A.F.D.
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2019年05月18日
A.F.D. SD-01+ ドライバー

今日は、この惚れ惚れするようなカッコいいゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは A.F.D. SD-01+ ドライバー です。

シャフトは CRAZY BLACK CB-50 です。
クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスは7.7、シャフト重量は68g、トルクは3.2、キックポイントは中調子 です。

シブくて、とてもカッコいいA.F.D.のドライバーです。
一目見て、思わず手に取ってしまいました。
A.F.D.のドライバーは久しぶりですし、なかなか手にすることが無いのですが、とてもいい印象が残っています。
このドライバーもそうですが、今のクラブのいいところは取り入れながらも、決して時代に流されないといいますか、残して欲しいところはきちんと残っている感じです。
ゴチャゴチャした感じのドライバーよりも、クラシカルな感じのシンプルなドライバーのほうが魅力的だ・・・。という方はたくさんいらっしゃると思いますが、このドライバーはまさにそのような方のためのクラブといえるのではないでしょうか?

A.F.D.といえば、この『Always Fine Distance』が有名です。
昔からブレないところに好感が持てます。

今時珍しいディープタイプのドライバーです。
全く無くなったわけではないですが、かなりの少数派です。
しかし他のメーカーでもディープタイプのドライバーを発売していますし、それだけニーズがあるのではないでしょうか?
シャロー感が強すぎるドライバーを敬遠される方もいらっしゃると思います。
この形状を見ると、何年か前に戻ったような気がしますが、こうして今でも出会えることがとても嬉しいです。

ヒール側

トゥ側
バックフェースにはヒール側とトゥ側にそれぞれひとつずつウェイトが配置されています。
数字が刻印されていないので重さは分かりませんが、専用の工具ではなく、六角レンチで簡単に取り外せそうです。
この2つのウェイトが目立っていますが、それ以外は特に見られず、シンプルで好感が持てます。
今のドライバーはどちらかというと『拡散型』といいますか、ヘッドの大きさや形状だけでなく、大きく見せる工夫がされているものが多いように思いますが、このドライバーは真逆の『収縮型』といったらいいでしょうか?
ヘッド全体が黒ということもあるのですが、引き締まって見えます。
今のハイテクドライバーも素晴らしいですが、私は昔からこのようなタイプに魅力を感じ、目にするとどうしても手に取ってみたくなります。

ネックは、やや短めですが、今のドライバーの中では普通といったところでしょうか?
ネックに調整システムは搭載されていないので、調整システムが必要だという方には魅力的ではないかもしれません。

フェース面はとてもシンプルで綺麗です。
見るからに柔らかそうな感じが伝わってきますし、弾きも良さそうです。
IP加工されているのでしょうか?
このフェース面を見ているだけで、『やる気モード』がどんどんあがっていきます。

かなり厚みのあるドライバーです。
今ではなかなか見られませんが、昔のドライバーはこのような形ばかりだったので、懐かしさがこみ上げてきます。
『易しい』『難しい』は別にして、やはり厚みのあるドライバーは美しいな・・・。と思いました。

引き締まった男前です。
かなりコンパクトに見えます。
顔の全体的な雰囲気もそうですし、特にトゥ側の感じから、記事には書いていないのですが、以前試打したことのある、CRAZY CRZ-460Dというドライバーを思い出しました。
CRAZY CRZ-460Dのヘッド体積は460だと聞いたのですが、それよりもかなり小さく見えたことをよく覚えています。
そんなちょっと前のことを、このドライバーに出会って思い出しました。

素振りをしてみると、『カスタムタイプ』ということもあって、結構しっかりしたスペックに仕上がっていて、タイミングもとりやすいです。
ヘッドは初めてですが、装着されているクレイジーのシャフトはこれまで何度も試打してきていますし、親近感がもてるので安心感もありました。
しっかり振っていってもブレにくいのでタイミングもとりやすいです。
ヘッドだけでも凄いのに、クレイジーのシャフトが挿してあるなんて、何て贅沢なドライバーなんだろう・・・。と思いながら素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみても、とても良いです。
顔として見ていたときよりも、こうしてボールと一緒に見たほうが、ヘッドが引き締まって見えました。
やはり『収縮タイプ』のドライバーだな・・・。と思いました。
惚れ惚れするような美顔で、目尻は下がりっぱなしです。
マニュアルタイプの構え感で、いいイメージが自然と頭の中を駆け巡ります。
投影面積の大きいシャロータイプのドライバーを好まれる方やフックフェースのドライバーを好まれる方には苦手意識が芽生えてしまうところがあるかもしれません。
好みが分かれるところだと思いますが、私は大好きです。
このドライバーで今から打てると思うだけで、とても幸せな気分になれました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトです。
フェース面を見たときから、柔らかそうだな・・・。と思っていたのですが、実際に打ってみると、さらに柔らかさが伝わってきました。
今は結構『ガツーン』とくる感じのものもありますが、このドライバーは違います。
一瞬、『吸い付くような』感じで、その後『強烈な弾き』がある・・・。といったらいいでしょうか?
体操で行う深呼吸の『吸って・・・吐いて・・・』というのを思い出させる打感です。
フェース面が仕事をしてくれました。

