キャスコ
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2023年05月07日
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キャスコ ドルフィンウェッジ DW-123 Copper

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ドルフィンウェッジ DW-123 Copper です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neoスチール です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、フレックスはWEDGE、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は452g です。

キャスコの新しいウェッジです。
キャスコのウェッジといえば、このドルフィンウェッジです。
初めて見たときは少し驚きましたが、この『フィン』はお馴染みになりました。
ゴルフクラブはメーカーが違っていても、似通ったものが多い中、これは明らかに素晴らしい個性で好感が持てます。
こういう斬新なクラブは年に数本出会うかどうかです。
ドルフィンウェッジの初期モデルは発売当初から大人気で、多くの注文に生産が追いつかないほど売れたと聞きました。
アイデア一つで、クラブはまだまだ売れる時代です。
ドルフィンウェッジが大人気ということはそれだけ、バンカーを苦手にしておられる方が多いということなのだと思います。
バンカーが苦手というのは、練習する機会が多くないというのが一番の要因かもしれません。
私はバンカーやアプローチグリーンで、たくさん練習できる環境にあるので、とても恵まれていると思います。

大きさは標準的です。
名前に『Copper』と付けられているように、銅の質感がたまりません。
今は通常のメッキタイプか黒染めが多く、銅メッキは見かけなくなりましたが、昔はほぼ『三等分』するくらい、よく見られました。
銅メッキの良いところは、使っていけばいくほどカッコ良く変化していくということです。
そして打感もいいという長所もあります。
多くのクラブが『使い減り』するタイプで、新品のときにはカッコいいけど、だんだんとその魅力が衰えてくる・・・。ということがいえます。
しかし、銅は違います。
むしろ、新品のときのほうが、まだ落ち着かない感じで、使い込んで日光をたくさん浴びさせて変色していった感じがちょうどいいと言われていました。
ちょっと例えが違うかもしれませんが、散髪したての、あの独特な髪型と似たようなものでしょうか?
私はPINGのアンサー2というパターを愛用していた時期がありましたが、新品で購入したので、とにかくいつも持ち出しては、『カッコいい色に変色』するまで、じっくりと時間をかけました。
そしてたくさん練習するので、必然的に上達するというメリットもあります。

そしてもうひとついいところがあり、それはいい意味での『ムラ』ができることです。
使い込んで言えばいくほど銅は変色していきますが、全て同じように変色していくのではなく、部分毎にムラがあり、一定ではないところに個性が見られ、それがシブくて魅力的でした。
ゴルフクラブに限らず今は、『大量消費』の時代です。
クラブもすぐに買い替えられる方はたくさんいらっしゃるでしょう。
しかし、昔は多くのゴルファーが今よりもクラブを大切にし、そして『自分色に染め上げる工夫』をしていました。
それはクラブの形であったり、色であったり・・・。
それだけプレイヤーとクラブは長い時間を共に過ごすということだったのだと思います。
なのでプレイヤーにも個性がありましたが、相棒であるクラブにも個性が見られました。
このクラブはニューモデルですが、既に使い込まれた銅の色をしています。
昔はもっと『金ピカ』に近いくらい光っていましたが、ちょうどいいようにくすんでくると、このように変色し、それがいい味を出していました。
メーカーはあえて、このような色で販売しているのでしょうか?

トゥ側にはロフトを表す数字と、ドルフィンマークが刻まれていて、とてもオシャレだな・・・。と思いました。
直接性能とは関係ないですが、こういった工夫は大歓迎です。

トップラインは適度な幅で好感が持てます。
こうして角度を変えて見ても、この『枯れた』感じがたまりません。







『フィン(ひれ)』やソール形状があまりにも独特なので、たくさん写真を撮りました。
『多面型ソール』といったらいいでしょうか?
色々な『面』があり、様々な場面に対応できるように削られているのだと思います。
ヒール側にある『フィン』は変わらないようですが、このソール形状は初期モデルよりも、かなり複雑化していて、これが今回のモデル最大のウリなのかもしれません。

この波打つような形状にも、何か大きな目的があるのではないでしょうか?

ネックの長さは普通です。
私はもう少し長いほうが好きですが、今はこれくらいが一番人気があるのかもしれないですし、逆にロングネックだと難しそう・・・。と敬遠される方がいらっしゃるのかもしれません。

ホーゼルにはKASCOという文字があり、カッコいいです。

ソール幅は標準的です。
ソール形状に工夫が見られますし、フィンも付いているので、必要以上にワイドにする必要は無いのかもしれません。
私はSWのソールを見て、砂に対しての『切り』を連想しやすいか、それとも『弾き・爆発(エクスプロージョン)』を連想しやすいか、二分するのですが、このウェッジは後者の『弾き・エクスプロージョン』タイプです。

リーディングエッジ自体に、それほど大きな削りは見られませんが、ソール全体が見たこと無いような形状なので、リーディングエッジはこれくらいでちょうどいいのかもしれません。

フェース面には細かなミーリングがありました。
このフェース面だけは『銅』ではなく、ノーメッキのような質感です。
指で触ってみたのですが、結構ザラザラしています。
ノーメッキにはいい意味で『枯れた質感』があり、適度な錆びがスピンを連想させてくれますが、このウェッジにはそれがありました。
結構ザラザラ感が強いので、ひょっとしたら『ルール不適合』モデルなのかと思い、店員さんに確認したのですが、ルール適合ということでした。
私の友人はノーメッキウェッジを使っていて、バケツに水を張って、ウェッジを突っ込み、わざと錆びさせるようにしていましたが、そのウェッジのフェース面の触感とよく似ています。
ノーメッキだからスピンがよく効く、メッキタイプだからスピンが劣るということは無いそうですが、それでもノーメッキは触感がいいです。
私は自分のクラブをわざと濡らして錆びさせることはせず、むしろ使い終わったらすぐにでも清掃して常に最高の状態に保っておかないと落ち着きません。
クラブ磨きは私の日常の一部ですし、大きな楽しみのひとつでもあります。
そしてウェッジは使っていけばどうしても『摩耗』から逃れられず、新品のときと比べてスピン性能は落ちていきますが、長い間使い続けた『信用・信頼』というオプションが付き、それが実戦で役に立っています。
いくら高性能なクラブでも、感覚的に合わなければ『手の延長』として機能してくれません。

装着されているグリップはソフトなフィーリングでウェッジには適しています。
kascoのロゴがいい感じです。

グリップエンドにも、イルカのマークがあって、好感度がさらにあがりました。
グリップエンドにこのような工夫はなかなか見られないからです。
各メーカー、手を抜いているということはないと思いますが、それほど力を入れていない部分なのは確かです。

すごく自然でいい顔をしているので、とても構えやすいです。
これまでは、このような『工夫』が全面に出てきているクラブはクセが強すぎて構えづらいものが多かったのですが、このウェッジは違います。
正統派で男前です。
ストレートなのがいいな・・・。と思っていたら、グースタイプもラインアップされているということです。
今日は、この一本しか無かったですし、私はグースネックよりもストレートネックのほうが好きなので、このウェッジを試打することにしました。
『フィン』が少し邪魔をしているのか、『据わりの良さ』では、クリーブランドなどのウェッジのほうが、私は魅力を感じます。

フェースを開いて構えてみたのですが、まずまずでした。
ソール形状に改善が見られますが、前のモデル同様、やはり私にはフィンは必要ないようです。
こうして開いて構えてみて、少し『ヒールが重たい』感じがしました。
フィンが無いほうが開きやすいな・・・。と思いましたが、強烈に邪魔しているというほどではないですし、開いて構えたくない方には、このフィンが重要な役目を果たすのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』はソフトで、いい感じです。
フェース面を見たときに予想していましたが、その予想に違わないグッドフィーリングです。
ボールとのコンタクトが『丁寧』といいますか、軽くきめ細かなタッチが味わえる・・・。といったらいいでしょうか?
『雑』ではなく、『密』なフィーリングです。

球は拾いやすく、よくあがってくれました。
ストレートタイプなので、『刃先』で拾っていけるのもいいですし、私がストレートネックを好む大きな要因のひとつです。
悪いライで100点はとれなくても、何とか70点以上のインパクトを迎えることができて、寄せられる確率が高まります。
出球の高さもイメージ通りでした。

『スピン性能』は高く、ボールがよく止まってくれました。
ウェッジでボールを止めるには、食いつかせて球持ちの良さで止める方法と、逆にフェースを食いつかせるというよりは、むしろ滑り気味にして抜いて『圧』をかけない方法があります。
いわゆる『力のベクトル』を『前』でなく、『上』に逃がしていけるタイプです。
このウェッジは前者で、球持ちの良さで止めていけます。
ミーリングがよく利いているのか、球への食いつきが良く、いい感じで押していくことができ、いわゆる『押して止める』ことができるウェッジで、これはフェース面が仕事をしてくれるウェッジでないとできません。
きめ細かなスピンが掛かっている感じで、ボールはよく止まってくれました。

『安定性』も高く、キャビティタイプのウェッジと遜色ないと思います。
ラインも出しやすく、大らかなウェッジです。

『操作性』という点では、いい顔をしていますが、ちょっと私には難しく感じました。
マニュアルタイプの顔をしていながら、実際はオートマチック系のウェッジといっていいと思いますし、それがメーカーの狙いではないでしょうか?
フェースを開閉したり、ソールの接地する場所をコントロールして、いろいろな球で遊ぶタイプのウェッジではないのかもしれません。
試打している間、どうしてもフィンが気になってしまいました。
なかなかフィンには慣れませんが、このフィンのおかげでアプローチやバンカーショットが簡単になり、バツグンの安定感が得られるようになった・・・。という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『距離感』は出しやすく、いい感じで刻んでいくことができました。
いいウェッジの特長のひとつとして、『球の勢いを上手く殺せるか?』ということがあるのですが、このウェッジはそれができます。
飛ばす必要が無く、むしろ飛ばしてはいけない、グリーン周りのアプローチの場面において、『ファストボール』ではなく、なるべく『スローボール』を使って確実性を高めたいですが、このウェッジはそれが簡単です。
食いつきのいいウェッジは、その食いつきの良さのせいなのか、このスピードコントロールが難しいタイプもあるのですが、このウェッジは容易でした。
ハイスピンで、ソールにいろいろな工夫が見られながらも、あまり出しゃばらないタイプのウェッジだな・・・。と思いました。
試打後の感想

大人気のキャスコのウェッジで、確実に前のモデルよりも進化しています。

初期のモデルが大ヒットしても、それで満足するのではなく、データを取ったり、ユーザーの意見を大切にしながら、確実に進化したウェッジといって間違いありません。
いろいろなクラブを試打していると、進化していないと感じるクラブは少なくないですが、このキャスコのドルフィンウェッジは確実に前に進んでいます。

ただ残念なのは、このウェッジはバンカーを重視したウェッジだと認識しながら、今日はバンカーで試打できなかったことです。
このウェッジが光り輝くのは練習場の打席よりも、確実にバンカーやグリーン周りの芝の上だと思います。
それが出来なかったのが残念ですが、今度バンカーやアプローチグリーンで試すチャンスがあれば是非試してみたいですし、フィンの威力を体感したいです。

いろいろなクラブがありながら、どれもあまり強い個性を発揮していないな・・・。と思うことはよくあり、なかなか気持ちもノっていかないこともあるのですが、このウェッジはとても個性的で、しかもいい顔をしていて打感もいいので、楽しい試打ができました。

このクラブに対する興味もすごく湧きましたし、これからもキャスコには他のメーカーがやらない、まだやったことがない斬新なアイデアを駆使して、私たちゴルファーをワクワクさせてもらいたいです。
ウェッジでフェースを開いて使うのが苦手な方。
バンカーの練習時間が少なく、苦手意識が強い方。
顔や打感、そしてスピン性能にもこだわりたい方には、とても魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
ウェッジは『あのメーカー』に決めている・・・。という方は多いと思います。
しかし、『名を取るより実を取る』といいますか、いいスコアを目指していくには、このようないい顔で理にかなった工夫がされているウェッジを選択するということが有効なのではないでしょうか?
このウェッジにハマってしまえば、もう他社のウェッジは使えない・・・。ということになってしまうかもしれません。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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2020年11月03日
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キャスコ ドルフィンウェッジ DW-120G

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは Dolphin DP-201 です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはWEDGE、シャフト重量は54g、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は402g です。

キャスコドルフィンウェッジのNEWモデルです。
ドルフィンウェッジは小技(特にバンカー)を劇的に易しくして大人気となり、一世を風靡しました。
その最新モデルに出会うことができて、ウェッジ好きの私は興味津々です。

過去のモデル同様、黒染めのヘッドがカッコいいです。
ドライバーでは白などの膨張色が効果を発揮することもありますが、繊細なショットが要求されるウェッジでは白よりも収縮色である黒のほうが適した色だと思います。
大きさも標準的で好感が持てます。

DW-120GのGとは、おそらくグースのことだと思います。

独特なソール幅です。
このような形状は他のメーカーのウェッジでは見られません。



幅だけでなく、ソールの形状も独特です。
これまでの常識にとらわれない、新たな改革といっていいのではないでしょうか?
他のメーカーがやらないことをやる。
こうでなければならない・・・。という常識の枠から飛び出したクラブが出てきてもいいと思います。
没個性的なクラブが多い中、このような個性的なクラブは興味津々です。

ネックの長さは標準的です。
ロングタイプではありません。
艶消しの黒がカッコいいな・・・。と思いながら見ていました。

かなり個性的なソール形状ですが、それもこの『フィン』のようなものがあるからできるのではないでしょうか?


初期のモデルから、かなり進化したように見えます。

ホーゼルにkascoのロゴがあり、カッコいいです。

フェース面には細かなミーリングがあります。
これは以前試打したモデルにもあったので、予想していました。
指で触れてみたのですが、かなりザラザラしていて、この触感も経験済みです。
『ゴツい』感じのミーリングではなく、やや控えめな感じのミーリングです。
スコアラインも一本一本が丁寧です。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
kascoのロゴがカッコいいです。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
グースが少し利いているので、私の好みから少し外れているのですが、極端に強いグースではないので、苦手意識が芽生えることもなく、普通に構えられます。
黒という収縮色に加え、艶消しになっているので、ボールの白が映えて大きく見えます。
アプローチにはとても適した色です。
構えた感じはなかなかいい感じだったのですが、手にしたときに軽量感があったので、できればもうちょっと重さがあったほうがいいように感じました。
ウェッジには『重さで止める』性能も求められます。

フェースを開いて構えてみたのですが、あまりいい感じではありませんでした。
私はウェッジのフェースを開いて使うことが多いので、このように微妙に開いて構えることがあるのですが、このウェッジはヒールにある『フィン』が邪魔をしているように感じました。
しかし、このウェッジはフェースを開いて使いたくない方の為のウェッジだと思えば、これも当たり前なのかもしれません。
大きく開いて使うとフィンが少し突っかかりそうだったので、控えめに構えることにしました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで良いです。
スコアラインとミーリングが、かなり仕事をしてくれているのか、食いつき感がありました。

球は拾いやすいですが、出球がやや低めなので、グースらしい感じがします。
独特なソール形状が活きているのか、ソールがよく滑ってくれます。
ただ開く度合いを強くすると、ヒールにあるフィンが邪魔をするような感じがしたので、あまり開閉を使わないほうがいいように感じました。

『スピン性能』は高いです。
食いつき感があり、ボールがよく止まってくれました。
ただ、できればもっと重量があるほうが、最初のスピード感が合いやすく、止めやすいように感じました。
球を運んでいくときに、重量的に物足りない感じがしました。
違うシャフトがラインアップされていれば、そちらでも試してみたいです。

『安定性』は普通で、キャビティタイプのような寛容さは無いかもしれませんが、ラインを出しやすくて親しみやすいです。
これ以上グースがキツくなると難しく感じてしまうのですが、これくらいであれば普通に運んでいくことができました。

『操作性』はまずまずです。
形状や大きさはオーソドックスなタイプで操作性が高そうですが、フィンがあるので操作に制限が掛かっているような状態でした。

軽量タイプのせいか、最初は距離感が少し合いづらかったのですが、球数をこなしていき次第に合うようになりました。
ラフでも突っかかることなく、綺麗に抜けてくれました。

今日はバンカーでも試すことができたので、試してみました。
やはり、このウェッジはバンカーで進化を発揮するといっても過言では無いように思います。
砂の弾きが凄いです。
ヒールのフィンが大活躍しています。
最初はこのようにいつも通り開いて打っていたのですが、もっとスクエアにしたほうが自然な感じがしました。
ヘッドが砂に潜ることなく綺麗にはじけ、そのはじける力で、ボールはバンカーから飛び出していきます。
これまでバンカーではエクスプロージョンがなかなか出来ず、どうしても潜ったり刺さったりした方には、かなり心強いパートナーとなってくれるのではないでしょうか?
バンカーで輝きを増すウェッジといっても過言ではありません。
試打後の感想

多くのゴルファーが苦手にしているバンカーに特化したウェッジです。
バンカー以外のラフでは少し融通が利かないところがありますが、それを充分カバーできるほどの性能があります。

オールマイティなタイプではなく、スペシャリスト的なウェッジです。
『総合職』というよりは『専門職』といいますか、『職人的』な性質をもったウェッジだな・・・。と思いました。

セミグースでオーソドックスな形状と大きさのウェッジが好きだけど、バンカーがすごく苦手で砂の弾きがいいウェッジを使いたいという方には、とても合いやすいのではないでしょうか?

