今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミステリー WNC-903 アイアン の7番 です。
シャフトは PROJECTX です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスは5.5 S、キックポイントは元調子です。
初めて出会った、ミステリーのアイアンです。
ミステリーのクラブは、それほど出会う機会がなく、これまではドライバーしか試打できていないのですが、今日は運良くアイアンに出会うことが出来ました。
これまで出会ってきたドライバーには、すごく印象があるので、このアイアンにもすごく期待感が膨らんできました。
いつも出会い慣れているメーカーもすごくいいのですが、こうして初めてのメーカーのアイアンは、やはりテンションが上がります。
ドライバー同様、とてもカッコいい形状になっています。
シャープさがすごく伝わってきます。
今は『ポケキャビ』等、色々な形状のアイアンをたくさん見かけますが、このアイアンは昔ながらのとてもシンプルなデザインになっています。
『彫りの深さ』という点では、昔ながらの『ハーフキャビティ』といったところでしょうか?
『申し訳程度』に、キャビティ形状になっていますが、殆ど『マッスルバック」といってもいいほどの『彫りの浅さ』です。
昔は、こういった形状のアイアンがとても多かったので、懐かしく感じます。
今の『易しさ最優先』的なアイアンを見慣れていると、却ってこういったアイアンのほうが新鮮に見えてきます。
明らかに、今の主流といえる形状ではないと思いますが、こういったアイアンばかりを好んで使っている人も私の周りにはたくさんいます。
今の易しすぎるアイアンは、コントロールしづらいので却って難しい・・・。と彼等はよく言っています。
『ソール幅』は、私的には『大ストライク』です。
色々な物が組み込まれているようでもないですし、とてもシンプルなソール形状ですが、そこに私は魅力を感じます。
シャープに切っていけるイメージをすごく出しやすいです。
アイアンは『抜け性能』も大切ですが、それと同時に『草を切る』『ターフを綺麗にとる』といったイメージが欲しいと私は思っています。
ターフが『スパッ』と綺麗に取れたときは、すごく気持ちがいいです。
このアイアンのソールを見ていたら、まだ球を打っていないのに、そんな『プラスイメージ』を持ちました。
『ホーゼルの長さ』は、最近の他のメーカーのアイアンと比べると、明らかに長めにはなっていますが、それほど長すぎるとは感じませんでした。
いわゆる、少し『厚め』に打っていきやすいタイプのアイアンだと思いますし、この美しさに見とれてしまいそうでした。
アイアンに限らず、ドライバーなどでもそうですが、クラブの正面には『カッコ良さ』を、クラブの裏側には『美しさ』をいつも感じています。
このアイアンは、いわゆる『オーソドックス』な形状になっていて、とても美しい形状に仕上がっています。
これまでの経験から、こういったタイプのアイアンは、決して『易しさ』や『機能』といったものを最優先にして作られているのではないと思いますが、この美しさについつい手が伸びてしまいます。
やはり美しいクラブで球を打つことが出来るのは、ゴルファーにとって大きな喜びだと思います。
見た目美しくないクラブで球を打ってミスショットしても、その原因をクラブのせいにしてしまうこともあると思うのですが、こういった美しいクラブでミスショットしたら、決してクラブのせいにはできないといつも私は思っています。
ミスの原因は、私のスイングの中にある・・・・。とシンプルに考えられるところがいいです。
クラブのせいにしたらキリがありませんが、自分のスイングが悪いのだったら、そこを直せばいいのだから、失敗を大きく引きずらないような気がします。
これまで見た目が気に入るクラブばかりを使い続けてきたからでしょうか?
