エポン
2023年05月26日
EPON Tour Wedge type M

先日、以前試打したことのある、エポンのウェッジをアプローチ練習場とバンカー練習場で試打しました。
試打クラブは EPON Tour Wedge type M です。

シャフトは K'S-wedge HW120 です。
ロフトは56度、クラブ長さは34.75インチ、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は467g です。

とても美しいウェッジで、見ているだけで心が和みますね。
エポンのクラブを手にしているというだけで、気合いも入ります。
以前試打したウェッジはロフトが58度でしたが、今回は56度です。
サンドウェッジは58度の人気が高いですが、私は56度が最強ではないか?と思っています。
それはPWやAWなど他のウェッジとのロフトピッチの関係もありますし、56度は58度ほどのシビアさが無く、簡単だからです。
たった2度・・・。と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その2度が大きな違いとなって表れます。
56度は『面』で運べますが、58度はもっと狭まって『点』で運ばなければならず、意外とシビアなものです。


どの角度から見ても美しいです。

シンプルなフラットバック形状で、見ているだけでワクワクします。

トップラインの幅も、いい感じです。

ソール幅は少し広く見えましたが、今はこれくらいが普通といっていいように思います。

ソールは平らに近いですが、微妙に丸みを帯びています。

適度にネックの長さがあるのがいいですね。
私には『勇気をもらえる長さ』に見えます。
何故かというと、これくらい長さがあると、スピンが掛かりやすいと経験から分かっているからです。
ショートネックがダメというわけではないですが、やはりロングである程度重心が高いほうが有利だと思います。

リーディングエッジは、軽く『面取り』されている程度です。

トレーリングエッジのほうが明らかに大きく削られていて、こういったことは他のメーカーのウェッジでも見られるようになりました。
開いて構えやすいというのと、開いたときの抜けの良さをイメージします。

フェース面にはミーリングがあり、過去にも何度か見てきました。
ちょっと独特なタイプで、指で触れてみても、結構ザラザラしています。
滑らかさのあるザラザラ感・・・。といったらいいでしょうか?
エポンはミーリングまで綺麗なんだな・・・。と改めて思いました。

エポンのグリップはとてもカッコ良くて好きなのですが、バックライン有りなのがちょっと不満でした。
ウェッジはフェースを回して使うので、グリップはバックライン無しのほうがいいと私は思います。
ただ、気になるほどではないのですが・・・。

さすがの構え感です。
安定の構え感といったほうがいいかもしれません。
『据わり』がいいというだけでなく、心の安定をもたらしてくれる美顔です。
私が顔にこだわるのは、失敗の原因をクラブに求めたくないからです。
もちろんイメージの出しやすさなども影響してくるのですが、ミスしたのをクラブのせいにしてはキリがないですし、したくありません。
それはビギナーの頃からもっている私の考えです。
成功したときは、『クラブとの共同作業』。
ミスしたときは、『全て自分の責任』と私は思っています。
だから、クラブの顔にこだわりがあるのですが、その点、このウェッジは素晴らしいです。
ミスするイメージが全く湧いてこないですし、いいイメージが色濃く浮かんで消えません。

アプローチの場面ではフェースを開いて使うことが多いので、こうして構えてみましたが、とてもいい感じです。
ボールがフワッと宙を舞う数秒後の姿がイメージできます。
ボールに羽を生えさせるのはウェッジの役目だと思いますが、それがとても良く出来ています。
引っ張ってカットに打っていくか・・・。それとも真っ直ぐ振り抜いていくか・・・。
どちらも成功のイメージしか浮かびません。
ロフトが寝ているウェッジはアイアンと違って、少し開いて『カットめ』に打つほうがラインを出しやすいですが、このウェッジもまさにそんな感じです。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。
球持ちもいいですし、ガツーンとくる感じが無くて、柔らかく、そしてゆっくりと送り出していけます。

フェースの開閉を使いやすいので、操作性はとても高いです。
ボールとのタッチもそうですが、『芝とのタッチ』を楽しむことができました。

距離感も合わせやすく、とても安定しています。
それはこのウェッジの性能もあるのですが、装着されているシャフトの影響もすごく大きいです。

K'S-wedge HW120というシャフトは、かなりハイレベルなシャフトだということが肌で感じられました。
ブレずに安定していて、こちらのイメージを忠実にヘッドに伝えてくれるシャフトです。
何球か球を運びながら、かなり誤差の小さいシャフトだな・・・。と感じました。
すごく重たいとか、硬いという印象はないのですが、いい意味で『無』になってくれる存在といいますか、完全に『黒子』に徹してくれているように感じました。
舞台演劇で、ヘッドが演者だとしたら、シャフトは演者でありながら、黒子の役目も果たす二役も担っています。
クラブはヘッドが大事だけど、つくづくシャフトだな・・・。と実感しました。
私は今、アイアンやウェッジのシャフトは全てDGで揃えているのですが、やはり島田ゴルフ製作所のシャフトは魅力的ですし、リシャフトしてみる価値は充分あるな・・・。と思いました。
DGも高性能ですが、このK'S-wedge HW120にしたら、もっと精度を上げられ、ミスしてもそれが大きなミスにはつながりにくいように感じました。
私はゴルフを始めたときからDGで、それが今も続いていますし、おそらくDGでゴルフライフを終えるだろうと思っていたのですが、今は素晴らしいシャフトがたくさんあります。
モーダスもそうですし、このシャフトにはかなり惹かれていて、私の好みです。
ウェッジ好き・アプローチ好きの私は断言できます。
このシャフトは素晴らしいと。

普段はなかなかできないのですが、今回はバンカーでも試していいということだったので、何球か試させてもらいました。
ウェッジはあらゆるシーンにおいて活躍しますが、バンカーに来ると一際輝きを増すように感じられるのは私だけでしょうか?

バンカーでもいい仕事をしてくれました。
私はバンカーで、砂を薄くとりたいタイプです。
もちろん、それはライがいいときに限るのですが、できれば薄く取ってスピンを掛けたいですし、距離感も出していきたいです。
エクスプロージョンでは、それがどうも上手くいかず、アバウトなところも多いです。
高さを出していくときも、エクスプロージョンよりも、やや薄めに砂をとっていったほうが易しく感じます。
バンカーは脱出が最優先で距離感は二の次・・・。とよく言われますし、私もその通りだと思いますが、曖昧さがエクスプロージョンよりも少ない分だけ、薄くカットに打っていったほうが私には合っています。
しかし、これは人によって感じ方も大きく違ってくるので、エクスプロージョンのほうがいいという方もたくさんいらっしゃると思います。
このウェッジはバンスが跳ねすぎず、スパッと砂を切っていくことができたのがとても良いところです。
試打後の感想

エポンのクラブというだけでテンションが上がりまくりなのに、大好きなアプローチやバンカーで楽しい時間を過ごすことができました。
いろいろな物が組み合わさった、『ハイテクタイプ』もいいですが、私はやはり『鉄を楽しむ』ことができる、ベーシックなウェッジが好きです。
何だか、とても贅沢な時間を過ごすことができたな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年05月19日
EPON EF-02I AW

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON EF-02I の AW です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは49度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は94.5g、バランスはD0.5、トルクは1.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は438.5g です。

黒染めがカッコいい、エポンのアプローチウェッジです。
アプローチウェッジを試打する機会はなかなか無いので、とても嬉しく、そしてテンションもあがります。
単なる黒染めではなく、『Diamond-Like Carbon』仕上げとなっていて、耐摩耗性・低摩擦性に優れているのだそうです。
こういった美と耐久性ということを同時に実現させているのがエポンらしいな・・・。と思いました。

エポンのウェッジはシンプルなものが多い印象ですが、このウェッジにはいろいろな工夫が見られます。

まずは、このトゥ側にある、ウェイトが2つのウェイトです。
重さは分かりませんが、フェース中央よりもトゥ側でヒットする方は多いので、このウェイトはとても理にかなっているのではないでしょうか?
トゥ側にミスヒットするとインパクトの瞬間、ヘッドが当たり負けしてブレてしまうことがありますが、ウェイトがあることで、それが軽減されそうです。


先日試打した7番アイアン同様、バックフェースにはカーボンのような模様が見られます。
カーボンが貼り付けられているのでしょうか?
そして、これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?

彫りはそれほど深くないですが、一応キャビティタイプのウェッジといっていいと思います。

トップラインはトゥ側がヒール側に比べ、かなり厚くなっています。
やはりトゥ側に重心をもってきているのでしょうか?

ネックの長さは標準的で、ロングというほどではありません。

ホーゼルには『FORGED』の刻印があります。
エポンのフォージドということで、さらに好感度が上がりました。

ソール幅は標準的です。
このソールを見ても、やはり美しいな・・・。と思いました。

ソールは全体的に丸みを帯びていて、とても綺麗です。
自然な『滑り』をイメージさせるソール形状で、好感が持てます。

リーディングエッジは大きく削られているということはなく、ソール全体が丸みを帯びています。

トレーリングエッジも同様です。
こういったところを見ると、AWはウェッジでありながら、アイアンの要素も色濃く残っている印象があります。

フェース面にミーリングはなく、とてもシンプルで綺麗です。
このフェース面だけを見ても、アイアンやウェッジに力を入れているメーカーと、そうでないメーカーが見分けられますが、エポンは前者です。
エポンのクラブにチープさは似合いません。

スコアラインの一番下が白く塗られています。
これによって、アライメントの精度があがるという方は多いのではないでしょうか?
私はこの工夫は不要ですが、多くのメーカーが採用しているということは、それだけニーズがあるのだと思います。

装着されているグリップは、これまで試打したクラブと同じ、エポンオリジナルグリップです。
EPONのロゴが入っているので、テンションもあがります。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じではありますが、トップラインが全体的に丸いので、ここがもうちょっと直線的だといいな・・・。と思いました。
少しグースが利いていますが、気になるほどではありません。
私はグースネックが苦手で、グースの強いウェッジだと拾いづらそうな感じがしますし、ダフるか逆にトップするイメージが湧いてくるのですが、このウェッジはそれほどきつくないので、普通に打っていけそうです。
黒染めの効果なのでしょうか?
このシブくて落ち着いた感じがたまりません。

フェースを開いて構えてみたのですが、まずまずです。
少しヒールがあたる感じがしましたが、AWはSWほど大きく開いて構えることは少ないですし、あまり気にする必要はないのかもしれません。
それでも私は結構開いて使うことが多いので、もしマイクラブであれば、少し削ると思います。
試打を開始しました

『打感』はソフトで好感が持てました。
外観の美しさとマッチしたグッドフィーリングです。

球はあがりやすくて、イメージも出しやすいです。
少しグースが利いていて、日本のメーカーに多いタイプなので、ジャパニーズウェッジの易しさを感じました。

スピン性能はなかなか良くて、ボールの乗りもいいです。
強烈なスピンが効いてギュッと止まるというよりは、安定したスピンでキャリーとランを計算しやすいと感じました。
SWではなく、AWをピッチショットで使っておられる方はたくさんいらっしゃると思います。
SWはロフトが寝過ぎているので、結構シビアなところもありますし、技術も要求されますが、AWは少し立っていて易しさがアップします。
カップまでの距離が近ければ近いほど、ロフトの立ったクラブのほうが易しくなりますし、ボールを飛ばすにはロフトが立っているほうが有利で、まるで真逆のような場面で同じことがいえるのがゴルフの不思議なところです。
ロフトが49度ということで、私の感覚ではAWというよりはPWに近い印象をもちました。
PW=48度
AW=52度が、私の感覚です。
最近はアイアンのロフトが立っているので、ウェッジのロフトバリエーションが豊富になりました。

『安定性』は高いです。
トゥ側のウェイトが効いているのか、ヘッドがブレにくいです。
トゥ側でヒットしておられる方はたくさんいらっしゃると思いますが、当たり負けすることなく、またコスり球にもなりにくいウェッジだと思います。
ただ易しいというだけでなく、『美しさ』も兼ね備えているのが大きなポイントです。

操作性は、なかなかいい感じです。
整った顔と、扱いやすいソール形状のおかげで、いろいろな球を打つことができました。
オートマ系の大らかさがありながら、いざというときはマニュアル系の顔ももつ、オールマイティなウェッジです。

『距離感』も出しやすくて好感が持てます。
グリーン周りのアプローチもいいですし、AWは『100Y以内』を完璧に狙っていくクラブなので、その距離感も合わせやすいです。
100Yを打つには普通にもっていたら少しオーバーしてしまったので、少し短く持って、スイング弧を小さくしてコントロールして打っていったのですが、いい感じで合わせていくことができました。
打感がいいので、タッチを出しやすいのがいいです。
試打後の感想

今はウェッジが別売りとなっているのが当たり前となってきました。
SWだけでなく、AWやPWもアイアンとは別のメーカーや、同じメーカーでも違うモデルを使っている・・・。という方は少なくないのではないでしょうか?

しかし、セッティングの面で理想をいえば、やはり同じメーカーの同じモデルを使うのがベストだと思います。
それを無くし、ウェッジに特別感を出させたのは、やはりフォーティーンのMT28が出現してからではないでしょうか?
当時はまだ角溝が禁止されていませんでしたし、ノーメッキも流行っていて、ウェッジだけは別メーカーという流れが一気に加速していきました。

もちろんそれ以前にも別メーカーのウェッジを使うことはありましたが、それが大きな動きとなったのは、MT28がきっかけだと思います。
時代を作ったウェッジといっても過言ではありません。

しかしウェッジだけ違うメーカーにしたからといって、ゴルフが良くなるかは、また別問題です。
『顔の流れ』が重要だからです。
アイアンの顔と同じ流れのウェッジを使うべきだと私は思います。
人によっては、アイアンはグースのきついモデルを使っているけど、ウェッジはストレートで小ぶりという方がいらっしゃいます。
またその逆のパターンもあります。
もちろん、その人の感性によるもので、それでいいのであれば全く問題ないのですが、多くの方には合っていないのではないでしょうか?

そういう意味でも、EPON EF-02I を使っておられる方には、AWをこのまま使っていただきたいな・・・。と思いました。
見た目カッコいいウェッジですが、気難しさは全くなく、むしろかなり親しみやすいウェッジになっています。
先ほども書きましたがウェッジをフェースセンターではなく、トゥ寄りで打っておられる方はたくさんいらっしゃると思います。
そういった方々には、とても扱いやすいウェッジなのは間違いありません。

とてもイージーなウェッジでありながら、EPONらしい美しさがあり、打っていて楽しくなるウェッジです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年05月17日
EPON AF-306 アイアン & EPON AF-506 アイアン

<左>AF-506 <右>AF-306
先日、この2本のエポンアイアンを打ち比べました。
打ち比べたアイアンは AF-306 と AF-506 です。

シャフトは どちらも N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。

両方とも、EPONオリジナルグリップで、テンションも上がります。
<左>AF-506 のスペック
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2.5、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は429.5g です。
<右>AF-306 のスペック
ロフトは32度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD1.5、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は428g です。

<左>AF-506 <右>AF-306
EPONの傑作アイアンの打ち比べです。
どちらもタイプは違うものの、お互いの個性が光り、好感を持っています。

<左>AF-506 <右>AF-306
彫りの深さは、明らかに506です。

<左>AF-506 <右>AF-306
トップラインは少しだけ506のほうが厚く見えますが、これは微差です。

<左>AF-506 <右>AF-306
どちらもいい顔をしていますが、306を選びます。

<左>AF-506 <右>AF-306
ソール幅は、少し506のほうがワイドです。

<左>AF-506 <右>AF-306
ネックは少し306のほうが長く、こうして見ると506のほうがあらゆる面で低重心なのが分かります。

AF-306

AF-506
どちらもいい顔をしていて、とても構えやすいです。
試打を開始しました。

<左>AF-506 <右>AF-306
『打感』は306のほうがソフトで好感が持てます。

<左>AF-506 <右>AF-306
『安定性』は506です。

<左>AF-506 <右>AF-306
『飛距離性能も』506のほうが少し飛びます。

<左>AF-506 <右>AF-306
操作性は少し306のほうが勝ります。
506は安定性のほうが勝ってしまい、いい意味で鈍感さを感じました。

<左>AF-506 <右>AF-306
両方ともタイプが違いますが、共通しているのは『美しい』ということです。
EPONのアイアンはやはりいいな・・・。と思いました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年05月15日
EPON AF-956

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-956 です。

シャフトは Tour AD HY-75 です。
ロフトは22度、クラブ長さは40インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は78g、バランスはD2、トルクは3.1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は358.5g です。

EPONの美しいユーティリティです。
ドライバーやフェアウェイウッドもいいですが、このユーティリティも質感が良く、さすがEPONだな・・・。と思いました。

大きさは標準的で、奇をてらったところは見られません。

ソールには大きなウェイトがひとつ配置されています。
数字が刻印されていないので重さは分からないですし、おそらく交換するタイプではないのではないでしょうか?
これだけ大きく、そしてこの位置に配置されているということで、重心の低さと深さがあるように見えます。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『1』のポジションです。
他には、

3

5

7があります。

ユーティリティとしては、平均的な厚みです。
私は直打ちするクラブは全て、アイアンのようにダウンブローで打っていきたいので、これくらい厚みがあるほうが易しそうに見えます。
シャロー過ぎると、かなりシビアに感じるので、コースではあまり使いたくありません。

フェース面はシンプルでとても綺麗です。
この綺麗さがEPONらしい特徴といえます。

EPONらしく美顔です。
最近のユーティリティ(ハイブリッド)で、ここまで美顔なのはちょっと記憶がありません。
この美顔だけで、一気に購買意欲が刺激されました。

カーボンクラウンではないようです。
そしてフラットではなく、このように出っ張りのようなものがあります。
クラブによっては、クラウンが溝になっているものもあり、このクラブとは真逆ともいえますが、どれがベストなのか、私には分かりません。

シャフトがしっかりして振りやすいので好感を持ちました。
これくらいしっかりしていたら、『ウッドテイスト』ではなく、『アイアンテイスト』で打っていけそうです。

とても構えやすいです。
この美しい顔を見ていると、『美は正義』だと実感します。
どのクラブにも言えることですが、まずは顔が良くないと始まりません。
こうして構えてみて、『薄さ』ではなく、『厚み』を感じさせるところも良いです。
逆に、この厚み感が『球をあげるイメージ』につながりにくく、親近感をもたれない方がいらっしゃるかもしれません。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。

『音』は、おとなしめの金属音で好感が持てます。
EPONらしい音だな・・・。と思いました。

球はよくあがってくれました。
整った顔で厚みもあるので、打つ前はもっとハードなタイプかと思っていましたが違いました。
ソールにあるウェイトがよく効いているのは間違いありません。

『安定性』は普通です。
普通といっても、それは今のハイレベルなハイブリッドの中で普通ということであり、充分な安定感があり、特別変な打ち方をしない限り、大きなミスにはつながりにくいような気がします。
しかし、それはこの『小顔』が受け入れられる方に限りますが・・・。

『飛距離性能』は高いです。
弾道が高く、強い球を打たせてくれました。
ヒッター向けなのは間違いありません。

『操作性』はいい感じです。
オートマ系の大らかさがありながら、左右にも曲げることができました。
見た目はマニュアルタイプのようですが、実際に打ってみると、ややオートマ系のほうが強い感じがします。
『操れる安定感』といったところでしょうか?
試打後の感想

試打していて、とても楽しく、あっという間に時間が過ぎました。

外見が美しく、質感も良く、おまけに男前。
さらにいえば、打感や音も良く、感性に訴えかけるユーティリティといっていいと思います。

『飛距離性能』や『安定性』『あがりやすさ』など、性能のバランスがとれているのも、このクラブの特長です。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年05月03日
EPON Tour Wedge type S

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON Tour Wedge type S です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 WEDGE 125 です。
ロフトは58度、クラブ長さは34.75インチ、バランスはD3.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は475g です。

EPONのシンプルでカッコいいウェッジです。
EPONはドライバーやFW・アイアンなどが素晴らしいですが、ウェッジも秀作揃いなので、こうして試打できることが嬉しくてたまりません。

トゥ側にある、この控えめなEPONマークが可愛らしいです。
先日試打した『L』は赤いEPONマークでしたが、このSは黒です。

この無駄の無い、シンプルな形状に、思わず笑みがこぼれます。

フラットバックが美しくて見とれてしまいました。
今は複合素材であったり、バックフェースにいろいろな工夫がされているウェッジが多く、このようなシンプルなタイプは珍しいかもしれません。
しかし、私はこの『ワンピース感』に魅力を感じます。
何と言いますか、『足し算』的な要素があるからなのかもしれません。
クラブは必要最低限のものだけが備わっていて、あとはプレイヤーがそれに『肉付け』していく感覚・・・。といったらいいでしょうか?
逆にいろいろな物が付きすぎたクラブだと、それが邪魔で、逆に減らしていかなればならない・・・。という『引き算』のように感じるものもあります。
これはどちらが正解というものではなく、プレイヤーの好みによって分けるべきなのかもしれませんが、私は『足し算』が好きです。
初対面のときよりも、使っていけばいくだけ相通ずるものが構築されていき、プレイヤーの感覚をクラブに染みこませていけるクラブに魅力を感じます。
今はまるで『反発』するかのようなクラブも少なくありません。

トップラインの厚みは標準的で、いい雰囲気があります。
クラブ全体を見て『美醜』があるとするならば、その一部であるトップラインにも当然あって、このウェッジh『美』です。

ソール幅は標準的です。
こうして見ても、このウェッジのソールが、かなり丸みを帯びているのが分かります。

バンスも結構利いています。

リーディングエッジも丸みを帯びていて、抜けが良さそうです。

ネックは適度な長さがあって、好感が持てます。

ホーゼルには『FORGED』の刻印がありました。
フォージドは多くのメーカーに見られますが、EPONのフォージドなので、特別な感じもします。

フェース面には特殊なミーリングがされていて、これは以前見たことがあります。
一口にミーリングといっても、あまり手が掛かっていないようなものもあれば、かなり手が込んでいるものもあり、このウェッジは後者です。

EPONのロゴが貼ったオリジナルグリップはお馴染みです。
バックラインがあるのが少し気になります。
フェースを回して使うことの多いウェッジはバックライン無しのほうがいいと思うのですが、これも人の好みが大きいので一概にはいえません。
このグリップはバックラインがありますが、それほど極端なバックラインではないので、邪魔に感じるほどではありません。
このままでも問題は無いが、できればないほうが・・・。といったレベルです。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
構えづらくなく、普通に構えられますが、見とれるような美顔ではありません。
グースネックではないけど、微妙に丸みを帯びたネック。
リーディングエッジの微妙な丸み。
ヒール部分は幅広で、ややボテッとしていて・・・。
ちょっと『もったり』した感じです。
洋顔ではなく、和顔ですが、もうちょっと顔の見せ方があるんじゃないか・・・?と思いました。

『フェースの開きやすさ』は普通ですが、もし私が使うなら迷わず削ります。
すごく邪魔になるというほどではないのですが、このままだと『跳ねる』イメージが強く出てしまい、ちょっと苦手です。
ハイバンスを好まれる方には、合いやすい『接地の仕方』なんだろうな・・・。と思いました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。
予想していた通りのグッドフィーリングで、『球持ち』も最高で好感が持てます。

『球のあがりやすさ』という点では標準的で、特に変わったところはありません。

スピンはよく利いてくれました。
強烈なスピンが掛かる『激スピン』タイプではなく、安定した高スピンが得られる『適スピン』タイプのウェッジです。

『安定性』は普通ですが、特別難しいということもなく、ラインを出しやすくていい感じです。

『距離感』も出しやすく、難しく感じるところはありません。

構えたときは、少し大らかそうな印象をもったので、オートマチックに近い感じかと思っていましたが、それほどでもなく、フェースも開閉して使うことができましたし、懐の深さを感じました。
ただ先ほども書きましたが、私の好みとしては、もう少しソールを削ったほうが、もっと扱いやすくなったような気がします。
試打後の感想

EPONらしく、美しくてシンプルなウェッジです。

軟鉄の質感も良く、目で楽しませてもらいました。

顔がちょっと予想と違い、好みからは少し外れているのですが、それでも大きな不満はありません。

この丸っこい顔とバンスの利きを好まれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ユーザーの好みに合わせて、いろいろなタイプを用意しているようです。

これからもEPONには目が離せません。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月30日
EPON EF-02D HT ドライバー

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON EF-02D HT ドライバー です。

シャフトは DEAD OR ALIVE 亞 A45 です。
ロフトは12度、クラブ長さは44.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は48g、バランスはC9、トルクは6.0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は298g です。

EPONの高級感溢れる『黒染め』ドライバーです。
以前、EPON EF-02D ドライバーを試打しましたが、その姉妹モデルであることは明らかです。
こうして見ていても、その違いが分かりません。

ラージサイズでシャロー感の強いヘッドですが、形は崩れていなくて高級感があります。
この質感の良さは『EPONならでは』といったところでしょうか?
質感が良くないとテンションが下がってしまいますが、今日は爆上がりです。

ヒール側

トゥ側
EPON EF-02D ドライバー同様、このドライバーの特徴といえば、やはりこのウェイトです。
ヒール側とトゥ側にそれぞれ2つずつ配置されています。
数字が刻印されていないので、重さは分かりません。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されていて、EPON EF-02Dも同じシステムが採用されていました。

試打するのは、この『7』のポジションです。

1

3

5
他には1・3・5があります。

HTという文字があり、これは過去にもEPONのクラブで出会ったことがあり、ロフトが寝ているタイプであることが分かります。
これは『High Trajectory』の略で、『高弾道』という意味なのだということを、以前知人から教えてもらいました。

ソールにある、この大きな溝も特徴的です。

溝の深さも変わりません。

綺麗なフェース面も同じです。

形の整った、高級感のあるシャローヘッドです。

顔の印象も変わりません。
すごく柔和な印象です。

カーボンクラウンなのも一緒で、違いが見つけられません。
ロフト以外は全て同じなのかもしれません。

控えめなクラウンマークです。
以前も書きましたが、ここはEPONマークの『e』でもいいのではないでしょうか?

滑りにくく、ドライバーには適したグリップが挿してあります。

これまでヘッドの共通点ばかり目立ちましたが、『振り感』は明らかに違います。

装着されているシャフトが大きく関係しているのは間違いありません。
この『亞 A45 Flex-R by EPON』というシャフトはかなりの軽量で走り感があります。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
丸っこい顔で、愛嬌があります。
ロフト12度ということですが、フェースの見え方に違和感はありません。
普段、これくらいのロフトをよく目にしているからだと思います。
12度らしくフェース面がよく見え、球があがりやすそうです。
クセのない顔で、方向性への不安はありません。
試打を開始しました

『打感』はとても良く、適度にしっかりしていながら、硬くなく、心地よい感触が残りました。

小気味良い音で、とてもいい感じです。
気持ちよく振り抜いていくことができました。

球はとてもあがりやすくて、タフさは全くありません。
ロフトが12度ということは、ドライバーのロフトでもあり、ブラッシーにかなり近い感じがします。
パーシモンの頃は12度のドライバーなんて、たくさんありましたし、むしろ主流といえるほどでした。
それがいつの間にかロフトが立つようになり、10度未満の一桁ロフトが増えてきました。
それはやはり『木』から『金属』へと素材が大きく変わったことが大きいように思います。
このドライバーの弾道は高いですが、『上がって終わり』という弱々しい弾道ではありません。
初速が速く、球の伸び』があります。
『押しの利いた高弾道』という表現がピッタリだな・・・。と弾道を目で追いながら思いました。

『安定性』は高く、シビアさは全く感じません。
『点』ではなく、『面』で運んでいけるドライバーです。
あくまでも感覚的にですが、フェース面の約半分くらいがスイートエリアなのではないかな?と思えるほどの高い寛容さを感じましたが、それはロフトが寝ていることも大きく関係していると思います。
これまで『当たり負け』するようなドライバーにたくさん出会ってきましたが、このドライバーは当たり負けせず、ボールを力強く弾き飛ばしていくことができました。

『飛距離性能』は高く、ポテンシャルの高さを感じました。
しかも、そのビッグドライブを高確率で実現できるところが凄いです。
弾道がかなり高いので、もう少し低く抑えたほうが飛ぶように感じたのですが、この高弾道がちょうどいいという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、普通です。
とにかくよく走るといいますか動くシャフトなので、あまり極端なことをしないほうがいいように感じました。
ヘッド自体もどちらかといえば『オートマ系』なので、この特長を活かしたほうがいと思います。
試打後の感想

ヘッドにいろいろな工夫が見られ、いわゆる『高機能性』ドライバーですが、美観が全く損なわれていません。
むしろ、かなり高級感があって所有欲を満たしてくれます。

私はどちらかというとAF-106のようなシンプルなヘッドが好きなのですが、複数のウェイトが配置されたり調整システムが搭載されたりするドライバーのほうが好きだという方には、魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?

