JP Golf Japan
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2023年05月31日
JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE & BLACK POLISH RED LOGO HIGH BOUNCE

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
先日、この2本のJP Golf Japanウェッジを打ち比べました。
打ち比べたウェッジは JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE & BLACK POLISH RED LOGO HIGH BOUNCE です。

<上>BLACK SCRAPED
<下>BLACK POLISH
<左>BLACK SCRAPED のスペック
シャフトは DYNAMIC GOLD 120 S200 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはS200、バランスはD2.5、キックポイントは元調子、クラブ総重量は459g です。
<右>BLACK POLISH のスペック
シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR105 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはS、バランスはD1.5、キックポイントは元調子、クラブ総重量は451g です。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
どちらも大好きなウェッジです。
顔良し、打感良し、スピン良し。
おまけにソール形状が絶妙で、ひとつのウェッジでいろいろなショットを打たせてくれます。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
ソール幅は、ほぼ同じです。
微妙に右側のBLACK POLISHのほうが少しだけ広く見えましたが、大きな違いではありません。

<左>BLACK SCRAPED (MID) <右>BLACK POLISH (HIGH)
ミドルバンスとハイバンスタイプなので、ソール形状をじっくりと見比べてみたのですが、こうして見る限り、それほど大きな差は無いようです。
しかし、この小さな違いが大きな結果を生み出すというのは、精密機械であるゴルフクラブでは、よくあることです。
多くのメーカーが、この『ミリの戦い』に挑んでいます。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
どちらも素晴らしい顔で、優劣はつけられません。
見とれてしまい、頭の中にドーパミンが放出されたような感覚です。
見ているだけで、穏やかな気分になってきます。
自然と集中力が増す、素晴らしい顔です。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
このオリジナルグリップは衝撃的でした。
初めて見るタイプで、もし今年の『グリップ・オブ・ザ・イヤー』があるとするならば、今のところこのグリップがぶっちぎりのMVP候補です。

BLACK SCRAPED

BLACK POLISH
どちらもすごく男前です。
『開きやすさ』という点では、私はBLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCEのほうがいいと感じました。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
『打感』は同等です。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
『安定性』にも違いは見られませんが、バンスを使って滑らせていきたい方には、ハイバンスタイプのほうがいいかもしれません。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
装着されているシャフトが違うので、ヘッドだけの比較は難しいですが、球の上がりやすさという点でも、大きな違いは無いと思います。

<左>BLACK SCRAPED <右>BLACK POLISH
『距離感』もどちらも秀逸で優劣がつけられないですが、『操作性』という点では、MIDタイプのほうが私は易しいと感じました。
どちらも素晴らしいウェッジで、購買意欲を強く刺激されていますが、もし私が相棒に迎えるのであれば、間違いなくMIDタイプを選ぶと思います。
これはバンスの優劣ではなく、あくまでも『私の好み』ということに過ぎません。
優秀なウェッジを打ち比べることができとても幸運で贅沢な日でした。
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2023年05月10日
JP Golf Japan BLACK POLISH RED LOGO HIGH BOUNCE

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは JP Golf Japan BLACK POLISH RED LOGO HIGH BOUNCE です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR105 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはS、バランスはD1.5、キックポイントは元調子、クラブ総重量は451g です。

シンプルでカッコいい、JP Golf Japanのウェッジです。
昨日はミドルバンスを試打しましたが、今日はハイバンスタイプのウェッジを試打することができました。
私はこのメーカーのことを全く知らなかったのですが、昨日試打して好感を持っています。
『JP』という文字が大きく出ているので、最初は日本のメーカーで日本製をアピールしているのかな?と思っていました。
ゴルフクラブに限らず、全ての製品において、メイドインジャパンは日本国内のみならず、世界中で高い評価を得ているからです。
なので、日本の地クラブメーカーだろうと思っていました。
ただ、質感といいますか、メッキのタイプなども含めて、ひょっとしたら日本のメーカーではなく、海外のメーカーで、日本仕様だから『JP』にしているのかな?という思いもありました。
日本仕様だから『JP』。
アメリカ仕様なら『US』。
英国仕様なら『UK』・・・・。と予想を立てていました。
しかしそれは違っていて、このメーカーの代表である、ジェームス・パトリック氏という方のイニシャルのようです。
『キャロウェイ』『スコッティキャメロン』『クリーブランド』など、海外メーカーで人名が使われていることは普通にあります。
日本も『三浦技研』を筆頭に『藤本技工』や『チームヨシムラ』『マスダゴルフ』などが浮かびます。

