構えやすいけど、この大きさに安心感をもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないかな?と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
球の乗りもいいです。
厚みで押していけるタイプです。
キャビティアイアンのような薄い打感ではなく、しっかりとした厚みを感じることができました。

スピン性能は高いです。
これはちょっと意外でした。
正直、スピン性能にはそれほど期待していませんでした。
これまで試打してきた三浦技研のウェッジにハイスピンの印象が残っていないからなのかもしれません。
フェース面にミーリングはありませんでしたが、球がしっかりとフェースに乗って食いついてくれました。
ミーリングはありませんでしたが、スピン性能が高いのは確かです。
スコアラインを指で触れてみても角溝ではないと思いましたし、念のため店員さんに適合モデルか尋ねてみたのですが、やはり適合モデルという返事が返ってきました。
雑な感じのするフェース面はボールが滑ってしまうように感じることがありますが、この丁寧なフェース面は、ボールにしっかりとコンタクトしてくれ、スピンをしっかり掛けてくれるのがよく分かりました。

『球のあがりやすさ』という点では、グースタイプらしい、やや低めの出方をしましたが、これがちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
低く出していけるということはそれだけ距離感を出しやすくなるメリットがありますし、スピンがよく掛かるので、アグレッシブに突っ込んでいけるところもメリットだと思います。
アプローチだけでなく、フルショットでも試してみましたが、ボールは充分な高さで飛んでいきました。

『安定性』は高いです。
セミラージサイズとキャビティ構造の特長がしっかり出ているように感じます。
派手さはなくシブめのデザインですが、はっきりとした『イージー系ウェッジ』だということが分かりました。
シビアさは全く感じなかったですし、大らかな印象をもちました。

『距離感』もなかなかいい感じでした。
最初のうちは少し縦がばらつきましたが、これは私がグースタイプを使いこなせていないせいだということがよく分かりました。
球数をこなしていくうちにだんだんと絞り込むようになってきました。
私が得意とするタイプではないですが、このようなタイプを好まれる方にはとても距離感を出しやすいのではないでしょうか?
低く出していけますし、球持ちがいいのでアバウトさがありません。

『操作性』はまずまずでした。
どちらかといえばオートマチック性の強い性格をもっていると思いました。
色々なワザを使うというよりは、よりシンプルに確実に寄せていきたい・・・。という方に合いやすいのではないでしょうか?
ソールの滑りもいい感じでしたし、大きなミスにはつながりにくいように感じました。

三浦技研らしい、レベルの高いウェッジだと思いました。
これまでのウェッジとは違うところも見られましたが、今求められている性能が、このウェッジにはしっかりと組み込まれているように感じました。

セミラージサイズでセミグース。
高い操作性よりも、高い安定性。
そして打感の良さはもちろんあり、スピン性能もしっかりしています。
そんないいとこ取りのウェッジだと思いました。

最近は特に雑に感じるウェッジも何度か試打してきたのですが、このウェッジにはそれが全く無く、丁寧さがありました。
やはり相棒として迎えるのであれば、このようなタイプがいいな・・・。と思いました。

私の好みとしては、できればもう少し小顔でグースが弱いほうがいいので、このウェッジを購入することはないですが、三浦技研らしい丁寧さが感じられました。
このウェッジはいいな・・・。と思ったので、ストレートタイプは無いか尋ねてみたのですが、このモデルだけとのことでした。

打感のいいウェッジをお探しの方。
小顔よりも少し大きめの顔を好まれる方。
ストレートネックではなく、少しグースが利いたウェッジを好まれる方。
操作性よりも安定性があって、寛容なウェッジが好きだという方。
そういった方々に、このウェッジを試していただきたいと思いました。
ウェッジはドライバーとは違い、見た目で性能のかなりの部分を見分けられることができます。
自分の好みであるかどうか、打つ前にだいたい分かります。
このウェッジも見た目通りの性能をもっていました。

三浦技研らしい、いいウェッジだと思いましたが、私は次のモデルに期待したいです。
2017年06月08日
PR
三浦技研 CB-2008 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-2008 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR105 です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、キックポイントは手元調子 です。

三浦技研の新しいアイアンです。
三浦技研では珍しいポケットタイプのアイアンです。
あまり印象にありません。
以前試打した PP-9005 Genesis アイアン を思い出したのですが、おそらくそれ以来ではないでしょうか?
三浦技研のアイアンは、マッスルバックやハーフキャビティの印象が強いので珍しいです。

小振りなタイプではなく、大きさもあります。
こういったところも、これまでの三浦技研のアイアンでは珍しい感じがします。
ただ、派手さがなく落ち着いたデザインになっているのは三浦技研らしいところです。
いわゆる『目が散らない』デザインです。

トゥ側にある、この『MG』マークがよく目立っていました。
これまでのモデルにも見られましたが、このアイアンでの存在感は際立っていました。
三浦技研ファンの方には、たまらないのではないでしょうか?

彫りの深さはたっぷりあります。
今はポケキャビが多いので、見慣れた感じがします。
私はまだポケキャビを購入したことはないですが、三浦技研がポケキャビを作るということは、それだけニーズが高いのだと改めて思いました。
ポケキャビアイアンだけを購入対象にしておられる方も多いのではないでしょうか?

バックフェースにある、この突起物のような物が目立っていました。
これはどういう意味があるのでしょうか?
デザインに過ぎないのでしょうか?
おそらく、何らかの意味があるのだと思います。

トップラインは、やや厚めですが、ポケキャビとしては平均的といえるのかもしれません。

ワイドソールです。
このソール幅も三浦技研には珍しい感じもしますが、ワイドソールを好まれる方には安心できる広さといえるのではないでしょうか?
ソール形状を見ても、何といいますか『味のある』といいますか、愛想がいい印象をもつソールもあれば、どこか無愛想でちょっと距離を感じてしまう物もあります。
このアイアンのソール形状は後者でした。
私の好みのソール形状ではありませんでした。
こういった形状も、マッスルバックやハーフキャビティとは違う、ポケットキャビティの特徴といえるのかもしれません。

リーディングエッジは微妙に削られていました。

ネックの長さは普通です。
見慣れた長さです。
これまでの経験からポケキャビなので、もっとショートネックを予想していたのですが、違っていました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
三浦技研らしい、美しいフェース面です。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
セミラージサイズですが、大雑把な感じはしませんでした。
イメージを出しやすいです。
易しさを追求しながらも、形を崩していないところが、さすが三浦技研だな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
好感のもてる打感です。
こうして試打してみると、一口にポケキャビといっても、打感がいろいろあるんだな・・・。と思いました。

球はあがりやすいです。
見た目の印象通りでした。
シブいデザインで落ち着いた感じのアイアンですが、タフさはなく、幅広い層に対応できるアイアンといっていいと思います。

『安定性』も高く、ポケキャビの長所が充分感じられます。
嫌味のないオートマチックタイプアイアンといったらいいでしょうか?
易しさを見た目が邪魔していない感じがしました。
アイアンに寛容さを求めておられる方はたくさんいらっしゃると思いますが、そういった方々にも是非試していただきたいアイアンです。

『飛距離性能』も優れています。
よく飛ぶアイアンですが、今は飛び系アイアンが多いので、それほど目立った感じはしません。
アイアンの飛びにも、『性格の尖った飛び』と『性格が丸い感じの飛び』があるように思うのですが、このアイアンは後者だと思いました。
易しさと飛びの両立ができているアイアンです。

『操作性』は、まずまずでした。
寛容さが強く感じられますが、左右へ曲げることもできました。
あまり操作するタイプではないと思いますが、プレイヤーそれぞれの持ち球を活かしていきやすい感じがしました。

いい意味で、三浦技研らしくないアイアンだと思いました。
これまでの三浦技研のアイアンとは大きく性格の異なるアイアンです。
しかし、これも時代の流れだと思いますし、メーカーとしてニーズに応えた形なのだと思います。
珍しいな・・・。不思議だな・・・。と思いながら試打を繰り返していました。
とはいっても、私はまだ三浦技研のアイアンを試打した経験はそれほど多くないので、何ともいえないところもあるのですが・・・。

一口にポケットキャビティといっても、メーカーによっては、かなりゴチャゴチャした印象が強かったり、雑な感じがしたりするものもあります。
色々なタイプがあります。
そういったアイアンをたくさん見ているせいか、正直ポケキャビにはあまり興味をもっていないですし、おそらくこれからも購入することはないように思います。

今使っているクラブで球があがりづらくなった・・・。とか、寛容さが欲しくなった・・・。というように感じてきたら考えると思いますが、今のところ、その必要性を感じていません。
なので、このアイアンはいいポケキャビだな・・・。とは思いましたが、今すぐに使ってみたいという気にはなりませんでした。
しかし、至高のアイアンメーカーが作った、質の良いアイアンであることは確かです。

易しさと飛び・高い安定性をもった高性能なポケキャビです。
上級者からビギナーの方まで、幅広い層に人気が出るのではないでしょうか?

色々なクラブを試打していると、いかにもメーカーが自信なさそうなクラブだな・・・。と思えることがあります。
逆に、そのメーカーの高い技術力が感じられ、自信が漲っているように感じられるクラブもあります。
このアイアンは後者でした。
ウッド系もアイアン系も強いメーカーは稀にありますが、やはり分けるのが自然なのかな?と思います。
三浦技研は間違いなく、アイアン系が強いメーカーです。

三浦技研らしい、高品質なポケキャビだと思いました。
次回作にも期待したいです。
2017年06月03日
PR
三浦技研 MG-S01 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG-S01 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200 です。

久し振りに出会った、三浦技研のウェッジです。
三浦技研はアイアンのイメージがとても強いですが、ウェッジもいい印象があります。
こうして見ていても、ワクワクしてきます。

シンプルな形状のウェッジですが、おそらく色々な工夫がされているのだと思います。
このような美しいクラブを見ていると、いい目の保養ができます。
日頃の疲れも、一気に吹き飛びます。

バックフェースの、この丸い凹みのようなものが目立っていました。
なかなか見られない形状です。
これにも、おそらく大きな理由があるのだと思います。

バックフェースには『pure iron 99.3 FORGED』の文字がありました。
純度が99.3%の純粋な鉄で、鍛造ということでいいのでしょうか?
そうだとすると、とても珍しいように思います。
軟鉄鍛造はたくさんあり、その素材も様々ですが、このように『純度』までこだわっているのは珍しいです。
さすが三浦技研だと思いました。
『純鉄』ということでいいのでしょうか?
昔、ミズノのドライバーで『純チタン』を試打したことを思い出しました。
鉄の元素記号は確か『Fe』だったと思うのですが、Feでなく『iron』という表現を使っているところにも、おそらく大きな理由があるのだろう・・・。と思いました。
Feの純度ということではないのかもしれません。
『炭素鋼』としての純度なのかな?と思いました。
元々、三浦技研のアイアンやウェッジの打感は素晴らしいので、さらに期待感が高まってきました。
形状や異材コンポジットなどにこだわって作られているクラブはたくさんありましたが、このように使われている素材の『純度』にこだわっているのは本当に珍しいと思いますし、それができるのが三浦技研のメーカーとしての力であり、強みなのだと思います。

ソール幅は、ノーマルな感じでした。
最近はワイドなタイプも多いですが、このウェッジはワイドというほどではありませんでした。
ソールが平らに近いタイプです。
スッと抜いていけそうです。
リーディングエッジの削りは、特に見られませんでした。

ネックの長さは、しっかりとあって好感がもてます。
『後ろ』から見ても、男前なタイプです。

フェース面にミーリングはありませんでした。
今はミーリングを採用しているメーカーも多いですが、三浦技研には見られません。
ミーリングの効果は大きいので、これから採用してくれたら嬉しいな・・・。と思いました。
しかし、このミーリングを採用しないのも、メーカーのこだわりなのかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
三浦技研らしい、無難で構えやすい顔だと思いましたが、見とれるようなことはありませんでした。
できれば、もう少しヒール側が細くてシュッとしていたほうがいいな・・・。と思いました。
そうすれば、もっと好感度があがるように感じました。
しかし、この形状でも特に問題はありません。
ボールとの『大きさの対比』も、いい感じです。
ストレートネックタイプなので、易しそうだな・・・。と思いましたし、イメージも出しやすかったです。

フェースの開きやすさは、まずまずでした。
可も無く不可も無く・・・。といった感じでした。
試打を開始しました。

『打感』はとてもいいです。
『超ソフト』といった感じがします。
以前試打したウェッジも良かったので、このウェッジにも期待していましたが、期待通りのグッドフィーリングでした。
すごく柔らかくて凄いな・・・。と思いました。
『凄みのある打感』といったらいいでしょうか?
『球の乗り』もいいです。
このグッドフィーリングが、『pure iron 99.3』によるものなのか、正直私には分かりませんでした。

『スピン性能』は普通だと思いました。
特別ハイスピン性能に長けているとは思いませんでした。
『ノーマルスピンタイプ』といっていいと思います。
今はハイスピンタイプのウェッジもたくさんありますが、このウェッジは、それらとは違うように感じました。
しかし、このノーマルスピンタイプのほうが距離の計算がしやすくて易しいという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ストレートタイプらしい、球の拾いやすさと出球の高さがあります。
イメージしやすい高さに浮かせてくれました。

『安定性』は普通だと思いました。
易しさ最優先というタイプではないと思いますが、ラインも出しやすいですし、まとめやすい印象をもちました。

『距離感』は合いやすくて、かなりいい感じでした。
『手の延長』として働いてくれるクラブだな・・・。と思いました。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
『特別』というのではなく、『及第点以上』は必ず取るタイプ。といったらいいでしょうか?
高いレベルで安定していると思いましたし、色々と遊ぶことができました。

構えてみたときは、どちらかというとオートマチック系の匂いがしていましたが、実際に打ってみるとマニュアル的な要素も感じられました。
バランスのいいオールマイティタイプといっていいのかもしれません。

あくまでも私の好みとしては以前試打した、MB-5000WC のほうが好きですが、このウェッジもメーカーのこだわりのある素晴らしいウェッジだと思いました。

一番魅力を感じたのが、その卓越した打感です。
この打感には魅了されました。

グースタイプを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれませんが、ストレートタイプを好まれる方には易しさも充分感じられると思いますし、この素晴らしい打感を多くの方に体感していただきたいと思いました。
ゴルフは『距離を合わせるスポーツ』と、以前聞いたことがあるのですが、その距離感を養うには素晴らしい打感と音の良さが欠かせません。
このウェッジはその2つを高いレベルで持ち合わせていると思いました。
ミスに寛容で親しみやすいクラブも素晴らしいですが、プレイヤーをもっと高い次元まで連れて行ってくれるようなクラブはもっと素晴らしいといえるのではないでしょうか?
このような男前でグッドフィーリングなクラブに出会うと、いつもそう思います。

かなりレベルの高いといいますか、贅沢なウェッジだと思いました。
ここまでこだわって作るメーカーが日本にはたくさんあるのが、とても恵まれていると思います。

次のモデルは、この贅沢さに加え、もっとハイスピン性能に磨きをかけたものを期待したいです。
2016年07月27日
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三浦技研 MG Hayate ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG Hayate ドライバー です。

シャフトは FUJIKURA Speeder EVOLUTION TS です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77g、トルクは3.1、キックポイントは中元調子 です。

久し振りに出会った三浦技研のドライバーです。
三浦技研といえば、やはりアイアンのイメージが強いのですが、ドライバーも以前試打したことがあります。
今日は、そのレアなドライバーを手にすることができて、とても嬉しく思いました。

まず何といっても、このソールのデザインが特徴的です。
一目で三浦技研と分かる『mGマーク』が大きな存在感を放っています。
そして、その周りにあるヘキサゴン模様といいますか、独特なパターンも印象的です。
これは性能的にというよりはデザイン性を求めたものだと思いますが、このような細かいところにもこだわり、精巧さが感じられるところが、三浦技研らしい感じがします。

シャロー感のあるヘッドです。
今の主流といっていい形状です。
ディープタイプを敬遠される方も、この形状なら親しみやすさを感じやすいのではないでしょうか?
ゴルフクラブは、外見からくる印象がとても大切だと思います。

ネックは短めでした。
シャローヘッドに見合うショートネックでした。

ヒール側には『m』の文字がありました。
どういう意味なのでしょうか?
三浦技研の『m』なのでしょうか?

ヒール側には、ウェイトがひとつだけありました。
『4』という刻印がありました。

バックフェースにも、特徴的なアクセサリーがありました。
これもウェイトなのでしょうか?

トゥ側には『Hayate』の文字がありました。
このドライバーの名前にもなっています。
『疾風(はやて)のように、打球があっという前に飛び去っていく』ということでしょうか?
ドライバーとして、いいネーミングだな・・・。と思いました。
三浦技研は『飛距離』のイメージがあまり無く、それよりも『感性』を大切にしているように思うのですが、このドライバーは飛距離を追求しているのかもしれません。

フェース面のデザインも個性的でした。
『柔らかさ』というよりは『硬さ』をイメージしやすいデザインです。

シャロータイプのヘッドです。
こうして見ただけでは、どのメーカーか解らないほど多くなりました。
シャロータイプではありますが、シャロー過ぎないところがいいと思いましたし、全体的な質感もいい感じでした。
チープな感じは全くしません。

顔はなかなかいい感じでした。
変なクセは無く、方向性の不安をもたせるタイプではないな・・・。と思いました。
フェースをロールさせやすく、つかまりの良さをイメージしました。

素振りをしてみても、いい感じです。
装着されているシャフト Speeder EVOLUTION TS は初めてなのですが、動きのクセがなく、とても素直に反応してくれました。
タイミングも取りやすいです。
いつも色々なシャフトを試していると、気を遣ってしまうことも少なくないのですが、今日はそんな心配は無用だと思いました。

ボールを前にして構えてみると、可も無く不可も無く・・・。といいますか、いい意味であまり特徴がないと思いました。
不安な要素は全く無いかわりに、見とれてしまうようなこともありませんでした。
淡々としていました。
このまま真っ直ぐ振り抜いてみよう・・・。と思いました。
10.5度らしく、フェース面がよく見えました。
ビッグキャリーをイメージしました。
試打を開始しました。

『打感』は、ややしっかりめですが、硬いということはなく、いい感じでした。
球の質感をしっかりと感じとることができたので、コントロール性を高めやすい打感だと思いました。

『音』は高めですが、大きすぎないのがいいです。
インパクトが緩むことはありませんでした。
自然に振り抜いていくことができました。

『球のあがりやすさ』は、いい感じでした。
よくあがってくれました。
ただ、予想していたよりもいい感じで『堪えて』くれていたのが印象的でした。
高~くあがって球速に落ちていくのではなく、いい高さの部分が長くて頼もしく感じられました。
これはヘッドもそうですが、シャフトの影響が大きいのではないかな?と思いました。

『安定性』は高いです。
最初はフック系の球を何発か打ってしまったのですが、すぐに修正できましたし、クラブのせいというよりも、私のスイングやイメージによるところが大きいと思いました。
方向性が合いやすく、ラインも出しやすいです。
ヘッドの『つかまりの良さ』と、シャフトの『つかまり過ぎない良さ』とのバランスがちょうど取れているな・・・。と思いました。

スピーダーといえば、この青いシャフトを思い出しますし、これまでも何度か試打してきました。
飛距離性能に優れ、とてもいいシャフトだと思いますが、私は今回のシャフト『TS』のほうが易しく感じられました。
先の動き・つかまりを気にせずに楽な気分で振っていくことができました。
もし、同じ条件でシャフトを組んで試してみたら、私の場合、確実にこのTSのほうが球をまとめやすくなるだろう・・・。と思いました。
しかし、青いシャフトも球のつかまりの良さがウリのところもありますし、今の大型ヘッドには適していると思います。
今は私たちが多くの中から好きなものを選ぶことができる時代なので、とても嬉しいです。
プロの使用率とか、トーナメントで勝った・・・。というよりも、『自分に合った』ということが大切なのだということを今のゴルファーは知っています。

『飛距離性能』は予想していたよりも優れていました。
以前三浦技研のドライバーを試打したときに、それほど優れているとは思えなかったですし、その印象もあったので、このドライバーにも正直あまり期待していませんでした。
しかし、実際に球を打ってみると予想以上に高いパフォーマンスを発揮してくれました。
先ほども書きましたが、球が飛び出していい感じの高さのところをずっとキープしながら飛んで行ってくれました。
シャロー系でロフトも充分ありますが、『ライナー系』に近いイメージで飛んでくれました。
『堪えながら飛ぶ』という印象です。
マイドライバーに近いイメージをもちました。
こういうタイプのドライバーは実戦向きだと思います。
私は高~い弾道よりもライナー系の力強い弾道が好きなのですが、このドライバーの弾道は好感がもてました。
今は国内外とも飛距離性能に優れたドライバーを発表しているメーカーがたくさんありますが、それらと充分渡り合えると思いました。
しかし、それはヘッドだけでなく、装着されているシャフトの影響がとても大きいのではないかな?と思いました。
違うタイプの頼りないシャフトだと、また違った結果が出たような気がします。
お尻が重たいタイプ独特の、高い最高到達地点と急速な落下・・・。
そういったことにもなるのかもしれない・・・。と思いました。
しかし、今日試打した感じでは、とてもいい印象がもてました。
頼もしさが感じられました。

『操作性』という点では、あまり操作する感じはしなかったのですが、何とか曲げることもできました。
球のつかまりがいいので、私はフック系のほうが易しく感じられました。
最初から私はフック系の球を打ってしまったのですが、これがもし『先走り系』でつかまりのいいシャフトで打ってみたら、おそらくもっと左へ曲げていただろう・・・。と思いました。
中元調子ということですが、私は中調子くらいに感じました。
手元近くには感じられませんでした。
とはいっても、この調子も微妙なところがあるとは思うのですが・・・。

いいドライバーだな・・・。と思いました。
私は三浦技研のドライバーを試打した経験がまだ少ないのですが、これまでモデルの中で、一番好きですし、間違いなくトップだと思いました。

装着されているシャフトとの相性もいいと思いました。
日頃球のつかまりが弱くてもっと強くしたい・・・。という方には、スピーダーエボリューションの青など、つかまりやすいシャフトのほうが合いやすいと思いますが、私はこの黒といいますかグレーに近い色のシャフトのほうが易しく感じました。

つくづく、クラブはヘッドとシャフトの相性が大切だな・・・。と思いました。
もちろんグリップも大きなポイントを占めています。
このドライバーはとても気に入ったので、予定よりも多く球を打ってしまいました。
心地良い時間を過ごすことができました。

もし、コースで試すことができれば、このシャフトのままで試してみたいと思いました。
気難しくはなくイージーなタイプですが、イージー過ぎず高いパフォーマンスを発揮してくれるドライバーです。
残念なのは、なかなか試打する機会に恵まれないということですが、いいドライバーなので、多くの方に試していただきたいと思いました。
三浦技研のドライバーに対する印象も、いい方向に変わりました。
2016年06月26日
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三浦技研 CB-1007 アイアン & CB-1008 アイアン

今日は、この2本の三浦技研のアイアンを試打しました。
試打クラブは CB-1007 アイアン と CB-1008 アイアン の7番です。

シャフトはどちらも、ダイナミックゴールド です。
<右>CB-1007 のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。
<左>CB-1008 のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
三浦技研の素晴らしいアイアンを同時に試打する機会に恵まれ、とても嬉しく思いました。
最近は、なかなか手にする機会がなかったので、テンションがあがりっぱなしでした。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
ソール幅は、左のCB-1008のほうが少しだけワイドでした。
よく見ないと分からないような微差ではなく、パッと見て分かるくらいの違いがありました。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
ネックの長さは、右のCB-1007のほうが少しだけロングでした。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
どちらもかなりいい顔をしています。
甲乙付けがたいですが、敢えて私の好みでいうと、CB-1007を選びたいと思います。

トップラインの厚さは、殆ど同じでした。
ノギスで正確に測らないと分からないくらいです。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
彫りの深さは、どちらもあまり変わらないように見えます。
タイプの違う、ハーフキャビティといっていいと思います。
ただ、より『低重心』を感じやすいのは、左のCB-1008のほうです。

CB-1007

CB-1008
ボールを前にして構えてみると、どちらもとても良いです。
とても優れた『三浦顔』といっていいと思います。
いいイメージが自然に湧いてきます。
リラックスして構えることができました。
CB-1007のほうがちょっとシャープな感じで、右に逃がすイメージを出せました。
試打を開始しました。

<左>CB-1007 <右> CB-1008
『打感』はどちらもとても良いです。
軟鉄アイアンの良さを充分楽しむことができます。
敢えていうなら、私はCB-1007のほうが好きですが、CB-1008 の乾いた感じの打感も捨てがたいです。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
『球のあがりやすさ』という点では、少しだけCB-1008のほうが上回っているように感じました。

『安定性』という点では、大きな違いはないと思いました。

<左>CB-1008 <右>CB-1007
『飛距離性能』も、同じでした。
どちらも飛距離最優先のアイアンではなく、あくまでも『距離感』を大切にしたい方の為のアイアンといえるように思います。

『操作性』はどちらも高く、優劣をつけることができませんでした。
とても扱いやすいアイアンです。
左右へ大きく曲げて楽しむことができました。
こういう感じで左右に曲げる練習ができていると、自分なりのスランプといいますか、大きな不調になることはあまりないだろう・・・。と、これまでの経験上感じます。