スピン性能も高いので、ボールがよく止まってくれたのも魅力的です。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2019年08月05日
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キャスコ ドルフィンウェッジ DW-118

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ドルフィンウェッジ DW-118 です。

シャフトは N.S. PRO 950GH です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS です。

とても嬉しいニュースが飛び込んできました!
渋野日向子選手がAIG全英女子オープンで見事優勝を果たしました。
樋口久子さん以来、42年ぶりの快挙です。
私はTVを途中までしか観ることができなかったのですが、とても嬉しくて、やっと願いが叶ったか・・・。と思いました。
後は男子選手がメジャーを獲る番です。

さて、このウェッジですが、キャスコのニューモデルです。
以前、ドルフィンウェッジを試打したことがあるのですが、その後継モデルであることは明らかです。

大きさは標準的ですが、輪郭が丸っこくて薄さがあります。


そして、なんと言ってもドルフィンウェッジといえば、このフィンです。
前のモデルにもあったので、懐かしいな・・・。と思いました。
ここの部分を見るだけで、ドルフィンウェッジだと分かります。
このフィンは、前のモデルよりも少しシャープになったような気がしますが、実際のところは見比べてみないと分かりません。
キャスコはゴルフクラブよりもグローブのほうが有名ですが、前のモデルのドルフィンウェッジは大人気になったと聞きました。
それは、このフィンが大きく関係しているのは間違いないですし、それだけバンカーを苦手にしておられる方がたくさんいらっしゃるということなのかもしれません。
メーカー問わず、アイデア次第で、まだまだ人気商品は作れるということの証ではないでしょうか。

ソール幅は普通ですが、フィンがあるので、ヒール側がすごく広くなっているように見えます。
前のモデルはもっとワイドでした。

独特なソール形状です。
この形状も前のモデルと違います。
前後(リーディングエッジ側とトレーリングエッジ側)が二分割されたように、大きく削られています。
こういった工夫は他のメーカーでは見られますが、キャスコではおそらく初めてではないでしょうか?
こうして見ていると、このモデルは前のドルフィンウェッジ(DW-116)の後継モデルでありながら、それを『改良』したのではなく、『タイプ別』に分けているような気がします。

ネックの長さは標準的です。
細いというよりは、やや太い感じのネックです。

フェース面にミーリングがありました。
前のモデルを試打しているので、このミーリングは予想していました。
指で触れてみたのですが、ザラザラ感がありました。

ベルベットタイプのグリップが挿してあります。
ソフトなフィーリングでとても良いです。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
前のモデル同様、ストレートネックでラインをイメージしやすいです。
グースタイプを好まれる方には構えづらいところがあるかもしれませんが、グースタイプもラインアップされていると聞きました。
ソールなど、いろいろなところに工夫が見られますが、こうして構えてみると、すごくスタンダードな感じがします。

一応開いて構えてみたのですが、思っていた以上に開きやすくて意外でした。
もっとフィンが邪魔するだろうと思っていましたが、違いました。
こういうタイプのウェッジは、開いて使うのが苦手な方の為という印象があるのですが、必ずしもそうだとはいえないのかもしれません。
ただ、前のモデルを試打したときに、このフィンは自分には不必要だな・・・。と感じたのをはっきりと覚えているので、やはり開閉をする為ではないような気もします。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、好感が持てました。
見た目とのギャップのない、素直なフィーリングといったらいいでしょうか?

『スピン性能』も高いです。
ボールによく食いついてくれ、スピンを掛けてくれました。
おまけに刺さりにくく抜けがいいので、さらに止めやすくなっています。
これならば、少々『薄いライ』でも、上手く止められそうです。

球も拾いやすく、高さも充分出せました。
開いて打ってみることもしたのですが、普通にロブショットが打てました。
フィンが邪魔することもなく、素直に抜けました。

『安定性』という点では普通ですが、かなり抜けがいいので、見た目以上に易しく感じる方は多いのではないでしょうか?
ソールが『二分化』されたような形状が、大きな効果を発揮しているのだと思います。
ラージサイズのオートマ系ウェッジを好まれる方は、やや小さく見えて気難しそうに感じられるかもしれません。
しかし、実際はそんなことはなく、とてもイージーなので、ストレートタイプが好きな方であれば、是非試していただきたいです。

『距離感』は、まずまずでした。
やや軽量なので、最初のうちは少し合いづらいところがありましたが、球数をこなしてある程度慣れることができました。
聞くところによると、このウェッジはNSPRO以外にも、いろいろなシャフトがラインアップされているということなので、次回はそちらでも試してみたいです。

『操作性』は、普通といったところでしょうか?
構えたときは『マニュアル系』の顔でしたが、実際に打ってみると、かなり『オートマ系』に近いように感じられました。
フェースの開閉をせずに、そのままで打っていくのがいいような気がします。
しかし、フェースを開いて打ってみても、特に気になることはなかったですし、いい感じのスピードで振り抜くことができました。
やはり私には、このウェッジのフィンは不要だと思いましたが、このフィンがあるおかげで、バンカーはもちろん、それ以外の場所でも優しくアプローチできるという方も多いのではないでしょうか?

かなり考え抜かれて研究されたウェッジです。
フィンという、独自のアイデアが面白いです。
前のモデルも凄いですが、さらに磨きが掛かったような気がします。

このフィンを見て、他の多くのウェッジメーカーが、
「しまった、やられた。こういうアイデアもあったのか・・・。」
というように地団駄を踏んだのではないでしょうか?
それくらい、よく売れた大人気のウェッジです。

ソール形状とフィンの形状が前のモデルとの大きな違いですが、先ほども書きました通り、『改善』ではなく、『タイプ分け』といった印象をもちました。
つまり、前のモデルが劣っているということでもないですし、色あせるということにもつながりません。
あくまでも、DW-118はDW-118。
それだけのような気がします。

ゴルフクラブは、いくら海外で大人気だからといって、それがそのまま日本で受け入れられるとは限りません。
日本には日本の為の独自の工夫やアイデアが必要になってくるように思います。
それが、このドルフィンウェッジを見ていると、すごくよく日本人ゴルファーの好みや傾向を研究しているな・・・。と思えてきます。

これからもキャスコには日本メーカーらしい、きめ細かでニーズに合ったクラブ開発をして欲しいです。
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2019年06月06日
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キャスコ ドルフィン RUNNING WEDGE DRW-119

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ DOLPHIN RUNNING WEDGE DRW-119 です。

シャフトは NIPPON SHAFT オリジナルスチール です。
ロフトは39度、クラブ長さは34インチ、シャフト重量は100g、トルクは1.7、キックポイントは中先調子、クラブ総重量は539gです。

とても変わった形のキャスコのニュークラブです。
キャスコといえば、グローブがあまりにも有名ですが、ゴルフクラブも優れた物が多く、その個性が際立っています。
今では少ない『独自の開発』をしているメーカーです。
『後追い』的なクラブが多いなかで、常に先を走っているように感じられます。

かなりのラージサイズです。
大きくて奇妙な形ですが、これにもメーカーの工夫があるのは間違いありません。
ルールに違反しないのであれば、いろいろなタイプのクラブが登場して欲しいです。

バックフェースの2つの『瘤(こぶ)』といいますか『角』のようなものがすごく目立っています。
これにはどのような意味があるのでしょうか?
彫りの深さはたっぷりありますし、こうして見ていると笑っている顔にも見えます。

トップラインは、やや厚めですが、これだけヘッドが大きいとあまり目立ちません。
この大きさにはちょうどいい厚さのようにも見えます。

角度を変えてトップラインを見てみましたが、独特な形をしています。
これまでの概念を打ち破ったような形状です。
これにも深い研究があるのは間違いありません。

このクラブを最初に見たときはアイアンのように見えたのですが、『Dolphin Running Wedge 119』と記されているので、ウェッジとして作られているのが判りました。
しかも『ランニング専用』のようです。
そうか、ウェッジなのか・・・。と思いましたが、『アイアンとウェッジのハイブリッド的なクラブ』のようにも見えます。
昔流行った『チッパー』を思い出しました。

この39はロフトを表していると思うのですが、『48』や『52』『56』『58』などは、よく目にしますが、『39』は珍しいのでアイアンではどの番手に該当するかな?と思いました。
その状況にもよりますが私は普段、ランニングアプローチは『8番アイアン』を使います。
7番だとロフトが立っているので、足(ラン)が出過ぎてしまいますし、9番だと足が短くなってしまいます。
ずっと長くアプローチに練習を繰り返してきて、この番手が一番私にとってしっくりきます。
とはいっても、『番手』というよりは『ロフト』で考えるべきだと思うのですが・・・。
私は昔から8番アイアンのロフトは『40度前後』という感覚があり、そういった意味では、このクラブは8番アイアンの感覚で転がしていけるのかな?と思いました。
SWで全てこなすという方もいらっしゃいますし、転がしのロフトの好みは人それぞれだと思うので一概にはいえませんが、私はやはり『40前後』が合いやすいです。
このクラブは、他のロフトも用意されているのでしょうか?

ソール幅は、かなりワイドです。
こうして見ると、やはりアイアンというよりはウェッジに近い感じもします。

ワイドソールもそうですが、やはりこの『2つの角』のようなものがよく目立っているので、注目しました。
ソール全体の形状も、完全なフラットではなく、丸みを帯びています。
トレーリングエッジ側も大きく削られていて、『抜きやすさ』にもこだわっているようです。
かなり変わった形ですが、何故か『大味』な感じはしませんでした。
どこか繊細さといいますか、丁寧さがあり、クラブ自体が主張しているようにも見えました。

ネックの長さは普通です。
かなりヘッドが大きいので、『頭でっかち』に見えますが、それよりもバックフェースの凹みに目が行きました。

フェース面には何も工夫されていないだろう・・・。と思っていたのですが、違いました。
とても細かいですが、フェース面にはミーリングがありました。
近くでよく見てみないと判らないような細かなミーリングですが、これにもいろいろな効果が期待できそうです。
指で触れてみたのですが、『強いザラザラ感』というよりは、少し『控えめな感じのザラザラ感』がありました。
今でも、フェース面の仕上げが雑でチープに見えてしまうアイアンやウェッジは見られますが、このウェッジは全く違いました。
『彫り』ではなく、『スタンプ感』のあるスコアラインですが、フェース面全体は丁寧に仕上げられています。

このかなり太いグリップに驚きました。
これまでたくさんウェッジを試打していますが、ここまで太いグリップは初めてです。
パター用グリップとして大人気の『スーパーストローク』を思い出しました。
これだけ太いと手首をロックしやすいので、パターのように打って欲しい・・・。というメーカーの思いがあるのではないかな?と思いました。
ロブ系のショットでは『コック』を使いますが、このウェッジはそのコックを使わないで欲しい・・・。といっているようです。

ボールを前にして構えてみても、独特な個性がありますが、思っていたよりもクセが強すぎないのがいいです。
構える前は、ちょっとクセがきつすぎて構えづらいのでは・・・。と思っていたのですが、違いました。
見とれてしまう・・・。とか、自然にいいイメージが浮かんでくる・・・。というタイプではないのですが、特に緊張することもなく、普通に構えることができました。
苦手意識は芽生えないですし、頭の中がグチャグチャになることもありませんでした。
できればもうちょっとネック周りが絞り込まれているほうが、いいイメージが出せるな・・・。と思ったのですが、それでは普通のウェッジになってしまうかもしれない・・・。という思いもありました。
『グース』というよりは真逆の『ちょっと出っ歯』なタイプなので、グースネックを好まれる方には、構えづらいところがあるかもしれません。
私は強いグースネックは苦手ですし、かといって『出っ歯』がきつすぎるのもあまり好きではないのですが、このウェッジには特にマイナス的なことは感じませんでした。
転がしていくということで、すごくリラックスできました。
少々沈んでいても『歯先』で拾っていけそうです。
ゴルフのミスの要因は様々なものがありますが、その中に『飛ばしたい』『あげたい』『真っ直ぐ打ちたい』『カッコいいゴルフをしたい』・・・。などがあると思います。
それらは精神的なものですが、『飛ばさなくてもいい』『あげなくてもいい』『曲げてもいい』『カッコ悪くてどん臭くてもいい』と思えれば、肩の力も抜けリラックスできるのではないでしょうか?
このクラブは『あげなくてもいい』と打つ前から思えるので、ミスの確率をかなり下げられそうです。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで好感が持てました。
打つ前は機能性タイプのクラブにありがちな、『物足りない打感』だろうと予想していたのですが違いました。
意外なほどのソフトタッチで、いい意味で予想を裏切られました。
このウェッジは軟鉄だと、後から聞いたのですが、私は『アルミの打感』に近い感じがしました。
それくらい、柔らかくて『球当たりが優しい』打感です。
『ガツン』というフィーリングのアイアンやウェッジは今でも普通にありますが、このウェッジは全く違いました。
見た目はとても個性的で『ゴツイ』ところがありますが、実際はとても味わい深いです。
まさにゴルフクラブ界の『オニカサゴ』といったところでしょうか?
見た目とのギャップが大きいクラブです。
ソールの2つの角がオニカサゴのトゲとダブって見えました。
試打しながら、オニカサゴを思い出していました。

スピン性能は、なかなかいい感じです。
ランニングウェッジということで、止めるというよりは転がしていきたいクラブですが、ボールがフェース面を滑るのではなく、しっかりと乗って飛び出してくれました。
この『一瞬の間』がとても大切です。
これならばスピンも計算しやすいように感じます。

球はあがりやすく、とても拾いやすいです。
アプローチに特化したクラブということで、出球の高さを揃えやすいです。
ボールはフェースにいい感じで乗ってくれますが、ソールはよく滑ってくれるので、突っかかることもなく、自然にあげてくれました。

『安定性』は高いといいますか、もっといえば『超高い』です。
構えたときのイメージの出づらさを、このクラブの易しさが充分カバーしてくれました。
最初はある程度ミスするだろう・・・。と思っていたのですが、全くそんなことはありませんでした。
ソフトな打感と、高い安定性が意外でした。
意識的にダフってみようと思ったのですが、ソールが跳ねることもなく、よく滑ってくれたので、いい意味で『かなりアバウト』に打っていけるのもいいです。
このヘッドのもつ寛容さに加え、『しっかりとした重量』があるというのも、高い安定性につながっているのは間違いありません。
ミスしようとしてもミスしにくいクラブといったほうがいいような気がします。
昔から、ちょっと変わった形の機能的なクラブは『軽量タイプ』が多く、私はそこに難しさ・親しみづらさを感じることが多かったのですが、このウェッジは全く違いました。
それくらい、このクラブの易しさを強く感じました。
今は『易しいウェッジ』がたくさんありますが、このウェッジは間違いなく、それらの中でトップといえる易しくてオートマ性の高い性能をもっています。
ウェッジとしては、かなり重量がありますが、それをあまり感じさせない工夫がされているのか、試打していた重いな・・・。とは思いませんでした。
むしろ、適度でいい感じの重量感があるな・・・。といった感じでした。
重いクラブはちょっと・・・。という方はたくさんいらっしゃるかもしれませんが、このクラブの重さは気にならない方は多いのではないでしょうか?
適度な重さは『敵』ではなく、『味方』です。

『距離感』も合わせやすいです。
あげるよりも転がすほうが、圧倒的に距離が合いやすいです。
SWなどでバックスピンを掛けながら寄せるのとは違う、シンプルで技のいらない高確率な寄せが楽しめます。
『止め勘』で寄せるのではなく、足を使うので『送り勘』で寄せていけるクラブです。

『操作性』という点では、このクラブの特徴からして、それほど高いとは思いませんが、一応少しフェースの開閉を使って試してみました。
やはり、このウェッジがもつ『高すぎるオートマ性』が勝ってしまうので、細かなニュアンスは出しづらいですが、それは逆にプラスといいますか、武器になるような気がします。
いろいろな技を使って寄せていく・・・。というよりも、できるだけシンプルに高確率で寄せていきたい・・・。という方にはピッタリではないでしょうか?
『ワンパターンは武器になる』と、このクラブが教えてくれているようです。

このウェッジで球を転がしていて、高い確率で『80~100点の寄せ』が狙えるクラブだな・・・。と強く感じました。
100点というのはもちろん『カップイン』のことですし、『80点』でも、ほぼ『OK』がもらえそうなところまでカップに近づけるということです。
他のウェッジでは『50~100点くらい』が多いような気がします。
このキャスコのウェッジは、『最低点の底上げ』ができやすいように思います。
かなり高確率で、まるで『マシン』のように寄せていくことができました。

このウェッジの『最大の弱点』といえば、ランニングアプローチ用ということで、フルショットには適さないということではないかな?と思いました。(実際はフルショットもできるのかもしれませんが・・・)
それは仕方ないことかもしれないですし、このクラブでフルショットしたいとは思いませんでした。
ランニングアプローチ(転がし)の『専門職』といえるクラブだと思います。
総合職ではなく、専門職です。
使う用途が限定されるからこそ、その性能を発揮しやすいともいえるのではないでしょうか?
私は昔流行ったチッパーも経験していますが、長い年月が経って、さらに進化しているのを強く感じました。

昔、私の周りでベストスコアを更新した方や、シングルプレイヤー(ローハンディキャッパー)がたくさん生まれた時期がありました。
その要因は明らかでした。
『チッパー』が流行ったからです。
見た目はちょっと変わっていますが、あの個性的なクラブがアプローチを劇的に易しくかつシンプルにして、多くのゴルファーのスコアメイクに貢献しました。
今もそうですが、昔からアプローチは私たちゴルファーにとって大きな課題です。
私は上手くはありませんが、アプローチは昔から大好きです。
しかし苦手で嫌いだという方もいらっしゃると思います。
いろいろな技を使うよりも、とにかくシンプルに高い確率で寄せていきたい・・・。という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
ボールを上げてバックスピンでキュッと止めるのは確かにカッコいいですが、確率的にいうと、転がしに軍配があがります。
その差は圧倒的です。
見た目シンプルでカッコ良くないかもしれませんが、そのシンプルな『コロコロ』がスコアメイクにはとても大切です。

昔も今も多かれ少なかれ、ゴルファーには『見栄』というものがあります。
その見栄はとても大切ですが、場合によっては邪魔になってしまうこともあります。
見栄はゴルファーを成長させてくれる『糧』になることもありますし、逆にスコアメイクにおいての『妨げ』になってしまうこともあります。
チッパーはとても実用的なクラブだという認識は多くのゴルファーがもちながら、あまり見なくなったのは、そういったことも少なからず影響しているのではないでしょうか?

