ダンロップ
2023年12月03日
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ダンロップ ゼクシオ 13 ハイブリッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは XXIO 13 ハイブリッド のH5番 です。

シャフトは MP1300 です。
ロフトは23度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は43g、トルクは4.2、バランスはD1、キックポイントは中調子 です。

ゼクシオ13シリーズのハイブリッドです。
以前試打したドライバーやフェアウェイウッドと統一感のあるデザインと形状で、好感が持てます。
こういったところはゼクシオらしい特徴です。
日本ではユーティリティ。
海外ではハイブリッドという呼び方が一般的で、国内メーカーはユーティリティという名称が多かったのですが、だんだんとハイブリッドという名称に変更されるのでしょうか?
海外の呼び方に合わせるのもいいですが、私は日本独自の呼び方や表現の仕方があってもいいと思っています。
ちょっと例えは違うかもしれませんが、ラーメンやカレーは海外から入ってきたものですが、日本で改良され、オリジナルよりもさらに美味しくなっています。
CoCo壱番屋がインドに出店して成功を収めているというニュースを見ましたし、中国の人が日本に来てラーメンを食べて、中国よりも美味しいというのもよく聞きます。
私がよく行くラーメン屋さんも外国の人が列を作っていて、入りにくくなりました。
海外よりも日本のほうが、ゴルフが進化していってもいいのではないでしょうか?
ジャパニーズスタンダードがワールドスタンダードになり得るということです。
特にこれからは車を始め、そういったことが多くなるのではないでしょうか?
私は水素自動車や全固体電池に期待しています。

シンプルかつ美しい形状で、目の保養ができました。
芝の抵抗を受けず、抜けが良さそうなソール形状で、直打ちするクラブには欠かせない要素です。
このクラブにもFW同様、ウェイトがひとつだけ配置されています。

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。
Xと違い、13シリーズには搭載しないということなのでしょうか?
『ワンスペック』だけでいいという、メーカーの深い研究とポリシーによるものなのかもしれないですし、ゼクシオユーザーは調整システムを必要としていないという結果が出ているのかもしれません。

見慣れたシャロー形状です。
クラウンがフラットではなく、フェース寄りが盛り上がっているのが分かります。
これはフェアウェイウッドと同じですが、ドライバーのように、ヒール側に突起物のようなものは無く、ハイブリッドには必要ないということなのでしょうか?

かなりフェースが被っているように見えたので、苦手に感じました。
以前試打したキャロウェイのハイブリッドを思い出すほど顔が似ていますが、メーカーが違っても似通ってくるのは仕方ないことなのかもしれません。
先日試打したフェアウェイウッドほど違和感は無いですが、それでもやはり苦手なのは変わりません。
このフェースの被りが今のスタンダードなのでしょうか?
そして、こういう顔のクラブばかりになってしまうと、私が買いたいクラブが無くなってしまいます。
もしそうなったら、今持っているハイブリッド(ユーティリティ)をこれまで以上に大切に使っていこうと思います。
いくら時代の流れやトレンドだといっても、私はこの顔に馴染むことはできません。

フェース面はFWと同じようなデザインで弾きが良さそうです。
トゥ寄りに『BiFLEX FACE』という文字があります。
外見では分からないですが、何か特別な工夫がされていそうです。

お馴染みのゼクシオオリジナルグリップで、カッコ良くて好感が持てます。
13シリーズにはグリップにもこだわっているということなのでしょうか?
私はどちらかというと、Xシリーズのほうが好きなので、少し残念です。

先日も書きましたが、ニューモデルが出る度に軽量化とシャフトの軟化が進んでいるような気がします。
もうこれ以上は無理じゃないか?と思えるほどです。
以前はゼクシオもプライムなどいろいろなブランドがありましたが、13シリーズだけで対応できるように、このようなスペックになっているのでしょうか?
軽量クラブは通常スペックとは違う難しさがあるので、いつも以上に素振りを繰り返しました。

ボールを前にして構えてみても、やはり苦手意識が芽生えてしまいます。
左に行くイメージしか湧いてきません。
フックフェースにもいくつか特徴があって、『最初から左へ打ち出していくタイプ』と『最初はいい感じで飛んでいって途中から大きなフックが出てしまうタイプ』があり、今は前者が圧倒的に多く、このクラブも同様です。
私はフッカーなので正直構えづらいですが、このつかまえ顔を好まれる方はとても多いのだと思いますし、メーカーもユーザーの好みに応える形で、このような顔になっているのだと思います。
ゼクシオが誕生したときはそうでも無かったのですが、新しいモデルが出る度にどんどん親しみづらくなっていくような気がします。
試打を開始しました

『打感』はソフトかつ、やや軽めで好感が持てます。
これこそ『ゼクシオフィーリング』だよな・・・。と思いました。
『安定した打感』といったらいいでしょうか?
打点のブレを感じさせづらいフィーリングです。

やや高めの小気味良い音が心地いいです。
これも『ゼクシオサウンド』といっていいと思います。
モデルチェンジされても、音の良さは昔から変わりません。

球はとてもよくあがってくれました。
かなりイージーで特別な力など必要ない感じがします。
フェースにボールをコンタクトさせればあとは自然に高~く浮き上がっていく弾道です。
打ち出しも高く、スピンもよく効いているので、これなら7番アイアンのように、グリーンを上から攻めていけるのではないか?と思いました。

『安定性』は、かなり高く、大らかさのあるクラブです。
ヘッドのサイズは標準的ですが、そのサイズいっぱいにスイートエリアが張り巡らされているような感覚がしました。
私のスキルが低く、打点がブレてしまったのですが、それを感じさせない球筋の安定感があります。
つかまりがいいので、右に滑る(抜ける)隙間を与えない密着感・・・。といったらいいでしょうか?
右には行きにくいので、スライサーの方に易しいクラブだと思います。

『操作性』という点では、私にはつかまり過ぎて、どうしても左に行きやすいですが、それは私の対応能力が低いからであって、このクラブが劣っているのではありません。
むしろ、このクラブで真っ直ぐ飛びやすいという方は多いのではないでしょうか?
右にも曲げようとしましたが、シャフトも合いづらく、難しく感じました。
球のつかまりがいいので、このつかまりの良さにピッタリと合致する方にとって、とても頼もしいオートマチック系ハイブリッドといえる存在になってくれるような気がします。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じですが、少し球が軽く感じられ、もうひとつかな?と思いました。
叩きにいってはダメなタイプなので、なるべくゆっくり打つようにしましたが、正直驚くほど特別な飛距離性能をもっているという印象はありません。
つかまりの良さを活用しながら、安定して飛ばしていけるタイプのハイブリッドです。
試打後の感想

ゼクシオらしい美しいデザインで、さすがだな・・・。と思いました。

ゼクシオは2年に一度モデルチェンジされますが、ニューモデルを試打する度に、これが今のトレンドなのか・・・。
これが今多くのユーザーに求められているクラブなのか・・・。と思います。
それはゼクシオが他の追随を許さない『国民的ブランド』だからです。
これからもフックフェースが無くなることは無いかもしれません。

2年後はどのように進化していくのでしょうか?

今からとても楽しみです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年11月28日
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ダンロップ ゼクシオ エックス アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは XXIO X アイアン の7番 です。

シャフトは Miyazaki AX-3 カーボンシャフト です。
ロフトは28.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は58g、トルクは3.4、バランスはD0、キックポイントは中調子 です。

ゼクシオXシリーズの新しいアイアンです。
先日試打したドライバー同様、前作よりもカッコ良くなっています。

カッコいいけど尖った感じはせず、親しみやすそうな大きさと形状です。
このアイアンを見るまでは、セミラージサイズで『大口』を開けているタイプかな・・・。と予想していましたが違います。

『FACE FORGED』という文字があります。
鍛造フェースということでいいのでしょうか?
かなり打感にも力を入れているのかもしれません。

彫りの深さはたっぷりあって、通常のポケキャビといっていいように思いますが、これまでと違い、ヒール側まで広がっていないので、少し違った感じがします。
これも重量配分を計算してのことでしょうか?

トップラインは、やや広めですが、これくらいは今のスタンダードといっていいと思いますし、それほど極端ではありません。
これなら構えたときにイメージが崩れなくて済みそうです。

ソール幅は少しワイドですが、これも今の標準の範囲内です。
このソールを見て、さすがダンロップだな・・・。と思いました。
質感が良く、チープさが全く無いからです。

ソール形状は、いわゆる『二分割ソール』になっています。
これはもうすっかりお馴染みで、ダンロップアイアンのスタンダードといっていいのではないでしょうか?
スリクソンとゼクシオに共通した形状で、これなら『刺さる』イメージが湧いてきません。

ネックは短めで重心が低そうです。
グースが利いているのも分かり、私の好みからは外れていました。
もうちょっといい感じを期待していたので、ちょっと残念ではありましたが、これはあくまでも私の好みの問題であり、この形状が良くないということではありません。
むしろ、このネックの短さ・グース形状の親近感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

フェース面にミーリングは無く、ごく普通です。
ここにも何か特別な工夫がされていると予想していたので、ちょっと意外でした。
FACE FORGEDということですが、私には普通のフェース面に見えました。
『彫る』スコアラインではなく、『スタンプ式』です。
いい意味で均一性がとれている。
違う意味では没個性的で面白みが無いフェース面だな・・・。と思いました。
フェース面だけを見ても、テンションがあがることもあるのですが、今日は感情の起伏が無く、ずっと一定のままでした。
これは他の多くのアイアンにも当てはまることであり、フェース面にはルールによって厳しく制限されているということもありますし、色々な工夫を7番アイアンだけでなく、他の番手のアイアンにもやるのは、かなりのコストか掛かってしまうからだと思います。

装着されているグリップはツアーベルベットで、微妙なフィーリングを要求するアイアンやウェッジには最適のグリップが挿してあり、好感度が上がりました。
ゼクシオのロゴは入っていませんが、私は大満足です。
もちろんツアーベルベット以外にも素晴らしいグリップはたくさんありますが、ソフトというだけでなく、この『しっとり感』は、なかなか他では味わえません。
数年前まで、すごく安価に手に入っていたのですが、今は材料高騰のせいでしょうか?
一本が1300円以上と価格が跳ね上がってしまいました。
しかしこれはツアーベルベットだけでなく、他の全てのグリップいもいえます。
早く以前のように、元の価格に戻って欲しいです。

軽量タイプなので、手打ちにならないよう、特に背中の筋肉を意識して大きく振ることを心がけました。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
私の好みの顔ではないので、テンションがあがりませんが、これは予想していました。
グースが利いているのが残念ですが、ゼクシオユーザーの多くの方がグースネックを求めておられるのだろうと思います。
セミグースというよりは、明らかなグースです。
ただトップラインは丸まっておらず、シュッとほぼ真っ直ぐに伸びているのがいいな・・・。と思いました。
ヘッドも大きすぎず、ボールとのバランスもとれています。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
一球打って、『ペチャッ』という、中空のような打感で、一瞬中空アイアンなのかな?と思いましたが、中空もポケキャビも外見は違っていても、ヒッティングエリアは似た構造なので、この打感も当然なのかな・・・・?と思いました。
『球乗り感』は無く、弾き系でやや薄い感じの打感です。
厚みの無い打感ではありますが、これは同じアイアンでも『役目』が違うので、当然なのかもしれません。
フィーリングよりもディスタンス・・・。
試打している間、FACE FORGEDということをすっかり忘れていました。

球はとてもあがりやすいです。
見た目は、過去にたくさん出会ってきた『ゴリゴリの低重心』というほどではないですが、かなりあがりやすくなるように工夫されているのだと思います。
ただ弾道を見ていて、スピンが少なそうだな・・・。というのは強く感じました。
フェースに乗せて、ボールがフェース面を駆け上がるようなイメージではなく、『当たったら終わり』といいますか、ヒットしたらそのまま弾き飛んでいくような感覚です。
カッコいいアイアンですが、タフさは全く無く、かなりあがりやすくなっているので、好感を持たれる方は多いように思います

『安定性』も高く、完全なるオートマチック系のアイアンです。
昔のオートマチック系アイアンはボテッとしていて構えづらいものが多かったのですが、このアイアンは比較的シュッとしていて構えやすくなっています。
球のつかまりもいいので、スライサーの方も安心して使っていけるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は高く、今のディスタンス系アイアンの中でも間違いなくトップクラスといっていいと思います。
初速も出ていて、かなり前まで飛んでいきました。
『安定したユーティリティ』といったらいいでしょうか?
200Yの目印をキャリーで軽く超えていき、しかも安定性があって難しくないので、この『7番アイアン』を200Y用のユーティリティとして使ってみるのもアリなのかな・・・?と思うほどでした。
ただ、この7番だけの単品販売はおそらく無いと思うのですが・・・。

『操作性』という点では、どうしても大らかさが勝ってしまうので、『自在に』というわけにはいきませんでしたが、少し左右にも曲げることができました。
基本的につかまりのいいアイアンなので、右には出づらいです。
試打後の感想

ゼクシオXらしく、カッコいいデザインでありながら、ゼクシオのコンセプトでもあると思うのですが、『易しさ』を充分感じられるアイアンです。

顔や打感などには不満が残りましたが、これは仕方ないことですし、全てが満点ということはあり得ないのかもしれません。

打つ前はフィーリングを最優先しているのかな?と思いましたが、打ってみるとフィーリングよりは機能性といいますか、今のニーズに合ったアイアンなのだということが分かりました。
『ロマンよりも現実』といったらいいでしょうか?
イメージや打感よりも、あがりやすさと飛距離を優先させていて、それが今の主流なのだと思います。

カッコいいアイアンでありながら、気難しさのようなものは一切ありません。
いい意味で単調に打っていけるアイアンです。

かなりたくさんのハイテクが注ぎ込まれているだろうな・・・。と思いましたが、それを外見では見せないところが凄いな・・・。と思いました。

これからもダンロップのクラブが発表されることを楽しみにしています。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年11月23日
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ダンロップ ゼクシオ 13 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ 13 フェアウェイウッド の3番 です。

シャフトは MP1300 です。
ロフトは15度、クラブ長さは43.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は42g、トルクは5.9、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は285g です。

ゼクシオ13のフェアウェイウッドです。
先日ドライバーを試打しましたが、今日はフェアウェイウッドを試打する機会に恵まれました。
ドライバー同様、すっきりしたデザインで好感が持てます。
XXIOのロゴはこのモデルのように、このように正面から見て、斜めになっているときもあれば、水平になっているときもあり、ときには垂直といいますか、フェース面と平行なときもありますが、私は正面から見て水平なロゴが一番好きです。
クラブの性能とは直接関係ないですが、少し気になりました。

ゼクシオらしく、シャロータイプで、ソールの抜けも良さそうです。
フェアウェイウッドはドライバーと違い、直打ちする場面が多いので、特にソールの抜けの良さは必須条件です。
それには、このようにシンプルなソールが欠かせません。
実際に打ってみて、抜けの良さを感じるのも大切ですし、それ以前の『抜けるイメージ(スピード感)』を目で見て感じさせてくれることが重要で、そういった意味でも、このクラブは合格です。
さすが老舗メーカーのダンロップ、抜かりは無いな・・・。と思いながら見ていました。
いろいろなクラブを試打していると、時には『早まった』という表現が正しいのか分かりませんが、ちょっと思慮に欠けるクラブだな・・・。と思うことがたまにありますが、ダンロップのクラブには感じたことがありません。
老舗メーカーとしての豊富なデータ蓄積と、深い研究・高い技術があるからだと思います。

ソールにはウェイトがひとつだけ配置されていて、交換できるタイプではないようです。
交換できないのなら、外部から見えないよう内部に組み込んだほうがいいのでは?と思いましたが、余計なコストが掛かるのかもしれないですし、あえてウェイトを見せるようにして、ユーザーに安心感を与えているのかもしれません。
昔はこのようなウェイトが無く、鉛で調整するのが当たり前でしたが、今はウェイトが無いと不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
XXIOのロゴを見て、そういえば、『ばつばつジュー』って呼んでいる人もいたな・・・。と思いました。
ゼクシオとは呼ばず、あえてばつばつジューと呼ばれていました。

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。
13ドライバーと違うところです。

フェース面も綺麗です。
よく見ると、『Vの字』のようになっていて、トゥ側には『BIFLEX FACE』という文字があります。
特別な加工がされたフェース面なのでしょうか?


こうして見ても、かなりシャローなのが分かります。
今では見慣れた感のある薄さですが、初めて見たときは驚きましたし、あまりにも薄すぎて、上手く当たるかな・・・?と不安になりました。
多少シャローバックでもいいですが、フェース高はしっかりとあるタイプが私は好きです。
シャローフェースは確かに球があがりやすいですが、上下の幅が狭く、結構シビアで難しいものです。
特に地面にあるボールは全てダウンブローで打ちたい私はテンプラになりそうで(フェース面ではなくクラウンでヒットして)、そういう失敗をたくさんしてきました。

顔を見て、ギョッとなりました。
全体的に丸っこくて易しそうな雰囲気があるのですが、フェース面が、かなり左を向いています。
最近では珍しく、『左向け左』をしている顔です。
私自身、目の錯覚かと思いましたが、何度見ても、この『被り』は変わりません。
たまたまこの試打クラブだけがそうなっているのかな?とも思いましたが、おそらくそうではないはずです。
これまでの和やかな雰囲気から、一気に緊張感が走ってきました。
とはいっても、これはフックフェースが大の苦手な私の中でのことなのですが・・・。

XXIOロゴの入った、このオリジナルグリップがとてもオシャレで好感が持てます。
グリップ力があって、雨の日のラウンドでも頼れそうです。

素振りをしてみても、ドライバー同様、かなり軟らかく軽量感も凄いです。
ニューモデルが出る度に軽く軟らかくなっているな・・・。と思いましたし、この『軽量化&軟化』は、そろそろ限界なのではないか?と思いました。
メーカーが想定するターゲット層の高齢化というのが大きな要因だと思いますが、これ以上軽量化が進むと、却って飛ばなくなるのではないでしょうか?
クラブは軽くなっても、ボールの重さは変わらないですし、ボールはクラブよりも規制が厳しく、重さも制限があるので、変えられないところもたくさんあると思います。
今は無いと思いますが、いずれゼクシオも競技使用不可の『ルール非適合』モデルが発売されるかもしれないですし、そのほうが売れるかもしれません。
全てにおいて、ルール適合モデルである必要は無いのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみても、かなり構えづらく、左に行くイメージしか浮かんできません。
野球のバットを額につけてぐるぐる回ると目が回ってしまいますが、それと似た感覚でした。
これは自分には難しいな・・・。と、だんだん心が離れていってしまい、『クラブとの距離感』を感じてしまいました。
このクラブに対しての興味が失われている証拠です。
しかしこれはあくまでも私の好みといいますか、感覚の問題であって、この顔が大好きだという方はたくさんいらっしゃると思いますし、ユーザーの意見を大切にするダンロップなので、ゼクシオユーザーからもっとフックフェースにして欲しいという要望がたくさんあったのかもしれません。
ボールには当たるだろうけど、方向性は不安といいますか、どうしようもない感覚でした。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても心地良いです。
『つかまえ系の打感』といっていいと思うのですが、『隙間の無い打感』です。
つかまりが弱く右にプッシュしてしまうクラブの打感は、何かこう隙間といいますか、一瞬遅れるような感覚がありますが、このクラブは違って、『打感が先』という感じです。
ちょっと例えは違うかもしれませんが、『幸せだから笑う』のではなく、『笑うから幸せになる』ということに近いのかもしれません。
最初この話を聞いたとき、全く信じられなかったのですが、行動心理学において、科学的に証明されているのだそうです。
私はプレー中、予め笑ったり喜んだりしてもバーディはやってきませんが、運良くバーディがとれたり、難しいホールをパーで切り抜けられたときはホッとし笑みがこぼれます。
でも友人たちに言わせると、私はゴルフ場に着いたときから、ずっと笑みが絶えないのだそうです。

音もゼクシオらしい、品のある高音です。
初期の頃のビッグバーサの、あの『キーン』という高音とは違いますが、形だけでなく音も参考にしたのでしょうか?
私は高い音が苦手ですが、ビッグバーサの音は何故か許せましたし、それだけ周りに使っている人が多かったということもあります、
そして何よりも球があがりやすくて飛距離が出るという高性能を生み出す音だという認識をもっていたからだと思います。

球はとてもあがりやすくてイージーです。
見た目通りの性能で、スプーンではありますが、直打ちでも全く問題なく球をあげてくれます。
これまでのゼクシオ同様、タフさは全くありません。

安定性も高く、オートマチックなタイプだとは思いますが、私は全く馴染めませんでした。
相性の良いクラブだと、紙が水を吸うように『染みこむ』イメージがあるのですが、今日は全く違い、染みこまず反発しているような感覚です。
磁石に例えると『N極とS極』ではなく、お互い『N極同士』といったところでしょうか?
先ほども書きましたが、フェースがかなり左を向いていて、フックというよりは最初から左へ打ち出してそのまま消えていきました。
やはり私の見間違いではなく、最初から左を向いているクラブなのだと再確認しました。
それでも3球続けて打ってみたのですが、3球とも全く同じ球が出てしまい、私の心が折れてしまった感じです。
気持ちがスーッと引いていくのが分かりました。
普段、フェースが被っているクラブを試打するときは、少し右を向いて構えることが多いのですが、今日はその気も起きませんでした。
私の中での『キャパオーバー』している『フェースの被り』です。

『操作性』という点では、明らかにオートマチックタイプだと思いますが、あえて曲げてみようという気が起こりませんでした。

『飛距離性能』もいい感じだとは思いますが、最初から3球続けて左へ打ち出してしまい、今日の私ではこのクラブのもつポテンシャルを上手く発揮させることができませんでした。
クラブに申し訳ない気持ちです。
試打後の感想

久しぶりにすごく苦手なクラブに出会いました。
メーカーは違いますが、昔大苦戦した、テーラーメイドの『バーナードロー』というドライバーと似たような感覚です。

頭の中がモヤモヤして、3球で打つのを止めました。
なので、深い検証はできていません。
今日の感じでは何球打ってもいい感じにはならないだろうと思いましたし、私の感覚がズレてしまうのが嫌で試打するのを止めました。

しかし、これはあくまでもフッカーであり、対応能力の低い私の技量不足に過ぎません。
なので、このクラブが劣っているということではありません。
この顔が大好きだ・・・。ちょうどいい・・・。という方はたくさんいらっしゃると思いますし、発売されてから大人気になるのかもしれないですし、ゼクシオのニューモデルだから、おそらくそうなるでしょう。
普段はクラブ全体の軽さやシャフトの軟らかさに警戒といいますか、気を配りながら試打することが多いのですが、今日はフェースアングルだけでやられてしまいました。
おそらく右には行きづらいクラブだと思うので、スライサーの方には合いやすいのではないでしょうか?
ゼクシオは元々、フックフェースのイメージが強いですが、ここまで強烈なものは過去にあったかな?と思い、記憶をたどりましたが、思い浮かびません。

13ドライバーを試打したときは、まずまずの顔だな・・・。と思いましたが、このFWは私にとってかなりハードルが高いといいますか、もっといえば『対応できない』『相容れない』レベルのクラブでした。
もっとたくさん練習を積んで、このようなクラブに対応できるようになりたいですし、憧れのフェードヒッターを目指しているので無視できません。
今日は3球で試打を終えてしまいましたが、先ほども書きました通り、クラブが劣っているとは思わないですし、メーカーもあえてこの顔にしているのではないでしょうか?
一度試打して、気に入れば何度も試打することはよくありますが、このクラブを試打することはもうありません。
私の技量の未熟さを、このクラブに突きつけられたような気がしましたし、反省点の多い試打となってしまいました。
2年後のゼクシオのニューモデルの登場を期待しています。
☆
構えやすさ・・・☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆
操作性・・・・・☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心から感謝しています。
2023年11月21日
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ダンロップ ゼクシオ エックス ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは XXIO X ドライバー です。

シャフトは Miyazaki AX-3 カーボンシャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は44g、トルクは5.4、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は301g です。

ゼクシオXのニュードライバーです。
先日ゼクシオ13を試打しましたが、今回はその姉妹モデルです。
ダンロップ(特にスリクソン)は三兄弟のイメージが強いですが、ゼクシオは二兄弟でいくようですし、この2つのモデルで多くのゴルファーに適応できるからだと思います。
このクラブをひと目見て、すぐにゼクシオだと分かりましたし、前のモデルよりもデザインがすっきりしていてカッコ良くなっています。
最近はこの『すっきり』という印象が強いように感じますが、これからはその流れになっていくのでしょうか?

ソールには『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』『REBOUND FRAME』と記載されていて、これは以前試打したモデルでも見たことがあります。
これまでの優れた技術がそのまま採用されているということなのだと思います。

ラージサイズのシャローヘッドです。
ただシャローなだけでなく、美しく気品があります。
この形状にするのにも、ミリ単位で細かな設計がされているのではないでしょうか?
ダンロップのクラブに『大雑把』『チープ』という言葉は似合いません。
これは昔からダンロップのクラブに接してきた私の実感です。

ソールにはウェイトがひとつだけ配置されています。
よく見ると、六角レンチでも交換できそうです。
他に色々な重さのウェイトが用意されているのでしょうか?
数字が刻印されていないので、重さは分かりません。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『STD LOFT』です。

-1 LOFT

STD FL

+1 LOFT
他に3つのポジションがありました。
先日試打した ゼクシオ13ドライバー には無かったので、大きな違いですし、これがあるかないかで購入の判断材料にしておられる方も多いのではないでしょうか?

フェース面も綺麗で、弾きが良さそうな雰囲気があります。

見慣れたシャロー形状で、『ゼクシオシャロー』といったところでしょうか?
このドライバーにも13同様、ヒール側に2つの突起物があります。
先日も書いた通り、空気力学によるものだと思うのですが、これがあるとの無いのとでは、どれだけ飛距離や安定性に違いが出るのか興味があります。
老舗メーカーで、世界のトップメーカーでもあるダンロップが採用しているので、大きな理由があるのだと思います。
しかし、飛ぶドライバーはこういったものが無くても、飛ぶというのも事実なのですが・・・。
ただ、少しでも飛距離や安定性向上の為にメーカーが研究を重ねて、それを製品化してくれることは、とてもありがたいことです。
常に手を抜いていないメーカー。
それがダンロップです。

顔はとても良くなっています。
前のモデルも良い印象をもっていますが、今回のニューモデルもいい感じです。
先日試打した13ドライバーよりも、私はこのXの顔のほうが好感が持てます。

素振りをしてみると、軽量感がありますが、これは想定内で何度も繰り返してタイミングを整えました。
Xはどちらかというと、スリクソン寄りのクラブかと思っているのですが、こうして素振りだけしていると、やはりゼクシオなんだな・・・。と思います。
『軽量+軟らかい』ということは絶対条件のようです。

装着されているグリップはシンプルなタイプで、XXIOのロゴがありません。
これも13と違うところです。
これにはどういったメーカーの意図があるのでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、クセが無く、イメージが出しやすいので好感が持てました。
整った顔をしていますが、尖った感じは無く、丸みがあって易しそうな雰囲気を醸し出しています。
試打を開始しました

『打感』は柔らかくて好感が持てます。
フェース面の一部ではなく、フェース面の全体で振動を感じる・・・。といったらいいでしょうか?
ヘッド全体がバネのような印象をもちました。
実際にヘッドに触れてみると金属なので硬いのが分かりますが、打っているとすごく柔らかい物体のようです。
これがリバウンドフレームの効果なのでしょうか?

やや高めで小気味良い音です。
ゼクシオらしい音で、予想していました。
叩いていく・・・。というよりも、振り抜いていく・・・。というイメージに合う音だな・・・。と打ちながら思いました。
高音でやや大きめの音でありながら、それが下品でなく、むしろ上品で聞き応えのある音にまとまっているのがさすがです。

球はあがりやすくて、タフさは感じませんが、高~くあがるというよりは、少し抑えた感じのライナー系に近い感じです。
これは13とは違うところだな・・・。と思いました。
ヘッドの特性が活きているのでしょうか?
振り感はゼクシオだな・・・。と思いながら、実際に打ってみるとスリクソンドライバーに違い印象をもちました。
ちょっと振りにいくと、少し吹き上がる感じがしましたが、シャフトを替えれば、もっと強い球が打てそうです。

『安定性』はかなり高く、大らかさを感じました。
ヘッドのデザインや顔の良さから、精悍さがありますが、ヘッド自体は気難しくなく、大らかで寛容さがあります。
スイートエリアもじゅうぶん広く、ミスヒットにも負けず、そのままはじき返すような感覚です。
最初の数球は打点もブレてしまったのですが、それを感じさせないほどの直進性・曲がりにくさを感じました。
外見はシンプルですが、ヘッドの内部に新たな技術が組み込まれているのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、スピンも掛かりすぎず、強い球が打てるので、ゼクシオの中でもトップクラスのポテンシャルをもっていると思います。
弾きが良く初速もありながら、球が無駄にあがりすぎず、効率よく飛ばしていけるタイプのドライバーです。
イージーなドライバーではありますが、できればHSが40以上あったほうがいいかもしれません。

『操作性』という点では、このドライバーのもつ大らかさが邪魔をしてしまい、やや苦戦してしまいました。
しかし言い換えれば、それほど曲がりにくいということです。
シャフトを自分に合うものにすれば、まさに『無敵』といえるほどの頼れる相棒になってくれるのではないでしょうか?
何球か打ち続けながら、まるでVTRを見ているかのような同じような弾道でした。
横(左右)もそうですが、縦(上下)も安定してまとまっていました。
横だけで無く、縦のスイートエリアも広くなっているのかもしれません。
試打後の感想

ゼクシオなので易しくて親しみやすいクラブなのは分かっていましたが、実際に打ってみると予想以上の易しさを感じました。
黒を基調としてカッコいいデザインでありながら、ハードルの高さを全く感じさせません。

今回試打したシャフトのスペックがSRということで、次回チャンスがあればSも試打してみたいです。
今日は私のコース仲間でありながら、人生の大先輩である方と一緒に練習場に来ていて、その方も打たれたのですが、やはり軟らかすぎるのと、シャフトのポイントがつかみづらい・・・。とおっしゃっていました。
しかし、これは『慣れ』ということが大きく関係してくるのかもしれません。

こうして見ていると、国内メーカーと海外メーカーの違いのようなものを感じました。
海外メーカーはとにかく派手といいますか、外側にいろいろな工夫が見られ、時にはゴチャゴチャしているように見えてしまいますが、国内メーカーはそれを内部にギュッと凝縮しているような気がします。
それはどちらがいいというものではなく、あくまでも好みの問題なのですが、私はすっきりしたヘッドが好きなので、このゼクシオエックスドライバーは好感を持ちました。

次回は違うシャフトでも試してみたいですし、おそらくカスタムシャフトも用意されているのではないでしょうか?
そして調整システムも使って、どのように弾道や球筋が変化していくのか検証してみたいです。

2年前に試打したモデルも良い印象が残っていますが、私は今回のモデルのほうが好きです。
スリクソンもいいですが、このゼクシオエックスも実戦投入してみたいと思わせてくれるクラブです。
改めて、ダンロップクラブのレベルの高さを実感しました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年11月16日
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ダンロップ ゼクシオ 13 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは XXIO 13 ドライバー です。

シャフトは MP1300 カーボンシャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は35g、トルクは6.7、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は281g です。

待望のゼクシオニュードライバーです。
ゼクシオファンは私の周りにもたくさんいて、今すごく盛り上がっています。
私はどちらかというとスリクソンのほうが親近感をもっているのですが、ゼクシオも素晴らしいブランドです。
これだけ長く、そして幅広く支持されているブランドは他に知りません。
ゼクシオは国内向けブランドですが、海外選手が使ってトーナメントで活躍するところも見てみたいです。

ゼクシオらしく、美しく高級感があります。
多少デザインが変わったものの、これまでのデザインを踏襲していて、大きな変化は見られません。

このオシャレなウェイトもゼクシオらしいです。
交換できるタイプではないようですが、端から交換する必要は無いというメーカーからのメッセージなのかもしれません。
工場出荷時が最も優れたパフォーマンスを発揮するのだから、これ以上変化させない・・・。というメーカーの思いもあるのではないでしょうか?
他のメーカーにもいえることですが、ダンロップは特に私たちユーザー(ゴルファー)を研究していると思います。
だから、『かゆいところに手が届く』設計ができているのではないでしょうか?
このドライバーはラージサイズですが、それでも大味なところは一切ありません。

ネックは短めですが、ゼクシオであれば、これくらいが標準ではないでしょうか?

フェース面は綺麗で、新たな模様のようなものが刻まれています。
これにも何かしらの理由があるかもしれません。

ヒール側に突起物のようなものがあり、とても目立っていました。
おそらく空気力学によるものだと思いますし、昔から多くのメーカーが採用していますが、今ではPINGを思い出します。
ヒール側のこの位置にあるということで、インパクト時の『当たり負け』を防いでいるようなイメージが湧いてきました。

顔はちょっと意外でした。
ゼクシオといえば、ちょっと強めのフックフェースのイメージが強く、今回もそうなっているだろうと思っていました。
しかし実際は予想以上に『被り』が抑えられています。
ただ、クラウンでは被りが抑えられていても、フェース面だけを見れば、かなり被っているように見えましたし、こういう工夫はこれまでも他のメーカーでたくさん見てきました。
フェース面を被せることで、球の捕まりを良くすることは絶対にやらなければならないけど、いかに被って見えないようにするか・・・。ということにメーカーがチャレンジした結果のように思えてきました。
実際、スライサーの方の中に、極端なフックフェースは構えづらくて嫌だ・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
顔全体が少し丸っこくなっているような印象で、これまでの『ゼクシオ顔』と違うような気がします。
一度、過去のモデルと見比べてみたいです。

見慣れたシャローで『ゼクシオシャロー』といったところでしょうか?
シャローではありますが、薄すぎないところに好感が持てます。

素振りをしてみると、かなり軽量でシャフトも柔らかく、クニャクニャする感じです。
シャフトフレックスはRで、レギュラーということですが、かなり軟らかい部類に入るのではないでしょうか?
もちろん硬さの感じ方は人それぞれで、これくらいの軟らかさが普通だと感じておられる方もいらっしゃると思います。
軽量で軟らかいシャフトなのですが、振っていて『細い』と感じました。

ダンロップのクラブのシャフトには『 INTERNATIONAL FLEX CODE』という独自の基準が定められているのがいいですね。
これを初めて見たときに、他のメーカーにも波及していけばいいと思ったのですが、そうはなっていません。
なので、あまりにも曖昧すぎるSやSR・Rなどといった文字だけで選択しなければなりません。
今の『吊るし』のクラブではシャフトが全く合わない・・・。という方は多いのではないでしょうか?