カッコ良くて親しみやすく、打っていて楽しいドライバーです。
ロフト12度だから『寝過ぎ』と思われる方もいらっしゃると思いますが、実際に打ってみると、そんなマイナスは感じません。
むしろ程よい高さでちょうどいい・・・。という方は多いような気がします。
この弾道を見ながら、いかにこれまで12度前後のドライバーが『違うロフト(表示ロフト)』で流通していたか・・・。ということが分かります。

イージー系だと質感がもうひとつだったり、フィーリングが良くなかったり・・・。といったことがこれまでもたくさんありましたが、このドライバーは違います。
質感が良く、打感や音も素晴らしいので、打っていて楽しくなります。
ハードなドライバーではないので、気楽に打っていける・・・。というところも、このドライバーの長所です。

このドライバーのおかげで、楽しい試打ができました。
早速友人たちにも勧めてみようと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月27日
EPON Tour Wedge type L

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON Tour Wedge type L です。

シャフトは 島田ゴルフ製作所 K's-wedge NW110 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は457.5g です。

EPONのシンプルで美しいウェッジです。
最近はウェッジもアイアンのようにデザインが複雑化したものが多くなりましたが、私はどちらかというとシンプルなデザインが好きなので、このウェッジは好感が持てます。
バックフェースが複雑なハイテクタイプも凄いな・・・。と思うのですが、このウェッジのようにシンプルなタイプは、プレイヤーの感覚を大切にしてくれているようで魅力を感じます。

トゥ側にある、この赤いEPONマークがとても可愛らしいです。
メーカーによっては中央付近にドーンと大きくマークを目立たせてあるものもありますが、このウェッジはすごく控えめで、それが逆にインパクトがあります。

シンプルなフラットバック構造です。
これ以上シンプルな形状はありません。

トップラインの厚みは標準です。

ソール幅は58度のウェッジとしては普通だと思いますが、ワイドソールを普段から使っておられる方は少し狭く見えるかもしれません。

ネックの長さも標準的で、少しグースです。
こうして見ると、バンスが結構利いていながらも、トレーリングエッジが大きく削られているのが分かります。

フェース面にミーリングは無く、普通ですが、こうして見ていて、とても綺麗だな・・・。と思いました。
今は殆どのウェッジやアイアンが『スタンプ式』で、このウェッジもそのようになっていますが、スコアラインのエッジがしっかり利いていてメリハリがあります。
ここの部分の手間を惜しめば、チープでみすぼらしいスコアラインになってしまいますが、このウェッジにはそれがありません。
こういうところが、さすがEPONだな・・・。と感心しました。
指で触ってみたのですが、それほどザラザラ感は無く、普通です。

標準的な『和風』の顔をしています。
グースが利いていて、私の感覚では『遅れて入ってくる』タイプです。
ストレートだと、ヘッドが入るタイミングをボールが浮き始めるタイミングがしっかりと合致しているのですが、グースはそれが少し遅れます。
そこがいいんだよ・・・。と、グースを愛用しておられる方はおっしゃると思うのですが、私はなかなか馴染めません。
なので、グースよりもストレートタイプのほうが易しく感じるのですが、これはどちらがいいというものではなく、自分に合ったほうを選択すべきだと思います。
このウェッジはグースが少し利いていますが、強いグースではないので、『セミグース』といっていいと思います。

EPONのロゴが入った、このグリップがとてもオシャレです。
これを見るだけで、自然とテンションがあがります。
EPONファンにはたまらないですね。

変なクセが無く、構えやすいです。
どちらかといえば、『マニュアル顔』ではなく、『オートマチック顔』で、大らかそうな雰囲気を醸し出しています。
小顔というよりは、セミラージといったほうがいいでしょうか?
少し大きく見えました。
トップラインの丸さが少し目立ちますが、これまでもよく見られましたし、オーソドックスタイプといっていいと思います。
あくまでも私の好みとしては、もう少し小ぶりでシャープな顔が好きですが、このようなタイプもたくさん経験していますし、苦手意識などはありません。
昔からこのような顔は多く見られましたが、特に印象深いのが『J’s』などのBSウェッジです。
今のBSはストレートタイプが多くなりましたが、BSは、このような顔がたくさんありました。
『J’s』や『MTN』はウェッジも大人気で、私の周りでも使っておられる方がたくさんいらっしゃいましたが、私は標準的なストレートタイプのほうが易しく感じていました。
グースネックを使いこなしておられる方は、低く出してキュキュッと止めるアプローチが上手で、特にソールの使い方が上手い印象があります。
私もかなり勉強させていただきました。
セミグースの美顔ウェッジで、トゥ側の見せ方が絶妙ですが、もう少しヒール側がキュッと絞られていると、さらに好感度があがります。

フェースを開いて構えてみた感じは、まずまずです。
少しバンスが利いている感じがし、私の好みでは、『やや利きすぎ』ではあるのですが、特に問題はありません。
バンスがよく滑ってくれそうです。
こうして大きく開いて構えたときに、いかにボールが『真上』にあがるイメージを出せるか?というのが、私のひとつの『判断材料』となるのですが、そういう点で、このウェッジは『まずまず』です。
真上というよりは、『ほぼ真上の少し前』といった印象を受けました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで良いです。
見た目からくるイメージとピッタリ合致していました。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といったところでしょうか?
特別何か大きな工夫があるわけではないですが、不自然さが無く、自分の感覚を活かして打っていけるのがいいです。
グースがきついウェッジだと、球を拾いづらい・・・。と感じることがあるのですが、このウェッジにはそれが無く、いつもと同じ感覚で拾っていくことができました。
それは、グースがきつすぎないからなのは間違いありません。

スピン性能も普通で、特別ハイスピンだとは思いませんが、これくらいのスピンのほうが計算がしやすい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
ハイスピンタイプのウェッジは、意外とスピンが掛かるときとそうでないときの差が大きく出てしまうことがあり、それがデメリットでもあるのですが、このウェッジはスピンが安定しているので、その感覚をつかみやすいように感じます。

クセの無い顔なので、ラインも出しやすいです。
オートマチック系のウェッジほどの寛容さは無いかもしれませんが、気難しさのようなものは一切感じません。
装着されているシャフト『K's-wedge NW110』もすごくいいです。
初めて手にしたシャフトなのですが、このウェッジとの相性もバッチリですし、安定感を出していくには最高のシャフトだな・・・。と思いました。
あくまでも私の感覚ですが、『ねじれない』といいますか、余計な動きをせず『無』になってくれるシャフトです。
別な言い方をすれば、『黒子』に徹することのできるシャフト・・・。といったらいいでしょうか?
いいシャフトというのは、時にその存在を忘れさせてくれるものです。
つまりヘッドの動きに集中させてくれるのが、いいシャフトの条件のひとつですが、このK's-wedge NW110』には、それがありました。
ドライバーのように『飛ばす』のが目的のクラブはスイング中、ヘッドよりもシャフト(の動き)に意識が向かいますが、ウェッジやパターは違います。
シャフトの存在よりもヘッドの存在感・意識のほうが高くなります。
そういったときに『出しゃばる』ようなシャフトだと実戦で使えないですが、このシャフトはそれが無く、とてもいい印象をもちました。
私はゴルフを始めたときから今まで、アイアンやウェッジのシャフトはずっとDGを愛用しているのですが、今はたくさんの高性能なシャフトがあり、モーダスも魅力的で、次に使う候補に入れていますし、この島田ゴルフ製作所のシャフトにも魅力を感じています。
今度ウェッジを新しく組み直すときは、このシャフトも候補に入れよう・・・。と思えるほど、気に入りました。
やはり『MADE IN JAPAN』はいいですね。

球はしっかりあがりますが、転がすときに出球を少し低く出していけるので、距離感をつかみやすいという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
グースタイプ(セミグースタイプ)のウェッジは、一本で色々な球を打ち分けやすく、それで好んで使っている・・・。という方は多いと思います。
フェースに球がしっかり乗ってくれ、その『接触時間』が長い分、距離感も出しやすいです。
弾く感じの『薄い打感』では、この微妙な距離感は出せません。

『操作性』という点では、ストレートタイプを好む私の中では普通で、大らかさもあるので、どちらかといえば『大らか系』といいますか、『オートマチックタイプ』に感じられるのですが、けっして融通が利かないタイプではありません。
バンスが結構利いているので、それを利用してバンスを滑らせて使いたい方には、かなり魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

セミグース&セミラージの大らかなウェッジです。
シンプルなデザインで、いかにも上級者用という雰囲気を醸し出しているようにも見えますが、実際はそんなことはなく、とても親しみやすい性質があります。

シンプルでカッコいいウェッジを使いたいけど、気難しいタイプは嫌だ。
大らかで安定した性能をもつウェッジを使いたい・・・。という方にはお勧めしたいウェッジです。

逆にお勧めできないのが、
1.セミグースは絶対嫌だ。
2.もっと小ぶりなタイプでないと使いたくない。
3.逆に、もっと大顔でグースが強く、キャビティタイプのウェッジしか嫌だ・・・。
4.軟鉄独特の柔らかくて球持ちのいい打感は嫌だ・・・。
5.アイアンもウェッジもステンレスしか使いたくない・・・。
6。ウェッジもドライバーやアイアンと同じく、とにかく遠くに飛ばしたい・・・。『飛距離最優先』。
という方です。

特別な『お助け機能』のようなものはありませんが、このシンプルなタイプだからこそ、感性を高められて、結果的に技術もあがり、プレイヤーのスキルを高めてくれるということがいえるのではないでしょうか?

プレイヤーの感覚を邪魔せず、むしろ大きく伸ばしてくれるウェッジです。
先ほども書きました通り、私はストレートタイプが好きですし、もう少し小ぶりなほうが好きなのですが、それはあくまでも私の好みであって、逆にこの顔が大好きだ・・・。という方は多いと思われます。
今は主流といってもいいほど、よく見かける顔です。

EPONのウェッジだけでなく、ドライバーやアイアンなどでも言えることですが、『感覚を邪魔しない』のがすごくいいな・・・。と思いました。
プレイヤーに長く付き添ってくれ、飽きが来ません。
ウェッジを替えることは、ある意味ドライバーを替えることよりも大きなことで、上手く馴染んでいかなければスコアメイクは厳しくなります。
それくらいウェッジはスコアメイクに大きな役割を果たしています。
誤解が無いようにいえばドライバーはだいたい、いい場所に置いておければいい・・・。という考えが成り立ちますが、ウェッジではそうはいきません。
よりシビアで厳しい場面で使うことが多いですし、18ホールで使う頻度はドライバーの比ではありません。
なので、ウェッジ選びは、より慎重になるべきですが、そういった意味でも、このウェッジは『セミグース&セミラージ』を好まれるプレイヤーにとって、良き相棒となってくれるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月25日
EPON AF-706S アイアン

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-706S アイアン の7番 です。

シャフトは FUJIKURA DIAMOND Speeder IRON 6 です。
ロフトは28度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は65g、バランスはC9.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は384g です。

『美しい』という表現がピッタリのアイアンです。
イージー系でありながら、形が崩れていなくて整っています。
こういったところがメーカーの美意識のなせる技ではないでしょうか?

イージー系らしい、大きめで大らかそうな雰囲気の漂うアイアンです。

この角度から見ると、少し膨れて見たので、ひょっとしたら中空かも?と思いました。
それでも他の中空アイアンほど極端に膨れていません。

中空アイアンはフラットタイプになっていて、一見マッスルバックのように見えるものが多いですが、このアイアンはしっかりと『キャビティバック』になっています。
中空&キャビティという『易しさの二乗』になっているのでしょうか?

トップラインは少しだけ厚く見えましたが、これくらいであれば標準といっていいと思いますし、違和感などは全くありません。

ワイドソールですが、広すぎないのがいいです。
こうして見ても、リーディングエッジとトレーリングエッジが削られているのが分かります。
同じメーカーでも、モデルによって削り具合が違うところが興味深いです。
これはEPONに限らず、他のメーカーにもいえることです。
そのアイアンの特性によって、ソールの削り具合も変えているということなのかもしれません。
アイアンのソールには『平らさ』が感じられるものと、『丸み』が強調されたものがありますが、このアイアンは後者で、かなり丸っこいですし、ユーティリティアイアンに多く見られます。

ネックは、やや太く短めです。
イージー系アイアンでは標準といえるでしょうか?

フェース面にミーリングは無く、普通です。
スコアラインは14本でした。
このスコアラインの数も、モデルによって違いますし、どれが正解というものは無いのかもしれません。

素振りをしてみると、軽量感はあるものの、なかなかいい感じです。
装着されている、DIAMOND Speeder IRONというシャフトは初めてですが、カーボンでありながらスチールテイストもあって、好感が持てました。
アイアンのシャフトはヘッドを走らせるというよりは、逆に走らせすぎない性能が求められますが、このアイアンはそれがあります。
スチールよりもカーボンのほうが、設計自由度が高く、『伸び代』があるので、様々な特徴のカーボンシャフトが誕生していて、バリエーションが豊富になりました。
だから、今はアイアンでもカーボンシャフトを挿しておられる方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
カーボンの進化を感じ、その有用性を感じながらも、私はスチールが好きで、これからもおそらく変えることは無いと思います。
アイアンの試打クラブでも、なるべくスチールシャフトが挿してあるものを選んでいるのですが、必ずスチール装着モデルが見つかることはなく、カーボン装着モデルを試打することも多くなり、それだけカーボンシャフトが受け入れられているということではないでしょうか?
カーボンを敬遠しているつもりは無いですが、やはりこれまでの経験からスチールのほうが、安心感があるからです。
ゴルフを長く続けていると、『変えたい部分』と『変えたくない部分』が、どうしても出てきます。

ボールを前にして構えてみると、グースがきつくなく、ラインをイメージしやすいのが気に入りました。
強いグースを好まれる方はあまり馴染めないかもしれません。
これまで、このようなイージー系はグースネックがお決まりのようになっていましたが、今はいろいろなメーカーでグースの度合いが弱くなっているような気がします。
全てというわけではないですが、今はこれが流行りなのでしょうか?
大らかそうな雰囲気がありますが、大顔過ぎないので、イメージがぼやけることはありません。
トップラインが丸みを帯びているので、少し気になりましたが、この丸みを好まれる方は多いと思います。
私は真っ直ぐなほうが好きですが、これは人それぞれの好みなので、どれがいいかは一概にはいえません。
正解は必ずしもひとつではなく、人の数だけ正解があります。
この丸みを帯びたトップラインのおかげで、つかまるイメージを出しやすい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
試打を開始しました

一球打って、やっぱり中空なんだな・・・。と思いました。
最初見たときは中空っぽいところがありながら、それでも極端ではなかったのですが、やはりこの打感で中空であることがはっきりと分かりました。
中空独特の、あの『ペチャッ』という、薄い打感です。
厚みで乗せて運ぶ・・・。とか、押していくタイプではなく、やや弾き感がありました。
私がアイアンに求めたい打感ではないですが、中空が一般的になったことで、この打感も『市民権』を得たような気がしますし、好まれる方は多いのではないでしょうか?
中空アイアンでゴルフをスタートされた方には、慣れ親しんだ好感の持てる打感だと思います。
最初、どのようなタイプのアイアンに出会ったか・・・?ということで、好みが大きく変わってくるのかもしれません。

球はとてもあがりやすく、タフさは全く感じません。
この弾道の高さを見ると、ソールの幅や削りに合理性が感じられました。
より低重心だからこそ、ソールの重要性が高まり、あの幅と削りになっているのだと思います。
ソールが薄くロングネックの高重心アイアンでは、あのような工夫は必要ないのかもしれません。
EPONのアイアンということで、美しく高級感がありますが、決してハードルの高いアイアンではなく、幅広い層に受け入れられやすいタイプのアイアンだと思います。
昔はイージー系といえば、とにかく『大型化』や『低重心』にこだわり過ぎたせいか、全体の雰囲気や顔が崩れてしまっているものがたくさんあったのですが、最近は違います。
易しさと美しさ・カッコ良さの両立ができているアイアンが多くなりました。
もちろん顔の好みも人それぞれだと思いますが、私は今のオートマ系のアイアンの顔は昔に比べ、格段に良くなっていると思います。

『安定性』は最大級に高いです。
打点のブレにもかなり大らかで、気難しさのようなものは全く感じません。
ヘッドの大きさや中空の良さを充分活かしているアイアンです。
ただ単にヘッドを大きくしたり、キャビティ部分を深く広くすればいい・・・。というものではなく、形を整えて構えやすく、イメージしやすいからこそ、安定感が倍増することを、このアイアンを試打して感じました。
いくら計算上易しいとされていても、極端な顔で構えづらかったら、ラインもイメージしづらいですし、難易度は格段にあがってしまいます。
ゴルフにおいて、イメージできないまま打つことほど不安なショットはありません。
このAF-706Sアイアンは、そのバランスがとてもとれていると感じました。

『飛距離性能』も凄いです。
最初は美しいイージー系かと思っていましたが、それだけでなく飛距離性能が加わっています。
今のアイアンは『易しくて飛ぶ』というのが当たり前になっていますが、それをこのアイアンでも感じました。
軽く打っても、すごく飛んでいってしまいます。
私の落としたいところよりも、遙か先に落ちていくので、「おいおい、どこまで飛んじゃうんだよ・・・。」と呟きながら打っていました。
イージー&ディスタンス系アイアンです。
軽く振っても、その飛びは凄いです。
重量があまり無いので、クラブの重さを利用して飛ばすというよりは、『キレ』で勝負するタイプだと思います。
明らかに2番手以上の飛びを易しく実現してくれるアイアンです。

『操作性』は、あまり高くなく、むしろ低いといったほうがいいかもしれません。
私なりに、かなり右に曲げるつもりで打ってみたのですが、球は曲がらず真っ直ぐに近い球で飛んでいきました。
グースタイプではないですが、球のつかまりもいいです。
左には少し曲げることができましたが、それでもイメージよりも大きく曲がりません。
いい意味での『反応の鈍さ・遅さ』があるからではないか?と思いました。
この『反応のスピード』も、人によって好みが分かれ、今はこのように速すぎないタイプが受け入れられているのではないでしょうか?
なかなか曲げるのが難しく、それはキャビティ&中空という『ダブル効果』もありながら、弾きが良くて接触時間が短いというのも理由になるのかもしれません。
それと装着されているシャフトも、このヘッドをしっかりとサポートしてくれているように感じました。
最近のカーボンシャフトは本当に優れものが多いです。
試打後の感想

一口に『イージー系』『ディスタンス系』といっても、メーカーによって、その個性はバラバラです。

そして『時代』によっても特徴が変わります。
今は『美顔』のイージー系が増えてきました。

先ほども書きましたが、構えやすいからイメージ力が鍛えられ、そのイメージを実現しようとし、それが再現性の高さにつながります。
心理学に『アファメーション』というものがありますが、それをゴルフにも取り入れると、人によってかなりのレベルアップが期待できます。
ゴルフもスポーツである以上、メンタルが成否のカギとなります。
そんなメンタル面を、このアイアンは易しくサポートしてくれるように感じました。
極端なラージサイズでフェース高が低いシャローなアイアンも昔はたくさんあり、そういうアイアンは難しく感じていて、なかなか馴染めませんでしたが、今は違います。
このアイアンのようにバランスがとれたカッコいいアイアンが増えてきました。

ただ、打感ですぐに中空と分かったので、これが少し改善されると嬉しいです。
中空アイアンでも好感がもてるアイアンと、そうでないアイアンがあり、このアイアンはその『中間』に位置します。

アイアンに『安定性』と『あがりやすさ』、『飛距離性能』を求めておられる方はたくさんいらっしゃると思います。
顔や打感・操作性は『二の次』で、とにかく易しくて飛ばせるアイアンが欲しい・・・。という方には、かなり頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?

今のニーズをしっかりとつかんでいると思います。
繊細さとか、球筋・反応の速さではなく、いい意味で『アバウト』に打っていって良い結果が得られやすい時代なのかもしれません。
このように飛びに秀でたアイアンはなかなか距離の調整が難しく、今日も短く持ってコントロールしようとしたのですが、どうしてもイメージよりも飛んでしまいました。
このようなディスタンス系で微妙な距離のコントロールができれば『無双状態』になれるかもしれません。

先ほども書きましたが、通常の中空よりも易しさはアップしています。
キャビティ構造になっていて、慣性モーメントもすごくあがっているのは間違いありません。
私には明らかに『飛びすぎ』のアイアンで、打感も好みではないので、相棒に迎え入れることは無いですが、それはあくまでも私の好みであって、今のニーズからはかけ離れているかもしれません。
EPONのクラブはカッコいいけど、ハードルが高そう・・・。と敬遠しておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、このアイアンは全く違うので、中上級者の方はもちろん、ビギナーの方にも試してみる価値があるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月23日
EPON i-33 パター

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON i-33 パター です。

シャフトは N.S.PRO パター です。
ロフトは3.3度、クラブ長さは34インチ、クラブ総重量は547g です。

オーソドックスで美しいピン型パターです。
各メーカーがピン型パターを発売していますが、EPONも、この美しいパターを発売しています。
かなり前に、同じ名前の前のモデルを試打したことがあり、一番印象に残っているのが、打感の良さです。
先日、久しぶりに量販店に行って、ずっとパターコーナーにいたのですが、そのほとんどがマレット型になっているのに驚きました。
ピン型は少なく、L字は全く見られません。

『EPON JAPAN FORGED』の文字が格好良くて、AF-101を思い出しました。
テンションがあがってしまいますね。

ピン型パターは各メーカー作っていて、オーソドックスな物もあれば、ちょっと変わった外見の物もありますが、EPONはオーソドックスな正統派です。

私はずっとマレット型のパターを使っていたのですが、数年前からピン型もいいな・・・。と思い、いろいろと試しています。
私にとって、転がり(オーバースピン)をイメージしやすいのは、マレット型なのですが、ラインを出しやすいのはピン型やL字型で、いろいろ試していて、やはりPING型もいいな・・・。と買い足しを検討しているところです。

フェース面にはとても細かで綺麗なミーリングが施されています。
これは前のモデルにも採用されていました。

i-33とは、どういう意味があるのでしょうか?
前のモデルも同じ名前でした。
『アイサンサン』ということで、私は身空ひばりさんの名曲『愛燦燦』を思い浮かべたのですが、おそらく関係無いと思います。
あと33番といえば、巨人軍長嶋終身名誉監督の背番号33を思い出しますし、元カープの江藤選手や川端投手の背番号も思い出します。
ジャンボ尾崎選手が自身の使うボールやキャディバッグに『33』という数字を入れていて、それは長嶋茂雄さんの大ファンだからというのは有名な話ですね。
また巨人を応援する『燦燦会』というのがあるのも、多くの方が知るところです。

いい顔をしています。
パターは『直角感』が大事だと思うのですが、私がいつもお世話になっているクラフトマンによると、この顔が必ずしもターゲットに対して直角にはなっていないのだそうです。
彼は自分の工房で、いろいろなクラブを計測したり、分解したりしています。
ゴルファーなら誰でも知っている、某有名メーカーのパターは製造拠点を変えて、精度が落ちて直角が出ていないパターが多くなっているそうです。
それはちょっと見ただけでは分からないほどの細かな狂いなのですが、機械で精密に計測していると、数値としてはっきり表れます。
もちろん直角がちゃんと出ていなくても、使う本人がラインを出しやすく、よく入っているのなら問題ないのですが、やはり直角がきちんと出ているパターを使いたいです。
彼は、このパターの前のモデルのEPONパターも計測していたそうですが、EPONはしっかり直角が出ていたそうです。

ピン型パターには、このように線ではなく、『ドット』になっているものもあります。
どちらがいいかというのは、あくまでも使う人の好みで決められますが、私はこのような線のほうが好きです。
できれば、ドットに位置される『前側』にも、同じような線を入れて欲しいと思っています。
これまでは白か黒の線が多かったのですが、このパターは赤で、それがとても珍しいです。
ただ、こうして見てもよく見えるので、赤という色は適しているように思います。

まるで鏡のように綺麗なソールで、心を奪われました。
まさにミラー仕上げです。
これまで、いろいろなメーカーのピン型パターを試打してきましたが、ここまで綺麗で鏡のように光沢感のあるソールは初めてです。
EPONがもつ美意識がそうさせるのではないでしょうか?

トゥ側には『FORGED × 5×MILLED』という文字があります。
5回削って鍛造された・・・。ということでいいのでしょうか?
つまり削り出しパターということになるのかもしれません。

EPONのパター用グリップがあることを知りませんでした。
オーソドックスで、いい感じですが、極太グリップを愛用しておられる方は合いづらいかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、とても構えやすくて好感が持てました。
さすがEPONです。
オーソドックスでクセは無く、ラインもしっかりイメージできました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、この『極限』ともいえる、『打感の柔らかさ』です。
ヘッドは鉄ですし、ミーリングもしっかりあるので、少し硬めでガツンとくる感じを連想しがちですが、実際は全く違います。
とてもソフトで、その柔らかな余韻を楽しむことができました。

このフェースのどこに、そのソフトな打感の秘密が詰まっているのでしょうか?
前のモデルのi-33も試打しましたが、ソフトで好感を持ったのを覚えていますがおそらく、このパターほどのソフトな打感ではなかったと記憶しています。
実際に打ち比べていないので、はっきりとしたことは言えませんが、おそらく間違いないと思います。

ラインも出しやすくて、いい感じです。
ピン型パターはL字型と違って、『キャビティバック』になっているので、見た目以上にミスに寛容なのも特長といえます。
カッコ良くて易しい・・・。
そんな夢のようなクラブが実は何十年も前から存在していました。
私が初めて買ったパターはウィルソンの8813というL字パターで、その後にPINGのアンサー2というパターを長く使いました。
L字からピン型に移行したので、最初のうちはすごくミスに寛容で易しいな・・・。と感じましたが、慣れてくればそれが当然になるので、感じなくなりました。
『易しさに慣れてしまっている』ということです。

ピン型パターは操作性が良く、フェースの開閉もしやすいですが、寛容さもあるので、オートマチックタイプの良さも兼ね備えています。
それが多くのゴルファーから支持されているところなのではないでしょうか?

このパターで一球転がしてみて、まずはその打感の柔らかさを強く感じたのですが、この『転がりの良さ』が大きな魅力です。
構えやすくて打感がソフトなので、タッチを出しやすく、その『長短』が乱れません。
例えば、1センチの丸い穴に、1本9ミリの糸を1本だけ通すのではなく、1ミリの糸を9本束ねて通すような感覚・・・。といったらいいでしょうか?
ちょっと伝わりづらいかもしれませんが、それくらい細い線がたくさん出ていて、その一本一本が繊細さにつながっているようなイメージです。
硬い打感だと、距離感がアバウトになってしまいますが、このパターはとても繊細さがあって、ただ単に転がりがいいだけでなく、その転がりをコントロールしやすいところが気に入りました。
イメージとしては、ボールは転がすけど、実は見えない糸がついていて、必要以上に転がっていかないよう、手綱を引いている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
また違う表現をすれば、『鵜飼いの鵜』といったら伝わりやすいかもしれません。
鵜匠が鵜を自由に泳がせて川魚を捕らせておいて、遠くに行きすぎないよう、体につけておいたひもを引っ張ってコントロールする感じです。

パッティングは転がりの良さがとても重要ですが、転がれば転がるほどいい・・・。というものではありません。
その転がりをコントロールできていないと、3パット4パットの確率が高まります。
そういったことを考えても、このパターのタッチの出しやすさと、転がりのコントロールしやすさは秀逸だな・・・。と感じました。
小さめのテークバックで大きなフォローを出す・・・。
逆に大きめのテークバックでフォローは小さく、すぐに止める感じ・・・。
『後ろと前が同じ幅』、つまりテークバックとフォロースルーの大きさが同じ・・・。
人によっていろいろなやり方があると思いますが、このパターは応用が利くので、タイプの異なるゴルファーにも上手く対応してくれるのではないでしょうか?

