ARTISAN
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2023年04月16日
ARTISAN GOLF LS☆720MB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ARTISAN GOLF LS☆720MB アイアン の7番です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは35度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

シンプルでカッコいいマッスルバックアイアンです。
最近はあまりこういうタイプを見かけないので、珍しいな・・・。と思いながら見ていました。
しかし、マッスルバックを目にすると手に取らずには居られない私は速攻で試打することにしました。

トゥ側にある、このARTISANのロゴがとてもカッコいいです。
ARTISANという単語を辞書で調べてみたら、『職人』と出てきて、クラブマニアにとって見逃せません。
ARTISANというメーカーは海外メーカーだと以前教えていただいたのですが、海外の地クラブといったところでしょうか?

惚れ惚れするほど、シャープでカッコいいアイアンです。
最近はマッスルバックを見かけることが少なくなりましたし、丸っこい感じのアイアンが多くなったので、このシャープな形状に見とれていました。


この角度から見ると、このアイアンがいわゆる『ワンピースタイプ』ではなく、複合タイプなのだということが分かります。
ソールにウェイトでも組み込まれているのでしょうか?

このシンプルなバックフェースがマッスルバックの特徴です。
最近は中空タイプが増えてきましたが、このプクッと膨れていなくて、絞り込んだ感じがたまりません。

トップラインは、やや薄めでシャープです。
ここまでシャープなのは珍しいですが、昔はよく見られました。

ソール幅は狭く、ここの部分でも昔のアイアンを見ているようです。
ワイドソールを好まれる方は馴染みづらいところかもしれません。
アイアンを『レベルブロー』のイメージで打っておられる方はあまり好感を持たれないかもしれませんが、逆にダウンブローのイメージで打っていきたい方には、ちょうどいい幅なのではないでしょうか?
このソール幅を見ているだけで、上から押さえ込んで打つイメージが浮かんできました。

ネックは、やや長めです。
首も細く、適度な長さがあるので、シュッとしていてカッコいいです。
最近はラージサイズでネックが短い、いわゆる『頭でっかち』タイプが多いですが、こういうタイプを好まれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ホーゼルには『ARTISAN』の刻印があります。

フェース面にミーリングは無く、ノーマルです。
ここの部分だけを見ると、メーカーの個性は見られません。
多くのメーカーが、このようなタイプを採用しているからです。

素振りをしてみると、いい感じです。
マッスルバックのようにシビアなアイアンには、やはり安定感のあるダイナミックゴールドなどのシャフトが合っていると思います。
これがもし軽量で動くタイプのシャフトだったら、ヘッドを支えきれずミスヒットが増え、難易度があがってしまうかもしれません。

素晴らしい構え感です。
予想していたとはいえ、この顔の良さに思わず顔がほころびました。
アイアンの顔にはいろいろなタイプがありますが、このようなオーソドックスなタイプが一番好きです。
クラシカルな顔で、昔からよく目にしてきました。
引っかかるイメージは湧いてこず、逃がすイメージを出しやすいところがすごくいいです。
グースでないのもいいですし、トップラインの見せ方が抜群で、さすがだな・・・。と思いました。
私は丸みが強調されたアイアンがあまり好きではなく、どちらかといえば『角張った』といいますか、シャープで線がはっきりしているほうが好きです。
そのほうが、イメージが色濃くでやすいということもありますし、ボールに正対しやすいというのもあります。
ボールを前にして構えたときに、クラブの顔がとても大切なのですが、それでも主役はあくまでもボールです。
ゴルフはボールをイメージしたところへ運ぶゲームだからです。
なので、クラブが主張し過ぎてもよくありません。
こうして構えたときはボールの行き場所をイメージさせてくれなければ、コースでは使えません。
それには『こってり系』ではなく、『あっさり系』の顔のほうが良く、そういった意味でも、このアイアンは大満足です。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、すごくいいです。
顔の良さに比例する、至高の打感で、心地よい感触を楽しむことができました。

