ウィルソン D-300 ドライバー

ウィルソン D-300 ドライバー
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブウィルソン D-300 ドライバー です。
Matrix Speed Rulz
シャフトは Matrix Speed Rulz です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、クラブ総重量は273g です。
正面
久しぶりに出会った、ウィルソンのドライバーです。
昔から大人気メーカーでしたが、今はタイトリストやキャロウェイ・テーラーメイドの人気の陰に目立たなくなりました。
しかし、伝統あるメーカーであることは確かです。
日本だけでなく、世界中のゴルファーが、Wilsonのクラブによって腕を磨いていったのではないでしょうか?
私はウィルソンのドライバーやパターを愛用していたこともありますし、こうしてニューモデルに出会えると嬉しくなります。
側面
ヘッドの大きさは感じますが、それほどシャロー感が強調されていなくて、適度に厚みもあるのがいいです。
『薄さ=あがりやすいけど押しが弱い』
『厚み=あがりにくいけど、押していける』
という印象があるので、このように『薄すぎない』ヘッド形状には好感が持てます。
シャローバック形状はまだいいのですが、シャローフェースはあまり好みません。
ボールを『包み込む』とか『弾き飛ばす』ということもあるのですが、フェースを縦に使うことができないのが一番大きな要因です。
ネック長さ
ネックの長さは標準的です。
ネックの調整システム
ネックには調整システムが搭載されていました。
STD
STD
試打するのは、この『STD』のポジションです。
スタンダードということは想像に難くありません。
STD
STD
-1
-1″STD
-1
-1″DRW
DRW
DRW
+1
+1″DRW
+1
+1″STD
他にもいろいろなポジションがあり、おそらく、フェースアングルを変えられるのだと思います。
最近のドライバーは、ここまで多くの調整機能をもたないものが多くなりました。
フェースの向きやロフトを変えるよりも、『自分好みの顔』であることが重要なのではないでしょうか?
とはいっても、このようにいろいろと変えられるというのは、そのクラブのメリットであることは変わりません。
ウェイト
ソールには大きなウェイトがひとつ配置されています。
この位置にあるということで、『重心の深さ』を求めているのだと思います。
刻印が無いので重さは分かりません。
交換するタイプではないのかもしれません。
MICRO VORTEX GENERATORS
『MICRO VORTEX GENERATORS』という文字があります。
『微細な渦の発電機』ということでしょうか?
意味が分かりませんが、おそらく新たな技術が採用されているのだと思います。
SUPER LIGHT
ヒール側には『SUPER LIGHT』という文字がありました。
確かに、手で持ってみても軽量感があります。
Wilson Staff
トゥ側には『Wilson Staff』の文字があります。
最近はあまり見なくなりましたが、昔から憧れの文字でした。
今は『Callaway』や『TaylorMade』の文字をよく見かけますが、『それよりも』といいますか、『それ以前から』あるウィルソンのクラブには『憧れ』といいますか『敬意』をもって接していました。
今は新興メーカーの勢いも凄いですが、『歴史』ということを考えてみると、オールドメーカーには遠く及びません。
フェース面の仕上げ
フェース面の仕上げはシンプルですが、それほど高級感はありません。
つや消しタイプです。
ノーマルシャロー
今主流のシャロータイプのヘッドで、『ノーマルシャロー』といっていいでしょうか?
よく見る形状です。
顔
フェース面同様、クラウンも『つや消しタイプ』です。
つや消しは好きなのですが、高級感はなく、ややチープに見えてしまいました。
しかし興味がもてなくなるほどではありません。
ちょっと個性的な顔をしています。
フェースアングルはストレートでバルジもほぼ真っ直ぐなのですが、ヘッド後方の膨らみが独特で、昔試打したジョン・デーリー選手が使って全英オープンで勝利した、Wilsonの『INVEX』というドライバーを思い出しました。
あの大会はTV観戦していて、史上稀に見る大波乱な試合でした。
ジョン・デーリー選手がメジャー初優勝したのが全米プロでしたが、風の強いTHE OPENでも勝てるということを証明した試合です。
タイガー・ウッズ選手がプロ入りする前は、ジョン・デーリー選手が話題を独占していました。
ジョン・デーリー選手は、あの豪快なドライバーショットが印象的ですが、アプローチなど小技もハイレベルで、ギターと歌が上手だということも有名です。
クラウンの突起物
クラウンの突起物
クラウンの突起
クラウンにある、この突起物に目が行きました。
とても珍しいです。
これは『空気力学』によるものなのでしょうか?
それとも単なるアクセサリーなのでしょうか?
どちらか分かりませんが、見た目のインパクトが大であることは変わりません。
オリジナルグリップ
Wilsonのロゴが入ったオリジナルグリップがとてもカッコいいです。
オールドファンにはたまりません。
歴史の浅い最近のメーカーも素晴らしいですが、昔からある老舗メーカーのクラブやロゴに接すると新鮮な気持ちになれます。
まだビギナーだった頃の心境に戻れるからかもしれません。
こういうクラブに出会うと、初心を忘れてはいけないな・・・。と思います。
振り感
素振りをしてみると、軽量感はあるものの、グラつく感じがあまりしないので、頼りなさのようなものはありません。
『硬い』というほどではありませんが、結構しっかりしています。
いわゆる『軽・しっかり』といったところでしょうか?
構え感
ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
好みの構え感ではないのですが、特に構えづらいとか、違和感があるということはありません。
私は『ウェットに』といいますか、見とれてしまうような顔が好きなのですが、このドライバーは『ドライ』で淡々と構えられる顔をしています。
こういったのもアリなのかもしれません。
気持ちが高ぶることはありませんでしたが、特にマイナスもありませんでした。
『逃がす』イメージを出しやすいのが、フッカーの私には有り難かったです。
バックフェースの『ヒール側』がこんもりしていると、『ドロー』のイメージが出やすいですが、このドライバーはどちらかというと少し『トゥ側』にボリュームがあります。
クラウンマークや、クラウンのブツブツ(突起物)が無いほうがいいな・・・。と思いながら見ていました。
ロフトが10.5度ということもあるのかもしれません。
フェース面がよく見えて、高い弾道をイメージできるドライバーです。
以前も書きましたが、私はウッド系のクラブは『絶壁感』といいますか、あまりフェース面が見えないほうが好きで、常に『ライナー系』のイメージで打って行きたくなります。
それは昔から私が『高すぎる弾道』や『スピン過多』で飛距離を大きくロスしてきたからです。
しかし『高弾道』のイメージを出したい方も多くいらっしゃると思います。
高い弾道をイメージできるほうが『あげなくちゃ』というプレッシャーから解放されるという方がいらっしゃるかもしれません。
このドライバーのロフトは10.5度ということですが、実際はもっと寝ているように見えました。
しかし、こういったことは昔からよくあることです。
『リアルロフト』と『表示ロフト』には大きな差があります。