このパターのもつソフトな打感をたくさん体に取り込み、それが感性を高め、パッティングの向上につながるような気がします。
PING型らしい、大らかさがありますが、易しいけど易しすぎない・・・。
タッチを出しやすいので、自然とイメージが湧いてきやすく、それが『パット名人』への道につながっていくのではないでしょうか?
すごく綺麗で、贅沢なパターだな・・・。と最初は思っていましたが、一球打って、その『至高の打感』に魅了され、ずっと球を転がし続けていました。
購買意欲を強く刺激され、飽きが来ず、このパターから教わることはきっと多いと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月22日
EPON Personal アイアン
『まさにパーソナル、個性。個人の感性を大切にし、高めてくれる至高のアイアン』

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON Personal アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は428.5g です。

ため息がでるほど美しい、EPONのマッスルバックアイアンです。
EPONのアイアンは美しいものが多いですが、このアイアンは群を抜いています。
このあまりの美しさに、数分見つめていて、時間が経つのを忘れていました。
10年以上前に、『パーソナルアイアン』を試打しましたが、その後継モデルなのでしょうか?
バックフェースが、さらにシンプルになって美しさがアップしています。
こうして見ていると、強く思います。
クラブは『目で楽しむもの』だと。

ゴルフクラブはボールを打つという目的の為に作られた道具でありながら、それだけでなく目で楽しませてくれます。
こんな美しいクラブを手にすることができて、本当に幸せです。
EPONのクラブに出会う度に、ピリッと気が引き締まる思いがするのですが、今日は心の高鳴りが抑えきれません。


今日は天気が良かったので、青空をバックに写真を撮りました。
あまりにも美しいので、何枚も写真を撮りたくなります。
最近は美しいクラブと、美しい季節の花を写すことにハマっています。

このEPONのロゴがカッコいいですね。
とてもシンプルで、他の文字は一切ありません。
いろいろな文字を並べて、そのクラブについて自らが説明しているものもありますが、このアイアンは違います。
『打ったら全て分かる』とでも言っているかのようです。

シャープで研ぎ澄まされていて、私の目尻は下がりっぱなしです。
こういう美しいクラブは見ていて飽きません。
構えたとき、どんな感情が沸き起こってくるんだろう?
どのような打感だろう?
球持ちの良さは?
操作性は?
マッスルバックはたくさん経験していながらも、常に新鮮な気持ちになれ、心の中は常に初心者です。
キャビティとマッスルバックは大きな違いがありますが、同じマッスルバックでもいろいろな違いが見られますし、それぞれ個性があります。
私はマッスルバックアイアンに惹かれ、目にしたら試打せずにはいられませんが、全てのマッスルバックを気に入ったわけではありません。
中にはあまり好感が持てなかったものも過去にはありました。

このシンプルなバックフェースが魅力的です。
挑戦意欲がかき立てられ、テンションもあがります。

トップラインの厚みは標準的で、ちょうどいいです。
今は少し厚めなものも増えてきているので、そういう意味では『狭い』ほうなのかもしれませんが、これくらいが一番いいイメージが湧きます。

ソール幅は狭いです。
まるで昔のアイアンを見ているかのようです。
綺麗なソールだな・・・。と、EPONらしい質感の良さに感心していました。

今のアイアンらしく、ネックは長くありません。
普通といっていいと思いますが、昔のアイアンからすると、短くなったように感じます。
もう、昔のようなロングネックには出会えないのかもしれません。

ホーゼルには『FORGED』の文字があります。
多くのメーカーで見られますが、EPONのクラブなので、なぜか特別な感じがします。

ソールの形状は全体的にそれほど丸みが強調されておらず、リーディングエッジとトレーリングエッジが軽く『面取り』されているくらいです。
最近は大きく削られているものが多いですが、このクラブにはそういった工夫は見られません。
しかしだからといって、このアイアンの性能が低いというのではなく、メーカーなりの考えがあるのだと思います。

フェース面にミーリングは無く、普通です。
スコアラインの数が少ないな・・・。と思い、数を数えたら12本でした。
私は7番アイアンのスコアラインの数は『13本』が一番いいと思っているのですが、12本や14本でも、特に問題ありません。
数もそうですが、間隔が狭すぎるのはあまり好きではありません。

お馴染みになりました、EPONのロゴの入ったオリジナルグリップがとてもカッコいいです。
他に違う色がラインアップされているのでしょうか?
また、ロマロのグリップのように、『香り』があると面白いな・・・。と思いながら見ていました。

素振りをしてみると、適度な重量感と粘りがあって、最高です。
マッスルバックには、やはり最低でもこれくらいのしっかりしたシャフトが必要です。
軽すぎたり軟らかすぎるシャフトだと、却って難易度があがってしまいます。

予想通り、とても構えやすくて『正統派』といえる顔で、思わず笑みがこぼれました。
EPONらしい、いい顔だな・・・。と思いますが、あえて細かな要望を挙げるとすると、もう少しヒール側が絞り込まれていると、さらに良くなります。
私の好みではもう少し絞られている(狭い)ほうが、『速いフェースターン』をイメージしやすいからです。
このアイアンはそれが少し足りません。
とはいっても、このアイアンが極上の顔をしているのは間違いないですし、いいインスピレーションが湧いてきました。
イメージも出しやすく、ミスするイメージが全く浮かびません。
一般的な『大らかさが強調されたアイアン』は易しい反面、プレイヤーのイメージ力をかき立ててくれませんが、このような美顔だとプレイヤーの感性に訴えかけて、さらなるイメージ力アップにつながります。
ボールとの大きさの対比も素晴らしく安心して見ていられます。
昔は結構ありましたが、最近のマッスルバックは、『ほぼストレート』になっています。
私はストレートネックのほうが好きなので嬉しいですが、グースタイプのマッスルバックを好まれる方にとっては、あまりいいことだとはいえないのかもしれません。
こうして構えているだけで、『右脳が刺激される』ように感じられ、集中力もあがってきました。

『打感』はソフトで素晴らしいです。
予想通りだったとはいえ、やはりいいな・・・。と思いました。
最近は中空アイアンを試打することも多く、その打感が好きになれないのですが、このアイアンのようにシンプルで『厚み』のある打感は最高です。
適度な『くっつき感』があり、その一瞬のくっつき感がたくさんの情報を伝えてくれます。
構えづらいアイアンだと、打ったあとに方向性や高さが気になり、ヘッドアップにつながってしまいますが、このアイアンにはそれがありません。
いちいち目で追わなくても、この素晴らしい打感で全て把握できます。
ディスタンス系で球離れの速いアイアンを音符に例えると、『32分音符』で、このアイアンは『8分音符』くらいかな・・・。などと、心地よい余韻に浸りながら考えていました。

適度な厚みがあり、軟鉄の柔らかさが融合したアイアンは、素晴らしい音で私たちプレイヤーの耳と心をいやしてくれます。
『カツン、カツン』という、小気味良い音がたまりません。

『球の上がりやすさ』という点では、ロフトなりのあがりやすさで、特別な工夫は感じられませんでした。
ヒッター向きなのは明らかで、人によって好みが分かれると思います。

『安定性』もマッスルバックらしく、正直なところがありますが、今日はすごく気分良く振ることができたせいか、何度打っても球がブレることなく、ほぼストレートな球筋で飛んでいきました。
何度打っても真っ直ぐ飛んでいくので、もうマッスルバックでいいじゃないか・・・。キャビティは要らないんじゃないか?と思うほど、このアイアンの安定感・ラインの出しやすさに好感を持ちました。
私は今、ハーフキャビティのアイアンを使っているのですが、またマッスルバックに戻るのもいいかもしれない・・・。と思いながら打っていました。
マッスルバックでありながら、気難しさを感じさせない安定感が、このアイアンにはあります。
なぜ、これくらい球が安定していたかといいますと、すごく構えやすくて、いいイメージが色濃く湧いたからだと思います。
改めて『イメージ力』が大切で、このヘッドを支えるシャフトの役割が大きいと感じました。
装着されているシャフトがモーダスだったから、これだけの高い再現性を出せたのだと思います

操作性は最高で、とても楽しめました。
最近は曲げにくいアイアンが増えてきていて、それもいいと思うのですが、私はやはりこちらが曲げようとしたときはしっかり曲げてくれるアイアンが好きなので、このアイアンはすごく魅力的です。
ミスヒットして、コスった球を打っても、実際の球筋は大きくブレることもなく、真っ直ぐ飛んでしかも距離も落ちない・・・。というアイアンもありますが、このアイアンは違います。
左右に曲げやすいのはもちろんですが、ミスをしたときもそうですし、距離を少し抑えたい・・・。という時でも、しっかりと応えてくれました。
曲げたいときに曲げられないのはスコアメイクにおいて不利に働きますが、それよりももっと大切なのが『縦の距離感』です。
練習場ではともかく、コースではなかなかフルショットさせてくれません。
ほぼ全てにおいてコントロールショットが求められます。
そういったときに、このアイアンが大活躍するのではないでしょうか?
ミスしたら、それを感覚でつかみやすいですし、距離がしっかり落ちてくれるところに好感を持ちました。
飛ばしたいときは飛ばす。飛ばしたくないときは飛ばさない。というメリハリが大切なのだと思います。

『飛距離性能』という点では、まずまずで、飛びに特化したアイアンではありません。
飛びはそこそこに・・・。
それよりも重視しているのが『距離感』です。
飛びすぎないところに好感を持ちましたし、安心できます。

このアイアンがあまりにも美しくて、しばらく見とれてしまいましたが、実際に球を打ってもすごく楽しむことができました。

EPONには『AF-Tour』という名器がありますが、それよりもこちらのほうがいい感じがします。
それは前回パーソナルを試打したときも、同じように感じました。

マッスルバックといえば、アイアンの中では一番シビアだと思いますが、試打していて、昔よりも寛容さが確実にアップしているように感じます。
それは技術が進歩して、メーカーが進化したクラブを作り続けてくれているからだと思います。
昔のアイアンは、まだここまで精密な設計もされていなかったと思いますし、その理にかなっていないクラブにゴルファーが合わせていかなくてはなりませんでした。
しかし、今はゴルファーファーストの設計がされていて、すごく理にかなっていて親しみやすく、それでいてフィーリングの良さは昔と変わらないのだから、ありがたい時代です。

クラブに美しさを求める方。
クセの無い顔を好み、打感が良くて操作しやすいアイアンを好まれる方には、是非お勧めしたいアイアンです。

最初から最後まで、ずっと惹かれっぱなしだったので、今夜はなかなか眠れないような気がします。
購買意欲が強く刺激されましたし、このアイアンでラウンドしたら楽しいだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON Personal アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は428.5g です。

ため息がでるほど美しい、EPONのマッスルバックアイアンです。
EPONのアイアンは美しいものが多いですが、このアイアンは群を抜いています。
このあまりの美しさに、数分見つめていて、時間が経つのを忘れていました。
10年以上前に、『パーソナルアイアン』を試打しましたが、その後継モデルなのでしょうか?
バックフェースが、さらにシンプルになって美しさがアップしています。
こうして見ていると、強く思います。
クラブは『目で楽しむもの』だと。

ゴルフクラブはボールを打つという目的の為に作られた道具でありながら、それだけでなく目で楽しませてくれます。
こんな美しいクラブを手にすることができて、本当に幸せです。
EPONのクラブに出会う度に、ピリッと気が引き締まる思いがするのですが、今日は心の高鳴りが抑えきれません。


今日は天気が良かったので、青空をバックに写真を撮りました。
あまりにも美しいので、何枚も写真を撮りたくなります。
最近は美しいクラブと、美しい季節の花を写すことにハマっています。

このEPONのロゴがカッコいいですね。
とてもシンプルで、他の文字は一切ありません。
いろいろな文字を並べて、そのクラブについて自らが説明しているものもありますが、このアイアンは違います。
『打ったら全て分かる』とでも言っているかのようです。

シャープで研ぎ澄まされていて、私の目尻は下がりっぱなしです。
こういう美しいクラブは見ていて飽きません。
構えたとき、どんな感情が沸き起こってくるんだろう?
どのような打感だろう?
球持ちの良さは?
操作性は?
マッスルバックはたくさん経験していながらも、常に新鮮な気持ちになれ、心の中は常に初心者です。
キャビティとマッスルバックは大きな違いがありますが、同じマッスルバックでもいろいろな違いが見られますし、それぞれ個性があります。
私はマッスルバックアイアンに惹かれ、目にしたら試打せずにはいられませんが、全てのマッスルバックを気に入ったわけではありません。
中にはあまり好感が持てなかったものも過去にはありました。

このシンプルなバックフェースが魅力的です。
挑戦意欲がかき立てられ、テンションもあがります。

トップラインの厚みは標準的で、ちょうどいいです。
今は少し厚めなものも増えてきているので、そういう意味では『狭い』ほうなのかもしれませんが、これくらいが一番いいイメージが湧きます。

ソール幅は狭いです。
まるで昔のアイアンを見ているかのようです。
綺麗なソールだな・・・。と、EPONらしい質感の良さに感心していました。

今のアイアンらしく、ネックは長くありません。
普通といっていいと思いますが、昔のアイアンからすると、短くなったように感じます。
もう、昔のようなロングネックには出会えないのかもしれません。

ホーゼルには『FORGED』の文字があります。
多くのメーカーで見られますが、EPONのクラブなので、なぜか特別な感じがします。

ソールの形状は全体的にそれほど丸みが強調されておらず、リーディングエッジとトレーリングエッジが軽く『面取り』されているくらいです。
最近は大きく削られているものが多いですが、このクラブにはそういった工夫は見られません。
しかしだからといって、このアイアンの性能が低いというのではなく、メーカーなりの考えがあるのだと思います。

フェース面にミーリングは無く、普通です。
スコアラインの数が少ないな・・・。と思い、数を数えたら12本でした。
私は7番アイアンのスコアラインの数は『13本』が一番いいと思っているのですが、12本や14本でも、特に問題ありません。
数もそうですが、間隔が狭すぎるのはあまり好きではありません。

お馴染みになりました、EPONのロゴの入ったオリジナルグリップがとてもカッコいいです。
他に違う色がラインアップされているのでしょうか?
また、ロマロのグリップのように、『香り』があると面白いな・・・。と思いながら見ていました。

素振りをしてみると、適度な重量感と粘りがあって、最高です。
マッスルバックには、やはり最低でもこれくらいのしっかりしたシャフトが必要です。
軽すぎたり軟らかすぎるシャフトだと、却って難易度があがってしまいます。

予想通り、とても構えやすくて『正統派』といえる顔で、思わず笑みがこぼれました。
EPONらしい、いい顔だな・・・。と思いますが、あえて細かな要望を挙げるとすると、もう少しヒール側が絞り込まれていると、さらに良くなります。
私の好みではもう少し絞られている(狭い)ほうが、『速いフェースターン』をイメージしやすいからです。
このアイアンはそれが少し足りません。
とはいっても、このアイアンが極上の顔をしているのは間違いないですし、いいインスピレーションが湧いてきました。
イメージも出しやすく、ミスするイメージが全く浮かびません。
一般的な『大らかさが強調されたアイアン』は易しい反面、プレイヤーのイメージ力をかき立ててくれませんが、このような美顔だとプレイヤーの感性に訴えかけて、さらなるイメージ力アップにつながります。
ボールとの大きさの対比も素晴らしく安心して見ていられます。
昔は結構ありましたが、最近のマッスルバックは、『ほぼストレート』になっています。
私はストレートネックのほうが好きなので嬉しいですが、グースタイプのマッスルバックを好まれる方にとっては、あまりいいことだとはいえないのかもしれません。
こうして構えているだけで、『右脳が刺激される』ように感じられ、集中力もあがってきました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで素晴らしいです。
予想通りだったとはいえ、やはりいいな・・・。と思いました。
最近は中空アイアンを試打することも多く、その打感が好きになれないのですが、このアイアンのようにシンプルで『厚み』のある打感は最高です。
適度な『くっつき感』があり、その一瞬のくっつき感がたくさんの情報を伝えてくれます。
構えづらいアイアンだと、打ったあとに方向性や高さが気になり、ヘッドアップにつながってしまいますが、このアイアンにはそれがありません。
いちいち目で追わなくても、この素晴らしい打感で全て把握できます。
ディスタンス系で球離れの速いアイアンを音符に例えると、『32分音符』で、このアイアンは『8分音符』くらいかな・・・。などと、心地よい余韻に浸りながら考えていました。

適度な厚みがあり、軟鉄の柔らかさが融合したアイアンは、素晴らしい音で私たちプレイヤーの耳と心をいやしてくれます。
『カツン、カツン』という、小気味良い音がたまりません。

『球の上がりやすさ』という点では、ロフトなりのあがりやすさで、特別な工夫は感じられませんでした。
ヒッター向きなのは明らかで、人によって好みが分かれると思います。

『安定性』もマッスルバックらしく、正直なところがありますが、今日はすごく気分良く振ることができたせいか、何度打っても球がブレることなく、ほぼストレートな球筋で飛んでいきました。
何度打っても真っ直ぐ飛んでいくので、もうマッスルバックでいいじゃないか・・・。キャビティは要らないんじゃないか?と思うほど、このアイアンの安定感・ラインの出しやすさに好感を持ちました。
私は今、ハーフキャビティのアイアンを使っているのですが、またマッスルバックに戻るのもいいかもしれない・・・。と思いながら打っていました。
マッスルバックでありながら、気難しさを感じさせない安定感が、このアイアンにはあります。
なぜ、これくらい球が安定していたかといいますと、すごく構えやすくて、いいイメージが色濃く湧いたからだと思います。
改めて『イメージ力』が大切で、このヘッドを支えるシャフトの役割が大きいと感じました。
装着されているシャフトがモーダスだったから、これだけの高い再現性を出せたのだと思います

操作性は最高で、とても楽しめました。
最近は曲げにくいアイアンが増えてきていて、それもいいと思うのですが、私はやはりこちらが曲げようとしたときはしっかり曲げてくれるアイアンが好きなので、このアイアンはすごく魅力的です。
ミスヒットして、コスった球を打っても、実際の球筋は大きくブレることもなく、真っ直ぐ飛んでしかも距離も落ちない・・・。というアイアンもありますが、このアイアンは違います。
左右に曲げやすいのはもちろんですが、ミスをしたときもそうですし、距離を少し抑えたい・・・。という時でも、しっかりと応えてくれました。
曲げたいときに曲げられないのはスコアメイクにおいて不利に働きますが、それよりももっと大切なのが『縦の距離感』です。
練習場ではともかく、コースではなかなかフルショットさせてくれません。
ほぼ全てにおいてコントロールショットが求められます。
そういったときに、このアイアンが大活躍するのではないでしょうか?
ミスしたら、それを感覚でつかみやすいですし、距離がしっかり落ちてくれるところに好感を持ちました。
飛ばしたいときは飛ばす。飛ばしたくないときは飛ばさない。というメリハリが大切なのだと思います。

『飛距離性能』という点では、まずまずで、飛びに特化したアイアンではありません。
飛びはそこそこに・・・。
それよりも重視しているのが『距離感』です。
飛びすぎないところに好感を持ちましたし、安心できます。
試打後の感想

このアイアンがあまりにも美しくて、しばらく見とれてしまいましたが、実際に球を打ってもすごく楽しむことができました。

EPONには『AF-Tour』という名器がありますが、それよりもこちらのほうがいい感じがします。
それは前回パーソナルを試打したときも、同じように感じました。

マッスルバックといえば、アイアンの中では一番シビアだと思いますが、試打していて、昔よりも寛容さが確実にアップしているように感じます。
それは技術が進歩して、メーカーが進化したクラブを作り続けてくれているからだと思います。
昔のアイアンは、まだここまで精密な設計もされていなかったと思いますし、その理にかなっていないクラブにゴルファーが合わせていかなくてはなりませんでした。
しかし、今はゴルファーファーストの設計がされていて、すごく理にかなっていて親しみやすく、それでいてフィーリングの良さは昔と変わらないのだから、ありがたい時代です。

クラブに美しさを求める方。
クセの無い顔を好み、打感が良くて操作しやすいアイアンを好まれる方には、是非お勧めしたいアイアンです。

最初から最後まで、ずっと惹かれっぱなしだったので、今夜はなかなか眠れないような気がします。
購買意欲が強く刺激されましたし、このアイアンでラウンドしたら楽しいだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月21日
EPON AF-256 フェアウェイウッド
『美しく、そして易しくてバランスのとれたフェアウェイウッド』

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-256 フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは FUJIKURA Speeder NX 50です。
ロフトは19度、クラブ長さは42.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54.5g、バランスはD1、トルクは4.6、キックポイントは中調子、クラブ総重量は316.5g です。

EPONの美しいフェアウェイウッドです。
以前試打した、AF-206とタイプは異なりますが、質感の良さが共通していますし、いい雰囲気があります。

シンプルで何も組み込まれていない・・・。というのではなく、いろいろな工夫が見られますが、ごちゃごちゃしていません。

この大きなウェイトが目を引きます。
数字が刻印されていないので重さは分かりませんが、かなり大きいので、それなりの重さはありそうですし、交換するタイプではなさそうです。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されています。

1
試打するのは、この『1』ポジションです。

3

5

7
他に3・5・7があります。
これは以前試打した、AF-156Sドライバーと同じです。

美しいシャローです。
シャロー形状に、美しさを見いだせないことが多いのですが、このクラブはとても美しいです。
それはシャロー過ぎず適度に厚みがあることや、質感がいいからだと思います。
『ノーマルシャロー』といっていいと思いますし、『ビューティフルシャロー』という言葉が浮かびました。
いい目の保養ができ、こうして楽しませてくれるEPONはさすがです。

丸っこい顔をしていて、シャロー感もあります。
私の中で『ど真ん中』の顔ではないのですが、ギリギリストライクゾーンに入っている・・・。といったところです。
このような顔は、これまでもたくさん出会ってきました。

カーボンクラウンであることが分かりました。
ちょっと意外な気もしましたが、今は多くのメーカーが採用しています。

シンプルで綺麗なフェース面です。
ミーリングのような工夫は見られません。

素振りを繰り返し、タイミングを整えました。
何度か試打しているシャフトで、特にマイナスに感じるところはありません。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
先ほども書いた通り、丸っこさが強調されています。
見とれてしまうような美顔ではないのですが、何の不満もないですし、シャロー感があって、球がよくあがりそうです。
方向性への不安もありません。

『打感』はソフトで、とても良いです。
『EPONフィーリング』といったらいいでしょうか?
この優れた打感は、他の番手のクラブとも共通しています。
EPONのクラブで球を打っていると、『金属を楽しんでいる』感覚になれます。
他のメーカーではあまり感じたことが無いのですが、ここまで美しく、そして丁寧に仕上げられていると、その質感の良さに、まずは目で楽しみ、次に実際に球を打って手で楽しむ・・・。という『幾重もの喜び』がやってきます。
そして、その加工の巧みさから、金属って柔らかいんだな・・・。と思わせてくれるメーカーです。

『音』は静かで、打っていても気分がノってきます。
打つ前は、もう少し大きめの音を予想していたのですが、ちょっと違っていて、この静かで落ち着いた音に心が弾みました。

球はあがりやすく、直打ちでも充分高さを出していくことができました。
見た目からも分かりますが、かなり低重心なのではないでしょうか?
最近はシャローでも、結構タフなFWもありますが、このAF-256は違います。
見た目通りの易しいクラブです。
他のメーカーのFWのように、『これでもか』というくらい、いろいろな工夫が『てんこ盛り』されていなくて、『さりげない工夫』といいますか、感覚を大事に作られているように感じます。
『フェース高が低い(つまりシャローフェース)』と、上手く球が当たるかな?と不安に感じることもありますが、このクラブにはそういったことはありませんでした。
必要最低限のフェース高が維持されているからです。

『安定性』も高く、ブレる感じはしません。
装着されているシャフトとの相性もいいのだと思います。
タイミングが取りやすく、ヘッドとシャフトとの共同作業によって、ナイスショットが量産されていく・・・。といったところでしょうか?
ラインも出しやすく、普通に打っている限り、大きく乱れるようなことはありません。

飛距離性能は、今のクリークの中で、普通といったところでしょうか?
特別よく飛ぶクラブではないと思いますが、特に飛距離に関して不満はありません。
今はそれだけ、他のメーカーのFWがよく飛ぶということです。
クリークは『飛ばす』クラブというよりも、『上げて止める』というニュアンスのほうが合っているので好感が持てました。
そのほうがスコアメイクでも有効で、そういった意味でも、このクラブの『飛びすぎない』ということが長所なのだと思います。
クリークでは遠くへ飛ばすというよりも、そのあがりやすさから、グリーンを上から攻めるイメージが欲しいです。

『操作性』は、まずまずです。
どちらかといえば、『オートマ感』が強いのですが、左右にも小さく曲げることができました。
いい意味で、少し不器用なクラブで、その不器用さが魅力でもあります。

丸っこい顔で柔和そうな印象がありましたが、実際に打ってみても、その顔の印象のまま、親しみやすいFWです。

いろいろなクラブを試打していると、その『顔』から、表情が読み取れるように感じることがあります。
怒ったような顔。
逆に悲しそうな顔。
『ムンクの叫び』のような顔。
など、いろいろありますが、このクラブの顔は『満面の笑み』です。
10年以上前に『異型』が多かった時代がありましたが、そのクラブがみんな『にらめっこ』をしているような顔に見えたのを覚えています。

私にはとても馴染めない顔で、もしこれがずっと続くようならどうしよう・・・。と思ったこともありましたが、すぐに終わりました。
やはり、多くの人が苦手にしていて、受け入れられなかったのだと思います。
『四角顔』もあったな・・・。と、この丸顔を見ていたら思い出しました。
対極ともいえる顔です。

質感が良く、全体的に美しいクラブです。
それでいて、大らかで気難しさは全くありません。
球があがりやすくて、美的センスのいいFWが欲しい・・・。という方は、このクラブがちょうどいいのではないでしょうか?
易しいクラブですが、その易しさがフィーリングを邪魔していません。
打感や音でも、充分楽しませてくれます。

他のメーカーのように、『飛距離最優先』というクラブではないですが、全体的なバランスが整っていて、特に欠点が見られません。
飽きが来ず、長く相棒として活躍してくれるクラブだと思います。
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-256 フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは FUJIKURA Speeder NX 50です。
ロフトは19度、クラブ長さは42.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54.5g、バランスはD1、トルクは4.6、キックポイントは中調子、クラブ総重量は316.5g です。

EPONの美しいフェアウェイウッドです。
以前試打した、AF-206とタイプは異なりますが、質感の良さが共通していますし、いい雰囲気があります。

シンプルで何も組み込まれていない・・・。というのではなく、いろいろな工夫が見られますが、ごちゃごちゃしていません。

この大きなウェイトが目を引きます。
数字が刻印されていないので重さは分かりませんが、かなり大きいので、それなりの重さはありそうですし、交換するタイプではなさそうです。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されています。

1
試打するのは、この『1』ポジションです。

3

5

7
他に3・5・7があります。
これは以前試打した、AF-156Sドライバーと同じです。

美しいシャローです。
シャロー形状に、美しさを見いだせないことが多いのですが、このクラブはとても美しいです。
それはシャロー過ぎず適度に厚みがあることや、質感がいいからだと思います。
『ノーマルシャロー』といっていいと思いますし、『ビューティフルシャロー』という言葉が浮かびました。
いい目の保養ができ、こうして楽しませてくれるEPONはさすがです。

丸っこい顔をしていて、シャロー感もあります。
私の中で『ど真ん中』の顔ではないのですが、ギリギリストライクゾーンに入っている・・・。といったところです。
このような顔は、これまでもたくさん出会ってきました。

カーボンクラウンであることが分かりました。
ちょっと意外な気もしましたが、今は多くのメーカーが採用しています。

シンプルで綺麗なフェース面です。
ミーリングのような工夫は見られません。

素振りを繰り返し、タイミングを整えました。
何度か試打しているシャフトで、特にマイナスに感じるところはありません。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
先ほども書いた通り、丸っこさが強調されています。
見とれてしまうような美顔ではないのですが、何の不満もないですし、シャロー感があって、球がよくあがりそうです。
方向性への不安もありません。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。
『EPONフィーリング』といったらいいでしょうか?
この優れた打感は、他の番手のクラブとも共通しています。
EPONのクラブで球を打っていると、『金属を楽しんでいる』感覚になれます。
他のメーカーではあまり感じたことが無いのですが、ここまで美しく、そして丁寧に仕上げられていると、その質感の良さに、まずは目で楽しみ、次に実際に球を打って手で楽しむ・・・。という『幾重もの喜び』がやってきます。
そして、その加工の巧みさから、金属って柔らかいんだな・・・。と思わせてくれるメーカーです。

『音』は静かで、打っていても気分がノってきます。
打つ前は、もう少し大きめの音を予想していたのですが、ちょっと違っていて、この静かで落ち着いた音に心が弾みました。

球はあがりやすく、直打ちでも充分高さを出していくことができました。
見た目からも分かりますが、かなり低重心なのではないでしょうか?
最近はシャローでも、結構タフなFWもありますが、このAF-256は違います。
見た目通りの易しいクラブです。
他のメーカーのFWのように、『これでもか』というくらい、いろいろな工夫が『てんこ盛り』されていなくて、『さりげない工夫』といいますか、感覚を大事に作られているように感じます。
『フェース高が低い(つまりシャローフェース)』と、上手く球が当たるかな?と不安に感じることもありますが、このクラブにはそういったことはありませんでした。
必要最低限のフェース高が維持されているからです。

『安定性』も高く、ブレる感じはしません。
装着されているシャフトとの相性もいいのだと思います。
タイミングが取りやすく、ヘッドとシャフトとの共同作業によって、ナイスショットが量産されていく・・・。といったところでしょうか?
ラインも出しやすく、普通に打っている限り、大きく乱れるようなことはありません。

飛距離性能は、今のクリークの中で、普通といったところでしょうか?
特別よく飛ぶクラブではないと思いますが、特に飛距離に関して不満はありません。
今はそれだけ、他のメーカーのFWがよく飛ぶということです。
クリークは『飛ばす』クラブというよりも、『上げて止める』というニュアンスのほうが合っているので好感が持てました。
そのほうがスコアメイクでも有効で、そういった意味でも、このクラブの『飛びすぎない』ということが長所なのだと思います。
クリークでは遠くへ飛ばすというよりも、そのあがりやすさから、グリーンを上から攻めるイメージが欲しいです。

『操作性』は、まずまずです。
どちらかといえば、『オートマ感』が強いのですが、左右にも小さく曲げることができました。
いい意味で、少し不器用なクラブで、その不器用さが魅力でもあります。
試打後の感想

丸っこい顔で柔和そうな印象がありましたが、実際に打ってみても、その顔の印象のまま、親しみやすいFWです。

いろいろなクラブを試打していると、その『顔』から、表情が読み取れるように感じることがあります。
怒ったような顔。
逆に悲しそうな顔。
『ムンクの叫び』のような顔。
など、いろいろありますが、このクラブの顔は『満面の笑み』です。
10年以上前に『異型』が多かった時代がありましたが、そのクラブがみんな『にらめっこ』をしているような顔に見えたのを覚えています。

私にはとても馴染めない顔で、もしこれがずっと続くようならどうしよう・・・。と思ったこともありましたが、すぐに終わりました。
やはり、多くの人が苦手にしていて、受け入れられなかったのだと思います。
『四角顔』もあったな・・・。と、この丸顔を見ていたら思い出しました。
対極ともいえる顔です。

質感が良く、全体的に美しいクラブです。
それでいて、大らかで気難しさは全くありません。
球があがりやすくて、美的センスのいいFWが欲しい・・・。という方は、このクラブがちょうどいいのではないでしょうか?
易しいクラブですが、その易しさがフィーリングを邪魔していません。
打感や音でも、充分楽しませてくれます。

他のメーカーのように、『飛距離最優先』というクラブではないですが、全体的なバランスが整っていて、特に欠点が見られません。
飽きが来ず、長く相棒として活躍してくれるクラブだと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月18日
EPON EF-02I アイアン

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON EF-02I アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は94.5g、バランスはD0、トルクは1.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は408g です。

黒染めがカッコいい、エポンのアイアンです。
エポンのアイアンは通常のメッキタイプのイメージが強いですが、このような黒染めは珍しく、カッコいいです。
このアイアンのデザインと名前から、以前試打した『EPON EF-02D ドライバー』と同じシリーズなのかな?と思いました。

バックフェースにはカーボンのような模様が見られます。
カーボンを貼っているのでしょうか?
それとも単なるデザインに過ぎないのでしょうか?

