GTD
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2021年06月13日
GTD Double Forged Wedge

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは GTD Double Forged Wedge です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは50度、長さは35.5インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

初めて手にしたGTDのウェッジです。
GTDはドライバーの印象が強烈なので、ウェッジのイメージはないのですが、メーカーに対する印象はとても良いので、こうして出会うことができて、とても嬉しく思いました。

フラットバックタイプのシンプルなウェッジです。
最近はウェッジにもいろいろな工夫がされていて多様化していますが、このようにメーカーのロゴだけというのは珍しい感じがします。
プロトタイプっぽくてカッコいいです。

このシンプルなバックフェースがたまりません。
余分なお助け機能が無い代わりに、こちらの『色』に、どんどん染まってくれそうです。

トップラインも薄くてシャープです。

ソール幅は標準的です。
ロフトが50度ということで、アプローチウェッジということでいいのだと思います。
私は52度がアプローチウェッジの標準的なロフトだという認識があるのですが、アイアンのロフトが立つようになってきて、ウェッジのロフトバリエーションが豊富になりました。

ソール形状は平らではなく、かなり丸みがあります。
接地面積の少なさと、抜けのスピード感を連想させる形状です。
リーディングエッジ側もトレーリングエッジ側も、丸く削られています。
今のウェッジは、このように『削り』で勝負しているものが多くなりました。
いろいろな物を付け足すよりも、このようにシンプルで実用的な工夫はとてもありがたいです。

ネックの長さはしっかりとキープされていますが、ウェッジとしては標準的といったところでしょうか?
こうして見ても、かなり『後ろ姿』が綺麗なウェッジだということが分かります。
この角度から見ても、綺麗でないウェッジやアイアンが今もたくさんありますが、このウェッジは違います。
すごく綺麗で全体的な質感もいいです。
クラブはまず目で楽しみたいと思っている私は目尻が下がってしまいました。
オーソドックスで奇をてらっていないウェッジという印象です。

フェース面にミーリングは無いですが、とてもシンプルで綺麗です。
このフェース面の質感もすごくいいです。
フェース面のデザインひとつで、打感や出球の高さや勢い、インパクト後の転がりなどがイメージできることがありますが、今日はそれがとても良くて好感が持てました。
すごく柔らかそうな感じがします。

ボールを前にして構えてみても、好感が持てました。
オーソドックスな顔で、『丸顔』というよりは『ティアドロップ顔』といっていいように思います。
最近はヒール側の幅が広く、ボテッとしたウェッジがありますが、このウェッジは適度な幅でシュッとしていて、さらに好感が持てました。
少しグースが利いていますが、かなり抑えられています。
できればあとちょっとグースが弱ければさらにいいのにな・・・。と思いましたが、構えづらくはないですし、特に気になることはありません。
いいイメージもしっかり出てきて集中力が増します。
ややロフトの立ったアプローチウェッジなので、まずは転がしで試してみることにしました。
試打を開始しました

『打感』はソフトでとても良いです。
このウェッジのもつ質感の美しさに見合う、ソフトなフィーリングです。
『球当たり』は優しく、角が立っていない打感といったらいいでしょうか?
優しいタッチで乗せて運ぶことができるウェッジです。
いろいろなアイアンやウェッジを試打していると、時には『石ころ』を打っているような(ちょっとオーバーかもしれませんが)硬くてゴツンとくるものに出会うことがあります。
対して、『マシュマロ』といったら、これもオーバーかもしれませんが、まるで『繭(まゆ)』を打っているかのような優しくて柔らかい打感のウェッジもあります。
このウェッジにはその柔らかさがあります。
硬くてゴツンとくる打感だと伝わってくる情報量が『2~3』くらいだとすると、このウェッジの場合は『8~9』といったところでしょうか?
そう感じさせるくらい、このウェッジの打感はソフトです。

球のあがりやすさという点では普通です。
球も拾いやすく出球のイメージも合いやすいですが、特別あがりやすいウェッジではありません。
ソールの形状が上手く活きているのか、手前から滑らせていくと、いい感じで拾っていけます。
もちろんダイレクトに潰し気味に打ってもしっかりと乗せて運ぶことができるのですが、このウェッジのソール形状を上手く活かしていくのが理にかなっているように感じました。
構えたときに転がすイメージが出しやすかったというのもあるのですが、転がしやピッチエンドランも簡単でした。

スピン性能はなかなかいい感じです。
『激スピンタイプ』ではないですが、しっかりとスピンが掛かってくれました。
乗せて運ぶという『くっつき感』で勝負していけるウェッジです。
インパクトからグイッと押していける感じで、スピンが途中でほどけることがありません。
計算しやすいスピン性能です。

『安定性』は普通で、特別イージーではありません。
しかし『顔の良さ』が安定性を生み出しているように感じます。
ラインも出しやすく、かなり『狙っていける』ウェッジです。

出球のイメージが合いやすく、ソフトなフィーリングで伝わってくる情報量も多いので、距離感も合いやすいです。
適度に重量もあるので、重力を上手く活かしていけるのでシンプルに寄せていけます。