昨日試打したミドルバンスタイプと同様に、適度な大きさと整った形。
綺麗な質感は共通しています。
ミラー仕上げのようになっていますが、サテン仕上げや黒染めもカッコいいだろうなぁ・・・。と思いました。
銅メッキも良さそうです。
昨日と同じく、このウェッジも『ワンピースタイプ』ではなく、複数のパーツが組み合わさっているのが分かります。
ある海外メーカーは、このような『接合部分』の仕上げが雑で、ムラが目立つことがあるのですが、このウェッジにはそれがありません。
すごく丁寧に仕上げられているのが分かります。
クラブの性能とは直接関係ないかもしれませんが、私はこういったところが気になりますし、ゴルフクラブを買うことは高い買い物になるので、絶対に無視できないところです。

昨日も思ったのですが、トゥ側にある、この3つの〇は何でしょうか?
単なるデザインに過ぎないのか、それともウェイトなのか分かりませんが、見た目のインパクト大です。

この丸っこいバックフェースも特徴的です。

トップラインもすごく綺麗で魅力的です。


この独特なロフト表示(FIFTY8)も、昨日経験しました。
ロフトを数字だけでなく、文字で表現するというアイデアが素晴らしいです。
ただ、実用性を考えると、シンプルに数字だけをトゥ側に刻印したほうがいいとは思うのですが・・・。

このソール幅も昨日のモデルと変わらないようです。
バンスだけが違うのかもしれません。

ソールにある、このデザインが特徴的で、昨日見たときは少し驚きました。
この発想は私にはなく、斬新で素晴らしい個性です。

ネックの長さや太さも昨日と変わらないように見えます。
私はこの角度(後ろ姿)に注目していて、魅力的なクラブとそうでないクラブに分かれます。
このウェッジはなかなかいい感じです。
この光沢感のあるメッキも素晴らしいですが、先ほども書きました通り、黒染めにしたり、サテン仕上げやカッパーも面白いのではないか?と思いました。
ただ、これはエンドユーザーである私が勝手に思っていることであり、メーカー側は大変です。
ミズノなどのように、受注生産はやっていないのかな?と思いましたが、海外メーカーなので、おそらくやっていないと思われます。

昨日と同じく、ホーゼルには『PREMIER』の文字が刻まれていて、本当にプレミア感があります。
こうして見ているだけでも贅沢だな・・・。と感じさせるウェッジです。

逃がすイメージも出しやすく、惚れ惚れするほど、いい顔をしています。
昨日と同じ顔で、ミドルバンス・ハイバンスでも顔は変えていないようです。
メーカーによっては姉妹モデルであっても、顔を変えてくることもあるので、顔には注目していました。
日本の『和顔』も素晴らしいですが、このような洋顔もすごく魅力的です。
ティアドロップ型といっていいと思います。
グースかストレートか・・・。ということも大切なのですが、私はトップラインのトゥからヒールにかけての『絞り込み』にすごく注目していて、このカーブが中途半端だと少し好感度が下がりますが、この顔は大満足です。
カッコいいなぁ・・・。男前だなぁ・・・。と思いながら見ていました。
試打する前の楽しい時間です。

フェース面にミーリングが施されています。
ただ、これは近くでよく見ないと分からないほど細かなミーリングで、それほど『凹凸感』もきつくありません。
昨日のモデルと同じく、半円を描いているようなミーリングですが、途中から『網目』のようになっているのが珍しいな・・・。と思いました。
おそらく、これにもメーカーの狙いがあるのではないでしょうか?
指で触れてみたのですが、少しザラザラしていましたが、それほど強烈なザラザラ感ではありません。