コンパクトというよりは、やや面長なアイアンです。
フェース高も低めで、シャロー系アイアンといっていいように思います。

トゥ側には2つのウェイトが配置されています。
ひとつだけならまだしも、このように2つ同じような場所にあるというは珍しいです。
かなりトゥ側に重心を集めているのでしょうか?
一般的なアマチュアゴルファーの過半数がセンターではなく、トゥ寄りでヒットしているというデータがあり、それに基づいてのことなのかもしれません。
トゥ寄りでヒットしても当たり負けしなさそうですし、フェースターンがゆっくりなイメージが浮かんできました。
夏に使う『うちわ』に例えると、小刻みに何度も仰ぐのではなく、大きくゆったりと仰いでいく感じです。

彫りの深さもたっぷりあるポケキャビですが、AF-506とはタイプが異なります。
重心がかなり深そうですし、トゥ寄りに集まっているように見えます。
必ずしも『センター重心』がベストとはいえないのかもしれません。

トップラインの厚みは標準的です。

ソール幅は、ややワイドですが、今は普通といっていいと思います。
このソールの美しさ・質感の良さにエポンアイアンの良さを感じました。
さすがエポンだな・・・。と思いましたし、目の保養ができます。
何と言いますが、すごくいい味が出ています。
黒染めなので、『艶消し』になっているところもポイントが高いです。
ソールを見て美しいと感じたのは、久しぶりな気がします。

ネックは、やや短めですが、太すぎないのがいいです。
こうして見ても、グースネックであることが分かりましたが極端ではありません。

ホーゼルには『FORGED』の文字があります。
一口にFORGEDといいても、ピンからキリまであって、中にはあまり美しくなく好感がもてないものもありますが、このアイアンは質感も良く、すごく綺麗なので好感が持てました。
打つ前から目で楽しめるアイアンです。

ソールは全体的に、微妙に丸みを帯びています。

リーディングエッジやトレーリングエッジは、軽く面取りしてあるくらいです。

黒染めということもあり、とても綺麗なフェース面です。
『目で見て伝わる柔らかさ』といったらいいでしょうか?
ソフトな打感とその打感に対する余韻がじわじわとフェース面全体に伝わっていく感じがイメージできました。

一番下のスコアラインだけが白く塗られています。
これはよく見られる工夫ですし、その目的は誰もが知るところではないでしょうか?
通常のメッキでもすぐに分かる色ですが、黒染めなので、この白がさらに目立ちます。

以前も書きましたが、スコアラインではなく、このトップラインを白く塗って欲しいと思っておられる方は多いのではないでしょうか?
構え方やイメージの出方は人によって違います。

もうお馴染みとなった、このEPONのグリップがいい感じです。

素振りをしてみた感じは、軽量感があるものの、たくさん試打してきたせいなのか、かなり慣れたような気がします。
何度か素振りを繰り返し、タイミングを整えることができました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
ヘッドが黒なのでキュッと引き締まって見えるのがいいですが、それでもこのアイアンは面長なタイプであることがよく分かります。
小顔ではなく大きく見え、明らかにラージ系です。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
ソフトというよりは、『しっかり系』の打感で、結構ガツンときて、弾き感もあります。
見た目から伝わってくるイメージ通りのフィーリングです。
マッスルバックやハーフキャビティの打感とは大きくかけ離れていますが、これが『今風(いまふう)』の打感であり、これまでもたくさん経験してきました。
私がアイアンに求めたい打感ではないのですが、飛び系に多く、この打感に親近感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

球はよくあがり、タフさは全く感じません。
ロフトを立てることで生じるデメリットをポケキャビ&ウェイトで見事に克服しているようです。
シブいデザインでとてもカッコいいアイアンですが、速いHSを要求するアイアンではなく、軽量スチールが挿してあるということもあり、スインガータイプの方にも親しみやすいアイアンだと思います。
タフさは全く感じません。

『安定性』は高く、完全にオートマチックタイプのアイアンです。
先日試打したAF-506とウェイトの位置は違いますが、共通しているのは『ヘッドのブレにくさ』です。
ミスヒットしてもブレにくく寛容で、そのまま押し込める・・・。といったらいいでしょうか?
スイートエリアも広くて、シビアさは全く感じません。
弾道が高くビッグキャリーを打てるアイアンです。
何度打っても同じような弾道と球筋なので、録画したVTRを再生しているようでした。

『飛距離性能』はとても高いです。
EPONのアイアンにそれほどたくさん出会ってきたわけではないですが、飛距離(易しく飛ばせる)ということにおいて、歴代EPONアイアンの中で、最高といえるのではないでしょうか?
全てのアイアンを試打したわけではないのではっきりとしたことは言えませんが、そう断言できるほどよく飛びました。

『操作性』という点では、あまり高くありません。
インパクトでヘッドの挙動が安定していて、球も捕まりやすいです。
EPONでは珍しいグースタイプのアイアンですが、それは面長にしてあることや、ウェイトで重心がトゥ側に寄ってしまっていることを上手く相殺できているのかもしれません。
反応の速さは感じませんでした。
試打後の感想

昔、『タラコアイアン』が一世を風靡し、そのTVCMで、『多くのゴルファー』はフェースの先(トゥ寄り)でヒットしている・・・。だからこのような形になった・・・。ということで話題になりましたが、それが今も活きているということだと思います。

私はタラコアイアンのTVCMを見て、なるほどなぁ・・・。と思いながらも、あの独特な形状がどうしても好きになれなかったですし、実際に球を打っても難しくて全く馴染めなかったのですが、大人気となり、『時代を作った』クラブです。

このアイアンもタラコと目的はほぼ同じだと思いますが、形が崩れていないところに惹かれます。
やや面長でグースタイプですが、構えづらいということはなく、普通に打っていくことができました。
こういった『絶妙なさじ加減』ができているところに、EPONの心配り・配慮を感じますし、ブランドイメージを高めています。

黒染めなので、面長感が少し緩和されているのもいいです。
かなりロフトが立っていますが、球があがりにくいというデメリットはなく、高い弾道で飛んでいきました。
こういったところは、他のメーカーのディスタンス系アイアンと同じです。

トゥ側に2つもウェイトが配置されているのが、このアイアン一番の特徴で、これに魅力を感じられる方は多いと思いますし、逆に面長でもヒール側に重量が集まっていたほうが打ちやすい・・・。という方もいらっしゃると思います。
打ちやすさやクラブに求めるものは人それぞれで、そうするとウェイトを移動できるタイプのほうがいいのでは?と思ってしまいますが、私はこのアイアンに関しては、このままでいいと思っています。
無理にウェイトを移動させたり、ヒール側にも配置させずに、『ヘッドの性能』で勝負すべきだと思っているからです。

イージー系でありながらEPONらしく、整った形。
黒染めがカッコ良くシブさがありながらも、親しみやすい性格をしている・・・。
そんなアイアンだと思います。
打点がトゥ寄りの集まりやすく、セミラージサイズで易しく飛距離を稼いでいけるアイアンを求めておられる方には、頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月17日
EPON AF-506 アイアン

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-506 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2.5、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は429.5g です。

EPONの新しいアイアンです。
先日、AF-306を試打しましたが、今回はその姉妹モデルです。
EPONはシンプルでベーシックなタイプのアイアンが多いように思いますが、このようなタイプも以前試打したことがあるので、驚きません。
今はEPONだけでなく、多くのメーカーが、このようなタイプを採用しています。

バックフェースにある、この2つのウェイトが特徴的です。
これを見るだけで、このアイアンが『オートマ系』であることが分かります。
数字が刻印されていないので、重さは分かりませんが、かなり利いていそうです。
ポケキャビというだけで重心が深そうに感じるのですが、このようにウェイトを配置することで、さらにその効果が倍増している感じがします。

まるで『鎧』のような・・・。といいますか、独特な雰囲気です。
小ぶりな感じはなく、セミラージといっていいように思います。
昔のポケキャビは安っぽい見た目の物も多く、魅力的には見えなかったのですが、このアイアンにはそれがありません。
質感が良く、所有感を満たしてくれます。

かなり彫りの深いポケキャビです。
最近は浅いタイプもありますが、このように深いタイプも数多く見られます。
中空の人気も高いですが、今もポケキャビは大人気です。
中空とポケキャビは、外見は大きく違っていても、求めるものは同じだと思います。
これまでたくさんの中空やポケキャビを試打してきて、もし私が購入するとするなら、今の時点ではポケキャビを選びます。
私がこだわる『掃除のしやすさ』という点では、明らかに中空のほうがいいのですが、中空独特のあの打感と音がどうも馴染めません。
とはいっても、全ての中空がそうではなく、好感のもてる中空もあります。
一口に中空といっても千差万別です。

ソール幅は、ややワイドですが、今のアイアンの中では普通といっていいと思います。
この広さに安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
人それぞれ、クラブに求めるものは違いますが、クラブはユーザーに安心感を与えることが求められます。

ソール形状は平らに近いですが、微妙に丸みを帯びています。


リーディングエッジもトレーリングエッジも、微妙に『面取り』されていて、抜けが良さそうです。
スパッと綺麗にターフを取るイメージは浮かんでこず、どちらかというと芝に逆らわず、いい感じで滑ってくれ抜けていくようなイメージが浮かんできました。

ネックの長さは標準的です。
ネックが太すぎず、またヘッドが大きすぎないので、『頭でっかち感』が無く、美しさを保っています。
クラブは見ただけで、『バランスの良さ』を感じさせて欲しいと私は思っているのですが、そういう意味でも、このアイアンは好感が持てました。

シンプルで綺麗なフェース面です。
ミーリングはありません。
独特な光沢感があり、通常の軟鉄ではないように見えました。

EPONのロゴが入った、このオリジナルグリップは、とてもカッコいいです。
EPONのクラブに、EPONのロゴが入ったグリップというだけで、EPONファンはたまらないですね。
このグリップにはバックラインがあり、私は無いほうが好きなのですが、バックライン有りを好まれる方のほうが多いかもしれません。

素振りをしてみても、タイミングが合いやすく、いい感じです。
適度な重さと粘りがあり、アイアンには適したシャフトだと思います。
シャフトにはヘッドを走らせる目的もあれば、挙動をなるべく抑えて安定感を追求する目的もあり、それらは相反するものかもしれませんが、このシャフトは後者のほうです。
ヘッドにも感じますが、シャフトにはヘッド以上に『安心感』と『信頼感』を求めます。
余計な動きをしたら、コントロールすることが難しくなるからです。
飛ばす為のクラブであるドライバーに装着されているシャフトはムチのようにしなるイメージが欲しいものですが、逆にアイアンは全く『しなり感』は要らないといいますか、全くしならない真っ直ぐな鉄の棒であり、こちらのイメージをダイレクトに、ヘッドに伝えて欲しいです。
そういった意味でも、私が愛用しているDGや、このモーダスには安心感があり信頼しています。

ボールを前にして構えてみると、いい感じです。
セミラージサイズで、やや面長ではありますが、大きすぎず変なクセも見られません。
少しトップラインが厚く見えましたが、違和感を覚えるほどではなく、普通に構えられます。
いかにも大らかそうな顔で、私的にはグースがきつくないのがいいです。
ちょっと前まで、このようなタイプはグースネックが主流だったので、苦手に感じることもありました。
これ以上ヘッドが大きくなると、主役がボールではなく、クラブになってしまうのですが、このアイアンはそのギリギリのところにいます。
ゴルフはボールをいかに狙ったところに運んでいくか・・・。というゲームなので、主役はあくまでもボールで、ゴルフクラブやそれを使う我々プレイヤーは黒子に徹する感じ・・・。といったところでしょうか?
試打を開始しました

まずは、この飛距離性能の高さに、凄いな・・・。と思いました。
もちろんディスタンス系は初めてではなく、よく出会うのですが、改めてその凄さを実感しました。
ナイスショットしたときはもちろんなのですが、色々と曲げてみようと思い、細工をして、ミスヒットしたのも分かっていながら、それでも『180Y』の看板を軽くキャリーで超えていきました。
自分では『これでもか』というくらい、大きくカットに打って、しかもコスり気味だったのに、球はほとんど右に曲がらず、ビッグキャリーを放っていきました。
あくまでも私のイメージとしては『150Y以内』に抑えて打っているつもりだったのですが、それでも30Y先を行っていました。
しかもミスヒットをしての結果なので驚かずにはいられません。
飛ぶのはいいのですが、私の未熟な技量では、距離のコントロールができていません。

『打感』は、なかなか良いです。
ソフトで『球の乗り』が良く、フェースがグッとつかむ感じではなく、どちらかといえば、軽くてつかみどころのない打感といったらいいでしょうか?
厚みのある打感ではなく、やや薄めで情報量は少なめですが、打っていても嫌な感じはしません。
このような打感はこれまでもたくさん経験してきて、今さら驚くようなことはないですし、このあっさりとした打感が好きだ・・・。という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

球はとてもよくあがってくれます。
ロフトが立っているのを感じさせないほどで、どうしたらこのような高さが出るのか分かりません。
充分な高さのある上のネットに触れてしまうほどの高弾道です。
『無表情な飛び』といったらいいでしょうか?
『ノーマルロフト』で、そのロフトを活かし、ボールがフェース面を駆け上がっていくような、いわゆる『めくれる』ような弾道ではなく、『当てればあがる・飛ぶ』という感じの飛び方、ビッグキャリーです。
これが低重心・深重心の飛び方なのかと、今さらながら思いました。
機能性を感じさせるデザインではありますが、必要以上に主張していないといいますか、どちらかといえば『おとなしめ』に見えなくも無いのに、『あがりやすさ』『飛び』ではしっかりと主張しています。

『安定性』は、バツグンです。
打点のブレにすごく寛容でありながら、ヘッドがブレたり、コスり気味に当たったりしても、動揺しない大らかさが、このアイアンにはあります。
構えて、そのラインに忠実にボールを乗せてくれるアイアンです。
このラインの出しやすさは、クセのない顔から来ていると思います。
いくら『高慣性モーメント』のアイアンでも、構えづらかったら、最初の方向性から失敗してしまいますが、このアイアンは構えた通りのラインに『自動的』といっていいくらい的確にボールを運んでくれます。
方向性は安心できるので、あとはこの『飛び』で距離感をつかめるかどうかです。

『操作性』は、あまり秀でていません。
先ほども書きましたが、自分でも大きく曲げているつもりでも、実際は大きく曲がりませんでした。
イメージでは『バナナスライス』を打つつもりだったのですが、実際は『軽いフェード』という感じで、ほぼストレートです。
初球だけでなく、何球打っても変わりません。
自分ではコスったのも分かりましたし、トゥ側にヒットしたのが分かっていても、ヘッドがブレずに当たり負けせず、ほぼストレート系の強い球を打たせてくれました。
最近はこのように曲げにくいクラブが多いので、自分のスイングレベルが落ちているのではないか?と思い、今日はマッスルバックも持ってきていたのですが、それは大きく左右に曲げることができたので、やはり今のアイアンの特長なのだと感じることができ、ホッとしています。
私はやや小ぶりなヘッドでフェースローテーションを多く使っていきたいタイプなのですが、このアイアンはそれとは真反対でフェース面を小さく使って大きく飛ばすタイプだと思いました。
いい意味で『鈍感さ』があり、その鈍感さが最大の魅力でもあるのではないでしょうか?
試打後の感想

初球からそうでしたし、その後続けて打っても、この『自動的な飛び』に心が揺れ動き、こういった飛びもアリなのかな・・・。と思うようになりました。
曲げたくても曲げられない・・・。といったジレンマも生じてしまうかもしれませんが、それがこのアイアンの長所です。

いい意味で『アバウト』気味に打って成功するアイアンです。
構えたときにしっかりと『ライン』だけは決めておいて、あとはクラブにお任せといったらいいでしょうか?
クラブが、かなり仕事をしてくれます。
何度打っても同じラインに乗ってくれるので、コースだったら楽だろうな・・・。と思いました。
この『楽さ』は、緊張する場面でも、大きな魅力になるような気がします。

弾道&球筋のオートメーション化といったらいいでしょうか?
普通に打っている限り、球はかなり安定して『ワンパターン』の球筋を描いていきます。
野球のピッチャーで言えば、『球一個』や『球半分』の絶妙なコントロールを駆使してバッターを抑えていく・・・。というタイプではなく、『分かっていても打てないストレート』で、バッタバッタと球威で打者を抑えていく・・・。という感じです。

弾道は高いですが、球質は軽くはなく、力強さもありましたし、『剛球』タイプです。
あとは、この飛びにどう慣れていくか・・・。だと思います。
私はこのように飛びに優れたアイアンはあまり得意ではないのですが、それでもこの高い飛距離性能を使いこなし、絶妙に距離感を出していける方には、頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?
高さもそして方向性も安定していますが、このアイアンで距離感を出していくには、私はまだまだ修行が足りず、時間をかけて球数をこなしていく必要があります。
高さは充分だせるのですが、ノーマルロフトで、あの『食いつく感じ』はあまり無いので、実際のグリーンでどれくらい止まるのか試してみたいです。

『あがりやすさ』と『飛び』と『安定性』に優れたアイアンですが、昔のようにクセが強くて構えづらいアイアンではありません。
構えやすくてラインもイメージしやすいので、それでさらに安定感が増しているのだと思います。
縦の距離感だけ不安が残りますが、方向性に関して全く不安はありません。
フェアウェイが狭いホールでもじゅうぶん使っていけます。
ナイスショットしたときは、200Yの看板をキャリーで軽く超えていったので、ティショットやパー5のセカンドでも使っていけそうです。

私はまだまだマニュアルタイプのアイアンを使っていきたいと思っていますが、それを難しく感じ、オートマチックタイプのアイアンを使う時期が来たら、このアイアンを真っ先に使ってみたいな・・・。と思いました。
ハイテクだけど、ハイテク過ぎない・・・。
あがりやすさ・方向性については、全く問題無く、シャフトを選べばスインガータイプの方にも充分対応してくれるアイアンです。
あとは何度も書きますが、距離感です。
この飛び系アイアンで距離感を出すことができれば、『無双状態』になるのではないでしょうか?
EPONには憧れるけど、上級者用というイメージがあって、自分にはまだ早い・・・。と思っておられる方が少なからずいらっしゃるかもしれません。
しかし、このアイアンにはそれが当てはまりません。
中上級者の方はもちろん、まだキャリアが浅い方にも、充分馴染んで使っていける守備範囲の広いアイアンです。
『レベルレスアイアン』とでもいったらいいでしょうか?
プレイヤーのレベルやスキルの高さを問いません。
そういった意味でも大らかで受け皿の広いアイアンです。
唯一の欠点は何かな・・・?と考えていたのですが、それはやはり私のように『飛ばしたくない』『飛びすぎないのがいい』というゴルファーにはちょっと合いづらいところがあると思います。
しかし今はそういうゴルファーは少数派だと思いますし、そういった意味でも幅広い層に支持されるアイアンといえるのではないでしょうか?
『ビギナーだって、EPONを使っていいじゃないか・・・。』ということです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月15日
EPON 22-23 キャディバッグ

今日は、いつもと違って、EPONのこのカッコいいキャディバッグをご紹介したいと思います。
EPON 22-23 キャディバッグ です。

先日のスタンド式もすごくいいですが、こちらのバッグもいいですね。
落ち着いたデザインで高級感があります。

このEPONのロゴがとてもオシャレです。

このキャディバッグを見て、まず目が行ったのが、ここの部分です。

ここの中にはオシャレなポーチが入っていて、いろいろと使うシーンが増えそうです。
こんな工夫は初めて見ました。


おまけに表と裏にそれぞれ取っ手が付いていて、車に積み卸しするときなど、すごく便利です。
こういう工夫も初めて見ました。
キャディバッグもすごく進化していますね。
デザインだけでなく、実用性を考えて作られています。

フードを外すと、もっと分かりやすいかもしれません。


ポケットもたくさんあって、いろいろなものが収納できます。

ファスナーの引き手部分もこのようになっていて、とてもつかみやすくなっています。
最近のキャディバッグをよく知らなかったのですが、他のメーカーも、このように便利になっているのでしょうか?

仕切りも丈夫で使いやすいです。
私が使っていた昔のキャディバッグは、ここの部分がしっかり固定されておらず、クラブの収納が悪かったのですが、他のメーカーのバッグでも、ここの部分は改善されていますね。
他のものにもいえることですが、後で買うほうが、これまでのデータの蓄積があるので、細かなところまで改善されていますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月14日
EPON AF-306 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-306 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD1.5、トルクは1.7、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は428g です。

EPONの新しいアイアンです。
EPONのアイアンは久しぶりですが、こうしてニューモデルに出会うと、テンションもあがります。
EPONのキャビティアイアンは素晴らしいものが多く、一番印象に強く残っているのは、最初の頃に出会った、AF-301です。
あまりに美しくて、フィーリングもいいので、買おうかと思ったのですが、ちょうどその頃『角溝規制』がもう少しで始まるというときで、AF-301は角溝で、まだ時間的な余裕はあったものの、いずれ不適合となるので、買わないことにしました。
その後溝適合モデルのAF-302が発売され好感を持ったのですが、私はどうしてもAF-301のことが忘れられませんでした。
EPONはマッスルバックのイメージも強く、AF-Tourもいいですが、一番印象に残っているのはパーソナルです。
AF-Tourがかすんでしまうほど、輝きを放っていました。
美しいアイアンが多いEPONですが、パーソナルは『別格』です。

このEPONの文字を見るだけで、テンションがあがりますし、気持ちが引き締まります。
ウッドではウッドの輝き。
アイアンではアイアンの輝きを放っています。
今からこの美しいクラブで球を打つと思うだけで、嬉しくなってきます。

このアイアンはとても美しい、ノーマルキャビティです。
通常のキャビティでありながら、とてもセンスのいいデザインで、さすがEPONだな・・・。と思いました。
キャビティの易しさと、クラブとしての美しさが両立できています。
易しいけど美しくない・・・。
美しいけど気難しい・・・。
そういうアイアンではありません。

彫りの深さは適度にあって、重心もある程度深そうです。
この深さを見ると、やはりハーフキャビティというよりは、ノーマルキャビティといったほうが合っていると思います。
このキャビティ形状にもこだわりが見られ、とても美しいです。
こうして見る限り、ウェイトなどの異材は組み込まれていないようです。

トップラインの厚さはノーマルです。
とても綺麗なトップラインで、さすがEPONだな・・・。と思いました。
変に分厚かったり、丸っこかったりしないのがいいです。
かといって尖った印象もなく、シャープさが残されています。

ソール幅は少しワイドですが、今はワイドなものが多いので、『ノーマルワイド』といったところでしょうか?
こうして見ていても、エッジが利いていて美しいです。

ソール形状は微妙に丸みがあって、リーディングエッジとトレーリングエッジが『面取り』されていて、抜けも良さそうに見えます。
最近はリーディングエッジだけでなく、トレーリングエッジの削りが目立つようになってきました。
ダウンブローのイメージだと、あまり関係ないような気もするのですが、最近はダウンブローよりもレベルブローの意識も強いせいなのか、このようなタイプのアイアンが多いような気もします。

ネックの長さは標準的です。
曲がりくねってなく、スーッと真っ直ぐ伸びていて美を醸し出しています。

フェース面はシンプルで綺麗です。
ミーリングはありません。
このように近くからだと、いわゆる『一体もの』ではなく、チタンフェースのように貼り付けているように見えました。
わざとそうしているのか、それとも本当にフェース面を貼り付けているのか分かりませんが、ちょっとだけ気になりました。

このEPONのロゴが入ったオリジナルグリップはソフトなフィーリングで、とても良いです。
EPONのロゴが入っているだけでもテンションがあがるのに、ソフトなフィーリングで好感度もあがりました。

素振りをしてみると、高性能なスチールシャフトが挿してあることもあり、タイミングが合いやすくて、いい感じです。
高品質なEPONのヘッドに、高性能なスチールシャフト、モーダスが挿してあると、1+1=2以上の相乗効果を生み出しそうに思えてきます。
それくらい、相性がいい組み合わせです。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいいです。
小顔ではなく、ノーマルサイズで、特にクセはありません。
グースタイプではないので、ラインも出しやすそうです。
いい顔をしていますし、特に不満はないのですが、あくまでも私の好みとして、もう少し小ぶりでスッキリ(特にヒール側)して、絞られているといいな・・・。と思いました。
試打を開始しました

『打感』は良いです。
ソフトでまったりした感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ガツンとくることもなく、穏やかでありながら、しっかりと球の質感を伝えてくれました。
軟鉄ノーマルキャビティらしい、好感の持てる打感です。

『球のあがりやすさ』という点では、普通で自然な感じです。
このあがりやすさは、これまでもたくさん経験してきました。
AF-Tourのようなめくれ上がって、グリーンを真上から攻めるようなイメージは浮かばなかったのですが、いい感じで高さも出せましたし、これが今のアイアンなんだな・・・。思いました。
タフさは感じませんが、ヒッター向けなのは間違いありません。

『安定性』は、ノーマルキャビティらしく、易しいアイアンで親近感がもてます。
カッコ良くて美しいアイアンですが、気難しさのようなものは感じませんでした。
少々の打点のブレには寛容なので、好感を持たれる方も多いのではないでしょうか?

『操作性』は高く、左右へ曲げるのも難しくありません。
ただ、どちらかといえばキャビティ構造による、安定感が勝っているようで、大きく曲げるのは難しいです。
実際に打ち比べていないので、はっきりしたことは言えませんが操作性という点においては、過去のモデルであるAF-301のほうがおそらく高いと思います。

『飛距離性能』という点では、私の中では『やや飛び』くらいで、私の感覚では一番手くらい飛びますが、今はこれくらいが普通です。
もうちょっと手前に落ちてくれて、グリーンをキャッチして欲しいな・・・。と思うところもあったのですが、今はこれでも『飛びすぎない』アイアンといえます。
どう表現したらいいか分からないのですが、『スリークォーター』で『フルショット』の距離が出る感じ・・・。といったらいいでしょうか?
これで距離感を掴んでいくのがいいのかもしれません。
練習場ではともかく、コースに出ればフルショットさせてくれるのは、ほぼティショットくらいで、あとは距離を合わせるためのコントロールショットになるので、これもいいのかな・・・。と思いました。
試打後の感想

とても美しく、キャビティらしい易しさも兼ね備えているアイアンです。
打つ前から目で楽しむことができ、さすがはEPONだな・・・。と思いました。

今主流の、『ハイテクアイアン』ではなく、シンプルなベーシックタイプのアイアンといっていいように思います。
この基本に忠実といいますか、ハイテク過ぎないところが魅力といえるのではないでしょうか?

球のつかまりもいいですし、昔のアイアンと比べ、易しさはアップしているように感じます。
それはソール幅やソール形状によるところも大きく、それ以外のところにも細かな気配りが見られます。

マッスルバックのような、あの厚みがあってくっつく感じの打感ではありません。
そしてディスタンス系のような飛びに特化したアイアンでもありません。
小顔タイプのアイアンのような、機敏性はあまりなく、どちらかといえば大らかな印象です。

ひとつに特化しているのではなく、全体的なバランスの良さが感じられます。
プレイヤーは人間なので、どうしても好不調の波がやってきますが、それをこのようにバランスのとれたアイアンは上手く対応してくれるような気がします。
飽きることがなく、長く使っていけるアイアンです。

このカッコいいアイアンがバッグに入っているだけで、気持ちも盛り上がり、所有欲も満たしてくれます。
練習するのも楽しいので、それがプレイヤーの成長を促してくれるのではないでしょうか?
クラブが仕事をし過ぎないので、プレイヤーの引き出しの数を多くしてくれそうなアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2023年04月11日
EPON AF-906

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-906 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 HYBRID Graphite On Steel Technology です。
ロフトは23度、クラブ長さは38.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は90.5g、バランスはD1、トルクは2.9、キックポイントは元調子、クラブ総重量は384g です。

EPONのアイアン型ユーティリティです。
ユーティリティは各メーカーが力を入れていますが、このようにアイアン型は少なく、エポンはその少ないメーカーのひとつといえます。
通常のユーティリティもいいですが、私はウッド系よりもアイアン・ウェッジ系のクラブが好きなので、このようなアイアン型はとても嬉しいです。
確かに球をあげやすいのは通常のユーティリティだと思いますが、『狙う』『ラインを出す』という点で、私はアイアン型のほうが、より明確で易しいから安心感をもっています。

アイアンによく見られる、この『EPON FORGED by ENDO』を見ると、テンションもあがります。
こうしてエポンのクラブを手にしているというだけで嬉しいですね。

アイアン型ユーティリティといえば、この『面長』です。
面長でないのを見つけるほうが難しいように思います。
面長でないアイアン型ユーティリティですぐに浮かぶのはスリクソンのクラブですが、他の多くはまるで合わせたかのように面長になっています。
アイアンのように小顔のアイアン型ユーティリティは作らないのでしょうか?
小ぶりなほうが易しく感じることも多いので、私はそのように感じています。
大顔だとフェースが戻りきらないうちに当たってしまうこともあり、右にプッシュしてしまうミスもたくさんしてきました。
ノーマルサイズや小顔だと殆ど必要ないですが、大顔だと、鉛を貼る必要性も出てきます。
しかも何枚も重ね貼りして・・・。

このように、かなりプクッと膨れているので、中空であることが分かります。
アイアン型ユーティリティなので、中空なのは当たり前なのですが、心のどこかに中空でない新しい技術を期待しているのかもしれません。

中空らしい、オーソドックスな形状です。
ソール部分にかなりのボリュームがあるので、重心が低そうに見えました。

トップラインは少し厚めですが、アイアン型ユーティリティとしては普通といっていいと思います。

かなりのワイドソールです。
このソール幅はアイアン型ユーティリティでもいろいろなタイプがあって、このクラブはワイドです。
このソール幅に好感を持たれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
アイアン型といっても、このソールを見ると、FWや通常のユーティリティのように『ソールを使って(手前から滑らせて)』打つ打ち方がイメージできます。
私はアイアンのように『上からダイレクトにガツン』と入れていきたいタイプなのですが、今はそのようなクラブは少なくなりました。
こうして見る限り、タングステンなどのウェイトは組み込まれていないようですが、実際のところは分かりません。

ソール全体は丸みを帯びていて、抜けが良さそうです。
このソールを見ていると、たとえ逆目のライであっても、ソールが突っかかることなく、綺麗に抜けてくれそうです。
リーディングエッジもトレーリングエッジも結構削られています。

トレーリングエッジ側がかなり大きく膨れているので、低重心だけでなく、深重心というのも分かります。
重心が深いほうが、球があがりやすくて易しいのでは・・・。と思っておられる方は多いと思いますが、ティアップするならともかく、直打ちするときは必ずしもそうとはいえないこともあります。
それはインパクト前後でフェースが上を向いてしまい、芯に当たりにくくなるといった弊害が出てしまうことがあるからです。
実は重心が前にあって、フェースが上でなく、下を向く(つまりロフトが立つ)ほうが、球がフェース面を駆け上がる感じで食いつきが良くスピンの効いた球が打ちやすくなります。
これは浅重心であるアイアンの特長で、ウッド系クラブでは得られない感覚です。
そういったこともあり、このような形状はあまり好きではないのですが、これもニーズが大きいからではないでしょうか?