『操作性』はかなり高く、完全にマニュアルタイプのウェッジです。
『押し引き』ができるウェッジといったらいいでしょうか?
微妙な力加減やフェースやソールの使い方で、いろいろな球を打つことができます。
このような操作性が高く、微妙な打ち分けができるウェッジに出会うと、広島カープの名投手、北別府学さんを思い出します。
抜群の制球力で『ボール一個分』どころか『半個分』の球の出し入れでストライクとボールを投げ分けた球史に残る名投手です。
TVを観ながら、背番号20がとても大きく見えました。
あの抜群のコントロールと球のキレに大きな憧れを抱いていました。
そんな絶妙なコントロールは、このようなウェッジが得意とするところだと思います。
オートマチックタイプではないので、人によって好みが分かれるところがあるかもしれませんが、グリーン周りではオートマチックタイプよりもマニュアルタイプのほうが使い勝手がいいように感じます。
ひとつのクラブでいろいろな状況に対応してくれるからです。
試打後の感想

最初見たときから、カッコいいな・・・。美しいな・・・。と思っていたのですが、構えやすさとソフトな打感によって、さらに魅力が増しました。

これまでGTDのドライバーを試打してきて、構えやすくて美顔という印象があったのですが、ウェッジもその流れをくんでいるようです。
GTDというメーカーのことをあまり知りませんが、顔の良さや打感などのフィーリングにこだわっているんだな・・・。と思いました。

ドライバーではあれだけ強烈な飛びがあるのに、ウェッジは必要以上に飛ばしません。
クラブの番手による目的の違いがはっきりしていて好感が持てます。
飛ばすためのクラブと、そうでないクラブ・・・。
個性がはっきりしているのでコースでも安心して使うことができます。

アイアンほどではないですが、ウェッジも打感に厚みがなく、弾く感じのクラブに時々出会うことができます。
もちろんそれで距離感や出球の高さをしっかりコントロールできればいいのですが、どうしてもアバウトさが勝ってしまい、なかなか思うようにいきません。

イメージよりも飛びすぎてしまうこともありますが、実戦ではそれが大きなロスになります。
『飛ばさない性能』もあるということを、このウェッジで球を転がしながら再認識しました。

いろいろなパーツが組み合わさっているような、いわゆる『ハイテク』タイプのウェッジではなく、シンプルでベーシックなタイプですが、こだわりがないどころか、むしろかなりこだわって作られているのではないでしょうか?
後から付け足す『足し算タイプ』のウェッジではなく、必要最低限のものだけを搭載して余計なものは排除した『引き算タイプ』のウェッジだと思います。

試打していて、とても楽しく気がつけばかなり時間、このウェッジで遊んでいました。
購買意欲が刺激されました。
また試打したいですし、違うロフト(サンドウェッジやピッチングウェッジ』も試してみたいです。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2020年02月16日
GTD GT455 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは GTD GT455 ドライバー です。

シャフトは 三菱ケミカル Diamana DF60 です。
ロフトは10度、長さは45.5インチ、シャフトフレックスはX、シャフト重量は66.5g、トルクは3.8、キックポイントは中元調子 です。

とてもカッコいいGTDのドライバーです。
GTDのドライバーを試打した経験はまだ浅いのですが、すごくいい印象をもっています。
以前試打した、GTD GT455 Plus ドライバーのことが今でも忘れられず、思い出すだけで胸がときめくのですが、初めて試打してもう1年以上が経つのかと思うと、とても早く感じられます。

ソールにある、このロゴがカッコいいです。
見た目のインパクトもありますし、ハイセンスなデザインです。
全体の質感も良く、チープさは全くありません。

これまで試打したモデル同様、丸っこい形状です。
今はシャロー系が圧倒的に多いですが、このドライバーには適度な厚みもあります。
こうして見ているだけでも、すごくいい匂いがプンプンしてきて、私の嗅覚を刺激してきます。
実際に匂いがあるわけではなく、あくまでも感覚的なことなのですが、私の嗅覚が、このクラブはいいクラブだぞ・・・。と嗅ぎ分けているようでした。

ネックは、やや短めですが、今ではこれくらいが主流といえますし、見慣れた感じがします。

ネックには調整システムが搭載されていました。
これは以前試打したGTD GT455 PlusやGTD Code Kと同じです。
同じコンセプトで作られていて、あくまでもマイナーチェンジということでしょうか?
テーラーメイドやキャロウェイのように複雑な調整はできないようですが、シンプルなほうがいいという方もたくさんいらっしゃると思いますし、最低限の調整で充分というメーカーの思いがあるのではないでしょうか?

試打するのは、この『N』のポジションです。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれ大きなウェイトがひとつずつ配置されています。
刻印が無いので、重さは判りません。

このフェース面もお馴染みです。
いかにも弾きが良さそうなデザインです。
弾きが良いという言葉を通り越して、『高速の弾き感』といったほうがいいかもしれません。

セミディープ形状です。
シャロー系が今は多いので、厚みがあるように見えますが、ディープバックというよりは、セミディープといったほうが合っているように思います。
今でもシャロー系が多いですが、このような厚みのあるものも、少しずつ見られるようになってきました。

オーソドックスな、いい顔をしています。
この『塊(かたまり)感』といいますか、『拳(こぶし)感』がたまりません。
今はシャロータイプで投影面積の大きいドライバーを試打することが多いので、このようなタイプは新鮮に感じられます。
この顔もGTDらしいといえるのかもしれません。
私が使っているドライバーと雰囲気が似ているところもあって、親近感が持てます。