XXIOのロゴが入った、このオリジナルグリップがとてもいい感じです。
これまでも出会ってきたグリップだと思いますが、ソフトでありながら滑りにくく、『全天候型グリップ』といっていいでしょうか?
いろいろなメーカーのクラブを試打していると、グリップにはあまり力を入れていないな・・・。と思うことがよくあるのですが、さすがはゼクシオ。
装着されているグリップにもこだわりがあるようです。
こういった細かいところも、多くの支持を集めているのだと思います。

ボールを前にして構えてみても、これまでのゼクシオよりもいい印象をもちました。
先ほども書きましたが、『つかまえ顔』でありながら、それが緩和されているような感じです。
これまで通り、もっと強いフックフェースのほうがいい・・・。という方もいらっしゃると思いますが、私はこの顔は歴代のゼクシオの中でも、かなりいいほうだと思います。
ただ私は、ゼクシオを実際に使うことが殆どないので、あまりこだわらなくてもいいのかな・・・。という思いもあるのですが・・・。
フェース面だけを見ると、『フック警戒』になってしまうので、あまり見ないよう、少し『引いて』見るようにしていました。
試打を開始しました

『打感』は、いい感じです。
ボヤけた打感ではなく、はっきりしていますが、硬すぎず気持ちよく打っていけます。
適度に柔らかさもあって、心地良い感触が手のひらに残りました。

『音』は、高めではっきりしていますが、これはゼクシオらしいといっていいと思います。
まさに『ゼクシオサウンド』といったところでしょうか?
私はもう少し小さく低めの音のほうが好きなのですが、この音でも特に不満はないですし、メーカーもあえて、この音にするようこだわっているのだと思います。
音は弾道の力強さを連想させてくれますが、この音を耳にすることによって、自分の弾道の勢いを感じやすい・・・。という方は多いのではないでしょうか?

球はとてもあがりやすく、タフさは感じません。
こうして打っていると、過去のモデルとあまり変わらないような気もするのですが、これは打ち比べてみるとはっきりした違いが見えてくるのかもしれません。
軽量クラブだからでしょうか?
弾道もやや軽く、力強さというよりは、軽さを利用して『浮力』で飛ばしているような感覚です。
ひとついいな・・・。と思ったのが、構えたときにイメージした弾道と、実際の弾道の差異が殆どなかったことです。
イメージした高さに飛んでくれたので、もう少し低い弾道で打ってみよう・・・。とトライしましたが、どうしても低い球を打つことができず、高い球ばかりが出てしまいました。
しかし、これはクラブのせいではなく、あくまでも私の技量が不足しているということです。

『安定性』はとても高く、かなりイージーなヘッドに仕上げていると感じました。
ただ、シャフトが私にはかなり難しいタイプなので、少し振りにいくと『竿先が暴れる』ような感覚があり、球筋が乱れてしまいました。
ヘッドはイージーですが、シャフトに難しさといいますか、親しみづらさがあり、克服できていません。
しかし、これも私の技量不足が主な原因なので、もっと時間をかけて球数をこなしていくしかないような気がします。
シャフトは軟らかいですが、当たり負けせずにボールは勢いよく飛んでいき、弾きの良さも感じました。

『飛距離性能』という点では、これまでのゼクシオの良いところが凝縮されている感じで、『最大級の飛び』というよりは、『安定した飛び』を求めてつくられているのではないかな?と思いました。
明らかにオートマチックタイプで、方向性だけでなく、高さや飛距離が安定しています。
叩きにいっちゃうと球筋が乱れますし、スピンも多くなる感じがしたので、優しくボールの横っ面をなでるような感覚・・・。といったらいいでしょうか?
そういうイメージが一番飛んでいました。

明らかにオートマチックタイプのドライバーで、左右へ打ち分けるのは難しいです。
ヘッドも『頑固』といえるほど、『曲げることを嫌う』タイプですし、シャフトも『揺れ幅』が大きすぎて、なかなかコントロールできません。
しかし、それがオートマ系たる所以なのかもしれません。
今はインテンショナルなショットを打つよりも、いかに高確率で自分の持ち球を打っていけるか・・・。ということが大切なのだと思います。
球のつかまりがいいので、特にフェードヒッターの方には合いやすいのではないでしょうか?
試打後の感想

ゼクシオは元々、キャロウェイのビッグバーサをヒントに開発されたと聞いたことがありますが、誕生したときと比べて、年々アンダースペック化しているような気がするのは私だけでしょうか?
キャロウェイは最初、日本に販売拠点をもたず、ダンロップが代行していたというのは多くのゴルファーの知るところでアリ、私はゼクシオ誕生時から試打してきました。
その頃と比べると、かなりスペック的な違いがあるような気がしてなりません。

メーカーがターゲットにしているゴルファー層が見えてきますが、このドライバーはかなり親しみやすいスペックに仕上がっているので、シニアの方やレディスの方にも人気が爆発するのではないでしょうか?
ただ易しいだけでなく、美しく高級感もあるので、所有欲も満たせます。
クラブはただ打つだけでなく、バッグに入っているときも存在感を放たなければなりません。
使わずとも見ているだけで、ゴルファーの心を癒やし、ワクワクさせてくれる・・・。
これが名器と呼べるクラブの条件なのではないでしょうか?

ただ易しいだけでなく、美しくて高級感があるのがゼクシオの良いところです。
そして易しくするために『ゴチャゴチャ』したヘッドになっていなくて、すっきりしているのも好感が持てます。

スイートエリアがかなり広そうで、ヘッドの内部に様々なハイテクが組み込まれているのではないでしょうか?
このドライバーで強く印象に残ったのは、ヘッドの寛容さ(スイートエリアの広さと当たり負けせずに弾く強さ)と顔の丸っこさです。
それがこれまでのゼクシオ顔とは違うように感じました。
2年に一度、ゼクシオの新作が発表され、これまではどちらかというと『マイナーチェンジ』という感じがしたのですが、今回は『フルモデルチェンジ』まではいかないものの、マイナーチェンジよりは大きな変革がされているような気がします。

スペック的に、私には難しく感じるところがあったのですが、ゼクシオらしく素晴らしいところもたくさんありますし、大人気でロングセラーになるんだろうな・・・。と思いました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年10月09日
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ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II LS ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II LS ドライバー です。

シャフトは Diamana ZX-II50 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は47g、バランスはD2、トルクは5.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は300g です。

スリクソンのニュードライバーです。
とはいっても、過去に試打したモデルとデザインが全く同じなので、どこが新しいのだろう?と思っていました。


すると、『LS』の文字が見えて、ああ、やっぱりニュータイプなんだな・・・。ということが分かり、これまでの経験から、おそらくロースピンモデルなのだろうと予測が立ちました。

大きさや形状は、これまでのモデルと同じようですが、実際に見比べてみると、細かな違いがあるのかもしれません。

ソールのフェース寄りに、ウェイトが配置されています。
ロースピンモデルなので、おそらく浅重心になっているのだと思いますが、ウェイトはそれほど大きくありません。
使う人に合わせる為に、いろいろな重さが用意されているのでしょうか?

ネックは見慣れた長さです。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『STD LOFT』です。

フェース面のデザインは過去のモデルと同じで、いかにも弾きが良さそうな雰囲気があります。

スリクソンシャローといっていいでしょうか?
見慣れた形状です。
スリクソンはディープのイメージが昔からありますが、今は見られなくなりました。
シャローで力強い球を打てるようになりましたし、何よりディープは敬遠されやすいのかもしれません。

『顔』はちょっと独特で、正直あまり好みではありません。
ただ、これは以前試打したモデルと同じような感じがします。
丸型ではなく、『トライアングルヘッド』です。
操作性の高さをイメージしたいのであれば、丸顔のほうがいいと思いますが、このような三角形顔は直進性をイメージさせます。
艶消しになっているのが、いいな・・・。と思いました。
最近はカーボンクラウンが流行っているので、このドライバーもそうなのかな?と思い、近くで見てみましたが、カーボンの模様は見られなかったので、おそらくカーボンではなく、フルチタンだと思います。
プロギアのTR DUOの大ヒットによって、各メーカーカーボンクラウンを採用しましたが、ゼクシオなどダンロップのドライバーはフルチタンにこだわっていたようで、カーボンクラウンは見られませんでした。
ただ単に他社の後追いをしたくないというだけでなく、フルチタンの優位性を示し、メーカーとしてのプライドも垣間見えたような気がします。

装着されているグリップは普通といいますか、『可もなく不可も無く』というタイプです。
最近、他のメーカーでも、このグリップをよく見かけるようになったので、これが今年の流行なのでしょうか?
SRIXONファンとしては、できればSRIXONのロゴが入って欲しかったのですが、コスト削減などもあるのかもしれません。

素振りをしてみると、予想以上に軽量感があって、シャフトも軟らかめです。
昔のロースピンモデルはシャフトも結構しっかりしていたものが多かったように思いますが、今はバリエーションが豊富になって、ヘッドを少しハードにした分、シャフトに親しみやすさを求めたのかもしれません。
ヘッドのロースピン性能はともかく、この振り感でハードに感じられる方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか?
ロースピンモデルというと、ハードヒッター限定というイメージがありますが、こうして振っている限り、そういった印象はありません。

シャフトの先端近くに『INTER NATIONAL FLEX CODE』があるのに少し驚きました。
ダンロップのクラブなので、これはお馴染みなのですが、MIYAZAKIシャフトだけに採用されているのかと思っていたからです。
装着されているシャフトは三菱ケミカル株式会社のディアマナなので、インターナショナルフレックスコードがあるのが意外ですが、このシャフトが純正ということなのでしょうか?
どちらにせよ、シャフトのフレックスを数値化することはとてもいいことだと思います。
ただ単に『L』とか『R』『SR』『S』『X』『XX』・・・。と表示されていても、硬さに対する感じ方は個人差が大きいので数値化して、誰にでも公平に認識しやすい表現のほうがいいと思っているからです。
ずいぶん前から、『軟らかすぎるS』が多すぎます。
これは私だけがそう感じているのかな?と思い、友人たちにも尋ねてみたのですが、みんなそのように感じていたとようです。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
顔として見ていたときよりも、こうしてボールと一緒に構えてみたほうが、クセが小さくなったような気がします。
ただ見とれることも無く、淡々とした感じで見ていました。
方向性への不安も無いですし、三角顔なので、『顔の上下二分割にするイメージ』といったらいいでしょうか?
真っ直ぐ飛ぶイメージが浮かび、曲線はイメージしづらいです。
グリーンに近づけば近づくほど、イメージは色濃く厳密に描いていく必要がありシビアさも増しますが、一番遠い場所から打つティショットはある程度『アバウト』に打っていくことができるので、このような大らかさのある顔は理にかなっているのかもしれません。
私は出来ることならば、曲線をイメージしたいのですが、今日は直線で、そのまま『ぶっ叩く』イメージで打つことにしました。
私の中での『スリクソン顔』はもっと美顔なのですが、このドライバーは違っていて、これも時代の流れなのでしょうか?
今のスリクソンドライバーは充実していますが、できれば私が昔愛用していた『ZR-30』の復刻版といいますか、改良版が出てくれることを期待しています。
ラージサイズの人気が高いと思いますが、全てのゴルファーがラージサイズを求めているわけではないので、アイアンとの大きさのバランスがとれた、小ぶりなタイプも復活して欲しいです。
日によって、ドライバーの調子はいいけど、アイアンが悪い・・・。またその逆・・・。という場合は、ひょっとしたらドライバーとアイアンのヘッドの大きさが合っていないのかもしれません。
アイアンの大きさは昔からそれほど変わっていないのに、ドライバーだけがどんどん大きくなって、ルールギリギリの460ccが殆どです。
460ccが最適なサイズということではないですし、人の感覚が敏感なので、違和感を覚えるのも当然のことだと思います。
試打を開始しました

『打感』はとても素晴らしいです。
この柔らかくて心地良い打感は予想通りで、過去にも経験したことがあります。
柔らかいのですが、芯がボヤけたところもなく、ボールの質感もはっきりと感じ取ることができました。
『吸い付くような打感』といったらいいでしょうか?
インパクトの直線で、まるでボールがヘッド(フェース面)に吸い寄せられていくような印象を持ちました。
その吸い寄せられたところから、一気に解き放たれるような感覚です。
何球打っても、この『吸い寄せられるような感覚』は続きました。

『音』も素晴らしいです。
やや大きめではっきりした音ですが、大きすぎず高すぎずインパクトも緩みません。
それどころか、とても心地良くインパクトを迎えることができて、ストレスフリーで打っていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、LSという名前の通り、スピンは少なめで、前に進む力がとても強いです。
私は昔から『スピン過多』で距離を大きくロスしていたので、吹き上がる弾道が好きではないのですが、このドライバーのようにスピンが少なめの弾道は大好物です。
今はこんなに簡単にクラブがスピンを減らしてくれるのだから、昔のように練習場の閉店時間ギリギリまでスピンを減らすように工夫していたのは何だったんだろう・・・?と思ってしまいます。
メーカーの深い研究によって技術が進み、クラブが仕事をしてくれるようになり、プレイヤーの仕事が減り、良い意味でオートマチック的なクラブが多くなりました。
LSモデルとはいっても、構えたときにここまでのロースピンをイメージしていなかったので、少し意外な感じがしましたし、普段9度や9.5度を使っておられる方も、まずはこの10.5度で試してみられるのがいいのではないでしょうか?
ただ、装着されているシャフトがちょっと頼りない感じがして、高さのバラツキが多少出てしまいました。
ヘッドの性能とシャフトの特性が合っていないように感じ、それが残念です。

『安定性』は高く、大らかさがあります。
顔のイメージ通り、方向性は安定していて、シビアさは感じません。
高さのバラツキは多少ありましたが、方向性は安定していました。
顔の感じよりも、球がつかまり過ぎないので、スライサーの方は、ひょっとしたら右に少し抜けやすくなるかもしれません。
しかしネックの調整システムを使えば、ある程度カバーできるのではないでしょうか?

『飛距離性能』はロースピンモデルなので、かなり好みが分かれると思います。
できればHSが45以上はあったほうがいいかもしれません。
そうでないと、スピンが少なすぎてキャリーが出せないような気もします。
ロフト10.5度のモデルではありますが、『軽く打っていきたいタイプ』のドライバーではなく、『しっかりと打っていきたいタイプ』のドライバーだと思います。
HS45以上の方。しっかり叩いて飛ばしていきたい方には、とても心強い相棒になってくれるのではないでしょうか?
10.5度のロフトで、やや高めの打ち出しをキープしながら、スピンが抑えられているので、かなりのアドバンテージがあるように思います。

『操作性』はまずまずです。
どちらかといえば、オートマチックタイプだと思いますが、決して『曲がりにくい』ドライバーではありません。
先ほども書きましたが、スライサーの方には、つかまりが弱く、少し右に流れるかもしれません。
それはロースピンモデルの特性といったらいいでしょうか?
ただ私はフッカーなので、しっかりとつかまってくれました。
できればシャフトをもう少ししっかりした物に変えたら、もっと方向性が高まると思います。
ヘッドの特性に合わない、少し『動きすぎる』シャフトです。
試打後の感想

名前の通り、かなりロースピン性能が高く、人によって『合う合わない』はあるものの、ポテンシャルが高いのは間違いありません。
ノーマルモデルのZX5の物足りなかったところを、上手く補ったような印象を受けました。

一時期、ロースピンモデルが流行って、それが行きすぎたところがあって、日本人には合いづらいこともあり、次第に少なくなったような気がしていました。

同じロースピンモデルでも、海外メーカーと国産メーカーでは微妙な違いがあるように感じます。
文字通り、国産メーカーは私たち日本人の特性を充分理解し、日本人に合ったモデルを作ってくれているのではないでしょうか?

アメリカなど、海外で流行ったものが必ずしも日本でヒットするとは限りません。
最初はよく売れても、すぐに人気が低迷する・・・。ということは昔からあることです。
そういった意味でも、ダンロップはさすが老舗メーカーで、データの蓄積も充分で、日々研究開発に臨んでいるのだと思います。
聞くところによると、スリクソンのドライバーは評判が良く、とても売れているのだそうで、実際に打ってみるとそれも納得できました。
私は以前試打したノーマルモデルよりも、このLSのほうが打感も含めて好きです。

今はキャロウェイやテーラーメイドなど海外メーカーの人気が凄いですが、国内メーカーも負けていません。
これからもスリクソンには期待しています。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年05月08日
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ダンロップ スリクソン Z-FORGED II アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z-FORGED II アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド D.S.T. シャフト です。
ロフトは33度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は112g、トルクは2.1、キックポイントは中手元調子 です。

スリクソンのカッコいいマッスルバックアイアンです。
スリクソンのアイアンというだけで魅力的なのですが、私の大好きなマッスルバックということで、思わず手に取ってみました。
いろいろなクラブがあるなかで、真っ先に手にするのは、やはりこのような美しいクラブです。
まずは目で楽しみたいですし、日頃の疲れも吹き飛びます。


マッスルバックではありますが、フラットバックではなく、このように凹凸があります。
キャビティアイアンには凹型と凸型があり、このアイアンは打感を重視した凸型になっています。
凸型キャビティといっていいような気もしますが、やはりマッスルバックということになるのでしょうか?
最近はこのように『ボーダレス化』したクラブが多くなりました。

このシャープな形状がたまりません。
最近はボテッとしたアイアンが増えていますが、私はこのようなスリムなアイアンに魅力を感じます。

『マッスルバック=小顔』のイメージが昔から強いですが、このアイアンは、それほど小顔感はありません。

トゥ側にある、このZ-FORGED IIがカッコいいです。
次回作はIIIでしょうか?

フラットバック形状でない、マッスルバックといったらいいのかもしれません。

トップラインの厚みはちょうどいい感じです。

ネックは少し短く見えますが、これが今の主流でしょうか?
昔のマッスルバックはロングネックが殆どで、いかにも『高重心』というのが分かりましたが、今はそうではありません。
昔ほどダウンブローで打たなくなったのでしょうか?
もちろんボールの変化(進化)によるところも大きいと思いますが、重心は少しずつ低くなっているようです。

ソール幅は標準的ですが、トゥからヒールにかけて、いわゆる『テーパー』になっていなくて、ほぼ真っ直ぐなのが印象的です。
これまでのモデル同様、『二分割ソール』になっています。
このソールの良さを何度か体感しているので、安心感があります。
芝に刺さらず、スーッと綺麗に滑ってくれそうな形状です。
こういう形状はレベル気味に打っていかれる方よりも、ダウンブローに打っていかれる方のほうがメリットが大きいのかもしれません。

角度を変えてみても、この二分割ソールがよく目立ちます。

この角度からだと、このアイアンが『ワンピース』タイプではなく、いくつもの素材が組み合わさっているように見えます。
ヘッド内部にウェイトなどの異材が組み込まれているのでしょうか?

フェース面には細かなミーリングといいますか、凹凸のようなものがありますが、指で触ってみても、それほどザラザラ感はありません。
このフェース面の工夫には、どういう効果が期待できるのでしょうか?

スリクソンアイアンらしい、美顔です。
少しグースが利いているように見えました。

素振りをしてみると、いい感じです。
適度な重さがあり、またシャフトが上手く粘ってくれるのでタイミングがとりやすいところに好感を持ちました。
どのクラブも精度(スイング精度)の高さが求められますが、特にアイアンやウェッジはそれが大事です。
その精度を高めるには『重力の助け』が必要です。
人の力だけで振っていくと、どうしてもムラになりやすく精度が落ちますが、重力は常に一定なので、スイング精度を高められます。
重力に任せて『ヘッドを落とす』感覚でダウンスイングを始められるので、すごく助かっています。

スリクソンらしい、至高の構え感です。
この美貌は想定済みとはいえ、こうして見ていると、自然と目の保養ができます。
顔だけ見たときは少しグースが利いているのが分かりましたが、こうしてボールを前にして構えてみると、ほとんど気になりません。
トップラインの見せ方もさすが、上手いな・・・。と思いました。
ヒール側が広くなく、適度にしぼられているのがすごく良くて、私の好みです。
こうして見ても、やはり小顔感は感じず、セミラージとまではいかない大きさがあります。
小顔に対して苦手意識をもっておられる方も、このアイアンの大きさは親近感をもたれやすいのではないでしょうか?
ヘッドが大きくなり過ぎてしまうと頭の中がモヤモヤして、イメージが出づらかったり、気持ちが盛り上がらなかったりすることもありますが、このアイアンにはそんなマイナスはありません。
すごく集中できましたし、いいイメージがたくさん湧いてきました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、いい感じです。
何と言いますか、こう『まったり』という感じで、落ち着き感のあるフィーリングです。

『球のあがりやすさ』という点では、昔のマッスルバックと比べて、かなり進化しているといいますか、親しみやすさがアップしています。
それはソールの形状が大きく関係していますし、ヘッド内部にもその理由が隠されているのかもしれません。
ヒッター向けなのは間違いないですが、だからといって敬遠すべきクラブではないと思います。
やや『めくれる』感じで、高さも出していけました。
しかし、私の感覚では7番はもっと『上からドーン』という感じで、グリーンを攻めていきたいです。
もちろんこのアイアンも、いい感じではあるのですが、やや物足りなさがあります。
すごく好感を持っているからこそ、求めるものが他よりも高くなってしまうのかもしれません。
グリーンを『鋭角で攻めるイメージ』。といったらいいでしょうか?
7番アイアン以下は、グリーンを真上から攻めるイメージが欲しいです。
以前も書きましたが、パラシュートが降りていくような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
『垂直落下』に近いイメージです。
それが『適正ロフト』だとやりやすいですが、最近のアイアンでは飛距離が出る分だけ、それがやりにくい感じがします。
今のディスタンス系のアイアンはグリーンを『鋭角』ではなく、『鈍角』で攻めていくようなイメージです。
このアイアンは鋭角と鈍角のちょうど中間くらいのように感じました。

『安定性』という点では普通です。
もちろんマッスルバックがもつ、正直さはありますが、これまでのマッスルバックよりは難易度が下がっているように感じました。
それは少し大きなヘッドだからなのか、それともヘッド内部に何か工夫がされているのか分かりませんが、『易しめのMB』という印象をもちました。
マッスルバックを愛用しておられる方はもちろん、普段からハーフキャビティを使っておられる方も、意外と易しいな・・・。と感じやすいのではないでしょうか?
このアイアンだけではないですが、最近のマッスルバックは昔のような気難しさは消えて、親しみやすさがアップしているように感じます。

『飛距離性能』は、今のアイアンの中で普通です。
特別よく飛ぶアイアンではないですし、かといって『飛ばさない』ことを目指して作られたアイアンではないと思います。
アイアンには飛びを最優先していないけど、少しは飛んで欲しい・・・。それが今の流れだから・・・。という方にはちょうどいいのかもしれません。

『操作性』はとても素晴らしいです。
反応のいいヘッドと、挙動が安定している高性能シャフトの組み合わせで、こちらのイメージを伝えやすくて、すごく楽しめました。
少しだけ面長に見えたのですが、球がプッシュすることもなく、しっかりとつかまってくれました。
ヘッドの敏感さもありますが、『球持ちの良さ』が光るアイアンです。
特にクセも無いので、ドローヒッターの方にも、フェードヒッターの方にも魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

カッコ良くて、易しいマッスルバック・・・。
それが、このアイアンに対する私の感想です。

フィーリングを大事にし、ベーシックなところも残しながら、様々なハイテクが駆使されているように感じました。

ゴルフクラブに限ったことではなく、自動車などの工業製品全般に言えることですが、初期のモデルよりも確実に進化しているものです。
過去のデータをフィードバックして、様々な改善をし、新たな製品が生み出されます。
このアイアンもまさにそんなタイプです。

アイアンだけでなく、ゴルフクラブ全般に言えることですが、私は試打をしていて、子供の頃夢中になって見ていた映画『ゴジラ』と『メカゴジラ』を当てはめることがあります。
このクラブはゴジラタイプか、それともメカゴジラタイプか・・・?
これはどちらがいいというものではなく、そのクラブの特徴・個性によります。
そういった点で、このアイアンはベーシック的な美しさをもっていながら、全体的にはメカゴジラタイプだな・・・。と思いました。
ベーシックとハイテクが上手く融合しているアイアンです。

このアイアンで球を打つのが楽しくて、気がつけば予定の球数と時間をオーバーしていました。
あと一球、あと一球・・・。という感じで、なかなかやめられないとまらない『かっぱえびせん』です。
このアイアンを試打して、最近のアイアンはカッコ良さと易しさの両立ができているな・・・。と思いました。
また何度でも試打したい、至高のアイアンです。
このアイアンのおかげで、楽しく練習場を後にすることができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年04月26日
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ダンロップ スリクソン Mk II フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Mk II フェアウェイウッド の3番です。

シャフトは Diamana ZX-II50 カーボンシャフト です。
ロフトは15度、クラブ長さは43インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は47.5g、バランスはD2、トルクは5.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は313g です。

とてもカッコいい、スリクソンのフェアウェイウッドです。

大きさや形状は、今の流れを汲んでいます。
シンプルでカッコいいデザインが魅力的です。

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されていません。

標準的なシャローヘッドです。

フェース面はとても綺麗で、高級感もあり、いいインスピレーションが湧いてきました。

素振りをしてみると、外見からくるイメージよりも軽量タイプではありますが、これが今の標準でしょうか?

スリクソンらしい、いい顔をしています。
艶消しクラウンが魅力的です。

カーボンクラウンになっているのが分かりました。

ツアーベルベットが挿してあり、最高のフィーリングです。

スリクロンらしい、いい顔で構えやすく、好感をもちました。
試打を開始しました

打感は素晴らしく、とても心地いいです。

『音』も良く、さすがスリクソンで、しばらく余韻を楽しむことができました。

『球の上がりやすさ』という点では、普通ですが、どちらかといえばヒッター向けだと思います。

構えたとおりに方向性を出していくことができ、それがブレることもなく、綺麗にラインを描いていくことができました。
球もつかまりやすく、右にフケる感じはしません。

『押し』の利いた強い球が打て、ポテンシャルの高さを感じます。

操作性はまずまずです。
自在に曲げるタイプではなく、そういう意味では今時のクラブといえますが、こちらのイメージを伝えやすい印象をもちました。
試打後の感想

スリクソンらしい、カッコ良くてバランスのとれたフェアウェイウッドです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年12月20日
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ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II アイアン

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo DST です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は93g、トルクは2.5、キックポイントは中調子 です。

とてもカッコいい、スリクソンのニューアイアンです。
先日、ZX7やZX4を試打したので、ようやく三兄弟を全て手にすることができました。
最近のスリクソンのアイアンは、かなりいい感じに仕上がっているので、とても興味があります。

とてもカッコいいデザインで、思わず見とれてしまいました。
「アイアンはバックフェースのデザインで選べ。」
ある有名選手の言葉ですが、私もこの意見には大いに賛同します。
人がアイアンを見るときに、このバックフェースが最初に目に飛び込んでくるからです。
その第一印象がとても大切で、気に入れば試打したくなりますし、そうでなければ手に取ることもありません。
どんなに飛ぶクラブや曲がらないクラブでも、まずは人(客)に、手に取ってもらわなければなりません。
それから、クラブが試されるのです。
そういった意味でも、このアイアンはすごくいいです。
先日試打したZX7もカッコいいですが、このアイアンはメカニカルなところが増えて、さらにカッコ良くなっています。
『カッコいい』ということも、クラブの性能の一部です。
機械が打つのであれば、とにかく機能性さえ高ければデザインはどうでもいいのかもしれませんが、実際に打つのは私たち人間です。
人間はまず目で物を判断します。
視覚が第一です。
なので、見た目の良さは絶対に外せません。
そして私の目尻は既に下がりっぱなしです。

彫りはそれほど深くなく、ハーフキャビティのような感じがします。
ハーフキャビティはマッスルバック並にシビアな印象がありますが、何故かこのアイアンにはその雰囲気が伝わってきません。
むしろ、かなりイージーで大らかそうな感じがしました。
バックフェースの凹凸など、いろいろな工夫が見られたからなのかもしれません。

バックフェースには『MAINFRAME』の文字があり、先日試打したZX4と同じです。
メインがあるということは、サブもあるのでしょうか?
ZX7は『PURE FRAME』だったので、構造的にはZX4と同じなのかもしれません。

トップラインは、いい感じです。
構えたときに良いイメージが出そうな予感がしました。

ソールには何か組み込まれているようです。
ウェイトでしょうか?

ソール幅は広くなく狭くもなく、標準的です。
とても美しく、気品があり、さすがダンロップのアイアンだな・・・。と思いました。
一時期、ダンロップのアイアンはあまり魅力的に見えなかったこともあったのですが、ここ数年(特にスリクソン)は、かなり進化していて好感度も高いです。
これはどこがとう・・・。というよりも、私のクラブに対する嗅覚によるものかもしれません。

ソールは大きく二分割されていて、お馴染みです。
このソール形状の優秀さを、私は実際にコースで体感しています。
想像以上に抜けが良く、また雨が降って地面がぬかるんでいるような悪いコンディションでも威力を発揮してくれます。
『アイアンの易しさ』とは、ただ単にスイートエリアが広ければいい・・・。というものではなく、『抜けの良さ』が重要で、そういった意味でも、このソールはとても理にかなっています。

ネックの長さも太さも標準的です。

ホーゼルには『FORGED』の刻印がありました。
質感のいいアイアンだな・・・。と思いながら見ていたのですが、やはり軟鉄アイアンのようです。
ステンレスもアイアンに適した素材だと思いますが、私は昔から『軟鉄一択』です。
それ以外の選択肢はありません。

ごく普通のフェース面です。
『スタンプ感』があり、あまり手が掛かっていない感じがします。

装着されているグリップはツアーベルベットで、好感が持てました。
アイアンやウェッジには最適のグリップです。
クラブに装着するグリップや打感にこだわらない・・・。という方もいらっしゃると思いますが、良いフィーリングを味わえば味わうほど、それが積み重なって感性も磨かれ、技術も向上してくるのだと思います。
そして、それは早ければ早いほどいいと思います。
ビギナーの頃から、良い打感のクラブやグリップを使うことはとても重要だと思うので、後輩たちにもそういったクラブを勧めています。
ただ単に易しくてよく飛べばいい・・・。というアイアンはあまり勧めていません。
長い目で見れば、『フィーリング』を重視したほうがいいと思っているからです。

素振りをしてみると、軽量感がありますが、最近はこのようにカッコ良くて軽めのアイアンも増えてきました。
もちろん、他にもいろいろなシャフトがラインアップされていると思いますが、今はカーボンシャフトも多くなりましたし、軽量スチールが多くなったように思います。
私には軽すぎるので、タイミング重視で、バランスを整える感覚で振っていきました。

ボールを前にして構えてみると、すごくいいです。
この顔の良さは予想していましたが、期待以上の男前にテンションは爆上がりです。
構えやすさも『性能の一部』です。
構えやすいか否かで、クラブの難易度も変わってきます。
アイアンも含め、『クラブの易しさ』とは『スイートエリアの広さ』や『ボールのあがりやすさ』を挙げておられる方は多いと思いますが、私は真っ先に『構えやすさ』を挙げます。
構えていいイメージが浮かんでこないと、いいショットが打てないからです。
今はすごく開発技術が発達したのか、すごく構えづらいクラブでも、ボールは真っ直ぐ飛んで、よく飛ぶクラブも多くなりましたが、そういったクラブを易しいとは思えません。
『イメージとの乖離』の大きいクラブはたとえ良いショットが打てたとしても、それは偶然に過ぎず、自分の意図したものではないからです。
できるだけイメージに近いショットを打たせてくれるクラブを私は易しいと感じます。
そういった意味でも、このアイアンはとても良く親近感が湧いてきました。
『逃がすイメージ』も出せましたが、どちらかというと『真っ直ぐ』なイメージが一番強く浮かんできます。
目の保養ができ、いつでも準備OKです。
試打を開始しました

『打感』はとても良いです。
打つ前は『複合タイプ』らしい『空洞感』といいますか、『スカスカ感』が多少あるのかな?と思いましたが、そうではなく、程よい『密着感』といいますか、『中身が詰まった感覚』があり、好感が持てました。
アイアンには適した打感です。
最近は弾き感の強いアイアンも多くなりましたが、このアイアンはそれほどでもなく、『球当たり』が易しいです。
質感の良さに合致した、ソフトフィーリングです。

『球のあがりやすさ』という点では、軽量スチールが挿してありますが、どちらかといえばヒッター向けなのかな?と思いました。
構えたときに結構ロフトが立っているように見えて『6番アイアン』くらいに見えたので、そういうつもりで打ったのですが、もう少し寝かせて食いつきが良くなると、あの『めくれるような』スピンの効いた球が打てるだろうな・・・。と思いました。
どちらかといえばヒッター向けではありますが、すごくタフということもなく、通常のキャビティアイアンを使っておられる方も親しみやすいと感じやすいのではないでしょうか?
今はアイアンのロフトがバラバラで、このようなことも仕方ないのかもしれませんが、もっと寝かせればさらに易しさが増すような気がしました。
私がゴルフを始めた頃から言われていた『ロフトを信じろ』という格言がありますが、今はその言葉があまり意味をなさないのかもしれません。

カッコいいアイアンでありながら、安定性は高く、かなり親しみやすくなっています。
見た目はハーフキャビティのようですが、フルキャビティに匹敵する大らかさを感じました。
これがこのアイアンの最大のウリなのではないでしょうか?
『MAIN FRAME』という言葉がずっと気になっているのですが、それがこのアイアンの易しさと大きく関わっているのかもしれません。

『飛距離性能』も高く、軽く一番手以上は飛ばしていけるアイアンです。
易しく、且つ高確率で飛ばしていけるアイアンではありますが、今の飛距離重視傾向からすると、普通といえるかもしれません。
『やや飛び』といえるのかもしれませんが、私の感覚では、やはり飛ぶアイアンとなります。
キャリーもしっかり稼ぐことができましたし、今のニーズに合っていると思います。

『操作性』はとても高いです。
とても構えやすくて、ヘッドの大きさも適正なので、この操作性の高さは最初から約束されたようなものでした。
グースもきつくないので、私には扱いやすく、左右へも反応してくれました。
アイアンとしての大きさが適正なので、ボールが際立って見えるところもいいですし、トップラインが真っ直ぐで『逃がすイメージ』が出しやすいのも好材料です。
今はカーブを描いているものも多いですが、それだとどうしても『つかまえる』『包み込む』イメージのほうが強くなってしまって、難しく感じるのですが、逆にスライサーの方にはそういうタイプのほうがいいのかもしれません。
逃がすイメージが出しやすいアイアン(クラブ)は、フッカーの私からすると『懐の深い』アイアンとなり、その懐の深さに甘えてアグレッシブに打っていくことができます。
左の狭いホールでも、それをクラブがカバーしてくれる安心感があります。
大顔のアイアンだと、『打ちながらのアジャスト』は難しいですが、このように適正な大きさだと、瞬間的にそれができるので、易しく感じますし、コースでもたくさん救われてきました。
ラージサイズは確かに大らかですが、その反面『頑固さ』といいますか、融通が利かないところがあり、普段は穏やかでも、意思の疎通がとれなくなると、途端に牙をむくような難しさが顔を出すことがあります。
試打後の感想

スリクソンらしい、カッコ良くて質感のいいアイアンです。

ピュアといいますか、『単一素材』ではないようですが、それが嫌みに感じることはありませんでした。
見た目は穏やかに、そして中身はかなりのハイテクが注ぎ込まれたアイアンだと思います。

中身はハイテクアイアンだと思いますが、見た目はベーシックといいますか、その見た目とのギャップが素晴らしいです。

これまで、ハイテクアイアンは冷たく『血の通ってない感じ』がすることもありましたが、このアイアンは温かみがあり、親近感を覚えました。

このアイアンの最大のウリは、いい意味でのギャップだと思います。
見た目とてもカッコ良く、いかにも上級者向けっぽいですが、実はとても易しくアベレージの方にも使っていただきたい・・・。というメーカーの思いが伝わってきました。
易しいけど、不格好なアイアンは使いたくない・・・。
カッコいいけど易しくて、飛距離もそこそこ出るアイアンを使いたい・・・。という方には、是非試していただきたいアイアンです。

今年のスリクソン三兄弟アイアンは当たりです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年12月13日
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ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II ドライバー

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II ドライバー です。

シャフトは Diamana ZX-II50 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は49g、バランスはD2、トルクは5.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は302g です。

スリクソンのカッコいいニュードライバーです。
機能性を感じさせながらも美しく、精悍さを身にまとっています。
スリクソンのドライバーは全体的にバランスが良く、高性能なイメージがありますが、以前、あまり良くないな・・・。というドライバーにも出会ったことがあります。
しかし、全体的に良いイメージがあり、私はこれまでもお世話になってきました。
特に、かなり前のモデルになりますが、ZR-30というドライバーにはすごく助けられ、良い記憶しかありません。
ZR-30に『青マナ』を挿して使っていました。
いつも高いパフォーマンスを発揮してくれ、とても感謝しています。
なので、2年に一度のスリクソンニューモデルは興味津々です。

今回のニューモデルもカッコいいデザインで、スリクソンらしく、好感が持てます。
ソールはフラットではなく、所々凹凸も見られます。
このソールの形にも、大きな理由があるのではないでしょうか?

