Waoww
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2019年12月02日
Waoww RV-555 ブラックモンスター ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Waoww RV-555 ブラックモンスター ドライバー です。

シャフトは Diamana です。
ロフトは11度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS です。

久しぶりに出会った、Waowwのドライバーです。
Waowwのドライバーに初めて出会ったのは2年前なのですが、まだ興奮が収まりきらないような気がします。
その一番の要因は、やはり圧倒的な飛距離性能なのですが、それ以外にも独特なデザインや美しいブルーが印象的です。
知っているメーカーではなく、『知らない』ということが、余計に興味をもつことになったのかもしれません。
Waowwという名前を知らなかったので一瞬、海外のメーカーなのかな?と思いましたが、『MADE IN JAPAN』の文字があったので、すぐに日本のメーカーだということが分かりました。
日本製らしい、『質感の良さ』もあります。
以前試打したドライバーは鮮やかなブルーが印象的だったのですが、この黒もシブくてカッコいいです。
ブルーもヘッドに適した色だと思いますが、私はこの黒のほうが好きです。
他にもホワイトやシルバーなど、違う色がラインアップされているのでしょうか?
このドライバーには『ブラックモンスター』という名前がついているそうで、オシャレなネーミングだな・・・。と思いました。
『ホワイトモンスター』や『シルバーモンスター』があっても面白いです。
それと『RV-555』という名前もあるのだいうことを聞きました。
RVとは?どんな意味なんだろう?
車好きの私はすぐに『RV車』を連想したのですが、おそらく違うと思います。
555という数字にはどういう意味が込められているんだろう?と思いましたが、よく分からないですし、あまり気にしないという方のほうが多いのではないでしょうか?
私はクラブの性能だけでなく、その名前の由来なども気になってしまいます。

こうして見ていても、すごくいいです。
2年前の興奮が蘇ってきます。
いいクラブを手にしたときに起こる『ワクワク感』が止まりません。
私は競馬をやらないですが、競馬ファンの方にとって、ゲートが一斉に開くのを待つ時間と同じような感覚でしょうか?
初めて試打してすごく気に入ったので、その年の『忘年ラウンド』で、Waowwドライバーを持って行き、他のドライバーを圧倒したのも、よく覚えています。
この黒いドライバーは私の友人から借りた物なのですが、注文してから手元に届くまでに数ヶ月も待ったそうです。
かなりの人気で、たくさんの注文に生産が追いつかなかったのだそうです。
女子ツアーで高い使用率を誇り、それで人気に火が付いたと聞きました。
私はそういったニュースには疎いのですが、みなさん情報が早く、色々なことをよく知っておられるな・・・。と、いつも思います。
それだけ、いいクラブに対するニーズが高く、みんなアンテナを張っているということではないでしょうか?
今は、モデルによっては男性用のクラブを女性が使っているのも珍しくないですし、逆にこのWaowwのように女子ツアーで人気に火が付いたドライバーでも、男性が充分使っていけるものが増えてきました。
以前も書きましたが、ゴルフクラブにおける男女の『ボーダレス化』が進んできているのかもしれません。
シャフトやウェアは男女間で大きな違いがありますが、クラブ(ヘッドやグリップ)は、『男女兼用化』が見られるようになってきました。

ロングというほどではないですが、適度なネックの長さがあります。
調整機能は搭載されていません。
調整機能を重視しておられる方にとっては、不満の残るところかもしれませんが、私は調整機能を重視していないので、全く気になりません。
それよりは『顔の美しさ』『構えやすさ』を求めます。

ネック寄り

ヒール寄り

トゥ寄り

トゥ
ヘッドには4つのウェイトが付いていて、すっかりお馴染みです。
ブルーのモデルと同じ配置です。
友人によると、色々な重さのウェイトが用意されているそうですが、彼はまだ替えていなくて、今のところ替える予定はないそうです。

数字の『3』にも見えた、このデザインも懐かしく感じられます。
すぐにアルファベットの『w』だと分かったのですが、最初見たときは『3』のように見えていました。

シャローな感じもしますが、今はもっとシャローなものが圧倒的に多く、このドライバーは適度に厚みもあるので、『セミディープ』といっていいように思います。
形状やウェイトなど全く同じで、色だけ違うということなのでしょうか?
私が黒を好むので、メーカーが私のような『黒好き』に配慮して作ってくれたのかな?と思いましたが、そんな都合良くはいきません。
このドライバーの白が出ればいいな・・・。と思っておられる方も多いのではないでしょうか?
また、女性ではピンクやオレンジといった色を好まれる方もいらっしゃるかもしれません。

