ゴルフクラブ試打日記。          

三浦技研 PP-9002 アイアン

三浦技研 PP-9002 アイアン
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは 三浦技研 PP-9002 アイアン の7番 です。
三浦技研 PP-9002 ダイナミックゴールド
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は121g、トルクは1.2、キックポイントは手元調子です。
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三浦技研の新しいアイアンです。
あまり数多く出会う機会には恵まれないメーカーではありますが、とてもいい印象があります。
特に昨年出会った MB-5003 は、強く心に残る名作です。
あの『美しさ』は、これからも忘れることができないですし、『打感』や『操作性』なども、とても満足できる逸品です。
『MB-5003』を筆頭に、他の三浦技研のアイアンはとても好印象なアイアンばかりです。
こういった素晴らしいメーカーのアイアンを使うと、少しは私もアイアンが上手になれるかな・・・?と、いつも思います。
全体的に『艶消し』な感じの『サテン仕上げ』がたまりません。
以前も書きましたが、私はこういった雰囲気のアイアンが好きです。
鏡のようにピカピカと光る『ミラー仕上げ』もいいのですが、私は昔からこういった『サテン仕上げ』に、より魅力を感じます。
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『彫りの深さ』も、しっかりとありますが、どちらかというと標準的な感じがします。
今は『彫り』も深く、色々な形状に彫られているアイアンが多い中、このアイアンはとてもシンプルな形状だと思います。
シンプルでありながら、三浦技研の高い技術と大きな自信が伺えます。
手を加えすぎていないけれども、高い品質を維持している・・・・。
そんな感じでしょうか?
バックフェースのソール部分に『W.D.D. Accurate Forged』と表示されています。
何やら、また素晴らしい技術が取り込まれているのだろうと思いました。
聞くところによると、これは『仕上げ鍛造』を意味しているのだそうで、複数回の鍛造をすることによって、鉄の分子密度が高く均一な状態になり、精度が高く美しいヘッドに生まれ変わるのだそうです。
さすがは『三浦技研』のアイアンだ・・・。と思いました。
私の中では『三浦技研』は『研磨技術が優れている』というイメージが強く、『美しい顔のアイアン』を作る技術が高い・・・・。というイメージがあるのですが、こうして『鍛造技術』にもこだわっているのはさすがだと思いました。
こうしたクラブ職人さんの魂がクラブに注ぎ込まれていくうちに、名器が誕生するのだと思います。
大量生産されるクラブとは、また違った趣(おもむき)があるのだと思います。
一度にたくさん生産され、価格が低く抑えられているクラブにはとても魅力を感じながらも、やはりこうして高い技術に裏付けされ、こだわり抜かれたクラブは手元に置いておきたくなります。
手に入りにくいからこそ、余計にそのクラブを手に入れたい・・・。という思いが強くなります。
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バックフェース中央に『PASSING POINT』とありました。
『PP-9002』の『PP』とは、『パッシングポイント』のことだと初めて知りました。
三浦技研のユーザーの方は既にご存じだったと思いますが、私はあまり出会う機会がないので、このメーカーのことを知らなすぎるのかもしれません。
ただ、とても新鮮な気持ちになりますし、興味がすごくあります。
デザイン的には、それほど派手ではなく、どちらかというと地味なほうなのかもしれませんが、こういったところも三浦技研らしいところなのだと思います。
ずいぶんと落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
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『ソール幅』は、まずまず・・・。といったところでしょうか?
それほどワイドソールな感じはしなかったのですが、細くてシャープな感じはしませんでした。
これくらいの幅は昔からずっと経験していますし、とても上がりやすそうな印象があります。
この『PP-9002』は新製品ですが、新しさの中にも『基本に忠実』といった感じもしました。
ソール幅は広すぎないので、好感を持てました。
易しすぎず、難しすぎず・・・・。といったところでしょうか?
しかし、私はこのアイアンから『易しさ』ばかり感じていました。
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『ホーゼル長さ』も、しっかりとキープされていますが、それほど長いとは思いませんでした。
私はある程度のホーゼルがあったほうが扱いやすい感じがしますし、これまで購入してきたアイアンは全てしっかりとホーゼルがついています。
ホーゼルが長めだと難しく感じてしまう方もいらっしゃると思いますが、これくらいの長さならば難しく感じない方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
かなり『打ちやすさ』にこだわった設計になっているような気がします。
それでいて、美しさも兼ね備えているところに好感がもてます。
あまりにも機能性を重視し過ぎると、デザインが崩れてしまうものもありますが、このアイアンはとてもバランスがいいと思いました。
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ボールを前にして構えた感じは、やや『面長』な感じと、『グース形状』が目に付きました。
『セミラージサイズ』『セミグース』形状のアイアンといっていいのでしょうか?
こういった形のアイアンは昔からありましたし、新しい感じはしませんでした。
『MB-5003』とは、また違った顔のアイアンですし、私は『MB-5003』の顔のほうが好きですが、この『PP-9002』の顔を好まれる方もたくさんいらっしゃると思います。
『トップライン』も、それほど厚くは感じなかったですし、なかなかいい感じで構えることができました。
とても落ち着いた感じの、品のある顔をしているアイアンだと思いました。
私は『フェースローテーション』を多く使っていくタイプなので、このような『面長』や『グース』だと、少し難しく感じてしまうのですが、フェースローテーションをあまり多く使わない方もたくさんいらっしゃいます。
そういった方で、『球のつかまり』を良くしたい・・・。と考えておられる方には、とても構えやすく感じられるのではないでしょうか?
