ブリヂストン
2023年09月18日
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ブリヂストンゴルフ B-Limited 220MB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B-Limited 220MB アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは33度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

とてもカッコいい、BSのマッスルバックアイアンです。
今は様々なパーツが組み合わさった機能性の高いアイアンがたくさんありますが、このシンプルな美しさに魅了されてしまいます。
敬遠されることが多いマッスルバックですが、たくさんの魅力が詰まっているのも事実です。

ブリヂストンは定期的にマッスルバックを発売してくれている、数少ないメーカーで、このアイアンを見たときも、一瞬過去に試打したモデルかと思いました。

トップラインはいい感じです。

このシャープでカッコいいソールに見とれてしまいました。
ソールでここまで見とれたのはずいぶん久しぶりな感じがします。
ソール幅は標準で、今のアイアンの中ではやや狭いほうだと思いますが、すごくシャープで『削りすぎていない』のがいいです。
このソールの美しさは過去のモデルを凌駕していますし、今発売されている他のメーカーのアイアンも含め、ダントツではないかと思っています。

フェース面にミーリングは無く、ごく普通で、特に変わった工夫は見られません。
最近のブリヂストンのクラブはフェース面に独特なミーリングが施されていますが、その技術をアイアンには使用していないようです。
スコアラインは12本で『やや少なめ』といった印象ですが、メーカーによって、同じ7番アイアンでも本数に違いがあるのが興味深いです。

適度な重量感と粘りがあって、振りやすいです。
マッスルバックはその構造上、寛容さが乏しくミスにシビアなアイアンなので、適度な重量と粘りは欠かせません。
これがもし軽量で走るタイプのシャフトだと、かなり難易度が上がってしまいます。
軽量で走り系のシャフトは寛容さのあるヘッドだから使えるのではないでしょうか?
とはいっても『重い』『軽い』は人によって感じ方が違いますし、軽量シャフトでも重く感じる方もいらっしゃると思います。
私はずっとDGを使ってきたので、このシャフトを重いと感じたことは無く、これこそが標準で『基準』だと思っています。
軽量スチールが登場しはじめた頃、その軽さや暴れ感にかなり苦戦しましたが、今は経験値も増えて、それほど苦手意識はありません。
しかしDGのように適度な重量のあるシャフトだと、その重量に頼るといいますか、重力を利用して振っていけるので、こちらが楽できます。

至高の構え感です。
予想はしていましたが、その上をいっていました。
さすがはBSのマッスルといったところでしょうか?
昔からBSアイアンの顔は好きですが、このアイアンも素晴らしいですね。
適度に小ぶりなのもいいです。
人によって好みが分かれると思いますが、私は大顔タイプよりも小顔タイプのほうが好きで、その理由はいくつかあるのですが、そのひとつに『ボールが浮き上がるように大きく見える』というのがあります。
今回もそのように感じました。
ゴルフはいかに少ない打数でカップに沈めるかを競うスポーツなので、『ボールが主役』といえます。
そういうことでいうと、私たちプレイヤーや相棒のクラブは脇役になってしまうのかもしれません。
いくら飛ばしてもスコアカードに書くところはありませんし、いくらいいクラブを使っても、スコアには関係ありません。
いいクラブを使ったから、そのご褒美にワンストローク免除されるということもありません。
それとクラブが適度な大きさだと、いろいろな球筋がイメージできるというのも、好感を持つ理由のひとつでもあります。
ワンパターンにひたすら真っ直ぐの直線だけをイメージしたいという方もいらっしゃると思いますが、私は左右に曲げる曲線を常にイメージしていきたいです。
フェード系の球筋もイメージしますが、私はドロー系のイメージのほうが色濃く出やすいので、よほどのことがない限り、ドロー系で攻めています。
そういった点で考えてみても、このアイアンは大満足です。
リーディングエッジやトップラインの見せ方も素晴らしく、ネック周りもボテッとしていなくて、シュッとしています。
昔からある『グッドフェース』ですが、改めていい顔だな・・・。と見とれていました。
構えづらいアイアンだと緊張して肩に力が入ってしまうこともありますが、今日はとてもリラックスして肩の力も抜け、ワクワクするような気持ちで見つめていました。
人によって、クラブの『どこ』にこだわるか違いがあると思いますが、私は『顔へのこだわり』は絶対に捨てられません。
試打を開始しました

『打感』はとても素晴らしいです。
一球打って、思わず『エクセレント』と呟いてしまいました。
過去に何度も味わっている軟鉄マッスルバックの打感ではあるのですが、常に新鮮な気持ちになれます。
感触の柔らかさ。
球持ちの良さ。
さすがはマッスルバックです。
この打感を味わいたいからこそ、練習を重ねられますし、それが上達へとつながっていく・・・。という『好循環』がやってきます。
ラージサイズでミスに寛容なタイプだと、そこまでいかず、練習の密度も高くならないということもあるかもしれません。

『球のあがりやすさ』という点では、ある程度HSがある方のほうが合いやすいのは間違いありません。
お助け機能のようなものは感じられず、球が浮かない・・・。ということもあるかもしれません。
中空タイプだったら、見た目とのギャップであがりやすかったり、寛容だったり・・・。といったことがありますが、このアイアンにはそういった機能は感じられませんでした。

『安定性』という点では、マッスルバックらしく、かなりシビアで寛容さはほとんど感じられません。
寛容さを求めていきたいのであれば、やはり中空やキャビティのほうがいいような気がします。

『飛距離性能』は普通です。
今のアイアンの中では飛ばないほうだと思いますが、ロフトを立ててしまうと、また違う難しさが出てしまうので、マッスルバックはこれくらいが限界のような気もします。
『7』ではなく、『6』のほうがいいのでは?と思いましたが、今はロフトと番手との関係性が無くなってしまいました。
『操作性』は最高です。
適度に小顔で美顔。
これで操れないわけがない・・・。と思いながら試打していました。
左右にもすごく反応してきました。
ドライバーは、今はチタンが主役です。
なので、パーシモンの頃のような操作性は求められなくなりました。
しかしアイアンは違います。
昔のようなことが、今も出来るのです。
もちろん性能もアップしていますが、昔の良いところもしっかりと引き継がれているので、私のようなアイアン好きにはたまりません。
常に昔を思い出しながら練習しています。
このアイアンはクセが無いので、フェードヒッターの方にもドローヒッターの方にも相性がバッチリだと思います。
ただスイートエリアの広さを求めたい方や、曲線ではなく、真っ直ぐ飛ばしていきたい・・・。という方にも合いづらいところがあるかもしれません。
試打後の感想

どのメーカーのマッスルバックも素晴らしいものが多いですが、その中でもやはりBSは昔からいいな・・・。と思っていましたし、今回その思いがさらに強くなりました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年09月05日
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ブリヂストンゴルフ B1 ST ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B1 ST ドライバー です。

シャフトは VENTUS BS6 シャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は60g、キックポイントは中調子、バランスはD3、クラブ総重量は308gです。

ブリヂストンゴルフのニュードライバーです。
先日B2を試打しましたが、今回は姉妹モデルのB1です。
姉妹モデルでも、デザインが大きく変わっているものもありますが、今回のモデルはとてもよく似ているので、性能的にも近いような気がします。

BSらしく、ヘッドは黒でシブいですが、ラージサイズでシャロータイプのヘッドです。
たくさんの付属物が付いていて、ハイテクタイプだということが分かります。
もし、これらのパーツが無かったら、重心位置はどこになるんだろう?と思いました。
これだけパーツが多く配置されていると、重心位置は外見だけでは判断できません。

バックフェースには大きなウェイトがひとつ配置されています。
『6』という数字があるので、6gということでいいのだと思います。
ネジを緩めて移動させるタイプではなく、一旦外して違う場所に取り付けるタイプだということが分かりました。
3カ所用意されています。
これをすることで、どれだけ球筋が変化するのでしょうか?
こういうシステムはとても素晴らしいですが、重心が変わり、それによって『芯』もズレてくることもありうるので、注意が必要です。

この『SP-COR』はずっと採用され続けています。
それだけ効果があるということなのではないでしょうか?

ネックは、やや短めですが、今のドライバーの中では普通といっていいと思います。
実際に見比べてみないと分からないのですが、先日試打したB2よりも少し短いような気がしました。
今度機会があれば、見比べてみたいと思います。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『N』のポジションです。
ニュートラルやスタンダードが一番、そのクラブの性能を引き出しやすいポジションだと思いますが、これも個人差があって、『絶対』ではないので、いろいろと試してみるべきだと私は思います。

見慣れたシャロー形状です。
BSといえば、やはりツアステのイメージも強く、ディープでカッコ良くタフなドライバーが多かったのですが、最近では見かけません。
ディープバックを敬遠される方もいらっしゃると思いますし、今はシャローでも力強くハイパフォーマンスな物が多くなりました。

顔はなかなかいい感じです。
B2よりも、このB1のほうがクセがない感じで好きなのですが、これも好みが分かれるのでB2のほうが好きだという方も多いのではないでしょうか?

この斬新なフェース面も個性的です。
何度見ても凄いな・・・。と思ってしまいます。
トゥ側には『SLIPLESS BITE MILLING』という文字があり、以前B2を試打したときも、その通りだな・・・。と思いました。
かなり食いつき感があって、フェース面が『仕事』をしてくれているドライバーです。

装着されているグリップはこれまで試打したモデルと同じで、ソフトなフィーリングで好感が持てます。

素振りをしてみると、いい感じでした。
B2は軽量感があって、少し『揺れる』感じがしましたが、このモデルは結構耐えてくれて、振っていけます。
ヘッドだけの違いで、シャフトはあまり変わらないのかと思っていましたが、そうでも無いようです。
『振れる』タイプのドライバーだとは思いますが、重いとか硬いという印象はありません。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
最近は『つかまえ顔』が多いですが、このドライバーはそれほどでもありません。
バルジもいい感じです。
色を変えたりして、バルジでフックフェースには見えないようにして、実際のフェース面は左を向いている・・・。というドライバーも今は多くなりましたが、このドライバーはそれほど極端ではありません。
よく見てみると、フェース面が少し左を向いているように見えましたが、今のドライバーの中では結構抑えられているほうだと思います。
全体的に見れば、『ややつかまえ系』な印象もあったのですが、あまり見ないよう、ボヤけた感じでボールの先をイメージすることにしました。
先日試打したB2よりも、私はこのB1のほうが好きです。
試打を開始しました

『打感』はB2同様、ややしっかりめで、『食いつき感』がすごく感じられます。
これによって、球のつかまりも良くなっている感じで、無理にフックフェースにしなくてもいいんじゃないか?と思えるほどです。
『ライトな感覚』ではなく、しっかりとした『ヘビーな打感』といったところでしょうか?

『音』もB2同様、はっきりとした金属音です。
クラブの音には、しばらく余韻が残るものと、すぐに音が切れる小気味いいものがありますが、このドライバーは後者です。
球を打ちながら、この小気味よさをどう表現すればいいんだろう・・・?と思っていて、8分音符にスタッカートが付いた感じかな・・・?などと考えていました。
流れるような音ではなく、『粒』のような音といったほうがいいかもしれません。

『球のあがりやすさ』という点では、見た目よりもハードな設計になっていて、ちょっと意外でした。
かといって低弾道というほどではなく、中弾道といっていいと思うのですが、明らかにユーザーを限定しているように感じます。
HS40後半くらいは必要ではないでしょうか?
この弾道もB2と明らかに違います。
先日も書きましたが、食いつきがいいと、『スピン過多』になってしまわないか心配になるのですが、このドライバーには当てはまりません。
食いつきを良くしてスピンを減らすという発想なのではないでしょうか?
これまでは重心を浅くすることで、スピンを抑えることが多かったように思うのですが、このドライバーはまた違う着眼点で開発されたような気がします。
結構タフなドライバーなので、このB1よりもB2のほうが合いやすい・・・。という方が多いかもしれません。

『安定感』は高く、シビアさは感じません。
ラインも出しやすく、普通に打っている限り暴れることはないと思います。
それはこのヘッドもそうですが、装着されているシャフトも関係しているのは間違いありません。
ソールに組み込まれているウェイトはあくまでも、この『安定性』のためではないか?と思いました。

『飛距離性能』は高いです。
ただ先ほども書きましたが、人によって好みがはっきりと分かれます。
スピンが抑えられてロスを減らして飛ばしていける・・・。という方もいれば、逆にスピン不足でキャリーが出ず距離が出ない・・・。ということもあると思います。
低スピン性能が高いので、9.5度よりは10.5度のほうが飛ぶということもあるのではないでしょうか?
打ち出し角が抑えられているので、『レベル』というよりは、『ややアッパー』にヘッドを入れていきたい感じがします。

『操作性』はまずまずですが、どちらかといえば、安定性のほうが勝っているように感じました。
左右に曲げることもできましたが、ちょっとクセがあって、ナチュラルな感じはしませんでした。
球のつかまりがいいですが、かといってスライスは絶対に出ないというドライバーではなく、スライサーの方には少し難しく感じられる部分があるかもしれません。
そういった方には、やはりB2のほうが合いやすいと思いますし、ネックの調整システムを試す必要性も出てくると思います。
試打後の感想

BSらしく、カッコいいけど、今風のイージー系ドライバーだろう・・・。と、打つ前は予想していましたが違いました。
高~い弾道ではなく、やや抑えられたライナー系の弾道でした。
ボールが高く舞う弾道を好まれる方はとても多いと思いますが、私はどちらかというと、抑えた感じのライナー系が好きなので、このドライバーの放つ弾道は好感を持ちました。

ちょっとタイプは違うな・・・。と思いながらも、少し共通点も感じられるマイドライバーと機会があれば打ち比べてみたいです。
今日はショートアイアンとウェッジしか練習場に持ってきていなかったので残念です。

ゴルフクラブをたくさん試打していると、『既視感』を強く感じてしまうことも多いですが、今回のBSニューモデルは明らかに進化しています。
まだまだ色々な角度から改善の余地はあるんだな・・・。と思いました。

強く印象に残りましたし、また何度でも試したいドライバーです。
BSが昔のような『ギラギラするほどカッコいい』メーカーになって欲しいと、昔からのBSファンとしては期待します。
BSは時代を創ってきたメーカーのひとつです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年08月29日
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ブリヂストンゴルフ B1 ST HY ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B1 ST HY ユーティリティ のH3 です。

シャフトは VENTUS BS6h です。
ロフトは21度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は63g、キックポイントは中調子、バランスはD1、クラブ総重量は348gです。

ブリヂストンのニューモデルです。
これまで、ドライバーやフェアウェイウッド・アイアンを試打してきましたが、今回はユーティリティです。
ドライバーやフェアウェイウッドを見ているので、この機能的なデザインは見慣れた感じがしますが、BSらしく、カッコ良くまとまっているのがいいな・・・。と思いました。

大きさや形状はオーソドックスなタイプです。
フェアウェイウッドはチタンが使われていましたが、このクラブにチタンの文字はありません。
チタンではなく、メタルなのでしょうか?
ドライバーやフェアウェイウッドにはチタンを使っても、ユーティリティにはチタンを使う必要が無いということなのかもしれません。
チタンだからいい、メタルだと良くない・・・。という単純なものではないですが、それほどヘッドを大きくする必要のないユーティリティはメタルでも充分なのではないか?と思っています。
いろいろなクラブを試打していると、時には『性能を余している』と感じるクラブがあります。
たくさんのハイテクが搭載され、かなり高性能なクラブではあるのですが、それを活かしきれていないと感じるクラブがあります。
ゴルフクラブの設計には『加点法』と『減点法』があると思うのですが、加えすぎると良くないことも多いです。

フェアウェイウッドと似たようなデザインで、そのままギュッと圧縮したような感じがします。
ソールにあるウェイトがとても目立っていますが、嫌みな感じはしません。
私がドライバーには求めなくて、FWやUTには求めるもの。
それはソールの『滑りやすさ』です。
芝やラフの抵抗を軽減させて、よく滑ってくれなければなりません。
FWやUTはドライバーと違い、直打ちするのが前提のクラブだからです。
なので、ソールを見て、滑りやすいイメージが湧くクラブが好きなのですが、このクラブはいろいろなパーツが目立っていて、それほど滑る(抜けの良さ)イメージは湧いてきません。

この独特なフェース面がよく目立っています。
ドライバーやFWと同じコンセプトのようです。
メーカーやモデルによっては、同じシリーズのクラブでも番手によってはデザインを変えているところもありますが、このクラブは似ていて、共通性を持たせているように感じました。
ドライバーやFW・UTはそれぞれ違うメーカーを使っておられる方はたくさんいらっしゃると思いますが、理想を言えば、全て同じメーカーの同じシリーズのクラブがいいのだと思います。
ドライバーだけ良くて、他の番手が良くない・・・。
またはその逆・・・。といったことは少なくありません。

見慣れた形状でノーマルシャローといっていいと思いますが、今はもっと薄いモデルもあるので、そういう意味では『ややディープ』といっていいのかもしれません。

顔もオーソドックスなタイプで好感が持てます。
コンパクトさがあって、ギュッとしているのがいいです。
大きさの違いによるところが大きいのだと思いますが、先日試打したFWよりも『ツートン感』が和らいでいるのがいいです。
カーボンクラウンでもいいですが、あえてそれを目立たせない方法もあると思います。
このクラブはカーボンの模様が見えなかったので、ひょっとしたらカーボンクラウンではないのかもしれません。

装着されているグリップはこれまで試打してきたモデルと同じです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
最近はユーティリティもかなり『ソフトスペック化』していて、軽すぎるクラブが多くなってきましたが、このクラブはそこまでいっていません。
かといって重くてハードというタイプでもなく、親しみやすさも残されています。
シャフトフレックスはSということですが、硬いという印象もなく、よくしなってくれました。

見慣れた顔でクセも特に無く、構えやすいです。
少しオフセット感がありますが、これくらいが今は普通で、こうしないといけないのかもしれません。
オフセットなので、どうしても構えたときに『少し遅れる』イメージが出てしまいますが、これまでの経験からそれほどでもないということを学んでいます。
クラウンの見せ方で、『スクエア感』を出していますが、フェース面だけをフォーカスして見ると、左に向いているように見えます。
しかし今は殆どがこのようになっていますし、こうしてつかまりを良くしないと、売れにくいのかもしれません。
『好みのど真ん中』ではないのですが、まぁ普通だな・・・。という感じで、これまでの経験を活かしながら打っていくことにしました。
試打を開始しました

まず感じたのが、『球のあがりやすさ』です。
打つ前の印象としては、やや抑えた感じのライナー系を予想していたのですが、実際に打ってみると、イメージよりも高く浮いてくれました。
これはいい意味で意外です。
21度というロフトもあると思いますが、おそらく、ソールにあるウェイトが、よく効いているんだろうな・・・。と思いました。

『打感』はいい感じです。
フェース面だけを見ると、硬そうに感じられますが、実際はそうでもなく、適度に柔らかくて、球の質感も感じられました。
フェース面は独特ですが、このフィーリングは過去にも経験したことがあります。

音は小気味良くやや高めの金属音です。
この音も何度も耳にしていて、『耳慣れ』していますし、好感が持てます。
音は方向性や高さなどを伝えてくれますが、大きすぎたり、こもったりしていると、伝わりづらいですが、この音はいい感じです。

ユーティリティの中では、やや小ぶりなタイプではありますが、シビアさは感じませんでした。
ソールにあるウェイトもそうですし、他にもいろいろな工夫がされているのではないでしょうか?
一見気難しそうでも、実際は親しみやすくてフランク・・・。
そんなクラブだと思いますし、最近はそういうクラブが増えてきました。
ソールにあるウェイトの配置を見ても、キャビティアイアンと同じような慣性モーメントが働いているのではないでしょうか?

『操作性』はなかなか良い感じです。
球のつかまりがいいので、特にフェードヒッターの方に合いやすいのではないでしょうか?
私はフッカーですが、球のつかまりはいいものの、引っかけることなく、ドロー系の球を打たせてくれました。
小ぶりでありながら、いい意味での『鈍感さ』もあるので、大きく曲げるというよりは、自分の持ち球を活かして、そのまま打つのがいいように感じます。

『飛距離性能』は高く、レベルの高いクラブだと思いますが、誰にでも合うようなタイプではないかもしれません。
HS40後半くらいはあったほうが、球がしっかりあがってくれ、距離を稼ぎやすいと思います。
そういった意味では『使い手を選ぶ』クラブなのかもしれません。
試打後の感想

ハイテクとフィーリングが上手く融合された、まさに『ハイブリッド』だな・・・。と思いました。
いろいろな工夫が見られますが、フィーリングが犠牲になっていません。

見た目の印象よりも易しく、変なクセのようなものはありませんが、ある程度HSを要求してくるクラブだと思いますし、そうしてターゲットを絞ることで、より高いパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?

ブリヂストンの技術がギュッと凝縮された、ハイレベルなユーティリティです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年08月25日
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ブリヂストンゴルフ B1 ST フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B1 ST フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは VENTUS BS6 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、キックポイントは中調子、バランスはD2、クラブ総重量は322gです。

ブリヂストンゴルフの新しいフェアウェイウッドです。
ツアーステージからブリヂストンゴルフに変わって、かなり機能的なデザインになったような気がします。

大きさは標準的で、ソールにいろいろなものが組み込まれていますが、抜けが良さそうな形状です。

トゥ側とヒール側にある大きなウェイトが存在感を放っています。
この位置にあるということは、結構重心が浅いのかもしれません。

TITANIUMという文字があったので、このFWはチタンが使われているのというのが分かりました。
他のメーカーでは既に発売されていますが、BSのFWはメタルの印象が強いです。
次第にメタルは淘汰されていくのでしょうか?

ネックの長さは標準的で、調整システムは搭載されておらずシンプルです。

この『独特な』といいますか、強烈なミーリングが今回のモデル最大のポイントなのは間違いありません。
以前ドライバーで経験していますが、やはり凄いな・・・。と思いながら見ていました。
トゥ側には『SLIPLESS BITE MILLING』という文字があるので、やはり滑らずに噛むミーリングということなのだと思います。
これまでのBSはドライバーもFWも比較的シンプルなフェース面が多かったように思っていたのですが、今回のモデルは凄いです。
クラブデザイナーが変わったのでしょうか?
それとも、これまで長い間温めてきたアイデアなのでしょうか?

見慣れたシャローです。
昔からBSのFWはディープなイメージもありましたが、今はすっかりシャロー化しました。

コンパクトで引き締まった顔です。
このFWもカーボンコンポジットが採用されています。
昔はプロギアで、今はテーラーメイドがブームの火付け役ですが、いつまで続くのでしょうか?
この『ツートンタイプ』のデザインもいいですが、できればカーボンだと気づきにくいようなデザインだとさらに魅力が増すなぁ・・・。と思いながら見ていました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで無難なタイプです。
私は昔、ロイヤルグリップを好んで使っていた時期があったので、そのグリップを思い出しました。

素振りをしてみた感じはまずまずです。
見た目よりも軽量感がありますが、今はこれくらいが標準といえるでしょうか?
昔からフェアウェイウッドの『ウリ』といえば、ドライバーよりも短く、しかも重量があるので、コンパクトに力強く打っていくことができたことですが、最近のFWはドライバー同様、かなり軽量化が進んでいて、『ライトモデル』が多くなりました。
ドライバーの調子が悪くても、それをFWでカバーできていたものですが、それはFWのほうがドライバーよりも『段階的に』しっかりしていたからです。
しかし今はそうではありません。
ドライバーと変わらないような軽さのFWも多くなりましたし、番手毎のスペックの違いが曖昧になってきた感じがします。
『混ざり合って』しまっている・・・。といったほうがいいかもしれません。
これも今のニーズに沿ったスペックになっていると思うのですが、かなり軽く感じられる方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
昔とは別の意味で、今はクラブ選びが難しくなったような気がします。

ボールを前にして構えてみると、クセがなく、いい感じです。
できればカーボンの部分が『艶消し』になっていると、もっといいなぁ・・・。と思いながら見ていました。
少しチープに見えたからです。
カーボンをカーボンに見せない工夫があってもいいのではないでしょうか?
そういったことは手間が掛かりますし、それが価格に反映されてしまっては本末転倒ですが、この顔を見て、ふとそう感じました。
構えづらい、いわゆる『異型』だと、ここまで求めませんが、いい顔なので、ついつい求めるものも多くなります。
オーソドックスな顔で、方向性への不安は全くありません。
クリークなので、フェース面は多少見えますが、ミーリングが構え感を邪魔していないのがいいです。
いわゆる『アゴ』がきつくないのもいいな・・・。と思いながら見ていました。
試打を開始しました

『打感』はいい感じです。
適度にしっかり感とソフトさが両立できていて、弾きの良さもあります。
フェース面を見たときは、かなり食いつくだろうな・・・。と思っていましたが、見た目ほど食いつき感は大きくなく、ここが以前試打したドライバーと違うところかな?と思いました。
同じミーリングで、フェースの形状や高さなどによって、変わってくるのでしょうか?

『音』は、やや高く大きめですが、全く問題ありません。
『カチッ』という金属音で、品の良さと質の良さを感じさせる音です。
さすがチタンだな・・・。と思いました。
顔もそうですが、この音と打感は、これまでも経験したことがあり、まるでデジャブを見ているかのようです。

『球のあがりやすさ』という点では、シャロー感があるものの、イージー系というよりは、ややしっかり打っていくタイプのクラブだと思います。
今回試打したモデルはクリークなので、充分過ぎるほどあがってくれましたが、弾道は力強く弱々しい感じはしません。
HS40後半の方には、かなり頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

『安定性』という点では、今のFWの中でも普通といった感じで、特別寛容にできているとは思いませんが、構えやすいですし、ラインをイメージしやすいので、それに乗せていくのが簡単です。
フェース面のミーリングが効果を発揮しているのか、球がしっかりつかまってくれ、右に逃げる感じはありません。
私もそうですが、フックフェースが苦手な方はたくさんいらっしゃると思います。
しかし、このようなつかまりのいいフェースがあれば、フックにしなくても、またフックにしたとしても、その度合いを弱めることができるような気がします。
私はフックがきついクラブはコースでも使わないですし、購入することはありません。
しかしフックフェースが苦手でも、仕方なく我慢して使っておられる方は一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
構えづらいクラブは難しいですし、ゴルフが楽しくないですね。
なので、そういった方にも、是非今回のBSのニューモデルを試していただきたいです。

『操作性』は、コンパクトで構えやすく、なかなかいい感じです。
左右どちらにも反応してくれましたが、いい意味で『鈍感さ』といいますか、『自動化』された感じがあって、それほど細工をするタイプではないという印象をもちました。
そう感じられるのも、チタンだからでしょうか?
球のあがりやすさや安定性を求めると、重心が後ろにある(深い)ほうがいいのかもしれませんが、スピンを抑えたり、操作性を高めるには、ある程度重心が前にあるほうがいいような気がします。
ドライバーよりもアイアンのほうが操作性が高いのと同じ理屈です。
昔、スキーに行ったときに、FFの車だったので、前輪にチェーンをかけながら走行し、途中からアイスバーンになっていたので、かなりゆっくりと車を走らせていて、助手席にいた私は窓の外から前後のタイヤを見たときに、前輪はしっかり雪(氷)に食いついて回っているのに、後輪は全く回っていなくてスーッと滑っていました。
これが前輪だったからこそ、舵を取りながら動力を活かすことができましたが、FRだとかなり難しく、四輪全てにチェーンを掛けなければいけなかったと思います。
今はFRはかなり減っていて、セダンタイプでも殆どがFFになりました。
技術が進化して、FFの欠点であった、『振動の伝わりやすさ』『乗り心地の悪さ』が軽減されたのも、大きな理由のひとつだと思います。
ちょっと話がそれてしまいましたが、クラブの『浅重心』『深重心』は、車に例えると『FF』『FR』、あるいは『RR』『ミッドシップ』になると思うので、車好きの私はそのように考えながら試打していました。
子供の頃はランボルギーニやフェラージ・ポルシェやランチャストラトス・マセラッティ・ロータスなど、欧州の車に憧れて、部屋にたくさんポスターを貼るほどでしたが、今は日本車が世界最高だと思っています。
デザインも負けていないですし、何より安全で高性能、そして耐久性もあり、低燃費でコスパも最高です。

『飛距離性能』は高いですが、『誰にでも』というタイプではありません。
先ほども書きましたが、ある程度HSがあったほうが、このFWのもつポテンシャルを活かしやすいと思います。
ある程度スピンが抑えられているのでしょうか?
構えたときは高弾道をイメージしていましたが、実際に打ってみると、『やや強弾道』という印象をもちました。
叩いていきたい方にも、是非お勧めしたいクラブです。
試打後の感想

最初見たときは、比較的易しく、オールラウンドタイプのクリークかな・・・?と思っていました。

しかし実際は違っていて、ある程度のHSを要する、ややタフなタイプだというこが分かりました。
シャロータイプではありますが、設計が上手くいっているのでしょうか?
頼りない感じは全くありませんでした。

かなりの高機能でありながら、構え感や打感など自然な感じがして、違和感をもたなかったのも好印象です。
機能がフィーリングを邪魔していません。

いろいろなクラブを試打していると、ここの部分だけにフォーカスして作られたな・・・。とか、ここだけを重視して、あとは『おざなり』になっているな・・・。と感じることがたくさんあったのですが、このクラブは違っていて、全体的なバランスがとれているように感じました。
一番の特徴はやはりフェース面のミーリングですが、それに見合うといいますか、相性の良い他の工夫を模索して完成したクラブという印象です。
クラブにたくさんの機能を搭載すればするほどいいというものではなく、その数にも限界がありますし、相性もあります。
たくさん詰め込みすぎたから、逆に性能が落ちてしまっているクラブもたくさんありました。
しかし、このクラブはお互いがお互いを尊重しながら・・・。といいますか、上手く引き立て合っているようなところがあり、そこが魅力的です。

先日試打したドライバー同様、かなりポテンシャルが高く、『作り上げてるなぁ・・・。』と思いました。
いわゆる『イージー系』ではないですが、このポテンシャルの高さに魅力を感じられる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
BSの本気を見たような気がします。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年08月23日
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ブリヂストンゴルフ 233HF アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ 233HF アイアン の7番 です。

シャフトは SPEEDER NX BS40i です。
ロフトは28度、クラブ長さは37.5インチ、シャフト重量は48g、トルクは3.6、キックポイントは中調子、バランスはD0、クラブ総重量は357gです。

ブリヂストンのニューアイアンです。
毎年ニューモデルを発表してくれるメーカーですが、今年は少し早いような気がします。

外見はシンプルですが、いろいろな機能が組み込まれていそうです。

少し膨らんでいるので、おそらく中空だろうな・・・。と思いました。
私が初めて中空アイアンに出会ったのは、BS(TOURSTAGE TS-211という名前だったと思います)なので、中空アイアンといえば、BSのイメージが今も強く残っています。
7番アイアンという『通常の』アイアンだからでしょうか?
ユーティリティアイアンのように、プクッと膨れていません。

バックフェースには『SP-COR』という文字があります。
おそらくウェイトだと思いますが、ドライバーに採用されている技術をそのままアイアンにもってきているようです。

トゥ側には『FORGED』の文字がありました。
何となくステンレスっぽい感じがしていたのですが、軟鉄が採用されているようです。
打感にもこだわっているということなのでしょうか?
軟鉄なのはいいけど、『見せ方』ってものがあるよな・・・。と思いながら見ていました。
性能とは直接関係ないことですし、細かいところかもしれませんが、もう少し質感を良くすることもできたのではないでしょうか?
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、少しくすんでいて、チープに見えたのでテンションもあがりません。

中空の良さは、マッスルバックのような見た目でも、フルキャビティと同等の易しさがあることです。

トップラインは少し厚く見えますが、今はこれくらいが普通といっていいかもしれません。

ソール幅は、ややワイドで重心が低そうです。

こうして見ても、トレーリングエッジ側が大きく削られているのが分かります。

ネックは短めで、やや『寸胴タイプ』といいますか、『ずんぐりむっくり』に見えました。
こういったところはユーティリティっぽい感じがします。

フェース面にミーリングは見られません。
先日試打したドライバーのフェース面が、かなり独特だったので、アイアンにも採用されているかと思いましたが違いました。
アイアンにあの工夫は不要ということなのかもしれないですし、ルールによって厳しく制限されているので、なかなか手が付けられないのかもしれません。
以前も書きましたが、『ルール適合モデル』にどれだけの価値とニーズがあるでしょうか?
もちろん主流なのは適合モデルだと思いますが、競技に出場しているゴルファーよりも出場してないゴルファーのほうが多いですし、競技とは別のゴルフのためのクラブがあっていいように思います。
安全性や品質が確かであれば、問題ないと思いますし、そういうクラブの人気が高まり、規制が緩和されることがあるかもしれません。
USGAやR&Aはある一定の制限をかけるのは正しいと思いますが、ゴルファー人口を増やすことをもっと考えて欲しいです。
それには、これまでに無い、画期的で夢のようなクラブの登場が待たれます。
こんなことを思い、そして記事に書きながら、私はルール適合モデルしか購入しないというちぐはぐさもあるのですが・・・。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
私が愛用しているツアーベルベットとは違いますが、このグリップもアイアンに適しています。

素振りをしてみても、軽量感があり、少し苦手意識が芽生えてしまったのですが、今はこれくらいが主流なので、試打を続けていく限り、慣れていかなければならないのかもしれません。
今はアイアンもスチール派よりも、カーボン派のほうが多くなったような気がします。
耐久性・そして設計自由度においても、スチールシャフトはカーボンシャフトには敵いません。
しかし、スチールシャフトも素晴らしいものがたくさんありますし、コスパの面ではスチールの圧勝です。
私はスチールしか使っていませんが、今のところカーボンにする理由が見当たりません。
スチールシャフトは古いという感覚をもっておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、昔のヒッコリーシャフトからすれば、かなり精度と性能があがり、今でも充分通用する魅力的な素材です。

ボールを前にして構えてみると、グースが結構利いているので、私の中ではユーティリティアイアンっぽく見えました。
ユーティリティアイアンは普通、『3』とか『4』という番手ですが、このアイアンは『7』です。
しかしロフトが28度ということなので、実質『5番アイアン』という認識をもって私は構えました。
メーカーが刻印する番手は全てが正しいわけではなく、あくまでも『メーカーの都合』によるものです。
本来は5番アイアンのロフトなのに、『7』と刻印するから飛ぶと錯覚しやすいということは、多くのゴルファーが知るところだと思います。
もちろんフェースの反発を高めたり、軽量化や長さを増してHSを上げたり・・・。という工夫はされていますが・・・。
グースネックを好まれる方にはとても構えやすいのではないでしょうか?
私はストレート系が好きなので、ちょっと頭の中がモヤモヤします。
トップラインの厚みは少し目立ちますが、カーブを描いて包み込むようになっていないのがいいです。
グースネックでトップラインが丸くなっていると、左に巻いてしまうイメージばかりが浮かんでしまいます。
試打を開始しました

一球打って、やはり中空なんだな・・・。と思いました。
ヘッドを見たときから、中空だろうと思っていましたが、実際に打ってみて、それが確信に変わりました。
中空独特の厚みのない『ペチャッ』という打感だからです。
私がアイアンに求めたい打感とは大きくかけ離れていますが、この中空らしい打感を好まれる方も多いと思います。
特に中空アイアンでゴルフを始められた方は、馴染みがあって、手にフィットしやすいのではないでしょうか?
打感というのはあくまでも感覚の世界で、数値化しづらい部分です。
なので、どれが正解とはいいきれません。
中空の打感に慣れ親しんだ方は、これがベストなのだと思います。
私はゴルフを始めたときから、軟鉄のマッスルバックで、それを10年以上使い続けてきたので、その打感が体に染みついているのかもしれません。
今のマッスルバックよりもかなり芯が小さかったので、芯でヒットするのは難しかったのですが、それでも芯でとらえたときの感覚が素晴らしく忘れることができません。
そして、いろいろな気づきを与えてくれました。
いわゆるイージー系のアイアンだったら、ここまで打感に貪欲になっていなかったかもしれません。
このアイアンはすぐに中空だと分かる打感ではありますが、昔の中空よりも『ペチャッ』感が和らいだ感じがして、メーカーもかなり打感にこだわっているように感じました。
しかし、それでも私の中では物足りなさが出てしまいます。

球はあがりやすくて、タフな感じはしません。
私はグースタイプのアイアンやウェッジだと、ダフってしまうことが多く、今日もいきなりダフり気味に打ってしまったのですが、それでもボールは高くあがってくれました。
低重心ということもありますが、ソール形状がかなり工夫されていて、このあがりやすさにつながっているのだと思います。
このクラブはアイアンという立ち位置に居ますが、『ソールを使える』アイアンといっていいと思います。
昔の高重心アイアンのように、上からクリアにヘッドを入れていく必要がありません。
いい意味で、多少アバウトに打っていけるタイプです。

『安定性』も高く、ノーマルなフルキャビティを打っているような印象をもちました。
打感を犠牲にして、一番得られるもの・・・。
それは、この大らかさだと思います。
打感を犠牲と書きましたが、このアイアンはこれまでの中空よりは、かなりマイルドな感じがするので、そこまで犠牲になっているとは思えません。
見た目はマニュアル系のようでも、実際はかなり大らかなオートマ系アイアンです。

『飛距離性能』は高く、完全に2番手以上は飛びます。
弾き感もあり、ボールが高くキャリーもしっかり出ていました。
力むことなく、しかも高い確率で軽く飛ばせるようになったのが、今のクラブの進化だと思います。
弾道としては、これまでの中空アイアンと変わらない感じがしますが、少し打感が良くなっているので、好感度は高くなりました。

『操作性』という点では、やや反応が鈍いところがあり、鋭く曲げるということは難しかったのですが、少し曲げることができました。
好みの顔をしたアイアンだと、いろいろと曲げたくなるのですが、今日はあまりそういう気持ちにはなれませんでした。
どうしてもダフるイメージが先行してしまい、そうならないようにすることに神経を使いました。
グースタイプだと、右に曲げるのが難しく感じるのですが、このようなグースで綺麗なスライスを打てる方は、かなり技術の幅が広いと思います。
試打後の感想

BSのアイアンということで期待大でしたが、私の好むタイプではありませんでした。

せっかくのフォージドなのに、打感はもうひとつだな・・・。というのが率直な感想です。

今年のBSアイアンはこれだけなのでしょうか?
他にラインアップされないのでしょうか?