ネックは短めですが、アイアン型ユーティリティとしてはノーマルです。
これまで同様のクラブを試打してきて、そのほとんどが強いグースだったのですが、このクラブはそれがあまり強調されていなくて、そこに好感を持ちました。
私はラージサイズやワイドソール、そして強グースが苦手なので、少し好感度があがりました。

フェース面にミーリングは無く、ごく普通です。
エポンといえど、ここの部分は他と同じで、特に変わった工夫は見られません。
ハイテクタイプのクラブというよりは、基本に忠実なベーシックタイプという印象です。

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
このシャフトは初めて出会ったのですが、タイミングも合いやすく、親近感を持ちました。

『Graphite On Steel Technology』
ハイブリッド専用シャフトのようです。
スチールの技術が詰まったグラファイトということでいいでしょうか?
確かに、スチールの感覚で振っていくことができました。
これは名前の通り、スチールシャフトのモーダスのテイストに、かなり近づけているのではないでしょうか?
私はゴルフを始めたときから、ずっとスチールシャフトを愛用してきて、それが今も続いているのですが、このシャフトには好感を持ちました。
いい感じで耐えてくれ、暴れる感じはしません。
飛ばす為のクラブであるドライバーは『先走り系』の加速系シャフトでもいいですが、飛ばさないといいますか、飛ばしたくないクラブで狙ったところに落としていきたいクラブであるアイアンは粘ってくれなければなりません。
先がグラグラ動いてしまってはコントロールが難しくなります。
そういった点でも、このシャフトはかなりいい感じです。
設計自由度において、スチールよりもカーボンなどのほうが圧倒的に高く、また登場して月日がかなり経っているので、そのノウハウもかなり凝縮されているのではないでしょうか?
ちょっと前までは、アイアンもスチール派のほうが多かったように思いますが、今はカーボン派のほうが多くなったように思います。
それだけ技術的にも進歩し、多くのユーザーから受け入れられているのだと思います。
とはいっても、私はまだまだスチールを使っていきます。
それは頑固なのではなくて、スチールを見ると、なぜか安心するから・・・。というのも大きいです。
アイアンにカーボンシャフトが装着され始めた頃、練習ラウンドでカーボンシャフト装着アイアンを試したことがあったのですが、今のように高性能ではなく、かなり暴れて苦戦したのが今でも強く印象に残っています。
特にバンカーではホームランを打ってOBになってしまい、恐怖を感じました。
シャフトの剛性などもそうですが、軽すぎるクラブというのは本当に難しいです。

EPONのロゴの入ったグリップがカッコいいです。
ソフトなフィーリングで好感が持てますが、バックラインが入っていたので、できれば無いほうがいいな・・・。と思いました。
とはいってもバックラインがあるから良くないというのではなく、あくまでも私の好みの問題であり、バックラインがあったほうが好きだという方もたくさんいらっしゃると思います。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
アイアン型ユーティリティなので、アイアンのように構えられますが、バックフェースの膨らみが目立ちました。
角度の問題で、この写真ではその膨らみが写っていませんが、かなり目立ちます。
予想していたとはいえ、これは不満でした。
しかし、こういうタイプは他のメーカーでも多く見られますし、球をあげやすくするには仕方ないことなのかもしれません。
ただ、この構え感で私の購入候補からは除外されました。
『前(フェース面)』を見ていると、アイアンのように見えますが、『後ろ(バックフェースの膨らみ)』を見てしまうと、頭の中が少しモヤモヤします。
試打を開始しました

『打感』は中空らしい『ペチャッ』という打感で、予想通りでした。
アイアンのような柔らかく、そして『フェースに乗る』感覚はないですが、中空のなかでは主張し過ぎていないので、いいほうです。

『音』も、中空らしい感じで、これまでもよく耳にしてきました。
アイアンのように『カツン』というフェースに食い込むような音ではなく、やや薄くて淡泊な音です。
スコアには直接関係ないかもしれませんが、ゴルフには『音を楽しむ』という一面もあります。
ゴルフ場はもちろん、練習場でも、いい音を出している人はすぐに分かりますし、逆に人口マットの弊害なのか、ダフっている方もすぐに分かります。
それに慣れるとなかなか上手くいかないので、ティアップして打つ練習法が有効なのですが、アイアンでティアップして打っておられる方はほとんどいらっしゃいません。

球はあがりやすく、タフな感じはしません。
ただ、アイアン型ユーティリティということで、ヒッター向きなのは明らかです。
ロフトが23度ということで、私の感覚では『4番アイアン』になるのですが、とてもあがりやすくて面長な『4番アイアンの延長』といいう印象をもちました。
昔の4番は、かなりハードルが高くて、私たち『打ち手(ゴルファー)』も気合いを入れて毎回『挑む』ような感覚があったのですが、今は簡単に打てるようになり、技術はあまり要らなくなりました。
4番アイアンという番手で、ここまで易しく高弾道が得られるので、クラブの進化を感じますし、とても理にかなっていると思います。

『安定性』は、なかなかいいです。
高い直進性があって曲がりにくいというタイプではないですが、普通に打っている限り、何の問題もありません。
大顔タイプ&中空らしい、大らかさがあります。

飛距離性能は、なかなかいいですが、アイアン型ユーティリティとしては普通といったところでしょうか?
飛距離を出すために、特別な工夫はされておらず、シンプルな作りになっているようです。

『操作性』はまずますで、アイアンのように構えられましたが、フェース長があるせいか、少し反応が鈍い感じがします。
これには慣れも必要だとは思いますが、左右に曲げることはできました。
試打後の感想

EPONの最新、アイアン型ユーティリティですが、ハイテクという印象はありませんでした。

むしろベーシックなタイプで、基本に忠実という印象です。

こういったところもEPONの特徴といえるのでないでしょうか?

かなり重心が低く、そしてソールがきっちり仕事をしてくれるので、ソールを充分使って打っていきたい方には頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
先ほども書きましたが、実戦でも順目はもちろん、逆目のライで真価を発揮してくれるように感じました。

構え感や打感・音など、私の好みから外れるところはありましたが、フィーリングよりも易しさ・実用性を重視したら、こうなるのは仕方ありません。
このクラブもいい感じではあるのですが、完全に『4番アイアン』に見えて、実はユーティリティアイアンの易しさがある・・・。というクラブを待ちたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
音・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月09日
EPON AF-206 フェアウェイウッド

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-206 の5番 です。

シャフトは FUJIKURA Speeder NX 60 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は63.5g、バランスはD2、トルクは3.7、キックポイントは中調子、クラブ総重量は328g です。

シンプルでとてもカッコいいフェアウェイウッドです。
エポンといえば、やはりこのシンプルな美しさではないでしょうか?
名前から、そしてヘッドの形状から、先日試打したAF-106とセットで使うクラブのような気がします。
今はいろいろな工夫がされているクラブが多いですが、改めてこのようなシンプルなクラブはいいな・・・。と思いました。
まさに『シンプルイズベスト』です。

ソールの丸っこさと、シャロー感が目立ちます。
今はシャローなFWが多いので、目立ちませんが、昔と比べるとかなり薄くなっているように感じます。
かなり前のモデルのAF-201と比べると、明らかに違うと思いますが、これは時代の流れなので仕方ありません。
シャローだから良い。
ディープだから悪い。
またその逆ということもなく、人それぞれの好みで選ぶべきですが、今は圧倒的にシャローが多いので、ディープ系を好まれる方にとって、選択肢が少ない時代なのかもしれません。

ドライバーなど他の番手でもよく感じることですが、エポンのクラブはここの部分がとても美しいです。
チタンという素材を、まるで軟らかい紙を加工するかのように繊細に手が加えられています。
こういったところに私はエポンの凄さ・技術の高さを感じます。
以前、兵庫県は『刀鍛冶の文化』。
新潟県は『鍋釜加工の文化』。ということを人から聞いたことを書きましたが、そういった金属加工の巧みさが、今風にアレンジされて、クラブにも活かされているのではないでしょうか?
刀鍛冶とはまた違う、『叩き』という高等技術は日本に昔から受け継がれています。
日本にはたくさんの世界一がありますが、金属加工においても、間違いなく世界一だということを、このクラブを見れば実感できます。

シンプルで綺麗なソールです。
おそらくヘッド内部にもウェイトなど、特別な工夫はされていないと思います。
ヘッドのウェイトなど、『特別な付け足し』がされているほうが高性能でよく飛ぶ・・・。と思っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際は必ずしもそうだとはいいきれません。

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。

フェース面もシンプルでとても綺麗です。
ミーリングのような工夫は見られません。
何となくではありますが、以前試打したことのあるクレイジーのFWを思い出しました。

シャロータイプではありますが、すごく薄いというほどでもないので、『ノーマルシャロー』といったところでしょうか?
クリークはロフトが寝る分あがりやすくなっているので、もう少しディープでもいいのではないか?と、いつも思っているのですが、なかなか登場してきません。
それはやはり今のボールが『低スピン化』してきたからだと思います。

とてもいい顔をしています。
予想していたとはいえ、思わず顔がほころんでしまいましたし、期待を裏切らない美顔がさすがです。
この美しい顔は風格さえ感じさせます。
この顔の良さを何で表現したらいいんだろう?と思いながら見ていたのですが、ふと相撲の番付が浮かびました。
このクラブは間違いなく『東の横綱』です。

最近はカーボンクラウンが多くなっているので、このクラブも近くで見てみたのですが、カーボンの模様は見られませんでした。

このオリジナルグリップもカッコいいです。
EPONファンにはたまらないですね。
EPONの新しいグリップのようで、これまでと変わっています。
グリップのパターンが今風になっていて、滑りにくく、ソフトなフィーリングです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
最近、このシャフトによく出会うような気がするのですが、今年のトレンドはこれなのでしょうか?
FWにしては、やや軽量感がありますが、素振りを繰り返してタイミングをつかみました。

とても構えやすいです。
左右への不安は全く無く、ニュートラルに見えます。
クリークはロフトが寝ているのでフェース面も寝ていますし、どうしても『アゴ』が目立ってしまいますが、このクラブはその『アゴの見せ方』がとても上手です。
さすがはエポンだな・・・。と思いましたし、かなり『見え方(構え感)』にもこだわって作られているのではないでしょうか?
こういった細かいところまで気が回るのも、日本メーカーの細やかさといいますか、繊細さだと思います。
大雑把で大味な感じは全くしません。
試打を開始しました

『打感』はとてもいいです。
AF-106との相性が良く、違和感なく使っていけるFWだと思います。
ソフトさがありながら、ボヤけたところはなく、クリアに球の質感が伝わってきました。

『音』も心地よい金属音で、優しく心を揺さぶってきます。
何度でも聞いていたい音だな・・・。と、聞き惚れていました。
いくら真っ直ぐ遠くに飛んでも、肝心の音が良くなければ私は全く納得できませんが、この音なら納得というか、大満足です。
『安心させてくれる美音』といったらいいでしょうか?
心が安定し、穏やかにさせてくれる音です。

クリークらしく球はよくあがってくれますが、今のクラブの中では普通といったところでしょうか?
あがりやすくなるような特別な工夫はされていませんが、タフなタイプではないですし、必要な機能はじゅうぶん備わっています。
直打ちでも、充分高さを出していくことができるFWです。
今回は5番でしたが、いつか機会があれば3番も試してみたいです。

『安定性』は高く、いい感じです。
ハイテクタイプのFWのような『曲がりにくさ』のようなものはありませんが、このままで充分だと感じました。
カッコいいクラブでありながら、気難しさのようなものは全く感じません。
今のハイテクFWを試打していると、時々曲がりにくいのはいいけど、こちらの思いが伝わりにくいな・・・。と感じることがあるのですが、このクラブは違っていて、しっかりと意思疎通ができます。

『飛距離性能』は高く、高いポテンシャルが感じられます。
弾きの良さと高い弾道。
おまけに心地よい打感と音で、気持ちよく振り切っていけることで、さらに飛距離がアップしているようです。
以前、『飛ぶ』と話題になったAF-202を思い出しました。
あの名器をベースに開発されたのかもしれません。
ハイテクタイプの飛びとは違う、『ベーシックタイプの飛び』といっていいように思います。
まるで『至れり尽くせり』といった、極限まで飛びだけに特化したFWというのではなく、高いフィーリング性能をもっていて、気持ちよく打っていかせてくれる『自然な飛び』で、プレイヤーとクラブが五分五分で融合した感じ・・・。といったらいいでしょうか?
クラブの性能だけが先走りしていません。

『操作性』はなかなか良くて、左右へも対応してくれました。
安定感を感じさせるクラブでありながら、曲げたいときにはしっかりと対応してくれるクラブだと思います。
強いフックフェースを好まれる方は、このクラブの顔を見て、球がつかまらないんじゃないか?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
小ぶりでロフトが寝ているということで、じゅうぶんつかまえやすくなっています。
今は曲げにくいオートマ系のFWの人気も高いですが、元々ある、このようなベーシックなタイプで、自分の球筋を磨いていくこともアリなのではないでしょうか?
試打後の感想

美しくて所有欲を満たしてくれるFWです。
このクラブがバッグに入っているだけでテンションがあがります。

今のハイテククラブのようなお助け機能はあまり無いかもしれませんが、それがゴルファーにとってプラスになることも多いと思います。
先日も書きましたが、今のクラブは便利になりすぎて、バランスが崩れてしまっているものが多いように思います。
そして、それはプレイヤーの感性を鈍化させたり、迷走させたりするかもしれません。

クラブの個性が強すぎて、プレイヤーの仕事が減ってきていると感じることもあります。

そういったときに、このクラブのように最低限の機能は備えておいて、あとはプレイヤーの技量を高めてくれるクラブというものに脚光が当たるのではないでしょうか?

打感や音も素晴らしいので、そのグッドフィーリングを楽しみながら、さらにゴルフも上手くなるというおまけ付きです。
カッコいいクラブですが、球もよくあがってくれますしハードルは高すぎないので、上級者の方はもちろんですが、これからますますレベルアップしていきたい・・・。という方には是非試していただきたいクラブです。

このクラブのフィーリング性能の高さをじっくりと味わうことができ、密度の濃い試打ができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月07日
EPON AF-156S ドライバー

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-156S ドライバー です。

シャフトは DEAD OR ALIVE 飛燕H65 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフト重量は68g、バランスはD0、トルクは4.6、キックポイントは先調子、クラブ総重量は313g です。

EPONの新しいドライバーです。
このドライバーに限ったことではないですが、どのクラブもとても美しく、目で楽しませてくれます。
エポンのクラブに出会う度に胸が高鳴るのですが、それはこの美しさがあるからです。
いくら経験を積んでも、良いクラブと出会ったときのトキメキが消えることはありません。

かなり大きくて、大らかそうな感じが伝わってきます。
この大きさと形状。
そしてネーミングからも、以前試打したことのある、AF-153の後継モデルなのが分かります。
AF-153はとても印象深いドライバーだったのですが、もう10年が経つのかと思うと、時の流れが速すぎてついていけません。
同じ10年でも、子供の頃の10年と、大人になってからの10年では、その速さが全く違います。

156SのSはどういう意味があるのでしょうか?
単純にシャローという意味なのかな?と思いましたが、真偽は定かではありません。
もし、そうならD(ディープ)というモデルもあっていいと思います。
昔は同じ名前の、ディープとシャローが同時期に発売されていたこともありました。

ソールには大きなウェイトがひとつ配置されています。
全体的な雰囲気から、そしてレンチを挿す穴も無いことから、おそらく交換するタイプではないと思います。

ネックは短めで、かなり頭でっかちに見えます。
こうして見る限り、あまりバランスはとれていないように思えるのですが、設計自由度の高いドライバーは外見だけでは判断できないことも多々あるので、詳しいことは分かりません。

ネックには調整システムが搭載されています。
初めてエポンのドライバーで搭載されたときは驚きましたが、今は見慣れてきました。

試打するのは、この『7』ポジションです。

1

3

5
他には1・3・5・があります。
どういった違いが生まれるのでしょうか?

フェース面もすごく綺麗で高級感があり、さすがエポンです。
エポンにチープは似合いません。
この質感の良さがエポンたる所以です。
エポンといえば『ミラー仕上げ』のイメージが強いですが、これがもし『艶消し』だったらどうなるのかな?と想像力を働かせるだけでも楽しくなります。
フェース面はFF(フラットフェース)ではなく、スコアラインは全て凹んでいます。

大らかそうな丸顔です。
いろいろなクラブに出会っていると、クラブの顔が、泣いていたり、しかめっ面をしていたり、笑っていたり、時には崩れて流れてしまったように見えることがあるのですが、このドライバーは『笑顔』です。
しかも『満面の笑み』です。
大らかそうで、クセが無い顔をしています。
イージー系の匂いがプンプンしながらチープさは全く無く、むしろ全身高級スーツで固めたようなセレブリティ感のあるドライバーです。

他のドライバー同様、このドライバーのクラウンがカーボンコンポジットなのか、近くで見てみたのですが、カーボンの模様が見えなかったので、おそらく通常のチタンなのだと思います。

素振りをしてみると、いい感じです。
結構しっかりしていて、タイミングもとりやすいです。
これまでは、このような大らかそうなヘッドには、挙動が大きくて軽量タイプのシャフトが挿してあることが多かったのですが、このドライバーは安定感もあり、好感が持てます。

DEAD OR ALIVEというシャフトは先日試打した一種類だけかと思っていたのですが、いろいろなモデルがラインアップされているようです。
このような黄色いシャフトを見ると、昔一世を風靡した『アッタス参上』を思い出します。
大ヒットしたモデルで、挿して使っていた・・・。という方は多いのではないでしょうか?

『飛燕』という、カッコいい名前が付けられています。
飛燕というと、子供の頃プラモデル作りに熱中していて、その頃に作った戦闘機を思い出します。
あとは、『魁!!男塾』の男塾三面拳のひとりの飛燕です。

ラージサイズのヘッドなので、このドライバーも他と同じく、かなり薄さが強調されたシャローバック形状になっていると予想していたのですが、違いました。
極端なシャローバックではないですし、ディープに見える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし昔のクラブにたくさん出会っている私はディープではなく、『ノーマルシャロー』という印象です。
シャローバックはどうしても、『お尻が垂れ下がって見える』ということや『垂れ目に見える』ということもあるかもしれませんが、このクラブはちょうどいいように見えました。

ボールを前にして構えてみても、かなり丸っこくて親しみやすい雰囲気があります。
少しだけ『つかまえ顔』に見えましたが、これくらいであれば全く問題無しです。
大らかそうな顔をしているのはいいのですが、私の好みとしては、もう少しヘッド後方のヒール側が削られていると、さらに好感度があがります。
プクッと膨れた感じがして、つかまるイメージが出てしまうからです。
私はもっとシュッとした顔が好きですが、この顔を好まれる方はきっと多いと思います。
試打を開始しました

打感はソフトさもありながら、どちらかというとしっかり感があり、硬くないので好感が持てます。
何と言いますか、『スカスカ感』の無い、『充実した』打感です。
ボヤけた感じはせずクリアで、程よい球の抵抗感も楽しむことができました。

『音』も、すごく良くて、さすがエポンだな・・・。と思いました。
これまでのモデル同様、耳に優しく届く、心地よい音です。
安定のグッドサウンド・・・。といった感じです。
高さや球筋が安定しない・・・。という方は、シャフトなどのスペックが合っていない確率も高いですが、『音』を意識されると、新たな気づきのようなものも生まれるのではないでしょうか?
球筋や弾道といった『目で見えるもの』ばかりフォーカスされているように思いますが、『聴覚』もすごく大切で、実は重要なポイントがいくつも隠されています。
これはドライバーに限らず、アイアンやパッティングにおいても、音によって結果が大きく左右されると私は経験上感じているからです。
バンカーショットや他のアプローチでも、音はとても重要です。

球はあがりやすく、弾道も高めです。
シャローバックでないことや、シャフトもしっかりしているので、少し抑えた弾道の、いわゆる『叩ける』タイプなのか?と思いましたが、違いました。
大らかそうな顔の印象のまま、ハードルが高くなく、親しみやすい性質をしているドライバーです。

『安定性』は高くシビアさは全く感じませんが、高い直進性があって曲がりにくい・・・。というドライバーではありません。
直進性の高いドライバーの中には、どうしても『曲線のイメージ』が出せず、『直線のイメージ』のまま打って、実際の球筋もストレートになることがあるのですが、このドライバーは大らかそうでもしっかりと曲線のイメージを浮かべることができました。
スイートエリアも広めですが、いわゆる『曲げにくい』ドライバーではなく、自然な感じもするので、そういったところに魅力を感じる方は多いのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、このようなイージー系の中では優れていると思います。
初速も出て、弾道もパワフルです。
何と言いますか、このドライバーのもつ広い『フェース面積』を使って、一気に弾き飛ばしているような感覚・・・。といったらいいでしょうか?
大きく息を吸って、いっぱいになったところで、一気に吐き出すようなイメージです。
最近は低スピン系の飛びに特化したドライバーもありますが、それらとは一線を画す、ベーシックなタイプでありながら、パワフルさも兼ね備えているドライバーです。

『操作性』という点では、普通です。
少し左右に曲げることはできたのですが、どうしても大らかさが勝ってしまい、敏感に反応する感じはしません。
かといって先ほども書きましたが、『曲げにくい』『曲がりにくい』というドライバーでもなく、不自然さが感じられないのがいいです。
試打後の感想

かなり丸っこい顔で、この顔が一番の特徴かな・・・。と思いました。
先日試打したAF-160とは全く違うタイプの顔をしていますが、これも『エポン顔』といっていいように思います。

ハイテク満載のドライバーではなく、どちらかといえば『ベーシック』なところも残しているドライバーです。
そのベーシックさを残しながら、最大限の大らかさがあるのが、このドライバー最大の特徴といえるのではないでしょうか?

ラージサイズにありがちな、『フィーリング無視』のドライバーではありません。
打感や音など、極上のフィーリングを楽しませてくれるドライバーです。
『易しい』タイプのドライバーでありながら、プレイヤーの感覚も大切にしているので、易しさを享受しながら自信のフィーリングも大切にしてレベルアップしていきたい・・・。という方には相性がいいのではないでしょうか?
フィーリング70:ハイテク30
フィーリング30:ハイテク70
という2つのドライバーがあり、どちらがプレイヤーの成長をより高めてくれるか?といえば、間違いなく前者だと私は思います。

感覚(フィーリング)というものは、『凧揚げの糸』のようなものかもしれません。
糸が切れてしまうと、凧はコントロール不能となり、どこへ飛んでいくか分からずあとは落ちていくだけですが、ゴルフクラブにおいても、プレイヤーの感覚(フィーリング)があるから、クラブをコントロールでき、それがボールへと伝わっていくのだと思います。

そういった点でも、このドライバーはとても良く、やはりエポンはいいな・・・。と思いました。
フィーリング性能は絶対に軽視できません。
顔は私の好みからは外れるのですが、打感や音がとても良く、打っていて楽しかったので、気分良く練習場を後にすることができました。
後味の良いクラブという言い方もできます。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月04日
EPON EF-02D ドライバー

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON EF-02D ドライバー です。

シャフトは DEAD OR ALIVE 禅 Z55 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは44.75インチ、シャフト重量は55g、バランスはD2、トルクは4.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は307g です。

斬新なデザインの、EPONニュードライバーです。
これまでのEPONには見られないデザインで少し驚きますが、この美しさと質感の良さは、さすがEPONだと思いました。
ヘッド全体が黒でシブく、カッコいいです。
エポンらしく、かなりの高級感があり、所有欲を満たしてくれます。

この綺麗なソールのデザインにしばらく目が釘付けでした。
とても丁寧に仕上げられていて、雑なところは見られません。
ソールが黒というのも、EPONでは珍しいような気もします。

形状的にはラージサイズのシャロータイプで、今の主流といえます。
この角度から見ても、やはり美しいな・・・。と思いました。

ソールには大きな溝があり、EPONでは珍しいです。
EPONのクラブにこれまで、それほどたくさん出会っているわけではないのでよく分かりませんが、おそらく『初』ではないでしょうか?

溝の幅も深さも、結構あります。
一時期、かなり見られましたが、最近は溝を採用しなくなったメーカーもあります。
しかしEPONが採用しているということで、やはり大きな意味があるのではないでしょうか?

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれ小さなウェイトが4つずつ配置されていて、これが見た目のインパクト大です。
数字が刻印されていないので、重さは分かりません。
交換するタイプではないのでしょうか?

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『1』ポジションです。

『3』

『5』

『7』
他には3・5・7がありました。
どのような変化が期待できるのでしょうか?
全て奇数というのが面白いですが、数字と数字の間は『・』だったので、ここに『2』などの偶数が入るのかもしれません。

標準的なシャロー形状です。
シャローにも色々なタイプがありますが、このクラブはとても美しいので、『ビューティフルシャロー』だな・・・。と思いながら見ていました
シャローでも、あまりいいイメージが浮かばないものもありますが、さすがエポンです。
質感だけでなく輪郭も綺麗で、そしてこの色が重厚感を深め、さらにいい雰囲気が醸し出されています。
シャローで大らかそうな印象を与えながらも、黒という色を採用することにより、攻撃性を高め、アグレッシブな雰囲気も醸し出しています。
この絶妙な美しさに、私の目尻も下がりっぱなしです。
私はどちらかというと、適度に厚みがあるタイプを好むのですが、この美しいクラブを見ていると、シャローもいいかな・・・。と思えてきます。

なかなかいい顔をしています。
このような機能的なタイプなので、異型を予想していたのですが、全く違いました。
シャロー感はありますが、それが強調されていなく、変なクセもありません。
ディープ系の顔には親しみづらさを感じるので、シャローがいいけど、クセのきついタイプは苦手だ・・・。という方にも、このドライバーの顔は好まれやすいのではないでしょうか?

クラウンがカーボンコンポジットなのに驚きました。
これも、おそらくエポン初ではないでしょうか?
採用しているメーカーと、そうでないメーカーがありますが、ここまで広がっていると、やはり流行っているといっていいのだと思います。
私はカーボンコンポジットの必要性をそれほど感じていませんが、昔愛用していたPRGRのTR DUOが流行の発信元なので、愛着もあります。
ホントによく飛び、おまけに顔が良く整っていたので、美しさと飛距離の両立ができているドライバーでした。
多くのゴルファーが『260ヤード飛ばせる』というコンセプトで、大きな話題にもなりました。

カーボンコンポジットは確かにいいですが、作り方を間違えると却って安っぽくなってしまうこともあります。
カーボンの継ぎ目を近くで見たのですが、ムラがなく綺麗です。
メーカーによっては、かなりムラが見られるものも過去にはあったので、このドライバーはどうかな?と思い、近くでよく見ましたが、均一性がとれていて、さすがエポンだな・・・。と思いました。
そして、このクラウンマークもエポンでは珍しいように思います。
私はクラウンマークがあっても無くてもいいですし、できれば無いほうがいいですが、クラウンマークによっては苦手意識が芽生え、無いほうがいい・・・。というクラブもありました。
非常に控えめで、特に工夫の見られないデザインですが、他のマークでも良かったのではないか?と思いました。
例えばエポンの『e』マークのように、クラウンマークを見れば、どのメーカーなのか分かるのもいいのではないでしょうか?

トゥ側

ヒール側
クラウンのトゥ側とヒール側には、白い線が描かれています。
これは以前から見られる工夫ですが、どういった意味があるのでしょうか?
構えたときの印象が変わるのかもしれませんが、私は特に無くてもいいような気がします。

フェース面の質感も良く、綺麗です。
デザインは先日試打したAF-106とは異なりますが、このドライバーも綺麗で、弾きが良さそうに見えます。
雑な・・・。といいますか、チープに見えるフェース面って、意外と多いものですが、このドライバーはそれが当てはまりません。
綺麗で、そして丁寧に造られているのが分かります。
これをガラスに例えると、綺麗なフェース面が透明で曇りのない無色のガラスで、質感の悪いフェース面は汚れが目立ち曇ったガラスといったところでしょうか?
当然、このドライバーは前者です。
最近のドライバーのフェース面は『FF(フラットフェース)』になっているものもあり、『見せかけのスコアライン』もありますが、このドライバーは全てのスコアラインが凹んでいて、しっかりとした溝になっていました。

素振りをしてみた感じは、まずまずです。
軽量感があり、結構動くタイプですが、挙動は結構安定しています。
このヘッドには、このシャフトがベストなのでしょうか?
いろいろなシャフトでも試してみたいな・・・。と思いました。

このシャフトには『禅』という名前がつけられています。

『made in Japan by EPON』が、さらに好感度を上げてくれます。
できればヘッドもシャフトも日本製がいいですね。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
『異型』というほどではないですが、『つかまえ系』の顔に見えます。
シャロー感もあるので、『ハイドロー』のイメージが浮かんできました。
私にはつかまえ系に見えたのですが、これくらいが『ニュートラル』という方も多いのではないでしょうか?
昔のニュートラルと、今のニュートラルでは、同じ言葉でも、その意味合いは変わってくると思います。
カーボンクラウンが目立ちますが、構えづらくはないですし、邪魔に感じることもありませんでした。
今はカーボンコンポジットを採用しているメーカーが増えてきていますが、これまで試打してきた中で、それが美しいな・・・。と感じたのはBALDOと、このEPONです。
試打を開始しました

『打感』は、とても良いです。
ソフトというよりは、ややしっかりした打感なのですが、硬すぎず、程よい球の質感を味わうことができました。
フェース面の質感と打感が必ずしも比例するものではありませんが、このドライバーの場合は比例しました。
美しく、好感のもてる打感で、やっぱりEPONはいいな・・・。と思いましたし、どのクラブにも打感を重視しているのではないでしょうか?
このしっかりとしながら、硬すぎず、程よい感じが、『チタンという素材を味わう』ことなのかな・・・?などと考えていました。
チタンが使われるようになって、もう20年以上になると思いますが、一口にチタンといっても千差万別でいろいろなものがあります。
中には『本当にチタン?』と疑いたくなるようなものもあれば、このEPONのように見るからにチタンで、そのチタンの長所を存分に味わえるものもあります。
今はカーボンヘッドが増えてきて、その強度などから、いずれチタンからカーボンへとシフトしていくのかもしれませんが、まだまだチタンの時代は続くのではないでしょうか?