試打を開始しました。
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『打感』は、とてもマイルドな感じで好感を持てました。
適度に柔らかくて、いい感触がしばらく手に残ります。
このアイアンの外見は、とてもシンプルで柔らかそうな雰囲気が漂いますが、その外見と打感がダブるような感じがしました。
何球打っても、軟鉄は疲れをあまり感じさせないところにも魅力があると私は思います。
丁寧に作られているように感じられたからでしょうか?
打感も、とても上質なものに感じられました。
『易しさ重視』のアイアンであると思うのですが、とても質の高いアイアンだと思いました。
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『球のあがりやすさ』という点でも予想通り、とてもよく上がってくれます。
今日は『グースの拾いづらさ』をあまり感じることなく、球を打っていくことができました。
なかなかいい感じでボールを拾っていくことが出来ました。
程良い『低重心』が効いているのでしょうか?
不自然な感じがせずに、弾道も揃えやすい感じがしました。
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『安定性』という点でも、とても高いと思います。
この広い凹みのせいか、殆どがスイートエリアのような気がしました。
今日はシャフトが日頃使い慣れているものなので、打点もブレる感じがなく、いい感じで打っていくことができました。
私にはややつかまりすぎる感じがしますが、決して『グース』が強すぎるとは思わなかったですし、これくらいのグースに慣れておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった方々には、かなりつかまりの良い、直進性の強い球が打ちやすいのではないでしょうか?
全くシビアな感じはしませんでした。
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『操作性』という点でも、なかなかいい感じがしました。
球数をこなしていくうちに、次第に『つかまり過ぎ』を抑えていける感じがしましたし、左右に曲げる練習も楽しく行うことが出来ました。
やはり『ダイナミックゴールド』は素晴らしいシャフトだなあ・・・・。と改めて感じました。
日頃使い慣れているシャフトではあるのですが、試打をしている時にはだんだんと出会う機会が少なくなってきましたし、ある程度装着されているモデルが限定されていると思うので、今日はとても打ちやすく感じました。
シャフトがうまく仕事をしてくれている感じです。
『スイートエリア』も広い感じがしたので、多少打点がブレてしまう方でも、このアイアンならばうまく操作していきやすいのではないでしょうか?
『MB-5003』とは、やや違った性能を持っていますが、タイプは違えど『名器』と呼ぶに相応しいアイアンだと思いました。
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『飛距離性能』という点でも、私の感覚ではやはりよく飛ぶ感じがするのですが、今流通している全体のアイアンからすれば『標準的』といっていいのかもしれません。
飛距離性能もある程度求めながらも、決してクラブ全体のバランスを崩さない・・・・。
そんな感じのするアイアンです。
やはりユーザーが望む性能を上手く機能に取り入れている感じがします。
『飛び過ぎ』は困るが、ある程度飛距離は欲しい・・・・。また、最近飛距離がちょっと落ちてきたので、それをカバーするアイアンが欲しい・・・。と思っておられる方には、ちょうどいいのではないでしょうか?
ここ数年よく見られる、何が何でも『飛距離追求』といったタイプのアイアンではないので、使いやすく感じられる方もきっと多いのではないでしょうか?
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上級者の方から、まだキャリアの浅い方まで、幅広い層に支持されそうなアイアンだと思いました。
最初から最後までシビアな感じは全くしませんでした。
こうして見ていても、やはり『サテン仕上げ』はいいものだな・・・。と思いました。
気分的に落ち着いて構えることができます。
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私がこのアイアンに感じたものの中で、一番合いづらく感じたのが、やはりその『グースネック』です。
本当は『ストレートネック』だと、もっといい感じがしたと思います。
しかし、それは人それぞれ好みがありますし、メーカー側も敢えてグースを好む方を対象にこのアイアンを発表したのだと思います。
『グース』に比べ、『セミラージサイズ』は、それほど気になりませんでしたが、できればもう少し『小顔』だといい感じかな・・・?などと考えていました。
しかし、今日は全く手に負えない感じはしませんでした。
このアイアンに、うまく歩み寄っていくことができたような気がします。
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他の三浦技研のアイアンにもいえることですが、どれもとても『シンプル』なデザインが目を惹きます。
それでいながら、基本性能はしっかりとしていますし、その美しさは格別です。
私はこのような美しいクラブを使って、いいイメージを描く習慣をつけていると、それだけで『上達速度』が早くなるように感じているので、これからもこういった美しいクラブにもっとたくさん出会っていきたいです。
後輩たちにも、このアイアンを奨めてみようと思いました。
このような素晴らしいアイアンに出会っていると、私も少しはグースネックに苦手意識を感じなくなるような気がしました。
昨年の『MB-5003』を始めとする三浦技研のクラブに出会った後に共通していえることなのですが、打ち終わった後、何とも言えない爽快感がありました。
今日は、ちょっと私の苦手とする形状のアイアンではありましたが、とてもいい気分のまま練習場を後にすることができました。