この独特なフェース面のデザインもお馴染みです。
ヘッドの至る所に『Waoww』の文字が見られます。

いい顔をしています。
黒という色のせいか、少し引き締まって見えます。
膨張色と収縮色の違いといったらいいでしょうか?
ヘッドが大きく見える膨張色を好まれる方はたくさんいらっしゃると思いますが、私は引き締まって見える収縮色である黒のほうが好きです。
ヘッドに『軽量感』ではなく、『重量感』を与えてくれるのもいいです。
以前試打したブルーのヘッドは、少しつかまえ顔でしたが、このドライバーはそこまでではないので、さらに好感度があがりました。
顔にも人によって好みが分かれるところだと思いますが、私は『スクエア』か『逃がし顔』が好きです。
このドライバーは『逃がし顔』というほどではありませんが、好感がもてました。
逃がし顔にするには、ヘッドをコンパクトにして重心距離を短くする必要があるように思います。
逃がし顔で面長なラージサイズだと、球がつかまりきらないかもしれません。

素振りをしてみると、小気味良くて、タイミングも合いやすいです。
以前試打したドライバーにはArchというシャフトが挿してあり、全体的にバネのある印象がありましたが、このディアマナはまた違うタイプです。
しっかりとした芯のあるシャフトで、『腰の強い』感じがします。
このドライバーの持ち主である友人は、本当はArchを挿したかったけど、高くて手が出せないということで、メインで使っているドライバーのヘッドを抜いて、このWaowwに差し替えたのだそうです。
確かArchというシャフトは7万円以上もし、今あるシャフトの中でも、かなり高価な部類になります。
値段でシャフトの性能が変わるとは思いませんが、それだけ高価な材料を使い、丁寧に作られているのではないでしょうか?
ヘッド同様、シャフトでも値段ほどの価値は感じられないな・・・。と思ったことはたくさんありますが、Archというシャフトは高価でありながら、決して高すぎるシャフトだとは思いませんでした。
私は昔から長尺タイプが苦手なのですが、Archは長尺にしても、その長さを持て余すことなく、一球目からナイスショットを打たせてくれた『希有』な存在です。
長さを持て余すことなく、安定して振り切っていけるので、必然的に飛ばせる要素が追加されます。
ヘッドだけでなく、シャフトでも飛ばし効果が高まり、まさに『鬼に金棒』だと思ったことをよく覚えています。
私はまだWaowwを購入できていないのですが、もし購入するのであれば、Archを第一候補に考えています。
しかし、このディアマナもWaowwとの相性はいいな・・・。と思いました。
今はヘッドだけでなく、素晴らしいシャフトもたくさん出会うことができる贅沢な時代です。
日本ツアーだけでなく欧州やアメリカなど海外のツアーでも、シャフトだけは日本のメーカーしか使わない選手が多いそうです。
それだけ、高品質で高い信頼を得られているのだと思います。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
オーソドックスな『シャロー顔』といったらいいでしょうか?
セミディープ形状といっていいと思いますが、こうして構えてみると『ディープ感』よりも、『シャロー感』のほうが強く感じられます。
コンパクトな感じはしませんが、この程良い大きさに安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
方向性への不安も無く、いつも通り普通に構えることができました。
フェース面がよく見えたので、打ち出しの高い高弾道をイメージできます。
私はもっと低いライナー系をイメージしたいのですが、このフェース面の見え方に好感を持たれる方は多いのではないでしょうか?
バルジが微妙に利いていて、いいイメージを抱かせてくれますし、安心できます。
こういったところは、日本メーカーの特徴といっていいのかもしれません。
試打を開始しました。