『音』も、すごくいいです。
『秀逸』といっていい優れた音で、心地良さがありました。
機能性のあるドライバーなので、打感や音が犠牲になっているのかと思いましたが、そんなことはありません。
むしろ、すごく良くて、先日のAF-106を除いて、最近ここまで良い音を耳にしたことがあるかな・・・?と記憶をたどりましたが、思い浮かびませんでした。
『おとなしめ』の音ではなく、やや大きめで小気味良い音です。
打っていて爽快感を味わうことができます。
やや大きく高めの音ではありますが、インパクトが緩むことは一度もなく、全て気持ちよく振り抜くことができました。

球はとてもよくあがります。
ヘッドは黒を基調としていてシブいデザインなので、ハードそうな印象をもたれる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、シャローという特徴を活かした親しみやすいドライバーです。
同じシャローでも、先日試打したGTDのドライバーと性質は大きく異なります。
ヒッタータイプの方はもちろん、スインガータイプの方にも、充分楽しめるドライバーなのは明らかです。

『安定性』は高く、はっきりとしたオートマチック系ドライバーです。
構えたときの印象通り、球はつかまりやすく、右に逃げる感じはしません。
装着されているシャフトも、最初はどうかな?と思うところもあったのですが、しっかりとつかまえて逃がさない感じがします。
軟らかくても『当たり負け』しちゃうシャフトだと、右にプッシュしてみたり、高さがバラバラになったり、安定感を欠きますが、このドライバーにはそんなことは感じませんでした。
ヘッドもそうですが、シャフトもかなり研究されているのは間違いありません。
ヘッドはもちろん、シャフトもOEMが普通なので、どこか有名なシャフトメーカーが作っているのかな?
それともシャフトもEPONが作っているのかな?などと考えていました。
オートマチック系で球のつかまりもいいので、スライサーの方にも使いやすいドライバーだと私は思います。
しかし、だからといってスライスを撲滅してくれるドライバーではありません。

『飛距離性能』は高いです。
今ある、オートマ系ドライバーの中でも、かなり上位のほうだと思います。
高弾道で力強く、そして安定しているのも魅力です。
このドライバーはウェイトや溝。
そしてネックの調整機能が目立ちますが、ヘッドとしての性能もとても高いと思います。
弾道が高く、滞空時間の長い弾道を放ってくれるドライバーです。

『操作性』という点では、オートマチックタイプなので、あまり意図的に曲げる感じはしなかったのですが、とりあえずトライしてみました。
少しだけ右に曲げることができたのですが、大きく曲げるのは難しいです。
やはり意図的に曲げるには、もっと『反応のいい』ヘッドのほうがいいと思います。
このドライバーはいい意味で『反応が鈍く』微妙に操る感じはしません。
右に曲げることは少し苦戦しましたが、フッカーの私は左へ曲げるほうが楽に感じました。
それは私がフッカーということもありますが、クラブ(ヘッドとシャフト)自体が、元々つかまりのいい性能をもっているからです。
このようなオートマチックなタイプで、大きく曲げてやろうと、極端なことをすると、大きなミスにつながってしまうこともあるので、今回は自重しました。
昔は練習場の幅を有効に使い、全ての幅を使って曲げようとしていましたが、パーシモンからメタル・チタンと変わっていくうえでどんどん難しくなり、それがクラブの進化なのだと私は思います。
クラブが進化することで、プレイヤーのする仕事は減りました。
試打後の感想

オートマ系にありがちな、構えづらさや『重心のずれ』などを感じることなく、また退屈もせず、充分楽しめました。
今は調整システムが発達したせいなのか、重心がずれてしまっていると感じるドライバーは結構あります。
見た目はなかなかいいのに、重心がずれていて、振りにくいな・・・。と感じたり、ヒッティングポイントがずれているので、打感も満足できないものがあります。
理想は『フェース中央』だと思いますが、今はトゥ側や下側にズレているものもあり、中央でヒットするのが当たり前ではなくなりました。
上手く当たらない・・・。ボールがどうしても曲がってしまう・・・。打感や音が悪く打っていて楽しくない・・・。という方は、ひょっとしたら『重心のずれた』クラブを使っておられるのかもしれないですし、調整システムを使って却って自分に合わないセッティングになっているのかもしれません。
クラブが複雑化して、ミスの原因も複雑になりました。

EPONだからということもあるのでしょうか?
このドライバーの質感の良さを堪能しながら、全てのメーカーのクラブがそうなればいいな・・・。と思いました。
メーカーによっては、チープであまり丁寧でないな・・・。と思えるクラブもあり、その度に残念に思います。
もちろん質感でボールを飛ばすわけではないですが、やはりまずは目で楽しみたいので、どうしても譲ることができません。

高価なクラブだから、必ずしも高級で質感も良く、丁寧に造られているということもありません。
高価でも性能的にも品質的にも魅力を感じないクラブは、これまでたくさん出会ってきました。
高価だから必ずいい・・・。安いから駄目だということもなく、比較的安価でありながら、高性能・高品質でコストパフォーマンスに優れたクラブもたくさんあります。
また昔は海外製だと安く作れるので、その分価格にも反映されていましたが、今は海外製でも日本製と変わらない価格設定になっているものが多いので、それなら日本製に戻して欲しい・・・。と思ってしまいます。
海外性の魅力はたったひとつだけ、『値段』です。

このドライバー最大の魅力は、ウェイトやカーボンコンポジット、そして溝といった、今の最新技術を使ったハイテクなところがありながら、フィーリングが犠牲になっていないところです。
おまけにネックには調整システムまで搭載されているので、ここに魅力を感じる方は多いのではないでしょうか?
便利さとフィーリングの両立ができているドライバーといって間違いありません。
ドライバーには球のつかまりやすさやあがりやすさ、そして方向安定性を求めながらも、打感や音といったフィーリングも妥協したくない・・・。という方には、とても魅力的な存在といえるのではないでしょうか?
多くの方に、このドライバーの易しさと、フィーリングの良さを体感していただきたいです。

EPONのクラブに接することは、私にとってとても贅沢なことであり、身が引き締まる思いがするのですが、今日もそのように感じながら、このドライバーの親しみやすさと打感・音の素晴らしさを楽しむことができました。
とてもいいクラブだと思ったので、また何度でも試してみたい、魅力的なドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2023年04月03日
EPON スタンドバッグ
今日は、いつもと違って、とてもオシャレなキャディバッグをご紹介します。

それは、EPON スタンドバッグです。
私は今、エポンの黒いカート式キャディバッグをメインで使っているのですが、この白のスタンドバッグもとても綺麗です。
先日、このキャディバッグで練習場に行きました。
今は練習場だけでなく、コースでもこのようなスタンド式バッグを多く見かけるようになりました。
乗用カートに4つ乗せるときもいいですし、セルフプレーで自分が担ぐのにも適していますね。
私はキャディバッグにはそれほどこだわりが無くて、メーカーもバラバラですが、やはりエポンはいいな・・・。と思いました。
ゴルフを始めたときに初めて購入したキャディバッグは『パワービルト』です。
それは青木功選手に憧れていたということもありますし、ゴルフ漫画の傑作『あした天気になあれ』の主人公、向太陽がパワービルトのアイアンを使っていたから、その憧れもありました。
そのバッグの値段は確か、7000円くらいだったと記憶しています。
生まれて初めてキャディバッグを買って、ゴルファーの仲間入りができ、自分が大人になったような感覚をもちました。
そのバッグにホンマのクラブを入れて、練習場やコースに通いました。
その後はタイトリストやテーラーメイド、ブリヂストン、クリーブランド、ダンロップ・・・。など様々です。
それと最近ではBALDOのキャディバッグの実物を見て、とてもカッコ良くて好感を持っています。
軽さや頑丈さなども必要ですが、デザイン性も重要ですね。

スタンドバッグはナイロンタイプも多いですが、このバッグは合成皮革で質感がとても良く、高級感があります。
さすがはエポンです。
クラブだけでなく、あらゆるグッズが高級・高品質で、やはりセレブリティの為のブランドなのかな・・・。と思ってしまいます。

このEPONのネームプレートに、自分の名前が刻まれているとテンションもあがりますね。

スタンドバッグとして、重さ的には普通だと思いますが、私は普段から重量のある、カート式を使っているので、このバッグを持つとすごく軽く感じます。
軽さはとても重要ですね。

この黒い部分にはエポンのマークがあり、最初は気づかなかったのですが、とてもオシャレだな・・・。と思いました。

全体的にとてもしっかり作られていて、安っぽい感じはありません。
これなら長く使っていけそうです。
私は汚れが目立つのが嫌で、キャディバッグは黒を使うことが多いのですが、このキャディバッグを見て、白もいいものだな・・・。と思いました。

ちなみにボトムは、このようになっています。
ここの部分にも安っぽさはありません。

足の部分にもエポンのマークがあります。

セパレートもしっかりされていて、クラブはたくさん入れられます。

それは、EPON スタンドバッグです。
私は今、エポンの黒いカート式キャディバッグをメインで使っているのですが、この白のスタンドバッグもとても綺麗です。
先日、このキャディバッグで練習場に行きました。
今は練習場だけでなく、コースでもこのようなスタンド式バッグを多く見かけるようになりました。
乗用カートに4つ乗せるときもいいですし、セルフプレーで自分が担ぐのにも適していますね。
私はキャディバッグにはそれほどこだわりが無くて、メーカーもバラバラですが、やはりエポンはいいな・・・。と思いました。
ゴルフを始めたときに初めて購入したキャディバッグは『パワービルト』です。
それは青木功選手に憧れていたということもありますし、ゴルフ漫画の傑作『あした天気になあれ』の主人公、向太陽がパワービルトのアイアンを使っていたから、その憧れもありました。
そのバッグの値段は確か、7000円くらいだったと記憶しています。
生まれて初めてキャディバッグを買って、ゴルファーの仲間入りができ、自分が大人になったような感覚をもちました。
そのバッグにホンマのクラブを入れて、練習場やコースに通いました。
その後はタイトリストやテーラーメイド、ブリヂストン、クリーブランド、ダンロップ・・・。など様々です。
それと最近ではBALDOのキャディバッグの実物を見て、とてもカッコ良くて好感を持っています。
軽さや頑丈さなども必要ですが、デザイン性も重要ですね。

スタンドバッグはナイロンタイプも多いですが、このバッグは合成皮革で質感がとても良く、高級感があります。
さすがはエポンです。
クラブだけでなく、あらゆるグッズが高級・高品質で、やはりセレブリティの為のブランドなのかな・・・。と思ってしまいます。

このEPONのネームプレートに、自分の名前が刻まれているとテンションもあがりますね。

スタンドバッグとして、重さ的には普通だと思いますが、私は普段から重量のある、カート式を使っているので、このバッグを持つとすごく軽く感じます。
軽さはとても重要ですね。

この黒い部分にはエポンのマークがあり、最初は気づかなかったのですが、とてもオシャレだな・・・。と思いました。

全体的にとてもしっかり作られていて、安っぽい感じはありません。
これなら長く使っていけそうです。
私は汚れが目立つのが嫌で、キャディバッグは黒を使うことが多いのですが、このキャディバッグを見て、白もいいものだな・・・。と思いました。

ちなみにボトムは、このようになっています。
ここの部分にも安っぽさはありません。

足の部分にもエポンのマークがあります。

セパレートもしっかりされていて、クラブはたくさん入れられます。
2023年04月02日
エポン AF-106 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-106 ドライバー です。

シャフトは DEAD OR ALIVE 凪65 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は67g、バランスはD1.5、トルクは3.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は310.5g です。

久しぶりに出会った、エポンのドライバーです。
以前からエポンのクラブを試打したいと思っていたのですが、ようやくその願いが叶いました。
エポンは初めて出会ってから、ずっと心惹かれているメーカーです。
一度、新潟のエポンの直営店に行って、直営店しか売っていないオリジナルグッズなどを手に入れたいと思っているのですが、自宅からかなり遠く、なかなか実現できないので、新潟に住んでおられる方が羨ましくてなりません。
初めて試打したのはアイアンで、その後もドライバーやフェアウェイウッド・ユーティリティ・アイアン・ウェッジ・パターを試打してきて、『本物』のメーカーだと確信しました。
この質感の良さは、さすがエポンです。

芸術品といっていいほど美しいのがエポンの特長です。
球を打って、そのグッドフィーリングを楽しみたいという思いと、このままじっと見つめていたいという思いが交錯します。
この美しさ、さすがエポン。
これぞ正統派です。
名器『AF-101』を彷彿とさせるデザインです。
AF-101はもうとっくに廃番になっていますし、購入することができませんでしたが、このドライバーをひと目見ただけで、まだ球を打っていないのにもう購買意欲が刺激されました。

性能的には特別な意味が無いのかもしれませんが、バックフェース付近のソールの形状もさすがだな・・・。と思います。
ここまで細かく綺麗に仕上げられるところに、エポンの技術力の高さを感じますし、日本メーカーの凄さです。
他のメーカーのクラブでは、なかなか見られないですし、チープに見えるものも少なくありません。
すごく素材を大切にしているといいますか、チタンが喜ぶような作り方をしているように感じます。
『チタンを知り尽くしているメーカー』といって、過言では無いのではないでしょうか?
エポンのドライバーを試打する度に、そう思います。
あるメーカーなどは、こだわりが感じられず『効率最優先』で、とにかく簡単で大量に・・・。というのが見てとれるのですが、このエポンは美しさと同時に、『こだわり』と『作り手としてのプライド』『技術力の高さ』が見られます。
いろいろなクラブに出会うと、そのクラブの製造工程を想像することがあります。
とにかく大量に流れ作業で、ほとんど機械が組み立てている・・・。というイメージが浮かぶものもあれば、大量には作れないけど、その分ひとつひとつの製品を丁寧に造り、厳しく品質管理しているのが浮かんでくることもあり、エポンは完全に後者です。
ゴルファーそれぞれ、クラブに求めるものは違うと思いますが、私は後者のようなクラブを使うことがとても嬉しく、また贅沢なことだという思いがあります。

エポンのクラブを見ると、いつも気が引き締まると共に、楽しくてたまりません。
このような極上のクラブを手にすることだけですごく贅沢に感じられますし、いつかこのクラブに相応しいゴルファーになろうと思えてきます。
そういった意味でも、『プレイヤーを成長させてくれる』クラブといえるでしょうか?
このような美しいクラブを見ているだけで夢見心地で、今ならほっぺをつねられても、お尻をつねられても、足を踏まれても気分良く笑顔でいられそうです。
それくらい嬉しくてたまりません。
どのクラブを試打するときも楽しいのですが、やはりエポンは特別な存在だな・・・。と実感しました。
胸の『ワクワク』『ときめき』が止まりません。
最近はずっと深夜まで残業が続き、疲労がたまっていたのですが、このクラブを見て、その疲れが一気に吹き飛びました。
私にはどんな栄養ドリンクを飲むよりも、美しいクラブに出会うことが効果的なのだと思います。
睡眠不足が続いて少し眠かったのですが、このクラブを見て、一瞬で目が覚めました。

ネックの長さは適度にあります。
美しいクラブというものは、どの角度から見ても美しいものです。
美しいクラブとは、こういうものだと、メーカーが示してくれているのかもしれません。
こうして見ているだけで、過去の良い記憶が蘇ってきます。
チタンは金属なので、けっして柔らかくはないのですが、こうして見ていても柔らかそうな雰囲気が伝わってきました。
素材を楽しめるメーカーで、これだけでも少し得をしたような気分です。
ネックに調整システムは搭載されていなくてシンプルです。
もちろんウェイトなども見られません。

フェース面もとても綺麗です。
全体的に見ればAF-101に似ている感じがするのですが、このフェース面を見て、その後継モデルのAF-102を思い出しました。
弾きも良さそうですし、高級感もあります。
いろいろなドライバーを試打していると、唯一のボールとの接点のはずなのに、あまり気を遣っていないな・・・。と思えるクラブに出会うことがありますが、このAF-106にはそれが当てはまりません。
こういったところも、私がエポンを好きな理由のひとつです。
フェース面を見ただけでもテンションが上がることもあれば、逆に下がってしまうこともあり、今日は既に最高レベルにまであがっています。

装着されている、このグリップもすごくいいです。
ツアーベルベットのような『しっとり感』はあまり無く、どちらかといえばグリップ力があって滑りにくくなっています。
『EPON』のロゴが入っているだけで、好感度爆上がりです。
こういうグリップを見ると、いつもグリップだけ別売りされているのだろうか?と思ってしまいます。
グリップは消耗品なので、使っていてもいなくても交換しなければなりません。
そういったときに、EPONのロゴが入っていないグリップにするのはEPONファンとしては寂しいところがあります。

セミディープといったらいいでしょうか?
今のクラブの中では明らかに厚みがありますが、これこそ『AF-100』シリーズといっていいように思います。
この形状だから、ファンからも支持されているのではないでしょうか?
こうして見ても、クラウンやバックフェース、ソール、そしてヒールとあらゆる面で美しい輪郭をしています。
『曲線を楽しむ』ことができるクラブといっていいのではないでしょうか?
これは名器AF-101に通ずる部分です。

オーソドックスで『正統派』といえる顔です。
この顔は昔からあり、『不変的な美しさ』といっていいように思います。
こうして見ても、やはりAF-101に似ているな・・・。と思いました。
私はAF-101にこだわりすぎているのかもしれません。
美顔なので、ドーパミンが出ているのかもしれません。
既に、私の目尻は下がりっぱなしです。

素振りをしてみると、いい感じです。
中調子ということですが、少し先が動く感じがします。
しかし挙動も安定していて全く問題なく、すぐにコツをつかむことができました。
少し『線が細い』印象ですが、頼りないシャフトではなく、細くてしっかりしている・・・。という印象です。

『DEAD OR ALIVE』というシャフト名が斬新です。
つまり『死ぬか生きるか』ということでしょうか?
シャフトにはあまり使われない表現ですが、それくらい凄いシャフトなのかもしれません。
デッドオアアライブというと、私は昔大人気だったイギリスのロックバンドを思い出します。
その中でも『ブランド・ニュー・ラヴァー』という曲が好きで、よく聴いていました。
洋楽に没頭していた時代です。
他にはマドンナはもちろん、ボン・ジョヴィやブルース・スプリングスティーン、クイーンなども夢中で聴いていました。
ミュージックビデオ、そしてレンタルレコード全盛の時代でした。

『凪 N65 made in Japan by EPON』と記されています。
『凪』という、粋な名前が付いていて、エポンらしいな・・・。と思いました。
穏やかそうな印象を受けますが、実際はどうなのでしょうか?
そして、その後に『made in Japan by EPON』となっています。
メイドインジャパンは分かるのですが、エポンがシャフトも作っているのでしょうか?
エポンはヘッドメーカーで、シャフトはコンポジットテクノやクレイジーなど、高性能シャフトメーカーとのコラボというイメージがすっかり定着していたのですが、シャフトにも力を入れているのを全く知りませんでした。
エポンがプロデュースするシャフトだから、きっといいに違いない・・・。と思ってしまったのですが、何事も先入観で物事を見てはいけません。
常日頃から先入観をもたないよう試打しているのですが、今日はちょっと先入観をもってしまいました。

ボールを前にして構えてみても、素晴らしいの一語に尽きます。
はっきり言って『最高』です。
ほんの少しだけつかまりそうなイメージをもちましたが、全く問題ないですし、左へのプレッシャーもありません。
左が気になる顔ではないですが、かといって『逃がし顔』でもありません。
これが『エポン顔』のドライバーということでしょうか?
雑念や余計な心配が全く浮かばず、心の中は今日の天気の晴れ晴れとしています。
最近はちょっとクセのある顔に慣れてしまったのか、この顔を見て、『何か憑き物が落ちた』といったら大げさかもしれませんが、そう感じるほど、心が満たされました。
AF-101を初めて試打したときの、あの『トキメキ』が蘇ってきました。
AF-101が製造中止になって、その後AF-102や103など素晴らしい後継モデルが登場しましたが、今も私の心にはAF-101が生き続けています。
あの『美しさ』『打感』『音』『飛び』が鮮烈だったからかもしれません。
試打を開始しました

最高の打感です。
柔らかく、それでいてしっかりしていてボヤけたところはありません。
程よい球の重さも感じられますし、その余韻に浸れます。
インパクトはほんの一瞬の出来事ではありますが、その一瞬を楽しませてくれるドライバーです。
一球目から虜になってしまいました。
いろいろなクラブを試打していて、全てのクラブで最初からナイスショットが打てるわけでもなく、ミスショットから始まることも普通にありますが、今日はいきなりいい球を打たせてくれ、ニヤけが止まりません。
質感の良さ・美しさと合致する、素晴らしい打感です。

『音』も最高です。
一球打って、「この音だよ。この音を聞きたかったんだよ。」とつぶやいていました。
初めてAF-101を試打したときも、このように感じたことをよく覚えています。
音だけで心を揺さぶられることが殆ど無いからです。
あと『グッドサウンド』として印象深いのが、『George Spirits GT450 ドライバー(CRZ 450 ドライバー)です。
爽快感があり、打っていて楽しくなる、この音がドライバーにはピッタリです。
『耳が喜ぶ音』といったらいいでしょうか?
やや高めで引き締まった音です。
プレイヤーの調子を上向かせてくれる音といっても過言ではありません。
すごくいい気分にさせてくれますし、気持ちも整ってくるので必然的にスイングも安定してくるように感じます。
クラブによっては、『探り探り』といいますか、異音を発生させないよう気を遣ったり、インパクトが緩んだりすることもありますが、このドライバーは全く違います。
顔の好みや打感などと同様に、『音の好み』も人によっていろいろあると思うのですが、少なくとも、この音が嫌だ・・・。苦手だ・・・。という方は一人もいらっしゃらないのではないでしょうか?
そう断言できるほど、このドライバーの発する音は素晴らしいです。
今日も練習場はほぼ満席状態が続き、たくさんの方が練習しておられたのですが、私はいつも『音』に意識を向けています。
ドライバーだけでなく、アイアンでもいい音を安定して出しておられる方がいらっしゃいますが、弾道や球筋を目で追わなくても、その方が上級者であることが分かります。
いくら時が流れても、その音というのは変わりません。

『球の上がりやすさ』という点では普通です。
最近の『浅重心系低スピン』ドライバーのようなタフさは全く無いですが、どちらかといえばヒッター向きなのかな・・・。と思います。
10.5度らしい、自然な高さで、これくらいの高さがちょうどいい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
叩けば結構高くあがっていきましたし、『ドロップ感』は全くありません。
低いライナー系でなく、『中高弾道』といった印象です。

『安定性』も今のドライバーの中では普通で、特別曲がりやすいとか、ミスに対してシビアな感じはしませんが、ミスはミスとはっきり伝えてくれる正直さがあり、そこがまた魅力的です。
高い直進性があって、特別曲がりにくくなっている・・・。とか、球がつかまりやすいというタイプではないので、そういったオートマチックタイプのドライバーを好まれる方には親しみづらいところがあるかもしれません。
しかしスイートエリアも割と広く感じましたし、敬遠するようなタイプではないと思います。
これくらいが普通なんだと思えば、何の問題もありません。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
やや高弾道でしっかりとキャリーを稼ぐことができました。
ヘッドの形状(セミディープ)の印象からすると、ちょっと高いかな・・・。という感じです。
これはロフト(10.5度)も関係しているのは間違いありません。
この飛びは秀逸です。
『低重心』『高反発』『低スピン』という、飛びの要素を極限まで高めた、『飛び特化タイプ』ではないですが、自然な感じでよく飛んでくれました。
最新技術・最先端の飛び性能というのではなく、ベーシックな飛び性能で、高いフィーリング性能をもっているので、プレイヤーを心地いい気持ちにさせて、プレイヤーの技量・パワーを全開にさせてくれる飛距離性能といったらいいでしょうか?
最初だけでなく、球数を重ねていけばいくほど、球が伸びていく・・・。といった印象です。
クラブ自体のポテンシャルの高さがありながら、プレイヤーを心地よくさせてくれるので、まさに『いいとこ取り』のドライバーといっていいように思います。
構えやすくて打感もいい・・・。
そして音が最高で、さらに心地よくさせてくれるので、私もついついこのドライバーに乗せられて、『アドレナリン全開』で、ドーパミンも出ていたのかもしれません。
もっとクールに淡々と・・・。と思うこともあるのですが、このようなクラブに出会うとそれができません。
興奮が抑えきれず、『盆と正月が一緒に来た』、いや『羽が生えて空を飛んでいる気分』といったらいいでしょうか?
打っていて楽しく、充実感もあり、時間を有効に活用しているように感じます。

『操作性』も良く、久しぶりに左右自由に曲げることができました。
最近は曲がりにくいドライバーが増えてきているので、かなり極端な打ち方をして、何とか曲げていたのですが、今日はそんなことをする必要も無く、ちょっと意識を変えるといいますか、イメージを持つだけでスライスもフックも打つことができました。
左右、ほぼ中立のドライバーといっていいように思いますが、必然的に球を捕まえてくれるドライバーではないので、スライサーの方には厳しいところがあるかもしれません。
バナナフックはもちろん、バナナスライスも、今日は打つことができました。
最近のドライバーの中では、かなり操作性が高いですが、シビアさは感じず大らかなところもあるので、どちらかといえば、ほんの少しだけ安定性が勝っているかな・・・。という感じです。
かといって『オートマチックタイプ』のドライバーではありません。
試打後の感想

球を打つ前から既に心を掴まれ魅了されていました。
まずは目で楽しんでいたのですが、実際に球を打つと、さらにその魅力に引き込まれました。
ウェイトが配置されているわけでもなく、ソールに溝もありません。
カーボンクラウンでもないですし、ネックに調整システムも搭載されていません。
ベーシックといいますか、ナイスショットするための最低装備しか備わっていないドライバーです。

いわゆる『お助け機能』は付いていませんが、だからこそ違和感なく、プレイヤーの感覚を活かし、それをこのドライバーに伝えることができるのではないでしょうか?
打つ前にこちらのイメージを伝え、それをこのドライバーが最高のフィーリングで返してくれる・・・。
そんなプレイヤーとクラブとの最高の関係が樹立できます。
球を打つということは、ある意味『クラブとの対話』であると私は思っていて、すぐにその結果が返ってきます。
ナイスショットすれば素晴らしい弾道と球筋。
そして打感や音など心地よい感触をお土産として返してくれます。
そういった意味でも、スイングには始まりと終わりがあるので、一球一球打つことが『小さな旅』なのかもしれません。
クラブ自体もボールを打つ前に、イメージを伝えて欲しい・・・。そうしてくれるとそのように動くから・・・。という思いをもっているのではないでしょうか?
プロアマ問わず全てのゴルファーが、打つ前に球筋や弾道をイメージしているとは思いませんが、イメージしてその通りに打てたことで初めて成功といえますし、イメージせずにたまたま真っ直ぐ飛んでいったのは『たまたま』『偶然』なのかもしれません。
練習場ではミスしても何もないのでいいですが、コースに出てイメージせずに打つというのは、私はとても怖いです。
そして練習でも常に実戦をイメージしているので、一球一球イメージを明確にして打っています。
とはいっても、試打するときはイメージがなかなか出ないこともあるのですが・・・。
良いイメージが浮かんだから100%ナイスショットが打てるということは無く、ミスしてしまうこともありますし、イメージが浮かばないまま打ってたまたまボールが真っ直ぐ飛ぶこともあります。
しかしミスしたり、悪いイメージをもったまま球を打つと、私の経験上『ほぼ100%』ミスショットが出てしまい、それが大きなミスにもつながります。
なので、構えやすさはもちろん、打感や音にもこだわっていきたいです。

『構えやすさ』『打感』『音』という、『フィーリング三要素』を最高レベルで満たしているドライバーです。
このようなドライバーには、なかなか出会えません。
今は各メーカー、性能がはっきりしたものが多いような印象を受けます。
それは『低スピン』であったり、高い直進性であったり・・・。
このクラブのように、『フィーリング』を最優先しながら、飛びの性能も決しておろそかにしていない・・・。というクラブはかなり少ないように思います。

今のドライバーは高性能なものが多いので、『飛距離』や『寛容さ』『直進性』だけをフォーカスすると、他にも優れたクラブがたくさんありますが、まずはフィーリングを大切にしたい・・・。
そしてそのフィーリングを活かしながら、自分自身がもつポテンシャル・個性を伸ばしていきたい・・・。という方には、素晴らしい相棒となってくれるのではないでしょうか?
1.シャローが好きな方。
2.白いヘッドが好きな方。
3.フィーリングよりも、まずは寛容さを求めておられる方。
4.そして尖った感じの飛距離性能を求めておられる方。
5.価格最優先。
6.地クラブメーカーは嫌だという方。
7.球のつかまりを求めフックフェースを好まれる方。
そういった方には合いづらいところがあるかもしれません。

久しぶりのエポンだったのですが、やっぱりいいな・・・。と思いました。
打つ前から既に購買意欲が強く刺激されていて、実際に打つとさらに高まり、既に夢中です。
エポンのクラブは高価なので、なかなかおいそれと買うことができないのですが、エポンのクラブで揃えるとクラブが楽しいだろうな・・・。と思いました。
ゴルフクラブはただ単にボールを打つだけの道具ではなく、プレイヤーを楽しい気分にさせる役目も担っていると思うのですが、そういった意味でも、このドライバーは合格です。
なかなか踏ん切りがつかず、止められません。
ついついあと一球どころか、あと5球、10球というように終わることができませんでした。
球数だけでは埒が明かないから、時計の針があと10分進んだら止めよう・・・。という感じで、ようやく止めることができました。
今日はとても天気が良かったのでアプローチの練習も楽しもうと思っていたのですが、このドライバーのおかげでずっとこればっかり打っていました。
これを他で例えると、家にバターピーナッツの袋があり、最初は2~3粒食べる予定が、ついつい袋が空になるまで食べてしまった・・・。といったところでしょうか?
なかなか止められないですし、止めるには空になるしかありません。
ちょっとゴルフとは例えば違うかもしれませんが、そのように感じました。
楽しいクラブとの会話は、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
まだ打ちたいな・・・。という思いをもちながら、練習場を後にしました。
今夜はこのAF-106のことが頭から離れず、なかなか寝付けないような気がします。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆(限りなく☆5つに近い)
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
エポンゴルフ 公式 オンラインショップ
2022年09月16日
EPON 210KGX ウェッジ