装着されているグリップも昨日と同じく、かなり個性的です。
これほど見た目にインパクトがあるグリップは、そうそう出会えません。
私が愛用しているツアーベルベットのようなソフトフィーリングやしっとり感は無いですが、グリップ力があって滑りにくくなっています。
このグリップに好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、最高です。
見とれてしまうほどの美顔です。
頭の中がクリアになるとか、右脳が刺激されるとか、この顔を見ているだけでもいろいろな反応が私の中で起こっています。
本当に人間は視覚に頼って生きているんだな・・・。と思いました。
いいイメージが湯水のように湧いてきて、至福の時間です。
先日、私は温泉に行き、たまたま露天風呂が私ひとりで辺りは静寂に包まれ、月を眺めながら、すごく贅沢だな・・・。と思ったのですが、このクラブを構えて、その贅沢な時間を思い出しました。
何と言いますか、もうこれは理屈ではない、感覚的なものです。

フェースを開いて構えてみると、バンスが利いたのか、少しリーディングエッジが浮きましたが、これくらいリーディングエッジが浮くほうが、ソールを使うイメージが出しやすい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
バンスはジーン・サラゼンさんが開発したというのは有名な話で、それは特にバンカーで威力を発揮するものであり、通常のアプローチでは逆に邪魔に感じることもありました。
昔のバンスはとにかく難しかったです。
ただ単に『膨れているだけ』といったものも少なくなく、当時はまだ今のように研究が進んでいなかったのだと思います。
ただ時は流れて研究が進み、バンカーでもグリーン周りのアプローチでもバンスが活躍してくれるようになりました。
それで私のバンスへの苦手意識はかなり軽減されました。
昔のバンスはとにかく『跳ねる』一辺倒でしたが、今は『綺麗に滑ってくれるバンス』へと進化しました。
ただ、私はフェースを開いて使うことが多く、それほど大きなバンスの膨らみを必要としていないので、このハイバンスタイプよりは、昨日のミドルバンスタイプのほうが、私には合っているような気がします。
ノーマルバンス(10度前後)やローバンス(8度以下)だと、フェースを思いっきり開いて構えられるのですが、バンスが利いているタイプは開くにしても『小さめ』で、あまり冒険はしたくないです。
これは人によって好みが分かれるので、どれが正解というものはなく、自分に合うものを選ぶべきで、今は優れたクラブがたくさんあるので、恵まれた時代なのは間違いありません。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても心地よいです。
昨日と同じで、とても楽しめました。
『浸透する打感』といったらいいでしょうか?
通常のクラブだと、打感はフェース面の表面だけだったりするものが、このウェッジはバックフェースまで『貫通』していくように感じられました。
フェース面全体に『分散』するのではなく、『集中型』だから、こう感じるのかもしれません。
ソフトでありながら、ボヤけたところはなく、クリアでボールの質感を感じられる打感です。

球も拾いやすく、いい打ち出しで飛んでいきました。
フルショットでもSWらしいあがり方をしてくれましたし、30Y以内のアプローチでもしっかりと出球の高さをキープできました。
昔のハイバンスタイプのウェッジはせっかくいい顔をしていても、バンスが邪魔をして球を拾いづらく感じることがあったのですが、このウェッジにはそれがありません。
むしろ、このバンスを使って、『ソールを滑らせる』イメージで、いいコンタクトができる・・・。という方が多いのではないでしょうか?
ウェッジのアプローチで、一番失敗の少ない打ち方です。