素振りをしてみると、結構しっかりしていて、反応が良さそうです。
いわゆる『ハンドルの遊び』が小さくて、『大きくゆったり』というよりは、『小気味よく』振っていけるタイプです。
すぐにタイミングを整えることができました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
クセが無く、自然に構えられます。
立体的な顔ですが、それほど『小顔感』はありません。
私が愛用しているドライバーは逃がすイメージも出しやすいですが、このドライバーはどちらかというとつかまるイメージのほうが出しやすいです。
高い弾道というよりは、やや抑え気味のライナー系の弾道がイメージできました。
私が大好きな弾道です。
このホットでいいイメージが浮かんでいる間に打ってやろう・・・。と思いました。
試打を開始しました

まず感じたのが、この強烈な飛距離性能です。
初速が速く、パワフルな弾道に魅了されてしまいました。
以前もGTDのドライバーを試打しているので、高い飛距離性能を期待していたのですが、その期待通りでした。
ライナー系で、かなり力強いです。
こういう弾道は風にも強く、しっかりとランを稼いでくれるだろうと思いました。
安定した丸い飛びではなく、やや尖った感じの飛びといった表現が合っているでしょうか?

『打感』はしっかりしていますが、硬くなく、手に嫌な衝撃も残りませんでした。
むしろ、程よい抵抗感があって、心地いいです。
かなり飛距離の出るドライバーなので、飛距離といえば『Waoww』を思い出したのですが、Waowwはもっと軽めだったように思いますし、違いがあるような気がします。
今度機会があったら、打ち比べてみたいです。
かなり贅沢な打ち比べになります。

『音』も好感が持てました。
はっきりしていますが、大きすぎず高くもなく、インパクトが緩むこともありませんでした。
GTDのドライバーなので、音はどうかな・・・?と思うところが正直ありました。
以前試打したCode Kというドライバーの音が全く馴染めずに、テンションが下がったのを覚えています。
せっかく他の性能がいいのに、音が良くないだけで、その性能を出し切れません。
音というのは、強烈な印象を残します。
音で、全てが台無しになってしまうこともあります。
そういった意味では、このドライバーは好感が持てました。

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中でも、ハードなほうなので好みがはっきりと分かれるように思います。
明らかな『ヒッター向けドライバー』です。
叩いていきたい人の為のドライバーといっていいと思います。
ロフトや装着するシャフトによるところもあると思いますが、最低でもヘッドスピードが、40後半以上が必要となってくるのではないでしょうか?
このドライバーのロフトバリエーションがどれだけあるのか知りませんが、性格がはっきりとしていて、ターゲットとなるゴルファー層も絞り込まれているように思います。

『安定性』という点では、普通といいますか、特に難しいと感じることはありませんでした。
普通に打っている限り、暴れるとか曲がるといったことにはなりにくいように思います。
シビアさは感じませんが、今のイージー系ドライバーと比べると、『易しすぎない』といいますか、『正直』なところはあるように思います。
高い直進性とか、寛容さを第一に求めておられる方には合いづらいところがあるかもしれません。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
球離れが、かなり速いのでフェースに乗せて運ぶという感覚はもてなかったのですが、クセのない顔をしていて、左右へも反応してくれました。
ほぼ中立的な感じがしましたが、どちらかというとドロー系のほうが自然な感じがしました。
しかし、スライスを撲滅してくれるドライバーではないので、スライスに悩んでおられる方にとって、『お助け』的なことは無いかもしれません。
ただ、このドライバーには調整機能が搭載されているので、球筋を調整することができるのであれば、意外とその受け皿は大きいのかもしれません。
試打後の感想

ポテンシャルが高く、かなりいいクラブなので、
いいなぁ・・・。欲しいな・・・。
と思っていたのですが、このクラブを貸してくれた友人によると、このドライバーは数年前のモデルで、もう発売されていないのだそうです。
私はニューモデルだろうと思っていたのですが、違いました。
しかし性能は最新モデルに引けをとりません。
むしろ、かなり優れています。

このドライバーもすごくいいですし、以前試打したGT455 Plusもすごく気に入っていて、購買意欲を強く刺激してきます。
叩けるドライバーというのは、とても魅力的です。

叩きに行って吹き上がってしまったり、当たり負けしてしまったりするクラブはこれまでもたくさん出会ってきて、残念に思ったことがたくさんあるのですが、このドライバーのように全くの真逆でむしろ『押して』いけるドライバーは魅力的で、いくらでも飛ばしていけそうです。

GTDというメーカーのことをよく知らないのですが、これまで3つのドライバーを試打してきて、かなり高性能で飛距離にこだわっている感じがします。
今は『オールマイティタイプ』といいますか、ひとつのドライバーで、なるべく多くのゴルファーをカバーできるようになっていると思うのですが、このようにターゲットを絞り込んでいるのは魅力的です。
多くのゴルファーに支持されることは無いかもしれませんが、ぴったりとマッチする方にとっては、『絶賛級』の賞賛を得られやすいのではないでしょうか?