トゥ側には『REBOUND FRAME』の文字があり、以前も目にしてきました。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『STD LOFT』のポジションです。
調整システムを使って、どれだけロフトを変えられるのか興味があります。

ネックは適度な長さがあります。
標準的な長さだと思いますが、今は短めのものが多いので、そういう意味ではやや長めといったところでしょうか?
調整システムが登場しはじめの頃は長いものが多かったように思うのですが、だんだんと短いものも登場してきて、技術の進歩だと思っているのですが、このドライバーは適度な長さがあります。

ソールには見慣れたウェイトがあります。
スリクソンといえば、このウェイトというくらい、一般的になってきました。
過去のモデルにも採用されていましたし、同じ物を採用して、コストダウンを図っているのかもしれません。
最近はウェイトがあるだけでなく、移動できるものも多いですが、このドライバーは固定です。
ウェイトを変えると、当然スイートエリアも変わってきて、必ずしもフェース中央や、『ややトゥ寄り』にはならず、使うほうも工夫が必要になってきます。
それは外見では分からないので、何度も打って探っていくしかありません。
当然打感も変わってきます。

フェース面のデザインはちょっと変わっていて個性的です。
スリクソンのドライバーのフェース面といえば、シンプルにスコアラインが刻まれているだけという印象が強いですが、このドライバーには大きな工夫が感じられます。

フェース面にも『REBOUND FRAME』という文字があり、ソールだけでなく、フェース面もリバウンドするということなのでしょうか?
SLEルールは2008年から施行されましたが、それ以前から『フェース面のトランポリン効果』は禁止されていました。
ここでいうリバウンドフレームというのが、どのような効果なのか分かりませんが、おそらく似たような構造で、ルールに違反しないように作られているのではないでしょうか?

セミシャローといったらいいでしょうか?
最近のドライバーにしては、結構厚みがあるように見えます。
かといってディープタイプでもなく、シャロータイプといっていいように思います。

顔はまずまずです。
スリクソンには珍しい『艶消しクラウン』になっています。
スリクソンのクラウンは光沢感のあるイメージが強いですが、変えてきているようです。
ヘッド後方の膨らみがちょっと目立ちますが、違和感を覚えるほどではありません。
最近はカーボンコンポジットが多いので、このドライバーもそうなのかよく見てみましたが、カーボンの模様は見られず、おそらくカーボンは採用されていないのだと思います。
光沢感のあるクラウンもいいですが、私は艶消しのほうが好きです。
そして艶消しクラウンの代表格といえば、やはりPINGではないでしょうか?

装着されているグリップはシンプルなタイプで、これまでもよく出会ってきました。
最近はグリップが高騰しているからでしょうか?
以前のように工夫されたグリップが少なくなったような気がします。

スリクソンということもありますし、この精悍さを感じさせるデザインでありながら、それほど重量感はなく、むしろやや軽めな印象です。
素振りをしてみても、軽さは感じますが、結構しっかりしていて頼りなさはあまり感じません。
最近はこのような組み合わせが多くなったような気がします。
メーカーは違えど、このセッティングが今の流行なのでしょうか?
軽く感じたので、決して手だけであげないよう、全体の筋肉を使ってあげていくよう心がけました。
私のこれまでの経験から、手だけでヒョイと上げて、良いことは何一つありません。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
ただ単に『顔』として見ていたときよりも、いい印象があります。
クセは特になく、ボールに馴染んでいるように見えました。
艶消しクラウンが珍しく、こうして見ても、スリクソンのドライバーを構えているようには思えません。
ダンロップのドライバーといえば、昔から『音の良さ』と『バルジの美しさ』が印象的なのですが、このドライバーは過去のモデルのようなバルジの丸みは見られず、どちらかといえば真っ直ぐに近い感じです。
クラウンは被っていませんが、フェース面全体で見ると、やはり『つかまえ顔』で、今はこのようなタイプも多くなりました。
マニュアルタイプというよりはオートマチックタイプらしい顔つきで、これまでは圧倒的にフックフェースが多かったのですが、このドライバーは違い、フックに見せない工夫がされています。
私はオートマ系の顔よりも、マニュアル系の顔のほうが好きなのですが、それはオートマ系がほぼ全てといっていいほど、フックフェースだからです。
だから苦手意識も芽生えていたのですが、このドライバーは違っていて、オートマ系の易しさがありながら、左へ巻いてしまいそうな印象を与えないので、リラックスして構えることができました。
見とれてしまうほどの美顔だとは思いませんが、安心させてくれる、いい顔だな・・・。と思いながら見ていました。
試打を開始しました

『打感』はいい感じです。
ガツンと来ることもなく、適度なソフトさがありながら、ぼやけずしっかりとした手応えがありました。
歴代のスリクソンドライバーのフィーリングとはちょっと違うようにも感じましたが、『ニューフィーリング』ということで、受け入れたい打感です。

『音』も良くて、さすがスリクソンだな・・・。と思いました。
スリクソン(ダンロップ)は『音を外さないメーカー』です。
これはずっと昔から思っていたことです。
私は顔や打感にこだわりますが、それと同等かそれ以上に音にはこだわります。
音が良くないと、いくら飛んで曲がらないドライバーでも打ちたくありません。
驚くような音、周りに気を遣わなければならないような音だと、集中力も散漫になり、ベストショットは望めないですし、調子が良かったとしても、すぐ落としてしまいそうです。
逆に、いい音を発するドライバーだと、こちらも気分がノっていき、集中力も高まり、どんどん球を打ちたくなります。
このドライバーの音は、そんなタイプで、気持ちよく打っていくことができました。

もう他界しましたが私の祖父は宮大工で、その見事な仕事ぶりに憧れと尊敬の念を抱いていました。
祖父の作業場や現場に行くのが子供の頃から好きで、カンナで木を削るあの香ばしい香りや、規則正しく金槌で釘を打つ音がとても好きでした。
今思うと、その音もとても心地よく安定していて、聞き応えのあるものでした。
その道のプロ(達人)が行う作業には常に『良い音』が発せられていたように思います。
このドライバーで打ちながら、そんな昔の頃を思い出していました。
そういった意味で、ダンロップは音においてもプロだと私は思います。

『球のあがりやすさ』という点では、どちらかというとスインガータイプの方よりも、ヒッタータイプの方に合いやすいように感じました。
しかし、それはロフト(9.5度)ということが大きく関係しているように思いますし、違うロフトだともっと幅広い層に対応しているドライバーだと思います。
ライナー系の強い球がでますが、『低スピン』というほどではなく、結構利いているように感じました。

『安定性』は高く、スイートエリアも広そうです。
カッコいいデザインのドライバーなので、結構シビアに仕上げているのかな?と思いましたが、違いました。
トゥ側に外しても、そしてヒール側に寄せて打ってみても、球筋に大きな影響はなく、安定していて、まるで自分が試打ロボットになったような感覚です。
『乾燥』といいますか、『湿度』を感じさせない、カラッとした球筋だな・・・。と思いました。
ウェットではなく、ドライな飛び方・・・。といったらいいでしょうか?
どういうことかといいますと、ウェットなタイプ(ウェット過ぎる)は、出来不出来がはっきりしているといいますか、一球一球違っていて、ばらけることもあるのですが、このドライバーのようなドライな球筋だと余分な水分がなく、安定してドライに飛んでいく感じです。
飛んでいく球を見ながら、そのように感じていました。
打感や音も、そのドライな感覚を演出しているのかもしれません。
ウェットなタイプも嫌いではないですが、このドライな感じもいいものだな・・・。と思いました。

弾きが良くて出球も速く、飛距離性能も優れています。
スリクソンらしい高性能なドライバーではありますが、過去のモデルと比べても、それほど大差ないように感じました。
それは、このドライバーが進化していないのではなく、過去のモデルのハイレベルさを維持し続けているということです。
ソールのデザインは少し変わってカッコ良くなりましたが、クラブ全体の性能でいえば、マイナーチェンジといっていいように思います。
もちろん、新たな技術の投入や、前のモデルの改良などもされていると思いますが、こうして打っている限り、大きなアップデートは感じられません。
前のモデルと打ち比べたら多少は感じられるのかもしれませんが、おそらく大きな違いはないような気がします。

『操作性』はまずまずです。
オートマチック的な顔をしていて、実際に打ってもほぼ真っ直ぐの球が自然に出やすいドライバーですが、少しだけ左右に曲げることもできました。
いい意味で、やや鈍感なタイプだと思ったのですが、それはこのフェース面にあるのかもしれない・・・。と思いました。
今は各メーカー、操作性はあまり求めず、飛距離を求めているので、これも仕方ないのかもしれません。
操作性よりも曲がりにくさを求めておられる方のほうが圧倒的に多いように思いますし、そういった方々に合いやすいのではないでしょうか?
どちらかというと、私はドロー系のほうが打ちやすいと感じました。
試打後の感想

カッコ良さと易しさの両立ができているドライバーです。
いい意味でのミスマッチ感というべきでしょうか?
カッコいいけど、決して難しくなく、むしろ易しい印象をもちました。

ダンロップのクラブを昔から使っているけど、ずっとゼクシオでスリクソンは敬遠している・・・。という方にも、是非試していただきたいです。
意外なほど大らかで親しみやすいな・・・。と感じられる方も多いのではないでしょうか?

先ほども書きましたが、私は以前ZR-30というドライバーを愛用していた時期があったのですが、その時の私に、このドライバーを薦めたくなりました。
おそらく、すぐにドライバーをチェンジしたと思います。
飛距離もそうですし、易しさも含め、全体的に大きくレベルアップしているからです。

ドライバーには、いい意味での『アバウトさ』を求めたくなりますが、このドライバーはそれがあって、しかも『ゴリゴリのオートマ系』のような『頑固さをもった曲がりにくさ』はありません。
自然に球がつかまり、安定して飛ばしていけるのが、このドライバーの魅力です。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年12月04日
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ダンロップ スリクソン ZX4 Mk II アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX4 Mk II アイアン の7番 です。

シャフトは Diamana ZX-II for IRON です。
ロフトは28.5度、クラブ長さは37.125インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、トルクは3.4、キックポイントは中調子 です。

スリクソンのニューアイアンです。
先日、ZX7というアイアンを試打しましたが、今日は『4』です。
この数字には、どのような意味が込められているのでしょうか?
ダンロップは日本のメーカーなので、日本では縁起が良くないとされる『4』という数字ではなく、他の数字にしてもいいと思いますが、今は気にされない方も多いと思いますし、これまでも4という数字はゴルフクラブにたくさん使われてきました。
同じ偶数でも、6とか8ではダメだったのでしょうか?

大きさは標準的ですが、トゥ側が少しプクッと膨れているので、おそらく中空だろう・・・。と思いました。
他のメーカーなら、かなり膨れているものが多いですが、スリクソンはそこをきちっと抑えているので好感が持てます。
ゴルフクラブも製品である以上、『造形美』といいますか、ただ単にボールを打つ道具ではなく、美しさが求められますが、そういった意味でも、このアイアンは合格です。
手にして嬉しい。持っているだけで嬉しい・・・。という所有欲を満たしてくれるクラブでないと相棒として迎えいれたくありません。

バックフェースのヒール側には『MAIN FRAME』という文字があります。
メインフレーム・・・。
いったい、どういうことでしょうか?
外見からは分からない工夫がヘッド内部に組み込まれているのかもしれません。
メインということは、『サブ』のフレームもあるのでしょうか?

彫りの深さは標準的で、ノーマルキャビティです。
そういえば、最近はアンダーカットのアイアンを見なくなりました。
アンダーカットの役目を、中空でカバーできているのかもしれません。
いずれにせよ、私にとって『使用前・使用後の掃除のしやすさ』というのも、アイアンを購入するうえで重要な要素になるので、ポケキャビやアンダーカットキャビティはどうしても優先順位が下がってしまいます。

トップラインは少し太く見えましたが、これくらいであれば標準といっていいように思います。
トップラインが太いものは、その輪郭も丸くてボヤッとした印象のものもありますが、このアイアンはすっきりしていて、しっかりと形が整っています。
ここの部分で構えたときのイメージに差がでてしまいますが、このアイアンはいい感じだろう・・・。と予想しました。

ソール幅は少しワイドではありますが、この幅は今のアイアンでは普通です。
今はもっと狭いものも増えてきていますが、全体的に見れば、『ややワイド』が主流といっていいように思います。

スリクソンお馴染みの『二分割ソール』です。
『二分割ソール』なので、『7』の刻印が、この位置にあります。
これまでは真ん中に刻印されているものが多かったように思いますが、この位置にあることで、実際のラウンドでキャディバッグから抜くときに、この数字がとても見やすいので、適していると私は思います。

ネックはやや短く、やや太めです。
どちらかというと『寸胴タイプ』に見えますが、それほど『ずんぐりむっくり感』はありません。
スリクソンとしては易しさを追求するために、最大限譲歩した形状(長さ+太さ)なのではないでしょうか?

ホーゼルには『FACE FORGED』という文字が刻印されています。
そのまま、『鍛造フェース』ということでいいのでしょうか?
そうだとすると、ヘッド全体ではなく、フェースだけ鍛造ということになるのでしょうか?
最近のアイアンは昔と違い、構造が複雑化しているので、ひと目見ただけでは分かりません。

フェース面には独特なミーリングがあります。
『スリクソンミーリング』といっていいでしょうか?
さすがはスリクソンというべき、とても綺麗で丁寧さが感じられるミーリングです。
結構目立っていて、すぐに分かります。
こうして見ていると、このミーリングは『スピン向上』の為、というよりも、雨の日のラウンドでの『水はけの向上』に適しているのではないかな?と思いました。
ただ、実際のところはどうなのか分かりません。

装着されているグリップはツアーベルベットです。
スリクソンのロゴが入っていないのが残念ではありますが、仕方ありません。
これによって、グリップやクラブ全体の印象が悪くなることもなく、ただあればいいな・・・。という程度です。
グリップにおける『感度』といいますか、繊細なフィーリングを感じ取る、そして伝える力を示す指標のようなものがあるとするならば、ツアーベルベットは世界最高峰だと私は思っています。
グリップによって、フィーリングは全く変わってくるので、軽視できないパーツです。
いくらヘッドのフィーリング性能が高くても、グリップが硬くて弾力性に欠けていたら、その魅力は失われてしまいます。
バックラインが入っていないのがいいです。
ツアーベルベットはバックライン有りもラインアップされていますが、私はずっと『無し』を使い続けているので、このグリップはさらに親近感が湧きます。
ただ、バックライン有りを好まれる方も多いと思うので、そういった点で言えば、マイナスポイントといえるのかもしれません。

素振りをしてみた感じは、まずまずです。
最近はアイアンにカーボンシャフトが挿してあるのも普通になりました。
おそらく、今は半数以上がカーボンではないでしょうか?
私はスチールを愛用していますし、これからも変える予定は無いので、そういった意味では少数派ということになるのかもしれません。
スチールに比べ、カーボンはまだまだ開発の余地があり、性能が向上していく見込みがありますし、耐久性も今はスチールを上回るようになりました。
しかし、それでもスチールを愛用していて、昔はカーボンは軽すぎるとか、『剛性』が足りないと感じることもありました。
今は技術が進んで、スチールのような感覚で振っていけるカーボンシャフトもたくさんあります。
なら、そのままスチールでいいじゃないか・・・。ということになるのですが、それ以外にもメリットはあります。
スチールで手を痛めていた人が、カーボンにすることで、それが無くなり、ゴルフの楽しさが倍増したという人が私の周りにもいます。
私はアイアンを試打するとき、なるべくスチールシャフト装着モデルを選ぶのですが、今日はこのひとつしか無かったので、このまま試打することにしました。
軽量感はありますが、挙動は結構安定していて頼りない感じはしません。
いつもの『重さを利用して』、トップからヘッドを落とす感覚ではなく、こちらが振っていかなければならないのですが、何度か素振りを繰り返して慣れていきました。

ボールを前にして構えてみても、いい印象をもちました。
シャープな顔立ちで、アイアンらしい面構えです。
少しグースが利いていますが、逃がすイメージが出せて、安心感もあります。
ヘッド自体は標準的な大きさなので、ラージサイズを好まれる方は、少し不安に感じられるかもしれません。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じです。
軟鉄フォージドアイアンだとすると、少し物足りないところもありますが、これを中空だと考えると、かなりいい部類に入ります。
今は打感が多様化しているように思うのですが、大きく分けて2種類あると思っています。
そのひとつがマッスルバックやハーフキャビティのような、『中身がギュッと詰まったアイアン』に感じられる『集中型』。
そしてもうひとつが、フルキャビティや中空などに感じられる『分散型』で、このアイアンは分散型です。
集中型は、『ドットフィーリング』といいますか、まさに『点』の打感で、面積は小さいけれど、濃密で情報量の多い打感となります。
対して分散型は情報量が少なく、淡泊なところもありますが、『面積の大きさ』で勝負する・・・。といったところでしょうか?

見た目、とてもカッコいいアイアンなので、タフなアイアンなのかと思ってしまいがちですが、実際はそうではありません。
球があがりやすくなっていて、イージーです。
ポケキャビを普段使っておられる方にも、親しみやすいと感じられるのではないでしょうか?
まさに『能ある鷹は爪を隠す』ではないですが、外見はシンプルでも、ヘッド内部に様々な工夫がされているのではないでしょうか?
しかも、ただあがりやすくするだけでなく、フィーリング性能もおろそかにしない・・・。
そんな意気込みの感じられるアイアンです。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じません。
ヘッドの大きさなどから、外見はマニュアルタイプでも、中身はオートマチックタイプの色が濃いような気がします。
とはいっても、他のメーカーのラージサイズアイアンのような大らかさ・オートマチック感はありません。
普段、マニュアルタイプのアイアンを使っておられる方が易しく感じられるアイアンといっていいように思います。
最近のアイアンは、フェース面のほぼ全てがスイートエリアではないか?と思えるものも登場していますが、このアイアンはそこまでではなく、程よいエリアに収まっているので、ミスを把握する余地を残しているように感じました。
オートマチック系のアイアンを使いたいけど、ラージサイズは嫌だ・・・。標準的な大きさがいい・・・。という方には合いやすいのではないでしょうか?

『飛距離性能』も優れていて、今のニーズに合っていると思います。
スリクソンはどちらかといえば、『ベーシックタイプ』の印象が強いですが、今は様々なニーズに応える為に、ブランドイメージを超えたクラブがたくさん登場しています。
カッコ良くて、飛ぶ・・・。まさに今の理想とされるアイアンといえるのではないでしょうか?
一時期、ディスタンス系アイアンは不格好なものが圧倒的に多く、そこが嫌だ・・・。という方はたくさんいらっしゃったと思いますが、その不満にダンロップが応えた形が、このアイアンといえるような気がします。
アイアンに求めるものは人によって違いますが、飛距離が大きな割合を占めているのは事実です。
それほど飛距離を必要としていない方は、先日試打したZX7。
というように、住み分けが出来ているので、さすがだな・・・。と思いました。
フェースも弾く感じがあって、球もよくあがりキャリーで飛ばしていけるアイアンです。
スピンの効きはイマイチな感じもしますが、そのイマイチさも飛距離の裏返しなのかもしれません。

『操作性』は、なかなかいいです。
寛容さもあり、オートマチック的な特徴が強いアイアンですが、左右にもしっかり反応してくれました。
マッスルバックやハーフキャビティのような、球持ち感はあまりありませんが、インテンショナルなショットも難しくありません。
それはやはり、『ヘッドが大きすぎないこと』と、シャフトが暴れすぎないことが、上手く作用しているのだと思います。
軽量感があるので、少しアバウトな感じになってしまったのですが、それは私は軽量タイプのアイアンに対する経験不足も関係しているのかもしれません。
易しくて扱いやすいアイアンですが、不自然に感じられるほど球をつかまえてくれるアイアンではないので、スライスが出てしまう・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
特に強いグースタイプのアイアンを使っておられる方には、感覚的に合いづらいところがあるような気がします。
試打後の感想

このアイアンを最初見たときから、いい印象をもっていました。
それは先日試打したZX7の好印象があったというのも大きいです。
スリクソンは昔から姉妹モデルを3つ用意してくることが多く、そのどれもがユーザーの好みをしっかりと把握して幅広く対応しています。

しかし、それだけではありません。
スリクソンは『カッコ良くなければならない』という使命も帯びています。(とはいっても、これは私が勝手に思っていることで、過去にはカッコ良くないクラブが無かったわけではありません。)

その難しいところを、しっかりとクリアしています。
スリクソン(ダンロップ)はドライバーからパター・ボールに至るまで、あらゆる用具を発表している総合メーカーで、そのバランスの良さと質の高さは昔から変わりません。
私がビギナーの時代も、ダンロップのクラブを使っておけば間違いないよ・・・。と異口同音に言われるほど、昔から多くのゴルファーから信頼されてきた老舗メーカーです。

私はゼクシオよりもスリクソンのほうが慣れ親しんでいるのですが、最近のスリクソンはドライバーよりもアイアンの充実ぶりが目に付きます。
カッコ良さと易しさ。
そして質感の良いアイアンをたくさん私たちゴルファーに届けてくれています。
日本の三大メーカーといえば、ブリヂストン・ダンロップ・ミズノだと思いますし、アイアンといえば私はどうしてもミズノの印象が強くなってしまうのですが、そこに風穴を開けたのが、最近のダンロップ(スリクソン)アイアンの充実度です。
特にユーティリティアイアンが良くなって、それに引っ張られるようにアイアンもグレードアップしてきました。
日本のメーカーであっても、海外製のクラブはたくさんありますが、ダンロップはずっとメイドインジャパンを続けてくれているので、好感度も上がります。

先ほども書きましたが、このアイアンはカッコいいものの、ハードルは高くなく、かなり親しみやすい性能をもっています。
なので、アイアンに易しさを求める方にも、是非試していただきたいです。
カッコいいけど難しい・・・。
易しいけど、カッコ悪い・・・。
そんな時代をダンロップが終わりにしました。
どちらかというと、海外メーカーは合理性を重んじる傾向があり、易しいけど、カッコ悪いとか、打感が良くない・・・。ということがこれまでもありましたが、そういった細かくて難しいところにもチャレンジして克服していくのが日本のメーカーの良いところです。
合理性だけでは、我々日本人ゴルファーのハートをキャッチすることはできません。

あくまでも私の好みとすれば、先日試打したZX7のほうがいいですが、それは個人差があり、このアイアンが秀でていないわけではありません。
むしろ、全体的な人気という点では、このZX4のほうが高いかもしれません。
それはどちらが優れているというのではなく、好みの問題です。
こんなにカッコ良くて、しかも易しいアイアンを作ることができるダンロップはさすがだな・・・。と思いました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年11月15日
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ダンロップ スリクソン ZX7 Mk II アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX7 Mk II アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は105g、トルクは1.7、キックポイントは中手元調子 です。

とてもカッコいい、スリクソンのニューアイアンです。
ひと目見て、思わず手に取ってみました。
キャビティの易しさを追求しながらも、カッコ良さや打感を追求していて、そつのないデザインです。

ヒール側には小さな文字で、『PUREFRAME』と表記されていました。
ピュアなフレーム・・・。
どういうことでしょうか?

オーソドックスな形状です。
スリクソンらしくカッコいいアイアンで、いい目の保養をさせてもらいました。
軟鉄の質感があり、見るからに柔らかそうな雰囲気が伝わってきます。
このアイアンは、いわゆる『アスリートモデル』ということになると思うのですが、それほどフェース高は高くないように見えました。
少しずつシャローフェースになっているのでしょうか?
とはいっても、今はこういうタイプが多くなり、ドライバー同様、ディープなものは少なくなっているような気がします。

彫りは浅くなく深くなく、といった感じで、ノーマルキャビティといっていいでしょうか?
三段という段差があり、肉厚にするところは肉厚にしておいて、かなり計算されたデザインのようです。

トップラインの厚さは標準的です。
薄いということはありませんでした。

ソール幅も標準的です。
狭いということもなく、かといってワイドでもありません。
『つかまえ系』のソール形状だな・・・。と思いました。
どういうことかと言いますと、ソール全体が真っ直ぐではなく、カーブを描いていて、つかまりそうなイメージをもちやすいからです。
アイアンを構えたときの『顔』とはまた違う『顔』です。
バックフェースなど、ゴルフクラブには、いろいろな顔があります。

ソールは、いわゆる『二分割』になっています。
スリクソンらしく、よく見かけるデザインです。
『オートマチック的』に抜けがいいソールといっていいと思います。
以前、このようなソールのアイアンをコースで試してみたのですが、予想以上に抜けがいいといいますか、滑りが早く、芝の抵抗を大きく減らせるのを実感しました。

ネックはロングではなく、標準ですが、少し短く見えました。

フェース面には独特なミーリングが施されています。
先日試打した、ユーティリティと同じです。
このミーリングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?

装着されているグリップはツアーベルベットで最高です。
アイアンやウェッジには欠かせないグリップだと私は思っています。
いろいろなグリップを試してみましたが、結局これに戻ってしまいます。
耐久性はそれほど高くないですが、しっとりとしたフィーリングと、雨の日のラウンドで少々濡れても、タオルで拭けばすぐに復活してくれます。
少し濡れたときもいいですが、乾かしたときのフィーリングは最高です。

素振りを繰り返し、すぐにタイミングをつかむことができました。
最近はモーダスが増えてきていて、私の周りでも大人気です。
私が日頃お世話になっているクラフトマンが、このシャフトをすごく勧めてきますが、もう少しDGを使って、それから考えてみたいと思っています。
DGはゴルフを始めたときから使っているので大きな安心感がありますが、モーダスをたくさん試打してきて、その性能の高さも肌で感じています。

素晴らしい構え感です。
一瞬でアドレスが決まりました。
構えづらいアイアンだと、なかなかこうはいかないのですが、今日は一瞬でした。
この『構えやすさ』といいますか、『アドレスが完了するスピード』も、クラブの性能の一部だと私は思っているのですが、それがこのアイアンはかなり高いです。
もちろん、ラージサイズは強いグースを好まれる方には構えづらいところもあると思いますし、好みが分かれるとは思いますが、私はすごく気に入りました。
男前で精悍な顔つきをしていますが、それほど尖った感じはしません。
むしろ、どこかフワッとした柔らかさを醸し出してくれるアイアンです。
頭の中で、いろいろな良いイメージが浮かんできて、いいクラブというのは、頭の中を活性化させてくれるのだということに気づかされました。
試打を開始しました

一球目から、素晴らしい打感に、思わず笑みがこぼれました。
打つ人を笑顔にさせてくれます。
軟鉄の雰囲気があり、打感は良さそうだな・・・。と思っていましたが、予想以上のグッドフィーリングです。
アイアンの打感は中空か、そうでないか・・・。ということもありますし、バックフェースのデザインによるところが大きいですが、同じ軟鉄キャビティでもピンからキリまであるんだな・・・。と思いました。
もちろん、このアイアンは『ピン』のほうで、最高レベルの打感です。
この打感なら、普段からマッスルバックを愛用しておられる方も好感を持たれ、キャビティもいいものだな・・・。と再認識されるのではないでしょうか?
キャビティ独特の『薄っぺらい』打感ではなく、適度な厚みがあり、ボールを乗せて運ぶ感覚を味わえるアイアンです。

『球のあがりやすさ』は普通で、特別あがりやすくなっているような工夫は感じられません。
しかし、ソールがよく滑ってくれ、結果的にボールをヒットする高さ(打点)が安定するように感じ、拾いやすくてあがりやすく、高さも安定してくるように感じました。
こういったところが昔のアイアンとの大きな違いです。
昔のアイアンは、ここまでソール形状にこだわっていませんでした。
そして、適度に重心が低く抑えられているのが、多くの支持を集めるのではないでしょうか?