それともうひとつの大きな要因は『クラブの本数制限』です。
14本以内という決まりがあるので、チッパーを入れたくても入れられない・・・。という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
本数制限が少し緩和されれば、チッパーを入れたいという方は多いと思います。
私もこのクラブを試打してみて、自分のバッグに入れたくなりました。
すごくシンプルで易しいクラブです。
本数制限があるので、ひとつのクラブでいろいろな使い方をしないといけないですし、それもまたゴルフの楽しさ・奥深さにつながると思うのですが、このシンプルで超高安定性のクラブを実戦でも使いたくなりました。

私は、いつもゴルフクラブは『まず打つ前に目で楽しみたい』と思っています。
その感触や音を楽しむよりも、『まずは目で楽しむのが先』です。
しかし、このクラブは目で楽しむことはできませんでした。
目の保養どころか、すごく変わっているな・・・。というのが先に立っていて、正直あまり期待はしていなかったのですが、実際に打ってみて、これは『アリ』だと思いました。
高い安定性があって、ミスしようとしてもミスになりにくいクラブは、頼もしい相棒になってくれるのは間違いありません。
クラブの性能に任せてシンプルに打っていけるので、こちら(プレイヤー)がすることが少なくて済みます。
ボールの落としどころとスピードに集中するだけで、ボールは自然とカップに近づいていきます。
見た目はちょっとグロテスクなところありますが、すごく魅力的で美味しい、まさに『オニカサゴ』といった印象をもちました。
購買意欲が強く刺激されたのですが、このクラブをバッグに入れるとすると、どのクラブを外さなければいけないかな・・・。と思いました。
今使っているクラブを一本抜いてまで、このクラブを入れたくなるほど魅力的なクラブです。
アプローチが苦手で、なるべくオートマチックに高確率に寄せていきたい・・・。という方には、是非試してみていただきたいです。
普通ならば『オススメ』といったところですが、このウェッジは『強くオススメ』したいです。
このウェッジの見た目がどうしても馴染めない・・・。という方にはオススメできませんが、それほど気にならない・・・。という方には、頼もしい相棒になってくれ、スコアメイクにも役立ってくれるのではないでしょうか?
『シンプル イズ ベスト』を体感させてくれるクラブです。
試打していて、すごく気に入ったクラブを私は友人たちに勧めたくなるので、明日このクラブを早速勧めてみようと思いました。
間違いなく『傑作』と呼べるウェッジです。
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2017年11月19日
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キャスコ Power TORNADO Ut-WEDGE ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ Power TORNADO Ut-WEDGE ユーティリティ のU6 です。

シャフトは Stabil Shaft です。
ロフトは25度、クラブ長さは39.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は46g、トルクは3.9、バランスはD0、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は336g です。

キャスコパワートルネードのニューモデルです。
これまで、パワートルネードはいくつか試打してきましたが、とても打ちやすくていい印象が残っています。
キャスコはゴルフグローブがあまりにも有名ですが、ゴルフクラブではパワートルネードが一番のヒット作ではないでしょうか?
今日はそのニューモデルを手にすることができて、嬉しく思いました。

個性的で斬新なデザインです。
キャスコらしいデザインといっていいように思います。
個性的ではありますが、チープさなどは無く、雑な感じもしませんでした。
形状的にはオーソドックスというよりは、やや特徴が見られます。
これにもメーカーの狙いがあるのではないでしょうか?

ソールにはウェイトのようなアクセサリーがありました。
位置からいって、ウェイトだと思うのですが、詳しくは分かりません。
ウェイトではなく、単なるデザインなのかもしれません。

『Rudder Blade』と表記されていました。
ラダーブレードとはどういうことなんだろう?と思いました。
キャスコの新たな技術なのかもしれません。

ネックの長さは適度にありました。
ショートではなく、ノーマルという感じです。

フェース面はシンプルです。
奇をてらった感じのデザインではなく、オーソドックスです。
仕上げも綺麗でした。
今はメーカーによっては、他のところは綺麗でも、フェース面の最終仕上げが雑に見えてしまうクラブも結構ありますが、このクラブにはそのようなことは感じませんでした。
丁寧さがありました。

シャロータイプのヘッドです。
球がよくあがりそうです。

装着されているグリップは黄色で、よく目立っています。
ヘッドのデザインと統一性をもたせてあるのでしょうか?
私はオーソドックスな黒をマイクラブには全て挿していますが、このようなカラフルなのもいいな・・・。と思っています。
構えたときに邪魔にならないですし、オシャレなデザインがあってもいいと思います。
こういう色によって、軽さを感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
白と黄色の組み合わせが合っていると思いました。

素振りをしてみると、予想通り軽量感があって、かなり親しみやすいスペックになっていると感じました。
シャフトのフレックスが『R』ということもあり、とても軟らかく感じました。
先が動きやすい感じもありました。

ボールを前にして構えてみると、オフセットが利いていて、私が好むタイプとは異なるのですが、こういう形状はよく見かけますし、今の主流といっていいのかもしれません。
この構え感を好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
球があがりやすそうで、拾いやすそうな印象も与えてくれます。
私はドライバーからUTまでの『ウッド系クラブ』はある程度の重心の深さがあるので、構えたときに『絶壁感』が欲しいと思っています。
なるべく打ち出しを低くイメージしていきたいです。
絶壁感があっても、球はしっかりと浮いてくれることを数え切れないほどたくさん経験し、体に染みついているのかもしれません。
なので、このクラブは私にとっては『見えすぎ』になってしまうのですが、この番手(U6)では仕方ないことなのかな?と思いました。
クラウンマークの代わりに文字が記されていました。
とても珍しいです。
『Ut-WEDGE』と記されていました。
どういう意味なのでしょうか?
このクラブはユーティリティなので『Ut』は解るのですが、『WEDGE』の意味が解りません。
ユーティリティはある程度飛距離を求めていくクラブだと思います。
アイアンの距離をもっと易しく上げやすくしてくれる性能が求められています。
対してウェッジは、飛距離よりも距離感や微妙なフィーリングが求められ、シビアな場面で使うことも多く、敏感に反応することが求められます。
ボールとの『摩擦』を求めたいときもありますし、逆に滑らせるように使いたいときもあります。
ヘッドをカツンと強めに入れていくこともあれば、上にフワッと浮かせるような使い方をすることもあります。
ひとつのクラブで色々な使い方をすることが求められるクラブです。
ユーティリティとウェッジは相違点も多いように思うのですが、これにもメーカーの狙いがあるのだろうと思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、まずまずでした。
ソフトという感じではなかったのですが、大きな不満はありませんでした。

『音』は静かで好感がもてました。
フェース面を見ていたときは、少し大きめの音なのかな?と思っていたのですが、実際はそうでもありませんでした。
ユーティリティなので、ドライバーのように『叩く』イメージで打つことはないのですが、この静かな音であれば、叩いたとしても違和感などは無いだろうな・・・。と思いました。

球はとてもよくあがりました。
あがりすぎというくらい、よくあがりました。
少し『出っ歯』なタイプのUTですが、それが功を奏しているのだと思います。
球を拾いやすく、手前からソールを滑らせていけば自然に浮いてくれる感じです。
ソールの着地地点の寛容さがあるな・・・。と思いました。
少々手前をダフっても、なかなかミスにはなりにくい感じがしました。
ただ、今日は練習場のマットの上からなので、実際の芝で試してみないと詳しいことは分かりませんが、おそらく『順目』のライだと、かなり易しいだろう・・・。と思いました。
最近のアイアンやウェッジは『リーディングエッジの削り』が当たり前のように見られますが、いずれUTやFWなど『直打ち』するウッド系クラブにも、同じような工夫がされるのかもしれません。

『安定性』は、いい感じでした。
大らかさがありました。
ラインも出しやすく、ブレにくい感じがしました。
私にとっては、結構な『ライトスペック』なクラブなのですが、それほど頼りない感じはしませんでした。
何といますか、どのように打っても球を『フワッ』に近い感じで浮かせてくれる感じで、『球質の軽さ』のようなものを感じました。
『ガツーン』という感じではなく、『フワーッ』という感じでした。

『飛距離性能』という点では、正直それほど長けているとは思いませんでしたが、普通の範囲内に収まるかな・・・。と思いました。
性格の尖った飛びではなく、丸みのある飛びだと思いました。
キャスコパワートルネードは元々高性能な物が多くありましたが、このニューモデルはそれらを少し親しみやすく確実性をアップさせているのかな?と思いました。

『操作性』という点では、平均的なほうだと思いました。
球は逃がすよりは自然につかまる印象のほうが強いです。
どちらかといえばフックのほうが易しかったのですが、スライス系を打つこともできました。
あまり操作するタイプのクラブではないと思います。
こういったところは、今のクラブの共通した特徴のような気がします。

ちょっとクセのあるクラブですが、面白いな・・・。と思いました。
UTは苦手で、どうしてもFWを使ってしまうけど、できればUTをバッグに入れておきたい。
UTには距離よりも易しさ・安定性・確実性を求めていきたい・・・。という方は試してみられる価値があるのではないでしょうか?

ヒッタータイプの方よりはスインガータイプの方に合いやすく、それほどHSを必要としないところも長所だと思いました。
ハードルの低さも、このクラブの魅力といえるのではないでしょうか?

キャスコのクラブは、他のメーカーには見られない、独自の工夫がされていることが多いです。
最近では『ドルフィンウェッジ』を思い出しますが、このウェッジは大ヒットしたのだと聞きました。
ヒール側にフィンのようなものがあり、それが大好評なのだそうです。
以前試打したことがあるのですが、そのフィンはとても目立っていたので、よく覚えています。
そのフィンが多くの支持を集めたということで、メーカーの研究の勝利といえるのではないでしょうか?

同じようなクラブが多い中、個性を出していくのは難しいかもしれませんが、これからも他には無い個性的なクラブを発表して欲しいと思っています。

これまでのパワートルネードとは、少し印象が違いましたが、なかなか面白いクラブだな・・・。と思いました。
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2017年07月23日
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キャスコ ゼウス インパクト ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ゼウス インパクト ドライバー です。

シャフトは オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は41g、トルクは5.2、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は270g です。

久し振りに出会った、キャスコのニュードライバーです。
キャスコのドライバーを試打した経験はまだそれほど多くないのですが、白いヘッドはおそらく初めてではないでしょうか?
白ヘッドブームも一時期に比べ落ち着いた感がありますが、まだまだニーズは高いのだと思います。

ソールのヒール側にある、このウェイトがよく目立っていました。
何gなのかな?と思い近くで見てみましたが、数字は無くて『Hi-R』の文字がありました。
どういう意味なんだろう?と思いました。

ラージサイズですが、それほどシャロー感は強くありません。
むしろ、適度な厚みもあるように見えます。


バックフェースにある、この溝も目立っていました。
どのような効果が期待できるのでしょうか?
数を数えてみたら、25本ありました。

セミディープタイプのヘッドといっていいように思います。
最近では珍しいような気もします。
もっとシャロー系を予想していたので、意外でした。

ネックは、やや短めでした。
調整機能はありませんでした。
最近のニューモデルは、このようなタイプが多いように思います。

『Non Conforming』という文字があったので、非適合モデルなのだということが解りました。
ゴルフクラブはルールによって厳しく上限値が決められています。
それは反発係数であったり、大きさ(体積)や長さであったりします。
このドライバーは何が非適合なのか解りませんが、おそらく反発係数だろう・・・。と思いました。
最近は高反発モデルの人気も高まっているようです。
どうせ非適合なのであれば、反発係数だけでなく、ヘッドの大きさ(体積)であったり、長さなど複数の項目で非適合にするのもアリなのかな?と思いました。
私は競技に出場しているので適合モデルしか購入しませんが、競技でなくプライベートで楽しみたいという方は多いと思いますし、飛距離への追求はゴルファーである以上、永遠のテーマといえるのではないでしょうか?

ソールのデザインが、昔のパーシモンに似ているな・・・。と思いました。
ビスのようなものがありますし、ソールにバックルを付けているように見えます。
パーシモンとは全く別の素材であっても、懐かしさを感じました。

この『1』の表示も、パーシモンっぽいです。
パーシモンのようなデザインが、このクラブのコンセプトなのでしょうか?
『Zeusimpact』の文字も目立っています。
ゼウスとは、あのギリシャ神話に出てくるゼウスのことでしょうか?
もしそうだとしたら、どんなインパクトなのだろう?と期待感がこみあげてきました。

白くて光沢感のある顔です。
これまでも他のメーカーで見られたような気がします。
ヘッドが白いせいか少し大きく見えるな・・・。と思っていたら、店員さんが私の打席に来て、このドライバーは大きさがルール非適合なんですよ・・・。と教えてくれました。
それに加え、反発係数も非適合なのだと教えてくれました。
普通はひとつだけが多いように思うのですが、あえて2つ非適合にしているのは珍しいな・・・。と思いました。
そうであれば、長さも47インチ以上にしても面白いのではないかな?と思いましたが、ミート率などを考えると、このままのほうがいいのかもしれません。
いくらヘッドスピードが上がっても、ミスヒットが増えて肝心のボールスピードが落ちてしまうのでは意味がありません。

このクラウンマークは控えめな感じで好感がもてます。
こういった控えめなところは、日本メーカーのいいところといっていいのかもしれません。

オリジナルグリップにも、『Zeusimpact』の文字がありました。
適度な柔らかさがありながらも、滑りにくいタイプで好感がもてます。

素振りをしてみると、かなり軟らかくてキックポイントも感じにくく、難しいな・・・。と思いました。
なかなかコントロールできない感じがしました。
例えていうなら、ホースで水を撒くときは必ず先端部分を持ち狙いを定めますが、このドライバーの場合は先端部分ではなく、もっと手元側(蛇口側)をもつ感覚に似ているでしょうか?
ホース先が暴れてしまいます。
こういった場合にホースを暴れさせずに撒くには、水の流れ(勢い)を抑えるしかありません。
『適度なスピード』で振っていくしかない・・・。と思いました。
このクラブ(シャフト)にあったスピードを探っていきました。
こういったことは別に珍しいことではないのですが、今日は特にそれを強く感じました。
店員さんから、43くらいを上限に振ってくださいと言われました。
こういったことは昔もよく言われたな・・・。と思いました。
高反発モデルの人気が今よりも高く、ルールで規制される前です。

ボールを前にして構えてみると、かなりの『つかまえ顔』に見えました。
私には左に行くようにしか見えませんでした。
これは難しいぞ・・・。と緊張感が走りました。
どのように打っていいのかが解りませんでした。
呼吸も浅くなってしまいました。
スピードだけならまだ何とかなるのですが、これだけ左を向いていると、ミスのイメージしか浮かんできません。
頭の中がゴチャゴチャしてきました。
かなり苦手に感じましたが、どうしても対処しきれない感じだったので、まずは細工をせずにそのまま打っていこう・・・。と思いました。
もしフックが出ても、練習場なので大丈夫だ・・・。と自分に言い聞かせました。
試打を開始しました。

『打感」は硬めでした。
正直、あまり好きになれないフィーリングです。

『音』は、やや大きめなのですが、インパクトが緩むほどではありませんでした。
すごく透き通ったクリアな音というのではなく、表現が良くないかもしれませんが、少し雑な感じの音に聞こえてしまいました。

『球のあがりやすさ』という点では、結構しっかりしている感じがしました。
打つ前に予想していたよりも、高さが抑えられていました。
もっと高弾道系で浮く感じかな?と思っていたのですが、そうではありませんでした。
この意外さは、ある意味新鮮でした。
今はそれだけ高弾道系のドライバーが多いということなのかもしれません。

『安定性』という点では、高いと思いました。
私は安定してフックを打ってしまいました。
構えたときに感じたイメージ通りの軌道を描いていきました。
最初からずっとフックを打ってしまいました。
かなりつかまりがいいドライバーだと思いますが、私は左へのミスがとても嫌なので、合いづらい感じがしました。

『飛距離性能』は普通だと思いました。
長尺仕様ですし、高反発系なので、本来はもっと距離が稼げるのではないか?と思っていたのですが、それができない私の未熟さを痛感しました。
「43を上限に・・・。」と言われていたので、もっとゆっくりめで振っていったのですが、驚くような飛距離性能があるとは感じませんでした。
これまでも経験してきた他のメーカーのドライバーとあまり変わらないように感じました。
『ゼウスインパクト』を体感することができませんでした。
それよりも左へ大きく曲がってしまうので、そのロスも大きいと思いました。
高反発なのでヘッドスピードを抑えて打つよりは、適合モデルでヘッドの割れなどを気にせず、気持ち良く振り抜いていったほうが、私の場合は距離が稼げるな・・・。と思いました。

『操作性』という点では、難しいと思いました。
どうしてもフックばかりが出てしまいました。
大きく右に曲げてみようと思ったのですが、なかなか大きく曲げられませんでした。
何とか小さく右に曲げることはできました。
スライス『撲滅』とまではいきませんが、『抑制』ドライバーであることは間違いないと思います。

ルール非適合モデルは最近、よく見かけるようになりました。
最初から非適合として売られている物もあれば、流通した後で非適合という結果が出てメーカーが回収することもあります。
公式競技に出場しないのであれば、非適合モデルを使うのも、私はアリだと思っています。
クラブの安全性が担保されていればの話ですが・・・。