まず感じたのが、この『圧倒的な飛距離性能』です。
以前試打しているので、この飛びの凄さは予想していたのですが、それでもやはり凄いです。
久しぶりに打ってみて、『得』をするドライバーだな・・・。と思いました。
どういうことかといいますと、それほど強振しなくても、ボールに当てさえすれば、あとはクラブが自動的にボールを強く弾き飛ばしてくれる感じです。
ラージサイズで、ややシャローなところも見られますが、『集中型』のもつポテンシャルの高さがあります。
インパクトで発生した力が分散せずに、ボールに効率良く集中して伝わる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
アイアンでいえば、『マッスルバック』タイプの効率のいい強弾道です。
今は多くのドライバーが『分散型』で、アイアンでいえば、『キャビティタイプ』です。
分散型であるメリットは『寛容さ』が高まるということになりますが、それにはどうしても『ロス』が生じてしまいます。
大らかではありますが、全ての力がボールに伝わるのではなく、伝わらず失いながら飛ばしている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
普段、そのように感じることが多いです。
分散型だな・・・。効率が良くないな・・・。と思うことはよくあります。
しかし、今日は久しぶりに効率がいいと一球目から感じることができました。
不思議な感覚です。
まさに『Waowwマジック』とでもいったらいいでしょうか?
弾きが良くて弾道も力強く、ボールがなかなか落ちてきません。
まるでボールに羽根が生えたようです。
重力を『無視』した弾道といっていいかもしれません。
私には弾道が高すぎるので、もう少しロフトが立っているほうが合いやすいような気がしたのですが、このドライバー(11度)でも、持っているポテンシャルはとても高いと感じました。
もしあれば『9度』なども試してみたいですが、『10度』や『11度』がちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?

打感もいい感じです。
ソフトなところもあるのですが、ボヤけた感じはなく、しっかりとした『芯』のある打感で、弾き感抜群です。
ほんの一瞬だけグッと乗って、そこから一気に弾き飛ばす感じ・・・。といったらいいでしょうか?
『鉄砲』ではなく、『大砲』タイプのドライバーです。
以前違うメーカーで例えましたが、宇宙戦艦ヤマトの波動砲をイメージしたら伝わりやすいかもしれません。
色々な工夫がされていると思うのですが、『ディープフェース』だからこそ、この『一気感』が出せるような気がします。
シャローフェースでは、なかなかこのような感覚は得られません。

『音』もいいです。
この心地良い音に、懐かしさを感じました。
小さいというよりは、ややはっきりとした音ですが、高すぎず大きすぎず、インパクトの邪魔をしません。
気持ちよくインパクトを迎えられますし、楽に振り抜いていくことができます。
いくら弾きが良くても、音が良くないと魅力は半減どころではないですが、このドライバーはとてもいいです。
飛ばせるクラブというのは、こうでなければなりません。
少しでも『マイナス要素』があると、飛距離において、大きな損をしてしまいます。

球はとてもよくあがります。
正直、『あがりすぎ』というくらい、打ち出しが高くて高弾道です。
今のドライバーの中では比較的厚みのあるタイプですし、ヘッドが黒いということもあって、タフなドライバーではないか?と敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはないので、多くの方に試していただきたいです。
高~い弾道ですが、その弾道は弱々しくて頼りないものではありません。
一時期、浅重心の『低スピンドライバー』が流行りましたが、このドライバーはそんなタフなタイプではありません。
あくまでも日本人ゴルファーを対象にした、日本人ゴルファーの為のドライバーといっていいのではないでしょうか?
海外で人気だからといって、それが私たち日本人ゴルファーに合うか?といえば、そこには大きな壁があると思いますが、このドライバーは最初から大きな親しみやすさがあります。
先ほども書きましたが、私には弾道が高すぎるので、もっと低くしたいです。
おそらくですが、今のドライバーの『リアルロフト』の主流といえば『11~12度』くらいではないでしょうか?
表示では『9』や『9.5』『10』『10.5』『11』など様々ですが、リアルロフトは大体似通っているように感じます。
ただ、それはあくまでも私の感覚であり、たまたま試打したモデルがそうだっただけなのかもしれないのですが・・・。

『安定性』も高く、イージーです。
シビアさは全く感じないですし、ボールもしっかりとつかまります。
先ほど『集中型』と書きましたが、マッスルバックのようなシビアさはありません。
充分すぎるほど大らかさをもっているので、親しみやすさという点でも、ハイレベルです。
ラインを出しやすく、そこからブレる感じがしません。
弾道が高いということもあると思うのですが、左右へのブレが自然と抑えられている感じがします。
ヘッドに組み込まれている4つのウェイトも、大きな効果を発揮してくれているのではないでしょうか?
以前試打したブルーモンスターは、『つかまえ顔』で、フッカーである私はちょっと気になるところがあったのですが、このドライバーにはそれがありませんでした。
ただ、人によっては『つかまえ顔』のほうがいい・・・。ということもあるのではないでしょうか?
今は多くのメーカーが、私たちゴルファーの幅広いニーズに対応してくれています。