もしそうだとすると、ちょっと貧弱なラインアップになってしまいそうです。
おそらく、もう少しすれば、また違うモデルが発表されるのではないか?と期待しているのですが、どうなのでしょうか?

昔、中空が出たときは人気がもうひとつでした。
もちろん、少しは売れたようですが、すぐに姿を消しました。
そして数年前から復活し、今に至ります。
メーカーも研究を重ね、様々な問題点を克服できたのかもしれません。
それとも、まだ道の途中でしょうか?
易しいのは歓迎できますが、私はやはり中空を購入することはこれからも無いな・・・。と思いました。

BSアイアンは昔から男前が多いので、これからもそういうゾクゾクワクワクするようなクラブを発表して欲しいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2023年08月18日
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ブリヂストンゴルフ B2 HT ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B2 HT ドライバー です。

シャフトは VANQUISH BS50 シャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は53g、キックポイントは中調子、バランスはD2、クラブ総重量は294gです。

ブリヂストンゴルフのニュードライバーです。
毎年ブリヂストンのニューモデルに出会えるのはとても嬉しいですし、今年はいつもよりも少し早い気がします。

ヘッドの大きさや形状、そしてデザインも前のモデルを踏襲していますが、大きな違いも見られ、すぐにニューモデルだということが分かりました。
今回も機能性溢れるデザインになっています。

まず目についたのが、バックフェース付近にある、この2つのウェイトです。
トゥ側には『SD』、ヒール側には『DD』という文字があります。
おそらく、『ストレートドライブ』『ドロードライブ』という意味なのだと思いますが、『DD』というと、私は今でもデビッド・デュバル選手を真っ先に思い浮かべます。
今は珍しくないですが、2000年頃はサングラスをかけてプレーする選手は珍しかったですし、何よりあのルックアップ打法は衝撃的でした。
タイガー・ウッズ選手とワールドランク1位を争っていたメジャーチャンプですし、私も真似しようとしましたが、全くできませんでした。
当時はアニカ・ソレンスタム選手も全盛期を迎えていましたし、ジム・フューリック選手など、個性的なスイングをする選手がたくさんいました。
どちらのウェイトも数字が刻印されていないので、重さは分かりません。
ひょっとしたら、交換するタイプではないのかもしれません。

この『SP-COR』というシステムはずっと採用され続けていて、それだけ効果があるということなのだと思います。

ネックの長さは適度にあり、最近はもっと短いものが多いので、そういう意味では『やや長め』といえるでしょうか?

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『N』のポジションです。

そして一番驚いたのが、このフェース面です。
過去のモデルもいろいろな工夫がされていましたが、今回のモデルが一番『ぶっ飛んで』います。
ミーリングの範疇を超えているといってもいいかもしれません。
指で触ってみたのですが、研磨のイメージが湧くほど、ザラザラ感があり、かなり思い切ったデザインです。

標準的なシャローヘッドで、これまでもたくさん見てきました。

顔の印象は、まずまずです。
バックフェースのヒール側が少し膨らんでいるのが目立ち、ドローのイメージが湧いてきました。
ブリヂストンドライバーらしい、丸っこい顔が特徴的です。

素振りをしてみると、『やや軽量のアスリート仕様』といった印象をもちました。
ハードすぎず、アンダースペック過ぎない・・・。といったところでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、大らかそうな印象をもちました。
ラージサイズで丸っこく、気難しさを感じさせません。
フェースアングルだけを見ると、それほど被っているようには見えませんが、全体的な印象としては、やや『つかまえ系』な感じがします。
試打を開始しました

まず感じたのが、この独特な打感です。
明らかに『食いつき感』があります。
過去に試打したモデルにも多少の食いつき感はあったのですが、今回のモデルは比較にならないほど食いつき感が強いです。
ソフトというよりは、やや『しっかりめ』に感じました。
これはフェース面のミーリングが関係しているのは明らかで、弾き感もありますが、それよりも食いつき感のほうが強いです。
今の弾きの良いドライバーは、どちらかというと『分散型』の打感で、『面全て』を感じやすいのですが、このドライバーはどちらかというと『集中型』の打感で、ボールの大きさがそのままフェース面に印字されていく・・・。というように感じました。
一瞬食いついて、そのまま押していく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
最近はなかなか出会えない打感です。
この食いつきの良さを感じ、『スピン過多』になるのではないか?と思いました。
ドライバーは低スピン系のほうが多く、そしてそれがもてはやされています。
もちろん低スピンであればあるほどいいというものではなく、『適スピン』が最高なのですが、この食いつき感で、スピンが気になりました。
私は普段、ドライバーではバックスピンよりもサイドスピンのほうがイメージを強く持っているのですが、このドライバーはサイドスピンではなく、バックスピンに意識がいきました。

『音』は、こもっていなくて、はっきりしています。
高くなく、大きすぎず好感が持てる音ですが、聞き惚れてしまう・・・。という音ではありません。

球はあがりやすく、弾道は高めです。
打感のところでも書きましたが、かなりスピンが掛かってしまうのではないか?と予想していましたが、違いました。
弾道は高いですが、昔のドライバーのように吹き上がって高~くあがって終わり・・・。という弾道ではありません。
『ゴリゴリ』の低スピン性能があるとは思いませんが、かなり抑えられている印象をもちました。
高弾道ではありますが、結構叩いていけるドライバーです。

『安定性』は高く、オートマチックタイプといっていいと思います。
打点のブレにも寛容で、気難しさは全く感じません。
この大らかさは過去のモデルと共通するところであり、特別進化していることはないようです。

『飛距離性能』は高く、今のイージー系ドライバーの中では、かなり高いレベルにあると思います。
球があがりやすいのが大きな長所で、それと隣り合わせの『スピン過多』が排除されたようなドライバーです。
高くはあがるけど、スピンが抑えられていて、ボールの推進力が感じられました。
しかも高確率で、このような弾道が打てるので、多くの支持を集めるのではないでしょうか?

『操作性』は、まずまずです。
大らかさが勝ってしまうので、自在に曲げるというタイプではないですが、どちらかといえばドロー系のほうが得意なドライバーだと思います。
球がつかまりやすく、右には逃げにくいです。
高弾道で球をしっかりつかまえたいフェードヒッターの方には最適なドライバーといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

外見は前のモデルと似たところが多いですが、今回は明らかに進化しているな・・・。と思いました。
それはスピンが抑えられていて、効率の良い飛びができているからです。

このドライバーのミーリングを実感して、ドライバーに対しての最適なミーリングがひとまず形になったのではないか?と思いました。
これまでは常に『試行錯誤』されてきたドライバーに出会っていたように感じるのですが、これくらいスピンが抑えられていたら、ドライバーのミーリングがとても有効なのだということを多くの方が実感されるのではないでしょうか?

このドライバーの成功を糧に、他のメーカーもドライバーやフェアウェイウッドのフェース面へのミーリングの本腰を入れるのではないでしょうか?

他のメーカーがあまり注力してこなかったところに、ブリヂストンが風穴を開けたような気がしました。
このミーリングにたどり着くまでに、メーカーとして、かなりの試行錯誤があり、それを完成させたことに、一(いち)ゴルファーとして感謝と同時に敬意を表します。
低スピンにするには重心を浅くするのが手っ取り早いですが、それではスピン不足で逆に飛ばなくなったということも多くなり、私たち日本人には深重心ドライバーのほうが合いやすいのが明らかで、スピンを適正値までもってくるにはどうしたらいいか・・・?ということに、ようやくひとつの答えが出たような気がします。
あと試打して感じたのが、このフェース面の『耐久性』です。
最初だけ良くて、すぐに劣化してしまうのでは使えませんが、何球か打ってみて、その心配が少しよぎりました。
色褪せなければいいのですが・・・。

ブリヂストンの高い技術力と深い研究によって生み出された『会心作』といっていいのではないでしょうか?
とても画期的で高性能なドライバーだと思いました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年10月14日
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ブリヂストンゴルフ BRM2 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ BRM2 ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは52度、クラブ長さは35.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、トルクは1.7、バランスはD3、キックポイントは元調子、クラブ総重量は444g です。

ブリヂストンの新しいウェッジです。
ブリヂストンらしくシンプルで美しく、質感も良くて、柔らかそうな雰囲気が伝わってきました。
クラブも料理も、まずは見た目から・・・。ですが、このウェッジはそれを見事にクリアしています。

大きさも形状もオーソドックスで、特に変わったところは見られませんが、この『スタンダード感』がたまりません。
雑味のないクリアなテイストといったところでしょうか?

先日はキャビティタイプを試打しましたが、今回はフラットバックです。
キャビティにはキャビティの、そしてフラットバックにはフラットバックの良さがあると思いますが、私はやはりこのようなノーマルといいますか、フラットバックタイプに魅力を感じます。

トップラインも標準的で、特に変わったところは見られません。
最近はトップラインの厚みがテーパーになっていることが多いですが、このウェッジは違っていて、ほぼフラットです。
一概にどちらがいいとはいえませんが、このウェッジは構えたときの印象を大切にしたのかな・・・?と思いました。

ソール幅は標準で、全体的に丸みを帯びています。
リーディングエッジの削りはそれほど無いですが、トレーリングエッジ側は大きく削られていて、バンスの利きは強くなく普通です。
このウェッジのロフトは52度なので、『AW』あるいは『PS』という位置づけでいいと思うのですが、そうすると、このバンスは普通だと思います。
最近はハイバンスタイプの人気も高いですが、私はノーマルかローが好きです。
あくまでも私の感覚的にですが、一部のハイバンスはフックフェースと同じく、クセが強くて使い方が限定されるといいますか、応用が利かないように感じています。
ノーマル・あるいはローバンスでもフェースを開けば自然とバンスが利いてくるので、ハイバンスを必要としていません。
昔、バンスが大きく跳ねてたくさんミスした経験があるからです。
ウェッジを購入すれば、『まず削る』ということが当たり前のようになっていた時期もありますが、今はソール形状のバリエーションが豊富になってきているので、削る必要性は無くなりました。
最近のハイバンスウェッジは昔よりも易しくなったように感じていますが、それでも中には『跳ね』がきつく扱いづらいものもあります。

ネックの長さは標準的です。
昔からBSのウェッジはロングのイメージが強いのですが、最近はそうでも無いようで、こういったところを見ると、今のウェッジだな・・・。と思います。
ロングタイプはもう登場してこないのかもしれません。

フェース面には細かくて美しいミーリングが刻まれていました。
スコアラインと平行です。
昔のBSウェッジのミーリングはフェース面(スコアライン)に対して斜めの印象が今でもありますが、このウェッジは平行で、新たなコンセプトによって設計されているのかもしれません。
斜めに入っていると開いて使うイメージが出しやすく、ヒールからトゥにかけて『抜いて』使いやすくなります。
先日試打した、クリーブランドのウェッジは『フルフェース』でしたが、私はこのウェッジのように『ノーマルフェース』が好きです。
確かにトゥ寄りでヒットすることもありますが、このウェッジのように標準なスコアラインで事足りています。
やはりウェッジに限らずクラブには『構えやすさ』『いいイメージが出せる』ということがすごく重要で、機能性を上回ることもたくさんあり、経験が理論を超えているところもあるのかもしれません。
しかし、フルフェース(フルスコアラインといったらいいでしょうか?)も、とても理にかなった構造ですし、ルールに反しないのであれば、どんどん出てきて欲しいと思っています。
人の好みはそれぞれですし、異端と言われてきたものが主流になることもよくあるので・・・。

『BITING RAIL MILLED』という文字が刻まれていますが、このミーリングのことを指しているのではないでしょうか?

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
私が好むツアーベルベットほどではないですが、このウェッジも適度な『しっとり感』があります。
グリップには『滑りにくさ』を強調したものと、それよりも『柔らかさ・しっとり感』を強調したものがありますが、このグリップは後者です。
よく言われることに、飛ばす為のドライバーでは『ソフトに握れ』。
そしてウェッジやパターでは『しっかり握れ』。というのがあります。
私はそれが全てではなく個人差もあると思いますが、確かにウェッジではゆるゆるに握るよりも、ある程度しっかり『隙間無く』握ったほうが微妙なタッチが出しやすいです。
特に左手小指はしっかりと握るといいますか、グリップに密着させています。
左右10本の指は均一な力ではなく、特に左手の薬指と小指で強く握り、それはぐらつかせないのと一体感をもたすためです。
ヘッドを走らせる必要のないアプローチでは、ゆるく握るのではなく、ある程度しっかり握ったほうがブレにくく皮膚がズレることもありません。
そういったときに必要なのが、ソフトなグリップです。
ソフトというよりもしっとりして『凹むこと』が重要になってきます。
ちょっと軽く握っただけでグリップが凹んでくれるように感じられるグリップが最高です。
これがもし『反発系』の硬いグリップでは、絶妙なタッチは出しづらくなります。
『吸収系』といっていいのかもしれませんが、手のひらや指の圧力に『負けてくれる』グリップを使いたくなり、そういった意味でも、このグリップは合格です。
ツアーベルベットは適度な『しっとり感』と『湿り気』があるとすると、このグリップはやや『しっとり』して、『乾燥気味』といったところでしょうか?
このグリップもコースで使ってみたくなります。

最高の構え感です。
BSのウェッジなので、予想はしていましたが、この美顔に思わず笑みがこぼれてしまいました。
私の中のイメージセンサーが敏感に反応し、いいイメージが次から次へとあふれ出ています。
ヘッドが小ぶりでボールが大きく際立って見えるのもいいです。
BSのウェッジはグースタイプもありますが、このようにストレートタイプでシュッとしたものも多く出しています。
このウェッジの一番良いところは、ネック周りが細くてシュッとしているところです。
『メタボタイプ』のクラブではありません。
ネック部分が幅広でボテッとしていなくて、適度に絞り込まれているところが魅力的です。
ネック部分が太い(幅広)と、フェースを開閉するイメージが弱くなってしまいますが、この適正な幅だと強く出せます。
ブリヂストンのアイアンやウェッジは昔から美顔が多く、日本メーカーを代表する存在です。
他社と比較すると、『洋』のタイトリスト』『和』のブリヂストン』。といったところでしょうか?
洋の代表は、やはりタイトリストです。
実際に作っているところは同じだったりするのかもしれませんが・・・。

フェースも開きやすいです。
サンドウェッジほど大きく開いて使うことは無いですが、数ヤード以内のアプローチを止めて寄せたいときはサンドよりもアプローチウェッジのほうが使いやすいこともあるので、臨機応変に対応しています。
グースでなく、ストレートなのでソールを滑らせるタイミングと拾うタイミングが自然と合ってくるのも良いところです。
試打を開始しました

『打感』はすごくソフトで、『球当たりが優しい』ウェッジです。
以前も書きましたが、手で触れると硬い鉄なのに、どうしてボールを打つとこうも柔らかく感じるのだろう・・・?と思ってしまいます。
打ち手(使い手=ユーザー)を幸せにしてくれる極上の打感です。
カツンという乾いた音と、インパクトの瞬間、そしてしばらく続く余韻を楽しめます。
これだからアプローチの練習が楽しくて止められません。
球の『乗っかり感』も良く、『手のひらで運ぶ感覚』を楽しめるウェッジです。

球も拾いやすく、いい角度で上がってくれました。
ストレートタイプなので、少々薄くてもあげてくれるのがいいです。
ライが悪い状況でも活躍してくれます。
ソールもよく滑ってくれ、『ブレーキ感』は全くありません。

『スピン性能』は高いです。
後は耐久性だな・・・。と思いました。
ボールがよく止まってくれるので、結構突っ込んでいけるのですが、このスピン性能が長く続いて欲しいです。
もちろん消耗していくので、ずっとというわけにはいきませんが、少しでも長く続いてくれればいいな・・・。と思いました。
ひとつ買うだけでなく、予備も揃えておきたいウェッジで、そう思わせてくれるウェッジは、そう多くありません。

フラットバックタイプなので、キャビティタイプのような寛容さは無いかもしれませんが、構えやすさからくる『イメージの出しやすさ』『ラインの出しやすさ』がキャビティの有利性を凌駕しているのではないか?と思えるほど易しく感じます。
ロフトが寝ているウェッジでは、ロフトの立ったアイアンと違い、キャビティでなくてもミスヒットに対する寛容さは持ち合わせています。
ただシャンクだけは気をつけなければなりませんが・・・。
私は今でも時々シャンクを出してしまう未熟なゴルファーですが、シャンクが出ても、構えやすくていいウェッジなら、100%自分の責任だと思えるところがいいです。
ミスの原因をクラブのせいにしたらキリがないですし、クラブのせいにはできないクラブを相棒に選んできました。
そして、それが正解だったと自信を持って言えます。

構えやすく打感もいいので、距離感もすごく合いやすいです。
出球の高さも構えたときのイメージそのままで、落としどころを一点に絞り込むことができました。
他のショットでも同様ですが、アプローチはプレイヤー(ゴルファー)とクラブの二人三脚だと思っています。
プレイヤーが状況判断し、落としどころを決めて、その小さな円の中にボールを運ぶ(落とす)ことができれば、あとはもう『クラブ任せ』といいますか、スピンを掛けて止めてくれるのを信じるしかありません。
そういった二人三脚ができるウェッジです。

『操作性』も素晴らしく、色々な球で遊ぶことができました。
ソールでタッチを出し、フェース面の開閉で変化をつけていく・・・。といったらいいでしょうか?
58度や60度のようなフワッとしたロブショットは難しいですが、『52度なりのロブ』が打てるウェッジです。
『スリークォーターロブ』あるいは『ハーフロブ』といったように、高くあがらないロブで、低めに飛んでいくからこそ、より距離感も合いやすくなります。
ソールも前後を使い分けていけるのがすごくいいです。
一球一球違った球を打っていけるので、アプローチの練習は飽きることがありません。
試打後の感想

楽しくて、あっという間に時間が過ぎていってしまいました。
先日試打したキャビティタイプのウェッジもいい印象が残っていますが、私はこちらのほうが好きです。
キャビティの易しさは無いものの、ダイレクトに伝わる打感が楽しさを倍増させてくれます。

やっぱり軟鉄はいいな・・・。と思いました。
質感が良く、目で楽しめるというのもありますし、気持ちが高揚してきます。
冷たくなく、温かみのある質感です。
もちろん実際に触れてみると鉄の冷たさを感じるのですが、目で見ると温かみがあります。

いい意味でのスタンダード感といったらいいでしょうか?
特別なことをしていなくて、おさえるところはきっちりおさえている。
そういうタイプのウェッジです。

易しすぎない。
だからといってシビアで気難しくもない。
プレイヤーの感性を高めてくれ、共にゴルフライフを歩んでいける相棒といったところでしょうか?

ラージサイズのキャビティタイプを好まれる方。
ストレートネックが苦手で、グースタイプを好まれる方。
軟鉄ではなく、ステンレスのウェッジが好きな方。
そういった方には合いづらいかもしれません。

ハイレベルでバランスのとれた高性能なベーシックタイプのウェッジです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年09月18日
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ブリヂストンゴルフ B3 DD ドライバー

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B3 DD ドライバー です。

シャフトは TENSEI BS Red 40 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は43g、キックポイントは中調子、クラブ総重量は280gです。

ブリヂストンの新しいドライバーです。
先日『SD』というドライバーを試打しましたが、今回はその姉妹モデルを試打することができました。

ラージサイズでシャロー系のヘッドです。
こうして見る限り、SDと違いは無いように見えます。

New SP-CORというシステムも搭載されています。

ネックの長さは標準的です。

ネックには調整システムが搭載されていて、試打するのは『N』のポジションです。

『B3 DD』とあります。
『DD』というと、私はデビッド・デュバル選手を思い出します。
ワールドランク1位にもなったことがあり、タイガー・ウッズ選手のライバルだった選手です。
サングラス選手の先駆けといっていいでしょうか?
そしてヘッドアップ打法といいますか、早めにターゲットに顔を向ける『ノールック打法』で、衝撃を受けました。
練習場で真似してみたことがあるのですが、全く打てませんでした。
私は海外ツアーを昔からよく見ていて、いろいろなスイングを参考にしようとしてきましたが、
デビッド・デュバル選手のノールック打法。
ジム・フューリック選手のループスイング。
そしてビリー・メイフェア選手の独特なパッティングストローク。
これらは全く真似できず、異次元に感じていました。
以前試打したのは『SD』で、SDカードを思い出したのですが、そんなわけはないので、おそらく『ストレートディスタンス』。
つまり、真っ直ぐ距離を稼げるという意味だろうと思っていました。
しかし違っていて、『ストレートドライブ』という意味なのだそうです。
そして、このドライバーは『ドロードライブ』ということです。
SDもストレートというよりは、私にはドロータイプに感じられたのですが、このDDはさらにつかまりやすくなっているのでしょうか?

フェース面のミーリングはお馴染みで、見慣れました。

見慣れたシャローバックです。
全体的にシャロー感がありますが、フェース高は適度にあるので好感が持てます。
直打ちすることも多いFWはシャローフェースもアリなのかもしれませんが、ドライバーはある程度ディープフェースのほうが理にかなっているような気がします。

大きくてシャロー感たっぷりです。
先日試打したSDとよく似た顔で、こちらも『つかまえ系』の顔になっています。

装着されているグリップはSDと同じです。

素振りをしてみると、かなり軽く、そして軟らかく感じました。
以前試打したとはいえ、なかなかとっつきにくいシャフトです。
どう表現していいのか、シャフトの先端付近の感覚が無い・・・。といったらいいでしょうか?
なかなかヘッドに感覚が伝わりにくいシャフトだな・・・。と思いました。
あくまでも私のイメージとして、海に住む蛸が泳ぎ出すときにいったん足を縮めて、それから大きく伸ばしていく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
その足の動きが、このシャフトのイメージと合致する部分がありました。
それくらい、軟らかい(特に先)ということです。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
ある程度予想していて、このような顔は過去に何度も見たことがあります。
先日試打したSD同様、ラージサイズで『つかまえ系』の顔をしたドライバーです。
『ドロードライブ』というのは、この顔に由来しているのかな・・・。と思いました。
つかまえ系の顔ではありますが、一時期のドライバーと比べ、それほど極端になっていないところがいいです。
これくらいであれば普通に打てそうですし、スライサーの方は特に構えやすいのではないでしょうか?
試打を開始しました

一球目はいきなり、チョロしてしまいました。
ボールにかすかに触れただけで、コロコロと転がっていき、とても恥ずかしいです。
「情けない。」自分自身に言いました。
これは明らかにクラブのせいではなく、私自身のせいです。
シャフトが合いづらいタイプだとはいえ、前回は普通に打てましたし、今回はケアが少し足りなかったのかもしれません。
一度仕切り直すためにいったん打席を外し、素振りを繰り返しました。
こうして素振りをしていると、素振りというのはヘッドではなく、シャフトを感じることなんだな・・・。ということが分かります。
シャフトの先の感覚が無く、ヘッドにこちらのイメージを伝えづらかったのですが、それを克服するにはやはり素振りしかありません。
いつもよりも入念に繰り返しました。
最近チョロは出ていなかったのですが、今回は出てしまったので反省し、初心に返らなければなりません。
そして、気持ちを入れ替えて打ち直しました。

『打感』はSDと同じような感じで、ややしっかりめでありながら、程よい手応えと余韻を楽しむことができました。
何故か分からなかったのですが、『気持ちヒール』で打ちたくなる打感です。
トゥ側で打つと、少し『スカスカ感』がありました。
いずれにせよ、今時のドライバーらしく『弾き』の良さが魅力です。

『音』も変わらない感じでした。
大きすぎず高すぎず、小気味良く『短い』音です。
短いというのは、音の余韻が短いということです。
手に残る打感は少し余韻が残るものの、音は余韻を残さず、すぐに消えていきました。
ろうそくに火を付けて、ふっと息を吹いて消す感覚・・・。といったらいいでしょうか?
その消える速さと、この音の短さが私の中で合致していました。

球はよくあがっていき、タフさは感じられません。
9.5度とは思えないほどのあがりやすさですが、こういったことが今はもう常識となっています。
カッコ良くてハードそうな印象をもちやすいですが、実際はとてもイージーで、スインガータイプの方にも合いやすいのではないでしょうか?

『安定性』は高く、オートマチックタイプであるのは間違いありません。
ただ、私は一球目をチョロして、その後仕切り直して打ったのですが、左へ飛んでいきました。
ラージサイズはつかまりが弱いという欠点がありましたが、このドライバーはよくつかまります。
といいますか、私には明らかにつかまり過ぎで、最初から左へ飛んでいってしまったので、右に向きを変えないと、方向性はとれないように感じました。
野球でいうところの『ドアスイング』で、アウトコースの球をそのまま逆らわずライト方向にヘッドを返さず乗せる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
そういうイメージで打ったほうが、このドライバーで方向性を出すには合いやすいです。
ただ、これは私がフッカーだからで、フェード系の球筋の方はそのまま打たれて、ほぼストレートのいい球が打ちやすくなるのかもしれません。
スイートエリアは、かなり広く感じました。

『飛距離性能』も優れていると思いますが、かなり球がつかまるので、スライサーの方にはマッチしやすいのではないでしょうか?
弾きが良く、高さも出て、しかもつかまりがいい・・・。
そんな今時のドライバーの特徴をしっかり受け継いでいるドライバーです。

オートマチックタイプのドライバーなので、操作するのは難しいと思っていましたが、それでもあえて球を曲げてみようとしました。
しかし、なかなか球が曲がらず、全て『打ち出し方向』に飛んでいきました。
シャフトが難しいというのもあると思います。
これだけ大きなヘッドでも、重心距離は比較的短めに設定されているのでしょうか?
重心距離の長いドライバーによく見られる、スイング中にトゥが逃げる(右を向く)感覚はありませんでした。
操るタイプではないですが、メーカーがスライサーの方をターゲットにして開発したドライバーであることは間違いありません。
試打後の感想

先日試打したSDもつかまりがいいと思いましたが、このDDはさらにそれが強化されているように感じました。
どちらもつかまえ顔ですが、つかまりの良さはこちらが上です。
私はどちらかを選ぶとするならば迷わずSDですが、それでもSDはDD同様、ちょっと親しみづらいところはありました。

このDDはちょっと苦手なクラブではありましたが、それは私がこのドライバーに対応しきれていないに過ぎません。
もっと練習を積んで対応できるようにならなければならないのですが、まだまだ修行が足りません。
メーカーは様々なゴルファーの好みなどを分析して、1つのモデルに姉妹モデルを同時に発売して、殆どのゴルファーに対応できるように開発してくれています。
そんな企業努力に頭が下がりますし、感謝の気持ちでいっぱいです。
私がビギナーの頃は、今のようにたくさんの選択肢があるわけではなく、少ない選択肢の中から選んで、そのクラブに自分自身が合わせていくしかありませんでした。
完全に『クラブ主導』です。
しかし、それでも私は昔からフックフェースが苦手で、そういったクラブを避けてきましたし、パーシモンの頃は右に逃がして見えるよう、ヤスリで削ることもしていました。
ビギナー時代、ひどいスライサーからスタートしたものの、無意識にといいますか、本能的に左へ曲がるのを嫌っていたのですが、それが何故なのか、今でも分かりません。

ブリヂストンには、これからも多様性があって、高性能なクラブをどんどん世に送り出して欲しいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2022年09月13日
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ブリヂストンゴルフ B2 HY ユーティリティ

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B2 HY ユーティリティ のH4 です。

シャフトは BS50h です。
ロフトは22度、クラブ長さは39.5インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD1、クラブ総重量は341gです。

ブリヂストンのカッコいいユーティリティです。
全体的に黒を基調としていて、ブリヂストンらしい感じがします。
やはり、ブリヂストンといえば、黒が似合います。

大きさや形状はオーソドックスなタイプです。
ソールの丸さはそれほど強調されておらず、厚みもそれほどありません。

この工夫もお馴染みです。
ドライバーやフェアウェイウッドなど、最近の『ウッド系』のクラブには搭載されています。

ネックの長さは適度にあり、好感が持てました。
それは『上から』ボールを拾っていくイメージが出しやすいからです。
対して横からはらうイメージで打っていきたい方は、短めを好まれるのかもしれません。
調整システムは搭載されていなくて、シンプルです。

ノーマルシャローといったところでしょうか?
よく見る形です。

最近のユーティリティ(ハイブリッド)は、ほとんどこのような顔です。
オフセットが利いていて、おまけにフェースが左を向いているように見えて、私のストライクゾーンからは外れるのですが、これが今の流行なのかもしれません。
クラウンが艶消しになっているところに魅力を感じました。

最近はカーボンコンポジットが多いので、このクラブはどうかな?と思いましたが、どうやら違うようです。

装着されているグリップはソフトで好感が持てました。
多くのクラブに採用されている、ポピュラーなグリップです。

素振りをしてみた感じは、まずまずでした。
黒い色は重量感を醸し出しますが、それほど重くはありません。
特にクセのない、無難なシャフトです。

ボールを前にして構えてみて、フェースが左を向いているように見えて苦手に感じるのですが、今はこの顔が一番多いですし、その理由もあるのだと思います。
この顔は、昔は『異型』の部類に入っていたように思うのですが、今は主流となりました。
今人気の顔だとは思いますが、私は苦手です。
相棒に迎え入れたいと思えるユーティリティに最近出会っていません。
このようなタイプを実際に打ってみて、結構易しいと感じますが、やはり構えたときにしっくりこないので、いい球が打てても喜びは半減してしまいます。
試打を開始しました

『打感』はソフトで好感が持てました。
つかまりが良く、『つかまえ系独特の打感』といったらいいでしょうか?
『密着感』があり、ボールが逃げる隙間を与えない打感です。
弾き感はあるものの、つかまえ系の密着感も兼ね備えている、今時のフィーリングといったところでしょうか?

音はおとなしめで、いい感じです。
少し鈍い感じの音ですが、気持ちよく振っていくことができました。

球はとてもあがりやすいです。
ユーティリティ(ハイブリッド)の『基本ロフト』といえば、やはり22度前後だと思うのですが、そのロフトの中でも、かなりあがりやすい部類に入ると思います。
ヘッドやシャフトが黒でシブいデザインですが、タフなクラブではなく、むしろアンダースペック気味にして、親しみやすくしているように感じました。

『安定性』という点では、高いと思いますが、私は最初からフックが出てしまいました。
ちょっとつかまり過ぎたようです。
構えたときに浮かんだイメージ通りの球筋だったので、これがもしストレート顔だったら、凄くいい球になっただろうな・・・。と思いました。
フェースの横もそうですが、縦のエリアも広い感じで、『縦のブレ』『横のブレ』に強く、高い確率でつかまった高弾道の球を打たせてくれるクラブです。

『飛距離性能』も、いい感じです。
高弾道でつかまった球が打てるので、魅力的に感じる方は多いのではないでしょうか?
スピンは結構掛かっているようで、少し振りにいくと、高く上がりすぎる感じがしたので、コントロールして打つのがいいような気がします。

『操作性』という点では、どちらかといえばオートマ系の性質が強く、操るタイプではないと思います。
つかまりがいいので、フック系のほうが出やすく、右に逃げる感じはしません。
スライサーの方には、頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
試打後の感想

ブリヂストンらしい、黒を基調としたカッコいいデザインになっていて、ブリヂストンのブランドイメージを保っています。
カッコいいデザインですが、決してハードルが高く気難しいクラブではありません。
親しみやすさも性能のうちだと思います。

飛距離はもちろん、『球をあげたい』『右に逃げず、しっかりとつかまった球を打ちたい』というゴルファーのニーズに応えて開発されたクラブなのは間違いありません。

私には苦手に感じるところがいくつかありましたが、それは私がこのようなタイプに対応しきれていないだけであって、このクラブが良くないのではありません。
あくまでも私の技量不足です。
聞くところによると、このクラブの姉妹モデルは顔のタイプが違うということなので、今度機会があれば是非試してみたいと思います。

今はこのように性格のはっきりしたクラブがたくさんあるので、私たちエンドユーザーにとって、とてもいいことだと思います。
クラブの性格が曖昧ではなく、はっきりしているので、自分の好みに合わせて選ぶことができるからです。
今の自分には、どんなクラブが必要なのか?
それを見つけやすくなっています。
それはメーカーがしっかりとしたリサーチを行っているからです。
私たちゴルファーは様々な好みやニーズがあって、それに応えてくれている各メーカーには、本当に感謝しかありません。

ブリヂストンは最近、いい雰囲気があるので、これからも応援していきたいと思います。
そして、また昔のような、『ギラギラ』するような、そしてワクワクするようなクラブを世に送り出して欲しいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2022年09月07日
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ブリヂストンゴルフ B3 SD ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B3 SD ドライバー です。

シャフトは TENSEI BS Red 40 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は43g、キックポイントは中調子、バランスはD2、クラブ総重量は280gです。

ブリヂストンの新しいドライバーです。
以前『B1』『B2』というドライバーを試打しましたが、その姉妹モデルのようです。
BSはカラフルなドライバーも過去にありましたが、やはりこの黒が一番似合います。
ツアステ誕生時から経験してきた私は、あのキラキラと輝いていた時代が忘れられません。
BSのクラブは高品質・高性能というだけでなく、『買う気にさせてくれる』『所有欲を満たしてくれる』『買っただけで上級者(プロ)の気分を味わえる』などといった、付加価値もありました。
J's以来、たくさんのBSドライバーを購入してきましたが、特にツアステX500というドライバーを買ったときは興奮してなかなか寝付けませんでした。
仕方なく、枕元に置いて寝たことを思い出します。
リシャフトせず、純正のシャフト(TD-03+)がついた状態で10万円もする高価なドライバーで、購入後の小遣い事情がかなり厳しくなりましたが、それでもX500を手にして磨いているだけで幸せな時間を過ごすことができました。
優れたゴルフクラブというのは球を打たなくても、それくらいゴルファーを幸せにしてくれるものです。

さて、このドライバーですが、B1やB2とのデザインの統一性がとれていて、実際に見比べてみないと違いが分からないほどでした。
できればB1かB2の試打クラブも借りたかったのですが、あいにく貸し出し中ということで、今日はこの一本で試打することにしました。
ラージサイズでシャロー感も強いですが、『収縮色の代表』ともいえる、黒がビシッと引き締めて見せてくれるのがいいです。
『拡大感』『拡張感』といっていいのでしょうか?
大きさを感じさせるカラーリングも人気がありますが、『収縮感』『塊感』といった『凝縮された』感じのヘッドが好きなので、このドライバーのデザインは好感が持てます。

ソールにカーボンが使用されているのが分かりました。
これまではクラウンだけがカーボンということが多かったのですが、最近はソールといいますか、『ヘッド全体』がカーボンの流れになっているのかもしれません。
その火付け役はテーラーメイドでしょうか?