このドライバーは、かなり思い切った造りになっています。
他のメーカーではなかなかやらないようなこともやっています。
キャスコは最高のグローブメーカーとして有名ですが、クラブもドルフィンウェッジのように個性的なクラブがあり、人気も高いのだそうです。
色々なクラブを試打していると、あまり個性を感じないな・・・。と思うことはよくありますが、このような個性的なクラブは印象に残りやすいですし、いい刺激にもなります。

私では、このクラブのもつ魅力を最大限発揮するころができず、このクラブに申し訳ないな・・・。と思ったのですが、競技に出場しない方で、白いヘッドを好み球がつかまりやすくてルールを無視した飛びを体感したい方には、とても魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
高反発モデルの『宿命』といっていいのか解りませんが、『ヘッドスピード規制』のようなものがあるので、速めの方にはお勧めはできません。
メーカーも、ある程度ユーザー層を絞っているのは間違いないと思います。
このニュードライバーは、私には会いづらい感じがしましたが、またこれからも素晴らしいクラブを発表して欲しいです。
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2017年03月15日
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キャスコ ドルフィン アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはキャスコ ドルフィン アイアン の7番 です。

シャフトは DP-151 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は53g、キックポイントは中調子、バランスはC8、クラブ総重量は375gです。

久し振りに出会った、キャスコのアイアンです。
キャスコはグローブがあまりにも有名ですが、それ以外にもドライバーなど素晴らしいクラブを世に送り出しています。
他のメーカーとは一線を画した、個性的なクラブが多いように思います。
このアイアンは番手を表す数字『7』の横に、『30』という数字がありました。
おそらく、これはロフトのことだと思います。
以前も書きましたが、アイアンにもロフト表示されるといいと思っていました。
なかなか出会うことができませんでしたが、こうして実物を見ると、いいな・・・。と思いました。
O番アイアンで何ヤード飛ばすというのではなく、ロフトO度のアイアンで何ヤード飛ばすというように、『リアル』を知ったほうがいいと思います。
番手の距離ではなく、ロフトの距離のほうが、いい目安になると思っています。

このアイアンを一目見たときに一瞬、ドルフィンウェッジのニューモデルかな?と思いました。
それだけ形が似ていましたし、ドルフィンウェッジのインパクトが強いのだと思います。
サイズもかなり大きく見えました。
ラージサイズのアイアンはたくさんありますが、ここまで大きく感じたのは最近では無いように思います。

かなり彫りの深いポケットキャビティです。
この深さは、今では『標準』といえるのかもしれません。

彫りの深さよりも、この波打つようなソールに目が行きました。
このような形状は初めてです。
ドルフィンウェッジは『フィン』のようなものがありましたが、アイアンにも同じような工夫がされているのでしょうか?
他のメーカーには無い『個性』といえますが、個性以上に『異質』な感じもしました。
しかし、おそらく大きな効果が期待できるのだと思います。

トップラインは厚めでした。

ソール幅はワイドでしたが、極端なワイドではありませんでした。
それよりも、この波のような形状が目立っています。
中央部分を凹ませて、トゥとヒールを大きくしています。
こうすることで、より『慣性モーメント』が大きくなるのでしょうか?

ネックの長さはノーマルな感じでした。
これまではこういうタイプだと、かなりのショートネックが多かったように思うのですが、このアイアンはしっかりとした長さが確保されていたので、好感がもてました。

フェース面にミーリングはありませんでした。

このオリジナルグリップはソフトなフィーリングで好感がもてました。

素振りをしてみると、かなり軽く感じました。
今はアイアンの重量も軽めの物が多くなったように思いますが、それでもこのアイアンの軽さは際立っていました。
最初はレディス用なのかな?と思いましたが、そうではありませんでした。
この軽量感とラージサイズ・形状などから、メーカーがターゲットにしている層が浮かんできました。

ボールを前にして構えてみると、構えづらい感じがしました。
正直違和感がありました。
ヘッドの大きさもそうですし、これまであまり見たことのないような形状に、イメージが出せず、どのように打っていいのかが分かりませんでした。
救いはグースがきつすぎないことでした。
セミグースタイプといっていいと思います。
構えづらいので、完全に『アウェー』気分で構えていました。
いつもよりも注意深く、慎重に打っていかなくてはいけない・・・。と思いました。
頭の中がゴチャゴチャしていました。
試打を開始しました。

『打感』は正直、馴染めませんでした。
これまであまり経験したことがないようなフィーリングでした。
何と言っていいのか分かりませんが、インパクトのときの衝撃が残る感じがしました。
『激しいタイプの打感』といったらいいでしょうか?
おとなしい感じはしませんでした。

球はとてもあがりやすいです。
フェースのどこに当たっても上げてくれるような易しさがありました。
メーカーもあえてダフって打つことを想定しているのでしょうか?
ソールの滑りもよく、はらう感じのインパクトが合っているように思いました。

『安定性』も、かなり高いです。
これまで安定性の高いアイアンをたくさん試打してきましたが、それらの中でも、おそらくトップクラスといっていいと思います。
かなりの高安定性で、寛容さがあると思いました。
フェース面の全てといったら大袈裟になるかもしれませんが、かなり広くフェース面を使っていけるアイアンだと思いました。
『点』ではなく、『面』で打っていけるタイプのアイアンです。

『飛距離性能』は、なかなか高いと思いました。
飛距離をもっと出すには、重量感が足りないと思いましたが、この軽量感を好まれる方も多いのではないでしょうか?
もうちょっと『出球の勢い』があってもいいのかな?と思いました。

『操作性』は、あまり秀でていません。
操るタイプのアイアンではないと思いました。
それだけ安定性が勝っているのだと思います。
大きく曲げようと思いましたが、なかなか上手くいきませんでした。
『曲げにくい』アイアンといっていいと思います。

かなり個性的で面白いアイアンだと思いました。
他のメーカーには見られない個性があり、楽しめました。

私の好みとは違う部分もあって、馴染めないところがあったのですが、メーカーもそうですし、クラブも『個性』が大切だと思っているので、こういうクラブに出会うと嬉しくなります。
こういった革新的なクラブが登場することにより、また新たなトレンドが生まれるように思います。

設計自由度の低いアイアンは、ドライバーなどと比べ、それほど大きな変化は見られづらいですが、このアイアンの個性はいい刺激になるだろうと思いました。

これからもキャスコのクラブには期待していきたいです。
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2015年04月05日
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キャスコ パワートルネード8 ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ パワートルネード8 ユーティリティ のU3番 です。

シャフトは マッハサヌキ です。
ロフトは19度、クラブ長さは41インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は53g、トルクは4.6、バランスはD1、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は331gです。

パワートルネードのニューモデルです。
キャスコのユーティリティである、パワートルネードはとても優れていて、昔から大人気でした。
今はたくさんのユーティリティが発売されていますが、このパワートルネードは易しさと構えやすさの両立がハイレベルで出来ています。
その後継モデルを手にすることができて、とても嬉しく思いました。

全体的に丸みを帯びていて、とても易しそうです。
これまでのモデルと共通するところです。
デザインは少し変わりましたが、基本的なコンセプトは変わっていないようです。

ネックの長さは、やや短めでしたが、今はこれくらいが標準といえるのかもしれません。
調整機能が付いていないので、スッキリしていて好感がもてます。
調整することよりも、見た目のすっきり感や振りやすさを重視しているように思います。

ヒール側が出っ張っているのが珍しいです。
これもパワートルネードの特徴といっていいのかもしれません。
他のクラブでは、なかなか見られません。

ユーティリティとして、オーソドックスで、いい顔をしています。
これまでのパワートルネードのイメージにピッタリと合います。

しかし、このクラウンの模様が気になりました。
これはどういった意味があるのでしょうか?
視覚効果を狙ったものだとは思うのですが、これがショットにどう影響するのか、興味があります。
黄色でよく目立っているので、かなり強調させたい感じがします。

ソールのヒール側には『FORGED SUPER HYTEN FACE』と記されていました。
打感の良さと、弾きの良さを連想させます。

この独特なソール形状が印象的でした。
芝の上でも、よく滑ってくれそうです。

このように最下部が尖っているので、かなり芝の抵抗を受けにくいんだろうな・・・。と思いました。
このようなソール形状のクラブには、これまでも出会ったことがあります。

トゥ側にあるアクセサリーがとてもオシャレです。
こういった工夫は、これまでのキャスコのクラブに見られました。

セミシャローバック形状といっていいでしょうか?
とてもオーソドックスで見慣れた厚さです。

このオリジナルグリップも、いい感じです。
適度にソフト感があって、手に馴染みやすいです。

素振りをしてみても、かなりソフトなスペックに仕上がっていると思いました。
ハードな感じはしませんでした。
これまでのパワートルネードユーザーの方にも、そのまま受け入れられそうです。
海外メーカーのクラブとは、またちょっと違う『和の易しさ』のようなものを感じました。
いい雰囲気のあるクラブだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
素直にスッと構えることができました。
いいイメージも出すことができました。
やはりクラウンにある黄色い模様が、よく目立っていました。
おそらく『ジャストミート』のイメージを出しやすくする為の模様ではないかな?と思ったのですが、あくまでも私の好みとしては無いほうがいいな・・・。と思いました。
すごく邪魔になる・・・。ということもなかったのですが、少し気持ちが分散してしまったような気がしました。
ただ、苦手意識のようなものは芽生えませんでした。
肩に力も入らず、リラックスすることができました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでした。
あまり手応えがない感じです。
好感がもてました。

『音』は少し高めですが、キンキンする感じでもなく、むしろおとなしめでした。
すごくはっきりした・・・。というよりは、ややこもった感じの音でした。
個性的な感じもしましたが、この音にも好感がもてました。

球はとてもあがりやすいです。
敷居の低いユーティリティです。
形状は本格的でクセのない顔をしていますが、タフなタイプではないので、かなり幅広い層に対応できていると思います。

『安定性』は、まずまずだと思いました。
高い直進性があるという感じはしませんでしたが、普通に打っている限り、大きく暴れるようなこともありませんでした。
シビアな感じは全くしませんでした。
直進性が強すぎない・・・。という表現がピッタリなのかもしれません。

『飛距離性能』も、なかなかいい感じでした。
ある程度予想していたところまで、確実にボールを運んでくれました。
性格が尖った感じはしなかったので、『飛んだり飛ばなかったり』ということが少ない印象をもちました。
『確実性のある飛距離性能』といったらいいでしょうか?
計算しやすい感じがしました。

『操作性』はまずまずでした。
クセのない形状ですし、左右に曲げるのも易しく感じました。
どちらかといえば、あまり細工をせずにドーンと大らかに打っていきたい感じがしました。
セミオートマチック的な印象をもちました。

優れたユーティリティを作るメーカーはたくさんありますが、キャスコもそのうちのひとつです。
パワートルネードのおかげで、ロングアイアンの距離が易しくなった・・・。という方はとても多いのではないでしょうか?
他のメーカーのユーティリティは、どちらかといえば『プロユース』的な開発のされ方をしていることも多いですが、このパワートルネードは、はっきりとアマチュアゴルファーがターゲットになっているように思います。

もちろん、プロも使うことができますが、かなり受け皿が大きくて、幅広い層の支持を集められそうです。
球も拾いやすく、自然と高くあがっていきます。
ユーティリティで19度といえば、ある程度HSがある方が使うイメージもありますが、このクラブは敷居が高すぎないので、19度の易しいユーティリティを探しておられる方に、是非試していただきたいと思いました。

他にも色々な番手(ロフト)が用意されているようですが、ユーティリティをあまりバッグに入れない私は、これ一本で充分だな・・・。と思いました。
あとはアイアンでカバーしていきたい・・・。と思いました。

カッコいいクラブですが、性格が尖っている感じは全くしませんでした。
このイージーさは、コースでも大きな武器になるな・・・。と思いました。
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2015年03月29日
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キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO アイアン の7番 です。

シャフトは TR-14I です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は49g、トルクは4.3、バランスはC9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は365gです。

キャスコTAROシリーズのアイアンです。
以前、ドライバーとFWを試打したのですが、今日はアイアンを試打する機会に恵まれました。
キャスコのクラブはドライバーやウェッジのイメージが強いので、アイアンは新鮮に感じられます。

形状自体は、オーソドックスなフルキャビティです。
特に変わったところは見られませんでした。
今はポケットタイプのアイアンが多くなったので、このようなシンプルなキャビティアイアンは珍しい感じがします。
どちらにも一長一短あると思いますが、『掃除のしやすさ』という点では、完全に、このシンプルなキャビティアイアンに軍配が上がります。
クラブの性能とは直接関係ないですが、『掃除のしやすさ』は、私にとって重要なポイントです。

彫りも深いです。
可能なだけ大きく、くり抜かれている感じがします。

ソール幅は少しワイドでした。
予想していたよりも広くありませんでした。
ソールにある線は、どのような意味があるのでしょうか?
『7』の刻印と共に、オレンジ色になっています。
この色がイメージカラーなのでしょうか?

ネックは短めです。
よく見かける長さです。

このソールのほぼ全てにウェイトが組み込まれていそうな感じがします。
こうして見ただけで、ソール部分が重そうな雰囲気があります。
かなり重心が低いアイアンだろう・・・。と思いました。

トップラインはノーマルな感じでした。
ただ、白い線がありました。
トップラインに線があるのはとても珍しいです。
どのような意味があるのでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通のフェース面です。

このオリジナルグリップは、ソフトなフィーリングでいい感じです。
最近は普通にカラフルになってきました。
多くのメーカーのグリップのカラーバリエーションが増えてきました。
この赤い色のグリップを好まれる方もたくさんいらっしゃるだろうと思いました。

カーボンシャフトが装着されているということもあり、素振りをしてみても、かなり軽く感じました。
私はこの軽さに難しさ・親しみづらさを感じるのですが、これくらいがちょうといいという方もおられると思います。
オーバースイングにならないよう、コンパクトに振っていこう・・・。と意識しました。

ボールを前にして構えてみると、まずまずだな・・・。と思いました。
これまでたくさん出会ってきたような感じがします。
大らかそうな雰囲気がありました。
やや面長な感じです。
私はもっと引き締まった小顔が好きですが、この大きさがちょうどいいという方も多いと思います。
グースも利いていますが、強すぎないので、苦手意識は芽生えませんでした。
トップラインにある白い線は全くといっていいほど、気になりませんでした。
試打を開始しました。

『打感』は、まずまずだと思いました。
ある程度予想していた通りのフィーリングでした。
大きな不満はないですが、すごく魅了されることもありませんでした。

球はとてもあがりやすいです。
弾道も高いです。
クラブ全体の軽量感を感じていたせいか、球質が少し軽い感じがしました。
風に持って行かれやすいかな?と思いました。
低く抑えていきたかったのですが、なかなか上手くいかず、どうしても高くあがってしまいました。
こういったところがDGと違うところです。

『安定性』は高いと思いました。
フルキャビティらしい易しいアイアンです。
見た目とても大らかそうな印象があったのですが、実際に打ってみても、その通りでした。
シビアさとは無縁のアイアンだと思いました。

『飛距離性能』は高いと思いました。
今主流の『飛距離系アイアン』といっていいと思います。
そんなに強く弾く感じはしなかったのですが、距離はしっかりとでていました。
よく飛ぶので、私は『番手感覚』が合わないのですが、アイアンに飛距離性能を求めておられる方には、魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、曲げられないことはなかったのですが、大きく曲げたり、敏感に反応してくれる感じはしませんでした。
できるだけ真っ直ぐに近いイメージで運んでいけるアイアンだと思いました。
操作性よりは明らかに寛容性が勝っている感じがしました。

イージー系のアイアンでありながら、見た目がそれほど崩れていない感じがしました。
性能のバランスも取れていると思いました。
一カ所だけ、特に優れているというのではなく、全体的にまんべんなく優れているように感じました。

今はたくさんの機能が詰め込まれたハイテクアイアンも多くなりましたが、このアイアンはそれらとはちょっと違う感じがしました。
もちろんたくさんの技術が、このアイアンに組み込まれていると思うのですが、それほど派手さを感じさせず、どこか落ち着いた雰囲気があるな・・・。と思いました。

特に目新しい感じはしなかったのですが、キャスコのアイアンに触れる機会はそれほど多くないので、今日はじっくりと試打をしました。
また機会があれば試打してみたいと思いましたし、次のモデルにも期待したいと思いました。
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2014年11月03日
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キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO フェアウェイウッド の3番 です。

シャフトは TR-14F です。
ロフトは15度、クラブ長さは43インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は57g、トルクは4.0、バランスはD2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は322gです。

キャスコTaroシリーズのフェアウェイウッドです。
先日ドライバーを試打しましたが、今日はFWを試打することができました。
ドライバーもそうですが、すごく高級感があります。
カッコ良くなりました。
試打する前にクラブをパッと見て、その『質感』などから、がっかりしたり興味が持てなかったりするクラブもたくさんありますが、少なくともこのクラブは惹かれるものがあります。
目で楽しむことができました。

形状的にはオーソドックスな感じがします。
今はシャロー系のFWが多いですが、このFWはそれほどシャローな感じはしません。
デザイン的には、ドライバーとよく似ています。

このトゥ側にあるアクセサリーのような物も、よく目立っています。
何といいますか、ひとつひとつすごく丁寧に造られている感じがします。
同じ量販品でも、流れ作業的な冷たい感じのするクラブと、何故か温かみや丁寧さを感じるクラブがあるのですが、このクラブは後者のほうです。
全体的に美しいですし、仕上げもとても綺麗です。
大切に使わなくちゃ・・・。と思わせてくれます。

ソールには『BIG SUPER HYTEN Taro』と記されていました。
ドライバーとの共通点です。
スーパーハイテンが使われているのは、他のメーカーでは見られません。
キャスコ独自な感じがします。
ひとつのクラブがヒットすれば、その流れに乗って同じようなタイプのクラブが多く登場するなかで、このように個性が感じられるクラブには興味が湧きますし、好感度も高くなります。