私はこれまで、ミスショットをクラブのせいにしたことがありません。
逆にミスをしてしまったら、クラブに申し訳ない・・・。と思うことはよくあります。
素振りをしてみても、すごくいい感じです。
適度に重量感が感じられるので、すごく易しく振っていくことが出来ます。
軽すぎるクラブは、色々と気を使うところも多く、普段では起こりづらいミスを起こしたりすることもあるのですが、このアイアンはそういった予想できないようなミスは起こらないだろうという安心感を感じながら振っていくことが出来ました。
『軽い』=易しい
『重い』=難しい
と思っておられる方が今でもたくさんいらっしゃることは知っていますが、本当はそうではなくて、自分の体力的なスキルよりも軽いクラブは却って難しくなるということを経験を積めば多くの方が実感されると思います。
練習場でも、ご自身のスキルよりも明らかに軽すぎるクラブを使って、ミスショットを連発しておられる方を時々見かけます。
ボールを前にして構えてみると、すごくシンプルなデザインで構えやすく感じました。
それほど『小顔』だとは思わなかったですが、変なクセもなく、スッと自然に構えることが出来ました。
『グース』も少し目に入りましたが、それほど大きくはないですし、構えづらく感じることはありませんでした。
気持ちを楽に、肩の力を抜いて構えることが出来ました。
昔から、こういった形状のアイアンをたくさん経験してきたので、昔に戻ったような気がします。
この『ミステリー WNC-903 アイアン』は初めて出会ったアイアンですが、まるで長年の付き合いのように、すごく親しみやすい感じがしました。
いいイメージも描いていくことが出来ました。
試打を開始しました。
『打感』は予想通り、すごくマイルドで好印象を持ちました。
一球目から、すごく心地良い感触を楽しむことが出来ました。
アイアンが本来持つべき打感はこうあるべきだ・・・。などと感じていました。
今は『軟鉄鍛造』以外にもいい打感を楽しめるアイアンが増えてきていますが、やはり『本家本元』は違うなあ・・・。などと打ちながら感じてしました。
この独特の『厚み感』といいますか、上手く打ち抜けたときの満足感は『厚みのある軟鉄鍛造』独特の感じがします。
なかなか上手く表現できないのですが、普段『軟鉄鍛造マッスルバック』を愛用しておられる方には、理解していただけるのではないでしょうか?
少し打点がズレただけで、それがすぐに伝わってきますし、私はこういったところに好感を持ちますが、逆に不満を感じられる方もいらっしゃると思います。
いい意味で『ごまかしがきかない』といいますか、すごく『クリア』な感じがします。
それほど『スイートエリア』は広くはないですが、芯を喰った時の満足感はたまりません。
『球離れ』が遅く、いわゆる『フェースに乗せていけてる感じ』といったらいいでしょうか?
すごくコントロールしやすいタイプのアイアンだと思いました。
今は『コントロール性能』よりも、明らかに『飛距離性能』を最優先したアイアンが主流になっていますが、このような本格的なスペックのアイアンは、すごく新鮮で印象深い感じがします。
『球のあがりやすさ』という点でも、すごく『スタンダード』な感じがします。
明らかに今の『上がりやすいアイアン』とは、タイプが異なると思います。
『ヒッタータイプ』の方に適しているアイアンだと思います。
シャフトなどを変えれば、また印象も違ってくるとは思いますが、少なくとも今日のスペックだと、『スインガータイプ』の方には、かなり『タフ』に感じられるかもしれません。
重心も、決して低い感じはしないですし、フェースにボールが当たりさえすれば、自然と浮いてくれるようなタイプのアイアンではないと思います。
しかしある程度重心の高さが高くないと、スピンが掛けにくいと感じておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
このアイアンは、そういった方々には、すごく好印象を持たれるような気がします。
『操作性』という点では、すごく満足できました。
色々な球を打って楽しむことが出来ました。
いわゆる『ハンドルの遊び』が少ないタイプのアイアンなので、少し変化させるだけでボールを操作することが出来ます。
今は『直進性』が高いアイアンも多く、なかなかボールを大きく曲げていくことが難しく感じられるアイアンも多いですが、このアイアンはそういったタイプのアイアンとは明らかに異なります。
球も捕まりやすくて、右へプッシュする球は出ませんでした。
『フェードヒッター』の方でも『ドローヒッター』の方でも、ご自身が持っておられる持ち球を活かしていけるのではないでしょうか?