『操作性』という点では、ほぼ真っ直ぐに飛んでいって『中立的』に感じたのですが、フッカーである私はドロー系のほうが自然に感じられました。
もちろん、フェードボールも打ちやすいです。
大きく曲げるのは苦手なドライバーだと思いますが、『曲がりにくさ』『直進性』ということで考えてみると、このドライバーよりも高いドライバーはたくさんあると思います。
大らかさがありますが、『曲げにくい』というほどでありませんでした。
できれば、あまり細工をせずに、自分の球筋で勝負していきたいドライバーです。

久しぶりにWaowwに出会って、かなりテンションが上がったまま夢中で打ち続け、気がつけばかなり時間が経っていました。
ふと我に返り、2階で練習している、このドライバーの持ち主である友人に返しに行きました。
ずいぶんと楽しませてもらい、今日は寒かったので、お礼の意味も込めて、ホットの缶コーヒーをプレゼントさせてもらいました。

友人に手渡し、彼は早速このドライバーで打ち始めました。
彼の楽しそうな顔を見て、私は嬉しくてたまりませんでした。
2年前に、このWaowwに出会い、凄いな・・・。と思い、何人かの友人に勧めたのですが、彼もその一人でした。
先ほども書きましたが、本当はArchシャフトも一緒に買って、ヘッドに付けたかったのだそうで、ずっとお金を貯めていたそうなのですが、なかなか貯まらずヘッドだけ先に買って、メインで使っているドライバーのヘッドを抜いて使うことにしたのだそうです。
彼曰く、明らかに飛距離が伸びたのだそうです。
彼とは時々一緒にラウンドをするのですが、そういえばボールが以前よりも前に行っていることが多くなったような気がします。
強振してもいいですが、それほど強振しなくても飛ばしていけるのが魅力です。

私たちゴルファーにとって『喜び』は色々とありますが、その中のひとつに『いいクラブに出会う』ということがあります。
いいクラブに出会うことは、ゴルフの質を高められますし、何よりゴルフが楽しくなります。
しかし、いいクラブが必ずしも全てのゴルファーの目に触れるわけではありません。
いいクラブでありながら、認知度が高くなく、消えていった名器もたくさんあります。
このWaowwはいいドライバーなので、全国で試打会を開催して欲しいです。
生産が追いつかないほどの注文が殺到したということで、ユーザーの数は増え、例え使っていなくても、このWaowwは知っているという方も多くなっていると思います。
試打したくてもできないという方も多いと思いますし、もっと認知度を高めていく必要があるのではないでしょうか?
TVや雑誌などで宣伝するのもいいですし、もっといいのが実際に試すことのできる試打会や試打クラブのレンタルです。
そういったことをメーカーには検討して欲しいです。

このクラブの持ち主である友人は、これまで他のメーカー一筋で、クラブだけでなく、キャディバッグやウェアなども、そのブランドで統一していました。
しかし、今はドライバーだけが違うメーカーであるWaowwになっています。
当然、ヘッドカバーもWaowwです。
いずれArchシャフトにしたいと考えているようですが、今がとてもいいパフォーマンスを発揮しているので、しばらくはこのままでもいいんじゃないかな?と私は思っています。

初めてWaowwを試打したのも寒い時期でしたが、このブラックモンスターを試打した今日も、風が冷たく寒い日でした。
吐く息も白く、耳も冷たかったのですが、このドライバーのおかげで、ホットな気分で過ごすことができました。
私はいいクラブに出会うと、すぐに友人たちに勧めたくなるのですが、友人たちがそのクラブに興味を持ったり、実際に試打したり購入して喜ぶ顔を見るのが何よりも嬉しいです。
彼らの喜ぶ顔を見るのが、ゴルフクラブを試打する原動力の一部になっているといっても過言ではありません。
とはいっても、私も今のゴルフ事情や最新クラブに疎く、友人たちから教えてもらうことも多いので、『持ちつ持たれつ』といったところもあるのですが・・・。
この記事を書き終えて、これから日課である素振りをしますが、今日の素振りのテーマは、このWaowwで決まりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2017年12月17日
Waoww ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Waoww ドライバー です。