今日は、この懐かしいエポンのウェッジを試打しました。
試打したウェッジは EPON 210KGX ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

久しぶりに出会った、エポンのウェッジです。
このウェッジは以前試打したことがあるのですが、とても気に入っていて、エポンユーザーの友人から借りて試打させてもらいました。
彼はドライバーからパターにいたるまで、全ての番手をエポンで揃えていて、キャディバッグはもちろん、キャップやヘッドカバーまで、全てエポンでとても羨ましいです。

初めてこのウェッジを試打したのが、もう11年も前ということで、時の経つのがとても早いです。
試打していてとても楽しくて、テンションが爆上がりだったのを覚えています。
シンプルな形状による安心感といったらいいでしょうか?
最近のクラブはドライバーに限らず、ウェッジなどあらゆる番手のクラブに、メーカーが『至れり尽くせり』といえるほど、細かなところまで手が加えられていますが、昔のクラブはそうではありません。
大体の大まかな形が既に決まっていて、あとはプレイヤー自身が使い込んで『自分の形』にするというものでした。
それをこのウェッジにも感じ、手が加えられすぎていないので、『自分色』に染めていけそうです。

トップラインの厚さは適正です。

それ以外のことについては、過去に書いているので、ここでは割愛させていただきます。

構え感が一番印象的です。
久しぶりにエポンのウェッジを手にしましたが、こうして構えていると、ボーケイウェッジと顔がよく似ているな・・・。と思いました。
これは以前から感じていたことではありますが、やはり『瓜二つ』です。
今度機会があれば、同時に見比べてみたいと思いますが、似ているのは間違いありません。
ひとくちに軟鉄鍛造ウェッジといっても、メーカーによって、いろいろな顔があります。
『BS顔』『スリクソン顔』『プロギア顔』・・・。など、数え上げたらキリがありません。
このウェッジは明らかに『エポン顔』のウェッジですが、『ボーケイ顔』とよく似ているので、親戚というか『従兄弟』のような印象をもちました。
ネックからリーディングエッジ、そしてトップラインのカーブの具合が特に似ています。
シャープでカッコいいウェッジではありますが、それほど尖った感じはせずに、丸っこくて愛嬌もある顔をしているので、シビアな場面でもリラックスさせてくれそうです。
打感が柔らかく、操作性も高いのでとても楽しめました。
2021年07月23日
Technica Pro I アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Technica Pro I アイアン です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子です。

初めて手にしたTechnica Pro Iというアイアンです。
軟鉄の質感が美しい、このアイアンを私は知りませんでした。
まだまだ知らないメーカーがたくさんあるな・・・。と思いました。

しかし、このTechnica Proというアイアンは、おそらく多くのゴルファーが使ったことがある(OEMを含めて)であろうメーカー『エポン』の前身なのだと聞きました。

そう言われてみれば、ホーゼルに『EPON』の刻印があります。
エポンの前はテクニカプロというメーカーだったのでしょうか?
私はそういったゴルフクラブの流れといいますか、知識に乏しいので、新たな知識が得られるのはとても嬉しいです。

シャープでオーソドックスなアイアンです。
最近はハイテクタイプのアイアンが多くなりましたが、このアイアンはベーシックタイプで、シンプルな形状がたまりません。
エポンの前ということで、一体何年前のアイアンなのでしょうか?
それでも輝きは失われていません。
いいものは、時に時代の流れに逆行していくものです。
アイアンは大切に使えば『一生物』といえるクラブで、年月の経過とクラブの劣化は必ずしも比例せず、カッコ良さが増します。
フェース面の打痕やソールのキズなどで、使っている人のレベルが見て取れることがあり、アイアンをカッコ良くも悪くもできるのは、ユーザーであるゴルファー自身です。
このアイアンはかなり前のアイアンだと思いますが、劣化した感じもなければ、チープさやデザインの悪さなど全くありません。
それくらい、昔から日本のアイアンは優れているということです。

彫りの深さは標準的で、普通のハーフキャビティといったところでしょうか?
このバックフェースの形状を見て、あの伝説の名器EPON AF-301というアイアンを思い出しました。
私がベタ惚れしたアイアンです。
ポケキャビやアンダーカットキャビティなどを好まれる方には、このような形状はあまり親近感がもてないかもしれませんが、私は好感が持てます。
シンプルな形状で、見ているだけでフィーリングなども想像できますし、使用後の掃除も楽そうです。
いわゆる私にとって『大好物』といえるアイアンで、こうして見ているだけで、目尻が下がってきます。

ソール幅は標準的です。
狭いということはありません。
こうして見ても、かなりシンプルなソールだということが分かります。
最近のアイアンは、ソール形状にかなり工夫が見られますが、このアイアンにはそういったものは見られません。
こういったところが、今のアイアンと昔のアイアンの大きな違いではないでしょうか?
『平ら』に近い形状なので、丸っこいソール形状が好きな方には物足りなさがあるかもしれません。
丸っこいソール形状だと『ソールの一部』を使って滑らせる感覚ですが、このように平らだと『ソール全体』で面を使って滑らせる感覚・・・。といったらいいでしょうか?

ネックの長さは標準的です。
こうして見ても、かなり色気があり、目で楽しませてくれます。
最近、このようないい雰囲気のアイアンには出会っていないような気がします。
『形状美』といいますか、全体のフォルムがたまりません。
アイアン好きの私は、また目尻が下がってしまいました。
こうして見ると、少しだけグースが利いているようです。

素振りをしてみても、タイミングがとりやすく、いい感じです。
初めてではあっても、慣れ親しんだアイアンのように、親近感を覚えました。

ボールを前にして構えてみても、好感が持てましたし、懐かしいな・・・。と思いました。
やはり、この顔は前にも経験しています。
少しグースが利いていますが、気になるほどではありません。
トップラインもそうですが、リーディングエッジが真っ直ぐなのもすごくいいです。
最近は少し丸みがかっているものが多いような気がしていたのですが、昔は真っ直ぐなものがほとんどでした。
やはり『エポン顔』だな・・・。と思いました。
輪郭もそうですし、全体的にパッとしているといいますか、メリハリが利いています。
シャープでありながら、それほど尖った感じを出していないところもエポンらしいです。
トップラインの厚みもちょうどいい感じで、イメージがボヤけることもありません。
これまでたくさんのゴルフクラブを試打してきて、『構えやすいクラブ』というのは、ボールとクラブがお互い引き合っているかのような錯覚を覚えることがありますが、今日はまさにそんな感じです。
イメージでいえば、『宇宙戦艦ヤマト』のイスカンダル星とガミラス星のような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
このアイアンからは『万能型』の雰囲気が伝わってきて、カットに打ってもいいし、フェースを被せて潰し気味に打ってもいいよ・・・。というメッセージが届いたような気がしました。
試打を開始しました

『打感』はとても良いです。
予想していたとはいえ、抜群の打感でした。
適度な厚みと鉄の柔らかさ・・・。
それを堪能することができました。
厚みで押していきながら、独特な『乗っかり感』が味わえるアイアンです。
最近は弾き系の『薄い』打感が多いので、このような厚みで押していけるアイアンに出会えると嬉しくなります。

『球のあがりやすさ』という点では標準的で、特別変わった細工のようなものは感じられません。
ナチュラルなタイプで、これこそが自然な7番アイアンの上がり方だな・・・。と思いながら弾道を目で追っていました。
構えたときに浮かんだイメージ通りの出球と弾道の高さです。
どちらかといえばヒッター向けだと思いますが、そのハードルは決して高くありません。
むしろ、これくらいがちょうどいい・・・。という方は多いのではないでしょうか?

『安定性』という点では、見た目通りといいますか、キャビティの寛容さがありながらも、フルキャビティやポケキャビほどではありません。
ある程度のシビアさはあると思いますが、敬遠するほどではありません。
寛容すぎるアイアンが苦手な方には親しみやすいのではないでしょうか?

『操作性』は抜群です。
構えたときから、いろいろなイメージが浮かんできたのですが、そのイメージ通りの球筋を描くことができました。
少しグースが利いていますが、引っかかることもないですし、左が気になることはありません。
『曲線で遊べる』タイプのアイアンといったらいいでしょうか?
左右に曲げるのが楽しいアイアンです。
直進性や高すぎる寛容性で勝負するアイアンではありません。

飛距離性能は普通といいますか、7番アイアンらしい感じがするのですが、ディスタンス系を使い慣れておられる方には、飛ばないと感じられるかもしれません。
飛距離最優先のアイアンではないので、距離を求めておられる方には好まれにくいような気がします。
ハイテクタイプのアイアンではなく、完全にベーシックタイプのアイアンです。
試打後の感想

今大人気のエポンですら、私はそれほど多く接してきたわけではないですし、知らないことも多いのですが、その前身のモデルということで、どういうタイプなんだろう・・・?と思いながら試打していたのですが、全然変わったところはなく、むしろ普通の本格的なアイアンという印象をもちました。
今のハイレベルなアイアンたちと、真っ向から勝負できます。
それくらい、昔からしっかりした物作り(クラブ作り)がされてきたということです。
最近の、まるで『至れり尽くせり』といえるような、何から何までメーカーの細かな工夫や配慮がされたアイアンは確かにクラブにおいて『進化』ですし、素晴らしいと思うのですが、何故このような昔ながらのシンプルなタイプに惹かれてしまうんだろう?と考えていました。

それは、手が加えられすぎていないからこそ、『自分色に染める』ことができるからだな・・・。と思いました。
使い続けることによって、自分の色に染め上げて、それがクラブの個性につながるからです。
私は昔、「クラブをカッコ良くも悪くもするのは、ゴルファー自身だぞ・・・。」と先輩から言われたことがあり、そのときは意味がよく分からなかったのですが、ある程度経験を積んでくると、その言葉の意味が分かるようになってきました。
私がビギナー時代に、毎週のように通っていたゴルフ場には名物ベテランキャディさんがいらっしゃって、お客さんのクラブを見て、その人のハンディキャップがだいたい分かるということでした。
そのキャディさんは私の組にもよくついてくださったのですが、私のクラブを見る度に、
「お兄ちゃんはもっと頑張りなよ・・・。」と言われ、まだまだ力が足りないな・・・。と思ったことを覚えています。

何だか、昔のクラブに出会うと、昔の記憶まで蘇ってきます。
改めてゴルフクラブはゴルファーの人生に大きく関わっているのだと実感しました。
当然、このアイアンは現在発売されていないと思いますが、エポンで似たようなモデルを探してみたいです。
このアイアンによく似ているな・・・。と思ったEPON AF-301は確か『角溝』だったと思います。
ひと目見て気に入ったので、とても残念がったことを思い出しました。
そして『角溝禁止ルール』に適応すべく、すぐに発売されたのがEPON AF-302だったと思います。
AF-302もすごくいいアイアンでしたが、何故か私はAF-301のほうが気に入っていて、AF-302の魅力に気づけませんでした。
色々なパーツが組み合わさった、いわゆる『ハイテクタイプ』のアイアンもいいですが、私はやはりこのようなシンプルなタイプに惹かれますし、これからも買い続けるのは、このようなタイプだと思います。
毎日暑さが厳しいですが、このアイアンのおかげで、今日は少しだけ涼しい気分になることができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年03月15日
エポン AF-505 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EPON AF-505 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、キックポイントは中調子 です。

久しぶりに出会った、エポンのアイアンです。
エポンのアイアンにはいい思い出がたくさんあるので、こうして再び出会えて、とても嬉しくなりました。
全体的な質感がとても綺麗で、エポンらしいです。
軟鉄らしい柔らかさを感じさせる仕上げではなく、どちらかといえばステンレスのフィーリングを連想させる仕上げになっていますが、高級感もあって好感が持てます。
エポンのアイアンといえば、私は真っ先にAF-Tourを思い出すのですが、このアイアンはミラー仕上げではなく、つや消しになっているのがいいです。
ミラー仕上げもいいですが、私はどちらかというと、このようなつや消しになっているほうが好きなので、より好感度が増しました。

ソールには大きなウェイトが2つ付いていました。
エポンでは見たことがなかったので少し驚きましたが、他のメーカーではよく見るので、流行といえるような気もします。
OEMメーカーとして他のメーカーのクラブを作る傍ら、自身のオリジナルブランドのクラブにも取り入れたのかもしれないですし、エポンファンの方からの要望があったのかもしれません。
ウェイトに数字は刻印されていないので、重さは判りません。
交換するタイプではないのかもしれません。

彫りの深さもたっぷりあります。
広めのポケキャビといったところでしょうか?

トップラインの厚さは標準的です。

ソール幅は少しワイドです。
今はソール形状にも、いろいろな工夫がされるようになりましたが、このアイアンのソールは比較的シンプルです。

ネックは少し短めですが、今のアイアンの中では標準的といえるでしょうか?
ヘッドが大きいので、少し『頭でっかち』に見えます。

フェース面にミーリングはありません。
とても綺麗なフェース面です。
今でも仕上げが雑だったり、チープに見えてしまうアイアンがありますが、このアイアンはとても好感が持てます。
エポンのクラブは高価だということもありますが、やはり細かなところまで手を抜いて欲しくはありません。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
できれば、もうちょっと重量が欲しかったのですが、特に不満はありません。
軽量タイプではありますが、シャフトもしっかりしていて、タイミングがとりやすいです。

ボールを前にして構えてみると、予想以上のいい顔をしていて、好感が持てました。
もっとクセがきついタイプかと思っていたのですが、違いました。
小顔感はないですが、かといって大顔でもなく、グースもきつくありません。
セミグースタイプといっていいように思います。
強いグースネックを好まれる方には構えづらいところがあるかもしれませんが、私はストレートネックが好きなので、これくらいで抑えられているほうが構えやすいです。
いい顔をしていますが尖った感じはなく、大らかさがあってイメージも出しやすいです。
試打を開始しました

『打感』は、やや硬めでした。
ソフトな打感ではないですが、こういう打感も多くなりました。
ポケキャビらしく、厚みもなく『球乗り感』もなくて、どちらかというと球離れが速い打感です。
私がアイアンに求めたい打感ではないのですが、イージー系のアイアンにはよくある打感ですし、好まれる方も多いのではないでしょうか?

球はとてもあがりやすくてイージーです。
タフなアイアンではありません。
ワイドソールや2つのウェイトもよく効いているのでしょうか?
当たれば自動的にあがっていく・・・。という感じです。
とても構えやすくて、アスリートモデルっぽい構え感でありながら、あがりやすさに長けたアイアンなので、親近感をもたれる方も多いのではないでしょうか?
ヒッタータイプの方にも合うと思いますが、スインガータイプの方には、もっとマッチしやすいのではないでしょうか?

『安定性』も高く、完全なるオートマチック系アイアンです。
打点のブレにも大らかさがあって、寛容なタイプです。
エポンのアイアンはこれまで、いくつか試打してきましたが、ここまで大らかなのは記憶がありません。
私はいくら大らかなアイアンであっても、構えづらいアイアンには魅力を感じませんが、このアイアンは構えやすくて大らかなので、好感を持ちました。
構えやすいのでイメージが出しやすいですし、実際に『物理的な性能』も高いので、相乗効果で安定性がアップしているように思います。
いい意味でのギャップがあって面白いです。

『飛距離性能』も優れていて、今のニーズに合っています。
軽く振って距離が出せるアイアンです。
スイートエリアも広いので、『点』ではなく『面』で飛ばしていける感じがします。
ロフトが立っていますが、それを感じさせないほどのあがりやすさと易しい飛びが、このアイアンの魅力の一部といっても過言では無いような気がします。

『操作性』は、まずまずです。
構えやすいので、左右への細工もできたのですが、どうしても大らかさが勝ってしまうので、大きく曲げるのにはあまり適していないアイアンだと思います。
マッスルバックに慣れていると、あの『反応の良さ・速さ』が体に染みついて、『最小限の工夫』で大きく曲げることができるのですが、このアイアンは極端にやっても、それほど曲げられませんでした。
あまり極端にやってしまうと大きなミスになりそうだったので、やめました。
融通が利くアイアンとはいえないかもしれませんが、そこがまた魅力といえるのではないでしょうか?
試打後の感想

オートマチック的な易しさと飛びを実現できるアイアンです。
易しいアイアンですが、ゴチャゴチャした感じがなく、すっきりしているのが魅力的です。

イージー系でありながら、決してチープではなく、仕上げも丁寧で高級感があるのもいいです。
さすがエポンだな・・・。と思いました。

易しさが嫌みになっていなくて、親しみやすさにつながっているという、数少ないイージー系アイアンです。
私は昔からマニュアルタイプのアイアンを使っていて慣れ親しんでいるので、オートマチックタイプのアイアンにはあまり魅力を感じないこともあるのですが、このアイアンは好感が持てました。
打感は物足りないところがありましたが、上がりやすさや寛容さを求めるのであれば仕方ないのかもしれません。
構え感がとてもいいです。

『飛びすぎ』なのも気になりますが、これもイージー系にはつきものといってもいいと思います。
ミスに寛容であがりやすいアイアンでも、ロフトが立っていない距離の出ない(ベーシックなタイプ)アイアンはあまり人気が出ないかもしれません。
あくまでも『易しく飛ばせる』というのがニーズに合っているのだと思います。

エポンのアイアンを使ってみたいけど、できれば他のメーカーのアイアンと同じように易しくて飛ばせるアイアンがいい・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?
OEMメーカーということで、他のメーカーのような宣伝が、ひょっとしたら出来ないところもあるのかもしれませんが、多く(ほとんど)のメーカーが遠藤製作所のお世話になっていることを多くのゴルファーが知っていることですし、宣伝や試打会などを開催してもいいのではないかな?と思いました。
いいクラブが多いので、全国で試打会も開催して欲しいですし、できれば試打クラブのレンタルも行って欲しいです。
※日本ではエポンですが、海外では『イーポン』と発音するようですね。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2018年08月05日
エポン AF-905 ハイブリッド U24

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-905 ハイブリッド のU24 です。

シャフトは RODDIO です。
ロフトは24度、クラブ長さは39インチ です。

EPONのハイブリッドです。
以前、21度を試打したことがあるのですが、今日は24度のモデルを手にすることができたので、迷わず試打してみることにしました。
エポンのクラブは何度でも試打したくなります。

いつ見ても、エポンのクラブは美しいな・・・。と思いました。
番手を問わず、エポンのクラブには美しさと高級感があります。
美しいだけでなく、クラブとしての機能も充分すぎるほど備わっているのも魅力です。

とてもシンプルなヘッドですが、バックフェース付近にある、この凹みのようなものが目立っています。
これも以前試打したモデルに見られました。

ネックの長さはしっかりとキープされていて、美しいです。
ハイブリッドも、アイアンのように上から打ちたい私は、この適度な長さに好感を持ちます。

適度な厚みのあるヘッドです。
シャロータイプが圧倒的に多い今、このクラブはややディープな感じです。
といっても、すごく厚みがあるということでもないので、『ノーマルディープ』といっていいでしょうか?

自然な感じのいい顔です。
シンプルなところがたまりません。
以前試打したモデルと同様、少しつかまえ顔に見えました。

素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
エポンとロッディオのコンビは珍しいですが、相性はいいようです。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
以前試打しているので、予想していた通りでした。
『出っ歯』なタイプで、フェース面もよく見えます。
球の拾いやすさとあがりやすさが感じられます。
私はもう少し出っ歯が抑えられているほうが好きなのですが、この顔は今もよく見かけますし、多くの支持を得られているのだと思います。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、いい感じです。

『音』も心地よくて好感が持てます。

球はあがりやすいですが、今のハイブリッドの中では標準的といえるでしょうか?
ロフトが24度ということ、私の感覚では『4番アイアン』になるのですが、今のアイアンはロフトが立ちすぎているので、何番に該当するかは分かりません。
今のハイブリッドは21度から23度くらいが、一番需要が大きいように思いますが、アイアンのロフトが立ってきたことによって、このようなクラブの人気も高まってみるように思います。

『安定性』も高く、気難しさはありませんでした。
美しいクラブですが、いわゆる『ハードルの高さ』のようなものは全く感じません。

『飛距離性能』も、いい感じですが、今のハイブリッドの中では標準的といえるように思います。
それほど飛距離に特化して開発はされていないと思いますが、『扱いやすさ』という点で、とても優れています。
色々なクラブを試打していると、同じメーカーの同じシリーズのモデルでも、番手によって、つながりがあまり良くないと感じることは結構あるものですが、このクラブに関してはそれがありません。
すごく自然な感じで、コースでも使い分けられるだろうな・・・。と思いました。

『操作性』は、まずまずでした。
左右にも曲げられましたが、あまり細工をするタイプではないように感じました。

美しさと易しさのバランスが優れた、いいクラブです。
2018年04月22日
エポン AF-155i ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-155i ドライバー です。

シャフトは DERAMAX です。
ロフトは11度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は49g、トルクは4.1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は295g です。

エポンの新しいドライバーです。
昨年、AF-155というドライバーを試打しましたが、このドライバーは、その姉妹モデルのようです。
エポンらしい、高級感のあるドライバーです。

ヘッドの大きさが、かなりあります。
シャロー感がありますが、それほど極端な感じはしませんでした。

ソールのバックフェース寄りには、ウェイトがひとつだけ配置されていました。
数字が無かったので、重さは分かりませんでした。

ネックは短めで、重心の低さを感じさせます。

そして、何とネックには調整システムが搭載されていました。
他のメーカーではポピュラーな機能ですが、エポンに搭載されるとは思ってもみなかったので、驚きました。
エポンのクラブにたくさん出会っているわけではないので、詳しいことは分からないのですが、おそらくエポンでは初めてではないでしょうか?
この調整システムの有無によって、『155』と『155i』に分けられているのでしょうか?
エポンらしくない感じもしますが、この調整システムも、エポンファンの方からの要望に応える形となっているのかもしれません。
こうして見ていても、まだ信じられない感じがしますが、エポンドライバーに搭載されるのを心待ちにしておられた方も多いと思います。

1

3

5

7
それぞれ『1』『3』『5』『7』という数字がありました。
これはどういう意味なのでしょうか?
これまでのモデルからすると、フェースアングルを変えるようなシステムになっているのかもしれませんが、詳しいことは分かりません。
機能も複雑になっていますが、こうして見ているこちらの気持ちも複雑でした。
これも時代の流れでしょうか?
試打するのは、『1』のポジションです。

そして、ソールには溝がありました。
小さな溝ではなく、はっきりした溝です。
これもおそらくエポンでは初めてではないでしょうか?
数年前から多くのメーカーに搭載されている技術が、エポンにも採用されています。
深さは平均的です。

セミシャローバック形状といっていいと思います。
シャロー感のあるヘッドですが、今はもっとシャローなタイプもたくさんありますし、ある程度のバックフェースの高さもあるので、セミシャローという表現が適正のような気がします。
ディープというタイプではありませんでした。

フェース面は、エポンらしく美しいです。
このデザインも、これまでのエポンのドライバーで目にしてきました。

『顔』は、まずまずでした。
シャロー&ラージタイプだからでしょうか?
つかまえ系の顔に見えました。
今の主流ともいえる顔です。

そして、顔を見ているときに、日に照らされて、クラウンにカーボンの模様があることに気づきました。
どうやら、クラウンにカーボンが採用されているようです。
最近では、テーラーメイドやキャロウェイなど、大手有名メーカーにも採用されている技術ですが、ようやくエポンにも搭載された・・・。というところでしょうか?
これまでのエポンのドライバーの中では、かなり革新的なモデルといっていいような気がします。
クラウンにカーボンを組み込む目的は、ズバリ『低重心化』で間違いないと思います。
トラディショナルなイメージの強いエポンですが、今回はかなりハイテク感があります。

素振りをしてみた感じは、まずまずでした。
見た感じと違う軽量感があり、ちょっと戸惑いました。
ヘッドは大きいですが、全体的には、『やや線の細い』印象をもちました。
装着されている『DERAMAX』という赤いシャフトは初めてで、まだ特徴がつかめていませんが、ちょっと慣れない感じだったので、素振りを多めにしました。
ハードなシャフトかと打つ前は思っていましたが、実際はそんなことはなく、真逆な感じでした。
結構『動く』感じのシャフトです。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
ソールの機能性を感じさせない、自然な構え感です。
少しフェースが左を向いているように見えたのですが、今はこれがノーマルで、対処できるような気がします。
つかまりそうな感じがしますし、フェース面もよく見えたので、球もあがりやすそうです。
顔はちょっとクセのあるタイプですが、エポンらしい高級感があって、目を細めて見ていました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
これまでのエポンには無い、高い機能性を感じさせるドライバーですが、打感はエポンらしくていい感じです。

『音』は、こもった感じはなく、はっきりしていますが、大きくなく、しっかりと振り抜いていくことができました。
インパクトが緩むこともありませんでした。

球はとてもよくあがりました。
つかまりがいいので、『ハイドロータイプ』だと感じました。
構えたときの印象通りでした。
今回は『1』のポジションで試打しましたが、ポジションを変えると、どのような球筋に変化していくのか、興味があります。

『安定性』は高いです。
シビアさは全くなく、オートマチックタイプのドライバーです。
今はイージー系ドライバーがたくさんありますが、このドライバーはまさにそんなタイプだと思いました。
エポンのドライバーはアスリート仕様のイメージも強いですが、昔からシャロータイプでイージー系のドライバーも発表していました。
このドライバーはかなり易しいので、これまでのエポンドライバーの中でも、おそらくトップクラスに入るほどのハードルの低さをもっているような気がします。

『飛距離性能』は、いい感じでした。
つかまりの良い高めの弾道で、しっかりとキャリーを出していくことができました。
『コスリ系』の球は出にくい感じがしたので、安定して飛ばしていけるタイプだと思います。

『操作性』という点では、正直あまり秀でてはいないように感じました。
操作するタイプではないと思います。
見た目通りの性能で、オートマチック性が強く感じられたので、それを活かしていったほうがいいように感じました。
安定してハイドロー系が打てるので、その魅力を感じながら、易しく打っていくのがいいと思います。

エポンでは珍しい(おそらく初ではないでしょうか?)、調整機能付きのドライバーでとても驚きました。
まさかエポンがこういうタイプを発表するとは思ってもいませんでした。
しかし、これも時代の流れだと思いますし、それだけニーズも高いのだと思います。
今は調整機能付きドライバーが少しずつ減ってきているような気もするのですが、まだまだ健在です。
私はドライバーに調整機能をそれほど求めてはいませんが、必要だと感じておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

調整機能や溝が『革新的』ではありましたが、全体的な雰囲気や美しさは、これまでのエポンと変わらないので、そこに魅力を感じ、親近感をもつことができました。
ちょっと冒険はしてみるけど、きちんとおさえるところはきっちりおさえている・・・。といったところでしょうか?

エポンのヘッドはかなり高価ですが、今回は調整機能が搭載されているということもあり、さらに高くなっているのでしょうか?
そんなことを考えながら試打をしていました。
イージー系でハードルの低さが魅力的ですが、基本性能もしっかりしているので、エポンファンの方は勿論、調整機能付きドライバーを好まれる方にも試していただきたいと思いました。
2018年02月03日
エポン AF-905 ハイブリッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-905 ハイブリッド のU21 です。

シャフトは ATTAS HY350 です。
ロフトは21度、クラブ長さは39.5インチ、シャフトフレックスはR です。

エポンの新しいハイブリッドです。
ひと目でエポンと分かるくらい、この美しさ・高級感は際立っています。
デザイン的にも、これまでのモデルと大きな違いは無いように見えますが、それがまたいいのかもしれません。
今はハイブリッドもハイテク化が進んで、調整機能が付いたり、色々なパーツが組み合わさったりと複雑化している物もありますが、このクラブはとてもシンプルです。
もちろん前のモデルには無い新たな工夫がされていると思いますが、こうして見る限り、それが見られません。

結構厚みのあるハイブリッドです。
今はドライバー同様、ハイブリッドもシャロータイプが多くなりましたが、このクラブはスタンダードといった感じがします。

ソールが少しだけ凹んでいましたが、これにも重量バランスなど大きな理由があるのでしょうか?

