フォーティーン
2023年06月12日
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フォーティーン TK-40 FORGED ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TK-40 FORGED ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO TS-114wス です。
ロフトは57度、クラブ長さは34.75インチ、バランスはC8、クラブ総重量は463gです。

独特な雰囲気をもったウェッジです。
最近はなかなか見かけませんが、昔は結構見られました。
こういう形状は、私の中で『大口』タイプといって、カエルが大きな口を開けて構えているように見えます。

ソールにはFORGEDの文字があります。
FORGEDは普通なのですが、この文字を見て、私は一瞬、PROCEEDのクラブなのかな?と思いました。
字体が似ているからです。

かなり個性的な形状ですが、質感は決して悪くありません。


彫りはかなり深く、最大級といっていいと思います。
これ以上は深くできないのではないでしょうか?
彫りは深くても、ゴチャゴチャしていなくて、すっきりしているところに好感が持てます。

トップラインの厚みは標準的です。

この角度から見ても、かなり特殊な形をしているのが分かります。
特殊というよりは、『希少』といったほうがいいかもしれません。
今のクラブの中では間違いなく、『少数派』になりますが、ゴルフクラブは『数』で勝負するものではなく、あくまでも『質と性能』で勝負するものです。
なので、珍しくても劣っているとは思わないですし、むしろ『突破口』になることもあると、私はこれまでの経験から強く感じています。
大切なのは『個性』です。
個性が常に時代を創ってきました。

ソール幅は標準的ですが、かなり変わっています。

この独特なソール形状は、他では見られません。
『唯一無二』といっていいでのではないでしょうか?
ソールは平らに近く、微妙に削られていることによって、抜けが良くなる・・・。というイメージとは完全にかけ離れています。
平らによるメリットもありますが、このウェッジはそれを完全否定しているようです。
私はソールを見て、『接地』のイメージをするのですが、このウェッジはこれまでと違って、『車輪』をイメージしました。
『コロ(キャスター)』を転がしながら運ぶようなイメージ・・・。といったら伝わりやすいでしょうか?
接地面積は小さいかもしれませんが、これだけ丸っこいソールだと、様々な『接地パターン』が使えそうです。

ソール全体がそうなので当然ですが、リーディングエッジもかなり丸くて、これなら『刺さる』イメージは湧いてきません。
ウェッジは刺さるから苦手だ・・・。という方も少なからずいらっしゃると思いますが、この形状だと、親近感をもたれる方が多いのではないでしょうか?

トレーリングエッジも丸みを帯びていて、全体的な印象から、『万能』という言葉が浮かんできました。

ネックの長さは標準的ですが、かなりのグースであることが分かります。
ホーゼルに『FOURTEEN』という文字があったので、フォーティーンのクラブだということが分かり、意外でした。
フォーティーンのイメージではなかったからです。
しかし今は各メーカー、様々なタイプのクラブを発表していますし、私たちエンドユーザーもクラブの好みが幅広いので、当然のことだと思います。
ルール内でのクラブ開発も大切ですが、時にはルールを無視した画期的なクラブが登場して欲しいと常に願っています。
それが進化につながり、新たなゴルフの楽しみへと変わっていくこともあるので・・・。

フェース面にミーリングは見られませんでしたが、指で触れてみると、結構ザラザラしています。
エッジもしっかり立っていて、チープさはありません。

ただ、かなりのグースネックなので、苦手意識が芽生えてきました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
ウェッジに適したグリップですし、FOURTEENのロゴがカッコいいです。

ボールを前にして構えてみると、かなり難しく感じられました。
成功のイメージが全く浮かんできません。
過去に、このような強いグースネックウェッジを試打したことがありますが、経験値も低く、未だに克服できていません。
昔の私なら、そのままスルーしてしまうところですが、今は違います。
たとえ苦手でも、『勇気をもって』というと大げさかもしれませんが、真正面から向き合うことができるようになりました。
それは昔から私のブログを読んでくださっている方からのメッセージによるものです。
たとえ失敗しても、いい結果でなくても、いいじゃないか・・・。それを正直に読者の方にお伝えしよう・・・。
良い結果だけでなく、良くない結果も大切なのではないか?ということに気づくことができました。
試打して、自分が感じたことをそのままストレートに表現しよう・・・。というのが、今の私の考えです。

フェースを開いてみても、やはり違和感だらけで、どのように打っていいのか分かりません。
呼吸も浅く、心が落ち着きません。
頭の中がモヤモヤして、目が回りそうです。
試打を開始しました

最初はやはりミスしてしまいました。
これだけグースが強いと、おそらくダフるだろう・・・。と予想していたのですが、その通りで、ソールはボールのかなり手前を叩いてしまいました。
しかし丸いソールが功を奏したのか、そのままスーッと滑ってくれ、ボールにコンタクトしてくれました。
私が思う、ウェッジでのアプローチ上手の方は、ダフりを上手く活用しています。
ダフりはミスではなく、正しい方法だと理解できれば、アプローチ技術が格段にアップするのは間違いありません。
ダフらせることで良い結果が得られることを私はたくさん練習して学びました。
だからウェッジはソール形状が大切で、大きなカギを握っているのです。
必ずしもボールをクリアに捉える必要は無いですね。
しかし、今回のダフりは想定外のミスです。
このミスはクラブではなく、明らかに私に原因があります。
構えたときに『苦手だ。失敗しそうだな・・・。』と思ってしまったことが大きな要因です。
打つ前から失敗を考えているようでは、既に勝負ありです。
明らかに私のメンタルの弱さと技術の未熟さからくるミスだということが分かりました。
たとえ苦手なタイプであっても、それを克服できるようにならなければなりません。
そういった意味でも、私はまだまだ未熟なゴルファーです。

『打感』は、なかなかいい感じです、
この独特な形状から、イメージしづらいところがあったのですが、予想よりも良い打感で好感を持ちました。
ソフトな打感でありながら、ボヤけたところはなく、ボールの質感を感じ取ることができます。

『スピン性能』も、いい感じで、よく止まってくれました。
このグースネックを使いこなせる方には、かなり頼もしいウェッジといえるのではないでしょうか?

かなりグースが強いので、私は大きくダフるばかりで、なかなかこのウェッジの良さを体感できません。
ダフるのを気にしすぎれば、今度はトップが出てしまいます。
しかし、このウェッジのソールは、かなりゴルファーに勇気を与えてくれるのではないでしょうか?
『刺さりゼロ』ウェッジといっていいと思います。
アプローチはフェース面よりはソールに意識をもっていくべきだと思いますが、このウェッジは『ソールをそのまま転がす』イメージがピッタリだと感じました。
このソール形状のままで、ストレートネックだったら、どのような結果が得られるのだろう・・・?と興味が湧いてきました。

『安定性』は高く、キャビティの恩恵を受けることができます。
シビアさは全く感じません。

ダフりやトップを繰り返してしまったので、なかなか距離感を出せなかったのですが、クラブ自体は優秀だと思います。
あくまでも私の対応能力の低さがミスの要因です。

キャビティタイプで、やや大きめのウェッジなので、オートマ系に見えなくもないですが、実際はソールが、これ以上ないほど仕事をしてくれるので、懐の深いウェッジだと思います。
試打後の感想

このウェッジの特徴は『ソール』と『グースネック』です。
これがピッタリと合致する方には、かなり頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?

打感など、フィーリングも良くて、チープさはありません。

昔から、このような強いグースネックウェッジはたくさんあり、それらの多くは名器として語り継がれてきました。
真っ直ぐなネックをわざわざ、ガチョウの首のように曲げるということはそれだけ手間が掛かっていることですし、どうすればいいかと考え抜いた先人の知恵です。
最近はなかなか見られない形状ではありますが、このようなウェッジを待ち焦がれていた・・・。という方は多いのではないでしょうか?
私は技量不足で対応できませんが、実際に使ってみれば、意外といい・・・。というよりは、むしろ最高!!!という方もいらっしゃると思います。
大切なのは、様々な特徴をもったクラブを実際に試してみて、それらの中から、自分の相棒を選んでいく・・・。ということではないでしょうか?
昔はそういったことができませんでしたが、今は簡単にできる時代です。

久しぶりに、このようなウェッジに出会い、ある意味新鮮でしたし、私の技量不足を再認識しました。
もっと色々なクラブに対応できるようにならなければなりません。
私の友人は、このようなグースネックはもちろん、レディースクラブやジュニア用・シニア用クラブも上手に打ちこなすので、凄いな・・・。と、いつも感心しています。

このウェッジを打ちこなすことはできませんでしたが、これからのフォーティーンにも期待していきたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
距離感・・・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年03月28日
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フォーティーン TB-7 FORGED アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TB-7 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは FS-90i です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはS です。

フォーティーンのカッコいいアイアンです。
以前、TB-5というアイアンを試打しましたが、このアイアンはその姉妹モデルであることは明白です。
デザインが全く一緒です。
TB-5よりも少し小ぶりな印象もありますが、これは実際に見比べてみないと分かりません。

キャビティタイプでありながら、普通のキャビティとはちょっと変わったデザインです。
フォーティーンのアイアンには、タングステンを組み込むような『複合素材』ではなく、ワンピース構造のイメージが強いのですが、このアイアンもそんな感じがします。

彫りの深さはしっかりあります。
通常のキャビティはどちらかというと『左右』に凹みを持たせていますが、このクラブは『上下』です。
私のこれまでの経験上、横の数ミリよりも縦の数ミリのほうが弾道に与える影響は大きいです。
この角度からだと、重心がかなりソール側に集まっているように見えます。

トップラインの厚さは標準的です。

ネックの長さも標準的で、この角度から見ても、ストレートネックなのが分かります。

ソール幅は、やや狭いです。
もちろん昔のアイアンも含めるとノーマルになるのですが、今はワイドタイプが多いので、それらと比べると明らかに狭くなっています。
最近は少しずつ、このようなソール幅が見られるようになってきましたが、これも流行なのでしょうか?
私はワイド過ぎると難しく感じることがあるのですが、このアイアンだとそれがありません。
こうして見るまではもっとワイドなソールを予想していましたが、違いました。


ソール全体は微妙に丸みを帯びています。
リーディングエッジは少し、トレーリングエッジの削りは大きいです。

フェース面にミーリングは無く、シンプルです。
シンプルなフェース面のアイアンはたくさんありますが、中には未使用モデルであっても仕上げが雑でチープに見えてしまうアイアンもあります。
しかしフォーティーンのアイアンにはそれがありません。
むしろ、とても綺麗で好感がもてます。

このフォーティーンオリジナルグリップはお馴染みです。
フォーティーンのロゴが無くても、フォーティーンだと分かるくらい浸透しています。
ソフトなフィーリングでアイアンに適したグリップです。

やや軽量感がありますが、全体的にしっかりしていて、頼りなさは感じません。
アイアンは重力に引かれて『トップから下ろす(落ちる)』イメージが欲しいので、できればもうちょっと重量があったほうが易しい感じがしますが、こればかりは好みなので仕方ありません。

ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
この顔の良さも、いい意味で意外でした。
先日試打したTB-5よりも、明らかにこちらのほうが好きです。
TB-5は大顔な印象がありましたが、このアイアンはキュッとしまっていて、かなりの男前です。
人間の顔でいえば、『目鼻立ちがくっきりしている』といったらいいでしょうか?
あるべき場所にバランス良く配置されているような、顔の良さと精悍さがあり、一気にテンションが上がっていきました。
ヘッドの質感も良く、柔らかそうな雰囲気があります。
リーディングエッジやトップラインの見え方も良く、私の目尻は下がりっぱなしです。
スコアラインの数も13本で、7番アイアンではバランス良く、最適な数だと思います。
アイアンを試打するとき、構えてみて、「まぁ、こんな感じだな・・・。ぼちぼちだな・・・。」と思うことはよくありますが、今日はそれがなく、すごく気分もいいです。
フォーティーンのアイアンは昔から優れたものが多いですが、この顔の良さはフォーティーンのトップ3に入るのではないでしょうか?(とはいっても、あとの2つが思い浮かばないのですが・・・)
試打を開始しました

『打感』はいい感じです。
ソフトで、『球持ち感』もあります。
極上というわけではありませんが、平均点以上はある打感です。

『球のあがりやすさ』という点では、普通のキャビティらしい性能で、特別あがりやすくなっているという感じはしません。
ただワンピースタイプらしい自然な感じがして、好感が持てました。
中空タイプやウェイトが内部に組み込まれているものは、『見た感覚』と『実際に打った感覚』が異なることがあり、それが長所でもあり短所でもあります。
ウェイトはあくまでも『最終手段』といいますか、どうしても使わなければならないときに使うもの・・・。という認識をもっていました。
それは昔から『削り出し』に憧れていたというのもありますし、そのアイアンの素材を味わうには『単一素材』がベストだからです。
組み込む場所にもよりますが、ウェイトが組み込まれると重心が狂ったり、スイートスポットがズレてしまうことも普通にありますし、最近はトゥ側にズレていると感じることも多くなりましたが、このアイアンはセンター付近で安定していました。

『安定性』は高く、普通のノーマルキャビティと変わりません。
男前でカッコいいアイアンですが、気難しさのようなものは一切感じず、親しみやすさがあります。

『飛距離性能』は、なかなか優れていますが、今のアイアンでは『普通からやや飛び』といったところでしょうか?
飛距離に特化したアイアンではないですが、ある程度の飛びも欲しいし、飛びすぎも気になる・・・。という方には合いやすいのかもしれません。
キャリーもしっかり出せるアイアンです。

『操作性』は高く、左右どちらにも反応してくれました。
マッスルバックのような敏感さ・ハンドルの小ささは無いですが、バックフェース形状の寛容さと、小ぶりで男前な顔がもつ反応の良さが上手くミックスされているアイアンです。
グースで球を捕まえるのではなく、やや『逃がし顔』でありながら、小ぶりという長所を活かして自然につかまえていきたい方には合いやすいのではないでしょうか?
試打後の感想

アイアンに限らず、フォーティーンのクラブには『バランスの良さ』があります。
それはある一部分に偏っているというのではなく、全体的に調和がとれているということです。

飛びやあがりやすさ・安定性・操作性などもそうですし、振った感じやヘッドのバランスもそうです。

その中で一番強く印象に残ったのが『顔の良さ』です。
あまりにも美顔過ぎて、『フォーティーン顔』ではないような気もしたのですが、この精悍な顔つきと、『逃がすイメージ』が出しやすいところに魅力を感じました。

構えやすくて打感も良く、反応もいいので、打っていて楽しいです。
構えたときはマッスルバックを連想させる男前でありながら、実際に打ってみるとキャビティの易しさがあるという、『前と後ろ(フェース面とバックフェース)』の違いによる、いい意味でのギャップがありました。

ラージサイズを好まれる方。
グースネックを好まれる方。
ワイドソールでとにかく重心が低いアイアンを使いたいという方。
そういった方には合いづらいかもしれないですし、最近のアイアンでありながら、それほどハイテク感はなく、どちらかというとベーシックなタイプです。
ハイテクでなくベーシックだからこそ、感性を高めてくれ長く使っても飽きが来ないように感じます。
私の周りのフォーティーンを愛用している人が比較的長く使い続けることが多いように思いますが、それにはこういったことが関係しているのかもしれません。

フォーティーンのアイアンは昔から好きですが、今日その好感度がさらにアップしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
フォーティーン

2022年10月19日
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フォーティーン TB-5 FORGED アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TB-5 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは FS-90i スチールシャフト です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.5インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は407g です。

フォーティーンのニューアイアンです。
見るからに易しそうなキャビティで、シンプルなところが、フォーティーンらしく好感が持てます。

大きめのサイズで、オートマチック感を醸し出しています。


かなり彫りが深く、これ以上は削れないというほど削られていて、ポケキャビとは違う、シンプルなフルキャビティです。
海外メーカーによく見られる、いわゆる『ゴチャゴチャ系』ではなく、すっきりしていて好感が持てます。
複合資材が当たり前となっている昨今ですが、このような『ワンピース構造』のアイアンは『原点』といいますか、雑味のないクリアな感じがします。
素材の感触が楽しめるアイアンといったらいいでしょうか?
もちろん、単一素材ではなく、複合タイプの良さもあります。
コーヒーでいえば、単一素材がブラックコーヒーで、複合素材がカフェオレやウィンナーコーヒーといったところでしょうか?
人それぞれの好みであり、どちらがいいというものではありません。

トップラインは少し厚いですが、気になるほどではありません。

ソール幅も標準的ですが、ストレートやテーパーという形状ではなく、曲線のようになっています。
こうすることで、つかまるイメージをもたれる方は多いのではないでしょうか?

ネックは短めで、やや『頭でっかち』タイプです。
少しグースが利いているのが分かりました。

ソールには『FORGED』の文字があります。
大抵、ホーゼルに刻印されているのですが、この位置にあるのは珍しいです。
何か理由があるのでしょうか?

フェース面にミーリングはありません。
よく見る『スタンプ式』のスコアラインですが、同じスタンプ式でも綺麗なものと、そうでないものに分かれ、このアイアンは前者です。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
オリジナルのフォーティーンのロゴがとてもカッコいいです。

グリップエンドまで、このオリジナルマークがあるのもいいです。
一目でフォーティーンというのが分かりますし、これまで、フォーティーンのクラブには何度か助けられたことがあり、いい思い出もあるので、このマークを見ていると、ホッとします。

素振りをしてみると、軽量感はあるものの、それほど暴れる感じはしません。
タイミング重視で、少しコンパクトに振っていくことを心がけました。
軽量なので、どうしても大きくなりがち、そして手打ちになってしまいがちですが、そうならないようコンパクトでありながら、全身の筋肉(特に背中)を意識して振っていきました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
やや大顔に見えたので、トップラインが厚く見えたということはありますが、それ以外は特に気になるところはありません。
私は真っ直ぐなほうが好きですが、トップラインがカーブを描いているので、つかまるイメージを出しやすいという方は多いのではないでしょうか?
グースが少し利いていて、おまけにトップラインがカーブを描いているので、アイアン系の『つかまえ顔』といえますが、それほどクセが強くないので、苦手意識が芽生えることなく、普通に構えることができました。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
やや薄い感じではありますが、一瞬グッと乗ってくれました。

球はあがりやすく、ハードルの低さを感じますが、今はこのようなアイアンが多いので、そういった意味では普通といえるでしょうか?
球があがりやすくて易しいアイアンではありますが、ゴチャゴチャ系にありがちな不自然さは無いので、感覚が邪魔されないのがいいです。

『安定性』は高く、フルキャビティらしい易しさが存分に味わえます。
この易しさがあるからこそ、多少打感を犠牲にしても納得できるのかもしれません。

『飛距離性能』は普通です。
もちろん、ベーシックタイプよりは明らかに距離が出やすいのですが、今はこれくらいのアイアンが主流なので、特別秀でているとは思いません。
むしろ、これ以上飛んで欲しくない・・・。という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

『操作性』も普通といった感じで、安定性もありますが、左右に曲げるのも難しくありません。
基本はオートマ系でありながら、いざというときにはインテンショナルなショットも打てるアイアンといっていいように思います。
ラージサイズではありますが、球もきっちりつかまってくれ、右にフケるような球は出ませんでした。
試打後の感想

イージー系のアイアンでありながら、ゴチャゴチャしていなくてシンプルなところがフォーティーンらしいですし、好感が持てました。

試打する前と、実際に試打してみて印象が変わることはなかったのですが、それがまたいいです。
アイアンはドライバーと違い、性能は見た目に集約されていることが多いですが、最近のアイアンは必ずしもそうとは言い切れません。
見た目とのギャップのあるアイアンが増えてきました。

しかし、このアイアンは見た目通りで、ギャップの無さが個性といえます。

色々なパーツが組み合わさった、『複合タイプ』を好まれる方。
もっと大型で、グースの強いタイプが好きだという方。
軽量スチールが挿してありますが、もっと軽いカーボンシャフトを好まれる方。
アイアンもドライバー同様、とにかく飛距離を最優先にしたい方。
そういった方には多少合いづらいところがあるかもしれません。

イージー系でありながら、ベーシックタイプの良さも感じました。
ハイテク過ぎないので、プレイヤーの感性や経験を反映しやすいアイアンといえます。
各メーカー、中空やポケキャビに注力していく中、このようなシンプルなフルキャビティを発表してきたフォーティーンはさすがだな・・・。と思いました。

これからもフォーティーンには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
フォーティーン ツアーモデル キャディーバッグ CB0312
2022年07月31日
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フォーティーン DJ-5 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン DJ-5 ウェッジ


シャフトは N.S.PRO TS-114w です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、バランスはD3.5、クラブ総重量は469gです。

フォーティーンの新しいウェッジです。
現在は各メーカー、ウェッジ開発に力を注いでいますが、ウェッジブームの火付け役といえば、やはりフォーティーンではないでしょうか?
ノーメッキのMT-28は飛ぶように売れましたし、私も使っていたことがあります。
ボールの表面が削れてしまうほど強いスピンが掛かり、逆にコントロールするのが難しいと感じるほどのハイスピン性能をもっていました。
今はルールが変更されて角溝が禁止になっているので、同じようなウェッジには出会えなくなりましたが、それでもフォーティーンをはじめ、各メーカーハイレベルなウェッジを作り続けてくれています。
これまでウェッジはセットの物を使うのが主流でしたが、フォーティーンのMT-28の出現によって、ウェッジを単品で購入するきっかけとなりました。

小ぶりというタイプではなく、標準的な大きさです。
輪郭がはっきりしていてメリハリが利いている感じがします。
全体的な質感もいいです。
フォーティーンは日本メーカーでありながら、海外製が多いというイメージが強いのですが、このウェッジはどうなのでしょうか?
チープさは無く、綺麗な仕上がりです。


フルキャビティウェッジといったらいいでしょうか?
このキャビティ部分の大きさがフォーティーンらしい特徴です。
過去にも同じようなモデルを発売していますし、前のモデルのDJ-4と、どこが変わったのか、実際に見比べてみないと分からないほどそっくりです。
外見はそっくりでも、おそらく新たな技術が搭載されているのではないでしょうか?

トップラインはやや厚めですが、シャープな形状で、構えてもイメージはぼやけないだろうな・・・。と思いながら見ていました。

フォーティーンウェッジのトップラインといえば、やはり『テーパー』なので、おそらくこのモデルもそうなっているだろうと角度を変えて見たのですが、やはりそうなっていました。
こうすることで、適正な重心の高さが維持できているのだと思います。

ソール幅は標準的です。
最近は、やや細めのウェッジが増えてきたように思いますが、このウェッジはそれらとは違います。

ソールは全体的に緩やかに丸みを帯びていて、抜けが良さそうです。
リーディングエッジやトレーリングエッジも削られています。
バンスはそれほど膨れていません。

ネックの長さも標準的で、少しグースが利いているのが分かりました。

とても綺麗なフェース面です。
これはいいな・・・。と一目で感じました。
すごく気を遣って丁寧に作られているのが分かります。
フェース面にミーリングは無いのですが、指で触ってみても、結構ザラザラしていました。
メーカーによっては、『つるつる』したフィーリングのウェッジが今でもよく見られます。
その度に私は残念に思うのですが、このウェッジにはそれがありません。
すごく手間ひま掛かるところだと思いますし、ルールによる規制も厳しい部分ではありますが、唯一のボールとの接点なので、手を抜いて欲しくありません。
ハイスピンを連想させる、このフェース面はとてもいいです。
FF(フラットフェース)感といったらいいでしょうか?
フェース面が平らに感じられ、ボールに対して強くて高速なスピンを掛けてくれそうです。
ここの部分もメーカーによっては、少し丸くなっているものがあり、好感が持てませんが、このウェッジはとてもいい印象をもちました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングですごくいいです。
適度にしっとりしていて、距離感を出すために微妙なフィーリングが必要なウェッジやアイアンには適したグリップだと思います。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
いかにもイージー系的な外見でありながら、クセの無い構えやすい顔になっています。
少しグースが利いていますが、これくらいであれば全く問題ないですし、むしろこれくらいが今のウェッジのスタンダード顔といえるのかもしれません。
バックフェースのキャビティを見るとオートマチックタイプのウェッジだと分かるのですが、こうして構えてみると、マニュアルタイプのような構えやすさがあります。
逃がすイメージも出せましたし、真上にあげるロブ系も易しそうです。

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じでした。
ソール(バンス)が邪魔する感じがしません。
フェースを斜めに使うイメージも出せました。
試打を開始しました

打感はソフトで好感が持てました。
キャビティタイプのウェッジですが、ヒッティングエリアが適度な肉厚になっているのだと思います。
他のメーカーのキャビティタイプのウェッジとは違うフィーリングです。
薄いウェッジやアイアンのように、インパクトから『バン』と飛び出す感覚が無く、ゆっくり進んで行ってくれるような印象をもちました。

球も拾いやすく、自然な感じです。
ソールもよく滑ってくれ引っかかることが無いのですが、それはソール形状を見て、ある程度予想していました。
ウェッジの易しさはバックフェースの形状よりも、むしろソールの形状のほうが重要になってくるのですが、そういった点でも、このウェッジは合格です。

スピン性能は高く、ボールをよく止めてくれましたが、これは過去のモデルと大差ないような気がしますが、それはハイレベルをそのまま継承しているということです。
止まる感覚がデジャブのように蘇ってきました。

一言、とても易しいウェッジです。
キャビティの良さもありますし、クラブ全体の重さ、そしてヘッドが適度に利いているので、重力に任せてヘッドを落としていけるところが易しさをさらにアップさせています。
これが軽量タイプのウェッジだと、重さが足りないので、こちら側が手で操作する仕事がひとつ増えるのですが、このウェッジは重力と役割分担できるので、再現性アップにつながっているように感じました。

構えやすくて打感も良く、滑りも安定しているので、距離感も合いやすいです。
56度というロフトなので、58度よりもシビアさは軽減されているように感じます。
58度のウェッジで上手くいかないという方は、ひょっとしたら56度のほうが合っているかもしれないので、試してみられる価値はあると思います。

オートマチックタイプのウェッジですが、構えやすいので、いろいろと遊べそうだな・・・。と思っていました。
なかなかいい感じではあったのですが、どちらかといえばオートマチック性が勝つ感じで、フェースの開閉で距離や高さを変えていくことよりも、スクエアか少し開く感じでソールを滑らせていくのがいいようです。
試打後の感想

構えやすさと易しさが一番印象に残りました。
それとオートマチックタイプのウェッジによくある、『フェース面の安定性』も感じました。

フォーティーンのウェッジは競技志向の上級者の方がよく使っておられるイメージがありますが、このウェッジはそういった方々はもちろん、ビギナーの方にも親しみやすく幅広い層に対応しているウェッジです。
いくらイージーでも構えづらいウェッジを私は好みませんが、このウェッジは構えやすかったので、好感を持ちました。

試打しながら、前のモデルのDJ-4と、どこが違うんだろう?と思いながら探っていたのですが、よく分かりませんでした。
見比べてみて、そして打ち比べてみたら分かると思いますが、今日はこのDJ-5だけの試打で、前の記憶をたぐり寄せていったのですが、無理でした。

私はウェッジでいろいろな細工をしていきたいタイプなので、このウェッジはいいな・・・。と思いながらも、易しい反面、もう少し反応速度が速ければいいな・・・。と思うところが少しありました。
しかし、それは人によっては短所ではなく、長所になるのだと思います。

このウェッジを試打しながら、やはりフォーティーンは日本人ゴルファーのことをよく研究しているのが分かりました。
ウェッジに関して、私は『和のフォーティーン』『洋のボーケイ』というイメージをもっています。
それくらい、素晴らしい性能をもったウェッジだということです。
海外メーカーの人気も高いですが、日本のメーカーも決して負けていないレベルの高さを今日は再認識しました。

このウェッジは易しいので親しみやすく、打感もいいので、友人たちにも勧めてみようと思いました。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年09月27日
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フォーティーン DJ-4 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン DJ-4 ウェッジ


シャフトは N.S.PRO DS-91w です。
ロフトは50度、クラブ長さは35.25インチ、バランスはD1、クラブ総重量は441gです。

久しぶりに出会った、フォーティーンのウェッジです。
フォーティーンはウェッジだけでなく、ドライバーやFW・UT・アイアンも素晴らしいですが、やはりウェッジの印象が強いです。
角溝がOKの頃、私はMT-28というウェッジを使っていたことがあるので、親近感があります。
あの頃は『フォーティーンの一人勝ち』だったようで、しばらくは品薄状態が続きました。
フォーティーンのクラブは『易しくて高性能』というイメージをもっていて、上級者の方はもちろん、ビギナーの方まで幅広い層に人気があります。
フォーティーンは普通のフラットバックタイプのウェッジもありますが、このようにキャビティタイプのウェッジもラインアップされています。
今はキャビティタイプのウェッジも珍しくないですが、その先駆けとなったのがフォーティーンです。
フォーティーンがキャビティタイプのウェッジを発表してから、各メーカーが追随していったように思います。
このウェッジを見て、以前試打した フォーティーン D-030 ウェッジ を思い出しました。

キャビティタイプのウェッジでありながら、大きさは標準的です。
アイアンではキャビティタイプだと、ラージサイズが多くなりましたが、ウェッジではあまり見られません。
スイングアークの大きさとヘッドの大きさが関係しているように思います。
フルスイングする必要のないウェッジでは、ヘッドの『ラージサイズ化』は必要ないのかもしれません。
この独特な『トップラインの厚み』がいいですね。
フォーティーンのウェッジにはよく見られる形状です。

キャビティ部分も広く、深さもあります。
このキャビティの『分布』といいますか、場所は緻密な計算がされていて、決して適当に彫られているのではないと思います。

角度を変えて見ても、深さがじゅうぶんあることが分かります。
私はウェッジにキャビティ形状を求めていないですが、アイアン同様、ウェッジにもキャビティを求めておられる方には安心できる形状といえるのではないでしょうか?