シャフトは Arch です。
ロフトは10度、クラブ長さは46.25インチ、クラブ総重量は303gです。

初めて手にした、Waowwという名のドライバーです。
これがメーカー名なのか、それともモデル名なのか分かりませんが、とてもインパクトのある名前です。
このまま『ワオー』と発音するので良いのでしょうか?
とても珍しいですが、クラブ自体はとてもいい雰囲気があります。
ひょっとして海外メーカーなのかな?と思いましたが、この独特の丁寧さ・綺麗さから、おそらく日本のメーカーだろう・・・。と思いました。
よく見ると、ヒール側に『MADE IN JAPAN』の文字があったので、やはり日本のメーカーなのだということが分かりました。
いわゆる『地クラブメーカー』ということでいいのだと思うのですが、老舗メーカーなのでしょうか?それとも新興メーカーなのでしょうか?
これまで色々なクラブに出会ってきましたが、まだまだ知らないメーカーがたくさんあるな・・・。と思いました。

シャローというよりは、適度な厚みもあって、全体が丸みを帯びています。
こうして見ていたら、私の中の『アンテナ』がピンと反応しました。
イメージでいえば、ゲゲゲの鬼太郎が妖怪に出会った時に髪の毛がピンと立つ感じといったらいいでしょうか?
実際に髪の毛が立つということではないのですが、それくらいはっきりと伝わってくるものがありました。
それは、これまでたくさんのゴルフクラブに出会ってきた経験からくるのかもしれません。
これはいいドライバーだぞ・・・。と、伝えてきました。
美しいブルーが目立っていますが、それ以外の『クラブの本質』のようなものが優れているように感じました。
ピンピンと伝わってくるものがありました。

トゥ側(フェース寄り)

トゥ側(バックフェース寄り)

ヒール側(フェース寄り)

ヒール側(バックフェース寄り)
ヘッドには4つのウェイトが配置されていました。
他のメーカーのドライバーと比べると、それほど大きくないウェイトですが、しっかりとした存在感を放っていました。
専用の工具を使えば簡単に交換できそうです。
色々な重さが用意されているのでしょうか?

これは数字の『3』なのかな?と思いましたが、おそらくアルファベットの『w』なのだろうと思いました。


フェース面のデザインが変わっていました。
シンプルなタイプでなく、とても個性的で美しいです。
フェース面のデザインにも、決して力を抜いていません。
マルマンのマジェスティを思い出しました。
全体的な雰囲気だけでなく、フェース面の印象でも、そのクラブがチープに感じられるか、逆に高級感を醸し出しているかが分かれますが、このドライバーは後者でした。
すごく綺麗で丁寧な造りで、最終仕上げも確かな印象を受けました。
フェース面にも『Waoww』の文字がありました。
遊び心満載です。

セミディープ形状といっていいでしょうか?
昔のクラブからすると、決してディープという感じではないのですが、今はシャローが圧倒的に多いので、それらと比べると多少ディープな感じがします。
とはいっても、『バリバリのディープ』というほどでもないので、セミディープが一番合っているような気がします。
やや立体的なヘッドです。
今は『シャロー全盛時代』といっていいと思いますし、『円盤』のような形をずっと見てきたせいか、この形状がとても新鮮に見えました。
丸みがあって、膨らんでいる感じがします。
私の『嗅覚』がどんどん反応してきました。
いい匂いがプンプンしてきました。
打つ前から、このように感じたのは久し振りです。

美しい顔をしています。
この美しいブルーが鮮やかですが、形状的にも好感がもてました。
少しフックフェースに見えましたが、特に気になるほどではありませんでした。
それは極端なフックフェースというほどでもないのと、ディープな印象があったからかもしれません。
同じフックフェースでも、シャロータイプではどうにもならないように感じることも多いのですが、ディープタイプだと、まだ何とかなりそう・・・。ということを、これまで経験から感じることがあります。
今はディープタイプが少ないですし、円盤のようなシャローのフックフェースが多いので、なかなかこのように感じることがないのですが・・・。

クラウンには、☆のような模様がありました。
これは視覚効果ということではなく、単なるデザインだと思うのですが、フェース面同様、遊び心があって面白いです。
ひょっとして、デザインが奇抜なだけのドライバーなのだろうか?と一瞬思ったのですが、全体から伝わってくる圧倒的な雰囲気から、それはないだろう・・・。と思いました。
クラウンにも『Waoww』の文字がありました。
ソール・フェース面・クラウンと、3つの場所に『Waoww』と記されていました。
おそらく、これはモデル名ではなく、メーカー名なのだろう・・・。と思いました。