このドライバーがもう発売されていないというのがとても残念ですし、発売されていたときに出会えなかったというのも残念でなりません。
私はゴルフクラブを試打するときは『行き当たりばったり』的で、計画性が無いのですが、これからはもっと積極的に試打してみようかな・・・。と思いました。
私が知らないクラブは、まだまだたくさんあります。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2018年09月08日
GTD GT455 Plus ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは GTD GT455 Plus ドライバー です。

シャフトは Speeder 661 EVOLUTION V です。
ロフトは10.5度、長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は66g、トルクは3.7、キックポイントは先中調子 です。

二度目のGTDドライバーです。
以前、『Code K』というドライバーを試打しましたが、また違うモデルの登場です。
こうして見る限り、全く同じに見えるのですが、新たな工夫がされているのは間違いありません。
今度、機会があれば、Code Kと見比べてみたいです。

丸っこくて、結構厚みのあるヘッドです。
黒い色ということもあると思うのですが、重量感を感じさせます。
ただ、実際に持ってみても、特別重い感じはなく、普通の範囲内に収まっています。
このシブくて個性あふれるデザインがたまりません。
白いヘッドや、カラフルなデザインのドライバーが好きだという方はたくさんいらっしゃると思いますが、私はこういうシンプルでシブいタイプが好きです。
クラブには『軽さ』をイメージしたい方も多いと思いますが、私は『重さ』をイメージしたいです。
適度な重さは武器になるとういことを、これまでたくさん経験しているからなのかもしれません。
軽すぎるクラブを難しく感じることも、数多く経験してきました。
見た目軽そうに見えて実際に持ってみると重く感じるクラブは難しく感じますが、このドライバーのように重そうに見えても、実際はそうでもなかった・・・。というクラブは案外簡単なことも多いです。

ソールには浅い溝があります。
これは以前試打したCode Kと同じです。
ソールに溝があるドライバーが多くなりましたが、その殆どが縦です。
このように横にあるのは珍しいですし、大きな理由があるのだと思います。
先日試打したときに、この溝の効果を実感することはできませんでしたが、かなりポテンシャルの高いヘッドだということは分かりました。

『GT455 Plus』となっています。
何がプラスされたのだろう?と思いましたが、また新たな機能が加わっているのは間違いありません。
外見だけでは分からない工夫が加わっているのだと思います。

ネックは、やや短めですが、今では見慣れた長さです。
最近のドライバーやFWの『ウッド系クラブ』は、ネックの長さもバリエーションが豊富になりました。
この角度から見ても美しいです。
いいクラブというのは、どの角度から見ても美しいですし、その美しさに隙がありません。

ネックには調整システムが搭載されていました。
これもCode Kと同じです。
かなり共通点が多いので、マイナーチェンジしてきたんだな・・・。と思いました。

試打するのは、このNUのポジションです。

L

N

R
他にはL・N・Rがありました。

ヒール側

トゥ側のウェイト
ヒール側とトゥ側には、ウェイトがそれぞれひとつずつありました。
六角レンチがあれば、簡単に取り外せそうです。
両方とも、『4』という数字が刻印されていたので、おそらく4gということで間違いないと思います。
他にも、色々な重さが用意されているのでしょうか?

とても綺麗なフェース面です。
見るからに飛びそうな・・・。といったらいいでしょうか?
パワフルな弾道がイメージできます。
今はドライバーのフェース面も色々なデザインがありますが、このドライバーはとてもシンプルです。
複雑であればいい・・・。というものでもなく、フェース面も奥が深いのだと思います。

セミディープ形状です。
フェース面のデザインもそうですし、この形状もCode Kと同じです。
昔のドライバーであれば、間違いなく『シャロー』の部類に入ると思うのですが、今ではもっとシャローな物が主流となっていて、このドライバーは厚みがあるほうなので、セミディープといっていいと思います。
ディープバックタイプは、もう見なくなりました。

クセのない、オーソドックスな顔をしています。
いかにも叩けそうな美顔です。

クラウンがカーボンコンポジットされています。
ここの部分が、Code Kとの大きな違いです。
最近は大手有名メーカーも含め、カーボンコンポジットされたクラウンが増えてきました。
昔、プロギアのDUOシリーズでブームに火がつきましたが、再燃しているのではないでしょうか?
カーボンコンポジットされたドライバーは増えてきましたが、ここまではっきりとカーボンの模様が見られるのは珍しいです。

素振りをしてみても、いい感じです。
タイミングもとりやすく、不安なところはありません。
すぐにでも打っていけそうです。

ボールを前にして構えてみても、好感が持てました。
叩けそうな、いい雰囲気が漂っています。
ただ、クラウンのカーボン模様が気になる・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
方向性に対する不安を与えないので、私は全くといっていいほど気にならないですが、このはっきりしすぎる模様に苦手意識をもつ方もいらっしゃるかもしれません。
できれば、もう少しカーボンの模様が目立たないほうがいいな・・・。と思ったのですが、メーカーもあえて、このようにしているのではないでしょうか?
試打するのは、『NU』というポジションで、ややつかまりのいいポジションなのだそうですが、『つかまえ系』の感じはしませんでした。
バルジがいい感じでカーブを描いていて、フェード系も打ちやすそうです。
右に逃がすイメージが出しやすいので、フッカーの私は気持ちよく振っていけそうで安心感が増しました。
色々なハイテクが詰まっていそうですが、こうして構えてみると、すごくシンプルな感じで構えやすいです。
『和のテイスト』があるドライバーです。
このドライバーは最新モデルなのだそうですが、クラシカルな雰囲気があり、気持ちを和ませてくれました。
試打を開始しました。