とても楽しくて、ついつい予定の時間をオーバーしてしまいました。
1本だけでも楽しいのに、2本もあるから、余計に止める踏ん切りがつきませんでした。

三浦技研のアイアンを打ち比べることができて、今日はとても贅沢な一日でした。
2016年03月15日
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三浦技研 CB-1008 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-1008 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

シンプルでカッコいい、三浦技研のニューアイアンです。
三浦技研のアイアンは、いつも注目しています。
いいアイアンが多いので、私にとって特別な存在でもあります。
先日、機能性溢れるアイアンを試打しましたが、このアイアンはとてもシンプルです。
機能性アイアンは、三浦技研の新境地といったところもありましたが、このようなシンプルな形状のアイアンは違う魅力があります。

名前がCB-1008なので、あの名器CB-1007の後継モデルであることは想像に難くありません。
三浦技研の主力モデルといったところでしょうか?
CB-1007はとてもシャープなタイプでしたが、このアイアンはそれに少し易しさが加味されているような印象を受けます。
全体的に光沢感があります。
今日は天気が良かったので、太陽の光をよく反射していました。
私はいわゆる『艶消し』タイプが好きなのですが、このアイアンは違っていました。
そういった点でも、CB-1007と違うところでした。

この三浦技研のマークもカッコいいです。
派手さはなく、シンプルなところがまたいいです。
こういったところにも、メーカーの特徴が見て取れます。

ソール幅は、少しワイドでした。
ヒール側よりもトゥ側のほうがワイドなのが目立っていました。
シャープというよりも、どっしりとした感じがします。
このソール形状だけを見ていると、オートマチックな印象を受けます。

リーディングエッジの削りは、やや控えめな感じですが、これくらいがちょうどいいのかもしれません。
使い込んでいくうちに、その人に合った形状になっていくのだと思います。

ネックは少し短めですが、今のアイアンの中ではノーマルといっていいように思います。

彫りの深さはそれほどなく、見慣れた感じがします。
CB-1007とはまたちょっと違うタイプのハーフキャビティといっていいでしょうか?
ソール側に重量が集まっているので、低重心タイプなんだろうな・・・。と思いました。

トップラインは、ほんのちょっとだけ厚く見えましたが、気にならない範囲です。

フェース面にミーリングはありませんでした。
三浦技研のアイアンやウェッジにはミーリングのイメージは無いので、イメージ通りといえるのかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
三浦技研らしい、オーソドックスな構え感です。
私が好きなグースが弱いタイプです。
いつも通り打てそうな感じがしましたし、リラックスできました。
小顔タイプのアイアンだとは思いますが、セミラージサイズっぽい印象も少し受けました。
オーソドックスな構えやすさに加え、より易しく感じられるように工夫されているのではないかな?と思いました。
先日試打した機能性アイアンもいいですが、このシンプルな構え感のあるアイアンがやっぱりいいな・・・。と思いました。
主張し過ぎていないので、こちらの色に染めていけそうです。
試打を開始しました。

『打感』は、とても良いです。
軟鉄の心地良い感触を一球目から楽しむことができました。
何ともいえない柔らかさがあります。
『鉄を鉄と感じさせない柔らかさ』といったらいいでしょうか?
球を打つのが楽しくなります。

『音』も、とてもいいです。
中味がギュッと詰まった、とてもいい音がします。
スカスカな感じの音ではありませんでした。
これまで色々なアイアンを試打してきて、音が良くないな・・・。とか、中味の薄い音だな・・・。伝わってくるものが少ない音だな・・・。などと感じたことはたくさんあります。
しかし、このアイアンは違っていました。
中味のある、しっかりした音でした。
こういったところは、高機能性アイアンにはない長所といえるでしょうか?
音は大切なフィーリング要素のひとつです。
このような音を聞くと、やはり軟鉄のマッスルバックやハーフキャビティはいいな・・・。と思ってしまいます。

『球のあがりやすさ』は、まずまずだと思いました。
タフな感じはせずに、あがりやすい感じがしますが、今のアイアンの中では普通といえるのかもしれません。
結構重心が低いのではないでしょうか?
イメージよりも高く浮いていたように思います。

『安定性』は普通だと思いました。
それほど寛容さがあるようには思えませんでした。
ハーフキャビティらしい、正直さはあると思いました。
高い直進性やワイドスイートエリアをアイアンに求めておられる方には、やや合いづらいところがあるかもしれません。

『飛距離性能』も普通だと思いました。
それほど飛距離に長けているタイプのアイアンではないと思います。
今は飛距離系アイアンが多いので、飛ばないほうだと思います。
アイアンにも飛ぶ為のたくさんの工夫がされている物もありますが、このアイアンは違うタイプだと思いました。
ナチュラルな飛距離。
7番アイアンらしい飛距離といっていいように思います。
このような自然な飛距離なので、アイアンセットとしてバッグに入れておきたくなります。
易しく距離を打ち分けるということが易しいアイアンだと思います。

『操作性』は抜群でした。
左右にも大きく曲げられました。
クセのない、扱いやすいアイアンだと思いました。

三浦技研らしい、シンプルでありながらすごくこだわって作られているように感じました。
日本には優れたアイアンメーカーがたくさんありますが、その中でもやはり三浦技研は存在感のあるメーカーのひとつです。
変なアイアンを決して出さない・・・。というイメージがありますが、このアイアンもそのイメージ通りでした。

今のアイアンの流れに沿って、必要最小限度の工夫はしているけれど、それがいきすぎていない感じがします。
難しすぎず、むしろ易しさを加味しながらも、プレイヤーのフィーリングを最優先してくれているように感じました。

今は多くのメーカーで『ハイテクアイアン』が発表されています。
それらはとても高機能で、色々な工夫がされています。
アイアンは元々『ワンピース』というイメージが強くありましたが、今は色々なパーツが組み合わされている物が多くなりました。
それらはメーカーの深い研究や工夫によって生み出されています。
メーカーの企業努力にはいつも感謝しっぱなしです。

クラブが常に進化し続けているのは、メーカーの深い研究や新たな発想によるものです。
今はとても素晴らしいクラブにたくさん出会えるようになりました。
様々なタイプのクラブに出会えるのは、とても楽しいことです。

それらの多くがハイテクアイアンといえるのだと思いますが、このCB-1008はベーシックアイアンといえるでしょうか?
最小限の工夫を入れていきながらも、あくまでも主導権はプレイヤー側に委ねてくれているように感じます。
プレイヤーの感性を邪魔しないタイプのアイアンだと思います。

アイアンにも飛距離や安定性など『物理的性能』を最優先される方には合いづらいところがあるかもしれません。
『飛び』や『ミスヒットに対する寛容さ』ということでは、それほど高いパフォーマンスを期待できるタイプではないかもしれません。
『見た目通りの性能』といえるような気がします。
なので、人によって好みがはっきり分かれるような気もします。
おそらく、以前試打した『PP-9005 Genesis アイアン』のほうが人気は出やすいだろうと思います。
このアイアンも易しさを感じさせる部分はありますが、『飛距離』や『安定性』『あがりやすさ』など、PP-9005 Genesisのほうが大きく上回っていると思います。

様々なニーズに応えて、メーカーも色々なタイプを発表しているのだと思います。
PP-9005 Genesisも良かったけど、もうちょっとベーシックなタイプでフィーリングの伝わりやすいアイアンが欲しい・・・。という方には是非試していただきたいと思いました。
軟鉄ハーフキャビティの中では、易しい部類に入ると思いますし、敷居は高すぎないので、親しみをもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
大雑把ではなく、繊細さのあるアイアンでした。
2016年02月15日
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三浦技研 PP-9005 Genesis アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 PP-9005 Genesis アイアン の7番 です。

シャフトは ATTAS IRON です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスは60S、キックポイントは中調子です。

三浦技研の新しいアイアンです。
これまではシンプルなデザインの物が多かったのですが、このアイアンは高い機能性を感じさせます。

三浦技研では珍しいポケットタイプのアイアンです。
昨年の夏に試打したPP-9005 PREMIUM アイアンを思い出します。
名前や全体的な形状などからも、後継モデルだろうと容易に予測できます。
PP-9005 PREMIUM アイアンは、発売当初からその高い人気に生産が追いつかず、品薄状態が続いたと聞いたことがあります。
それだけ三浦技研ファンの方に、ポケットタイプを待ち望んでおられた方が多かったのだと思います。
ポケットタイプは、完全に市民権を得ました。
三浦技研らしい上質な質感がありますが、PP-9005 PREMIUMとはまたちょっと違う感じに仕上がっているな・・・。と思いました。

彫りの深さも、しっかりあります。
PP-9005 PREMIUMと同じような感じです。
他のメーカーのアイアンでは見慣れた感じがしますが、三浦技研のアイアンということで、珍しく感じられます。
今はそれだけ、ユーザーのニーズが多様化しているのだと思いますし、これからも三浦技研はこのようなアイアンを開発していくのではないでしょうか?

ソール幅は広いです。
このようなタイプで狭い物を見たことがありません。
ポケットタイプとワイドソールはセットになっているような気がします。
ちょっと前まで、ワイドソールタイプは大味な感じがすることも多かったのですが、最近のアイアンは繊細さも感じられる物が増えてきました。

ネックは短めでした。

バックフェースには、この2つの丸いものがありました。
赤い色なので、よく目立っていました。
これはウェイトの役目を果たしているのかな?それとも単なるアクセサリーなのかな?と思いました。
しかし、この位置にあるということは、おそらくウェイトの役目を果たしているのだろう・・・。と思いました。


中の様子がこのようになっているので、やはりウェイトの役目を果たしているのだろうと思いました。
重心深度を深くして、あがりやすさと直進性を高めているのだろう・・・。と思いました。

バックフェースにはアクセサリーのようなものがありました。
これはPP-9005 PREMIUMにも見られました。

トップラインは少し厚めに見えましたが、気になるほどではありませんでした。
ここの部分が丸っこくて大きくなっていると、構えたときにイメージが出しづらく感じることもあるのですが、このアイアンは適度に引き締まっているので、そういったマイナス的なことは無いだろう・・・。と思いました。
こういった細かなところまで配慮されているのが、さすがは三浦技研といったところだな・・・。と思いました。

リーディングエッジには、微妙に削りが入っていました。
かなり控えめな感じです。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
三浦技研らしく、とても丁寧に仕上げられています。
新品のアイアンでも、メーカーによっては雑に仕上げられているな・・・。と感じられるアイアンもありますが、三浦技研のアイアンでは感じたことがありません。

素振りをしてみた感じはまずまずでした。
できればスチールシャフトを・・・。と思ったのですが、このクラブ1本しか無かったので、このまま試打することにしました。
アイアンでカーボンを最近はあまり試打していなかったのですが、このアイアンとの相性は良さそうだな・・・。と思いました。
ハードなタイプのシャフトではありませんが、適度にしっかりしていて方向性は出しやすそうな予感がしました。
あとは『距離感』だけだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
やや大きめのサイズで安心感をもたらしながらも、形が崩れていないところがいいです。
私はもう少し小顔でもいいかな?と思ったのですが、この大きさがちょうどいいという方はとても多いのではないでしょうか?
ちょっとグースが効いていますが、気になるほどではありませんでした。
むしろ、このようなアイアンはグースタイプが『スタンダード』といえるのかもしれない・・・。と、これまでの経験から思いました。
ラインも出しやすそうです。
『逃がす』『つかまえる』ということでいえば、ほんの少しだけつかまるイメージのほうが出しやすいように感じられました。
試打を開始しました。

『打感』は好感がもてました。
ソフトというよりはライトな感じがしましたが、手に馴染みやすいフィーリングでした。
『球の重さ』をあまり感じさせないライトな感じがしました。
『当たり負け』しないような印象をもちました。
ヘッドの質量がボールの質量に完全に勝っている感じ・・・。といったらいいでしょうか?

球はよくあがりました。
タフなタイプのアイアンではありません。
このカッコいい外見から、結構タフなタイプではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはないので、多くの方に試していただきたいと思いました。

『安定性』は、かなり高いです。
いわゆるオートマチックタイプのアイアンです。
なかなか曲がる感じがしません。
打点のブレにも強いです。
『勢いでもっていける感じ』といったらいいでしょうか?
少々のブレには反応しない、いい意味での鈍感さのようなものを感じました。
オートマチックタイプの、いいところです。
重心の深さも、大きく関係しているのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、かなり高いです。
最初から飛距離が出ることに驚いてしまいました。
これまでもたくさん『ディスタンス系アイアン』を試打しているので、経験はしているのですが、三浦技研のアイアンで距離が出るタイプというのはまだそれほど経験していないせいか、驚いてしまいました。
このアイアンは完全に『ディスタンス系』だな・・・。と思いました。
『ディスタンス系アイアンの男前版』といったところかな?と思いました。
ただ単に距離がでるというのではなく、構えやすいので方向性を出していきながら、しっかりと距離が稼げるところがすごくいいな・・・。と思いました。

『操作性』はまずまずでした。
あまり大きく曲げることはできなかったのですが、一応左右に曲げることもできました。
自由に曲げられるというよりは、『曲げづらい』という印象のほうが強く残ってしまいました。
球があがりやすく、つかまりもいいので、多くの方に易しく感じられるのではないでしょうか?

前のモデル同様、かなり高性能なアイアンだと思いました。
安定性や飛距離性能などの『物理性能』だけでなく、構えやすさや打感など『フィーリング性能』も高いのが、三浦技研らしいところだと思いました。
アイアンに強いこだわりをもったメーカーだと思います。

前のモデルと実際に打ち比べてみたわけではないので詳しいことは分かりませんが、おそらくシャフトが同じでも『あがりやすさ』『安定性』は、このPP-9005 Genesisのほうが少し勝っているのではないかな?と思いました。
今度機会があれば打ち比べてみたいと思います。

高い安定性と飛距離性能をもっていて、ロボットみたいな機械的なところを感じながらも、構えやすさや打感などもいいので、柔らかさも感じられました。
オートマチックタイプではありますが、永く使い続けても飽きが来ないような印象をもちました。

アイアンにもドライバーと同じように『マニュアルタイプ』と『オートマチックタイプ』に分けられます。
このアイアンはオートマチックタイプです。
しかも、とてもカッコいいオートマチックタイプです。
構えやすいので、最初から向きが狂っていたり、大きくラインを外したりすることが少なくなるだろうな・・・。と思いました。
私はアイアンではマニュアルタイプを好むので、今のところこのようなオートマチックタイプのアイアンを購入する予定はないのですが、もし購入するとしたら、候補のひとつに入れるだろうな・・・。と思いました。

『易しさ』を追求しながらも、見た目の良さやフィーリングを犠牲にしていない、三浦技研の高い技術が感じられました。
色々なメーカーのアイアンを試打していると、時にはこのメーカーはアイアンに愛情をもっていないな・・・。こだわりがないな・・・。と思えることがあります。
そういったメーカーのアイアンにはあまり興味がもてません。
しかし、このアイアンはすごく興味をもちました。
信頼できるメーカーということもありますし、この高機能をじっくり楽しんでみたいです。
2015年07月01日
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三浦技研 PP-9005 PREMIUM アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 PP-9005 PREMIUM アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは30度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子です。

三浦技研の新しいアイアンです。
ポケットキャビティタイプです。
とても珍しいです。
私は三浦技研のアイアンをそれほどたくさん試打してきているわけではないので、はっきりとは分かりませんが、おそらく初めてではないでしょうか?
三浦技研にポケキャビのイメージはありませんが、私が知らないだけなのかもしれません。

オーソドックスな感じのポケキャビです。
ゴチャゴチャした感じもなく、すっきりとしています。
仕上げがとても綺麗だな・・・。と思いました。
これまでたくさんポケットキャビティアイアンを試打してきましたが、中には雑に感じたりチープに見えたりするアイアンにも出会ったことがあります。
このような美しい仕上がりになっているところが、さすがはアイアンのトップメーカーのひとつでもある三浦技研だな・・・。と思いました。

彫りの深さも結構あります。
バックフェースのポケット部分が厚くなっていて、かなり重心深度も深そうです。
これまでポケキャビをたくさん試打してきて、ポケキャビはミスヒットを上手く吸収してくれる・・・。といいますか、看過してくれる印象があります。
重心の深さが普通のキャビティには無い、新たな寛容さを生み出しているように思います。
ポケキャビがまだ出始めの頃は、まだ洗練されていない感じの物もあったように思いますが、今はすごく進化しているように思います。
このアイアンからも、いい雰囲気が伝わってきました。

ワイドソールです。
ポケキャビらしい厚さです。
三浦技研のアイアンは比較的薄いイメージもありますが、これはマッスルバックやハーフキャビティのイメージが強いからなのかもしれません。

ネックは短めです。
太さもあり、『寸胴』のような感じです。
いわゆる『首長(くびなが)美人』タイプではありませんが、この重心の低さを連想させる作りに親しみやすさをもたれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
見とれるようなことはなかったのですが、こういったタイプの人気が高いことも、これまでたくさん出会っているので知っています。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルなフェース面です。
このフェース面も、独特な美しさがありました。
メーカーによって、大きく差が出てしまうところなのかもしれません。

トップラインは少し厚めに見えましたが、今のアイアンの中ではノーマルなほうでしょうか?
ポケキャビには、よく見られる厚さだと思います。

バックフェースにはアクセサリーのようなものが見られました。
バックフェース中央ではなく、ややトゥ寄りにありました。
私はどちらかというと小振りなタイプが好きで、中央かややヒール寄りで打っていきたいタイプなのですが、このように少しトゥ側に寄っているということは、大きめのアイアンだと少しトゥ寄りで打ったほうがいいのかな?と思いました。
このアクセサリーのような物は、打感を良くする為の工夫なのでしょうか?
色々なメーカーのアイアンを思い出しますが、特にテーラーメイドのアイアンを思い出しました。

リーディングエッジは微妙に削られていました。
それほど大きくありませんでした。
今はかなり大きめに削られているアイアンもありますが、このアイアンは控えめです。
やはり使い込んでいって、『プレイヤー自身の削り味』を出して欲しい・・・。という、メーカーの思いがあるのかな?と思いました。
使い込んでいけばいくほど味の出るクラブは、とても素晴らしいです。
ソールの全体的な形状も、それほど丸みが強調されておらず、平らに近い感じでした。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
こうして構えるまでは少し大味でクセがあるタイプだと予想していたのですが、実際はそうでもありませんでした。
オーソドックスな感じです。
こういった顔がいいところも、三浦技研らしいと思いました。
ただ易しさを追求するだけでなくて、構えやすさという点でも、しっかりとカバーできているアイアンだと思いました。
セミラージサイズといっていいと思います。
今、もっとも支持されている大きさだと思います。
小顔だと不安な感じがするけど、大顔はいいイメージが出せない、雑になりそう・・・。という方もいらっしゃると思いますが、このアイアンくらいの大きさがちょうどいい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
あくまでも私の好みでいえば、もう少し小さいほうが、よりいいイメージが出せるのですが、これくらいの大きさもたくさん経験していますし、緊張することなく普通に構えることができました。
グースの利きも少し目立ちますが、苦手意識が芽生えるほどではありませんでした。
『セミグース』&『セミラージサイズ』が、今一番支持されているのではないでしょうか?
打ちやすさを追求しながらも、構えづらくならないようにする為の、ちょうど境界線上にあるような気がします。
マニュアル感よりも『オートマ感』が強かったので、まずは細工をせずに、そのままのイメージで振っていこうと思いました。
構えたときに、このヘッドの重量感を感じたので、その重量感を利用しながら打っていければいいな・・・。という思いがありました。
敏感に曲線を描いていけるタイプではなく、愚直なまでに真っ直ぐな線を描いていくタイプだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は良いです。
柔らかさと、しっかり感のちょうど中間くらいにあるかな?と思いました。
すごく柔らかくてくっつく感じ・・・。というフィーリングではなかったのですが、雑な感じはなく手に馴染みやすい印象をもちました。
ボールをターゲットまで運びやすい打感だと思いました。
ボヤけた感じの打感ではなく、しっかりとインパクトを感じとることができました。

球はとてもあがりやすいです。
ポケキャビ構造やワイドソールなどの利点が充分活かされているように感じます。
このあがりやすさは、これまでたくさんポケキャビを試打してきているので、予め予想していました。
三浦技研だから特別あがりやすいとか、逆に難しくなっているということもありませんでした。

『安定性』も高いです。
曲がりにくいな・・・。と率直に思いました。
やはりオートマチックな感じです。
雑さはないですが敏感すぎず、あまり細かいことを気にしなくてもいいタイプです。
いい意味で、やや大雑把に打っていける感じがします。
ポケキャビアイアンの長所だと思います。

『飛距離性能』も優れていました。
やはり飛距離にも力を入れているんだな・・・。と思いました。
このようなポケキャビアイアンの特長は寛容さだけでなく、飛距離を求めていきやすいところにもあると思います。
今はアイアンにも飛距離へのニーズが高まっていると思いますし、それを追求してくうえで、ポケキャビ構造は理に適っているのかもしれません。
ロフトが立っていても、それを感じさせないあがりやすさと寛容さがあります。
アイアンには易しさだけでなく飛距離も求めていきたい・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、あまり大きくは曲げられなかったのですが、とりあえず左右に曲げることもできました。
やはりオートマチック的な性能が勝つタイプだと思いました。
アイアンは微妙に球筋を打ち分けるのではなくて、できれば真っ直ぐに近い感じでシンプルに攻めていきたい・・・。という方には、とても合いやすいのではないでしょうか?