ソールにある、この工夫もお馴染みになりました。
過去のモデルにも搭載されていて、今もあるということは、それだけ優れたシステムということではないでしょうか?

ネックの長さは標準的です。
シャローバックタイプではありますが、ヘッド全体に適度な厚みがあるところに、BSらしさを感じます。

ネックには調整システムが搭載されていて、試打するのは『N』のポジションです。

フェース面には綺麗なミーリングが施されていて、これまでの経験から予想していました。
『POWER MILLING』というパワフルなネーミングになっています。
このミーリングが圧倒的な飛距離を生み出すのでしょうか?
フェース下部には『SP-COR』と表記されていて、いかにも弾きが良さそうな印象をもちました。

装着されているグリップは、これまでも出会ってきたことがあります。
素手で握る右手の部分と、グローブをはめて握る左手の部分では、グリップのパターンが異なるのが特徴的です。
こういったタイプのグリップを最近多く見かけるようになりました。

シャロータイプのヘッドですが、何と言いますか『パワフル感』があります。
それは適度にフェース高があり、薄っぺらい形状ではないからです。
フェースの弾きだけでなく、まるでヘッド全体がたわむかのようなドライバーも増えてきましたが、それにはある程度ヘッドに厚み(高さ)があるほうが有利なのかもしれません。
シャローバックでシャローフェースだと、結構当てるのにプレッシャーを感じますが、ディープフェースだと、フェースの上下を使っていけるので、プレッシャーが和らぎます。

顔はいい感じでした。
特に変なクセも見られず、『おとなしい』顔をしています。
逃がし顔ではなく、どちらかといえば、少しつかまりそうな雰囲気のある顔ですが、これくらいであれば『中立』といえるのかもしれません。
それが今のといいますか、ラージサイズのニュートラル顔ということになるのだと思います。
カーボンクラウンで、フェース以外、フルカーボンヘッドなのでしょうか?

まず手に持ってみたときに、すごく軽いのと、実際に振ってみて、かなりシャフトが軟らかいことに気づき、見た目とのギャップを感じました。
見た目とてもカッコ良く、いかにもアスリート仕様っぽいデザインですが、このスペックで、HSが緩やかな方を対象にしたドライバーなのではないでしょうか?
先日試打したB1やB2と比べても、かなりアンダースペックになっています。

ボールを前にして構えてみると、いい感じです。
これまでもたくさん出会ってきた、大らかで穏やかな顔をしています。
方向性への不安はありません。
ロフトが10.5度ということもあり、フェース面がよく見えるので、球が高くあがりそうです。
ここに安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』は、ややしっかりめですが、硬くなく、程よい余韻を楽しむことができました。
これは今のドライバーの共通した特徴といえるのですが、『球乗り感』は無く、かなり弾き感が強くて、球離れが早いドライバーです。

『音』も、なかなかいい感じで好感が持てました。
高くなく、大きすぎず、無難な音です。

球は予想通り、よくあがりました。
かなりソフトスペックなので、最初はボールの横っ面を優しくなでる感じで打っていったのですが、それでもボールは高くあがっていきました。
高弾道でキャリーがしっかり稼げるタイプです。
素振りしたときに浮かんだイメージ通りの弾道でした。
とてもカッコよくてアスリート仕様っぽいデザインですが、これは明らかにスインガータイプ、そしてシニア層を意識したドライバーではないか?と思いました。
特にゼクシオユーザーの方で、ゼクシオは確かに好きだけど、あのフックフェースがどうしても好きになれない・・・。という方は試してみられる価値があるのではないでしょうか?

『安定性』は高く、かなり直進性の強いドライバーです。
最初の打ち出しだけ間違わなければ、もうそれでライン出しは成功といっていいように思います。
このヘッドは丸形ですが、『トライアングルヘッド(三角頭)』のドライバーを打っているような感覚をおぼえました。
かなり後ろ(バックフェース部分)が重たく感じたからです。
ラージサイズでありながら、球のつかまりはいいです。
こういったところが、昔のラージサイズドライバーと大きく違うところです。
昔は極端すぎるフックフェースもたくさんありましたが、最近はこのようにハンサムなものが増えてきました。
各メーカー、構えやすさを重視してくれているのかと思うと、嬉しくなってきます。
結構球がつかまってくれるので、フェードヒッターの方にも合いやすそうです。

『飛距離性能』という点では、このスペックが合う方にとっては、魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
私は『叩く』のが好きなので、何球か叩いてみたのですが、そうすると『スピン過多』な感じで、ボールも高く吹き上がるような弾道になってしまいました。
シャフトも暴れる感じで、ちょっと気を遣うところもありました。
もう少し、しっかりしたシャフトで後ろから押していけるシャフトだと、もっと飛ばしていけそうに感じたのですが、それならB1を使ったほうがいいのかもしれません。
このドライバーは『叩くべきではない』タイプなのだと思います。
かなりゆっくりめで打っていって、いい感じでまとめることができました。

『操作性』という点では、あまり秀でてはいません。
それは、このドライバーがかなり直進性が強く、曲げにくいタイプのドライバーだからです。
精悍さもあり、とてもカッコいいドライバーでありながら、明らかにオートマチックドライバーといっていいと思います。
球のつかまりがいいので、私はどちらかといえばドロー系のほうが出やすい感じがしましたが、操るタイプではないことは明らかです。
おまけに、挿してあるシャフトが操るタイプではないので、タイミングを合わせて、真っ直ぐなイメージで飛ばしていくのがベストなのではないでしょうか?
試打後の感想

見た目のカッコ良さと、想像以上のソフトスペックで、易しさと飛びを体感できるドライバーです。
B1とB2はちょっとハードに感じる・・・。という方も、このドライバーは親近感をもてる・・・。という方は多いような気がします。

ヘッド全体がカーボンのようになっていて、それ以外にも様々なハイテクが注ぎ込まれていながら、それが嫌みになっていないデザインがまたいいです。

球があがりやすく、スピンも掛かるので、ちょっと前のドライバーのようです。
最近は低スピン性能に長けたドライバーも多くなり、そこに不満をもたれている方もいらっしゃると思います。
しかし、そういった方に向けてBSが開発したドライバーといっていいのではないでしょうか?

見た目はB1やB2に似ていますが、明らかに性格が異なるドライバーで、住み分けができています。
なので、見た目にこだわりながらも、自分自身の好みに合ったドライバーを選びやすくなったというのは、私たちゴルファーにとって、とても嬉しいことです。

テーラーメイドしかり、このBSしかり。
これからはフルチタンではなく、カーボンヘッドが主流となるかもしれません。
カーボンの、あの『ボコッと』した打感が苦手だという方も多いと思いますが、このドライバーのフェースはカーボンではないようなので、チタンを使っておられる方もそのまま移行できると思います。
BSらしい、高性能なハイテクドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました

2022年09月05日
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ブリヂストンゴルフ 222CB+ アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ 222CB+ アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は416gです。

ブリヂストンの新しいアイアンです。
ブリヂストンは他のメーカー同様、秋に新製品を発表してくるイメージがありますが、今年も出会うことができました。
とはいっても、毎日暑い日が続いていて真夏の気分が抜けませんが、暑さのピークはとっくに過ぎています。
夜にはコオロギの鳴き声が聞けるようになりました。
秋の楽しみといえば、味覚もありますが、それ以上に私はブリヂストンやミズノなど、各メーカーのニューモデルに出会えることです。

形状的にはオーソドックスなフルキャビティです。
少し面長な感じがしますが、これも珍しくはなく、むしろ主流といっていいように思います。
小顔タイプは好きじゃないけど、かといって大顔タイプは嫌だ・・・。という方には、ちょうどいい大きさなのではないでしょうか?

彫りは深く、通常のフルキャビティといっていいように思います。
マッスルバックやハーフキャビティを苦手にしておられる方は、この彫りの深さに親近感をもたれるのではないでしょうか?
多少打感は犠牲になっても、それをカバーする易しさがあります。
アイアンやウェッジはドライバーと違い、その形状で、おおよその性能を予測することができます。

トップラインは少し厚く見えましたが、これくらいであれば、特に問題ありません。
丸っこくなく、適度にシャープなところがいいです。

このアイアンの特徴といえば、やはりこの2つの穴のようなものです。
通気口のように見えなくもないですが、どのような意味があるのでしょうか?
重心をコントロールするためなのかと思いましたが、詳しいことは分かりません。
ここの部分はフィーリングに直結するので、あまり手を加えて欲しくないのですが、どのような弾道・フィーリングになるのか興味津々です。
フルキャビティにポケットを足したようにも見えますし、最近見かけなくなった、アンダーカットのようにも見えます。

ソール幅は標準的です。
ちょっと前まで、ワイドタイプが多かったのですが、最近はこのようなノーマルなタイプが増えてきているように感じます。
特にBSは『ワイド推進派』だと思っていたので、ちょっと意外でした。
ソールの形状にも、特に変わったところは見られません。

ネックは少し短めではありますが、今のアイアンの中では普通です。

ホーゼルには『BRIDGESTONE GOLF』の刻印があり、カッコいいです。
BSファンにはたまりません。

フェース面にミーリングがあるか、近くでよく見てみたのですが無く、これまでと同じシンプルなデザインです。
新しいモデルであっても、フェース面が変わらないものが殆どで、このアイアンもそのようになっています。
『スタンプ感』の強い、あまり手が掛かっていないようなフェース面です。

装着されているグリップは,これまでのBSアイアンに採用されてきたものです。
ソフトなフィーリングで好感が持てます。

素振りをしてみると、軽量感はあるものの、しっかりと振っていくことができ、タイミングもすぐに整えることができました。

ボールを前にして構えてみると、やや面長なところはありますが、とてもいい顔をしていて、好感が持てました。
これぞ、『BS面長顔』といったところでしょうか?
面長なアイアンは他のメーカーでも見られますが、この均整の整った美しい顔はBSの個性といっていいように思います。
できればもう少し小ぶりなほうが私は好きなのですが、これでも全く問題ないですし、この面長なところに安心感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
少しグースも利いていますが、これも許容範囲内です。
トップラインが厚すぎず、またスッと伸びているので、アイアンらしいイメージが出せます。
ラージサイズでボテッとしていて、アイアンのイメージで構えられないアイアンも過去にたくさん出会ってきましたが、このアイアンは違いました。
易しくすることと、構えやすくすることのギリギリの線引きされた部分で設計されているのだと思います。
試打を開始しました

『打感』は予想していたよりも良くて、好印象です。
もっと薄っぺらくて、中空に近い『ベチャッ』とした打感を予想していましたが、違いました。
軟鉄らしい軟らかさで、マイルドな打感です。
このアイアンのもつ、美しい質感に見合ったフィーリングだな・・・。と思いました。

球はあがりやすくてイージーですが、同様のタイプにたくさん出会っていますし、これは予想の範囲内です。
タフなアイアンではなく、スインガータイプの方にも親近感をもたれやすいのではないでしょうか?

『安定性』は高く、フルキャビティの易しさが存分に味わえます。
見た目通りの大らかなタイプで、シビアさは全く感じません。

『飛距離性能』も高く、軽く振ってよく飛びます。
『イージー&ファー』タイプの優れたアイアンです。
スタンディングロフトのディスタンス系アイアンといえますが、今はこれくらいが主流なので、得の驚くようなことはありません。

『操作性』はまずまずで、左右どちらにも打っていくことができました。
少し面長なタイプなので、フェードヒッターの方に合いやすいように感じたのですが、逆に重心距離が長めのアイアンを好むドローヒッターの方にも合いやすいのではないでしょうか?
試打後の感想

最近のBSは充実しています。
もちろん、これまでも良かったのですが、一気に巻き返した感じです。

質感の良さと、カッコ良さが両立できていて、BSらしさを感じました。

一昔前のアイアンのように、易しくてよく飛ぶけど、不格好でカッコ悪い。
ということがありません。

ゴルフクラブはまず、美しくなければなりません。
いくら優れた性能をもっていても、手に取ってみたいと思わせなければ、その性能をはっきできないからです。

そういった意味でも、このアイアンは優れていると感じました。
このアイアンを見つけて、すぐに打ってみたいと思いましたし、実際に打ってみて、バランスのとれたアイアンだということが分かりました。

カッコ良くて易しく、今のアイアンの飛距離もしっかりと対応できている・・・。
そんなアイアンです。
私のような小ぶりなアイアンを好まれる方は、少し大きく見えるかもしれませんが、実際に打ってみるとすごく易しいので好感を持たれやすいのではないでしょうか?
あとはステンレスでないといけないという方には、マッチしないかもしれません。
それと強いグースでラージサイズのアイアンを好まれる方にも好まれないかもしれません。
人の好みは様々なので、自分の感覚や好みにあったクラブを選ぶことが重要です。

ブリヂストンには、これからも素晴らしいクラブを期待しています。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
BRIDGESTONE GOLF キャディバッグ プロレプリカモデル CBG201
2022年05月10日
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ブリヂストンゴルフ BRM HF ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ BRM HF ウェッジ


シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは56度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、トルクは1.7、バランスはD4、キックポイントは元調子、クラブ総重量は450g です。

久しぶりに出会った、ブリヂストンのウェッジです。
ブリヂストンはドライバーやアイアンのイメージが強いですが、実はウェッジもいいものが昔からたくさんありました。
特に『顔』という点では、よく整っていて、見ていてシビれたことが何度もあります。
『クラブの役目』として、まずプレイヤーに『いいイメージ』を出させることが重要だと思っているのですが、そういう意味でも昔からBSは優秀です。
ヒール側には『BITING RAIL MILLED』という文字があり、何やら特別な工夫がされているようです。
BSは昔から、形状は王道で奇をてらったところはないけど、スピンにはすごくこだわっていて、フェース面に高い技術が注ぎ込まれている印象があります。
昔のJ’sのウェッジで、フェース面がカッパー(銅)だったものがあるのですが、打感が柔らかくてスピンがよく利いて大人気でした。
今はウェッジをロフトで呼ぶことが多くなりましたが、PWとSWの間のクラブ、つまりアプローチウェッジ(PS=ピッチングサンド)というクラブを確立させたのも、そしてウェッジをセットのものではなく、単品で購入するきっかけを作ったのもBSだったと思います。
ボールにおいても、それまでの糸巻きからツーピースに移行させたのもBSですし、ゴルフギアの発展という意味でも、BSの功績は大きいです。
常に時代の先端を走っていました。
あの頃のツーピースがあったから、今の4ピースや5ピースへと発展していったのではないでしょうか?
今はタイトリストを使っていますが、昔はBSのボール(J’s・レクスター・レイグランデ・ツアステ)のボールをよく使っていました。
昔のボールと比べると、今のボールは直進性が高くなって、曲がりが抑えられたな・・・。と強く感じます。

大きさは標準的です。
このトップラインの膨らみは最近よく見かけます。
『既視感』といったらいいでしょうか?
メーカーは違っても、同じようなタイプが多くなりました。
フラットなものよりも、このようにテーパーなものが増えていて、これも流行なのかもしれません。

今は普通に見かけるようになりましたが、まだまだ少数派といっていい、キャビティバックタイプのウェッジです。
ロフトが寝ているウェッジは、アイアンのようにキャビティにするメリットがあるのだろうか?と思ってしまいますが、寛容さは多少増すのかもしれません。
さらに安定性や低重心にするためにウェイトが組み込まれたものもありますが、こうして見る限り、このウェッジには組み込まれていないようです。

こうして見ても、かなり彫りは浅く、ハーフキャビティといっていいのではないでしょうか?
ほぼフラットバックタイプと遜色ありません。
バックフェースが薄くなり過ぎると、『乗っかり感』が失われ、球離れが早くなり、デメリットのほうが大きくなりますが、これくらいであれば何の問題も無いように見えます。

テーパーになっているので、トップラインは少し厚みを増しますが、イメージがボヤけるような厚さではありません。
他のメーカーでも感じたことですが、やはりフォーティーンを思い出します。

角度を変えてみても、トップラインがテーパーになっているのが分かりますが、他のメーカーほど極端ではありません。
トップラインの周辺だけ肉厚になっているという感じです。
これも綿密な計算によるものではないでしょうか?

ソール幅は、ややワイドで真っ直ぐなタイプです。
『寸胴型ソール』といっていいでしょうか?
このソールを見て、そのように思いました。
トゥからヒールにかけてテーパー(狭く)になっているか、真っ直ぐなものが多いですが、このウェッジは逆にヒール側のほうが少しだけワイドに見えました。
私はウェッジをよく使いますが、ソールでは特にヒール側でフィーリングやイメージを出すことが多いので、この形状だと少し時間が掛かりそうです。
しかしソールもそうですが、ヘッド全体の質感はとても良くて、さすがBSだな・・・。と思いました。
チープさは全く無く、いい目の保養になり、目尻は下がりっぱなしです。
質感だけでテンションがあがるときもあれば下がるときもありますが、今日はすごくあがっています。
やはり美しいクラブは、とてもいいものです。

ソールは平らではなく、全体的に丸みを帯びています。
リーディングエッジもトレーリングエッジも極端な削りは見られませんが、抜けは良さそうです。
ソールの一部分を使って抜いていく・・・。というよりは、ソール全体を使って抜いていくようなイメージが湧いてきました。
バンスは結構利いているように見えますが、昔のようにボテッとしたバンスではなく、トレーリングエッジが緩くカーブを描いているので、邪魔になりそうな感じはしません。
ウェッジのソール形状を見ていると、『滑らせる』といいますか、『抜く』ときのイメージが浮かんでくるのですが、今日は『スピード感』で抜いていくというよりも、全体的にややゆったりとした感じで滑らせていくイメージが湧いてきました。
ソール形状だけでいうと、オートマ系のイメージの出方です。

こうして角度を変えてソールを見ても、すごく丁寧に仕上げられているのが分かりますし、トレーリングエッジ側も削られているのが分かります。
バンスの利きが強く、ここが大きく膨らんでいるほうが好きだという方はたくさんいらっしゃると思いますし、昔はそのようなウェッジがたくさんありました。
私はあまり膨らみすぎると難しく感じていたので、グラインダーで削っていたりしていたのですが、最近のウェッジはそういったことをしないでいきなり実戦投入できるものが多いので助かっています。
使っていくうちにできる傷や凹みなどは許せますが、なるべく使う前から形状を変えたくないという思いがあるからです。
ウェッジというクラブは使用頻度も高いということもあり、使っているうちにだんだんとその人の好みといいますか、マッチした形状になっていくものです。
以前も書きましたが、私がビギナーの頃、アイアンやウェッジのリーディングエッジが削れて自分の形になるまで、使い続けろ・・・。と先輩から言われてきました。
しかし、今はそういう時代ではないようで、新品の頃から、いい感じでリーディングエッジが削られていて抜けが良くなっていますし、ソール全体も抜けやすくなっています。
私はアイアンを『10年単位』で考えていたのですが、それだとメーカーやショップは大変なので、数年、いや数ヶ月単位で買い替えて欲しいというのが本音ではないでしょうか?

ネックの長さは標準的です。
細めではなく、ほんの少し太いようにも見えますが、全く気になりません。
こうして見ても美しいな・・・。と見とれてしまいました。
ここにメーカーの差が出るように思います。
昔からBSのアイアンやウェッジは綺麗で魅力的なものが多いです。
旋盤で綺麗に加工されている工程が頭に浮かんできました。

フェース面にはとても緻密で綺麗なミーリングがあります。
BSのウェッジはミーリングが採用されているものが多いので、おそらくミーリングはあるだろうと思いましたが、その通りでした。
ミーリングありのフェース面をこれまでたくさん見てきましたが、久しぶりにここまで綺麗で繊細さを感じさせるものに出会ったような気がします。

角度を変えてみると、さらにその美しさが際立ってきます。
BSウェッジのミーリングといえば、ヒールからトゥにかけて斜めのイメージが強いのですが、このウェッジはスコアラインと平行に刻まれています。
私はフェース面を斜めに使うことが多いので、そのミーリングも好きだったのですが、今回は変えてきているようです。
斜めや円のように刻まれているミーリングもありますが、圧倒的に『真っ直ぐ』といいますか、スコアラインと『平行』なものが多くなりました。
アイアンに限らずウェッジでも、雑だな・チープだな・・・。と思えるフェース面はたくさんあります。
いくらソールやバックフェースに工夫をしても、唯一のボールとの接点である、フェース面に手を抜いたら何にもなりません。
ナイスショットにはいろいろな要素が絡み合いますが、『インパクトが最重要項目』ではないでしょうか?
インパクト次第でスピンも高さも方向性さえも変わってしまいます。
そんな大切なフェース面が、どれもワンパターンといいますか、各メーカー変わらないように見えて不満に思っていたこともありました。
ドライバーでは飛ばすために、ルールギリギリの反発係数に挑んでも、アイアンやウェッジのフェース面はルールギリギリまで挑戦しないメーカーが多いです。
かなり手間が掛かるのでコストがあがるのは間違いないですし、ルールに違反すれば回収しないといけないというリスクもあり、これまでそういうクラブも実際にありました。
だから、各メーカーあまりフェース面には力を入れていないのかもしれません。
ですが、このウェッジはそれらと違い、ブリヂストンの熱意が伝わってきます。
ソールでは『抜けのイメージ』を。
そしてフェース面では『インパクトのイメージ』。
そしてボールが強烈なスピンでフェース面を駆け上がっていくイメージが湧いてくるのですが、今日はそれがとてもいい感じで浮かんできました。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
私が愛用しているツアーベルベットとはまたちょっと違いますが、このタイプのグリップもビギナー時代からたくさん使ってきましたし、いい記憶もあります。
デザイン的にロイヤルグリップの印象が強いですが、このグリップはゴルフプライドでした。
バックラインが入っていないのがとてもいいです。
以前違うメーカーのウェッジを試打したときにバックラインがあって、私は違和感を覚えました。
それはウェッジというのは『フェースを回して』使うからです。
すると当然、グリップにバックラインがあると、それが違和感につながります。
もちろんウェッジであっても、バックライン有りのほうがいいという方はたくさんいらっしゃると思いますし、実際に使っておられる方も多いと思います。
以前も書きましたが、私は構えたときに『限定される』のを好みません。
それはドライバーなどウッド系クラブであれば、『クラウンマーク』。
そしてアイアンであれば、スコアラインの白い線。
グリップであれば、バックライン。
ボールであれば、矢印などのマーキング。
ルールに違反していないですし、プロアマ問わず自らボールにマークや線を入れられる方も多いですが、私はやりません。
それらがあって、スコアが悪くなるということはないのですが、無いほうが私はスッキリするといいますか、必要性を感じていないからです。
なので、このウェッジのグリップは好感を持ちました。

ボールを前にして構えてみると、いい感じです。
BSらしい丸顔で、昔の『J’s』などの時代にも、このような丸顔をよく見ました。
シャープで細身の顔も『BS顔』であれば、この丸っこい顔も『BS顔』といっていいと思います。
『BS風丸顔』といったところでしょうか?
昔はよく見たので、懐かしさがこみあげてきます。
あの頃は『BS一強』ともいえる時代で、J’sやその後のツアーステージが光り輝いていた時代です。
この丸顔が好きだから、BSウェッジしか使わない・・・。という人も、私の周りにはたくさんいました。
丸顔でありながら、ボテッとしていないのがいいです。
ヒール側も適度に絞り込まれていますし、グースがきつくないので、逃がすイメージを出せました。
昔のBSウェッジはもっとグースの利きが強いものが多く、それに引っ張られて他のメーカーもグースネックのウェッジをたくさん発表していましたが、今はグースのきついものは少なくなりました。
私はグースがきついタイプは苦手ですが、グースタイプを長年使っておられる方はたくさんいらっしゃいます。
そういった方々には、物足りない時代なのかもしれません。
『ストレート』『グース』どちらがいいというものではなく、使う人の好みで選ぶべきで、昔の名器といわれるアイアンやウェッジにはグースタイプがとても多いですし、曲げるという手間をわざわざ加えるのだから、グースにする意味はとても大きいのだと思います。

フェースの開きやすさも、なかなかいい感じです。
最近のウェッジの傾向ですが、バンスは利いていても、昔のように邪魔に感じさせなくなりました。
ハイバンス=滑りが良くなる。
ローバンス=滑りが抑えられ、刺さりやすくなりチョロが出やすくなる。
というイメージをもっておられる方も多いのではないでしょうか?
顔もいい感じですし、適度に開きやすいですが、『マニュアルタイプ』というよりは、『オートマチックタイプ』に近い感じだな・・・。と思いながら見ていました。
それは『据わり』といいますか、『ソールのタッチ』がそうさせていました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。
キャビティということを感じさせません。
『球の乗り』もよく、しっかり食いついてくれます。
球の乗りがいいので、インパクトから先のフォローで送り出すイメージを出すことができました。
球離れの早いクラブだと、『インパクトで終わり』という感じで、『点』になってしまいますが、このウェッジは『線』で運べます。

『スピン性能』も高く、適度な摩擦感を感じました。
フェース面が仕事をしているのは間違いありません。
横からはらうのではなく、しっかりと上から『押し込む』感じで運ぶことができたので、余計にスピンが掛かっていたように感じます。
これなら実際のグリーンでもスピンがほどけず、しっかりとカップまでボールを運んでいけそうです。

球も拾いやすく、出球も安定していました。
グースがきついと、私はダフるか、それを気にしすぎて逆にトップしてしまうことがあったのですが、今日はそれがありません。
少しグースが利いていますが、気になることはありませんでした。
私はグースタイプが苦手ですが、それでもグースタイプの利点を感じています。
それは出球が低めに出て、しっかりとスピンが掛かるということです。
グリーン周りで距離感を出すには出球が低いほうが圧倒的に有利です。
ロブショットやピッチショットよりも、ランニングアプローチやピッチエンドランのほうがボールがまとまりやすく、寄る確率だけでなく直接カップインの確率も高まります。
なので、できるだけロフトが立ったクラブを使うほうが有利な場面が多いですが、グースタイプだとロフトが寝ていても低くだせるメリットがあり、ひとつのロフトでいろいろな技を使うことができます。
それが分かっていながら、今も使いこなせていないのが歯がゆいのですが、ストレートタイプの良さもありますし、私にはそのほうが合っているのは間違いないので、これからもストレートタイプを使っていくと思います。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じません。
ラージサイズの大らかさとは違う、ノーマルサイズの易しさが、このクラブにはあります。
適度な大きさで、ボールとの対比もいいので、ラインを出しやすく、ボールを『主役』にできるのがいいです。
クラブが大きくなりすぎると、どうしてもボールではなく、『クラブが主役』になってしまいますが、このウェッジはボールを主役にしてくれるので、扱いやすさがありながらも、ミスするイメージが湧かず、ショットの成功率が高まります。
キャビティバックの効果も多少は出ているのかもしれません。
男前でありながら、寛容さをもちあわせたウェッジです。

クラブ全体が少し軽く感じたせいか、最初はちょっとキャリーが出過ぎてしまったので、普段よりもテークバックを小さくするイメージで対応しました。
もし私がこのウェッジを使うとすると、もう少し重量を足したいところですが、今はこれくらいの重さが標準でしょうか?
軽すぎるウェッジはとても難しく、逆に『怖い』と感じたことがあります。
アイアンやウェッジにカーボンシャフトが採用されはじめた頃、私はコースでそのクラブをテストしたことがあるのですが、バンカーに入ったボールを軽量ウェッジで打ったら、いきないホームランを打ってOBにしてしまいました。
まだその記憶が鮮明に残っていて、今も苦手意識が拭えません。
適度に重量があったほうが、その重さを活かせるので精度もあがり易しくなりますが、どの重さが最適ということは数値では表せません。
人によって違うので、一概にはいえませんが、今は『やや軽』のクラブが多いので、そういう意味でも、このウェッジはスタンダードな重さといえるのではないでしょうか?

『操作性』は、なかなか良くて、フェースの開閉で遊ぶことができました。
クセのない、いい顔をしているのでマニュアルタイプに見えますが、実際に打ってみると、どちらかというとオートマチックタイプに近いのかな?と思いました。
それはやはりソール形状にあるのかもしれません。
オールマイティに近く、できるだけ細工をしないほうが、このウェッジの良さを出しやすいような気がしました。
微妙に打ち分けるというよりは、ひとつの打ち方で、その精度を高めていきたいと考えておられる方には、魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
試打後の感想

試打を終えて、やはりいいウェッジだな・・・。と思いました。
質感がとても良く、まずは目で楽しむことができ、打つ前からずっとテンションがあがっていました。

それでも一番印象に残ったのが、フェース面のミーリングです。
この美しくて繊細な感じのミーリングは、さすがBSだと思いました。

美顔でありながら、シビアさがなく、オートマチック的な要素も兼ね備えたウェッジです。

少しグースが利いていますが、ストレートタイプを使い慣れておられる方にも、あまり気にならないのではないかな?と思いました。
もちろん、セミグースタイプを好まれる方には、とても好感の持てる顔で、『守備範囲の広い』ウェッジといえるのではないでしょうか?

ただ、ソールを見たときに、バンカーで『砂を切る』イメージは湧いてきませんでした。
どちらかといえば『エクスプロージョンタイプ』といいますか、『爆発』で打っていくウェッジなのかもしれません。
また試打する機会があれば、バンカーでも試してみたいですが、バンカーで使い倒して、この綺麗なミーリングが摩耗してしまうのが嫌だな・・・。と思いました。

ラージサイズ、そして強いグースを好まれる方以外の、多くの方に支持されるウェッジといっていいのではないでしょうか?
キャビティバック形状になっているので、それだけで安心感が高まるという方もいらっしゃると思います。
チープさは無く、綺麗に仕上げられているので、質感にこだわる方にも試していただきたいウェッジです。
全体的にバランスが整っているのも好印象でした。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2021年11月28日
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ブリヂストンゴルフ 213HF アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは Diamana BS50i です。
ロフトは28度、クラブ長さは37.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は58g、トルクは3.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は367gです。

ブリヂストンゴルフのハイテクを感じさせるアイアンです。
私はシンプルなベーシックタイプのアイアンを相棒に選ぶことが多いのですが、それとは真逆のこのようなタイプにも期待しています。
これまで経験したことがないようなことが起きるのではないかということと、常に新たな視点でクラブ開発をしていくのはゴルフにとってもいいことだと思っているからです。
ゴルフクラブには様々な規制がかかっていますが、それも『ゴルフの本質』を維持するために必要なことだと思います。
しかし、『現状維持』ではいけないので、メーカーの新たな挑戦には、ゴルファーとしてありがたいことだと思っていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。

見るからに高い機能性を感じさせるハイテクタイプのアイアンです。
いわゆる『面長』なタイプで、『フェース長』があって、『フェース高』は低めです。
外見的に言えば、『アイアン界のサイボーグ』といったところでしょうか?
映画の『ターミネーター』や、昔の特撮ヒーローの『人造人間キカイダー』を思い出しました。

この膨らみを見て、中空タイプであることが分かります。
ここ数年、中空の人気が高まっているのだと思いますが、これも流行りかもしれません。

ラージサイズのイージー系でありながら、彫りの深さは普通です。
バックフェースにある、この赤いアクセサリーのようなものがすごく目立っているのですが、これはどのような意味があるのでしょうか?
おそらくウェイトではないと思いますし、見た目だけの本当の意味でのアクセサリーなのかもしれないな・・・。と思いましたが、ブリヂストンのクラブなので、科学的なデータによる裏付けがあるような気がします。
トゥ側が削られていなくて、ヒール側が削られているので、重心距離が長くなっているようです。
私は重心距離が短め(だいたい32~34mmくらい)が好きですし、ややヒール寄りでヒットすることが多いので、このような構造はあまり好きではありません。
こうして見ていると、このアイアンは中空でありながら、キャビティの特色も兼ね備えているのが分かります。
中空だけで充分なのに、まさに『至れり尽くせり』といったところでしょうか?

トップラインは、やや厚めです。
とても細かなところですが、仕上げが少し雑に見えました。
ただ、これは試打したこのクラブだけなのかもしれないですし、普通は気にするほどではないと思います。
ついつい、クラブに対していろいろなところが見え過ぎてしまうのかもしれません。

ソール幅は少し広めですが、それほどワイドではなく、今のアイアンの中では標準的といっていいように思います。
ちょっと前まで、このようなタイプは、かなり広いものが多かったように思うのですが、最近は少し抑えられているようです。
ソールが広ければ易しいとは一概に言えないということが、ユーザーの間にも広まったのかもしれません。
また、低重心であればあるほど球があがりやすくて易しい・・・。と思っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
ティアップして打つドライバーと違い、直打ちするクラブであるアイアンは、ある程度の重心の高さがあったほうが易しいと、これまでの経験から感じます。
今はクラブの大きさや形状が極端になり過ぎて、スイングが限定されてしまっているように感じることも多くなりました。

ソールは平らというよりは、かなり丸くて削りが大きいのが分かります。
ソール全体もそうですし、リーディングエッジやトレーリングエッジも大きく削られているので、これで抜けが悪いとは言わせないというメーカーからのメッセージがあるのかもしれません。

ネックは、やや短めですが、今では見慣れた長さです。
こうして見ても、ちょっと表現は良くないかもしれませんが、『ぶっきらぼう』といいますか、あまりこだわってはいないように見えます。

フェース面にミーリングはありません。
よくある『スタンプタイプ』ではありますが、ニューモデルということもあるのか、スコアラインの溝(角の部分)が潰れていなくてきれいです。
特に目新しい工夫は見られません。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。

素振りをしてみると、重さは感じませんが、『頭でっかち感』といいますか、ヘッドの動き(挙動)が伝わりやすいです。
あくまでも『感覚的に』ではありますが、『アイアンテイスト』で振るのではなく、どちらかというと『ユーティリティテイスト』で振れるシャフトだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみると、『面長感』があり、グースタイプなので予想通りでしたが、昔のオートマ系ほど形が崩れていません。
好みの顔ではないものの、普通にアイアンとして構えることができました。
トップラインの厚さも目に入りましたし、少しカーブを描いているので、『つかまり感』を醸し出していますが、構えづらいほどではありません。
面長でフェース高がそれほどなく、グースもきつすぎないというのが、今の主流なのかもしれません。
かなりフェースが立っているように見えたのですが、これも今では普通です。
一昔前までのように、フェースが寝て、ボールが高くあがるので、そこで『上から潰す』といいますか、押さえ込んでいくイメージを出せるニューアイアンはほとんど見なくなったように思います。
試打を開始しました

『打感』は好きになれませんでした。
一球打って、すぐにテンションが下がりました。
全体的な形状などから、予想していた打感だったのですが、実際に感じてみると、やはり好きになれません。
中空独特の、薄くてペチャッとした感じです。
私の好みからは、かなりかけ離れているのですが、打感についての好みも人それぞれですし、昔よりも多様化していると思うので、この打感が好きだという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

球はよくあがり、タフなところは全く感じられません。
球は浮きやすいですが、ロフトが立っている分、グリーンを上から攻めるイメージは出しづらいです。
7番以降はグリーンの真上から落として乗せるイメージが欲しいですが、この打ち出しだと『真上』というよりは、『やや斜め上』から攻めるようなイメージです。
しかし、これはディスタンス系アイアンにはよく見られる傾向なので、特に驚くようなことはありません。
ロフトを立てるデメリットを、様々な工夫でカバーしている印象です。
5番アイアンくらいの打ち出しのイメージなのですが、しっかり浮いてくれるので、多くの支持を集めているのではないでしょうか?