ネックの長さは、充分過ぎるほどあります。
調整機能が付いていないで、ここまで長いのはとても珍しいです。
この長さも、メーカーの緻密な計算の結果でしょうか?
たぶん、ロフト角のことだと思うのですが、縦に『15』という数字が記されていて、珍しいな・・・。と思いました。

セミディープ形状といっていいでしょうか?
私の中では、ディープというよりも、どちらかといえばシャローな感じもするのですが、今のFWの中では、ディープなほうだと思います。
この曲線がとても美しいです。

フェース面のデザインもとてもいい感じです。
オーソドックスで美しいです。
今はフェース面のデザインにも色々な物が見られるようになりましたが、このような美しいデザインには好感がもてます。
ドライバーのフェース面は独特な感じがしましたが、このFWは見慣れた感じがします。
やはり、ドライバーとFWでは、大きく変わっているのかな?と思いました。

とてもいい顔をしています。
先日試打したドライバーの印象とは大きく異なります。
ドライバーはちょっとクセのある顔をしていましたが、このFWの顔はクセのない美顔です。
ドライバーの印象がまだ残っていたので、この顔の良さは、ちょっと意外でした。
大きさも、今のFWの中でも小顔なほうだと思います。
ティアップして打つこともありますが、直打ちすることも多いFWは、やはりある程度の大きさで収まっていたほうが易しそうな感じがします。
このクラブは適正な大きさだな・・・。と思いました。

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
しっかりとした印象です。
ぐらつく感じがないので、タイミングも取りやすいです。

ボールを前にして構えてみても、とてもいい感じでした。
すごく構えやすいです。
ドライバーとは『別物』といっていいほどの構えやすさでした。
ソールのデザインは似ていましたが、顔の形状は大きく異なります。
私は断然、こちらのほうが好きです。
今はドライバーとFWの『流れ』が合っているように感じるクラブが多いのですが、このTaroシリーズにおいては、それぞれが別の存在感を主張しているように感じました。
あくまでも『構え感』という点で、私の中では、『このFWの圧勝』でした。
見慣れている感じに、安心感をもつことができました。
いいイメージも出せました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じです。
手にズシリと球の重さを感じることができました。
『ホールド感』があり、インパクトから押し込んでいける感じがしました。

『音』は、少し『はっきりめ』な音なのですが、全く問題ないと思いました。
むしろ、好感のもてる音です。
同じシリーズのドライバーと3Wで、こうもフィーリングが違うのは珍しいと思いました。
私はドライバーの音には馴染めなかったのですが、このFWの音は全く逆の印象で、好感がもてました。

『球のあがりやすさ』という点では、今のFWの中ではタフなほうかもしれません。
もちろん、ティアップして打てばそれなりに上がってくれると思うのですが、今日はマットの上からの『直打ち』で試してみたので、少し弾道も低めでした。
ある程度のHSがないと球は浮きづらいかもしれません。
高弾道系ではなく、やや抑えられた感じです。
明らかにヒッター向けのFWです。

『安定性』という点では、結構シビアだと思いました。
正直なタイプです。
寛容さが強く感じられるタイプではなく、ショットの成否がはっきりと出やすいです。
ごまかしが利かないので、難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
今はドライバーに限らず、FWでも易しさが求められているように思いますが、このFWはその流れには乗っていない感じがします。
『球のあがりやすさ』といい、この『正直さ』といい、幅広い層に対応しているとはいえないのかもしれません。

『飛距離性能』はまずまずだな・・・。と思いました。
決して飛距離性能が劣っているとは思いませんが、今はFWもかなり飛び性能がアップしているので、それらと比べると特別秀でているようには感じませんでした。
むしろ優れている部分もありますが、敷居が高い分、このクラブの恩恵を受けられる方は、結構絞られてくるかな?と思いました。
今の高性能FWの中では、標準的といった感じでしょうか?
しっかりとしたスペックになっているので、人によってかなり好みが分かれると思います。
球が浮ききらずに、キャリーを稼げずドロップしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

『操作性』は高いと思いました。
左右どちらにも大きく曲げることができました。
FWには操作性よりも高い直進性を求めておられる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
球がつかまり過ぎないタイプなので、日頃からスライスに悩んでおられる方には難しく感じられるかもしれません。

見た目通りの性能をもったFWだと思いました。
すごくカッコ良くてオーソドックスな感じがしますが、『易しさ』とはちょっと縁遠い感じもしました。
敷居も低いとは思いませんでした。

『ソフトスペック』が多い、今の日本市場向けクラブの中で、明らかに『異質』な感じがしました。
『骨太』なタイプです。

今のFWの中では、明らかにユーザー層を絞っている感じがしますが、考えてみれば、これくらいのハードさをもったクラブは昔からたくさんありました。
上級者の方に限らず、中級者、ビギナーの方も、昔は結構シビアなクラブを使っていたように思います。
今のように『易しさ』がそれほど追求されていない時代でした。

なので、このクラブは正直なタイプであり、懐かしい感じもしました。
『スーパーハイテン』という、他のメーカーでは見られないところがありますが、全体的な印象としては親しみやすい感じがしました。
先ほども書きましたが、ドライバーよりは断然、こちらのFWのほうが気に入りました。

『さぬき』といえば、うどんが有名ですが、私はうどん以外にもキャスコのことを思い出します。
特にグローブは傑作といっていいほど優れた物がたくさんあります。
私もずっと愛用してきましたが、キャスコのグローブを着けるのは贅沢な感じがしますし、気持ちも引き締まります。
『練習用』『試合用』『雨の日のラウンド用』といった具合にタイプの異なるグローブを使い分けています。
独特の『しっとり感』がたまりません。
今日もキャスコのグローブを装着しての試打でしたが、やはりいいフィーリングだな・・・。と思いました。
このFWを、より楽しめたような気がします。
また機会があれば、何度でもこのクラブを試打してみたいです。
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2014年09月27日
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キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはキャスコ ビッグスーパーハイテン TARO ドライバー です。

シャフトは ATTAS×TARO です。
ロフトは9度、クラブ長さは44.75インチ、シャフトフレックスは6S、シャフト重量は65g、トルクは3.8、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は322gです。

久しぶりに出会った、キャスコのドライバーです。
最近はウェッジのイメージが強いのですが、ドライバーも個性的な物が多いように思います。
ただ、これまでのドライバーよりも、さらに強い個性が感じられます。

シャフトがピンクなので、ババ・ワトソン選手を思い出しました。
今はシャフトもすごくカラフルになってきましたが、あまり見かけない色です。
私はオーソドックスな黒やグレー系統の色が好きなのですが、このようなカラフルな色も面白いな・・・。と思いました。
柔らかい印象を与えてくれます。

『Taro』というネーミングに少し驚きました。
ゴルフクラブは昔から色々な名前がつけられていますが、Taroというのはとても珍しいです。
人名の『太郎』のことなのでしょうか?
もし、そうだとしたら、さすがは日本メーカーだな・・・。と思いました。
次のモデルは『次郎』かな?と思ってしまいました。
または、レディスモデルで『花子』が登場してくるのかな?と思いました。
いずれにせよ、とてもインパクトのあるネーミングです。
ゴルフクラブの名前には、英語が使われることが圧倒的に多いですが、何も全て英語にしなくても、『和名』といいますか、日本の名前でもいいと思っています。

ソールにある、この丸いものはどのような効果が期待できるのでしょうか?
ウェイトの役目を果たしているのでしょうか?
それとも、単なるアクセサリーに過ぎないのでしょうか?
デザインも、すごく個性的です。
今はあまり個性が強くないクラブが多いので、このドライバーはすごくインパクトがあるように見えます。

こうして見ると、ディープ感よりはシャロー感のほうが感じるのですが、ソールの丸みがとても綺麗だな・・・。と思いました。
チープな感じは一切しません。
高級感もありますし、丁寧に作られているのが、よく解ります。
すごく『繊細』といいますか、『澄んだ』感じがしていたので、日本製なのかな?と思い、尋ねてみたら、やはりその通りでした。
今は日本のメーカーでも、海外生産が圧倒的に多いので、珍しく感じます。
『Assembled in Japan』が多くなりました。
『Made in Japan』は少なくなりました。
つまり海外で生産された物を日本で組み立てているということになるのだと思います。
品質や性能がきちんとクリアできていれば、どこで作られていてもいいと思いますが、やはり日本製は特別です。
今は海外生産でも、昔ほど安価ではなくなってきたこともあるので、無理に海外で作らなくてもいいのでは?と思うこともあります。

かなりのショートネックです。
ヘッドも大きく見えます。
今ではポピュラーになった『調整機能』も付いていません。

ソールのほぼ全面に、『テトラポッド』のような模様がありました。
これには、どんな意味があるのでしょうか?
単なるデザインに過ぎないのでしょうか?
細かいところまで、すごく丁寧にデザインされている感じがします。

バックフェースには『Heart Beat golf』という文字が記されていました。
つまり、そのまま訳して『心の鼓動 ゴルフ』ということでいいのでしょうか?
メーカーの熱い思いが伝わってきそうです。
キャスコはドライバーのイメージはあまり無いですが、このドライバーにすごく気合いが込められているように思います。

この独特なフェース面のデザインにも、目が行きました。
全くといっていいほど見たことがないデザインです。
この模様にも、キャスコ独自の高い技術が組み込まれているのではないでしょうか?

セミシャロー形状といっていいと思います。
今はシャロー系のヘッドが多いので、それらと比べると、多少厚みもありますが、やはり全体的にはシャローな感じがします。
球がよくあがりそうです。

このオリジナルグリップは、いい感じでした。
ソフトさがありながらも、滑りにくい感じがします。
手にフィットしやすいタイプのグリップです。

顔は、やや特徴的でした。
トゥ側が『たんこぶ』のように膨らんでいます。
この顔は強い個性が感じられます。
私はオーソドックスな顔が好きですが、この形状にもメーカーの意図があるのだろうと思います。
見とれるような男前だとは思いませんでしたが、強い違和感などはありませんでした。

素振りをしてみると、いい感じでした。
最近の『Sシャフト』の中では、すごくしっかりとした印象をもちました。
日本市場向けの『Sシャフト』は『軟らかい』というのが、もはや常識のようになっていますが、このシャフトは違います。
色もピンクですし、ハードそうな印象はなかったのですが、実際はすごくしっかりしています。
とても硬くて、また重くて振り切れない・・・。という感じは全くしませんでしたが、この『しっかり感』は『希少価値』ともいえるほど珍しいと思いました。
『本当のS(スティッフ)』だな・・・。と思いました。
このシャフトが純正だったとしたら、メーカーはかなりユーザー層を絞り込んでいるのではないでしょうか?
今、市場に出回っている『標準的な』ドライバーとは、明らかにスペックが違うので、素振りをしてみて、敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。
もっと軟らかいタイプを求められるかもしれません。
人によって、かなり好みが分かれるところだと思います。

構え感は、まずまずでした。
見とれてしまうようなことはなかったですし、いいイメージが強く出せた・・・。ということはなかったのですが、特に苦手意識は芽生えませんでした。
『何となく』なのですが、ボールを左に巻いてしまいそうな感じがしたので、『気持ち』逃がし気味に打っていかなければいけないような気がしました。
なかなかナチュラルには振らせてもらえないような感じがして、少し緊張しました。
大きなミスにはつながりにくそうだったのですが、自分がこれから打つ球筋のイメージがもうひとつはっきりとせずに、少しモヤモヤした気分になりました。
ひとつ深く呼吸をして、集中力を高めていくことにしました。
試打を開始しました。

まずは、この『甲高い音』が耳に入ってきました。
正直、ちょっと馴染めない音でした。
結構大きい音なので、周りにもはっきりと伝わります。
私にとって大きすぎる音なので、インパクトを調整したくなりました。
このドライバーはスペック的にも、『叩ける要素』がいっぱい詰まっていますが、『音』は違うな・・・。と思いました。
『叩ける音』ではないと思いました。
実際に球を打つ前までは、このような音がするとは思っていなかったので、ちょっとだけ驚きました。
私はもっとおとなしめの音のほうが好きなのですが、これくらい大きい音のほうが飛んでる気がして好きだ・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
これだけ叩ける要素がありながら、この音だけはバランス的に合っていないような気がしました。
違うメーカーのボールでも試してみたのですが、やはり同じでした。
このドライバーの『基本スペック』に対する『音のズレ』を感じました。

『打感』は、ややしっかりめでした。
すごく硬いというほどでもなかったのですが、インパクトの衝撃はしっかり手に残りました。
普段、チタンドライバーのソフトな打感に慣れているのか、このドライバーの打感はいつもと違うな・・・。と思いました。
これが『スーパーハイテン』の打感なのでしょうか?

『球のあがりやすさ』は、標準的でした。
シャフトが結構しっかりしているので、やや低めの弾道が出やすいのかな?と思っていたのですが、実際はそれほどでもありませんでした。
『中高弾道』といったところでしょうか?
しっかりとキャリーを稼ぐこともできました。
ヘッド形状(シャロー)の印象通りの高さでした。

『飛距離性能』は、まずまずでした。
ボール初速が速くて、弾道も力強いです。
すごく高いポテンシャルがあると思うのですが、今は他のメーカーのドライバーも、かなりのハイレベルなので、特別抜きん出ている感じはしませんでした。
『音』がいいと、もっといいインパクトが迎えられたような気がします。
球数をこなしていっても、いっこうに慣れませんでした。
それよりも構えただけで、『音に対する不安』を感じるようになってしまいました。
インパクトが緩んでしまい、いいイメージを出すことができませんでした。

『操作性』という点では、球のつかまりが思っていたよりも良かったので、私はフック系のほうが打ちやすく感じられました。
イメージよりも大きく左に曲がりました。
スライス系の球にも挑戦してみましたが、思っていたよりも小さい曲がり幅でした。

今日は音にちょっとひるんでしまったので、少し合わせにいきすぎてしまったところもあったのですが、全体的に大きなマイナス要素はありませんでした。
外観の良さ(特に仕上げの丁寧さ)が、印象的でした。

他のメーカーではなかなか出会うことが無い、『しっかりとしたスペック』であるのも、魅力的でした。
フレックスはSですが、結構しっかりとしているので、人によっては『SX』か『X』くらいに感じられるかもしれません。
ピンクのシャフトの印象とは大きく異なるスペックでした。

ピンクのシャフトもいいですが、同じスペックで違うカラーが用意されているのかな?と思い、尋ねてみたのですが、このピンクだけとのことでした。
黒いヘッドとピンクのシャフトの組み合わせが、とても新鮮でした。

今はヘッド素材の殆どがチタンですが、このドライバーは違っているのも魅力的でした。
他のメーカーと違うことをする・・・。ということは、私たちユーザーにとって、とても魅力的なことです。
そういったクラブの中から、これからのゴルフライフを共にするような相棒に出会えるような気がします。
このドライバーはフィーリングなどが、私にはちょっと合いづらかったのですが、こういったタイプのドライバーをこれからも発表し続けて欲しいと思いました。

これだけ丁寧に作られていて、メーカーの深い研究もあると思いますし、おまけに日本製なので、かなり高価なんだろうな・・・。と思っていたのですが、やはりその通りでした。
その値段に見合う風格をもったドライバーだと思いました。
球を打つ前に、そのクラブに対しての興味がどんどん無くなってしまうこともありますが、今日はそんなことはありませんでした。

購買意欲が刺激されることは無かったのですが、これからもキャスコのクラブには期待していきたいです。
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2014年03月09日
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キャスコ ドルフィンウェッジ ブラック

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ドルフィンウェッジ ブラック です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS400、シャフト重量は117g、トルクは1.4、キックポイントは手元調子、バランスはD5、クラブ総重量は467gです。

とても個性的なキャスコのニューウェッジです。
昨年、同じドルフィンを試打したのですが、今回は『ブラックバージョン』です。
黒い色というのは、本当によく締まって見えるのでいいです。
こういった黒染めやノーメッキタイプは、いかにもスピンが利きそうな印象をもちます。

全体的に丸みを帯びていて、それほどシャープな感じはしませんが、不格好ではないですし、適度に形も整っています。
今日は試打している間、ずっと天気が良かったのですが、太陽の光を反射しなくて眩しくないのが、とても好印象でした。
今でもミラー仕上げのアイアンやウェッジはたくさんありますが、時間帯や太陽の位置などによって、眩しくて構えづらく感じることがあります。
黒染めがすごくいいですが、無理に黒染めでなくてもいいから、せめて『艶消しタイプ』であって欲しいと思っています。

こうして見ても、昨年のモデル同様、『フィン』が、かなり目立っています。


近くで見ても、その大きさには強い個性が感じられます。
他のメーカーのウェッジでも、なかなかここまで大きい物は見当たりません。
フィン(ひれ)というよりも『牙』といった感じもします。

ソール幅はかなりワイドで丸みがあります。
形状自体も独特で、いい仕事をしてくれそうなソールです。
『滑り』も良さそうです。

ネックの長さも適度にあるので、安心感があります。
以前試打しましたが、前回とはロフトも違いますし、色の印象で違った印象も受けます。

前回同様、フェース面にはミーリングがしっかりと刻まれていました。
指で触ってみても、かなりザラザラ感があります。
ミーリングにも色々とあって、中には『滑る』ようなミーリングもあるのですが、このウェッジのミーリングはしっかりとキャッチしてくれそうです。

このキャスコオリジナルグリップも、いい感じです。
微妙なフィーリングを伝えたいウェッジでは、このようなソフトなグリップが欠かせません。
今はたくさんのカラフルなグリップがありますが、私はこの黒が一番好きです。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてます。
クセがなくて構えやすいです。
やや出っ歯タイプで球を拾いやすそうです。
黒なので、締まって見えるのがとてもいいです。
これがもし、白などの膨張色だったら、少しイメージがボヤけてしまうかな?と思いました。
こうして構えてみただけでも、リーディングエッジが鋭いのがよく解ります。
最近は『削り』の入っているウェッジが多いですが、このウェッジは違います。
私はこういったタイプのウェッジは大好きです。
ボールに下を上手く、くぐらせていけそうに感じるウェッジには魅力を感じます。
リーディングエッジが浮かずに、時には『だるま落とし』まで出来そうに感じるウェッジには親しみやすさを感じます。