三浦技研にポケキャビのイメージは無く、私は初めて出会ったのですが、これまでずっと三浦技研のポケキャビを心待ちにしていた・・・。という方は多いのではないでしょうか?
三浦技研のアイアンを使ってみたいけど何だか難しそうで、ポケキャビが出ないかな?と思っておられた方も多いのではないでしょうか?
今、主流のアイアンですし、これも時代の流れなのかもしれません。

三浦技研でポケットキャビティということが意外ではありましたが、一番強く印象に残ったのは、仕上げが美しく独特な重厚感があったところです。
もちろん、『球のあがりやすさ』や『安定性』『飛距離性能』も優れているのですが、そういったアイアンはこれまでもたくさん出会ってきました。

チープな感じを出さずに美しく質感を出しているところがさすがだな・・・。と思いました。
ポケットキャビティアイアンはこれまで、機能性を重視するあまり、美しさが損なわれていたり、ゴチャゴチャ感が強くなり過ぎてしまったりする物も少なくありませんでした。
そういったマイナス的なところが無いが三浦技研らしいところだと思いました。

三浦技研のアイアンは『MB-5003』や『CB-1007』の印象が、私の中であまりにも強いのですが、こういったアイアンもアリだな・・・。と思いました。
これまで普通のキャビティを使っていたけど、そろそろポケキャビを試してみたい・・・。できれば機能性だけでなく仕上がりが美しいアイアンがいいな・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。

私が今使っているアイアンはキャビティタイプではないですが、今はまだ普通にあがってくれているので、しばらくは今のままでいくと思います。
キャビティアイアンも素晴らしい物がたくさんあるので、いずれそのようなアイアンを購入したいと考えています。
ただポケキャビタイプのアイアンは、私がゴルフキャリアを終えるまで、おそらく購入することはないだろうと思っています。

これまでポケットキャビティタイプをたくさん試打してきていて、なかには印象が薄い物もあります。
このアイアンは三浦技研の初めて出会ったポケキャビということもあると思うのですが、強く印象に残るだろう・・・。と思いました。
『易しさ』と『美』の両立ができているアイアンだと思いました。
2014年06月23日
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三浦技研 MB-5005 アイアン & CB-1007 アイアン

<左>CB-1007 <右>MB-5005
今日は、この2本の三浦技研のアイアンを試打しました。
試打クラブは MB-5005 アイアン と CB-1007 アイアン の7番です。

シャフトは、どちらも ダイナミックゴールド です。

三浦技研のクラブに出会うたび、テンションがあがります。
こんなに美しくてフィーリングのいいアイアンを手にすることだけで、とても嬉しく思います。
どちらも初めてではないのですが、気持ちの盛り上がりを抑えることができないですし、いい目の保養ができます。
まだ所有できていませんが、三浦技研のクラブも早く購入できれば・・・。と考えております。
このようなアイアンでラウンドできたら、とても楽しいだろうな・・・。と思います。

どの角度から見ても、シャープでカッコいいです。
最近は、このようなシャープなアイアンが少なくなったような気もします。
丸っこいアイアンも増えてきました。
そういった意味でも、この2つのアイアンは『正統派』といいますか、昔ながらのいい流れできているように感じます。
『アイアン好き』の私には、たまらない魅力があります。

左のCB-1007がハーフキャビティ。
右のMB-5005がマッスルキャビティ。
といえるかな?と思いながら見ていました。
どちらも形状に違いはありますが、とても美しいです。
キャビティ部分の面積はMB-5005のほうが圧倒的に小さいですが、キャビティ部分の『最深部の深さ』という点では、ほぼ同じように見えます。
初めてMB-5005を試打したときにも書きましたが、MB-5005は純粋なマッスルバックというよりは、キャビティ部分も散りばめられている『マッスルキャビティ』といえるように思います。
名称にあまりこだわる必要なないのかもしれないのですが・・・。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
ソール幅は、ほぼ同じで、大きな違いは見られませんでした。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
ネックの長さも、ほぼ同じです。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
トップラインはどちらも細いのですが、こうして見比べてみると右のMB-5005のほうが、ほんの少しだけ細く見えました。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
こうして見ても、どちらもかなりハイレベルな美顔です。
思わず見とれてしまいました。
この顔の美しさには優劣がつけられませんでした。
何といいますか、この美しい顔を見ているだけで、周りの空気が澄んでいるように感じられます。
気持ちの昂ぶりを抑えることができません。

MB-5005

CB-1007
ボールを前にして構えてみても、どちらも『極上の構えやすさ』です。
いくら時が経っても色褪せない美しさ・・・。といったらいいでしょうか?
ずっと見ていても飽きることがありません。
どちらも単品で試打したときも、いい印象をもつことができたのですが、今日は同時に試打できたおかげで、その好印象が倍増しました。
いいイメージがどんどん湧いてきました。
飽きずに、ずっと永く使い続けていけるクラブというのは、こういうクラブのことをいうんだろうな・・・。と思いながら見つめていました。
幸せに感じる時間が長いです。
試打を開始しました。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
『打感』はどちらも甲乙くけがたいほど素晴らしいです。
この心地よいフィーリングに、笑みが絶えることがありません。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
『球のあがりやすさ』という点でも、大きな違いは見られませんでした。
CB-1007で球があがる方であれば、右のMB-5005でも、充分球があがると思います。
マッスルバックは球があがりにくくて難しそう・・・。と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、最近のマッスルバックは見た目の印象以上に敷居が低くなっているので、敬遠されずに是非試していただきたいと思いました。
どちらも『ナチュラルなあがりやすさ』という感じがしました。

『安定性』という点では、どちらも『寛容さ』『直進性』をウリにしているアイアンではないと思います。
ミスヒットに対しての寛容さを求めておられる方には合いづらいところがあるかもしれません。
こうして打ち比べてみると、CB-1007のほうが、やや寛容さがあるかな?と思いました。
しかし、MB-5005を『マッスルバック』とするならば、易しく感じます。
やはりバックフェース中央に彫られているキャビティ部分が、この易しさを演出してくれているのかもしれません。

『飛距離性能』は、ほぼ互角でした。

『操作性』という点でも、甲乙つけがたく、どちらもとても敏感に反応してくれました。
オートマチックタイプのアイアンを好まず、マニュアルタイプを好まれる方には、是非お勧めしたいアイアンです。
練習場では、ボールを真っ直ぐ飛ばそうとしておられる方を、よくお見かけするのですが、『曲げる楽しさ』を一度味わうと、練習の楽しさが倍増しますし、実戦でも役に立ちます。
そういった意味でも、この2つのアイアンは楽しい練習ができて、飽きがこないアイアンといえるのではないでしょうか?
オートマチック系のアイアンでは、味わえない楽しさがあります。

<左>CB-1007 <右>MB-5005
試打するのが楽しくて、あっとういう間に時間が過ぎてしまいました。
三浦技研のクラブには、それほど多く接することがないので、今日は存分に楽しんでやろう・・・。と思っていたのですが、まだまだ打ち足りない・・・。というところで、この2つのクラブを返却しなければなりませんでした。
残念な気持ちもあったのですが、とてもいい時間を過ごすことができたので、この2つのアイアンに感謝したいと思いました。

今は多くのメーカーで『ハイテクアイアン』が発売されています。
『異材コンポジット』も、今は当たり前のように見受けられますし、アイアンの原型をとどめていないようなタイプも見られます。
『飛距離』に特化している物もありますし、『安定性』が、ずば抜けている物も多くなりました。
そういった点で考えてみると、この2つのアイアンは、そういったハイテクな感じはしませんが、その分といいますか、それ以上にプレイヤーのフィーリングを大事にしてくれているように感じます。
ゴルファー自身がもつ『感性』こそが『最大の武器』だと思いますし、そういった点で考えてみても、このような『フィーリング重視のクラブ』はプレイヤーのスキルを高めてくれるのではないでしょうか?
クラブがハイテク過ぎると、プレイヤーのスキルの上昇を妨げてしまうことも、ひょっとしたらあるのではないかな?と思ってしまいました。
何事も便利すぎるよりも、ちょっと工夫が必要なくらいがちょうどいいのかもしれません。
ただ、それは今の多くのニーズに、必ずしも応えてはいないような気もするのですが・・・。
今は『易しい』『飛ぶ』というタイプのアイアンがもてはやされているように思います。

『メイドインジャパンの凄さ』を感じることができました。
まさに『モノ作り大国ニッポン』です。
いろいろなクラブを試打していて、時には『血が通わないような冷たい印象』をもつクラブに出会うこともありますが、この2つは血が通ったあたたかい印象をもつことができました。
もちろん、どちらも鉄ですし、触れてみると冷たいのですが、あくまでも感覚的にあたたかい感じがします。
フィーリングが伝わりやすく、気持ちが盛り上がるからかもしれません。
また機会があれば、この2つのアイアンをどんどん試打できたらいいな・・・。と思いました。
2014年05月21日
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三浦技研 MB-5005 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MB-5005 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は446gです。

三浦技研の新しいアイアンです。
とても美しいです。
しかし一目見て、「凹凸が逆だ。」と思いました。
ヒッティングポイントの部分は、一番肉厚になっていて欲しいのに、このアイアンは逆です。
名前に『MB』とついていますし、マッスルバックという認識でいいのかもしれませんが、私のなかでは『MC(マッスルキャビティ)』というほうが近いように思います。
正直、残念だな・・・。と思いました。
勿論、打感を損なわないように、充分な肉厚は維持されていると思うのですが、ヒッティングポイントは一番厚くあって欲しいと思っています。
このアイアンが最初から『キャビティ』という認識であれば、特に不満も無いのですが、『マッスルバック』というカテゴリーの中に入るのであれば、私はちょっと違うように感じました。

キャビティ部分も、結構深いです。
慣性モーメントを高めて、ミスヒットにも対応するように設計されているのでしょうか?
以前、ちょっと耳にしたことがあるのですが、あるメーカーのアイアンのニューモデルがなかなか発売されないのは、もうアイアンの形状を変えられないからだ・・・。ということだそうです。
つまり、それだけもうやり尽くしてしまったのでしょうか?
確かに、このアイアンは見た目のインパクトはあります。
一度見たら、なかなか忘れられないようなデザインになっています。

バックフェースのデザインは個性的ですが、全体的には三浦技研らしいオーソドックスな感じがします。
シャープで、とても美しいです。
アイアン好きの私にはたまらないものがあります。
こうして見ているだけで、いい目の保養ができました。
なるべく早く、三浦技研のアイアンを購入できたらいいな・・・。と、いつも思っています。

トゥ側には『W.D.D. Accurate Forged』と記されていました。
製法にも、とてもこだわっているようです。

バックフェースには凹みだけでなく、溝のようなものもあります。
これも、重心位置など、計算され尽くしているのでしょうか?
マッスルバックにも、完全な『フラットバック構造』と、このアイアンのように形状にいろいろな工夫が見られるものとに分かれます。
マッスルバックか、キャビティか?ということに、あまりこだわらなくてもいいのかもしれないですし、メーカーはマッスルバックということで売り出しているのだと思いますが、私の認識では『複合型』といいますか、やはり『マッスルキャビティ』という認識をもちました。
これまでたくさん出会ってきたマッスルバックアイアンとは、ちょっとタイプが異なります。

フェース面にミーリングがあるかどうか、近くで見てみましたが、ありませんでした。
アイアンにミーリングがあるのは、少数派といっていいと思いますし、これまでも三浦技研のアイアンやウェッジではミーリングがあるものに出会ったことがありません。
こういったところも、メーカーのポリシーなのでしょうか?

ソール幅は、今のアイアンの中では狭いほうだと思いますが、三浦技研のアイアンの中では『スタンダード』だと思います。
ずいぶん見慣れた感じがします。
私はワイドすぎるソールには苦手意識をもってしまうことも多いので、これくらいの幅だと、すごく親近感をおぼえます。
ソールが邪魔せずに、上手くボールを拾っていけそうな印象をもちます。

ネックの長さも、しっかりとあります。
三浦技研らしい、『首長系』のアイアンだと思いました。
これくらいの長さが多いように思います。
今は他のメーカーのマッスルバックやハーフキャビティ、マッスルキャビティでも、結構ネックが短い物も増えてきましたが、このアイアンはしっかりとキープされています。
こういったところも、三浦技研の特徴だと思います。
あらゆる角度から見ても、三浦技研のアイアンは本当に美しいです。
球を打つ前に、目で楽しませてくれます。
ピカピカ光らない『サテン仕上げ』が、さらに落ち着き感を醸し出しています。

素振りをしてみても、いい感じです。
やはり三浦技研のアイアンには、このスチールシャフトがよく似合うな・・・。と思いました。
初めて出会ったアイアンでも、これまでの経験値がそのまま活かせるので、親しみやすさを感じます。
この適度な重量感と、シャープなヘッドとの相性は抜群だと思いました。

ボールを前にして構えてみても、すごくいいです。
三浦技研のアイアンなので、この構えやすさは予め予想できていましたが、実際に構えてみても、やはり魅力的です。
いいイメージが自然発生的にたくさん出ました。
プラスのイメージばかり出て、マイナス的なことは何も発生しませんでした。
この『至高の構え感』をもったアイアンでミスをすれば、それは自分が悪いのだと思えるところがいいです。
クラブのせいにできないところに、私は魅力を感じます。
構えづらいアイアンは勿論ですが、それほど構えづらくないアイアンでも、何かモヤモヤした感じが残ることもありますが、今日はとてもスッキリとしていました。
さすがは三浦技研だな・・・。と思いました。
バックフェースのデザインなど、いろいろと変更はあっても、この構えやすさは不変です。
試打を開始しました。

『打感』はすごくいいです。
素晴らしいの一語に尽きます。
バックフェースはえぐられたような形状になっていますが、打感を損なわないような配慮はきちんとされているのだと思いました。
この心地いい感触に、テンションもあがりました。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といいますか、本来の7番アイアンらしい感じがします。
形状に特徴はありますが、基本的には『機能的過ぎない』アイアンだと思います。
ワイドソールにしたり、ウェイトが組み込まれたりして、球があがりやすくなっているアイアンとは大きく性格が異なると思います。
今はいろいろなアイアンがありますが、私の感覚では、これくらいが『スタンダード』です。
雑味が無く、クリアなアイアンだと思いました。

『安定性』という点では、意外なほど易しく感じました。
やはり、バックフェースの凹みが効いているのでしょうか?
結構寛容な感じもしました。
ただ、それはあくまでも、このアイアンが『マッスルバック』というカテゴリーに入れるとしたら・・・。です。
『キャビティ』というカテゴリーに入るのであれば、それほど敷居が低いタイプとはいえないのかもしれません。
このマッスルバックらしからぬ易しさが、メーカーの狙いなのでしょうか?
マッスルバックを使いたいけれど、難しそうなので、どうしても二の足を踏んでしまう・・・。という方をターゲットにして開発されたアイアンといえるのではないでしょうか?
マッスルバックアイアン独特の『フラットバック形状』に苦手意識をもっておられる方も、たくさんいらっしゃるかもしれません。
多少なりとも、キャビティ形状になっていたら、親近感も湧きやすい・・・。という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そういった方にも試していただきたいと思いました。

『飛距離性能』という点では、私はこれくらいが『ノーマル』だと思いますが、今のアイアンの中では、明らかに飛ばないほうだと思います。
『距離感』を重視していけるアイアンだと思います。
飛びすぎないのがいいです。
最近は、他のメーカーのアスリートモデルアイアンでも、結構距離が出やすいものが多くなりました。
それだけアイアンにも距離が求められているのだと思います。
しかし、このアイアンには、そういった印象はもちませんでした。
ニューモデルではあっても、これまでの基本理念を貫いているように思います。
アイアンにも『飛び』を求めておられる方には、合いづらいところがあるかもしれません。

『操作性』は抜群でした。
すごく扱いやすいです。
敏感に反応してくれました。
顔の良さが、そのまま扱いやすさにつながっているような気がします。
あくまでも私の中では『純粋なマッスルバック』とはいえないような気もするのですが、この操作性の高さは、マッスルバックそのものでした。

三浦技研らしく派手さはなく、落ち着いたデザインで、フィーリングが素晴らしいです。
すごく構えやすいですし、打感も最高でした。
思わず笑顔になれるアイアンです。
三浦技研のイメージにピッタリと合致すると思いました。

第一印象は、バックフェースの凹みに目が行き、そこに不満を多少感じてはいたのですが、打感が損なわれていないところに好感がもてました。
これがもし、『フラットバック構造』だったら、どんな感じになっていたんだろう?と思いました。
この形状にしたのは、メーカーの工夫の表れだと思いますし、もっとマッスルバックに触れて欲しい・・・。という願いがあるのかもしれません。

ただ正直いって、このバックフェースの形状にすごく魅力を感じることはありませんでした。
やはり、ヒッティングポイントは『最大の肉厚』になっていて欲しいという思いがあります。
それは、マッスルバックは勿論ですし、キャビティアイアンでもそうです。
これはあくまでも私の好みや感覚的な部分に過ぎないですし、この形状も素晴らしいと思うのですが・・・。

アイアンはドライバーなどに比べ、設計自由度がそれほど大きくありません。
なので、どうしても似通った形ばかりになってしまいます。
ニューモデルではあっても、前のモデルをほんのちょっと変えただけ・・・。とか、数年前のモデルに戻してみたい・・・。といった『堂々巡り』をしている感も否めません。
これは仕方のないことなのかもしれません。

そういった意味では、このアイアンは、これまでの三浦技研のアイアンに見られなかったタイプなので、ひとつ前進しているといえるのかもしれません。
性能的には大きく変わった感じはしませんが、マッスルバックということで考えてみると、寛容さも増しているように思います。
『易しいマッスル』といえるのではないでしょうか?

これまで『易しい』とか『寛容』という言葉が似合うアイアンだと、外見がカッコ悪くなっていたり、打感などのフィーリングが損なわれている物も少なくありませんでしたが、このアイアンはそういったマイナス的な要素が全く無いところに好感がもてました。
先ほども書きましたが、このアイアンはある程度の『易しさ』を感じますが、それはあくまでも日頃マッスルバックを使っておられる方にとって・・・。ということです。
フルキャビティやラージサイズアイアンなどに慣れておられる方には、やはりシビアさを感じやすいのではないでしょうか?

普段マッスルバックを使っているけど、ちょっとだけ易しいモデルに変えたい・・・。
しかし、マッスルバックの『顔の良さ』『打感の良さ』を求めていきたい・・・。という方にはピッタリなアイアンといえるのではないでしょうか?
操作性もすごくいいので、実戦的ですし、練習も楽しくなります。
オートマチックタイプではなく、あくまでもマニュアルタイプのアイアンを求めておられる方にもお勧めしたいと思いました。

バックフェースの凹みがすごく目立っていましたが、こうして何球も打ち続けていると、『マッスルバック』というイメージのまま打ち続けることができました。
構えやすさが大きな安心感を与えてくれ、楽しく球を打つことができました。
途中から試打をいうことを忘れ、すっかり練習モードに入ってしまいました。
今日は練習場でしたが、今度是非コースで試してみたいです。
2014年03月02日
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三浦技研 MB-5000WC SW ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MB-5000WC SWウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは57度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は470gです。

とてもシンプルでカッコいい三浦技研のサンドウェッジです。
昨年、AWを試打したのですが、今日はこのサンドウェッジを試打する機会に恵まれました。
しかも、練習場のマットだけでなく、練習グリーンやバンカーでも試してOKということだったので、早速練習グリーンに向かいました。
やはり、実戦に近い形で練習できるのは、とても嬉しいです。
芝やラフ、ベアグランドなどで1球練習するのと、人工マットの上から練習するのを比べると、100球以上に相当するのではないでしょうか?
効果も高いですし、何より面白いです。
悪いライからの練習は飽きが来ないですし、退屈しません。
一球一球、新鮮な気持ちでボールと向かい合うことができます。
イマジネーションを豊かにさせてくれますし、こちらの脳を揺さぶってきます。
ゴルフは考えたり、感じたりすることが楽しいスポーツです。
色々なライに対する『経験値』を積んでいくことが、スコアアップの上でも欠かせないことではないでしょうか?

すごくシンプルで美しい形状です。
今はウェッジでもキャビティ構造になっている物もありますし、色々な機能が付け加えられている物もあります。
しかし、私はこのシンプルなタイプが一番好きです。
こちらの色に染まってくれる感じがして好感がもてます。
余計な機能は、プレイヤーのフィーリングやイメージなどを邪魔しそうに感じることもあります。
ウェッジは、よりシンプルで、かつ繊細なイメージを伝えていきたいですし、シビアな場面で使うことが多いので、余計な物が付いていると難しくなるような気がします。

以前、AWを試打したときのも感じていたのですが、この独特な丸みがとても美しいです。
全体的な形状は整っているので、シャープさもありながら、この丸みが『まろやかさ』を演出しているように見えます。
他のメーカーのウェッジには、なかなか見られない形状だと思います。
クラブメーカーにも、ドライバーなどのウッド系が得意なメーカーと、アイアンやウェッジが得意なメーカーがありますが、三浦技研は完全に後者だと思いますし、高い実績を挙げています。
そういったメーカーのウェッジを試打するときは、自然とテンションも上がってきます。

ソール幅は少しワイドに見えましたが、SWということを考えるとノーマルといえるでしょうか?
今はサンドウェッジのソールにも、色々な工夫が施されているものが増えてきましたが、このウェッジは独特な丸みがあるものの、とてもシンプルに見えました。
ヒールからトゥにかけて、ソール幅が『テーパー』になっている物も多いですが、このウェッジは比較的『パラレル』な感じです。

ネックの長さも、しっかりとキープされているので好感がもてます。
やはりスピンを掛けていきたいウェッジには、ある程度の重心の高さがあったほうが有利だと思います。
とても美しい形状で、思わず見とれてしまいました。
14本のクラブの中で、私はSWの練習量が圧倒的に多いです。
次にAWやPWになると思うのですが、それでもかなりの違いがあります。
なので、今日も長く、また楽しい練習になるだろうな・・・。と思いました。
試打ということを忘れて、完全に『本番モード』の練習になりそうです。

ボールを前にして構えてみても、すごくいいです。
目尻も下がってしまいます。
いいイメージしか浮かんできませんでした。
この『構え感』だけで、大きな得をしていると感じました。
構えづらいウェッジだと、なかなかこのような気持ちにはなれません。
ストレートネックタイプなので、グースネックを好まれる方には、やや構えづらいところがあるかもしれませんが、私はこういったタイプが好きなので、とても構えやすいです。
ショットは『スイング中』よりも、むしろ『打つ前が大事』だということは昔から言われてきたことですが、この美しいウェッジを見ると、その言葉の意味が解るような気がします。
マイナスなイメージをもってしまうと、ダフったり逆にトップしたり・・・。と大きなミスにつながってしまいます。
そういった点で考えてみても、このウェッジにはとてもいいイメージが自然と発生してきました。
呼吸も整い、両肩に余分な力も入らず、楽な気分で構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもいいです。
『いい』という言葉だけでは言い尽くせないようなグッドフィーリングです。
この独特なフィーリングは三浦技研の素晴らしいところだと思います。
今は多くのメーカーが『軟鉄鍛造』を採用してくれていて、私はすごく喜んでいるのですが、このウェッジの打感を味わうと軟鉄鍛造にも、色々とあるんだな・・・。と思えてきます。
何ともいえない、このソフトな打感。
距離感をつかみやすい打感。
細部にまで、手に伝わってくるようです。

球もあがりやすくて、易しく感じます。
グースがきつくないので、多少開き気味に構えても、ボールを拾いやすいところがいいです。
構え具合によって、高さや距離を調整していけるので、ショットのバリエーションが増やせるところも魅力です。
サンドウェッジのロフトは『58度』を使っておられる方はとても多いと思いますし、私もそうなのですが、中には58度だと難しく感じられる方もいらっしゃると思います。
そういった方には、この57度や56度のサンドウェッジを試していただきたいと思っています。
たった『1度や2度』・・・。と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この差が大きな違いになってきます。
クラブメーカーによっては、ドライバーだけでなく、アイアンやウェッジでも『表示ロフト』と『リアルロフト』の違いがあるところも少なくないですが、そういったところも信頼できるのが三浦技研の強みでもあります。
メーカーとしての『意地』や『プライド』などが感じられる数少ないメーカーです。

安定性という点では、ごく普通のサンドウェッジといったところです。
特に難しくもないですし、敷居が高い感じがしません。
オートマチックタイプというよりはマニュアルタイプのウェッジといっていいと思います。
こちらのやりたいことに、上手くついてきてくれる感じがして好感がもてます。
構えたときのイメージを大切にしてくれるウェッジだと思いました。
ライン出しも容易でしたし、親しみやすさを感じました。

『スピン性能』という点では、標準的だな・・・。と思いました。
それほど『激スピン』という感じはしませんでした。
平均的なスピン量だと思います。
今はスピン性能に長けたウェッジが色々なメーカーからたくさん発売されているので、それらと比べると、若干見劣りするところがあるかもしれません。
今は『新溝規制』がありますし、このフェース面をいじれないところがありますが、もし他のメーカー同様スピン性能が大幅にアップしたら、すごく人気が出るだろう・・・。と思いました。
スピン性能が緩くて、トロトロ転がってしまう・・・。というほどではないのですが、他のメーカーの『高スピンウェッジ』を経験していると、このウェッジのスピン性能には少し物足りなさを感じました。
しかし、ウェッジはスピン性能が高ければ高いほどいいというのではない・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
『激スピン』ではく『適スピン』だからこそ、距離感が合ったり、転がりが計算しやすい・・・。というところもあると思います。
そう感じておられる方々に試していただきたいと思いました。

ウェッジの『生命線』ともいうべき距離感はとても合いやすいです。
他にも重要な要素はありますが、アプローチは『ボールの落としどころ』が肝心だと私は思います。
狙ったところにボールを着地させることができるかが、『寄せワン』につながったり、時には『チップイン』につながると思います。
そういった点で、このウェッジには大きな強みを感じました。
利き手である右の手のひらでボールを送り出していける感覚をつかむことができました。
『ガツン』と強くヘッドを入れるのではなく、『フワッ』とソフトに運んでいくことができました。

『操作性』もいい感じです。
いいイメージをそのまま形にできるウェッジといったらいいでしょうか?
とても親しみやすいです。
ボールを拾いやすいですし、ソフトな打感なので、球質も柔らかくできる感じがします。
『強烈スピン』は無いものの、『フワリ感』で止められる・・・。といったところでしょうか?
転がすことも容易でしたが、とても上げやすいウェッジだと思いました。

バンカーでも試してみたのですが、いい感じで砂を弾いてくれました。
バンカーからの脱出が容易なサンドウェッジです。
ライにもよるのですが、私はバンカーでもできるだけ、ボール手前の砂を『切る』イメージを出したいので、もう少しエクスプロージョンを抑え気味にしたいところもあったのですが、特に大きな不満はありませんでした。
今は『バンカー専用』といえるような特別な形状をしたウェッジがあります。
バンカーが苦手な方に大人気なのだそうです。
このウェッジはそういったウェッジとはちょっと違いますが、バンカーでのショットがとても楽しくなる感じがします。
バンカーが苦手・・・。という方は多いのかもしれませんが、その原因は『練習する機会が少ない』ということが殆どだと思います。
コースに来て、ラウンド前に少し練習しても、なかなか上手くいきません。
やはり日頃から感覚をつかんでおいたほうがいいのは間違いないことですし、私はバンカー練習をする場所がいくつもあるので、恵まれている環境にあるのだと思います。
練習場でも、殆どの時間をバンカーやアプローチグリーンで過ごします。
コースでもラウンド前は勿論、ラウンド後もバンカー練習を楽しんでいます。

三浦技研のアイアンやウェッジは、その品質の高さやフィーリングの良さにもかかわらず、価格が高すぎないところも大きな魅力です。
しかも海外製でなく、日本で作られているのも大きな魅力です。
頻繁にTVや雑誌などには登場しないので、あまりご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、コストパフォーマンスはとても高いと思います。
いわゆる『安かろう悪かろう』のクラブではありません。
とてもステータスの高いメーカーだと私は思っています。

今日はいくつかのボールを試してみたのですが、アプローチやパッティングの練習をされるときは『ワンボール』にこだわるべきだと思います。
しかも、実際にコースで使うボールで練習されたほうが絶対にいいです。
競技では『ワンボールルール』が適用されますが、アプローチやパッティング練習でも、ワンボールのほうが効果は高いと思います。
スピン系とディスタンス系では出球の高さも違いますし、ランも大きく違います。

アプローチ練習場で練習しておられる方の多くは、量販店などの袋詰めのロストボールを購入されたと思うのですが、メーカーや銘柄などバラバラな物を使用しておられます。
勿論、低価格でたくさんあるので、コスト面では魅力的ですが、『練習』ということを考えると、あまりいいことではないように思います。
『ラウンドと同じボール』で練習されるのが一番です。