『球の上がりやすさ』は、ノーマルロフトらしい、『めくれるような』打ち出しの高さがあり、充分な高さを出すことができました。
ただ、ヒッター向けなのは明らかですし、幅広い層をターゲットにしたアイアンだとは思えません。
私はこの7番らしい、自然な高さに惹かれました。
今の自分の状態を図る、物差し的な役割も果たしてくれているように感じました。

『安定性』という点では、マッスルバックらしい正直さがあり、親近感をもたれない方がいらっしゃるかもしれません。
ミスはミスとはっきり伝えてくれるアイアンで、スイートエリアもそれほど広くありません。

『操作性』は最高レベルで、色々な球で遊べるアイアンです。
ベーシックな大きさと形状ということもあり、反応がとても良く、ドローヒッターにもフェードヒッターにも扱いやすいアイアンだと思います。
グースネックではないですし、装着されているシャフトもつかまりのいいシャフトではないので、スライサーの方には多少合いづらいところがあるかもしれません。

『飛距離性能』という点では、今のアイアンの中では、いい意味で明らかに『劣って』います。
しかし、それは『飛び』ということであって、『縦の距離感』を大切にされる方は、同じ所に落とす感覚を養いやすく、易しく感じられるのではないでしょうか?
飛距離よりも距離感を大切にされる方には、是非お勧めしたいアイアンです。
試打後の感想

今は多くのメーカーがハイテクアイアンを作っていて、このような昔ながらの懐かしいアイアンは作らなくなりました。
それは、はっきりいって売れにくいからだというのは誰もが想像できることです。

なので、今のニーズに合致していないところもあるかもしれませんが、逆に今の易しくて高機能なアイアンに物足りなさを感じておられる方も一定数はいらっしゃるのではないでしょうか?
易しいクラブが全てではありません。

クラブが仕事をし過ぎてしまって、こっち(プレイヤー側)の仕事が減っちゃってるよ・・・。感じておられる方は一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
そういった方はクラブに性能を求めすぎず、自らが持つセンスや感性を高めていきたい・・・。という上昇志向の強い方だと思われます。

最初見たときに、ソールにウェイトなどが組み込まれているように見えていたのですが、試打していて、その効果をはっきりと感じ取ることはできませんでした。
ひょっとしたら、何も入っていないのかもしれません。
ただ、私は何かしらの工夫がされていると思うのですが・・・。

マッスルバックの打感・操作性を表すのに、どう表現したらいいか?考えていたのですが、ふと『納豆をかきまぜたときの糸』が浮かびました。
あの独特な粘りと、マッスルバックの粘りのある打感と、それによる操作性の高さが似ているように感じました。
『球の乗り』がいいから、コントロール性が高まります。
スタンディングロフトで、弾き系のアイアンでは決して得られない感覚です。

このアイアンは今のニーズに合致しているとは言いがたいかもしれませんが、自らの感性を大事にし、クラブよりも自分自身がイニシアチブをもってショットしていきたい・・・。という方にお勧めしたいです。
マッスルバックを敬遠される方は多いかもしれませんが、この顔の良さと打感の素晴らしさ。
そして球を操ることの楽しさを知ってしまえば、むしろ手放せなくなるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2022年09月29日
ARTISAN GOLF LS☆720HM アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ARTISAN GOLF LS☆720HM アイアン の7番です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、キックポイントは中元調子 です。

初めて試打する、ARTISANのアイアンです。
以前、ウェッジを試打することができたのですが、今日はアイアンを試打する機会に恵まれました。
ウェッジを試打するまで、このメーカーの存在すら知らなかったのですが、こうして試打することができて、クラブに詳しく、いろいろなクラブを所有している友人に感謝です。

昔ながらのクラシカルなハーフキャビティで懐かしい感じがします。
最近は外見をシンプルに見せても、中にいろいろな工夫がされていることも少なくないようですが、このアイアンはどうなのでしょうか?
こうして見る限りでは、特に変わったところは見られません。

彫りは浅く、通常のハーフキャビティです。
最近はアイアンのバックフェースにも様々な工夫が見られますが、このアイアンはとてもクラシカルでハイテクタイプというよりはベーシックタイプといっていいように思います。