最初から、このドライバーの放つ強烈な弾道に少し驚いてしまいました。
予想していたよりも打ち出しが高く、そのままドーンという感じで勢いが衰えることなく、遠くのネットまで突き刺さりました。
思わず、「ひえーっ。これは凄いな・・・。」と呟いてしまいました。
先日、Code Kを試打しているので、強い弾道はイメージできていたのですが、ここまで打ち出し高いとは予想していませんでした。
明らかにハイポテンシャルなドライバーです。
ヒッタータイプの方には、かなり有利に展開できるのではないでしょうか?
『爆発』という言葉が似合うドライバーだな・・・。と、思いながら打っていました。
それくらい、強烈な弾道です。

『打感』は、なかなか良いです。
カーンというよりはコツンという感じで、手にしっかりと伝わってきました。
しっかりしていますが、決して硬すぎることはなく、むしろソフトなところもありました。
手に嫌な衝撃も残りません。
球が『フェースに乗る』というよりは、明らかに強く弾くタイプです。

『音』は高めですが、全く問題ない音です。
しっかりと振っていくことができました。
音が良くないと、インパクトが緩んだり、無理に合わせにいってしまったりすることもあるのですが、それがありませんでした。
周りも気にならず、しっかりと振ることができました。
以前試打したCode Kは、高いポテンシャルを感じながらも、その音が全く馴染めず、好きになれませんでした。
しかし、このPlusは違いました。
明らかに音が改善されています。
名前のPlusは『カーボンコンポジット』をプラスしたことと、音の良さをプラスしたことなのかな?と思いました。
ドライバーを試打していて時々出会う、『聞き惚れる』とか、『いつまでも聞いていたい』という音ではないのですが、問題ない無難な音という印象をもちました。
ドライバーのように飛距離を追及していく為のクラブは気持ちよく振っていきたいですし、叩いていきたくなります。
そういうときに音が邪魔をしてしまえば、せっかくの性能が十分発揮できませんが、このドライバーの音ならば、全く問題ありません。
私は音が良くないドライバーは、いくら飛距離性能が高くでも全く魅力を感じませんが、このドライバーはとても魅力的です。

『球のあがりやすさ』という点では、予想していたよりも打ち出しは高かったのですが、幅広い層というよりはある程度ターゲットを絞って開発されているのは間違いありません。
一般的にはタフな部類に入りますし、ヒッタータイプの方に合いやすいと思います。
これだけの高いポテンシャルをもっているのだから、ロフトやシャフトを選べば、より多くの方が、このドライバーの持つ魅力に触れられるのではないでしょうか?
そう思えるほど、このドライバーは高性能ですし、少しでも多くの方に試していただきたいと思いました。

『安定性』という点では、いわゆるイージー系で、寛容さを求めるというタイプではありませんが、ラインも出しやすいですし、普通に打っている限り、暴れる感じがしません。
ヘッドが難しすぎないということもあると思いますし、シャフトも高性能で相性がいいのだと思います。
音が良くなったということで気持ちも楽になり、安定性が増した・・・。ということもあるのかもしれません。

『操作性』は良いです。
左右にも曲げやすいので、親近感が湧きました。
寛容過ぎないので、スイングがそのまま球筋に表れやすいです。
最近は曲げようと思っても、なかなか思うようにいかないドライバーも多いので、そういう意味では珍しいタイプといえるかもしれません。
私はフッカーなので、普通に打つならばフック系の球が出やすいですが、構えたときにイメージできた、フェード系の球もとても打ちやすいです。
調整機能を使えば、もっと幅広い球筋を調整できそうですし、元々は、このドライバーは『中立』の立場をとっているように感じました。
ドローヒッターの方にも、フェードヒッターの方にも、是非試していただきたいです。

打つ前は、やや低めのライナー系をイメージしていたのですが、予想よりも高く打ち出し、そのまま勢いが衰えることなく、突き進む弾道が頼もしいです。
久しぶりに『ターボエンジン』を搭載したような弾道に出会うことができました。
しかもそれは一つではなく、二つ・・・。
『ツインターボ』を連想させる強い弾道でした。

先日試打したCode Kのマイナーチェンジであることは間違いないですが、好感度がグッと高まりました。
Code Kも、かなり高性能なドライバーだな・・・。と思っていましたが、このドライバーのほうが断然いいです。
どちらを選ぶか?と聞かれれば、私は迷わずこのPlusを選びます。
しかも即答です。

Code Kに感じていたマイナス点が、しっかりと改善されているのが特にいいです。
気持ちよく振ることができたのが、大きなプラス点です。
ネックに調整機能をもたせれば、設計自由度が狭まり、ヘッドの性能を高められないこともあるように思うのですが、このドライバーにはそのマイナスを感じませんでした。
シンプルな調整機能が功を奏しているのかもしれません。
私はいつも、最新が必ずしも最高ではないと思っているのですが、GTD GT455に関しては、Code Kよりも、このPlusのほうが明らかに優れていると思います。

