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2018年07月12日
プロギア RS FORGED アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは N.S.PRO スペックスチールIII ver.2 です。
ロフトは30度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS です。

プロギアRSシリーズの新しいアイアンです。
プロギアはいろいろなタイプのアイアンを発売していますが、このアイアンはアスリート色の強いタイプです。
軟鉄の風合いが美しいです。
昔の名器、TRアイアンを思い出しました。

大きさは標準というよりは、やや小顔です。
コンパクトに上手くまとまっている感じです。
形状もオーソドックスなタイプです。

トゥ側には薄く『W DESIGN」と表記されていました。
ダブルデザインとはどういう意味なのでしょうか?
プロギアの新しい技術なのかもしれませんが、こうして見ていても、その意味を探り当てることはできませんでした。
プロギアだから、きっと何かやってくれているだろう・・・。と、これまでプロギアのクラブを使ってきて良い思い出がたくさんある私は思いました。
ダンロップなどもそうですが、プロギアは私にとって、信頼のおけるメーカーのひとつです。
他にも信頼のおけるメーカーはいくつかあります。
逆に昔は良かったのに、今は疑問符が付くメーカーもあります。

ポケットタイプのアイアンです。
ちょっと意外でした。
普通のハーフキャビティを予想していましたが、違いました。
彫りがかなり浅いタイプで、これなら構えたときに、バックフェースの膨らみが気になることはないだろう・・・。と思いました。
シンプルなワンピースタイプではなく、違う素材も使われているようです。

トップラインは、やや厚めでしたが、これくらいなら構えたときに違和感もないだろう・・・。と思いました。
これくらの厚みがあったほうが、易しく感じられる・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ソール幅は標準的です。
広くも狭くもありませんでした。

リーディングエッジは特に削られているようには見えませんでした。

ネックの長さも標準的です。
見慣れた長さです。
最近は昔のようなロングネックは、全くといっていいほど見なくなりました。
重心がある程度の高さまでで落ち着いている感じがします。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ごく普通のフェース面です。

装着されているグリップはベルベットタイプです。
ソフトなフィーリングでとても良いです。
アイアンには適したグリップです。

素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
軽量スチールが挿してありますが、頼りなさのようなものはありませんでした。
今はこれくらいの軽量タイプで、比較的しっかりと振っていけるシャフトが好まれているのかもしれません。
ヘッドは勿論、自分に合ったシャフトを選ぶというのは、とても大切なことです。
ただ、今はたくさんの優れたシャフトやヘッドがあるので、迷ってしまうという方も多いとは思うのですが・・・。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりも良くて、ちょっとだけ意外でした。
最初見たときからコンパクトに見えていたので、小顔なのは分かっていたのですが、もっとグースがきついタイプだと思っていました。
しかし、実際はそうではなく、シュッとしていました。
完全なストレートというよりは、少しグースが利いているようにも見えたのですが、これくらいであれば全く問題ありません。
ストレートタイプを好む私ですが、とてもリラックスして構えることができました。
セミグースの、かなり弱いほう・・・。といえるでしょうか?
『ほぼストレート』といっていいかもしれません。
インパクトのタイミングがブレずに揃いやすいだろうな・・・。と思いました。
適度な大きさなので、ボールとの対比バランスもちょうど良いです。
大顔タイプだと、球筋のイメージが出づらかったり、出てもすぐに消されてしまったり・・・。ということがあるのですが、今日は違いました。
いいイメージが色濃く浮かんで、ワクワクしてきました。
ドライバーなどでもそうですが、アイアンだと特に『曲線』をイメージしたいのですが、このアイアンはそれがとても簡単でした。
ポケットタイプのアイアンですが、構え感はハーフキャビティやマッスルバックに近いものがありました。
ただ、全体的にそれほどシャープ過ぎないので、どこかまろやかなところもありました。
予想以上にいい顔をしているので、私の目尻も下がりっぱなしでした。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでした。
このアイアンのもつ『軟鉄の雰囲気』に合ったフィーリングです。
予想通りでした。
ボールがフェースにくっつくというよりは、少し球離れが速い感じもするのですが、好感が持てました。
ガツンとくるのではなく、ソフトで手のひらに優しい、心地良いフィーリングです。

球はよくあがってくれました。
見た目はアスリート色が濃くて、タフなタイプのようにも見えますが、実際はそうでもありません。
いい意味での『見た目とのギャップ』がありました。
やはりバックフェースにあるポケットが重心を深くさせ、このあがりやすさにつながっているのでしょうか?
軽量スチールが挿してあるということもありますし、かなり幅広い層に対応できるアイアンといっていいと思います。

『安定性』は、普通でした。
小顔タイプでもありますし、それほど寛容さに優れているタイプではないかもしれませんが、同じ小顔タイプのアイアンと比較すると、かなり易しさを持ち合わせているような気がします。
構え感はマッスルバックやハーフキャビティに近いので、日頃そういったアイアンを使い慣れておられる方が、このアイアンを使ってみると、すごく易しく感じやすい・・・。といえるのではないでしょうか?
意外な易しさをもったアイアンといえるかもしれません。

『飛距離性能』は優れていました。
このようなアスリートタイプのアイアンなので、多少抑えられているのかな?と思いましたが、予想以上によく飛びました。
やはり、これからはアスリートタイプのアイアンも距離を求められるようになるのでしょうか?
バックフェースにあるポケットは、単なるあがりやすさだけでなく、ロフトを立ててもドロップすることなく、しっかりとキャリーを出していく為の、つまり『距離の為』でもあるのだと思いました。
軟鉄の小顔タイプのアイアンで、このような飛び性能が高いのは珍しいような気がします。
これまでディスタンス系のアイアンは、ラージサイズかセミラージサイズに決まっていたような気がするのですが、このようなサイズでも距離を稼げるアイアンが登場してきたということは、それだけニーズがあるからではないでしょうか?
アイアンにも距離を求めたいけど、大顔タイプではなく、コンパクトなタイプが欲しい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのだと思います。

『操作性』は、いい感じでした。
クセのない顔をしているので、扱いやすいだろうな・・・。と思いましたが、その通りでした。
マッスルバックのような構え感でありながら、マッスルバックのような敏感さは無いのが面白いです。
男前タイプのアイアンですが、気難しいタイプではなく、セミオートマチックタイプのような易しさも感じました。

軟鉄の風合いが美しくて、とてもカッコいいアイアンですが、見た目とのギャップが面白くて、それが一番印象に残りました。
カッコ良さと易しさの両立ができているアイアンといっていいように思います。

シンプルな軟鉄アイアンではなく、いろいろなところにメーカーの工夫がされているようです。
見えないところにもハイテクが詰まっているのかもしれません。

そんな高い技術が注ぎ込まれていながら、見た目がシンプルなところも好感が持てます。
ゴチャゴチャした感じはあまり好きではありませんが、このようにシンプルで易しいのは大歓迎です。

おまけに飛距離もでやすいので、たくさんの支持を集めやすいのではないでしょうか?
私の感覚では明らかに2番手近く飛んでしまうので、使いづらいな・・・。と思うところもあるのですが、今はむしろこのようなタイプが求められているのだと思います。
アイアンは飛ばさないで距離感を磨いていく物と、逆に飛ばしながら距離感を出していく物とに分かれるのかもしれません。
飛ばせるアイアンで縦の距離が合い、グリーン上でピタッと止めることができれば、まさに『鬼に金棒』といえるでしょうか?

易しさと飛びに長けた、シンプルでカッコいいプロギアのニューアイアンです。

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