とてもカッコいいアイアンで、いかにも気難しそうな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないので、多くの方に試していただきたいです。
ノーマルキャビティの易しさをプレイヤーに与えてくれます。
ラージサイズのフルキャビティしか使いたくない・・・。という方には、多少合いづらいところがあるかもしれませんが、この大きさがちょうどいい・・・。という方にとって、かなり易しくて『手の延長』として機能してくれるのではないでしょうか?
カッコいいけど、そこまで気難しくない・・・。という、『いいとこ取り』したアイアンです。

『飛距離性能』は、今のアイアンの中では、まずまず・・・。といったところでしょうか?
ディスタンス系アイアンではないですが、今はアスリートモデルでも飛距離が出るものが多く、このアイアンもその流れに沿っているようです。
縦の距離感を大切にしたいけど、それでも少し距離が欲しい・・・。という方のためのアイアンといっていいのではないでしょうか?
『チョイ飛び』系アイアンといっていいと思います。
私の感覚では一番手くらい飛ぶアイアンです。

『操作性』は素晴らしく、左右どちらにも敏感に反応してくれました。
ドローヒッターの方にも、フェードヒッターの方にも扱いやすい、オールマイティなアイアンです。
構えやすくていいイメージを頭に描くことができ、球持ちもいいので、必然的に操作性も高まります。
最近は、いわゆる『弾き系』のアイアンが増えてきましたが、このアイアンのような『乗っかり感』のあるアイアンは、やはり魅力的です。
試打後の感想

スリクソンらしく、高いレベルでバランスのとれたアイアンです。
これといって欠点が見つからず、むしろ良いところばかりが見つかりました。

先ほども書きましたが、カッコいいアイアンでありながら、それほどハードルが高く設定されていなくて、親しみやすいところも、このアイアンの魅力です。
最近はこのような『カッコいい』&『親しみやすい』というアイアンが増えてきました。
それだけ、メーカーの技術が上がってきたのだと思います。

とにかく『物理的に』易しいアイアンを作ろうとすれば簡単です。
見た目を気にしなければ・・・。
機械が打つのであればそれでいいかもしれませんが、実際に打つのは人間です。
人間には機械がもっていない『感性』というものがあります。
それは生まれつきもっているもので、しかも経験を積んでいけばいくほど磨かれるものです。
常に人間は進化しているのです。
そういった人間の感性を無視したとしか思えないクラブにはこれまでいくつか出会ってきましたが、さすがはダンロップ。
常に人間の感性を大切にしているメーカーで、今日このアイアンを試打して、改めて再認識しました。

これはあくまでも私の考えですが、上手くなりたかったら、クラブに頼りすぎるのではなく、自身がもっている感性を最大限に磨くべきだと思います。
それは早ければ早いほど良い。
まさに『鉄は熱いうちに打て』です。
ビギナーの頃はとにかくヘッドが大きくてワイドスイートエリアで、球があがりやすくて、シャフトも軽くて軟らかいほうがいい・・・。
という方もいらっしゃると思いますが、私はそうは思いません。
ビギナーであっても、軟鉄を使って全く問題ないと思いますし、パワーがあるのにまだ初心者だからと軽くて軟らかいシャフトを使うのもどうかと思います。
以前も書きましたが、軽すぎる&軟らかすぎるシャフトは難しいものです。
キャリアが浅くても、パワーがある方はある程度重量があって、しっかりしたほうが易しいことが多いように思います。
特にビギナーのうちは、重量や硬さなどにあまり神経を使わず、『こんなものだ』と思いやすいのではないでしょうか?
重量系のシャフトを使っても、重いとは感じにくいのではないでしょうか?
そして自分なりの物差しをもち、基準を設けることによって、いろいろなクラブの違いを把握しやすくなるようになりますし、自分にマッチしたクラブを使っていると新製品が出てもそれほど気にならなくなります。
自分の相棒のほうがいいと分かっているのですから・・・。

そういったことを考えてみても、このアイアンは相棒として迎え入れるのに相応しいと感じました。
カッコいいですし、スリクソンというブランドイメージもあるので、所有欲が満たされます。
バッグから抜いて、球を打つのが楽しくなるアイアンです。
軟鉄ではなく、ステンレスが好きで、ラージサイズで強いグースタイプのアイアンしか使いたくない・・・。という方以外は、かなり魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

海外製が多いゴルフクラブですが、このアイアンは日本製ということで、魅力もさらにアップします。
もちろん、海外製も素晴らしいクラブはたくさんありますが、やはり日本製は信頼性がアップし好感度も高いです。
大手有名メーカーでは、日本製のほうが少ないのではないでしょうか?
そういったことを考えても、長くそばに置いておきたいアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年11月10日
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ダンロップ スリクソン ZX Mk II ハイブリッド

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX Mk II ハイブリッド の4番 です。

シャフトは Diamana ZX-II for HYBRID です。
ロフトは22度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は56g、トルクは4.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は347g です。

スリクソンの新しいユーティリティです。
とはいっても、ユーティリティは先日試打して、このクラブは『ハイブリッド』という名前がついています。
ユーティリティは日本だけの呼び方で海外ではハイブリッドというのが一般的なのは多くの人が知るところです。
日本の呼び方を海外に合わせるべきで、ユーティリティではなく、ハイブリッドに統一しなければならないという方もいらっしゃいますが、私は日本式といいますか、日本独自の言い方があってもいいと思っています。
何もかもが『世界基準』に合わせる必要は無く、日本基準のほうがいいこともたくさんあるからです。
ユーティリティと呼びたい人はユーティリティ。
ハイブリッドと呼びたい人はハイブリッド。
どちらでも良いと私は思っていますが、いずれハイブリッドに統一されるのではないでしょうか?
ゴルフクラブではなく、コースの名称の一部ですが、『ティーイングエリア』よりも、昔の呼び方である『ティグランド』のほうが、私はしっくりきます。

黒を基調とした、カッコいいハイブリッドです。
日本の地クラブメーカーはとても優秀で、その性能の高さだけでなく、『見栄えの良さ』『カッコ良さ』が挙げられますが、このクラブはその地クラブメーカーのハイブリッドに通ずるカッコ良さがあります。
さすがはスリクソンといったところでしょうか?
常に『カッコいい』というイメージがつきまとっているブランドです。
カッコ良くなければ、スリクソンではないと私は思っています。

『Mk II』となっていますが、何かのクラブのセカンドモデルということなのでしょうか?
前のモデルの2代目ということなのかもしれません。

『REBOUND FRAME』と表記されています。
リバウンドするフレームということで、ヘッドがたわむという意味なのでしょうか?

適度にネックの長さがあるのが魅力的です。
人それぞれ好みがある分かれるところで、私はこのように長いほうが好きですが、もっと短いほうが好きだという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私がロングを好むのは『高重心』をイメージさせ、上から拾っていけるイメージが出しやすいからです。
地面にあるボールは全て『ダウンブロー』のほうが易しいと私は感じています。
地面と寸分の狂いも無く、平行にヘッドを走らせるのは至難の業ですし、そこに神経をすり減らしていては、肝心のショットがおろそかになります。
私自身の経験ですが、FWやUTの直打ちが苦手だという方は、思い切ってダウンブローで上から潰すイメージで打ってみられてはいかがでしょうか?
少々ダフっても構いません。
ソールが上手く滑ってくれ、ボールを拾ってくれます。
クリアに当てる必要は無く、結構アバウトでいいのです。
私はこれで、苦手意識を払拭できました。
私のような運動神経の鈍い者でも克服できたので、多くの方が克服できるのは間違いありません。

シンプルで綺麗なフェース面です。
最近はいろいろなデザインのフェース面が増えてきているので、却って新鮮に見えてしまいます。
IP加工っぽくて、いい雰囲気を醸し出しています。

装着されているグリップは最高です。
ツアーベルベットで、このしっとりとした感じがたまりません。
私はこのグリップを長年愛用していて、常に数十本のストックを抱えています。
数ヶ月使い続けることもあれば、少しでも違和感があると、その日のうちに交換することもあります。
グリップのフィーリングひとつとっても、落ち着きをもたらせてくれる物と、逆にソワソワしてしまうものがあり、このグリップは前者です。
普通のグリップのフィーリングで方向性や高さを感じ取りやすい指数を5とすると、ツアーベルベットは10以上になります。
それくらい、『打った後のフォロー』を支えてくれるグリップです。
この『Golf Pride』のロゴもいいですが、できれば『SRIXON』のロゴがあったらいいな・・・。と思いました。
しかし今は、グリップも高騰しているので、なかなか思うようにはいかないのかもしれません。

ノーマルシャローといったところでしょうか?
見慣れた形状で、薄すぎないのがいいです。
ある程度のフェース高と、シャローバックが今の主流ではないでしょうか?
ひとくちにシャローバックといっても、ダランとお尻が垂れ下がったような形状もあれば、逆にピシッと引き締まったものもあります。
そういった意味でいうと、このクラブはその中間といった感じです。

顔はまずまずです。
スリクソンなので、見とれるような美顔を期待していましたが、正直そこまでではありません。
以前も書きましたが、歴代ハイブリッドで最高の顔は、ロイコレのTRCです。
そしてクラウンが『艶消し』になっているのに驚きました。
おそらく、スリクソン初ではないでしょうか?
記憶にありません。
しかもこの艶消しは、他のメーカーと一線を画しています。
艶消しの代表的なメーカーといえばPINGが真っ先に浮かびますが、それとも違い、スリクソン独自の質感です。
グレーっぽくなく、黒に徹した艶消し・・・。といったらいいでしょうか?
『漆黒感』があります。
なかなか面白い質感だな・・・。と思いましたが、同じ艶消しというカテゴリーの中で質感はPINGのほうが好きです。

素振りをしてみた感じは、まずまずです。
アスリートモデルで、重厚感のあるデザインですが、装着されているシャフトはハードなタイプではありません。
よくある、軽量でクセのないしなりをするシャフトです。
クラブはある程度重量があるほうが、細かなミスを少なくしてくれる感覚があるのですが、これくらい軽いと少し注意するところが多くなるような気がします。
重力に任せておけばいいところを、こちらが担当しなければならないからです。
『Diamana ZX-II for HYBRID』という名前なので、おそらく純正シャフトではないでしょうか?

ボールを前にして構えた感じはなかなかいいですが、見とれるようなことはありませんでした。
よくある『オフセット』が利いたタイプで、あがりやすさをアピールしているように見えます。
私の感覚の中で、『受け口』といいますか、『しゃくれアゴ』というタイプの顔です。
今はアイアンのロフトが立っていて飛距離を、逆にウッド系はロフトを寝かせてあがりやすさをイメージさせてくれるクラブの人気が高いような気がしますが、私は逆が好きです。
アイアンは昔ながらの適正がロフトで出球の高さをイメージしやすいものが好きで、逆にウッド系は『絶壁感』といったらいいでしょうか?
フェース面が見えすぎず、低いライナーをイメージさせてくれるクラブが昔から好きです。
絶壁感のあるウッドでも、実際に打ってみれば高くあがることが染みついているからだと思います。
このクラブは美顔ではありませんが、『そつのない』といいますか、無難な顔です。
テンションはあがることもなければ、さがることもありません。
淡々と見つめていました。
試打を開始しました

まず感じたのが、この打感の素晴らしさです。
一言でいって、『最高』です。
スリクソンなのでフィーリングには力を入れているだろうとは思っていましたが、久しぶりに打感でテンションを上げてくれるクラブに出会ったような気がします。
心地よい柔らかさがあり、ヘッドは金属でありながら、その硬さを感じさせないソフトフィーリングです。
弾き感はあるものの、ガツンとくることもなく、ポワーンと心地よい打感がフェース面全体に伝わっていくようなイメージをもちました。
一球打っただけで、笑顔にさせてくれました。
私は昔から打感のいいクラブしか使ってこなかったのですが、そういう意味でも、このクラブは購買意欲が刺激されました。

『音』もいい感じです。
やや高めの金属音で、その音が長く続かずスッと消えます。
歯切れのいい音といったらいいでしょうか?
いわゆる、周りに『上級者だと思わせてくれる音』だな・・・。と思いました。
練習場でも、コースでも上級者の方が打つ音には『一定の周波数』といいますか、ある種の共通点がありますが、その音が、このクラブの放つ音といっても過言ではありません。
私は上級者ではありませんが、上級者だと勘違いさせてくれる音で、一人いい気分に浸っていました。

カッコいい見た目で、いかにもハードそうな感じがしないでもないですが、実際に打ってみると、結構上がりやすいクラブだと思いました。
タフなクラブではなく、いい意味での『見た目とのギャップ』があるクラブですが、ヒッター向けなのは明らかです。
少々薄めに当たっても、ダフり気味に当たっても、上手くボールを拾ってくれました。

結構小ぶりなタイプで、オートマチック系でないのは明らかです。
とはいっても気難しさのようなものも感じないですし、全体的に見れば普通といったところでしょうか?
スイートエリアの広さや、曲がりにくさをハイブリッドに求めておられる方には、やや合いづらいところがあるかもしれません。

『飛距離性能』はなかなかいい感じですが、特別よく飛ぶという印象はありません。
過去のモデルと比べても、あまり変わらないのではないでしょうか?
それは、このクラブが劣っているのではなく、それだけ過去のモデルが優秀で、そのハイレベルなクラブのど真ん中にあるといった表現が正しいのかもしれません。

『操作性』は高く、自分の持ち球で勝負していけるクラブです。
小ぶりなクラブなので、ラージサイズのようは、右へすっぽ抜けることもありません。
ラージサイズのクラブは確かに『当たりやすそう』といった安心感をもたらしてくれますが、時には思いも寄らない球が出てしまうこともあり、注意が必要です。
その点、このクラブにはそういったことがなく、頭で描いたラインに乗せて運びやすい特長があります。
試打後の感想

全体的にバランスのとれた、ハイレベルなクラブです。

一番印象に残ったのは『打感の良さ』です。
久しぶりに打感だけでテンションがあがりました。

艶消しで引き締まって見えるのもいいです。
これならコースでも眩しく感じることはありません。
せっかく、いろいろなところが改善されているのだから、もう少し顔を良くしてくれたらいいな・・・。と思いました。

ゴチャゴチャしたところはなくスッキリしていますが、最新モデルということもあり、様々な最新技術が投入されているのではないでしょうか?

また何度でも試打したいクラブです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年10月27日
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ダンロップ スリクソン ZX Mk II ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX Mk II ユーティリティ の2番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo DST for HYBRID スチールシャフト です。
ロフトは18度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98.5g、トルクは1.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は384g です。

スリクソンの新しいユーティリティアイアンです。
2年に一度モデルチェンジし、昨年はゼクシオだったので、今年はスリクソンの年で、ずっと心待ちにしていました。
一時期、複数のメーカーからアイアン型ユーティリティが発売されていましたが、最近は少なくなりました。
フェアウェイウッドやウッド型ユーティリティのほうがあがりやすくて、支持も高いので自然な成り行きだとは思いますが、アイアン好きの私はこのクラブに出会えて嬉しくてたまりません。
後ろが重い(深重心)クラブがあがりやすいというメリットはありますが、後ろが軽い(浅重心)クラブのメリットもたくさんあり、その最たるものが操作性です。
フェースコントロールは重心が前にあるほうが私は易しく感じます。
試打クラブは、この2番と4番があったのですが、迷わず2番を試打することにしました。
『2番アイアン』を試打する機会なんて、そうそうないですから・・・。

ギュッと引き締まったユーティリティアイアンです。
ユーティリティアイアンは『中空』がお約束となっていて、プクッと膨らんでいるものが多いですが、このクラブはそこまで膨れていません。
一目で中空だと分かる形状ですが、かなり絞り込まれている印象です。
2年前に試打したモデルよりも、『中空感』が薄くなっています。

シンプルで美しいデザインです。
彫りは浅いですが、これも一応キャビティといえるでしょうか?
だとすると、『中空+キャビティ』ということで、かなり効果が期待できそうです。

トップラインは、やや厚めではありますが、アイアン型ユーティリティでは普通といったところでしょうか?

ワイドソールです。
ただ、普通のアイアンとして見ればワイドですが、アイアン型ユーティリティとしてはノーマルです。
このワイドソールに安心感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ソールは全体的に丸っこくなっています。
ダンロップお馴染みの『二分割ソール』ではありません。
こうして見ても、かなり抜けが良さそうで、逆目のライでも、ソールが引っかかるイメージが浮かびません。
スッと何事も無かったかのように抜けてくれそうです。
『ソールの抜け(滑り)』には『スピード感』が重要ですが、このクラブのソールは速そうに見えました。
昔のワイドソールは、その広さゆえ難しさを感じることもあったのですが、最近は研究が進み、かなり易しくなったように思います。
ゴルフクラブ業界が成熟し、たくさんのデータが集められたからではないでしょうか?

アイアン型ユーティリティとしては標準的なネックの長さです。
こうして見ても、普通のアイアンと遜色ありません。

ホーゼルには『FORGED』の刻印がありました。
軟鉄っぽい質感がありながらも、複合素材のようにも見えていたのですが、ピュアな軟鉄鍛造ということなのでしょうか?

フェース面には細かなミーリングのようなものがありました。
ミーリングというよりは、『模様』といったほうがいいかもしれません。
スコアラインと平行で、過去にも見たことがあります。
これにはどんな効果が期待できるのでしょうか?
おそらく、何らかの意味があるのだと思います。

軽量スチールが装着されていますが、頼りなさのようなものはあまり感じませんでした。
DGでもなく、モーダスでもない、NSPROです。
このシャフトが純正なのでしょうか?
かなりロフトが立ったモデルなので、あがりやすさを大切にしているのかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、思わず笑みがこぼれてしまうくらい、好感を持ちました。
これまでのアイアン型ユーティリティには無かった『小顔タイプ』です。
これには、いい意味で驚きました。
これまではアイアンのような形であっても、ラージサイズで大味な感じのするものばかりだったのですが、このクラブは違います。
通常のアイアンとして見ても小顔の部類に入るかもしれません。
それくらい小顔といいますか、大顔でボテッとしていません。
キュッと引き締まった感じで、アイアン好きの私は一気にテンションがあがりました。
このようなアイアン型ユーティリティは見たことは無く、さすがはスリクソンだな・・・。と思いながら見ていました。
少しグースが利いていて、トップラインの厚みもありますが、あまり気になりません。
それよりも小顔タイプなので、ボールの大きさが際立って見えるのがいいです。
大顔タイプだと、頭で描くイメージもアバウトになってしまうことがあるのですが、今日はきっちりと描くことができました。
このロフトの見え方がたまりません。
久しぶりに2番アイアンを構えたな・・・。と昔の記憶が蘇ってきました。
しかし、その頃のクラブよりも確実にあがりやすくなっているのは明らかで、まずはこのクラブの性能に頼って打ってみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました

『打感』は中空らしい、『ペチャッ』という感じがしましたが、それほど強くはありません。
中空独特の打感にも好感が持てるものと、そうでないものがあり、このクラブは前者です。
『中空打感』が優しい・・・。といったらいいでしょうか?
いい意味で無難な打感です。
アイアンには『球の乗っかり感』が欲しいですが、このクラブは乗っかり感よりも『弾き感』があり、薄いですが、それはクラブの構造上仕方ないのかもしれません。
どれかをとればどれかを捨てなければなりませんが、そのさじ加減が絶妙なところで出来ているように感じました。
メーカー側も、ユーティリティでありながら、可能な限りアイアンに近づけるように工夫したのではないでしょうか?
メーカーの意図がうかがえるクラブです。

『球の上がりやすさ』という点では、このロフトですし、明らかにヒッター向けなのは間違いありません。
ロフトが『18度』ということは、FWでいえばクリーク(5番)。
UTでいえば、2番ということになるでしょうか?
そもそも、最近は番手ではなく、ロフトで表すことが多くなりました。
FWもUTもヘッドが大きくて低重心&深重心。
そしてウェイトなど様々な工夫がされています。
このクラブも外見はシンプルですが、おそらく様々な工夫がされているのではないでしょうか?
あえてそういったところを見せないのがスリクソンらしい、センスの良さです。
ベーシックな外見でありながら、実はハイテクタイプなのかもしれません。
しかしある程度HSが無いと球が浮きづらいのは明らかで、ロフト18度のクラブを使うのであれば、FWやUTのほうが『あがりやすさ』という点では、有利だと思います。
インパクト、そしてその先でフェース面が『下に向く』イメージができる方のためのクラブといえるのではないでしょうか?
つまり『ダウンブロー』です。
ダウンブローで打てる方には、2番アイアンのロフトであっても、意外と打ちやすいということもあると思います。
FWやUTが得意な方はどちらかというと『上』をイメージされる方が多いのではないでしょうか?
そういった方は、やはりこのアイアン型ユーティリティよりは、フェアウェイウッドやユーティリティを使われたほうが得策かもしれません。

小顔タイプで、一見シビアそうに見えがちですが、打ってみると意外と大らかで、中空らしい特長が出ていました。
インパクトを点ではなく、面で考えられるクラブです。
しかしラージサイズのオートマチックタイプのような寛容さは無く、正直さもあります。
ただ、人によって『易しさ』は変わるのも事実です。
ミスヒットに対する寛容さを求めておられる方もいらっしゃれば、『あがりやすさ』を最重要視しておられる方もいらっしゃいます。
私は構えやすさ・ラインの出しやすさを重要視していて、そういう意味では、このクラブは『易しい』といえます。

『飛距離性能』は、『やや飛び』といったところでしょうか?
昔の2番アイアンとは明らかに違う性能をもっていますが、易しく飛ばしていきたいのであれば、やはりFWやUTのほうがいいような気がします。
あくまでもアイアン型ユーティリティとしては、弾き感もあり弾道も力強いので、優れています。
何球も続けて打ち、その弾道を目で追いながら、安定して確実に飛ばしていけているな・・・。と思いました。
それは私の技量があがったのではなく、明らかにクラブの進化です。
私はビギナー時代、ホンマのPP-727というアイアンの2番だけを持って、練習場に毎日通っていた時期があります。
特に寒かった記憶があるのですが、上手く打てたときと、そうでないときの差がはっきりしていました。
上手く打てたときは惚れ惚れするような美しい弾道なのですが、ちょっとミスすると途端に目で覆いたくなるようなひどい球を打ってしまい、その記憶が今も鮮明に残っているのですが、最近のクラブは『ミスを持ち上げる』といいますか、大きなミスになりにくく進化しているように感じることが多いです。
『最上』を高めていく・・・。というよりは『最低ラインの底上げ』ができている・・・。といったらいいでしょうか?
反発係数や長さには上限が定められているので、『最上』はもうとっくに限界が来ていますが、『最低ライン』はまだまだ向上の余地があります。

『操作性』は高く、通常のアイアンと同じように打っていくことができました。
ロフトが立っている分、サイドスピンも掛かりやすいので、いつもよりも大きく曲げることができました。
少しグースが利いていて適度につかまりますが、右に逃がすのも簡単なクラブです。
ただ、装着されているシャフトが、結構『食いつくタイプ』といいますか、つかまりやすいので、どちらかといえばフック系のほうが私は易しく感じました。
あの昔の2番アイアンのような、鉄がギュッと詰まって『密着感』のある打感ではなく、『空洞感』があるのは惜しいですがこれは仕方ありません。
密着感があり、球の乗っかりがいいアイアンだと、わずか何百分の一秒くっついている感覚が操作性を高めてくれます。
このクラブは球離れが早いので、そういった感覚はもてなかったのですが、それがクラブの進化なのかもしれません。
クラブの進化にプレイヤーが合わせる時代です。
試打後の感想

久しぶりに『2番アイアン』を打てたこと。
そして、アイアン型ユーティリティなのに、小顔であることがすごく印象的でハートを打ち抜かれました。
試打していて、とても楽しかったです。

アイアン型ユーティリティが見られなくなったのは、正直あまり売れないからだと思います。
ユーティリティはスコアメイクに無くてはならないクラブではありますが、その形状はアイアン型ではなく、『ウッド型』や『中間型』が圧倒的に多いです。
あがりやすさが最も求められ、ボールも低スピン化が進み、理にかなっているからだと思います。

しかし、それでもあえてこのようなクラブを発売してくれるスリクソンには感謝といいますか、さすがだという思いがこみあげてきました。
大人気で品薄になるようなクラブではないかもしれません。
しかし、それでもニーズがあることは確かです。
今はアイアンの本数が減ってきていて、FWやUTの本数が増えています。
ウッド系よりもアイアンやウェッジ系のクラブが好きな私は今の状況にとまどってしまいますが、まだまだこのようなクラブを発売してくれるメーカーがあることがとても嬉しいですし心強いです。

深重心タイプには無い、浅重心タイプだからこその『反応の良さ』&『扱いやすさ』。
重心が深いとヘッド後方に意識がもっていかれることもありますが、このようなクラブはクラブとヘッドの接点。
つまりフェース面に意識を向けていけるので、イメージが出しやすく、またその再現性も高まります。
『ライン出し』はウッド系よりもアイアン系のほうが得意だ・・・。という方には、是非試していただきたいです。

今はもう見かけなくなった『2番アイアン』を予備としてもっておくという意味でも、このクラブには購買意欲が刺激されました。
おそらく他のメーカーからは発売されないと思いますし、スリクソンも次のモデルでは登場しないかもしれません。
そういったこともあり、このクラブを手元に置いておきたくなりました。

私がこれまで出会ったアイアン型ユーティリティの中で、もっとも小顔で男前なクラブです。
さすがは『フィーリング』という数値では表しづらい部分を昔から大切にしているメーカーだな・・・。と思いました。
いろいろなクラブを試打していて、昔の記憶が蘇ってくることもありますが、今日はそんな日でした。
今もそうですが、昔からゴルフが楽しくて楽しくてたまりません。
空振りしようがOBを打とうが関係ありません。
恥もたくさんかいてきました。
それでもゴルフの楽しさのほうが圧倒します。
今日は、このクラブのおかげで、楽しい時間を過ごすことができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年03月19日
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ダンロップ ゼクシオ エックス アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ エックス アイアン


シャフトは Miyazaki AX-2 カーボンシャフト です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は59g、キックポイントは中調子 です。

国民的ブランド、ゼクシオの新しいアイアンです。
ゼクシオはプロだけでなく、アマチュアにも大人気ですが、どちらかといえば『イージー系』というイメージがあります。
しかし、このアイアンはアスリート仕様っぽいデザインでカッコいいです。
バックフェースの『X』が中央ではなく、ヒール寄りにあるのが、センスいいな・・・。と思いました。
アイアンやドライバーに限らず、どのクラブも『フェース中央』がスイートエリアだと思われがちですが、実はドライバーは『少しトゥ寄り』、アイアンやウェッジは『少しヒール寄り』が『ホットゾーン』であることは、キャリアの長い多く方が感じておられるのではないでしょうか?
とはいっても、基本はセンターです。

カッコいいデザインのアイアンではありますが、小ぶりということはなく、セミラージサイズです。
この大きさに安心感をもたれる方は多いと思いますし、メーカーもその辺のところは熟知していると思います。
ポケキャビ独特の膨らみ方をしていて、見るからに重心が低そうです。
凹型のポケキャビ。
凸型の中空といったところでしょうか?
それぞれ特徴は異なりますが、共通しているのは易しさに特化しているということです。

ポケキャビらしく、彫りの深さはたっぷりあり、ゼクシオはこれくらいが多いように思います。
ポケキャビが出始めの頃は、かなり膨らんだものが多く、構えづらくて苦手意識をもっていたのですが、最近のポケキャビはそういったところが修正されているようです。
いくら物理的に易しくても、構えづらいと難易度はグッとあがってしまいます。
姉妹モデルのゼクシオ12はもっと膨らんでいました。

トップラインは少しだけ広めですが、これくらいであれば『標準』といっていいように思います。

ソール幅が意外なほど、ワイドではありません。
ワイドソールを予想していたのですが、違いました。
これくらいであれば、普通のアスリートモデルアイアンといってもいいほどです。
極端な低重心を嫌ったのでしょうか?
ワイドソールを好まれる方には物足りないソール幅かもしれませんが、私はワイドソールの難しさを実感しているので、これくらいの幅のほうが好感が持てます。

ソールは平らではなく、スリクソンなどにも見られる、ダンロップアイアン独特の『二分割ソール』です。
ソール全体が角張ってなく、適度に丸みもありました。
リーディングエッジだけ局部的に削るのではなく、ソール全体に丸みを持たせ、抜けを良くしていこう・・・。というメーカーの意図がうかがえます。
『抜けの安定感』といったらいいでしょうか?
様々なライに対して、抜けたり抜けなかったり・・・。といったことが無く、安定して抜けてくれそうです。
私はアイアンやウェッジのソールには、『草をスパッと切る』イメージが欲しいのですが、このようなアイアンは『切る』というよりは『滑る』ほうがイメージしやすいです。

ネックは、やや短めです。
ネックが太く、ヘッドも少し大きいので、『ずんぐりむっくり型』という印象をもちました。

ホーゼルには『FORGED』の文字がありました。
ということは、ゼクシオフォージドの後継モデルという位置づけでもあるのかもしれません。
ヘッドの質感は軟鉄っぽくなかったのですが、どうやら違うようです。
一口に軟鉄といっても、今は様々な素材が使われるようになりました。

フェース面にミーリングはありません。
スコアラインがとても綺麗で均一性があるので、さすがゼクシオだな・・・。と思いました。
いろいろなメーカーのアイアンを試打していると、このフェース面がチープといいますか、仕上げが不十分に見えるアイアンに出会うこともあります。
そういうアイアンを試打するときは、こちらのテンションも『だだ下がり』です。

装着されているグリップはゼクシオらしく、よく研究されているタイプです。
グリップ力があって、滑りにくくなっています。
ダンロップはブリヂストンや横浜ゴム(PRGR)同様、世界的なタイヤメーカーであり、ゴムメーカーですが、そういったノウハウがゴルフのグリップにも活かされているのかもしれません。

素振りをしてみた感じはまずまずです。
軽量タイプではありますが、それほどブレが大きくなく、コントロールしやすそうです。
最近はアイアンに装着されているカーボンシャフトが、かなり進化しているように感じます。
軽くても頼りないと感じるものは少なくなりました。
昔は『軽いだけ』というカーボンシャフトがたくさんあったのですが、今はデータの蓄積や技術の進歩によって、高性能なシャフトが開発されているのだと思います。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
セミラージサイズで、グースの利きも目立ちます。
あくまでも私の見え方なのですが、ストレートネックは『スッと立っている』ように見えるのに対し、グースネックは『よっこいしょ、と腰掛けている』ように見えます。
どうしても少し遅れて当たるイメージが抜けず、フェースが被りすぎないように気をつけなければなりません。
これくらいの大きさであれば、グースが利いていたほうが球がつかまりやすく、理にかなっているのではないでしょうか?
トップラインも少し丸みを帯びていて、包み込むイメージを出しやすくしています。
ネックが短いからでしょうか?
余計に『頭でっかち』に見えました。
試打を開始しました

『打感』は、やや薄い感じで弾き感がありました。
以前試打したゼクシオ12と似たところがありますが、こちらのほうが少ししっかりしているといいますか、『ズシリ』と感じました。
最近はこのように弾き感があって、『球足』の速いアイアンが多くなりました。
ディスタンス系に多い打感です。
アイアンは飛ばすクラブではなく、あくまでも狙った距離に『刻む』クラブなので、『ファスト感』ではなく、『スロー感』、つまり『のっかり感』が欲しいのですが、距離を求めておられる方には、好感の持てる打感ではないでしょうか?
初代ゼクシオフォージドアイアンの打感の素晴らしさを今でもはっきりと覚えているのですが、このアイアンはそれとは違います。

球はあがりやすく、かなり高くあがりました。
ロフトが立っていることを忘れさせる高さです。
最近は構えたときにイメージした出球の高さと、実際の高さが合わないアイアンが多くなりました。
構えたときは5番アイアンくらいに見えても、実際に打ってみると7番どころか8番アイアンくらいの高さが出ました。
こういったところがメーカーの工夫なのだと思います。
私はなかなかできませんが、このようなタイプで距離感をしっかり出せるようになれば、実戦でもかなり役立つのではないでしょうか?

『安定性』は高く、ポケキャビの易しさを感じました。
スイートエリアも結構広く、『面全体』で捉えていけるアイアンです。
少々のブレにも寛容で、大らかさがあります。
見た目カッコ良く、ハードルが高そうな印象をもたせますが、実際はかなりイージーで幅広い層に対応しているアイアンです。
姉妹モデルの『ゼクシオ12』よりも、このアイアンのほうが好きだ・・・。という方は多いのではないでしょうか?

『飛距離性能』も高く、軽く振ってよく飛んでいきますが、今のディスタンス系アイアンはハイレベルな争いになっているので、そういう意味でも、ディスタンス系の中で『中くらい』といったところでしょうか?
こういうタイプのアイアンをたくさん試打してきて、慣れてしまったのか、よく飛んでもあまり驚かなくなりました。
弾き感があり、弾道も高く、キャリーで飛距離を稼いでいけるタイプです。
見た目のカッコ良さと反比例するかのようにイージーで飛びも安定しています。
ただ、クラブが軽量だからでしょうか?
球質が少し軽い感じがしました。
もう少し『どっしり感』といいますか、『腰の重い球質』が欲しいです。
とはいっても、それを凌駕する易しさがあり、無理な注文なのかもしれません。

『操作性』という点では、オートマチックなタイプでありながら、少し対応してくれました。
私はフッカーなので、よくつかまる感じがしましたが、フェードヒッターの方にはちょうどいいのではないでしょうか?
ほぼストレートに近い球が打てるようになるかもしれません。
試打後の感想

カッコ良さと易しさの両立ができているアイアンです。
多くのゼクシオファンを魅了するだけでなく、これまでゼクシオを使ってこなかった方にも好感をもたれやすいアイアンだと思います。

飛びと易しさが、かなり際立っていますが、フィーリングが置き去りになっていないところが、さすがダンロップです。
プレイヤーの感覚や心まで大切にしてくれているように感じました。

フォージドアイアンということですが、私はずっと『ステンレス系』アイアンのように感じながら打っていました。
それは全体的な質感もありますし、このようなタイプの多くがステンレスだったからです。

ステンレスに無くて、軟鉄にある長所といえば、これまで何度も書いていますが、微調整できるということです。
アイアンはライ角が大事です。(もちろんどのクラブも大事ですが)
しかし素材がステンレスだと、一人一人に合った調整ができません。
それが、このアイアンで出来るのであれば、さらに易しさがパワーアップするということになります。
こういった隅々までしっかりとフォローできているのが『ダンロップらしさ』といえるのではないでしょうか?

姉妹モデルのゼクシオ12もハイテクタイプのいいアイアンだとは思いますが、私は圧倒的にこちらのエックスアイアンのほうが好きです。
今度機会があれば、打ち比べてみたいと思います。

ダンロップのもつ高い技術を活かしたハイテクアイアンでありながら、フィーリングも犠牲になっていない、『いいとこ取り』したアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年02月09日
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ダンロップ ゼクシオ 12 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは MP1200 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は41g、トルクは5.7、バランスはD3、キックポイントは中調子 です。

ゼクシオの新しいフェアウェイウッドです。
昨年、ドライバーを試打しましたが、今日はフェアウェイウッドを試打する機会に恵まれました。

ドライバー同様、とても美しいデザインです。
同じシリーズということもあり、デザインの統一性が見られて好感が持てます。
ゼクシオということもあり、シャロー感が強調されています。

ソールにはウェイトのようなものがひとつ配置されていて、これはもうおなじみです。
一時期、いろいろなメーカーが、ウェイトの位置がバラバラで、ヒール側にあるのも多かったですし、バランスをとるためでしょうか?
トゥ側にあるものもたくさんありました。
しかし今は、このようにバックフェースにあるのが一般的です。

ソールのトゥ側には『REBOUND FRAME』という文字があり、ドライバーにも見られました。
リバウンドフレームということで、『枠(フレーム)が跳ね返る』ということでいいでしょうか?
『トランポリン効果』を連想させる言葉ですが、反発係数の上限が定められているので、そのギリギリのところを攻めてきているのだと思います。

ネックの長さは標準的です。
調整システムは搭載されていません。

見慣れたシャロー形状です。
まるで統一されたかのように、各メーカー同じ形状で見分けがつきません。


こうして見ても、かなりシャローなのが分かります。
これがスプーンだと、どうなるのでしょうか?

シンプルな顔でありながら、いろいろなところに工夫が見られます。
ゼクシオだから当然なのかもしれませんが、かなりのフックフェースに見えました。
FWはドライバーよりも、かなり小ぶりなので、ここまでフェースが左を向かなくてもいいと思うのですが、今はフェースが被っているのが当然なのかもしれません。

最近はカーボンクラウンが多いので、このクラブはどうなのか、近くで見てみたのですが、カーボンの模様は見られませんでした。
クラウンはフラットではなく、段差のようになっています。
この凹んだところに、テーラーメイドはカーボンを組み込んでいますが、ゼクシオはそうではないようです。
この凹みには、どんな意味があるのでしょうか?