トップラインの厚みは標準的です。

ソール幅はノーマルで、ソール形状は全体的に、微妙に丸みを帯びています。
この角度からだと、このアイアンが完全なワンピースタイプではなく、ウェイトなどが組み込まれているように見えました。

ネックの長さは標準的です。
ロングではないですが、こういったところが今のアイアンの特徴のひとつといってもいいのではないでしょうか?
ソール形状の進化、そしてネックの長さが、昔のアイアンとの違いです。

ホーゼルに☆ARTISANと刻印されています。

フェース面にミーリングはなく、シンプルです。
こういったところは、各メーカーと足並みを揃えているのかもしれません。

素振りをしてみると、適度な重量と挙動の安定しているシャフトのおかげで振りやすいです。
タイミングをすぐに合わせることができました。

ボールを前にして構えてみると、あまりの美顔に一瞬止まってしまいました。
見とれるほど美しいとは、まさにこのことです。
最近のアイアンではなかなか見られない、一本の線が淀みなく綺麗に流れているような形状で、無駄がありません。
輪郭もシャープで絶妙な『逃がし顔』です。
大きさもちょうどいいので、ボールとの調和もとれています。
見とれてしまいましたが、昔からこういういい顔をしたアイアンがたくさんあったなぁ・・・。と懐かしくなってきました。
試打を開始しました

『打感』はとてもソフトです。
独特の柔らかさにボールとの密着感が加わり、心地よい感触が残りました。
鉄なのに、なぜこうも柔らかさを感じさせてくれるんだろう・・・?と、いつも思ってしまいます。
飛ばすためのクラブはともかく、コントロールすべきクラブは、このボールとの『柔らかさ』『密着感』がとても大切なのではないか?と再認識しました。

『ボールのあがりやすさ』という点ではノーマルですが、今の多機能なアイアンと比べると、そこまで秀でてはいないような気がします。
ヒッター向けなのは明らかですが、7番アイアンらしい球持ちの良さと自然あがり方で、『フェース面をかけあがるように』といいますか、『当たって終わり』でないところがいいです。
打ち出しもしっかりあって、めくれるように飛んでいくのを見て、いいなぁ、こういった自然な感じの弾道がやはり好きだな・・・。と思いました。
ワンピースタイプでなく、ソールにウェイトのようなものが組み込まれているように見えましたが、それですごくあがりやすくなってイージーなアイアンではありません。

『安定性』という点では、ハーフキャビティらしいところがあって、寛容なタイプとはいえないのかもしれません。
先日試打したヤマハのアイアンとは大きく異なります。
今は易しいクラブの人気が高くニーズもあるので、大きな支持は得られないのかもしれませんが、この正直さがまた魅力的だという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『飛距離性能』はノーマルといいますか、本来の7番アイアンらしさがあって、『飛ぶ』アイアンではありません。
この点でも、先日のヤマハのアイアンとは大きく異なるところです。
アイアンに何を求めるかによって選ぶクラブも変わってきますし、今は飛びが求められているので、このアイアンの『標準的な飛び』に物足りなさを感じられる方は少なくないのかもしれません。
『正確に刻む』のを優先するのか、それとも『少しでも遠くに飛ばしたい』のか、プレイヤーによって選択肢が分かれるところだと思います。
こうでなければならない・・・。というのではなく、いろいろなタイプのクラブが世にあふれ、それらの中から自分が好きな物を選ぶことができる贅沢な時代です。

『操作性』はとても素晴らしく、自在に操れるアイアンで、ほぼマッスルバックと遜色ないと思います。
変なクセは無いですし、ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にも、この顔を好まれる方でしたら、マッチしやすいのではないでしょうか?
アイアンに限らず、特にドライバーが多いですが、今は『クラブが自然につかまえてくれる時代』です。
昔のように、スイングの過程の中につかまえる動きが要らなくなったというか、むしろしないほうがいい・・・。というようになりました。
なので、スライサーの方には恩恵が多いのかもしれません。
このクラブはスイングの中につかまえる動きが必要といいますか、プレイヤーの意志を汲んでくれるような懐の深さを感じます。
試打後の感想