『音』は、おとなしめで良いです。
飛距離を出していくべきクラブであるドライバーでは、このような音がマッチしています。
インパクトが緩むこともなく、気持ちよく振り抜いていけます。
シャフトもしっかりしていますし、叩いていけるドライバーです。
ヘッドやシャフトだけでなく、プレイヤーのポテンシャルもしっかりと導き出してくれる音だな・・・。と思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中でも、明らかにタフです。
あがりやすいイージーなタイプではありません。
ヘッドの形状(ディープ)らしい、タフさがあります。
バックフェースに大きなウェイトが2つあるので、重心も深くなっているのかな?と思いましたが、それはあまり感じませんでした。
この2つのウェイトがないと、重心が前にきて、もっとハードになるのかもしれません。
一昔前のハードさをもったドライバーといっていいように思います。
ただ、もしいろいろな重さのウェイトが用意されていて交換できるのであれば、このタフさはもっと軽減されるのは間違いありません。

『安定性』も正直なタイプで、『曲がりにくさ』『直進性の高さ』で勝負するドライバーではないと思います。
フェース面のどこで打っても曲がりにくいというタイプではないので、『直線』ではなく『曲線』。
つまり、自分の持ち球で勝負していけるドライバーといっていいと思います。
オートマ性は感じなかったので、オートマチックタイプを好まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。

『飛距離性能』は優れていますが、これも好みがはっきり分かれると思います。
弾道が抑えられていて、高く上がりすぎないので、ロスが少なく効率よく飛ばしていけるタイプです。
フェースの弾きが良く、初速がかなり出ています。
弾道の力強さもありますが、『球の重さ』を感じさせてくれました。
高~くあがるハイスピンタイプで、風に弱い弾道ではなく、『浮揚力』よりも『推進力』で勝負していけるドライバーです。
明らかにヒッター向けのドライバーなので、敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。

『操作性』は、かなり優れています。
ヘッドもクセがないですし、シャフトも同様のタイプなので、左右へ打ち分けるのは簡単でした。
久しぶりに、このような扱いやすいドライバーに出会ったような気がします。
私はドロー系が自然な感じでしたが、フェードヒッターの方にもいい球筋を描きやすいのではないでしょうか?
今はクラブが『自動的に球をつかまえてくれる』タイプが多くなりましたが、このドライバーは違っていて、『スイングの中でつかまえていける』タイプで、私はそこにも惹かれました。

アイアンなどに比べ、ドライバーはヘッド体積が大きく、中が空洞で設計自由度が高いので、いろいろな工夫ができます。
なので、今は見た目とのギャップのあるドライバーも増えてきました。
難しそうに見えていたけど実は易しかったり、シャロータイプだけどしっかりしたスペックになっていたり・・・。と、実際に打ってみないと分からないことも多いです。
しかし、このドライバーの場合は『見た目通り』です。
カッコいいですが、ハードで骨太な感じの硬派なドライバーです。
このカッコ良さにマッチした『構えやすさ』『打感』『音』というフィーリング性能もあります。

幅広い層に合うように開発されたドライバーではなく、『一部のコアなファン』のためのドライバーといえますが、このドライバーがピタリと合う方には、たまらない魅力があるのではないでしょうか?
いい意味での『現代風ではない』といいますか『時代にマッチしていない』ところもあるような気もしますが、万人に合うクラブはどこにも無いですし、このようなタイプのドライバーへのニーズが今でも根強いのは事実だと思います。
幅広い層を攻めていないところが、地クラブの良さといえるのかもしれません。
易しさをウリにしたドライバ-ではないですが、打つ前から目で楽しむことができ、実際に打ってみると手や耳でも楽しむことができました。
また何度でも試打を楽しみたいですし、機会があればCRZ-460Dと打ち比べてみたいです。
かなり似ているところがあるように思います。
今日は、このドライバーに出会ったおかげで、楽しい気分で練習場を後にすることができました。
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2017年11月12日
A.F.D ST-508 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは A.F.D ST-508 ドライバー です。