『安定性』も高く、完全なるオートマチック系アイアンといっていいと思います。
最初の出球さえしっかりコントロールできていれば、そこから曲がる気配を見せません。
構えたときにモヤモヤしたところがあり、クリアなイメージが出なかったので、暴れるかと思っていましたが、実際はとても大らかで安定していました。
打点のブレにも寛容で、シビアさは全く感じません。
面長のデメリットをグースで解消しているのか、球はつかまりやすいです。

『飛距離性能』は優れています。
このようなタイプのアイアンなので、予想通りでした。
まずはアイアンに飛距離性能を求め、それを補う形での『安定性』や『あがりやすさ』が組み込まれている感じです。
アイアンで飛ばしたい方には、頼もしい存在といえるのではないでしょうか?
ハードヒットしなくても、優しく拾っていく感じで楽に飛ばしていけるアイアンです。
ベーシックタイプの7番アイアンのようなナチュラルなあがりやすさではないですが、しっかりとキャリーも稼げるので、距離が稼げますし、このようなタイプのアイアンで距離感を出していくことができれば、まさに『鬼に金棒』となるような気がします。
『球の乗り感』ではなく、『弾き感』のあるアイアンです。

オートマチックタイプなので、操作性は秀でていません。
球筋はほぼストレートで、シンプルな球筋が魅力です。
オートマ系の特長でもある、再現性の高さが、このアイアンにはあります。
試打後の感想

見るからに『機能性』を感じさせるデザインで、いわゆる『イロモノ』に近いタイプなのかな?と思っていましたが、基本性能はしっかりしています。

『打感』や『構えやすさ』など、フィーリング性能は物足りないですが、それを多くのメリットでカバーしているアイアンといえるのではないでしょうか?

いろいろなパーツが組み合わさっていて、とてもインパクトのあるデザインですが、それらが全て意味をなしているのだと思います。

飛距離と大らかさの両立したアイアンです。

私がアイアンに求めたいものが、このアイアンには大きく欠けているので、あまり魅力は感じなかったのですが、それはあくまでも私の好みによるものであり、このアイアンが優れていないということではありません。
このようなタイプのアイアンを好まれる方がたくさんいらっしゃるのは間違いありません。

ブリヂストンには、これからも私たちゴルファーがワクワクするようなクラブを発表して欲しいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2021年10月15日
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ブリヂストンゴルフ B2 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは FUJIKURA SPEEDER NX50 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54.5g、キックポイントは中調子、バランスはD2、トルクは4.6、クラブ総重量は300gです。

黒いヘッドがカッコいい、ブリヂストンの新しいドライバーです。
先日、B1というドライバーを試打しましたが、今回は姉妹モデルのB2です。
『B』というのはブリヂストンのBなのかな?と思いましたが、本当のところは分かりません。

ブリヂストンのロゴ、B以外ほとんど黒ということで、モノクロタイプのヘッドが好きな私はカッコいいな・・・。と思いながら見ていました。
B1とよく似ていて、かなり似通った性格なのかもしれません。

しかし、バックフェースにはB1に見られたウェイトが見られず、これが大きな違いです。
B1よりも重心が浅いのかもしれないですし、ウェイト移動で球筋を調整しないという意思表示を感じました。

ソールのフェース寄りにある、この凹みは変わりません。

ネックの長さは標準的で、ショートではありません。

ネックには調整システムが搭載されています。
これはB1と共通する部分です。
ウェイトを移動させるのではなく、このネックの調整だけで充分ということなのでしょうか?

試打するのは、この『U』のポジションです。
おそらく、アップライトということだと思います。

フェース面のデザインはB1と同じです。
ブリヂストンらしく、細かなミーリングがあります。

標準的なシャローヘッドです。
ただ単に薄いというのではなく、クラウンには高さがあって、フェース高が維持されているところに好感が持てました。
シャローフェースのほうが易しいと感じられる方もいらっしゃると思いますが、私は結構難しく感じていて、ある程度フェース高があるほうが易しいと、これまでの経験から感じています。
シャローフェースは直打ちすることの多い、FWのほうが理にかなっているのかもしれません。

顔はちょっと独特でした。
明らかにB1と違います。
B1はほぼニュートラルな顔をしていましたが、このドライバーは全く違うタイプで、明らかにドローバイアスの掛かった『つかまり顔』です。
私はB1のほうが好きですが、このつかまえ顔を好まれる方も多いのではないでしょうか?
それくらい、今はこのようなタイプが多いですし、それだけ多くの支持を集めているのだと思います。
以前も書きましたが、このようなラージサイズでシャロータイプだと、少しフックがニュートラルといえるような気がします。
ヘッドを大きくすると、それだけ球がつかまりきらず、右に抜けやすくなるので、どうしてもこのようにするしか方法がないのかもしれません。
構え感がちょっとぎこちなくなってしまいますが、感覚よりも『つかまるという実利』をとると、このようにするしかないのかもしれません。
ラージサイズはフェースターンが難しくなるので、フェースターンをしない打ち方をする必要がありますが、それにはこのような顔が理にかなっているのではないでしょうか?
私はビギナーの頃、友人たちと『フェースターンの速さ』といいますか、フェースを返してつかまえる競争をしていたことがあったのですが、今はそんなことは全くありません。
それくらい、パーシモンやメタルと、ラージサイズのチタンでは打ち方が変わりました。
昔は打ち手(プレイヤー)によって弾道も球筋も大きく違っていて、それぞれ個性がありましたが、クラブがオートマチック化していくにつれて、球筋や弾道も個性が薄くなったような気がします。
『球は曲がるもの』という考えから、次第に『曲げないように』・・・。そして今は『曲げようとしても曲がりにくい』という時代に入ったのかもしれません。
このようなフックフェースのドライバーが今は主流ですが、最近のモデルは昔ほどの『どぎつさ』が薄まったといいますか、強烈な個性を発揮して、違和感しかない・・・。ということはなくなりました。

クラウンはカーボンが採用されているようです。
これもB1と同じですし、最近はこのようなドライバーが多くなりました。
それくらい効果的だと思いますし、流行のようなものもあるのだと思います。

素振りをしてみると、外観とは違う、軽量感と動きの大きさ(しなり感)を感じました。
シャフトの『細さ』を感じさせる軟らかさ・・・。といったらいいでしょうか?
太い軸ではなく、細い軸で動いている感じです。
軽量感があって軟らかいですが、それほど頼りなさはなく、バネがある感じで遅れることなく戻ってきてくれました。
最近の軽量シャフトは、数年前よりもブレが小さくなって親しみやすいものが多くなってきたような気がします。
B2は、このフジクラのシャフトが純正シャフトなのでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、やはり左に行きそうな感じがしますが、このようなタイプも経験値をたくさん積んでいるので、昔ほどの苦手意識はありません。
ただ、どうしても左へ巻いてしまいそうなマイナスイメージが浮かんでくるので、少し右を向いてそこから回していく感じで構え直しました。
フェース面の見え具合から、おそらく『10.5度以上』はあるだろう・・・。と思ったのですが、それがあからさまで無いといいますか、程よく抑えられた感じなので、特に違和感はありません。
高めのフック系のイメージが浮かんできたので、まずはそのイメージラインに乗せて打つことにしました。
フェース全体はやや左を向いていますが、トゥ側が主張し過ぎていないのがいいです。
バルジはあまり丸くなく、ほぼ真っ直ぐに近いですが、微妙に逃がしているようにも見えて好感が持てました。
フックフェースではありますが、比較的クセの小さいタイプです。
試打を開始しました

『打感』はB1と同じような感じで、ややしっかりめで球の重さを感じることができました。
つかまえ顔の分だけ、少し『密着感』が増したような打感です。
フェースの弾きも強く感じられます。

『音』は耳慣れた感じの金属音です。
これもB1と変わらないように感じます。

球はとてもあがりやすいです。
同じ9.5度ということもあり、B1とほぼ同じか、バックフェースにウェイトが無い分だけ、このB2のほうが少し抑えられているだろうと予想していたのですが、違いました。
明らかにこちらのほうが、打ち出しが高いです。
高めの放物線を描いていきましたが、弱々しくなく力強いです。
ある程度スピンも抑えられている感じで、どちらかといえばヒッター向けといっていいように思います。
タフさは無く、ハードルの高いドライバーではないですが、結構叩いていけるドライバーで、叩きにいくとどうしても右に抜けやすくなる・・・。という方には、とても頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

『安定性』は高く、右に曲がりにくい印象をもちました。
私はフッカーなので、油断するとつかまり過ぎてしまうところがあったのですが、フェードヒッターの方には、かなり威力を発揮してくれそうです。
球のつかまりを重視し、ウェイトを移動する必要を無くし、フェードヒッターの方に使ってもらいたい・・・。というメーカーの思いがあるのではないかと思いました。
それくらい球のつかまりが良く、右に逃げません。
打った感じ、フェード系だろうと思いながら、ボールを目で追っていたのですが、ほぼ真っ直ぐな球筋でした。
昔のような極端なフックフェースではないものの、球をしっかりとつかまえてくれるドライバーです。
実際のところはどうなのかわかりませんが、このつかまりの良さは、フェース面のミーリングも多少関係しているのかな?と思いました。
ボールを一瞬、グッと噛んでくれて、『乗り』のいいフェース面です。

『飛距離性能』も優れていて、高めの弾道で吹き上がりを抑えつつ、勢いのある球が打てて、なおかつつかまりがいいので、『効率の良さ』を感じます。
『高弾道』『低スピン』『つかまり』。
これを昔はどうやって打つか、スイングをあれこれと追求していったものですが、今はこんなに簡単にクラブがやってくれるようになりました。
私たちプレイヤーはクラブの特性に合わせて振っていくだけです。
飛距離性能に長けたドライバーですが、昔からブリヂストンのドライバーは優秀なものが多いので、正直驚くということはありませんでした。

『操作性』はあまり秀でていません。
右に曲げにくい『頑固さ』をもったドライバーです。
試打しながら、結構カットに打ってみたのですが、球は右に曲がらず、真っ直ぐなラインを描いて飛んでいきました。
左へは打てますが、右に大きく曲げるのは難しいです。
これは装着されているシャフトも影響していると思います。
こちらも意地になって、どうしても右に曲げてやるぞ・・・。と、極端にカットに打って、ようやくスライスを打つことができました。
方向性における『偏向ドライバー』といったらいいでしょうか?
スライスさせない、ある一定方向にしか飛ばせないドライバーといった印象をもちました。
つかまりの良い、オートマチックタイプのドライバーです。
試打後の感想

B1と同じカッコ良さで、かなり似た性格なのだろうと、打つ前は思っていましたが、やはり姉妹モデルということもあっって、似てはいるけれど、性格を変えてきているのが分かりました。
特に違うのが『つかまり』と『弾道の高さ』です。
ヘッドの内部にも、B1とは違う工夫がされているのかもしれません。

共通しているのは『ヒッター向け』ということと、カッコいいということです。
あと、どちらも調整機能が付いているので、好感を持てるという方も多いのではないでしょうか?

まるで『双子モデル』といえるほど、デザインが似ていて、それでいて性格を変えているところに、ブリヂストンの技術の高さを感じます。
見た目も性格も違う姉妹モデルなら、これまでもたくさん見てきましたが、今回のB1とB2はできるだけ同じようにしながらも、それぞれ個性をもたせているようです。

私はB1のほうが好きなのですが、それは私がフッカーだからそう感じるのであって、このB2のほうが好きだという方もたくさんいらっしゃると思います。
プレイヤーの好みによって、対応してくれるメーカーには、いつも頭が下がります。
昔は少々自分に合っていなくても、無理して我慢しながら使っていたものですが、今はそんなことはなくなりました。
パーシモンのように、ヘッドを自分好みに削ることはできませんが、これだけ優秀なクラブがたくさんあると、必ず自分に合うモデルに出会えます。
それくらい、私たちは選ぶ楽しみが増えたということです。

『弾きの良さ』『球のつかまり』『弾道の高さ』『高い直進性』がハイレベルに備わった、ブリヂストンのハイテクドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2021年09月28日
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ブリヂストンゴルフ B1 ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ B1 ドライバー


シャフトは TOUR AD BS-6 シャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は60g、キックポイントは中調子、バランスはD2、トルクは4.7、クラブ総重量は307gです。

ブリヂストンゴルフのニュードライバーです。
約一年ぶりでしょうか?
ブリヂストンに限ったことではないですが、最近は各メーカー、ニューモデルの発表が遅くなっているといいますか、間が空いてしまっているように感じます。
それだけ、もう新たな技術が出てきていないということなのかもしれません。
このドライバーは落ち着いたデザインでシブいです。
私の勝手な思いですが、ブリヂストンのクラブは黒が似合います。
『強い球』『重い球』を連想させる色です。
一時期は赤など、イメージチェンジを図ったクラブもありましたが、やはり黒がスタンダードのような気がします。
白やカラフルなデザインを好まれる方もたくさんいらっしゃると思いますが、私はこのようなモノトーン感が好きです。
ただ、ちょっと『質感』がもうひとつだな・・・。と思いました。
決して悪いというわけではないのですが、『膜をはっている』といいますか、少し『こもった感じ』の印象を受けます。
これも一種の『艶消し』といえるのかもしれません。

形状的には今の主流といいますか、見慣れたタイプです。
こういった黒いヘッドには『ゴリゴリのディープ』が似合いますが、そうではなく、シャロー感があります。
ディープタイプはあまり支持されないのかもしれません。

ソールのフェース寄りには大きな凹みとウェイトのようなものがあります。
これは昨年試打したドライバーにも見られました。
これを見て、前のモデルのマイナーチェンジなんだな・・・。と思いました。

バックフェースにはウェイトを移動させるシステムが搭載されていて、これは前のモデルにも見られました。
こうすることで重心距離や深さを変えられ、球筋を調整しやすくなっているのは周知の事実です。

ネックの長さは短めではありますが、今ではこれくらいが普通だと思います。
ドライバーはこの角度から見て、何ともいえない魅力を感じるものもあれば、逆にあまり好感が持てないものもあり、それ以外にも特に何も感じないものもあります。
このドライバーの場合は後者で、特に感情が揺さぶられることは無く、淡々と見ていました。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、この『N』のポジションです。
おそらく『ニュートラル』ということだと思います。
ひょっとしたら『ノーマル』でしょうか?

フェース面にはミーリングがあります。
これはブリヂストンゴルフの特徴でもあります。
最近はドライバーのフェース面にミーリングを採用しないメーカーが圧倒的に多いので珍しい感じもしますが、ブリヂストンが採用し続けているということで、そのメリットは大きいのではないでしょうか?
ただ私は、これまでいくつか試打してきて、このミーリングの効果をはっきりと体感できていません。
これは、このミーリングの効果が無いというのではなく、私の感性が鈍いのと技術の未熟さが原因です。

フェース上部には『POWER MILLING』の文字がありました。

下部には『SP-COR』という文字があり、これも過去に見てきたように思います。
過去のモデルのいいところをしっかりと継承しているということではないでしょうか?

シャロータイプのヘッドです。
今はもっと薄いタイプのものもたくさんあるので、『ノーマルシャロー』といったところでしょうか?

丸っこい、いい顔をしています。
ブリヂストンらしい丸顔です。
この顔はこれまでもたくさん見てきました。
シャロータイプのヘッドではありますが、こうして見る限り、あまりシャローさを感じさせません。
こうして顔を見ていると、弾道をイメージすることが多いのですが、これまでブリヂストンのドライバーにはいいイメージがたくさん蓄積されているので、ライナー系の力強い弾道が頭に浮かんできました。
ちょっとタイプは違うものの、昔愛用していた『X500』というドライバーを思い出しました。
それくらい、このドライバーは丸っこい顔が特徴的で、『BS系丸顔』といっていいかもしれません。
丸顔のドライバーはたくさん出ていますが、各メーカー微妙な違いがあるので、面白いです。

カーボンコンポジットであることが分かりました。
艶消しタイプが特徴的です。
見た目以上に重心を低くしているのかもしれません。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで、とても良いです。
昔愛用していた、ラムキングリップを思い出しました。
調整機能が搭載されているからでしょうか?
バックラインはありません。
バックライン有りを好まれる方には不満なところかもしれませんが、調整機能を使うと、必然的にグリップも回ってしまうので、仕方ないところだと思います。
私はずっとバックライン無しを、どのクラブにも挿しているので、このグリップには好感が持てます。
グリップには『ソフト』『ハード』以外に、『薄い』と『厚みを感じる』があるのですが、このグリップはどちらかというと後者で厚みを感じさせます。
実際はそうではないのですが、イメージとしては『起毛タイプ』といったら伝わりやすいでしょうか?
グリップの『外膜』に、もうひとつの微細な毛が際立った感じのフワッとした肌触りです。
このタイプのグリップは『硬化』が早い印象があるのですが、実際の所どうなのでしょうか?

素振りをしてみた感じはまずまずです。
ヘッドの印象とは違い、シャフトは『ソフトスペック』な感じで、ちょっとバランスがとれていないような気もしたのですが、特に大きな不満はないですし、ヘッドをハードめにして、シャフトをソフトにするのが今のトレンドなのかもしれません。
あくまでも私の感覚ですが、結構『先が割れる』シャフトだな・・・。と思いましたし、そういったシャフトはたくさんあります。
実際に先が割れていることではないのですが、ヘッドがよく動くといいますか、挙動が大きいので、『薪割り』のように、シャフトを縦割りして挿したようなイメージです。
シャフトの先、つまりヘッドに装着している部分は『鋼鉄』をイメージするくらい、グラつかないのが私の好みですが、一般的に市販されている『吊るし』のクラブには、そういったシャフトはまず装着されていません。
これは仕方ないことなので、このまま素振りを繰り返してタイミングを整えました。

ボールを前にして構えてみると、いい感じです。
顔として見ていたときも感じていましたが、いわゆる『つかまえ顔』ではありません。
特にトゥ側が主張していなくて、綺麗なバルジです。
最近のドライバーのほとんどが『つかまえ系』の顔をしていて、これが今のスタンダードなんだな・・・、自分には縁の無いクラブだな・・・。と半ば諦めていたのですが、このドライバーは違いました。
もちろん調整機能を使えば、また違う顔になると思いますが、私はこのままの『N』がちょうどいいです。
少し『開いている』といいますか、『逃がす』感じなので、スライサーの方には構えづらいところがあるかもしれません。
そういったときは、やはり調整システムを活用するのがいいように思いますが、おそらくそのクラブの最高のポテンシャルは『ノーマル』なときに出やすいのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』は、ややしっかり系で、ズシリときました。
堅いということではないのですが、結構手応えがあって『球の重さ・質感』を感じることができる打感です。
この打感はこれまでのブリヂストンゴルフのドライバーで体感しているので、BSらしい『BSフィーリング』といっていいのかもしれません。
『フェースに乗る』というよりも、『弾き感』と『摩擦』を感じやすい打感です。

『音』もはっきりしていて、やや高めですが、インパクトが緩むこともなく、しっかりと振り抜いていくことができました。
この音も、これまで何度も耳にしてきていて、『BSサウンド』といっていいのかもしれません。
『可も無く不可も無く』といいますか、聞き惚れることはなかったのですが、特にマイナスでもなく、『プラマイゼロ』な感じです。
この高く短めの引き締まった感じの金属音を好まれる方はたくさんいらっしゃると思います。
高めではありますが、『異音』ではありません。

『球のあがりやすさ』という点では、予想していたよりもあがりました。
打つ前はもう少し低く出ていくのかと思っていたのですが、9.5度でも充分な打ち出しがあり、それほどタフな感じはしません。
スピンも少なくなく、ある程度あるようで、こういった傾向は今の主流だと思います。
一時期のように『低スピン性能』を競う時代ではないのかもしれません。
私たち日本人には『スピンレス』タイプのドライバーは、あまり受け入れられないのだと思います。
外見よりもタフなドライバーではないと思いましたが、どちらかといえばヒッター向けなドライバーだと思います。
シャフトを替えれば、もっと強い球が打てるだろうな・・・。と思っていたのですが、このドライバーは他にもいろいろなシャフトがラインアップされているということで、違うシャフトを挿すともっと強い球が打てそうです。

『安定性』は結構高くて、スイートエリアは広めです。
芯を外しても、球筋は安定していましたが、音が極端に変わってくるので、ショットの良し悪しを把握しやすいところに好感がもてます。
構えたときの印象よりも球がつかまりやすい印象を受けました。
私がフッカーだからなのかもしれません。
ストレートから、ややフェード系をイメージしていたのですが、ドロー系のいい球を打たせてくれ、いい意味で意外でした。
ただ今の主流のドライバーのように、『自然と球がつかまる』といいますか、『ドローバイアス』の掛かったドライバーではないので、スライスで悩んでおられる方には扱いづらいところがあるかもしれません。
しかし、スライサーの方でもフックフェースが苦手という方は実際多いのではないでしょうか?
フックフェースは嫌だけど、球をつかまえてスライスを抑制したい・・・。
そのような方はウェイトを移動させるのが有効なのかもしれません。
調整システムを使ってフェースアングルを変えてしまえば、元の木阿弥となるので、ウェイトを移動させるべきだと思います。
まずは『顔の印象』を変えずに球筋を良くすることが先決です。

『飛距離性能』は、なかなかいいです。
BSらしい高いポテンシャルをもっています。
弾き感もあり、弾道も力強いです。
球がドロップすることなく、いい感じであがってくれますが、高~くあがって終わり・・・。というのではなく、やや高めのライナー系の球で飛んでいき、推進力を感じさせます。
『やや低スピン』といったところでしょうか?
極端にスピン量を減らすのではなく、この程よいさじ加減がされているところに、日本メーカーらしさを感じます。
海外で人気のクラブをそのまま使うのではなく、私たち日本人に合った、『日本スペック』のクラブがベストで、ブリヂストンは常にそういったことを考えてクラブ開発しているのだと思います。

『操作性』はまずまずで、左右どちらにも少し曲げられましたが、どちらかといえば『オートマ系』に近い印象をもちました。
先ほども書きましたが、球のつかまりが今のドライバーの中ではそれほど強いタイプではないので、スライスを抑制するということはあまり期待しないほうがいいのかもしれません。
人によってかなり好みが分かれると思いますが、私はつかまり過ぎるといいますか、引っかかりそうなドライバーは苦手なので、このドライバーは扱いやすいと感じました。
試打後の感想

前のモデルと、かなり近い印象をもちました。
マイナーチェンジなので、それは当たり前だと思うのですが、おそらく外見以上にいろいろなところを変えてきているのだと思います。
今度機会があれば打ち比べてみたいと思いますが、正直それほど大きな差は無いような気が今はしています。

そろそろ『フルモデルチェンジ』して欲しい感じがしますが、この構造が今はベストということではないでしょうか?

あがりやすさよりも、つかまりの弱さを気にされる方が多いかもしれないな・・・。と思いました。
フック系ドライバーを好まれる方は合いづらいところがあるかもしれません。
今はフックフェースのドライバーが多く、ヘッドを大きくするために仕方ないのかな・・・。と半ば諦めかけていたところに、この顔のドライバーに出会うことができて、嬉しく思いました。
最近のBSも他のメーカー同様、フックフェースの印象が強かったので、この点は『はなまる』です。

微妙に材料を変えたとか、スイートエリアが広くなった、反発性能がアップしたなど、『少しずつ』進歩していくのではなく、一気にこれまでのモデルを凌駕するほどのクラブに出会いたいと思うのは私だけでしょうか?
作り手としては、そんなのもう不可能だよ、やるべきことはみんなやったよ・・・。あとは少し見え方を変えたりするだけだよ・・・。ということかもしれませんが、我々ゴルファーがときめくようなクラブを、これからもブリヂストンには作り続けて欲しいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2020年12月23日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B 201 CB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B 201 CB アイアン


シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR120 です。
ロフトは31.5度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は129g、クラブ総重量は430gです。

ブリヂストンのカッコいいキャビティアイアンです。
シンプルなデザインで、ブリヂストンらしく好感が持てます。
いろいろなアイアンがこれまでたくさん出てきましたが、もう『出尽くしちゃった感』があり、目新しさのあるニューモデルはなかなか見られません。
そういった中、このようなシンプルで判りやすいデザインは潔い感じがします。

大きさは標準的で、シャープな形状です。
昔からブリヂストンのアイアンはカッコいいですが、このアイアンもその流れにあるようです。

彫りはそれほど深くなく、平均的なハーフキャビティといっていいように思います。

トップラインの厚みは少しだけ厚めではありますが、標準的な部類です。
細くはありません。

ソール幅は少し広いですが、今のアイアンの中では標準的です。
最近は多くのメーカーが、ソール形状にも工夫をこらしていますが、このアイアンはそこまでの工夫は見られません。
至ってシンプルです。
リーディングエッジもトレーリングエッジも少し丸みがある程度です。
使い込んでいって、自分の形にするということでしょうか?
アイアンのソール形状を見て、そのアイアンは『鋭く切ってターフを取るタイプ』なのか、それとも結構『跳ねる感じ』で刺さらないのかをイメージするのですが、このアイアンは後者のほうです。

ネックの長さも標準的で、太さもちょうどいい感じです。
こうして見ても、グースタイプであることが判ります。
ブリヂストンのアイアンは『セミグース』のイメージがすごく強いのですが、このアイアンもそのようになっているのでしょうか?

フェース面にミーリングはなく、シンプルで美しいです。

装着されているグリップはこれまでも見られたタイプです。
ソフトなフィーリングで、好感がもてます。

素振りをしてみても、いい感じです。
最近はモーダスがとても多くなりました。
NSPROだと、正直軽すぎるとか、少し動きすぎるところがあるのですが、モーダスはそれが抑えられているのがいいです。
メイドインジャパンのシャフトということで好感度はあがりますし、その精度の高さはピカイチです。
私がいつもお世話になっているクラフトマンも、モーダスやNSPROは組み立てやすいと、よく言っています。
それは製品によってバラツキが殆どないからだそうです。
高性能で精度も高いので、人気が出るのも頷けます。

ボールを前にして構えてみても、すごく良くて男前です。
少しグースが利いていますが、コンパクトでシャープな顔をしています。
ストレート好きな私は、もう少しグースが弱ければいいな・・・。と思ったのですが、苦手意識が芽生えることなく、早く打ってみたいと思いました。
最近はトップラインが丸みを帯びているものが多いですが、このアイアンはそれほど丸みが強調されていないので、逃がすイメージも出しやすいです。
ストレートなトップラインではないので、『包み込む』イメージを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
こうして見ているだけで、ボールがフェースにくっついて飛んでいく様がイメージできます。
試打を開始しました

打感は柔らかく、すごくいいです。
予想していた通りのグッドフィーリングです。
バチーンと弾くのではなく、一瞬フェースにグッと乗ってくれて、そこから押し出して運ぶ感じ・・・。といったらいいでしょうか?
柔らかな打感でないと、このように感じられません。
ボールと戯れることを容易にさせてくれるアイアンといっていいと思います。
弾き系のアイアンは『分散型』で薄い打感になりやすいですが、このようなアイアンは『集中型』で、厚みで押していけるところがいいです。
こういった打感は人によって好みが分かれると思いますが、私は大好きです。
打っていて楽しくなります。

『球のあがりやすさ』という点では、平均的です。
ヒッター向けなのは明らかですが、DGほど低く出て、めくれるような感じはしません。
出球の出方が一定です。
球は普通にあがってくれますが、軽い感じがしないのが心強いです。

『安定性』という点では、キャビティタイプではありますが、それほど長けてはいなくて、『寛容さ最優先』タイプではありません。
これまで通りのハーフキャビティと同じように、ある程度の正直さを持ち合わせています。
しかし、日頃からマッスルバックを愛用しておられる方は、かなり寛容さを感じられるのではないでしょうか?
あくまでも『例え』ですが、マッスルバックが『1㎝』だとすると、このアイアンは1.5倍の『1.5㎝』の寛容さといえるような気がします。

『飛距離性能』も、なかなか優れています。
明らかなディスタンス系というわけではないですが、コンスタントに距離を稼げるアイアンです。
ある時期から、BSはアスリートタイプのアイアンでも距離を追求するようになってきていて、それが今も続いていますが、このアイアンにも同じことがいえます。
今のアイアンの中では、『やや飛び』といった感じです。
私は、1番手以上は飛ぶように感じましたが、今はアイアンの番手感覚が希薄になっています。
なので試打をしていても、何番アイアンを打っているのかが分かりづらいことが多くなりました。

『操作性』はとても高いです。
左右への反応が良く、一球一球曲げて楽しむことができました。
少しグースが利いていますが、つかまり過ぎることなく、普通に打っていけました。
セミグースが好きなフェードヒッターの方には、特に相性がいいのではないでしょうか?
試打後の感想

シンプルでカッコいいアイアンですが、実際に打ってみても『雑味が無い』といいますか、すごくクリアで楽しいアイアンです。

いい意味で『ハイテク感』を感じない・・・。といいますか、ベーシックなところがすごくいいです。
おそらく、今回もたくさんの最新技術が見えないところに注ぎ込まれていると思うのですが、それを感じさせない良さがあります。
こういったアイアンは飽きが来ません。

あくまでも私の好みとしては、もう少しロフトを寝かせてグースを弱くしたいのですが、それは今の主流ではないのかもしれません。
このようなロフトが立って、それを補う為にグースを利かせるのが理にかなっているような気もします。

ブリヂストンらしく、質感の良いアイアンです。
打つ前から、既に目で楽しむことができました。

いわゆる『易しさ』に特化したアイアンではないので、イージー系クラブが全盛の今では、それほど多くの支持は集められないかもしれませんが、このようなタイプのアイアンのニーズが高いのも事実です。
マッスルバックは敬遠してしまうけど、かといってイージーすぎてフィーリングがボヤけるようなアイアンは使いたくない・・・。という方には、すごく親近感をもたれやすいのではないでしょうか?

すごくいいアイアンなので、以前試打したマッスルバックと、機会があれば打ち比べてみたいと思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年10月31日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B 202 MB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B 202 MB アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは33度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、キックポイントは手元調子、バランスはD2、クラブ総重量は442gです。

とてもカッコいいブリヂストンの新しいマッスルバックアイアンです。
ミズノやタイトリストなど、マッスルバックアイアンを定期的に発表しているメーカーがありますが、ブリヂストンも同様なので楽しみにしていました。
ヘッド全体がミラー仕上げになっています。
私はサテン仕上げのほうが好きですが、マッスルバックアイアンはミラー仕上げも多いですし、それだけ支持されているのではないでしょうか?
このままでも充分カッコいいですが、サテン仕上げやガンブルーなどがあってもカッコいいだろうな・・・。と思いました。
ミズノは仕上げなど細かなところもオーダーできますが、BSは出来ないと思います。

ブリヂストンらしく、とてもカッコいいアイアンですが、以前のようなシャープさはあまり感じず、どちらかといえば少しマイルドになった印象です。
マッスルバックアイアンは一般的に敬遠されることが多いかもしれませんが、こうして目にすると手に取らずにはいられません。
まずは見た目で楽しみたい私は、この段階で既に魅了されていました。
シンプルな形状だからこその『懐の深さ』といいますか、打ち手に委ねてくれているところがいいです。
今は優れたキャビティアイアンや中空などもありますが、やはりマッスルバックアイアンは格別です。

トップラインの厚みは標準的です。
マッスルバックではありますが、特別薄いということはありません。
最近はマッスルバックでも色々なタイプが見られるようになりましたが、このアイアンはシンプルなフラットフェースタイプです。

ソール幅は標準的です。
最近は狭いアイアンに出会っているので、このアイアンもそうなのかと思っていましたが、それほどでもありません。
標準的ですが、今はワイドソールが多いので、やや狭いといえるのかもしれません。

ソール形状は平らではなく、緩やかに丸みを帯びています。
リーディングエッジとトレーリングエッジに大きな削りは見られません。
アイアンのソール形状を見て、そのアイアンの『接地のスピード』をイメージするのですが、このアイアンは標準的なスピードです。

ネックの長さも標準的です。
マッスルバックではありますが、ロングというほどではありません。
それほど重心を高くしていないのかもしれません。
こういったところは同じマッスルバックでも、昔のアイアンと違うところです。
マッスルバックアイアンの難しさとは『芯の広さ』よりも、あがりにくさといいますか、『浮きにくさ』にあるのかもしれません。
ヘッドが適度な大きさであれば必然的に打点も揃いやすくなるものですが、重心の高さはその人のスイングとの相性があるような気がします。
ドライバーに限らずアイアンでも低重心の人気が高いですが、必ずしも全てのクラブが低重心でなければならないということはないと思います。
特にウェッジでは高重心のほうが有利なことも多いですし、ネオマレットのような低重心のパターを苦手にしておられる方も多いのではないでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通の綺麗なフェース面です。
スコアラインの数が12本ということで、間隔が少し広めなのが、ブリヂストンといいますか、日本のメーカーらしいです。
キャロウェイなどはスコアラインの間隔が狭くて本数が多いです。
これはどちらかいいというものでもないと思いますが、私はこういった昔からの日本タイプが好きです。
スコアラインが多いほうが、スピンが掛かりやすいということでもないのがクラブの奥深いところではありますが、雨の日のラウンドで『水はけの良さ』でいえば、スコアラインが多い方が有利なのかもしれませんが、これまでたくさんプレーしてきて、12本で不具合を感じたことはありません。
ショットの前後で、常にフェース面をタオルで拭いていれば対応できます。

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
これは以前試打したアイアンにも装着されていました。

素振りをしてみても、いい感じです。
タイミングが取りやすくて、初見とは思えないほどの親近感があります。
今は軽量タイプのシャフトの人気が高いですが、マッスルバックのような正直なアイアンには、このような適度な重量のあるシャフトのほうが合いやすいのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみても、好感が持てました。
ストレートというよりは、セミグースといっていいと思いますが、きつくないので構えやすいです。
できればもう少しグースが弱いほうが好きなのですが、この微妙なグースも大きな支持を集めるのではないでしょうか?
ヘッドが大きくないので、ボールが大きく見えるところもいいイメージを出しやすくなる要因といえます。
ラージサイズを好まれる方には親近感が湧きにくいかもしれません。
試打を開始しました

『打感』は素晴らしいです。
柔らかくて、厚みで押していけるところに好感が持てます。
ボールの乗っかり感も良く、インパクトからフォローにかけてコントロールしやすい打感です。
こういったフィーリングは弾き系のアイアンでは味わえません。
マッスルバックアイアンの強みです。

『球のあがりやすさ』という点では、標準的といいますか、いい打ち出しの高さがあって、グリーンを上から攻めるイメージが出しやすいです。
ヒッター向けなのは間違いないですが、イメージしやすい高さといったらいいでしょうか?
想定した最高到達点で飛んで行ってくれるので、これまでの経験を活かしやすいところがいいです。
ロフトが立った低重心タイプのアイアンとは明らかに異なる弾道です。

『安定性』という点では、マッスルバックアイアンらしいシビアさがあり、スイートエリアは広くありません。
フェース面全体で球を運ぶアイアンではなく、限られたエリアを使っていくアイアンです。
イージー系のアイアンを使い慣れておられる方には、親しみづらいかもしれません。
ワイドスイートエリアではないからこその、球筋の素直さと弾道の強さといったらいいでしょうか?
芯で捉えたときの弾道の強さと直進性は素晴らしいです。

『操作性』は最高です。
小振りなので操りやすいですし、余計なことをしない安定感のあるシャフト。
そして『球の乗り』がいいので、乗せて運ぶことができます。
ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にも合いやすく、自分の持ち球でコースを攻めていけるアイアンです。
ヘッドが大きいと、時には逆球が出ることもあると思いますし、『押し』が弱いこともありますが、このアイアンにはそういったことは感じません。
左右にも敏感に反応してくれますし、小回りが利きます。

『飛距離性能』という点では普通ですが、今のアイアンの中では飛ばないといえます。
しかし、その飛びすぎないところがいいです。
アイアンに飛距離を求めておられる方には、あまり魅力的ではないかもしれませんが、『飛ばしすぎない凄さ』があります。
狙ったところに落とせる魅力を味わえるアイアンです。
ディスタンス系アイアンのように易しく飛ばせるアイアンではないですが、『飛びすぎない強弾道』といったらいいでしょうか?
密度の濃い飛びだな・・・。と、弾道を目で追いながら思いました。
試打後の感想

今のアイアンの多くが、色々な素材が組み込まれた『複合体』で、易しく打てる工夫がたくさんされています。
HSに関係なく、多くの人が易しく飛ばせるようになりました。
メーカーの深い研究と高い技術によるものです。

そういったハイテクタイプのアイアンとは明らかに一線を画す、昔ながらのベーシックなタイプのアイアンです。
マッスルバックに拒否反応をもっておられる方は少なくないかもしれません。
確かにキャビティのような親しみやすさは無いかもしれませんが、だからこそ得られる部分も多いです。

弾道や球筋のイニシアチブを、プレイヤーかクラブのどちらが握るかによって、選ぶクラブも変わってくるように思います。
このような正直なタイプのアイアンは、プレイヤーがイニシアチブを握ることができます。
『易しさ』という性能は、今のアイアンの中ではそれほど高くはないのかもしれませんが、その分自分の思いを伝えやすくなりますし、予想しないような動きをしないので、安心感があります。

贅肉の無いアイアンといったらいいでしょうか?
研ぎ澄まされたところがたまりません。
昔からマッスルバックはカッコいいですが、昔は今ほどマッスルバックが敬遠されることはなく、普通にビギナーでも使っていました。
私もそうでしたが、私の先輩たちもマッスルバックでゴルフを覚えた人は多いです。
昔はゴルフクラブに、今ほど易しさは求められていなかったような気がします。

まずは目で楽しみ、その打感の良さを感じ、ナチュラルな弾道と自分の持ち球で勝負していけるアイアンです。
易しいタイプのアイアンではないですが、同じマッスルバックでも、昔のような難しさは無く、メーカーがなるべく打ちやすくなるように色々な配慮がされているのが、今のマッスルバックアイアンの特徴です。
このアイアンにもそのようなことを感じました。

いわゆるイージータイプのアイアンではないので、それほど多くの支持は得られないような気もしますが、易しすぎるアイアンに飽きたから、ある程度正直なアイアンを使いたいという方。
飛び系のアイアンに魅力を感じない方。
カッコいいアイアンで所有感を満たしたい方。
常に上昇志向をもっておられる方には、是非試していただきたいアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年10月15日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B X ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B X ドライバー


シャフトは 三菱ケミカル Diamana TB60 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、キックポイントは中元調子、バランスはD3、トルクは3.7、クラブ総重量は310gです。

ブリヂストンの新しいドライバーです。
先日FWを試打しましたが、今日はドライバーを試打する機会に恵まれました。
フェアウェイウッド同様、たくさんの機能が組み込まれていそうです。

ブリヂストンのツアーBということで、おそらく契約プロ使用モデルだと思うのですが、昔のようなディープ感はなく、シャロータイプです。
昔だったら、プロモデルとして受け入れられなかったような気もしますが、これも時代の流れだと思いますし、それだけシャロー形状の優秀さが証明されているからではないでしょうか?
今は弾道が強くて頼れるシャローが多いので、『パワーシャロー』といったところでしょうか?