フェース面のデザインは少し変わっていますが、チープさは全く無く、好感が持てます。

装着されているグリップには、いろいろな工夫が見られ、『機能性グリップ』という印象をもちました。
素手で握る右手の部分よりも、グローブをはめて握る左手の部分(グリップエンドに近いほう)が滑りにくくなっているのが面白いです。
おそらく、これにも何らかの理由があるのだと思います。
ゼクシオのロゴもカッコ良く、グリップにも力をぬいていません。
ダンロップのクラブなので当たり前ですが、あらゆる面において『こだわり』が感じられます。
いろいろなクラブを試打していると、ここは手を抜いているな・・・。と感じられるところが、各メーカーあるものですが、ゼクシオには見られません。
私とは縁遠いブランドであり、それほど多く接しないのですが、こういったところがさすがだな・・・。と思いますし、信頼できます。

素振りをしてみると、かなりの軽量感と『線の細さ』を感じました。
シャフトの硬軟・軽重に関係なく、シャフトの『骨(背骨のようなイメージ)』を感じることがあるのですが、このクラブ(シャフト)にはそれがありません。
いい意味で、『しなやか』なシャフトですが、これだけ柔らかくて『骨』を感じないシャフトだと、スパインは関係ないだろうな・・・。と思いました。

ボールを構えてみると、かなり左を向いているように見えましたし、それと同時にコンパクト感があります。
このコンパクト感と、クラウンの色から、昔のキャロウェイビッグバーサを思い出しました。
フェースが被っているように見えますが、小ぶりなので対処していけそうです。
それは小ぶりだからこそ得られる、『反応の速さ』があるからで、大顔だとそうはいきません。
頭の中がクリアにならず、モヤモヤしたところがありますが、とりあえず打ってみよう・・・。と思いました。
試打を開始しました

『打感』は、いい感じです。
柔らかさと程よい軽さがあり、いい意味で後を引きません。

『音』も小気味よくて、高すぎず大きすぎず、小さくまとまった感じです。
周りを気にすることなく、集中して打っていけます。

球は充分すぎるほどあがってくれました。
直打ちでもじゅうぶんあがってくれ、タフさは全く感じません。
『なでるように』ラインをひく・・・。といったらいいでしょうか?
ガツンといくのではなく、優しくボールをなでるのがちょうどいい感じです。

小ぶりでありながら、安定性も高く、シビアさは全く感じません。
球がつかまりやすく、右には行きにくいクラブです。
私がフッカーだからなのか、最初からフックが出てしまいましたが、スライサーの方は、つかまりの良いストレート系のボールが打ちやすいのではないでしょうか?

『飛距離性能』は普通です。
特別よく飛ぶという印象はありませんでしたが、『まとまって飛ぶ』といいますか、飛んだときとそうでないときのギャップが小さいように感じました。

『操作性』という点では、小ぶりではあるものの、それほど高くはありません。
かなりつかまりの良さを強調したクラブなので、そこが長所でもあり短所でもあると思います。
右に行きにくいのは多くの方にとってメリットだと思いますが、私には扱いづらいクラブです。
試打後の感想

いい意味で、変わらないな・・・。と思いました。
ゼクシオらしい特徴を全て引き継いでいて、ゼクシオファンの方の期待を裏切らないクラブといえるのではないでしょうか?

被ってはいるけど、今の『スクエア』は、この『被り』なんだよと、メーカーが言っているようです。
ダンロップの言うことは説得力がありますが、私には縁遠いな・・・。と正直思いました。

今度機会があれば、スプーンを試打してみたいです。
予定の球数を終えて、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年01月24日
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ダンロップ ゼクシオ 12 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ 12 アイアン


シャフトは MP1200 です。
ロフトは28度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は50g、キックポイントは中調子 です。

ゼクシオの新しいアイアンです。
昨年ドライバーは試打したのですが、アイアンは試打できていなかったので、試打したいとずっと思っていました。
ゼクシオは2年に一回モデルチェンジをし、ドライバーが話題になることが多いですが、実はアイアンを好きだという人が私の周りには多いです。
ドライバーは違うメーカーだけど、アイアンはずっとゼクシオという人が少なくありません。
私はゼクシオに接する機会がそれほど多くないのでよく分かりませんが、それくらいいいところがたくさんあるのだと思います。

シンプルなラージサイズポケキャビです。
ゴチャゴチャしていないのがいいですし、ゼクシオらしさがあります。

『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』という文字があり、ドライバーにもありました。
『違いを経験する』ということでいいでしょうか?

彫りの深さもたっぷりあって、過去のモデルと変わらないようです。

トップラインも厚めです。
見るからにイージー系だと分かりますが、『気品がある』といいますか、チープさが全く無く、綺麗に仕上げられているところがさすがゼクシオといえます。

ソール幅は広めですが、極端ではありません。
ワイドすぎるのが私は苦手なので、これくらいなら充分打てそうです。
輪郭がシャープということはないのですが、結構角張っているような印象を受けました。

ソールは平らに近いですが、リーディングエッジとトレーリングエッジは少し削られています。

ネックは短めで、やや『頭でっかち』なタイプです。
この角度だけで見ると、かなりヘッドが重そうな感じがしますが、キャビティなので実際はそこまで重くはありません。

フェース面にミーリングはありません。

チタンフェースだというのが、これまでの経験からすぐに分かります。
いわゆる『貼り付け』タイプのフェース面です。
貼り付けだからいいとか悪いということはありませんが、どうしても私は『ワンピースタイプ』を好んで使いたくなります。
貼り付けタイプの、あの微妙な『スキマ感』といいますか、何か物が挟まったような感じがどうも好きになれません。

ソフトなフィーリングで好感のもてるグリップです。
しっとり感は無いですが、滑りにくくてグリップ力があります。
ゼクシオのロゴもカッコいいです。

素振りをしてみると、軽量感を感じますが、タイミングはそれほどずれる感じはしません。
今はアイアン用のカーボンシャフトも進化していて、アイアンに適した動きをするようになってきたような気がします。
昔、カーボンシャフトがまだそれほど多くない時代に、ドライバーに挿していたカーボンシャフトをアイアンに挿していた人が私の周りにもいたのですが、あまり上手くいかなったようです。
私はアイアンにカーボンを挿す予定は今のところ無いですが、今はカーボンシャフトの性能が大幅にアップしていますし、伸び代はスチールより断然上だと思います。
カーボンはまだまだ多くの可能性を秘めた素材です。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
ラージサイズでトップラインもカーブしていて、いわゆる『ゼクシオ顔』のアイアンです。
初めて試打するアイアンでも、こういったところは『懐古感』といいますか、過去の経験が蘇ってくる感じがします。
ニューモデルであっても、顔を変えないのは、これまでのゼクシオファンの期待を裏切りたくない・・・。というメーカーの思いがあるからではないでしょうか?
私が好む顔とは違うのですが、これはこれで優秀だと思いますし、理にかなっているのだと思います。
試打を開始しました

『打感』はまずまずです。
厚みが無く、薄さを感じますが、ガツンとくる感じはなく、マイルドなフィーリングです。
通常のアイアンの『ズシリ感』といいますか、打感で感じる球の『質感』を『5』だとすると、このアイアンは3くらいかな・・・。と思いました。

球はよくあがってくれ、タフさは全く感じません。
これだけソールが平らだと、その平らさを利用して、手前から滑らせるように打っていきたくなりますが、そのイメージのほうがショットの成功率が高められそうです。
左右はもちろん、上下にも寛容さがあるアイアンという印象をもちました。
ヘッドを強くぶつけていかなくても、軽くヒットするだけでじゅうぶんあがってくれました。

『安定性』がかなり高く、曲がる気配を見せません。
完全にオートマチック系のアイアンです。
昔のラージサイズアイアンは球のつかまりが弱いものが多かったのですが、最近はその弱点が見事に克服できています。
ヘッドを返すのではなく、返さずに打ちたい方にフィットしやすいアイアンです。

『飛距離性能』も高いレベルにあります。
軽く振っても高~い弾道でしっかりとキャリーを稼いでいけるアイアンです。
今はこれくらいが標準なんだよ・・・。とアイアンが私に伝えているかのようでした。
ディスタンス系アイアンなのは間違いないですがそのディスタンス系の中でも、『易しさ』という点で、トップレベルにあるのは間違いありません。
性格的に尖ったところが無く、親しみやすい性格をしたアイアンです。

『操作性』という点では、いわゆる『反応が鈍い』タイプのアイアンで、それが長所でもあり、短所でもあるかもしれません。
かなりストレートに近い球筋で飛んでいくので、インテンショナルなショットには向かないアイアンだと思います。
ただ、絶対に曲がらないのかといえばそうではなくて、ドローヒッターにはつかまった球が、そしてフェードヒッターには程よいフェードボールも打てるアイアンです。
自分の持ち球を活かしていけますが、それが大きくならないのが、今のアイアンの特徴といえるのかもしれません。
試打後の感想

ゼクシオらしい、『美しさ』と『易しさ』の融合したアイアンです。

過去のモデルのいいところが引き継がれていて、さすがゼクシオだな・・・。と思ったのですが、逆をいえば大きな違いを感じ取ることができませんでした。

それは私がゼクシオのクラブにあまり接していないからだと思います。
熱心なゼクシオファンの方は、「ここが変わった、あそこが良くなった・・・。」と、いろいろな違いを見つけられるのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2021年11月22日
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ダンロップ ゼクシオ X ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは NX50 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は52g、トルクは4.6、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は305g です。

ゼクシオのニュードライバーです。
先日試打したドライバーの姉妹モデルということですが、デザインが大きく違います。
黒が使われているということもあり、精悍さが増していますが、基本的にはラージサイズのイージー系に見えました。
2年前に試打したドライバーの後継モデルです。

ラージサイズですが、シャロー感はそれほど強くなく、適度に膨らみがあります。
『X』には、どのような意味が込められているのでしょうか?
XXIOの『X』かな?と思いましたが、真偽は明らかではないですし、特に深い意味は無いのかもしれません。

ソールには『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』という表示があり、先日試打したドライバーと同じです。

ウェイトのようなものがあり、これも同じです。

ネックの長さは標準的です。
シャロータイプではありますが、こうして見ても、それほどシャロー感が強調されていないところに好感が持てます。

ネックには調整システムが搭載されています。
これは12ドライバーと違うところです。
姉妹モデルであっても、そのモデルの特徴によって、いろいろと変えているのかもしれません。

試打するのは、この『STD LOFT』のポジションです。
『スタンダードロフト』でいいと思うのですが、もっと立てたり寝かしたりできるということなのでしょうか?
そして、このドライバーのロフトが本当に9.5度でしょうか?

フェース面のデザインが、シブくて好感が持てました。
IP(イオンプレーティング)加工されているかのような、弾きが良さそうなフェース面です。

この『X模様』がカッコ良くて、テーラーメイドの名器、フェアウェイウッド Vスチール(V模様)を思い出しました。

装着されているグリップは、ごく普通のよく見られるタイプで、特に変わった工夫は見られません。
調整機能が搭載されているからでしょうか?
バックラインはありません。

シャローバックタイプであり、いわゆる『お尻』が重そうな感じがします。
『円盤のような』薄さではなく、適度に厚み(クラウン高)があるのがいいです。
このドライバーもクラウンのヒール寄りが少し出っ張っていて、これには大きな意味があるのではないでしょうか?

顔はまずまずです。
均整の整った美顔だとは思いませんが、『安心感』を与える顔です。
クラウンマークのデザインなどが変わっていて、少しチープに見えました。
最近はカーボンコンポジットが多いですが、このドライバーには採用されていないようです。

素振りをしてみると、軽量感があり、シャフトも軟らかめですが、すぐにタイミングを合わせることができました。
全体的にしなやかで、『伸縮感』のあるシャフトです。
振りながら延びていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
縦にも横にも弾力を感じます。

このシャフトが純正なのでしょうか?
ブレにくく、なかなかいい感じだな・・・。と思いながら振っていました。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じです。
先日試打した12はフェースが被っているように見えましたが、このドライバーはそれほどではありません。
ただ『逃がす顔』ではなく、どちらかといえば『つかまりやすそうな顔』で、ソールの見え方が特にそう感じさせます。
12同様、このドライバーも『表示』と『リアル』の違いを感じました。
9.5度にしては、フェース面が見えすぎです。
おそらく11度くらいはあるだろうな・・・。と思いながら見ていました。
クラウンにはいろいろな模様がありますが、構えやすさを邪魔していません。
『あっても無くてもいい』という無難なデザインです。
方向性への不安はありませんでした。
試打を開始しました

『打感』は軽めですが、ボヤけたところはなく、しっかりとボールに力が伝わっているのが感じられました。
『球の乗り感』よりは弾き感が強いです。
球の乗り感がいいといいますか、昔のパーシモンのような『くっつく感覚』のあるドライバーを各駅停車の鈍行電車だとすると、このドライバーは『特急電車』だな・・・。と思いました。
最近はこのような特急タイプの弾き感のあるドライバーが多いですが、昔ながらの鈍行タイプもいいものです。
先日試打した12と同じような『軽い打感』ですが、少しこのXのほうがしっかり感があるように感じました。
しかし実際に打ち比べたわけではないので、はっきりとしたことはいえません。

『音』は高めで、やや大きいです。
はっきりとした音ですが、インパクトが緩むこともなく、振り抜くことができました。
もう少し『おとなしめ』でもいいかな・・・。と思いましたが、これくらいの音のほうが、『球のスピード感』といいますか、『飛ばしている感覚』を味わいやすいという方も多いのではないでしょうか?

球はあがりやすく、打ち出しが高めです。
『10未満のロフト』の弾道とは思えないほど、よくあがってくれ、構えたときにイメージした高さのまま飛び出していきました。
巻き込みながらあがっていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
自然にドローが掛かっていきながら、高くあがる弾道です。
どちらかといえばヒッター向けだと思いますが、そのハードルは決して高くありません。
普段、10度前後を使っておられる方は、まずはこの9.5度を試してみられるのがいいのではないでしょうか?
一時期は多くのメーカーが『低スピン性能』を競っていましたが、最近はそのように感じません。
このドライバーもスピンが結構利いているようで、叩けば少し吹き上がる感じがしました。
昔から『飛距離の三要素』といえば『ボール初速』と『打ち出し角』『スピン量』といわれますが、人それぞれHSが違えばBS(ボールスピード)も違うので、それに合う打ち出し角やスピン量があるのではないでしょうか?
スピンが多すぎるのは明らかにダメですが、かといってスピンが少なすぎでキャリーが出ないのもダメなので、ある程度のスピン量が必要になってきます。
特に球筋を安定させるにはある程度スピンが入っていたほうが有利なのは間違いありません。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じません。
スイートエリアを広くとってあるようで、少々のミスヒットにも『当たり負け』することなく、力強く弾き飛ばしてくれます。
重心が深いからでしょうか?
『後ろから押せる』感じがしました。
こういったタイプは曲がりにくく、まるで『串で刺している』かのような『直進感』があります。
その典型例が、リョーマのドライバーです。

『飛距離性能』も、なかなかいい感じではありますが、特に驚くようなこともなく、普通かな?と思いました。
しかし効率よく飛ばしていけますし、優れているのは間違いなく、それくらい、今のドライバーはハイレベルなものが多いといえます。
ドロップすることなく、スピンはやや多めな感じがしましたが、昔のドライバーのように強烈に吹き上がって、そこから急落下するという弾道ではなく、落ち際も緩やかです。
アプローチのように距離感が重要なショットでは『打ち出しの高さ』と『出球のスピード』を重視しますが、飛距離が求められるクラブ、つまりドライバーショットでは『打ち出し角』よりも、この『落ち際角度』といいますか、『落下角度』を重視していて、このドライバーの落下角度は緩やかなので好感が持てます。

オートマチックタイプなので、操作性はそれほど長けていません。
一応左右に少し曲げることができましたが、大きく曲げるのは難しいです。
球は比較的つかまりやすいですが、引っかかるという感じはなく、これはシャフトも大きく関係しているのではないでしょうか?
ドローヒッターにもいいと思いますが、それよりもフェードヒッターの方で、12では満足できない方に、是非試していただきたいドライバーです。
試打後の感想

やや軽量タイプではあるものの、結構振っていけるのがいいな・・・。と思いました。
こういったところは12と違うところです。

顔つきも違っていましたし、12では満足できないゼクシオユーザーの為にメーカーが開発したのでしょうか?
スリクソンが好きだけど、スリクソンだとどうしても力んでしまうので、もう少し気楽に飛ばしていけるドライバーが無いかな?と探していて、ゼクシオをチョイスしたらすごくよく飛んだ・・・。というシチュエーションを想像しながら開発されたのかもしれません。

私はこれまで、このような大顔タイプのドライバーだと、最初は少し薄く当たることがあるのですが、今日は一球目から『ぶ厚く』ヒットすることができ、それが印象に残りました。
フェースが一瞬凹んで(たわんで)ボールを吸収し、そこから一気に放出する感じ・・・。といったらいいでしょうか?
まさにトランポリンのような感覚です。

かなり弾きが良く『ヘッドの薄さ』を感じたので、ヘッドが割れてしまわないかな・・・。と不安になったので、予定の球数で試打を終えました。

先日試打した12と、このXでは、私はXのほうが好きですが、これは好みによるところが大きいので、優劣がついているとは思いません。
あくまでも、その人の好みによって選ぶべきです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2021年11月10日
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ダンロップ ゼクシオ 12 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは MP1200 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は41g、トルクは6.4、バランスはD4、キックポイントは中調子 です。

国民的ブランド、ゼクシオのニュードライバーです。
二年に一度のモデルチェンジで、ゼクシオファンの方は待ち望んでおられたのではないでしょうか?
デザイン的には過去のモデルを踏襲しながらも、少し変えてきているようです。
私は前回(2年前のモデル=ゼクシオイレブン)のモデルよりも、こちらのほうが好きです。
ゼクシオテンなど、過去のモデルをいろいろと組み合わせたように見えます。
ただ私は『XXIO』のロゴに関しては、ナインやテンのような昔のほうが好きです。

ラージサイズで、適度に厚みがあります。
この形状はゼクシオとしては標準的で、ゼクシオらしいです。
チープさは一切無く、高級感があり、これまでの伝統を引き継いでいます。
この積み重ねがメーカー、そしてブランドへの高い信頼感へと、つながっていくのではないでしょうか?

ヒール側には宝石のようなパーツが組み込まれていて、過去のモデルにもありました。
おそらくウェイトだと思うのですが、このように綺麗に仕上げられていて、『美』にもこだわっているのが分かります。
私が持っている、ゼクシオのイメージは『易しさ』『高級感』『美』です。

これまで同様、ソールには黒い溝のようなものがあり、『REBOUND FRAME』という文字があります。
リバウンドフレーム・・・。
直訳すると、『骨格が跳ね返る』ということでいいでしょうか?
おそらく、インパクトの衝撃でヘッドが変形するのではないかと思うのですが、こういったモデルは過去にもたくさんありました。
昔から『トランポリン効果』の上限が定められていて、各メーカールールギリギリのところでしのぎを削っていましたが、それが今も続いているのかもしれません。
ゼクシオのレギュラーシリーズだから、ルール適合で間違いないだろうと思っていましたが、一応店員さんにも確認し、ルール適合ということでした。

クラウンには『ACTIV WING』の文字がありました。
アクティブウィングということなのだと思いましたが、『E』が足りないような気がします。
正しくは『ACTIVE』で、あえてそうしているのだと思うのですが、Eひとつくらい足しておけばいいのに・・・。と思いました。
ただ、ACTIVという使われ方はこれまでもあったような気がします。
直訳すると『活発な翼』ということでしょうか?

それがおそらく、クラウンのヒール側にある『出っ張り』のことを指しているのだと思います。
あまり見かけない工夫ですが、似たような工夫は過去にも違うメーカーで見たことがあります。
ヘッドはゼクシオらしいシャロー感があり、『ノーマルシャロー』、いや『ゼクシオシャロー』といったところでしょうか?
シャローでありながら、薄すぎないのがいいです。

そしてもうひとつ『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』という文字があって、様々な高い技術がひとつに集約されているんだな・・・。と思いました。
『違いを体験』ということでいいと思いますが、それは他のメーカーとの比較でしょうか?
それともゼクシオの過去のモデルとの比較で、大きく変わったとアピールしているのでしょうか?
これは前のモデルのイレブンにもありました。

ネックは短めですが、今では見慣れました。
こうして見ても、重心が低そうです。
このようなタイプだと、形がいびつになったり、チープに見えてしまったりすることが多いですが、そう見えないように作られているところにゼクシオの凄さを感じます。

フェース面のデザインが大きく変わっていて、少し驚きました。
これまでのゼクシオでは見られなかったデザインです。
少しタイプは違いますが、以前試打したマルマンのドライバーを思い出しました。
毎回、深い研究によって開発されているゼクシオなので、このフェース面にも大きな意味があるのではないでしょうか?

ゼクシオらしい顔です。
ある意味、期待を裏切らないといっていいかもしれません。
これまでの経験から、ゼクシオなので、おそらくフックフェースだろう・・・。と予想していたのですが、その通りでした。
ただ極端なフックフェースではなく、少し穏やかな感じで、これは過去のモデルと比較しても変わっているような気がします。
以前はもっときついフックフェースがありました。
ゼクシオのイメージカラーといっていいでしょうか?
この色も見慣れた感じがします。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで、好感が持てます。
XXIOのロゴもカッコいいです。
経費削減なのでしょうか?
今はこういったオリジナルロゴの無いグリップが装着されているモデルもたくさんありますが、ゼクシオはしっかりと入れています。
ゼクシオファンの方は喜ばれるのではないでしょうか?
細部にまでこだわりが感じられます。

素振りをしてみても、ゼクシオらしい『軽量感』と『しなやかさ』があります。

このMP1200というシャフトも、ゼクシオの為に新たに開発されたのでしょうか?
中調子ということですが、全体的によくしなる印象です。
フレックスは『S』なのですが、かなり軟らかく仕上げられていて、このしなりこそが、ゼクシオの飛びのひとつといってもいいような気がします。
以前は46インチ以上も普通にありましたが、最近は45インチ台が主流となっていて、振りやすさが向上しているのがいいです。
ルールギリギリまで長くして少しでもHSを上げるよりも、振り抜きやすさといいますか、持て余すことがないほうが、結果的に飛距離がアップするように感じています。

ボールを前にして構えてみても、予想通りといいますか、ゼクシオらしさがあって、特に変わったところは見られず、ヒール側の突起物のようなものも目立ちません。
先ほども書きましたが、フックフェースではあるものの、それが強調されて見えないところがいいです。
私はフックフェースを苦手にしているのですが、このような大きさではつかまりやすくするためにフックフェースが必須だと思いますし、ゼクシオはその『見え方』にも工夫が見られます。
ただ、『フェース面の見え方』には違和感がありました。
この試打クラブはロフト9.5度となっていますが、確実に違います。
おそらく(といいますか確実に)『11度以上』はあるのではないでしょうか?
そう見えるほど、フェース面が寝ているといいますか、上を向いています。
実際にロフトを計測していないので詳しいことは分かりませんが、9.5度でないのは明らかです。
そうすると、『9.5』という数字、しかも0.5度刻みで表示してあるのは、何の意味があるのでしょうか?
どうやって計測したら9.5度になるのでしょうか?
とはいっても、こういったことは多くのメーカーで昔から見られますし、11度と表示すると売れにくくなるということがあるのかもしれません。
『印象ロフト』『イメージロフト』といったところでしょうか?
このモデル(9.5度)でこうなのだから、10.5度のモデルだと、おそらく12度以上のロフトだろうな・・・。と思いました。
ロフトには『表示ロフト』と『リアルロフト』があり、それは多くのゴルファーの知るところではありますが、こういったことはこれからも無くならないのかもしれません。
リアルロフト(real loft)に対して、ちょっと表現は良くないかもしれませんが、『ライロフト(lie loft)』あるいは『ファルスロフト(false loft)といえるのかな?と思いました。
以前も書きましたが、私はドライバーやフェアウェイウッドのようなウッド系のクラブには『ライナー系』の弾道をイメージしたいので、構えたときに『絶壁感』が欲しいのですが、このドライバーはかなり弾道が高そうなイメージが出てきます。
高弾道をイメージしたい・・・。という方は多いと思いますし、『あがりやすさ』を感じさせるので、多くの支持を集めるのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』は適度にしっかりとしていながらも硬くなく、好感が持てました。
重さはなく、軽めの打感です。
軽めではありますが、厚くヒットすることができたので、弾き感がより強く感じられました。
小気味よくて、後を引きません。
この打感の短さをどう表現したらいいのか、少し悩みましたが、音楽でいうと『8分音符(♪)』に『スタッカート』を足した感じ・・・。といったらいいでしょうか?
それくらい短い時間で手の衝撃が消え去り、後を引きません。
この短さをどう表現したら・・・。と考えていて、8分音符とスタッカートが頭に浮かんできました。
弾き感の強い打感はこのように『余韻』を残さないものが多いですが、このゼクシオのニュードライバーには特にそう感じられました。
球持ちのいいクラブは4分音符であったり、アイアンやウェッジなどは2分音符や全音符くらいの長さに感じることもあります。

『音』はやや高くて大きいですが、これは許容範囲内です。
私はもう少し抑えられたほうが好きですが、これくらいはっきりした音のほうが飛ばしていると感じられやすくて好きだ・・・。という方が多いような気がします。
この音も小気味いい感じですが、打感よりは少し余韻があって、スタッカートの無い、普通の8分音符といったところです。

球はとてもあがりやすくて、構えたイメージのまま、高~くあがっていきました。
これまでのゼクシオと同じで、タフさは全くありません。
結構抑えて打ってみたのですが、それでも球をしっかりとあげてくれ、キャリーを稼げるドライバーです。
ロフト9.5度のタフさはありません。
ロフトも人によって好みが様々だと思いますが、日頃10度や11度を使っておられる方も、まずはこの9.5度を試してみられるのがいいのではないでしょうか?

球がつかまりやすく、『安定したドロー』が打てるドライバーです。
ちょっと振りにいってしまうとフックが出そうでしたが、フェードヒッターの方は、かなりストレートに近い球が打ちやすいのではないでしょうか?
球が右に抜けることにはなりにくいです。
今主流の『つかまり系オートマチック』ドライバーといっていいように思います。
スイートエリアもかなり広く、少々ずれても弾き感が失われにくいドライバーです。

ゼクシオらしい、安定した飛距離性能があります。
弾きの良さ・弾道の高さ・つかまりの良さに加え、『振り抜きやすさ』もあって、易しく飛ばしていけるドライバーです。
明らかにスインガータイプの方に合いやすいドライバーで、メーカーがターゲットにしているゴルファーの好みを熟知しているな・・・。と思いました。
スピンが結構掛かっているようで、『スピン過多』を感じる方がいらっしゃるかもしれません。
そういった方は『違うロフトを』といいたいところですが、このモデルは9.5度~11.5度までしかないということなので、合わないような気がします。
以前は8.5度のドライバーもあったのですが・・・。

完全にオートマチックタイプなので、操作性はそれほど高くありません。
自然に打つなら、私はドロー系のほうが易しく自然です。
右にも曲げてみましたが、大きく曲がるスライスを打つことはできませんでした。
操るタイプのドライバーでないのは明らかですが、この『ワンパターン』といえるほど高い安定性がこのドライバーの長所であることは明らかです。
試打後の感想

全体的に軽めのスペックで、打感も軽く感じたのですが、弾道の高さと方向性が安定しているのが凄くいいな・・・。と強く印象に残りました。
フックフェースではありますが、ヘッドの大きさによるニュートラルはこれくらいなのかもしれません。

飛距離性能も高く、安定していますが、これまでのゼクシオと比べて、驚くほど伸びたとは思いませんでした。
しかし安定して飛ばしていけるので、その安心感がスコアメイクにつながるのではないでしょうか?

あくまでも私の場合ですが、ゴルフのプレーですごく緊張するのは『朝一のティショット』と、毎ホールのパッティングです。
何度プレーしても、この緊張感は無くなりません。
膝がガクガク震えたり、手も震えて上手くティが刺さらなかったことがたくさんあります。
競技のときはもちろんですし、仲間たちとのプライベートラウンドでも、いつもドキドキします。
1番ホール(あるいは10番ホール)のティショットが終われば、あとはリラックスして打ちたい・・・。と思っていて、気を遣わなくなれば、その後の寄せやパッティングに集中できます。

そういった意味でも、このように安定した方向性と高さを出していけるドライバーは頼れる相棒となってくれます。
いい意味でドライバーショットはアバウトに・・・。
そしてグリーンに近づくほど、緊張感を増していける・・・。といったところでしょうか?
(とはいっても、私はマニュアルタイプで操作性の高いドライバーをどうしても使いたくなるのですが・・・。)

ゼクシオに限らずスリクソンも同じく、ダンロップのクラブなので、美しくて当然ではありますが、その良き伝統をこのモデルも継承しています。
雑な仕上げのクラブ、チープなクラブはゼクシオとはいえません。
全体的な美しさがあり、基本性能もしっかりしています。
バランスのとれた性能だと思いますが、特に強く感じられたのが『安定感』です。
いい意味での『マンネリ感』があり、それでいつもフェアウェイにボールを置いてくれるのなら、すごくいいな・・・。と思いました。
過去には『ゼクシオフォージド』という、少ししっかりしたスペックのモデルもありましたが、このレギュラーモデルはかなり軽量感があり、ベテランゴルファーだけでなく、女性ゴルファーの方の支持も集めやすいのではないでしょうか?
今は女性ゴルファーの方が男性用クラブを使うことが珍しくないので、おそらく今回もそうなるような気がします。
このドライバーを『動』か『静』か?でいえば、『静』です。
それくらい、穏やかな印象をもちました。
毎回、ゼクシオのニューモデルが発売されると、私の周りのゼクシオファンの人たちがすぐに買い換えるので、今回もそうなるんだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2021年04月13日
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ダンロップ スリクソン ZX ハイブリッド
マスターズ優勝 松山選手のキャディーにも賞賛の声相次ぐ
私の興奮・感動がまだ収まりません。
毎年マスターズは初日から最終日までTV観戦しているのですが、今年は特にハラハラドキドキしながら観ていました。
松山英樹選手がついにやってくれました。
これまで、幾多の日本人選手が跳ね返されてきた、『マスターズチャンピオン』という称号を手に入れたのです。
そして、その名前が永遠に刻まれるのです。
アマチュア時代に出場してベストアマをとったのが、つい数年前のことのように思い出されます。
メジャー大会は、全米オープン・全英オープン・全米プロと、マスターズを含め4つありますが、プレイヤーからして、マスターズは他の大会にはない魅力があります。
それは一度勝利すると、永久に出場資格があるということです。
これは他の大会ではありません。
4大メジャーで最も欲しいタイトルはマスターズチャンピオンだということを聞いたことがあります。
以前マスターズ委員会が、この永久シードを見直そうとしましたが、アーノルド・パーマーさんやジャック・ニクラウスさんが反対してくれて、今も永久シードが維持されています。
開催コースが変わらないのも、マスターズだけです。
それだけ特別な大会で、その名誉な資格を松山選手は日本人として初めて手に入れたのです。
まだ気の早い話ではありますが、来年のチャンピオンズディナーはどんなメニューにするのかな?と考えています。
私の念願だった、松山選手がグリーンジャケットに袖を通す姿を見ることができて、とても嬉しいです。
松山選手ほど似合う選手は他にいないんじゃないか?と思えるほど似合っています。
競馬や乗馬には『人馬一体』という言葉がありますが、『人服一体』といいますか、松山選手とグリーンジャケットが一体といいますか、体の一部のように見えました。
ゴルファーだからそう思うのかもしれませんが、日本人初の偉業を達成し、コロナで暗い世相を明るく照らし希望を与えたとして、国民栄誉賞を検討してもいいのではないか?と思っています。
オリンピックの金メダリストはたくさんいても、海外ゴルフメジャー制覇は松山英樹選手しかいません。
これを機に、再びゴルフブームがやってくることを願います。
ゴルフに興味のない方からしたら、大したニュースではないのかもしれませんが、私はもうずっと寝不足と興奮状態が収まりません。
毎年マスターズは4日間録画していて、今年も録画しているのですが、家に帰って録画しているビデオを見るのがいつも以上に楽しいです。
ゴルフって、本当に素晴らしいスポーツだな・・・。と改めて思います。
そんな素晴らしいスポーツに出会えた私は幸せ者です。

さて、このクラブの紹介ですが、今日は、ゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX ハイブリッド の4番 です。

シャフトは Diamana です。
ロフトは22度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は56g、トルクは4.5、キックポイントは中調子 です。

シンプルでカッコいい、スリクソンのハイブリッドです。
日本ではユーティリティという言葉が一般的ですが、海外ではハイブリッドです。
なので、海外展開を念頭に入れているのかな?と思いました。
日本でもハイブリッドという言葉が、かなり定着しているので、いずれハイブリッドで統一されるようになるかもしれません。

大きさは標準的です。
シャロー感はそれほど強くなく、適度にキュッと引き締まった感じがします。

ネックは長めです。
こうして見ていると、『狙う雰囲気』が感じられます。
どういうことかといいますと、アイアンのように上から潰しながら高さを出していく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ただ単に『あがりやすさ』だけを求めるのであれば、ネックを短くして重心を低くするのがいいように思いますが、それだとどうしても不確定要素が増えてしまう感じで、狙いが定まらないようなときがあります。
ドライバーとスプーンは飛距離を出すのが目的のクラブで、それ以外のクラブは飛距離よりは『狙う』ためのクラブだと私は思っているので、これくらいの長さがあると、いいイメージを描きやすいです。
ネックに調整システムは搭載されていません。

ソールは平らに近いですが、真ん中付近が少し凹んでいます。
これにもきっと何らかの理由があるのだと思いますし、以前試打したことのある、ヤマハのクラブを思い出しました。