トップラインの厚みもありますが、それが構えづらさにつながっていないのがいいです。

トップラインがテーパーになっているのも、フォーティーンらしいです。
今では他のメーカーでも普通に見られますが、フォーティーンが早くから取り入れていました。

50度のウェッジとしては、ソールは広めですが、それほど極端ではないですし、今はこれくらいが普通です。
これくらい広いほうが、ソールを滑らせるイメージが出しやすい方も多いのではないでしょうか?

ソール全体の形状は丸みが強調されているというよりは、平らに近い緩やかな丸みですが、リーディングエッジとトレーリングエッジには大きな削りが見られます。
こうして見る限り、ソールに異材などは組み込まれていないようですが、実際のところは分かりません。

ネックの長さは適度にあります。
ロングというほどではないですが、これくらいの長さがあると、しっかりスピンを掛けていけそうです。
なんと言いますか『凜』とした感じがあって、フォーティーンらしいです。
私はこういうところに、メーカーのプライドを感じます。
普段よく見たり目立ったりするところではなく、あまり見ないところや隠れて普段見ないところに情熱を注ぎ、気を配るのが物作りの基本といいますか、オシャレの基本といえるのではないでしょうか?
『神は細部に宿る』といいます。
色々なクラブを試打していると、ここに気を抜いているな・・・。と思うことがよくあります。

フェース面にミーリングはありませんが、とても綺麗です。
スコアライン一本一本がしっかりと『立って』いて、ボールへの食いつきも良さそうです。
フォーティーンのウェッジは元々、フェース面が綺麗な印象があるのですが、このウェッジはさらに磨きが掛かっています。
何か特別な工夫でもしているのでしょうか?
フェース面がチープに見えるウェッジはたくさんありますが、このウェッジは違います。
すごく綺麗で丁寧に仕上げられています。
さすが、国内のウェッジトップメーカーです。

フォーティーンのグリップはソフトフィーリングのイメージがありますが、このウェッジに装着されているグリップもソフトでした。
私が愛用しているツアーベルベットではないですが、このグリップもソフトでとても好感が持てます。
優しく握っても『同調感』があるといいますか、手のひらとグリップがまるで一体になってくれるようなフィーリングです。
磁石でいうと、N極とS極が引き合う感じ・・・。といったらいいでしょうか?
NとN、あるいはSとSのようなお互いが反発し合うようなグリップは要りません。

ボールを前にして構えてみても、好感が持てました。
日本メーカーによく見られる『丸型』というよりは『ティアドロップ型』のほうが近いです。
セミグースタイプで、フォーティーンらしいです。
私はストレートのほうが好きですが、これくらいであれば難しさを感じません。
上から潰すイメージも出せますし、横から滑らせて抜いていくイメージも出せました。
大きさがちょうどいいのも魅力的です。
ボールが大きく見えるので、いいイメージが鮮明に浮かんできます。
トップラインの厚みがありながら、構えたときにそれが邪魔にならないのも、テーパーのいいところです。
構え感を邪魔しません。

50度のウェッジなので、『AW』という認識でいいでしょうか?
SWのように大きく開いて使うことは少ないですが、一応開いて構えてみました。
バンスが邪魔せず、ピタッと『地面に吸い付くように』構えることができました。
すごくいい感じです。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じです。
キャビティタイプなので、『厚み感』は少し足りない感じがしますが、それでも『ペラペラ感』はありません。
薄いキャビティアイアンなどは、時々『ブリキ』のようにペラッペラで、かなり打感が物足りないものがありますが、このウェッジはキャビティでありながら、それほど『薄さ』が強調されていません。
ヘッドに強度も感じられます。
伝わってくる情報量は、フラットフェースタイプほどではないものの、必要最低限のものは伝わってきます。
キャビティタイプのウェッジとしては、充分すぎる情報量といえるのかもしれません。
アイアンもそうですが、ウェッジも『弾く感じ』があると、好感度が下がり親近感が湧かないこともありますが、このウェッジはそんなことはありませんでした。
ガツンとくることはなく、ソフトで『おとなしい』打感です。

球も拾いやすくて、いい感じです。
ソールもよく滑ってくれるので、突っかかるようなこともありません。
構えたときに浮かんだ『出球の高さ』をしっかりと出していくことができました。

『スピン性能』は、かなり高いです。
ボールがピタピタと、よく止まってくれました。
カツーンと打つのではなく、ソフトにシュッと抜く感じで運ぶことができました。
角溝だったということもありますし、昔からフォーティーンのウェッジはハイスピンの印象が強いですが、その性能がしっかり受け継がれています。
角溝が禁止されても、ルールの中で工夫をし、角溝に劣らない性能を各メーカーが追求しています。
フェース面を見たときから、スピンが掛かりそうな印象があったのですが、実際に打ってみても、その通りでした。
これだけよく止まってくれると、ピンをデッドに攻めていけそうです。

安定性も高く、大らかです。
ロフトが寝ているというだけでなく、キャビティ構造がプラスされているので易しさは倍増です。
『機械的な易しさ』ではなく、『自然な易しさ』といったらいいでしょうか?
何球か打って『合わせていく』作業が無く、初球からフィーリングが合いました。
マニュアルタイプの構え感がありますが、実際の性能は『セミオートマチックタイプ』の易しさ・大らかさがあるので、アプローチが苦手だという方にも親近感をもたれやすいのではないでしょうか?

『距離感』も合いやすいです。
出球のイメージが出やすいので『タッチ』に集中することができ、落としどころをまとめることができました。
フェース面がかなり仕事をしてくれていますし、ソールもよく滑ってくれるのがいいです。
スピンがよく掛かってくれますが、掛かりすぎて『戻り』が大きいということはなく、しっかりと止めてくれるところに好感が持てます。

『操作性』も、なかなかいい感じです。
大らかさがありますが、フェースの開閉にもある程度対応してくれました。
このロフト(50度)なので、大きな開閉はしませんが、微妙なニュアンスも伝えていきやすいです。
とてもカッコいいウェッジですが、見た目よりも易しさがあるので、楽な気分でオートマチック的に『ポン』『ポン』という感じで、ボールを運んでいけるウェッジです。
イメージ通りにコントロールするのに必要な力(イメージ)が100だとしたら、『70くらい伝える感じ』といったらいいでしょうか?
あとの30はクラブに任せる感じです。
今は自動車の自動運転技術が進んでいますが、それがゴルフクラブにもいえるのかな?などと試打しながら考えていました。
色々な球を打ちたいという方よりも、どちらかといえば確実性を重視して『同じパターン』で寄せていきたい方に合いやすいのではないでしょうか?
多様性をもった寄せではなく、『ワンパターンを極める』寄せといったらいいかもしれません。
試打後の感想

フォーティーンらしい高性能なウェッジで、最初に見たときから好印象をもっていました。
質感が良く、チープさがありません。

それが全体に言えますし、特にフェース面の仕上げがすごくいいです。
ここにメーカーがすごくこだわっているのではないでしょうか?
これまでのモデルには見られなかった工夫です。

キャビティタイプに見られる『押しの弱さ』が感じられないのもいいです。
ノーマルタイプのウェッジと同じようにボールを運んでいけます。

大顔タイプではないですが、適度な大きさで安心感が得られるという方も多いような気がします。
アイアンはラージサイズを使っていても、何故かウェッジはノーマルサイズを使っている・・・。という方はとても多いのではないでしょうか?
ウェッジでは大きさが逆にデメリットにつながることもあります。
もちろん、人によって適度な大きさというのは変わってきますが、このウェッジくらいが一番好まれる大きさといえるような気がします。

私はストレートタイプが好きなのですが、今はセミグースタイプのほうがニーズがあるように思いますし、このウェッジはそのセミグースなので、大きな支持を得られるのではないでしょうか?
包み込んで・・・。ボールをしっかりとつかまえてフェースに乗せて運ぶことができるウェッジです。
易しいウェッジですが、チープさが無く、所有感も満たしてくれます。
それがゴルフクラブにはとても大切です。
ゴルフクラブは実際にコースや練習場で使うときに威力を発揮してくれますが、それ以外にも『バッグに挿してあるときの魅力』も求められます。
それが、このウェッジだと満たされるのではないでしょうか?
ゴルファーにとって、『いいクラブ』との出会いがとても大切で幸せなことですが、このウェッジは多くのゴルファーに幸せを分け与えてくれそうです。

易しいウェッジですが、フィーリングもいいので上級者の方はもちろん、ビギナーやアベレージの方にも魅力的なウェッジといえるように思います。
ウェッジのトップメーカーでもあるフォーティーンは、その『開発の深さ』を感じますが、今回もその『深さ』を感じました。
以前といいますか、今でもゴルフクラブは『マシン』によるテストを多くやっています。
しかし実際に使うのは人間です。
マシンテストで得られた結果がそのままヒューマンテストで得られるとは限りません。
マシンテストで良くてもヒューマンテストで駄目だったとか、またその逆もあったり、クラブ開発は難しいと思いますが、フォーティーンはいつもいいところを突いているな・・・。と試打していて思います。
久しぶりにフォーティーンのウェッジを試打しましたが、フォーティーンウェッジの魅力にどっぷりと使った一日でした。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2018年11月04日
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フォーティーン H-030 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン H-030 ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO 950GH HT です。
ロフトは56度、クラブ長さは34.5インチ、シャフト重量は98g、バランスはD1.5、クラブ総重量は453g です。

フォーティーの新しいウェッジです。
フォーティーンのウェッジは、色々なバリエーションがありますが、新たなタイプが追加されたようです。
ウェッジに、こだわりをもっているメーカーです。

形状もかなり変わっていて、一度見たら忘れられません。
このウェッジを見て昔、一世を風靡した『チッパー』を思い出したのは、私だけではないような気がします。
これだけヘッドが大きく、また膨らんでいるので、中空ではないかな?と思いました。

ソールにはSWと刻印されていました。
今は56や58など、ロフトを表す数字が刻印されていることが多いのですが、ちょっと前まではこのようになっていました。
なかなか見られないので、懐かしい感じがします。

かなり広いソールです。
『超・ワイドソール』といってもいいと思いますが、こういったところは、これまでのフォーティーンのウェッジで出会ってきているので、驚くようなことはありませんでした。
ただ、やはり広いな・・・。と思いました。
かなりソールが滑ってくれそうですし、バンカーでも活躍してくれそうです。
ソール幅がノーマルだと『砂を切る』イメージが出しやすいですが、これだけ広くて丸いと『砂を弾く』イメージのほうが強く出ます。
私はバンカーショットだけでなく、どのショットでもイメージを出すときに、常に『音』を頭に描いているのですが、このウェッジは『サッ』とか『シュパッ』ではなく、『ドン』とか『バン』という、弾いていく音が浮かんできます。
薄く砂を切るのではなく、エクスプロージョンが得意なタイプのウェッジだと思いました。

大味なタイプのウェッジなのかな?と思っていたのですが、ネックの長さは適度にありました。
今はショートネックのウェッジのほうが少ないような気がします。
それだけ、スピンを自然に掛けやすいウェッジが多くなったといえると思います。
ショートネックのウェッジはちょっと手ごわそうだな・・・。と思うことがあるのですが、これくらいの長さがあると易しそうで親近感がもてます。


かなり厚いといいますか、変わったトップラインです。
見方によっては、違うところがトップラインといえるのかもしれません。
このようなウェッジは珍しいですが、ルールに違反しないのであれば、どんどん新しいタイプのクラブが誕生してきてほしいです。

顔を見ても、かなり独特です。
このように後ろの膨らみが見えるウェッジは珍しいです。
全く初めてというわけではないのですが、今はオーソドックスなタイプが増えてきているので、かなりの少数派といっていいと思います。
ウェッジやアイアンは『グースの強弱(大小)』が重要ですが、それよりもさらに見た目のインパクトがあります。
このウェッジはグースタイプではなく、『少し出っ歯』になっています。

フェース面にミーリングは見られなかったのですが、指で触れてみると、かなりのザラザラ感がありました。
もっと『スベスベ』した感じなのかと思っていたので、ちょっと意外でした。

装着されているグリップは、フォーティーンのクラブにはよく採用されているモデルです。
ソフトなフィーリングで好感が持てます。

ボールを前にして構えてみると、正直違和感があったのですが、固まってしまって始動できない・・・。ということはありませんでした。
SWということもあり、ロフトは充分寝ているのですが、後方の厚みがかなり目立つせいか、高くあげるというよりは転がすイメージのほうが強く出ました。

フェースを開いて構えてみたのですが、あまりいい感じはしませんでした。
あまり開閉を使わず、普通に、できるだけシンプルに打っていくべきなのだと思いました。
あえて『開く』『閉じる』のどちらかを選択するとするならば、私は『閉じる』ほうが易しいような気がします。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じです。
ソフトなフィーリングがありました。
打つ前は大味な打感を予想していたのですが、違いました。
ウェッジ本来が持っていて欲しい『絶妙な打感』という感じではなかったのですが、このウェッジの打感も好感が持てました。
しばらく打っていれば、すぐに距離感が掴めそうだな・・・。と思える打感です。

『スピン性能』も高いです。
このスピン性能も打感同様、それほど期待はしていなかったのですが、予想以上の高性能です。
ヘッド全体の雰囲気などからは、それほど高性能な感じは伝わってこなかったのですが、『指で触れた感覚』通りのスピン性能をもっていることに気づきました。

球はあがりやすいです。
構えたときに転がすイメージのほうが強く出たのですが、実際に打ってみても、しっかりとあげてくれました。
少し『出っ歯』になっているのもありますし、球を拾いやすいです。
グースタイプを好まれる方には、やや難しいところがあるかもしれません。

『安定性』も高いです。
それは『ヘッドの慣性モーメント』というよりも、『ソールの滑りやすさ』にあります。
これだけの広くて丸みのあるソールが、安定性を高めてくれています。
アプローチは『ダフっていい』。いやむしろ『ダフって打つべきだ』ということを、このウェッジが伝えてくれているようです。
ミス(ダフり)が結果としてのミスになりにくい・・・。そんなクラブだと思います。

『距離感』は、最初のうちはイメージよりも少し先へ落ちる感じで、ちょっとだけ合いづらかったのですが、ある程度球数をこなしていって慣れることができました。
私にはもうちょっとしっかりしたシャフトのほうが合いやすいと思ったのですが、この軽量スチールが好きだという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、あまり細工をするタイプではなく、このウェッジの特性を活かして、なるべくシンプルに使っていくべきだと思いました。
いい意味での『ワンパターン』といったらいいでしょうか?
違うことをしない・・・。いつも同じ方法で寄せていく・・・。
気にするのは『ボールの落としどころ』だけ・・・。
そんなシンプルさが、アプローチの成功率を高めてくれるのではないでしょうか?
こういうウェッジで打っていると、やはりアプローチは『パッティングの延長』なのだと気づかされます。

私はこれまでたくさんの方と一緒にプレーさせていただきましたが、アプローチが上手な方はとてもシンプルに打っておられることが多いです。
それほど多彩な『技』を使わず、確実性で勝負しておられるように思います。
それがスコアに、如実に表れます。
アプローチがスコアメイクの要であることは疑いの余地がありません。
アプローチの基準を『ピッチショット(ピッチング)』においておられる方は多くいらっしゃると思いますし、『ランニングアプローチ』や『ピッチエンドラン』においておられる方もいらっしゃると思います。
それはどれがベストというのではなく、その状況によっても変わってくると思いますし、その人の好みや感性などでも変わってくると思います。
私の場合は『ピッチエンドラン』を基準においています。
ピッチエンドランはキャリーとランの割合がほぼ『1対1』。
あるいは『5対5』という、とても分かりやすいシンプルな狙い方ができるからです。
もちろん、それは傾斜(アップダウン)や芝目(順目逆目)・時間帯や天候による芝の濡れ具合などによっても、変わってくるのですが・・・。

そのピッチエンドランを基準に考えて、このグリーンは速いとか遅いということも判断しています。
グリーンの硬さもボールの転がりでつかめますが、それ以外にも『足の裏の感覚』で、ある程度分かります。
私の場合は、ピッチエンドランはPWをメインに。
ランニングアプローチは8Iをメインに。
ピッチショットはAWとSW。
ロブショットはSW。というように使い分けています。
全てのアプローチをSW一本でこなしておられる方もいらっしゃいますが、私には複数のクラブを使い分けたほうが合っていますし、何より易しいので、そのようにしています。

私はアプローチの練習が大好きで、いつも球と遊びながら、色々なデータというと大げさかもしれませんが、その結果を蓄積しています。
トライ&エラーの繰り返しですが、それは私にとって大きな財産です。

例えば何球か使い(もちろん全て同じ銘柄のボール)、同じ30Yの距離をピッチショット・ピッチエンドラン・ランニングアプローチで寄せにいった場合、OK(だいたい20センチ以内)に最も多く寄っているのは、いつもランニングアプローチです。
ランニング>ピッチエンドラン>ピッチショットの順です。
寄る確率が高いだけでなく、そのままカップインしているボールが多いのも、ランニングアプローチです。
それは何度やっても結果は変わらないですし、球数を増やせば増やすほど、その差は明らかになります。

アプローチは高くあげて、ギュッとスピンを掛けて止めたほうがカッコいいから好きだ・・・。という方も多いかもしれませんが、確実性ということを求めていくのであれば、転がすほうが有利です。
高く打ち出していくよりも、低い打ち出しのほうが、距離感も合いやすいです。
例えばピッチショット(ピッチング)のキャリーとランの比率が3対1だとし、ランニングアプローチのキャリーとランの比率が1対3だとすれば、ピッチショットの場合はその3まで面倒を見なければなりませんが、ランニングアプローチの場合は、たった1だけでいいです。
あとはグリーンに任せていくだけで、ボールは勝手にカップまで寄っていってくれます。
しかも高い確率で・・・。(しかし、それにはグリーンをしっかり読んで、落としどころを決めなければなりませんが、それはどのショットでも同じです。)
入らなくても、ほぼOKの位置にまで寄っていますし、そうではなくても、難しい距離が残る確率は低くなります。
ピッチショットよりも、ボールの落としどころが近くにあるので、その狙いどころに落とすのも易しくなります。
あげる必要がないので速く振ることもなく、ゆっくりとボールをフェース面にヒットするだけでいいので、ミスヒットの確率も下がります。
あげなければならない場面というのは、それほど多くなくて、その多くが転がしで対応できます。
『空中戦(ピッチショット)』のほうがカッコいいですが、実は『地上戦(転がし)』のほうが、有効性が高いです。
足(ラン)を使ったほうが、カップインする確率も高まるので、攻めていくとき(グリーン回りからのチップイン)も、転がしのほうが有利です。
アプローチでパターを多用しておられる方もいらっしゃいますが、それも理にかなっていると思います。

このウェッジはSWということで、高くあがりやすいのはもちろんですが、少し抑えて低く打ち出して転がすのも易しいです。
しかも、スピンがしっかり効いてくれるので、下り傾斜のときも勇気をもって臨めそうです。
とても実用性の高いウェッジだと思いました。
まさに『ユーティリティウェッジ』といったところでしょうか?
使いどころはたくさんあるように思います。

先ほども書きましたが、全てのアプローチをSW一本でやっているという方は多くいらっしゃると思いますし、そういった方々には、このウェッジを是非試していただきたいです。
ルールで14本以内というようにクラブの本数が決められているので、私がこのウェッジをバッグに入れることはないと思うのですが、もしルールが緩和されて『15本以内』ということになれば、是非入れておきたいと思えるクラブです。
私はオーソドックスなウェッジを好みますが、ウェッジの外見など気にしない。とにかく易しくて確実性のあるクラブを使いたいという方。
アプローチが苦手で、なるべくシンプルで確実に寄せていきたい・・・。という方にも、かなり頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
形だけが変わっていて、打感やスピン性能が置き去りになっているのかと最初は思っていましたが、実際に打ってみて、全くそんなことはなかったので、好感度がさらに高まりました。
クラブに個性を見出しづらくなっているように思いますが、ルールに違反しないで、このような優れたクラブがどんどん登場して欲しいと思います。
形は変わっていますが、とても実用性の高いクラブです。
さすがはウェッジのトップメーカーであるフォーティーンだな・・・。と思いました。
いつもウェッジのことを考えているメーカーだといっていいのではないでしょうか?
あえて、このウェッジの弱点といいますか、欠点のようなものを見つけるとすると、この形状がどうしても受け入れられないという方には合いづらいところがあると思いますし、先ほども書きましたが、グースネックタイプを好まれる方にも、難しく感じられるところがあるかもしれません。
そして、このウェッジは『グリーン回り』。つまりアプローチでこそ、活きてくるということです。
フルショットには向かない(向きづらい)クラブだと思います。
フルショットには、ノーマルなウェッジのほうが易しいような気がします。
アプローチに特化したクラブといえますが、それは範囲を狭めた分だけ、その得意分野が大きく突出しているということもいえます。
アプローチの練習する時間がとれなくて、どうしても苦手だという方。
アプローチはシンプルに『結果第一』だという方にも、是非試していただきたいと思いました。
個性的なウェッジですが、実に理にかなっていて、頼もしい存在になってくれるような気がします。
見た目は独特ですが、それを補って余りある、魅力的で優秀なウェッジです。
2018年09月24日
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フォーティーン CT-518 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン CT-518 ドライバー です。

シャフトは FT-15d です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは47.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は50g、トルクは5.9、バランスはD6、キックポイントは中調子、クラブ総重量は295gです。

フォーティーンの新しいドライバーです。
フォーティーンはウェッジやアイアンのイメージが強いですが、これまでドライバーでも、DT-111やCT-112・DT-112など、名器と呼ぶにふさわしいドライバーを発表しています。
この3つのドライバーは忘れられません。
なので、フォーティーンのドライバーを目にすると、胸がときめきます。
また、あの感動を味わえるのでは・・・。と期待が高まります。

シャロータイプのドライバーです。
これまではディープな物も多かったように思いますが、このドライバーは『今風(いまふう)』といいますか、多くのメーカーに採用される形になっています。
やはり、こういうタイプへのニーズが高いのでしょうか?

トゥ側にはウェイトのようなものがあります。

ヒール側にデザインされている赤が個性的です。
以前試打したFWとよく似ています。
同じシリーズなのでしょうか?