シャフトは Speeder 757 Evolution IV です。
クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77g、トルクは3.1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は320gです。

久し振りに出会った、AFDのドライバーです。
これまで試打した数は多くないのですが、いい印象が残っています。
日本の地クラブメーカーらしい、高級感が漂っていて、美しさもあります。
ゴルフクラブは、まず目で楽しみたいと思っているので、いい目の保養ができました。
既に『やる気スイッチ』が入っていました。

平たいタイプのドライバーが多いなか、このドライバーには立体感があります。
少しずつ、こういうタイプも見かけるようになりましたが、まだまだ少数派です。
最新ドライバーではありますが、昔ながらの懐かしい感じもします。

ウェイトがひとつだけ配置されていました。
複数配置されているドライバーが多いので、ひとつだけというのはシンプルな感じがします。
専用の工具ではなく、普通の六角レンチさえあれば、簡単に取り外せそうです。
数字は刻印されていなかったので、何グラムなのかは分かりませんでした。
交換するタイプではないのかもしれません。

『Always Fine Distance』という、AFDの意味が記載されています。
この言葉のように『いつもファインディスタンス』であればいいのですが、私は打ち損じもするので、距離をロスすることも珍しくありません。
いつも『行き当たりばったり的』な『結果オーライゴルフ』で、実力に見合わないスコアが出ることも多いので、幸運なゴルファーだな・・・。といつも思います。
世界一幸運だと思っています。

ソールには溝がありました。
多くのメーカーで採用されていますが、メーカーによってもそれぞれ個性があるので興味深いところでもあります。
どの形状の溝がベストなのか分かりませんが、効果があるのは間違いないと思います。

ディープタイプのヘッドです。
シャロー系を好まれる方は親しみづらそうに感じられるかもしれません。
人それぞれ好みが分かれるところだと思いますが、私はディープ系のヘッドは昔から好きなので、この適度な厚みを見て、好感度があがりました。
今はシャローでもしっかりした物もありますし、ディープでも結構あがりやすい物もあるので、外見だけでは区別しづらいところもあります。
こういったところは、設計自由度が高くないアイアンやウェッジとは異なる特徴だと思います。

ネックは、やや短めでした。
調整機能は搭載されていませんでした。

いい顔をしています。
『日本的美顔』といったらいいでしょうか?
『和の美しさ』がありました。
『逃がし顔』というよりは『つかまえ顔』に見えました。
この顔を好まれる方は多いのではないでしょうか?

フェース面のデザインが珍しいです。
とても個性的ですが、弾きが良さそうですし、美しさがあります。
仕上げも丁寧で、雑な感じはしませんでした。
この何ともいえない美しさを見て、そして全体的な雰囲気などから、以前試打したことのある『Lutin』というドライバーを思い出しました。
似ているように感じました。

素振りをしてみても、いい感じです。
軽量級のドライバーを試打することが多いせいか、この適度な重さ・振り切りやすさを感じ、親しみがもてました。
タイミングもすぐに合いました。
この黒いスピーダーは、先日試打したヤマハのUTにも採用されていましたし、『Ⅳ』という数字があったので、ニューモデルなのだということが分かりました。
初期のスピーダーはかなり走るイメージが強かったのですが、今は多様化していて、色々なタイプが増えてきました。
結構堪えてくれる物もあります。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
構えやすいです。
大味な感じは全くなく、とてもコンパクトで、いいイメージが鮮明に浮かんできました。
そのイメージは決して濁ることはありませんでした。
構えたときにフェース面は見えましたが、見えすぎではないので、少し抑えていこう・・・。とか、細工をしたくなることもなく、そのまま打てばいいのだと感じました。
ディープタイプのドライバーですが、構えたときに『絶壁感』は感じなかったので、ライナー系というよりは、少し高めの弾道をイメージしました。
方向性へ不安はありませんでした。
それほど投影面積の大きさがあるモデルでもないですし、クラウンマークも無いので、少し物足りなく感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこういうシンプルなタイプが大好きです。
できればもう少し逃がすイメージが欲しいな・・・。と思ったのですが、それは私がフッカーだからなのかもしれません。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでした。
心地いいフィーリングです。
フェース面を見たときに感じていた柔らかさがありました。