一球めから楽しませてもらいましたが、何球打っても楽しさが色あせませんでした。
ある程度のヘッドスピードやパワーが必要になってくるとは思いますが、このドライバーが合う方にはとても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
今でも、同じドライバーで『飛んだり飛ばなかったり』ということは少なからずあります。
色々なドライバーを試打していて、そのように感じることがたまにあります。
性能に『ムラ』があると感じるドライバーは昔から存在し続けています。
最近は『性能の底上げ』がかなり出来ているので、昔ほどではないですが、今でもそう感じるドライバーはあります。
しかし、このドライバーは違います。
確実に高いポテンシャルを発揮して、ボールを力強く飛ばしてくれるドライバーです。
『一発の飛び』が非常に優れていますが、確実に飛ばしてくれるという安心感から、実戦的なドライバーだと感じました。

また私の悪い病気が顔を出してしまいました。
『欲しい欲しい病』です。
色々なクラブを試打していて、魅力的なクラブに出会うと出てしまう病気です。
とはいっても、年間そう多く出会うわけではありません。
『これだな』と思えるクラブは、多くて年間数本です。
その中に、このドライバーは入ります。
このドライバーでラウンドしたら、すごく楽しいだろうな・・・。とホームコースをイメージしながら考えていました。
購買意欲が強く刺激されてしまいました。
私の少ない小遣いでは、いつのことになるか分からないのですが、コツコツお金を貯めて購入したいです。
次のモデルが発売されて、廃番になる前に何とかしたいと思っています。
私が購入するときは、もう少し重くして硬くするのは間違いありませんが、スピーダーとの相性はとても合っていると思いました。
試打を終えても、なかなか胸のときめきがおさまらず、しばらくこのドライバーを見つめていました。
気持ちが盛り上がったまま、練習場を後にしました。
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2018年03月18日
GTD Code K ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは GTD Code K ドライバー です。

シャフトは N.S.Pro Regio Formula B です。
クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスは65S、シャフト重量は64.5g、トルクは2.9、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は313g です。

初めて試打する、GTDというドライバーです。
初めてではありますが、これはGeorge Spiritsの新しいブランドだということを以前から知っていたので、全く初めてのメーカーとはいえないのかもしれません。
いつか試打することができればいいな・・・。と思っていたので、今日こうして手にすることができて、とても嬉しく思いました。
ワクワク感が止まりませんでした。

シブいデザインのドライバーです。
派手さはないですが、質感もいいですし、重量級の雰囲気があります。
ドライバーには白いヘッドなど、『軽量感』を求めたい方も多くいらっしゃると思いますが、私は基本的に黒が好きですし、軽量感よりもずっしりとした重量感を求めたくなるので、このドライバーの外観は好感がもてました。
軽くて高~くあがる球よりも、やや重めで風に強いライナー系の弾道が好きです。
このドライバーの質感はとても良く、高級感があって、手にしているだけで嬉しくなります。
チープなところは全くありませんでした。
このドライバーを目にするだけで、今日は何て贅沢な日なんだろう・・・。と思いました。
シャロー全盛の今では珍しい、厚みがあるドライバーです。
ソールには色々な工夫が見られますが、比較的シンプルな感じがします。

ソールには、幅の広い浅めの溝がありました。
テーラーメイドのように縦の溝は見慣れた感じがしますが、このドライバーは横です。
これにもメーカーの狙いがあるのは間違いありません。
この溝には、どのような効果が期待できるのでしょうか?

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、ウェイトがそれぞれひとつずつありました。
両方とも『4』という数字があったので、4gということでいいのだと思います。
ヒール側には、Code K-D 1Wという文字がありました。
1Wはおそらくドライバーのことだと思うのですが、Code K-Dとはどういう意味があるのでしょうか?
何かのコードネームなのかもしれません。

ネックは、やや短めですが、今では標準といえる長さだと思います。
今はシルエットの似たようなものが増えてきました。
昔のほうが、個性的なクラブが多かったように思います。
もちろん流行というのもあると思いますし、それだけ技術が総合的に高まって、ひとつの形が『常識化』しているのかもしれません。

ネックには調整システムが搭載されていました。
これは意外でした。
最近は大手有名メーカーでも少しずつ見なくなってきていますし、地クラブメーカーでは殆ど見られません。
それだけ、ニーズが今でも高いということなのではないでしょうか?
ネックに調整機能をもたせてあるということは、それだけヘッドの重量配分に余裕があったのかな?と思いました。

試打するのは、この『N』のポジションです。
これまで出会ってきた調整システムの中では、シンプルなタイプです。

トゥ側には『G』の文字がありました。
見た目のインパクトがあり、カッコいいです。

フェース面がとても綺麗です。
こういったところに、メーカーの個性がよく出ます。
メーカーによっては、すごく雑な感じがすることもありますが、このドライバーはとても綺麗で美しいです。
丁寧な仕上げが好感度を高めます。
これぞ、ゴルフクラブといえるような気がします。
ゴルフクラブはゴルフボールを打つ道具ではありますが、それ以外にも『美しさ』『丁寧さ』が欲しいと思っています。
使っていて楽しい、持っていて嬉しいという所有欲を満たしてくれるクラブに魅力を感じます。
そういった点でも、このドライバーはとても好感がもてました。
最近はフェース面のデザインも色々なパターンが見られますが、このフェース面はオーソドックスでシンプルです。
弾きが強く、強弾道をイメージさせるフェース面です。