ネックの長さはしっかりとありました。
低重心タイプが多いように思いますが、このクラブは少し重心が高いように見えます。
エポンなので当然ですが、ネックに調整機能は搭載されていませんでした。

こうして見ても、やはりスタンダードな形状です。
適度な厚みがあって、いい感じです。
ディープすぎないので易しそうな雰囲気を醸し出しながら、強い球も打てそうな感じがします。

いい顔をしています。
オーソドックスな感じです。
少しつかまえ系の顔に見えました。

フェース面のデザインはすごくシンプルです。
エポンらしいデザインといっていいかもしれません。
今はフェース面のデザインもメーカーによって色々と工夫されていますが、このクラブはオーソドックスなデザインです。
エポンらしい特徴といっていいのかもしれません。

素振りをしてみた感じは、まずまずでした。
シャフトが少し軟らかめではありますが、タイミングもすぐに合わせることができましたし、普通に振っていくことができました。
頼りない感じはしませんでした。
アッタスも久し振りな感じがしますが、ハイブリッド用までラインアップされていて、種類が豊富になっています。
ヘッドメーカー同様、シャフトメーカーの競争も激しいように思います。
シャフトメーカーもたくさんありますが、間違いなく日本のメーカーが世界一優秀だと思います。
素晴らしいメーカーがひとつふたつではなく、たくさん存在していますし、他の国には見られません。
大手有名メーカーのシャフトも素晴らしいですし、それほど有名ではなくても素晴らしいシャフトが日本にはたくさんあるので、どれにしようか、ヘッド以上に迷ってしまいます。
これは嬉しい悩み・贅沢な悩みといえるのかもしれません。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
構えやすいです。
少し『出っ歯』なタイプです。
私の好みとしては、もう少し出っ歯が抑えられているほうがいいのですが、これまでもたくさん経験していますし、気になるほどではありませんでした。
むしろ、これくらいがちょうどいいという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今のスタンダードなハイブリッドの構え感といっていいように思います。
フェース面もよく見えて、球が高くあがりそうです。
ドライバーの大型化は460で収まりましたが、ハイブリッドは少しずつですが、進んでいるように感じます。
このクラブは21度のハイブリッドにしては、大きく見えました。
私はもう少しコンパクト感のあるほうが好きなのですが、この『大顔』に安心感をもたれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
試打を開始しました。

『打感』は、とてもソフトでした。
エポンらしいフィーリングです。

『音』も、聞き慣れた感じの心地いい、耳にもそして周りにも優しい音です。
おとなしめの金属音がエポンらしいですし、この音を聞いているだけでも、クラブに対しての高級感を感じます。

球はあがりやすいです。
タフな感じは全くありませんでした。
今のハイブリッドの中では比較的厚みのあるほうだと思いますし、ヘッドも大きく見えたので、どうかな?と思うところはありましたが、標準的なあがりやすさでした。
しっかりと高さを出していくことができました。

『安定性』は、なかなか高くシビアな感じは全くしませんでした。
大きさが物語るように、寛容で大らかなハイブリッドという印象をもちました。
最近の『オートマ系』クラブは複数のウェイトが付いていたり、形状が複雑になっていたりするものが多くなってきましたが、このクラブはシンプルでありながら、充分な易しさをもっているところが魅力的でした。
ごちゃごちゃしていなくてすっきりしている分だけ、馴染むのも早いような気がします。

『飛距離性能』は、普通だと思いました。
標準的な21度のハイブリッドらしい、飛距離性能をもっています。
ボールがしっかりあがってくれるので、キャリーで狙っていけるタイプです。

『操作性』は、まずまずでした。
大らかな印象のほうが強いのですが、左右に曲げることもできました。
大型サイズのハイブリッドですが、球が逃げることなく、しっかりとつかまえてくれました。
どちらかといえばドロー系のほうが打ちやすいかな?と思いましたが、偏った性能はもっていませんでした。
大型で球のつかまりやすさでラインを出していけるハイブリッドです。

どちらかといえば、ヒッタータイプの方に合いやすいような気もするのですが、決してハードルが高いとは思いませんでした。
性能的にも尖ってなく丸い感じがして、どこかの部分が特出している感じはありませんでした。

高い品質と性能を持ち合わせ、『美』ということにも長けているエポンのクラブは所有欲を満たしてくれるように思います。
エポンのクラブがバッグに入っているだけで、テンションもあがってきます。

私はまだエポンのクラブを購入できていないのですが、私の友人にもエポンユーザーが増えてきました。
量販店などには並ばないクラブですが、やはりいいものはいい・・・。と着実にファンを増やしているのだと思います。

かなり高価なクラブですが、ずっと飽きずに永く使っていけることを考えると、決して高い買い物とはいえないのかもしれません。
安くて低品質のクラブをすぐに買い替えるよりも、高価でもずっと使っていくほうが愛着も湧いてきますし、ゴルフがより楽しくなるように思います。

久し振りにエポンのハイブリッドを試打することができて、とても嬉しく思いました。
いいクラブなので、友人たちにも、このクラブを紹介しようと思います。
2017年12月23日
エポン AF-155 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-155 ドライバー です。

シャフトは FUBUKI V60 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64.5g、トルクは4.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は317gです。

久し振りに出会った、エポンのニュードライバーです。
エポンらしい、美しいヘッドです。
高級感もあって、思わず見とれてしまいました。
エポンにチープなイメージは合いません。
いつも目で楽しませてくれます。

ラージサイズのドライバーです。
大きいですが不格好ではなく、全体的に美しく、曲線美がありました。
エポンには強い憧れがありますし、久し振りということでテンションがあがりました。

ネックは少し短めですが、今はよく見られる長さです。

フェース面も、これまでのエポンに見られたデザインになっています。
とても美しくて丁寧な仕上がりです。
こうして見ているだけで、柔らかそうな感じが伝わってきます。
『棘が無い』といいますか、丸みがあってあたりが柔らかそうな印象を受けます。
『木の葉』でいえば、『針葉樹タイプ』ではなく、『広葉樹タイプ』だな・・・。と思いました。

シャロータイプのヘッドです。
今主流の『超シャロー』というタイプではありませんが、ディープというよりは明らかにシャローです。
セミシャローといったところでしょうか?
エポンはディープなイメージが強いですが、これまでもシャロータイプのドライバーに出会ってきました。

顔はちょっと特徴的でした。
エポンにしては大顔な感じがします。
エポンドライバーといえば、どうしてもあの名器『AF-101』の印象が強いので、比較してしまうのかもしれませんが、ラージサイズのドライバーが無かったわけではありません。
それでも、このドライバーは大きく見えました。
ただ、フェースが被って見えないところに好感がもてました。
これまで、こういうタイプは殆どフェースが被っていましたが、このドライバーにはそれがありませんでした。
構えやすそうだな・・・。と思いました。
こういった『クセの無さ』というのも、エポンの特徴といえるのかもしれません。

素振りをしてみても、いい感じです。
クセがなく、タイミングも取りやすいです。
すぐに馴染むことができました。
初めてエポンのドライバーに出会ったときは、ファイヤーエクスプレスのシャフトが挿してあったのですが、その後はクレイジー装着モデルなども試打しましたし、色々なシャフトとの相性も良いのだと、改めて感じました。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
大きさが目立ちますが、大味な感じはしません。
むしろ、『柔和さ』といいますか、穏やかな印象をもちました。
顔だけ見ていたときは感じなかったのですが、こうして構えてみると、少しつかまりそうな感じがしました。
フェードよりはドローのほうが、イメージが色濃くでました。
とはいっても、左に不安をもってしまうような構え感ではなく、あくまでも自然に振り抜いていけばいいと感じさせてくれました。
ロフトが10.5度ということもあると思うのですが、球がよくあがりそうだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
予想していた通りのグッドフィーリングでした。
フェース面を見たときの印象通りでしたし、このフィーリングはエポンで何度も経験してきたように思います。
『らしい打感』といったらいいでしょうか?

『音』も静かで良いです。
フィニッシュまで、気持ち良く振り抜いていくことができました。
エポンらしい音だと思いました。
エポンのクラブに『異音』はありえないと思っています。

球はあがりやすくて、イージーでした。
タフさは全く感じませんでした。
高弾道タイプで、キャリーもしっかり稼ぐことができました。
結構スピンも多い感じで、浮力がありました。

『安定性』も高く、イージーでした。
ラージサイズドライバーらしい、易しさがありました。
スイートエリアも広めで、シビアさは全く感じませんでした。
今のドライバーの多くが、ウェイトが付いていたり、調整機能が付いていたりしますが、このドライバーにはそれがありません。
とてもシンプルです。
しかし、大らかさのあるドライバーです。
球がブレる感じはしませんでした。

『飛距離性能』は、いい感じでした。
これまでもエポンと同様の、高い性能をもっていました。
ソフトなフィーリングで気持ち良く振っていけるのもいいと思います。
これまでのモデルよりも飛距離性能が伸びたという感じは正直しなかったのですが、易しく飛ばしていけるところが、このドライバーの長所だと思いました。

『操作性』という点では、この大きさなので、大らかさのほうが少し勝ってしまっている感じがしましたが、少し左右に曲げることができました。
ラージサイズですが、球はしっかりとつかまってくれました。
それは、私がフッカーということもあると思いますし、装着されているシャフトの影響もあると思いました。
フェードヒッターの方にも合いやすいのではないでしょうか?
スライスを抑制してくれるドライバーだとは思いませんでしたが、このクセの無さと寛容さが大きな武器になるように感じました。

今はウェイトが付いているドライバーのほうが、このように何も付いていないドライバーよりも多いように思います。
なので、このドライバーに物足りなさを感じておられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、このドライバーの安定性は確かなので、是非試していただきたいと思いました。

ウェイトの効果は高いですが、このように無くても高いポテンシャルが期待できるドライバーもあるのだと、改めて実感しました。

シャロータイプだけどシャロー過ぎない。
美しくてカッコいいけど気難しいタイプではない。
そんな特長をもったドライバーです。

易しく飛ばしていきたいけど、美しくて所有欲を満たしてくれるドライバーを使っていきたい・・・。という方には、とても魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
エポンというだけで、一目置かれるような気がします。

久し振りにエポンのニュードライバーに出会うことができ、楽しい時間を過ごすことができました。
2016年11月06日
エポン PersonalLIMITED EDITION アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン PersonalLIMITED EDITION アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

エポンのカッコいいアイアンです。
ポケキャビは、これまでも試打したことがあるのですが、このような『黒染め』は初めてです。
エポンのクラブを試打して、まだ数年しか経っていないので、詳しいことは分かりませんが、おそらく『エポン初』ではないでしょうか?
シブさがあって、とてもいい感じです。
普通のメッキタイプのアイアンやウェッジもいいですが、黒染めのアイアンやウェッジも好きです。
新品のときもいいですし、使い込んでいけば、さらにいい『味』が出てきます。
プレイヤーの『色』といいますか、特徴がクラブに現れやすいように思います。

形状的にはオーソドックスなポケキャビといったところです。
最近はポケキャビも、色々なタイプが増えてきて複雑化していますが、このアイアンはとてもシンプルです。
異材もコンポジットされていないようですし、アクセサリーのような物も見られません。

彫りの深さはたっぷりあります。
最近のポケキャビは彫りの浅いタイプも見られるようになりましたが、このアイアンはオーソドックスな・・・。といいますか、『深さ』がありました。
アイアンやウェッジは見た目で、そのクラブの性能を計り知ることができますが、このアイアンは重心が深そうです。
重心は深そうですが、厚くボテッとしていないところに好感を持てますし、そういったところが、さすがエポンといった感じがします。

適度なソール幅でした。
こうして見る前は、もっとワイドな感じを予想していたのですが、そうではありませんでした。
私はワイド過ぎるアイアンを苦手に感じるところがあるのですが、これくらいの幅ならば打ちやすそうな感じがします。
全体的に丸みを帯びていて、シャープというよりは、滑らかな印象をもちました。
最近の、他のアイアンには見られない、独特の質感がありました。

リーディングエッジは、とても滑らかに削られていました。
今は多くのメーカーがリーディングエッジを削っていますし、それがはっきりと分かるようにしていますが、このアイアンはそれらとはちょっと違っていました。
削りは見られるのですが、それが大袈裟でもなく、削った部分とそうでない部分との『境界』も滑らかです。
抜けの良さも感じさせますが、それ以上にプレイヤー自身が使い込んでいって、よりいい角度に仕上げていけそうな感じがします。
プレイヤーがクラブに合わせるのではなく、あくまでもプレイヤーにクラブを合わせるべきだと思うのですが、このようなアイアンはいい形でプレイヤーに馴染んでくれそうな感じがします。
それは『軟鉄アイアンの特徴』といっていいと思います。
プレイヤーの個性や特色といったものを、上手く吸収してくれそうな感じがします。
対してステンレス系のアイアンは、パッとはねのけてしまいそうに感じることもあります。
ステンレス系のアイアンが良くないというのではなく、あくまでも『素材の特色』といいますか、雰囲気によるものなのですが・・・。

ネックの長さは適度にありました。
長いというよりは、やや短めな感じがしますが、今のアイアンの中では標準的なほうだと思います。
これまでもよく見られた、『頭でっかち』なタイプのアイアンでないのがいいな・・・。と思いました。
重心が低すぎず、適度な高さを維持しているように見えます。
こうして見ても、少しグースが効いているのが分かりました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
シンプルで美しいフェース面です。
独特な感じがしました。
いい意味での『枯れた感じ』といったらいいでしょうか?
使い込んでいけばいくほど、いい味が出そうですし、柔らかそうな雰囲気がありました。
『上書きの楽しさ』といったらいいでしょうか?
『打球痕』が、いい感じで残ってくれそうだな・・・。と思いました。
一番下のスコアラインは白く塗られていました。
最近のアイアンでは、よく見られる工夫です。
1本だけでなく、2本塗られているアイアンも珍しくありません。
私は無いほうが好きなのですが、この白い線があったほうがラインを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
メッキタイプのアイアンに白い線を入れるよりも、このように黒いフェースに白い線があるほうがよく目立つので、効果はより大きいと思います。

このエポンのオリジナルグリップは、もうすっかりお馴染みです。
とてもソフトなフィーリングです。
アイアンに適したグリップだと思います。

トップラインは適度な厚さでした。
ほんの少し厚いかな?と思いましたが、気になるほどではありませんでした。
易しさを感じさせるアイアンですが、構えやすさにも気を配っているように見えました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
グースは少し利いていますが、それが滑らかになっていますし、どちらかといえば弱い感じもします。
ラインも出しやすそうです。
黒いヘッドだと引き締まって見えますし、ボールの白さが際立って見えます。
『色の対比』がいいな・・・。と思いました。
ヘッドも大きすぎないので、ボールが大きく見えました。
私は普段、『ターゲット9割』『ボール1割』を意識して構えているつもりなのですが、今日は少しボールの割合が多くなってしまうかな?と思いました。
『ターゲット7割』『ボール3割』くらいで構えてみようかな?と思いました。
スコアラインの『一本線』が少し気になりましたが、特に苦手に感じることはありませんでした。
これまでもたくさん経験しているからだと思います。
私はウッド系のクラウンマークもそうですし、アイアンのスコアラインの線も無いほうが好きです。
何だか限定されてしまうような感じがして、少し窮屈に感じることがあります。
ただ、それは私が『曲線』をイメージしたいからなのかもしれません。
『真っ直ぐな線(直線)』をイメージしたい方は、このような工夫があったほうがいいのかもしれません。
全体的にはとても好感のもてる構え感だったので、リラックスすることができました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
心地いいフィーリングです。
厚み感はそれほどなく、厚みで押していける感じとはまたちょっと違いますが、『球当たりが優しい』といいますか、ボールに優しくコンタクトしてくれる感じがしました。
雑な感じのフィーリングではありませんでした。

『音』も好感がもてました。
軟鉄らしい、『優しい音』でした。
方向性と距離感を感じとりやすい音です。

球はあがりやすくて、イージーでした。
黒いヘッドで精悍さがありますが、性格の尖ったアイアンではありません。
ポケキャビらしい、『充分な易しさ』がありました。
大顔タイプではないので、敷居が高そう・・・。と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、親しみやすい部分がたくさんあるので、敬遠すべきではないと思います。

『安定性』も、いい感じでした。
ポケキャビらしい『物理的な易しさ』に加え、『構えやすさ』があるので、とても易しく感じました。
物理とフィーリングのバランスが取れているように感じました。
ポケットキャビティの長所である寛容さがあり、大らかなタイプでありながら、イメージが出しやすいので、ラインを出しやすく、実戦でも武器になるな・・・。と思いました。

『飛距離性能』は、まずまずでした。
最近の同じようなタイプのアイアンと比べると、それほど飛距離を追求するタイプのアイアンではないのかもしれません。
決して飛ばないタイプだとは思いませんでしたが、『適度な飛び』という言葉が合っているかな?と思いました。
最近の『ディスタンス系アイアン』の殆どが、このアイアンのようなポケキャビタイプです。
飛びに秀でたアイアンが多くなりました。
ドライバーのように飛距離を争うような時代に入っているのかもしれません。
アイアンに飛びを求めておられる方はたくさんいらっしゃるかもしれませんが、それほど求めていない。7番アイアンらしい距離があればそれでいい・・・。という方には合いやすいのではないでしょうか?

アイアンの飛びが凄くなって数年が経ちましたが、距離が出ることへの『反動』といいますか、デメリットを感じておられる方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
ゴルフが難しくなった。自分の距離感とアイアンの飛距離性能がマッチしないので、狙いづらくなった。以前よりゴルフが複雑になってしまった・・・。など、様々な弊害も出ているのではないでしょうか?
私の周りでも、ディスタンス系アイアンから、ノーマル系アイアンに戻す動きがずいぶん前から出ています。
調子を戻している人が多いです。
アイアンはあくまでも『狙うクラブ』だと私は思っています。
ゴルフはスコア(打数)を競うスポーツである以上、『飛びすぎない』ことも性能の一部だと思います。

『操作性』は、まずまずでした。
曲げることも普通にできました。
変なクセは感じられず、左右へも同じように対応してくれました。
マッスルバックやハーフキャビティのような敏感さはありませんが、こちらの思いが伝わりづらいアイアンだとは思いませんでした。
ある程度の『ハンドルの遊び』があり、そこに易しさを感じることができました。

すっきりしたポケキャビだな・・・。と思いました。
とてもシンプルなアイアンだと思いました。
ポケットキャビティらしい易しさはあるのですが、ゴチャゴチャした感じがなくて、好感がもてました。

余計な物が付け加えられていない、純度の高いポケキャビといったらいいでしょうか?
私はこれまでたくさんの『機能性アイアン』と出会い、その都度『ハイテクさ』や『様々な工夫』などを感じるのですが、その反面、こちらのイメージがクラブに浸透しづらいと感じることも多いです。
『他人行儀』で試打していることも多いような気がします。
その点、このアイアンは気持ちを乗せていける感じがして、好感がもてました。

クラブはゴルファーにとっての大切な相棒である以上、やはりこちらのイメージを伝えていきたいと思います。
『二人三脚』でスコアを作っていきたいと思っています。
フィーリングなどの感性の部分はあまり重視しなくて、とにかく易しくて飛距離が出るアイアンが欲しい。という方もいらっしゃると思います。
しかし逆に、易しいアイアンが欲しいけど、ラージサイズは苦手だ。
飛びすぎるアイアンよりも、『適度な飛び』『らしい飛び』をするアイアンが好きだ。
という方には、是非試していただきたいと思いました。

エポンは高級なイメージがありますし、上級者の方も多く使っておられます。
なので、このアイアンも敷居が高そう・・・。と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際はそんなことはなく、ポケキャビらしい易しさが充分感じられるアイアンです。
易しさだけでなく、『自然な構えやすさ』『飛びすぎない』『フィーリングが良い』などの長所があります。

LIMITED EDITION という名前なので、限定モデルなのかな?と思いました。
以前パーソナルというアイアンを試打したことがあります。
このアイアンは限定モデルでした。
マッスルバックは敷居が高いところがあり、それほど多くの支持を集めづらいところもあるので、限定モデルなのも仕方ないかな・・・。と思うところもあるのですが、このアイアンはとても易しいですし、性格が尖っていません。
『易しすぎない』というところも、大きな魅力です。
程良い『さじ加減』ができているので、好感がもてました。
2016年10月20日
エポン Tour Wedge

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン Tour Wedge です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、バランスはD2 です。

エポンの新しいウェッジです。
まさか今日、エポンの新しいクラブに出会えるとは思っていなかったので、少し驚きました。
嬉しい驚きです。
大手有名メーカーなどは、ニューモデルの発売時期が大体決まっていることが多いですが、地クラブメーカーはそうでないことが多いように思います。
特にエポンは不定期な感じがして、発売の時期が分かりづらいことが多いです。
今日は思いがけず、エポンのクラブに出会うことができたので、気分もあがってきました。

シャープでシンプルなウェッジです。
少しだけ小顔な感じがします。
エポンのウェッジは元々、『大顔』のイメージはないのですが、このニューウェッジはこれまでの物よりも、少し小振りに見えました。
微妙なニュアンスを出していきたいウェッジは、大顔過ぎるとイメージがボヤけてしまうこともありますし、難しく感じることもあります。
なので、小顔タイプが易しく感じます。
このウェッジは、とてもいい雰囲気がありました。

トゥ側にある、小さなエポンマークがカッコいいです。
控えめなところが、とてもいいです。
以前試打した パーソナル というアイアンを思い出しました。
パーソナルはとても印象深いアイアンだったのですが、初めて試打して、もう4年以上経ったのかと思うと、月日の流れがとても早く感じられます。
あのアイアンは『数量限定モデル』でしたが、このウェッジはどうなのでしょうか?

完全なるフラットバック構造です。
アイアンと違い、ウェッジはフラットバック構造になっていることが多いですが、このウェッジはメーカー名やモデル名も刻印されていません。
エポンマークのみです。
こういったデザインだからこそ、逆に存在感を増しているように思えてきます。
シンプルなクラブには、どうしても惹かれます。
自分の色に染めたい・・・。という欲求が出てきます。

トップラインの厚さは適正です。
厚くもなく薄くもなく・・・。といった感じです。

ソール幅は広めでした。
最近のウェッジは広めの物が多いように思いますが、そういったことも含め、ワイドなタイプといえると思います。
ワイドソールを好まれる方は、親近感をもちやすいのではないでしょうか?
トゥからヒールにかけてテーパーになっているのではなく、ストレートに近いタイプです。
ソール全体が丸みを帯びていて、突っかかることなく、よく滑ってくれそうな印象をもちました。
『接地面積』が少なくて、綺麗に抜けてくれそうな映像が浮かんできました。
ウェッジのソールにも色々とあって、振り抜くときに『アクセルを踏むのをイメージできるタイプ』と、逆に『ブレーキが掛かってしまうのをイメージしてしまうタイプ』があります。
このウェッジは前者です。
ドライバーからパッティングまで、全て『加速しながら』打つものなので、アクセルを踏むイメージがもてるウェッジは好きです。
なので、このウェッジのソールは好感がもてました。

バンスは結構利いている感じがしましたが、トレーリングエッジが大きく削り込まれていました。
よく目立ちます。
バンカーのときにバンスを最大限活用しながらも、普通のアプローチのときに、開きづらくならないように配慮されているのではないかな?と思いました。
私はウェッジを開いて使うことが多いので、こういった工夫には魅力を感じます。
特にヒール側が大きく削られていたので、好感がもてました。
ハイバンスがあまり気になりませんでした。
今のウェッジは、このようにソール形状に色々な工夫が施されているものが多くなりました。

リーディングエッジは削られていませんでした。
今では少数派といっていいかもしれません。
今のクラブはウェッジだけでなく、ドライバーなど他の番手でも、まるで『至れり尽くせり』といった具合に、様々な工夫が施されています。
クラブというよりも、メーカーが私たちゴルファーに歩み寄ってくれている感じがします。
しかし、このウェッジにはそういったところは見られません
最小限度の工夫はするけど、あとはプレイヤー自身が使い込んでいって自分の物にして欲しい・・・。という、メーカーの思いがあるように感じられます。
『ツンデレ』ではないですが、こういったプレイヤーに委ねるところを残しておいてくれると、好感度も増します。
『追いかけたい願望』に近いのかもしれません。
こちらが追いかけたいのに、向こうから近寄ってくると、少し距離をとりたくなる感じに近いのかもしれません。
最初から何でも至れり尽くせりよりも、自分自身の形にするといいますか、自分自身の色に染めていきたい・・・。という思いがあります。
今は、リーディングエッジが削られて抜けのいいウェッジやアイアンが多いので、それらを使い慣れておられる方は、少し不安に感じられるかもしれません。
しかし、ちょっと前までは、こういうタイプが『当たり前』のように存在していましたし、特別気にすることはないように思います。

ネックの長さは適度にあって、好感がもてます。
かなりのロングネックだとは思いませんが、ウェッジであれば、最低これくらいの長さはキープして欲しいという長さがあるので、いい印象をもつことができました。
上から押さえ込みながらスピンを効かせていきたいので、どうしてもある程度のネックの長さを求めたくなります。
自分ではスピンを掛けたつもりでも、途中でほどけてしまっては何にもなりません。

フェース面には、ちょっと変わった工夫がされていました。
これまで見たことがないようなタイプです。
エポンのアイアンやウェッジに、ミーリングなどのイメージは全く無かったので意外でした。
指で触れてみると、『ギザギザ感』は無かったのですが、ややザラザラした感じがありました。
『角張っている』感じではなく、あくまでも『丸みを感じさせるザラザラ感』でした。
期待できそうな工夫だな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
構えやすいです。
オーソドックスな顔をしていました。
柔らかそうな感じが伝わってきました。
マニュアルタイプの構えやすさがあるのですが、何ともいえない大らかさのようなものもありました。
イメージははっきり出せるけど、『トゲトゲ』していない・・・。といいますか、『まろやかさ』のある顔をしているな・・・。と思いました。
適度に小顔なので、ボールとの大きさのバランスもすごくいいと思いました。
グースが弱いタイプなので、球を拾いやすそうに感じました。
強いグースを好まれる方には、少し構えづらいところがあるかもしれません。
ラインのイメージもはっきりと出せたので、とてもリラックスすることができました。

58度のウェッジなので、開いて構えてみました。
いい感じです。
開くことへの不安はありませんでした。
バンスは利いていますが、開きやすさを邪魔している感じはしませんでした。
トレーリングエッジの大きな削りが効いているような気がします。
ソールを丸く使っていけるのがいいと思いました。
丸く使っていけるので、開き加減を微妙に調節できます。
『3段階』『4段階』・・・。ではなく、『無段階の調整能力』といったらいいでしょうか?
微妙なニュアンスも出しやすいです。
ロブショットのイメージも色濃く出せました。
ほぼ真上に向かって打つような、『高さと重さで止める球』のイメージも出せました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
かなりいい感触が手に残ります。
フェース面が仕事をしてくれているのか、 『ボールの乗っかり』がとてもいいと思いました。
『乗せて運ぶ』ことがしやすいフィーリングです。

スピン性能はなかなか高いです。
強烈に止まるとか、バックスピンが効きすぎる・・・。ということではないのですが、ボールをよく止めてくれました。
フェース面の工夫がよく効いているのかもしれません。
ポンポンポン・・・。と、自分のタイミングといいますか、自分の止めるイメージと合致しやすい止め性能・・・。といったらいいかな?と思いました。
強烈に止まることも無い代わりに、スピンがほどけてダラダラと流れてしまうようなこともなく安定していました。
計算しやすいスピン性能だな・・・。と思いました。
実戦向きな感じがしました。
ロブ系のショットでも、ボールがいい感じに乗ってくれるので、フィーリングが出しやすいです。
いい感じの『フェース面とボールとの摩擦感』があるな・・・。と思いました。
今日は練習場のマットの上からでしたが、実戦でもおそらく芝やラフと喧嘩することなく、上手く折り合いをつけてくれそうだな・・・。と思いました。
『逆目のライ』で試してみたいです。

球はとても拾いやすいです。
打ち出しの角度も自然な感じで、イメージに合いやすいです。
球を拾うタイミングが常に一定な感じで、まとめやすいと思いました。

『安定性』という点では、今はキャビティタイプのウェッジも増えてきているので、それらと比べると正直さはあるのかもしれません。
ミスヒットに対する寛容さという点では、それほど大きくはないのかもしれません。
しかし、このようにロフトの寝ているクラブはキャビティタイプではなくても、ある程度の易しさを感じられると思いますし、神経質にならなくてもいいように思います。
それよりも打感がダイレクトに伝わってくるので、その『触感』を頼りに、ショットの精度を高めていけそうに感じます。
ラインがとても出しやすいですし、難しいと感じることはありませんでした。

『距離感』はとても合いやすいです。
ゴルフは『距離感を競うスポーツ』という一面もあると思いますし、特にウェッジは『距離感が命』といえる部分があると思います。
イメージよりも飛びすぎるウェッジに、何の魅力も感じません。
次に難しいアプローチが残るだけです。
『飛びすぎない』というのも、大切な性能の一部だと思います。
出球の高さも合いやすく、『球の乗り』がいいので、安心してターゲットを狙っていくことができました。

『操作性』はとてもいいです。
色々と細工をして遊ぶことができました。
反応のいいウェッジですが、どちらかといえば『大きな細工』ではなく、『中くらいから小さい幅での細工』に適しているのかな?と思うところもありました。
何となくですが、『セミ・オートマチック』のような印象も受けました。

このウェッジをパッと見て、とてもカッコいいウェッジだな・・・。と思ったのですが、そのいい印象のまま試打を終えることができました。
エポンのクラブは魅力的な物が多いですが、このウェッジもその魅力的なクラブの仲間に入ります。

仕上げもピカピカ光るミラー仕上げでないところも気に入りました。
このような落ち着いた感じの仕上げだと、より集中しやすいです。

派手さは全く無く、地味な感じもしますが、かなり工夫されていて機能的なところもありました。
『感性を邪魔しない機能性』といったらいいでしょうか?
全て受け入れられる感じです。

私の友人の中に、レフティの人がいます。
その人が最近エポンにすごく興味を持っているのですが、レフティ用も用意されているのかな?と思いました。
もしそうだとしたら、このウェッジを勧めてみたいな・・・。と思いました。
彼の喜ぶ顔が見られそうです。

私はエポンのクラブに魅力を感じながら、まだ購入できていないので、早く購入することができたらいいな・・・。と、常に思っています。
『オールエポン』でゴルフ場に行ったら、ずっとテンションが上がりっぱなしだろうな・・・。と思いました。
そうするには、一体いくらのお金が必要なのか?と思うと、少し怖い気もしますが・・・。

このシンプルな外見は、別の角度から見ると、難しそうな印象を与えてしまうかもしれません。
易しくなるような工夫がされているようには見えないかもしれません。
アイアンのマッスルバックが敬遠されることもあると思いますが、それと同じくらい、この完全なるフラットバック構造に敷居の高さを感じておられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしウェッジはロフトが寝ているので、元々大きくは曲がりづらいですし、易しく感じられる部分もたくさんあると思います。
特に顔がいいと、易しさは何倍にもなります。
そして打感がいいから、それが長く続きます。
フェース面の工夫による『適度なスピン性能』も、いいところだと思います。
シンプルではありますが、決してシンプルなだけではない、クラブ(ウェッジ)に求められる機能がギュッと詰まっているように感じました。
エポンユーザーの方はもちろん、『初エポン』を何にしようか?と迷っておられる方がいらっしゃったら、このウェッジから始めてみる・・・。というのも、ひとつの方法ではないでしょうか?