ヘッドの大きさからするとネックは短く見えますが、今はこれくらいが多いように思います。
調整機能は搭載されていませんでした。
とてもシンプルです。

シャロータイプのヘッドです。
シャローということもあり、ヘッドのボリューム(大きさ)が、かなりあります。
シャロー過ぎないですが、『円盤型』に近い形状です。

フェース面はとても綺麗に仕上げられています。
雑さやチープさは全く見られません。
こういったところはフォーティーンの特長といっていいように思います。

顔はちょっと個性的でした。
今時珍しい『トライアングルヘッド』です。
似たような形は今でも見られますが、ここまではっきりしているのは珍しいです。
異型ヘッドが流行りだした頃に出会った、『907 D1』というタイトリストのドライバーを思い出しました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングでとても良いです。
質感の良いグリップです。
ドライバーだけでなく、FWやUT・アイアン・ウェッジにも使っていけるフィーリング性能をもっています。

素振りをしてみると、かなりの軽量感と長尺感があり、なかなかタイミングが合いませんでした。
ルールギリギリの、かなりの長尺(47.75インチ)で、D6というバランスのようですが、振っていて、そこまでヘッドが効いているようには感じませんでした。
ただ、この長さや軽さ・柔らかさを持て余してしまうところがありました。
こういうクラブはヘッドが自然に走りやすいので、意識的にゆっくりと大きく振ってタイミングを図っていくのがベストのような気がします。
いつも通りのスイングはできませんが、このような長尺をこれまでもたくさん試打しているので、その経験でカバーしていくことにしました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
やや特徴的ではありますが、違和感がきつくて構えづらいということはなく、普通に構えることができました。
どちらかといえば、つかまるイメージのほうが出やすいですが、フェースが強く被っていないのがいいです。
特に新たな工夫をすることもなく、普通に振っていけば、ラインは出せそうだな・・・。と思いました。
この長さ(47インチ以上)に慣れてきたということもあると思いますし、ヘッドが大きく見えたということもあり、構えたときにそれほど遠く(長く)感じませんでした。
素振りをしたときは長尺感がありましたが、構えたときはそれほどでもなく、よくある長めのドライバーという感覚で構えていました。
試打を開始しました。

『打感』は、結構しっかりしていました。
打つ前はもっと柔らかそうな感じがしていたのですが、違いました。
ソフトなフィーリングではないですが、特に問題ないです。

『音』は、大きくて高めです。
よく耳にする音で、苦手なタイプではありません。

球はあがりやすいです。
このヘッド形状やロフト(10.5度)もあり、かなり高く打ち出していきました。
スピンも多めで、吹き上がる感じがありました。

『安定性』は高いです。
大らかで、かなり寛容なタイプです。
スイートエリアは広めで、シビアさは感じませんでした。

『飛距離性能』は普通でした。
かなりの長尺ですし、ドライバー自体のポテンシャルもあるとは思うのですが、今の高性能なドライバーの中でも普通といった感じがしました。
球が高くあがりすぎたのと、スピンが多すぎたのがマイナスに影響したような気もするのですが、このスペックを好まれる方でしたら、高いパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?
このドライバーの飛距離性能が普通というよりは、私がこのドライバーのもつ最大性能を上手く発揮できなかった・・・。といったほうがいいように思います。

『操作性』という点では、難しく感じました。
細工をするタイプのドライバーではありません。
できるだけ自然にクラブに任せて打っていく感じがちょうどいいように感じます。
一応左右に曲げることにもトライしてみたのですが、フック・スライスでいえば、私はフック系のほうが易しく感じました。

かなりの長尺タイプのドライバーです。
一時期長尺タイプが流行りましたし、もちろん今でも見られますが、一時期ほどではないように思います。
『46インチ台』がポピュラーな感じです。
私は今でも『45インチ台』を愛用していますし、今のところ、これ以上は長くしないつもりです。

しかし、ラージサイズのメリットのひとつとして、シャフトを長くできるというのがあります。
これはとても大きなことです。
シャフトが長くなれば単純にHSが速くなり、飛距離が伸びる可能性があるというのは多くの方が知るところです。

フォーティーンは長尺のイメージが昔からありますが、今もその流れは変わっていないようです。
何年か前、このような超長尺が流行ったときに、キャディバッグの中で、ドライバーだけがひょいと長くて目立っていたというのをよく目撃したのですが、これがまた流行るのかもしれません。
14本のセッティングのバランスがバラバラになってしまうような気もします。

この長さと軽さ・軟らかさから、かなりハードルを下げて多くの方に試してもらいたい・・・。というメーカーの意図が伝わってきます。
このようなタイプは難しく感じることも多いので、私はコースで使うのをためらってしまうところもありますが、使いこなせるようになれば、ゴルフの幅も広がるかな・・・。と思いました。

はっきりとした『イージー系』ドライバーですが、デザインが崩れていなくて、丁寧に作られているところがいいです。
シャロータイプを好み、シャフトもルールギリギリまで長くして、とにかくヘッドスピードを上げて飛ばしていきたい・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。
今のハイレベルなドライバーがたくさんある中での、いい意味で『平均的』といいますか、尖ったところを感じないドライバーです。
2018年07月18日
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フォーティーン FH Forged V1 ウェッジ & D-036 ウェッジ

今日は、この2本のフォーティーンのウェッジを試打しました。
試打クラブは フォーティーン FH Forged V1 ウェッジ と フォーティーン D-036 ウェッジ です。

<左>ダイナミックゴールド D-036
<右>TS-114w FH Forged V1
<左>D-036 のスペック
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはWEDGE、クラブ総重量は472g です。
<右>FH Forged V1 のスペック
シャフトは N.S.PRO TS-114w です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は467g です。

どちらもタイプは違いますが、フォーティーンの秀作です。
マニュアルタイプとオートマチックタイプのウェッジです。
同じメーカーでも、対照的な性格をしています。
ウェッジのトップメーカーのひとつであるフォーティーンらしい、多様性のあるクラブ造りです。

<左>FH Forged V1 <右>D-036
顔つきはそれぞれ違いがあります。
私はオーソドックスな感じのFH Forged V1を好みますが、セミラージサイズでグースの利いたD-036を好まれる方も多いのではないでしょうか?

<上>FH Forged V1
<下>D-036
トップラインの厚さには、大きな違いは見られませんでした。

しかしソール幅は、かなり違いました。
明らかにD-036のほうがワイドで丸みがあります。

<左>D-036 <右>FH Forged V1
ネックは少しFH Forged V1のほうが長いです。

<上>FH Forged V1
<下>D-036
装着されているグリップは少し違いがありますが、どちらもソフトなフィーリングで好感が持てます。
どちらかといえば、私はFH Forged V1に挿してあるグリップのほうが好きです。

FH Forged V1

D-036
ボールを前にして構えてみると、どちらもお互いの個性があって良いと思いました。
私はオーソドックスな感じFH Forged V1を好みますが、オートマチック系のウェッジを好まれる方はD-036のほうが親しみやすいかもしれません。
D-036は易しそうな雰囲気がすごくあるのですが、それでいて形が崩れていないところに魅力を感じました。
いくらイージー系で物理的な寛容さがあっても、構えづらくなれば難易度はグッとあがってしまいます。
そういった点でも、D-036は好感が持てます。
試打を開始しました。

『打感』は、FH Forged V1のほうがソフトで『くっつき感』があり、好感が持てました。
D-036も、それほど劣るということはなく、むしろ好感がもてる打感です。

『球のあがりやすさ』という点では、『拾いやすさ』という点で、より自然な感じのFH Forged V1に軍配があがりますが、『ソールを滑らせて使う』ということにかけては、明らかにD-036の良さが際立ちます。
どちらがいいというのではなく、これはあくまでもプレイヤーの好みで選ぶべきだと思います。
FH Forged V1もフェースを少し開いて滑らせて使うのは易しいですが、フェースの開閉をしたくないという方は、D-036のもつ高い機能に惹かれるのではないでしょうか?
ミスしにくいのは、D-036だと思います。
いい意味で、アバウトに運んでいけるウェッジです。

『安定性』という点では、明らかにD-036です。
セミラージサイズということもありますし、キャビティ構造の良さが充分感じられます。
かなり大らかなウェッジです。
少々のミスヒットには動じない強さがあります。

『操作性』という点ではFH Forged V1ですが、これはマニュアルタイプとオートマチックタイプの違いがあるので、打つ前から明らかでした。
私は細工をして遊ぶのが好きなので、FH Forged V1に魅力を感じますが、細工をしたくない・・・。とにかく『自動的に』『クラブに任せて』安定してアプローチの精度を高めていきたい・・・。という方には、D-036が合いやすいのではないでしょうか?

どちらもタイプは違いますが、それぞれ個性をもたせてユーザーが選びやすいようになっています。
今はフォーティーン以外にも、優れたウェッジを作るメーカーはたくさんありますが、やはりフォーティーンの存在感は大きいです。

フォーティーンは上級者の方が多く使っているので難しそう・・・。と敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、今はバリエーションが豊富なので、その中から自分に合ったものを選んでいけるところがとてもいいです。
これからもフォーティーンには期待していきたいです。
2018年05月26日
PR
フォーティーン GelongD CT-416 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン GelongD CT-416 ドライバー です。

シャフトは MD-350ZD です。
ロフトは9度、クラブ長さは47.75インチ、シャフトフレックスはS、トルクは4.2、クラブ総重量は302gです。

フォーティーンのカッコいいドライバーです。
フォーティーンらしく、シンプルなデザインが持ち味です。
フォーティーンに、たくさんのウェイトや調整機能のイメージはありませんが、高性能なクラブをたくさん世に送り出しています。
『ハイテクさ』が、必ずしも高性能とは限りません。

ニューモデルではあっても、これまで見てきた感じがして、どこが変わったのか分かりませんでした。
こうして見ていると、以前試打したことのある GelongD CT-214 ドライバー を思い出しました。

ネックの長さは短めです。
これまで試打してきたモデルと同じです。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれ凹みがありました。
これもフォーティーンのドライバーでは、お馴染みです。
今は多くのメーカーが、ニューモデルが出る度に新たな工夫やテクノロジーを取り入れているのに対し、フォーティーンは変わらない感じがします。
それだけ優れているということだと思いますし、複雑化したり、色々なパーツが加わったりしたからクラブの性能が必ずあがるとは言い切れないところがあるのも事実です。
シンプルなままのほうがいいということも、たくさんあります。

顔はちょっと独特でした。
これまでのフォーティーンらしく、クセのない感じに仕上がっているのかな?と思っていたのですが、そうではありませんでした。
フェースが、かなり左を向いているように見えました。
フックフェースのドライバーが今は多いですが、そのフックフェースでも『強め』の物もあれば、『弱め』の物もあります。
このドライバーは『強め』に見えました。
クラウンは黒というよりは『濃紺』タイプで、とても美しい色です。
今はカーボンコンポジットタイプも増えてきているので、このドライバーはどうなのかな?と近くで見てみましたが、カーボンの模様は見られませんでした。
シンプルなカップフェース構造なのかもしれません。

フェース面のデザインはオーソドックスで美しいです。
フォーティーンらしいデザインといっていいような気もします。
シンプルではありますが、弾きが強そうな雰囲気があります。
これまでも弾きの良いフォーティーンの高性能ドライバーに出会ってきました。
初めて試打してもう数年が経ちますが、私は今でも『DT-111』と『CT-112』が忘れられません。
どちらも歴史に名を残す名器といっていいと思います。

シャローバックタイプではありますが、今はもっとシャローな物も多いので、セミシャローという表現がちょうどいいのかな?と思いましたが、『セミディープ』のほうがしっくりくるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
DT-111は、今では全くといっていいくらい見られなくなった『ハイバックタイプ』のドライバーでした。
その独特な形状も印象深いです。

装着されているグリップは、ソフトなフィーリングで好感がもてます。
フォーティーンにはよく採用されているグリップです。
バックラインがありました。

素振りをしてみると、かなりの長尺感がありました。
フォーティーンは長尺のイメージが強いので、この長さも納得できました。
軽量タイプではありますが、この長さでは、これくらいがベストなのかもしれません。
シャフトフレックスは『S』ですが、軟らかいタイプです。
長さと軟らかさがあったせいなのかもしれませんが、少し遅れてくる感じがあったので、タイミングを計ることに意識を向けました。

ボールを前にして構えてみると、やはりフェースが左を向いているように見えたのですが、今はこういうタイプのほうが多いので、『織り込み済み』といったところです。
フェースの向きは気になったのですが、コンパクト感があるのが救いでした。
投影面積が大きすぎると『頑固さ』を感じ、思うようにいかないように感じることも多いですが、これくらいならばまだ何とかなりそうでした。
長尺感があったので、『少し離れて構える感』がありました。
ボールとの距離が少し遠く感じられましたが、これはかなりの長尺なので仕方ありません。
いつもは『縦振り』のイメージで振っていきたいと思うのですが、これだけ長いとそうはいきません。
フラットな感じで振っていくことを受け入れるしかありませんでした。
フック系のイメージばかりが出たのですが、左に巻いてしまわないよう気をつけることにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
『ズッシリ』というよりは、ややライトなフィーリングです。
心地良い感触を楽しむことができました。
この打感の良さも、『DT-111』から脈々と受け継がれている、いい伝統だと思います。

『音』はこもった感じがなく、はっきりしていて好感がもてます。
はっきりした音ですが、大きすぎず高すぎず、ちょうどいい感じです。
周りが気にならず、集中できました。

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中では、結構タフなほうだと思います。
ヘッドの形状もありますし、ロフト(9度)ということも関係していると思います。
長尺であがりやすいタイプなのかな?と、打つ前は思っていましたが、そうではありませんでした。
長尺のヒッター向けドライバーといっていいような気もします。
しかし、おそらく色々なロフトが用意されていると思いますし、ロフトを選べば、幅広い層に対応できるドライバーだと思います。

『安定性』という点では、やや正直なタイプです。
すごく寛容だとか、曲がりにくいというタイプではありません。
シビアで気難しいタイプのドライバーではありませんが、『易しさ最優先』のドライバーではないのも確かです。
フェースが左を向いているように見えて、私には難しく感じるタイプのドライバーですが、ヘッドよりもシャフトのほうが私には合いづらくて難しく感じました。
今はミスを感じさせないようなドライバーもありますが、このドライバーは違います。
ミスはミスと、はっきり感じとりやすいドライバーです。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
長尺の長所と弾きの良さが加わった、ポテンシャルの高いドライバーです。
弾道が力強く、キャリーもしっかり出していけます。
グーンと伸びていって、落ち際も緩やかです。
この『落ち際の緩やかな角度』だと、ランも期待できそうだな・・・。と思いました。

『操作性』という点では、私にはフック系のほうが自然な感じがしました。
しかし、『カット目』に打ってみて、右に少し曲げることもできました。
結構強めにカットしたつもりだったのですが、思っていた以上に球がつかまっている感じで、曲がり幅がイメージよりも小さいのも印象的でした。
これだけの長さがあるので、やはり操作するには適さないような気もします。

フォーティーンらしい特長がよく出ていました。
今のドライバーの中では、『トップクラス』といっていいシンプルさをもったドライバーです。
しかし、それでいて性能は他のドライバーに負けていません。

ヘッドにウェイトがたくさん付いていたり、調整機能や色々なパーツが組み合わさっていないと飛ばなさそう・・・。物足りない・・・。という方には、合いづらいかもしれません。
ハイテクタイプのドライバーを好まれる方には、このシンプルさは物足りなく感じてしまうのかもしれません。

しかし私はこれまでたくさんのドライバーを試打してきて、比較的シンプルなタイプのほうが、飛距離性能が優れている物が多いように感じています。
クラブのポテンシャルの低さを調整機能で逃げているな・・・。と思えるクラブにも、これまで出会ってきました。

ただ、これだけ長いので、やはり好き嫌いがはっきりしてくると思います。
フェースも左を向いているように見えたので、私は好みません。
できればもっと短くしたいと思いましたし、このフェースアングルしかないのであれば、違うモデルを使いたいという気持ちはありました。
今のドライバーの中では、比較的珍しい『個性のはっきりしたドライバー』であることは間違いありません。
ポテンシャルが高いドライバーであることも間違いありません。
好みが分かれるとは思いますが、曖昧さが無いのが潔くていいな・・・。と思いました。

フォーティーンはウェッジで大人気になったメーカーですが、ドライバーにも秀作がたくさんあります。
シンプルではありますが、飛距離性能に優れた物がたくさんあり、このドライバーもその仲間入りをしているように感じました。
一番の大きな違いは『顔(特にフェースの向き)』で、あとは大きな違いは無いように感じたのですが、それがまたいいのかな?と思いました。
手を加えすぎて性能が落ちてしまうのであれば、余計なことはしないというのもアリだと思います。
余分なパーツが付いていないので、使っていて外れて飛んでいってしまった・・・。ということにもならないですし、永く使っていけそうだな・・・。と思いました。
これからもフォーティーンには期待していきたいです。
2018年04月29日
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フォーティーン D-036 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン D-036 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはWEDGE、クラブ総重量は472g です。

フォーティーンの新しいウェッジです。
先日、FH Forged V1 というウェッジを試打しましたが、このD-036は全く違うタイプのウェッジです。
マニュアルタイプのFH Forged V1に対して、いかにも『オートマっぽい』D-036です。
多様化するニーズに対応できるよう、色々なバリエーションを揃えているのが、ウェッジのトップメーカーといってもいいフォーティーンらしいところです。

セミラージサイズといっていいと思います。
小顔感はありませんでした。
かといって、大顔でボテッとした感じはありません。
今は、これくらいの大きさが好まれやすいのではないでしょうか?

フォーティーンのウェッジといえば、トップラインがテーパーになっているイメージがありますが、このウェッジにはそれがありませんでした。
高重心ではなく、低重心を求めた結果でしょうか?
ほぼストレートといっていいと思います。


彫りの深さはたっぷりあります。
『フルキャビティタイプ』のウェッジです。
いずれウェッジにも、『ポケキャビタイプ』や『アンダーカットタイプ』が登場してくるのでしょうか?
今はキャビティタイプのウェッジをよく見かけるようになりましたが、フォーティーンがブームの火付け役といえるような気がします。
最初見たときはインパクトがありましたが、今では見慣れた感じがします。
私はウェッジにキャビティ構造を求めていませんが、アイアン同様、ウェッジにもキャビティを求めておられる方も多いのではないでしょうか?

かなりのワイドソールです。
ここまで広いのは、なかなか見ません。
『超ワイド』といっていいでしょうか?
ここまで思い切った設計になっているのも、ウェッジを知り尽くしたフォーティーンの特長といっていいかもしれません。
ワイドソールを好まれる方には、とても親しみやすい広さといえるのではないでしょうか?
これほどの広いソールは、今のウェッジの中でも間違いなくトップクラスだと思いますが、初めてではなく、これまでも出会ったことがあります。

リーディングエッジは、少しだけ削られているように見えました。
大きな削りではありませんでした。

トレーリングエッジには、特に削りは見られませんでした。
このソール形状ひとつとっても、メーカーの工夫が大きく違うので、面白いです。
今は多くのメーカーが、ソール形状に力を入れています。
使い込んでいって自分の形にするのではなく、今は最初から自分に合ったソール形状を選べる時代になりました。
ウェッジは奥が深いです。

ワイドなソールで、微妙に丸みを帯びているので、『滑り』も良さそうです。
ワイドソールですが、バンスはそれほど高くないように見えました。
ワイドソールタイプはハイバンスのイメージがありますが、このウェッジは違いました。
ちょっと意外でしたが、バンスの役目をソール全体で担っているのかもしれません。

ネックの長さは、しっかりとありました。
『低重心一辺倒』のウェッジではないのかもしれません。
かなりのワイドソールなので重心も低そうですが、適度な高さが維持されているように見えます。
このソールの広さは、重心の低さというよりも『滑りの良さ』を追求したものなのかもしれません。
一時期はショートネックが多かったように思いますが、今は適度な長さの物が多くなりました。

トップラインは少し厚く見えましたが、今では標準的といえるような気もします。

オリジナルグリップは、フォーティーンでは定番と呼べるタイプです。
ソフトなフィーリングで好感がもてます。
バックラインがありました。

フェース面にミーリングがあるようには見えなかったのですが、普通のフラットタイプではなく、微妙な模様のようなものが見えます。
とても小さいので気づきにくいですが、何やら工夫されているようです。

ボールを前にして構えてみると、『セミラージ感』があって、少しグースも利いていました。
『グース顔』ではありますが、これくらいであれば、『セミグース』といっていいような気もします。
これが今のウェッジの『スタンダード顔』といえるのかもしれません。
私の好むタイプとはちょっと違うのですが、こういうタイプもたくさん試打していますし、特に不安に感じることはありませんでした。
ウェッジにもアイアンと同じように『マニュアル顔』と『オートマ顔』があると思うのですが、このウェッジは後者でした。
いかにも易しそうで、大らかそうな雰囲気が漂っています。
ソールを滑らせて運べばいいんだよ・・・。と、私に伝えてきているようでした。

開きやすさは、まずまずでした。
このようなタイプなので、開きづらいかな?と思うところもあったのですが、普通に開いて構えることができました。
バンスが邪魔する感じもありません。
ただ、オートマ系の顔をしていますし、セミラージサイズタイプなので、あまり開閉せずに打っていくのがいいように感じました。
細工をしたいとは思いませんでした。
フェースを開いて構えてみましたが、いつものようなロブのイメージは出てきませんでした。
私の場合、このような、やや大きめでグースも利いているウェッジを開いて構えると、『シャンク』しそうに感じるので、あくまでも『サラッと』構えて、サッと打つ感じでいきたいです。
敏感に反応するタイプではなく、大らかさで勝負していくタイプのように感じました。
『フェースの開閉』を積極的に使っていくタイプではないですし、メーカーもそこを狙ってはいないと思います。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
しっかりとしていますが、決して硬くはなく、適度なソフト感もありました。

スピン性能は、なかなかいい感じでした。
いい感じでスピンが利いてくれますが、いわゆる『激スピンタイプ』ではないです。
『食いつき感』はそれほどありません。
程良く安定してスピンが掛かる感じです。

『球のあがりやすさ』も、なかなかいい感じです。
グースは利いていますが、強すぎないので、普通に球を拾っていくことができました。
グースタイプの難しさを感じることはありませんでした。

『安定性』は、かなり高いです。
これが、このウェッジの最大の長所といえるのではないでしょうか?
かなり寛容なタイプです。
キャビティバック構造ということもありますし、セミラージサイズ&セミグースネック&超ワイドソール。
易しい要素がいくつも絡み合っています。
シビアさは全く感じさせない、大らかなウェッジです。
ミスヒットにも動じない、懐の深さのようなものが、このウェッジにはあります。
完全に、オートマチック系のウェッジです。
この易しさは、今のウェッジの中でも、間違いなくトップクラスに入ると思います。
こういうウェッジを使えばコースでも、小さなミスがミスになりにくいだろうな・・・。と思いました。
かなり寛容なタイプで、寄る確率を高められるウェッジです。
『超ワイドソール』が利いているのだと思いますが、この広さを使わない手はありません。
少々ダフってもいいから、ボールの手前を滑らせる感じで運んでいくのがしやすいウェッジです。
インパクトが『点』ではなく、確実に『線』になるウェッジだと思いました。
しかも、その線が、かなりワイドに感じられました。
その広さと、ソールの広さがまるで比例しているかのようでした。

『距離感』は、まずまずでした。
落としどころを絞って、シビアに攻めていく・・・。というのではなく、ある程度大まかに設定しておいて、後はこのウェッジの寛容さに任せていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
いつも90点・100点を狙うのではなく、70点・80点(もちろん100点も出ると思いますが)をより高い確率で狙っていきながらスコアを作っていくウェッジといっていいのかもしれません。

『操作性』は、なかなか良い感じでした。
オートマチックタイプであることは明らかなので、あまり細工をしたくない感じがしましたが、ある程度は対応してくれました。
しかし、あまり開閉を使っていくタイプではないように感じました。
『小さい幅』で調整していくのがいいのかな?と思いました。
このウェッジのもつ『オートマ性』を活かしたほうが得策のような気がします。

ワイドソールタイプではありますが、バンスがそれほど利いているようには見えなかったので、バンカーではどうなのかな?と思いました。
ハイバンスタイプを好まれる方には、やや扱いづらいのかな?と思うところもありましたが、これだけソールが広ければ、あまり関係無いのかもしれない・・・。と思うところはありました。
バンスで砂を弾くのではなく、ソール全体で弾いて脱出していくタイプなのかもしれません。
このソールの広さと丸みがあれば、エクスプロージョンも易しいのではないかな?と思いました。
私はバンカーでは、ライのいいときは『砂を切って』いきたいタイプですが、このウェッジは切るイメージは出ませんでした。
弾くイメージばかりがでました。
実際はどうなのか、また試打する機会があれば、是非バンカーで試してみたいです。

このウェッジのもつ最大の長所は間違いなく、『易しさ』です。
オートマチックタイプのいいところが存分に出ていました。
『超ワイドソール』と『超キャビティ』が、この易しさの要因であることは間違いありません。
常に毎ショット『満点』を目指していくのではなく、高い確率での『及第点』を目指しながら寄せていって、最終的にはいいスコアで回れている・・・。といったところでしょうか?

このウェッジは『軟鉄タイプ』ではないということなので、私は購入することはないのですが、なかなかいいウェッジだな・・・。と思いました。

ウェッジにおける『世界的トップメーカー』といってもいい、フォーティーンが易しさを追求したウェッジといえるのではないでしょうか?
2018年04月16日
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フォーティーン CF-218 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン CF-218 フェアウェイウッド の3番 です。

シャフトは FT-15f です。
ロフトは15度、クラブ長さは43.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、トルクは4.3、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は318gです。

フォーティーンの新しいFWです。
最近はウェッジの印象が強いので、FWは久し振りな感じがします。
フォーティーンらしく、シンプルな形状です。

かなりシャロー感のある3Wです。
スプーンということを感じさせない薄さです。
昔では考えられなかった薄さですが、今は主流になりました。
直打ちでもあがりやすいスプーンが多くなりましたし、実戦でも活躍する場面が多くなってきています。
スプーンの『バフィ化』『クリーク化』といったらいいでしょうか?
FWの番手感覚があまり無くなってきているような気もします。
ボールの低スピン化が進み、このようなあがりやすいタイプが求められるようになったのではないでしょうか?
スプーンの性能がドライバーに近づいているタイプもありますが、逆にバフィやクリークの代わりができるタイプも増えてきています。
スコアメイクには、FWやUTが大きなカギを握っているのは間違いありません。

ヒール側にある、この赤が目を引きます。
どんな工夫がされているのかな?と一瞬思いましたが、特に工夫はされていないようです。
ちょっとだけ凹んではいますが、ウェイトが配置されているわけでもなく、シンプルです。
いいアクセントになっています。
私は何も色が無くてもいいな・・・。と思いましたが、それではシンプル過ぎるのかもしれません。
『目を引く』ということも、クラブの大切な要素といえるような気がします。

ネックの長さは標準的です。
見慣れた長さです。
こうして見ていると、シャローなところ以外、特別珍しいところは見られません。
しかし、ニューモデルなので、見えないところにたくさんの工夫がされているのだと思います。
色々な工夫が外から見て分かる『ハイテクタイプ』が多い中、このシンプルさは潔い感じがして、好感がもてます。

こうして見ても、かなりシャロータイプであることが分かります。
シャローバックタイプが今は主流ですが、フェース高は結構あって、ディープフェースやセミディープフェースタイプがたくさんあります。
しかし、このクラブはフェース高の低い、シャローフェースタイプです。
シャローフェース&シャローバックの組み合わせです。
ドライバーではなく、FWだからでしょうか?
あがりやすさを最優先して開発されたFWなのは間違いないですし、そのはっきりしたところがいいです。
色々なクラブを試打していると、どこかボンヤリしているな・・・。とか、どこを一番強調したいのかな?など、目的がはっきりしないように感じるクラブに出会うこともありますが、このクラブははっきりしていました。
単刀直入に『あがりやすさ』です。
これに尽きます。

フェース面は綺麗です。

顔もクセが無くて、好感がもてます。
最近ではあまり見かけなくなった、『紺色』です。
とても美しいですし、ヘッドにマッチしている色だと思います。

素振りをしてみると、かなり軽く感じましたが、今ではこれくらいが普通といえるのかもしれません。
シャフトフレックスも『S』ということでしたが、軟らかめのSという印象です。
ヘッドがよく動く感じです。
昔のような、『しっかりとしたS』『本当の意味でのSTIFF』は、殆ど見なくなりましたが、シャフトが合わなければ、リシャフトをしてくださいということなのでしょうか?