『スピン性能』も高く、安定しています。
このままでも、かなり高いスピン性能だと思いますが、スピンだけを求めるのであれば、もっとミーリングを工夫して、『食いつき』を良くすれば、さらにスピン性能はあがるのではないか?と思い、☆4つです。
とはいっても、いわゆる『激スピンタイプ』はスピンが掛かりすぎてしまって、距離のコントロールが難しかったり、スピンが思ったほど掛からなかったり・・・。と安定感に欠けるものもあったので、これくらいがいいのかもしれません。
スピンの掛かりすぎを嫌がる方は多いと思います。
強烈なバックスピンで球が戻るというよりは、『計算しやすい止めやすさ』があるほうがスコアメイクにおいて有利なのは間違いありません。
実際のラウンドでも、「スピンが掛かりすぎるなよ・・・。そのまま止まってくれよ・・・。」と願うような場面は多く、スピンの掛かりすぎで痛い目に何度も遭いました。
そういうことも含めて、このウェッジの安定したスピン性能は実戦的で好感が持てます。

とてもカッコいいウェッジですが、気難しさのようなものは全く無く、むしろかなり親しみやすいです。
いい顔をしているのでイメージが出しやすいというのがとても大きいと思いますし、ヘッド自体も動きが安定していてインパクトでブレる感じはありません。
ロフトが寝ているウェッジはミドルアイアンのようにスライスが出るということにはなりにくいですが、私は自分が構えたラインよりも左へ行くのがすごく嫌です。
それはライ角も大きく関係しているので、私が使うアイアンやウェッジは全てライ角を調整して決して左に行かないようにしています。
そういったこともあり、アイアンだけでなくウェッジでも軟鉄しか使わないですが、このウェッジもライ角の調整はしやすそうです。

『距離感』も合いやすいです。
出球の高さのイメージが出しやすく、球持ちがいいので、インパクトだけでなく、その先のフォローで距離感を作っていけました。
ウェッジはある意味、特殊なクラブです。
ドライバーやFW、そして今ではアイアンまでもが『飛距離』を追求して作られています。
しかしウェッジは違います。
飛んではいけないのです。
飛ばしすぎない『リミッター』が装着されてなければいけません。
もちろん車のような機械的なものがあるわけではなく、ウェッジのリミッターはやはり『厚みのある打感』と『球持ちの良さ』ではないでしょうか?
そして、スピードボールではなく、スローボールを打てる操作性。
それが無いと、実戦では勝負になりません。
実際は違いますが、あくまでもイメージとして、インパクトからフォローにかけて振り抜いていく過程で、ボールが遅れて飛び出す感覚・・・。を持ちたいと思っています。
特にロブ系のショットではそのイメージを持っています。
ヘッドが先で、ボールは後です。
実際はボールが速く飛び出していくのですが、遅れて飛び出す感覚をもつためには、球持ちのいいウェッジが欠かせません。
そういった意味でも、このウェッジは魅力的です。

ハイバンスタイプではありますが、操作性を邪魔することはありませんでした。
フェースの開閉を使って、いろいろと遊ぶことができましたが、先ほども書きました通り、私には昨日のモデルのバンスのほうが合いやすいような気がします。
これは好みの問題であり、どちらがいいというものではありません。
試打後の感想

見た目はとてもシンプルですが、かなりのハイテクが詰まっているようです。
しかし、そのハイテクを感じさせないデザインに好感を持ちます。

見た目はすごくシンプルで、ハイテクタイプではないように見せながら、実は見えないところに様々な工夫が施されている・・・。
そのようなクラブはとても魅力的ですし、ありがたいです。

このウェッジを最初見たときは、個性的でカッコいいデザインだな・・・。見た目のインパクトもあるな・・・。
と思っていたのですが、かなりの技術が注ぎ込まれているようです。

昨日のウェッジと、このウェッジの違いはバンス以外何か無いかな・・・?と探りながら試打していたのですが、違いを見いだすことはできませんでした。
強いてあげるなら、ミーリングの模様くらいでしょうか?
それ以外にももっとたくさんあるのかもしれませんが、私はそれに気づけませんでした。

また何度も試打したい、魅力的なクラブです。
ついつい没頭してしまい、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
やはりゴルフクラブの試打は楽しいですね。

これからも、JP Golf Japanには注目していきたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
JP Golf Japan 公式ホームページ
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2023年05月09日
JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE です。

シャフトは DYNAMIC GOLD 120 S200 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはS200、バランスはD2.5、キックポイントは元調子、クラブ総重量は459g です。