素振りをしてみると、とてもいい感じでした。
46.25インチという長さは私にとって、かなりの長尺になってしまい、その長さを持て余すことも多かったのですが、今日はそれがありませんでした。
少し短く持ってタイミング重視で振っていくこともあったのですが、今日はこのまま振っていくことができました。
遅れることなく、しっかりとついてきてくれました。
全体的な重量としては、やや軽めな感じなのですが、頼りなさのようなものは全くありませんでした。
といっても、ガチガチに硬いハードなタイプでもありませんでした。
振りやすくて、反応が速いシャフトだという印象をもちました。

ボールを前にして構えてみると、まずまず・・・。普通です。
構えたときにクラウンの模様が見えましたが、邪魔ではありません。
少しフェースが被っているように見えたのですが、苦手意識のようなものは芽生えませんでした。
今流行りのフックフェースだと思いましたが、この『被り具合』に好感を持たれる方も多いのではないでしょうか?
ドローのイメージが出しやすいです。
適度な『絶壁感』がいいな・・・。と思いました。
フェース面の見え具合が絶妙です。
このドライバーのロフトは10度ということなのですが、適度な絶壁感があって、とてもいい感じです。
以前も書きましたが、私はドライバーなどのような重心深度のあるクラブは、構えたときに絶壁感があったほうが、いいイメージが出しやすいです。
このドライバーはそれがとてもいいです。
昔から、多くのドライバーが『表示ロフト』と『リアルロフト』の二種類が混在していて、表示されている数字には見えず、違和感をおぼえることもあったのですが、このドライバーにはそれがありませんでした。
10度らしい構え感だな・・・。と思いました。
ロフトが寝て、もっとフェース面が見えたほうがいい・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった方には、このドライバーのロフトは立って見えるかもしれません。
高弾道をイメージしづらいかもしれません。
人によって好みや感じ方はいろいろあると思いますが、私はこのドライバーの構え感は好感がもてました。
フックフェースがきつくないですし、フェースの見え方もいいな・・・。と思いました。
フェースが被って見えると、私はアドレスを少し変えることも多いのですが、今日はそのまま打っていこうという思いになれました。
今日は寒さが厳しい一日でしたが、この美しいブルーが光を反射して温かみを醸し出していました。
私はどちらかというと『艶消しタイプ』のクラウンが好きなのですが、この美しいブルーはまた別物だな・・・。と思いながら、見とれてしまっていました。
まだ球を打つ前なのに、既にこのクラブに惚れてしまったのかもしれません。
このブルーもいいけど、もしブラックがあれば、是非そちらも見てみたいな・・・。と思いました。
リラックスし、集中力が高まってきました。
試打を開始しました。

一球目から、この凄まじい飛距離性能に驚かされました。
かなりポテンシャルの高いドライバーです。
最初見たときは『デザイン重視』で基本性能などは二の次なのかな?と思うところもあったのですが、全く違いました。
デザインは確かに優れていますが、明らかに『性能重視』で開発されたドライバーであることは間違いありません。
昔から多くのドライバーが、そのドライバーの特長やシステムなどを英語で表記していて、それがいかに素晴らしいかということを謳っていましたが、このドライバーにはそういったものは全く見られません。
『Waoww』の文字が目立つだけです。
遊び心を忘れていません。
性能に自信があるからこそ、敢えて色々なことを表記していないのではないでしょうか?
この飛びは凄いです。
『ピカイチの飛び』といっていいでしょうか?
弾道が高く、とても力強いです。
初速の速さがハンパなく、グーンと伸びていって、なかなか落ちてきません。
そのまま一気に突き進む感じです。
『シャロー』『セミディープ』の違いはありますが、このように感じたのは、数年前に出会ったモンスタードライバー『グランプリ GP プラチナ』以来ではないかな?と思いました。
あのモンスタードライバーを初めて試打したときは強烈な印象が残りましたが、それと同じような弾道の力強さがありました。
打つ前から何とも言えない、いい雰囲気がありましたが、正直飛距離はそれほど期待していませんでした。
しかし、強烈な飛距離性能をもっていました。
今は『ゴチャゴチャ』した感じのドライバーも少なくないですし、それらと比べると、このドライバーはウェイトが4つあるものの、比較的シンプルなデザインです。
ネックには調整機能も搭載されていませんが、この飛びの凄さは本物です。
このシンプルで美しいドライバーのどこに、この飛びの凄さが秘められているのでしょうか?
かなり飛びに長けているので、高反発なのかな?と思いましたが、ルール適合モデルということでした。