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
特に気になるところもなく、構えやすいです。
こうして構えていても、かなりシャロー感が伝わってきます。
クラウンの色がいいので落ち着いて構えることができますし、球があがりやすそうです。
どのように打ってもあがるイメージしか浮かんできません。
シャロー感があるので、投影面積が大きく見えましたが、『許容の範囲内』でした。
あまり大きすぎてしまうと、直打ちでは難しそうに感じることもありますが、これくらいであれば、何の問題もありません。
『逃がす』『つかまる』でいえば、どちらかといえばつかまりそうな感じがしたので、ドローのイメージと、あがりやすそうなので、それらが組み合わさった『ハイドロー系』のイメージが浮かんできました。
直打ちなので、ボール手前から滑らせながら拾っていく感じで打っていくことにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
フォーティーンらしい、グッドフィーリングです。

『音』はこもった感じは無く、はっきりしているのですが、どちらかというと控えめな感じで高すぎず大きすぎず、好感がもてました。
インパクトが緩むこともなく、気持ち良く振っていけました。

球はとてもあがりやすいです。
これが、このFWの一番の特長だと、改めて感じました。
このヘッドを見たときから、すごくあがりやすそうだな・・・。と思っていたのですが、その印象通りのあがりやすさがあります。
見た目の印象と、実際の弾道が完全にマッチしていました。
かなりあがりやすさに長けたスプーンなので、少々薄めにヒットしても、充分浮かせてくれます。
ドロップする感じはありません。
ヒッタータイプの方はもちろんですが、スインガータイプの方も、直打ちであがりやすいと感じられやすいのではないでしょうか?
タフさは全くありません。
すごくあがりやすいということもありますし、かなりのシャローフェースなので、ティアップするよりも、そのまま直打ちで打っていきたいクラブです。

『安定性』は、なかなか高いです。
ラインも出しやすいですし、普通に打っている限り、左右に大きくブレる感じはありませんでした。
ウェイトなどは見られないですし、直進性の為の色々な工夫が外見からは見ることができないのですが、イージーなタイプであることは間違いありません。
この安定性は、あがりやすさも大きく関係しているような気がします。

『飛距離性能』は、まずまずといった感じで、今のFWの中では平均的なほうだと思います。
今はドライバーが要らないのでは?と思えるような飛距離性能に長けたスプーンもありますが、このスプーンはそういったタイプではないと思いました。
あくまでも『易しさ』と『性格の丸い飛び』を目指しているように感じました。
尖った感じは全くないので、多くの方に合いやすいFWといえるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、なかなか良い感じでした。
左右に曲げるのも難しくありませんでした。
シャロー感の強いFWですが、曲げにくいという印象はありませんでした。
クセの無いタイプなので、ドローヒッターの方にも、フェードヒッターの方にも合いやすいのではないでしょうか?

久し振りに出会ったフォーティーンのFWですが、かなり『イージー路線』のクラブだと思いました。
クセのない、バランスの取れた易しさをもっています。

最大の特長は、やはり『あがりやすさ』です。
ヘッド全体がシャローということもありますし、フェース高が高くないので、極端な言い方をすれば、ボールにヒットさえすれば、直打ちでも充分あげていけるスプーンといえます。
装着されているシャフトも、かなりソフトスペックに仕上がっているので、ハードルが高くない親しみやすい性能をもっています。

今はこういうタイプの3Wも増えてきたので、珍しさは特に感じませんが、やはりそれだけニーズが高いんだろうな・・・。と思いました。
これだけあがりやすいのはすごくいいことだと思いますが、私はFWでティショットすることも多いので、できればもう少し『フェース高』が欲しい感じもします。
しかし、このままで充分という方も多いのではないでしょうか?

今はドライバーに限らずFWでも調整機能が当たり前のように搭載されています。
自分の好みに合うように簡単に調整できるのは凄いことだと思います。
そういうクラブを好まれる方は、このシンプルなFWは物足りないところがあるかもしれません。
飛距離に特化したFWを探しておられる方も、もう少し飛距離が欲しいと思われるかもしれません。
しかし、メーカーはあえてそういうことをせず、『性格の丸い飛び』を目指しているのではないでしょうか?

シャロー感と、アクセサリーのような物が何も付いていないシンプルさ。
そして、全体的なバランスのとれた易しさが印象深いFWです。
2018年04月02日
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フォーティーン FH Forged V1 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン FH Forged V1 ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO TS-114w です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は467g です。

フォーティーンの新しいウェッジです。
久し振りにニューモデルに出会いましたが、やはりカッコいいな・・・。と思いました。
シンプル且つ易しそうな雰囲気があります。
フォーティーンのウェッジに使われる素材は、ニッケルクロムモリブデンの印象が強いですが、このウェッジは軟鉄なのだそうです。
他の多くのメーカーが軟鉄を採用しているのに対し、フォーティーンはずっとニッケルクロムだったので、頑なな感じがしていたのですが、これにも理由があるのだと思います。
フォーティーンファンの方から、軟鉄ウェッジを使いたいという要望があったのかもしれません。
耐久性という点では、おそらくニッケルクロムだと思いますが、フィーリングや加工のしやすさという点では、軟鉄のほうが有利だと思います。
ひとくちに軟鉄といっても、今は色々なタイプに分かれますが、このウェッジは一番オーソドックスなS25Cを使っているということです。
フォーティーンのウェッジを使いたいけど、軟鉄じゃないからなぁ・・・。と使用に到らなかった方にも、今回のこの素材変更は興味深いのではないでしょうか?

ニューモデルではあっても、これまでのフォーティーンウェッジの特徴がしっかりと引き継がれているようです。
いつ見てもフォーティーンというのがいいです。
今はクラブの個性がそれほど感じられず、同じような物が多いですが、こうして見ていてもフォーティーンというのが分かりやすいところが魅力的です。
いくら個性的でも『変な形』では意味がありませんが、このウェッジは『美しい形』なので、魅力が倍増します。

フォーティーンのウェッジの特徴といえば、何といっても、この『テーパー』です。
トップラインの厚みに変化を持たせてあります。
最初見たときは珍しかったですし、こうすることで重心をいくらか高くしているんだろうな・・・。と思いましたが、今では見慣れた感じもします。
他のメーカーのウェッジでも見られるようになりました。

角度を変えてみても、はっきりと分かります。

トップラインも多少厚く見えますが、最初からの『平坦な厚さ』ではなく、『変化させている厚さ』ということが分かっているので、違和感などはありません。

ソール幅は普通でした。
ワイドではありませんでした。
これまで出会ってきたフォーティーンウェッジの特徴からすると、ウェッジは大きく二分されていて、いわゆる『イージー系』では、かなりのワイドソールであったり、波打つような形であったりするものがありますが、このようなオーソドックスなタイプのウェッジのソール幅はノーマルな印象が強いです。
このウェッジも、そんなノーマルな印象をもちました。

リーディングエッジは、少し削られていました。

トレーリングエッジは、大きく削られていました。
特にヒール側が削られていて、ソールのトゥからヒールへの形状が真っ直ぐというよりは、少し丸みを帯びているように見えました。
こういう形状を見ると、ロブ系が易しそうに感じられます。

ネックは適度な長さがキープされていました。
今はネックの長さもバリエーションが豊富になってきているので、その中ではロングタイプに入るかもしれません。

トゥ側には『FH Forged V1』と表記されていました。

『FH』って、どういう意味なんだろう?と思っていたのですが、『Future Heritage』という文字を見つけたので、すぐにその疑問が解けました。
『未来への遺産』ということでいいのでしょうか?
かなり大胆なネーミングですが、それだけメーカーも自信をもって、このウェッジを世に送り出しているということになるのではないでしょうか?

すごくいい顔をしていました。
正直、この顔は意外でしたし、予想していませんでした。
フォーティーンのウェッジはセミグースタイプが多いので、おそらくこのウェッジもそのようになっているだろう・・・。と思っていました。
しかし違いました。
グースは、かなり弱く『ストレートネック』といっていいように思います。
昔から見られる顔ではありますがフォーティーンでは珍しく、ストレートネックが大好きな私は好感をもって見ていました。
今の主流であるセミグースタイプはとても素晴らしいと思いますし、高い人気なのも分かりますが、私はどうしてもストレートタイプに魅力を感じます。
セミグースタイプは難しいとは思いませんが、強いグースタイプはいつも苦戦していて難しいと感じることが多いです。
そういうタイプはそれほど多くないですが、このような『ストレート顔』も、それほど多くはないので、すごく希少で魅力的に感じました。
フォーティーンファンの方から、軟鉄タイプのストレート顔を作って欲しい・・・。という要望がメーカーにたくさん寄せられたのでしょうか?
私はこういうタイプが、『ど真ん中』なので、気分が乗ってきました。
野球の『ストライクゾーン』でいえば、ちょうど打ちやすい『ベルトの高さ』といえるでしょうか?
そんな魅力を、この顔に感じていました。

このシンプルなフラットバック構造も魅力的です。
今はウェッジもキャビティタイプが増えてきましたが、私はこのようなオーソドックスなフラットバック構造が好きです。

フェース面にミーリングは見られませんでしたが、スコアラインの間隔が少し狭めで美しいです。
指で触ってみましたが、特にザラザラした感じはありませんでした。
『ウェッジブームの立役者』『角溝の牽引者』といえば、フォーティーンだということは、多くの方と認識が一致するところではないでしょうか?
角溝が禁止になるまで、私はMT-28の角溝タイプを使用していた時期があります。
今は高反発ドライバーの人気も高くなり、よく見かけるようになってきましたが、同じルール非適合モデルのクラブを造るなら、昔のように角溝タイプのウェッジを発売しても面白いような気もします。
高反発のドライバーは最初から『ルール非適合』と表示して売られているので、角溝ウェッジもルール非適合と表示して売られていてもいいと思います。
必ずニーズはあると思いますし、ずっと待ち続けておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私は競技に出場しているので、ルール適合モデルしか使わないですし、競技に出場しなくなったとしても、ずっと適合モデルしか使いませんが、人の嗜好は様々です。
ルール非適合モデルを使いたい・・・。
何なら14本のクラブ、そしてボールまで全てルールに適合しないものを使いたい・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ルールでクラブの性能を定めるのは『競技としての公平性』と保つうえでも、とても重要なことですが、それよりも大切なのは、もっとゴルフを楽しむ方を増やすということだと思います。
競技のような緊張するゴルフは嫌だけど、仲間内だけで、あるいは一人だけでプレーしたい・・・。という方は多いように思います。
ゴルフは基本『3~4人』が一組でラウンドしますが、家族や友人と2人だけでプレーしたい・・・。
たった一人だけでコースを回り、人に気を遣うことなく、ただゴルフを楽しみたい・・・。という方もいらっしゃると思います。
競技ゴルファーもエンジョイゴルファーも、同じゴルファーです。
もっと多くの方がゴルフという素晴らしいスポーツを楽しみ、日本人ゴルファーが増え、海外メジャーを制する日本人プレイヤーがたくさん出てきて欲しい・・・。というのが、私の願いです。
そして日本のツアーも、もっと日本人ゴルファーが活躍して盛り上げて欲しいです。

装着されているグリップは、ソフトなフィーリングで好感がもてます。
これまでのモデルとは違う、新しいデザインのグリップでカッコいいです。
バックラインがあるのが気になりました。
もちろんバックライン有りのほうが、人気があるということなのだと思いますが、フェースを『回して(開閉して)』使うウェッジでバックラインがあるのはどうかな?と思ってしまいます。
私はドライバーからウェッジまで全てバックライン無しを好んで挿しているのですが、バックライン有りのクラブにたくさん出会うと、それだけニーズがあるんだな・・・。と思いますし、ウェッジにバックライン有りのグリップを挿していても気にならない・・・。という方もたくさんいらっしゃるのだと思います。
今のニューモデルで、バックライン無しのグリップを挿しているのは、調整機能の付いたクラブくらいでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
構えやすいです。
『据わり』がいいので、アドレスがすぐに決まります。
『ピタッ』という感じで瞬時に決まり、イメージも出しやすいです。
こうして構えていても、惚れ惚れするほどの顔の良さに目尻が下がりっぱなしでした。
今はネック周りがプクッと膨れているウェッジもありますが、このウェッジは普通で、適度に絞り込まれているのがいいです。
スッキリしています。
いいイメージが自然に湧いてきます。
こちらがいいイメージを出していこうとしなくても、このウェッジがどんどん与えてくれているように感じました。
『丸型』というよりは『ティアドロップ型』といっていいと思います。
すごくオーソドックスでシュッとしています。
ニューモデルではありますが、昔の男前ウェッジのいいところを、そのまま継承しているように見えました。

フェースを開いて構えてみたのですが、なかなかいい感じでした。
スクエアに構えたときほどの据わりの良さはないですが、普通にこのまま打っていけそうですし、マイナスに感じることはありませんでした。
できればもう少しリーディングエッジの『浮き』が抑えられていたほうが、ボールの下を滑らせるイメージが出しやすいような気もしたのですが、特に問題ではなく、普通に打っていけそうな感じがしました。
開いて構えるとロブ系を打ちたくなりますし、フワッとした球質で、いわゆる『ダルマ落とし』のようなイメージが欲しくなりますが、このウェッジはそれが簡単にできました。
普通の時は『カツン』でも、このように構えたときは『フワッ』という音をイメージしたいですが、このウェッジはそれが自然にできました。
どのような球が出るのか、こうして構えているときもワクワクした気持ちでいました。
試打を開始しました。

『打感』は、とても良いです。
ソフトで『球の乗り』もいいです。
予想していた通りの打感でした。
『粘着質』のある打感といったらいいでしょうか?
フェースとボールが、ほんの一瞬くっついて、そこからゆっくりと離れていっていく感じで運べるのがとてもいいです。
キャビティの弾くタイプのウェッジでは、決して味わえないフィーリングです。
距離を出す必要のあるドライバーやスプーンなどは、バーンと弾く感じが求められているのかもしれませんが、飛距離を求められていないウェッジは、弾くよりもこのように『くっつく』『乗りがいい』という感覚が欲しいです。
この打感はとても気に入りました。

『スピン性能』は、まずまずでした。
今のウェッジのスピン性能はハイレベルな物が多いですが、その中では普通だと思いました。
打つ前はもっと期待していたのですが、思っていたほどではありませんでした。
もちろん、スピン性能が劣っているということはないですが、予想とはちょっと違っていました。
いわゆる『激スピンタイプ』ではありませんでした。
『適スピン』タイプの中の、やや控えめなほうかな?と思いました。
打つ前は、もっとしっかりギュッという感じで止めてくれるのかな?と思っていましたが、実際は違っていて、少し転がりが多いように感じました。
ただ『足の長さ(ラン)』は安定していたので、これがこのウェッジの特長のひとつなのではないかな?と思いました。
スピンが掛かり過ぎるウェッジは距離感が合いづらい・・・。と感じておられる方も多くいらっしゃると思います。
角溝が禁止になっても、各メーカー研究が進み、ルールに適合しながらもスピン性能が高まりました。
そういうウェッジは凄いですが、止まりすぎて縦の距離感にバラつきが出てしまうので、もうちょっと転がりがあって安定して欲しい・・・。という方には魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
ウェッジを新調しても、しばらくはラウンドで使わず、アプローチグリーンでたくさんアプローチ練習をしたり、バンカー練習場でバンカーの練習をたくさんして、『溝を慣らして』使っておられる方もいらっしゃると思います。
このウェッジはそういったことをしなくても、いきなり『実戦投入』できるのではないかな?と思いました。

球は自然な感じであがってくれますし、とても拾いやすいです。
グースがきついタイプだと、かなりダフってしまうこともありますし、色々な工夫をすることもあるのですが、このウェッジは何もする必要がなく、今まで通り自然に振っていく感じで運んでいけるので、すごく易しいと感じました。
ただ、これもやはり好みの問題だと思いますし、グースタイプを好まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。

『安定性』という点では、ある程度の正直さがあるように思いますし、いわゆる『イージーなタイプ』ではありません。
ミスがはっきりと表れやすいウェッジです。
オートマチックタイプではなく、マニュアルタイプです。
特にワイドソールを好んで使っておられる方には、難しく感じられるところがあるかもしれません。
フェースを開閉せずに使っていきたい・・・。という方にも合いづらいところがあるかもしれません。
ウェッジは元々、開いて使うものだと思いますし、開けばかなり易しくなり、ショットのバリエーションも増やしていけます。
フェースを開いて使うことでソールも活かしていけますが、そういったことをせずに、なるべくシンプルで『パターンの寄せ』をしたい・・・。という方には親しみづらいところがあるような気もします。
好みによって大きく分かれると思いますが、とても構えやすくて、ラインに乗せていきやすいので、普通に打っていく限り、大きなミスにはつながりにくいように感じました。

『距離感』も合いやすいです。
構えたときのイメージ通り、ボールを運んでいくことができました。
装着されているシャフトは初めてですが、『軽すぎない』のがいいと思いました。
N.S.PROというと、MODUSのイメージもありますが、『950GH』のイメージがとても強いです。
なので、かなりの軽量タイプなのかな?と思っていましたが、実際はそんなことはなく、普通に打っていくことができました。
私はずっとDGを愛用しているのですが、この重さは好感がもてました。
装着されているシャフトにも、メーカーによる深い研究がされているのではないでしょうか?
スチールはカーボンと比べると、それほど設計自由度は高くないと思いますが、スチールを好んで使っておられる方も多くいらっしゃいますし、まだまだ改良の余地は残されていると思います。

『操作性』は、とても高いです。
色々なショットで遊ばせてくれました。
このままでも充分だと思いますが、もしDGがラインアップされているのであれば、是非そちらも試してみたいな・・・。と思いました。
使い慣れているシャフトというのは、ヘッド以上に信頼感があります。
DGは『重い』とか『硬い』というイメージが先行しているようで敬遠されることもあるのは承知していますし、ユーザーだけでなくメーカーも最初から入れていないこともあります。
もっと軽くて軟らかい物を・・・。ということもあると思いますし、日本シャフトのように精度の高い優れたシャフトを造るメーカーが増えてきたので、そのようになっているのかもしれません。
トゥルーテンパーもバリエーションを増やしていますが、DG『一強の時代』は過ぎ去りました。

フォーティーンのウェッジは、これまでもたくさん試打していますし、いい思い出もたくさんあります。
ウェッジの世界的なトップメーカーのひとつといっても過言ではありません。

今回出会った、このニューモデルも、今までと同じようなタイプなのかな?と思っていましたが、大きく変わっているところがありました。
それは先ほども書きましたが、『軟鉄鍛造』であるということ。
そして、『ストレート顔』ということです。
以前、『RM-22』というウェッジを試打したことがあり、それもストレートな印象が残っているのですが、このウェッジはそれとはまたちょっと違うような感じがしました。
今度機会があれば、見比べてみたいと思います。

RM-22はとてもいいウェッジですが、私はこのウェッジのほうが質感なども好きで、気に入りました。
このメッキタイプもいいですが、いわゆる『黒染め』タイプもあるようなので、そちらも試してみたいです。

ウェッジだけでなく、他の色々な番手のクラブを試打していて、
これは永くつきあっていけるクラブだな・・・。と思うこともありますし、逆に、これはそれほど永くつきあっていけないだろう・・・。今だけのような気がする・・・。ということは普通にあります。
このウェッジは前者です。
永くつきあっていけそうですし、すぐにでもコースで使ってみたい魅力的なウェッジです。

他のメーカーのような『激スピンタイプ』ではないと感じましたが、この『程良いスピン性能』が、実際のグリーンでどのように馴染んでいくのか興味深いです。
球の乗りが良くて、程良くスピンが利く感じなので、一度イメージが合えば、あとは自然と寄る確率も上がってくるのではないかな?と思いました。

ウェッジはシビアな場面で使われることも多いですし、スコアに直結しやすいです。
前のショットのミスのリカバリーをウェッジに託されることがありますし、チャンスを活かしきることも求められます。
『守り』にいかなければいけないときは『確実に守り』を、攻めにいくときは、より『アグレッシブ』に攻めることが求められることもあります。
ピンチをチャンスに変えることのできるクラブですし、その使用頻度は他の番手と比べると、かなり高いです。
消耗度も、他の番手と比べると何倍も高いように思います。
『耐久性』ということで考えると、軟鉄よりは他の素材のほうがいいのかもしれません。
しかし『かけがえのないフィーリング』と『調整のしやすさ』という点では、軟鉄は素晴らしい特徴をもっています。
購入したウェッジを何も調整せずに、そのまま使っている・・・。という方は多いと思いますし、そういった方が圧倒的に多いといったほうがいいのかもしれません。
ライ角やロフトピッチなど、気にせず使っている・・・。という方も多いかもしれませんが、自分に合うように調整すれば、驚くほど使いやすくなるので、軟鉄のウェッジやアイアンを使っておられる方は、是非確認していただきたいと思います。
方向性が良くなったり、距離感が合いやすくなったり・・・。と、いいことづくめです。
そういったことを、このウェッジも可能なことが、とても大きいです。

『構えやすさ』『打感の良さ』『質感の良さ』が、特に印象的なウェッジです。
スピン性能は、まずまずでしたが、決して劣っているとは思いませんでした。
あくまでも『平均的』に感じられました。
しかし、それは他の多くのウェッジのスピン性能が高いものが多いので、そのように感じたところはあります。
程良いスピン性能で、『球の乗り』が良くて、フェースの厚みで運んでピンに絡めていきたい・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。
先ほども書きましたが、いわゆる『イージー系』ではないので、ミスに対する寛容さは、それほど高くはないのかもしれません。
普段からショートゲームの練習をよくしておられる方の為のウェッジといっていいように思います。
とても印象深く気に入ったので、また機会があれば試打してみたいですし、コースでも試してみたいです。
2018年03月27日
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フォーティーン TP-766 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TP-766 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH HT です。
ロフトは29度、クラブ長さは37.5インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は412g です。

フォーティーンの美しいポケットタイプのアイアンです。
ポケットタイプのアイアンが今は主流ですし、これまでもたくさん試打してきましたが、このアイアンはひと目見てカッコいいな・・・。と思いました。
落ち着いた感じの、何ともいえない雰囲気があります。
フォーティーンの特長がよく出ています。
フォーティーンのアイアンは、これまでもたくさん出会ってきましたが、『TP』という名前は初めてです。
新たなシリーズなのでしょうか?
どんな意味があるのでしょうか?

シャープさはあまり無く、輪郭にも丸みがありますが、均整がとれていて美しいです。
安っぽさは無く、美しくて洗煉されている感じです。
いわゆる質感のいいアイアンです。
最近はアイアンも色々なパーツが組み合わさっているものが多くなりましたが、このアイアンはゴチャゴチャしていなくてシンプルなのがいいです。
比重の異なる素材を組み合わせて、いかに打ちやすくするか・・・。など、メーカーの努力はすさまじいものがあります。
しかし、このシンプルなポケキャビを見て、改めていいな・・・。と思いました。
興味津々で、このアイアンを見つめていました。

彫りの深さもたっぷりありますが、必要以上に膨れていないので、これなら構えたときにバックフェースの膨らみが気になることはないだろう・・・。と思いました。
ポケットの部分は広めではありますが、上手くバランスがとれているように見えました。

トップラインは、やや厚めでした。

ソール幅は少しワイドですが、今はこれくらいが標準といえるような気もします。
広すぎないところがいいな・・・。と思いました。

リーディングエッジは、少し丸みを帯びていました。

トレーリングエッジには特に見られず、普通でした。

フェース面にミーリングはありませんでした。
均整がとれたフェース面です。
雑な感じはありませんでした。

装着されているグリップは、これまでフォーティーンのクラブでよく出会ってきた、お馴染みのグリップです。
ソフトなフィーリングで、好感がもてます。
バックラインが入っていました。

素振りをしてみると、予想していた通りの軽量感で、ビュンビュン振っていくことができました。
アイアンの重さも多様化していて、ノーマルウェイトのスチールシャフトもあれば、このアイアンのように軽量タイプのスチールシャフトもあります。
結構重量感のあるカーボンシャフトもあれば、かなり軽いタイプのカーボンシャフトもあります。
種類が多すぎて、どれを選べばいいか分からない・・・。という方も多いのではないでしょうか?
私がビギナーの頃は、今のように種類が多くなかったので、その時にある物を使っていくしかなかったのですが、今は多すぎて迷ってしまうこともあるかもしれないですし、それがまた『選ぶ楽しみ』でもあります。
種類も多くなりましたが、間違いなく性能もアップしています。
『至れり尽くせり』といった感じがします。
こんないい時代がいつまで続くのでしょうか?

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずでした。
第一印象からすると、もうちょっとシュッとしているのかと思っていました。
ネック周りはもう少し絞り込んでいて抑えた感じになっていたらいいのですが、ちょっと膨らんでいました。
しかし、こういうアイアンも多いですし、慣れているのでマイナスに感じることはありませんでした。
大きさ的には小顔タイプではなく、セミラージサイズといっていいと思います。
小さすぎず、かといってラージサイズでもなく、ちょうど構えやすくて安心できる大きさだと感じられる方も多いのではないでしょうか?
トップラインの厚さも目に入ったのですが、気になるほどではありませんでした。
グースも少し利いていました。
試打を開始しました。

『打感』は、しっかりめでした。
ソフトではありませんでした。
結構ズッシリする感じがありました。
好みではありませんが、ある程度予想していたフィーリングです。

球はとてもよくあがってくれました。
見た目通り、タフなアイアンではなく、かなりイージーなタイプです。
弾道が高いので、グリーンを上から攻めていけるタイプだな・・・。と思いました。

『安定性』も高く、易しさがギュッと詰まっているアイアンです。
ポケキャビの長所が存分に出ているように感じます。
スイートエリアも広くて、かなり大らかな印象をもちました。
イージー系のアイアンはたくさんありますが、このアイアンのように『大きすぎず』『膨れすぎず』『構え感』もなかなかいいので、易しさがさらに高まったように感じました。
『易しすぎない易しさ』といったらいいでしょうか?

『飛距離性能』は、かなり優れていました。
軽く振っても、あそこまでキャリーで飛んでしまうのか・・・。と今更ではありますが、ディスタンス系アイアンの凄さを感じました。
明らかに『番手違いの飛び』です。
派手さは無く、落ち着いたデザインですが、明らかに飛距離性能を求めて開発されているのが分かります。
飛んだり飛ばなかったり・・・。とか、飛ぶときはすごくよく飛ぶけど、飛ばなかったときは全然ダメで、その差が激しい・・・。というタイプでもありませんでした。
『安定した易しい飛び』です。

『操作性』という点では、左右に打ち出していくことはできたのですが、あまり大きくは曲げづらいタイプです。
大らかさが勝ってしまうアイアンです。
構えた時にしっかりとラインをイメージして、あとはそれに乗せて、楽に振って運ぶ感じがちょうどいいように思いました。
敏感に反応するタイプではないですが、このアイアンのもつ大らかさを上手く利用していったほうが、いい結果が待っているように感じました。

しっかりというよりは、軽く振って飛ばしていきたいアイアンです。
軽く振って、スピンを掛けすぎず飛ばしすぎないのがいいように感じました。

メーカーによっては、かなり派手にデザインされていて、目立つタイプのアイアンもありますが、このアイアンはある意味地味で、あまり目立たないタイプかもしれません。
すごくシンプルで、目新しさのようなものは感じにくいかもしれません。
目を引くようなデザインが好きだという方には、あまり魅力的には見えないかもしれません。

しかし、基本性能はしっかりとあります。
他のメーカーのハイテクアイアンに負けない性能をもっています。

まずは『飛び』。
明らかに2番手くらいは違うように感じました。
しかも、それが易しく高い確率で飛ばしていけるというのが、今のニーズにマッチしているように思います。
ヒッタータイプの方だけでなく、スインガータイプの方にも、魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

大らかさ・寛容さも持ち合わせていて、少々のブレには負けない『押しの強さ』のようなものがあります。
見た目とてもカッコいいアイアンですが、シビアさなどは全く感じなかったですし、ポケットタイプの長所が出ていました。
構え感や打感などは、好みとは違うところもあったのですが、それもこの寛容さや飛距離を追求する為には仕方のないことなのかな?と思いました。

私はポケットタイプのアイアンは試打することはあっても、あまり魅力を感じないこともあるのですが、このアイアンは魅力的に思いました。
明らかに『飛びすぎ』ではありますが、この飛びが今は求められているのだと思います。
また試打してみたいですし、別のポケットタイプのアイアンとも打ち比べてみたいと思いました。
フォーティーンの優秀なポケキャビです。
2017年03月23日
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フォーティーン FH-900 フォージド アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは FOURTEEN FH-900 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは33度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は420g です。

フォーティーンのとても美しいアイアンです。
軟鉄アイアンらしい、軟らかそうな感じがします。
今はステンレスタイプのアイアンもたくさんありますが、それらとはまた違う雰囲気があります。

フォーティーンは優れたキャビティアイアンの印象が強いですが、このアイアンはこれまでとはちょっと違うキャビティ形状です。
キャビティの形状が、以前試打したことのあるウェッジに似ているな・・・。と思いました。

彫りの深さも充分ありました。
易しそうな感じがします。

トップラインは、ほんのちょっとだけ厚く見えましたが、標準といえる範囲内だと思いました。
フォーティーンのクラブは『テーパー』の印象が強いので、このアイアンはどうなのかな?と思いましたが、普通でした。
ウェッジだけに採用される工夫なのでしょうか?