『音』は静かです。
このドライバーの外観に合う、とても大人しい音です。
インパクトを邪魔されず、気持ち良く振っていくことができました。
自然に集中力も高まってきます。

『球のあがりやすさ』という点では、まずまずでした。
ディープなタイプですが、それほどタフな印象はありませんでした。
ヒッター向けのドライバーであることは間違いないですが、ハードルが高すぎるタイプではないと思いました。
球がドロップすることもなく、キャリーもしっかり稼ぐことができました。

『安定性』も、まずまずだと思いました。
決して『易しさ最優先』のドライバーではないですが、シビアさは感じませんでした。
バックフェースに配置されているウェイトがよく効いているのかもしれません。
私がフッカーということもあると思いますし、装着されているシャフトの特長も出ていると思うのですが、最初からフック系の球が出ました。
私は昔から左へのミスをすごく嫌うのですが、このドライバーは嫌な感じがしませんでした。
強いフックフェースの『不自然な』といいますか、愚直な感じのフックではなく、納得がいくといいますか、安心できるフックでした。
自分でいくらでも調整が利くフックボールでした。
『チーピン』はシャンクと同じように、一回でたら続けて出てしまうことも多いですが、このフックボールは悪い流れになりにくいように感じました。

『飛距離性能』は優れています。
フェースの弾きがとても良く、ボールが勢いよく飛び出していきました。
ある程度キャリーも稼げますが、球質がいいのでランも稼げそうです。
ポテンシャルの高さを感じました。

『操作性』は良いです。
私にはフック系のほうが明らかに易しい感じがしましたが、右に曲げることも簡単にできました。
こういったところはシャロー系には無い、ディープ系の良さといえるのかもしれません。
『小回りが利く』といったらいいでしょうか?
昔からこのようなドライバーはたくさんありましたし、そこに魅力を感じておられた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今はあまりにも曲がりにくい・直進性が高すぎるドライバーが多くなったのかもしれませんが、このドライバーは昔のドライバーのように『曲げやすい性格』をもっていると思いました。
インテンショナルなショットで遊ぶのが好きな私はとても楽しめました。

色々なドライバーを試打していると、このドライバーは、出だしはいいけど、途中からおじぎをしてしまうな・・・。とか、球が軽いな・・・。意思が伝わりづらいな・・・。などとマイナスのことを感じてしまうこともあるのですが、このドライバーにはそういったことを感じませんでした。
重厚な雰囲気のあるドライバーですが、それが球質にも表れていたように思います。

ゴチャゴチャした感じはなく、シンプルですが、かといって必要な機能はきちんと持ち合わせているように思いますし、ドライバー好きの方には、是非試していただきたいと思いました。
『易しさ最優先』のドライバーではないですし、ビギナーから上級者まで・・・。という幅広い層を狙ったモデルでないのは明らかです。
しかし、こういったところに魅力を感じられる方も多いのではないでしょうか?

何と言っていいのか分かりませんが、同じ飛びにも、『派手な飛び』と『大人しめの飛び』があるように思うことがあります、
どちらがいいというものでもないですし、それぞれ好みが分かれるように思うのですが、このドライバーは『大人しめの飛び』という印象をもちました。
派手は飛びに劣っているという意味ではなく、『縦の誤差が小さい飛び』といったらいいでしょうか?
『安定した飛び』といっていいのかもしれません。
そんな印象を、このドライバーにはもちました。
『打ち損じ』が小さいように感じました。

ドライバーを試打していて、期待外れだったな・・・。あまり良くないな・・・。と思うことは、正直あります。
そういったときは予定よりも早く試打を切り上げることもあるのですが、今日は予定よりも長い時間試打を楽しみました。
少しつかまりが良すぎるかな・・・。と思うところはありましたが、装着されているシャフトとの相性も決して悪くないと思いましたし、他のシャフトでも試してみたいと思いました。
大手有名メーカーのドライバーもいいですが、地クラブメーカーのドライバーもいいな・・・。と改めて実感しました。
爽やかな気分で練習場を後にすることができました。