何も高いボールがいいというのではありません。
今は安くても高品質のボールがたくさんあります。
そういったボールをダース買いして、ラウンドで汚れたりして使わなくなったボールをアプローチやバンカーなどの練習に使われるべきだと思います。
私の後輩たちには、そのように勧めています。
そうでないと、せっかく練習しても、なかなか感覚がつかめません。
優れたクラブと、使い慣れたボールを使い続けることによって、その人なりの『物差し』ができあがるように思います。

ちょっと話が横に逸れてしまいましたが、改めていいウェッジだと思いました。
このウェッジが『激スピン』だったら、かなり人気が出るだろうな・・・。と思いました。
顔の良さや打感が秀逸です。
今は多くのメーカーが、ウェッジのフェース面にミーリングを入れていますし、その効果はとても大きいことを私は実感しています。
このウェッジにはそういった工夫が見られなかったのですが、次のモデルでは是非他のメーカーに劣らないようなスピン性能をもったウェッジを発売して欲しいと思っています。

この顔の良さや打感の良さなど、多くの長所をそのまま残して、スピン性能だけをアップして欲しいと思いました。
もし、そのようなニューウェッジが登場してきたら、間違いなく『即買い』するだろうと思います。
気づかない間に、ずいぶんと時間だけが過ぎていました。
やはり、小技の練習は楽しくてたまりません。
一球一球、結果がはっきりと解るところがいいです。
練習場の普通の打席だと、なかなかこのようにはいきません。
またこのウェッジで楽しい時間を過ごしたいと思いましたし、機会があれば違うメーカーのウェッジと打ち比べてみたいと思いました。
三浦技研の次回作にも大いに期待したいです。
2013年10月27日
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三浦技研 MB-5003 アイアン & CB-1007 アイアン

<左>CB-1007 <右>MB-5003
今日は、この2本の三浦技研の素晴らしいアイアンを試打しました。
試打クラブは MB-5003 アイアン と CB-1007 アイアン の7番です。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
シャフトはどちらも、ダイナミックゴールドです。
<左>CB-1007のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は436gです。
<右>MB-5003のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は436gです。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
この2つの三浦技研の素晴らしいアイアンを同時に試打することができて、とても胸が高鳴りました。
なかなかこういったチャンスはありません。
CB-1007もいいですし、MB-5003は久しぶりでしたが、相変わらず圧倒的な存在感があります。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
右のMB-5003は、2009年の私の中での『アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝いたクラブです。
対してCB-1007も、昨年試打して、とても気に入ったアイアンです。
昨年は順位をつけられなかったのですが、このアイアンは、グランプリの最有力候補のひとつに挙がっていました。
私は今年アイアンを新調したのですが、このCB-1007とマイアイアンの2つが最後まで候補に残りました。
結局、私はまた三浦技研ユーザーになれなかったのですが、いつかアイアンやウェッジを購入したいと考えています。
今日は、そんな素晴らしいアイアンを同時に試打する機会に恵まれたことを、とても嬉しく思いました。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
マッスルバックとハーフキャビティという違いがありますが、やはりこうして見ても、CB-1007は、かなりマッスルバックに近いアイアンだと思いました。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
ネックの長さは、ほぼ同じといっていいと思います。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
フェース高も、ほぼ同じでした。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
トップラインは、少しだけCB-1007のほうが厚く見えました。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
ソール幅は、CB-1007のほうが少し広いです。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
CB-1007は今のアイアンの中でも、かなり小顔の部類に入ると思うのですが、こうして見比べてみると、やはりMB-5003の『小顔感』が光ります。
かなりコンパクトに見えます。
アイアンはヘッドが大きいほうが安心感もあるし好きだ・・・。という方はたくさんいらっしゃると思いますが、私はある程度小顔なほうがボールも大きく見えますし、弾道が色濃くイメージできるので好きです。
どちらも、かなりの男前アイアンですが、久しぶりに出会ったMB-5003の魅力にハマってしまいました。

MB-5003

CB-1007
ボールを前にして構えて見ても、やはりどちらもすごくいいです。
いいイメージが自然と湧き上がってきます。
ストレートなイメージを出しやすいのは、どちらかといえばCB-1007かな?と思ったのですが、私はどちらかというと『曲線』をイメージしていきたいので、MB-5003の構え感に魅力を感じました。
改めて、どちらも『至高のアイアン』だな・・・。と思いました。
こうして構えているだけで、気持ちの昂ぶりを抑えることができませんでした。
試打を開始しました。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
『打感』はどちらもソフトで極上のフィーリングです。
三浦技研アイアンのもつ、独特な柔らかさを堪能することができました。
CB-1007は一応キャビティではありますが、改めて打感の良さはマッスルバック並だな・・・。と思いました。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
『球の上がりやすさ』という点では、思っていた以上に大きな違いは見られなかったのですが、敢えていうならばCB-1007かな?と思いました。
しかし、CB-1007を難なく打てる方であれば、MB-5003も特に問題なく打っていけるのではないでしょうか?

<左>CB-1007 <右>MB-5003
『安定性』という点ではキャビティ形状の分だけ、CB-1007のほうが多少高いのかな?と思いましたが、どちらも『イージー系』ではなく、はっきりとした『シビア系』だと思います。
ミスに対しての寛容さやスイートエリアの広さを易しさと捉えるのであれば、私はCB-1007だと思いますが、構えたときに湧き上がってくるイメージの強さやフェースターンのしやすさ・・・。なども易しさのうちに入ると思っていますし、そういったことを考えると、私はMB-5003に魅力を感じます。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
『飛距離性能』という点では、どちらも甲乙付けがたい感じがしました。
両方とも本格的なアイアンなので、『飛距離』というよりも『距離感』を大切にしていけるアイアンです。
困ったときにすごく助けてくれそうな、とても実戦的なアイアンです。
アイアンに飛距離性能を求めていきたい方には、どちらも合いづらいところがあるかもしれません。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
『操作性』という点では、どちらもかなりのハイレベルではありますが、先ほども書きました通り、『フェースターン』がしやすいところなどからも、敢えていうならばMB-5003かな?と思いました。
より敏感に反応してくれるのはMB-5003だと思います。

<左>CB-1007 <右>MB-5003
極上のマッスルバックと、極上のハーフキャビティの競演に、ずっとしびれっぱなしでした。
腕が二本しか無いのがもどかしいと感じるくらい、どちらもたくさん球を打ちたくて、たまりませんでした。
ひとつを打てばもうひとつを置いておかなければならないことが勿体ないと感じました。
今は多くのメーカーからマッスルバックアイアンが発売されていますが、MB-5003は『男前度』や『打感』『操作性』などでも間違いなくトップクラスです。
対してCB-1007も、キャビティアイアンの最高峰です。
どちらも決して『易しい』とはいえないのかもしれませんが、それでも私たちゴルファーを魅了するものがあります。
三浦技研の『懐の深さ』といいますが、高いクォリティを感じました。
2013年09月15日
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三浦技研 CB-1007 アイアン & CB-2007 アイアン

<左>2007 <右>1007
今日は、この2本の三浦技研のアイアンを試打することができました。
試打したアイアンは、三浦技研 CB-1007 アイアン と CB-2007 アイアン の7番 です。

<左>2007 <右>1007
シャフトはどちらもダイナミックゴールドです。
<左>2007 のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、バランスはD2、クラブ総重量は436gです。
<右>1007 のスペック
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、バランスはD2、クラブ総重量は436gです。

<左>2007 <右>1007
どちらも思わず見惚れてしまうような美しいアイアンです。
『サテン仕上げの美しさ』といったらいいでしょうか?
ミラー仕上げにはない落ち着き感があります。
この素晴らしい三浦技研のアイアンを再び試打することができ、とても気持ちが昂りました。
仲の良かった友人に久しぶりに会えたような気持ちになれました。

<左>2007 <右>1007
特に右側のCB-1007は、きっといつまで経っても忘れることのできないアイアンです。
初めて出会って、一年近く経ちますが、今でも私の心をつかんで離しません。
私は今年、アイアンを新調したのですが、最後まで候補に残っていたアイアンです。
いつか、三浦技研のアイアンを手にしたいと思いますし、それにふさわしいゴルファーになりたいと思っています。
それにはもっともっと練習を積まなければならないですし、ゴルファーとしての品格も身に着けなければなりません。
常に『向上意欲』を刺激してくれるクラブを造るメーカーのひとつが三浦技研だと思います。

<左>2007 <右>1007
ソール幅は、明らかに左の2007のほうが広いです。
これはある程度予想できていたことでした。
アイアンのコンセプトによる違いでしょうか?

<左>2007 <右>1007
写真で見ると、ネックの長さは、2007のほうが長く見えなくもないですが、実際はほぼ同じといっていいと思います。

<左>2007 <右>1007
彫りの深さは明らかに違います。
こうしてみると、1007はハーフキャビティといっていいように思いますし、2007は標準的なフルキャビティといったところでしょうか?

<左>2007 <右>1007
顔はどちらも三浦技研らしい、いい顔をしていますが、2007のほうがちょっと面長な感じです。
ほんの少しだけ、2007のほうがグースも効いているかな?と思いました。
人それぞれ好みはあると思いますが、私はやはり1007に惹かれます。
こうして見ているだけでも、周りの空気が澄んでくるようです。
気持ちが和みます。

1007

2007
ボールを前にして構えてみても、やはりそれぞれの特徴が感じられます。
よりシャープで鮮明なイメージを出していきやすいのは1007です。
対して2007は、より大らかで、『包み込む優しさ』のようなものを感じました。
車で例えると、やはり『ハードトップタイプ』と『セダンタイプ』に分かれるように思います。
イージーさを出し過ぎると、アイアンが不恰好になってしまうことも多いですが、そうならないように造られているのが、さすがだと思いました。
私は1007のほうに愛着がもてますが、2007の構え感が好きだ・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
試打を開始しました。

<左>2007 <右>1007
『球のあがりやすさ』という点では、少し2007のほうがあがりやすくなっているように感じましたが、どちらもナチュラルな感じで上がっていくので、好感がもてます。
1007がタフだとは全く思いませんでした。
イメージできる弾道で飛んでいってくれるので、その弾道を目で追っているだけで、目尻も下がってしまいます。
『予測できる易しさ』といったらいいのでしょうか?
高機能で、なかなかこちらのイメージに合わないクラブで球を打つよりも、私はこういった『想像の範囲内』で飛んでいってくれるアイアンに魅力を感じます。

<左>2007 <右>1007
『打感』はどちらもいい感じではありますが、私は1007のほうが気に入りました。
この打感の良さはたまりません。

<左>2007 <右>1007
『安定性』という点では、2007のほうが寛容さが感じられ、易しいと思いました。
1007はやはり普段マッスルバックを使っておられる方が『易しい』と感じやすいレベルのアイアンだと思います。
ある程度のシビアさはあるのかもしれませんが、芯で捉えたときの打感の良さと弾道の力強さはたまりません。
これだからこそ、こういった本格的なアイアンは今でも重宝され、決して無くならないのだと思います。
クラブは確かに易しいほうがいいのかもしれませんが、決してそれだけではないのだということを、このような極上のアイアンに出会うと、いつも感じます。

<左>2007 <右>1007
『飛距離性能』という点では、どちらも大きな違いはみられませんでした。
あがりやすさと安定性で精度の高い飛びを求めていくのであれば、2007のほうが適しているのかもしれません。
融通が利くのは1007だと思いますが、どちらも『一発の飛び』でいうと、大きな違いは見られませんでした。

<左>2007 <右>1007
球を打っているのが楽しくて、ついつい時間をオーバーして打ち続けてしまいました。
やはり三浦技研のアイアンはいいな・・・。と思いました。
2007もすごくいいアイアンですが、改めて1007が欲しくて欲しくてたまらなくなってしまいました。
しかし、私は今年アイアンを購入したばかりですし、そのアイアンにすごく愛着が湧いているので、なかなか購入できないように思うのですが、やはり『いいものはいい』と素直に思うことができました。

<左>2007 <右>1007
他のメーカー(特に大手有名メーカー)のような、高機能で距離の出やすいアイアンを使い慣れておられる方には、この2つのアイアンは、ひょっとしたら物足りなく感じられるかもしれません。
どちらも、すごくシンプルなアイアンです。
とても正直なアイアンです。
ボールを極端に遠くに飛ばしたり、曲げにくくしてあったり、誰が打っても球があがりやすいようには作られていないのかもしれません。
しかし、それが魅力なのだと思います。
2007はセダンタイプではありますが、繊細さがあり、ボヤけた感じがしません。
1007と同じように使い込んでいくことのできるアイアンだと思います。

<左>2007 <右>1007
色々なゴルフクラブ(特にアイアンやウェッジ)を試打していると『シンプル・イズ・ベスト』ということを感じることも多いのですが、今日もその言葉がすぐに浮かんできました。
プレイヤーの意思を伝えやすいのは、こういったシンプルで飽きの来ないタイプのアイアンだと思います。
軟鉄アイアンは難しい・・・。と思っておられる方は今でもたくさんいらっしゃると思います。
しかし何度も書きますが、決してそんなことはありません。
私は仲間や後輩たちには、なるべくといいますか、真っ先に軟鉄アイアンを勧めるようにしています。
それは打感の良さもありますし、ライ角やロフト角を調整できるという大きなメリットがあるからです。
一口にアイアンといっても、その製法や精度はまちまちなのが現状です。
シャフトを抜いてヘッドの中を見てみると、想像もしなかった詰め物がしてあることも決して珍しくありません。
それは大手有名メーカーのアイアンでもそうです。
ロフトピッチやライ角ピッチがカタログ通りでないことも、厳密に計測してみれば多いのだそうです。
そういったときに、軟鉄アイアンだったら、自分に合うように調整できるので、ずっと長く使い続けることができます。
それが『上達の第一歩』だと思います。
クラブを『自分に合わせる』ということがすごく大切ですし、ゴルフをエンジョイしていくには欠かせないことだと思っています。

<左>2007 <右>1007
今日は楽しくて、なかなか試打を終えることができませんでした。
練習場に流れる音楽や周りの音が耳に入らず、この2つのアイアンを楽しむことに没頭していました。
いい意味で、『自分の殻』に閉じこもったまま楽しい時間を過ごすことができました。
また、この2つのアイアンに何度でも出会いたいです。
一度試打した後、目にしても手にすることがないアイアンもたくさんある中で、この三浦技研のアイアンは何度でも試打したいと思わせてくれました。
2013年09月08日
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三浦技研 WMF-06 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 WMF-06 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は470gです。
今日はとても嬉しいニュースがありました。
ついに2020年の東京オリンピックが決定しました。
今朝の5時に発表ということだったので、ずっとTVの前で祈りながら観ていたのですが、セレモニーが長く、なかなか発表されず焦らされました。
そして『TOKYO 2020』という文字を見て、一瞬時が止まったかと思えるほど、感激しました。
オリンピックは、これまで『TVで観るもの』という意識がありましたが、2020年は実際に生で観られると思うと、嬉しくてたまりません。
どの会場も、おそらく人でいっぱいだとは思いますが、今からどの競技を観に行こうか?とワクワクしながら考えています。
五輪がとても身近な存在になったような気がします。
日本は開催能力が高いですし、もっと競技が増えて欲しいと思っています。
野球やソフトボールはもちろん、空手やスカッシュなども、ぜひ競技に加えて欲しいと思います。

さて、このクラブですが、三浦技研らしい、とてもシブいウェッジです。
三浦技研はアイアンのほうが多く接してきていますが、ウェッジにもいい印象があります。
今年試打した MB-5000WC というウェッジには、すごく魅力を感じています。

すごくシャープで研ぎ澄まされています。
日本メーカーのウェッジという感じがします。

このウェッジの特徴は何と言っても、ソール真ん中部分の凹みです。
今まで多くのウェッジに出会ってきましたが、とても珍しいです。
どんな効果が期待できるのでしょうか?
重心に関係しているのでしょうか?
凹みの周りには文字が刻まれていて、『Tour-Versatile Edition』と記されています。
つまり、ツアーでも使えるよう融通が利くタイプのウェッジということでいいのでしょうか?

ソール幅は適度に維持されていますが、結構丸みを帯びています。
ロフトが58度ということで、SWという認識でいいのだと思うのですが、この角度から見ると、AWのようにも見えます。
抜けが良さそうな印象を与えてくれるソール形状です。

ネックの長さがしっかりと維持されているので、扱いやすそうです。
いい感じで球を押さえこんでいけそうです。

ミーリングは入っていませんでした。
このウェッジは最新モデルではないようですが、三浦技研はミーリングをあまり好まないいのでしょうか?
ミーリングがあれば、必ずしもいい・・・。とは言えないと思いますが、他のメーカーの『激スピンウェッジ』に負けないようなニューモデルに期待したいと思っています。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
三浦技研のウェッジなので、すごくいい顔を期待していたのですが、正直『もうひとつ』でした。
構えづらいということはなかったのですが、惚れ惚れするような美顔ではありませんでした。
少し角張ったといいますか、長方形に似た印象をもちました。
他のメーカーのウェッジであれば、これくらいでも充分『合格ライン』といえるのですが、三浦技研なので、どうしてもハードルが上がってしまいます。
違和感は無いですし、難しそうな感じはしませんが、ちょっと期待していた顔ではありませんでした。
今年試打した MB-5000WC のほうが私は好きです。
構え感はもうひとつですが、『据わり』が良くて、リーディングエッジがフラフラ浮く感じがないので、『しっとり』と構えることができました。
ボールの『赤道下』を上手く、はらっていけそうな印象をもちました。
グースタイプでないところが、好感がもてました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトでした。
期待通りです。
軟鉄らしい、球持ちのいいフィーリングです。
このフィーリングがあるからこそ、軟鉄ウェッジのボールの扱いやすさが高いのだと思います。
ドライバーやフェアウェイウッドなどでは、高い反発力が求められることもありますが、より高い操作性を求めたいウェッジでは、この『球持ち感』が長いほうが有利だと私は思います。
『耐久性』という点でいえば、他の素材に分があるのかもしれませんが、やはり『フィーリング』という点において、軟鉄素材を上回るものには出会えていません。

球も拾いやすく、あがりやすいです。
いい感じで『スパッ』と切ることができました。
バンカーでも試してみたいですが、どちらかというとアプローチに威力を発揮するタイプのウェッジではないかな?と思いました。

『スピン性能』は普通だと思いました。
最近のウェッジのスピン性能と比べると、正直それほど秀でているとは思いませんでした。
ただ、ボールが止まりにくいということではなくて、あくまでも『標準的』といえるレベルだと思います。

『安定性』という点でも、なかなかいい感じでした。
ラインを出しやすいウェッジだと思いました。
構えたときに、もう少し丸みを帯びていて欲しかったのですが、このウェッジはちょっと角張った感じがします。
その角張った感じが直線をイメージさせやすいのかもしれません。
私はもう少し曲線をイメージしたかったのですが、どうしても真っ直ぐなイメージばかりが先行していきました。

58度のウェッジらしい、距離感の出しやすさでした。
キャリーで運んでいって、少ないランでボールを止められます。
すごくシンプルに打っていけるタイプのウェッジだと思いました。
ピッチショットが得意な方には、とても魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?

『操作性』という点でも、いい印象をもちました。
直線的なイメージが先行していったのですが、結構融通も利きました。
バンスは効いていますが、開いて打っていくことにも支障はありませんでした。
リーディングエッジが鋭く切り込んでくれる感じがして、ボールの下半分を使ってダルマ落としのイメージで打っていくこともできました。
最初は『オートマチック系』のウェッジかと思っていたのですが、実はマニュアルタイプのウェッジなのだと思いました。

三浦技研らしく、奇をてらったところは一切なく、それでいながら押さえておくべきところはきっちりと押さえられているウェッジだと思いました。
どこかが出っ張っている・・・。ということはなく、まんべんなくバランスがとれている感じがしました。
『激スピン』だとは思いませんでしたが、しっかりとボールを止めてくれました。

あくまでも私の好みでいいますと、MB-5000WCのほうが好きですし、もし購入するとするならば、MB-5000WC ウェッジを選びます。
このウェッジもすごくいいですが、顔と打感がMB-5000WCのほうが好みでした。

私は三浦技研のウェッジを所有したことが無いので、よく解りませんが、これまでの経験でいいますと、使い込んでいけばいくほど、いい味が出るような気がします。
いわゆる『使い減り』しないといいますか、飽きがこないタイプなのではないか?と思っています。
ウェッジに『スピン性能』を真っ先に求めておられる方には、他のメーカーのほうがいいように思いますが、極端なスピンよりも、使い込んでいって肌で感じられる程よいスピン性能といいますか、『適度なスピン』で距離感を出していきたい方には魅力的といえるのかもしれません。

今はウェッジひとつとってみても、驚くような価格の物も多くなりました。
シャフト込みで2万円以上する物も増えてきました。
それだけメーカーが研究を費やしたりして、開発費がかかっているということもあると思いますし、宣伝費などもかかるのだと思います。
そういった意味では、三浦技研のアイアンやウェッジは、これだけ優れていながら良心的な価格で抑えられているところに魅力を感じます。
『安心価格』といっても、決してチープな感じはしません。
メイドインジャパンで、これだけ価格を抑えておいてくれるので、かなりの企業努力もあるのだと思います。
これからも三浦技研のクラブには、大いに期待したいです。
2013年07月14日
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三浦技研 SIT460 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 SIT460 ドライバー です。

シャフトは UST Mamiya ATTAS 4U です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は62g、トルクは3.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は310gです。

久しぶりに出会った、三浦技研のドライバーです。
三浦技研はアイアンやウェッジのメーカーというイメージが強いので、ドライバーの印象はあまりありません。
しかし、このドライバーもアイアンやウェッジと同様に、三浦技研の名にふさわしい『美しさ』が際立っています。
見た目よりも機能性を重視するのか、それともまずは見た目を重視するのか、メーカーによって大きく解れるところなのかもしれません。
三浦技研のクラブは見た目がとても優れていますし、プレイヤーの気持ちを高めてくれるのがとても上手いように思います。
ゴルフクラブには機能性はもちろん大切ですが、私は見た目といいますか、第一印象をすごく大切にしているので、このドライバーのような美しさがあると、好感度がすごくアップします。

今流行の『シャロー系』なのかな?と思っていたのですが、結構厚みがあります。
しっかりしていそうな感じがしますし、落ち着いたデザインと、よく合っているな・・・。と思いました。
光沢感が強く感じられ、とても高級感があります。
全身工芸品ともいえるような美しいフォルムです。
こういった美しいクラブを使っていきたい・・・。と思いました。

ネックの長さは、今のドライバーの中では比較的標準的な部類に属するでしょうか?
やや短めにも見えるのですが、とても見慣れたような気がします。
こうして見ていても、極端なシャローヘッドではありませんが、ディープというよりはシャローに近い感じもします。

ヒール側のところに『STRONG & IDEAL TRAJECTORY』と記されていました。
『強くて理想的な軌道』ということでいいのでしょうか?
メーカー側の自信が伺えます。

フェース面近くのクラウンの出っ張りがあるのに気づきました。
これにはどういった効果が期待できるのでしょうか?
おそらく、それなりの理由があるのだと思います。
クラウンマークが無い代わりに、この出っ張りがちょっとだけ主張しているように見えました。

セミディープバック形状といっていいでしょうか?
最近の殆どのドライバーはシャローバックですが、このドライバーは明らかに厚みが見られます。
ただ、ディープバックのような『絶壁感』がないので、シャローな印象も受けます。

顔はいい感じでした。
三浦技研のイメージに合う、男前ヘッドです。
やや『トライアングル系』といったところでしょうか?
ある程度の直進性も期待できそうです。
トゥ側が主張し過ぎていない『逃がし顔』なので、魅力的に見えました。
バルジも結構効いていると思いました。

素振りをしてみても、いい感じでした。
今大人気のシャフトが挿してあるので、期待感も膨らみます。
黒系のヘッドと緑系のシャフトとの色の組み合わせはとても美しいと思いました。
アッタスは初代モデルから存在感抜群で、そのネーミングと原色系の色の組み合わせが特徴的ですが、私はどちらかというと『モノクロ感』を好むので、もし『黒』や『シルバー』などの落ち着いた色のシャフトが限定でもいいから発売されれば、そちらを購入したいな・・・。と思いました。
ただ、ヘッドはともかく、シャフトはカラフルでもいいという思いもあるので、このままでも全く問題ありません。
今はヘッドよりもシャフトのほうがだんだんと目立つ存在になっているので、ずっと何年も使い続けていると、コースでも、
「まだ、そのシャフトを使っているの?」
と、仲間に言われそうです。
私はクラブを頻繁に変えるタイプではないので、あまり目立ちすぎず、なるべく『流行』とは関係のないクラブを使っていきたい・・・。と考えています。
そういった点で、今使っているドライバーは見た目にも目立ちすぎないので、気に入っています。
それでいて、性能はピカイチです。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
すごく落ち着いて構えることができます。
こうして構えたほうが、『シャロー感』を感じました。
強いシャロー感という感じではなかったのですが、『ディープ感』よりはシャローな感じがしました。
ヘッド自体に大きなクセはないので、方向性という点でも、楽に打っていけそうです。
気持ちを入れて打っていくことができそうだと思いました。
構えづらいドライバーは、心のどこかに遠慮があって、気持ちがクリアにならないまま打っていくことが多いのですが、このドライバーだと、そんなマイナス的なことにはなりませんでした。
ロフトが10.5度ということもあり、ボールが高くあがっていきそうだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は柔らかいのですが、少しこもった感じがしました。
しかし、それほど悪くないフィーリングです。