ソール幅は普通でした。
ワイドタイプではありませんでした。
トゥからヒールにかけてテーパーになっているのではなく、ストレートに近いタイプです。
フェースターンを意識したい方は、テーパーなほうが合いやすいかもしれません。
逆にあまり意識しないという方は、このようなストレートタイプを好まれるかもしれません。
人によって、好みが分かれるところだと思います。
このストレートタイプもいいですが、私はどちらかというとテーパーになっているほうに、より親しみを感じます。

ネックの長さは標準的でした。
特に長いとか短いという感じはしませんでした。

フェース面にミーリングはありませんでした。
フォーティーンらしい美しいフェース面です。

このオリジナルグリップも、フォーティーンではお馴染みです。
ソフトなフィーリングで好感がもてます。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
フォーティーンらしく、いい顔をしています。
『日本風の顔』といっていいかもしれません。
ちょっとだけグースが効いていますが、気になりませんでした。
逃がすイメージも出せたので、楽な気分で構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでいい感じでした。
今はキャビティでも、バーンと弾く感じの物もありますが、このアイアンはしっかり乗ってくれる感じでした。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といったところでしょうか?
特別あがりやすくなるような工夫はされていないように思いますが、『見た目通りのあがりやすさ』があるので、いいな・・・。と思いました。
どちらかといえば、ヒッター向けアイアンといえるかもしれません。

『安定性』は、今のキャビティアイアンの中では、平均的なほうだと思います。
キャビティらしい易しさはありますが、易しすぎない感じがしました。
どこでヒットしたのかも分かりやすいのがいいな・・・。と思いました。
寛容さと正直さとのバランスがとれていると思いました。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じでしたが、今は飛び系アイアンがたくさんあるので、それらと比べると飛ばないほうだと思います。
縦の距離感を大切にしたいけど、できればもう少しキャリーを伸ばしていきたい・・・。だけど、バンと弾くような打感のアイアンは使いたくない・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
易しさもありますが、左右へも対応してくれました。
球のつかまりの良さと逃がしやすさとのバランスがとれていると思いました。
どちらかに偏った変なクセのようなものは感じませんでした。

フォーティーンらしい、とてもいいアイアンだな・・・。と思いました。
最近のフォーティーンのアイアンは、好印象の物が多いのですが、このアイアンも好感がもてました。

キャビティ形状がこれまでの物とちょっと違いますが、レベルの高さは維持されているので、さすがだな・・・。と思いました。

コースでも使ってみたいですし、購買意欲も刺激されました。

今人気のポケットキャビティもいいですが、このようなシンプルなキャビティアイアンもいいものだと思いました。
2017年01月26日
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フォーティーン DT112 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン DT112 ドライバー です。

シャフトは MD-350ZD です。
ロフトは9度、クラブ長さは46.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、トルクは4.2、バランスはD5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は300gです。

フォーティーンの新しいドライバーです。
シンプルで、本格的な作りになっています。
フォーティーンのドライバーは、いい物が多いので、このドライバーにも期待がもてます。

結構厚み感のあるヘッドです。
これまでは、ややシャローな印象が強かったので、少し変わった感じがします。
最近はディープタイプも見直されているように思います。
ちょっと前までは、あがりにくい、難しいというイメージもあったディープヘッドですが、今は技術が進んだせいか、親しみやすいディープヘッドも増えてきているように思います。
逆に、しっかりしたシャロータイプも増えてきています。
アイアンやウェッジとは違い、ドライバーは見た目だけでは性能を測れないところがあります。
これには、『重心の深さ』が大きく関係しているように思いますし、素材の変化によって、設計自由度が上がったのは間違いないと思います。
これまで、多くのクラブを試打してきて、驚くほど進化したな・・・。と思います。

ネックは短めで、ややズングリムックリした感じがします。
重心も、それほど高そうには見えません。
ネックに調整システムは搭載されていませんでした。

ヒール側の凹みが目立っていました。
フォーティーンらしいです。

ディープバックタイプのヘッドです。
ディープというだけでなく、『ハイバック形状』といっていいと思います。
最近では、全くといっていいほど見られなくなりました。
シャローバックタイプが今は多いですし、多くの支持を集めていると思いますが、このような形状にしているのは、メーカーの思いがあるのだと思います。
シャロータイプを使い慣れておられる方には、多少親しみづらい感じがするかもしれません。
ディープタイプを好んで使っておられる方には、挑戦意欲が掻き立てられるかもしれません。

このオリジナルグリップは、フォーティーンのクラブでは、すっかりお馴染みです。
ソフトなフィーリングで、好感がもてます。
バックラインがありました。
グリップには、バックライン有りを好まれる方も多いと思います。

正統派ともいうべき、いい顔をしていました。
整った顔をしています。
このクセの無い顔が、親しみやすさを、より高めてくれます。
艶消しなところもいいです。
艶消しドライバーは、これまでも素晴らしい物がたくさんありました。
こうして見ていると、ネック部分が目に入ったのですが、特に気になることはありませんでした。

素振りをしてみた感じは、やや軽量感があったのですが、この長さ(46.5インチ)ということを考えると、適正な重さなのかな?と思いました。
シャフト全体がよくしなる感じがして、変なクセのようなものは感じませんでした。
これがもし320g以上だと、かなり重くなって振りづらくなってしまうのかもしれない・・・。と思いました。
しかし、昔からもっと重くて長さもあるクラブもあるので、それほどでもないのかもしれない・・・。という思いもありました。
しかし、今は『軽量』『寛容さ』が求められているので、この重さが適正なのだと思います。
フォーティーンのドライバーは、長尺のイメージがすっかり定着していますが、このドライバーもその流れに沿っていました。
私が愛用するドライバーは45.25インチなのですが、今は46インチ以上のドライバーを試打することも多くなったので、昔よりは苦手意識が払拭されているように思います。
それは『慣れ』ということも大きいと思いますし、それ以上にシャフトの進化やバランスの良さが向上しているからだと思います。
とはいっても、私は今のところ、これ以上長くする予定はありません。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
特に苦手に感じることはありませんでした。
長尺特有といいますか、『ヘッドが遠くに見える感』がありますが、だいぶ慣れてきた感じがします。
『普段着感覚』では構えづらいところもありますが、かなり慣れた『よそ行き感覚』で構えればいいのだと思いました。
多少緊張するところはありますが、気を遣いすぎないでいけるところがいいです。
それはやはり、『いい顔』をしているのが大きいと思います。
これがもし、かなりクセのある顔をしていたら、構えづらさが増していたと思います。
フェース面がよく見えていたので、9度ではないな・・・。と思いました。
10度以上はあるのは間違いないな・・・。と思いましたが、こういったことは珍しくなく、むしろ『普通』になってきているので、表示ロフトのことは忘れよう・・・。と思いました。
表示よりも、『自分の見た目』のほうが大切だと、いつも思っています。
立体的なヘッドでありますが、フェース面が上を向いているように見えたせいか、球も結構あがってくれるんじゃないかな?と思いました。
リラックスして構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』は好感がもてました。
適度な柔らかさがありました。
一瞬フェースに乗って、そこから一気に弾き飛ばす感じでした。
シンプルなフェース面ですが、とてもいい仕事をしてくれているな・・・。と思いました。

『音』も、いい感じでした。
大きすぎない小気味いい音がとても良いです。
心地いい音です。
この音を耳にしているだけで、まるで自分が上手くなったように思えてきます。
いい意味で、『プレイヤーをだます』クラブが昔からありますが、このドライバーもそれらと同じような匂いがしました。

球のあがりやすさは、まずまずでした。
ディープタイプなので、もっとハードなのかと思っていましたが、それほどでもありませんでした。
キャリーをしっかりと稼ぐことができました。
フェース面が上を向いていたせいか、弾道がイメージよりも高めでした。
しかし、ヒッター向けであることは変わりないと思います。
長尺ドライバーはどちらかというと、スインガー向けが多いように思いますが、このドライバーはそうではないと思います。
ヒッタータイプの方が、より飛距離を伸ばす為に開発されたドライバーといっていいのではないでしょうか?

『安定性』は普通だと思いました。
高い安定性といいますか、『曲がりにくさ』は感じなかったのですが、普通に打っている限り、特にばらける感じはしませんでした。
フックフェースには見えませんでしたが、球のつかまりはいいと思いました。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
一球目から、凄いな・・・。と思いました。
初速が速く弾道が力強いです。
なかなか落ちてきません。
頼もしい弾道です。
6年前に、DT111 ドライバーに出会って以来、フォーティーンのドライバーは飛距離が出るイメージが強くなりましたが、そのいい伝統は今でも続いているように思います。
シンプルなヘッドは高性能なイメージがありますが、このドライバーもそんな印象をもちました。
シンプルではありますが、目に見えないところに、たくさんのメーカーの工夫がされているのではないでしょうか?
いいクラブは色褪せないと、私は思っています。
もちろん、クラブにもファッションのように流行りのようなものがあるのかもしれませんが、基本となる『軸』といいますか、大切な物は不変のような気がします。
これまで永年、たくさんのクラブに接してきて、そのように感じます。
人が使う限り、クラブの根幹は変わらないように思います。
機械専用といいますか、マシンテスト用のクラブと、人が使うクラブとは大きな違いがあるような気がします。
このドライバーは『人の為のクラブ』だと思いました。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
長尺タイプの中では、扱いやすいほうだと思いました。
左右にも曲げられましたが、どちらかといえば右に曲げやすいタイプだと思いました。
やや軽量で長尺タイプですが、シャフトもしっかりついてきてくれました。
タイミングが取りづらいという感じはしませんでした。

いいドライバーだな・・・。と思いました。
さすがはフォーティーンのドライバーだと思いました。
フォーティーンは元々、『MT-28』というウェッジで高い支持を集めたメーカーですが、ここ数年のドライバーはハイレベルを維持しています。

顔の良さや打感の良さなどもありますが、一番は『飛距離』ではないでしょうか?
ここにとことんこだわっているように思います。
試打しながら、ずっとDT111のことを思い出していました。
このドライバーはDT112ということですし、おそらく後継モデルなのだと思います。

このドライバーの打感も好感がもてましたが、DT111の素晴らしい打感に心躍ったことを今でもはっきり覚えています。
高い飛距離性能を得る為には、単に物理的だけではなく、フィーリングも必要だと思います。
フィーリングがいいから気持ち良く振り切っていけますし、それに飛距離が加わってきます。
このドライバーを試打しながら、そんなことを考えていました。

コストパフォーマンスが高いのも、フォーティーンの特長のひとつです。
基本性能の高さがありながら、親しみやすい価格設定になっています。
こういったところにも、フォーティーンの人気の秘密があるように思います。
昔から『安かろう悪かろう』というクラブはありますが、このドライバーには、そういったことを感じませんでした。

長尺タイプを私は少し苦手に感じるところもあるのですが、今日はそういったことをあまり感じませんでした。
もちろん、もしマイクラブに迎え入れるのであれば、色々と変えていきたいところもありますが、このドライバーの『既製品としてのスタンダード』は素晴らしいな・・・。と思いました。
フォーティーンの自信作といっていいのではないでしょうか?
2016年12月05日
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フォーティーン HI877 ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン HI877 ユーティリティ です。

シャフトは FT-16i です。
ロフトは24度、クラブ長さは39.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は354gです。

フォーティーンの新しいユーティリティです。
ユーティリティですが、最初パッと見たときはアイアンの印象のほうが強くありました。

このクラブの特徴といえば、やはりこのイエローです。
フェース面とソール以外、全てに塗られています。
かなり個性的ですし、一度見たら忘れられない強烈なインパクトがあります。
昔はいくつか、このようなカラフルなクラブがあったような気もするのですが、最近では珍しいです。
私は以前から白いヘッドのドライバーやFW・パターはあるので、アイアンも登場すればいいな・・・。と思っていました。
この黄色いヘッドを見て、そのようなことを思い出しました。
この黄色は目立ちますし、膨張色なので、白いヘッドと同じように『残像効果』が期待できるのでしょうか?

トップラインは厚めでした。
この角度から見ると、やはりユーティリティなんだな・・・。と思います。
アイアン型ユーティリティは、数があまり多くないので、出会うことができて嬉しいです。

ワイドソールですが、アイアン型ユーティリティとしては標準的といえるでしょうか?

ネックは短く、『頭でっかち』タイプです。
見慣れた形状です。
こういうところを見ると、アイアンというよりはユーティリティという印象のほうが強くなります。

トゥ側には、丸いアクセサリーのようなものがありました。
これにはどういう意味があるのでしょうか?
重量配分の為でしょうか?

このオリジナルグリップはソフトで、いいフィーリングです。
フォーティーンのクラブにはよく見られるグリップです。

フェース面にミーリングはありませんでした。
雑な感じは無く、丁寧です。
綺麗なフェース面です。

素振りをしてみると、結構軽く感じましたが、この軽さがいいのかもしれません。
もっと重量感があってしっかりと振っていきたいのであれば、また別のタイプのアイアン型ユーティリティがいいのだと思います。
今はアイアンにもカーボンシャフト装着が珍しくない時代です。
それは今だけでなく、昔からあることです。
スチールとカーボンの『境界線』は難しいかもしれません。
パターも含めて、全てのクラブがカーボンという方もいらっしゃると思います。
私は『混在型』です。
アイアンとウェッジは昔から馴染みのあるスチールシャフトをずっと挿していますし、今のところ変える予定はありません。
アイアン型ユーティリティも、できればスチールを挿していきたいと考えています。
『距離』よりも『正確性』を求めたいクラブの場合、スチールを選択することが多いように思います。
しかし今はカーボンシャフトの性能も、昔とは比較にならないほど進化していますし、スチールに劣らない正確性を求められるようになりました。
なので、カーボンを選択肢に入れることも有効だと思います。
ただ、私はそれほどカーボンの有効性を感じていないといいますか、カーボンに変える理由が今のところ見つからないので、そのままスチールを愛用しています。
ヘッドは変えても、慣れ親しんだシャフトは安心感があります。
『飛びすぎない』『余計な動きをしない』というところが魅力的で、自分自身のフィーリングやイメージ力を最大限発揮できます。
これは昨日今日出会って築き上げた信頼感ではなく、もう何年も何十年もかかって築き上げられたのだと思います。
クラブ(ヘッドやシャフト)自体の性能も大切ですが、抑えるところは抑えてプレイヤーの技量や感性を高めてくれるクラブは名器といえるのではないでしょうか?
性能とは直接関係ないですが、『コストパフォーマンス』という点では、スチールはカーボンを大きく引き離しています。

ボールを前にして構えてみると、正直違和感がありました。
独特な形状ということもあるのですが、バックフェースの黄色がそれをさらに強調しているように感じました。
黄色が浮き上がっているように見えました。
構えたときは、ボールの球筋や出球の高さなどをイメージしたのですが、どうしても黄色が勝ってしまいました。
普通の色であれば、もっと違和感は小さかったように思うのですが、これは仕方ありません。
ラージサイズでグースも目立っていました。
アイアン型ユーティリティというと、私はタイトリストやスリクソンのクラブが好きなのですが、コンセプトが違うので、形状が違っても仕方ない・・・。と思いました。
アイアンのイメージではなく、ユーティリティとして打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
構えたときに打感のイメージが湧かなかったのですが、実際に打ってみると硬すぎず適度なソフト感もありました。
『繊細な』打感というよりは、少々雑な打感といったらいいでしょうか?
中空らしいフィーリングでした。

球はあがりやすくてイージーです。
タフな感じはしませんでした。
アイアンのように打ち込むのではなく、ボールの手前を『スーッとさらう感じ』といったらいいでしょうか?
ソールがいい感じで滑ってくれるので、易しく感じました。
どうしてもダフってしまう。ダフるイメージのほうが易しい・・・。という方にはとても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?

『安定性』という点でも、いい感じでした。
これまで出会ったアイアン型ユーティリティの中でも、かなり寛容な感じがします。
セミオートマチックタイプのアイアン型ユーティリティといっていいと思います。
シビアさは感じませんでした。

『飛距離性能』は、まずまずでした。
特別よく飛ぶという印象はなかったのですが、24度のユーティリティとしてもっていて欲しい飛距離性能は充分持ち合わせていると思いました。
キャリーを確実に稼いでいけるタイプです。

操作性という点では、やや難しく感じました。
それほど操作するタイプではないと思いました。
左右に曲げるイメージも出しづらく、この構え感に何とかついて行っている・・・。という感じでした。
色々と細工をするよりも、このクラブが持つオートマチック性を活かしたほうがいいように感じました。

このクラブには『バナナ』という名前がついているのだと聞きました。
それで877という数字が使われているだと分かりました。
語呂合わせが面白いな・・・。と思いました。

このカラーと形状からバナナということなので、また違うフルーツの名前がついたクラブが登場してくると面白いな・・・。と思いました。
メロンやイチゴ・ミカンなど・・・。色は想像できますが、形状が難しいかもしれません。

見た目のインパクトがかなり強いユーティリティですが、決して見た目だけでなく、基本性能もしっかりしていると思いました。
私には合いづらいタイプだったので、正直それほど魅力を感じなかったのですが、これはあくまでも私の好みによるものです。
このクラブを頼もしく感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

この色は、人によってかなり好みが分かれると思います。
好感を持たれる方もいらっしゃると思いますし、苦手に感じる方もいらっしゃると思います。

正直、私はちょっと苦手に感じるのですが、こういった個性的なクラブはどんどん登場してきて欲しいと思っています。
あまり変わり映えのしないようなクラブばかりではなく、見た目のインパクトが大きいクラブは魅力的です。
『個性』がとても大切だと思います。

フォーティーンは落ち着いたデザインのクラブが多い印象がありますが、これからも個性的で他のメーカーがやらないようなクラブ開発をして欲しいと思いました。
2016年10月29日
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フォーティーン TC544 フォージド アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはFOURTEEN TC544 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH HT です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g です。

フォーティーンの新しいアイアンです。
これまでとちょっとデザインが変わった感じがしますが、基本的には同じ作りになっています。
フォーティーンらしく、整っていて落ち着きのあるアイアンです。
こうして見ても、やや面長なタイプであることが分かります。

オーソドックスなタイプのキャビティアイアンです。
今はキャビティアイアンもいろいろとありますが、フォーティーンはずっと、このシンプルなタイプです。

彫りの深さはたっぷりあります。
かなり易しさにこだわっているように見えます。
最近は高い機能性を感じさせるキャビティアイアンが多くなってきているので、このようなシンプルなフルキャビティは珍しく感じられます。

ソール幅は少しワイドですが、今はこれくらいが標準といえるような気がします。

ネックは、やや短めでした。

フェース面に、ミーリングはありませんでした。
フォーティーンらしく、綺麗なフェース面です。
使い込んでいけそうだな・・・。と思わせてくれるフェース面です。
店員さんの話によると、このアイアンは軟鉄を採用しているのだそうです。
フォーティーンのアイアンは軟鉄以外のイメージが強いのですが、こうして軟鉄を採用するということは、それだけたくさんのニーズがあるからなのだと思います。
軟鉄の長所は、そのフィーリングの良さがありますが、それ以外にも購入した後に、ライ角やロフト角などを自分に合うように、微妙に調整するのが簡単だということが挙げられます。
こういったことをあまり気にされない方もいらっしゃるかもしれませんが、とても大きなことで、いいプレーをするには欠かせないことだと思います。

トップラインは、なかなかいい感じです。
これくらいだと、いいイメージが出せそうです。

このフォーティーンのオリジナルグリップはお馴染みです。
適度なソフトさがあって、好感がもてます。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
セミラージサイズといっていいでしょうか?
ちょっと大顔に見えました。
セミグースタイプでもあります。
このヘッドの大きさには、少しのグースがちょうどいいような気がします。
今、最も支持されているタイプといえるのではないでしょうか?
やや大きめですが、変なクセは全く無いと思いました。
できれば、もう少し小振りでシュッとしていたほうが、イメージが強く出せそうだな・・・。と思ったのですが、特に難しく感じることもなかったですし、これくらいがちょうどいいという方も多いのではないでしょうか?
大らかさを感じたので、その大らかさを頼りにしながら打っていくことにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いと思いました。
ソフトな中にも『しっかり感』を感じました。
『芯のあるソフトさ』だな・・・。と思いました。

球はあがりやすいです。
高めの弾道です。
シャフトも関係しているように思います。

『安定性』は、なかなかいい感じです。
フルキャビティらしい易しさを感じました。
見た目通りの大らかさがありました。
シビアさは全くありませんでした。

『飛距離性能』は優れています。
よく飛ぶアイアンだな・・・。と思いました。
今はディスタンス系アイアンが多いので、その中では平均的なほうかな?と思いましたが、私のもっている7番アイアンの距離感覚では全くありませんでした。
アイアンにも飛距離性能が求められるようになって、かなりの年月が経ちましたが、このアイアンもそのニーズに応えていると思います。
キャリーを大きく伸ばしていくことができました。
『番手違い』を楽しめるアイアンといったらいいでしょうか?

『操作性』は、いい感じでした。
左右同じように対応してくれました。
どちらかというと大らかさのほうが勝ってしまうところがあったのですが、決して曲がりにくいタイプではないと思いました。
大らかさの中に操作性が混在しているアイアンといったらいいでしょうか?

フォーティーンのクラブは素晴らしい物が多いですが、特にウェッジとアイアンが秀でていると思います。
多くのファンを獲得しています。
フォーティーンはアイアンにこだわりをもっているメーカーのひとつだと思います。

色々と形を変化させて目先を変えるのではなく、ひとつの形にこだわっているところに好感がもてます。
同じような形が多いので、目新しさはあまり感じませんが、MPマッスルバックのように、その中にも細かな変化が見られるんだろうな・・・。と思います。

スイングにもありますが、ゴルフクラブにも『バランス感覚』はあると思います。
これまで、数え切れないほどたくさんのクラブを試打してきて、このクラブはバランスが崩れているな・・・。改善したほうがいいな・・・。と思えるクラブはたくさんありました。
それは今でもあります。

その点、フォーティーンのクラブはとてもバランスがとれていると思います。
特別目立ったところや奇をてらったところが無い分、プレイヤーの感性や技量を高めてくれるように感じます。
いいクラブというのは、そういうクラブのことをいうのではないでしょうか?
まるで『過保護』ともいえるほどの『易しすぎる』クラブが、プレイヤーにとって最高のクラブといえるのか、疑問が残ります。
ある程度の機能は持たせておいても、プレイヤーの技量を高めてくれるクラブが、長い間相棒として活躍してくれるのではないでしょうか?
いくら力のある人でも、ゴルフボールをただ普通に投げただけでは100Mは、なかなか飛ばせないと思います。
しかし、クラブを使えば簡単です。
またいくら優れたゴルフクラブでも、自分自身では動くことができません。
プレイヤーの力が無いと動けません。
そうしたお互いの力を上手く引き出し合うことによって、最高のプレーが生まれるのではないでしょうか?
そういった意味でも、ゴルファーにとっての『最高のクラブ』に出会えたときの喜びはとても大きいですし、ゴルフクラブも素晴らしいゴルファーに使ってもらえれば、ゴルフクラブとして最高の喜びなのだと思います。
私はマイクラブに、いつも迷惑をかけっぱなしなので、申し訳ないな・・・。と思うことが多いです。
クラブに頼りっぱなしなので、もっとスイングを磨いていこう・・・。と思っています。

私の周りにもフォーティーンのクラブを使っている人はたくさんいますが、みんなゴルフを楽しんでいますし、順調にレベルアップしています。
ゴルファーにとって、『いいクラブとの出会い』はとても大切です。

フォーティーンは上級者の方が多く使っているので、敷居が高いと感じておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に親しみやすいクラブが多いように思います。
先ほども書きましたが、変なクセがないので、回り道をせずに上達していけそうに感じます。
このアイアンはフォーティーンのアイアンの中でも、親しみやすいほうに入ると思います。
易しさに長けたアイアンですが、その易しさが邪魔になっていないところがいいと思いました。
2016年04月25日
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フォーティーン RM-22 ウェッジ& DJ-22 ウェッジ

今日は、この2本のフォーティーンのウェッジを試打しました。
試打クラブは フォーティーン RM-22 ウェッジ と DJ-22 ウェッジ です。

シャフトはどちらもダイナミックゴールドです。
<左> RM-22 のスペック
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、バランスはD3、クラブ総重量は475gです。
<右>DJ-22 のスペック
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、バランスはD3、クラブ総重量は474gです。

両方とも、ウェッジメーカーとして名高いフォーティーンの高性能ウェッジです。
どちらも先日試打したのですが、今日は同時に借りることができたので、打ち比べてみることにしました。

<左>RM-22 <右>DJ-22
ノーマルなタイプと、キャビティタイプの違いがあります。
それ以外にも、色々な違いが見て取れます。

<左>RM-22 <右>DJ-22
ソール幅はDJ-22のほうが少し広く見えますが、大きな違いではありません。
それよりも、RM-22のヒール側の削りがよく目立っていました。
こうして見ていても、DJ-22はオートマチック系で、RM-22はマニュアル系だということが伝わってきます。

<左>RM-22 <右>DJ-22
ネックの長さの違いは、はっきりしていました。
RM-22のほうが長いです。

顔の印象も違います。
セミグースタイプのDJ-22と、ストレートタイプのRM-22です。
人によって好みが分かれるところだと思いますが、私はストレートタイプのほうが好きなので、RM-22に親近感をもちます。