フェース面はとてもシンプルです。
最近はフェース面のデザインも多様化してきましたが、昔からプロモデルは『これ』といった感じがします。
いろいろな工夫が見られるものもありますが、最新モデルでこのようにしているということは、これがベストということになるのかもしれません。
まさに『シンプル・イズ・ベスト』です。
すごく綺麗なフェース面で、チープさは全く見られません。
『落ち着きのある』フェース面といったらいいでしょうか?
さすがはダンロップのクラブだな・・・。と思いながら見ていました。
フェース面を見るだけで、テンションが上下することがありますが、今日はずっと上がっています。
やはり美しいフェース面でボールを打つことができるということは、ゴルファーとして嬉しいことです。
シンプルで美しいというだけでなく、弾きが強そうな印象をもちました。

ノーマルシャローといったらいいでしょうか?
今はほとんどがこのような形状です。
ディープバックが無くなった代わりに、『超シャロー』のハイブリッドも見かけなくなりました。
もっとシャロー感を出そうとすると、ヘッドが巨大化してしまうので、デメリットのほうが大きくなるかもしれません。
直打ちすることの無いドライバーはヘッドが大きくなってもいいと思いますが、アイアンを筆頭に直打ちするクラブはどうしても地面の抵抗を受けてしまうので、ヘッドが大きくなり過ぎてしまうと、飛距離の面など不利に働いてしまうことも多いように思います。
第一に大きくなりすぎてしまうと、アバウトさが出すぎてしまって、『狙う』ということはしにくくなります。

顔はなかなかいい感じです。
全体が黒で引き締まって見えますし、硬派な感じがします。
少し『つかまえ感』のある顔です。
私の好みの中の『ど真ん中』ではないのですが、特に苦手意識などは芽生えません。

装着されているグリップは、私の大好きなツアーベルベットで、しかもバックライン無しでした。
今はバックライン有りのほうが多いと、試打していて感じるのですが、私は無いほうが好きなので、このグリップには親近感がもてます。
バックラインがあると打ちづらいということではないのですが、クラウンにあるクラウンマーク同様、『限定しすぎる』感じがして、あまり好感が持てないということです。

素振りをしてみた感じはまずまずです。
最初見たときよりも、かなり軽いですが、頼りない感じはしません。
何度か素振りを繰り返して、タイミングを整えることができました。

ボールを前にして構えてみても、まずまずでした。
今はこのような顔が多いように思います。
ヘッドはコンパクトなのですが、フェース面がよく見えて、オフセットも利いています。
いわゆる『お団子型』といったらいいでしょうか?
丸っこくてコンパクトな形状です。
見惚れるようなことはなかったのですが、構えづらさなどはありませんでした。
フェース面がよく見えるので、高くあがりそうに感じられる方も多いのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』は柔らかくて、いい感じです。
フェース面を見たときは、もっと硬くてゴツゴツした感じなのかと思っていたのですが、思いの外『球当たり』がソフトで、嫌な衝撃は伝わってきません。
こういった柔らかい打感があるから、こちらのイメージを伝えやすくなるような気がします。
弾き感はありますが、それほど強すぎないのがいいです。

『音』は好感が持てました。
『安定した音』といえば、やはりダンロップがどのメーカーよりも先にきます。
異音を発することなく、優しく耳に届いてきました。
心地よい音が、さらに精度を高めてくれるように感じられます。
『音の乱れは球筋の乱れ』といいますか、音でいろいろなことが分かりますが、そういったことを上手くカバーできているのがダンロップだと私は思います。
集中力を切らさずに打っていける『美音』です。

球はよくあがってくれるのですが、22度のハイブリッドということを考えると、標準的といっていいように思います。
ソールの滑りが良くて、直打ちでも易しいです。
球をうまく拾ってくれ、そこから咥えこんで一気に弾き飛ばす感じ・・・。といったらいいでしょうか?
勢いのある弾道なのですが、高さが安定しやすいのがすごくいいな・・・。と思いました。
下目でヒットしても、ゴロになるのではなく上手く拾ってくれ、高さがそれほど落ちませんでした。

『安定性』も、このコンパクトサイズでありながら、なかなか高い印象をもちました。
見た目とてもカッコいいクラブですが、気難しさのようなものはありませんでした。
ラインを出しやすく、そこから大きくブレることはありません。
外観では比較的シンプルですが、ヘッドの内部にもいろいろな工夫がされているのではないでしょうか?
スリクソンは『プロ・上級者モデル』というイメージが強いですが、最近はそれほどでもなく、親しみやすいものが増えていますし、このハイブリッドもそんなタイプだと思います。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
私はフッカーなので、フック系のほうが自然に感じられましたし、クラブの性能もつかまりがいいほうだと思いますが、左へ行きすぎることもなく、自然に球筋を描いていけました。
書道に例えると『右のはらい』を一気に速くやる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
迷うこと無く、一気に振り抜いたほうが、滲む暇をあたえず、綺麗でいい線を描けます。
書道は心の迷いがすぐに表れてしまうそうですが、ゴルフも同じで、心の乱れが球筋に表れます。
右にも曲げることができ、操りやすいといいますか、融通が利くタイプだな・・・。と思いました。

『飛距離性能』は高いです。
22度のハイブリッドで、ここまで飛ばせることができれば、FWの本数を減らしていけそうです。
弾きが良くて、強い弾道と適正な高さで飛ばしていけるハイブリッドです。
イメージしやすい、ちょうどいい高さで打っていけるので、グリーンを上から狙っていくイメージが出しやすいのも魅力的でした。
『静かなる飛距離性能』といったらいいでしょうか?
それほど飛距離性能が表に出るタイプではないと思うのですが、あらゆる面でバランスがとれているけど、飛距離もしっかり出せるよ・・・とアピールしてきているように感じられました。
特に『アイアン好き』の方に使っていただきたいハイブリッドです。
試打後の感想

スリクソンらしく、シブいデザインでブランドイメージを保ちつつ、しっかりと最新の技術が使われていて、バランス的にも素晴らしいと思いました。
最近は海外メーカーの存在感が大きくなっていますが、日本メーカーも負けていないところを見せてくれたような気がします。

冒頭でも書きましたが、とにかく私は今ずっと気持ちが高ぶりすぎていて、そして嬉しすぎて、フワフワしたような状態です。
最近、松山選手は海外メーカーのドライバーを使うことが多かったのですが、スリクソンのドライバーで優勝してくれたのが、日本人としてとても嬉しいです。

私は自宅では自室にこもり、録画してあるゴルフ中継を見ていることが多いのですが、今年のマスターズは過去最高の視聴回数になるような気がします。
今は耐久性の高いDVDやブルーレイがあって助かっています。
もし、昔のようなVHSテープだと、おそらく擦り切れてしまうくらい観てしまうでしょう。
こうして記事を書いている今はTVを消しているのですが、このブログを書き終えて、素振りが終わりお風呂に入った後、早速続きを観ようと思っています。

しばらくしたら全米オープンや全英オープンなどもありますし、松山選手は休む間もないかもしれませんが、体調に気をつけていただいて、次々と勝利を収めて欲しいです。
そして、松山選手以外の日本人選手の活躍にも期待しています。
私は今でも、まだ夢を見ているような感覚です。
松山選手、そしてキャディの早藤さん、おめでとう、そしてありがとう。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2021年03月12日
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ダンロップ スリクソン ZX4 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX4 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo スチールシャフト です。
ロフトは28.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は94g、トルクは1.7、キックポイントは中調子 です。

スリクソンの新しいアイアンです。
昨年、ZX5とZX7という素晴らしいアイアンに出会いましたが、このアイアンは姉妹モデルのようです。
派手さの無い、落ち着いたデザインでスリクソンらしいところに好感が持てます。
『アイアンの信用度』といったら、ちょっと大げさになってしまうかもしれませんが、メーカーによって、アイアンの質や精度の高さはバラバラですし、常に高いところを維持しているメーカーには『信用』があります。
その信用という点で、ダンロップは常に高いものを私は感じています。

やや大きめのサイズと独特な膨らみから、ひと目で中空ということが分かります。
これまで、このようなタイプは3番や4番が多かったように思うのですが、7番ということで、かなり思い切った設計になっているようです。
最近はポケキャビが少し減ってきていて、代わりに中空タイプが多くなってきたような気がします。
しかし、これは流行のようなもので、どちらがいいというものではなく、『順番』のように巡り巡ってくるものかもしれません。
中空アイアンというと、ダンロップよりもブリヂストンのほうが印象が強いのですが、今はメーカー毎の個性が希薄化しているように感じられます。
昔はメーカーによって、『優位性』がはっきりとしていて、このメーカーでないとダメだ・・・。といったところもありましたが、今は全くそんなことはなく、どのメーカーもすごくレベルアップしていて、底上げができているように思います。
もちろん細かなところを見れば、まだまだ差があったりするのですが、昔ほどの極端な差ではなく、大手有名メーカーだけでなく、地クラブメーカーのクラブも優れているものがたくさんあります。
トゥ側にウェイトのようなものが組み込まれているのが分かりました。
ここに配置するということは、重心距離を長くしているということになります。
クラブが高性能化したからでしょうか?
それともメーカーがユーザーを細かく分析して、最適な重量配分ができるようになったからでしょうか?
最近はあまり見ませんが、昔はアイアンに鉛を貼るのが常識のようになっていました。
ヒール側に鉛を貼る人もいれば、逆にトゥ側に貼る人もいましたし、中央部分に貼る人もいて様々でした。
トップラインやソール、ホーゼルに貼る人もいました。
ウェイトほどの重さはないので、一種の『おまじない』のようなところもありましたが、微調整するには適していたように思います。

バックフェースの中央付近が少し凹んでいます。
中空は、あの独特の『ぷっくり感』といいますか、プクッと膨らんでいるところが好きになれないのですが、このように絞り込まれていると、『中空感』が薄まるのでいいです。
中空であり、普通のキャビティアイアンのようでもあります。
普通のアイアンだと、一番厚みがあって欲しい部分ではありますが、中空なので関係ありません。

トップラインは少し厚みがありますが、これくらいであれば、構えても気にならなさそうです。
このトップラインひとつ見ても、すごく綺麗で丁寧に仕上げられているのが分かります。
さすがはダンロップです。
細かなところまで目が行き届いていて、雑な作りにはなっていません。
こういったところが『信用』につながってきます。

ソール幅はワイドです。
こういったところを見ると、やはり普通のアイアンというよりは、ユーティリティアイアンです。
このような大きめなアイアンでは『常識』のようになっていますが、トゥからヒールにかけて『テーパー』になっています。

この『二分割』されたかのような、ソール形状もスリクソンではよく見られます。
ここ数年見られるもので、それ以前では見られませんでした。
これによって、かなり抜けが良くなっているように思います。

ネックは少し短めです。
結構グースが利いているように見えます。
スリクソンのアイアンでは珍しいような気がしますが、それがこのクラブの特性なのではないでしょうか?
ヘッドを大きくしたり、重心を深くしたりすることと、グースは相関関係があるのかもしれません。
アイアンというと『浅重心』の代表的な存在ですが、このアイアンはその中でも少し深めに設定されているように見えました。

ミーリングは無く、シンプルで綺麗なフェース面です。
この綺麗なフェース面も、ダンロップらしさといえるような気がします。
老舗メーカーで、ここまでイメージが落ちないメーカーは珍しいです。
まさに『名門中の名門』といったところでしょうか?

素振りをしてみると、やや軽めで、もう少し重量が欲しかったのですが、DGやモーダスがラインアップされていないということなので、軽量タイプのアイアンということで開発されているんだな・・・。と思いました。
見た目はとてもカッコよく、ハードそうな印象ですが、軽量化に舵をきっているみたいです。
それだけ、今はクラブの『軽量化』が求められる時代なのかもしれません。
コロナの影響で、最近は『蜜』にならないスポーツということで、ゴルフ人気が若い人の間で高まっているのだそうです。
そうなってくると、クラブのスペックも昔に戻ってくるかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じです。
予想の範囲内に収まっていました。
グースがよく利いているので、『遅れて当たる』イメージがどうしても出てしまうのですが、グースタイプを使い慣れておられる方には、気にならないのではないでしょうか?
トップラインも少し厚めですが、イメージがボヤけるタイプでもなく、丸まりすぎていないので、左へ巻いてしまうマイナスイメージを軽減できました。
ヘッド自体にそれほど『大顔感』が無く、適度に引き締まって見えたので、大味な感じがしなかったのもいいです。
こうして構えてみて、やはり普通のアイアンというよりは、ユーティリティアイアンの7番バージョンなんだな・・・。と思いました。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じでした。
これまでスリクソンのアイアン型ユーティリティで味わった打感です。
中空独特の『ペチャッと』くるような打感ではなく、ソフトさもあります。
マッスルバックやハーフキャビティのように『くっつく』感じはなく、球離れが速いですが、ガツンとくることがないのがいいです。
私は中空アイアンの打感があまり好きではないのですが、一口に中空といってもいろいろな打感があるように感じています。
メーカーによって様々で、ダンロップの中空アイアンの打感は好感が持てます。

球もあがりやすくてタフな感じはしません。
少し横からはらう感じといいますか、ソールを少し滑らせるイメージを強くしたほうが、あがりやすいような印象を受けました。
グースタイプなので、少し打ち出しが低いのかな?と思いましたが、そんなことはなく、しっかりとあげてくれました。
しかし、どちらかといえば、軽量タイプではありますが、ヒッター向けといったほうがいいように思います。
どのHSでもあがりやすいように設計されているアイアンではありません。

安定性は高く、気難しい感じはありません。
見た目はハーフキャビティのようでありながら、実際に打つとフルキャビティのような寛容さがあるのが、中空アイアンの良いところです。
このアイアンもその中空の良さが、じゅうぶん感じられました。
普通のキャビティアイアンは『外』に工夫をしますが、中空は『中』に工夫して、同じパフォーマンスが得られるようにしてあります。
寛容さがあり、親しみやすいアイアンではありますが、『曲がりにくい』とか、『どのように打ってもボールが高くあがる』というタイプではありません。
ある程度、ユーザーのスキルが求められるところがあります。
易しいですが、オートマチックタイプのアイアンではありません。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
グースが利いていますが、つかまり過ぎることなく、左右へ曲げることもできました。
オートマチックタイプのアイアンではないですが、曲げようとすると、『易しさ』が顔を出してしまい、思っているような曲げ球を打つことが難しく感じました。
ただ、どちらかといえば球のつかまりがいいので、左へ行きやすいタイプのクラブだと思います。
右へは大きく曲げづらい印象をもちました。

『飛距離性能』は優れていますが、今はディスタンス系アイアンがたくさんあるので、それらの中では『普通』といったところでしょうか?
よく飛びますが、『爆発的な飛び』というのではなく、『2番手の飛び』を安定して、しかもできるだけ良い打感で運んでいけるタイプのアイアンです。
最近は『飛ばす』という感覚のアイアンが多いですが、私は昔から『運ぶ』という感覚がアイアンには欲しくて、このアイアンは『運ぶ』ということを感じられるところに好感をもちました。
試打後の感想

外見はシンプルで、とても落ち着いたデザインですが、見えないところに様々なハイテクが組み込まれているのが分かりました。
見た目は穏やかで、中身は『重厚』といったところでしょうか?

かなりのハイテクが搭載されているアイアンだと思いますが、それがフィーリングを邪魔しないのがいいです。
構え感はまずまずでしたが、打感は好感が持てました。

試打しながら、なぜスリクソンの中空は他のメーカーと違って打感がいいんだろう?と思っていました。
中空で好感が持てない打感はたくさんありますが、スリクソンは昔からいい感じです。

おそらく、なるべく打感を損なわないように、細心の注意がされているのだと思います。
アイアンは飛ばすクラブではなく、正確に『距離を刻む』クラブです。
『飛ばす』と『刻む』では大きな違いがあります。
飛ばすには飛ばしに適したフィーリングがあると思いますし、刻むにはそれにマッチしたフィーリングがあるように思います。

昨年試打したZX5とZX7と、このZX4で、『三兄弟』ということでいいのだと思います。
元々、スリクソンは『三兄弟』が基本です。
この三兄弟はどれもカッコ良くて、フィーリングもいいです。
そして『難しすぎない』というところも共通しています。
易しくてカッコいいという、『易カッコいい』アイアンといっていいのではないでしょうか?

とても易しくていいアイアンだと思ったのですが、7番にここまでの工夫は要らないので、今度機会があれば、同じモデルの3番か4番を試打してみたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年12月04日
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ダンロップ スリクソン ZX7 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX7 アイアン


シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 スチールシャフト です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は105g、トルクは1.7、キックポイントは中手元調子 です。

スリクソンの新しいアイアンです。
先日ZX5を試打しましたが、今回はZX7です。
スリクソンは三兄弟の時期もありましが、今は違うのでしょうか?
もしZX9があったとすれば、おそらくマッスルバックだったと思います。
スリクソンらしく質感がとても良くて、軟鉄の柔らかい感じが伝わってきます。
とてもカッコいいキャビティアイアンです。
もうキャビティのデザインも出尽くしちゃった感がありましたが、ダンロップが設計すると、このような美しいデザインになるのだと感心しました。
先日試打したZX7よりも、少し厚みがあるように見えます。

メカニカルなデザインとフィーリングの良さそうなアイアンです。
フェース高はそれほど無く、ややシャロータイプのアイアンです。
こういったところはZX7と同じように見えます。

トゥ側にウェイトが組み込まれているのが分かりました。
このようなタイプには珍しいような気もするのですが、重心を少しトゥ側にもっていって、長くしているのでしょうか?

ヒール側に凹みといいますか、絞り込まれているような形状になっています。
ヒール側を落として、重心の位置を変化させているのかもしれません。
最近はこのようなアイアンを見かけることが多くなりました。

彫りの深さは標準的です。
ハーフキャビティというほどでもなく、ノーマルタイプのキャビティといっていいように思います。
こうして見ても、結構重心が下(ソール側)に集まっているように見えます。
この形状を見て、以前試打したことのある、マスダゴルフのアイアンを思い出しました。

トップラインの厚みは標準的です。
薄いというよりは、ほんの少しだけ厚く見えました。

ソール幅も標準的ですが、今のアイアンでは少し狭い部類かもしれません。
ただ、このようなソール幅のアイアンも増えてきました。
こうして見ても丸みといいますか、立体的なソールであることが分かります。
ウェッジでは今も見られますが、最近のアイアンは昔のような平らなものが少なくなってきているように思います。

この『二分割』されたようなソール形状は、ダンロップアイアンの特徴といっていいかもしれません。
リーディングエッジもトレーリングエッジも、これだけ大きく削られているのだから、どう打ったって抜けが悪くはならないだろ・・・。というメーカーが主張しているようです。
このような形状は昔では考えられなかったと思いますが、今はそれだけ豊富なデータの蓄積による、技術開発が進んでいるのだと思います。
『使い込んでいって自分のものにしていく』というよりも、『最初からベストな状態』というのが、今のアイアンの共通するところではないでしょうか?
今のアイアンの耐久性が落ちているというわけではないのですが、昔ほどひとつのアイアンを長く使い続ける人が少なくなっているのだと思います。
この二分割のようなソール形状は好き嫌いがはっきりするかもしれません。
もっと平らに近い形状を好まれる方もいらっしゃるように思いますし、私の友人がそのタイプです。

ネックは少し短く見えましたが、今のアイアンの中では普通といえるかもしれません。
スリクソンのアイアンは少し細めなものが多かったように思いますが、このアイアンは少し太く見えます。
これも『ミリ単位』で設計し、今のニーズに合わせた結果なのでしょうか?

ホーゼルには『FORGED』の文字がありました。
フォージドアイアンはこれまでたくさん試打してきて、中には本当にフォージドなの?って思うアイアンもありました。
しかし、このアイアンはフォージドアイアンのいい雰囲気があって、さすがはダンロップだな・・・。という感じです。

フェース面にはとても綺麗なミーリングがありました。
スリクソンのアイアンなので予想はしていましたが、すごく綺麗です。
この綺麗なミーリングを見てもダンロップが、いかに細部にわたって丁寧なクラブ造りをしているかが分かります。
さすがはクリーブランドを傘下に収めたメーカーです。

SRIXONのロゴがカッコいいです。
ツアーベルベットで好感度も爆上がりです。
ツアーベルベットのソフトでしっとりしたフィーリングと、SRIXONが上手く融合したような、何ともいえない心地よさがありました。

素振りをしてみてもタイミングがとりやすいです。
重量的にはそれほど感じなくて、『やや軽』くらいですが、今はこれくらいの需要が大きいのかもしれません。
カーボンシャフトも素晴らしいものがたくさんありますが、私はやはりスチールのほうが好きで、同時にカーボンとスチールがあれば、私はいつもスチールを試打するようにしています。
飛ばすことにおいてはカーボンのほうが有利だと思いますが、『飛ばさない・飛ばす必要がない』クラブは、カーボンである必要はないと思っています。

素晴らしい構え感です。
スリクソンなので期待はしていましたが、予想していた以上の顔の良さです。
昨年のマッスルバックから、スリクソンアイアンの顔がすごく良くなったような気がします。
もちろん、それ以前もいい顔をしていたのですが、セミグースのイメージが強く、できればもう少しグースが弱いほうがいいな・・・。と何度も思っていました。
しかし、昨年からすごく男前になりました。
美しさと精悍さを増したストレート顔です。
独特な光沢感が、少しタイトリストのアイアンに似ています。
トップラインが真っ直ぐではなく、微妙に曲線を描いているので、包み込むイメージを出しやすい方も多いのではないでしょうか?
私はここが真っ直ぐなほうが逃がすイメージが出しやすくて好きなのですが、この形状でも全く問題ないですし、この微妙なカーブを好まれる方は多いような気がします。
整った形ではありますが、『小顔感』はありません。
フェース高が、やや低いせいか、少し面長に見えました。
試打を開始しました

打感はソフトで好感が持てました。
何ともいえない『まったり感』が心地よいです。
MBのようなソリッド感は無く、キャビティらしいフィーリングですが、キャビティの中では、かなり好感が持てます。

『球のあがりやすさ』という点では標準的で、特にあがりやすくなっているとか、タフだということはありません。
ただ、どちらかといえばヒッター向けのアイアンであることは変わりないので、幅広い層を意識して作られたアイアンではないと思います。
アイアンらしく、強くスピンの利いた球が打てるのが魅力的です。
最近のディスタンス系アイアンは確かに球もよくあがるようになって高さも出るのですが、スピンが弱いような気がすることもあります。
これで実際、グリーンに止められるのか疑問に感じることもありましたが、このアイアンのように一瞬グッと喰いついて、そこからスピンが掛かる感じだと、グリーンできちんと止まってくれるイメージが出せます。

カッコいいアイアンではありますが、気難しさのようなものは一切感じません。
ハーフキャビティほどのシビアさもないですし、普通のノーマルキャビティと同じような印象です。
『易しくてカッコいい』アイアンを目指して設計されているのではないでしょうか?

『飛距離性能』という点では、『やや飛び』くらいで、今のアイアンの中では特別秀でている感じはしませんが、飛びすぎは困るけど、少しは楽に飛ばしていけるアイアンが欲しいという方には、心強いのではないでしょうか?
『やや飛び』の中で縦の距離感を紡ぎ出していく・・・。といったらいいでしょうか?
そんなタイプのアイアンです。
飛びすぎを警戒することなく、しっかり振って距離感を出していけるところに好感を持ちました。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
クセがないので、左右へも同じように反応してくれました。
トゥ側にウェイトがあるので、少し右に滑りやすくなるのかな?と打つ前は思っていましたが、実際に打ってみると、そんなことはありませんでした。
しっかりとつかまえて、乗せて運べるアイアンです。
キャビティの大らかさがありながら、それほど反応が鈍くないアイアンだな・・・。と思いました。
試打後の感想

見た目がすごくカッコいいですし、打つ前から期待していましたが、その期待を裏切ることなく、とても楽しませてくれました。

カッコいいアイアンではありますが、気難しさのようなものは一切無く、ある程度オートマチックに打っていけるアイアンです。

普段はアイアンに任せて、気軽にターゲットまで運んでいきたいけど、いざというときには、こちらにイニシアチブを渡してくれるアイアンといったらいいでしょうか?
その微妙なさじ加減がさすがですし、アイアン好きの私は試打するのが楽しくてたまりません。

カッコいいアイアンを気軽に楽しんでもらいたい・・・。というメーカーの思いが詰まっているようなアイアンだな・・・。と思いました。
今のマッスルバックやハーフキャビティは研究が進んで、昔よりもかなり易しくなっていますが、それでもあの形状に苦手意識をもっておられる方は少なくないと思います。

キャビティアイアンしか使いたくないという方がほとんどかもしれませんが、このアイアンはそういった方にも是非試していただきたいです。
カッコ良さと易しさは、必ずしも反比例しないということを形で表しているアイアンといっても過言ではないように思います。

色々な工夫が見られますが、それがフィーリングを邪魔していないところもいいです。
フェース面のミーリングもそうですし、あらゆる角度で『丁寧さ』『綺麗さ』があり、さすが細かいところまで手を抜かないメーカーだな・・・。と思いました。
MBだと数量限定ということが多いですが、このアイアンはそうではないですし、試打する機会も多いので、これからもたくさん試打を楽しみたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年11月13日
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ダンロップ スリクソン ZX5 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX5 アイアン


シャフトは N.S.PRO 950GH D.S.T. スチールシャフト です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は95g、トルクは2.7、キックポイントは中調子 です。

スリクソンZXシリーズのニューアイアンです。
スリクソンらしく、とてもカッコいいデザインです。
見るからに軟鉄と判る質感ですが、軟鉄の質感にもいろいろとあって、あまり美しくなく、くすんで見えるものもあります。
このアイアンはとても綺麗で柔らかそうな印象を与えてくれました。

セミラージサイズといっていいでしょうか?
少し面長な感じがしますし、フェース高も低めで、シャローフェースといっていいように思います。
上から打ちたい私はもう少しフェース高があるほうが好きですが、横から拾って高く打ち上げたい・・・。という方には、親しみのもてるフェース高ではないでしょうか?
オートマ系の匂いがプンプンしてきます。

トゥにウェイトが組み込まれているのが判りました。
重心距離を長くする目的があるのでしょうか?
慣性モーメントを高める狙いがあるのかもしれません。
私はどちらかというと、短めの重心距離が好きなので、この工夫は要らないな・・・。と思いましたが、ダンロップのクラブなので、深い研究によって組み込まれたものだと思います。

彫りの深さは標準的で、普通のキャビティアイアンです。
しかし、バックフェースのデザインがとても洗練されていてカッコいいです。
センスのいいデザインだな・・・。と思いながら見ていました。
易しさを追求しながらも、決してカッコ良さを失っていないのがスリクソンらしいです。

トップラインは厚めです。
厚めではありますが、輪郭がはっきりしているので、構えたときもイメージがはっきり浮き出てきそうです。
こういった細かいところまで気を配っているのが、日本メーカーの良さといえます。
大雑把な感じは全くありません。

ソール幅は、やや広めですが、今のアイアンの中では標準的です。

ソール全体が丸みを帯びていて、『二分割』されています。
スリクソンというよりはダンロップらしい個性的なソール形状です。
これで抜けが良くないとは言わせない・・・。というメーカーの主張が聞こえてきそうです。

ネックの長さは標準的です。

フェース面には細かなミーリングのような『模様』がありました。
これにはどういう効果が期待できるのでしょうか?
これまでの経験から、このアイアンにもおそらくあるだろう・・・。と予想していました。
綺麗なフェース面です。

装着されているグリップはツアーベルベットで最高です。
アイアンやウェッジにはベストなグリップといえます。
このグリップが挿してあるだけで、私の中での好感度が『爆上がり』です。
SRIXONのロゴもカッコ良くて、ルンルン気分になってきました。
バックラインが無いのもいいです。
バックライン有りのほうが好きだという方は多いと思いますが、私は無いほうが好きなので、さらに親近感が増しました。
このグリップだけでも、今日買って帰れないかな・・・。と考えていました。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
トップラインの厚さと、少しのグースが目に付きましたが、かなりの美顔です。
程よい感じの光沢感があって、綺麗なフェース面だな・・・。と思いながら見ていました。
タイトリストアイアンの質感に似ています。
最初見たときは『面長感』があったのですが、こうして構えてみると、それほど強調されていません。
『フェース高の低さ(シャローフェース)』も、全くといっていいほど気になりません。
ネック周りがボテッとしていなくて、すっきりしているので、好感度がさらにあがりました。
ここがボテッとしていると、そのアイアンに興味をもてないこともあるのですが、このアイアンには興味がもてます。

素振りをしてみると、NSPROが挿してあるということもあり、軽量感があるのですが、何度か素振りをして、その軽さに慣れました。
今は優れたスチールシャフトがたくさんありますが、やはり今の人気といえばモーダスか、このNSPROではないでしょうか?
ヘッドは当たり前ですが、シャフトも昔から日本のメーカーは世界のトップを走り続けてきました。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
全体的な質感などから、打つ前はもうちょっと柔らかくて衝撃の少ない打感を予想していたのですが、違いました。
どちらかというと、バチーンとくる感じです。
バックフェースのデザインがカッコいい、ごく普通のノーマルキャビティだと思っていたのですが、違うようです。
スリクソンでは珍しい『弾き系』といった感じがします。
この打感もメーカーの計算なのでしょうか?
打つ前の予想(期待)からは外れていたのですが、大きな不満はありません。

球はよくあがりました。
かなり高~くあがって、頂点が高いです。
なんと言いますか、『ジェットコースター』のように、最初急角度であがっていって、その頂点から一気に落ちていく・・・。という感じです。
ループのような弾道だな・・・。と思いましたが、最近のディスタンス系アイアンでは、結構見られる弾道です。
構えたときのイメージと、実際の出球の高さが合っていません。
そのイメージの合わない部分に、今のハイテクがあるような気がしています。
『進化形アイアン』です。
すごくあがりやすくて親しみやすいので、カッコいいアイアンでありながら、そのハードルはかなり下げられているように感じました。
タフなアイアンではありません。

『安定性』は高く、普通のノーマルキャビティのような寛容さがあります。
トゥ側に重さを置くようにして、インパクト時の『当たり負け』を防止しているのでしょうか?
ミスヒットでもヘッドがブレにくい感じがします。
スイートエリアは広めで、シビアさは全く感じません。
カッコいい、オートマ系アイアンです。

『飛距離性能』は高いです。
どちらかというと、バチンと弾く感じで、ボールにスピード感がありますし、高めの弾道でしっかりとキャリーで運んでいけるアイアンです。
私の感覚では、明らかに2番手は違う感じです。
その高い飛距離性能が易しく高確率で得られるのだから、人気が高いのも頷けるような気がします。
飛び系アイアンというと、ステンレスやチタンフェースなどのイメージが強いですが、軟鉄でも飛ばせるということを再確認させてもらいました。
かなり易しく飛ばせるので、『尖った飛び』ではなく、『丸い性格の飛び』です。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
寛容さがあってオートマ系のアイアンではあるのですが、左右にも曲げることができました。
大きすぎないことや、いい感じの整った顔であることも大きいのだと思います。
いい顔をしていますが、どちらかというと『逃がし系』ではなく、『つかまえ系』に感じられました。
球が右に逃げていくことはありませんでした。
試打後の感想

最初見たときは、スリクソンのカッコいいノーマルキャビティだな・・・。と思っていたのですが、試打してみると、ところどころにハイテクが隠されているような気がしました。
カッコ良さを残しながら、易しさ・親しみやすさにも、かなり気を配って開発されたアイアンなのではないでしょうか?
『イージー&クール』なアイアンといっていいと思います。

カッコいいのはもちろんですが、そこに『親しみやすさ』と『飛距離』を加えたのが、さすがダンロップだな・・・。と思いました。
ゼクシオは好きだけど、スリクソンは敬遠してきた・・・。という方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方に、是非このアイアンを試していただきたいです。

飛び系アイアンではありますが、飛距離だけでいえば、もっと飛ぶアイアンはたくさんあります。
あがりやすさや安定性でも同様です。
しかし、このアイアンには『バランスの良さ』があります。
飛距離もあがりやすさも安定性もバランス良く、上手く連携がとれているように感じました。
そこもメーカーの狙いではないでしょうか?

マスターズが開幕し、ファーストラウンドをTV観戦しました。
オーガスタナショナルゴルフクラブは普段回るのはそれほど難しくないけど、パトロンがたくさんいると、途端に難易度があがると聞いたことがあります。
今年はコロナの影響でパトロンがいないので、全ての選手にとってチャンスではないでしょうか?
あの名物の『ガラスのグリーン』も、初日はそれほど速くはなく、ボールがよく止まっていました。
松山英樹選手やタイガー・ウッズ選手がいい位置につけているので、とても楽しみです。
松山選手がグリージャケットをタイガー・ウッズ選手から、かけられる姿をぜひ見たいです。
今の時期のオーガスタも綺麗ですが、やはり春先の新緑のほうが綺麗だと思いました。
松山選手はアマチュア時代からオーガスタで好成績をあげていますし、他の契約プロも活躍していて、オーガスタとスリクソンは相性がいいように感じています。
この記事を書き終えたら、TVの前に直行です。

メーカーのもつ技術やアイデアを出し惜しみしないといいますか、スリクソンがアイアンを作れば、こうなるんだな・・・。と、まだまだアイアンの可能性を感じさせてもらいました。
打感は少し物足りないところがありましたが、その打感を少し犠牲にしてでも、違うところに重きを置いているように感じました。

スリクソンのオートマ系、カッコいいアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年11月10日
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ダンロップ スリクソン ZX フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX フェアウェイウッド


シャフトは Diamana ZX50 カーボンシャフト です。
ロフトは15度、クラブ長さは43インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は47.5g、トルクは6.6、キックポイントは中調子、クラブ総重量は312g です。

とてもカッコいい、スリクソンの新しいフェアウェイウッドです。
先日ドライバーを試打したのですが、今日はフェアウェイウッドです。
どちらもとてもカッコいいデザインで好感が持てます。
こうして見ているだけで、いい目の保養ができ、さすがスリクソンです。
同じシリーズということもあり、統一感があります。

ほぼ全身に黒が施されていて、所々赤が目立っています。
ゴチャゴチャしたところが無く、すっきりしているのがいいです。
コーヒーに例えると雑味が無く、ピュアな香りが楽しめるブラックコーヒーといったところでしょうか?
こうして見る限り、ウェイトなどは配置されていないようです。
ヘッド内部にあるのかもしれませんが、外見からは分かりません。

硬派なデザインでスリクソンらしいですが、形状的にはシャロー感が強く、厚みはありません。
今はほとんどが、このような形です。
ディープにはディープの良さもあると思うのですが、今は敬遠される時代なのかもしれません。

ネックの長さは標準的です。
スリクソンらしい長さがあります。
ネックに調整システムは搭載されていません。
先日試打したドライバーにはあったのですが、同じシリーズでありながら、FWには採用されていないようです。
ヘッド体積の小さいFWには不要ということなのでしょうか?