このドライバーはなんと言っても、このバックフェースにある移動式のウェイトが印象的です。
これを見て、以前試打したことのある、キャロウェイのビッグバーサというドライバーを思い出しました。
このような工夫がされるようになって、かなりの年月が経ちますが、ついにBSもその流れに乗ったということでしょうか?
『後追い感』はあるものの、時代のニーズに応えるには至極当然のことなのかもしれません。
ブリヂストンは老舗メーカーですが、どちらかというと『革新的』ではなく、大きな変化を嫌うような印象があります。
微妙な変化を続けていきながら、常に高品質・高性能を追求している・・・。というイメージがあります。
元々、昔から人気のあるメーカーなので、多くのユーザーの期待を裏切らないというコンセプトのもと、クラブ開発が行われているのではないでしょうか?
私はこれまで、X-500やRV-10などを使ってきましたし、ツアーステージのドライバーにはいい思い出がたくさんあります。
ツアステ前のJ'sメタルも愛用していて嬉しい思い出がたくさんあり、ブリヂストンのドライバーには昔からお世話になっています。
私が所属している野球チームのコンペで、初めてドラコン賞を獲ることができたのはJ'sメタルのおかげですし、その感動を今でもはっきりと覚えています。
J'sが全盛の頃は『BS一強』とまで言われるような時代が続きました。
今もBSは魅力的ですが、他の大手有名メーカーのクラブも素晴らしいですし、地クラブメーカーのクラブがすごく充実しているので、色々と目移りしてしまいます。
私たちゴルファーにはとても嬉しいことです。
このドライバーは、ウェイトが『ヒール側(DRAW)』に配置されています。
できれば真ん中で試してみたいのですが、専用の工具が無いですし、この位置で試打することにしました。

ソールのフェース寄りには、この赤いパーツがあります。
これはFWにも見られましたが、どのような効果が期待できるのでしょうか?

ネックの長さは適度にあります。
ヘッドはシャロータイプですが、この全体のシルエットがたまりません。
ベチャッとした感じの薄さではなく、ネックに近づくにつれ徐々に厚み(高さ)が増している感じ・・・。といったらいいでしょうか?
極端な低重心にこだわっているのではなく、最適な重心の高さに設計されているように見えます。
この角度から見ても、すごく綺麗な形状で、さすがはBSです。

ネックには調整システムが搭載されています。

試打するのは、このNのポジションです。

フェース面のデザインも機能的で美しいです。
フェースにはミーリングがあり、過去のモデルの技術を継承しているようです。

フェース上部には『POWER MILLING TECHNOLOGY』という言葉があり、やはりこのミーリングには特別な意味があるのだと思います。

フェース下部にある、この▲はどんな意味があるのでしょうか?
おそらく、特に意味は無いと思うのですが、ちょっと気になりました。

シャロータイプのヘッドです。
昔のBSでは考えられないですが、これも時代の流れで、『今のスタンダード』といえます。
ディープなものを探すのが難しいくらいです。

丸型で大らかそうな顔をしています。
こうして見てもシャロー感がありますが、クセの無い顔が特徴的です。
少しフェースが左を向いているように見えましたが、これくらいが今はとても多いですし、気になるほどではありませんでした。
BSドライバーのクラウンは『艶有り』のイメージが強いですが、このドライバーは艶消しになっていて珍しいです。
私は艶消しタイプが好きなので、好感が持てます。

今流行りのカーボンクラウンです。
艶消しのカーボンクラウンといえば、今のテーラーメイドのドライバーを思い出します。
同じような素材が使われているのでしょうか?

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
昔愛用していたこともある、ラムキングリップを思い出しました。

素振りをしてみると、今のドライバーの中では結構重量感があることに気付きました。
以前はこれくらいが普通だったと思うのですが、いつから軽量タイプが普通になったのでしょうか?
ゴルファー層の多くが50代以上ということで、その年代にスペックを合わせているのかもしれません。
全体的な重量はありますが、シャフトの硬さはそれほど感じません。
ただ先がグラグラする感じがないので、コントロールはしやすそうです。
何度か素振りを繰り返して、タイミングを合わせることができました。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じです。
ヘッドが大きく見えたのと、カーボン模様が目立ちますが、特に違和感はありません。
微妙な『つかまえ顔』が、多くの人に安心感を与えるような気がします。
どちらかというとフック系のイメージが浮かびましたが、最近のドライバーは構えたときの球筋と実際の球筋が一致しないものが多くなったので、このドライバーもそうなのかもしれません。
フェースが極端に左を向いていると、かなりカットに打ちたくもなりますが、これくらいだとフェースを回して使っていけそうです。
ボールを叩くのではなく、ボールの『横っ面』を優しくなでるような感覚です。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てます。
マイルドな感じで堅くなく、程よい感触が残りました。
『後味のいい』感触といったら伝わりやすいかもしれません。
サクサク打てちゃう、BSらしいグッドフィーリングです。
このドライバーはチタンですが、この打感を野球のバットで例えると、乾燥させた木製バットで打った感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ジメッとした打感ではなく、心地よい感触がしばらく残ります。

『音』も小気味いい感じで好きです。
ボヤけていなくてはっきりしていますが、高くなく落ち着いた音です。
大きさもちょうど良くてインパクトが緩むことなく、気持ちよく打つことができました。

球のあがりやすさという点では、明らかにヒッター向けです。
シャロー感が強いですし、結構易しめに仕上がっているのかと思っていたのですが、弾道はライナー系に近く、人によって好みが分かれるところだと思います。
一時期、『9度』や『9.5度』というロフトが表示されていても、実際に打ってみるとそうは思えないほど高く上がりすぎているドライバーがたくさんありました。
いわゆる『表示ロフト』と『リアルロフト』という二種類のロフトがあって、ゴチャゴチャしていたときです。
もちろんそれは今でもあるのですが、その頃と比べると『一桁ロフト』へのこだわりも徐々に薄れつつあるのかもしれません。
ロフトを表示しないドライバーも多いですし、一つのロフトだけしか作っていないメーカーもあります。
このドライバーは一桁ロフトらしい『落ち着いた高さ』と弾道の強さがあり頼もしいです。
スピンも結構抑えられている感じで、高~くあがっていくというよりは、効率よく強い球が打てるドライバーです。
人によっては球があがりきらずドロップしてしまう・・・。ということもあるかもしれません。

『安定性』も高く、球筋がブレにくいです。
シビアさは全く感じませんが、これまでのラージサイズドライバーのように、『何が何でも曲げない』というタイプでもなく、細かな変化がありました。
最初顔を見たときは、ややつかまりそうな印象だったのですが、実際に打ってみると、それほどつかまる感じはなく、むしろ少し逃がす感じで打つのが、フッカーの私にはちょうどいいような気がします。
曲がりにくいといわれるようなドライバーではありませんが、普通に打っている限り、曲がる気配を見せません。
こうして最新のドライバーを打つと、昔とは比べものにならないほどの曲がりにくさ・安定感を感じます。
こういった特色は、やはりシャローだから出せるのではないでしょうか?
もちろん、他にも色々な技術が組み合わさった結果だとは思うのですが・・・。
昔のドライバーは『拡散式』といいますか、『スプレー』のように球が散らばりやすいものだと思っていましたが、今は全く違っていて、『集中式』といいますか、懐中電灯で照らす範囲に収まるようにまとめやすくなっています。

『飛距離性能』という点では、明らかにヒッター向けなので、好みが大きく分かれるところだと思います。
私は叩いていきたいタイプなのですが、このドライバーは叩いてもそれほどスピンが増える感じはなく、スーッと程よい高さで強い球が出ました。
球質は、やや重たい感じです。
これ以上は浮かないでくれ・・・。というところで上手く堪えてくれ、そのまま落ちることなく突き進んでいってくれました。
低スピン性能が高いので、スピン過多で距離をロスしておられる方には、かなり心強い相棒になってくれるのではないでしょうか?
最初の印象は、『かなりのイージー系』だったのですが、実際に打ってみると、『明らかにヒッター向け』で、幅広い層をターゲットにしていないように思います。
このドライバーがタフに感じられる方は、ロフトをひとつ寝かせたモデルにするか、同じBSのJGRのほうがいいかもしれません。
JGRもいいドライバーだと思いますが、私はこのNEWモデルの TOUR B X ドライバーのほうが好きです。
ヘッドのもつポテンシャルは高く飛距離性能も高いですが、ある程度のHSがあったほうが、このドライバーの性能が発揮されるように思います。
易しくゆったりと穏やかに飛ばしていく・・・。というイメージではなく、しっかりと振って低スピン性能を活かして飛ばしていくのが最適だと感じました。
ヘッドとシャフトの相性はとても良いです。

『操作性』は、まずまずです。
大きく曲げるタイプではないですが、左右へも小さく対応してくれました。
左右どちらも実戦で使える範囲で収まってくれました。
最近は球のつかまりがいいドライバーが多いように思いますが、このドライバーもそんなタイプです。
しかしフックが出やすいドライバーではないので、私のような左へのミスが怖いゴルファーにも変なプレッシャーを与えない易しさがありました。
ウェイトのポジションがドロー側だったので、もっとつかまるのかな?と思っていたのですが、それほどではなかったです。
スライスを撲滅してくれるドライバーでもなく、いわゆる『易しすぎない』ドライバーといっていいように思います。
私はフッカーだからなのかもしれませんが、『ドロー』『フェード』でいえば、ドロー系のほうが自然な感じがしましたが、ウェイトを移動させれば、また違った結果が出たかもしれません。
試打後の感想

最近のイージー系ドライバーと比べると、このドライバーは正直なところもありますし、あがりやすさにもあえて目を向けていないように思います。
言い換えれば、その人のスイングがそのまま球筋や弾道に表れやすいドライバーといっていいでしょうか?
最近のドライバーはオートマ色が強すぎて、誰が打っても同じような球筋や弾道になりやすい傾向が強まっているような気がしたのですが、このドライバーは『打ち手の特色』といいますか、個性がはっきりと表れやすい印象をもちました。

いわゆる易しさにコミットしていなくて、今のドライバーの中では、ややタフな部類に属すると思います。
ハードそうに見えても実際はすごくイージーだったドライバーもありましたが、このドライバーはTOUR B らしさを感じました。
これがBSのオールドファンにはたまらないのではないでしょうか?
BSはやはりこうでなくっちゃ・・・。という方もいらっしゃると思います。

ツアーステージをずっと使ってこられた方は、易しく感じやすいのではないでしょうか?
X100やX500のカッコ良さを引き継ぎながら、可能な限りオートマ性を追求したら、このような形になった・・・。というように感じました。
BSは老舗メーカーですし、他の新興メーカーにはない大きな財産があります。
それは過去の大ヒットモデルの蓄積です。
BSほど毎回毎回ヒットしたメーカーは少ないですし、その技術の蓄積が今でも活かされているように思います。
BSのクラブをずっと見てきて、その盛衰を感じたことがあるのですが、今は少しずつ盛り返してきているのではないでしょうか?
ブリヂストンという会社でいえば、主力商品はタイヤなのかもしれないですし、ゴルフクラブはそれほど大きなウェイトは占めていないかもしれません。
しかし日本を始め世界にも多くのファンを持ち続けているので、これからも私たちBSファンを魅了するクラブを発表し続けて欲しいです。

カッコいいということや、易しすぎないということも、性能の一部です。
何が何でも易しいというのはメリットのように感じやすいですが、実は大きなデメリットでもあります。
昔ほどではないにしろ、『ある程度のハードルの高さ』があるからこそ、BSらしい感じがします。
とはいっても、今はたくさんの優れたメーカーがあるので、BSだけの優位性を示すのは難しいかもしれません。

幅広い層に対応していないドライバーですが、それだけ個性がはっきりしているのがいいです。
幅広い層に対応させようとすると、どうしても『最大の長所』が抑えられてしまう感じがしますが、このドライバーにはそれを感じないので、マッチする方にはとても魅力的で楽しいドライバーだと思います。
特に、これまでツアステを使ってこられた方には手に取って試していただきたいです。
私はこのドライバーを試打しながら、X500やRV-10、J'sメタルなどのことを思い出していました。
最初見たときはウェイトが移動できるシステムで、『後追い感』を強く感じていたのですが、飛びの性能については、BSらしい『骨太』で『硬派』な印象をもちました。
試打していて、とても楽しかったので、予定よりも多く打ってしまいました。
『秀作』と呼ぶにふさわしい、高性能なドライバーです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2020年09月29日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B 202 CBP アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B 202 CBP アイアン


シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD2 です。

ブリヂストンのNEWアイアンです。
これまでとデザインがちょっと変わっています。
キャビティタイプのアイアンですが、何か新しい工夫がされているように見えます。
ゴチャゴチャしたところはなく、シンプルでカッコいいです。

202というのは、おそらくモデル名だと思います。
CBPとはキャビティバックポケットなのかな?と思いましたが、真偽のほどは定かではありません。
トゥ側に『バー』のようなものがあります。
以前試打したナイキやテーラーメイドのアイアンを思い出しました。

キャビティタイプのアイアンですが、ラージサイズではなく、ノーマルサイズです。
易しさを感じさせるデザインですが、いわゆる『イージー系』ではないのかもしれません。
シャープさはそれほどありませんが、輪郭がボヤけていないのところに好感が持てました。

彫りの深さはたっぷりあります。
ポケットタイプであることが分かりましたが、一時期のように、ひたすらポケットの大きさを競う時代ではなくなったのかもしれません。
細かなところまで、きちんと計算されているのだと思います。
ポケットタイプでありながら、大雑把な感じはしません。
最近のポケキャビは、構えたときにポケットの膨らみが見えないように配慮されているアイアンが多くなったような気がします。
構えやすさは易しさにもつながるので、とても大切ですし、いいことだと思います。

トップラインは少し厚めではありますが、違和感を覚えるほどではありません。
こうして見てみると、何か異材が組み込まれているようです。
いわゆる『ワンピースタイプ』ではなく、『複合素材タイプ』なのだと思いますが、ポケットアイアンなので、それも当然といえるのかもしれません。

ソール幅は少し広く見えますが、今のアイアンの中では標準といっていいように思います。

ソールは全体的に緩やかに丸みがあります。
リーディングエッジもトレーリングエッジも微妙に削られています。
この形状が一番多く見られます。

ネックの長さは標準的です。
ほんの少しだけ太く見えたのですが、極端ではありません。
こうして見ても、少しグースが利いているのが分かりますが、これくらいであれば、今のノーマルといっていいように思います。

ホーゼルにある TOUR B の刻印がカッコいいです。
BSファンにはたまりません。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ここ数年、ブリヂストンのドライバーにはミーリングのイメージが強いですが、このアイアンには採用されていません。
アイアンにミーリングを採用しているメーカーは少数派といえますが、大きな効果は認められないということなのでしょうか?

装着されているグリップはソフトなフィーリングで好感が持てます。
BSには珍しいグリップだと思いました。
ツアステ時代には、このようなグリップも普通に見られたのですが、最近はあまり見ません。

素振りをしてみると、慣れているシャフトということもあり、タイミングが取りやすいです。
やや軽量タイプではありますが、シャフトに頼りなさは感じないですし、シャフトに気を遣うこともなく、しっかりと振っていけました。
『軽さの中の剛』といったらいいでしょうか?
素振りを繰り返しながら、そのように感じていました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じです。
トップラインの厚みが少し目立ちましたが、気になるほどではありません。
シャープな輪郭で、ボヤけた印象を与えないのがいいです。
見とれてしまうことはなかったのですが、構えやすくて好感を持ちました。
少しグースが利いていますが、イメージはしやすいです。
BSのアイアンは見とれてしまうような美しい顔もありますが、この顔も、これまでよく目にしてきました。
『BS顔のセカンドバージョン』といったところでしょうか?
ヒール側がキュッと引き締まっているのがいいです。
ボテッとした感じがないので、『反応の良さ』『敏捷性』をイメージさせます。
大きさもちょうどいいので、ボールが引き立って見えました。
試打を開始しました

『打感』はとても好感が持てました。
ややしっかりとした打感なのですが、堅くなくマイルドなフィーリングです。
この打感も、これまでBSのアイアンで感じてきたような気がします。
『BSフィーリング』といっていいのかもしれません。
このアイアンがポケットタイプではなく、普通のキャビティアイアンと思えるほどのグッドフィーリングです。
全てのメーカー含め、『ポケキャビ史上最高の打感』なのではないか?と思いました。

球はすごくよく上がりました。
打ち出しから高く、そのままグーンと伸びていく感じです。
フェースがボールを弾いている感じもありますし、初速も出ています。
このアイアンのソールを見たときも、それほど打ち込まなくても横からのイメージが合いそうだと思い、そのように打ってみたのですが、それがすごくマッチしていました。
見た目はいかにもアスリート仕様っぽいといいますか、ヒッター向けなデザインに見えますが、実はかなりハードルを下げてターゲット層を広げているようです。
弾道がとても高いですが、弱々しい弾道ではありませんでした。
構えたときの出球のイメージと合っていないと感じるほどの高弾道で、タフさは全く感じません。
球のあがりやすいアイアンが欲しいけど、ラージサイズでワイドソールなアイアンは使いたくない・・・。という方には、是非試していただきたいアイアンです。

『安定性』も高く、ボールはほぼ真っ直ぐ飛んでいきました。
直進性があって、ポケキャビの長所が活かされていますが、それ以外にも色々な目に見えない工夫がされているのではないでしょうか?
大きさはノーマルですが、いわゆる『大船タイプ』といいますか、少々の『時化(しけ)=打点のブレ』には動じない、『どっしり感』があります。
いつも通り、普通にアイアンを構えて振っていけば、その軌道を愚直なまでに実戦するといった印象をもちました。
かなり大らかで直進性が高いので、ストレートボールをイメージして打ちたい方にはすごくいいのではないでしょうか?
いい意味で、見た目とのギャップのあるアイアンです。
カッコいいですが、決してハードルは高くなく、親しみやすい高さに設定されています。

予想はしていたのですが飛距離性能も高く、今のディスタンス系アイアンと比べても、全く遜色なく競っていけます。
ボールの弾き・高弾道の相乗効果でビッグドライブを実現できるアイアンです。
軽~く振って距離を出したい方にも、このアイアンはピッタリといえるのではないでしょうか?
今に始まったことではないですが、落下地点が前に行きすぎているので、7番を打っているという感覚ではありませんでした。
5番アイアンくらいの飛距離を軽く出していけるアイアンです。

『操作性』は、まずまずでした。
安定性が高いので、いい意味での鈍感さのようなものがありますが、左右へも対応してくれました。
大きく曲げるタイプではないですが、ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にも頼れる相棒となってくれるのではないでしょうか?
試打後の感想

ブリヂストンらしく、フィーリングにもこだわっているのがいいです。
ディスタンス系アイアンでありながら、構え感と打感がすごくいいのが印象的で、好感が持てました。
ただ、どうしても飛びすぎてしまうので、私は縦の距離感が出しづらくて、実戦で使うには少し勇気がいるかな・・・。と思いました。
それくらい、飛距離性能が優れています。
これまで『ポケキャビ』では、いわゆる『当たり負け』しているアイアンが多くあったのですが、このアイアンは違いました。
しっかりとフェースで弾き飛ばしながら、少し押していけるところが魅力的です。
だから、飛距離性能が優れているのだと思いました。

私はこれまで、『飛ばない』ことで、縦の距離感を出してきたのですが、これからは『飛ばす』ことで、距離感を紡ぎ出していく時代なのかもしれません。
このような易しくて飛ぶアイアンを試打していると、そのように思わざるを得ません。
クラブ開発の技術が、これまでの常識といわれるものを、どんどん打ち破ってくるのかもしれません。

イージー系はカッコ悪い・・・。という印象を払拭してくれるアイアンです。
カッコいいけど、決してシビアなタイプではなく、大らかさがあるという、『二兎を追っている』アイアンです。

私はいくら『易しい(いわゆる高慣性モーメントで低重心)』といわれるアイアンでも、構えづらいとすごく難しく感じますし、打感が良くないと、何だかよそよそしくなってしまって気持ちが乗らないことが多いのですが、今日は違いました。
物理的性能を高めるのはもちろんですが、それ以外にもフィーリングにも目を向けてくれているところに好感が持てます。

上から打ってもいいですし、横から『さらう』ようにして打っても、よくあげてくれました。
横だけでなく、縦の許容度も抜群です。
ソールもよく滑ってくれ、突っかかる感じがないので、実戦でもすごく活躍してくれるのではないでしょうか?

カッコ良くて、おまけに打感が良く、易しくてよく飛ぶアイアンを探しているという方には、是非お勧めしたいです。
ブリヂストンのアイアンはカッコいいけど、難しそう・・・。と敬遠しておられる方にも試していただきたいです。
全ての垣根を取っ払ったといいますか、まずは何も言わずに打ってみるべき・・・。といえるBSの高性能なアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2020年09月08日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B X-F フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B X-F フェアウェイウッド


シャフトは 三菱ケミカル Diamana TB60 シャフト です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、キックポイントは中元調子、トルクは3.7、クラブ総重量は323gです。

ブリヂストンゴルフの新しいフェアウェイウッドです。
ずいぶん久しぶりな感じがしますが、デザインは一新されてカッコ良くなりました。
ソールのフェース寄りには、赤いウェイトのようなものが見えますが、それ以外は特に見られず、シンプルなデザインです。
これまでたくさんのゴルフクラブを試打した経験上、シンプルなクラブは高性能という印象もありますし、メーカーの自信がうかがえます。
逆に色々なものが付け加えられていたり、必要もないのに調整機能が付いていたりすると、
「ああ、メーカーは性能に自信がないんだな・・・。」
と思うことがあります。

シャロータイプのFWですが、コンパクト感があります。
クリークということもあると思うのですが、このコンパクト感は魅力的です。
この大きさ・形状はツアステ時代からの良き伝統といえます。
J'sが無くなってツアステが誕生しましたが、その誕生時から愛用してきたファンとしては、何故ツアーステージというブランドが無くなったのか分からないですし残念なのですが、その良いところはずっと継承していってもらいたいです。
また、あのギラギラするようなカッコいいBSがクラブ業界を席巻して欲しいと思っているのは私だけではないはずです。
ゴルフに『カッコ良さ』や『憧れ』『使うことの誇り』を植え付けたのは、ブリヂストンだと思いますし、それは偉業といっていいと思います。

ソールにある、この赤いものがよく目立っています。
おそらくウェイトの類いではないかと思うのですが、詳しいことは分かりません。
SP///CORと表記されているのですが、どういう意味があるのでしょうか?

ネックの長さは適度にあります。
ヒールからネックにかけて緩やかな曲線がたまりません。
昔のディープ系ヘッドによく見られた形状です。
ツアーステージのクラブにはよく見られました。
このソールのつや消しなところが、いい雰囲気を醸し出しています。
ネックに調整機能は搭載されていません。

フェース面は美しく、仕上げも綺麗です。
ミーリングがありましたが、これはBSのクラブにはよく見られます。
フェース上部には『POWER MILLING TECHNOLOGY』という文字があります。
これはどういった効果が期待できるのでしょうか?
ミーリングがあれば飛ぶとは言い切れないと思いますが、BSがずっと続けている工夫なので、大きな理由があるのは間違いありません。

この角度から見ると、かなりシャローに見えますが、実際はそれほどでもありません。
適度に厚みがあって、コンパクトにまとまっています。
いわゆる『後ろに垂れる』タイプのFWではなく、ある程度重心が前にあるように見えます。

かなりいい顔です。
『BS顔』といったらいいでしょうか?
ツアステ時代によくあった、『洋なし顔』です。
昔のツアステドライバーには『丸顔』と『洋なし顔』が、同時発売されていたこともありましたが、最近はこのような顔が少なくなりました。
この顔は、昔からBSファンの方には、受け入れやすいのではないでしょうか?

クラウンにカーボンの模様があったので、カーボンコンポジットであることが分かりました。
BSでは珍しいですが、これも今の『流れ』といえるでしょうか?
上を軽くして、重心を低くしているのだと思います。
このクラウンを見て、先日九州沖縄に上陸した台風10号のことを思い出しました。
強烈な風が吹く台風では車が飛ばされたり転倒したりすることがありますが、それは車の『重心の高さ』が関係しているのは間違いありません。
重心が低くなれば、もっと危険性が減らせると思いますし、車もゴルフクラブのように上を『カーボン』のような軽量で強度の強い素材を使うこともアリなのかな?と思いました。
ただし、コストなど様々な問題があると思うので、今の段階では現実的ではないのかもしれませんが・・・。
以前、軽自動車のバンタイプを運転していてトンネルを抜けたときに、横からの突風にハンドルを持っていかれそうになったことがあるので、軽自動車のように、車重が軽くて車幅が狭く、車高が高い車の危険性を認識しました。
そのようなことを、このクラウンにある模様を見ながら考えていました。

素振りをしてみると、いい感じです。
コンパクトにタイミング良く振りやすいです。
同じウッド系のクラブでも、ドライバーのように長くはないですし、ヘッドがコンパクトなので、ぶつけるイメージで振っていくことができました。

ボールを前にして構えてみても、好感が持てました。
これまでのBSのクラブには見られないクラウンの工夫が見られますが、特に気になることはありません。
こういった流れは、J815くらいから始まったような気がします。
赤いクラウンは新鮮でしたが、やはりBSは、この黒が似合います。
最近のクリークでは珍しく、『強弾道』がイメージできます。
試打を開始しました

『打感』はソフトで好感が持てました。
これまで、何度も経験しているグッドフィーリングです。
心地よい柔らかさがありながらボヤけた感じはせず、球の質感をはっきりと感じ取ることができます。

『音』もいい感じです。
大きすぎず高すぎず、心地よい金属音で、この音も、これまでたくさん耳にしてきました。
『BSサウンド』といったらいいでしょうか?
BSらしい好感の持てる音です。

球はとてもよくあがりました。
クラブ全体の雰囲気や、構えたときのイメージよりも高く打ち出していきました。
もう少し低いライナー系を予想していましたが、いい意味で違いました。
クリークということもありますが、この弾道の高さは武器になるといいますか『勇気をもらえる』高さといっていいと思います。
これくらい高くあがれば、グリーンを上から攻めるイメージが出しやすいです。
ヒッター向けのFWであることは明らかですが、昔のようなタフさは全く感じられません。
打ち出しが低く、それから急にあがっていくのではなく、最初の打ち出しの段階で既に高く、こういったことは今のクラブの特徴といっていいように思います。
打つ前はタフで『叩ける』クラブなのかと思っていましたが、スピンが結構掛かっているようで、低スピン性能はそれほど高くないと感じました。
『叩いて飛ばす』というよりは『乗せて運ぶ』イメージのほうが合いやすいです。

『安定性』も高く、この大きさではトップクラスといえるのではないでしょうか?
構えた方向へ、そのままストレートに飛んでいきました。
途中からブレることもなく、スーッと一本の白い矢が放たれるような感じです。
程よいシャローと、ヘッド内部のハイテクが、この安定性の高さにつながっているのではないでしょうか?
結構小振りなヘッドですが、シビアさは感じません。

『飛距離性能』も、レベルの高さを感じました。
弾道が高く、しっかりキャリーを稼いで飛ばしていけるタイプです。
外見はいかにもアスリート仕様っぽくて、ハードルの高いタイプかと思いましたが、そうではありませんでした。
強く打ち込まなくても、軽く拾っていく感じでじゅうぶん飛ばしていけます。
『低スピン性能』も、それほど極端ではないので、親しみやすい飛ばしやすさをもったFWです。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
構えたときはマニュアルタイプに見えたのですが、思っていた以上に直進性が高く、大きく曲がる感じはありませんでした。
私はフック系の球が出やすかったのですが、それでも大きく引っかかることはありませんでした。
右に曲げることもできましたが、大きく曲がることはありませんでした。
洋なし型なので、フェードのイメージを出しやすいという方も多いと思いますし、私のような左へのミスを警戒するゴルファーにも親しみやすい性能があります。
試打後の感想

最初見たときは、結構『浅重心』で、尖ったタイプのFWだろうと思っていたのですが、試打してみて違う印象をもちました。
外見からは分からなかったのですが、結構『お尻が重い』といいますか、重心が後ろにあって重いタイプなのではないかと高~い弾道を見て、思いました。
インパクト後に、フェースが下ではなく上を向くような印象です。

いい意味で、見た目とのギャップがあるクラブです。
性格が尖っていなくて、むしろ『丸い』のが印象的です。

顔・打感・音・上がりやすさ・安定性・飛距離・操作性
どれも高いレベルでバランスがとれています。

球はすごくよくあがるのですが、正直ここまで高く浮くのであれば、クリークでなくてもスプーンで充分だと思いました。
これだけ高くあがり飛距離が稼げるクリークがあるので、バフィーを見なくなるのも頷けます。

今日はクリークを試打しましたが、もし機会があればスプーンも試打してみたいです。
FWで球を上げるのが苦手だけど、薄っぺらいタイプは苦手で、ある程度フェース高もあって、横からだけでなく上からも拾っていけるクラブが好きだという方には是非試していただきたいです。
左右だけでなく、上下にも寛容さをもっています。
これからもBSには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました
2019年08月29日
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ブリヂストンゴルフ TOR B JGR ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B JGR ドライバー です。

シャフトは TOUR AD for JGR TG2-5 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は51g、トルクは5.8、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は292g です。

ブリヂストン JGRのニュードライバーです。
JGRらしく、とても機能的なデザインになっています。
デザインも一新され、カッコ良さが増しています。
高い機能性を感じさせる、このメカニカルなデザインに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか?

ラージサイズのヘッドですが、『薄さ』はそれほど強調されておらず、むしろ適度な厚みもあり、『丸っこさ』があります。
このようなドライバーが今は多いです。

そして何といっても、このフェース寄りにある、ウェイトのようなものが目立ちます。
ここの部分には、これまでウェイトが配置されていたり、深い溝が刻まれたりしていたのですが、このパーツにはどのような意味があるのでしょうか?
おそらくウェイトだろうと思ったのですが、それだけではないような気もします。
『SP/// COR』と表示されていたので、何らかの意味があるのは間違いありません。
昔からクラブの研究がしっかりしているブリヂストンならではの、他のメーカーには無い、新たな技術なのではないでしょうか?

ヒール側にはウェイトがひとつだけ配置されています。
これはよく見られます。
『10』という数字があったので、おそらく10gということでいいのだと思います。
他にも、いろいろな重さが用意されているのでしょうか?