かなりの美顔と輪郭のシャープさで打つ前から見とれていました。
目の保養ができるアイアンです。

ハイテクタイプのアイアンが多いなか、このようなベーシックタイプは逆に新鮮に映りました。

実際の球を打ってみても、『お助け機能』のようなものは感じないので、プレイヤーの技量がそのまま形となって現れるアイアンといっていいように思います。

易しさに浸り、ミスに目をつぶったままゴルフを続けるか、それとも正直さをもったクラブで精度の高いスイングを求めていくか・・・。
景色の変わらない平坦な道を歩み続けるのか、それとも坂道を上りながら常に高みを目指し、見たこともないような絶景を目にするのか。
プレイヤーの考え方で選ぶクラブは変わるのかもしれません。

寛容さはそれほど大きくないかもしれませんが、このアイアンのもつ『美顔』『打感の良さ』『操作性の高さ』に魅力を感じられる方は多いのではないでしょうか?

これからも、こういったカッコいいクラブにたくさん出会っていきたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2021年08月29日
ARTISAN ウェッジ
『溶け込むような感覚』

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ARTISAN WEDGE です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

初めて手にした、ARTISANというメーカーのウェッジです。
『アーティサン』と読むのでしょうか?
それとも『アーティザン』でしょうか?
いずれにせよ、私の知らないメーカーが、まだまだたくさんあるのだと思いました。
理想をいえば、全てのメーカーのクラブに出会いたいですが、なかなか難しいような気がします。

シンプルで美しいウェッジです。
ウェッジ好きの私の嗅覚が、これはいいぞ・・・。と反応していました。
初めて手にするメーカーのクラブにはいつも興味津々なのですが、何故か今日はいつも以上にテンションがMAXでした。
ウェッジ好きの私の嗅覚が強く反応していたようです。
これは期待できそうだぞ・・・。と感じました。
この期待感と、実際に打つまでの時間がワクワクしてたまりません。

バックフェースに溝が掘られています。
これは他のメーカーのウェッジでも見たことがあります。
この溝を掘ることで、絶妙な重心の高さが実現できているのでしょうか?


トップラインの幅は標準的です。

ソール幅も標準的です。
こうして見ても、全体的に丸っこいのが分かります。

ソール形状は丸みを帯びていますが、リーディングエッジもトレーリングエッジも削られていて、特にトレーリングエッジが大きく削られています。
こういったタイプはロブ系に長けていると、これまでの経験から感じます。

ネックの長さはしっかりとキープされていますが、ロングというほどではなく、ノーマルです。
『ロングネック』『ショートネック』があるので、『ノーマルネック』といっていいように思います。
この角度から見ても、とても美しく丁寧に作られているのが分かりました。
いろいろなアイアンやウェッジを試打してきて、この角度から見たときに『美しさ』が感じられないものも少なくないのですが、このウェッジはすごく美しくてしっかり作られている感じがします。
これは違うな・・・。と思いました。

ホーゼルには『ARTISAN』の文字があります。
私はこのメーカーを知らなかったのですが、老舗メーカーなのでしょうか?
それとも、まだ歴史の浅い新しいメーカーなのでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんが、指で触れてみると適度にザラザラしていています。
フェース面には『フラット感』といいますかムラが無く、『均等に平ら』な感じがしました。
すごく丁寧に削られているのが分かります。
このように感じられるウェッジは大手有名メーカーではなかなか見られず、地クラブメーカーの特性といえるように思います。
地クラブメーカーはやはりいいな・・・。と思っていたのですが、このウェッジは日本のメーカーではなく、海外のメーカーだということを教えてもらいました。

とても構えやすいです。
見とれてしまうようなことはなかったのですが、すごくいい顔をしていて、リラックスして構えられました。
ストレートタイプなので、グースタイプを好まれる方は構えづらいかもしれませんが、私はストレート系が好きなので、大好きです。
リーディングエッジからトゥを経て、トレーリングエッジへ流れる曲線の流れが素晴らしいです。
久しぶりに、このような『逃がすイメージ』を出しやすいウェッジに出会ったような気がします。
ストレートだけでなく、カットでも球を楽に運べそうな構え感です。
オーソドックスで、見るからに柔らかそうな雰囲気に心が和みました。
シャフトが『左から』挿してあるものが多いですが、このウェッジは『右から』でした。