ヒール側にあるフィンが気になりますが、開いて構えてみても、なかなかの『据わり感』です。
ただ、これ以上開いてしまうと、途端にフィンが邪魔に感じました。
できれば無いほうがいいな・・・。と思ったのですが、このウェッジを『バンカー専用』という使い方をするのであれば充分『アリ』なのかもしれません。
私はこれよりも、もっと極端に開いてロブを打つこともあるので、このウェッジだとそれがちょっと難しいように感じました。
最初はあまり極端なことをせずに打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とてもいいです。
フェース面の食いつきがいいです。
しっかりと『歯(スコアライン&ミーリング)』で捕まえてくれる感じです。

スピン性能も、かなり高いです。
食いつき感が強く感じられます。
『摩擦力』を感じさせます。
『止め性能』がとても高いです。

球もあがりやすくて、すごくいいです。
出っ歯タイプなので、多少沈んでいても拾いやすいです。
グースがきついタイプではないので、開いても拾いやすいところがメリットだと思うのですが、先ほども書きました通り、フィンが邪魔に感じるときもありました。

『安定性』という点でも、特にシビアに感じることはなく、標準的な感じかな?と思いました。
ラインも出しやすいです。

『距離感』も合いやすいと感じました。
あまり細工をし過ぎないで、ノーマルに打っていくのが一番いいと思いました。
黒いヘッドが集中力を高めてくれているのか、狙いを絞り込みやすく感じました。

『操作性』という点では、まずまずかな?と思いました。
ソールのフィンが高機能なぶんだけ、少し邪魔をしている感じもするのですが、これは好みによるところも大きいのかもしれません。
すごく考えられて付け加えられたフィンだと思いますが、ウェッジ好きの私としては、できれば無いほうがいいな・・・。と思いました。
しかし、やはり『バンカー専用』ということで考えると、大きな威力を発揮するのだろうと思います。

早速、バンカーでも試してみました。
フィンが大活躍してくれている・・・。という感じがします。
バンカーショットが苦手だ・・・。という方には、とても心強いパートナーとなってくれるのではないでしょうか?
こういったウェッジを経験することによって、バンカーショットは『ソール(バンス)が主役』だということを感じ取りやすくなるのではないでしょうか?
バンカーが苦手な方がバンカーショットを打つ前のイメージとして、リーディングエッジでボールを拾っていく・・・。というイメージをもっておられる方が多いように思います。
しかし、そういったイメージではなかなか上手くいきません。
通常のショットとは全く別に考えて、ソールでただ砂を弾いてしまえばいい・・・。というシンプルなイメージをもたれるとバンカーショットはすごく易しくて楽しくなるように思います。

そのときのライやピンまでの距離などによって、爆発のさせかたが変わったりしますが、それは練習を積んで感覚を磨いていくよりありません。
あくまでも『ソールが主役』『ソールに仕事をしてもらう』という感覚が大切なのではないでしょうか?
バンカーショットの練習は通常とは大きく異なりますし、一度ハマってしまえば楽しくて仕方ありません。
ラウンドしていても、バンカーがあまり気にならなくなりますし、バンカーにボールがつかまっても、それほど落胆しなくなります。
バンカーショットは通常よりもフェースを開いて打つショットですが、どうしても開いて構えるのが難しい・・・。という方に、このウェッジは力を貸してくれそうです。

ただ、おそらくなのですが、ある程度バンカーの練習を積まれ、経験値が上がってくると、このヒールにあるフィンの必要性をあまり感じなくなるのではないでしょうか?
ソール(バンス)を使う感覚が身につくようになると、ここまでの工夫は必要では無くなるような気がしました。
まずは、こういった高機能のウェッジでバンカーショットに慣れていって、次第にノーマルウェッジに移行していってもいいんじゃないかな?と思いました。

私はバンカーショットのとき、なるべく『切る』イメージで打っていきたいですし、ヘッドの入射角が緩やかなほうだと思います。
ライなどにもよりますが、あまり『上からドスン』ということはしません。
だからでしょうか?
バンスのきついタイプは苦手に感じることもあります。
なので、このウェッジのフィンは無いほうが親しみやすいだろうな・・・。と思いました。

バンカーショットは『カット打ち』がとても有効です。
だからビギナーの方が意外と上手くいくことが多いと昔から言われてきました。
経験を積んで球をつかまえられるようになると、バンカーが苦手に感じる方が多くなるのはそのせいかもしれません。
なので、日頃の練習が欠かせないのだと思います。

あくまでも私の好みとしては、このフィンが無いほうがいいと思いましたが、エクスプロージョンが苦手で、どうしてもウェッジが深く入ってしまって球がバンカーから出ない・・・。という方には頼もしい相棒になってくれるのかもしれません。
こういったタイプのウェッジを経験していくことにより、バンカーショットが好きになる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

昨年試打したノーマルモデルも好感がもてましたが、このブラックモデルは締まって見えて、さらにいい印象をもちました。
ノーマルモデル同様、とても構えやすいですし、スピンの利きも良くて、バンカーでは大きな威力を発揮してくれます。
『バンカーこそが、このウェッジの居場所』といってもいいのかもしれません。
極端に開いたりしなければ、フェアウェイやラフなどにも充分対応してくれると思います。
ノーマルモデル同様、『あまり開く必要のないウェッジ』といっていいのかもしれません。
開いて構えるのが苦手だという方はたくさんいらっしゃるように思います。
このウェッジは、そういった方々の為に開発されたウェッジといってもいいのではないでしょうか?
昨年から大人気なのが解るような気がします。
私にとって『ど真ん中』といえるウェッジではありませんでしたが、とてもよく考えて作られているウェッジだな・・・。と思いました。
色々なアイデアが、さらなるヒット商品を生むのだと思います。
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2013年09月14日
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キャスコ ドルフィンウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ドルフィンウェッジ です。

シャフトは N.S. PRO 950GH です。
ロフトは60度、クラブ長さは34.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、トルクは1.9、キックポイントは中調子、バランスはD3、クラブ総重量は453gです。

とても珍しい、キャスコのウェッジです。
キャスコにはグローブやボールのイメージが強く、ウェッジのイメージは殆どありません。
しかし今、このウェッジは大人気なのだそうで、品薄状態がしばらく続いていたのだと店員さんから聞きました。
今日はマットの上ではなく、練習場に併設されているアプローチグリーンやバンカーで試してみることができたので、早速外に出ました。
また少し暑さが、ぶり返したような気もしますが、芝の緑を見ているだけで、いい目の保養ができます。

全体的な形状はまずまずですが、あまりシャープで尖った印象はありません。
むしろ丸っこくて曲線的なイメージのほうが強いです。
ウェッジのリーディングエッジは特に鋭くてナイフのような切れ味を連想させる物が好きですが、このウェッジにはそういった印象はありません。




ヒール側にある、このフィン(ひれ)のような物がとても特徴的です。
フォーティーンのウェッジなどを経験しているので、このフィンのような物の役目は大よそ見当がつくのですが、それにしても、かなり思い切った設計になっています。
このフィンのような物がイルカのヒレを連想させるから『ドルフィンウェッジ』という名前になったのでしょうか?
バンカーで威力を発揮しそうな匂いがプンプンしてきました。

かなりのワイドソールです。
こうして見ても、このフィンのような物がとてもよく目立ちます。
ウェッジ(特にサンドウェッジ)では、ここの形状によって性能が大きく変わってきます。
正直、私は「ここまでしなくても・・・。」という思いがありましたが、こうすることによって大きな威力を発揮しているのだと思いますし、人気になっている理由のひとつなのだと思います。

ネックの長さは、しっかりとキープされていました。
スピンが掛かりやすそうです。
スピンもそうですし、ヘッドの落としどころを正確にするには、ある程度の長さがあったほうが理にかなっているように思います。
スイング中、先端部分が『へたる』感じもしないので、易しく感じます。

フェース面には細かなミーリングが刻まれていました。
今のウェッジらしいところだと思います。

このラバー系のオリジナルグリップも、とてもいい感じです。
繊細な距離感もそうですし、ヘッドの落としどころがシビアなバンカーショットを多用するサンドウェッジには、こういったグッドフィーリングのグリップが欠かせません。
耐久性はやや劣るものの、このグリップのフィーリングの出しやすさはとても優れています。
今はたくさんの優れたグリップが発売されていますし、カラフルな物も増えてきました。
しかし、それでも私はこういったツアーベルベット系が手放せません。
このウェッジに装着されているグリップのおかげで、すごく好感度がアップしました。

ボールを前にして構えてみると、はっきりとした『出っ歯系』です。
球を拾いやすそうです。
昔はよくありましたが、最近ではここまではっきりとした出っ歯形状は珍しいように思います。
グースネックを好まれる方には、やや難しそうな印象をもたれるかもしれません。
美顔だとは思わなかったのですが、構えやすい部類のウェッジだと思いました。
悪いイメージは全く出ませんでした。
ただ、こうして構えたときに、先ほどのヒールの『出っ張り』が、ちょっと邪魔になっているように感じられました。
もし、私が実戦で使うのであれば、間違いなく『削り』を入れるだろうと思います。
今日は天気が良かったというのもあるのですが、構えたときに『光の反射』が気になりました。
眩しさを感じました。
そういう意味では、やはり『黒染め』がいいのかな?と思いました。
ちなみに、このドルフィンウェッジに『黒染めモデル』があるか、店員さんに尋ねてみたのですが、このメッキタイプひとつだけなのだそうです。
ヒールの出っ張りが気になるものの、このまま試打を始めることにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトな感じで良いと思いました。
すごくボールに喰いつく・・・。という感じはあまりしなかったのですが、なかなかの『乗っかり感』です。
ロフトが寝ているということもあると思うのですが、ホールドしていきやすいです。
この打感には好感をもてました。

スピン性能はいい感じでした。
ミーリング効果でしょうか?
ボールを止めやすいです。

球は拾いやすく、いい感じであがってくれます。
これくらい高さがでれば『スピン』と同時に『高さ』というダブルパンチでボールを止められそうです。
私のホームコースでは砲台グリーンが多いので、こういった止めやすいウェッジには魅力を感じます。

『安定性』という点では、標準的だと思いましたが、私はどうしてもヒール側のフィンのような物が気になりました。
この部分をかなり意識して打っていかなければならないように感じました。
ちょっと、いつもの感覚とは違う感じで打っていかなければなりませんでした。
『普段通り』というよりは、明らかに『よそ行き感覚』で打っていました。
ちょっとかしこまっちゃっているかな・・・?と思いました。

距離感は出しやすく、実戦的なウェッジだと思いました。
初対面であっても、ある程度『縦の距離感』を絞り込んでいくことができました。

『操作性』という点では、いい感じではあるのですが、どちらかといえばオートマチック的な感じがしました。
私はフェースの開閉を積極的に使っていきたいタイプですし、できればちょっとだけ開いてウェッジを使いたいタイプです。
そういったことが、このウェッジだとちょっと難しいように感じました。
開閉を極力抑えて、できるだけ『スクエア』にフェース面を使っていったほうがいいのではないかな?と思いました。

アプローチグリーンで20球ほど試してみた後、私の大好きなバンカー練習場に行きました。
私はいつも通り、フェースを開いて打っていったのですが、何球か打ってみて、このウェッジはあえて『開く必要の無い』ウェッジなのだと思いました。
ノーマルショットと同じように構えて打つのが適しているのではないかな?と思いました。
ヒール側のフィンが、かなり仕事をしてくれています。
ただ、私はクロスバンカーならともかく、ガードバンカーではフェースを開かずに構えることに、とても抵抗を感じます。
ピンが近いガードバンカーでは、フェースを開いて短く持ち、重心を落として、『最初から飛ばない構え』をしないと、気持ちよく振りきっていけません。
飛ばない構えをしているからこそ、思い切って砂をカットしたり爆発させたりする勇気が出ます。
バンカーショットで怖いのは『ザックリ』よりも、むしろ『ホームラン』を打ってOBになることです。
しかし、バンカーショットが上手くなるには、絶対にホームランを怖がってはいけないのだとビギナー時代、私の師匠でもあるレッスンプロから何度も言われました。
飛び過ぎるのを怖がって『ザックリ』ばかり繰り返すよりも、ホームランを打っていたほうが、バンカー上達の近道になるのだと教わりました。
ちょっと話は横道に逸れてしまいましたが、ガードバンカーでスクエアに構えてしまうと、どうしても大切な勇気が削がれてしまうような気がしてなりません。
普段はSWだけでなるべく対応するようにしていますが、距離のあるガードバンカーではAWやPW、場合によっては9Iを使うこともあります。
そういったときでも、私は必ずフェースを開きます。
ただ、バンカーでフェースを開くのが苦手な方も少なからずいらっしゃるのだと思います。
このウェッジは、そういった方の為に開発されたのだと思います。
真っ直ぐ構えて、ソールのフィンを使って砂を弾き飛ばしてバンカーから脱出しやすくなるよう設計されているのだと思います。
バンカーショットでは易しく、ノーマルショットでは、やや難しいイメージが残りました。

グリーン周りのアプローチでも威力を発揮してくれそうですが、それよりもバンカーで能力を発揮しやすいウェッジといえるのではないでしょうか?
『バンカー専用』とは言い切れないのかもしれませんが、バンカーショットが苦手な方にはとても親しみやすいウェッジといえるのかもしれません。

『クラブセッティング』が、今はかなり多様化していて、人によって大きく違っています。
私がゴルフを始めた頃は、だいたい同じようなセッティングになっていることが多かったのですが、今はとてもバラエティーに富んでいます。
ウッド系が多い方。
アイアンやウェッジが多い方。
ウェッジを4本入れておられる方。
ドライバーを2本入れておられる方、または1本も入れない方。
SWを2本入れておられる方。
など、様々です。
そういった意味でいうと、このウェッジをバンカーにボールがつかまったときの為の専用のクラブとして使っていくのも有効なのかもしれません。

バンカーショットが苦手だという方はとても多いと思いますが、その大きな理由は、やはり『練習場所が近くにない』ということになるのかもしれません。
幸い、私は近くにバンカーを練習できるところがいくつかあって、恵まれていると思うのですが、なかなか練習できない・・・。という方はたくさんいらっしゃるのだと思います。
そういった方々には、このウェッジはとても心強い味方になってくれるように思います。
ただ、バンカーショットをたくさん練習することができて、『得意』とまではいかなくても『好き』だと思えるようになると、このウェッジのような機能は、正直いってあまり必要でなくなるんじゃないかな?と思いました。
私ならば、このまま使うことはありません。
しかし、それでもこの個性的な設計には魅力を感じます。

キャスコはウェッジのイメージは無いですが、このように独自の工夫を施して、それが優れていれば人気は爆発するのだと改めて感じました。
クラブには独創性・独自性が求められます。
このドルフィンウェッジはそれが感じられます。
タイトリストやフォーティーンなど、素晴らしいウェッジメーカーはたくさんありますが、このウェッジのような『ニューウェーブ』が登場したことにより、もっと活性化しそうです。

このウェッジはとても面白いと思いましたが、正直、私にはやや合いづらい部分がありましたし、今愛用しているウェッジのほうが易しく感じました。
このウェッジのように、かなり個性的だと、合う方にはかなり魅力的だと思いますが、そうでない方にはデメリットに感じられるのかもしれません。
私はこのウェッジを購入したいとは思いませんでしたが、バンカーショットがどうしても苦手でスコアを落としやすい・・・。という方には是非試していただきたいと思いました。
『ほぼ自動的』といっていいくらい、エクスプロージョンがしやすいウェッジだと思います。
ボールの手前を、ただダフるだけでいい・・・。というシンプルな発想になれます。
私にはやや扱いづらい部分もあったのですが、これからもキャスコには、このような独創性のあるクラブ作りをして欲しいと思いました。
色々なクラブを試打していて、似たような感じだな・・・。と思うことはたくさんありますが、今日はとても個性的で素晴らしいウェッジに出会うことができた有意義な一日でした。
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2013年04月07日
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キャスコ パワートルネード7 アイティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ パワートルネード7 アイティリティ の05番 です。

シャフトは ELASTER-U5600 です。
ロフトは24度、クラブ長さは38.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、トルクは4.5、キックポイントは中調子、バランスはD1、クラブ総重量は360gです。

久しぶりに出会った、キャスコのユーティリティです。
しかし店員さんから、このクラブは『アイティリティ』という名前なのだということを教えてもらいました。
ユーティリティのアイアン型なのかな?と思いました。

これまでのキャスコのユーティリティの流れを汲んでいるように感じます。
球がとてもよくあがりそうです。

ソールの中央部分が少し盛り上がっていました。
これはウェイトの役目を果たしているのでしょうか?
『FORGED SH FACE』と記されていました。
FORGED FACEは解るのですが、『SH』って何だろう?と思いました。

ソール尖がっているのが、とてもよく目に付きました。
いわゆる『トライアングルソール』といったらいいでしょうか?
とても抜けが良さそうです。
練習場の人口マットの上でなく、是非実際のコースで試してみたくなります。

トゥ側にウェイトが見られました。
よく見ると、交換できそうです。
色々なウェイトが用意されているのでしょうか?

ここの部分を見て、すごく懐かしく感じました。
キャロウェイの代名詞とも呼べる『スルーボア』を思い出します。
昔はよく見かけていましたが、今は殆ど見かけなくなりました。
このユーティリティクラブは、キャロウェイのスルーボアを採用しているのでしょうか?