REBOUND FRAMEという文字がありました。
これはドライバーにも見られましたが、どこがリバウンドするのでしょうか?
よく分かりませんが、メーカーの深い研究が組み込まれていそうです。

シャロー感が結構強いです。
昔はディープのイメージが強かったスリクソンですが、時代の流れによって刻々と変化しているようです。
シャローではあっても、全体の形が崩れていないところが、さすがスリクソンです。
フェース高はそれほど無く、ヘッド全体は標準からややシャローに近い感じがします。

シンプルなフェース面です。
最近はこのようにヒッティングポイントに溝の無いものが多くなりました。
これは強度を確保する為でしょうか?
これまでの経験から、おそらくIP(イオンプレーティング)加工されているんだろう・・・。と思いました。
同様のクラブをたくさん見てきました。

顔はまずまずです。
ドライバー同様、丸顔というよりは三角顔に近いです。
スリクソンらしくない顔だとは思いますが、この顔にも大きな理由があるのではないでしょうか?
いいところはしっかり継承しながらも枠にとらわれず、自由な発想で研究・開発しているように感じます。

クラウンがカーボンコンポジットされているのも分かりました。
今の流れに乗っているようです。
これまでのようにフルチタンにはこだわっていないのではないでしょうか?
重心が低ければ低いほどいいというものではないですし、『適切な高さ』があると思うのですが、スリクソンがこうしているということは、これが最適な高さなのかもしれません。

装着されているグリップはツアーベルベットで最高のフィーリングです。
とてもシンプルなグリップで柔らかいだけでなく、しっとりとした感じがたまりません。
SRIXONのロゴもカッコいいです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
最近はドライバーに限らず、FWもかなり『アンダースペック化』しているように思いますが、このクラブはそれほどではありません。
シャフトは少し軟らかい印象をもちましたが、適度に重量もあって、何度か素振りをしてタイミングを合わせることができました。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
三角顔ではありますが、他のメーカーのクラブのように強調されてはいません。
直進性を高める為に、この顔にしたのかな・・・?と思いましたが、真偽のほどは定かではありません。
シャロータイプのヘッドではあっても、それが無駄に投影面積を大きくしていなくて、コンパクト感もあります。
いわゆる『集中させてくれる顔』で、ボールとの大きさのバランスもいいです。
あがりやすさは普通で、ほぼストレートのイメージが浮かんできたので、そのまま打つことにしました。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
ソフトでありながらボヤけたところはなく、ボールの質感もはっきり伝わってきます。
心地よい感触が『じんわり』と少し残る感じです。

『音』もはっきりしていて、心地よい音です。
甲高くはないですし、大きすぎないので周りを気にせず、しっかりと振っていくことができます。
ダンロップのクラブはフィーリングに関して、とても信頼度が高いメーカーなので、この打感と音は最初から期待していました。
グッドフィーリングのクラブで打つのはとても楽しいです。

球はあがりやすくて、タフな印象は全くありませんでした。
このクラブはスプーンですが、直打ちでも充分すぎるほどあげてくれました。
ソールを滑らせて、ボール手前から拾っていく感じで高さも充分です。
とてもカッコいいデザインですし、スリクソンなのでハードな印象をもたれる方は多いかもしれませんが、ハードなタイプではないですし、親しみやすい性能になっているので、多くの方に試していただきたいです。
ヒッター限定のFWではありません。
スプーンでこれだけ高くあがるのだから、クリークではどうなるのだろう?と思うくらい、高~くあがりました。
スプーンは『狙うクラブ』ではなく『飛ばすクラブ』だと思っているのですが、これだけ高くあがると、縦の距離感を合わせて、グリーンを上から攻めたくなります。

『安定性』も高く、曲がる感じがしません。
やはり三角顔に秘密があるのでしょうか?
ヘッド内部にも、色々な工夫がされているのだと思います。
スイートエリアも広めで、シビアさは全く感じません。
スリクソンの中での『イージー系』といっていいのではないでしょうか?

弾きが良く打ち出しが高いので、安定した飛距離が期待できます。
球は高くあがりますが、弱い弾道ではなく、力強く飛んでくれました。
最高到達地点から、急激に落下せずに少し間がある感じが頼もしいです。
ターボエンジンを積んでいるような、パワフルな弾道です。

『操作性』は、まずまずです。
適度に小振りで扱いやすそうに感じたのですが、思っていた以上に直進性が高く、あまり打ち分ける感じがしませんでした。
左右に曲げることはできましたが、大きく曲がる感じはしません。
適度に小振りだからなのか、球のつかまりが良く、右にフケる球も出にくいところがいいです。
試打後の感想

最近のスリクソンは『カッコ良くて易しい』という印象があるのですが、このフェアウェイウッドもまさにそんな感じです。
一番強く感じたのは、安定した方向性と飛距離です。
いい感じでまとめやすいので、すぐにでもコースで使ってみたいと思いました。

『見せない工夫』といったらいいでしょうか?
このクラブが易しくて高いポテンシャルを発揮してくれるのですが、ヘッド自体はとてもシンプルで美しいです。
実際は見えないところ(ヘッド内部)に色々な技術が注ぎ込まれていて、それを見せないようにしているのではないでしょうか?

フェアウェイウッドでもドライバーのように調整機能が付いていないと嫌だ・・・。という方。
ウェイトを移動させるクラブしか使いたくない・・・。という方。
この小振りなところに不安がある・・・。という方には、合いづらいところがあるかもしれません。
すごく寛容なクラブだと思いますが、いわゆる『易しさ』だけに特化していないので、もっとお助け機能が欲しいという方もいらっしゃるかもしれません。

逆にクラブには余計な機能を望まず、基本性能の高さを重視し、プレイヤーの技量とのバランスを重視したいという方には、とても魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?
スリクソンという人気ブランドということもありますし、今のニーズに合っているので、高い人気を得るのではないでしょうか?
スリクソンはプロや上級者だけのブランドではありません。
『イージー&ハイパフォーマンス』クラブです。
全体的なバランスの良さも、このクラブの魅力です。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年10月05日
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ダンロップ スリクソン ZX7 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX7 ドライバー


シャフトは MITSUBISHI CHEMICAL Diamana ZX60 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、トルクは5.4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は309g です。

2年に一度出会うことのできる、スリクソンのニュードライバーです。
西暦で毎年偶数年はスリクソンで、奇数年はゼクシオなので、スリクソンファンの私はずっと待ち続けていました。
スリクソンはカッコいいというだけでなく、毎回性能や品質が高いレベルで安定しているところが魅力的です。
ブランドに対する信頼度でも、私の中で常にトップクラスにあります。
ゼクシオも素晴らしいブランドですが、私はスリクソンのほうが親近感がもてます。
最近はスリクソンのドライバーを購入していないのですが、過去にZR-30というドライバーを愛用していましたし、それ以外ではP-420 というドライバーの印象が強烈に残っていて、今でも忘れることができません。
ZR-30には色々な場面で助けられましたし、P-420を試打していて、すごく胸がときめいたのを思い出します。

ラージサイズでシャロー感もありますが、ただ平べったいタイプではなく、『ソールの肉付きがいい』といいますか、こんもり盛り上がっているのが分かります。
本当はディープタイプを作りたかったけど、敬遠されるおそれもあるし、今はシャローが主流なので、このような『ハイブリッド的』な形状になったのかな?と思いました。
ソールが黒くなって精悍さを増していますが、この『第一印象の顔』は、まずまずだな・・・。と思いました。
見とれることはなかったですし、『カッコ良さ』という点では普通です(これはあくまでもスリクソンの中でという意味です)。
今回も新しい技術が注ぎ込まれていると思いますが、外見はゴチャゴチャしたところがないところに好感が持てます。
見えないところにオシャレや工夫をするのが『粋』というものです。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、ウェイトがひとつずつ配置されています。
このウェイトはスリクソンらしい形状です。
数字が刻印されていないので、重さは判らないのですが、交換するタイプではないのかもしれません。
昔に比べ、今はあまり見かけなくなりましたが、ちょっとした調整であれば、鉛を貼ることが今でも有効です。

ネックの長さは適度にあり、バランスがとれているのがスリクソンらしいです。
ラージ&シャローでショートネックなものが多いですが、それだと上手くバランスがとれていないように見えることもありますし、不恰好に見えるものもありました。
重心の高さには、必ず『適正』があると思いますし、低くすればいいというものではないと思います。
また、人によって『適した高さ』があるのかもしれません。

ネックには調整システムが搭載されています。
これは前のモデルにも見られました。

試打するのは、このSTD LOFTです。
おそらく、『スタンダードロフト』という意味だと思いますが、この調整機能を使えば、ロフトを立てたり寝かしたりすることができるのでしょうか?

フェース面のデザインが変わっていました。
これはスリクソンでは初めてだと思います。
これまではノーマルなタイプが多かったのですが、このようなデザインにしたのは大きな理由があるのは間違いありません。
どのような効果が期待できるのでしょうか?

トゥ寄りには『REBOUND FRAME』という文字がありました。
リバウンド フレームということでいいと思いますが、これは跳ね返るフレームということなのでしょうか?
フェース面の『トランポリン効果』を思い出しました。
フェースの反発係数はSLEルールによって厳しく制限されていますが、このドライバーはいわゆる『高反発モデル』なのかな?と思いました。
ルール適合モデルも需要が高いですし、競技に出ない方は高反発モデルへの需要も高いので、その需要に応えた形になっているのかなと思ったので『HI C.O.R』の文字を探しましたが、どこにも見られませんでした。
あとで店員さんに確認すると、『ルール適合モデル』だということでした。
今は多くのメーカーが、ルールギリギリまで反発係数を高めていますが、ロット数の多い大手メーカーはどうしても、少し余裕をもたせた設計になっていることが多いです。
もしひとつでも違反モデルが出てしまうと、回収問題に発展するからです。
いわゆる『ゴルフクラブのリコール』です。
これまでもいくつかのメーカーが反発係数が上限を超えていたということで、回収騒ぎになりました。
このドライバーはひとつひとつの製品を厳密に計測して、絶対にそのようなことが起きないことを確認して、流通させているのでしょうか?
ダンロップは大手有名メーカーですが、雑な設計や製造・仕上げはしていないので、このような細かいところまでしっかりとケアされているのだと思います。

シャローバックタイプではありますが、ヘッド全体でみれば、結構厚みがあって立体的でもあります。
特にクラウンが『こんもり』盛り上がっているように見えます。
今でもフェース高の低いドライバーはありますが、逆に高いタイプも増えてきました。
シャローバック&ディープフェースタイプのドライバーが多くなりました。
ディープフェースのメリットは、フェース全体がボールを包み込むように吸収し、そこから一気に放出することができ、反発力が上がるということと、フェース面を『縦に使える』ということです。
シャローバックで重心が大きく後ろにある(深重心)タイプだと、どうしてもインパクトでフェースが上を向きやすくなるので、難しいところもありますが、ヘッドが全体的にコンパクトで厚みがあり、重心が深すぎないと縦に使えるというメリットがあります。

こちらにも『REBOUND FRAME』の文字がありました。
これはダンロップ独自の技術なのだと思います。
キャロウェイは『AIフェース』、テーラーメイドは『ツイストフェース』が有名ですが、スリクソンはそれらに対応するように、新たな技術で立ち向かっているのではないでしょうか?
一時期、ニュードライバーが登場しても、ソールに工夫がたくさんされていながら、フェース面に工夫が見られないことが多かったのですが、最近では多くのメーカーがフェース面の研究・開発に力を入れているようです。
ゴルフクラブの中で、フェース面は『唯一のボールとの接点』なので、深い研究が必要なのは明らかです。

顔は、なかなかいい感じです。
ヘッドは大きく見えましたが、『扁平感』をあまり感じず、むしろ少し立体的な印象をもちました。
丸顔というよりは、どちらかというと『三角顔』に近いですが、昔のドライバーのような異型ではありません。
このような形のほうが、『真っ直ぐ』をイメージしやすいという方も多いのではないでしょうか?
スリクソンらしく、バルジが綺麗です。
昔からスリクソン(ダンロップ)のバルジの美しさには定評があります。
それは今の『チタン時代』だけでなく、その前の『メタル時代』もそうでしたし、もっと前の『パーシモン時代』も綺麗でした。
これはいい伝統です。
今は真っ直ぐに近いものも多いですし、そのほうが好きだという方も多いと思いますが、私は昔からこのように微妙に丸みを帯びているものに何故か安心感があります。
それはパーシモンの頃から慣れ親しんだ形状で助かった記憶も多くあり、直線ではなく『持ち球の曲線』をイメージしやすいからなのかもしれません。
真っ直ぐなほうがボールが真っ直ぐ飛ぶんじゃないか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、必ずしもそうとは限りません。
昔からバルジのおかげで、球筋をコントロールしやすいというところがありました。

クラウンがカーボンコンポジットなのが分かりました。
これは前のモデルと同じです。
ゼクシオを含め、ダンロップはカーボンコンポジットが流行ったときも『フルチタン』で勝負していましたが、これを採用するということはそれなりの大きな意味があるのだと思います。
作り手として、一番簡単で効率的なのは『クラウンを無くすこと』ですが、そうすると売れなくなってしまうので、比重を軽くする為に比重が軽くて加工しやすいカーボンが使われているのではないでしょうか?

装着されているグリップはシンプルなタイプです。
ある程度ソフトさもあって、無難なグリップです。
ネックに調整システムが搭載されているからでしょうか?
バックラインはありませんでした。
バックライン有りを好まれる方には不満が残るかもしれませんが、私は無いほうが好きなので親近感が湧きます。

素振りをしてみると、最初に思っていたよりもシャフトが軟らかく、重量感も感じなかったので少し意外でした。
もっとしっかりしたスペックを予想していました。
このディアマナは特注モデルなのでしょうか?
それとも、これが『純正』なのでしょうか?
昔『青マナ』を使っていたことがあり(ZR-30に挿していました)、結構しっかりとした印象が残っているのですが、このディアマナは全くタイプが違います。
昔からディアマナはしっかりしているイメージが強く、未だにそれが抜けきらないのですが、考えてみればディアマナでも色々なタイプがあって当然です。
カッコ良さと親しみやすさの両立を図っているのかもしれません。
ダンロップといえば、やはりMIYAZAKIシャフトを思い出しますが、このドライバーにも用意されているのでしょうか?
ヘッドが大事なのはもちろんですが、今はシャフトの重要性が改めて認識されているので、どのシャフトを挿すかによって、ヘッドのもつポテンシャルをどれくらい発揮できるかが決まってきます。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じです。
見とれるようなことは無かったのですが、普通にリラックスして構えることができました。
ヘッドが大きく見えたからなのか、『マニュアルタイプ』というよりは、『オートマチックタイプ』の印象を強くもちました。
あまり曲げるイメージが出ません。
少しつかまりが良さそうな顔をしていますが、フッカーの私でもプレッシャーを感じるほどではないですし、わざわざ右に向き直すようなこともなく、いつも通り自然に構えました。
フェースアングルを見ると、つかまりやすそうですが、フェースアングルを少しボヤけてヘッド全体で見ると、フェードのイメージも出しやすい構え感です。
ヒール側よりもトゥ側にボリューム感を持たせているからだと思います。
ヘッド(クラウン)が黒であっても、クラブによっては『賑やか』に見えるものもあれば、逆に『静寂さ』を感じさせるものもあります。
このドライバーは後者のほうで、静かに落ち着いて構えることができました。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
スリクソンらしく、フィーリングにこだわっているのがよく分かります。
ボヤけた打感ではなく、しっかりとしているのですが、適度にソフトで心地よい感触です。
一瞬乗っかる感じがあって、インパクトエリアを『ゾーン』でイメージしやすいのもいいです。
フェース面に『REBOUND FRAME』と記されていたので、トランポリン効果をはっきりと感じやすいのかな?と思っていましたが、それほどではありません。
一瞬乗って、そこからグッと弾き飛ばすような感じです。
これまで『高反発ブーム』のときは堅いフィーリングのものが多かったですし、今でも時々出会いますが、このドライバーは適度な柔らかさがあるので、好感が持てます。

『音』もいい感じです。
ダンロップは昔から音にはすごくこだわっているメーカーだと私は思っていて、音に関して、一番信頼を寄せているメーカーといってもいいです。
なので、音に関しても安心していたのですが、その通りの耳に優しい音です。
こもった感じはなく、はっきりとした金属音なのですが、高すぎず大きすぎず、ちょうどいい範囲で収まっています。
これなら叩いてもインパクトが緩むことはありません。

『球のあがりやすさ』は、まずまずですが、打つ前のイメージよりは高くあがりました。
もっと低いライナー系を予想していたのですが、それよりは高く、キャリーもしっかり出せました。
これはヘッドが『程よい高さ』を演出しているようにも思いますし、装着されているシャフトも、この高さに大きく関係しているようです。
装着されているシャフトは中調子ということですが、結構先が動きますし、先中調子のような印象をもちました。
見た目よりはタフなドライバーではないと思いますが、ヒッター向けなのは明らかです。
ディープ・シャローの違いはありますが、こうして見ていると、ZR-30を少し思い出しました。

『安定性』は高く、大らかさを感じました。
カッコいいドライバーですし、いわゆる『アスリートモデル』といえるのだと思いますが、気難しさは全く感じませんでした。
むしろオートマチックな印象をもちました。
スイートエリアも広めで、左右だけでなく高さも安定していました。
少し打点がブレたときは打感で分かるのですが、それが球筋に反映されません。
ほぼ真っ直ぐ飛んでいきました。
構えたときにも感じていたのですが、どちらかというと、つかまりがいいタイプです。
少々コスり気味でヒットしても、右にフケることなく、真っ直ぐ飛ばしてくれるドライバーです。

『飛距離性能』も優れていました。
前のモデルも優れていたので、正直それほど驚くようなことは無かったのですが、いいパフォーマンスを発揮してくれました。
『REBOUND FRAME』の効果をはっきりと感じ取ることができなかったのですが、初速も出ていますし弾道がパワフルです。
ハードなタイプで『尖った飛び』ではなく、少しハードルを下げて『親しみやすい飛び』になったような気がします。
『ちょいムズ』ではなく、『ちょい易』といったところでしょうか?
このディアマナもいいですが、できればもっと『押せる』といいますか、叩けるシャフトのほうが、ヘッドのもつ高いポテンシャルを発揮しやすいのではないかと思いました。
球は高くあがってくれキャリーもしっかりでてくれたのですが、少しスピンが多いようで、もう少し抑えてライナー系が打てると、もっと前に行くのは間違いありません。
スピード感のある弾道ですが、少し『軽い』感じがしました。
しかし、こういったことは今に始まったことでは無いですし、シャフトの好みも人それぞれなので、このディアマナが一番バランスがとれている『最大値』といえるのかもしれません。
飛距離性能は優れていますが、一時期のドライバーのように『低スピン性能』がすごく秀でているという印象はありませんでした。
叩けばスピンが増える感じで、昔はそうならないよう『ハイティ』でアッパーに振り抜いていく・・・。ということをやっていましたが、今はクラブが仕事をしてくれるので、プレイヤーは複雑なことをしなくて、クラブに任せて一定のスイングをすれば良くなりました。
いい意味で、技術が要らなくなりました。

『操作性』という点では、オートマチック性を感じ、あまり細工をするタイプではないと思ったのですが、一応トライしてみて少しではありますが、左右にも曲げることができました。
顔の印象以上に球のつかまりがいいので、私はフック系のほうが易しく感じましたが、極端に巻き込むということはありませんでした。
こういったところは、今のドライバーの長所といっていいように思います。
最近は球のつかまりがいいドライバーが多いですが、昔のように『チーピン』を気にしなくて良くなりました。
少々カット目に打っても、それほど大きく右に抜けることが無いので、フェードヒッターの方にはすごく易しいと感じやすいのではないでしょうか?
もちろんドローヒッターの方も、しっかりとつかまった、ほぼ真っ直ぐのドローで飛んでいくので、この『つかまりの良さ』で距離を出していけるドライバーです。
試打後の感想

よく研究されているドライバーだな・・・。と思いました。
飛びの点でも優れていますし、あらゆる面でバランスがとれています。
フェースの弾きはいいですが、これまでのモデルよりも大幅にアップしている感じはしなかったですし、やはり『ルール適合モデル』だな・・・。と思いました。

一番強く印象に残ったのは『易しさ』です。
スイートエリアも広めで、ほぼ『オートマ系』といっていいドライバーです。
最新モデルですしカッコいいですが、見た目以上に易しくなっていて、ハードルを下げているな・・・。というのが全体的な印象です。

今のドライバーの多くが、『極端な低スピン』というよりも、『弾きの良さ』と『適度なつかまりの良さ』で飛ばすモデルが多くなっているように思いますが、まさにこのドライバーもそんなタイプです。
これが今の飛びの『トレンド』なのだと思います。
フェースの弾きもいいですし、弾道がパワフルで頼もしいですが、できればもっと『堪えてくれる』弾道であって欲しいと思いました。
色々なドライバーを試打していると、弾きがいいとか、よくあがるドライバーはたくさんありますが、最高到達地点からの『落ち』が早くて距離をロスしているドライバーは今もたくさんあります。
球の伸びが不十分で『重さ』が足りない弾道です。
落ち際が緩やかなドライバーはとても頼もしいですし、そういう弾道を見ると目を細めて見てしまいます。
『空気の抵抗を受けず、空中を滑りながら飛んでいく感じ』といったらいいでしょうか?
落下角度が緩やかなドライバーが私は好きですが、そのようなドライバーはごくわずかです。
このドライバーのもつポテンシャルはとても高いですが、そのようなタイプではないと感じました。
しかしシャフトを変えれば、また違った弾道になるのは間違いありません。
打感や音は叩いても全く問題なかったのですが、少しスピンが増えたように感じたのが不満でした。

叩かず何球か打ち続けて、方向性だけでなく高さも安定していて、易しいドライバーだな・・・。と思いました。
『最大の飛び』というよりも、『平均値をあげる飛び』といったらいいでしょうか?
アベレージディスタンスを伸ばしていけるドライバーだという印象をもちました。
もちろんゴルファーであれば、誰もが自身の『最大の飛び』を求めていきたくなるものですが、このドライバーはそういった飛びではなく、『実戦向け』にコースで使える飛びを求めて開発されているのではないか?と思いました。
『ドラコンプロの飛び』ではなく、『ツアープロの飛び』といったらいいかもしれません。
バランスがとれていますし、難しすぎないので、多くの支持を集めるのではないでしょうか?
このドライバーはルール適合モデルだということですが、もし『高反発モデル』があれば、是非試してみたいです。

今回試打したのはZX7というモデルですが、姉妹モデルもラインアップされていると思うので、是非そちらも試してみたいです。
スリクソンといえば『三兄弟』のイメージが強いですが、今回のモデルもそうなっているのでしょうか?
いろいろな想像を働かせながら、楽しい時間を過ごすことができました。
予定の球数と時間を少しオーバーしてしまいましたが、また何度でも試打を楽しみたいと思いますし、先ほども書きましたが、装着されているシャフト(ディアマナ)が、必ずしもベストマッチとは思えなかったので、色々なシャフトで試してみたいです。
このドライバーのおかげで、気分良く練習場を後にすることができました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年09月18日
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ダンロップ スリクソン ZX ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX ユーティリティ


シャフトは N.S.PRO 950GH D.S.T. です。
ロフトは23度、クラブ長さは38.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は96g、トルクは2.7、キックポイントは中調子 です。

スリクソンの新しいアイアン型ユーティリティです。
今年はスリクソンの年なので、NEWモデルに出会えるのを心待ちにしていました。
早速出会うことができたので、胸の高鳴りが抑えられません。
初めて出会うメーカーもいいですが、好きなメーカーのNEWモデルを目にするのもゴルファーとしての大きな喜びのひとつです。

前のモデルよりもシンプルでカッコ良くなりました。
前のモデルも良かったのですが、さらに精悍さが増しています。
この厚みから、『中空』であることが一目瞭然なのですが、マッスルバックアイアン・あるいはハーフキャビティに近いイメージで開発が進められたのでしょうか?
ヘッドの大きさは標準的です。
見比べていないのではっきりしたことは言えないですが、おそらく前のモデルと大きさは変わらないと思います。
ただ『厚み感』が少し減って、すっきりしたような印象を受けます。

トップラインは、やや厚めですが、これはアイアン型ユーティリティでは普通です。
私はもっと薄いほうが好きなのですが、多くのメーカーがこうしているということは、そうせざるを得ない理由があるのではないでしょうか?

ワイドソールではありますが、アイアン型ユーティリティでは標準的です。
シンプルなソールです。

ソールには番手を表す『4』と、ロフトを表す『23』が刻印されています。
これは過去のモデルにもありました。
このクラブはあくまでもユーティリティなので、このようにロフトが表示されていると思うのですが、アイアンだと表示されなくなります。
今の『スタンディングロフト』アイアンも番手は刻印されていても、ロフトは刻印されていないので、いずれ、このクラブのように、どの番手のアイアンにもロフトが表示されてもいいのではないか?と私は思います。
『リアル』を知っておいたほうが『ロフトピッチ』の意識を持つことができるようになり、コースマネージメントが楽になるのではないでしょうか?

ソールの中央付近には『異材』のようなものが見られます。
これはウェイトなのでしょうか?

ソール形状は平らではなく、緩やかに丸みを帯びています。
リーディングエッジは少しだけ削られているような形状です。
こうして見ても、少しグースが利いているのが分かりました。

ネックは、やや短めですが、アイアン型ユーティリティとしては標準的ですし、今の普通のアイアンでも、これくらいの長さの物はたくさんあります。
今はボールの低スピン化が進んでいるので、重心を低くするほうが理にかなっているのかもしれません。

フェース面には綺麗なミーリングが規則正しく刻まれていました。
こういった丁寧で美しいところがダンロップらしいです。
他の部分でもそうですが、このフェース面を見てもダンロップのように丁寧に仕上げられていて美しいクラブもあれば、すごく雑でチープに見えてしまうメーカーのクラブもあります。
こういったところに『温度差』のようなものを感じ、丁寧なクラブは『程よい温かさ』のようなものを感じますが、雑でチープなクラブは冷たい印象を受けます。
血の通っていない冷徹な感じ・・・。といったらいいでしょうか?
もちろんゴルフクラブなので血が通っているわけではなく、あくまでも『印象』に過ぎないのですが、色々なクラブを試打していると、クラブ各々に『温度』のようなものを感じることがあります。
ミーリングには色々なタイプがありますが、このクラブはスコアラインと平行に刻まれています。
『刻む』というよりは、CADで最初から設計されていた・・・。といったほうが近いかもしれません。
全てが同じ幅ではなく、スコアラインとスコアラインのアイアンに一カ所ずつ幅が広くなっていて、それが規則性をもって続いています。
このミーリングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?

装着されているグリップは、ツアーベルベットでした。
大好きなグリップなので、つい「分かっているなぁ・・・。このグリップが最高だよ。」とつぶやいていました。
アイアンやウェッジには欠かせないグリップです。
もちろん、これ以外にも素晴らしいグリップはたくさんあるのですが、私はこのグリップが挿してあると、そのクラブに対しての好感度がアップします。
ソフトなフィーリングのグリップはたくさんありますが、この『しっとり感』を出せるグリップは多くありません。

素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
アイアンと同じように振っていけました。
昔のアイアン型ユーティリティは『中途半端』なものが多く、それは顔であったり、振り感であったり、はっきりしないところがあまり好きではなかったのですが、このアイアンは『アイアンの味』を残してくれているので、アイアン好きな私は魅力を感じます。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
トップラインの厚みが結構目立ったのですが、構えづらいとか違和感があるというほどでもなく、普通に構えられました。
私は薄いほうがイメージが出しやすいのですが、これは『易しさ』という武器を手に入れる為に仕方ないことなのかもしれない・・・。と自分自身を納得させました。
引き込まれるような構え感ではなかったのですが、方向性への不安もないですし、自然に構えられました。
セミグースタイプですが、これもよくあります。
ロフトが立つことによる、つかまりにくさを補うには仕方ないことかもしれません。
それ以外は特に気になるところはありません。
大きさもいい感じですし、完全にアイアンのイメージで構えることができました。
ヒールがプクッと膨れている感じのアイアンが今は多いですが、このクラブは膨れていなくてシュッとしているのがいいです。
アイアン型ユーティリティでは珍しく、『ボールの大きさ』を際立たせてくれているところも気に入りました。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
厚み感はあまり無いですが、ユーティリティアイアンや中空アイアンによくある、あの独特の『ペチャッ』とした感じがなく、クールでソフトな打感です。
ボールに対して『当たり負け感』がないのがいいです。
一口にアイアン型ユーティリティといっても、各メーカー色々な特徴がありますが、スリクソンはかなりアイアンに近づけていて、好感が持てます。
このようなクラブに仕上げるには、メーカーとして、かなりの苦労があったんじゃないか?と思いますが、老舗メーカーのダンロップなので、そんなことは杞憂なのかもしれません。
アイアン型にしては、弾き感もあります。
『球乗り感』ではなく、『球離れの速さ』を感じました。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といった感じで、予想していた通りでした。
ウッド系のクラブよりも、アイアン系が好きなヒッター向けユーティリティなのは明らかで、ある程度ユーザーを限定しているかもしれません。
あくまでも『4番アイアン』をあがりやすく、そして飛距離を出すためのクラブという認識をもったほうがいいような気もします。
ロフトは23度ということなので、FWやハイブリッド型ユーティリティのほうが易しいという方も多いのではないでしょうか?
軽量スチールが挿してありますが、ある程度『振っていける』方のほうが、このクラブを使うメリットを感じやすいかもしれません。

『安定性』も普通といった感じで、特別ミスに強いとか、曲がりにくいという感じはありませんでした。
ただ、気難しいタイプでもなく、ラインも出しやすくて、そこからブレることなく綺麗な線を描いてくれました。
構えやすかったというのも、大きな要因のような気がします。
不自然に感じるほどの直進性が無いので、これくらいがちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
昔のアイアン型ユーティリティは、その大きさや『分厚さ』の割には、スイートエリアの狭いものが多かったのですが、このクラブにはそういったものは感じません。
見た目はシュッとしていてシンプルでカッコいいですが、昔のクラブと比べても、『大らかさ』は勝っているような気がします。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じです。
23度のアイアン型ユーティリティの中では、結構飛ぶほうかもしれません。
フェースの弾きが良くて、弾道が力強いです。
高~くあがっていくのではなく、中弾道で飛んでいくので効率がいいです。
このように弾きのいいアイアンは、体の前で『サバく』感じがちょうどいいかもしれないな・・・。と打ちながら思いました。

『操作性』は、好感が持てました。
フェースの弾き感があるので、『乗せて運ぶ』イメージで打つよりも、弾く分だけ『勝負を早くする』といいますか、『早め早め』のコントロールがいいように感じました。
ある程度の寛容さも持ち合わせていると思いますが、これだけロフトが立って、重心が深くないので、曲げることのほうが自然です。
ドライバーはもちろん、今のクラブの多くが『深重心』ですが、それは球を上げやすくしてくれ、結果的に曲がりを抑えてくれていますが、『フェースコントロール』ということで考えると、重心が浅いといいますか、前にある方が有利だと、これまでの経験上感じています。
車で例えると、今は『FR』よりも『FF』のほうが多くなりましたが、クラブでいうと『FR』あるいは『RR』が多いといえるかもしれません。
私は昔、冬になると週末にはよくスキーに行っていたのですが、FR車で行くと4輪全てにチェーンを掛けないといけなかったのですが、FF車だと、前輪だけで済んだので楽でした(もちろん本当は4輪全てに掛けるべきですが)。
ゴルフから話が離れてしまい、申し訳ありません。
ついつい、色々なことがゴルフと結びついてしまいます。
私の頭の中はゴルフでいっぱいです。
このクラブはユーティリティというカテゴリーの中に入っていても、アイアンと同じように構えることができたので、いつもの7番アイアンを試打するときのように左右へ曲げてみたのですが、どちらにも上手く反応してくれました。
試打後の感想

第一印象から、すごくカッコいいな・・・。と見とれていて、さすがスリクソンだと思いました。
スリクソンは高性能であることは当然ですが、カッコいいということも求められます。
『カッコいい』『美しい』ということも、立派な性能の一部です。
このクラブにはそれがありました。

料理と同じように、ゴルフクラブもまずは目で楽しみたいと私はいつも思っているのですが、今日は打つ前からじゅうぶん楽しめました。
質感が良く、チープさは全くありません。
どの角度から見ても綺麗で、いい目の保養ができました。

アイアン型ユーティリティといっても、アイアンのように構えられないクラブがこれまでたくさんありました。
かといってウッド型ともいえず、中途半端な感じがして、馴染めない物も多くありました。
その中途半端がユーティリティには許されていたのかもしれませんが、私はあまり好きになれず、アイアン型ユーティリティが欲しいと思っていても、購買意欲を刺激するものは殆どありませんでした。
初めて購買意欲を刺激してきたのが、タイトリスト712U です。

しばらくは『タイトリスト一強』が私の中で続いたのですが、それを突き破ったのがスリクソンです。
スリクソンも素晴らしいアイアン型ユーティリティを発表してきて、目尻が下がったことを覚えています。
そんな素晴らしいスリクソンアイアン型ユーティリティの中でも、このアイアンが一番カッコ良くて、気に入りました。
上がりやすさでは程よい感じでタフな印象はありませんでしたし、安定性でもシビアで気難しいとは思いませんでした。

見た目がいいので、打てば打つほど好きになります。
このクラブは『アイアン型ユーティリティ』ということですが、私はあくまでも『4番アイアン』あるいは『4番アイアンのイージー版』として使っていきたいので、もう少し重量を足して打ってみたいと思いました。
このユーティリティをバッグの中に入れたいと思いましたが、他の番手とのバランスもあるので、このままで使うことはありません。
おそらく、このクラブにはいろいろなシャフトが最初からラインアップされているのではないでしょうか?