『音』は少し大きめでしたが、全く問題ありませんでした。
私はいつも強くヒットしていくタイプなので、必然的に音も大きくなってしまうことが多いのですが、この音であれば、特にインパクトが緩んでしまったり・・・。ということにはなりませんでした。

球はとてもよくあがってくれました。
タフな感じは全くしません。
正直、もう少し抑えめでいいな・・・。と思ったのですが、どうしても弾道が高くなってしまいました。

『安定性』という点では易しくて、シビアな感じはしませんでした。
『易し過ぎる』という感じはしなかったのですが、普通に打っていく限り、大きな失敗にはつながりにくいタイプのドライバーだと思います。
こういった易しさは、今の多くのドライバーに共通するところです。

『飛距離性能』という点では、正直物足りない感じがしました。
もう少し伸びてくれるかな?と思ったのですが、イメージよりも早く球が落ちていきました。
ランよりもキャリーで稼いでいけるタイプのドライバーだと思いましたが、物足りなさが残ってしまいました。
今のドライバーの中でも、それほど秀でているとは思いませんでした。
少し残念でした。

『操作性』という点では、まずまず・・・。だと思いました。
逃がし顔ですが、しっかりとつかまえていくことができました。
これは装着されているシャフトの影響も大きいように思いました。

私は三浦技研のクラブに対する経験値がまだ浅く、特にドライバーは殆ど手にすることがありません。
なので、これまでの流れとかがよく解らないのですが、このドライバーにはちょっと物足りなさが残ってしまいました。
全体的にとても美しいドライバーですが、性能的に際立った部分が感じられませんでした。

このドライバーを使うことで、大きなアドバンテージを握っていく・・・。という部分が感じられませんでした。
特に大きな欠点も無い代わりに、他のドライバーには無い大きな長所も見つけられませんでした。
いい意味で『無難』な感じがしました。

あまり心踊ることなく、淡々と試打していきました。
試打を終えて、やはり三浦技研は『アイアンのメーカー』なんだな・・・。と思いました。
ゴルフクラブメーカーには、ドライバーやFWなどウッド系が得意なメーカーと、逆にアイアンやウェッジ系が得意だと感じられるメーカーがあります。
前者ではテーラーメイドやキャロウェイなどです。
後者ではミズノや、この三浦技研などです。
対して、ウッド系もアイアン系も得意なメーカーもあります。
それはエポンです。
ただ、遠藤製作所はいわゆるOEMメーカーなので、当然といえば当然だと思うのですが・・・。
このドライバーには、もうひとつ魅力が感じられなかったのですが、全体的なバランスは取れているように思います。
これからもあまりドライバーは発売されないかもしれませんが、また次のモデルに期待したいです。
2013年06月02日
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三浦技研 CB-2007 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-2007 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、バランスはD2、クラブ総重量は436gです。

とても高級感溢れる、三浦技研のニューアイアンです。
すごくいい雰囲気があります。
オーソドックスなフルキャビティといっていいと思いますが、バックフェースのデザインに工夫が見られます。
三浦技研のクラブは、私にとっても特別な存在となりつつあります。
見ているだけで、身の引き締まる思いがします。
特にMB-5003や、昨年試打したCB-1007のことが忘れられません。
珠玉のアイアンといっていいように思います。
なるべく早く、三浦技研のアイアンやウェッジを購入したいと考えています。

三浦技研らしい、サテン仕上げがとても美しいです。
落ち着いて構えられるので、私はサテン仕上げのほうが好きです。
ミラー仕上げもいいですが、自分が購入するのであれば、なるべくサテン仕上げにしたいと思っています。
サテン仕上げが、アイアンを購入するポイントのひとつにもなっています。

彫りも深くて、易しそうな印象を受けます。

ソール幅は、標準的な感じでしょうか?
特に狭すぎることもなく、かといってワイドな感じもしませんでした。

ネックの長さも、標準的に見えました。
今のアイアンのスタンダードな長さだと思います。

一応、フェース面にミーリングが入っているのか確かめてみたのですが、入っていませんでした。
今は多くのメーカーがミーリングを採用していますが、三浦技研のアイアンやウェッジには見られません。
いずれ、三浦技研のアイアンにも、ミーリングが採用されるのでしょうか?

ソールのヒール部分が絞り込まれているのも、三浦技研のアイアンの特徴のような気がします。
とてもシャープな印象を受けます。

ボールを前にして構えてみても、三浦技研らしい極上の構えやすさがありました。
アイアンには、こういった顔をして欲しい・・・。という思いを、そのまま実現できているように思います。
『ストレートネック』というよりは『セミグース』に近いのかな?と思ったのですが、とてもいい顔をしています。
やや面長に見えるところも、多くのゴルファーの支持を集めるのではないでしょうか?
私はもう少し小顔感があってもいいんじゃないかな?と思ったのですが、これくらいの面長感があっても、何の問題もありません。
いいイメージが自然と湧いてきましたし、ややオートマチック的に打っていけばいいんだろうな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はいい感じでした。
キャビティらしく、『肉厚感』は少し足りないような感じもしましたが、全体的にソフトでいい印象を受けました。
軟鉄キャビティらしい、グッドフィーリングです。

球は自然な感じで上がっていきますし、タフな感じは全くしませんでした。
グースがきつくないので、球を拾いやすく感じましたし、難しく感じることはありませんでした。
見た目通りの、すごくスタンダードなアイアンです。
意外に感じるところが全くありません。

『安定性』という点でも、フルキャビティらしい易しさを充分過ぎるほど感じることができました。
こういった構えやすくて、しかも信頼のおけるシャフトが挿してあるので、それほどスイングが乱れる感じもなく、打点も揃えやすかったのですが、とても易しいと思いました。
このような美しいアイアンで、しかも三浦技研ということで、難しそうな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はとても易しいので、多くの方に試していただきたいと思いました。
DGが苦手な方でも、三浦技研などのようにヘッドだけの『パーツ販売』だと、自分好みのシャフトを選ぶことができるのも大きな利点です。
モーダスなども面白んじゃないかな?と思いました。

『飛距離性能』という点では、標準的に感じられました。
もちろん、今は距離の出やすいアイアンがたくさんあるので、そういったクラブと比べると、やや落ちるかもしれません。
アイアンに距離を求めていきたい方には、少し物足りない部分があるかもしれません。
最近のフルキャビティやポケットキャビティの多くはロフトが立っているものが多いですが、このアイアンはそうではありませんでした。
むしろ寝ているほうだと思います。
こういったところは三浦技研のこだわりなのでしょうか?
私は、この飛び過ぎないところに安心感と親しみやすさを感じました。
練習場よりもコースのほうが、アイアンは『飛ばす』のではなく、『距離を正確に刻む』クラブであるということが実感しやすいです。
コントロール性を高めていくには、多少飛距離を落としてでも、適度な重量と適正なロフトであったほうが有利だと私は思います。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
易しくて寛容性を感じますが、決して曲げにくいタイプのアイアンではありません。
こちらの要求をしっかりと感じ取ってくれました。
ラインも出しやすいですが、意図的に曲げていけるので、程よい『さじ加減』がしやすいアイアンだと思いました。

三浦技研のアイアンということで、今日は気持ちがいつもよりも少し昂っていましたが、やはりいいアイアンだな・・・。と思いました。
私は昨年出会った、CB-1007のことが忘れられません。
CB-1007はハーフキャビティで、こちらの2007はフルキャビティですが、どちらもすごくいい雰囲気があります。
どのような違いがあるのか、今度打ち比べるチャンスがあればトライしてみたいと思いました。

アイアン作りにはとても定評のあるメーカーのひとつである三浦技研のアイアンということで、今日はとても楽しい時間を過ごすことができました。
日本のメーカーで、しかも日本製ということで信頼感はすごくアップします。

こういった精度の高いアイアンを、技術の高いクラフトマンの精度の高い調整によって組み立てられたクラブはとても心強い相棒になってくれるんだろうな・・・。と思いました。
メーカーのプライドと、クラフトマンのプライドが上手く組み合わさって、至高のアイアンになっていくんだろうと思います。
そういったアイアンを使っていていいのは、ミスの原因をクラブに求められないところです。
全て自分のスイングが原因だと思えるところがいいです。
クラブを疑えばキリがありませんが、自分自身のスイングをもっと高めていけばいいのであれば、対処の仕方も解ってきます。

アイアンは見た目がそのまま性能に表れるところがあるので、今日は試打をしていて、驚くようなことは全く無かったのですが、試打をしている間、ずっと楽しい気分でいました。
このように美しくてシャープさもあるアイアンですが、先ほども書きました通り、決して難し過ぎないアイアンなので、多くの方に試していただきたいと思いました。

明日、早速友人たちにも、このアイアンのことを紹介しようと思いました。
そして、また何度でも試打してみたいアイアンです。
2013年05月06日
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三浦技研 MB-5000WC ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MB-5000WC ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは52度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は468gです。

とても美しい、三浦技研のウェッジです。
ひと目見て、このあまりのシンプルで美しい形状に見惚れてしまいました。
シンプルな形状のクラブは、とても魅力的です。
曲でいえば、名曲やヒット曲といわれるものはメロディラインやコード進行がシンプルで覚えやすいものが多いのと共通しているところではないかな?と思いました。
メロディやコードを複雑にしてしまうと、あまり印象に残らなかったり、逆に不協和音を発生してしまうこともあります。
耳に優しく聞き心地のいい音楽というのは、心を穏やかにしてくれます。
後世にまで歌い継がれていく歌の多くが、シンプルなメロディになっていて、覚えやすいです。
ゴルフと音楽は直接的な結びつきはあまりないのかもしれませんが、このウェッジのあまりにもシンプルで美しい形状を見ていたら、ふとそんなことを考えてしまいました。
まさに『シンプル イズ ベスト』といったところでしょうか?
見ているだけで、心が和みます。

なだらかな曲線と全体的な形状の美しさの調和が上手くとれています。
形状はとても均整がとれていますが、尖った感じは全くしません。
『曲線の美』があります。
このサテン仕上げも、すごくいいです。
ミラー仕上げも高級感があっていいですが、私はサテン仕上げのほうが好きです。
光を強烈に反射しないので、ヘッド全体が柔らかく感じます。
アイアンやウェッジを選ぶ基準のひとつにもなっています。
いずれスチールシャフトも、サテン仕上げのようなものがでてきたら面白いな・・・。と思いました。

このバックフェースの丸みがとても美しくて、珍しいです。
かなり個性的ですし、三浦技研のクラブなので、きっと大きな理由があるのだろうと思いました。
メーカーのこだわりが充分に感じられます。
こうして見ていても、本当に美しいです。
球を打つ道具というカテゴリーに収まらず、工芸品といった感じがします。
もし、私がクラブデザイナーになったら、このような美しいクラブを造ってみたいと思います。
物理的な性能も大切ですが、まずは『目で楽しめる』クラブでないと、魅力が半減してしまいます。

ソール幅は、やや広めに見えました。
トゥからヒールにかけて、テーパーもあまり感じず、むしろ平行に近い感じに見えました。
それにしても、『A』の表示がいいな・・・。と思いました。
このウェッジのロフトは52度なので、他のメーカーのウェッジだったら、ほとんどが『52』という表示だと思います。
そういった表示にも慣れましたが、このウェッジのようにバックフェースにロフトが表示されていて、ソールには『A』という表示があるのが、すごくいいと思いました。
ウェッジを呼ぶときもロフトで呼ぶのではなく、私は昔ながらの『A』や『PS』『サンド』『ロブ』といった感じで呼びたいと思っています。

ネックも長いです。
こういったところは三浦技研らしいところだと思います。
こうして見ても、やはりある程度ネックが長いほうがバランスが取れているように思います。
あまりネックが短すぎると、『頭でっかち』に見えてしまうことがあります。
アイアンよりも、よりスピンを掛けていきたいウェッジは、やはりある程度ネックの長さがキープされていたほうが易しそうに感じます。
『首長(くびなが)美人』で、とても魅了的です。
『和の雰囲気』をもった美しさ・・・。といったらいいでしょうか?

この三浦技研オリジナルグリップも、なかなかいい感じでした。
細かすぎて写真ではよく見えないのですが、白い『MIURA』の文字以外にも、握る部分に細かく『MIURA』の文字が記されていました。
とてもオシャレだと思いました。
グリップの握り心地は、ややしっかりめ・・・。という感じで、ソフトな感じはあまりしませんでしたが、特に大きな不満はありませんでした。

フェース面には、今はやりの『ミーリング』があるのかな?と思い、近くでよく見てみたのですが、ありませんでした。
すごくノーマルなフェース面です。
ミーリングがあれば、必ずしもスピン性能がアップするのか、私にはよく解りませんが、多くのメーカーが採用しているところを見ると、やはりそれなりの効果があるのだと思います。
新溝ルールによって、角溝が禁止になった以上、ルールの範囲内で、スピン性能を高めていって欲しいと思っています。
以前も書きましたが、私はフライヤーを軽減してくれる工夫がしてあると、すごく魅力を感じます。
クラブに頼り過ぎず、私自身がもっと技量を上げていくべきだとは思うのですが・・・。

ボールを前にして構えてみても三浦技研なので、かなり期待していましたが、その期待通りの『極上の構え感』です。
ホーッ。と思わずため息が出てしまいました。
目で楽しませてくれるクラブです。
ヘッドの据わりが良くて、アドレスがすぐに決まりました。
三浦技研の名器『CB-1007』の流れで使っていけるウェッジなのではないかな?と思いました。
すごくいいイメージが出せました。
このウェッジの顔を見ただけで、目尻が下がってしまいました。
今の季節に見られる『新緑(しんりょく)の美しさ』と、このウェッジの美しさがリンクしてしまいました。
ウキウキした気分になってきました。
試打を開始しました。

『打感』は超ソフトです。
すごく柔らかいです。
軟鉄鍛造なので、この打感の良さは打つ前から予想していましたが、予想以上です。
『三浦技研独特のグッドフィーリング』といったらいいでしょうか?
吸い付くような打感です。
軟鉄鍛造が今はとても多いと思いますし、ひとくちに軟鉄鍛造といっても、その素材の選び方や製造方法などによって、色々とあるのだと思います。
そういった点で考えてみても、この三浦技研のウェッジはすごくいいです。
昨年CB-1007を試打したときの極上の打感を思い出しました。
三浦技研の高い鍛造技術が活きているのでしょうか?
軟鉄鍛造の打感の良さに加え、独特の柔らかさがプラスされているように感じました。
何と言いますか、上手く表現できないのですが、ビールやジュースなどの『アルミ缶』を指で押す時の、あの心地いい感触を思い出しました。
もちろん、このウェッジを指で押してみても、実際はかなり硬いのですが、球を打つと柔らかく感じさせてくれるマジックにすっかり魅了されてしまいました。

『球のあがりやすさ』という点でも、すごく標準的といいますか、『当たり前の易しさ』を感じました。
この『ごくノーマルな感じ』に、安心感があります。
グースが弱いので、球を拾いやすいです。
何から何まで『至れり尽くせり』といった感じがします。
ロフトが52度ということで、アプローチウェッジでは標準的なロフトだと思います。
『100ヤード以内』がすごく楽しくなりそうなウェッジです。

『安定性』という点でも、特にシビアな感じもしなかったですし、この外観の美しさに見合う、易しさです。
構えやすくて、打感がいいと、ここまで打点が揃うのか・・・。と思えるほど、ほぼ一点に集中していました。
構えやすさと打感の良さ、そして軽すぎず適度な重量感のおかげで、集中力も増していったように思います。
構えてイメージしたラインにボールを効率よく運んでいくことができました。

『スピン性能』という点では、それほど強烈にスピンが掛かる・・・。という感じはしませんでした。
『激スピン』という感じではなく、『ノーマルスピン』といったほうがいいかもしれません。
フェース面の『食いつき感』も、それほど強くは感じませんでしたが、『計算しやすいスピン性能』だと思いました。
いい意味で、押していける感じがします。
強烈なスピン性能は感じなかったのですが、極上の構え感と打感のおかげで、次はどんな球を打っていこうか・・・?と、色々なアイデアが浮かんできました。

『距離感』も、かなり出しやすいです。
『100Y』『50Y』『30Y』といった『節目の距離』に、高確率で易しく運んでいくことができました。
飛び過ぎないところや、ある程度のスピンを計算できるところに安心感がありますし、勇気を与えてくれます。
ウェッジでも、とにかく飛距離を出していきたい・・・。という方には、あまり適してはいないのかもしれませんが、私はこういった『標準タイプ』に魅力を感じます。
先日も書きましたが、ウェッジは基本的に『攻めのクラブ』です。
攻めるときには『飛び過ぎない』ということがすごく重要になってくると思います。
イメージよりも飛び過ぎてしまうクラブは、インパクトを緩めたり、スイングが縮こまってしまいやすくなります。
微妙な距離を打つのが怖くなってしまいます。
ボールが、糸の切れた凧のように飛んでいってしまっては、スコアは全くつくれません。
そういった意味でも、このウェッジはしっかりとした頑強な凧糸で、ボール(凧)を操っていけるように感じました。
よりアグレッシブにいくには、このウェッジのように『計算しやすい』クラブのほうが易しく感じます。
もしコースで使うとしたら、この形状的なシンプルさを感じながら、できるだけシンプルにわかりやすく攻めていきたいと思いました。

『操作性』も、すごくいいです。
こちらの思いを敏感に感じ取ってくれます。
プレイヤーとクラブの間に言葉は無くても、『以心伝心』ができるといった感じでしょうか?
こういったクラブが『名器』と呼ばれるようになるんじゃないかな?と思いました。
色々な球で遊ぶことができました。

最近はウェッジもメーカーによって、かなりの工夫が施されていて、個性的な物が増えてきました。
特に最近では エスヤードのウェッジ が強烈に印象に残っています。
エスヤードのウェッジは、かなり個性的でしたし、性能も素晴らしいとは思いましたが、もし私がどちらかを購入するとするならば、このシンプルな三浦技研のウェッジを購入するだろうと思います。
長く使っても飽きないと思いますし、シンプルさがあるからこそ、色々な球を打っていくことができるように思いました。
クラブの機能性が目立ちすぎてしまうと、打てる球が限定されるような気がすることもあるのですが、そういった意味では、このウェッジはショットのバリエーションを広げていけそうな予感がしました。

先ほども書きましたが、このウェッジのスピン性能は標準的で、それほど傑出してはいないと思います。
ウェッジにはスピン性能を何よりも求めていきたい・・・。という方はとても多いと思います。
そういった方には、やや合いづらいかもしれません。
このウェッジのスピン性能が劣っているとは思わないですし、標準レベル以上のものがあると思います。
『激スピン』というよりも『計算しやすいスピン』といったほうがいいのかもしれません。
他のメーカーの高スピンウェッジと比べると、スピン性能が特別秀でているとは感じませんでした。
あくまでも私の感覚的なことなのですが、ボールが少し『ゆっくり回る』ような感じがしました。

しかし、それでも私はこのウェッジに魅力を感じました。
この全体的な美しさと打感の良さは秀逸です。
このウェッジを試打していたら、CB-1007をまた試打したくなりました。
あの名アイアンと、このウェッジをキャディバッグの中に入れておくことができたら、ゴルフがすごく楽しくなるだろうな・・・。と思いました。

とても扱いやすかったので、色々なバリエーションに合わせた練習を行うことができたのですが、オートマチック的な感じもしていました。
『マニュアル感』と『オートマチック感』の間(はざま)にいるように感じ、不思議な感じもしていました。
球を打てば打つほど、魅力を感じることのできるウェッジでした。

このウェッジのおかげで、今日はとても楽しく試打することができました。
練習場のマットの上からしか打てなかったのが残念ではありますが、また何度でも試打したいです。
『スピン性能』以外は、全体的にかなりバランスよく秀でています。
すごく気に入ったので、仲間たちにも勧めたくなりました。
2012年10月13日
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三浦技研 CB-1007 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-1007 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、バランスはD2、クラブ総重量は436gです。

久しぶりに出会った、三浦技研のニューアイアンです。
他のメーカーのアイアンに比べ、それほどたくさん出会うことはないのですが、こうして出会ってみると、ピリッと身が引きしまる思いがします。
三浦技研のクラブに出会って、まだそれほど年月が経っていませんが、憧れのメーカーのひとつです。
『所有感』を満たしてくれる、数少ないメーカーだと思っています。

派手さはなく、とても落ち着いたデザインになっています。
それだけ、メーカーも自信があるのだと思います。
全体的な形状も、とてもオーソドックスで、いかにも『正統派』といった感じがします。

『彫り』は浅めで、完全に『ハーフキャビティ』といっていいように思います。
今は『ポケットキャビティ』や『アンダーカットキャビティ』が大手有名メーカーからたくさん発売されていますが、この三浦技研CB-1007は昔からのノーマルなハーフキャビティです。
私は普段からマッスルバックを愛用しているので、キャビティ形状のアイアンを見ると、「易しそうだな・・・。」と思ってしまうのですが、ポケキャビなど易しさが際立つアイアンを使っておられる方には、多少キビしそうに感じられるのかもしれません。
しかし、これは『慣れ』や『好み』などの問題もあると思いますし、どちらがいいとはいえないような気もします。
ミスに寛容なアイアンは確かに易しく感じられるかもしれませんが、デメリットとして『フィーリングを出しづらい』『微妙なニュアンスを伝えづらい』という点が挙げられるように思います。
上手く意思が伝わらないので、私は難しく感じます。
『オートマチック化』は長所でもあり、短所でもあるように思います。

練習場では、それぞれ『50Y』『80Y』『100Y』『150Y』『200Y』など『定数』の看板を狙っていけますが、コースではそんなきっちりとした距離はまず残りません。
中途半端な距離を狙っていかなくてはならないことのほうが、圧倒的に多いです。
そういったときに飛び過ぎるアイアンや、フィーリングの出しづらいアイアンだと、どのように対処していいのかが、全く解りません。
先日、私がいつもお世話になっているクラフトマンの工房のプライベートコンペで、いわゆる『飛び系アイアン』のテストを兼ねてラウンドしてみたのですが、結果はかなり厳しいものになってしまいました。
『飛び過ぎ』と『アバウトさ』が、いかに難しいかが、よく解りました。
必ずしも『寛容さ』や『飛び』が、スコアに直結しないのだということを強く実感しました。
ただ、それは私がそういったタイプのアイアンを使いこなせていないのが、一番の原因なのですが・・・。

ソール幅は、こうして写真で見ると、少し狭そうな感じに見えますが、実際はそれほどでもありませんでした。
『ワイド』ということはなかったのですが、それほど狭いとは思いませんでした。
最近のアイアンにしては、結構『テーパー』が効いているな・・・。と思いました。
今はストレートに近い形状が多いように思います。
『フェースターン』をイメージするには、ある程度テーパーになっていたほうが、有利な気もしますし、昔からそのようなアイアンに慣れ親しんできました。

ネックは、やや長めで、操作性が良さそうです。
『操りやすさ』と同時に、とても『色気』のあるアイアンだな・・・。と思いました。

こうして見ても『フェース厚』が、かなり薄くてシャープです。
『アイアンは刀・ナイフ』というイメージを持ちたい私には、とても好感がもてます。
厚く腫れぼったい形状のアイアンではショットに対しても、かなり『アバウト』で、『行き当たりばったり』的なところがあるのですが、このような薄さであれば、気持ちよくインパクトを迎えられそうな予感がします。
確かにビギナーの方には、『敷居の高さ』を感じさせる薄さかもしれませんが、やはりこれも『慣れ』が大きいのかもしれません。
分厚いヘッドには違和感を感じる・・・。という方は多いと思いますが、このアイアンはそういった方々にもすごく受け入れられやすいのではないでしょうか?