顔もなかなか個性的です。
球をよく上げてくれそうな雰囲気があります。
見惚れてしまうような顔ではありませんが、よく見かけるタイプの顔です。

素振りをしてみても、かなり軽く感じますし、シャフトも軟らかいですが、キャスコらしい敷居の低さを感じます。
キャスコはずっとこういったスペックのクラブが多いので、特に驚くようなこともありません。
最初から、こういったもんだ・・・。という思いがあるので、そこに自分を馴染ませていくことにしました。
キャスコはグローブがあまりにも有名ですが、クラブではやはりUTの人気がとても高いです。
こういった素晴らしいUTがたくさん登場してくれたことによって、ゴルフが易しくなったように思いますし、よりアグレッシブになったような気もします。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずだと思いました。
あらかじめ予想していた通りの構え感です。
出っ歯形状で、球も拾いやすそうな感じがします。
ライン出しも、比較的容易に感じられました。
あまり強く振っていくことはできなさそうですが、とりあえず気持ちよく振りきっていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、好感が持てました。
こういった打感だと、方向性や距離感も合わせやすくなります。

『音』も小気味よく大き過ぎない感じで好感がもてます。
こちらの邪魔をしません。

『球のあがりやすさ』という点でも秀逸です。
これまでのキャスコらしい、高弾道タイプのUTです。
球も浮きやすくて、すごく易しい感じがします。
このUTはロフトが24度ということで、私の感覚でいえば『4番アイアン』くらいになるのですが、4番アイアンという感じの弾道の高さではありません。
7番アイアンくらい球が易しく上がっていきます。
私は普段から4番アイアンを愛用していますし、このロフトのUTやFWを使う予定は今のところありませんが、これくらいの番手のUTを使っておられる方は、とても親しみやすく感じられるのではないでしょうか?

『安定性』という点でも、良いと思いました。
かなり寛容性が感じられます。
他のメーカーの同等のUTと比べても、かなり易しいほうではないでしょうか?
シビアな感じは全くしませんでした。

『飛距離性能』という点でも、スインガータイプの方にとてもマッチしているように思います。
特にベテランゴルファーの方には、頼れる味方となってくれるのではないでしょうか?
PRGRのZOOMがユーティリティブームの火付け役だと思いますが、UTが進化して『200ヤード前後』の距離がすごく易しくなりました。
ドライバーによる『最長飛距離』やウェッジによる『精密な距離感』も大切ですが、『中間的な距離』を制することが、今のゴルフには欠かせないことだと思います。
そういった意味でも、このような高性能なユーティリティだと、安心して攻めていけます。

『操作性』という点では、あまり色々な球で遊ぶ感じは持てなかったのですが、とりあえずトライしてみました。
シャフトが私にはやや難しく感じられ、少し扱いづらい感じもしたので、あまり細工をせずに素直に振り切っていきたいと思いました。
このクラブはスチールシャフトもラインアップされているそうなので、今度もし機会があればそちらも試してみたいと思いました。

キャスコらしい、易しさ満点のユーティリティだと思いました。
やや『ソフトスペック』なので、使う人も限定されるのかもしれませんが、敷居の低いユーティリティを探しておられる方は、是非一度試してみられるのもいいのではないでしょうか?

キャスコらしい、とても親しみやすくて高性能なユーティリティです。
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2011年11月13日
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キャスコ D-MAX AR ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ D-MAX AR ドライバー です。

シャフトは D-MAX Premium Light D-111 です。
ロフトは9度、クラブ長さは46.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は42g、トルクは4.8、バランスはD1、キックポイントは先調子、クラブ総重量は254gです。

キャスコの新しいドライバーです。
以前『PYRA』というドライバーを試打したのですが、今回の『AR』のほうが、何となく引き締まって見えます。
ヘッド全体に大きさは感じますが、全体のラインが直線的でシャープな感じがしました。

これまでのキャスコのドライバーもそうですが、今回のドライバーも、すごくシンプルなデザインになっています。
写真ではちょっと見えづらいのですが、『D-MAX』の上に、『AIR DRIVE CONCEPT DESIGN』と表示されていました。
つまり、このシャープでシンプルなデザインは空気力学をもとに設計されているのでしょうか?
私のこれまでの経験上、シンプルなヘッドはよく飛ぶ・・・。という印象があるので、このドライバーにはすごく期待感がふくらんできました。

この美しいブルーがとても印象的でした。
ブリヂストンの『ViQ』を何となく思い出しました。
『青』という色は、落ち着きを与えてくれる色ですし、この色を見ているだけで、自然と呼吸が整うような気がします。
青いヘッドのドライバーには、いい思い出がたくさんあるので、このドライバーの好感度もアップしていきました。

ネックもしっかりとついていますし、ここの角度から見ると、これまで出会ってきた、たくさんの他のメーカーのドライバーとあまり変わらないような気がします。

はっきりと『シャロー系』のドライバーであることを認識しました。
私はどちらかというとヘッドにはある程度の『厚み』を求めたいのですが、最近のシャローヘッドドライバーには優れたものが多いので、このドライバーもそうなのではないかな?と思いながら見つめていました。

素振りをしてみると、予想よりもかなり軽いドライバーで、少し驚きました。
これまでも軽量ドライバーにはたくさん出会ってきているのですが、このドライバーはそれらの中でもトップクラスといっていいくらい軽さが目立つドライバーです。
ただ、これまでの同様の軽量ドライバーよりも『しっかり感』があるところに好感を持ちました。
シャフトがだらしない感じがしません。
それほど遅れる感じがしなかったので、シャープに小気味よく振っていくことができました。
重量感が足りないと、どうしてもオーバースイングになってしまうところが私にはあるのですが、そこに気を付けて振っていこう・・・。と思いました。
あとは決して上体だけで打たないよう、しっかりと下半身も使っていこうと思いました。

ボールを前にして構えてみると、ヘッド後方が少し伸びていて、直進性が高そうな印象を受けましたが、特に違和感は感じませんでした。
球もつかまりやすそうでしたが、引っかかりそうな感じはしませんでした。
ただ、ひとつ変わっているのが『クラウンマーク』の位置でした。

ドライバーにはクラウンマークのある物と無い物の二種類に分かれると思うのですが、このドライバーにはクラウンマークがしっかりとありました。
ただ、その位置がややトゥ寄りでした。
普通、真ん中にあるものが多いと思うのですが、このドライバーは何度見てもトゥ寄りに見えました。
ここの位置でヒットせよ・・・。ということなのでしょうか?
私はどちらかというと真ん中か、ややヒール寄りにセットしていきたいほうなので、このポジションは少し珍しく感じました。
ただ、それで違和感を感じたり、構えづらいという印象はありませんでした。
クラウンマークの位置はどこであれ、自分の普段の感覚で振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、わりと『しっかり目』だと思いました。
柔らかいとは思いませんでしたが、特に嫌な感じはしませんでした。
何球打ってもストレスは感じませんでした。

『音』は少し大きめではありましたが、苦手意識を感じるほどではありませんでした。
私はどのようなドライバーでも叩いていきたいタイプなので、自然と音が大きくなりやすいと思うのですが、スインガータイプの方には、ちょうどいい感じの音なのかもしれません。

『球のあがりやすさ』という点では、このシャロー感からくる独特の『球の浮きやすさ』と『弾道の高さ』を感じました。
タフなドライバーではありません。
球を楽にあげたい方には、すごく頼れる存在となってくれるのではないでしょうか?
ただ、これまでの同様のタイプのドライバーよりも『しっかり感』を感じたからでしょうか?
球が高~くあがりすぎて大きく距離をロスする感じが少なく感じました。
今回試打した、このドライバーのロフトは『9度』ですが、ひょっとしたら、このドライバーをタフに感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
もっとロフトが寝ているタイプのほうが合いやすいという方も多いかもしれません。
そういった意味でも、このドライバーは、これまでのドライバーとはちょっと違う感じがしました。
いい意味で、とても個性的だと思いました。

ただ、その個性が『安定性』という点で、大きな魅力に感じられました。
クラブ自体は軽いので、少しタイミングが取りづらい部分もあったのですが、シャフトの頼りなさによる『打点のブレ』や『ボールの暴れ感』があまり感じられませんでした。
スイートエリアも広く感じられましたし、すごくまとめやすい感じがしました。
これまでの大きなマイナスに感じられてきたところが、このドライバーにはあまり感じられません。
すごく不思議な感じがしました。
重いドライバーは振りきれなくなったけど、あまりソフトスペック過ぎるドライバーは使いたくない・・・。という方は、是非このドライバーを試してみられてはいかがでしょうか?
きっとこのドライバーの魅力に惹かれるのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、軽量ドライバーの中では、かなり優れているほうだと思います。
私には必ずしも『ベストマッチ』とはいえないので、このドライバーの長所を最大限に引き出してあげることが難しく感じられた部分もあったのですが、基本的な性能はとても優れていると思います。
球をまとめやすいので、『最大飛距離』と『ミスヒットの飛距離』の差を小さくできるような気がします。
これまでミスになっていたものが、ミスでなくなるようなドライバーだと思います。
キャリーもじゅうぶんに稼いでいくこともできましたし、直進性の高さとの相乗効果で、かなりの飛距離を期待できそうな予感がしました。

『操作性』という点では、少し難しい感じがしました。
いろいろと操作してみようと思ったのですが、とんでもないミスが出たりしました。
やはり『あるがまま』で打つのが一番だと思いましたし、ある程度『操作性』を求めていくには、『しっかり感』もそうですが、適度な『重量感』が欲しいと思いました。

私には合いづらいところもありましたが、全体的にいって、とても『上質』なドライバーだと思いました。
ソフトスペックなドライバーであることは間違いないと思うのですが、貧弱な感じは全くしませんでした。
むしろ『精悍さ』が感じられたカッコいいドライバーでした。

キャスコのドライバーは、これまで何本か試打したことがあるのですが、私にはやや難しく感じられる部分があり、このドライバーもスペック的に合いづらい感じがしました。
しかし、このドライバーの基本的性能はとても高いと思います。
先ほども書きましたが、軽量感をドライバーに求めながら、『しっかり感』があって、タイミング良く振っていきたい方には、とてもマッチしているように思います。
『軽量』=『弱弱しい』『貧弱だ』という図式は必ずしも成り立たないのだと、このドライバーを試打して強く感じました。
軽いドライバーでも、このようなしっかりとしたドライバーが作れるんだ・・・。と思いましたし、なぜこれまでも他のメーカーから発売されなかったのかな?と思いました。
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2011年07月15日
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キャスコ パワートルネード ユーティリティ

今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ パワートルネード ユーティリティ の44番 です。

シャフトは ELASTER U5500 です。
ロフトは19度、クラブ長さは40.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は58g、トルクは4.9、バランスはD0、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は332gです。

久しぶりに出会った、キャスコの新しいパワートルネードです。
初代モデルに出会ったときはとても衝撃的でしたし、当時すごく人気が高かったですが、今回のこのモデルも既にすごい人気なのだそうです。
このモデルは6代目のパワートルネードなのだそうですが、これまで同様、すごく打ちやすそうな感じがします。
キャスコはドライバーよりも、ユーティリティや、ボール・グローブのほうが有名といっていいかもしれません。

これまでと多少デザインは異なる感じもしますが、今回のモデルもすごく美しいと思いました。
形状自体はすごくシンプルな感じですが、易しさがギュっと詰まっているようです。
目に見えないところに、様々な工夫が施されている感じがします。

店員さんから、このクラブがいわゆる『スルーボア』設計になっていることを聞き、なるほど・・・。と思ったと同時に、懐かしいな・・・。と思いました。
スルーボアといえば、やはりキャロウェイがすぐに思い出されますし、『ビッグバーサ』は一世を風靡しました。
球があがりやすくなったのは、紛れもない事実だと思います。
ただ『操作性』という点で考えてみると、スルーボアでないほうがいいようにも思うので、必ずしも易しくなったとは思えないところもあるのかもしれません。
『球のあがりやすさ』=『易しさ』と捉えておられる方には、かなりメリットがあるのかもしれません。

こうして見ても、やはりかなり『シャロー』なヘッドだと思いました。
球が浮きやすいんだろうな・・・。と思いました。

これまでのパワートルネード同様、とてもいい顔をしています。
いわゆる『卵型』といっていいでしょうか?

よく見ると、何やら青い線があります。
どういった狙いがあるのでしょうか?
よく解りませんが、違和感などは全く感じませんでした。

素振りをしてみた感じは、かなり軽くシャフトも軟らかくて、これは苦戦しそうだぞ・・・。と思いました。
違うスペックの試打クラブを探してみたのですが、あいにくこのモデルしか無かったので、今回は諦めることにしました。
なかなか難しいことだとは思いますが、試打クラブのスペックがもっと色々とあるといいな・・・。と、いつも思います。
すると、もっと充実した試打ができるような気がします。
しかし、いつも無計画で『行き当たりばったり』で私は試打をしているので、仕方のないことかもしれません。
また違ったスペックがあれば、是非試打してみたいと思いました。

ボールを前にして構えてみても、予想通り、かなり構えやすく感じました。
先ほどの青い線も、全くといっていいほど気になりませんでした。
とても美しい顔で、自然とセットアップが決まってきます。
最近のユーティリティは、いわゆる『グース型』が多いような気がするのですが、このクラブはすごく『ノーマル』な感じがします。
私はどちらかというと、こういったノーマルな感じが構えやすく感じるので、とても好感がもてました。
引っかかりそうな感じもしなかったですし、球を拾いやすく、またよく上がってくれそうな感じがしました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じだと思いました。
かなり柔らかい感じがしました。
このヘッドの素材は『スーパーハイテン』なのだそうで、昔からのイメージだと、やや硬そうな印象があるのですが、最近はそういった感じがしません。
このクラブもそうですが、最近のスーパーハイテンは、とてもいい感触を楽しむことができます。
昔からの、私の単なる『重い過ごし』なのかもしれない・・・。と思いました。

『音』も、なかなかいい感じだと思いました。
『程よい金属音』といったらいいでしょうか?
球を『弾いている』というのを強く感じることができます。

『球のあがりやすさ』という点では、『超』という言葉が付くくらい、かなり秀でています。
正直私には上がり過ぎだと思いました。
見た目はとてもシンプルで、いかにも叩いていけそうですが、実際は叩いていくと、なかなかいい球は出にくいと思いました。
ヒッタータイプの方よりは、明らかにスインガータイプの方にメリットが大きいクラブだと思います。
打ち込む必要もないですし、『横からはらう』イメージで打っていきたい方にも、すごく易しく感じられるのではないでしょうか?
球も拾いやすいと思いましたし、とてもイージーなクラブだと思いました。
これまでのパワートルネードも、すごく易しかった印象がありますが、今回のこの『6代目』はそれらの『トップレベル』といっていいくらい敷居が低くなって、易しくなっているのではないでしょうか?
こうやって球を打ちながら、『浮かない球』を打つほうが難しい・・・。と思えるほど、自然とよく上がっていきました。

『安定性』という点では、打出し方向を上手く取れれば、途中から大きく曲がる感じはしなかったですし、かなり『直進性』も高いような気がします。
しかし、私にはスペック的に難しく感じる部分があり、タイミングが取りづらくて、球筋がやや乱れてしまいました。
こういったクラブほど、全身で打っていかなくては・・・。と思うのですが、なかなか『足の感覚』を使っていくことができませんでした。
打ち込んでいくと、どうしてもタイミングがブレてしまい、それが球にも表れてしまっている感じがしました。

『飛距離性能』という点でも、私にはやや難しく感じる部分があったのですが、本来の性能は、かなり優れていると思いました。
昔から『スーパーハイテン』=『飛び』という印象が強いですが、今日もそのイメージ通りの高い飛距離性能を垣間見ることができました。
『ロフト19度』といえば、私の感覚では『2番アイアン』くらいなのですが、比べものにならないほど敷居も低くて打ちやすく、高弾道で飛距離を稼いでいきやすいクラブだと思いました。
昔からロングアイアンが苦手で、実戦でもレイアップを余儀なくされた方、易しく『200ヤード圏内』にボールを運んでいきたい方には、かなり心強い相棒となってくれるのではないでしょうか?
今回のスペックだと、どちらかというとベテランゴルファーの方にマッチしやすいところもあると思いますが、スペックを選べばより幅広い層に対応してくれる心強いクラブだと思います。

『操作性』という点では、なかなか『曲げよう』という発想には、正直なれませんでした。
このような、かなりのソフトスペックなクラブでは、あまり『冒険』はしたくないと思いました。
タイミングも取りづらかったですし、暴れないようにするだけで、今日は精いっぱいでした。
また違ったスペックに出会うことがあれば、是非試打してみたいと思いました。

何年振りかに出会った『パワートルネード』ですが、やはりいいクラブだな・・・。と思いました。
こういったユーティリティに出会うと、昔、一世を風靡した『リョービ ビガロスメディア』などを思い出します。
『ユーティリティ専用』といいますか、ユーティリティに特化したメーカーというのは、とても印象に残っています。
キャスコはユーティリティだけでなく、ドライバーやアイアンなどもありますが、やはりユーティリティの知名度は抜群だと思います。

こういったカッコいいクラブだと、いかにも敷居が高そう・・・。と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は決してそんなことはなく、かなり親しみやすいクラブだと思います。
先ほども書きましたが、ヒッタータイプの方には、合いづらいところもあると思いますが、スインガータイプの方には、かなり頼もしく感じられるクラブといっていいのではないでしょうか?
こういったクラブがキャディバッグに入っていると、ゴルフがすごく楽になるような気がします。
苦手をひとつ克服できるように思います。

ルールギリギリの大きさを持ち、ルールに定められた慣性モーメントギリギリのドライバーや、『ポケットキャビティ』『アンダーカットキャビティ』など、ドライバーやアイアンの『易しさ』はかなり進化しているのに対し、ユーティリティはどちらかというと、それほど進化していないような気もします。
しかし、昔から易しいユーティティが無かったわけでなくて、むしろたくさんあったような気もします。
ドライバーのように驚くようなクラブに出会うことは少ないですが、一昔前のユーティリティブームの頃を考えると、今は多少沈静化しているのかもしれません。
ただ、こういったクラブが火付け役となって、またユーティリティブームがやってくるのかもしれません。
まさに『歴史は繰り返す』といったところでしょうか?

