ゴルフクラブ試打日記。          

三浦技研 MC-501 アイアン

三浦技研 MC-501 アイアン
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは 三浦技研 MC-501 アイアン の7番 です。
ダイナミックゴールド
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。
正面
三浦技研の新しいアイアンです。
ひと目見て、ホーッと声が出てしまうほど、このアイアンの美しさに魅了されてしまいました。
完全に一目惚れです。
アイアンメーカーはたくさんあれど、ここまでの美しさを表現するメーカーは少ないように思います。
その美しさや独特の雰囲気に圧倒されてしまいました。
打つ前から既に目尻は下がりっぱなしでした。
まだ何もしていないというのに、すっかり目で楽しんでいました。
側面
適度な大きさで、オーソドックスなタイプです。
今は丸っこいアイアンが多くなりましたが、このようにシャープなアイアンは存在感があります。
この『輪郭の美しさ』は、三浦技研独特な感じがします。
バックフェース形状
バックフェース形状
バックフェースの形状にも工夫が見られます。
ヒッティング部分がしっかりと肉厚になっているので、マッスルバックといってもいいように思うのですが、キャビティの要素も見て取れるので、2つのいいとこ取りといった感じもします。
『凸』のアイアンだな・・・。と思いました。
以前試打したMB-5005アイアンを『凹』とするならば、このアイアンは真逆の『凸』だと思いました。
どちらもいい感じですが、ヒッティング部分は一番肉厚になっていて欲しいと私はずっと思っているので、このMC-501のほうがタイプかな・・・。と思いました。
三浦技研はマッスルバックだと『MB』になりますし、キャビティだと『CB』になります。
このアイアンは『MC』なので、マッスルキャビティという位置づけなのかもしれません。
名称にあまりこだわる必要はないと思うのですが、一応区別されているのかな?と思いました。
このアイアンをパッと見たときに『バックフェースに工夫がされているマッスルバック』という印象をもったのですが、マッスルバックは普通『フラットバックタイプ』に使われるので、マッスルキャビティという表現が合っているのかもしれません。
私なりの表現では、『凹型のマッスルキャビティ』ではなく、『凸型のマッスルキャビティ』ということになります。
シャープでカッコいいアイアンは大好きだけど、どうしてもフラットバック構造には抵抗がある、ハードルが高そう・・・。と敬遠しておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、この形状だと親しみやすさも感じやすくなるのではないでしょうか?
彫りの深さ
彫りは浅いです。
こうして見ると、ハーフキャビティのようにも思えてきます。
ハーフキャビティとマッスルバックの『融合型』といっていいでしょうか?
トップライン
トップラインの厚みも、ちょうどいい感じです。
このトップラインの美しさも、三浦らしさが感じられます。
ソール幅
ソール幅は少し広く見えましたが、『ノーマルの範囲内』といっていいと思います。
今はソール幅もそうですし、ソール形状も多様化しています。
各メーカー、色々な工夫がされていて、丸っこいものが増えてきたように思います。
そういったことを考えると、このアイアンは、丸っこさはあまり無く、どちらかというと『平ら』に近い感じです。
いつまでも見ていたくなるような美しさがありました。
すっかり目の保養ができました。
練習場に来る途中、綺麗な『菜の花』を見つけ、心が癒やされたのですが、こうして美しいアイアンに出会い、さらに心が癒やされました。
リーディングエッジ
リーディングエッジは削られていました。
すぐにわかるほど、はっきりしていました。
こういったところは昔のアイアンには見られなかった工夫です。
三浦技研のアイアンは昔から美しいですが、ずっと変わらないのではなく、常に新たな工夫がされています。
『美』に『使いやすさ』を足しているといった感じでしょうか?
ネック長さ
ネックの長さはノーマルな感じでした。
決してロングだとは思いませんが、今のアイアンの中では長い方だと思います。
適度な重心高さが維持されているのではないでしょうか?
今はドライバーに限らず、FWやUT、アイアンも『低重心』の人気が高いですが、アイアンやウェッジだけは、ある程度の重心の高さを維持していて欲しい・・・。という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
低重心タイプのアイアンは使いづらいと感じておられる方もいらっしゃると思います。
このアイアンは、そういった方々の為に作られているのではないでしょうか?