ネックは、やや短めですが見慣れた長さです。
ネックに調整機能は搭載されていません。
搭載されているだろうと思っていたので、ちょっと意外でしたが、以前試打したモデルにも搭載されていなかったので、これは特別なことではないようです。
数年前に試打したJ815には搭載されていましたが、モデルによって変えてきているのかもしれません。
BSはニューモデルが登場する度、『イメージカラー』が変わっています。
基本『黒』を基調としているようですが、『サブカラー』は固定されていないのかもしれません。
以前は赤や黄色が目立ちましたが、このドライバーは派手さを抑えていて、それがまたシブさを増してカッコいいです。

フェース面にはミーリングがありました。
これまでのモデルにも見られたので、このミーリングは最初から予想していました。
近くでよく見ないと見えない・・・。というミーリングではなく、割とはっきりしています。
ミーリングのパターンも変えてきています。
今回のミーリングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?
フェースの中央付近には、『ドット』のようなものがあり、これは他のメーカーでも見られました。
これには、どういう意味があるのでしょうか?
こうして見ても、弾きの良さが伝わってきました。

フェース面のトゥ側には、『POWER MILLING TECHNOLOGY』という文字があり、このミーリングのことを指しているのだと分かりました。
パワーミーリングというだけあって、ミーリングが弾道の力強さを押し上げているのかもしれません。

見慣れたシャロータイプのヘッドです。
シャローバックではありますが、『フェース高』がきちんとキープされていて、クラウンも盛り上がっています。
ディープフェース+シャローバックというコンビネーションが、今は一番多いような気がします。

想像していたよりもクセがなく、いい顔をしています。
こうして顔を見るまでは、ちょっとクセがあるタイプだろうと思っていました。
ソールにある、たくさんの工夫がそう思わせていたのだと思います。
しかし今は、比較的クセのないクラブが多くなりました。
ちょっと前までは、クセのある顔をしたドライバーが多く、それを我慢して使わなければならないように感じていました。
球が逃げずにしっかりとつかまるには仕方のないことかな・・・。と思っていましたが、最近のクラブはこういう点がすごく改善されています。
もちろん、前のようなフックフェースが好きだという方もいらっしゃると思いますが、私はフェースが左を向いていると、すごく難しく感じるので、これくらいのほうがいいです。

クラウンには溝がありました。
これも、これまで何度か見てきました。
複数のメーカーが採用しているということは、それだけのメリットがあるからではないでしょうか?
多少形状は異なりますが、クラウンの溝といえば、私はRODDIOのドライバーを思い出します。

溝の深さはそれほどありません。
むしろ、浅い方だと思います。

装着されているグリップはシンプルなタイプです。
ソフトなフィーリングで好感が持てます。

素振りをしてみると、かなりシャフトが軟らかく感じました。
フレックスがSRということなので、軟らかいのは想定していましたが、それよりも軟らかく感じました。
『ムチのようにしなる』といえば聞こえはいいかもしれませんが、『グニャグニャ』といったほうがいいかもしれません。
このシャフトが、いわゆる『純正』なのでしょうか?
ヘッドの雰囲気とシャフトの軟らかさが今ひとつマッチしていないようにも感じられましたが、このソフトスペックがメーカーの想定する『標準』ということなのかもしれません。
かなり軟らかく、そして軽量感もあったので、振りすぎずタイミング重視で打っていくことにしました。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じでした。
大きなクセもなく、方向性も保てそうです。
どちらかといえばつかまるイメージのほうが色濃くでましたが、フッカーである私でも不安を感じさせず、対応できそうな雰囲気をもっています。
クラウンの溝も目に入りますが、気になるほどではありません。
BSはViQの頃から、クラウンの研究が進んでいるように思うのですが、これが最新系でしょうか?
これから先も、どんどん進化していきそうです。
試打を開始しました。

『打感』は、これまでのモデル同様、かなり弾く感じがありました。
『球乗り感』はなく、かなり速くフェースが弾き飛ばす感覚です。
これは前のモデルでも経験していますし、フェース面を見ていたときから予想できていました。
弾き感の強いフィーリングですが、硬いということはなく、どちらかというとマイルドな打感です。
BSのドライバーはずっと、このような打感が続いているような気がします。

『音』は、やや高めの金属音ですが、苦手な感じはしません。
この音も、これまで何度も耳にしてきました。
ドライバーの音にも、『余韻が残るタイプ』と『残らずにすぐに消えてしまうタイプ』があるのですが、このドライバーは後者でした。
音楽の音符でいうと、普通の打球音が『四分音符』だとすると、このドライバーは『八分音符』といったところでしょうか?
あくまでも感覚的にですが、試打しながら、そのようなことを感じていました。

球はあがりやすくて、イージーでした。
ヘッドは結構厚みがありますし、ソールのフェース寄りにウェイトのようなものがあるので、結構タフなドライバーなのかな?と打つ前は思っていましたが、そうではありませんでした。
球は充分すぎるほどあがってくれました。
ロフト(10.5度)もあると思いますが、タフなドライバーではありません。
BSのカッコいいドライバーですし、ヒッター向けのようにも見えましたが、実際はハードルが低く、スインガータイプの方にも親しみやすい性格をしています。
シャフトがかなり軟らかくて軽量感もあるということも含め、女性ゴルファーの方が、このままのスペックで使っていけるのではないでしょうか?
最近は女性ゴルファーでも、レディス用クラブのスペックが物足りないといって、メンズ用のクラブを使う方が増えてきました。

『安定性』は、かなり高いです。
スイートエリアも、広く感じました。
軽量感やシャフトの軟らかさなど、スペック的にやや苦手なところあり、打点がぶれてしまったのですが、それをあまり感じさせない弾きの良さがありました。
どこでヒットしたか、ちょっとつかみづらいな・・・。と思ったのですが、この安定した弾きの良さは、大きなメリットです。
ただ、このスイートエリアの広さは全くの初めてということではなく、他のメーカーのドライバーでも経験しているので、すごく驚くというようなことはありませんでした。

『飛距離性能』は高いです。
フェースの弾きが良くて初速が出ていました。
スペックに対して、かなりパワフルな弾道で、いい意味でのミスマッチ感がありました。
球も吹き上がることなく、程良い低スピン性能をもっているように感じました。
こういったところは、今のドライバーの特徴のような気がします。
飛距離を伸ばすために低スピン性能は必要だけど、それが度を超していないといいますか、私たち日本人に合った低スピン性能といっていいように思います。
『一発の飛び』というよりは『安定した飛び』という言葉がピッタリなドライバーです。

操作性という点では、どちらかというとあまり秀でてはいないように思います。
ヘッドの大きさや球離れの速さなどもありますし、操作するタイプではないように感じました。
一応左右に曲げることはできましたが、球のつかまりがいいので、どちらかというとドロー系のほうが易しく感じられました。
タイミングを取るのが難しいので、あまり細工をしたくはありませんでした。

弾きの良さと、安定感が魅力のドライバーです。
打つ前はもっとタフなドライバーなのかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。

TOUR BというブランドはTOURSTAGEの後継ブランドだと思いますし、その流れをいっていると思っていましたが、このドライバーはJGRという名前もついていて、少しイージーになっているようです。
尖った性格ではなく、かなり丸い性格です。

低スピン性能も感じたので、もっと叩いていきたかったのですが、シャフトが私には難しくて、今回はあまり叩けず合わせにいく感じだったので、次回違うシャフトで試打することができれば、またチャレンジしてみたいです。

試打しながら、フェースにあるミーリングの効果や、ソールのフェース寄りにあるウェイトのようなものの効果が感じ取れればいいな・・・。と思ったのですが、今日はそれができませんでした。
しかし、感性の鋭い方なら、これらの効果をはっきりと実感されるかもしれません。

また機会があれば、何度でも試打してみたいドライバーです。
2019年06月26日
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ブリヂストンゴルフ PHYZ ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ PHYZ ドライバー です。

シャフトは PZ-409W です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはR-Light、シャフト重量は45g、トルクは7.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は266g です。

ブリヂストンPHYZの新しいドライバーです。
先日アイアンを試打しましたが、今日はドライバーを試打する機会に恵まれました。
アイアン同様、グリーンがアクセントになっていて、オシャレなデザインに仕上がっています。

ラージサイズでシャロー感の強いヘッドですが、それほど強調されていなくて、適度な厚みもあります。
高級感があって、いい目の保養ができます。

バックフェース寄りにある、このアクセサリーはウェイトでしょうか?

ソールの中央にある、この『HUMAN HARMONIZED DESIGN』はPHYZではおなじみです。

ネックはやや短めですが、今では標準的な長さといえます。
ネックに調整機能は搭載されていません。
ワンスペックで勝負するということでしょうか?

シャロータイプのヘッドで、易しさを感じさせますし、美しさと風格のようなものがあります。
チープさを感じさせない、見た目の良さが凝縮されたドライバーです。

フェース面にはミーリングがあります。
一目で分かるほどはっきりしていますし、BSのドライバーではおなじみです。
これからも採用され続けるのではないでしょうか?

思っていたよりも、いい顔をしていたので、いい意味で意外でした。
フェースが被っていて、もっとクセのある顔を予想していたのですが、実際は違いました。
これまで試打してきたモデルの、フックフェースの印象が強かったからかもしれません。
シンプルですっきりした顔です。
いい意味で素朴な感じといったらいいでしょうか?

装着されているグリップは結構しっかりしていて、滑りにくくなっています。
硬いというほどではなく、手にしっかりと馴染んでくれるグリップです。
雨の日のラウンドでも頼りになりそうです。

素振りをしてみると、かなりの軟らかさと軽量感がありました。
今は軽量タイプのドライバーが多いですが、このドライバーは間違いなくそのトップといえます。
特に軟らかさが強烈です。
ちょっとワッグルをするだけで、ヘッドがグラグラするといいますか、大きく動きます。
これはタイミングを合わせるのが大変だぞ・・・。と思いましたが、このような軽量で軟らかいクラブを振ることで、自分自身のスイングを測れるところがあるので、今日はいい機会だといい聞かせました。

ボールを前にして構えてみても、なかなかいい感じでした。
方向性への不安を感じさせない構えやすさです。
この顔が、これまでのモデルと大きく変わったような気がします。
『逃がす』『つかまる』でいえば、どちらかというとつかまりそうな感じがしますが、それほど極端ではないので、上手く当てることさえできれば、いいラインを描いていくイメージが出せました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトというよりは、ややしっかりめですが、硬くはなく、好感が持てました。

『音』も大きすぎず高くなく、いい感じでした。
この音も、いい意味で意外でした。
甲高い音を予想していたのですが、違いました。
この音と、顔の雰囲気が、これまでと大きく変わったところなのは間違いありません。

球はあがりやすくて、イージーです。
タフさとは全く無縁な感じがしました。

『安定性』という点では、ヘッド自体は寛容なところがあると思うのですが、シャフトがかなり軽量かつ軟らかいので、気を遣いました。
タイミングが合ってくるといい感じで打てましたが、それを続けることは今の私では難しいです。
私自身のスイングの未熟さを実感しました。

『飛距離性能』は、まずまずでした。
ライトスペックのドライバーの中でも、普通といっていいと思います。
今は軽量級のドライバーでも、かなりポテンシャルの高いドライバーもありますが、このドライバーはそういったタイプではなく、安定していてまんべんなく飛ばしていけるタイプです。

『操作性』は、それほど秀でてはいません。
もともと操るタイプではないと思いますし、装着されているシャフトが、それを許してくれませんでした。
ちょっと遊びすぎてしまうと、ダフりそうでしたし、大きなミスショットにつながりそうな予感がしました。
私がフッカーということもあると思うのですが、スライスよりはフックのほうが出やすいです。
顔は前のモデルよりも格段に良くなりましたが、つかまりの良さは変わらず健在です。
スライサーの方にも易しいドライバーといえるのではないでしょうか?

スペック的に苦戦するところはありましたが、これまでのモデルよりも『顔』と『音』が好みに近づいていました。
外観も美しいですし、高級感があるので、所有感を満たしてくれるドライバーといえるような気もします。

今市場に出回っているドライバ-の中でも、間違いなく『トップレベル』にある、軽量感とシャフトの軟らかさをもったドライバーです。
ベテランゴルファーの方を対象にしているブランドだと思いますが、女性ゴルファーの方にもマッチしやすいかもしれません。

最近は女性ゴルファーの方が、純正スペックのまま男性用クラブを使っておられるのを見かけることが多くなりました。
それは数年前から今に至っています。
男性用クラブがかなり軽量化してきているので、男性用女性用というクラブのボーダレス化が進んできているのかもしれません。

シャフトは合いづらい感じがしましたが、ヘッドはなかなかいい感じだったので、もっとしっかりとしたシャフトを挿して、重量調整やバランス調整をしたら、どんな球が出るのかな?と想像力を働かせながら試打を繰り返しました。

かなりの軽量タイプではありますが、これまでのPHYZの中で、間違いなくカッコ良さといい雰囲気をもったドライバーです。
先日試打したアイアンはちょっとクセのあるタイプでしたが、このドライバーはいい意味で、そのアイアンとマッチしていませんでした。
これからもブリヂストンゴルフには期待していきたいです。
2019年02月13日
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ブリヂストンゴルフ PHYZ アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ PHYZ アイアン の7番 です。

シャフトは PZ-509I です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は49g、トルクは4.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は354g です。

久しぶりに出会った、ブリヂストンのファイズです。
このブランドのことは強く印象に残っていたのですが、しばらく出会うことができなかったので、もう廃止されてしまったのかな?と思っていました。
しかし、今日久しぶりにニューモデルに出会うことができて、とても嬉しいです。
色々なクラブを試打している私としては、ひとつでも多くのメーカーやブランドが存在し続けて欲しいです。
新しいクラブに出会えるだけで、ワクワクしてきます。

PHYZらしく、美しくて高級感があります。
緑が存在感を放っていますが、控えめでセンスのいいデザインです。
そして、かなりのラージサイズでもあります。
これまでもPHYZはラージサイズのイメージがありますが、ここまで大きかったかな?と思いました。
このクラブは7番アイアンということですが、まるでユーティリティを見ているようです。
昨日試打した、PINGのクロスオーバーとは真逆な感じもします。

彫りの深さはたっぷりあります。
かなりのラージサイズなので、ここまで彫りを深くしていかないと、重くなりすぎてしまうのは間違いありません。
これまでも、こういうタイプはたくさん出会ってきましたが、最近では少なくなってきているので、少し珍しい感じもします。
PHYZはずっと、こういうタイプでいくのでしょうか?

トップラインは、やや厚めではありますが、極端ではありません。
輪郭も丸っこすぎないので、好感が持てます。

かなりのワイドソールです。
『超ワイドソール』といってもいいかもしれません。
こうして見ていると、やはりアイアンというよりはアイアン型ユーティリティといったほうが近いですが、ずっと前からクラブのカテゴリー分けが、曖昧なところがあります。
サンドウェッジでも、これより狭いソール幅の物はたくさんあります。
かなり思い切った設計だな・・・。と思いました。

ネックは短めです。
太さもあるので、『寸胴タイプ』といっていいと思います。
こうして見ても、かなりグースが利いているのが分かります。
イージー系に多い、『頭でっかち』タイプでもあります。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通の、『スタンプ感』のあるフェース面です。
特に変わった工夫は見られませんでした。

装着されているグリップは、ソフトというよりは、しっかりとしたタイプです。
これまでもたくさん見てきました。
しっとり感のようなものはないですが、グリップ力があって滑りにくいので、雨の日のラウンドでも活躍してくれそうです。

素振りをしてみると、かなり軽く感じますが、この軽さが、メーカーがターゲットにしている層に受け入れられるのではないでしょうか?
PHYZはやはりヤングゴルファーというよりは、ベテランゴルファーの為のブランドなのだということが分かります。
アイアンというよりは、ユーティリティを振っているような感覚です。

ボールを前にして構えてみると、そのヘッドの巨大さとグースの強さで、ちょっと後ずさりをしてしまいました。
腰が引けて、重心が後ろに行ってしまったような感覚です。
かなり極端なタイプで、正直構えづらいです。
どのように打っていけばいいのか見えて来ず、一旦アドレスを解き、しばらく時間をおいて呼吸を整え、再び構え直しました。
頭の中が、モヤモヤしたところがありましたが、何とか上手く打てればいいな・・・。という思いで一杯でした。
試打を開始しました。

一球目はチョロが出てしまいました。
フェース面を確認すると、かなりトゥ側で打ってしまっていました。
普段使っているようなタイプのアイアンだと、いちいちフェース面を見なくても、どこでヒットしたかはだいたい分かるのですが、こういうタイプではそれが難しいです。
しっかりと目視で確かめ、トゥ側で打っていることを確認しました。
ラージサイズ過ぎると打点がブレやすくなるという、私の悪いところが出てしまいました。
それは、このアイアンがどうこうというのではなく、あくまでも私の技術の未熟さが問題です。
今日はこのアイアンの試打を諦めようかな?と一瞬思ったのですが、またいつ試打できるか分からないので、再び打席を外し、呼吸を整え素振りをし、再チャレンジすることを決めました。
試打を再開し、今度はいい感じで打つことができました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
想像していたよりも好感のもてる打感です。
ラージサイズのアイアンですが、大味な感じはしませんでした。
割としっかりめな打感ですが硬すぎず、上品な印象です。
この上品な打感はPHYZのイメージに合います。
アイアンの打感でも、ただ単に柔らかいか硬いかというだけでなく、『しばらく残るか』『残らないか』ということで分けられます。
その心地よい感触がしばらく手に残るアイアンもあれば、バーンと弾く感じで、一瞬で消えてしまう打感もあります。
このアイアンは後者ですが、今はこういうアイアンが多くなりました。

球はあがりやすく、かなりロフトが立っているということを感じさせません。
このソール形状を見ると、上から打つというよりは、完全に横から滑らせるようにして球を拾っていくイメージを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
こういうタイプは昔からありますが、ここまで極端なのは久しぶりなので懐かしさもありました。
アイアンというよりは、UTの性質のほうが強いです。
少々ダフり気味にヘッドが入っても、ソールが上手く滑ってくれるので、いい意味でかなりアバウトに打っていけるクラブです。

『安定性』という点でも、かなり高く、完全なるオートマチック系アイアンです。
しかも、かなり『大船』タイプです。
少々のミスヒットには動じない、大らかさがあります。
船に例えると、『タンカー級』といったところでしょうか?
上手く拾えれば、球の曲がる気配を全く感じさせません。
私は一球目にトゥ寄りでヒットしてしまったのですが、それでもかなり真っ直ぐに近い感じで飛んでいきました。
ミスを極力ミスにさせない寛容さをもったアイアンです。

『飛距離性能』はかなり優れていますが、こういうタイプはあくまでも『軽めに振って』結果を出すタイプだと思います。
ちょっとでも強く振ってしまうとヘッドが暴れる感じがするので、このアイアンのもつ軽量感にマッチした振り感で勝負すべきだと思いました。
7番アイアンどころか、よく飛ぶ5番アイアンという認識をもちました。
よく思うことですが、『7』という刻印は要らないのではないか?と思えるほどでした。
キャリーはしっかり出せますが、球質は軽く、風にはノーマルなタイプよりもちょっと弱いのではないか?と思うところがありました。

『操作性』という点では、正直秀でていないと思います。
ボールを前にして構えたときに、操るイメージが出せなかったというのもあるのですが、どうしても大らかさが勝ってしまうので、自在に操るということにはなりませんでした。
何とか左右に曲げてみようと思ったのですが、どうしても上手くいきませんでした。

かなりオートマ性が強いアイアンですが、ここまでくると凄いな・・・。と思いました。
今のアイアンの中でも『最大級』といっていいほどの大らかさとあがりやすさ。
そして軽く振って出せる飛距離性能があります。
まさに次元の違うアイアンといったところでしょうか?

『ディスタンス性能』と『オートマチック性能』が長けているので、こういうタイプを使いこなすことができたら、かなりスコアメイクに役立つのではないかな?と思いましたが、私にはまだまだ先のことだと思いましたし、おそらくこれから先も、こういうタイプは使わないと思います。

PHYZらしい高級感があって、チープさを感じさせないデザインになっています。
マルマンでいえば、マジェスティといった扱いになるのでしょうか?
久しぶりのPHYZですし、高級感があるので、かなり高価なのかな?と思いましたが、値段は他のアイアンと大きく変わることはありませんでした。

私が求めるタイプのアイアンではないですが、メーカーがターゲットにしている層がはっきりしていて、いいことだと思いました。
私と同じように、このようなタイプを苦手に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆にピタッとハマる方にとっては、とても頼もしい存在となってくれるのではないでしょうか?
美しさが際立つアイアンですが、決して美しさだけでなく、ブリヂストンのハイテクが注ぎ込まれているアイアンです。

今日は、このPHYZアイアンを試打しましたが、PHYZドライバーやフェアウェイウッドも試打してみたいと思いました。
2019年02月04日
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素振り用ドライバー
今日は、いつもと内容をちょっと変えて、私が愛用している素振り用ドライバーをご紹介したいと思います。
練習場へ毎日欠かさず通うのは難しいですが、素振りは自宅で簡単にできるので、時間を見つけて楽しんでいます。
普段は野球のバットを使っているのですが、たまにゴルフクラブを使って素振りをすることがあります。
それはアイアンもあれば、ドライバーを使うこともあるのですが、ドライバーは、このクラブをメインに使っています。
その素振り用ドライバーは

ブリヂストン ツアーステージ PROSPEC RX-1 TYPE 275 ドライバー です。

シャフトは Tour Design TD-60M BORON です。
ロフトは8度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはX、クラブ総重量は326g です。

このドライバーは、20年近く前に購入したものです。
この頃私はブリヂストンの商品をメインに使っていました。
それはクラブもそうですし、キャディバッグやウェアやキャップやボールなどもBSでした。
シューズはゴルフを始めて間もない頃から、ずっと使っていて、それが今も続いています。
海外メーカーのシューズも素晴らしいですが、『幅広・甲高』という典型的な日本人の足型の私は、ブリヂストンのシューズが一番フィットしますし、長年愛用しているので信頼もしています。
ブリヂストンのクラブは、レクスターやレイグランデの頃から愛用してきましたし、大ヒットした『J’s』は特に思い出深いです。
『J’sメタル』というドライバーをずっと愛用してきて、いい思い出がたくさんあります。
私が初めてドラコン賞をコンペで獲れたのもJ’sメタルなので、感謝の気持ちでいっぱいです。
J’sというブランドが無くなり、ツアーステージになっても、私のBS愛は冷めることがありませんでした。
ツアーステージ誕生時に発売されたX100はもちろん、色々なクラブを使ってきました。
もちろん、他のメーカーのクラブも併用して使っていました。
ツアーステージは『Xシリーズ』と『Vシリーズ』に、人気が二分されていた時期もあります。
たくさんのツアステドライバーの中でも、特に印象深いのはX500とRV-10。そして、このRX-1です。

こうして見ても、かなりいい雰囲気があります。
いわゆる『質感を楽しめる』ドライバーです。
このドライバーのヘッド体積は、おそらく名前の通り275ccだったと思います。
昔はこれでも決して小さくないサイズでしたが、今の460ccしか使ってこられなかった方には、かなり小さく感じられるかもしれません。
今のゴルフクラブは昔に比べ、かなり進化していますが、その進化の一部分といえるのが、ヘッドの大型化ではないでしょうか?

『PROSPEC』という文字がカッコいいですし、挑戦意欲を掻き立てます。
このドライバーは、いわゆる『吊るし』のクラブではなく、『注文』で購入したものです。
店頭に並ぶモデルではなかったのですが、たまたまこのドライバーの試打クラブを試打する機会に恵まれて、そのカッコ良さと飛距離性能に惚れて、即注文しました。
シャフトも合わせて、価格は確か9万円をちょっと超えたと記憶しています。
今でもこのドライバーには、『カッコよさ』と『飛び』の印象が強いです。
とにかく、よく飛びました。
今のドライバーの多くが、ウェイトが配置されていたり、調整機能がついていたり、ソール形状も複雑化しています。
クラウンにカーボンが採用されていて、『フルチタン』が少なくなってきているように思いますが、改めてこのシンプルなヘッドに魅力を感じます。
複雑化とは真逆の『シンプル』なヘッドです。

ネックの長さは標準的です。
昔はもっとロングタイプもありましたが、この頃からだんだんと色々な長さが登場してきたような気がします。
こうして見ても、かなり美しくて惹かれます。
いい目の保養ができますし、日頃の疲れも吹っ飛ぶので、私にとって精神衛生上いいクラブといえます。
パーシモンの頃はもちろんですし、こういう美しいクラブがあるからこそ、ゴルフクラブは単なるボールを打つ道具としてではなく、『工芸品』のような魅力もあるのではないでしょうか?

男前度がハンパありません。
長年見慣れた顔ではあるのですが、毎回見とれてしまいます。
このシンプルで硬派なところがたまりません。
見ているだけで、こちらのパワーも漲ってくる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
顔が整っているというだけでなく、バルジ付近のシャープさがたまりません。
フェースの向きも適正で、方向性のイメージもバッチリです。
こういうコンパクトなヘッドだからこそ、あえてフックフェースにする必要は無いような気もしますが、だからといって、このような小顔タイプが今支持されるとは思えません。
ルールギリギリの大型化と、それを補う意味でのフックフェースが今は必須条件といえるのかもしれません。
大きさ的には、今のスプーンよりも、ちょっと大きめといっていいような気がします。
ロフトは別にして、番手的には『ブラッシー』に近い感じといったところでしょうか?

ディープタイプのヘッドです。
ディープタイプではありますが、この頃はこれくらいが当たり前でした。
今のドライバーは男前なタイプでも、シャローバックタイプが多くなってきていますが、それはクラブの進化だと思います。
カッコ良くてハードルの低いドライバーが、今はたくさんあります。
そういうドライバーも魅力的です。

フェース面がシンプルでとても美しいです。
今は色々なデザインのフェース面がありますが、昔も今も『プロモデル』といえば、このようなシンプルなフェース面が多いです。
美しくて丁寧で、何とも言えない雰囲気があります。
『チタンの質感』を楽しめるドライバーです。
今でもメーカーによっては、ここの部分がチープに見えたり、仕上げが雑な物も見られるのですが、このドライバーは全く違います。
BSの魅力満載です。
今もBSは素晴らしいメーカーですが、この頃はとにかく光り輝くトップメーカーでした。
勢いもありました。

今日は練習場に、今のエースドライバーである、CRZ435を持ってきていたので、見比べてみることにしました。

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435
CRZ435も、今のドライバーの中ではそれほどラージサイズとはいえませんが、こうして見比べてみると大きな違いに気づかされます。
20年近く経って、大きく変わりました。
ヘッドの大きさはかなり違いますが、長さに関してはCRZ435が45.25インチなので、ほとんど変わりません。
長さがほとんど変わらないのに、これだけヘッドが大きくなれば易しく感じないわけがありません。
『経験』って、本当に大切だな・・・。と、心から思います。

素振りをしてみても、とてもいいです。
ずっと振り続けてきたドライバーなので、『振り慣れている』ということもあると思うのですが、何とも言えない安心感があります。
『心を整えてくれる振り心地』といったらいいでしょうか?

一時期、ボロンシャフトはよく見かけましたが、最近ではあまり見なくなりました。
しかし、また人気が再燃するかもしれません。
ボロン特有の安定感がありながらも、加速感があり、飛距離に長けたシャフトです。
球のつかまりもいいです。
今はヘッドの大型化に伴い、つかまりのいいシャフトが増えてきていますが、それらの中には独特なクセのあるものも少なくありません。
つかまりすぎたり、方向性が不安定なシャフトも見られます。
このボロンシャフトは球のつかまりがいいので、スライスに悩んでおられる方にもおすすめしたいですが、シャフト自体に変なクセはなく、シャフト全体がスーッと走ってくれてつかまるので、こちらが細工をする必要もありません。
加速感がありながら、ヘッドの挙動が安定しているので暴れにくいです。
スライスに悩んでいて、シャフトをどれにしようか迷っているけれど、クセのない加速感のあるシャフトを選びたい・・・。という方は、ボロンシャフトを試してみられるのもいいのではないでしょうか?
今もどこかのシャフトメーカーが、ボロンシャフトを発売してくれていると嬉しいです。

当然ではありますが、ボールを前にして構えてみても、素晴らしいです。
まさに『極上』です。
この研ぎ澄まされた感じのシャープな顔つき。
大きすぎないので、ボールも大きく見えます。
方向性に対する不安も感じさせず、イメージしやすいです。
大型サイズのドライバーに慣れたおられる方は、このヘッドはかなり小さく見えてしまうと思うので、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、昔はこれくらいがノーマルでしたし、この大きさに懐かしさと親近感をもつ方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今のドライバーの中には、その大きさや形状・フェースアングルなどから、構えてみても違和感があったり、なかなかいいイメージが浮かんでこないこともあります。
頭の中がクリアにならずに打たなくてはならないこともあり、そんな日は必ずと言っていいほど苦戦します。
一口に『易しいクラブ』といっても、人それぞれだと思いますが、私は『いいイメージが浮かんでくるクラブ』が易しいと感じます。
イメージが浮かんでこないまま打つと、いい結果につながらないことが多いですし、いい球が打てることもありますが、それはあくまでも『たまたま』で、『結果オーライ』に過ぎません。
結果オーライは、そう長くは続きません。
モヤモヤしたまま試打をすることもあるのですが、このドライバーは今日の天気のように、スカッとした気分にさせてくれました。
形が整っているというだけでなく、大きさも小ぶりなので、その分、『イメージライン』が色濃く浮かんできます。
後は、そのイメージが消えないうちに、クラブを振るだけです。
私はラウンド中、とにかく打つのが早いと昔から言われてきたのですが、それはこういった構えやすいクラブたちのおかげだと思っています。
構えづらいクラブだと、アドレスしたまま固まってしまってスロープレーになってしまうかもしれません。
素振りで振り慣れているとはいえ、普段は夜に素振りをするので、こうしてボールを前にして構えてみるのは、ずいぶん久しぶりで、ちょっと照れました。
ああ、こういった構え感だったな・・・。気持ちが和むなぁ・・・。と思いながら、目を細めて見つめていました。
やっぱり、自分には大顔過ぎるよりも、小顔タイプのほうが合いやすいんだな・・・。と実感しました。
このドライバーはあくまでも、私にとっての『素振り用ドライバー』なのですが、今日は久しぶりに球を打ってみよう・・・。と思い、打ってみることにしました。
晴れ晴れしい気分といったらいいでしょうか、笑顔満開でテークバックを開始しました。

『打感』はソフトで、かなりいいです。
何ともいえない心地よさがあるのですが、それでいてボヤけたところが全くありません。
『脳を刺激してくる打感』といっていいかもしれません。
昔のドライバーは、こういったグッドフィーリングのものが多かったな・・・。と思いました。
今はチタンが殆どだと思いますが、その質感はもちろん、打感も様々です。
極上に感じるものもあれば、チープな感じのする物もあります。
それだけ多様性がでてきたといえると思うのですが、好感が持てない物に出会うことも少なくありません。
そんなときはテンションも下がってしまうのですが、今日は一気にMAXまで上がっていきました。

『音』も大きすぎず、ややおとなしめです。
おとなしめではありますが、決して小さすぎて耳に届いてこない・・・。ということはなく、しっかりと届いてきます。
この何ともいえない、いい音が、色々な情報を私に伝えてくれるような気がします。
音から伝わることは多いです。
私は、そのドライバーがいくら遠くに飛ばしても、安定性が高くても『音』が良くなければ、全く魅力を感じないですし、使うこともありません。
この音でなければならない・・・。というのはないのですが、苦手な音はあります。
このドライバーはとてもいい音で、私の心をくすぐりました。
球を打っていて、本当に楽しいと思える時間です。
一球一球の密度も濃くなります。

『球のあがりやすさ』という点では、このようなディープ形状ですし、ロフト(8度)ということもあり、タフなところもあるので、今では大きな支持は集めにくいかもしれません。
人によって好みが大きく分かれるところだと思いますが、私はこういったタイプが昔から好きですし、今日も力強くボールを飛ばしてくれました。
このドライバーを購入した頃、私はとにかく『スピン過多』に悩んでいて、どうにかできないだろうか?と、いつも悩んでいました。
色々なクラブを試してみたり、『ハイティ』にして、下からかちあげるような打ち方もしていました。
しかし今はそんなことをしなくても、クラブが勝手に仕事をしてくれます。
スイングも『オートマチック化』していきました。
このRX-1ドライバーも、最初は9度で試してみたのですが、それでもスピンが多く弾道が高すぎたので、8度にしました。
8度にして、高すぎる弾道は少し抑えられていたのですが、それでもスピン過多は完全に抑えることができませんでした。
『低スピン性能』でいえば、今のドライバーのほうが明らかに優れています。
私は今のエースドライバーCRZ435にすごく救われています。

『安定性』という点では、この大きさですし、ウェイトなどもありません。
完全に『シビア』で、正直なタイプのドライバーです。
スイートエリアは広くないですが、芯でとらえたときの打感や弾道の強さはたまりません。
今はラージサイズ全盛ですが、今のラージサイズドライバーがどうしても打ちきれない・・・。という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
コースでも球をつかまえにいったつもりがつかまりきらず、右にプッシュしてトラブルになってしまった・・・。という方は、ラージサイズが合っていないのかもしれません。
もっとコンパクトな物はないか・・・。昔の大きさが懐かしく感じる・・・。という方もいらっしゃると思いますが、今はこんな小さいヘッドは、どのメーカーも作らないですし、スプーンで代用するしかないのかもしれません。
大らかなタイプではありませんが、『自分で球筋を描いていく』ということができる、『手の延長』になってくれる長所があります。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
かなり久しぶりに球を打ってみたのですが、やっぱり凄いな・・・。と感心させられました。
20年近く前のドライバーですが、全く色褪せていません。
この鋭くて力強い弾道に見とれてしまいます。
ロフトは8度ですが、充分な高さを出してくれました。
しかし、ひとつ欠点といいますか、どうしようもない点があります。
それは、このドライバーが『高反発モデル』だということです。
高反発モデルなので、競技では使えません。
それが、このドライバーが私にとっての、『素振り用ドライバー』となった理由です。
今日は、名前は出せませんが、あるメーカーの高反発モデルと打ち比べてみました。
結果、このRX-1のほうが優れたパフォーマンスを発揮してくれました。
20年くらい前のドライバーが、今の最新ドライバーに勝ちました。
ただ、それはあくまでも私が打った結果に過ぎないので、他の方が打ったら、また違う結果が出たかもしれません。
ひとつ確実にいえるのは、このドライバーの飛距離性能は全く色褪せていなくて、今でも十分通用するということです。
ボールがピンポン球のように弾け飛んでいきました。

『操作性』は最高レベルといえるほどの高さがあります。
今は大きく曲げづらいドライバーが多く、それはそれでいいのですが、このドライバーは寛容さが殆ど無い分、扱いやすく自分の球筋で勝負できます。
小顔タイプなので、『逆球』も出にくいところも魅力です。
つかまえにいけば、しっかりとつかまってくれる頼もしさがあります。
先ほども書きましたが、このドライバーはかなり状態のいいボロンシャフトが装着されているので、スライサーの方にも扱いやすいのではないでしょうか?
このドライバーはいわゆる『つかまえ顔』ではありませんが、しっかりとつかまえてくれ、いい感じのドローボールを打たせてくれます。
もちろん、右に曲げるのも容易でした。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプのドライバーですが、ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にもマッチしやすいクセの無さが魅力です。

素振り用ドライバーにしておくのは勿体ないな・・・。と思えるほどの高いパフォーマンスを発揮してくれました。
このドライバーを購入した頃は、『高反発モデル全盛』で、多くのメーカーがしのぎを削っていました。
私も、このドライバーが高反発モデルだということを承知して購入しました。
その頃は、まだルールで規制される前だったのですが、数年後(2008年から)競技では使えなくなると聞いて、ショックを受けました。

このRX-1以外にもプロギアのTR-DUOを持っていましたし、同じブリヂストンではX500やRV-10も使っていました。
RV-10は、私が初めて買ったブリヂストンの、シャロータイプのドライバーです。
TR-DUOもそうですが、RV-10はとにかく飛びました。
反発力を極限まで高める為に、かなりフェース面が薄くなっているのが打っていて分かりました。
これ以上打ったら、フェースが凹むかヘッドが割れてしまうんじゃないか?と、ヒヤヒヤしながら打っていた記憶があります。
おそらく、そのまま使い続けていたらヘッドが割れていたのは間違いありません。
X500も素晴らしいドライバーでした。
X500はルール適合でしたが、TR-DUOやRV-10は高反発モデルなので、数年後には競技で使えないということになりました。
X500は一本が10万円という、かなり高価なドライバーで、購入したときは小遣いが『ヤバイ』状態になったこともよく覚えています。
TR-DUOやRV-10。そしてX500も友人が是非譲ってほしい・・・。というので、譲ってきましたが、このRX-1は敬遠されましたし、私も手元に置いておきたかったので、今でも持っています。

競技で使えないということがショックだったのですが、それなら素振り用で、このドライバーの存在価値を維持し続けていこう・・・。と思いました。
先ほども書きましたが、私はクラブで素振りをすることは、それほど多くないのですが、ドライバーを使って素振りをするときは、このドライバーがメインですし、このドライバーだけだと軽すぎるので、シャフトにウェイトを付けて振っています。

高反発モデルが規制されると知って、私はとにかく早くルール適合モデルのドライバーを買おうと思っていました。
ルールで規制されるまでは、もうしばらくの時間があったのですが、私はルールに則ったクラブをずっと使い続けたい・・・。という気持ちが強くあり、それは今でも変わりません。
なので、ルール適合モデルのニュードライバーを探していました。
まだ数は少なかったのですが、その時に選んだのが、ロイヤルコレクションのCV PROというドライバーです。
このドライバーにも大変お世話になり、感謝しています。
その後、スリクソンのZR-30へとシフトしていきました。
その頃は各メーカー、高反発モデルを作り続けるか、それとも高反発モデルを作るのを止めて、適合モデルに絞っていくか・・・。という分岐点だったように思います。
多くのメーカーがルール適合モデルにシフトチェンジしていきましたが、高反発モデルが完全になくなったわけではありません。
また高反発モデルでなくても、それに劣らない性能を出していくようにメーカーが開発を進めました。
特に効果が大きかったのが、『低スピン化』です。
私はこのおかげで、距離をロスすることが少なくなり、高反発と決別することができました。
高反発モデルは確かに『ルール非適合』ではありますが、決して二度と手にしてはいけないということではありません。
あくまでも公式競技で使えないということであり、プライベートのラウンドや、練習場で打つことは何の問題もありません。
私の場合は、練習場で打つことはなく、素振り用になってしまったのですが、改めてその魅力に気づかされました。
ゴルフの楽しみ方は人それぞれです。
昔は競技に出ていたけど、今は出るのを止めてプライベートで楽しんでいる・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私の友人の中には、ほとんどコースには行かずに、練習場でひたすら飛ばすことにロマンを追い求めている人もいます。
それも立派なゴルフの楽しみ方だと思いますし、私の場合は実際のラウンドよりも、アプローチグリーンやバンカー練習場でアプローチショットやバンカーショット。パッティングの練習をするのが一番好きです。
私は競技に出場していますし、たとえこれから先、競技に出場しなくなったとしても、ルール適合モデルを使い続けるのは間違いありません。
それが私のポリシーです。

いつもは素振り用として、また目の保養用として、私の大切な相棒となってくれていますが、久しぶりに球を打ってみて、やっぱりいいです。
今は色々なタイプのクラブがありますが、このようなシンプルでベーシックなクラブの魅力にどっぷり浸ることができました。
何年経っても、クラブの好みって変わらないものだな・・・。と思いました。
ルールがあるので、このドライバーがコースで活躍することはないのですが、いつまでも私の傍に置いて大切にしていきます。
ちょっと長くなってしまいましたが、次回から、また通常の記事に戻らせていただきたいと思います。
練習場へ毎日欠かさず通うのは難しいですが、素振りは自宅で簡単にできるので、時間を見つけて楽しんでいます。
普段は野球のバットを使っているのですが、たまにゴルフクラブを使って素振りをすることがあります。
それはアイアンもあれば、ドライバーを使うこともあるのですが、ドライバーは、このクラブをメインに使っています。
その素振り用ドライバーは

ブリヂストン ツアーステージ PROSPEC RX-1 TYPE 275 ドライバー です。

シャフトは Tour Design TD-60M BORON です。
ロフトは8度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはX、クラブ総重量は326g です。

このドライバーは、20年近く前に購入したものです。
この頃私はブリヂストンの商品をメインに使っていました。
それはクラブもそうですし、キャディバッグやウェアやキャップやボールなどもBSでした。
シューズはゴルフを始めて間もない頃から、ずっと使っていて、それが今も続いています。
海外メーカーのシューズも素晴らしいですが、『幅広・甲高』という典型的な日本人の足型の私は、ブリヂストンのシューズが一番フィットしますし、長年愛用しているので信頼もしています。
ブリヂストンのクラブは、レクスターやレイグランデの頃から愛用してきましたし、大ヒットした『J’s』は特に思い出深いです。
『J’sメタル』というドライバーをずっと愛用してきて、いい思い出がたくさんあります。
私が初めてドラコン賞をコンペで獲れたのもJ’sメタルなので、感謝の気持ちでいっぱいです。
J’sというブランドが無くなり、ツアーステージになっても、私のBS愛は冷めることがありませんでした。
ツアーステージ誕生時に発売されたX100はもちろん、色々なクラブを使ってきました。
もちろん、他のメーカーのクラブも併用して使っていました。
ツアーステージは『Xシリーズ』と『Vシリーズ』に、人気が二分されていた時期もあります。
たくさんのツアステドライバーの中でも、特に印象深いのはX500とRV-10。そして、このRX-1です。

こうして見ても、かなりいい雰囲気があります。
いわゆる『質感を楽しめる』ドライバーです。
このドライバーのヘッド体積は、おそらく名前の通り275ccだったと思います。
昔はこれでも決して小さくないサイズでしたが、今の460ccしか使ってこられなかった方には、かなり小さく感じられるかもしれません。
今のゴルフクラブは昔に比べ、かなり進化していますが、その進化の一部分といえるのが、ヘッドの大型化ではないでしょうか?