ユーティリティを使いこなせるようになると、これまでの『空白の距離』をカバーできるので、余計なレイアップがなくなり、スコアメイクにおいて有利になることは間違いないと思います。
易しいユーティリティを使いたいけど、『顔の美しさ』や『抜けの良さ』を求めていきたい方にも、かなり魅力的に感じられるのではないでしょうか?
今日の私はなかなか使いこなすことができませんでしたが、また機会があれば、再びチャレンジしてみたいです。
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2010年03月11日
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キャスコ D-MAX PYRA ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ D-MAX PYRA ドライバー です。

シャフトは ELASTER D5400です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は48g、トルクは4.2、バランスはD0、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は290gです。

キャスコの新しいドライバーです。
あまり派手さはないですが、とても印象に残りやすく、センスのあるデザインだと思いました。
光沢があって、高級感を感じました。

角張ったソール形状が特徴的です。
店員さんの説明によると、このソール形状は『ダイヤカットシェイプ』というのだそうで、ソールを多面体化することによって、ヘッドの剛性を高めているのだそうです。
それによって、高い飛距離性能が実現されているのだそうです。
クラウン部分が角ばっていたら構えづらくなってしまいますが、このドライバーのようにソール部分だと構えた時に目に入らないので、こういった工夫はどんどんやって欲しいと思います。
『ヘッドの剛性を高める』ということは、ずいぶん昔から行われてきたことでした。
キャスコは、ずいぶん前から強度の強い『スーパーハイテン』を使ってきました。
メタル時代から、とても人気がありました。
すごくよく飛ぶ・・・。と評判になっていました。
『高反発』とか『トランポリン効果』を競う前は、『ヘッドの強度』とか『ヘッドの剛性』で競われていたことがありました。
ヘッドが硬いほうが、よく飛ぶのだろう・・・。と思っていた私は、そういったドライバーを次から次へと試していたことがあります。

クラウン部分を見ても品があり、落ち着いた感じのするヘッドです。
とてもシンプルなデザインです。
クラウンマークも特徴的で、センスの良さを感じました。

素振りをしてみると、見た目とはちょっと違っていて、かなり軽い感じがしました。
このセンスの良い外見から、もっとしっかりとした印象を持っていたのですが、意外とそうでもないのだと思いました。
軽さと軟らかさを強く感じました。
私にはやや合いづらいドライバーだと思ったので、念入りに素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみると、かなり構えづらい感じがしました。
はっきりとフェースが左を向いています。
これくらい左を向いていると、私ではどうすることもできない感じがするのですが、何とかチャレンジしてみよう・・・。と思いました。
『安堵感』を持って構えることが出来なくて、どちらかというと少し『焦り』を感じていました。
呼吸が浅くなっているのが解りました。
いいイメージを描いていくことが出来ずにワッグルの回数だけが増えていきました。
ヘッドがなかなか『据わらない』ので、自分のスタンスもとりづらく感じてしまいました。
アドレスを開始して時間が経てば経つほど、『ミスショット』の確率が増えてくることが経験上解っているので、体が硬直しないうちになるべく早く打とう・・・。と思いました。
左へ飛んでいくことを覚悟しながら、試打を開始しました。

『球のあがりやすさ』という点では、かなり高く球があがります。
このヘッド形状もそうですし、シャフトがよくしなってくれ、自然とボールを高く打ち出していくことが出来ました。
高くあがり過ぎる感じがしたのですが、これはスペックが私に合っていないのだから仕方ないことだと思いました。
聞くところによると、このドライバーは40m/s前後のヘッドスピードの方を対象としているのだそうで、そういった方々には、とてもいい感じで上がっていくのではないでしょうか?
よく見られる『高弾道ドライバー』だと思います。
キャリーがとてもよく伸びます。
滞空時間の長い球を打っていくことが出来ました。

『打感』は、まずまず・・・。といった感じがしました。
なかなかタイミングが合わず、打点もブレてしまったのですが、それでもそんなに嫌な感触は残りませんでした。
夢中になるような打感ではありませんでしたが、それほど大きな不満を感じることはありませんでした。

『音』は少し大きく感じられました。
もう少し抑え気味の音でもいいような気がしましたが、おそらくこういったタイプのドライバーを求めておられる方には、これくらいのほうが心地良く耳に届くのではないでしょうか?
大きめの音ではありますが、決して品のない音だとは思いませんでした。
スインガータイプの方には、とてもいい感じで打っていくことが出来るような気がします。

『安定性』という点では、ある意味とても高い・・・。と思いました。
私では『左方向一辺倒』の打球しか打つことが出来なかったのですが、その『曲がり幅』や『方向性』は比較的安定している感じがしました。
スライス系の球が出やすい方は、かなりいい感じでラインを出していかれるのではないでしょうか?
こういった『フックフェース』のドライバーが今でもたくさん発表されているところを見ると、やはり球をつかまえるには、こういった工夫が必要になってくるのだろうと思います。
フェースがかなり左を向いてはいますが、このほうが構えやすい・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
私はなかなか真っ直ぐなラインを描いていくことは出来なかったのですが、もっと練習を重ね、色々なタイプのドライバーに対応できる『懐の深さ』を身につけたいと思いました。

『操作性』という点では、なかなか難しく感じてしまいました。
やはりこういったタイプのドライバーは、あまり『操作性』を求めるべきではないのかもしれません。
勿論、決して低いとは思いませんでしたが、私はやや苦手に感じてしまいました。
右へ打ち出そうとすると、どうしても無意識に変な動作をしてしまい、『プッシュ系』の球も何球か出てしまいました。
なかなか思い通りにはいかない感じがしました。

『飛距離性能』という点でも、このヘッド形状やデザイン、シャフトのしなりの強さ・・・。などを見ても、本来はかなり優れていると思います。
私ではなかなかこのドライバーのいいところを引き出すことが出来なかったのですが、かなり多くの方にメリットをもたらしてくれる高性能ドライバーといっていいと思います。
昨年、私は D-MAX M.o.I というドライバーを試打して、あまりにもふがいない内容だったのをよく覚えています。
なので、今日はそのイメージを少しでも良くしようと思ったのですが、あまりいい結果は得られませんでした。
しかし、このドライバーが劣っているとは全く思いませんでした。
私がこのドライバーの性能の高さを上手く引き出せなかったのが、その大きな要因です。
違うスペックに出会うことがあれば、またチャレンジしてみたいと思いました。

キャスコといえば、やはり『パワートルネード』がとても有名ですし、最初に発売されてかなり月日が経ちますが、昔からとても人気が高いです。
非常に優れているユーティリティクラブです。
ドライバーには少し苦手意識も持っていますが、ユーティリティはとても打ちやすくて気に入っています。
この『PYRA』というドライバーは、見た目のカッコ良さから、もっと打ちやすい感じを予想していましたが、やや難しい印象が残りました。

キャスコのクラブとは他のメーカーと比べ、あまりお付き合いが無いのですが、『グローブ』だけは別で、昔から憧れの存在であり、何枚か大切に保管しています。
どのラウンドも大切ですが、特にいい結果を残したい試合などでは、『願掛け』の意味も込めて『キャスコ』のグローブを使うことがあります。
これまで、たくさんの嬉しい思い出があります。
どういうわけかキャスコのグローブを使うと、ラウンド中も大きなミスが出にくかったり、例え出たとしてもそれほど悪い結果にはつながらなかったり・・・・。といった、いい思い出がたくさんあります。
『幸運』を引き寄せてくれているグローブといっていいのかもしれません。
おそらく『ジンクス』のようなものだと思うのですが、キャスコのグローブを左手に付けると身が締まる思いがします。
今日はあまりいい内容の試打が出来なかったのですが、また違ったクラブも試してみたいです。
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2009年07月12日
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LEIOS ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは LEIOS ドライバー です。

シャフトはELASTER D4200です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は44g、トルクは5.7、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は291gです。

初めて手にする『LEIOS』のクラブです。
以前から存在だけは知っていたのですが、こうして実際に手にするのは初めてです。
新興メーカーのクラブなのかと思っていたのですが、『キャスコ』から発売されているのだそうです。
『LEIOS』とは、どんな意味なのだろう・・・・?と思い、辞書で調べてみたのですが載っていなくて
L・・・・LUXURIOUS (形容詞 贅沢な)
E・・・・ELEGANT (形容詞 上品、エレガント)
I ・・・・INTELLIGENT (形容詞 賢い)
O・・・・ONLY (形容詞 唯一、~のみ)
S・・・・SEXY (形容詞 セクシー、色っぽい)
という意味を組み合わせた『造語』なのだそうです。
すごく上手い言葉の組み合わせだと思いました。
『艶消し』な感じの『ソール』がたまりません。
今は、かなりきらびやかで、光沢のあるドライバーが多いですが、私はどちらかというと、こういった『艶消しタイプ』にいい思い出が多いせいか、しっくりきます。

素振りをしてみると、なかなかの『軽量感』です。
見た目はオーソドックスで、しっかりとした感じもあったのですが、『アスリートモデル』というよりは、やはりこのネーミングからもわかるように『富裕層』『エグゼクティブ世代』の方を対象としたドライバーなのだと思いました。
シャフトもよくしなりますし、ヘッドがよく走る感じがします。
私にはかなり軽いドライバーではありますが、気持ちよく振っていくことができました。

ボールを前にして構えてみると、かなり構えやすく感じました。
フェースも被っているようには見えませんでしたし、ヘッドが大きすぎないところがいいです。
このドライバーのヘッド体積は『410㎤』なのだそうで、最近のドライバーにしては、かなりの『小顔』です。
『460㎤』が今でも一番多いのだと思いますし、『440㎤』や『425㎤』もよく見かけるようになってきましたが、それでも『410㎤』というのは、かなり希(まれ)な部類だと思います。
この美しいブルーも、その『構えやすさ』を演出しているような気がします。
『マリンブルー』といいますか、南国の海の美しさを思い出しました。
これまでの『富裕層向け』のドライバーというのは、どちらかというとやや構えづらいものが多かったように思うのですが、このドライバーはとても構えやすいです。
このクラブのイメージ通り、『構えやすさ』という点でも『上品』な感じがします。
性能を追い過ぎるあまり、そのクラブのもつ『美しさ』を犠牲にしてしまっているクラブもよく見かけますが、このドライバーにはやはり『美しさの性能のうち』ということを教えてくれているような気がします。
試打を開始しました。

まず感じたのが、その『球のあがりやすさ』です。
最初に想像していたよりも、かなりボールがよく上がります。
『シャローヘッド全盛』ともいえる、最近の傾向においては、どちらかというと『ディープ・ヘッド』といえると思うのですが、それを感じさせない上がりやすさを持ったドライバーです。
勿論、『ロフト10.5度』ということもあるのだと思いますし、このシャフトがよくしなってくれ、球を押し上げてくれているような感じがしました。
1球目から、打った時に打球を目で追っていたのですが、どこに飛んでいったのか解らないくらいによく上がっていました。
最初がボールがよく見えなかったので、左右に大きく曲がってしまったのかな・・・・?と思っていたのですが、そうではなくて真っ直ぐ飛び、自分の予想以上の高弾道で飛んでいきました。
よく見かける『超低重心』『超シャローヘッド』『超深重心』ドライバーと、何ら変わらない弾道の高さです。
ボールを高く上げたいけど、薄っぺらいヘッドは嫌だ・・・・。もっと厚みのあるヘッドで飛ばしていきたい・・・・。と感じておられる方も多いと思いますので、このドライバーはそういった方々にすごくマッチしているのではないでしょうか?

『打感』という点でも、このクラブの上品なイメージに合う、とても品のある感触だと思いました。
『吸い付くような』とか『フェース面に球が乗っかる』という感じの病み付きになりそうな打感ではないのですが、嫌な衝撃がなく、適度な『柔らかさ』と『弾き感』を持っていて、変なクセのない打感だと思いました。
とても気持ちよく打っていくことができました。

このドライバーは『スーパーハイテン』が使われているのだそうで、その名前を聞くと、とても懐かしく感じてしまいます。
『SLEルール』が適用される、ちょっと前まで『高反発』がもてはやされていて、それは『フェースの厚み』を極力薄くして『トランポリン効果』を狙ったものでした。
『フェースが柔らかい方が飛ぶ』といった幻想まで持つようになってきました。
しかし、その『高反発』がもてはやされる前は、この『スーパーハイテン』がもてはやされていました。
その発想は全く逆で、『フェースの硬さ・強度』で飛ばすといったことがよく言われていました。
その頃、私も何度か試してみたことがあって、その頃は確かに手応えはあるし、飛距離もいいけど、もう少し柔らかい感じの方がいいな・・・・・。と思っていたことをよく覚えています。
寒い日で、調子が悪い日などは手首も痛めてしまいそうな時もありました。
しかし今日試打した、このドライバーはそのような嫌な感じが全くしませんでした。
ちょっと前までは、どのメーカーも『飛距離至上主義』といいますか、1ミリでも遠くへ飛ばすことばかりと競ってきたと思うのですが、『ルールの縛り』もあり、それもそろそろ限界点に近づきつつある昨今、こういった『フィーリング』という点も重視して開発を進めているのではないでしょうか?
『硬い』という感じは全くしませんでした。

『音』という点でも、この『ミラーフェース』なのに、とても落ち着いた音だと思いました。
決して甲高かったり、耳に響きそうな『爆音』はしません。
すごく品の良い音だと思います。
高い実力はもっていながらも決して出しゃばらない、『奥ゆかしさ』のようなものを感じます。
昔は『音で周りを圧倒する』といった風潮も多少あったのですが、逆に私は自分が大きな音を発してしまうと萎縮してしまい、周りに迷惑がかかっていないか心配になってしまいます。
練習どころではありません。
すぐにクラブをバックに入れて、他のクラブの練習をしたくなります。
しかし、このドライバーは全く周りが気にならず、自分のペースでしっかりと練習できる感じがしました。

『安定性』という点では、このスペックにしては、かなり高いものを感じました。
もう少し暴れる感じも予想していたのですが、思いの外ボールがまとまってくれ、途中から曲がり出すこともありませんでした。
『打ち出し方向』に沿って球は、真っ直ぐ飛んでいってくれる感じです。
見た目以上に『直進性』も高いのではないでしょうか?
私が『フッカー』で、しかも強く叩いていきたいタイプですので、そういった感じで無理に強く叩きすぎてしまうと、やはりボールはつかまりすぎたり、吹き上がり気味にも感じたのですが、これはスペックを変えればいいことだ・・・・。と思いました。
残念ながら、今日はこのスペックしか見あたらなかったのですが、今度もし別のスペックを見かけることがあればまた試してみたい・・・・。と思いました。

『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
『フック』『スライス』どちらも、とてもいい感じで打っていくことができました。
先ほども書きましたが、このドライバーは『フックフェース』ではないように見えたのですが、それでもすごく球がつかまりやすい印象を受けました。
右へすっぽ抜けたり、左へ引っかかりすぎたり・・・・。といった感じもしませんでした。
自分が精度の高いスイングをすれば、それに応じてくれるドライバーだと思いました。
『操作性』が高く、いわゆる『扱いやすいドライバー』だといえると思うのですが、最近の『ミスを容認し過ぎるドライバー』ではないと思いました。
かなり易しいドライバーではあるのですが、決して易しすぎず、自分のミスを気づかせてくれる感じに私は好感を持てました。

『飛距離性能』という点では、この『高弾道』『弾きの強さ』から、とても高いものを持ったドライバーだと思います。
この軽量感ではありますが、気持ちよく振り切っていくことができましたし、それが『飛距離』や『方向性』にもつながっているような気がします。
最近では『45インチ』も、少し『短尺』と感じてしまうほど、今では45インチオーバー』がまかり通っている『軽量ドライバー』ですが、このドライバーはきちんと『45インチ』を維持しているのがとてもいいと思いました。
このスペックでは、正直いいまして私にはいささか難しく感じる部分もあったのですが、それでも全く嫌な感じはしません。
このドライバーはヘッドスピード『35m/s』以上から対応しているそうなので、その範囲におられる方々には、とても大きな恩恵をもたらしてくれるドライバーだといってもいいのではないでしょうか?

全体的にこのドライバーは、とてもバランスのとれた高性能ドライバーだと思いました。
派手すぎず、かといって地味でもない、このセンスの良いデザインに好感をもてましたし、メーカーの自信の表れなのではないでしょうか?
『メイドインジャパン』なのだそうで、国産ドライバーの美しさや信頼性を感じることができます。
パワーを持て余している『ハードヒッター』の方や、『ヤングゴルファー』の方には、この『軽さ』『シャフトの軟らかさ・トルク量』などから、ちょっと合いにくいかもしれませんが、上品で高い技術をもった『エグゼクティブゴルファー』の方には、まさにピッタリだと思いました。
今日、このドライバーを試打していて、以前試打したこともある『TOURSTAGE EXE』を思い出したのですが、同じような匂いをもったドライバーです。
『基本性能の高さ』はもとより、クラブに『美しさ』を求めておられる方にはとてもいいのではないでしょうか?
『スーパーハイテン』とは『キャスコ』の得意とするところだと思いますが、これまでのキャスコのイメージとはまた違った、とても雰囲気の違うドライバーです。
キャスコは『パワートルネード』があまりにも有名ですが、こうした素晴らしいドライバーを作ってくれると、これまで以上にファンが増えていくだろう・・・・。と思いました。