初めて手にした、JP Golf Japanのウェッジです。
恥ずかしながら、私はこのメーカーのことを全く知らず、知人に教えてもらい、知ることができました。
私はいつも最新の情報を入れておらず、勉強不足を痛感しています。
老舗メーカーなのでしょうか?
それとも新興メーカーなのでしょうか?
ひとつ確実に言えるのは、とても美しく質感が良いということです。
いろいろなウェッジを試打していると見ているだけで、テンションがさがる物もあれば、全く変わらないもの。
そして、すごくあがるものがありますが、このウェッジは後者です。
見ているだけで、ウキウキ・ワクワクしてきます。
これまで見たことの無い、斬新なデザインが目を引きますが、チープさは全く無く、むしろかなり高級感が漂っています。

標準的な大きさでオーソドックスなタイプです。
初めて手にするメーカーのクラブはどのようなものなのか傾向など、分からないことが多いですが、このウェッジだけで見ると、王道を歩んでいるように見えます。
バックフェースに、このプレートのようなものを組み込んでいるようです。
これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
昔、一世風靡した、『J's チタンマッスル』を思い出しました。

バックフェースの丸みが特徴的です。
ホローバックといっていいでしょうか?
バックフェースだけでなく、このウェッジ全体が絶妙な丸みを帯びていて、なんとも言えない『まろやか』な雰囲気を醸し出しています。
普通、これほど丸みを帯びていると、雑に見えたりアバウト感が強くなってしまったりしますが、このウェッジにはそれがありません。
むしろ、シャープで引き締まった印象を与えてくれます。
こういうところを見ると、このメーカーが、かなり『美』や『感性』を大事にしていることが分かります。
いくらマシンテストで良くても、実際に使うのは人間です。
人間には機械にない『感性』というものがあり、これを無視することはできません。
そういったことをメーカーは熟知しているのではないか?と、このウェッジを見て思いました。

トップラインは少し広めですが、シャープな形状で、見るからに手が込んでいる感じが伝わってきて、チープさは全くありません。
これなら構えたときに、いいイメージが湧いてきそうです。
センスのあるデザインだな・・・。と思いましたし、細部にまでこだわっているのが分かります。

『8』という数字が見えたので、私は最初バンスのことを表しているのだろうと思い、8度なら、ローバンスだな・・・。と思っていました。
しかし、よく見ると『FIFTY』という文字があったので、『FIFTY8』、つまり『58』ということで、ロフトを表していることに気づきました。
このような表示の仕方は初めてなので、驚きましたが、オシャレだな・・・。と思いました。
通常、ウェッジのロフト表示はトゥ側にありますし、このウェッジはヒール側にあるので、ラウンド中バッグから抜くときに、区別がつくかな・・・?と思いましたが、おそらく大丈夫だと思います。
しかし『一瞬』で見分けがつくか?といえば、そうでもないですし、そういった意味では通常の『58』のほうが一目瞭然で、間違えようがありません。
実際に見比べてみないと分かりませんが、『8』だけが数字だと、PW(48)とSW(58)は見分けがつきにくいような気がします。

ソール幅は標準的です。
トゥからヒールにかけて、テーパーになっていなくて、真っ直ぐに近いタイプです。
最近はこのようなタイプが多くなったような気がします。
それよりも、ソールに彫刻のような模様が刻まれていることに驚きました。
ウェッジのソールといえば、一番摩耗が激しい部分であり、だからなのか、各メーカー『形状』にはこだわっても、このような模様は入れていません。
今は新品なのでまだいいですが、使い込んでいくうちに、どのように変化していくのか興味があります。
このソールの模様がだんだんと消えていくと思いますが、『消えていく美学』を追求しているのでしょうか?
クラブは長く付き合っていくものなので、今だけでなく、数年後の未来まで予想してしまいます。