『PROSPEC』という文字がカッコいいですし、挑戦意欲を掻き立てます。
このドライバーは、いわゆる『吊るし』のクラブではなく、『注文』で購入したものです。
店頭に並ぶモデルではなかったのですが、たまたまこのドライバーの試打クラブを試打する機会に恵まれて、そのカッコ良さと飛距離性能に惚れて、即注文しました。
シャフトも合わせて、価格は確か9万円をちょっと超えたと記憶しています。
今でもこのドライバーには、『カッコよさ』と『飛び』の印象が強いです。
とにかく、よく飛びました。
今のドライバーの多くが、ウェイトが配置されていたり、調整機能がついていたり、ソール形状も複雑化しています。
クラウンにカーボンが採用されていて、『フルチタン』が少なくなってきているように思いますが、改めてこのシンプルなヘッドに魅力を感じます。
複雑化とは真逆の『シンプル』なヘッドです。

ネックの長さは標準的です。
昔はもっとロングタイプもありましたが、この頃からだんだんと色々な長さが登場してきたような気がします。
こうして見ても、かなり美しくて惹かれます。
いい目の保養ができますし、日頃の疲れも吹っ飛ぶので、私にとって精神衛生上いいクラブといえます。
パーシモンの頃はもちろんですし、こういう美しいクラブがあるからこそ、ゴルフクラブは単なるボールを打つ道具としてではなく、『工芸品』のような魅力もあるのではないでしょうか?

男前度がハンパありません。
長年見慣れた顔ではあるのですが、毎回見とれてしまいます。
このシンプルで硬派なところがたまりません。
見ているだけで、こちらのパワーも漲ってくる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
顔が整っているというだけでなく、バルジ付近のシャープさがたまりません。
フェースの向きも適正で、方向性のイメージもバッチリです。
こういうコンパクトなヘッドだからこそ、あえてフックフェースにする必要は無いような気もしますが、だからといって、このような小顔タイプが今支持されるとは思えません。
ルールギリギリの大型化と、それを補う意味でのフックフェースが今は必須条件といえるのかもしれません。
大きさ的には、今のスプーンよりも、ちょっと大きめといっていいような気がします。
ロフトは別にして、番手的には『ブラッシー』に近い感じといったところでしょうか?

ディープタイプのヘッドです。
ディープタイプではありますが、この頃はこれくらいが当たり前でした。
今のドライバーは男前なタイプでも、シャローバックタイプが多くなってきていますが、それはクラブの進化だと思います。
カッコ良くてハードルの低いドライバーが、今はたくさんあります。
そういうドライバーも魅力的です。

フェース面がシンプルでとても美しいです。
今は色々なデザインのフェース面がありますが、昔も今も『プロモデル』といえば、このようなシンプルなフェース面が多いです。
美しくて丁寧で、何とも言えない雰囲気があります。
『チタンの質感』を楽しめるドライバーです。
今でもメーカーによっては、ここの部分がチープに見えたり、仕上げが雑な物も見られるのですが、このドライバーは全く違います。
BSの魅力満載です。
今もBSは素晴らしいメーカーですが、この頃はとにかく光り輝くトップメーカーでした。
勢いもありました。

今日は練習場に、今のエースドライバーである、CRZ435を持ってきていたので、見比べてみることにしました。

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435

<左>RX-1 <右>CRZ435
CRZ435も、今のドライバーの中ではそれほどラージサイズとはいえませんが、こうして見比べてみると大きな違いに気づかされます。
20年近く経って、大きく変わりました。
ヘッドの大きさはかなり違いますが、長さに関してはCRZ435が45.25インチなので、ほとんど変わりません。
長さがほとんど変わらないのに、これだけヘッドが大きくなれば易しく感じないわけがありません。
『経験』って、本当に大切だな・・・。と、心から思います。

素振りをしてみても、とてもいいです。
ずっと振り続けてきたドライバーなので、『振り慣れている』ということもあると思うのですが、何とも言えない安心感があります。
『心を整えてくれる振り心地』といったらいいでしょうか?

一時期、ボロンシャフトはよく見かけましたが、最近ではあまり見なくなりました。
しかし、また人気が再燃するかもしれません。
ボロン特有の安定感がありながらも、加速感があり、飛距離に長けたシャフトです。
球のつかまりもいいです。
今はヘッドの大型化に伴い、つかまりのいいシャフトが増えてきていますが、それらの中には独特なクセのあるものも少なくありません。
つかまりすぎたり、方向性が不安定なシャフトも見られます。
このボロンシャフトは球のつかまりがいいので、スライスに悩んでおられる方にもおすすめしたいですが、シャフト自体に変なクセはなく、シャフト全体がスーッと走ってくれてつかまるので、こちらが細工をする必要もありません。
加速感がありながら、ヘッドの挙動が安定しているので暴れにくいです。
スライスに悩んでいて、シャフトをどれにしようか迷っているけれど、クセのない加速感のあるシャフトを選びたい・・・。という方は、ボロンシャフトを試してみられるのもいいのではないでしょうか?
今もどこかのシャフトメーカーが、ボロンシャフトを発売してくれていると嬉しいです。

当然ではありますが、ボールを前にして構えてみても、素晴らしいです。
まさに『極上』です。
この研ぎ澄まされた感じのシャープな顔つき。
大きすぎないので、ボールも大きく見えます。
方向性に対する不安も感じさせず、イメージしやすいです。
大型サイズのドライバーに慣れたおられる方は、このヘッドはかなり小さく見えてしまうと思うので、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、昔はこれくらいがノーマルでしたし、この大きさに懐かしさと親近感をもつ方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今のドライバーの中には、その大きさや形状・フェースアングルなどから、構えてみても違和感があったり、なかなかいいイメージが浮かんでこないこともあります。
頭の中がクリアにならずに打たなくてはならないこともあり、そんな日は必ずと言っていいほど苦戦します。
一口に『易しいクラブ』といっても、人それぞれだと思いますが、私は『いいイメージが浮かんでくるクラブ』が易しいと感じます。
イメージが浮かんでこないまま打つと、いい結果につながらないことが多いですし、いい球が打てることもありますが、それはあくまでも『たまたま』で、『結果オーライ』に過ぎません。
結果オーライは、そう長くは続きません。
モヤモヤしたまま試打をすることもあるのですが、このドライバーは今日の天気のように、スカッとした気分にさせてくれました。
形が整っているというだけでなく、大きさも小ぶりなので、その分、『イメージライン』が色濃く浮かんできます。
後は、そのイメージが消えないうちに、クラブを振るだけです。
私はラウンド中、とにかく打つのが早いと昔から言われてきたのですが、それはこういった構えやすいクラブたちのおかげだと思っています。
構えづらいクラブだと、アドレスしたまま固まってしまってスロープレーになってしまうかもしれません。
素振りで振り慣れているとはいえ、普段は夜に素振りをするので、こうしてボールを前にして構えてみるのは、ずいぶん久しぶりで、ちょっと照れました。
ああ、こういった構え感だったな・・・。気持ちが和むなぁ・・・。と思いながら、目を細めて見つめていました。
やっぱり、自分には大顔過ぎるよりも、小顔タイプのほうが合いやすいんだな・・・。と実感しました。
このドライバーはあくまでも、私にとっての『素振り用ドライバー』なのですが、今日は久しぶりに球を打ってみよう・・・。と思い、打ってみることにしました。
晴れ晴れしい気分といったらいいでしょうか、笑顔満開でテークバックを開始しました。

『打感』はソフトで、かなりいいです。
何ともいえない心地よさがあるのですが、それでいてボヤけたところが全くありません。
『脳を刺激してくる打感』といっていいかもしれません。
昔のドライバーは、こういったグッドフィーリングのものが多かったな・・・。と思いました。
今はチタンが殆どだと思いますが、その質感はもちろん、打感も様々です。
極上に感じるものもあれば、チープな感じのする物もあります。
それだけ多様性がでてきたといえると思うのですが、好感が持てない物に出会うことも少なくありません。
そんなときはテンションも下がってしまうのですが、今日は一気にMAXまで上がっていきました。

『音』も大きすぎず、ややおとなしめです。
おとなしめではありますが、決して小さすぎて耳に届いてこない・・・。ということはなく、しっかりと届いてきます。
この何ともいえない、いい音が、色々な情報を私に伝えてくれるような気がします。
音から伝わることは多いです。
私は、そのドライバーがいくら遠くに飛ばしても、安定性が高くても『音』が良くなければ、全く魅力を感じないですし、使うこともありません。
この音でなければならない・・・。というのはないのですが、苦手な音はあります。
このドライバーはとてもいい音で、私の心をくすぐりました。
球を打っていて、本当に楽しいと思える時間です。
一球一球の密度も濃くなります。

『球のあがりやすさ』という点では、このようなディープ形状ですし、ロフト(8度)ということもあり、タフなところもあるので、今では大きな支持は集めにくいかもしれません。
人によって好みが大きく分かれるところだと思いますが、私はこういったタイプが昔から好きですし、今日も力強くボールを飛ばしてくれました。
このドライバーを購入した頃、私はとにかく『スピン過多』に悩んでいて、どうにかできないだろうか?と、いつも悩んでいました。
色々なクラブを試してみたり、『ハイティ』にして、下からかちあげるような打ち方もしていました。
しかし今はそんなことをしなくても、クラブが勝手に仕事をしてくれます。
スイングも『オートマチック化』していきました。
このRX-1ドライバーも、最初は9度で試してみたのですが、それでもスピンが多く弾道が高すぎたので、8度にしました。
8度にして、高すぎる弾道は少し抑えられていたのですが、それでもスピン過多は完全に抑えることができませんでした。
『低スピン性能』でいえば、今のドライバーのほうが明らかに優れています。
私は今のエースドライバーCRZ435にすごく救われています。

『安定性』という点では、この大きさですし、ウェイトなどもありません。
完全に『シビア』で、正直なタイプのドライバーです。
スイートエリアは広くないですが、芯でとらえたときの打感や弾道の強さはたまりません。
今はラージサイズ全盛ですが、今のラージサイズドライバーがどうしても打ちきれない・・・。という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
コースでも球をつかまえにいったつもりがつかまりきらず、右にプッシュしてトラブルになってしまった・・・。という方は、ラージサイズが合っていないのかもしれません。
もっとコンパクトな物はないか・・・。昔の大きさが懐かしく感じる・・・。という方もいらっしゃると思いますが、今はこんな小さいヘッドは、どのメーカーも作らないですし、スプーンで代用するしかないのかもしれません。
大らかなタイプではありませんが、『自分で球筋を描いていく』ということができる、『手の延長』になってくれる長所があります。

『飛距離性能』は、かなり優れています。
かなり久しぶりに球を打ってみたのですが、やっぱり凄いな・・・。と感心させられました。
20年近く前のドライバーですが、全く色褪せていません。
この鋭くて力強い弾道に見とれてしまいます。
ロフトは8度ですが、充分な高さを出してくれました。
しかし、ひとつ欠点といいますか、どうしようもない点があります。
それは、このドライバーが『高反発モデル』だということです。
高反発モデルなので、競技では使えません。
それが、このドライバーが私にとっての、『素振り用ドライバー』となった理由です。
今日は、名前は出せませんが、あるメーカーの高反発モデルと打ち比べてみました。
結果、このRX-1のほうが優れたパフォーマンスを発揮してくれました。
20年くらい前のドライバーが、今の最新ドライバーに勝ちました。
ただ、それはあくまでも私が打った結果に過ぎないので、他の方が打ったら、また違う結果が出たかもしれません。
ひとつ確実にいえるのは、このドライバーの飛距離性能は全く色褪せていなくて、今でも十分通用するということです。
ボールがピンポン球のように弾け飛んでいきました。

『操作性』は最高レベルといえるほどの高さがあります。
今は大きく曲げづらいドライバーが多く、それはそれでいいのですが、このドライバーは寛容さが殆ど無い分、扱いやすく自分の球筋で勝負できます。
小顔タイプなので、『逆球』も出にくいところも魅力です。
つかまえにいけば、しっかりとつかまってくれる頼もしさがあります。
先ほども書きましたが、このドライバーはかなり状態のいいボロンシャフトが装着されているので、スライサーの方にも扱いやすいのではないでしょうか?
このドライバーはいわゆる『つかまえ顔』ではありませんが、しっかりとつかまえてくれ、いい感じのドローボールを打たせてくれます。
もちろん、右に曲げるのも容易でした。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプのドライバーですが、ドローヒッターの方にもフェードヒッターの方にもマッチしやすいクセの無さが魅力です。

素振り用ドライバーにしておくのは勿体ないな・・・。と思えるほどの高いパフォーマンスを発揮してくれました。
このドライバーを購入した頃は、『高反発モデル全盛』で、多くのメーカーがしのぎを削っていました。
私も、このドライバーが高反発モデルだということを承知して購入しました。
その頃は、まだルールで規制される前だったのですが、数年後(2008年から)競技では使えなくなると聞いて、ショックを受けました。

このRX-1以外にもプロギアのTR-DUOを持っていましたし、同じブリヂストンではX500やRV-10も使っていました。
RV-10は、私が初めて買ったブリヂストンの、シャロータイプのドライバーです。
TR-DUOもそうですが、RV-10はとにかく飛びました。
反発力を極限まで高める為に、かなりフェース面が薄くなっているのが打っていて分かりました。
これ以上打ったら、フェースが凹むかヘッドが割れてしまうんじゃないか?と、ヒヤヒヤしながら打っていた記憶があります。
おそらく、そのまま使い続けていたらヘッドが割れていたのは間違いありません。
X500も素晴らしいドライバーでした。
X500はルール適合でしたが、TR-DUOやRV-10は高反発モデルなので、数年後には競技で使えないということになりました。
X500は一本が10万円という、かなり高価なドライバーで、購入したときは小遣いが『ヤバイ』状態になったこともよく覚えています。
TR-DUOやRV-10。そしてX500も友人が是非譲ってほしい・・・。というので、譲ってきましたが、このRX-1は敬遠されましたし、私も手元に置いておきたかったので、今でも持っています。

競技で使えないということがショックだったのですが、それなら素振り用で、このドライバーの存在価値を維持し続けていこう・・・。と思いました。
先ほども書きましたが、私はクラブで素振りをすることは、それほど多くないのですが、ドライバーを使って素振りをするときは、このドライバーがメインですし、このドライバーだけだと軽すぎるので、シャフトにウェイトを付けて振っています。

高反発モデルが規制されると知って、私はとにかく早くルール適合モデルのドライバーを買おうと思っていました。
ルールで規制されるまでは、もうしばらくの時間があったのですが、私はルールに則ったクラブをずっと使い続けたい・・・。という気持ちが強くあり、それは今でも変わりません。
なので、ルール適合モデルのニュードライバーを探していました。
まだ数は少なかったのですが、その時に選んだのが、ロイヤルコレクションのCV PROというドライバーです。
このドライバーにも大変お世話になり、感謝しています。
その後、スリクソンのZR-30へとシフトしていきました。
その頃は各メーカー、高反発モデルを作り続けるか、それとも高反発モデルを作るのを止めて、適合モデルに絞っていくか・・・。という分岐点だったように思います。
多くのメーカーがルール適合モデルにシフトチェンジしていきましたが、高反発モデルが完全になくなったわけではありません。
また高反発モデルでなくても、それに劣らない性能を出していくようにメーカーが開発を進めました。
特に効果が大きかったのが、『低スピン化』です。
私はこのおかげで、距離をロスすることが少なくなり、高反発と決別することができました。
高反発モデルは確かに『ルール非適合』ではありますが、決して二度と手にしてはいけないということではありません。
あくまでも公式競技で使えないということであり、プライベートのラウンドや、練習場で打つことは何の問題もありません。
私の場合は、練習場で打つことはなく、素振り用になってしまったのですが、改めてその魅力に気づかされました。
ゴルフの楽しみ方は人それぞれです。
昔は競技に出ていたけど、今は出るのを止めてプライベートで楽しんでいる・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私の友人の中には、ほとんどコースには行かずに、練習場でひたすら飛ばすことにロマンを追い求めている人もいます。
それも立派なゴルフの楽しみ方だと思いますし、私の場合は実際のラウンドよりも、アプローチグリーンやバンカー練習場でアプローチショットやバンカーショット。パッティングの練習をするのが一番好きです。
私は競技に出場していますし、たとえこれから先、競技に出場しなくなったとしても、ルール適合モデルを使い続けるのは間違いありません。
それが私のポリシーです。

いつもは素振り用として、また目の保養用として、私の大切な相棒となってくれていますが、久しぶりに球を打ってみて、やっぱりいいです。
今は色々なタイプのクラブがありますが、このようなシンプルでベーシックなクラブの魅力にどっぷり浸ることができました。
何年経っても、クラブの好みって変わらないものだな・・・。と思いました。
ルールがあるので、このドライバーがコースで活躍することはないのですが、いつまでも私の傍に置いて大切にしていきます。
ちょっと長くなってしまいましたが、次回から、また通常の記事に戻らせていただきたいと思います。
2018年12月16日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B XW-2 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B XW-2 ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは56度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、トルクは1.7、バランスはD3、キックポイントは元調子、クラブ総重量は445g です。

シンプルでカッコいい、ブリヂストンゴルフのウェッジです。
先日、XW-1というウェッジを試打しましたが、今日は姉妹モデルのXW-2を手にすることができました。

ブリヂストンらしい、オーソドックスさがあって好感が持てます。
今はウェッジもハイテク化が進み、形状が複雑化していたり、色々なパーツが組み合わさったりしていますが、このウェッジはとてもシンプルです。
こういったシンプルさが、プレイヤーのもつ感性を邪魔せず、プレーに好影響を与えてくれることを、これまでたくさん経験しています。

トゥ側には『BITING RAIL MILLED』の文字があり、先日試打したXW-1と同じだということに気づきました。

XW-1と同じようにミーリングがありました。
ブリヂストンウェッジのミーリングのいいところは、確かなスピン性能がありながら、それが構えたときにあまり主張しすぎていないところです。
見た目は自然な感じなのに、インパクトでボールにギュッと食いついてくれるのが、すごくいいです。

ソール幅は少しワイドですが、今はこれくらいが普通でしょうか?
ちょっと変わった形状です。
トゥからヒールにかけて、ソール幅はそれほど変わらないものの、独特な『R』を描いています。
この形が正解だと思いますが、これがもし逆の形だったら、どうなるんだろう・・・?と思いました。

ネックの長さは、ウェッジとしてはちょっと短めですが、極端ではありません。
こうして見ているとアイアンのようにも見えてきますが、これくらいの長さを好まれる方も多いのではないでしょうか?
全てが低重心になれば易しくなるとは思えませんが、高重心タイプに苦手意識をもっておられる方には、安心できるネックの長さといっていいのかもしれません。

装着されているグリップは硬めのタイプです。
これは以前試打したクラブにも採用されていましたし、今年のモデルはこれでいくのだろうと思います。
私が好きなタイプのグリップではないので、ちょっとだけテンションが下がってしまったのですが、人の好みは様々なので仕方ありません。
こういうしっかりしたタイプのグリップでないと嫌だ・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ボールを前にして構えてみると、まずまずでした。
グースが利いているタイプで、ある意味、ブリヂストンらしいといえるのかもしれません。
昔からあるタイプで、J’sを思い出しました。
先日試打したウェッジはストレートタイプで、かなり好みの顔だったのですが、グースタイプを好まれる方の為に、メーカーが作ったのだと思います。
グースタイプのウェッジとしてはオーソドックスな顔です。
グースタイプにも『PING』や『キャロウェイ』のように『洋顔』もあれば、このウェッジのように『和顔』もあります。
私は洋顔よりも、和顔のほうが好きです。

フェースを開いて構えてみたのですが、もうひとつでした。
あまり開閉を使うタイプではないように感じられました。
もちろんグースタイプを使い慣れておられる方には、すごく構えやすいと思うのですが、私はもうひとつでした。
バンスがちょっと邪魔をしているように感じられ、『削り』を入れたくなりました。
ただ、こうして構えていても、『軟鉄の柔らかさ』がすごく伝わってきました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
球の乗っかりが良く、乗せて運ぶことができます。

『スピン性能』は高いです。
フェースのミーリングがよく効いているのだと思います。
ボールがよく止まってくれました。

『球のあがりやすさ・拾いやすさ』という点では、グースタイプがちょっと苦手で最初のうちは合いづらいところがあったのですが、数球打って馴染むことができました。
抑え気味に球を運んでくれる、頼もしいウェッジです。
私はグースタイプが苦手ですが、それでもグースのいいところは感じています。
その最たるものは『低く打ち出していける』ということです。
距離感をはっきり出していくには、高く打ち出すよりも、なるべく低く抑えていったほうが有利ですし、確実性が高まります。
日本の芝の特性などからも、グースタイプが有利なのだと思いますし、多くの方が愛用しておられるということは、それだけの大きな理由があるからではないでしょうか?

『安定性』も、いい感じです。
オーソドックスでカッコいいウェッジですが、気難しさのようなものは全く感じません。
セミオートマチック的な易しさがあります。

『距離感』は少し合いづらいところがありましたが、すぐに修正することができました。
グースタイプを使い慣れておられる方には、まさに『手の延長』として機能するウェッジです。

『操作性』という点では、正直あまり高いとは思わなかったのですが、このようなタイプはセミオートマチックだからこそ真価を発揮するような気がします。
あまり細工をせずに、簡単でシンプルに寄せていきたい・・・。という方にとって頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?

ストレートタイプは苦手でグースタイプを好まれる方には、すぐにでも使いたくなるウェッジといえるような気がします。

軟鉄ということがすごく良くて、それは打感がいいとか、軟鉄独特の風合いがある・・・。などといったこと以外にも、簡単に調整ができるというところが魅力的です。

これまでも書いてきましたが、軟鉄アイアンやウェッジはロフトやライを簡単に調整できるところが大きなポイントです。
ステンレスタイプには無い、大きな強みといっていいかもしれません。

人それぞれ身長や手足の長さなど、体格は大きく変わってくるので、当然適正なライ角も変わってきます。
ライ角が合っていないと、安定した方向性は望めません。
フルショットやスリークォーターショット・ハーフショットなどは勿論、アプローチでも距離感や方向性がどうしても合わない・・・。という方は、一度お使いのクラブのロフトやライ角を疑ってみられてはいかがでしょうか?
軟鉄タイプは簡単に調整でき、それでゴルフの内容も劇的に良くなる可能性が大いにあります。

このウェッジを試打しながら、そのようなことを考えていました。
使っているクラブをこれまで一度も調整したことがないという方が結構いらっしゃると思いますが、自分に合ったクラブはゴルフライフを充実させてくれるので、一人でも多くの方に実践していただきたいと思っています。

このウェッジはブリヂストンらしく、素晴らしいと思いましたが、私は以前試打したXW-1のほうが気に入りました。
2018年10月28日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B XW-1 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B XW-1 ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは50度、クラブ長さは35.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は106.5g、トルクは1.7、バランスはD3、キックポイントは元調子、クラブ総重量は442g です。

ブリヂストンゴルフのカッコいいウェッジです。
そのカッコ良さに、思わず手に取って見とれてしまいました。
ブリヂストンのウェッジは昔から優れものが多くて、カッコいいだけでなく、特にスピン性能が高いイメージがあります。

形状はオーソドックスなタイプです。
大きさも標準的です。
ウェッジはフラットバック構造が多いですが、このウェッジは一応キャビティといえるでしょうか?
限りなくフラットバック構造に近い、キャビティウェッジといっていいような気もします。

トゥ側には『BITING RAIL MILLED』の文字があります。

フェース面にある、この美しいミーリングのことだということは、すぐに想像がつきました。
派手さは無く、ガツガツした感じのミーリングではないですが、均一性がとれていて、とても美しいです。
すごく丁寧に仕事がされているな・・・。と思いました。
フェース面の仕上げは今でも雑であったり、チープな感じのものが少なくないですが、このウェッジはとても丁寧で綺麗に仕上がっています。
魅力満載のフェース面です。
ここの部分だけでも、いい目の保養ができます。
ブリヂストンのウェッジは昔からミーリングが採用されていて、手で触ってみても、かなりザラザラした感じのものが多かったのですが、このニューウェッジは、それほどではありません。
また、ヒールからトゥにかけて斜めに彫られている印象が今でもありますが、このウェッジのミーリングはスコアラインに平行です。
ミーリングのピッチも正確です。
あまり目立つミーリングではないので、それほど主張している感じはしませんが、この控えめでありながら、しっかりとした造りになっているところがすごくいいです。
フェース面だけでも、やる気がアップするかダウンしてしまうか大きく変わってきますが、このウェッジはかなりアップしてきます。
このような美しいフェース面でボールを打つというだけでも、すごく贅沢なことですし、このウェッジに出会えた私は本当に幸せ者だな・・・。と思います。
これまでBSのクラブには永く接してきましたし、思い入れの強いメーカーのひとつなのですが、一時期、何だかチープな感じだな・・・。とか、あまり魅力的でない・・・。と感じることがしばらく続きました。
質感の良くないクラブもありました。
なので、少し離れて見ていたこともあったのですが、このウェッジは充分引きつける魅力をもっています。

彫りは浅く、ほぼフラットバック構造と変わりません。
これは重心や感性モーメントというよりも『デザイン性』で、このようにしているのではないかな?と思いました。
バックフェース中央にある『B』のマークがカッコいいです。
BSファンの方には、たまらないのではないでしょうか?
多くのメーカーが、ブランドのロゴを『フルネーム』にしていますが、ブリヂストンは、この『B』だけで勝負できます。
世界的なタイヤメーカーということもありますが、このBを見ただけで多くの方がブリヂストンと認識されるのではないでしょうか?
以前も書きましたが、私の愛車にはいつもブリヂストンのタイヤが装着されていて、大活躍してくれています。
これまでずっと安全に運転できたのも、ブリヂストンのタイヤが支えてくれていたからなのは間違いありません。
メーカーとユーザー(エンドユーザー)との信頼関係がとても大切ですが、エンドユーザーである私はブリヂストンのタイヤには絶大な信頼を寄せていますし、その信頼が裏切られることはこれからも無いと確信しています。
勿論、BS以外にもDUNLOPやYOKOHAMA・TOYOといった素晴らしいタイヤメーカーが日本にはあり、それは世界でも稀ではないでしょうか?

トップラインの厚さは標準的です。
この角度から見ても、何ともいえない魅力があります。

ソール幅も標準的です。
『前と後ろ(リーディングエッジとトレーリングエッジ)』の微妙な曲線がたまりません。
すごく温かみのある形をしています。
色々なクラブに接していると、時には冷たくて感情の無い機械的な感じのとっつきにくいクラブに出会うこともありますが、逆にどこか温かみがあって親しみやすいクラブに出会うこともあります。
このウェッジは後者でした。
それは軟鉄やステンレスといった素材の違いというよりは、それ以外の表現しづらい感覚的なものです。
かなりいい感じなので、私の目尻は下がりっぱなしでした。

リーディングエッジは微妙に削られていました。
大きな削りではないので、使っていくうちに、どんどんプレイヤーの形になってくれそうです。

トレーリングエッジにも、微妙な丸みがありました。
このリーディングエッジやトレーリングエッジの削りは、メーカーによって色々違います。
昔はこのように最初から削られているものは見られませんでしたが、今は最初から削られているものが殆どです。
使っていくうちにいい感じで削られていく・・・。というのではなく、最初からある程度幅広い層に使いやすくなるように削られているのかもしれません。
昔は最初から染まっていない『純白』な感じのクラブばかりで、プレイヤーが使い込んでいって、自分の色に染めていきましたが、今は最初からある程度色のついた『染まった』感じのクラブが多くなりました。

ソールにある、この『TOUR B』の刻印がカッコいいです。
ソールに、このような刻印がされているのはあまり見かけませんが、こういった工夫はとてもいいです。
TOUR Bもいいけど、いっそのこと、TOURSTAGEが復活してくれないかな・・・。と、昔からのツアステファンの私は思ってしまいます。
ロフトは50度ということで、PWとAWの間といったところかな?と思いましたが、今はアイアンのロフトが立ってきて、それに対応するようにウェッジのロフトバリエーションも増えてきました。
今はウェッジをロフトで呼ぶ時代なので、ピッチングウェッジやアプローチウェッジなどは死語になりつつあるのかもしれません。
しかしアイアンは今でも番手で呼ばれていて、奇妙な感じです。
以前も書きましたが、アイアンもロフトを表示し、番手ではなく、ロフトで呼ぶようになってもいいのではないか?と、『飛びすぎる』アイアンを試打して思います。
このウェッジは人によっては『PW』、あるいは『AW』という位置づけになると思うのですが、50度のウェッジはバンカーで使うこともあるので、使っていくうちに、このTOUR Bの文字も消えていくだろうな・・・。と、バンカー練習の好きな私は思いました。
もちろん、未使用のままでもカッコいいですが、ゴルフクラブは使い込んでいって、その『歴史』が刻まれるようになると、またカッコ良さが増してきます。
『一皮むけた』状態といっていいでしょうか?
そのクラブがカッコ良くなるか、カッコ悪い単なる無様な傷で終わってしまうかは、ユーザーにかかっています。

ネックの長さはしっかりとあります。
ロングネックタイプで、BSらしい長さです。
キャロウェイなどは、短かったりスルーボアだったり・・・。といったイメージがありますが、BSは昔からロングのイメージが強いです。
上からつぶし気味にいって、しっかりとスピンが掛かってくれるので、この長さは魅力的です。
最近はグースタイプを試打することが多かったのですが、久しぶりにこのようなストレートタイプを手にすることができて、何故かホッとすると同時に、笑みがこぼれてきました。
今はグースタイプ(特にセミグース)の人気が高いように思うのですが、私はストレートタイプが好きなので、このようなタイプを見ると嬉しくなります。
まだまだストレートタイプも需要があるんだな・・・。と思うと同時に、再びいい目の保養ができました。
『寸胴タイプ』ではなく、『首長(くびなが)美人』タイプのウェッジです。
こういったところは、昔も今も変わらないんだな・・・。と思いました。

装着されているグリップは硬めのしっかりしたタイプです。
今年のニューモデルに採用されているグリップです。
このグリップの人気もおそらく高いだろうけど、自分の好みではないので、ここはサラッと通り過ぎよう・・・。と思いました。
好みでないグリップが挿してあるからといって、このウェッジの魅力が下がることは無いですが、もし私がこのウェッジを購入すれば、すぐにグリップ交換をするのは間違いありません。

ボールを前にして構えてみると、予想通りすごくいいです。
ブリヂストンらしい美顔です。
ウェッジにおいての『BS顔』といっていいと思います。
ストレートタイプがもつ、この何ともいえない『逃がし顔』がたまりません。
さらに好感度が増していきました。
このようなタイプは、真っ直ぐはもちろんですが、フェースを斜めに使うイメージも出しやすいです。
グースタイプは『包み込む』イメージが出しやすいので、そこに魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃると思いますが、私はこのような逆のイメージがもてるウェッジに魅力を感じます。
スイング中、自然とフェースは返るのですが、包み込むタイプだと、それが強すぎると感じるときがあります。
逆に、このような逃がすイメージが出しやすいタイプは『微妙な間』といったらいいでしょうか?
その微妙な間・タイミングがボールの『捌きやすさ』を与えてくれます。
しかし、それはどちらがいいというのではなく、プレイヤー自身に合っているかどうか?ということになってくるので、このようなストレートタイプとグースタイプがずっと共存して欲しいです。
改めてストレートネックタイプのウェッジは構えやすくて美しいな・・・。と思いましたし、顔も適正な大きさなので、ボールも際立ちます。
クラブだけが主張するのではなく、ボールにも存在感を与えてくれているようです。
ボールを引き立てるのも、クラブの役目なのかもしれません。
これまでたくさん出会ってきた、軟鉄の柔らかそうな感じが、こうして見ていてもすごく伝わってきます。

フェースを開いて構えてみたのですが、開きやすさはまずまずでした。
ロフトが50度のウェッジなので、大きくフェースを開いて打つ機会は、SWよりは少ないかもしれませんが、とりあえず開いて構えてみました。
フェースを開いて構えると、ボールを拾いやすそうか、そうでないかが分かれてきますが、このウェッジは前者です。
オートマチックタイプではない、マニュアルタイプの顔にしびれっぱなしでした。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
綺麗なフェース面を見て、イメージした通りのグッドフィーリングで心が躍りました。
『球の乗り』も、すごくいいです。
『ガツン』と強くくるのではなく、優しく『コツン』という感じでボールに接してくれました。
これでグリップがツアーベルベットだったらもっといいのにな・・・。惜しいな・・・。と思ったのですが、これはあくまでも私の好みであり、今のグリップでもいいという方もたくさんいらっしゃると思います。

『スピン性能』は、いい感じです。
ボールに鋭く強いスピンを掛ける『激スピン』タイプではなく、計算しやすくて適正な感じの『適スピン』タイプといっていいでしょうか?
ボールへのスピンはしっかり掛かりますが、それが強すぎず安定しているので、計算が立ちやすく実戦向きだな・・・。と思いました。
ルールによって角溝が禁止されましたが、それでもメーカーの努力により、高いスピン性能のウェッジはたくさんあります。
そういった高性能なウェッジは素晴らしいですが、スピンが掛かりすぎて使いづらい・・・。練習場(主にアプローチグリーンやバンカーなど)で『慣らし運転』をしてコースで使うという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そういった方にも、このウェッジは親しみやすく、すぐにでも実戦投入できるウェッジといっていいと思います。
『適スピン』ではありますが、スピンが弱いということはなく、しっかりと掛かってくれるので、頼りない感じはしません。