試打を開始しました


フェース面
『打感』は、なかなか良いです。
ガツンとくることもなくマイルドで、少し硬めではあるのですが、嫌な衝撃が残ることもありません。
打球音
『音』も良いです。
こもっていなくて、はっきりしていますが高くもなく、大き過ぎないのでインパクトを邪魔しません。
いわゆる『叩かせてくれる』音です。
ダンロップのクラブは音に対しても『研究されている』といいますか、決して『異音』は発しないという印象がありますが、このドライバーはそこまで計算されているとか、こだわって造られている感じはしなくて、結果的にいい感じの音になったというのが正しいのかもしれません。
トゥ側
球はあがりやすく、タフなドライバーではありません。
最初の打ち出しが高く、そのまま放物線を描いているような感じです。
意外と球が吹き上がることはなく、『そこそこの低スピン』性能があるように感じました。
ヒッター限定ということはなく、幅広い層に支持されるあがりやすさがあります。
バックフェース
『安定性』も高く、見た目通り寛容さのあるドライバーです。
いい意味でアバウトに打っていけるドライバーだな・・・。と思いました。
普通に打っている限り、大きく曲がるということにはなりにくいドライバーです。
私がフッカーだからなのか、初球から、やや高めでいい感じのドローボールを打つことができました。
構えたときはそれほどつかまる感じはしませんでしたが、程よくつかまってくれます。
フェードヒッターの方にも扱いやすいのではないでしょうか?
操作性
『操作性』という点では、まずまずです。
どちらかといえば『オートマ』タイプのドライバーですが、左右にも曲げることができました。
構えたときのイメージよりも、球がつかまりやすいドライバーです。
飛距離性能
『飛距離性能』という点では、なかなか高いです。
球はよくあがり、吹き上がることなく、強く飛んでくれました。
羽の生えた浮力を感じさせます。
こういった飛びを見ると、クラブの値段と飛距離は必ずしも連動しないんだな・・・。と思います。
最高到達点からの落下角度も、いい感じです。
ただ『球質』が軽い感じで、できればもっと『重い』球を打ちたかったのですが、クラブ自体が軽いので難しいかな?と思いました。

試打後の感想


ヒール側
シンプルで高機能なドライバーです。
クラブの質感が、ややチープに見えてしまいましたが、全体的にはまとまった印象をもちました。
Wilson D300 DRIVER
今回はSTDポジションで試打したのですが、いろいろなポジションで試打すると、また印象が変わるかもしれません。
しかし基本的に、私はこのような調整機能が付いたドライバーでも、『ノーマルポジション』といいますか、このドライバーの場合は『STD』が最も高いパフォーマンスを発揮してくれると思います。
ウェイトを移動させたり、フェースアングルを変えたりすると、球筋や弾道だけでなく、打感も変わってくることが多いです。
Wilson D300 DRIVER
これといった特長がないといったら変ですが、全体的にバランス良くまとまっている印象を受けました。
Wilson D300 DRIVER
Wilsonも昔の勢いを取り戻して欲しいですし、これからも注目していきたいです。


構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。