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じです。
ソール(特にバンス)が邪魔することなく、『無段階的』に微妙な開閉ができます。
ロブ系のショットを打つには、ボールが前ではなく、『真上』に飛ぶイメージが欲しいですが、このウェッジはそれが可能です。
このメーカーのことは全く知りませんが、これだけ大きくフェースを開くことができれば、60度以上のロブウェッジは必要ないんじゃ無いかな?と思いました。
ヒールからトゥにかけて、フェース面を斜めに使いやすい顔をしています。

極上の打感です。
『くっつき感』が最高なのですが、『くっつく』というよりも、ヘッドとボールが『一体』になるといいますか、溶け込んでしまっている・・・。といえるような打感です。
くっつきの良いウェッジはたくさんありますが、ここまで『一体感』を強く感じさせてくれるウェッジは稀です。
一球で、このウェッジの虜になってしまいました。
見た感じ、普通の軟鉄ウェッジに見えるのですが、このヘッドのどこに、この打感の秘密が隠されているのでしょうか?
フェース面を指で触ったときに、すごくいい印象をもちましたが、ここまでの柔らかさだとは思いませんでした。
まさにボールとヘッド(フェース面)が『溶け込むような感覚』です。
この『くっつき感』『溶け込み感』を多くの方に実感していただきたいと思いました。

ボールのあがりやすさは標準的で、特に変わったところは見られません。
ストレートネックなので、ボールを拾いやすいので安心感があります。
あくまでも私の感想なのですが、ストレートは少々ライが悪くても、『刃先』でボールを薄く拾っていくことができるので、実戦でも『何とかなる』という感覚があるのですが、このウェッジはまさにそうです。
出球の高さのイメージが合いやすく、初対面とは思えないほどの『意思疎通』ができたように感じます。
高さだけでなく、出球のスピード感も合いやすいです。
ソールがよく滑ってくれるので、つっかかることがありません。

『スピン性能』はとても高いです。
いわゆる『激スピン系』ではないですが、ボールがよく乗ってくれ、確実にスピンが掛けられます。
しかも『掛かったり、掛からなかったり』ということがなく、『スピンの安定感』も抜群です。
これなら計算しやすいので、アプローチが楽しくなるのは間違いありません。
このスピン性能の高さは、『くっつく時間』に比例するのかもしれないな・・・。と思いました。

『安定性』は普通で、決して『イージー系』のウェッジではないですが、適度な重さがあり、ヘッドを同じところに落としていきやすいです。
『寛容さ』という点では普通でも、『縦の距離感の安定感』は抜群です。

『操作性』は最高レベルで、いろいろな球を打つことができました。
オートマ系を好まれる方は、なるべくシンプルで同じ球を打っていきたいと考えておられると思いますが、一球一球微妙に変えていき、『同じ球は無い』という意識をもっておられる方には、とても扱いやすく『手の延長』として機能してくれるのではないでしょうか?
構えたときに浮かんだイメージ通り、カットしやすく、ロブショットも簡単です。
キャビティタイプの、いわゆる『フェース厚の薄いウェッジ』では、バンと当たって、そのまま飛び出していくので、なかなかこちらのフィーリングを伝えられないところがありますが、このウェッジのように『くっつく時間』が長く、『溶け込む』ような感覚があるものは、手のひらでボールを運ぶような感覚をもつことができます。
ファストボールで寄せるのではなく、スローボールで寄せていく感覚・・・。といったらいいでしょうか?

