Saqra
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2021年02月21日
Saqra INB-2018 FORGED CAVITY BACK IRON

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Saqra INB-2018 FORGED CAVITY BACK IRON の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

初めて手にした、Saqraというメーカーのアイアンです。
私はこのメーカーのことを全く知りませんでした。
これまでたくさんのメーカーのクラブを試打してきたつもりですが、まだまだ知らないメーカーがたくさんあるのだと実感しましたし、知らないメーカーのクラブを試打するときは、いつも以上にワクワクします。

知らないメーカーとはいえ、このメーカーが日本だという予測が立ちました。
『桜』という文字があったからです。
もちろん海外のメーカーが桜という漢字を使うことも考えられますが、すごく不自然な感じがします。
日本はひらがなやカタカナ、そして漢字やアルファベットも混在している珍しい言語を使用していますが、海外(欧米)では基本アルファベットしかありません。
それだけ日本が言語に関して多様性があり、それで発展しながら感性も高めてきたのではないでしょうか?
ゴルフクラブには動物の名前がつくことが多いですが、花の名前は珍しいです。
『Sakura』ではなく、『Saqra』というのが興味深く、どのような意味があるのか知りたくなりました。
『円(えん)』をそのまま『EN』ではなく『YEN』と表記するように、そのほうが外国人の方が『サクラ』と発音しやすいのかな?と思いましたが、真偽の程は定かではありません。
日本の国花はたしか、桜と菊だと思うので、このネーミングはセンスが感じられます。
桜は私達日本人の心に深く存在し続ける花ですし、もうすぐお花見のシーズンがやってきます。
ただ今はコロナの影響で、以前のようなお花見ができないというのが残念なのですが・・・。

オーソドックスなキャビティアイアンです。
初めてなので、メーカーの特徴などが分かりませんが、このクラブだけ見ると、王道と行くといいますか、奇をてらっていない感じがして好感が持てます。
軟鉄の質感も美しいです。

彫りの深さはそれほど深くなくて、ハーフキャビティといっていいように思います。
ウェイトなど、何か異材が組み込まれているかな?と思い、よく見たのですが、何も無く、昔ながらのシンプルなアイアンです。
そういえば最近はこういったシンプルなキャビティアイアンが多くなってきていて、一時期に比べるとポケキャビも落ち着いたような気がします。

トップラインの幅は標準的です。
ただ、最近はもっと幅があって丸くなっているものが多くなったので、狭く感じる方がいらっしゃるかもしれません。

ソール幅も標準的ですが、最近はワイド系が多いので、そういった意味では少し狭いほうになるかもしれません。
こうして見てもソールがフラットタイプではなく、丸みを帯びているのが分かります。
このような丸みは『抜けのスピード感』をイメージさせます。

ソール全体に微妙な丸みがあって、リーディングエッジやトレーリングエッジも削られているのが分かります。
こういったところは、『ベーシックタイプ』『ハイテクタイプ』関係なく、今のアイアンではよく見られる特徴です。
昔はかなりシャープなものが多かったのですが、今はほとんど見かけなくなりました。

ネックは少し短めですが、今のアイアンの中では見慣れた長さです。
こうして見ても、少しグースが効いているのが分かりました。
私はストレートタイプが好きなのですが、このようなグースタイプの人気は高いです。

『JAPAN FORGED』の文字が、さらに好感度を高めます。
やはり日本のメーカーであり、日本品質の鍛造がされているようです。
ひとくちに『鍛造』といっても、ピンからキリまであるようですが、このアイアンの場合はどうなのでしょうか?
このメーカーのことを全く知りませんが、ひょっとしたらゴルフクラブ(アイアン)の聖地ともいえる、兵庫県のメーカーなのかな?と思いました。

フェース面にミーリングは無く、シンプルです。
スコアライン一本一本が際立っていて、とても綺麗なので、見ていても気分が上がってきます。
仕上げの雑さやチープさは全くありません。
こういった細かなところに、そのメーカーに対する印象などが決まってくることがあり、このメーカーにはすごく好感が持てます。
アイアン好きな私のセンサーが反応し、しばらく見ていて、いい目の保養ができました。
スコアラインが13本で、日本メーカーのアイアンとしては標準で、一番良い本数だと思います。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
少しグースが効いていたので、私の好みからは外れてしまうのですが、構えづらいとか違和感があるというほどではありません。
昔からある、良い意味での『オールドタイプ』の顔をもったアイアンです。
セミグースタイプのアイアンが好きな方には、たまらない顔なのではないでしょうか?
トップラインの感じが懐かしく、いい雰囲気があります。
昔の『名器』といわれるアイアンに、よく見られました。
試打を開始しました

『打感』はとても良いです。
なんとも言えない『柔らかさ』『くっつき感』が素晴らしいです。
球離れが速いアイアンでは味わえない快感があります。
インパクトからフォローにかけて、グッと押し込むような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
この一瞬のフィーリングが出せるから、フェースコントロールをしやすくなります。
『芯』を外したときに、それが打感で感じやすいところもいいです。

球のあがりやすさは標準的です。
7番アイアンらしい打ち出しの高さがあり、自然な感じがします。
いわゆる『お助け機能』のようなものは無く、しっかりと振れば振った分だけあげてくれる・・・。というアイアンです。
ヒッター向けのアイアンなのは間違いないですが、この自然な上がり方に好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?
自分自身の『力感』で打ち分けていけるので、高さをイメージしやすいところが気に入りました。

『安定性』という点では、ハーフキャビティらしい正直さもあって、それほど寛容なタイプではないかもしれません。
高い直進性があるということもなく、ミスをすればボールも曲がります。
ミスヒットに寛容なオートマチックタイプのアイアンを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれません。
好みが分かれるところだと思いますが、こういうタイプは昔から好きです。
ミスしないことが一番ですが、ミスは絶対に出てしまうものなので、そのときはしっかりと伝えてくれるクラブに信頼が置けますし、安心できます。

『飛距離性能』は標準的で7番アイアンらしいです。
しかし今は飛び系のアイアンが多いので、物足りなく感じられる方は多いかもしれません。
飛び過ぎないところが魅力で、それが縦の距離感を合わせやすくしてくれます。
フルスイング・スリークォーター・ハーフスイング。
飛びすぎないので、緩めることなくしっかり振って距離感を出していけるので、結果的にミスが減ります。
『飛ばなさすぎ』よりも、『飛びすぎ』のほうが実戦では怖いです。

『操作性』は高く、左右に曲げやすいです。
できればもっとグースが弱いほうが私は扱いやすく感じるのですが、これくらいのグースが今はとても多いですし、好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?
グースがきつすぎると私はダフってしまったり、つかまり過ぎてしまったりすることがあるのですが、このアイアンはそこまでではなく、『扱いやすいグース』といった印象です。
試打後の感想

オートマチックタイプが主流の中で、完全なるマニュアルタイプです。
『真っ直ぐ』ではなく、『自分の持ち球』で勝負していけるアイアンです。
ミスに寛容なタイプとはいえませんが、正直で使っていても飽きが来ません。
一球一球を微調整しながら打っていけるので、球筋を見ながら対話できるアイアンといえるのではないでしょうか?

このSaqraというメーカーを初めて知り、クラブを試打して、とても好感がもてました。
『ゴチャゴチャ系』ではなく、シンプルなベーシックタイプというのがいいです。
懐の深そうなメーカーだな・・・。と思いました。

また試打する機会があれば、ぜひ違う番手のクラブも試打してみたいです。
日本にはいいメーカーがたくさんあります。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。