<左>RM-22 <右>DJ-22
トップラインの厚みも違っていました。
左のRM-22のほうが狭いです。
一目見て分かるほどでした。

DJ-22

RM-22
構えてみても違いがあります。
グースタイプで大らかさを感じさせるDJ-22と、シャープで扱いやすそうな印象を与えてくれるRM-22という感じです。
私はRM-22のほうが好きです。
試打を開始しました。

『打感』はどちらもソフトで、とてもいい感じでした。
敢えてどちらかを選ぶとするならば、RM-22かな?と思いました。

『安定性』はDJ-22のほうが高いです。
キャビティの長所が出ているように思います。
寛容さがあります。

球はどちらも拾いやすいですが、ストレートな分だけ、RM-22のほうが、私は易しく感じました。

距離感はどちらも合いやすいです。
特に違いは感じませんでした。

『操作性』という点では、はっきりとRM-22のほうが勝っていると思いました。
色々と細工をすることができました。
メーカーによっては、ひとつの種類のウェッジしか発売しないこともありますが、さすがウェッジメーカーとしてのトップランナーといってもいいフォーティーンです。
プレイヤーの好みによって、色々なタイプを同時に発売することができるのは大きな強みだと思います。
2016年04月07日
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フォーティーン TC770 フォージド アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは FOURTEEN TC770 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、バランスはD1.5、クラブ総重量は419gです。

フォーティーンの新しいアイアンです。
フォーティーンらしく、落ち着いたデザインで、上手くまとまっています。
フォーティーンのアイアンといえば、このようなキャビティタイプを連想するのですが、このアイアンはこれまでの物とは違う雰囲気がありました。
大らかさというよりは、研ぎ澄まされている感じがしました。
とても魅力的でした。

シャープな外見でカッコ良くなっていたからなのかもしれません。
フォーティーンのアイアンは『イージー系キャビティ』のイメージが強いですが、このアイアンはキャビティでありながら、アスリート色が感じられました。
いいアイアンだな・・・。と、打つ前から既に魅了されていました。
私はボテッとした分厚くて大きいタイプよりも、このようなシャープなアイアンに魅力を感じます。
まず、目で楽しむことができました。

彫りの深さは、まずまずといったところでしょうか?
シンプルなデザインになっています。
今はアイアンもいろいろなパーツが組み合わさっているものが増えてきていますが、このアイアンはとてもシンプルです。
このシンプルさがフォーティーンらしいといえるように思います。
色々なパーツが組み合わさったアイアンもいいですが、私はこのようにシンプルなアイアンが大好きです。

ソール幅はノーマルな感じですが、今はワイドな物が多いので、今のアイアンの中では少し狭いほうかもしれません。
とても美しいソール形状だな・・・。と、見ていて思いました。
シンプルで、フラットに近いソール面です。

ネックはやや短めですが、これくらいの長さが今の標準といえるのかもしれません。

フェース面にミーリングはありませんでした。
フォーティーンらしく、シンプルで美しいフェース面です。

トップラインの厚さはノーマルな感じです。
厚い印象はありませんでした。
いいイメージを出せそうです。

このオリジナルグリップは、もうお馴染みです。
フォーティーンは全ての番手のクラブにおいて、このグリップが標準装備されているのでしょうか?
番手(ドライバーやFW・UT・アイアン・ウェッジ)によって、グリップが変わってきてもいいのではないかな?と私は思っています。
それはクラブによって、役目が違うからです。
飛ばす為のクラブには飛ばす為のグリップがあると思いますし、狙う為のクラブには狙う為のグリップ。
そして寄せる為・そのまま入れてしまう為のクラブには、それに適したグリップがあると思っているからです。
クラブセットは『統一感』が大切ですが、グリップは変わってもいいような気がします。
とはいっても、全て同じグリップにするということもアリだと思います。
このグリップはいい感じですし、特に不満はなく普通に打っていけます。

ボールを前にして構えてみると、とても好感がもてました。
フォーティーンのアイアンは構えやすい物が多いですが、その中でも、このアイアンはかなり優秀な構え感があります。
最近のフォーティーンのアイアンの中では、ダントツにいいな・・・。と思いました。
すごくいいイメージが出せました。
少しグースが利いていましたが、気になるほどではありませんでした。
左へ巻き込むイメージではなく、回していけそうな感じがしました。
気持ちがどんどん盛り上がってきました。
試打を開始しました。

『打感』はとても良いです。
ソフトなフィーリングで、見た目通りの打感でした。
アイアンには欲しい打感です。
『ザ・アイアン』といった感じがします。

『球の上がりやすさ』という点では、標準という印象をもちました。
特別あがりやすくなっているようには感じなかったのですが、不自然さはなかったので、好感がもてました。
『今の7番アイアン』を打っているんだ・・・。ということを認識しながら打っていくことができました。
高い機能性をもったアイアンでは、なかなか味わえない感覚です。
明らかにヒッター向けのアイアンといっていいと思います。

『安定性』という点では、キャビティらしい易しさも感じられますが、今のアイアンの中では、それほど寛容さがあるとはいえないのかもしれません。
ハーフキャビティに近い印象をもちました。
ミスヒットに反応しやすい面はあると思いました。
マッスルバックのようなシビアさは全く無いですが、アイアンに『易しさ』を求めておられる方には、難しく感じられるところがあるかもしれません。
キャビティタイプのアイアンですが、決して『易しさ最優先』のアイアンではないと思いました。

『飛距離性能』という点では、まずまず・・・。と思いました。
今のディスタンス系アイアンと比べると、明らかに飛ばないほうだと思いますが、飛距離よりも距離感を大切にしていきたい方には親しみやすいところがあるのではないでしょうか?
私はこのアイアンのように『飛びすぎない』アイアンが好きです。
飛びすぎるアイアンにもたくさん出会ってきましたが、コースでは怖くてなかなか使う気になれません。
自分の意識よりも飛ぶ。
狙ったところよりも遙かに先に着地する。ということは、いくらいい当たりをしてもミスショットです。
飛びすぎていいことは殆どありません。
そういったことから、このアイアンの『飛びすぎないところ』に魅力を感じました。

『操作性』という点では、なかなかいい感じでした。
左右にも曲げることは難しくありませんでした。
マニュアルタイプというほどでもないですし、どちらかといえば『セミオートマチックタイプ』に近いかな?と思いました。
操作性の良さと、ブレにくさの、ちょうど中間くらいに位置している感じがしました。

昔からフォーティーンのアイアンはいい物が多いですが、このアイアンはそれらの中でも、かなりいい印象をもちました。
とても品のいいアイアンだな・・・。と思いました。

ここ数年に出会ったフォーティーンのアイアンの中で、かなり好感度が高いです。
今、フォーティーンのアイアンを購入するとしたら、私はこのアイアンを真っ先に選びたいです。

最新モデルではあっても、決して機能性だけが独り歩きするのではなく、プレイヤーのフィーリングを大切にしてくれているように感じました。
自分の感覚を最優先していけるので、コースでも心強いだろうな・・・。と思いました。

フォーティーンのアイアンは『イージー系』のイメージもありますが、このアイアンはちょっと違うように思います。
明らかに『アスリート色』が強いです。
一般的な敷居の低いアイアンとはいえないかもしれません。

なので、使い手を選ぶアイアンといえるような気がします。
『イージー系』『正直系』でいえば、明らかに『正直系』に入ると思います。

普段からハーフキャビティを使い慣れておられる方には、何の問題もなく使っていけると思いますが、イージー系のアイアンを使い慣れておられる方には、少し難しく感じられるかもしれません。
しかし、このような正直なタイプに慣れていって、ショットの精度を高めていくのもアリだと思いますし、イージー系が物足りなくなった・・・。という方には、是非試していただきたいアイアンです。
易しいに越したことはないけど、ミスしたらそれをはっきり伝えてくれるアイアンが好きだ・・・。という方には、とても魅力的な存在になってくれるのではないでしょうか?

これまでのフォーティーンのアイアンは結構軽量タイプが多かったので、このアイアンの重さにとまどっておられる方もいらっしゃるかもしれません。
訊くところによると、このモーダスのシャフトが純正だということなので、どうしても重すぎるというのであれば、リシャフトやバランス調整をするという選択肢もアリなのではないでしょうか?
また何度でも試打したいですし、コースでも使ってみたい、好感のもてるアイアンです。
2016年04月02日
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フォーティーン RM-22 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン RM-22 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、バランスはD3、クラブ総重量は475gです。

フォーティーンのカッコいいウェッジです。
先日DJを試打しましたが、これはRMシリーズのニューモデルです。
フォーティーンはウェッジメーカーの大御所といってもいいと思いますし、ウェッジのバリエーションも豊富です。
深く研究が進んでいます。

DJシリーズはキャビティ構造ですが、このRMシリーズはノーマルなフラットバック構造です。
DJシリーズには無いシャープさがあります。
大らかさのあるDJシリーズと、このシャープなRMは好みが分かれると思いますが、私はこちらのほうが好きです。

普通のフラットバック構造ではなく、微妙に凹みがあります。
これもメーカーによる、深い研究によるものでしょうか?

ソール幅は、SWとしては標準的といえるように思います。
トゥからヒールにかけて、テーパータイプではなく、ストレートに近いです。
全体的に丸みを帯びています。

バンスは結構利いているように見えたのですが、ヒール側が大きく削られているので、易しそうだな・・・。と思いました。
バンスの膨らみは気になりませんでした。
ヒールから抜いていけそうだな・・・。と思いました。

ネックの長さはしっかりとあります。
ウェッジには、これくらいの長さは欲しいところです。

フェース面にミーリングは見られなかったのですが、指で触れてみても細かなザラザラ感があって、スピンが効きそうな印象を受けます。
先日試打したDJ-22と同じような感じです。

このオリジナルグリップも、フォーティーンではお馴染みです。
私はベルベットタイプでないと、細かなフィーリングは出しづらいので、もし購入したら即グリップ交換すると思いますが、このグリップに大きな不満があるというのではありません。
『慣れ』ということもあると思いますし、それだけ付き合ってきた期間が長いので、『信頼感』があるのだと思います。
このグリップだと、例えばボールが3ヤード先に飛んだ時点でフィーリングが消えてしまっても、ツアーベルベットだとずっと消えずに残っている感じがします。
どう表現していいのか分かりませんが、ツアーベルベットは『押し』『引き』のできるグリップだと思っています。
アイアンは勿論、より繊細なフィーリングが求められるウェッジではツアーベルベットが私には『最高の友』です。
スコアメイクには、その『友』の力が必要不可欠です。

リーディングエッジの削りは殆ど見られませんでした。
今は削りが入っているものが圧倒的に多いので、珍しいな・・・。と思いましたが、ちょっと前まではこのような物ばかりだったので、特にマイナスに感じることはありませんでした。
使い込んでいって、プレイヤー自身の『角度』をつけて欲しい・・・。というメーカーの願いがあるのかな?と思いました。
ウェッジに限ったことではありませんが、ゴルフクラブは出会ったばかりの頃よりも、ある程度使い込んでいったときに最高のパフォーマンスを発揮してくれるように思います。
ウェッジはゴルフクラブの中では消耗が激しいクラブですが、それでもやはり使い込んでいかないと、いくらいいクラブでもプレイヤーの『手』には、なかなかなってくれないように思います。
そういったこともあるので、このリーディングエッジは懐かしく感じましたし、好感がもてました。
丸っこい感じの物が多いなかで、このウェッジはシャープで、ナイフのような切れ味を連想させました。
ボールの下の草を、スパッと切っていけそうだな・・・。と思いました。

トップラインの厚さはノーマルです。
構えたときに、いいイメージが出せそうです。
輪郭は尖っているのではなくて、丸みを帯びています。

ボールを前にしても、とてもいいです。
オーソドックスな構えやすさです。
とても心地いい構え感です。
いいイメージが自然と湧いてくるので、安心感があります。
先日試打したDJ-22の構え感よりも、私はこのRM-22のほうが好きです。
ストレートタイプなので、球を拾いやすそうですし、ラインも出しやすそうだな・・・。と思いました。
私はストレートタイプが好きなので、とても構えやすく感じましたが、グースタイプを好まれる方には、やや構えづらいところがあるかもしれません。
人によって好みが分かれるように思います。

フェースを開いてみても、いい感じでした。
ヒールが削られているので、据わりがいいな・・・。と思いました。
ヒールから抜いていくイメージが出せました。
私はウェッジをストレートよりはカット気味に抜いていくことのほうが多いので、易しそうに感じました。
どんどん好感度が上がっていきました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで好感がもてました。
『球持ち』がとてもいいと思いました。
コントロールしていきたいウェッジショットでは、とても魅力的なフィーリングです。
『押して』フィーリングを出すことができました。

スピンはとてもよく掛かりました。
『強い食いつき』という感じではなかったのですが、先ほども書きました通り、『球持ち』が良く、『押して止める』ことができました。
ボールがよく止まりました。
抜けの良さもありますし、フェース面がすごく仕事をしてくれているように感じました。
私は普通のショットでもそうですが、アプローチでも上から潰していきたいと思うことが多いのですが、上から打ってもよくボールを止めてくれました。
『ボールへのコンタクト』が上手なウェッジだな・・・。と思いました。
こちらの意思がウェッジを介してボールに伝わりやすい印象をもちました。

球はとても拾いやすいです。
通常でも開き気味に打っても、いい感じでボールを上げてくれます。
ストレートタイプなので、少々沈んでいても上手く拾ってくれました。
今日も先日と同じようにアプローチグリーンで試打することができたのですが、とても楽しめました。
私はアプローチグリーンでは、いいライからはあまり練習しなくて、ディボット跡であったり、ベアグランドに近いような難しいライから練習することが多いです。
ライが良くないので、いいときが100点だとすると、60点か70点くらいが精一杯というときもありますが、今日はこのウェッジのおかげで及第点のアプローチを重ねていけたように思います。
大きくスコアが乱れないでパーを拾っていけそうなアプローチでした。
逆目のライからも打ってみたのですが、上手く抜けてくれました。

『安定性』という点では、先日試打したDJ-22のような安定感は無いと思いますが、普通に打っている限り、大きく暴れることもなく、ラインも出しやすいので、易しく感じました。
とてもカッコいいウェッジですが、シビアさは感じませんでした。
『気持ち』ヒール目でヒットして、ボールを抑えて打っていくのがとても楽しかったです。

『距離感』も合いやすいです。
一球目から『意気投合』することができました。
距離感はヘッドだけでなく、シャフトの性能も大きく関わってくると思いますが、今日はとてもいい感じでボールを運んでいくことができました。
落としどころをかなり絞って打っていくことができました。

『操作性』は抜群でした。
かなり細工をして運んでいくことができました。
DJ-22はオートマチックタイプだと思いましたが、このRM-22は完全にマニュアルタイプです。
一球一球、違った球で遊んでいけるので、楽しさが何倍にもなります。
今はウェッジもオートマチックタイプが増えてきて、人気も高まっています。
細工をするよりも、シンプルで易しく寄せていきたい・・・。という方が多いからだと思います。
オートマチックタイプのウェッジも、素晴らしいと思います。

しかし、私は細工をするのが好きなので、このウェッジのもつ扱いやすさに魅力を感じました。
オートマチックタイプのウェッジも素晴らしいですが、私はこのマニュアルタイプのRM-22のほうが断然好きです。
同じ場所に落とすにしても、低く抑えて転がしてみたり、少し上げてみたり、ヒールから斜めに入れて高さとスピンで止めてみたり・・・。
考えるだけで楽しくなってきます。
ゴルフの楽しみはボールを遠くに飛ばしたり・・・。といったこともありますが、『球を自在に操る』ということも大きな楽しみだと思います。
自分のイメージした通りに球を操ることができたときは、嬉しさが何倍にもなります。
ただ寄せるのではなく、あくまでも自分のイメージ通りに寄せる・・・。というのが楽しいです。
とはいっても、私のゴルフは『結果オーライ』がとても多いのですが・・・。
まだまだ全然修行が足りていませんが、このアプローチの練習は楽しくてたまりません。

バンカー練習場でも試してみました。
バンスが利いているので、バンカーでも易しいだろうな・・・。と思っていたのですが、その通りでした。
バーンと弾くこともできましたし、ボールの下の砂を薄くカットすることも易しくできました。
ライにもよりますが、私はどちらかというと砂を大きく弾くよりは、薄くカットして『止めたい』『距離感を出したい』という気持ちのほうが強いので、このウェッジは好感がもてました。
このウェッジの研究されたソールが発していたのでしょうか?
砂を弾く、心地いい音が耳に届いてきました。
この音を聞いているだけで、日頃のストレスが発散されます。
バンカーの練習をたくさんしました。
試打ということを忘れて、完全に実戦モードだったように思います。
ホームコースのガードバンカーをイメージしながら練習していました。

さすがフォーティーンのウェッジだな・・・。と思いました。
ドライバーやアイアンなど、フォーティーンのクラブは素晴らしいものが多いですが、それでもやはりウェッジは『特別』といっていいのかもしれません。
ウェッジで知名度が上がったメーカーです。
そのメーカーらしい、深い研究がこのウェッジにも取り込まれていて、試打しながら『スキの無い』クラブだな・・・。と思いました。

ウェッジの試打をするときは、このようになってしまうことが多いのですが、今日も楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまいました。
もっとクールに、気持ちを落ち着かせて・・・。と自分自身に言い聞かせることもあるのですが、楽し過ぎて気持ちの高揚を抑えることができませんでした。
アプローチグリーンやバンカー練習場は、私にとって『最高の遊び場所』です。
一球一球、密度の濃い試打ができました。
先日試打したDJ-22よりも、私はこのRM-22のほうが気に入りました。
購買意欲を刺激されました。

最近は色々なウェッジメーカーのクラブに出会いますが、老舗メーカーであるフォーティーンの底力を見たような気がしました。
コースで使っても、とても心強い相棒になってくれそうだな・・・。と思いました。
また何度でも試打を楽しみたいです。
2016年03月30日
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フォーティーン DJ-22 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン DJ-22 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはWEDGE、シャフト重量は132g、バランスはD3、クラブ総重量は474gです。

フォーティーンDJシリーズの新しいアイアンです。
ウェッジブームの火付け役ともなったフォーティーンのニューモデルなので、とても期待できます。
海外メーカーではタイトリストボーケイ。
国内メーカーでは、フォーティーンが二大トップメーカーといえるでしょうか?
他にも素晴らしいメーカーはたくさんありますが、この2つのメーカーのシェアが広いように思います。

薄っぺらい感じではなく、フォーティーンらしい厚みのあるウェッジです。
厚みで武装しているみたいです。
この厚みも、メーカーの深い研究によるものではないでしょうか?
こうして見ても、いい質感があるな・・・。と思いました。

このバックフェースの凹みも、見慣れた感じがします。
ここの部分を見ているだけで、フォーティーンと分かります。
先日違うタイプのキャビティウェッジを試打しましたが、それぞれ個性があって、とてもいいと思います。

彫りの深さも充分あります。
バックフェースのほぼ全体が凹んでいるのではなく、この限られた部分が凹んでいるところがまた重要なのかもしれません。
重心の高さなど、色々なことを考えて、この面積になっているのではないでしょうか?

リーディングエッジは微妙な削りが見られました。
抜けやすそうです。

ワイドソールです。
そして、その広さ以上に丸みが強調されていました。
ワイドなラウンドソールといえるでしょうか?
今は昔に比べ、ソール形状が多様化しています。
なので、ウェッジを試打するときは、このソール形状を見るのも楽しみのひとつです。
ソールによって、そのウェッジの性能は大きく変わってきます。
どこかが大きく削られている・・・。というのではなく、全体的に丸みを帯びているので、オートマチックな印象をもちました。

ネックの長さはノーマルだと思いました。
適度な長さがありました。
ショートタイプではないですが、それほどロングという感じもしません。
今のウェッジの中でも、標準的な長さだと思います。

ミーリングは見られなかったのですが、いかにもスピンが効きそうな雰囲気がありました。
指で触れてみたのですが、適度な『ザラザラ感』がありました。
大きくゴツゴツした感じではなく、細かなザラザラ感です。
きめが細かい感じ・・・。といったらいいでしょうか?

トップラインは、やや厚めになっていますが、邪魔に感じるほどではありませんでした。
こういった微妙なところに収めているところが、フォーティーンの特長のような気がします。
物理的性能だけでなく、フィーリング性能にも力を入れているのが分かります。

リーディングエッジはテーパーになっています。
こういったところも、フォーティーンの個性といえます。
細部にまでこだわった作りになっています。

このオリジナルグリップはお馴染みです。
フォーティーンといえば、このグリップを最初に思い出します。
私が好きなベルベットタイプではありませんが、ソフトなフィーリングで好感がもてます。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
クセがなくて、易しそうな感じがします。
少しグースが利いていますが、これくらいであれば、何の苦手意識も芽生えてきません。
いわゆる『出っ歯』タイプではなく、リーディングエッジはストレートに近いです。
ウェッジの中での『ジャパニーズスタンダード』といえる構え感だと思います。
今は、このようなタイプが一番支持されているのではないでしょうか?
私の中での『ど真ん中のストライク』という感じではないのですが、ちょうどいい感じの『ベルトよりちょっと下の打ちごろ』といったところかな?などと考えていました。
野球でいうところの『レフト前ヒット』でも、『ライト前ヒット』でもなく、『センター返し』をイメージしやすい構え感だな・・・。と思いました。
引っ張るのでもなく、流すのでもなく、素直に打ち返す感じ・・・。といったらいいでしょうか?
色々と細工をして楽しみたい私は引っ張ったり流したりしてみたいですが、この素直に打ち返す感じも、またいいな・・・。と思いました。

ソールが丸くて、上手く回ってくれたのでしょうか?
フェースを開いても、特に問題に感じるところはありませんでした。
ただ、何となくですが、あまり開きすぎないほうが自然な感じがしたので、大きく開かず普通の範囲内で打っていくことにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで好感がもてました。
柔らかさのなかにも、どこかしっかりしている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
これまでのフォーティーンウェッジで、たくさん経験してきたフィーリングです。

『スピン性能』は良いと思いました。
『激スピン』という感じで、急激に止まることはなかったのですが、滑る感じもなく、確実にボールを止めてくれました。
しっかりとフェースに乗ってくれたので、思いもしないような動きにならないのがいいです。
ランは少なめですが、それを計算しやすいように感じました。
『適スピンタイプ』といえるでしょうか?

球も拾いやすくて、易しいと思いました。
グースがきつくないので、普通に拾っていくことができました。
落としどころを安定させることができ、実戦向きのウェッジだな・・・。と思いました。

『安定性』は高いと思いました。
構えやすさによるラインの出しやすさもありましたが、キャビティ構造も威力を発揮しているのかもしれません。
ブレにくく、安定性が高いです。
直接地面から打つウェッジは大型にすると難易度が上がってしまいますが、このウェッジはそんな難しさはなくて、大型サイズ並みの『高安定性』があるように感じました。
寛容なタイプのウェッジだと思います。
アイアンだけでなくウェッジでも、どうしても打点がブレてしまうので、ブレに強い寛容なウェッジを使いたい・・・。という方には是非試していただきたいと思いました。

『距離感』も、なかなかいい感じです。
大らかさがあるので、いい意味でアバウトに打っていくことができました。
ヘッドやシャフトの『適度な重さ』があるおかげで、重力に任せて落としどころをまとめることができました。
重力を味方につけると、こういったシビアなショットも易しくなるな・・・。と改めて感じました。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
細工も多少出来たのですが、どちらかといえばオートマチックタイプだと思います。
あまり細工をしないで、クラブに任せてポーンと運んでいく感じがちょうどいいかな?と思いました。
先ほども書きましたが、少々の打点のブレには寛容なところもあるので、そこを活かしていければいいな・・・。と思いました。

バンカー練習場がちょうと空いたので、バンカーでも試してみました。
ワイドソールで、バンカーでも易しいタイプではないかな?と思っていたのですが、その通りでした。
砂を爆発(エクスプロージョン)させやすいです。
何といいますか、『大爆発』ではなく、『小爆発』で寄せていける感じだな・・・。と思いました。
こういったところも、今のウェッジの特徴のような気がします。
バンカーにも強いウェッジです。

フォーティーンらしく、上手くバランスが取れてまとまっているウェッジだな・・・。と思いました。
日本人ゴルファーのニーズを感じとって、それを形にしているウェッジという印象をもちました。
私はどちらかというとマニュアルタイプが好きなのですが、オートマチックタイプを求めておられる方はとても多いと思います。
このウェッジはそういったオートマチックタイプを好まれる方に、とても親しみやすいウェッジといえるのではないでしょうか?

それほど『ワザ』を使う感じはしなかったのですが、安定していて大きなミスにはなりにくい印象をもちました。
オートマチックタイプですが、フィーリングが犠牲になっていないところがまたいいです。
どのクラブもそうですが、特にウェッジは顔や打感が大事です。
構えづらかったり、打感が良くなかったりすると、それが結果に直結しやすいです。

シビアな場面で使うことも多いですし、『攻め』にも『守り』にも使っていくクラブです。
安定した力があるからこそ、計算もしやすくなりますし、スコアをまとめやすくなるように思います。

ちょっと前まではあまり見られませんでしたが、今はキャビティタイプのウェッジもよく見かけるようになりました。
それだけニーズが高まっているのだと思いますし、性能も上がってきているのだと思います。

『易しいウェッジ』を使いたいけど、クセが無いほうがいい・・・。
フィーリングも良くて打っていて楽しいウェッジを使いたい・・・。という方に試していただきたいと思いました。
このオールマイティな性能をもったウェッジは、多くのゴルファーのハートをキャッチするんじゃないかな?と思いました。

最近、アプローチやバンカーショットの調子を落としている私の後輩にも、このウェッジを勧めてみようと思いました。
2016年02月07日
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フォーティーン SF816 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン SF816 フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは Speeder EVOLUTION II FW です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスは60S、シャフト重量は67.5g、トルクは4.0、クラブ総重量は334gです。

フォーティーンの新しいFWです。
フォーティーンらしく、落ち着いたデザインで、カッコいいです。
フォーティーンは元々ウェッジのイメージが強いですが、これまでも素晴らしいFWを発表してきました。
なので、フォーティーンのFWには、いつも興味津々です。

オーソドックスなタイプのFWです。
奇をてらった感じは無く、正統派といった印象があります。
ゴチャゴチャしたところが無く、すっきりしているので好感がもてますし、それだけメーカーが性能に自信をもっているからではないでしょうか?