球は拾いやすくて、いい感じであがってくれました。
アイアンよりもウェッジのようなロフトが寝ているクラブのほうが、構えたときのフェース面を見て、出球の高さのイメージが出しやすいですが、このウェッジはまさにそんな感じでした。
グースタイプは低く鋭く出ていく感じがしますが、このようにストレートだと、より優しくフワッという感じで出していけるのがいいです。
遅れてくることがないので、ボールが拾いやすいです。

『安定性』という点では普通といいますか、それほどミスに対しての寛容さに長けている感じはしませんが、普通に打っている限り暴れることは無く、気難しさもありません。
ただ私にはちょっと重さが足りなかったので、そこが気になったのですが、おそらく違うシャフトもラインアップされていると思うので、また機会があればそちらも試してみたいです。
シャフトによって、クラブの易しさは大きく変わります。
アイアンはフルキャビティやポケキャビを使っているけど、ウェッジだけはフラットバックタイプか、それに準ずる形を好んで使っておられる方はとても多いのではないでしょうか?
このウェッジは、そういった方にも試していただきたいです。

『距離感』は合わせやすいです。
イメージした通りに飛んでいってくれます。
ウェッジは顔や打感など、大切な要素がたくさんありますが、特に『距離の合わせやすさ』は重要です。
距離の合わせやすさは、スコアに直結します。
アイアンはディスタンス系を使っているけど、ウェッジは『止め性能』や『距離の合わせやすさ』を重視している・・・。という方も多いのではないでしょうか?
今大人気のモーダスシャフトですし、それほど重くないタイプなので、ストレートネックを好まれる方には、かなり親しみやすいのではないかな?と思いました。

『操作性』は高いです。
大顔タイプではなく、このような小顔タイプなので、いわゆる『小回り』が利きます。
フェースの開閉だけでも、色々と遊ぶことができました。
『オートマチック』タイプではないので、そういった性能を求めておられる方には、少し合いづらいところがあるかもしれません。
マニュアル感・操作性の良さを重視しておられる方には、魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?
コースでは、30Yとか50Yなど、丁度の距離が残ることは少なく、『半端な』といいますか、微妙な距離を打たなくてはならないことが多いです。
そういったときに、オートマチックタイプよりも、このようなマニュアルタイプが活躍してくれます。
『寛容さ』は、それほど高くないのかもしれませんが、逆に『融通が利く』という長所があります。

形状は似ていても、ウェッジはアイアンと分けられた存在で、昔のようにアイアンからウェッジまで同じメーカーというのは少なくなってきていると思います。
このようになったのは、フォーティーンウェッジ大ヒットの影響が強いのかもしれません。
ウェッジだけは、このメーカーと決めておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
特に人気が高いのが、タイトリスト(ボーケイ)やフォーティーンだと思いますが、ブリヂストンのウェッジもかなり優秀です。
BSにウェッジのイメージはそれほど無いかもしれませんが、とてもいいウェッジなので、軟鉄のストレートネックを好まれる方には、是非試していただきたいと思いました。
顔の良さや打感がとても素晴らしいですし、適正なスピンが掛かるので、扱いやすいです。

私はゴルフが下手ですが、ゴルフが楽しくてたまりません。
ゴルフが好きということにかけては、誰にも負けない自信があります。
スコアに関係なく、ただゴルフが好きだということを競う競技『スコアに関係なく、ゴルフが好きで好きでたまらない選手権』というのがあれば、私は世界中のどこに行っても優勝する自信があります。
それくらいゴルフが好きです。
しかし、ゴルフは上手くありません。
『好きこそものの上手なれ』という言葉が昔からありますが、その言葉が私にはあてはまらないのが悔しいです。
私の場合は『好きこそものの上手なれ』ではなく、完全に『下手の横好き』なのですが、それでもこんなに夢中になれるスポーツに出会えたことを感謝しています。
下手ではありますが、下手だからこそ、こんなに夢中になれるんだ・・・。と開き直っています。

普通にラウンドするのは勿論大好きです。
普段は目覚まし時計の音で朝、目が覚めますが、なかなか布団から出られない日もあります。
しかし、ラウンドの日の朝は違います。
少し目覚ましの音が鳴っただけでパッと目覚めて、すぐに布団から出られますし、目覚ましが鳴る前に目が覚めて目覚ましを止めることも多いです。
それはゴルフを始めたばかりの頃から今でも全く変わっていません。
厚さの厳しい真夏も、寒さの厳しい真冬も変わりません。
睡眠時間が1~2時間くらいしかなくても、すぐに目が覚めます。
どうしてなのか自分でも不思議なのですが、それだけゴルフが楽しいのだと思います。

コースでプレイするのは勿論ですが、それ以上に練習が好きです。
練習というよりは、私の中では完全に遊びです。
こんな楽しい遊びは他にありません。
普通の打席で打つのも好きですが、それよりもアプローチグリーンやパッティンググリーン・バンカー練習場で練習するのが何倍も楽しくて好きです。
いつもいいライではなく、一球一球違うライで球を打てるのは楽しく、飽きが来ません。
ドライバーやFWなど、『大技』の練習も楽しいですが、それ以上に『小技』の練習が好きで、練習場に行ってもドライバーなどはほんの数球しか打たないことも多いです。
その足りない部分を毎日の素振りでカバーしています。
もちろんドライバーの練習は楽しいですし、気分もスカッとしますが、ボールが『止まるまで』確認できないというところが、アプローチやパッティング練習との大きな違いです。
ボールを最後までコントロールできるところが楽しさの一因だと思っています。

一年中アプローチやパッティングの練習を楽しんでいますが、今年の夏は例年以上に暑さの厳しい日が続きました。
『猛暑』という言葉では片づけられないほどの暑さで、異常でした。
いつもはアプローチ練習場には何人かの方が練習されているのですが、今年はとても少なかったです。
私は暑いな・・・。とは思いつつも練習が楽しいので、独り黙々と練習していました。
他の方はすぐに引き上げていったのですが、私だけはずっと帰らずにいたので、練習場の方が、もしかしたら私が熱中症で倒れているのではないか?と不安になったそうで、見に来ていました。
すると私はいつもと変わらず、楽しそうに練習していたようで、呆れてしまったそうです。
その後に冷たい麦茶をポットに入れて持ってきてくれて、私は美味しくいただきました。
ああ美味いな・・・。やはり日本の夏は麦茶だな・・・。と、ゴクゴク飲んでお代わりをしました。
体中にある隅々の毛細血管まで、水分とミネラルが行き渡ったような気がします。
ポパイのホウレンソウではないですが、私には麦茶が元気を与えてくれました
暑さに負けず練習は楽しかったのですが、体はかなり水分が不足して乾いていたのだと思います。
今年の夏はとても暑い日が続きましたが、麦茶のおかげで夏バテしないで済みました。

ちょっと話はそれてしまいましたが、このウェッジを試打しながら、今年の夏を振り返っていました。
今日は練習場のマットの上からしか打てなかったのですが、次はアプローチグリーンでも試してみたいですし、このウェッジのSWも試してみたいです。
このブリヂストンの優秀なウェッジのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
2018年10月17日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B XD-F フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B XD-F フェアウェイウッド の5番 です。

シャフトは FUJIKURA Speeder 661Evolution V です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は66g、キックポイントは先中調子、トルクは3.7、クラブ総重量は324gです。

ブリヂストンXDシリーズの新しいFWです。
先日UTを試打することができましたが、今日はFWを試打する機会に恵まれました。

今主流のオーソドックスなシャロータイプのヘッドです。
こうして見ても、かなりUTに似ている部分が多いように思います。

シャロータイプですが、ネックの長さは適度にありました。
最近はショートネックタイプが多いですが、このように適度な長さがあったほうが、コントロールしやすそうな感じがします。
ドライバーには調整システムが搭載されていますが、このFWにはありません。
やはり、ヘッドが小さくなるFWには不要だということでしょうか?

ソールには『BOOST POWER TECHNOLOGY』の文字がありました。
これもUTと同じです。
ブーストパワーテクノロジーとは、どういう技術なのでしょうか?
すごくパワフルそうな名前ですが、クラブ自体はそれほどパワフルな感じはしません。

クラウンにコンポジットされているものや線が目に入りますが、形状自体はオーソドックスです。
最近のBSはちょっとクセのあるものが多かったように思いますが、このクラブにはそれが見られませんでした。
一昔前のBSらしい顔といっていいかもしれません。
どことなく懐かしい感じがします。

クラウンには突起のようなものがありました。
これは、他のメーカーのクラブでも目にしたことあります。
何度か試打しているのですが、どういった効果を期待できるのか、私は分かりません。

かなりのシャローバックタイプです。
顔は整っていますが、この角度から見ると、円盤のようなシャローさがあります。
このシャロー形状に好感をもたれる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今はディープな物を探すほうが難しくなりました。
ドライバーだけでなく、FWもシャローが求められているのだと思います。

装着されているグリップは、これまで試打したドライバーやアイアンと同じ硬いタイプです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
最近は、FWもドライバーのように『軽すぎる』タイプが多くなったように思いますが、このFWは適度な重さがありました。
今は軽量化が進んでいるので、結構重量があるほうだといえるかもしれません。
シャフト自体は硬くなく、よくしなります。
先が動きやすいタイプなので、『走りすぎ』に注意しよう・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
クリークということもあると思うのですが、コンパクト感があって、ボールが大きく見えます。
アイアンなどもそうですが、直打ちするクラブはこうでなければなりません。
ティアップするときは別にして、直打ちのときは大きすぎるヘッドは難しさが顔を出します。
クセの無い顔なので、方向性への不安もありません。
気持ちよく振りぬいていくことに意識を傾けることができました。
試打を開始しました。

『打感』は、しっかりしていて適度な手応えを感じ取ることができました。
硬すぎることはなかったので、好感が持てました。

音もはっきりしていて、しっかりと耳に届いてきました。
高くて大きめの音です。

球はあがりやすくて、イージーです。
タフさはなく、親しみやすいタイプです。

『安定性』も高いですが、今のFWの中では平均レベルといえるでしょうか?
難しくはなく易しすぎない、ちょうどいいところで収まっています。

『飛距離性能』は、まずまずでした。
予想していた通りで、驚くような飛びは感じなかったのですが、『平均点が高い』といったらいいでしょうか?
安定して飛ばせる魅力が、このFWにはあります。

『操作性』は、なかなかいい感じでした。
易しさのあるFWですが、左右へも曲げることができました。
最初、顔を見たときはフェード系が打ちやすいのかな?と思いましたが、球がつかまりやすく、ドロー系のほうが自然な感じがしました。
装着されているシャフトも大きく影響しているのは間違いありません。

易しくて親しみやすいFWです。
軽すぎないので、そこに優しさや安心感をもたれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

毎回、複数のモデルを発表してきたBSですが、今年はこのシリーズだけということらしいので、寂しいところもありますが、まだまだ世界中にBSファンはたくさんいるので、これからもっと巻き返して欲しいです。
2018年10月07日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B XD-3C ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B XD-3C ドライバー です。

シャフトは FUJIKURA Speeder 661 EVOLUTION IV です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は67.5g、トルクは3.7、キックポイントは中調子、クラブ総重量は311g です。

とてもカッコいい、ブリヂストンのドライバーです。
そのあまりの美しさに、一瞬で心が奪われてしまいました。
以前試打したXD-3の姉妹モデルであることは想像に難くないのですが、この美しいブルーがとても印象的でマッチしています。
今は機能性や調整機能ばかりを重視して、デザインがもうひとつといったドライバーも見られますが、このドライバーは違います。
ブリヂストンらしく、カッコいいドライバーです。
カッコ良さには、『目を見張るほど目立つカッコ良さ』と、『派手さはないけど、シブくてカッコいい』の二種類があると思うのですが、このドライバーは前者です。
派手な色使いというわけではないのですが、『斬新なデザイン』が目を引きます。
料理は食べる前にまず目で楽しむのと同じように、ゴルフクラブも球を打つ前にまず目で楽しみたいと思っている私は、このドライバーにすごく興味をもちましたし、いい目の保養ができました。
2年前にXD-3を試打しているので、おおよその性能は想像できます。

ラージサイズでボテッとしている感じはなく、コンパクトにまとまっていますが、『ヘッドの厚み』があるので、ヘッド体積は結構あるだろう・・・。と思いながら見ていました。
最近はシャロータイプが圧倒的に多く、もう慣れちゃったところもありますが、この適度な厚みのあるヘッドに、私の目尻は下がりっぱなしでした。
先日試打したドライバーもいい感じではありますが、以前あったブランドViQやPHYZとイメージが被るところがあり、昔からのBSファンとしては、正直ちょっと物足りなさを感じました。
これも時代の流れで仕方ないのかもしれません。
しかし今日、このドライバーに出会うことが出来て、とても嬉しくなりテンションも一気に上がっていきました。
ツアステを継承しているのは、このようなタイプです。
『ハードルの低さ』で勝負しているブランドではありませんでしたが、以前ViQにツアーステージの名前が付いていたので、違和感がありました。

ネックの長さは適度にあります。
美しいクラブというのは、ここの部分から見ても美しいものです。
適度な厚みのあるヘッドとネックの長さのバランスが、絶妙に取れています。

ネックには調整システムが搭載されています。
これは前のモデルには見られませんでしたが、今は多くのメーカーが採用しています。
私は調整システムをそれほど重要視していないですが、今年出会った調整システム付きドライバーがとても素晴らしかったので、少しずつ興味を持つようになりました。

試打するのは、この『N』のポジションです。

ソールにはおなじみ位置にウェイトがひとつだけ配置されています。
前のモデルはヒール側にもうひとつウェイトがあったので、ここも大きな相違点です。
『8』という数字があったので、おそらく8gということなのだと思います。

XD-3CのCって、どういう意味なんだろう?と考えていました。
少し小ぶりな感じもするので、コンパクトのCかな?
それともカラフルのCかな?
キュートのCかな?などと考えていましたが、実際のところは分かりません。
ただの名前ではなく、おそらく大きな意味があるのだと思います。

とても美しいフェース面です。
昔もそうでしたが、今でも雑な感じであったり、チープさを感じさせるフェース面は普通に見られます。
しかし、このドライバーのフェース面はすごく綺麗で、丁寧に作られているのが分かります。
このフェース面は見るだけの価値があるな・・・。と思いました。
フェース面にはミーリングが施されています。
ここ数年のBSのドライバーにはミーリングが採用されているので、このドライバーはどうかな?と思いましたが、これまで通り採用されていました。
ミーリングの無いドライバーでも、凄い飛距離を誇るドライバーにたくさん出会ってきたので、必ずしもミーリングが無いとダメだとは思いませんが、BSがずっと採用しているということは、それだけ効果が期待できるということではないでしょうか?

ディープタイプのヘッドですが、昔からのドライバーを見てきた私はセミディープがしっくりきます。
しかし、今はシャローがとても多いですし、それらとは明らかに一線を画しているので、ディープといってもいいと思います。
シャロータイプを好まれる方は、この厚みのある形状に親しみづらさを感じられるかもしれません。
人によって好みが分かれるところだと思いますが、私はディープ系が好きなので、とても魅力的に感じました。

予想通りの、いい顔をしています。
今はシャロー系を発表していますが、これが本来の『BS顔』といっていいように思います。
最初違う角度から見たときは、小振りな感じがありましたが、こうして『顔』として見てみると、結構ボリュームもありました。
『430cc』とか『440cc』ではなく、もっと大きいような気がします。
BSもそうですが、最近のドライバーは『つかまえ顔』が多いですが、このドライバーは違いました。
ニュートラルタイプの顔をしています。

クラウンが、カーボンコンポジットされていることに気づきました。
この工夫も今は増えてきましたが、ブリヂストンでは珍しいような気もします。
多くのメーカーが採用しているということは、それだけメリットが大きいのは間違いありません。
見た目よりも、かなり低重心化されているのでしょうか?

装着されているグリップは、今のBSのニューモデルに装着されている物と同じです。
ソフトというよりは、ややハードなタイプですが、このグリップを好まれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
ドライバーには『ソフトさ』や『しっとり感』よりも、『滑りにくさ』『雨や汗などにも強いタイプ』を好まれる方もいらっしゃると思います。

素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
タイミングも取りやすく、不安なところはありません。
最近のBSドライバーは『ソフトスペック過ぎる』と感じることも多かったのですが、このドライバーは違いました。
シャフトに気を使わず、しっかりと振っていくことができました。

ボールを前にして構えてみても、とてもいいです。
すごく自然な感じで、リラックスできます。
精悍さがあり、整った顔をしているのですが、どことなく丸っこいところがあるのも、『BS顔』の特徴です。
円盤のようなタイプを好まれる方や、フックフェースを好まれる方は構えづらいところがあるかもしれません。
つかまりやすそう・・・。というよりは、いい感じで逃がしていけそうなところが、フッカーの私には魅力的です。
ただ、このドライバーは調整機能が搭載されているので、それを使えば、構え感も変えられるのかもしれません。
残念ながら、専用の工具が無かったので、今日は変えられませんでしたが、どのような感じになるのか興味があります。
ただ、おそらく今のままがベストのような気がします。
左へのプレッシャーは全く無く、気持ち良くインパクトを迎えられそうです。
フェードヒッターの方も、フェード系のイメージが出しやすいと感じられやすいような気もします。
つかまえ系の顔を好むフェードヒッターの方はつかまりづらそう・・・。と不安に感じられるかもしれませんが、『中立タイプ』を好まれるフェードヒッターの方には、満点に近い構えやすさといえるのではないでしょうか?
試打を開始しました。

『打感』はなかなかいい感じですが、ソフトというよりは、むしろしっかりと『球の重さ』を感じ取ることができました。
ボヤけたところはなく、適度なしっかり感のあるフィーリングです。

『音』は大きめですが高すぎず、インパクトが緩むこともありませんでした。
こもった感じの音ではなく、はっきりしています。
インパクトの強弱を、音で感じ取りやすいです。

『球のあがりやすさ』という点では、明らかにタフなタイプです。
ディープタイプということもありますが、低スピン性能に長けていて、叩いていけるといいますか、『叩いていくべき』ドライバーといっていいように思います。
性格の丸いドライバーではなく、明らかに尖ったところがあります。
なので、かなり好みが分かれると思います。
このドライバーの低スピン性能に好感をもたれる方もたくさんいらっしゃると思いますが、逆に球があがりきらずに飛距離を出していけない・・・。と感じられる方も多いかもしれません。
最近はディープなタイプでも、意外と打ちやすくなっていたり、逆にシャローでもしっかりとしたスペックのドライバーがあり、見た目だけでは分かりづらいこともありますが、このドライバーは『見た目通り』の性能です。
ネックに調整機能が搭載されてはいますが、幅広い層に対応しているタイプではなく、明らかにユーザー層を絞り込んでいるタイプのドライバーなのは間違いありません。
弾道はかなり抑えられていて、ライナー系に近いタイプです。
昔から、『ロフト9.5度(表示)』ドライバーでも、そうは思えないほどのあがりやすさであったり、弾道の高さがあったりするものが多くありましたが、このドライバーはかなりしっかりしていて『一桁ロフト』らしい弾道です。

『安定性』という点でも、正直さを感じました。
寛容だとか、大らかなタイプではありません。
スイングの精度が、そのまま弾道に現れやすいタイプです。
今はイージー系が多く、どこでヒットしたかも分かりづらい物もありますが、このドライバーはすぐに分かります。
打感や音で得た感覚と、実際の球筋や弾道がマッチしやすいので、ある意味『正直』といいますか、『伝わりやすい』ドライバーといえるような気もします。
ミスヒットすれば球は曲がりますし、『上下のズレ』に対しても、結構正直なところがありました。
打点をミスると、曲がるだけでなく、キャリー不足にもなりやすいところがあります。
イージー系のドライバーではありません。

『飛距離性能』という点では、低スピン性能が高く、しっかりと叩いていっても、『当たり負け』しないので、高いポテンシャルを感じましたが、これも好みがはっきりと分かれると思います。
キャリー不足で距離を稼げないという方も多くいらっしゃるかもしれません。
今のドライバー(特に大手有名メーカー)は、ひとつのクラブでなるべく多くのゴルファーに対応できるように『性格の丸い』タイプが多いですが、このドライバーは全く違いました。
ブリヂストンゴルフというよりは、『ツアステらしい』ドライバーといっていいと思います。
今は易しさが多く求められている時代なので、多くの支持は集めにくいかもしれませんが、昔からのBSファン(ツアステファン)の方にはたまらない魅力があるといっていいのではないでしょうか?
こういうタイプこそが、『BSらしさ』をもっているといえるような気もします。

『操作性』は、いい感じでした。
左右同じように反応してくれました。
今は曲げにくいドライバーも多いですが、このドライバーはよく反応してくれました。
一時期よく見られましたが、今は少なくなってきた『浅重心ドライバー』なのではないでしょうか?
浅重心ドライバーらしい『前の重さ』と、ゴツンとしたフィーリングが印象的でした。

今の流れに逆行した感じのドライバーです。
一昔前まで、よく見られたカッコよくてタフなタイプです。
この骨太なところが魅力的ですが、苦手意識をもたれる方も多くいらっしゃるかもしれません。

このドライバーは『9.5度』ということですが、もし『10.5度』もラインアップされているのであれば、是非そちらも試してみたいです。
また違った印象をもつかもしれません。
調整機能をフルに活用してみたくなりました。

今年出会った高性能なドライバーの中で、かなりポテンシャルが高くて凄いな・・・。と思えるものがいくつかあったのですが、それらに共通しているのは、『意外と易しくてハードルが高すぎない』ということです。
見た目カッコよくて所有感を満たしてくれますが、実際に打ってみてもある程度の大らかさもあるので、それが親しみやすさにもつながっています。
難しすぎないので、長く使っていけそうです。

しかし、このドライバーはそれらとはまた違った性格をしています。
先ほども書きましたが、明らかにユーザー層を限定していて、性格がとがっているところがあります。
しかし、裏を返せば、それに当てはまる方には、たまらない魅力があり、手放せない一本となるのではないでしょうか?
性格の丸いドライバーは確かに親しみやすいけど、少し不満なところがあり、『及第点』は取れても、『満点』およびそれに近い点数はなかなか取れません。
対して性格の尖った、はっきりしたドライバーは親しみづらさはあるかもしれませんが、バッチリ合う方にとって、かなり満点に近い点数を取りやすいのではないでしょうか?
まさに『表裏一体』といいますか、短所は長所になり、またその逆もあり得るということです。
ゴルファーとクラブがお互いをカバーし合ったり、お互いのいいところを共有できる関係が理想なのかもしれない・・・。と、このドライバーを試打しながら考えていました。

この美しいブルーに目を奪われ、いい目の保養ができ、実際に打ってみても、しっかりとしたスペックで気分よく振っていくことができました。
2年前に試打したXD-3よりも、明らかにこのXD-3Cのほうが、ハードなスペックになっていると思います。
あがりやすくはないですし、球を自然につかまえてくれるタイプではないので、スライスが出やすいという方もいらっしゃるかもしれません。
競走馬でいえば、性格の穏やかなタイプではなく、『じゃじゃ馬』的なところがありますが、それを上手く乗りこなせたときの優越感を味わえるような気もします。
また機会があれば何度でも試打してみたいですし、今年の優秀ドライバーたちとも打ち比べてみたいです。
それくらい、強烈なインパクトを残しました。
2018年09月02日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B X-BL アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B X-BL アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD2 です。

ブリヂストンゴルフのカッコいいアイアンです。
一目見て、そのカッコ良さに、目が釘付けになりました。
BSのアイアンは昔からシャープでカッコいいものが多いですが、このアイアンも同じです。

オーソドックスなハーフキャビティアイアンです。
見慣れた形ですが。真ん中の『B』がカッコいいです。
BSファンの方にはたまらないのではないでしょうか?
最新モデルではあっても、昔のいいところをしっかりと残しているので好感が持てます。
今年のブリヂストンのニューアイアンは、これで三作目ですが、このアイアンが一番シンプルです。
それぞれタイプは異なりますが、共通していえるのは、BSらしくカッコいいということです。

ハーフキャビティらしい彫りの深さです。
マッスルバックの形状に抵抗感のある方も、このキャビティ形状には親近感をもたれやすいのではないでしょうか?
ハーフキャビティの長所は、マッスルバックのようなソフトで厚みのある打感と、キャビティ構造による易しさという、まさに『いいとこどり』です。
性格的にはマッスルバックに近いように思いますが、難しすぎないのが人気の理由のひとつといえるのではないでしょうか?

トップラインの厚さも標準的でシャープな形状です。
ボヤけた感じではなく、鮮明なイメージが描けそうです。
このシャープなトップラインも、BSらしいです。
BSアイアンで、太くて丸っこいトップラインは似合いません。

ソール幅もノーマルです。
今のアイアンの中では、やや狭いほうになるかもしれませんが、ちょっと前までは、これくらいが普通のソール幅でした。
ここ数年BSのアイアンは、いわゆるアスリートモデルと呼ばれるような物でも、ワイドソール化が進んでいたように思うのですが、このアイアンを見る限り、その流れが止まっているように感じます。
構えたときにソール幅は目に入らないので、気にならないといえばならないのですが、感覚的にワイドソールに苦手意識をもっておられる方もいらっしゃるかもしれません。
このアイアンはそういった方にも、親しみやすいソール幅といえるのではないでしょうか?
今のアイアンは『ユーティリティアイアン化』してきているように感じることもあるのですが、このアイアンは昔ながらのオーソドックスな『アイアンらしいアイアン』です。

リーディングエッジは、ほんの少しだけ削られているように見えました。

トレーリングエッジは、やや『面落とし』している感じです。
大胆ではない、控えめな感じの工夫が見られます。

ネックはやや短めですが、今はこれくらいが標準的といえるでしょうか?
昔のBSアイアンはロングネックが多かったのですが、これもボールの変化など、時代の流れによるものが大きいのかもしれません。
ソール形状やネック長さが、昔のアイアンと今のアイアンでは大きな違いがあります。
顔の良さや打感、全体的なカッコ良さなどは、昔からずっと引き継がれています。

ホーゼルには『X-BL』と刻印されていました。
モデル名ではありますが、どういう意味があるのでしょうか?
BLというと、私は『ブルーライン』とか『バックライン』という言葉を連想したのですが、どうやらそうではないようです。
特に意味は無く、単なるモデル名に過ぎないのかもしれません。

ミーリングは無く、ごく普通のフェース面でした。
普通のフェース面でも、仕上げが雑に見える物とそうでない物がありますが、このアイアンは後者でした。
雑な感じはなく、打感も柔らかそうな感じがします。
このフェース面の仕上げで、そのアイアンに対する興味が大きく変わってきますが、このアイアンは興味をもちました。

装着されているグリップは、今年のBS最新モデルに共通して採用されているモデルです。
ハードなフィーリングのグリップですが、このグリップを好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

素振りをしてみても、いい感じです。
タイミングがとりやすく、親しみやすいです。
適度な重さがあるので、しっかりと振っていけるところがいいです。

ボールを前にして構えてみると、予想通りの男前でした。
BSらしいシャープで、見とれてしまうほどの構えやすさがありました。
BSは昔から、このシャープさがあり大好きでした。
MP顔ともダンロップ顔・プロギア顔などともちょっとタイプの違うカッコ良さがあります。
ちょっとだけグースが利いていますが、これまでのモデルよりも弱いですし、気になることはありませんでした。
大きさもちょうどいいですし、軟鉄の柔らかそうな感じが見ていて伝わってきました。
気持ちがどんどん盛り上がっていき、しばらくこうして見つめていたい気持ちと、早く打って打感を楽しみたい気持ちがぶつかりあっていました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
ソフトさと、『球の乗っかり感』が素晴らしく、打っていて楽しくなりました。
ハーフキャビティらしい、グッドフィーリングです。
球持ちがいいので、こちらの思いを伝えやすいところも気に入りました。

『球のあがりやすさ』という点では、7番らしいといっていいように思いますが、今は7番でも9番くらいのあがりやすさと高さのあるハイテクタイプのアイアンがたくさんあるので、タフに感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
『見た目通り』といえますし、ヒッター向けのアイアンであることは明らかです。
日頃、マッスルバックを愛用してこられた方が、少し易しいモデルにチェンジしようかな?と思ったときに、対象となるモデルといっていいのかもしれません。
あがりやすさを深く追求しているようには思えず、『ハイテク』というよりは『ベーシック』な感じがしますが、この自然なあがりやすさに好感をもたれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

『安定性』という点では、ハーブキャビティらしい正直さがあって、易しさ最優先ではないですが、この正直さもまた魅力的です。
イージー過ぎることなく、敏感にショットの成否を感じ取りたいけど、マッスルバックはどうしても馴染めないので、キャビティバック形状を使いたいという方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?

『飛距離性能』はノーマルです。
7番アイアンらしい、飛距離性能です。
ノーマルとはいっても、最近は『飛ぶのが当たり前』というところがあるので、このアイアンは『飛ばないタイプ』といえるかもしれません。
ロフトが立っている『スタンディングロフトアイアン』は確かによく飛びますが、距離感を出していくには、やはりロフトが寝ているほうが有利なので、距離感を大切にしたい方には合いやすいのではないでしょうか?
私はアイアンに飛距離を求めていないので、このアイアンの『飛ばしすぎない性能』に魅力を感じました。

『操作性』はとても高く、構えたときのイメージ通りの球筋を描かせてくれました。
グースもきつくなく、クセがないので、左右に同じように反応してくれました。
最近は顔のいいオートマ系のアイアンも増えてきていますが、このアイアンはオートマ系ではなく、マニュアル系の操りやすいタイプです。

最新モデルではありますが、いい意味で特別変わったところは見られませんでした。
変える必要がないということは、それだけ優れているということでもあります。

ここ数年のモデルよりも全体的な雰囲気などがすごく良くなったような気がします。

仕上げも丁寧になり、チープさも感じられなくなりました。
それが一番印象的でした。

これまでのモデルもBSらしいカッコ良さがあったのですが、ところどころチープに感じるところもあって、もうひとつ気持ちが盛り上がりませんでした。
試打をしていても、購買意欲が刺激されず、淡々とすることもありました。

しかし、今年のニューモデルのアイアンは好感が持てました。
それぞれ特徴が違いますが、いい感じがします。
どれもいいですが、このX-BLには購買意欲も刺激されましたし、何度でも試打して楽しみたいです。

BSらしい、カッコ良さとフィーリングの高さがあり、使っていて飽きないアイアンです。
試打していて、とても楽しくて予定の球数と時間を大きくオーバーしてしまいました。
2018年08月21日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B X-CBP アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B X-CBP アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは31度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD2 です。

ブリヂストンゴルフのニューアイアンです。
先日はX-CBを試打したのですが、今日はX-CBPです。
PはポケットのPでしょうか?

オーソドックスな感じのポケキャビです。
一口にポケキャビといっても、色々なタイプがありますが、このアイアンは大きすぎず、ボテッとしていないすっきりした形状です。
クールな感じのアイアンだな・・・。と思いました。

ソールにある『FORGED』の文字が輝かしいです。
先日試打したX-CBにも見られました。
X-CBはフォージドタイプで、このアイアンは軟鉄ではない違う素材が使われているのかな?と思っていたのですが、そうではないようです。

彫りの深さはたっぷりありますが、バックフェースが膨らみ過ぎていないのがいいです。
彫りの深いアイアンではありますが、これくらいであれば、構えたときにも邪魔に感じないような気がします。

トップラインは少し広く見えましたが、適度な幅の中に入りますし、丸っこくないので、構えた時にイメージがボヤけるようなこともないだろう・・・。と思いました。

ソール幅は少し広めですが、今はこれくらいがスタンダードといっていいのかもしれません。
この独特なソール幅と形状は、BSらしいです。
これまでのモデルにも見られました。

リーディングエッジはシャープというよりは、やや丸みを帯びていて、抜けも良さそうです。
リーディングエッジだけでなく、ソール全体が丸っこい感じです。
この角度から見ると、このアイアンがいわゆる『ワンピースタイプ』でないことが判ります。
これは先日試打したアイアンと同じです。
姉妹モデルということもあり、ほぼ同じコンセプトで設計されているのでしょうか?

トレーリングエッジは、ほんの少しだけ丸みを帯びているように見えました。
こういったところは、メーカーによって違いがはっきりしているので面白いです。

ネックは少し短く見えましたが、今はこれくらいが普通だと思いますし、今のBSアイアンらしい長さだと思います。
ちょっと前までのBSアイアンはロングのイメージがありましたが、最近はすっかり変わりました。
これもニーズに応える形なのだと思います。

フェース面にミーリングは無く、見慣れた感じのごく普通なフェース面です。
『プレス感』があり、大量生産を感じさせます。
製造に手間をかけるところと、そうでないところのメリハリがくっきりしている感じです。

装着されているグリップは、もうすっかりお馴染みになった、ハードなタイプです。
ドライバーやアイアンに限らず、今年のモデルは、このタイプで統一されているようです。
私は好みませんが、この硬さや滑りにくさを好まれる方もたくさんいらっしゃると思います。

素振りをしてみると、いい感じです。
タイミングもすぐに合いました。
DGでは重すぎるけど、かといって950GHでは軽すぎる・・・。という方には、このMODUS3 TOUR 105はとても親しみやすいのではないでしょうか?
モーダスは精度の高さもありながら、バリエーションが豊富なので、多くのゴルファーにとって頼もしい相棒となってくれるシャフトです。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
思っていた以上にクセがなく、普通でした。
もうちょっと大顔でグースがきついのかな?と構えるまでは思っていましたが、そうではありませんでした。
小顔という感じではないですが、かといって大きすぎず、セミラージとノーマルの間くらいかな?と思いました。
グースがきつくないので、きっちりとらえていけそうで易しさを感じました。
方向性に対する不安は全くありません。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなか良いです。
適度にソフト感もあり、大味な感じはしませんでした。
『くっつき感』のようなものはなく、どちらかというと球離れが速い感じですが、特に不満はありませんでした。
最近は、こういうフィーリングのアイアンが多くなりました。

球はとてもあがりやすいです。
見た目はシュッとしていてカッコいいアイアンですが、タフなタイプではありません。
ポケットタイプということもあると思いますが、ある程度の重心の深さと低さがあるようです。
アイアンは『はらう』イメージで打っていきたい・・・。という方にも、このアイアンは易しく感じられるのではないでしょうか?
ヒッタータイプの方だけでなく、幅広い層に対応していけるアイアンだと思います。

『安定性』も高く、見た目よりも易しいタイプのアイアンです。
インパクトでフェースがブレにくく、安定しています。
イメージしたラインに乗せやすいのもいいです。
カッコいいアイアンだと、気難しいタイプも多いですが、このアイアンはそんな印象はありませんでした。
寛容さとカッコ良さの両立ができています。

『飛距離性能』は優れています。
よく飛びますが、今のアイアンの中では標準的といえるでしょうか?
『2番手以上』の飛びのアイアンも珍しくないですが、このアイアンは『1番手以上』の飛びという感じです。
適度な易しさと飛びが実現できています。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
構えたときにいい印象をもったせいか、扱いやすそうだな・・・。と思っていたのですが、その印象通りでした。
敏感に反応するというよりは、いい意味で、『やや鈍感』なところもありますが、それがまたいいです。
『緩やかな扱いやすさ』といった表現が合っているのかな?と思いました。

気難しさのようなものは一切なく、大らかな性格をしていますが、見た目が犠牲になっていないのがいいです。
構えやすさも性能のうちですが、それがこのアイアンにはあります。

マニュアルタイプというよりは、オートマチック的な要素が強いですが、使っていて飽きにくいタイプといえるのではないでしょうか?
曲がり幅の小さい、持ち球で勝負していけるアイアンといっていいように思います。

飛距離も結構出るタイプなので、魅力を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私はここまでの飛びは求めていませんが、今のニーズに合ったクラブ作りをメーカーがしているのだと思います。
易しいクラブは距離が出て当然・・・。という風潮が今はあるのかもしれません。

フィーリングが最上級ということはなかったのですが、大きな不満はありませんでした。
全体的にバランスのとれたアイアンです。