『W.D.D. Accurate Forged』と記されています。
三浦技研のアイアンに共通する言葉だと思います。
かなり高い鍛造技術で作られているのではないでしょうか?
こういった技術や、独特の風合いは『日本製アイアン』の大きな長所だと私は思っています。
ゴルファーにも大きく分けて、『ウッド系が好きなタイプ』と『アイアンやウェッジが好きなタイプ』の二種類に分けられるように思います。
私は完全に後者です。
ドライバーやフェアウェイウッドなども好きですし、よく練習してきましたが、アイアンやウェッジはその何十倍も練習してきました。
フェアウェイウッドやユーティリティも、実戦では使う機会もそれほど多くなくて、できればアイアンで対処できないか?といつも考えています。
そんな私は、こういった『アイアンにこだわるメーカー』には、すごく魅力を感じます。
三浦技研のドライバーも試打したことがありますが、やはり『アイアンメーカー』といっていいように思います。
MP(ミズノプロ)やエポンも憧れのメーカーですが、それに加え三浦技研にもすっかり魅了されています。

ボールを前にして構えてみても、さすが『三浦技研』という構えやすさです。
称賛の言葉を贈らずにはいられません。
形がとても整っていて構えやすいです。
何とも言えない、いい雰囲気が伝わってきます。
しばらく見惚れてしまいました。
目尻が下がり、思わず笑みがこぼれてしまいました。
先日試打した エポン パーソナルアイアンの、あの『完璧なまでの美しさ』は私の心に深く突き刺さっているのですが、このアイアンはエポン パーソナルほど尖った感じがせずに、どことなく『まろやか』や『マイルド』といいますか『包み込む』イメージがもてます。
三浦技研特有の美しさだと思うのですが、これほどまでに美しいと『寛容さ』を感じます。
好きなように打っていいよ・・・。と、クラブが私に伝えてきているようでした。
このアイアンに『懐の深さ』を感じました。

ヘッドの大きさに寛容さを感じられる方には、このアイアンにはあまり寛容さを感じられないかもしれませんが、私はこのような整った形状で、いいイメージを強く出せるクラブに易しさや寛容さを感じます。
これから数秒後に打つショットが、ナイスショットしか浮かびません。
ミスなどのマイナスイメージが全く浮かんできませんでした。
左右に曲げたり、色々と楽しめそうだったのですが、まずはラインに真っ直ぐ振り抜いていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

まず、この『極上の打感』に、すっかり酔いしれてしまいました。
「ハア~。」と大きくため息をついてしまいました。
三浦技研の軟鉄アイアンで、この美しい風合いからも、このフィーリングの良さは想像できていたのですが、やはり実際に球を打ってみると、すっかり魅了されてしまいました。
ハーフキャビティですが、ほぼマッスルバックと同じといってもいいほどの『厚み』のある打感です。
芯でヒットしたときの、あのインパクトが『無』になった感じはたまりません。
一球目から芯でヒットできたのは、信頼性抜群の高性能なスチールシャフトが挿してあったのも大きな要因だと思うのですが、やはりこの『美しい顔』がそうさせたように思います。
この美しい顔が『芯以外にヒットさせない』という雰囲気が感じられました。
ラージサイズで、いわゆるワイドスイートエリアのアイアンは、確かに『当てていい場所』が大きいと思うのですが、私はそういったアイアンに限って『ダフリ』などのミスショットをしたり、色々なところでヒットしてしまい、打点がブレてしまうことが多いです。
やはり、構えたときの心理状態がそのままショットになって表れているのだと思います。
それに対し、このような極上の構えやすさをもったアイアンだと、こちらの心理状態を透明な状態にしてくれます。
今の季節でいえば、ちょうど『秋晴れの空』といった感じでしょうか?
どんよりしたところがなく、晴れ晴れとしています。
構えたときの印象と、素晴らしい打感の調和が上手く取れていると思いました。
このアイアンの構え感と打感に共通している言葉は『極上』です。

『球のあがりやすさ』という点では、『自然』といいますか、7番アイアン本来のあがりやすさだと思います。
最近の高機能でロフトが立っていて、異材などが組み込まれていたり、重心などが調整されているようなアイアンとは全く異なりますが、このナチュラルな感じに私は魅力を感じます。
ダイナミックゴールドが挿してあることや、このヘッド自体も、球を自然にあげてくれるタイプではないので、人によっては敷居が高く感じられるかもしれません。
明らかにヒッタータイプの方にマッチしやすいアイアンだと思います。
『グース』も、かなり弱く、殆どストレートといっていいように思うのですが、球も拾いやすくてイメージした高さに飛んでいってくれます。

『安定性』という点では、結構シビアな部類に入るかもしれません。
ミスに対しての寛容さを求めておられる方には、親しみづらい部分があるかもしれません。
『ハーフキャビティのシビアさ』といったらいいでしょうか?
それほど大きな寛容さは持ち合わせていないのかもしれません。
ただ、普段からマッスルバックを使っておられる方には、結構楽に感じられるのではないでしょうか?
私は楽に感じました。
キャビティの易しさに逃げている・・・。ということではなかったのですが、今日はこの易しさに身を委ねてみよう・・・。と思いました。
一球目から、この極上の打感に魅了され、同時に『イージーさ』を感じました。
日頃からハーフキャビティを使っておられる方にも、決して敷居は高くなく、むしろ『普段着のまま』でショットできるのではないでしょうか?
今度アイアンを買い替えるとしたら、久しぶりにキャビティにしてみようかな?と思っているのですが、そうすると、このアイアンが必ず候補の中のひとつに入ってくるだろう・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、これまでの『ベーシックタイプ』といいますか、それほど距離が出るアイアンではありません。
むしろ、『飛び系アイアン』全盛の今とあっては、明らかに『飛ばない』アイアンだと思います。
アイアンに飛びを求めておられる方には、あまりいい結果は得られないかもしれません。
しかし、私はアイアンにそれほど飛びを求めていないので、このようなノーマルなタイプのアイアンは大好きです。
『飛び』以上に大切な『距離感』を出しやすい高性能なアイアンだと思います。
実戦的なタイプのアイアンです。
『飛び過ぎ』を気にしないでいいので、気持ちよく振りきっていくことができました。

『操作性』という点でも、かなりハイレベルで、こちらのイメージを伝えやすいアイアンだと思いました。
キャビティにしては、結構『ハンドルの遊び』が小さいアイアンだと思います。
敏感に反応してくれますし、大きく曲げることもできました。
私の気のせいだとは思っているのですが、このようないいアイアンでショットされたボールも、すごく嬉しそうに力強く飛んでいってくれているように感じます。
ボールが喜んで曲線を描いていってくれているようでした。
なかなか止めることができずに、ずっと曲げる練習を楽しんでいました。
コースでは、これほど大きく曲げることは殆どといっていいほどないな・・・。とは思いながらも、楽しくてついつい遊び心が出てしまいました。
コースでは楽しむことのできない、練習場だからこそ楽しめることだと思いました。

かなり購買意欲が刺激されましたし、なかなか試打を終えることができませんでした。
時間の許す限り、ずっと球を打っていたくなるアイアンです。
『物理的な易しさ』は、それほど期待できないのかもしれませんが、ハマってしまう方も多いのではないでしょうか?
『アバウトさの残る易しさ』と、『多少シビアだけど、クリアでイメージの伝えやすい易しさ』を比較すると、どちらが総合的に易しく感じるのかな?と思いました。

勿論、それは人によって好みも分かれるところだと思いますし、今は『物理的な易しさ』が最重要視されているように思います。
そういった意味でも、このアイアンはニューモデルではありますが、『クラシカル』といいますか、『昔ながらの』雰囲気をもったアイアンだと思います。
今は、殆どのメーカーが『ストロングロフト』を取り入れいるのに対し、三浦技研はそれほど目立った感じはしません。
勿論、多少ロフトの立ったアイアンもありますが、他のメーカーのように強い印象はありません。
そこに、メーカーとしてのポリシーがあるように思われます。

このアイアンに出会ってしまったせいで、今日はなかなか寝付けない夜になってしまうな・・・。と思いました。
頭からずっと離れません。
色々なクラブを試打していて、それほど印象に残らなかったり、魅力を感じないクラブもたくさんあるのですが、今日はとても印象深い一日になったように思います。
私のハートを、このアイアンに打ち抜かれたような気がします。

山形県(本間)や岐阜県(ミズノ)、新潟県(遠藤製作所)など代表的な県もありますが、兵庫県は『アイアンの聖地』とも呼べる県で、素晴らしいメーカーがたくさんあるのだそうです。
この三浦技研もそうですし、いい工場がたくさんあるのだと聞きました。
是非一度、こういった美しいクラブが作られていく過程を見てみたいものです。
『モノづくりニッポン』の底力が感じられると思いますし、素晴らしい技術と厳しい品質管理の下で作られたクラブを使っていくのは、ゴルファーの大きな喜びのひとつだと思います。
私はそういった素晴らしいクラブにたくさん出会ってこれたので、とても幸せ者だと思います。
永年使い続けていける相棒と呼べるのは、このようなタイプのクラブだな・・・。と思いましたし、また何度でも試打を楽しみたいと思いました。
とても楽しい時間を過ごすことができました。
2012年06月03日
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三浦技研 Miuraism SC-01 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 Miuraism SC-01 アイアン の 4番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは24度、クラブ長さは38.25インチ、フレックスはS200 です。

三浦技研らしい、とてもカッコいいアイアンです。
今日は、このとても珍しいアイアンを試打することができました。

こうして見ていても、とてもシャープですし、『薄さ』を感じます。
今のプロモデルと言われるようなアイアンも、これほど薄くはありません。
むしろ『厚み』を感じさせるものが多くなりました。
一昔前にタイムスリップしたようです。

トゥ側には『W.D.D Accurate Forged』と記されていました。
三浦技研らしい、こだわりがあるのだと思います。

ソール幅は、かなり狭いです。
今のアイアンには見られません。
時代を感じてしまいます。

ネックは、やや長めだとは思いますが、それほど極端に長いとは思いません。
今も、これくらいの長さのあるアイアンは少なくないように思います。

ただ、『彫り』は、かなり浅めだと思いました。
今のアスリートタイプのアイアンでも、これほど浅い物は殆ど見かけないように思います。
正真正銘の『ハーフキャビティ』だと思いました。
そして、その『シビアさ』は『マッスルバック』と殆ど変わらないような気がします。

今のアイアンは見た目シンプルでも、見えないところに色々な技術や工夫が組み込まれていることが多いですが、このアイアンにはそういった工夫は無いように見えます。
すごくシンプルでクラシカルなアイアンだと思いました。
タングステンなどの『異材』も組み込まれていないようで、昔ながらの『単一素材』で作られたアイアンなのではないか?と思いました。
『妥協』という文字は浮かんできません。

ボールを前にして構えてみても、すごくシンプルで構えやすいと思いました。
かなり『薄い』アイアンです。
今は厚みを感じさせるアイアンが多いですし、そういったアイアンを使い慣れておられる方には、この薄さは難しそうに見えるかもしれません。
フェース面に当てただけで、自然とボールが上がってくれるようなタイプのアイアンでないことは一目瞭然です。
こういったところも『昔のアイアン』に共通しているところだと思います。
今はどちらかというと、クラブのほうがプレイヤーに歩み寄り過ぎているところが大きいように思うのですが、こういった『昔ながらのアイアン』は、決して歩み寄ってくれず、使い手にある程度のものを求めているような気がします。

今はクラブが易しくないと売れない時代だと思いますが、ちょっと前までは、プレイヤー自身が技量を上げて、クラブを使いこなす・・・。という考えがありました。
たとえ、今すぐには打てなくても、練習を積んでクラブを使いこなせてみせる。ミスした原因はすべてプレイヤーにある・・・。と思われていました。
プレイヤー自身の『上達志向』も強かったように思います。
少なくとも、私の周りはそうでした。

しかし、今は全く違います。
『今すぐに打てるアイアン』が求められている時代です。
ゴルフを始めてすぐに、真っ直ぐなボールが打てるようになりました。
ドライバーだけでなく、アイアンにも『寛容さ』と『飛距離』が求められるようになりました。
時代と共に、『アイアンの本質』も変わってきたように思います。
そういった意味では、こういったタイプのアイアンは『今の流れ』には乗っていないのかもしれません。
ただ、私はこのアイアンを『難しそう』と思うよりも、『懐かしい』と思いながら見つめていました。
寛容さは感じませんが、かなり敏感に反応してくれるような気がしました。
グースもきつくなく、また今の多くのアイアンのように、ヒール側が盛り上がっていないので、私はすごく安心できましたし、気持ちが『クリア』になりました。
試打を開始しました。

『打感』は、とても好感がもてました。
これだから、軟鉄アイアンはやめられません。
1球打っただけで、すごく気分が明るくなりました。
最近は、また少しずつ『引っ掛け病』が顔を出していて、ラウンド中も気になっていて、ついつい保険をかけたショットばかりになって、気分が少し落ち込んでいたのですが、このアイアンのおかげで、何だか悪いものがふり払われたような気がしました。
私は普段も軟鉄アイアンをずっと愛用しているのですが、たまには違ったタイプの軟鉄アイアンを手にしてみると、いい気分転換になるのだと思いました。
これで、またいつもの相棒と気持ちよくゴルフを楽しんでいけそうな気がします。

『球のあがりやすさ』という点では、かなりタフだと思います。
今のアイアンセットには『4番アイアン』が無いことが多いですが、それでもこのような4番アイアンよりは、はるかに敷居が低いと思います。
昔は今のようにユーティリティクラブが充実していなかったので、必然的にロングアイアンを使いこなせないといけない時代が長く続きましたが、クラブの進化や多様性によって、ロングアイアンを全く見かけなくなりました。
使わないクラブをわざわざバッグに入れておく必要はなくなったのだと思います。
そういったことを考えると、今はとても合理的になったと思うのですが、どこかで寂しさを感じてしまいます。
確かにロングアイアンは親しみやすいクラブとはいえないのかもしれませんが、スイングを作っていくには、とても適したクラブだと思っていますし、私は今でも4番アイアンは手放せません。

『安定性』という点でも、かなりシビアで、殆どマッスルバックといってもいいほどの『芯の狭さ』だと思います。
ひとくちにマッスルバックといっても、昔と今とでは寛容さなども違っていますが、このアイアンはハーフキャビティでありながら、今のマッスルバックと変わらないようなシビアさを持っているような気がします。
なかなかミスを見逃してくれるタイプのアイアンではないと思います。
しかし、いいところでヒットできたときの打感の素晴らしさと弾道の力強さは大きな魅力です。

『飛距離性能』という点でも、今のハイテクアイアンやユーティリティと比べても、なかなか優位性は見出せません。
本来の4番アイアンの距離といえると思うのですが、今は様々な易しくて距離が出しやすいクラブがたくさんあるので、敢えてこのような難しいクラブを使う必要はないのだと思います。
ある程度のパワーがないと、ボールも浮いてはくれないように思いますし、少し薄めに当たるとすぐに『トップ球』が出てしまいます。
今のクラブはとても球があがりやすいので、少々薄めに打っていきたくもなりますが、昔ながらのこういったアイアンは少し被せ気味で厚めに打っていきたくなります。
そうして『スピン』を掛けて球を浮かしながら距離を稼いでいったような気がします。

『操作性』という点では抜群で、かなり敏感に反応してくれました。
ロフトが寝ているウェッジと違って、こういったロングアイアンは、大きな曲がりを楽しむことができます。
練習場だからできるような思い切ったショットを今日は何度も楽しむことができました。
シビアなアイアンだな・・・。とは思いつつも、そのシビアさが楽しさに変わっていました。

いつも色々なクラブを試打していて、メーカーは違えど、共通するところは『易しさ』です。
易しいクラブが多くなり、親しみやすくなったからこそ、ゴルフを始められる方も増えたように思います。
私がビギナーの頃は、ある意味『修行』のようなところもあり、先輩たちからロングアイアンが打てるようになるまで、他のクラブを手にしないように・・・。など、色々な課題を与えられたこともあります。
しかし、今はまるで考え方が違っています。
『14本以内』という本数制限の中で、無理に難しいクラブは使わなくてもいいですし、易しいクラブを使ったほうが有利なのだということが解ったのだと思います。

最近ゴルフを始められた方の中には、『4番アイアン』を目にしたことがない・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、それほどニーズはなくなったのかもしれません。
しかし、私はアイアンでスイングを憶えていったので、これからも4番アイアンは欠かせません。
コースによっては、今でも『3番アイアン』を使うこともあります。
今はたくさんの素晴らしいUTやFWがありますが、こと『狙う』ということにおいては、私は『アイアンの顔』でないと、思い切って攻めることができません。
それでミスになったのであれば、私なりに納得できるのですが、UTやFWでは、まだそこまで狙いきれない自分がいます。
私の周りにはFWが上手い人がたくさんいて、凄いなぁ・・・。と思いながらも、なかなかそこまで使いこなせない自分自身を歯がゆく思っています。

いつも、寛容さのある最新クラブを試打していたせいか、今日はとても新鮮な気持ちになれました。
クラブの進化における歴史の1ページを垣間見れたような気がします。
寛容さに少し飽きていたのか、今日はすごくいい刺激をもらいました。
スコアメイクにおいて、ハイテクで易しいクラブを使ったほうが有利だとは思いますが、時にはこのような『正直なアイアン』で、自分のスイングの精度を見つめ直してみるのもいいな・・・。と思いました。
また、このようなアイアンで、昔の懐かしい記憶が蘇ってきたら楽しい時間が過ごせそうな予感がしました。
2011年08月28日
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三浦技研 MG hybrid

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MG hybrid の HB4 です。

シャフトは UST Mamiya ATTAS HY です。
ロフトは23度、シャフトフレックスはS、シャフト重量は88g、トルクは2.2、クラブ総重量は380gです。

初めて目にした、三浦技研のユーティリティです。
名前は『ハイブリッド』となっていますが、番手などを考えてみても、一般的に見て『ユーティリティ』という位置づけでいいのだと思います。
『ハイブリッド』といえば『混血』という意味なので、『ユーティリティ』と『アイアン』の『いいとこ取り』をしているクラブということなのでしょうか?
三浦技研といえば、やはりアイアンやウェッジの素晴らしさが有名ですが、こうしてユーティリティなどを実際に見てみると、すごくいい雰囲気がします。
黒いヘッドがとてもカッコいいです。

全体的にとても丸っこいヘッドだと思いました。
シャープな感じはせずに、すごく親しみやすそうな感じがします。
ソールもよく滑ってくれそうだな・・・。と思いながら見ていました。

『ソール幅』も、かなり広い感じで、限りなく『ウッド型ユーティリティ』に近いと思いました。

ネックの長さが充分にキープされているので、扱いやすそうな感じがして好感を持ちました。
こちらの思いが伝わりそうです。

トゥ側とヒール側にある、この2つの丸いものはウェイトでしょうか?
交換などはできないようですが、この2つが配置されることによって慣性モーメントが高まり、直進性が保たれているのでしょうか?

『顔』は、独特な感じがしました。
決して初めて見た顔だとは思わなかったのですが、かなり特徴的な顔だと思いました。
『グース』が目に付きましたが、その分『出っ歯』にもなっていて、球が拾いやすそうな印象を持ちました。
最近のユーティリティは、『出っ歯』な感じの物は少ないように思うのですが、あまりにも同じようなタイプのクラブばかり目にするよりも、こういったクラブのほうが個性が感じられ好感がもてます。
ヒッタータイプを対象としているのか、それともスインガータイプを対象としているのかが、よく解りませんでした。

素振りをしてみると何となくですが、380gという重量感を感じることなく、もう少し重さがあってもいいのかな?と思いました。
振った感じでは、『ヒッター用』というよりは、明らかに『スインガー用』だと思いました。
やはりこれくらいソールが厚くて、重心の低さを感じさせるクラブだと、どうしてもスインガー用が多くなってしまうのかな?と思ったのですが、よく考えてみるとヘッドスピードがある程度あると、それ自体でボールが浮いてくれるので、このようなタイプのクラブを必要としないのだと思いました。

ボールを前にして構えてみても、やはり独特な感じです。
球はよくあがりそうな感じがするのですが、どのように打っていいのかがよく解りませんでした。
『出球のイメージ』も湧いてきませんでした。
まずまず『方向性』は保てそうな感じがするのですが、『高さ』を感じることができませんでした。
高~く浮いてしまうのか、それとも低く抑えていけるのかが、解りませんでした。
ボールを直接ヒットする感じでいいのか、それとも手前からソールを滑らせる感じがいいのかも、よく解りませんでした。
ユーティリティは、これまでもたくさん試打してきましたし、この形状を見て驚くこともなかったのですが、今日は何となく『勘』が出しづらい感じがしました。
まずは、クラブにお伺いを立てながら振っていこうと考えました。
試打を開始しました。

『球のあがりやすさ』という点では、ハイレベルだと思いました。
予想よりもかなり高くボールは上がっていきました。
打つ前は、これほどの高さの弾道をイメージしていなかったので、少し驚きました。
『ロフト23度』のクラブとは思えないほど、ボールが上へ引っ張られていくような感覚を持ちました。
ロフトだけで考えますと『23度』というのは、私の感覚ですと『3番アイアン』になるのですが、全く異なる『異次元』に近い感じのクラブだと思いました。
形状的には、ユーティリティの中でも、『中間型』に近いと思ったのですが、この弾道の『高さ』『上がりやすさ』は完全に『ウッド型』だと思いました。
スインガータイプの方で、ウッド型の上がりやすさを求めておられる方には、かなり大きなメリットがあるのではないでしょうか?

『打感』は、結構ソフトな感じで、好感をもちました。
手に嫌な衝撃が残ることもなく、また鈍すぎて、いわゆる『ノーカン』になることもない打感だと思いました。
実戦でも『ノーカン』状態で打つのが一番怖くて、そのようなクラブはキャディバッグには入れたくないですが、打感という点で考えると、このクラブはバッグに入れてみたい感じがしました。

『音』も静かな感じで、気持ちよく球をヒットしていくことができました。
程よい金属音が心地よさを倍増させてくれました。
この音を聞いていると、今のような暑い季節に縁側で耳にすると涼しさを感じる風鈴を思い出しました。

『安定性』という点でも、ソール部分に配置されていたウェイトのような物がよく効いているのでしょうか?
かなりまとめやすいクラブだと思いました。
ミスヒットによるシビアさは感じませんでした。
かなりイージーなフェアウェイウッド並の寛容さをもったユーティリティ・・・。といっていいのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、かなり球があがりやすいですし、優れた感じもしたのですが、私には弾道がかなり高すぎて、ロスが多いように思いました。
もっと低く抑えていきたい・・・。と思いながら試打を繰り返していたのですが、どうしても上がり過ぎてしまう感じがしました。
このクラブには違う番手も用意されているようで、次回はぜひそちらでも試してみたいと思いました。

『操作性』という点では、これだけ『分厚い』ヘッドだと、なかなかイメージを出しづらかったのですが、何とか左右に曲げることもできました。
しかし、それは不自然なことだと思いましたし、形状的に見てもあまり細工をしていくタイプのクラブではないと思いました。
球が拾いやすかったですし、いい感じでソールも滑ってくれるところがいいと思ったのですが、弾道をもっと低く抑えることが今日の私にはなかなか難しく感じられました。

この番手のロフトだと、私にはアイアンまたは他のタイプのユーティリティのほうが合いやすいのかな?と思いました。
『三浦技研』ということや、この黒いヘッドなどから、かなり敷居が高そうに感じておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は逆だと思いました。
『球の浮きやすさ』『安定性』がとても高く、一般的に見ても、また他のメーカーのユーティリティなどと比較しても、かなり敷居が低く感じられました。

このクラブの顔が気に入られる方でしたら、かなり好印象をもたれるのではないでしょうか?
打感や音なども良かったですし、全体的にまとまっている感じがします。

しかし、最も感じられたのは『全体的なイージーさ』です。
私が三浦技研のクラブに出会った数は、まだとても少ないのですが、それらを総合して考えてみても、かなりイージー位置に属するクラブだと思いましたし、これまでの三浦技研のクラブのイメージとやや異なる感じがしました。
しかし今はどのメーカーも、色々なバラエティーに富んだクラブを開発していますし、少しでも多くのゴルファーをカバーできるように考えられているのではないでしょうか?

私は三浦技研のクラブをまだ所有していませんし、出会った年月も短いです。
しかし、強く心を打たれたアイアンがありまして、そのクラブがずっと私の心に生き続けています。
初めて試打してすごく気に入ったので、その後も何度も何度も試打を楽しんでいます。
購買意欲がかなり刺激されています。
しかし、そういった意味では、このクラブには私はあまり購買意欲は刺激されませんでした。
ただ、それはこのクラブが劣っているということではなく、あくまでも私には実戦の中で使う場面が殆どないだろう・・・。という観点から感じられたことです。
スインガータイプの方には、かなり易しいクラブだと思いますし、親しみがもてるのではないでしょうか?
ヤングゴルファーの方よりは、どちらかというとベテランゴルファーの方に合いやすいのかな?と思いましたが、色々な方に試していただきたいクラブです。
2011年06月11日
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三浦技研 PP-9003 アイアン

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 PP-9003 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は437gです。

一年以上ご無沙汰だった、三浦技研のニューアイアンです。
三浦技研は私にとって、憧れのメーカーといいますか、いつかは手にしたいと思っているブランドです。
なかなか新製品に出会う機会に恵まれませんが、今日はようやくこのニューアイアンを手にすることができました。

これまでの三浦技研のアイアンにも見られた『W.D.D. Accurate Forged』という文字が刻まれています。
かなり精度の高い鍛造が行われているのでしょうか?