この艶消しがたまりません。
艶消しブラックというよりは、艶消しグレーといったほうがいいかもしれません。
落ち着いた感じがします。
5番ウッドだからでしょうか?
少し出っ歯なタイプでした。
よく見られることですが、できればもう少し出っ歯が弱ければいいな・・・。と思いました。
顔自体はオーソドックスで好感がもてます。
『フォーティーン顔』といっていいと思います。

ヘッド全体はシャローな印象があるのですが、セミディープバックといっていいでしょうか?
シャローバックタイプではないと思いました。
今は『お尻が垂れ下がった(いわゆる超シャローバック)』タイプが多いので、少し新鮮に見えました。
ちょっと前はよく見られた形状です。

ソールのバックフェース寄りが少し凹んでいました。
これまでフェース寄りに溝があるタイプはよく見かけてきたのですが、このクラブは真逆になっています。
これも、何か大きな意味があるのかもしれません。
ヘッド全体がシンプルな分、この凹みがよく目立っています。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
とても構えやすいです。
先ほども感じましたが、もう少し『出っ歯の具合』が小さければいいのですが、仕方ないと思いましたし、特に苦手意識が芽生えてしまうことはありませんでした。
この出っ歯の具合がちょうどいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
適度な大きさとクセのない形状で、いいイメージも自然と出ました。
球があがりやすそうな印象を受けました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、好感がもてました。
見た目の印象に合う、グッドフィーリングです。

『音』は、はっきりしていました。
大きすぎず、邪魔に感じない音です。

『球のあがりやすさ』は、中弾道といった感じです。
高弾道系ではありませんでした。
高くあがりすぎないので、コントロールしやすい感じがします。

『安定性』という点では、今のFWの中でも平均的なほうかな?と思いました。
特別直進性が優れているとか、曲がりにくいという印象はありませんでした。

『飛距離性能』は、少し物足りない感じがしました。
『飛ぶタイプ』ではないと思いました。
もう少しキャリーが伸びてくれるかな・・・。と思っていたのですが、少し手前で落ち始めました。
今はFWも飛距離が優れた物が多くなっているせいか、少し物足りなさを感じてしまいました。
しかし、それはそういった飛距離系FWにたくさん出会ってしまったせいかもしれない・・・。と思いました。
クリークでは、本来これくらいの距離でいいのかもしれません。
少しでも飛ばすというよりは『飛びすぎない』『狙ったところに落とす』『グリーンをしっかりキャッチして止める』ということを求めていきやすいFWなのではないかな?と思いました。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
左右に曲げるのも易しく感じられました。
どちらかにクセがあるタイプではなく、両方同じように対応してくれるクラブだと思いました。
こういったタイプは大好きです。

バランス良く、上手くまとまっている印象をもちました。
性格的にも尖ったところはなく、『丸い』感じがしました。
『一発の飛び』というよりも『安定した飛び』によって、コントロールしやすくなっているのではないかな?と思いました。

昔は主にドライバーだけでしたが、今はドライバーだけでなく、アイアンやフェアウェイウッドまで飛距離が求められている時代なのかもしれません。
最近の『飛び系アイアン』や『飛び系FW』を試打していると、強く感じます。
特に飛び系FWの性能が高まっているように思います。
このままでは、ドライバーをセットから外して、その分FWやUT、ウェッジを1本増やす時代になってくるのかもしれない・・・。と思うこともあります。

FWにも高い飛距離性能を求めておられる方には、このFWはやや物足りないところがあるかもしれません。
決して飛ばないとか、飛距離性能に劣るということはないのですが、他の飛び系FWの凄さを体感している者としては、このFWの飛距離性能は『落ち着いている』感じがしました。
その分、コントロール性が高まり、グリーンでしっかり止めてくれるのであれば、飛距離以上の恩恵をもたらしてくれるのかもしれません。

落ち着いたデザインと、高フィーリング。
暴れず安定していて予想もしなかったような動きをしないのも、このクラブの長所だと思いました。
『目の届く範囲』で活躍してくれる・・・。といったところでしょうか?
私は14本のクラブの中で、ドライバーをスプーンだけは飛距離を求めていきたいと思っていて、クリークはグリーンに止める(グリーンを狙う)イメージが欲しいので、このクラブには好感がもてました。
コースでも試してみたいな・・・。と思いました。
2016年01月30日
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フォーティーン C-030 T.S. ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン C-030 T.S. ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ です。

フォーティーンの優れたウェッジです。
以前C-030を試打したことがあるのですが、今日はT.S.モデルを試打することができました。
友人が愛用しているクラブで、既製品を一度組み直した物です。

一度目にしたことがあるとはいえ、個性的なデザインだな・・・。と思いました。
他のメーカーにもキャビティタイプのウェッジはありますが、ここまで徹底されているものは見られません。
こんなに深いのであれば、キャビティの効果も高いのかもしれません。
私はウェッジにキャビティ構造を求めてはいないのですが、アイアン同様ウェッジもキャビティタイプが好きだ・・・。という方も多いのではないでしょうか?

ソール幅は広いです。
これだけ広いと、スーッと滑らせるイメージが出せます。
このソールは前に見たことがあるので、驚くようなことはありませんでした。
ソール全体が丸みを帯びています。

この『ソールの凹み』もお馴染みです。
深さもたっぷりあります。
以前試打したときに『キャニオンソール』という名前なのだと教えてもらいました。

かなり深くて大きな凹みです。
ハーフキャビティタイプのウェッジはよく見かけますが、なかなかここまで深くて大きいものは見られません。
これにも大きな理由があるのだと思います。
『T.S.』とはどういう意味なのでしょうか?

ネックは平均的な長さです。
こういったところは、以前試打したモデルと変わらないように思います。

トップラインは少しだけ厚く見えましたが、極端な感じはしないので、気になることはありませんでした。
フォーティーンのウェッジは『テーパー』のイメージもありますが、このウェッジはノーマルなタイプです。
これも重心の高さが綿密に計算されてのことでしょうか?
ソールの広さなどもあり、このウェッジはかなりの低重心タイプに見えます。

フェース面にミーリングはありませんでした。
見慣れた感じのフェース面です。
フォーティーンらしく、エッジが利いている感じがします。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
予想していたよりも親しみやすいと思いました。
以前試打したC-030よりも、こちらのほうが私は好きです。
ストレートタイプになっています。
このほうが拾いやすくてラインも出しやすそうだな・・・。と思いました。
少し大きく見えたので、できればもう少し小顔がいいな・・・。と思ったのですが、特に気になることはありませんでした。
『繊細さ』を出していく・・・。というよりは、大らかに寄せていくイメージのほうが合っているように感じました。
試打を開始しました。

『打感』はまずまずでした。
予想していたとおりの打感でした。
フォーティーンらしい打感といってもいいのかもしれません。

スピン性能はなかなか高いです。
今日はアプローチグリーンで試してみたのですが、いい感じでボールを止めてくれました。
ストレートタイプなので、少しフワッと浮かせて止めやすいのが長所だな・・・。と思いました。
低く出してスピンを掛けて止める方法もいいですが、少し高さを出して『前に進む力を上に逃がして』止める方法も有効です。
状況にもよりますが、どちらも実戦でも使う場面は多いです。
色々な状況でも易しく対応してくれそうだな・・・。と思いました。

球も拾いやすくてイージーでした。
今はグースタイプのウェッジの人気が高いですが、やはり私はこのようなストレートタイプのほうが易しく感じます。
球を拾うタイミングが揃いやすいですし、出球の高さもイメージしやすいです。

『安定性』は高いです。
キャビティバック構造ということはもちろん、やや大きめのサイズということもあると思います。
マニュアルタイプというよりは、オートマチックタイプなウェッジだと思いました。
色々な球筋を打ち分けるのではなく、できるだけシンプルに寄せていきたい方に合いやすいのではないでしょうか?
ソールの形状も威力を発揮しているのか、よく滑ってくれます。
ボール手前の芝と一緒にボールを運んでいけるイメージが出せます。

『距離感』は、最初の2球ほどは少し短く着地点に落ちていったのですが、すぐに修正することができました。
あまり気にせず、ドーンという感じで打っていく感じが合っているな・・・。と思いました。
ボールも適度に止まってくれるので、寄る確率は高くなるだろうな・・・。と思いました。
いい意味でアバウトに打っていける感じがしました。

『操作性』という点では、まずまずでした。
ロブ系の球なども打てましたが、できればあまり細工をしたくないな・・・。と思いました。
このウェッジのもつ大らかさと滑りの良さを活かしながら打っていければいい・・・。と思いました。
色々なワザを使うというよりも、ひとつのことをシンプルに突き詰めていく感が合っているのかな?と思いました。

私がまだビギナーだった頃、師匠からウェッジをダフらせて使えるようになれば一人前。と言われていました。
クリーンに打つのではなく、手前の草とコンタクトしながらアプローチしていくと易しくなるし寄る確率も高くなる・・・。と言われていました。
もちろん、クリーンに打つ方法もありますが、ダフらせて打つ方法はイージーで成功確率が高まります。

そういったことが、このウェッジではさらに易しくなるのではないでしょうか?
ソールの溝も、かなり効いているのかもしれません。
『芝の抵抗力』を軽減してくれているように感じます。

ウェッジをダフらせて使うのが怖い。
アプローチが苦手だ・・・。
という方には、是非試していただきたいと思いました。

オートマチック的に打っていけるので、『落としどころ』だけ集中していけるようになるのではないでしょうか?
スピンや高さなど、細かいことを挙げればキリがないですが、『アプローチは落としどころで決まる』ということを、よく耳にしてきました。
確かにそうだと思います。
直接カップを見るのではなく、どこにボールを落とせばカップに寄る(あるいはそのままカップイン)かを読んで、そこに落としていくのがアプローチの醍醐味といえるのかもしれません。
読みと実践がピタリと合えば、いい結果が得られます。
大切なのは『落としどころ』です。

そういったことを、このウェッジだと成功する確率も上がってくるのではないでしょうか?
シンプルに考えてシンプルに打つというのが、とても大切になってくると思います。
オートマチック系の優れたウェッジだと思いました。
私はマニュアルタイプが好きでいつも楽しんでいますが、こういったタイプもアリだな・・・。と思いました。
今はグースタイプのウェッジの人気が高いので、ひょっとしたら、このウェッジよりもグースタイプのC-030のほうが売れているかもしれません。
しかし、グースタイプは苦手でストレートタイプが好きだ・・・。という方には、是非試していただきたいです。
フォーティーンはMT-28という名器で人気が爆発したメーカーですが、やはりウェッジを作るのがとても上手いと思いました。
2015年09月09日
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フォーティーン C-030 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン C-030 ウェッジ のAW です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは51度、クラブ長さは35インチ、シャフト重量は132g、バランスはD2、クラブ総重量は471gです。

フォーティーンのニューウェッジです。
フォーティーンらしい、キャビティタイプです。
以前試打した、DJ-11 を思い出します。
やはり、同じようなコンセプトで設計されているのでしょうか?
私はウェッジにキャビティ構造であることの必要性を殆ど感じていないのですが、このウェッジのように作り続けられているということは、それだけニーズがあるからなのだと思います。

小顔タイプではなく、明らかに大きさを感じさせます。
コンパクト感はありませんが、この大きさも多くの支持を集めているのだと思います。
全体的な質感は、これまでのフォーティーンのウェッジと同じです。

この大きな凹みが、とてもよく目立っています。
こうすることで、かなり慣性モーメントが大きくなっているのでしょうか?
打感が犠牲になってしまわないかな?と思ってしまいますが、それを上回る易しさが得られるのかもしれません。

ソール幅はワイドです。
この広さは予想していました。
SWでも、ここまで広い物はそれほど多くないように思います。
ウェッジのトップメーカーのひとつでもあるフォーティーンのことだから、このワイドソールにも大きな理由があるのだろうと思いました。
ウェッジ好きで、アプローチの練習ばかりやっている私は気持ちが高ぶったり、クラブを隅々まで見回してみたりすることもあるのですが、今日は少し淡々とした感じで見ていました。
外観が、私が好むタイプと違っていたからかもしれません。



ソールが大きく凹んでいました。
これが、以前試打したD-030やDJ-11 と大きく違うところです。
あまり見ない形状です。
キャビティバックに、キャビティソールの『Wキャビティウェッジ』と呼べるのではないかな?と思いましたが、このウェッジのソールはキャニオンソールという名前になっているのだと教えてもらいました。
グランドキャニオンのキャニオンでしょうか?
キャビティ(凹み)ではなく、キャニオン(峡谷)という意味なのでしょうか?
ワイドソールで、全体的に丸みを帯びているので、滑りが良さそうだな・・・。と思いました。
フォーティーンのクラブなので、この凹みも、深い研究によって生み出され、きっと大きな理由があるのだろう・・・。と思いました。
タイプは異なるのですが、ずっと昔にあった、テーラーメイドのゲタ履きソールを思い出しました。

ネックの長さは標準的です。
今はショートタイプのウェッジも見かけるようになりましたが、このウェッジには適度な長さがあり、好感がもてました。
あまり上から潰していくタイプには見えなかったのですが、スピンは掛けやすそうだな・・・。と思いました。
全体的な『艶消し感』もいいな・・・。と思いました。
今日は曇ったり、時折強い雨が降ったりしていましたが、天気が良い日でも、光を反射せずに構えやすそうです。
集中力を維持していけそうです。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通の、綺麗なフェース面です。
これまでのフォーティーンのウェッジらしく、機械的に丁寧に仕上げられた感じがします。
ウェッジにも『ハンドメイド感』があるタイプと、『マシンメイド感』があるタイプに分けられます。
このウェッジは明らかに後者ですし、マシンメイド感が殆どです。
ハンドメイド感のあるウェッジはあまり多くありません。
マシンメイド感は均一性が保たれていて、製品としての精度も高いと思いますが、どこか冷たそうな印象をもつこともあります。
しかし、このウェッジにはそこまで感じることはありませんでした。
淡々と見ていましたが、気持ちを通わせることはできそうだな・・・。と思いました。
このマシンメイド感も、魅力のひとつと言えるのかもしれません。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
ある程度予想していた顔でした。
セミラージサイズで、グースの利きも目に入りましたが、苦手意識が芽生えるほどではありませんでした。
ただ、気持ちがグーンと盛り上がることなく、ずっと一定のテンションのままでした。
できればもう少しシュッとしたほうが好きですが、このままでも特に問題は無いと思いました。
あくまでも私の好みとしては、もっと小顔でグースの利きが弱いほうが好きなのですが、この大きさやグースの度合いこそが、『今のスタンダード』といえるのかもしれません。
今、もっとも多くの支持を集める大きさ・形状といっていいのではないでしょうか?

こういったタイプは、結構開きづらい物が多いように思いますが、このウェッジは開いて構えることも普通にできました。
特に邪魔するところは無く、イージーな開きやすさだと思いました。
私はウェッジを開いて使いたいので、開きやすさはとても重要な項目です。
そういった点で、このウェッジはそつなくこなしているように見えました。
ただ、マニュアルタイプではなく、あくまでもオートマチック的な印象をもちました。
あまり細工をするタイプではないと思いました。
できるだけ、このウェッジに任せていって、主導権を少しだけ渡してみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はまずまずでした。
予想していた通りでした。
これまでのモデルと同じようなフィーリングです。
見た目のイメージと合致しやすい打感です。
フェースにボールを乗せて『くっつき感』で勝負するタイプではなく、どちらかというと『バン』と弾くタイプだと思いました。
私が求める打感とは少し違いますが、特に大きな不満はありませんでした。
こういった打感も、充分アリなのだと思います。

スピン性能は、なかなかいい感じでした。
激スピンタイプで、ボールがギュッと止まる感じはしませんでしたが、ズルズルと滑ることもなく、上手く芝をキャッチして止まってくれました。
『足(ラン)』を計算しやすいタイプだな・・・。と思いました。
今日は雨が時折激しく降ったりして、あまりいいコンディションではなかったので、少し滑るような印象もありました。
もし天気が良ければ、もっと止まっていたのかもしれません。

アプローチグリーンは雨が降り出すと、それまで混んでいたのがまるで嘘のように空いてしまいます。
みなさん、それぞれの打席に戻られたり、帰宅されたりします。
確かに雨に濡れながらの練習は、あまりいいものではないかもしれません。
やはり、いいコンディションの中での練習のほうが楽しいですし、集中力も散漫になりづらいと思います。
しかし、私は悪いコンディションの中での練習も大好きです。
あまり合羽を着ませんが、どうしても必要になれば着用します。
今日は半袖にして着ながら練習を楽しみました。
試合でも、また普通のラウンドでも雨や強風の中でプレーしなければいけないことは多いので、悪いコンディションに慣れておくのも重要だと思います。

球はあがりやすいと思いました。
少しグースが利いていますが、球の拾いやすさには大きな影響がありませんでした。
出球の高さのイメージも合いました。

『安定性』は高いです。
キャビティタイプの特長といっていいと思います。
普通のフラットバック構造のウェッジには、『小舟のような敏捷性・小回りの良さ』があるとするならば、このウェッジは『大船のような大胆さ』といいますか、『大らかさ』がありました。
進み出すまでに多少時間が掛かるけど、一旦進みだしたらなかなか止まりづらい・・・。そんな印象をもちました。
ヘッドの大きさもありますし、少々のミスヒットには寛容なところがありました。
打点を一点に絞りこんでいくのではなく、あくまでもフェース面を大きく使っていけるようなタイプだと思いました。
私はウェッジには、ここまでの大らかさを求めてはいないのですが、この大らかさが魅力的だという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

距離感という点では、最初の数球は少し合わず、イメージよりも短い球を打ってしまいました。
いいイメージを鮮明に描くことができなかったからかもしれません。
どことなく、心が『よそ行き』といいますか、遠慮していた部分もあったような気もします。
しかし、それから何球が球を運んでいくうちに、落としどころが整うようになりました。
このようなオートマチックタイプは『合うときはすごくいいけど、そうでないときは難しく感じることも多い』と思います。
マニュアルタイプは、そういった点では修正も早くできます。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
操りにくい感じはしなかったのですが、やはりマニュアルタイプではなく、オートマチックタイプだと思いました。
色々なニュアンスを出していくというのではなく、あくまでも『自動的』なほうがいいように感じました。
色々な球を求めていく・・・。というのではなく、『愚直なまでのストレート』を求めていったほうがいいのかな?と思いました。
バリエーションの多さというよりも、少ないバリエーションの中で、より確実性を求めていくタイプだと思いました。

ワイドソールということもありますし、このような形状なので、滑りが良さそうだな・・・。と思っていましたが、実際に球を打ってみても、その通りでした。
前(ボール手前)でのミスにかなり寛容な感じがします。
そのようなところが、このウェッジの一番の長所といえるのではないでしょうか?
元々、ウェッジはダフり気味にアプローチしていくことも多く、クリーンにヒットすることのほうが少ないように思います。
勿論、ライなどの状況によるのですが、ボール手前から滑らせていくほうが、成功率が高まる場面は多いです。
草の抵抗を軽減してくれれば、すごく楽に感じます。
芝(ラフ)とケンカするタイプではなく、上手く折り合いを付けてくれるタイプだと思いました。
今日は試すことができませんでしたが、今度機会があれば、ベアグランドや深いディボット跡で、どのように対応してくれるか試してみたいと思いました。
オートマチック的なところがある分、少し苦戦してしまうかもしれない・・・。と思いました。

バンカーでは、殆どSWを使いますが、状況によってはAWやPW。
場合によっては9Iを使うこともあるので、今日はこのAWをバンカーで試してみたのですが、いい感じで脱出させることができました。
バンカーは水分を多く含んで締まっていましたが、特に問題なく打つことができました。
今度は晴天の日のフカフカの乾いた砂でも試してみたいと思いましたし、そのような砂のほうが、このウェッジの良さが発揮されやすいのではないかな?と思いました。
砂をバチンと弾く感じが出やすいように感じられました。

ちょっとタイプは異なりますが、以前試打したこともある、キャスコのドルフィンウェッジを思い出しました。
ドルフィンウェッジはフィンのような物が付いていて特徴的でしたが、このウェッジはソールの凹みがいい仕事をしてくれているように思いました。
どちらも、アプローチやバンカーが苦手な方の為のお助けウェッジといった特徴があるように思います。
『易しさ』に秀でたウェッジです。

フルショットはともかく、距離を調整しなければならない場面がウェッジでは多く、その時の大きなミスのひとつに『ザックリ』があると思います。
このミスはとても痛いです。
フェースを開いて、ソールを使うことに慣れていれば、かなり防げるミスだと思いますが、なかなか思うようにいかない・・・。という方もいらっしゃると思います。
特に小技の練習があまり好きではない・・・。という方には、心強い存在になってくれそうです。

機能性を重視し過ぎるあまり、構えづらくなって苦手意識ばかりが先行してしまうと、マイナスのほうが大きくなると思います。
しかし、このウェッジはそういったところにも、きちんと配慮されていると思いましたし、ドルフィンウェッジと共通するところだと思います。
一見上級者用っぽいところがありながらも、実際に打ってみるととても易しい・・・。
バンカーでエクスプロージョンが普通に出せるようになってバンカーからの脱出はおろか、ピンに寄るようになった・・・。ということになりやすいのではないでしょうか?

機械的でオートマチック的なところがありながらも、冷たくなく、どこか温かみが感じられるウェッジだな・・・。と思いました。
フォーティーンらしい、『和製ウェッジ』だと思いました。

購買意欲が強く刺激されることは正直無かったのですが、それはあくまでも私の好みであったり、私がウェッジに求めたいものが違っていたりするからであり、このウェッジに魅力が無いわけではありません。
むしろ、このようなイージーでオートマチックタイプが、人気が出やすいのではないでしょうか?
アプローチの練習時間を充分に確保できない方には、とても頼もしい存在になってくれると思います。
かなり機能性が高いウェッジです。
2015年08月05日
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フォーティーン TC606 フォージド アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TC606 フォージド アイアン の7番 です。

シャフトは N.S. PRO 950GH HT です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、クラブ総重量は408gです。

フォーティーンの新しいアイアンです。
これまでのフォーティーンのアイアン同様、奇をてらった感じは全く無く、オーソドックスなタイプです。
柔らかそうな印象をもちました。

すごくシンプルなキャビティアイアンです。
今はキャビティ形状も複雑なタイプが増えてきましたが、このアイアンはシンプルです。
こういったところがフォーティーンらしいといえるのかもしれません。

ソール幅は少しワイドですが、今はこれくらいが普通といえるような気もします。

ネックは短めです。
重心が低そうです。

彫りの深さもしっかりとあって、見慣れた感じのフルキャビティタイプです。
ニューモデルではあっても、既視感を感じてしまいますが、見えないところにも色々な工夫が施されているのだと思います。

フェース面にはミーリングはありませんでした。
ノーマルなフェース面です。
『ハンドメイド感』ではなく、『マシンメイド感』のあるフェース面だな・・・。と思いました。
ひとつひとつ手作りというよりは、機械で大量に作られているタイプのアイアンに見えました。
『無表情』といいますか、あまり『熱さ』を感じさせず、淡々とした雰囲気がありました。

トップラインは少し厚めですが、それほど目立つ感じはしません。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
やや面長なタイプです。
グースも少し利いてはいますが、気になるほどではありませんでした。
面長なタイプですが、逃がすよりはつかまるイメージのほうが強く出ました。
ライ角や多少のグースが影響しているのかな?と思いました。
こうして構えてみて、フェース面を見ても、ロフトが立っているのがよく分かります。
今の主流ともいえる、『スタンディングロフト』タイプだということが伝わってきます。
ノーマルな7番アイアンの見え方ではないのですが、今はこのようなタイプが多いです。
一口に『7番アイアン』といっても、様々なロフトがあります。
こういったところは昔では考えられない、今の特徴といえるのかもしれません。
番手毎の『ロフトボーダレス』といえるような気もします。
ロフトは立っているように見えましたが、全体的な大らかさがありました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでした。
外観から感じられる印象通りの柔らかさでした。

球はよくあがりました。
タフな感じは全くしません。
弾道が高いので、上から落としていくイメージが出しやすいです。
私のホームコースは砲台グリーンが多いので、このようにイメージしやすいアイアンには魅力を感じます。

『安定性』は高いです。
フルキャビティらしい、大らかさをじゅうぶん感じとることができました。
見た目通りの易しさです。

『飛距離性能』も優れていると思いました。
今は飛びに優れたアイアンが多いので、それほど驚くことはなかったのですが、やはり飛びの性能は優れているな・・・。と思いました。
軽めに振ってしっかりと距離を稼いでくれるタイプのアイアンです。
弾道が高く、キャリーで攻めていくことができそうです。

『操作性』という点では、まずまずだと思いました。
どちらかといえばオートマチックタイプだと思いましたが、左右に曲げることも、それほど難しくないと思いました。

奇をてらったことをせず、構えやすさなどにこだわりながら、『易しさ』と『打感』『飛び』を追求したアイアンだと思いました。
多くのユーザーの要望に応えているアイアンといっていいのではないでしょうか?