必ずしも『最新=最高』ではないと、これまで何度も書いてきましたが、このクラブはすごく魅力を感じました。
前のモデルよりも、断然こちらのほうがいいです。
もちろん前のモデルも良かったのですが、それはスリクソンのクラブというレベルの高さでの比較になってしまいます。
野球に例えると、そのチームの7番バッターが、他のチームにいけば『クリーンアップ』を任されるような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
それくらい、スリクソン(ダンロップ)のクラブはレベルが高いです。
なんと言いますか『気の緩みの無いメーカー』といいますか、世界的トップメーカーとしての地位を確立していながら、その地位に驕ることなく、常に問題提起して前進しているような印象を受けます。
戦い続けるメーカーといったらいいでしょうか?
色々なメーカーのクラブを試打していると、過去には
こんなのはクラブじゃない、あってはならない・・・。と思ったことがいくつかあります。
それくらい、何の工夫もなく、チープで他のメーカーの後追いをしているだけでした。
しかし、スリクソン(ダンロップ)では、そういったことを感じたことがありません。
だから、毎回NEWモデルに出会えるのが楽しみでなりません。
パーシモンの頃から馴染みのあるメーカーということもありますが、これだけ長い間イメージが低下せずに好感度を保ち続けているメーカーは珍しいような気がします。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年12月25日
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ダンロップ ゼクシオ エックス フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ エックス フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは Miyazaki AX-1 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は47g、トルクは5.0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は312g です。

ダンロップゼクシオエックスのフェアウェイウッドです。
先日、ドライバーを試打しましたが、今日はFWを試打する機会に恵まれました。

かなりシャロー感のあるヘッドです。
見慣れた形状ですし、今の主流といえる薄さなのですが、先日試打したドライバーが少ししっかりした印象があったので、ちょっとだけ意外でした。
しかし、このクラブがクリークだからそうなのであって、スプーンになると、また違うのかもしれません。
スプーンと比べるとクリークは『直打ち』することが多いので、球があがりやすくなるよう、このような薄さになっているのかもしれません。

このウェイトはもうお馴染みです。
ドライバ-にもありましたし、他のモデルでもよく見かけます。
違うメーカーのウッド系クラブでも多く見られるので、ここのポジションがベストということになるのでしょうか?
ちょっと前までは、複数のウェイトが配置されたクラブが多く見られましたが(今もあります)、最近は少しずつシンプルになってきたような気がします。
ウェイトを付けすぎても思ったような効果が得られないとか、ヘッドの設計自由度が低くなってしまう・・・。といったデメリットも生じてしまうのではないでしょうか?

ネックは、やや短めですが、今はこれくらいがスタンダードといっていいと思います。
ゼクシオらしく、すっきりしているのがいいです。
様々なハイテクが搭載されていながら、あえてそうは見せないような工夫がされているように見えます。
まさに『能鷹(能ある鷹は爪を隠す)』といったところでしょうか?

トゥ側には『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』の文字があり、お馴染みです。
前のモデルよりも、大きな性能アップが実現できているのでしょうか?

フェース面はダンロップらしく、丁寧で綺麗です。
この独特なミーリングも見慣れてきました。

こうして見ても、かなりシャローであることが分かります。
ティアップよりも直打ちを想定して作られているのかもしれません。
クリークはロフトが寝ている分、もうちょっとディープであってもいいのかな?と思うのですが、今はシャローのほうが受け入れられやすいのかもしれないですし、昔と違って、今はパワフルなシャローもたくさんあります。

顔は適度にコンパクト感があって、好感が持てました。
少しフェースが左を向いているように見えたのですが、経験も積んでいますし、これくらいであれば普通に打てそうです。

このオリジナルグリップもカッコいいです。
カラフルさではなく、この『モノクロ感』が男っぽさを演出してくれます。
ゼクシオはベテランゴルファーだけのブランドではない・・・。といっているようです。

素振りをしてみると、フレックスはSではありますが、軟らかめでよく動く感じです。
軽量感があるので、いつもよりも少し短く(指一本分)持ってコンパクトに振りました。
まずは『タイミングを重視』して試打することにしました。

ボールを前にして構えてみると、やはり『つかまえ顔』に見えましたが、そこにフォーカスしないで、ややボヤけた感じで構えてみました。
左に巻いちゃうようなイメージも浮かんだのですが、打てないというほどではありませんでした。
シャロー感がありますが、コンパクトにまとまっているのでイメージがボヤけにくいところがいいです。
まずは『アバウト』な感じで打ってみることにしました。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
程良い手応えがありながら、堅くなく心地良い抵抗感もありました。
インパクトをはっきりと把握できる打感です。

『音』も好感が持てました。
ゼクシオらしく、やや機械的な音で高めですが、大きすぎず高すぎず、いい感じです。
インパクトが緩むこともなく、気持ちよく振り抜いていけました。

球もしっかりあがってイージーです。
ティアップせずに直打ちで試してみたのですが、よくあげてくれました。
クリークということもあると思うのですが、タフさは全く感じられません。
しかし、どちらかというと『ややヒッタータイプ』の方に合いやすいような気がしました。

『安定性』は、かなり高いです。
最初からほぼ真っ直ぐに飛んでいって、そこからブレることなく、突き進んでいきました。
この安定性の高さは、さすがゼクシオです。
大振りせずに、ややコンパクトに振っていく感じがちょうどいいです。
球のつかまりがいいクラブなので、ヒッタータイプのスライサーの方にも易しいクラブといえるのではないでしょうか?
昔のクラブは打ち出しが良くても、途中から大きく曲がってしまうクラブが多くて、それが当たり前だと思っていたのですが、最近のクラブは全く違います。
途中からも曲がりにくいので、最初の打ち出しだけ間違わなければ、大きなミスにはつながりにくくなっています。
このFWは、かなり寛容なクラブです。

『飛距離性能』も高く、高いパフォーマンスを発揮してくれました。
イージー系の中では、トップクラスといっていいほどの飛びです。
弾道は高いのですが、弱々しい感じではなく、しっかりとつかまった強い弾道です。
シャローで軽量タイプであっても、今は強い弾道が打てるFWが多くなりました。
それだけ、メーカーの深い研究や努力が実を結んだといえるのではないでしょうか?
これくらいよく飛んでくれるのであれば、パー5のセカンドでも積極的に使っていきたくなります。
直打ちでも、これだけ高くあがってくれるのであれば不安はないですし、しっかりと狙っていけそうです。
ラインを出していくのであれば、低い弾道をイメージしたくなりますが、『狙う』とか『落とす』『上から攻める』『止める』ときには高い弾道のイメージが欲しくなります。
このクリークは、その高い弾道が高い確率で打てるので、コースでも役立ってくれそうです。

『操作性』という点では、それほど秀でている感じはしませんでした。
高い直進性が勝ってしまい、大きく曲げるのは難しく感じました。
右を向いてつかまえにいったり、大きく左に向かってカットで打ってみたりしたのですが、どちらも最初の打ち出しから大きく外れることなく、そのままほぼ真っ直ぐ飛んでいきました。
インテンショナルなショットは打ちづらいですが、これも今のクラブの特徴といえるように思います。
球のつかまりがいいので、あえていうならフック系のほうが易しいです。
試打後の感想

ゼクシオはこれまでも名器がたくさんありますが、このXシリーズは、かなり研究されていて、『殻』を破ったような感じがします。
これまでのゼクシオユーザーの方の中には、ひょっとしたらややハードで使いづらい・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
『振れる』『叩ける』設計になっているようです。


シャロータイプですし、それほど大きいヘッドではないので、工夫をするにもかなり限定されたところがあるように思いますが、それだけ高い技術が注ぎ込まれているのだと思います。

シンプルなヘッドは昔から飛ぶクラブが多いという認識をもっているのですが、今日このクラブを試打してみて、改めてそう思いました。
パッと見には、たくさんのウェイトが付いていたり、調整機能が搭載されているのほうが飛びそうな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうとはいえません。
たくさんのクラブを試打してきて、そう断言できます。
色々な工夫が、却ってクラブの邪魔をしているように感じられるものもたくさん出会ってきました。
調整機能が搭載されていても、肝心の基本性能が疎かになっているクラブもありました。
このFWにはそういったところが無く、さすがゼクシオだな・・・。と思いました。

ゼクシオとスリクソンの『架け橋』的な役目といいますか、これまでのゼクシオファンの方はもちろん、スリクソンユーザーの方にも使えるように、Xシリーズはなっているのではないでしょうか?
今日はクリークでしたが、また機会があればスプーンも試してみたいですし、もしあればバフィも試してみたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆(軽量タイプとして)
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年12月16日
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ダンロップ ゼクシオ エックス ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ エックス ドライバー です。

シャフトは Miyazaki AX-1 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は47g、トルクは4.9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は299g です。

ゼクシオの新しいドライバーです。
先日、イレブンを試打しましたが、今日は違うドライバーです。
姉妹モデルのようです。
スリクソンは『三兄弟』のイメージが未だに強いですが、ゼクシオは二兄弟のようです。
とはいっても、ゴールドタイプもあるので、それらは兄弟というよりも『従兄弟』あるいは『親戚』といったほうが近いかもしれません。

ラージサイズでシャロー系なのは変わりませんが、デザインがイレブンとは全く違います。
黒っぽい色なので、ハードそうでシブいデザインです。
クラウンはともかく、ゼクシオ(ソール部分)に黒のイメージは無かったので、斬新な感じがします。
多くのゼクシオファンからも、黒が好きというリクエストがあったのかもしれません。
ソールに黒を採用してシブさが増したのは、テーラーメイドが先駆けのような気がします。
黒は『重さ』を連想させる色ですが、同時に『力強さ』を連想させる色でもあります。
白いヘッドは今も根強い人気があるので、白いヘッドを作って欲しいというゼクシオファンの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
テーラーメイドが火付け役となって、白いヘッドが流行りましたが、ゼクシオはそれに合わせなかったので、これからも登場しないかもしれません。
しかし、その要望が高まれば、いつか『オーダーメイド』という形で実現するような気もします。

ソールのバックフェース付近にウェイトがひとつだけ配置されています。
この位置に配置されているということは、それだけ重心も深くなっているのではないでしょうか?
数字が刻印されていなかったので、重さは判りませんでした。
交換するタイプではないような気がします。

トゥ側には『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』という文字があり、これまで試打してきたドライバーなどにも見られます。
デザインは変わっていても、基本的なコンセプトは同じようです。
まさに『兄弟』といっていいのではないでしょうか?

ネックは短めです。
見慣れたショートネックです。
当然ながら、調整機能は搭載されていないですし、ウェイトも移動できません。
このままのスペックがベストですよ・・・。と、メーカーが言っているようです。
多機能ではあっても、ゴチャゴチャしていないというところが、『ゼクシオらしさ』といえるのではないでしょうか?

ソールには溝があります。
ヒール側部分だけです。
これもイレブンドライバーと同じです。

溝は浅く、やはりイレブンと同じです。
ヘッド自体はほぼ同じでありながら、内部に違う工夫をそれぞれしていて、見分けやすくする為に色使いを変えてきているのかもしれません。

シャロータイプではありますが、今はもっと強いシャローもたくさんあります。
なので、セミシャローといっていいかもしれません。
イレブンと同じく『ゼクシオシャロー』だと私は思いました。

すごくいい顔をしていました。
ゼクシオは、昔からクラウンは黒のイメージが強いですが、最近はブルー系も多くなってきています。
このドライバーは黒っぽい色ですが、真っ黒というよりは『ダークメタリックシルバー』」といったほうがいいかもしれません。

フェース面のデザインも特徴がありますが、これは以前試打したモデルにも見られました。
中央部分にあるミーリングのようなものの効果をはっきりと体感できていないのですが、ゼクシオに採用されているということは、クラブテストにおいても、それだけの効果が実証されているのからではないでしょうか?
フェース面のデザインも、メーカーによって色々と工夫が見られるようになってきました。
チープに見えるドライバーは今でもありますが、さすがはゼクシオです。
チープさは全くありません。
むしろ、高級な感じがします。
チープだと『所有感』を満たせませんが、このように美しくて高級感があると所有感を満たせますし、コースや練習場へ持って行くのが楽しくなります。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
以前試打したアイアンと同じデザインです。
『イレブン』と『X』でグリップのデザインも変えているようです。

素振りをしてみると、全体的な重量感はまずまずなのですが、シャフトが速く動くタイプで、見た目のイメージと違っていました。
何回か素振りを繰り返し、この軟らかさに慣れていくことにしました。
重心距離が長いラージサイズのシャローヘッドには、これくらい動くタイプのほうが相性がいいのかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
これまでゼクシオドライバーは全て試打してきたと思うのですが、かなり好感が持てる構えやすさです。
先日試打したイレブンよりは、こちらのほうが構えやすいです。
少しつかまえ顔に見えますが、気になるほどではありません。
ラージでシャロータイプである以上、『ターンの速度』が遅くなるので、これくらいが『スクエア』といえるのかもしれません。
『つかまえ感』がありますが、それをヘッド全体の雰囲気が、いい感じでかき消してくれているように感じられました。
ロフトが10.5度ということもあり、フェース面がよく見えます。
『ハイドロー』のイメージしか浮かびませんでした。
フェード系のイメージは全く浮かびませんでしたが、まずはこのまま打ってみることにしました。
試打を開始しました

『打感』はすごくいいです。
適度にしっかりとしていて、手応えがあります。
硬くなく、程良い球の質感を感じることができました。
ボヤけたところがないので、ダイレクトに伝わる感じがいいです。

『音』も小気味良くて、心地いい金属音です。
この爽快な音は、『ゼクシオ音』といっていいのではないでしょうか?
この絶妙な高さに、メーカーはこだわっているような気がします。
昔からダンロップのクラブは音が良いので、私はニューモデルであっても安心して打つことができます。
こわごわ打つことがありません。
他の部分でもそうですが、特に『音』という点において、全幅の信頼を寄せています。
やや高めではありますが、耳がキンキンすることなく、しっかりと振り抜いていくことができました。
『異音』を発するようになると、それはもうダンロップのクラブとはいえないのではないでしょうか?

ロフトが10.5度ということもあり、球はとてもよくあがりました。
やや高めの弾道ではありますが、『頼りない高さ』ではなく、頼もしいパワフルさがありました。
タフなタイプではないので、イージー系のドライバーであることは間違いないですが、これまでのゼクシオファンの方はもちろん、アスリートゴルファーの中で、これまでゼクシオを敬遠してきた・・・。という方にも、充分対応できるクラブに仕上がっていると思います。

球のつかまりが良く、安定性は高いのですが、少し振りにいくと、つかまり過ぎる感じがしました。
しかし、それは私がフッカーだからかもしれません。
少し抑え気味に打っていったほうが方向性は出しやすいですが、これはヘッドだけでなく、シャフトも関係していると思います。
もっと粘りが利いてしっかりしたシャフトならば、つかまりを抑えやすくなるように感じました。
試打している間、ヘッドというよりはシャフトに気を遣っていました。
スライサーの方にも、とても親しみやすくて易しいドライバーといえるのではないでしょうか?

飛距離性能も優れています。
ラージサイズのシャロー系によく見られる頼りなさはありません。
先ほども書きましたが、弾道は高めでも、しっかりと前に突き進んでいきます。
球が自然とつかまり(私にはややつかまり過ぎ)ので、『コスり球』が出にくいのもいいです。
つかまりのいいハイドローを量産できるドライバーです。
スライサーの方には、スライスにならずにフェードで抑えられることになりやすいのではないでしょうか?

『操作性』という点では、それほど秀でている感じはしません。
つかまりがいいので、明らかに左へ打つほうが易しいです。
カット目に打って右に曲げようとしましたが、大きく曲がる感じはなく、小さい曲がり幅で収まってしまいました。
右に曲げるのが難しいドライバーです。
しかし、先ほども書きましたが、シャフトを替えればもっと違う球筋を描いていけるのは間違いありません。
試打後の感想

これまで、色々なドライバーを試打してきて、いくらシャフトを替えても、球筋は替えられないだろう・・・。と思った強烈なドライバーにいくつか出会いました。
それはかなりフックフェースがきついタイプのドライバーです。
しかし、このドライバーはつかまえ顔ですが、そこまで融通が利かないタイプではありません。
色々と自分に合うようにマッチさせるというところを残しておいてくれる感じがします。

ゼクシオの中では重量があるほうですし、ヒッタータイプの要望に応えた形になっています。
私の場合は叩きにいくと、フックの度合いが強くなってしまいましたが、ヒッタータイプの方でフェードボールが持ち球の方だと、かなりストレートに近い球が打ちやすいのではないでしょうか?

装着されているシャフト、MIYAZAKIシャフトも、色々なバリエーションがあるようです。
私はスリクソンで初めて出会ったので、結構しっかりしているイメージをもっていたのですが、今回のシャフトAX-1は、かなりソフトなスペックに仕上がっています。
このままでいいという方も多いと思いますし、私のようにもっと粘ってくれ耐えてくれるシャフトのほうが方向性があがりやすいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このAX-1が、おそらく純正シャフトだと思うのですが、カスタムも用意されているのでしょうか?

今日試打したのは10.5度のモデルでしたが、9.5度もあるということで、すごく良さそうな感じがします。
ゼクシオは2年に一度ニューモデルを試打しているのですが、久しぶりに親近感がもて、コースでも試してみたいと思えるドライバーに出会いました。

ハードなドライバーではないですが、ノーマルモデル(イレブン)ではちょっと物足りないという方には、このエックスのほうが合いやすいのではないでしょうか?
以前あった、『ゼクシオフォージド』の後継モデルといっていいのかもしれません。
親しみやすいけど硬派なところもある、魅力的なドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆(軽量タイプとして)
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年12月10日
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ダンロップゼクシオ イレブン ハイブリッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップゼクシオ イレブン ハイブリッド のH4番 です。

シャフトは MP1100 です。
ロフトは20度、クラブ長さは40.25インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は45g、トルクは4.2、キックポイントは中調子 です。

ゼクシオ11のハイブリッドです。
ゼクシオらしく、おとなしめのデザインでありながら、見た目のインパクトは充分あります。
上質さと親しみやすさを醸し出すデザインです。
ニューモデルでありながら、一目でゼクシオと分かるデザインといっていいでしょうか?
オシャレです。

ソール形状が平らに近いタイプです。
ハイブリッドのソール形状にも、かなり丸みが強調されているものと、このクラブのように平らに近いものがあります。
実際に『真っ平ら』ということはなく、適度に丸みを帯びているのですが、どちらかといえば平らに近い印象を受けます。
丸みが強調されていると、『下駄履きソール』のように『接地面積の少なさ』で滑りを良くする印象がありますし、このクラブのように平らに近い形だと、ソール全体で滑らせて抜けを良くする印象があります。
どちらがいいかは一概には言えません。

ソールにはブルーのウェイトがひとつだけ配置されています。
こうして見ても、交換式でないのが分かります。
数字も刻印されていないので、重さは分かりません。

トゥ側には『EXPERIENCE THE DIFFERENCE』という文字がありました。
これは以前試打したドライバーと同じです。
同じコンセプトで開発されたのは間違いありません。

ネックの長さは適度にあります。
ショートネックタイプは今もありますが、少しずつ、このような長さのものも多くなってきたような気がします。
こういったところも、トレンドがあるのでしょうか?

顔はまずまずです。
ブルーがとても印象的です。
無難な感じの顔ですが、結構『つかまえ顔』に見えました。
私はスクエア感が欲しいので、ちょっとマイナスでした。

セミシャロー形状といっていいでしょうか?
今はもっとシャローなタイプもありますが、このクラブはそれほど極端ではありません。

これまでのゼクシオハイブリッドと、フェース面のデザインが変わっています。
フェースの中央部分にミーリングのようなものがあります。
これにはどういった効果が期待できるのでしょうか?

装着されているグリップは、先日試打したアイアンと同じです。
ソフトで、好感が持てます。

素振りをしてみると、かなりの軽量感がありましたが、想定内でしたし、特に気になるところはありませんでした。
いつもよりもコンパクトに、タイミングを重視して振っていきました。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
ブルーの美しいクラウンが目を引きますが、フェースが被っているように見えたのが、ちょっと気になりました。
しかしそれは、左へのミスをたくさんしている私だから気になるのであって、つかまる感じが欲しいという方には、ちょうどいいのではないでしょうか?
昔はもっと極端なものが多かったのですが、最近はこういったところが控えめになったような気がします。
左へは少し注意しなければいけないな・・・。と思いましたが、苦手意識が芽生えて固まってしまう・・・。というほどではありませんでした。
少し右を向いて、右から回していくイメージで打っていくことにしました。
フェース面がよく見えるので、球が高くあがりそうです。
ロフトが寝ている(20度)からなのかもしれませんが、少し『出っ歯』タイプで、球を拾いやすそうです。
以前も書きましたが、私はウッド系のクラブ(重心の深いクラブ)は、『低い弾道』をイメージしたくなります。
打ち出しを低くライナー系のイメージが欲しいです。
なので、このクラブよりも、もっと『出っ歯具合』が控えめなほうが好きなのですが、そのようなタイプは今は見られなくなりました。
そういえば、最近はオフセットの強いハイブリッドを見なくなりました。
しかし、完全に無くなったわけではないですし、これから先、また復活するような気がします。
試打を開始しました

まず感じたのが、この『音の良さ』です。
すごく心地いい金属音です。
やや高めで耳にキュンという感じで入ってくるのですが、とてもいいです。
上質な造りに合う、上質な音です。
高めではっきりした音なのですが、嫌な音ではありません。
むしろ、気持ちよくスイングさせてくれる音といったほうがいいかもしれません。
一球目から、いい音だな・・・。さすがダンロップだな・・・。と思いました。

『打感』も好感が持てました。
ソフトなのですが、かなり弾き感が強いです。
ボールが瞬時に弾き飛んでいく感じです。
くっつき感を味わうことはできませんが、これは今のクラブのほとんどに感じられます。
かなりフェース面が仕事をしているな・・・。と思いました。

球はとてもあがりやすくてイージーです。
一球目はいい感じで打てて、二球目は少しダフり気味に打ってしまったのですが、それでもすごくいい感じでボールをあげてくれました。
ヘッドをきっちりといれなくてはいけないタイプではなく、『ダフってもいい』タイプなので、いい意味でかなりアバウトに打っていけます。
このクラブは私には軽すぎるところもあるので、少し不安定になるところもあるのですが、それをこのクラブがいい感じでフォローしてくれました。

『安定性』も高く、イージーです。
球がしっかりとつかまってくれますし、右にフケる感じはしません。
最初は真っ直ぐいっていたけど、途中から曲がり始める・・・。といったクラブが昔はあったのですが、最近のクラブには見られなくなりました。
つまり、最初の打ち出し方向さえしっかりしていれば、あとは問題ないという球筋です。
このクラブのスイートエリアはワイドで、フェース面にあるミーリングの面積よりも確実に広いと感じました。
ゼクシオらしく、シビアさは全く感じません。

『飛距離性能』という点でも、軽量タイプのハイブリッドの中では、かなり秀でています。
フェースの弾きが良くて、かなり弾道が速いです。
いわゆる『高速タイプ』です。
ゴルフボールには昔から、『初速制限』があって、それを超えてしまうと『ルール不適合』ということで、競技に使えなくなりました。
それは一般的に流通してから、メーカーが慌てて回収するということが昔は結構ありました。
そんな『初速制限』ということを思い出すほど、この弾道の速さを感じていました。
私は『速さ』もそうですが、『重い』弾道を好みます。
この弾道は、やや軽めな感じがしないでもないですが、この軽さがあるからいい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
鳥に例えると、ツバメのように時々『地を這うような低いところを飛ぶ』のではなく、トンビが風に乗って急浮上するような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
この速くて高い弾道を見ていたら、そんなことを思い出していました。

『操作性』という点では、それほど高いとは思いませんでしたが、左右に曲げることはできました。
シャフトがよく動くので、なかなかタイミングをとるのが難しかったので、あまり細工をしないほうがいいと思いましたし、ヘッド自体もそれほど敏感に反応する感じはしませんでした。
大らかさでつかまりのいい球を打つのが自然で、一番合っているように感じました。
試打後の感想

一番強く印象に残ったのは『音の良さ』です。
最初から、すごく魅力を感じました。
『音』でショットの良し悪しも決まってしまうので、とても大切が要素ですが、このクラブはそれを見事にクリアしていました。
球が真っ直ぐ飛んでナイスショットをしても、変な音がすれば、「何だ、今の音は・・・?」と仲間から言われてしまった・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろん、ボールが真っ直ぐ飛べば音なんてどうでもいいよ・・・。という方もいらっしゃると思いますが、音で方向性や高さなども把握しやすくなりますし、気持ちの入り方も違ってきます。
同じ球を打つなら、やはり気持ちよく打ちたいです。
それを今日は最初から最後まで、このクラブのおかげでできました。

打感も良くて、フィーリングにこだわるダンロップらしいクラブです。
ゼクシオのブランドイメージを、そのまま引き継いでいます。
外観も良くて、オシャレなデザインもゼクシオらしいです。

ヘッドのポテンシャルの高さを強く感じたので、シャフトを選べば、スインガータイプの方から、ヒッタータイプの方まで、幅広い層に対応できるのではないでしょうか?
弾きが良くて寛容なので、かなり『易しく飛ばせる』ハイブリッドです。

ゼクシオは高級なイメージがあるので、ビギナーの方の中で、ひょっとしたら「まだ自分にはまだ早い、もったいない・・・。」と思っておられる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし私はあえば、そのような方にも是非試していただきたいと思いました。
確かにゼクシオは国民的大人気ブランドですし、高級でエグゼクティブなイメージもありますが、ハードルの高さは無く、性格的にも親しみやすい特徴があります。

チープさはなく、高級だからこそ、クラブを大切に使おうという思いが、より強くなるのではないでしょうか?
自分の相棒であるゴルフクラブを大切にする方は、間違いなく上達します。
これは断言できます。
クラブを大切にすることで、クラブへの理解が深まりますし、それがゴルフというスポーツの楽しさや上達へとつながっていくと思います。
ゴルフを長くやっていると、『クラブに助けられた』という経験を数多くするようになりますが、それは日頃からクラブを大切にしているからです。
まさに、『相思相愛の相棒』といえます。
そんな大切な相棒にゼクシオはなってくれるから、これだけ長い間多くの支持を集めているのではないでしょうか?
エンジョイゴルファーから、アスリートゴルファーまで、オススメしたいクラブです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆(軽量タイプとして)
操作性・・・・・☆☆☆
(最高=☆☆☆☆☆、普通=☆☆☆)
※目次をつけてみたのですが、いかがでしたでしょうか?
見づらいようであれば、無くして元のように修正します。
尚、☆の数は、あくまでも私の主観であり、ゴルフ雑誌など一般的な評価とは異なることもあると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2019年11月29日
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ダンロップ ゼクシオ エックス アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ エックス アイアン の7番 です。

シャフトは Miyazaki AX-1 カーボンシャフト です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはSR、バランスはD0 です。

ゼクシオの新しいアイアンです。
先日、イレブンというアイアンを試打しましたが、今日はまた違うモデルです。
同じゼクシオでも、かなり形状やデザインが違います。
このアイアンには『大らかさ』というよりは、『精悍さ』が見られます。

ポケットタイプのアイアンですが、ボテッと膨れてはいません。
重心も深くなり過ぎないように設計されているような気がします。
ポケットタイプのアイアンでも、形状によっては『ユーティリティアイアン』といったほうがいいように思える物も少なくないですが、このアイアンは『本来のアイアン』といっていいです。

トゥ側には『FORGED』の文字があります。
ここ数年は見られませんが、『ゼクシオ フォージド』というモデルがありました。
このアイアンはエックスという名前でありながら、ゼクシオフォージドの後継機種という一面も持ち合わせているのかもしれません。
私は初代のゼクシオフォージドアイアンを試打して、その打感の良さにテンションがすごくあがったことを今でもよく覚えているのですが、最近のゼクシオアイアンで、そのように感じたことはありません。

彫りは比較的浅く、まとまった感じがします。
ポケットタイプなので、ある程度重心の深さはあると思うのですが、『深すぎない』というところミソなのかもしれません。
これなら構えたときも、バックフェースの膨らみが見えないだろう・・・。と思いました。
ポケキャビが出始めの頃は、このようなタイプが多く見られましたが、最近では珍しいです。
懐かしいといったほうがいいかもしれません。
アイアンにもドライバーなどと同じように、重心の深さを求めておられる方は多いと思いますが、私は深すぎるものは苦手なので、このアイアンには親近感をもちました。

トップラインは適正な幅です。
厚すぎず、いい感じで収まっています。

ソール幅も標準的です。
特別ワイドとかナローといったタイプではありません。
トゥからヒールにかけて、『テーパー感』は小さく、真っ直ぐに近い感じです。

ソールは全体的に丸みを帯びています。
特にトレーリングエッジに工夫がされているようです。
抜けの良さにもこだわっているようですし、『ワンピース構造』でないことが分かりました。

フェース面にミーリングは無く、ノーマルです。
チープな感じはしなくて、とても綺麗なフェース面です。

装着されているグリップも、いい感じでした。
ソフトなフィーリングで手に馴染みやすいです。
場所によって、グリップのパターンが違っていて、工夫されています。
今は、このようなグリップが多くなりました。
『モノクロ感』といったらいいでしょうか?
『XXIO』の文字に色が付いていないのも、カスタムっぽくてカッコいいです。

素振りをしてみると、かなり軽く感じて、少し難しいかな・・・。と思うところがありました。
ヘッドの外見とマッチしていないような軽量感がありましたが、カーボンシャフト装着モデルなので仕方ないような気もします。

シャフトには一応『SR』と表示されているのですが、MIYAZAKIシャフトはこれだけではありません。

『インターナショナルフレックス』を採用していて、数値化されています。
このシャフトは4334です。
MIYAZAKIシャフトがこのようにフレックスを数値化することによって、追随するメーカーが現れるかな?と思いましたが、現れませんでした。
未だに『S』とか『SR』とか『R』という、かなり曖昧な表現が用いられています。
硬さは人によって感じ方が違うので、振動数のように数値化すればいいと思うのですが、実現するのは難しい部分もたくさんあるのかもしれません。
シャフトの硬さはもちろん、ロフト(ドライバーなども含む)の表示も、『一つの規格』で統一されるのは、まだまだ先かもしれないですし、実現はされないかもしれません。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じで、好感が持てました。
先日試打したイレブンのように、特徴のある顔をしているのかな?と思いましたが、それほどでもありませんでした。
セミラージサイズですが、それほど大きさは目立っていません。
グースも利いていますが、極端ではありません。
トップラインが少しカーブを描いているので、『包み込む』イメージや『つかまる』イメージをもちやすいという方も多いのではないでしょうか?
私はここの部分が真っ直ぐになっていて、逃がすイメージが出しやすいと易しそうに感じるのですが、こういったところは人それぞれなので、どれがいいかは一概にはいえません。
今、多くの支持を集めている顔をしたアイアンといっていいのではないでしょうか?
易しさを感じさせながら、それが強すぎないので、イメージを邪魔していないところも魅力です。
試打を開始しました。

打感はソフトで、好感が持てました。
打つ前はもうちょっと硬くて、『ゴツン』という打感を予想していたのですが、違いました。
フェースが乗る感じは無く、かなり球離れが速い感じがしますが、これは今のアイアンの共通する特徴といいますか、『個性』といっていいように思います。
私は『乗っかり感』の良いアイアンが好きですが、この球離れの速さを好まれる方も多いのではないでしょうか?

球はあがりやすくて、親しみやすいアイアンです。
外観がシブくてカッコいいアイアンですが、ハードルの高さは感じませんでした。
彫りは深くないですが、普通の深いアイアンと同じくらい、『重心のコントロール』ができているのかもしれません。
『FORGED』というと、難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではないですよ・・・。易しいアイアンもありますよ・・・。とメーカーが言っているようです。
アイアンを『上から』ではなく、『横から』払うようにして打ちたい方にも、親しみやすい性格をしたアイアンといっていいのではないでしょうか?

『安定性』も高く、ポケキャビの長所がしっかりと出ています。
打点のブレには強く、寛容さをもったアイアンです。
『構えやすさ』という大きな特長があるので、打点がブレにくく、ほぼ一カ所に収まってくれていました。
軽量感のあるアイアンなので、最初はどうかな?大きなミスをしてしまうかな?と思うところもあったのですが、今日はいい感じで試打することができました。
装着されているシャフトは軽量感がありますし、軟らかいタイプではありますが、軟弱で頼りないという印象はありませんでした。
MIYAZAKIシャフトといえば、私はスリクソンとのイメージが強いのですが、ゼクシオとの相性も良さそうです。

『飛距離性能』は高いですが、今のアイアンではこれくらいが普通といったところでしょうか?
私には2番手くらい違う感じがするので、なかなか縦の距離が合わないのですが、そういったことを今はあまり考えないように試打しています。
飛ばせるアイアンはそのまま飛ばしていけばいい・・・。という発想になりました。
キャリーもしっかり出せますし、初速も出ています。
私はもうちょっとグッと押して、ボールを送り出したのですが、このアイアンはその前に飛び出していくような感じなので、なかなか私の思うようにはいきませんでした。

『操作性』という点では、それほど敏感に反応するタイプではなく、大きく曲げるのは難しく感じたのですが、左右に曲げることもできました。
球を操るのが得意でないアイアンだと思いますが、それを上回る安定性があるので、結果的には大きなプラスになっているように思います。

先日試打したゼクシオイレブンと、このエックスが、これからのゼクシオのメインモデルとなっていくのでしょうか?
ゼクシオにはこれら以外にもプライムなどもあり、多角化しているようです。

このアイアンは『アスリート色』の強いアイアンですが、決してハードルが高いアイアンではありません。
カッコ良さと親しみやすさが共存しているアイアンです。

構え感や打感も、このエックスのほうがイレブンよりも私は好きです。

スリクソンはちょっとハードだけど、かといってこれまでのゼクシオとは違うタイプのアイアンが欲しい・・・。という方の為に開発されたアイアンといっていいのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。