シャープで尖っている・・・。というよりは、全体的に丸みが感じられマイルドさがあります。
キャビティ部分も大きいですし、かなり易しそうな感じがします。
私には三浦技研といえば、過去に出会った『MB-5003』というあまりにも素晴らしいアイアンの印象が強くて、『マッスルバック』をイメージしてしまうのですが、実際はキャビティアイアンのほうが出会った回数は圧倒的に多いです。
このアイアンは、何となくなのですが、『トゥ側』に特徴があるアイアンだな・・・。と思いました。

『彫りの深さ』も、やや深めで、これまで出会ってきた、数多くのアイアンと同じような感じがします。

『ソール幅』も、最近のアイアンらしい標準的な感じがします。
ヒール側に比べ、トゥ側がやや太くなっているので、どちらかというと『重心距離』が長めで、トゥ寄りにヒットしやすい方に易しくなるように設計されているのかな?と思いました。

ホーゼルの長さも、やや短めな感じがしますが、今はこれくらいの長さが標準的といっていいのかもしれません。
やはりかなり『易しさ』にこだわっているように作られているのでしょうか?
『高重心』=『難しい』とは、必ずしも思いませんし、ある程度重心が高くないとスピンが効きずらかったり、操作性が損なわれてしまうような気もするのですが、どちらかというと『やや低重心』が多くのゴルファーに支持されているのだと思います。

ボールを前にして構えてみても、さすが三浦技研といえるほどの高貴な感じのするアイアンだと思いました。
とても品のある顔をしていると思いました。
『セミラージサイズ』といっていいように思いますし、少し『グース』も効いています。
私の好みの『ど真ん中』といった顔ではないのですが、こういった顔に好感を持たれる方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
アイアンは、ボールを『切る』というイメージと同時に、『包み込む』イメージが欲しいのですが、このアイアンはどちらかというと『包み込む』イメージを持ちやすい感じがしました。
シャープさはあまり感じませんでしたが、すごくまろやかな感じのするアイアンだと思いました。
あまりグースがきついと私は構えた時に、『引っかかりそう』とか『トップしそう』といったマイナスイメージを持ってしまうこともあるのですが、このアイアンにはそういったマイナス的な印象は持ちませんでした。
特に苦手意識を持つことなく、自然と楽に構えることができました。
試打を開始しました。

『球のあがりやすさ』という点では、予想通り比較的上がりやすいアイアンだと思いました。
タフな感じはしません。
球も拾いやすく、グースの難しさを感じませんでした。
微妙に弾道が変わる感じでもないので、いい意味で『ノーカン』で打っていけるアイアンだと思いました。

『安定性』という点でも、キャビティアイアンらしい、イージーな部分を感じることができました。
かなり『大らかな』アイアンといっていいのではないでしょうか?
気難しいタイプのアイアンではないので、気楽に打っていける感じがします。
多少の打点のブレにも対応してくれる感じがしましたが、正確性に定評のあるダイナミックゴールドが装着されているので、余計に易しく感じました。

『打感』も、とてもソフトな感じで好感を持つことができました。
やはり軟鉄鍛造はたまりません。
一球一球、心地良く、気持ちを込めて打つことができました。

『飛距離性能』という点でも、秀でていると思いました。
立派なストロングロフトアイアンなので、私の感覚では、やはり一番手以上は飛ぶ感じがしますが、今はこれくらいが標準といえるのかもしれません。
打感はソフトで、打ちやすくて、おまけに飛距離も稼げる・・・・。なおかつ『三浦技研』というネームバリューがあるので、多くのゴルファーのニーズに合っているのではないかな?と思いました。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
私にはややつかまり過ぎる感じもしたのですが、対応できないほどではありませんでした。
右へも曲げていくことは、それほど難しくはなかったのですが、どちらかというとやはり左へ曲げていくほうが易しく感じられました。
日頃、球がつかまりきらずにアイアンを難しく感じておられる方には、かなり易しく感じられるのではないでしょうか?
私が安心してコースで使っていくには、もうちょっとつかまり過ぎないタイプがいいような気もしますが、これも人それぞれ好みがありますし、このアイアンくらいがちょうどいい・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

一年以上ぶりに出会った三浦技研のニューアイアンでしたが、このアイアンの大きな特徴は『全体的な易しさ』だと思いました。
勿論、『フィーリング』なども素晴らしいのですが、かなり『易しさ』にこだわって作られているような気がします。
そういったところも、昨年出会った『PP-9002』と、イメージが少し被るところもありました。

正直いいまして、私はこの『PP-9003アイアン』には、購買意欲は刺激されておらず、やはり『MB-5003』に心が奪われていて、いつか購入したい・・・。と考えています。
大手有名メーカーは、新しいクラブが出る頻度も高く、いわゆる『回転が速い』感じがして、数か月経つと『旧モデル』として扱われるところもありますが、『地クラブ』と呼ばれるクラブは新しいクラブがそれほど頻繁に登場しない代わりに、色あせる感じが少ないのがいいところなのかもしれません。
なので、数年前のモデルでも、安心してメーカーに注文できます。

この『PP-9003』というアイアンは、全体的にも大きく変わったところは見当たらず、すごく『スタンダード』なところを感じたのですが、この『スタンダードさ』がいいのかもしれません。
『三浦技研』というと、その製品のレベルの高さから、いわゆる『上級者限定』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなこともなく、このアイアンを含め、かなりイージーで打ちやすいアイアンがとても多いです。
キャリアの浅い方も試してみられる価値は大いにあるのではないでしょうか?
まだ初めたばかりだから、いいアイアンを使うのは勿体ない・・・。
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそうは思いません。
初めて間もなくて、ピュアな状態の時こそ、このようないいクラブを使っていかれるべきだと思っております。
そのほうが、感覚も鋭くなって、上達も早くなるように思います。

私は三浦技研のアイアンをまだ所有できていませんし、いつか購入したいと考えていますが、その時は『MB-5003』に匹敵するような、魅力あふれるニューアイアンが登場して欲しいです。
そのアイアンとMB-5003を比較して、購入することができたら、すごく贅沢であり幸せなことだと思いました。
今回のアイアンは、正直『易し過ぎる』感じもしたので、もう少し『骨太』なアイアンを待ちたいです。
2010年07月18日
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三浦技研 MD390 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MD390 ドライバー です。

シャフトは マミヤ 4axes AXIV-X 5058です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45インチ、シャフト重量は55g、トルクは4.0、キックポイントは中調子です。

初めて手にすることができた『三浦技研』のドライバーです。
三浦技研といえば、アイアンやウェッジのその素晴らしさばかりが目立ちますが、ドライバーをいつかは試打してみたいと思っていました。
実現はなかなか難しいだろうと思っていたのですが、今日は思わぬ出会いにずっと興奮していました。
やはり願い続けていれば叶うものだな・・・。と思いました。

三浦技研らしい、おとなしめで品のあるデザインです。
非常にオーソドックスな作りになっています。
私は三浦技研のアイアンには、すっかりと魅了されているのですが、このドライバーもかなり魅力的なデザインになっています。
何といいますか、『透明感』がある・・・。といいますか、決して無駄な物を取り込んでいないでごまかしがない・・・・。といったらいいでしょうか?
そんな感じがこのヘッドを見ていたら伝わってきました。
『クラブ作りの王道』といいますか『正統派』といった感じがしました。

こうして見ていても、やはり三浦技研らしい、とても美しいクラブです。
この美しさには、『品格』さえ感じます。
今日は、このドライバーに今の私のスイングがどこまで通用するか試してみよう・・・。と思いましたし、このドライバーに私のスイングについて教えを請うてみよう・・・。と思いました。

『Precious Edition』と記されてあります。
『Precious』という単語を辞書で調べてみると、『貴重』とか『尊い』『希少価値』といった言葉が出てきました。
まさに『希少版のドライバー』といったところなのでしょうか?
三浦技研のドライバーに出会えるだけでも、とても珍しいことだし、このような品質の高そうなドライバーなので、やはり『貴重』という言葉がピッタリくる感じがしました。

素振りをした感じは、まずまずだと思いました。
シャフトも思っていた以上に『ソフトスペック』な感じで、少し軟らかい感じがしました。
見た目は硬派な感じのするドライバーですが、意外と幅広い層に親しみやすい仕上がりになっているのではないか?と思いました。
ビュンビュンと気持ちよく振っていくことができました。
全く『重い』とか『硬い』という感じはしませんでした。

ボールを前にして構えた感じは、この『ロフト』のせいなのか、ちょっと『フェース面』が見えすぎる感じがし、それがちょっとだけ気になったのですが、違和感を感じるほどではありませんでした。
とても美しい形状をしているので、構えやすいです。
左右に散らばりそうなイメージは湧いてこなかったのですが、高くあがりそうなイメージを持ったので、最初は少し低く抑えていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じだと思いました。
適度な『しっかり感』も感じられましたし、『球の重さ』も感じることができました。
思っていたよりも柔らかい感じはしなかったのですが、昔からこういった感触のドライバーはたくさん経験してきたので、『いつも通り』といった感じがしました。
この感触だけで、フェース面のどこでヒットしたかが、割とつかみやすい感じがしたので、好感が持てました。
最近のクラブはあまりにも『物理的性能』が良くなりすぎて、『フィーリング』が出しづらいものが多くなったような気もするのですが、このドライバーからは伝わってくるものが多い感じがしました。
曖昧にごまかされている感じがしなかったので、ボールを打っていても『安心感』を得ることが出来ました。

『音』も、こちらの集中力を切れさせない、いい感じの音だと思いました。
とても『ノーマル』な音だと思いますし、これまでたくさん耳にしてきた音です。
初めて手にした、三浦技研のドライバーですが、何だか打っていてとても楽しくなってきました。
最初はこのドライバーのフィーリングを探っているところがあったのですが、数球打っただけで、すっかり魅了されてしまいました。
『飛ぶ』『飛ばない』は別として、やはりフィーリングの合うクラブで球を打つのはとても楽しいことです。

『安定性』という点では、ごくノーマルな感じがしました。
ここ数年の『直進性の強いドライバー』と比べると、明らかに違いを感じますが、決して『シビア』な感じはしませんでした。
スイートエリアも狭い感じはしなかったですし、『打点のブレ』に気を使いすぎるタイプのドライバーではないような気がしました。
しかし、最近の『イージードライバー』を使い慣れておられる方には、少しシビアに感じられるかもしれません。
決して『曲がらないドライバー』ではないですし、大きなミスを容認してくれるドライバーではありません。
ただ、『一方通行のミス』は出にくい感じがしたので、少し歩み寄りやすい感じがしました。
ここ数年、左にしか行かないドライバーなどにも出会ってきて、私はそのクラブではどうすることも出来なかったのをよく覚えているのですが、この『MD390』は、そういったタイプのドライバーではなく、その『人の球筋』が出やすい感じがしたので、すぐに感じをつかんでいくことができました。
スライスに悩んでおられる方にとって、決して易しいドライバーとはいえないのかもしれませんが、難しすぎるドライバーではないので、敬遠すべきものでもないと思いました。

『球のあがりやすさ』 という点では、最初に感じていた通り、すごくよく上がる感じがしました。
それはやはりこの『ロフト設定』にもあるのだと思いますし、この『マミヤ』のシャフトもすごくよく球を上げてくれる感じがしました。
打つ前から高く上がりそうな感じがしていたのですが、実際に打ってみるとやはりよく上げてくれました。
『ティ』の高さを調整したりして、もっと低く抑えていく工夫をしました。
やはり低くて伸びのある球を打つのはとても技術が必要だな・・・・。と、自分の技術不足を感じました。
このマミヤのシャフトもなかなか振りやすい感じがしたのですが、もう少ししっかりしていると、より感じがつかみやすいと思いました。
最近の『超・シャローヘッドドライバー』の上がりやすさとは、また違った感じですが、このドライバーもよく球を上げてくれるドライバーだと思いました。

『操作性』という点では、とてもいい感じがしました。
すごくいい感じで球を曲げていくことが出来たので、打っていて楽しい気分になってきました。
変なクセのないドライバーなので、左右どちらにも均等に曲げていくことが出来ました。
『球のつかまり』はなかなかいい感じでしたが、引っかかり過ぎることもなく、また『プッシュ系』の球も出にくい感じがしました。
色々なクラブを試打していると、時々『予想外のミス』をしてしまうことがありますが、今日はそんなミスは『皆無』でした。
やや『ソフトスペック』なドライバーではありますが、この『構えやすさ』がいい感じをもたらしてくれているのでしょうか?
自分の予想と違わない球筋を描いていけるので、とても実戦的なドライバーだと思いました。

『飛距離性能』という点では、普通な感じがしました。
決して飛ばないドライバーではないですし、すごくいい感じの弾道を打っていくことができたのですが、ここ数年の、ある限られた数の『かなり飛距離性能に秀でているドライバー』と比べてみると、やや抑えられているかな・・・?と思いました。
今はドライバーの敷居も、全体的にかなり低く抑えられていると思います。
『反発性能』に限界が設けられてきて、今度は『直進性』で飛距離を伸ばしていこう・・・。といった意図が感じられるドライバーにもたくさん出会ってきました。
それと今はまた『長尺化』が進んでいます。
そういったクラブは昔の、プレイヤーの工夫で飛距離を稼いでいくのではなく、予めメーカーが設計した『数値の大きさ』のようなものが大きく関わっているような気がします。
プレーヤーの技術というよりは、クラブで『全体の底上げ』をしている・・・。といったらいいでしょうか?
しかしこのドライバーは、ある程度、プレイヤーの工夫が必要なのかもしれない・・・。と思いました。
それほど敏感に微調整していく感じのドライバーでもないような気がしたのですが、どちらかというと『セミオートマチック』的な感じもしました。
ある程度のクラブの性能と、プレーヤーのフィーリングが上手く融合していける感じのドライバーだと思いました。

今日は念願叶って、三浦技研のドライバーを手にすることが出来て、本当に嬉しい一日でした。
腰を痛める前だったら、もっと多くの球数を打っていたいのですが、適当なところで切り上げることにしました。
本当はもっと長い時間、このドライバーを楽しんでいたかったので、自分でもとても残念でした。
私は今日初めて、この三浦技研のドライバーに出会いましたが、このドライバーを愛用しておられる方は、いつも楽しんでおられるのだろうと思いました。
とても羨ましく思います。

こうして記事を書いている今でも、まだ少し精神が高ぶっています。
全体的に『真新しさ』は感じられなかったですし、どちらかというと『クラシカル』な感じがするドライバーだったような気がします。
しかし、昔のクラブが今のクラブと比べて、全てが劣っているとは、全く思いません。
逆に昔のクラブの方が良かったと思えるところもありますし、こういった感じは『堂々巡り』でこれからも続いていくことなのかもしれません。
最近は『メーカーの個性』といったものが、なかなか感じられなくなっていますし、とても似た感じのクラブを目にすることが多いので、少し物足りない感じがしています。
かといって、あまりにも個性的過ぎて、構えづらくなっているクラブは、私は遠慮したいと思っています。
今年も例年通り、夏の終わりから秋にかけて、各メーカーから新製品が発売されると思いますが、どんなクラブが登場するかと思うと、とてもワクワクします。
自分の体に無理をさせず、そういったニュークラブとの出会いを楽しみに待っていたいです。
2010年02月26日
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三浦技研 PP-9002 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 PP-9002 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は121g、トルクは1.2、キックポイントは手元調子です。

三浦技研の新しいアイアンです。
あまり数多く出会う機会には恵まれないメーカーではありますが、とてもいい印象があります。
特に昨年出会った MB-5003 は、強く心に残る名作です。
あの『美しさ』は、これからも忘れることができないですし、『打感』や『操作性』なども、とても満足できる逸品です。
『MB-5003』を筆頭に、他の三浦技研のアイアンはとても好印象なアイアンばかりです。
こういった素晴らしいメーカーのアイアンを使うと、少しは私もアイアンが上手になれるかな・・・?と、いつも思います。
全体的に『艶消し』な感じの『サテン仕上げ』がたまりません。
以前も書きましたが、私はこういった雰囲気のアイアンが好きです。
鏡のようにピカピカと光る『ミラー仕上げ』もいいのですが、私は昔からこういった『サテン仕上げ』に、より魅力を感じます。

『彫りの深さ』も、しっかりとありますが、どちらかというと標準的な感じがします。
今は『彫り』も深く、色々な形状に彫られているアイアンが多い中、このアイアンはとてもシンプルな形状だと思います。
シンプルでありながら、三浦技研の高い技術と大きな自信が伺えます。
手を加えすぎていないけれども、高い品質を維持している・・・・。
そんな感じでしょうか?
バックフェースのソール部分に『W.D.D. Accurate Forged』と表示されています。
何やら、また素晴らしい技術が取り込まれているのだろうと思いました。
聞くところによると、これは『仕上げ鍛造』を意味しているのだそうで、複数回の鍛造をすることによって、鉄の分子密度が高く均一な状態になり、精度が高く美しいヘッドに生まれ変わるのだそうです。
さすがは『三浦技研』のアイアンだ・・・。と思いました。
私の中では『三浦技研』は『研磨技術が優れている』というイメージが強く、『美しい顔のアイアン』を作る技術が高い・・・・。というイメージがあるのですが、こうして『鍛造技術』にもこだわっているのはさすがだと思いました。
こうしたクラブ職人さんの魂がクラブに注ぎ込まれていくうちに、名器が誕生するのだと思います。
大量生産されるクラブとは、また違った趣(おもむき)があるのだと思います。
一度にたくさん生産され、価格が低く抑えられているクラブにはとても魅力を感じながらも、やはりこうして高い技術に裏付けされ、こだわり抜かれたクラブは手元に置いておきたくなります。
手に入りにくいからこそ、余計にそのクラブを手に入れたい・・・。という思いが強くなります。

バックフェース中央に『PASSING POINT』とありました。
『PP-9002』の『PP』とは、『パッシングポイント』のことだと初めて知りました。
三浦技研のユーザーの方は既にご存じだったと思いますが、私はあまり出会う機会がないので、このメーカーのことを知らなすぎるのかもしれません。
ただ、とても新鮮な気持ちになりますし、興味がすごくあります。
デザイン的には、それほど派手ではなく、どちらかというと地味なほうなのかもしれませんが、こういったところも三浦技研らしいところなのだと思います。
ずいぶんと落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

『ソール幅』は、まずまず・・・。といったところでしょうか?
それほどワイドソールな感じはしなかったのですが、細くてシャープな感じはしませんでした。
これくらいの幅は昔からずっと経験していますし、とても上がりやすそうな印象があります。
この『PP-9002』は新製品ですが、新しさの中にも『基本に忠実』といった感じもしました。
ソール幅は広すぎないので、好感を持てました。
易しすぎず、難しすぎず・・・・。といったところでしょうか?
しかし、私はこのアイアンから『易しさ』ばかり感じていました。

『ホーゼル長さ』も、しっかりとキープされていますが、それほど長いとは思いませんでした。
私はある程度のホーゼルがあったほうが扱いやすい感じがしますし、これまで購入してきたアイアンは全てしっかりとホーゼルがついています。
ホーゼルが長めだと難しく感じてしまう方もいらっしゃると思いますが、これくらいの長さならば難しく感じない方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
かなり『打ちやすさ』にこだわった設計になっているような気がします。
それでいて、美しさも兼ね備えているところに好感がもてます。
あまりにも機能性を重視し過ぎると、デザインが崩れてしまうものもありますが、このアイアンはとてもバランスがいいと思いました。

ボールを前にして構えた感じは、やや『面長』な感じと、『グース形状』が目に付きました。
『セミラージサイズ』『セミグース』形状のアイアンといっていいのでしょうか?
こういった形のアイアンは昔からありましたし、新しい感じはしませんでした。
『MB-5003』とは、また違った顔のアイアンですし、私は『MB-5003』の顔のほうが好きですが、この『PP-9002』の顔を好まれる方もたくさんいらっしゃると思います。
『トップライン』も、それほど厚くは感じなかったですし、なかなかいい感じで構えることができました。
とても落ち着いた感じの、品のある顔をしているアイアンだと思いました。
私は『フェースローテーション』を多く使っていくタイプなので、このような『面長』や『グース』だと、少し難しく感じてしまうのですが、フェースローテーションをあまり多く使わない方もたくさんいらっしゃいます。
そういった方で、『球のつかまり』を良くしたい・・・。と考えておられる方には、とても構えやすく感じられるのではないでしょうか?
試打を開始しました。

『打感』は、とてもマイルドな感じで好感を持てました。
適度に柔らかくて、いい感触がしばらく手に残ります。
このアイアンの外見は、とてもシンプルで柔らかそうな雰囲気が漂いますが、その外見と打感がダブるような感じがしました。
何球打っても、軟鉄は疲れをあまり感じさせないところにも魅力があると私は思います。
丁寧に作られているように感じられたからでしょうか?
打感も、とても上質なものに感じられました。
『易しさ重視』のアイアンであると思うのですが、とても質の高いアイアンだと思いました。

『球のあがりやすさ』という点でも予想通り、とてもよく上がってくれます。
今日は『グースの拾いづらさ』をあまり感じることなく、球を打っていくことができました。
なかなかいい感じでボールを拾っていくことが出来ました。
程良い『低重心』が効いているのでしょうか?
不自然な感じがせずに、弾道も揃えやすい感じがしました。

『安定性』という点でも、とても高いと思います。
この広い凹みのせいか、殆どがスイートエリアのような気がしました。
今日はシャフトが日頃使い慣れているものなので、打点もブレる感じがなく、いい感じで打っていくことができました。
私にはややつかまりすぎる感じがしますが、決して『グース』が強すぎるとは思わなかったですし、これくらいのグースに慣れておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった方々には、かなりつかまりの良い、直進性の強い球が打ちやすいのではないでしょうか?
全くシビアな感じはしませんでした。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
球数をこなしていくうちに、次第に『つかまり過ぎ』を抑えていける感じがしましたし、左右に曲げる練習も楽しく行うことが出来ました。
やはり『ダイナミックゴールド』は素晴らしいシャフトだなあ・・・・。と改めて感じました。
日頃使い慣れているシャフトではあるのですが、試打をしている時にはだんだんと出会う機会が少なくなってきましたし、ある程度装着されているモデルが限定されていると思うので、今日はとても打ちやすく感じました。
シャフトがうまく仕事をしてくれている感じです。
『スイートエリア』も広い感じがしたので、多少打点がブレてしまう方でも、このアイアンならばうまく操作していきやすいのではないでしょうか?
『MB-5003』とは、やや違った性能を持っていますが、タイプは違えど『名器』と呼ぶに相応しいアイアンだと思いました。

『飛距離性能』という点でも、私の感覚ではやはりよく飛ぶ感じがするのですが、今流通している全体のアイアンからすれば『標準的』といっていいのかもしれません。
飛距離性能もある程度求めながらも、決してクラブ全体のバランスを崩さない・・・・。
そんな感じのするアイアンです。
やはりユーザーが望む性能を上手く機能に取り入れている感じがします。
『飛び過ぎ』は困るが、ある程度飛距離は欲しい・・・・。また、最近飛距離がちょっと落ちてきたので、それをカバーするアイアンが欲しい・・・。と思っておられる方には、ちょうどいいのではないでしょうか?
ここ数年よく見られる、何が何でも『飛距離追求』といったタイプのアイアンではないので、使いやすく感じられる方もきっと多いのではないでしょうか?