『打感』も好感がもてました。
しっかりしているのですが、硬くなくいい感じでした。
インパクトがボヤけていなくて、はっきりと感じとることができました。
弾きがとてもいいのですが、ほんの一瞬『くっつく感覚』を味わうことができました。
一瞬くっついて、それからグッと押せる感じです。
これまでたくさん経験を積んできていて、このように感じられるドライバーは間違いなくいいです。
こういったクラブにはなかなか出会えていないのですが、そのごく少数のドライバーはどれも優れたものばかりでした。
弾道を目で追わなくても、この打感を感じているだけで、いい弾道を放っていけているのが感覚的に分かります。
『肌が教えてくれる弾道』といったらいいでしょうか?
『皮膚感覚』で伝わってくるものがありました。
ブルーが印象的ですが、打感は『クール』ではなく、『ホット』でした。
『ノっていける』打感です。

『音』も良いです。
こもった感じの音ではなく、はっきりとしていますが、大きすぎず高すぎず、爽快感がありました。
私はいくら飛んでも、音が良くなければ魅力を感じないですし、打ちたくないですが、このドライバーの音は好感がもてました。
しっかりとしたインパクトを迎えられ、気持ち良く振り抜いていくことができたので、さらなる飛びにつながったような気がします。
音はとても大切です。

『球のあがりやすさ』という点では、打つ前に予想していたよりは、ずっとあがりやすくて、いい意味での意外性がありました。
構えたときはもうちょっと低く、ややライナー系に近い感じを予想していたのですが、実際は違いました。
予想以上に弾道が高く、なかなか落ちてきません。
一球目から、すごくいい感じのハイドローボールを打たせてくれました。
ロフトが10度ということもあるのかもしれませんが、打ち出しからしっかりとした高さを出してくことができました。
ディープなタイプではありますが、それほど『低スピン』という感じはしませんでした。
ある程度スピンも効いているように感じました。
何年か前に流行った海外メーカーの低スピン系のドライバーのようなタイプではないのは明らかでした。
見た目以上にハードルが高くなく、親しみやすい性質をもっていると思います。
タフな印象はありませんでした。
私はドライバーでは、『ライナー系』の弾道を好むのですが、このドライバーのもつ『強烈な中高弾道』も好感がもてました。
ただ高いだけで力の無い弾道だと全く魅力を感じませんが、この力強く高さのある弾道は頼もしいですし、武器になるな・・・。と思いました。
どこか分かりませんが、日本の優れたメーカーが、私たち『日本人ゴルファーに合った飛び』を熟知して開発されたのではないでしょうか?
輸入物もいいですが、改めて『メイドインジャパン』の良さを実感しました。
『自前の良さ』といったらいいでしょうか?
ややディープなタイプですし、どちらかといえばヒッター向けのドライバーに感じたのですが、そのハードルは全く高くなく、むしろ多くの方に合いやすいのではないかな?と思いました。
日頃、シャローなタイプを使っておられる方も敬遠されず、まずは試してみられるのがいいのではないでしょうか?
試打したクラブは10度ということですが、他のロフトも用意されているのであれば、さらに幅広い層に受け入れられるのは間違いありません。

『安定性』も高いです。
今のドライバーの中では明らかにディープなほうですが、シビアさは全く感じませんでした。
それは『左右の幅』でもそうですし、『上下の幅』も広いと感じました。
これはディープタイプの長所といえるように思います。
『フェースの上下』を使っていけます。
結構『下目』に打ってもしっかりあがってくれましたし、球があがりきらずドロップすることにはなりにくいので、緩やかな印象をもちました。
フェース中央付近を広く使っていけるドライバーだと思いました。
球のつかまりが良く、それもこのドライバーの長所なのは間違いありません。
私はフッカーなので、ここまでの球のつかまりは必要としないのですが、それでもこのつかまりの良さは明らかに武器になると思いました。
ああ、少し右にコスったかな?スライスしちゃうかな?と思っても実際は右に大きく曲がることはなく、かなり直線に近い感じで飛んでいきました。
シャロータイプと同等の大らかさもありました。
高い安定性がありますが、まるでワンパターンのように真っ直ぐ打つタイプのドライバーではなく、安定してドロー系の球が打ちやすいドライバーといっていいように思います。
それくらい、球のつかまりがいいです。
そのつかまりの良さでラインを出していき、方向性につなげられるような気がします。
人によって、イメージの出し方は色々あると思いますが、真っ直ぐやフェード系よりも、ドロー系のほうがイメージを出しやすいという方も多くいらっしゃると思います。
そういった方にも、かなり親しみやすいドライバーといえるのではないでしょうか?
イメージの出しやすさ・ラインの色の濃さは、そのまま高い安定性につながっていきます。