『安定性』という点では、正直言ってかなり『シビア』です。
今年出会ったアイアンの中で、これほどシビアな物があったかな・・・・?と思えるほどシビアです。
見た目の形状通り、いわゆる『大きなミスを容認してくれる』タイプのアイアンではないと思います。
ある程度の『ミート率』は勿論ですが、『ヘッドスピード』もないと、高さも安定させることは難しいような気がします。
やはり『マッスルバック』と同等なアイアンだと思います。
アイアンに『易しさ』や『ミスに対する許容量の大きさ』を求めておられる方には、かなり敷居が高く感じられるかもしれません。
今は、アイアンに限らずどのクラブでも、『易しくないと売れない時代』なのだと思いますし、その証拠に『マッスルバック』は殆ど見かけることがありません。
その『打感の素晴らしさ』や『反応の良さ』を誰もが知ってはいても、やはりある程度の『敷居の低さ』『親しみやすさ』が求められている時代なのだと思います。
そういった意味でも、このアイアンは、いわゆる『一般受け』はしづらいのかもしれません。
『飛距離性能』という点でも、最近のアイアンとは、かなりタイプが異なると思います。
完全に飛距離系のアイアンではありません。
『距離感重視』のアイアンです。
今年出会ったアイアンの中でも、おそらく一番ロフトが寝ているアイアンだと思いますが、今でもこれくらいのアイアンに出会うことが出来るのかと思うと、私としては嬉しく思います。
あくまでも私の中での『許容量』として、7番アイアンのロフトは『34度』までであって欲しいと思っていますし、私がコースで使うにも、あまりロフトが立ったものは少し怖い感じがします。
しかし、今ではロフトが立っているものが『標準化』していますし、ストロングロフトアイアンでも上手くコース攻略しておられる方が私の周りにもたくさんいらっしゃるので、必ずしもストロングロフトが良くないとはいえないと思います。
私はまだまだそういったアイアンに対応しきれていない部分がとても大きいので、もっと練習を積んで色々なタイプのクラブを使いこなせるようになりたいと思っています。
写真では小さくて見えづらいのですが、ネック部分に『JAPAN』と記されています。
海外製のクラブも好きですが、日本製クラブをこよなく愛する私にはたまりません。
この文字を見るだけで、そのクラブに対する信頼度がどんどん増してきます。
『よそ行き』ではなく、普段通りの『普段着感覚』で球を打っていくことが出来る感じがいいのかもしれません。
メーカーは違えど、このような形状のクラブなので、おおよその感じはつかめていたのですが、実際に打ってみても、その通りだったので、すごく感覚と合いやすくて好印象でした。
初めて手にした『ミステリー』のアイアンでしたが、予想通りの感じで、今日はすごく楽しむことが出来ました。
『ミステリー』という言葉は『神秘』とか『不可解』という意味があると思うのですが、これまで出会ってきたドライバーや、今日の『WNC-903 アイアン』を見ていると、『不可解』という言葉な感じず、とても明解ですっきりとした感じがします。
『本格派』といった言葉がピッタリのクラブばかりだと思います。
私はまだこのメーカーのことを殆ど知らないのですが、とても美的感覚の優れた美しいクラブを作るメーカーだというイメージを持ちました。
なかなか出会う機会には恵まれませんが、またこのメーカーのクラブに出会うことが出来たら、是非試打してみたいと思いましたし、その時はまた記事に書きたいです。
今はすごく過ごしやすい気候ですが、すぐに寒くなってくるだろうと思うので、今のうちにこのような素晴らしいクラブにたくさん出会って、コースでも練習場でもゴルフをエンジョイしていきたいです。
今日は気持ちよく練習場を後にすることが出来ました。
ミステリー WNC-903 アイアン
- 2010年10月5日
- ミステリー
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