セミディープ形状のヘッドです。
最近は超シャロータイプのドライバーが多いので、厚みがあるように見えますが、ディープというよりは、セミディープというのが適正だと思います。
昔のディープヘッドばかりの時代であれば、このドライバーは確実にシャロータイプと呼ばれていたように思います。
昔はタフなドライバーが本当に多くありました。
今は親しみやすくて高性能なドライバーが増え、全体的なレベルアップが凄いです。

顔は、なかなかいい感じでした。
どちらかというと『つかまえ顔』に見えたのですが、極端ではないですし、特に感じるものはありませんでした。
バルジが少し変わった形だな・・・。と思いましたが、不満はありませんでした。

素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
46インチということもあり、少し長く感じたのですが、それ以外は特に不安はありませんでした。
装着されているNS PROのシャフトもいい感じで、さすが今人気のシャフトだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
少しだけ『つかまえ顔』に見えましたが、大きなクセはなく、比較的オーソドックスなタイプです。
トゥ側が少し『逃げた感じ』になっているのがいいです。
構えたときにディープ感があるのもいいな・・・。と思いました。
最近はシャロータイプが圧倒的に多く、それに慣れてしまったのか、今日は新鮮でもあり、懐かしく感じました。
骨太な感じで、ライナー系の弾道がイメージできました。
試打を開始しました。

最初、ちょっとミスヒットをしてしまい、かなり甲高い音が出てしまいました。
正直、全く馴染めない音です。
このような音がするとは思っていなかったので、驚きました。
もっと重低音でシブい感じの音を予想していました。
私はミスをしたら、それをはっきりと感じさせてくれるクラブが好きですが、それでもこのドライバーのように音では感じたくないです。
音はあまり変わらず、打感でミスを感じとるのが理想です。
しかし、自分がミスをしてしまったのが悪いので、もう一度仕切り直して、いい音が出るようにしてみよう・・・。と思い、一旦打席を外し、素振りを繰り返しました。
シャフトの長さに慣れていなかったのかな?と思いました。
そして、再び試打を開始しました。

まずは、この強烈な飛距離に少し驚きました。
かなり弾きが強く、弾道が力強いです。
低スピン性能も高く、まさに『棒のような球』で飛んでいきました。
『棒』というよりは『鉄パイプ』といったほうがいいかもしれません。
棒球のスピンレスな球に、鉄の重量感を足したような強くて重さのある弾道といったらいいでしょうか?
周りの空気を巻き込みながら飛ぶような強烈な弾道です。
まるで『波動砲』のようだな・・・。と宇宙戦艦ヤマトの最強武器、波動砲を思い出しました。
ヤマトには主砲やパルスレーザー砲・艦首魚雷など、様々な武器がありますが、その最たるものは何といっても波動砲です。
ウルトラマンでいえば、スペシウム光線といったところでしょうか?
仮面ライダーでいえば、ライダーキックといったところでしょうか?
『決めの武器』です。
これが放たれると敵はあっという間に倒されてしまう、強烈な威力をもっています。
TVを観ながら、いつも最初から出せばもっと簡単に倒せるのに・・・。と子供ながら思っていました。
その頃は『TVの尺』というものを理解していませんでした。
その波動砲をイメージするほど、この弾道が強烈でした。
これは凄いな・・・。と思いました。
かなりよく飛びますし、ヘッドには『SLE RULE CONFORM』の文字が無かったので、ひょっとしたら高反発モデルなのかな?と思いましたが、適合モデルということでした。
今は多くの適合モデルに『SLE RULE CONFORM』の文字が記されていますが、適合モデルであっても、表示されていない物も少なくないので、見た目だけでは分かりません。
しかし、高反発モデルには、ほぼ確実といっていいほど、『SLE RULE NON CONFORM』などの表示がされています。
このドライバーは適合モデルということですが、このシンプルなヘッドのどこに、この強烈な弾道を生み出す秘密があるのでしょうか?
見えないところに、色々な工夫がされているのは間違いありません。
かなりポテンシャルが高いドライバーです。

『打感』は良いです。
ソフトという感じではなく、しっかりしているのですが、硬すぎず、程良い『球の質感』を感じとることができ、好感がもてました。

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中でも、かなりタフなほうだと思います。
人によって、好みがはっきりと分かれると思います。
幅広い層に対応しているドライバーではありません。
私は、このような弾道は好きですが、人によっては、もっと易しくあがるほうがいいということにもなりやすいような気がします。
明らかにヒッター向けのドライバーです。
しかも、ある程度HSが無いと、球が浮ききらないかもしれません。
もちろん、ロフトや装着されているシャフトによるところも大きいと思うのですが・・・。
そして、音と同じように、ヒットする場所でかなり高さにバラつきが出ました。

『安定性』という点でも、ある程度の『正直さ』や『シビアさ』があるように感じました。
高い直進性やミスヒットに対する寛容さはあまり期待できないかもしれません。
明らかにスイングが安定し、ヒットエリアが一定の方が使われるクラブだと思います。
ポテンシャルが高いのは間違いありませんが、その分、かなりショットの成否がはっきりと結果となって表れやすいドライバーだと思います。
性格が丸いドライバーではなく、尖ったドライバーです。