『操作性』という点では、球のつかまりがいいので、フック系のほうが自然でした。
この自然とドロー系になりやすいところも、大きな飛距離につながっているように思います。
コスリ球が出にくく、しっかりつかまってくれるので、インパクトでしっかりと力を伝えて行きやすい感じがしました。
『力の伝導率』といっていいでしょうか?
それがとても効率良く高いと感じました。
右にも曲げてみようと思い、かなりカットに打ってみたのですが、大きく右に曲げることは難しいと思いました。
少し右に曲がったかな?と思えるほどで収まってしまいました。

かなり情熱的で、ポテンシャルの高いドライバーです。
ブルーが特徴的ですが、クールなドライバーではなく、ホットなドライバーです。
打っていて、気持ちの昂ぶりを抑えることがなかなかできず、ずっとハイテンションのままでした。
今日の寒さを、このドライバーのおかげで忘れてしまっていました。

この飛びの凄さを目にし、発する言葉がWaoww(ワオ)なのかな?と思いました。
それがそのままクラブの名前かメーカーの名前か知りませんが、採用されているのではないでしょうか?
私ならば、『ウワッ、スゴイな』になるような気がしたのですが、それではクラブには使えないような気もしました。
こういったところを名前にできるのは凄いな・・・。と思いましたし、柔軟性とセンスの良さを感じました。
メーカーも、それだけ性能に自信を持っているということなのではないでしょうか?

このドライバーを造った人は凄いな・・・。天才ではないかな?と思いました。
設計した人も凄いですし、それをこうして形にした人も凄い才能と技術をもっていると思います。
外見では、それほどたくさんの工夫がされているようには見えないのですが、この飛びは確かです。
調整機能は付いていないので、そこに不満をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし調整機能は、あくまでも基本性能の確かさがあってこそ成り立つものではないでしょうか?
私はこれまで、調整機能は付いているけど、飛距離など基本性能に不満をもったドライバーに出会ってきました。
色々なクラブを試打していると、あまり魅力を感じなかったり、他のメーカーと同じような感じだな・・・。とか、前のモデルのほうが良かったな・・・。と思えることは正直少なくありません。
このメーカーは初めてなので、前のモデルと比べることはできませんが、強烈な印象を私に残してくれました。
全力で打つのではなく、少し力を余した状態で打っているのに、全力で打ったような飛びが凄いな・・・。と改めて実感しました。
飛距離性能は優れているのですが、それがごく一部の人にだけでなく、多くの方に合いやすいのも、このドライバーの魅力です。
決してハードヒッター専用ドライバーではありません。
日頃シャロータイプを好んで使っておられる方の中には、このドライバーの厚みを見て敬遠される方がいらっしゃるかもしれません。
しかし見た目以上に、このドライバーは易しくてハードルも低いので、多くの方に試していただきたいと思いました。

装着されているArchというシャフトも私は初めてだったのですが、相性はバッチリです。
色々なシャフトでも試してみたいですが、まずはこのシャフトを選択肢に入れるのもいいのではないかな?と思いました。
このシャフトもヘッドに負けないくらい、かなり高性能です。
贅沢な印象をもちました。

私はいいクラブに出会うと自分だけが楽しむのはもったいない、すぐ仲間たちに教えてあげたい・・・。と思ってしまうのですが、明日早速このドライバーを紹介してみよう・・・。と思いました。
彼らの驚き、また喜ぶ顔を想像するだけで楽しくなってきますし、このように思えたのもずいぶん久し振りのような気がします。
日頃の疲れを吹き飛ばす、強烈なドライバーでした。
このドライバーがとても良いので、もしラインアップされているのなら、FWやUTも試してみたいです。
今夜は、このドライバーのことが頭から離れずになかなか寝付けないだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。