ソールは全体的に丸みを帯びていますが、それがまた絶妙な形をしています。
先日のスリクソンアイアンのような『二分割ソール』とはまた違うタイプの、高い機能性を感じさせるソール形状です。
ソール形状を見ているだけで、『抜けの良さ』や『芝やベアグランドなどに対するタッチ』をイメージできますが、このウェッジはすごく良さそうに見えました。
おそらく、かなりのデータの蓄積によって、この形になったのではないでしょうか?
バンスの利きは普通で、それほど膨れていないので、バンカーショットでエクスプロージョンのイメージをつかんでおられる方には、やや親しみづらいソール形状かもしれません。
トレーリングエッジもそうですが、リーディングエッジもかなり丸みを帯びているので、逆目のライでも芝やラフの抵抗を極力減らしていけそうです。
ひょっとしたら、ソールに刻まれた『模様』も、芝への抵抗を減らすためなのかもしれません。
私はよくラフに打ち込んでしまうので、このソールを見て、勇気をもらえると共に、よりアグレッシブに攻めていくイメージが湧いてきました。

ネックの長さ・太さは標準的です。
最近はこのネックの部分も、微妙に『くびれ』がついているウェッジがありますが、このウェッジはほぼ真っ直ぐに近いタイプです。
写真では見えづらいですが、ホーゼルには『PREMIER』の文字があり、まさにプレミアだよなぁ・・・。と思いながら見ていました。
プレミア感と、かなりの高級感があるウェッジです。
見ているだけで、すごく贅沢なことだな・・・。と思えてきました。

惚れ惚れするほどの美顔です。
初めてのメーカーなので、顔の傾向なども分からないのですが、この顔を見て安心しました。
私がウェッジに求める顔が、ここにあるからです。
ストレートネックの『わずかな出っ歯』形状で、ラインを出しやすく、球を拾いやすそうな感じがします。
初対面であっても、既に私の中ではイメージが構築されつつありました。
これまでの経験が活かせそうで、安心感があります。
苦手な顔だったり、いいイメージが浮かんでこない顔だったりすると、どうにかして良くしていこう・・・。と、プラスになるようこちらから働きかけていくことになるのですが、今日はそんな心配は無さそうです。
リーディングエッジの見せ方。
トゥ側の絶妙な丸みで、カットに打つイメージも出しやすいが中立な顔。
絶妙なトップライン。
ヒール側が広すぎてボテッとしていない、ちょうどいい広さ。
見ているだけで、ワクワクしてきます。
見るだけでもすごく楽しいのに、今からこの美顔ウェッジで球を打つことができるのかと思うと、気持ちの高ぶりを抑えられません。
周りに人がたくさんいたので、やりませんでしたが、もし誰もいなかったら、軽くスキップでもしたくなるような精神状態でした。

フェース面には細かなミーリングが施されています。
『半円を描く』ようなミーリングですが、フェース面全てがそうなっているわけではなく、場所によって少し違っているのが珍しいです。
指で触れてみたのですが、『強烈なギザギザ感』というよりは、『鋭く細かな触感』というほうが合っていると思います。

メーカーオリジナルグリップが装着されています。
全くグリップにこだわっていないと思われるメーカーもあれば、かなり力を入れているメーカーもありますが、このウェッジは完全に後者です。

このグリップパターンがとても変わっていて、見たことがありません。
通常のグリップには採用されないパターンです。
握ってみたのですが、ツアーベルベットのような、柔らかさとしっとり感は無いものの、硬すぎず、そして強いグリップ力があって、雨の日のラウンドでも頼りになりそうです。
見たことのない質感で、初めて見ました。
まるで『編み目のような』といいますか、『竹細工』のような一本一本丁寧に編み込まれたようなグリップです。
これは通常のグリップよりも手が掛かっているので、かなり高価なグリップなのではないでしょうか?
それでなくても、今はグリップの価格が上がっているので、このグリップの価格を聞くのが怖いです。
とはいっても、ウェッジに適したグリップだと思いますし、今日はヘッドやシャフトだけでなく、このグリップを楽しもう・・・。と思いました。