『操作性』という点では、ディープ感もあり、扱いやすそうなところもあったのですが、今日は細工をする気になれませんでした。
反応は良さそうなのですが、心のどこかでストップをかけている自分がいました。
車でいえば、アクセルを全開にしたまま、ハンドルを大きく左右に切っていく・・・。という感じでしょうか?
かなり危険です。
ヘッドはコンパクトには見えませんでしたが、ある程度の厚みのあるドライバーらしく、球がつかまりやすいので、私はドロー系のほうが易しく感じられました。
昔の、このような強烈な弾きのあるドライバーは球のつかまりが弱いところもあって、右にフケてしまうということも珍しくなかったのですが、このドライバーはしっかりつかまってくれる感じがしました。
なので、フェードヒッターの方にも、易しく感じられるところはあるような気がしました。
球のつかまりはいいですが、つかまりが強すぎて左に引っ掛かるということはありませんでした。
左へのプレッシャーは感じませんでした。

初めて試打したGTDのドライバーですが、かなりポテンシャルは高いものの、正直あまり魅力は感じませんでした。
その一番の原因は『音』です。
この甲高い音は馴染めませんでした。
無難な音を発するエリアはそれほど広くないように感じました。
弾道や球筋はなかなかいい感じでも、『異音』をたくさん発してしまいました。
この音は耳にしたくないですし、練習場でも周りが気になってしまいます。
昔、コースでプレーしているとき、かなり甲高い音を発してしまい、周りにいたたくさんの鳥たちが一斉に飛び出して行って、友人達と大笑いしてしまったことがあるのですが、それを思い出しました。
また、山のコースでは『イノシシ対策』として、銃の『空砲』を放って追い払う音をよく耳にしたのですが、そんなことも思い出してしまいました。
この音が出るとは意外でしたが、とにかくこの音には、大きな不満が残りました。
私は以前、ジョージスピリッツのドライバーCRZ-450(George Spirits GT450 ドライバー)を試打したことがあり、その音にしびれて、とても魅力を感じました。
『音だけで印象に残る』希有なドライバーです。
その音に魅力を感じ、ずっと耳にしたいと思っていたので、かなり購買意欲が刺激されました。
飛距離ではCRZ-435のほうが優れていたので、そちらを購入したのですが、『飛距離度外視』で音という魅力で、手元に置いておきたいと、ずっと思っていました。
なので、今回もいい音だろうと期待していたのですが、それが全く逆の結果となってしまい、残念でなりませんでした。

私はこれまでも書いてきましたが、いくら遠くに飛ぶドライバーでも、また絶対に曲がらないドライバーでも、構えづらかったり、インパクトの音が馴染めなかったりすると魅力を感じません。
一気に心が冷めてしまいます。
今日も、そうなってしまいました。
最初にこのドライバーを手にしていたワクワク感がどんどんしぼんでいきました。
このドライバーに対する興味もなくなりました。
ポテンシャルはとても高いですが、この音と『正直過ぎるところ』があまり好きになれず、クラブとの距離を感じてしまいました。

音にどうしても馴染めず、球を打っているうちに、だんだんとスイングが小さくなり、縮こまっているように感じました。
苦手な音なので振り切らず、合わせにいってしまいました。
インパクトが完全に緩んでしまいました。
これでは、このドライバーのもつポテンシャルを最大限引き出すのは難しいな・・・。と思いました。
いいドライバーというのは、もちろんそのクラブがもつ性能の高さも必要ですが、それと同等かそれ以上にプレイヤーに気持ち良く振っていかせる魅力が必要です。
クラブのもつポテンシャルとプレイヤーの技量が最大限発揮されて、最高のショットが打てるように思いますが、今日はそれができませんでした。
この音が好きだという方もいらっしゃるかもしれませんが、私は全く馴染めませんでした。
ヘッドの内部に消音材を入れたら、もっとおとなしい音になるのかな?と思いながらショットしていました。

イージー系ドライバーが多いなかで、とても珍しい、性格がはっきりしたクラブです。
このドライバーのもつ性能は高いですが、使い手にもある程度のものを求めているのは間違いありません。
今はディープなタイプでも結構イージーで、見た目以上に親しみやすくなっている物も増えてきましたが、このドライバーは見た目通りのディープ系の長所と短所が混在しているように感じました。
性格がはっきりしていて、いいショットができたときの弾道の力強さはとても魅力的なのですが、なかなかそれを続けるのが難しいように感じました。
音がもっと無難な感じだったら、間違いなくショットの成功率を高めていけたと思います。
なので、とても残念でした。
今のドライバーの中では、ゴチャゴチャした感じもなく、比較的シンプルな構造ですが、かなり深い研究がされているように思います。
メーカーはこの音で良いと判断したのでしょうか?
それとも私が試打したこのモデルだけ、たまたまこの甲高い音が出てしまったのでしょうか?
詳しいことは分かりませんが、このドライバーに対する興味がどんどん薄れてしまいました。
残念でした。
しかし、次は音の良い『波動砲ドライバー』に期待したいです。