上級者の方から、まだキャリアの浅い方まで、幅広い層に支持されそうなアイアンだと思いました。
最初から最後までシビアな感じは全くしませんでした。
こうして見ていても、やはり『サテン仕上げ』はいいものだな・・・。と思いました。
気分的に落ち着いて構えることができます。

私がこのアイアンに感じたものの中で、一番合いづらく感じたのが、やはりその『グースネック』です。
本当は『ストレートネック』だと、もっといい感じがしたと思います。
しかし、それは人それぞれ好みがありますし、メーカー側も敢えてグースを好む方を対象にこのアイアンを発表したのだと思います。
『グース』に比べ、『セミラージサイズ』は、それほど気になりませんでしたが、できればもう少し『小顔』だといい感じかな・・・?などと考えていました。
しかし、今日は全く手に負えない感じはしませんでした。
このアイアンに、うまく歩み寄っていくことができたような気がします。

他の三浦技研のアイアンにもいえることですが、どれもとても『シンプル』なデザインが目を惹きます。
それでいながら、基本性能はしっかりとしていますし、その美しさは格別です。
私はこのような美しいクラブを使って、いいイメージを描く習慣をつけていると、それだけで『上達速度』が早くなるように感じているので、これからもこういった美しいクラブにもっとたくさん出会っていきたいです。
後輩たちにも、このアイアンを奨めてみようと思いました。
このような素晴らしいアイアンに出会っていると、私も少しはグースネックに苦手意識を感じなくなるような気がしました。
昨年の『MB-5003』を始めとする三浦技研のクラブに出会った後に共通していえることなのですが、打ち終わった後、何とも言えない爽快感がありました。
今日は、ちょっと私の苦手とする形状のアイアンではありましたが、とてもいい気分のまま練習場を後にすることができました。
2009年12月23日
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三浦技研 CB-2006 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-2006 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S. PRO1150GH TOUR です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は116g、トルクは1.7、キックポイントは中調子、バランスはD2、クラブ総重量は436gです。

『三浦技研』のニューアイアンです。
先日は『マッスルバック』を試打したのですが、今回は『キャビティ』です。
三浦技研のクラブは、その存在は知っていながらも、手にすることが出来たのは今年が初めてですし、出会って以来とても好感度が高いです。
まだ購入できていませんが、私にとって特別なメーカーになりそうです。
色々と聞いてみると、昔からアイアンの第一人者の地位を築いているそうです。
この高い技術を活かして、今度はウッドも製作して欲しいと思っております。

『彫りの深さ』は、普通・・・。といったところでしょうか?
極端に深い感じはしなかったですし、浅すぎる感じもしませんでした。
ちょうどいい感じのキャビティアイアンだと思います。
『頃合いのいい感じ』に仕上がっている感じがします。
易しすぎる感じもしないですし、『タフ』な感じも全くしません。
昔から『ミラー仕上げ』のアイアンが多いですが、私はこういった感じのアイアンのほうが好きですし、このアイアンを見ていても、とても美しいと思いました。
同じメーカーで同じモデルで全く同じ性能に仕上がっているアイアンならば、私は『ミラー仕上げ』よりも『サテン仕上げ』を選びます。
ピカピカ光りすぎているものはあまり好みません。
以前も書いたのですが、あまり光りすぎていると、ショット前の『ルーティーン』が上手くいかないことがありました。
リズムを保つ為にも、私の場合は『艶消し』な感じが合っている感じがします。
そういった点で、このアイアンにはとても魅力を感じました。

この『ソール幅』にも、とても好感を持つことができました。
広すぎないので、すごく打ちやすそうです。

『ホーゼルの長さ』も、ちょうどいい感じがします。
全く苦手意識を持ちません。
すごくこちらの意志が伝わりやすそうな感じがします。

素振りをしてみても、なかなかいい感じでした。

この『 N.S. PRO1150GH TOUR 』は初めて手にしたシャフトなのですが、とてもいい感じで振っていくことができました。
私にとって、日頃よく出会っている『N.S. PRO950GH』よりは振りやすいですし、タイミングが合いやすい感じがします。
明らかに『950』よりは『重量感』もありますし、しっかりしている印象があります。
私がずっと使っている『ダイナミックゴールド』よりは、多少軽かったり、『粘り感』は少ないのかもしれませんが、これくらいならそれほど苦労せずに対応できる感じがしました。
おそらく『950』に少し物足りなさを感じておられる方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『ダイナミックゴールド』は少し重いけど、『950』は少し軽すぎる・・・・。と感じておられる方も、この『 1150GH TOUR 』は、かなりいい感じで振っていけるのではないでしょうか?
私にとっては日頃使い慣れていて、その感覚が身体に染みついている感じの『ダイナミックゴールド』の方が、やはり合っている感じがしますが、この『1150GH TOUR』というシャフトにも、とても好感を持つことができました。

ボールを前にして構えてみても、やはりかなり美しいアイアンだと思いました。
『三浦技研』のアイアンなので、こういった美しさはもう『既成事実』といっていいのだと思いますが、やはり期待を裏切りません。
何だかこちらの感性に訴えかけているようです。
大量生産されていて、価格が安いクラブにも非常に魅力を感じますが、やはり自分が購入するならば、こういった丁寧な作りが感じ取られ、『質感の高い』クラブを購入したいと思っています。
ずっと長く共にする相棒だからこそ、妥協はしたくありません。
この『顔の良さ』は、とても心を穏やかにさせてくれます。
ほんの少しだけ『面長』にも見えましたが、全くといっていいほど気になりません。
いいイメージを描いていくことができました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その『打感の良さ』です。
『軟鉄鍛造』の、この何とも言えないマイルドな打感が私を虜にさせます。
このような感触も、予め予想できていたことですが、やはりこのマイルドさはたまりません。
『マイアイアン』は勿論、『軟鉄鍛造アイアン』に出会うときにいつも感じていることですが、『ボールを打つ喜び』を教えてくれている感じです。
同じ球を打つなら、この感触を楽しまないと損な感じがします。
違う素材のアイアンを打っている時よりも、より楽しい時間を過ごせます。
『キャビティの物足りなさ』を感じることがありませんでした。
時間が許す限り打っていたくなります。

『球のあがりやすさ』という点でも、とても自然な感じがします。
いい感じで『球を潰して』いくことができました。
自分で打っていて、スピンがよく効いている感じをつかむことができました。
それほど『低重心』なアイアンではないと思いますし、『横からはらう』打ち方ではあがりづらくなってしまうのかもしれませんが、それほど『タフ』過ぎるアイアンではないと思いました。
いい感じで『易しさ』も感じ取れることができると思います。
シャフトなどを選べば、それほど速いヘッドスピードを要求してくるアイアンではないような気がします。
いつも私は思っているのですが、やはり『7番アイアンのロフト』というのは、これくらい(34度)までがいいような気がします。
これ以上立ってくると、やはり『6番』『5番』といった感じがします。
『距離感』を合わせながら『スピン』で止め、よりアグレッシブなゴルフをしていくには、これくらいまでがいいのではないでしょうか?

『操作性』という点でも、すごくいい感じがしました。
『フック』『スライス』も、とても易しく打たせてくれるアイアンです。
この『構えやすさ』からくる、『優れた操作性』はとても素晴らしいものがあります。
昔からある『名器』と呼ばれるアイアンに共通している部分があるような気がします。
全体的に見ても、それほど目新しい感じはしませんでしたが、『古き良き時代』の伝統が上手く引き継がれている素晴らしいアイアンだと思いました。

『安定性』という点でも、とても高いものを感じます。
かなり『フィーリング性能』や『操作性』に優れたアイアンですが、全く『シビア』な感じはしません。
打ちやすさは、高性能な『キャビティアイアン』そのもの・・・。といった感じがします。
それは、やはりこの『高性能スチールシャフト』も大いに影響しているような気がします。
ここ数年よく見られる、『超・ワイドスイートエリア』とか『超・高慣性モーメント』といった『易しすぎる設計のアイアン』と比較すると、それらの数値は多少小さくなってしまうのかもしれませんが、これくらいがちょうどいいのではないでしょうか?
これくらいまでが、プレーヤーの邪魔をしない感じがします。
感性を活かしていけるので、それも易しさにつながっているような気がします。
見た目はかなりまとまっていて、シンプルなアイアンなので、難しそうな印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、見た目以上に打ちやすく感じられるアイアンだと思います。

『飛距離性能』という点でも、やはり『ノーマル』な感じがしました。
それほど強烈な飛距離を稼いでいけるアイアンではないのかもしれません。
『飛びアイアン』とはいえないのかもしれません。
かなりバランスのいい『ノーマルアイアン』といっていいのではないでしょうか?
あらゆる面で、とてもバランスがとれているような気がします。
私の友人たちも、ちょっと前までアイアンでも飛ばしていきたい・・・。と思っていたようで、ロフトの立ったアイアンを使っていましたが、それがあまりスコアにはつながっていきづらいものだと解ってきたらしく、少しロフトが寝ていて距離が出にくい・・・。というか、これまでの『常識的な飛距離』を稼いでいけるアイアンを探している人達がいます。
私は彼等に、このアイアンを奨めてみようと思いました。
勿論、『飛距離』については、人それぞれのタイプや考え方があるので、飛ばしていったほうがスコアも良い・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった方々には、このようなタイプのアイアンは、少し合いづらくなってしまうのかもしれません。
『飛距離』よりも『コントロール性能』を求めておられる方に適したアイアンなのだと思います。

この三浦技研のアイアンは、どの角度から見ても美しいアイアンです。
これまで出会ってきたクラブは、まだ少ないですが、どのアイアンもきっと素晴らしいのだと思います。
しかもこのアイアンは『新製品』ということで、かなり期待が持てます。
『質の高いアイアン』を探しておられる方は、このアイアンを試してみられるのもいいのではないでしょうか?

それほど派手なデザインではないですし、目に付きにくいかもしれません。
しかし、その性能の高さは『折り紙付き』です。
実際に打ってみると、このアイアンの良さがすごく実感しやすいと思います。
これまでたくさんのクラブを試打してきて、見た目よりも全然感じが良くなかったものもありましたが、このアイアンはその逆でとてもいい感じです。
やはり打ってみて、その性能の高さを実感できる、実戦的なアイアンといえるのだと思います。

控え目でありながら、高い実力を持ち、必要な時にその能力を発揮してくれるまさに『武士』というか『侍』のような頼れるアイアンといえると思います。
私はアイアンを『刀』にイメージしていることが多いので、自然とこのように思ってしまうのですが、日本メーカーが作るクラブの『質の高さ』をまざまざと見せつけられた感じがします。
あまりにも派手過ぎるデザインのクラブは、逆に飽きてしまうのも早くなることが多いと思うのですが、このアイアンのような落ち着いたデザインはずっと飽きずに長く使い続けることができるのではないでしょうか?
共に長く『ゴルフライフ』を歩んでくれるアイアンといっていいのだと思います。
今日、また『名品』と呼ばれるに相応しいアイアンに出会えた意義深い一日でした。
また出会うことができたら、このアイアンを楽しみたいです。
2009年12月10日
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三浦技研 MB-5003 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MB-5003 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は121g、トルクは1.2、キックポイントは手元調子、バランスはD2です。

久し振りに出会った三浦技研のアイアンです。
これまでキャビティは試打してきましたが、マッスルバックは初めてです。
一目惚れしてしまいました。
ゴルフを始めた頃にタイムスリップした感じがします。

何処から見ても、とてもカッコいい形状です。
シンプルなデザインで、必要最小限の物だけ搭載している感じがします。
アイアンに、たくさんの機能を望む方には、ややとっつきにくい感じがするかもしれませんが、『美しさ』を求めておられる方には、思わず見とれてしまうほどの美しさをもったアイアンといえるのではないでしょうか?

昔ながらの『肉厚な』マッスルバックアイアンです。
いくら時代が変わろうと、こういったクラシカルなアイアンに今でも出会えることに感謝していますし、これからも決して無くなって欲しくはありません。
最近は、少しずつマッスルバックも見られるようになってきたと思うのですが、このようなアイアンは、その基本となるべきアイアンのような気がしました。
すごく風格があります。

『ソール幅』は、最近のアイアンの中では、かなり薄いほうだと思います。
しかし、それほど薄すぎる感じもしませんでした。

『ホーゼル』も、しっかりとあります。
しかし、これもそんなに長すぎる感じもしませんでした。
『高重心アイアン』であることに間違いないとは思うのですが、昔のアイアンと比べると決して重心が高すぎない感じがします。
これくらいの長さだと、球の『浮きやすさ』と『操作性』がバランス良く、うまく両立できているような気がします。

素振りをしてみると、いつもの感じで振っていくことができました。
今日初めて出会ったアイアンですが、すごく慣れ親しんだ感じがします。
バランスもいいですし、タイミングも合うので、楽な気分で振っていくことができました。
見た目かなりカッコいいアイアンなので、思わず『よそ行き』な気分になってしまいますが、本来の『普段着』のままのスイングでいくべきだと思いました。

ボールを前にして構えていると、その『美しさ』に圧倒されてしまいました。
まるで『芸術品』といってもいいほどの美しさです。
ゴルフを始めた頃から、ゴルフクラブ(特にパーシモンウッド、軟鉄鍛造アイアン)は『芸術品』や『工芸品』といったものを感じていたのですが、このアイアンを見ていたら再びそのような気持ちが湧き起こってきました。
ここまで感じさせてくれるアイアンは、そうありません。
この『小顔』も、たまりません。
ボールをとても大きく見せてくれています。
ここまでボールを大きく見せてくれるアイアンにも、最近は出会っていません。
ボールが大きく見えるので、「振れば当たる」といった発想になれるので、すごく気分が楽になります。
それだけこのアイアンのヘッドが小さいといるのかもしれませんが、私はあまり大きすぎるアイアンは苦手なので、この大きさはすごく好きです。
ヘッドが大き過ぎるとスイングがブレて、あちこちに当たってしまいます。
『トップライン』も薄めですし、何ら拒絶反応を起こさせるものが見当たりません。
今年は、とてもレベルの高い美しいアイアンにたくさん出会ってきましたが、このアイアンが美しさという点で『ナンバーワン』です。
とても印象深いです。

この『ストレートネック』が、たまりません。
見ているだけで、脳内にアドレナリンのような、何らかの物質が発生しているようです。
すごくテンションが上がってきました。
私は昔から『ストレートネック』に慣れていますし好むのですが、この形状があまり好きでない・・・・。という方もいらっしゃると思います。
あまりにも極端な『グースネック』は嫌だけど、『セミグース』くらいがちょうどいい・・・・。と言われる方もたくさんおられると思います。
そういった方々には、このアイアンの形状はあまり受け入れられないかもしれませんが、私にとっては『大ストライク』です。
すごくはっきりと、また繊細にイメージすることができました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その『打感の素晴らしさ』です。
『軟鉄鍛造』と『マッスルバック』ということもありますし、この『最上級の美しさ』が加わっているので、打つ前から予め予想は出来ていたことですが、それにしてもこの感触はたまりません。
マッスルバック独特の『肉厚感』がたまりません。
ゴルフをやっていて良かった・・・。と思える瞬間です。
一球一球、至極の喜びを全身に感じることができました。
こういった小振りなヘッドですし、高性能なシャフトが装着されているので、『打点』もブレませんでした。
そのおかげで何度も何度も、この心地良い感触を味わうことができました。
このアイアンの美しさを目で楽しみ、打感を手から全身で楽しむことができました。
ボールは何処に飛んでもいいから、この感触だけでもずっと味わっていたい・・・・。と思いました。
しかし、球も暴れずに揃って飛んでくれていました。

『球のあがりやすさ』という点でも、すごく自然な感じがしました。
決して『横から払う』というイメージでは、球を浮かせてくれないアイアンだと思いますし、やはり『ダウンブロー』が求められるのだと思います。
『すくい打ち』は決して許してくれないアイアンだと思います。
しかし決してタフ過ぎる感じはしなかったですし、程良い感じの高さを出していくことができました。
あまりにも手が加えられすぎた『人工的なあがりやすさ』ではなく、『必要最小限』な感じの工夫しか加えられてなくて『天然さが残っている』とでもいう感じでしょうか?
すごく『ナチュラル』な感じがします。
最近はキャビティだけに限らず、マッスルバックにも色々な高機能が付いているような物も見受けられますが、このアイアンはそういった色々なものはあまり感じられませんでした。
何と言いますか、『球が浮きやすい低スピン』は、グリーンを狙っていくうえで怖く感じることもありますが、このようなスタンダードな感じの『浮き過ぎない高スピン』は安心して、より果敢に攻めていける感じがします。
こういったアイアンには信頼感があるので、より怖がらずアグレッシブに攻めていくことができます。

『安定性』という点では、やはりそれほど『スイートエリア』は大きくないのだと思いますし、むしろかなり小さいのかもしれません。
見た目通り、『マッスルバック』そのものの性能だとは思います。
アイアンに『ミスに対する許容性』を求めておられる方には、やはり合いづらいのかもしれません。
キャビティアイアンに慣れておられる方には、かなりシビアに感じられるかもしれません。
かなり感覚が合わないかもしれません。
ここ何年も『マッスルバック』は、あまり売れない・・・・。ということで、各メーカーがあまり作りたがらない・・・・。ということを以前、店員さんから聞いたことがあるのですが、そういったこともあり、今はかなり『少数派』と言えるのかもしれません。
なので、マッスルバックを打ったことは勿論、殆ど見たことが無い・・・。と言われる方もいらっしゃると思います。
そういった方々には、こういったアイアンは、かなり『異質』な物に見えてしまうかもしれません。
しかし、このようなアイアンの『美しさ』『打感の素晴らしさ』を多くの方に味わって欲しいと思います。
違ったゴルフの楽しさが見えてくるような気がします。
確かに多少とっつきにくいところはあるかもしれませんが、慣れてくると病み付きになるところがありますし、決して飽きることがありません。
『奥の深いアイアン』といえるのだと思います。

『操作性』という点では、抜群です。
すごく敏感にこちらの意図を感じ取ってくれます。
こちらがミスすれば、容赦ないしっぺ返しがきますが、いいショットが出来たときの満足感の高さは、『イージーアイアン』では、なかなか感じれないのかもしれません。
明らかに『ハンドルの遊び』が少ないですし、『皮膚感覚』で操作できるタイプのアイアンといってもいいのではないでしょうか?
最近の曲がりづらいアイアンは、かなり極端なことをしないと『インテンショナル』なショットは打ちづらいですし、最初からそのように作られているのだと思います。
このようなマッスルバックとは、全く別の分野のアイアンといえるのかもしれません。
ゴルファーがそれぞれ求めるものが違うのだから、色々なタイプのアイアンがあって然りです。
やや敷居は高い・・・。といえるのかもしれませんが、このようなアイアンで『球を曲げる面白さ』、『自分のイメージ通りに打てた時の喜び』を味わってみるのもいいのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、標準的であり、これくらいがベストなのだと私は思います。
決して飛距離が出にくいアイアンとは思いませんでしたが、最近の色々なアイアンと比較すると、やはりそれほど飛ばないのだと思います。
しかし、このようなアイアンを選ばれる方は、端からアイアンに『飛距離』よりも『距離感』『正確性』を求めておられると思うので、そういった意味では、とてもマッチしているのだと思います。
私的にはいつも見慣れた感じの『あがりやすさ』『距離感』だと思いました。
高い弧を描いていくことができました。
『マッスルバックの力強さ』とでもいうのでしょうか?
それほど大きな飛距離を運んではくれないのかもしれませんが、その決められた空間に飛んでいる時の弾道の力強さはさすがです。
弱々しい感じは全くしませんでした。
自分が思っていた距離に、風などの他の影響も受けにくく力強く飛んでいってくれるので、すごく安心感を感じますし、信頼感が高まります。
『マッスルバック』を使っておられる方は、その『打感の素晴らしさ』と同時に、こういった『信頼感』を常に求めておられるのではないでしょうか?
飛んだり飛ばなかったり・・・。というのはなく、予め計算して飛ばしていける感じがします。
『肉厚設計』なので、『当たり負け』することもありません。

私はこれまで、『ホンマ』や『ミズノ』のアイアンに接する機会が多かったのですが、この『三浦技研』のアイアンも、最高に素晴らしいアイアンだと思いましたし、すごく興味が湧きました。
なかなか手にする機会に恵まれませんが、親近感が湧いてきました。
初めて出会ったクラブとは思えないほどです。
量販店などで目にしやすい、大手メーカーのクラブもいいですが、そういったものではなくても、このようにいいメーカーのクラブは本当にたくさんあるものだと今年は例年以上にすごく感じます。
また、私の『欲しい欲しい病』が出てしまいました。
今日は、なかなか寝付けない夜になるだろうと思いました。
入浴前に毎晩行っている素振りも、今日はこのアイアンをイメージしながら念入りにやるだろうと思いました。
アイアンに限らず、ドライバーなどでもいいクラブに出会えた時の素振りは、いつも以上に楽しいのですが、今日もそんな日になる予感がします。

私はこれまでずっと、世界中のアイアンメーカーの中で『ツートップ』を『ホンマ』と『ミズノ』だと思っていたのですが、今年『エポン』を加え、そして更に今日、この『三浦技研』も当然加えなければならないと思いました。
一気に『フォートップ』となりました。
ホンマ(酒田工場)・・・・・・・・・・山形県
ミズノ(養老工場)・・・・・・・・・・・岐阜県
エポン(遠藤製作所工場)・・・・新潟県
に加え、三浦技研は兵庫県なのだそうですが、見学してみたいところがまたひとつ増えました。
工場でアイアンなどを製作している現場を是非この目に焼き付けておきたいものです。
一日中、ずっといても決して飽きないですし、勉強にもなりますし、きっと素晴らしい思い出になるだろうと思いました。
他の3つのメーカー同様、これからも三浦技研のクラブには興味を持ち続けますし、なるべくたくさん試打してみたいと思いました。
今日はあいにくの天気でしたが、最高にカッコよくて素晴らしい品質のアイアンに出会うことができて満足度の高い一日となりました。
新しいクラブの試打はとても楽しいものですが、今日はその試打をしていて、いつも以上に楽しく感じる日でした。
2009年10月06日
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三浦技研 CB-3003 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-3003 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。

2度目の三浦技研のアイアンです。
前回がとてもいい印象だったので、このアイアンも自然と期待感が膨らんできました。

『彫りの深さ』は普通といったところでしょうか?
最近は彫りの深いアイアンをたくさん見慣れてきたせいか、このアイアンはそれほど深くは見えません。
どちらかというと、昔からよくある『ハーフキャビティ』に近い感じだと思いました。
目新しい感じはしませんが、昔ながらのいい雰囲気を醸し出していますし、『落ち着き感』をもたらしてくれています。

『ソールの幅』も、ちょうどいい感じです。
難しさを感じさせない『ソール幅』です。
ソールの幅が広すぎたり、『ラウンド形状』がきつすぎると、『跳ねてしまう』ような印象を持ってしまい、却って難しく感じてしまうことも多いですが、このアイアンにはそういったマイナスイメージは湧いてきません。
きっちりと地面を削って、『ターフ』を取っていくイメージがしやすい『ソール形状』です。

『ホーゼルの長さ』も程良い長さです。
『扱いやすさ』を感じます。
あらゆる角度から見ても、いい印象ばかりが目に付きました。
ただ、少し『グース』が効いているのが、ちょっとだけ気になりました。

ボールを前にして構えてみても、やはり『グース』が目に付いたのですが、それほど嫌な感じはしませんでした。
これくらいなら『許容範囲内』だと思いましたし、対応できる感じがしました。
球がつかまりそうな印象は受けましたが、それほど強く引っかかりそうなイメージは湧いてきませんでした。

素振りをしても程良い『重量感』『バランス感』です。
最近ショットの精度が悪いのですが、何とか上向きに修正できそうな気がしてきます。
すごく楽に振っていくことができました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その程良い『打感の良さ』です。
質の高い『軟鉄鍛造キャビティ』の感触そのものです。
そこそこの『厚み』がありながらも、ブレる感じのしない、『キャビティ』の良さが感じられる打感の良さだと思います。
とても『クラシカル』な感じがします。
『球の乗っかり感』も丁度いい感じがしました。
コントロール性を高めてくれそうな打感の良さです。

『球のあがりやすさ』という点でも、とてもいい感じです。
最近のアイアンの中では『ロフトが寝た』アイアンだと思いますし比較的、球が浮きやすい印象を受けました。
この手元調子のシャフトが『上がりすぎ』『ヘッドのブレ』を防いでくれている感じがして、ちょうどバランスが取れているような感じがしました。
『右の掌(てのひら)で持って行ける感じ』とでもいうのでしょうか?
『フェース面』と『右掌』が上手くイメージと合致させられる感じがして、とてもいいイメージのまま、ボールを運んでいくことができました。

『安定性』という点でも、とてもいい感じがしました。
見た目以上に易しいアイアンだと思います。
1球目からナイスショットを打つことができましたし、全くシビアな感じはしません。
今は『ワイドスイートエリアアイアン』がとても多いと思うのですが、それとはまた違った感じの『芯の広さ』です。
多少の左右のブレは許してくれる感じがしますし、弾道をまとめやすい感じがしました。
かなり易しいので、初級者の方から上級者の方まで幅広く対応してくれる、『守備範囲の広いアイアン』といってもいいのではないでしょうか?
日頃、球がつかまりにくい・・・。と感じておられる方も、このアイアンは適度にグースもついているので、すごく打ちやすく感じられるのではないでしょうか?

『操作性』という点でも、いい感じです。
昔からあるレベルの高いアイアンに似た感じがします。
『フック』は勿論打ちやすいですし、『スライス』も、それほど苦になることはありませんでした。
正直いって、私はもっと『グース』が弱い感じの方が、扱いやすくは感じたのですが、それはやはり『人それぞれの好み』によるところが大きいのかもしれません。
やはり、この『優れたヘッド』と、『高性能なシャフト』の相性はバッチリだと思いました。
極端な言い方をしますと、このヘッドとシャフトに任せて、あとは自分がクラブを上げて下ろすだけ・・・。といった非常にシンプルな発想になれるところが好きです。
これは他のメーカーの同じセッティングに対するアイアンに共通して感じられてきたことです。
私にとっては非常にありがたいアイアンだと思いました。

『飛距離性能』という点では、やはりこういった『洗練されたアイアン』では、そういったものを求めるよりも、『正確に刻む』といったことの方が求められやすいと思います。
決して飛ばないとは思いませんが、やはり最近の他のアイアンに比べると、それほど飛ぶアイアンとはいえないのだと思います。
しかし、見た目の印象と、この距離感がとても合っている感じがしましたし、不自然なところを全く感じませんでした。
『マイアイアン』よりは確実に飛んでいますが、これくらいなら何とか距離感を合わせていくことはそれほど苦にならない感じがしました。

今日、二度目の『三浦技研』のアイアンでしたが、前回同様とてもいい印象が残りました。
デザインも決して派手ではなく、むしろ地味めなのかもしれませんが、こういったデザインの方が落ち着いてショットできる・・・・・。と感じておられる方も多いのではないでしょうか?
最近のアイアンの中では、最新の技術が凝縮された・・・。というよりは、昔からのいいものが受け継がれたアイアンなのだと思います。
勿論、色々な技術が詰め込まれてはいると思うのですが、私は決して『目新しい』というよりは『懐かしい』といった感じの方が強く感じられました。
これまで出会ってきた、素晴らしいアイアンたちに肩を並べるような、レベルの高いアイアンだと思います。
『三浦技研』のクラブは、あまり出会う機会が多くなく、なかなか試すことができませんが、先ほども書きましたが、このアイアンはすごく打ちやすいアイアンだと思います。
それでいて『フィーリング面』も、とてもいい感じがしました。
私はとてもいい感じで試打を終えることができたので、仲間たちにもこのアイアンを奨めてみようと思いました。