先ほども書きましたが、『距離感』の出しやすさは最高レベルです。
ちょっと極端な表現かもしれませんが、普段なら『20センチ』刻みだとしたら、このウェッジなら、その半分の『10センチ』刻みで勝負できるといえるほど、繊細な感覚をもちあわせているウェッジだな・・・。と思いました。
出球の高さとスピード感がイメージと合い、揃いやすく打感が素晴らしいので、必然的に距離感が合ってきます。
野球では『活きた球』と『死んだ球』という表現が使われることがありますが、同じ球技であるゴルフにも当然当てはまり、『活きた球』と『死んだ球』があります。
活きた球とは、プレイヤーの『気持ちが乗った球』といったらいいでしょうか?
ボールと一緒に気持ちを運ぶことができれば、アプローチの精度は一気にあがりますし、スコアメイクが楽になります。
その活きた球を打たせてくれるのが、このウェッジです。

たった一球打っただけで、このウェッジに魅了されてしまいました。
一番印象に残ったのは、やはり『打感』です。
この極上の打感にシビれっぱなしでした。

このシンプルなヘッドのどこに秘密があるのでしょうか?
異材なども組み込まれていないようですし、これまでよく出会ってきた軟鉄素材だと思うのですが、見ただけでは分かりません。
しかし、その極上の打感を手で感じ取ることができます。
思わずため息が出てしまうほどの、上質な打感です。

私はアプローチの練習が大好きで、いつもたくさん時間を割いて楽しんでいます。
いろいろなクラブを試打していますが、特にウェッジでは試打ということを途中で忘れ、夢中になって打っていることもあります。
今日も夢中になりました。

初めて出会ったメーカーということもありますし、この見た目の美しさに惹かれ、明らかに他とは違うと感じていましたが、この打感の秀逸さは他を圧倒します。
ティーイングエリアからグリーン(カップ)までを考えたときに、ティショットのようにまだ距離があるときは『距離感』よりも『方向性』の正確さが問われますが、グリーン(カップ)に近づくにつれ、方向性よりも距離感が重要になってきます。
その距離感を出していくには、『打ち出しの高さとスピードのイメージ』と『打感の良さ』が欠かせませんが、このウェッジはその2つをハイレベルに実現できています。
初対面だとは思えないほどの親近感を覚えました。

シンプルでありながら、かなり高い技術を使って作られているウェッジなのは間違いありません。
『ハイテク感』というよりも逆に『ハンドメイド感』。
『大量生産』ではなく、『少数ロットで勝負』するタイプのウェッジなのかもしれません。
細部まで見たのですが、チープさなどは一切見られませんでした。
初めて出会ったメーカーですが、既にウェッジという点において、『A社』や『B社』『C社』などと大きく凌駕しているように感じます。

いろいろなクラブを試打していると、時には購買意欲を刺激してくるものがありますが、今日はそれが特に顕著でした。
このウェッジをバッグに入れてプレーしたら、すごく楽しいだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ARTISAN WEDGE です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

初めて手にした、ARTISANというメーカーのウェッジです。
『アーティサン』と読むのでしょうか?
それとも『アーティザン』でしょうか?
いずれにせよ、私の知らないメーカーが、まだまだたくさんあるのだと思いました。
理想をいえば、全てのメーカーのクラブに出会いたいですが、なかなか難しいような気がします。

シンプルで美しいウェッジです。
ウェッジ好きの私の嗅覚が、これはいいぞ・・・。と反応していました。
初めて手にするメーカーのクラブにはいつも興味津々なのですが、何故か今日はいつも以上にテンションがMAXでした。
ウェッジ好きの私の嗅覚が強く反応していたようです。
これは期待できそうだぞ・・・。と感じました。
この期待感と、実際に打つまでの時間がワクワクしてたまりません。

バックフェースに溝が掘られています。
これは他のメーカーのウェッジでも見たことがあります。
この溝を掘ることで、絶妙な重心の高さが実現できているのでしょうか?