ちなみに、グリップエンドはこのようになっていました。
日本のメーカーだということが分かります。

最高の構え感で、私の目尻は下がりっぱなしです。
今日の天気のように、私の心は晴れ晴れとしていました。
見ているだけで、いいイメージが湧き出てきましたし、頭の中がクリアになっていくのが分かります。
日頃の疲れもどこかへ吹き飛んで、楽しい気分でいっぱいです。
いい顔をしているなぁ・・・。ボールとの大きさのバランスもいいな・・・。これからどうやって遊んでやろうか・・・。などと考えていました。
良いクラブというものは、こうして構えただけでプレイヤーに想像力を働かせたり、インスピレーションを与えたりしてくれるものですが、まさにこのウェッジがそうです。
この顔を見ただけで、今日は練習場に来た甲斐があったな・・・。と思いました。
私はこの顔が好きですが、ラージサイズやグースネックを好まれる方には、あまり好まれないのかもしれません。
このウェッジはグースネックもラインアップされているのでしょうか?

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じです。
かなりソールが『仕事』をしてくれていて、バンスが邪魔をしません。
ソール形状が絶妙なので、『丸く』使っていけます。
『開き具合』を限定したり、段階を決めないところもいいです。
58度という、かなり寝たロフトなので、こうして少し開いただけで『真上』に運ぶイメージが出せます。
このときに、リーディングエッジが浮きすぎたり、ボールの下をくぐらせるイメージが出せないと上手くいきませんが、このウェッジは『絶妙な構え感』です。
SWでは、私はフェースを開いて使うことが多く(といいますか、ほとんど開いて使う)、開きやすさは決して無視できません。
フェースを回して(開閉をして)使うということは、ソールを丸く使うことだな・・・。と再認識しました。
今のままでも充分ですが、数年使い込んでいって、どのようなソール形状に『進化』していくのか、興味があります。
試打を開始しました

『打感』はとても柔らかいです。
打つ前から柔らかいだろうな・・・。という思いと、ひょっとしたら少し硬いかもしれない・・・。という思いが交錯していたのですが、実際はかなりソフトです。
この柔らかさをどう言葉で表現したらいいだろう・・・?と自問自答していて、『すこぶるソフト』という言葉が浮かんできました。
何が、このソフトなフィーリングを生み出しているのでしょうか?
硬くなく柔らかめの打感でも、『芯がぼやける』といいますか、ボールの質感を感じにくいものも過去にあったのですが、このウェッジは違います。
『すこぶるソフト』でありながら、ボールの質感が伝わってきて、そのバランスが見事です。
フェース面全体で感じるフィーリングではなく、フェース面の『一点』で感じることのできるフィーリングだな・・・。と思いました。
打感が一点からフェース面全体に伝わっていく感覚ではなく、接触した部分にだけ滞在する感覚・・・。といったらいいでしょうか?
そういった意味でも、このウェッジの打感は『分散型』ではなく、『集中型』といえます。
フェース面全体を使って易しく打っていきたい・・・。という方はたくさんいらっしゃると思いますが、ゴルフを続けていれば必然的に打点は『一点』に集中していくものなので、このような集中型の打感はとても魅力的です。
『球の乗り』も、すごくいいです。

球を拾いやすく、よく上がってくれました。
ロブ系のショットも簡単です。
構えたときの出球のイメージも合致していて、初対面とは思えないほど息ピッタリでした。
まるで10年以上も相棒として活躍してくれているような関係性です。
ほんの少しだけ『出っ歯』になっているので、少々薄いライでも何とかなりますし、この『歯先で拾う』感覚がもてるウェッジは安心感があります。

『スピン性能』も高く、よく止まってくれますが、『激スピン』タイプではありません。
むしろ、『安定系』スピンといった感じです。
球の乗っかりがいいので、野球のピッチャーに例えると、リリースポイントでできるだけ前にもっていけるような感覚です。
コントロールが付き、安定感も増すので、実戦的なウェッジといっていいと思います。