これまで、同様のアイアンにたくさん出会っているので、このアイアンがそれほど目新しい感じはしなかったのですが、それがまたいいのかもしれません。
変えすぎないのがいいのだと思います。
2015年03月07日
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フォーティーン GelongD アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン GelongD アイアン の7番 です。

シャフトは MD-60si です。
ロフトは30度、クラブ長さは38.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は60g、トルクは3.5、バランスはD1、キクラブ総重量は365g です。

フォーティーン GelongDシリーズのアイアンです。
フォーティーンのアイアンは、軟鉄鍛造のイメージもありますが、このアイアンのようなイージー系のイメージもあります。
大きさは感じますが、すごくシンプルな形状です。

やや個性的な感じがします。
フォーティーンのアイアンでは珍しくないように思いますが、他のメーカーでは、なかなか見られないようなアイアンです。
普通のアイアンと、ユーティリティアイアンの両方の特徴をもっているように見えます。

彫りの深さも、じゅうぶんあります。
キャビティ部分が、かなり大きいです。
球があがりやすそうですし、寛容さもありそうです。
今はポケットキャビティがとても多いですが、このようなタイプのキャビティアイアンの人気も高いです。

ワイドソールです。

ネックは短いです。
このようなタイプのアイアンの特徴といっていいように思います。

フェース面にはミーリングはありませんでした。
ごくノーマルな美しいフェース面です。

トップラインは厚めです。

オリジナルグリップも、しっとり感があって、いい感じです。
フォーティーンのクラブに、よく採用されているグリップです。
フォーティーンのグリップといえば、これを真っ先に思い出します。

素振りをしてみても、かなり軽く感じます。
私が振り慣れた重さではないのですが、手先で振らないよう、体全体で振っていくように、自分自身に言い聞かせました。
このようなタイプのアイアンでは、これくらいが標準といえるのだと思います。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
予想していたよりも、苦手なタイプではありませんでした。
違和感も多少があるかな?と思っていましたが、そうでもありませんでした。
昔から、このようなタイプはグースがきついものが多かったのですが、このアイアンはきつくありませんでした。
ここがすごくいいな・・・。と思いました。
ただ、かなりラージサイズで、『面長感』がありました。
『繊細さ』『自由さ』よりも、『大らかさ』を感じました。
いい意味での『アバウト感』で攻めていけそうだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

まず感じたのは、その『弾道の高さ』です。
予想していたよりも、かなり高く打ち出していきました。
少し驚いてしまいました。
この弾道の高さは『7番アイアン』ではないな・・・。まるで『9番アイアン』くらいだな・・・。と思いました。
マイアイアンの9番を持ってきていたので、打ち比べてみたのですが、やはり同じような高さでした。
長さも重さも全然違うのですが、高さ(最高到達点)が、ほぼ同じだな・・・。と思いました。
かなりロフトが立っているアイアンですが、このシンプルなヘッドのどこに、その秘密が隠されているのでしょうか?
装着されているカーボンシャフトにも、この高弾道に秘密が隠されていそうです。
かなり高くあがるので、上から落としていく感じで、グリーンを攻めていけそうだな・・・。と思いました。
高さで止めていけそうに感じました。

『打感』はソフトでした。
ただ柔らかいというだけでなく、とても軽く感じました。
ボールの質感を、少し消しているような感覚をもちました。

『安定性』はとても高いです。
見た目の印象通り、かなり寛容なアイアンです。
『シビアさ』とは、全く無縁のアイアンといっていいのかもしれません。

『飛距離性能』も、優れています。
高弾道で、しっかりとキャリーを稼いでいくことができました。
正直、私はちょっとあがりすぎだな・・・。と思ったのですが、この弾道の高さ・あがりやすさは、大きな長所といえるような気がします。
飛んでいく弾道の球質が、やや軽く感じられたのですが、『当たった』『当たらなかった』の差がとても小さいように感じました。
安定感のある飛距離性能だと思いました。
スイートエリアも、かなり広いように思います。

『操作性』は、やや難しく感じられました。
左右に曲げることはできたのですが、コントロールできている感じはしませんでした。
結構極端なことをやって、ようやく曲げている・・・。という感じでした。
面長なタイプなので、フェースターンが少し遅く、逃がし気味の球が打ちやすいと思いました。
私はどちらかというと、重心距離が短めのアイアンで、フェースターンを速く行いたいタイプなので、このような面長なタイプは少し難しく感じます。
慣れるまで、ある程度の時間と球数を要しました。

私が求めているタイプのアイアンとは違うのですが、いい印象が残りました。
その大きな理由は、まず『構えやすさ』です。
先ほども書きましたが、このような『大柄』なタイプのアイアンは殆どがグースのきついタイプが多くて、苦手意識をもちました。
私はどうも馴染めずに、あまり手にしてこなかったように思います。

アイアンにはラージサイズで寛容さを求めたいけど、グースのきついタイプは苦手だ・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
このアイアンは、そのような方々に試していただきたいと思いました。
グースが弱いから、球がつかまりにくいんじゃないかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
日頃、グースの強いタイプを使い慣れておられる方には、確かにつかまりづらさを感じられるかもしれません。
私は少し逃がしやすい印象をもちましたが、それはグースの弱さというよりは、『面長感』でそのように感じました。
最近はアイアンに鉛を貼る方が少なくなったように思いますが、もし、私がこのアイアンを使うとするならば、おそらく鉛を何枚か重ねて貼るだろう・・・。と思いました。

大型サイズのアイアンで、大らかさがありますが、大味な感じはしませんでした。
打感もソフトで、嫌な衝撃も残りませんでした。
『操る』というタイプではありませんが、いい意味で『オートマチック感』をずっと感じていました。

今日は練習場で試打している間、それほど風を感じなかったのですが、もし強風の中で打っていたら、結構風に流されていたんじゃないかな?と思いました。
それは、このアイアンに限らずどのクラブにもいえることだと思いますが、このアイアンは弾道がとても高く、軽めの質感だったので、特にそのように感じました。
低く抑えて打とうと思っても、どうしても高くあがってしまうので、そこが少し気になりました。
距離のでるアイアンなので、番手選びも慎重にしなければならないと思いました。
こういったところが『スタンディングロフトアイアン』の難しいところだと思います。
距離がでやすいぶんだけ、シビアな場面でのクラブチョイスのミスは致命的になってしまうことも多いです。
これが『ノーマルロフト』だと、いい意味でごまかしが利くことも多いように思いますし、スタンディングロフトよりもケガが小さいように思います。

私が使いたいタイプのアイアンとはちょっと異なるので、購入したいとは正直思いませんでしたが、いいアイアンだな・・・。と思いました。
かなり易しいアイアンなので、ビギナーの方にもお勧めしたいですし、上級者の方でも軽量タイプで球があがりやすく飛距離の出やすいアイアンを求めておられる方にも試していただきたいです。
ゴチャゴチャした感じがなく、シンプルな形状ですが、とても理に適っているアイアンだな・・・。と思いました。
2015年02月11日
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フォーティーン GelongD CU115 ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン GelongD CU115 ユーティリティ です。

シャフトは オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは24度、クラブ長さは40.5インチ、クラブ総重量は338gです。

フォーティーンGelongDシリーズのユーティリティクラブです。
フォーティーンらしく、派手さの無い、落ち着いたデザインになっています。

かなりヘッドが大きいです。
ユーティリティで、ここまで大きいのはとても珍しいです。
FWに近いユーティリティだな・・・。と思いました。

ネックは長めです。
調整機能が付いていなくて、ここまで長いのは珍しいように思います。
他のメーカーのような高機能性を感じさせるデザインではありませんが、おそらく見えないところに、メーカーの技術がたくさん組み込まれているのだと思います。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には凹みがありました。
これまで出会ってきたドライバーなどにも共通するところです。

このディープバック形状が特徴的です。
ディープタイプのヘッドはたくさんありますが、ここまでのディープバックはとても珍しいと思います。
今はフォーティーンだけではないでしょうか?

形状自体はオーソドックスですが、やはりかなり大きさを感じます。
大顔のユーティリティクラブです。
ここまで大きいユーティリティは記憶にありません。
かなりFWに近い大きさだな・・・。と思いました。

振り感は、やや易しめといいますか、ソフトスペックな感じでした。
フォーティーンのクラブには、それほどハードな印象はありませんが、このクラブもその流れを汲んでいるように思いました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
見とれるようなことはないのですが、これまでたくさん経験しているので、いつもの感覚で振っていけばいいのだと思いました。
かなり大きさが目立ちますが、特に苦手意識が芽生えることもありませんでした。
あくまでも私の好みとしては、もっと小さめのほうがいいですが、この大きさに安心感をもたれる方も多いのではないでしょうか?
やはり、ユーティリティというよりは、FWに近い感じだな・・・。と思いました。
ここまで思い切った設計ができるのも、フォーティーンの長所のような気がします。
試打を開始しました。

『打感』は柔らかいというよりは、あまり手応えがない感じです。
かなりのソフト系だと思いますが、もう少し手応えがあってもいいのかな?と思いました。
ただ、好感のもてる打感であることは間違いないと思いました。

『音』はとても静かでした。
この静けさも、フォーティーンの特長のような気がします。
フォーティーンのクラブに『異音』は似合いません。

球はイメージしていたよりも、あがりやすい感じがしました。
こうして見ても、かなりディープなヘッドですが、タフな印象は全くありませんでした。
見た目はオーソドックスですが、球があがりやすくなるような工夫がヘッド内部にたくさん組み込まれているのでしょうか?
シャロー系ヘッドによる『いかにも』といったあがりやすさではなく、少し意外性のあるあがりやすさでした。
ロフトが24度のクラブだったから、こう感じたのかもしれません。
もっとロフトが立った番手のクラブだったら、タフに感じたのかもしれません。
ロフトが24度ということなので、私の感覚では『4番アイアン』ということになるのですが、これだけあがりやすくて易しいユーティリティがあるのだから、ロングアイアンを見かけなくなるのは仕方ないな・・・。と思います。
私は今も、3番アイアンからバッグに入れていますが、今のところ球がいい感じで浮いてくれています。
しかし、浮かなくなった・・・。と感じるようになったら、おそらくこのようなクラブのお世話になるんだろうな・・・。と思いました。
ただ、日頃から素振りをしている私は、その日をどんどん先延ばしにしているように思います。
アイアン系のクラブのほうが好きな私は、なるべくアイアンを使っていきたいと考えています。

『安定性』は、まずまずだと思いました。
ある程度予想していた通りでした。
すごくシビアだとか、反応が良すぎる・・・。という感じはしませんでしたが、イージー過ぎてイメージがボヤけるタイプでもないな・・・。と思いました。
ウェイトなどは付いていませんが、このヘッドの大きさによる寛容さは充分持ち合わせていると思いました。
ヘッドの大きさを利用しながら、そのままドーンと運んでいける感じ・・・。といったらいいでしょうか?
いい意味での『大味』な印象をもちました。

『飛距離性能』も、なかなか優れているな・・・。と思いました。
高弾道で、しっかりとキャリーを稼いでいくことができました。
弾道は高いのですが、スピン過多で吹き上がるような感じはしませんでした。
しっかりと前にも進んでいきました。

『操作性』も、いい感じでした。
左右に曲げるのも難しくありませんでした。
これだけ大顔なUTなので、反応が鈍い感じなのかな?と思っていましたが、そうでもありませんでした。
どちらかといえば、細工をしたくない感じがしますが、こちらがイメージを出していけば、それに応えてくれるクラブだと思いました。

一番印象に残ったのは、このヘッドの大きさで、少し驚きましたが、クラブ自体には特に変なクセのようなものは感じられませんでした。
このいい感じのオーソドックス感を出していけるのが、フォーティーンの強みなのかもしれません。
『奇抜さ』とは縁遠い『正統派』といいますか『王道』をいっているような気がします。

今度機会があれば、違う番手も試打してみたいと思いましたし、コースでも試してみたいです。
大きな欠点は見当たらず、あらゆる角度から見ても、上手くバランスの取れたユーティリティだと思いました。
2015年01月14日
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フォーティーン GelongD CF-115 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン GelongD CF-115 フェアウェイウッド の3番 です。

シャフトは MD-335if です。
ロフトは15度、クラブ長さは44インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、バランスはD1、トルクは3.9、クラブ総重量は320gです。

フォーティーン ゲロンディー シリーズの新しいFWです。
昨年はドライバーを試打しましたが、今日はFWを試打する機会に恵まれました。
ドライバー同様、シブいデザインになっています。
同じシリーズとして統一性がとれているので、好感がもてます。

FWとして、オーソドックスな形状になっています。
フォーティーンらしく、正統派な感じがします。
今はハイテクタイプのFWも多くなりましたが、このFWはベーシックなタイプです。
こういった落ち着いたデザインも、フォーティーンの長所なのだと私は思います。

ネックの長さは、今のFWの中では標準的な感じがします。
見慣れた長さです。
この角度から見ても、奇をてらった感じは一切しません。

セミディープバックといっていいでしょうか?
それほど厚い感じはしないのですが、今はシャロー系が圧倒的に多いので、このFWは少しディープな感じがします。
昔からよく見られた厚みだと思います。
シャローバックを好まれる方の中には、少し難しそうな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。

このオリジナルグリップも、なかなかいい感じです。
硬い感じではなく、適度にしっとり感もあります。
グリップ力もあって、滑りにくい感じがします。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側が凹んでいました。
これはドライバーにも共通しているところですが、他のメーカーのクラブでも、たくさん見てきました。
こうすることによるメリットも大きいのでしょうか?
空気抵抗を減らすことができるのでしょうか?

いい顔をしています。
フォーティーンのクラブなので、この顔の良さはある程度『想定済み』ではあったのですが、実際にこうしていい顔を見ていると安心できます。
落ち着きのある顔をしているな・・・。と思いました。

素振りをしてみた感じは、長さを感じましたし、シャフトも軟らかめです。
フレックスはSだったのですが、硬いという印象はありませんでした。
長さのせいか、少し『たわむ』印象をもちました。
しかし、振りづらいというほどでもありませんでした。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じです。
構えやすいですが、やはり長さを感じます。
ボールとの距離が少し離れているな・・・。と思いました。
このFWは#3なのでスプーンという認識でいいと思うのですが、ブラッシーのような感覚をもちました。
『44インチ』という長さは、メタル時代のドライバーの長さと同じです。
FWは今でも『43インチ』や『43.5インチ』くらいが主流だと思うのですが、やはりFWもドライバー同様、『長尺化』が進んでいくのでしょうか?
特にフォーティーンは長尺化が進んでいるように思います。
長尺化によるメリットも大きいと思いますし、それと同等のデメリットも発生するように思います。
最近の長尺ドライバーに少しずつ慣れてきたところはあるのですが、今日は少し長さを感じました。
『スプーン』という認識をもったままだから長く感じるのかもしれない・・・。番手の感覚を一旦離しておこう・・・。と思いました。
長さ以外は特に違和感などはありませんでした。
ラインもイメージできましたし、高くあがり過ぎず、適度な弾道で飛んでいきそうな印象を受けました。
上からちょっと潰し気味に打っていきたくなる顔をしているな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
フォーティーンらしい、グッドフィーリングです。
期待していた打感でした。

『音』も、いい感じです。
爽快感のある、はっきりとした音です。

『球のあがりやすさ』は、予想していたよりも、あがりやすい感じがしました。
それほどシャロー感はありませんが、タフな感じはしませんでした。
マットの上から直打ちで試してみたのですが、球はしっかりと浮いてくれました。
これも長尺による効果なのでしょうか?
このFWもそうですし、今は15度のスプーンでも直打ちがとても易しいクラブが多くなりました。

『安定性』という点では、普通かな?と思いました。
特に高い直進性があるとか、寛容さを感じることはありませんでした。
これまでたくさん経験してきた感じの安定性です。
シビアな印象はありませんが、イージー過ぎてイメージがボヤけるタイプではありませんでした。

『飛距離性能』は優れていると思いました。
クラシカルなデザインのFWですが、飛距離性能は最新クラブらしい性能の高さをもっているな・・・。と思いました。
海外メーカーのような『性格の尖った飛距離性能』ではなく、『私たち日本人に親しみやすい高性能』といったところでしょうか?
この飛距離性能の高さも、やはり長尺化が影響していると思います。
この長さを振りやすいと感じられる方にとって、かなり大きなメリットが期待できるのではないでしょうか?

『操作性』は、まずまずだと思いました。
左右に普通に曲げて打つことができました。
クセが少ない感じです。
ただ、この長さですし、それほど極端なインテンショナルショットを想定して作られているようには感じませんでした。
ドローヒッターの方も、フェードヒッターの方も、自分の球筋を信じて打ちやすいFWだと思いました。
長さがあるので、クセの強い顔をしていると難易度がすごく上がってしまうと思うのですが、このクラブはそういった心配はない感じがしました。

ヘッドが比較的オーソドックスな感じで好感がもてましたが、おそらく見えないところにも、色々なメーカーの創意工夫が組み込まれているのだろうと思います。
見た目はクラシカルで中身はハイテクといったところでしょうか?
いい意味での『アナログ感』を感じました。

ただ、やはり一番印象に残ったのは、『長尺感』です。
『長さ』です。
もう、かなり前にドライバーの長尺化が流行った時代はありましたが、その時は長尺化にシャフトの進化が全く追いついていなくて、振りづらい物が圧倒的に多く、苦手意識ばかりが先行していました。

しかし、今はかなり進化していて、振りやすくなってきています。
このFWも、かなり多くの支持を集めるのではないでしょうか?
振りやすければ、長尺化のメリットは大きいのだと思います。

『44インチのメタルドライバー』をずっと使用してきた私は、昔の名残がまだあるのか、FWという感じでは振りにくい感じもしたのですが、この長さも時代の流れなのかもしれないな・・・。と思いました。
一気に、この長尺化が加速していくかは解りませんが、これからも続くような気がします。
ただ、私はFWにこの長さを求めてはいないので、すごく魅了された・・・。という感じはしなかったのですが、いい印象をもったまま試打を終えることができました。

近未来を思わせるような海外メーカーのハイテククラブもいいですが、このクラブのように見た目は落ち着いた感じでも、中身がギュッと凝縮されているようなFWもいいな・・・。と思いました。
調整機能は付いていませんが、付いていないからこそ、余計な迷いなども払拭され、このクラブに集中できるのかもしれないな・・・。と思いました。
今の流れを見ると、おそらくフォーティーンは、これからも『長尺化』の流れをくんでいくと思いますが、期待していきたいと思いました。
長尺タイプではありますが、長さによる難しさよりも、易しさを感じさせるFWです。
2014年12月08日
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フォーティーン TC888 フォージド アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TC888 フォージド アイアン の7番 です。

シャフトは N.S. PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは33度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、バランスはD2、クラブ総重量は427gです。

シンプルで美しい、フォーティーンのアイアンです。
軟鉄の風合いが、とてもいい雰囲気を醸し出しています。
今は高機能なタイプのアイアンも多くなりましたが、私はこのようにシンプルな軟鉄アイアンが好きです。
私のゴルフ人生は軟鉄アイアンでスタートしたのですが、おそらく最後まで軟鉄にこだわっているだろうと思います。

全体的な形状もオーソドックスです。
奇をてらった感じはしません。
シャープな形状ですが、輪郭は丸みを帯びていて、丁寧に仕上げられているのが解ります。
今はアイアンでも、色々なパーツが組み合わさったものがたくさんありますが、このアイアンはとてもシンプルです。
『単一素材』だけで作られているのでしょうか?
とても魅力的です。

このキャビティ部分が個性的です。
シンプルですが、とても印象に残ります。
普通のマッスルバックアイアンを、ここだけくり抜いたように見えます。
ヒッティングポイントと、その周辺だけでも厚みがあるといいのですが、メーカーもあえてこのような形状にしているのだと思います。

彫りの深さも、結構あります。
ハーフキャビティというよりは、ノーマルタイプのキャビティといったところでしょうか?

ソール幅は今のアイアンの中では、はっきりと狭いほうだと思います。
もっと広いほうがいい・・・。という方もいらっしゃると思いますが、私はこれくらいの幅が好きです。
ここは人によって好みが分かれるところかもしれません。

ネックの長さは、しっかりとキープされています。
すごく美しい『後ろ姿』です。
ソール幅もそうですし、それほど低重心を感じさせません。
しっかりと上からとらえていけそうな雰囲気があります。

このオリジナルグリップも、しっとり感があって、いい感じです。
私が好きなツアーベルベットとは、またちょっと違うフィーリングですが、好感のもてるグリップです。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルな美しいフェース面です。

トップラインは少し厚めでした。
しかし、邪魔に感じられるほどの厚みではないと思いました。

構えやすいです。
易しさを感じさせます。
グースは少し利いていますが、苦手意識が芽生えるほどではありませんでした。
何の細工もせずに、普通に打っていけそうだな・・・。と思いました。
小顔感はそれほどなく、やや面長な感じがしますが、いい雰囲気がありました。
試打を開始しました。

『打感』は、ソフトな感じでなかなかいい感じでした。
軟鉄らしい、落ち着いた打感といったらいいでしょうか?

球はあがりやすいと思いました。
何といいますか『ナチュラルな感じのあがりやすさ』『だと思いました。
今多く見られる『ハイテクアイアン』とはまた違う上がりやすさです。
色々な細工がされていない分、出球の高さのイメージも合いやすいと感じました。
上から拾っていきたいタイプのアイアンです。

安定性は、なかなか高いな・・・。と思いました。
キャビティの特性なのか、それほどシビアな感じはしませんでした。
ハイテクアイアンがもっている『寛容さ』とは、またちょっと違うのですが、親しみやすい印象をもちました。

『飛距離性能』という点では、今のアイアンの中では、あまり飛ばないほうだと思います。
今の他のアイアンが『飛びすぎる』といってもいいのかもしれません。
飛距離よりも、縦の距離感を大切にしたい方の為のアイアンといってもいいのではないでしょうか?
実戦向けのアイアンです。

『操作性』は、すごくいい感じでした。
左右に敏感に反応してくれました。
大きく曲げることもできました。
今は大きく曲げにくいアイアンも多いので、そういった意味でも、このアイアンは少数派といえるのかもしれません。
ハーフキャビティほどのシビアさは無いですが、反応の良さはハーフキャビティ並かな?と思えるほど、反応の良さを感じました。

とても楽しく試打できました。
今日も寒さが厳しいので、このアイアンで球を打ちながら体を温めていました。
吐く息は白く、指先は冷たかったのですが、気持ちはホットでした。
アイアン好きの私にとって、とても楽しめるアイアンでした。

アイアンには『二極化』が進んでいるのかな?と思いました。
海外メーカーのような機能性あふれるアイアンもあれば、このフォーティーンのアイアンのようにシンプルさがあって、軟鉄素材を楽しめるアイアンもあります。
機能性アイアンも素晴らしいですが、見た目やフィーリングなどからも、私はこのようなシンプルなアイアンに魅力を感じます。

飛距離も『適正』なのがいいと思いました。
こちらの感覚が伝わりやすいアイアンだと思いました。
まさに『シンプル イズ ベスト』といったところでしょうか?

最近のフォーティーンの充実ぶりを感じますし、またこのアイアンを試打することができたら、是非試打したいと思いました。
試打しながら、ホームコースの情景がすごく浮かんでいたので、ホームコースでも試してみたいと思いました。

派手さは無いですが、アイアンに備わっていて欲しい機能がギュッと凝縮した、親しみやすいアイアンです。
永く使っていけそうだな・・・。と思いました。
2014年12月01日
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フォーティーン GelongD CT-315 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン GelongD CT-315 ドライバー です。

シャフトは MD-350KD です。
ロフトは9度、クラブ長さは47.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、バランスはD7、トルクは3.3、クラブ総重量は303gです。

フォーティーンのニュードライバーです。
名前からも、外見からも GelongD CT-214 の後継モデルだということが解ります。
214から315に名前が変わりましたが、数字にはどういう意味があるのでしょうか?
光沢感が抑えられた感じですが、質感は前のモデルの214のほうがいいな・・・。と思いました。
この質感の変化にも、何らかの理由があるのでしょうか?
表現はちょっと良くないかもしれませんが、少し『くすんだ』といいますか、『中古クラブ』的な印象をもちました。
新品ではあるのですが、少し『使い込んだ感』がありました。

形状的には、214と同じように見えます。
実際に見比べてみると、いろいろな違いが解るのかもしれませんが、こうして単体で見る限り、大きな変化は無いように見えます。
マイナーチェンジといった感じがしました。

ネックの長さも短めです。
214と共通するところです。
ネックには調整システムが搭載されていません。
今は多くのメーカーが採用しているので、ある意味新鮮に見えます。

ヒール側

トゥ側
ヒール側とトゥ側には凹みがありました。
これも214と共通します。
シンプルな形状ですが、この形がベストなのでしょうか?

フェース面のデザインも、フォーティーンらしい感じがします。
214はIP加工されていたのでしょうか?
黒いフェース面でしたが、このニューモデルがオーソドックスなフェース面に戻っています。
これまでたくさん経験してきて、いい印象があるので、こうして見ているだけでも、柔らかそうな感じがします。

シャローバック形状です。
今は超シャローがたくさんあるので、そういう意味では少し厚みもありますが、私の感覚ではシャローな部類に入ります。
球があがりやすそうです。

とてもいい顔をしています。
フォーティーンのドライバーなので、最初から安心していました。
落ち着いた、いい顔をしています。

素振りをしてみても、やはり長さを感じますが、前のモデルでも経験しているので、あらかじめ予想はしていました。
やや軽さはありますが、これだけ長尺になると、軽くしないと振りづらくなってしまうのだと思います。
フォーティーンはずっと『長尺』にこだわっているようです。
長尺ブームの最初の頃は、振りづらいものが多かったですが、最近は振りやすくなったな・・・。と感じることが多くなりました。
シャフトが進化しているからだと思います。
このドライバーも長尺タイプではありますが、強い苦手意識は芽生えてきませんでした。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
ヘッドとの距離が少し遠いので、460ccと聞いていても、少し小顔に見えてしまうのですが、違和感などはありませんでした。
リラックスして構えることができました。
いい顔をしていますが、あまり曲げたい感じはせずに、まずは真っ直ぐ振り抜いてみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、いい感じでした。
ただ柔らかいだけでなく、しっかりと『芯』のあるフィーリングです。

『音』は大きすぎず、はっきりした感じです。
いくらでも叩いていける音です。

『球のあがりやすさ』は、まずまずだと思いました。
タフな感じはしませんでしたが、無駄にあがり過ぎない感じがしました。
キャリーも、しっかりと出していくことができました。
ライナー系ではなく、中高弾道といったところかな?と思いました。

『安定性』は、まずまずだと思いました。
長尺でも振りやすいので、難しく感じることはありませんでした。
前のモデルの214よりも、球がつかまりやすい感じがしました。
214も難しい感じはしませんでしたが、少し逃げる感じがしたのを覚えています。
しかし、このドライバーは少しつかまりやすくなっているように感じました。
ヘッド形状などに大きな変化は見られないのですが、見えないところにも色々な工夫がしてあるのでしょうか?
シャフトも進化しているのかもしれません。

『飛距離性能』は、優れていると思いました。
かなり飛びにこだわっているように感じます。
私はあまり長尺を手にすることがないのですが、この長さ(47.75インチ)を苦にされない方でしたが、かなり大きなパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?
長尺による効果も大きいと思いますし、弾きもいいです。
ボールの勢いを感じました。
ただ、前のモデルの214も優れているので、それよりも大きく進化しているようには思えませんでした。
『飛距離の伸び』よりも、『つかまりやすさ』が向上しているように感じました。
易しさがアップしているような気がします。

『操作性』という点では、長さを感じたせいか、少し難しく感じたのですが、球数をこなしていくうちにだんだんと慣れていくことができました。
しかし、今日は練習場だったので、ある程度思い切ったことができましたが、もしコースだったら、少し怖いだろうな・・・。と思いました。
ヘッドの形状はとても整っていて曲げられそうな雰囲気もありますが、これだけ長尺にしてあるということは、メーカーもそれほど操作性には力を入れていないのかな?と思いました。

フォーティーンはウェッジのイメージが強いですが、ここ数年、ドライバーの傑作モデルが続いています。
特に印象深いのは『DT111』『CT112』と、前のモデルの『214』です。
私はまだフォーティーンのドライバーを購入できていませんが、購買意欲を刺激されたものがたくさんあります。

今は調整機能などが付いていて、いわゆる『変化球』といいますか、ちょっと目先を変えた印象のドライバーが多いなか、このドライバーは『直球』で勝負しているように思えました。
できるだけシンプルに、『飛距離』だけをひたすら追求しているように見えました。
昔は長尺といえば、ベテランゴルファー向けという印象がありましたが、このドライバーもそうですし、最近はアスリートモデルと呼ばれるドライバーでも見られるようになりました。
このドライバーはある程度HSのある方が、さらなるスピードアップを目指して距離を伸ばしていけるような感じがします。

先ほども書きましたが、全体的な印象としては、あくまでも『マイナーチェンジ』なのだと思いました。
大きな変化というよりは、『小さな改善点』といったところでしょうか?
前のモデルよりも易しくて、素直に振っていける感じがしました。

かなり高価なのかな?と思い、値段を聞いてみたのですが、思っていた以上にリーズナブルな設定になっていました。
これまでのフォーティーンのドライバーに共通するところですが、コストパフォーマンスがとても高いな・・・。と思いました。
今の私にはまだ長尺は早いですし、スペック的にもやや合いづらいところがあるので、今すぐこのようなタイプのドライバーを購入することはないと思います。
できれば『45インチ台』でも試してみたいと思ったのですが、おそらくこのドライバーは最初から『長尺仕様』で設計されているのではないかな?と思いました。
私にとって『ど真ん中のストライク』という感じではなかったのですが、とても『理に適っている』といいますか、ポテンシャルの高いドライバーなので、アスリートゴルファーの方はもちろん、ベテランゴルファーの方にも多くの支持が得られるのではないでしょうか?
『長尺の進化形』といった印象をもちました。