トップラインの幅は標準的です。

ソール幅も標準的です。
こうして見ても、全体的に丸っこいのが分かります。

ソール形状は丸みを帯びていますが、リーディングエッジもトレーリングエッジも削られていて、特にトレーリングエッジが大きく削られています。
こういったタイプはロブ系に長けていると、これまでの経験から感じます。

ネックの長さはしっかりとキープされていますが、ロングというほどではなく、ノーマルです。
『ロングネック』『ショートネック』があるので、『ノーマルネック』といっていいように思います。
この角度から見ても、とても美しく丁寧に作られているのが分かりました。
いろいろなアイアンやウェッジを試打してきて、この角度から見たときに『美しさ』が感じられないものも少なくないのですが、このウェッジはすごく美しくてしっかり作られている感じがします。
これは違うな・・・。と思いました。

ホーゼルには『ARTISAN』の文字があります。
私はこのメーカーを知らなかったのですが、老舗メーカーなのでしょうか?
それとも、まだ歴史の浅い新しいメーカーなのでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんが、指で触れてみると適度にザラザラしていています。
フェース面には『フラット感』といいますかムラが無く、『均等に平ら』な感じがしました。
すごく丁寧に削られているのが分かります。
このように感じられるウェッジは大手有名メーカーではなかなか見られず、地クラブメーカーの特性といえるように思います。
地クラブメーカーはやはりいいな・・・。と思っていたのですが、このウェッジは日本のメーカーではなく、海外のメーカーだということを教えてもらいました。

とても構えやすいです。
見とれてしまうようなことはなかったのですが、すごくいい顔をしていて、リラックスして構えられました。
ストレートタイプなので、グースタイプを好まれる方は構えづらいかもしれませんが、私はストレート系が好きなので、大好きです。
リーディングエッジからトゥを経て、トレーリングエッジへ流れる曲線の流れが素晴らしいです。
久しぶりに、このような『逃がすイメージ』を出しやすいウェッジに出会ったような気がします。
ストレートだけでなく、カットでも球を楽に運べそうな構え感です。
オーソドックスで、見るからに柔らかそうな雰囲気に心が和みました。
シャフトが『左から』挿してあるものが多いですが、このウェッジは『右から』でした。

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じです。
ソール(特にバンス)が邪魔することなく、『無段階的』に微妙な開閉ができます。
ロブ系のショットを打つには、ボールが前ではなく、『真上』に飛ぶイメージが欲しいですが、このウェッジはそれが可能です。
このメーカーのことは全く知りませんが、これだけ大きくフェースを開くことができれば、60度以上のロブウェッジは必要ないんじゃ無いかな?と思いました。
ヒールからトゥにかけて、フェース面を斜めに使いやすい顔をしています。
試打を開始しました

極上の打感です。
『くっつき感』が最高なのですが、『くっつく』というよりも、ヘッドとボールが『一体』になるといいますか、溶け込んでしまっている・・・。といえるような打感です。
くっつきの良いウェッジはたくさんありますが、ここまで『一体感』を強く感じさせてくれるウェッジは稀です。
一球で、このウェッジの虜になってしまいました。
見た感じ、普通の軟鉄ウェッジに見えるのですが、このヘッドのどこに、この打感の秘密が隠されているのでしょうか?
フェース面を指で触ったときに、すごくいい印象をもちましたが、ここまでの柔らかさだとは思いませんでした。
まさにボールとヘッド(フェース面)が『溶け込むような感覚』です。
この『くっつき感』『溶け込み感』を多くの方に実感していただきたいと思いました。

ボールのあがりやすさは標準的で、特に変わったところは見られません。
ストレートネックなので、ボールを拾いやすいので安心感があります。
あくまでも私の感想なのですが、ストレートは少々ライが悪くても、『刃先』でボールを薄く拾っていくことができるので、実戦でも『何とかなる』という感覚があるのですが、このウェッジはまさにそうです。
出球の高さのイメージが合いやすく、初対面とは思えないほどの『意思疎通』ができたように感じます。
高さだけでなく、出球のスピード感も合いやすいです。
ソールがよく滑ってくれるので、つっかかることがありません。

『スピン性能』はとても高いです。
いわゆる『激スピン系』ではないですが、ボールがよく乗ってくれ、確実にスピンが掛けられます。
しかも『掛かったり、掛からなかったり』ということがなく、『スピンの安定感』も抜群です。
これなら計算しやすいので、アプローチが楽しくなるのは間違いありません。
このスピン性能の高さは、『くっつく時間』に比例するのかもしれないな・・・。と思いました。