『安定性』もいい感じですが、今のウェッジの中では普通といったところでしょうか?
構えたときに浮かんだラインに乗せやすく、途中から外れることもありません。
マニュアルタイプのウェッジですが、これだけロフトが寝ているウェッジは、スライスも出にくいですし、シビアに感じる方は少ないような気がします。
ただ、どのウェッジにも言えることですが、シャンクにだけは気をつけなければなりません。
私は昔、ラウンド中にグリーンがすぐ目の前にあるのに、シャンクを3回続けてやってしまったことがあります。
それまでいい調子でいっていたのに、もうグッタリです。
頭の中が真っ白で、帰りの車の中で独り、涙を流していたのを思い出しました。
せっかくいいウェッジなのに、私のせいでウェッジには余計なことをさせてしまったな・・・。と、その日はいつもよりも念入りにクラブ磨きをした記憶があります。

『距離感』はとても合いやすいです。
とても構えやすくて、出球のイメージが合いますし、安定したシャフトも大きく関係していると思います。
1球目は30Y。
2球目は50Y。
3球目は80Y。
というように、一球一球落としどころを変える練習をいつもしているのですが、このウェッジは見事に応えてくれました。
よく言われることですが、ゴルフは『打つ前が大事』ということです。
打つ前の準備が大切ですが、それにはこのウェッジのような『文句のつけようのない美顔』が欠かせません。
構えづらいクラブだと、仕方ないか・・・。などと妥協してしまいますが、このようなウェッジではそれはできません。
ミスすれば、全てこちら側の責任であり、クラブには何の責任もありません。
そう断言させてくれるクラブが私は好きで、昔から好んで使っています。

『操作性』は最高です。
フェースの開閉を使って、いろいろな球で遊ばせてくれました。
かなり極端なことをしても、ミスショットにならず、いい感じでボールを運んでいくことができたので、『懐の深い』ウェッジだな・・・。と思いました。
いつもの試打なら、ここまで極端なことをすると、大きなミスになるだろう・・・。というところでも、このウェッジではなぜかミスにならず、ボールを操ってくれました。
操ることができないボールは糸が切れた凧のようなものですが、このウェッジで打つと、まるでウェッジとボールが糸でつながっているかのような錯覚を覚えるほどです。
ロブ系のショットも良し。
フェースを被せて転がしていくのも良し。
少しだけ開いて潰す感じで打って、ボールに急ブレーキをかけて止めるのも良し。
バリエーションが豊富ですが、それはやはりいい顔をしているからだと思います。
試打後の感想

試打するのが楽しくて、すっかり魅了されてしまいました。
以前も書きましたが、ウェッジを試打するときは、試打を忘れて完全に楽しんでしまっていることが多いです。
私の心の中は、今日の天気のように『晴天』でした。

最初見たときから、すごくいい雰囲気があるな・・・。
これはどこから来るんだろう・・・?
などと考えていましたが、おそらくクラブ全体から感じたのだと思います。

素晴らしいウェッジを発表しているメーカーはたくさんあって、どれもハイレベルなのですが、このJP Golf Japanというメーカーはそれらの中で確実にトップクラスにいると感じました。

『PREMIER』の名の相応しい、特別なウェッジです。
手にすることに喜びを与えてくれます。

ゴルフを長く楽しんでいく為に、そしてレベルアップしていくには、クラブへの愛着が必要ですが、それだけでなく、尊敬にも似た感情をもつことも大切だと思うのですが、このウェッジはそういう存在になれると確信しました。
それはどこがどう・・・。というのではなく、あくまでも私のこれまでの経験の蓄積による勘という部分が大きいのですが・・・。

私はいいクラブに出会ったら、仲間たちに知らせたくなります。
彼らの喜ぶ顔を見るのが大好きだからです。
明日、早速このウェッジをみんなに紹介しようと思いましたし、このメーカーのことを教えてくれた知人には感謝しかありません。
まだまだ私の知らないメーカーがたくさんあるようです。
そういったメーカーのクラブをたくさん試打していきたいと思います。
今日は、このウェッジのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
クラブに対する『センサー』が働き、購買意欲が強く刺激されました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
JP Golf Japan 公式ホームページ