『安定性』は普通で、決して『イージー系』のウェッジではないですが、適度な重さがあり、ヘッドを同じところに落としていきやすいです。
『寛容さ』という点では普通でも、『縦の距離感の安定感』は抜群です。

『操作性』は最高レベルで、いろいろな球を打つことができました。
オートマ系を好まれる方は、なるべくシンプルで同じ球を打っていきたいと考えておられると思いますが、一球一球微妙に変えていき、『同じ球は無い』という意識をもっておられる方には、とても扱いやすく『手の延長』として機能してくれるのではないでしょうか?
構えたときに浮かんだイメージ通り、カットしやすく、ロブショットも簡単です。
キャビティタイプの、いわゆる『フェース厚の薄いウェッジ』では、バンと当たって、そのまま飛び出していくので、なかなかこちらのフィーリングを伝えられないところがありますが、このウェッジのように『くっつく時間』が長く、『溶け込む』ような感覚があるものは、手のひらでボールを運ぶような感覚をもつことができます。
ファストボールで寄せるのではなく、スローボールで寄せていく感覚・・・。といったらいいでしょうか?

先ほども書きましたが、『距離感』の出しやすさは最高レベルです。
ちょっと極端な表現かもしれませんが、普段なら『20センチ』刻みだとしたら、このウェッジなら、その半分の『10センチ』刻みで勝負できるといえるほど、繊細な感覚をもちあわせているウェッジだな・・・。と思いました。
出球の高さとスピード感がイメージと合い、揃いやすく打感が素晴らしいので、必然的に距離感が合ってきます。
野球では『活きた球』と『死んだ球』という表現が使われることがありますが、同じ球技であるゴルフにも当然当てはまり、『活きた球』と『死んだ球』があります。
活きた球とは、プレイヤーの『気持ちが乗った球』といったらいいでしょうか?
ボールと一緒に気持ちを運ぶことができれば、アプローチの精度は一気にあがりますし、スコアメイクが楽になります。
その活きた球を打たせてくれるのが、このウェッジです。
試打後の感想

たった一球打っただけで、このウェッジに魅了されてしまいました。
一番印象に残ったのは、やはり『打感』です。
この極上の打感にシビれっぱなしでした。

このシンプルなヘッドのどこに秘密があるのでしょうか?
異材なども組み込まれていないようですし、これまでよく出会ってきた軟鉄素材だと思うのですが、見ただけでは分かりません。
しかし、その極上の打感を手で感じ取ることができます。
思わずため息が出てしまうほどの、上質な打感です。

私はアプローチの練習が大好きで、いつもたくさん時間を割いて楽しんでいます。
いろいろなクラブを試打していますが、特にウェッジでは試打ということを途中で忘れ、夢中になって打っていることもあります。
今日も夢中になりました。

初めて出会ったメーカーということもありますし、この見た目の美しさに惹かれ、明らかに他とは違うと感じていましたが、この打感の秀逸さは他を圧倒します。
ティーイングエリアからグリーン(カップ)までを考えたときに、ティショットのようにまだ距離があるときは『距離感』よりも『方向性』の正確さが問われますが、グリーン(カップ)に近づくにつれ、方向性よりも距離感が重要になってきます。
その距離感を出していくには、『打ち出しの高さとスピードのイメージ』と『打感の良さ』が欠かせませんが、このウェッジはその2つをハイレベルに実現できています。
初対面だとは思えないほどの親近感を覚えました。

シンプルでありながら、かなり高い技術を使って作られているウェッジなのは間違いありません。
『ハイテク感』というよりも逆に『ハンドメイド感』。
『大量生産』ではなく、『少数ロットで勝負』するタイプのウェッジなのかもしれません。
細部まで見たのですが、チープさなどは一切見られませんでした。
初めて出会ったメーカーですが、既にウェッジという点において、『A社』や『B社』『C社』などと大きく凌駕しているように感じます。

いろいろなクラブを試打していると、時には購買意欲を刺激してくるものがありますが、今日はそれが特に顕著でした。
このウェッジをバッグに入れてプレーしたら、すごく楽しいだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。