ミーリング無し
フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルなフェース面です。
とても丁寧で美しいです。
このフェース面を見ても、目の保養ができました。
柔らかそうな感じが伝わってきました。
色々なアイアンを試打していると、その多くが『スコアラインの両端』が丸っこくなっています。
しかし、このアイアンは『角張って』います。
こういったところも美しいな・・・。と思いましたし、丁寧に仕上げられているのがわかりました。
今の『新品』の状態もいいですが、使い込んでいけばきっと『いい味』を出してくれるだろうな・・・。と思いながら見ていました。
『使い減り』するタイプのアイアンではなく、服や鞄などでいえば『ヴィンテージモデル』のように使い込んでいけばいくほど、カッコ良くなるような気がしました。
振り感
素振りをしてみても、いい感じです。
慣れているシャフトということもあると思うのですが、タイミングも取りやすいですし、親近感をもちました。
この美しいアイアンで、今から球を打つことができるのかと思うと、ワクワク感が止まりませんでした。
すごく幸せなことだと思いました。
試打をしていて、とても楽しいと思える時間です。
構え感
ボールを前にして構えてみると、三浦らしい美顔にシビレっぱなしでした。
構えやすいのは勿論なのですが、ボールとの対比が素晴らしいと思いました。
今のアイアンの中では間違いなく『小顔』になると思いますが、この『大きすぎない控えめな大きさ』がボールの存在感を際立たせてくれました。
いつも見慣れているボールが少し大きく見えました。
大きく見えたおかげで、イメージがとても強く出ました。
しかも曇ったイメージではなく、鮮明で美しいイメージです。
イメージだけでなく、ボールも美しく見えましたし、喜んでいるようにも見えました。
脳や神経などのことは詳しくないので分かりませんが、おそらく私の中でドーパミンがたくさん分泌されていたような気がします。
こうして構えているだけでも、嬉しくてたまりません。
なるべく感情を入れないようクールに、淡々と試打しよう・・・。と自分に言い聞かせることもあるのですが、今日はそれができませんでした。
気持ちの昂ぶりを抑えることができず、すっかり舞い上がってしまいました。
グースの利きも弱いので、私はとても好感を持てました。
不安要素は全くありませんでした。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』はとても良いです。
極上の打感です。
すごく柔らかくて、球の乗りもいいです。
弾き感の強い、いわゆるディスタンス系のアイアンでは味わうことができないフィーリングです。
『くっつくタイプ』のアイアンといっていいでしょうか?
もちろん、実際にくっつくわけではないのですが、そう感じさせてくれるほどソフトな打感です。
球を打っている間、ずっと『至極の時間』を楽しむことができました。
贅沢な時間です。
日頃の疲れも吹き飛びます。
トゥ側
『球のあがりやすさ』という点では、ノーマルな感じがしました。
本来の7番アイアンらしいあがりやすさです。
『最高到達地点』も7番アイアンらしい感じで、特別変わったところは見られません。
機能性溢れる感じの『ハイテクタイプのアイアン』とは違う、基本に忠実な『ベーシックタイプのアイアン』らしい、自然なあがりやすさがありました。
誰が打ってもあがりやすくなるような、特別な工夫は見られませんが、この自然な感じのあがりやすさに好感を持たれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私は色々なアイアンを試打しているのですが時々、今一体自分が何番のアイアンをもっているのか?ということが分かりづらくなることがあります。
もちろん多くのアイアンがあがりやすくてイージーなタイプなのですが、出球の高さや浮き方がバラバラな感じでまとめにくい印象があります。
それは新たな工夫ですし、『進化』ともいえると思うのですが、何かを得れば必ず何かを失ってしまう・・・。ということにもなっているように思います。
昔から言われているゴルフの格言に『ロフトを信じろ』というのがあります。
ご存じの方も多いと思いますし、私も先輩からよく言われました。
その通りの意味なのですが、今はアイアンのロフトが多様化していて、この格言が当てはまらないように感じることもあります。
無理に上げようとしなくても、ロフト角が勝手にボールを上げてくれるのだから、クラブに任せておけばいいのですが、今はそうもいかないようなところもあります。
このアイアンは昔から言われている格言がそのまま通用するノーマルでベーシックなアイアンです。
出球の高さも合いましたし、しっかりと上がってくれるので、『上から落とす』感じでグリーンを攻めていけそうに感じました。
バックフェース
『安定性』という点では、正直さも持ち合わせていて、それほど寛容さは無いのかもしれません。
いわゆる『イージー系』ではありません。
マッスルキャビティということであっても、殆どマッスルバックと変わらないようなところがあります。
シビアなアイアンといえるのかもしれないですし、寛容なタイプのアイアンを好まれる方には合いづらいところがあるような気もします。
普段からマッスルバックやハーフキャビティを愛用しておられる方には、何の問題もなく使っていけると思いますが、ハードルが高いと感じられる方も多くいらっしゃると思います。
この『正直さ』は好みが分かれるところだと思いますが、それがまた魅力でもあります。
クラブはゴルファーに色々なことを伝えてくれます。
それは昔からそうですし、今のクラブでも変わりません。
『易しさ最優先』のハードルが低いタイプのアイアンではないですが、こういうアイアンでしっかりと打てるようになったら、後から様々なご褒美がもらえるようになるのではないでしょうか?
ゴルフは使うクラブによっても、見える世界や感じ方が変わってくるような気がします。
イージー系のアイアンに飽きてきた・・・。物足りなくなってきた・・・。という方には、是非試していただきたいアイアンです。
飛距離性能
『飛距離性能』はノーマルですが、今のアイアンの中では、明らかに飛ばないほうです。
しかし、それはこのアイアンの飛距離性能が劣っているのではなく、あえてメーカーが飛ばしすぎないように設計しているのだと思います。
『番手毎の距離』を大切にしたい方に合いやすいアイアンであることは間違いありません。
以前、三浦技研のアイアンで、いわゆる『ディスタンス系』に出会ったことがあるのですが、やはりこのようなノーマルタイプがいいな・・・。と思いました。
今はディスタンス系が圧倒的に多いので、それだけ高いニーズがあるのは間違いありません。
なので、このアイアンのディスタンス性能に物足りなさを感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
『飛距離最優先』でアイアンを選びたい方には合いづらいところがあるかもしれませんが、『縦の距離』を大切にしたい方には、とても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
『飛びすぎない』というのも大切な性能のひとつです。
操作性
『操作性』は秀逸でした。
見た目通りの性能をもっていました。
私は練習場で球を曲げて遊ぶのが大好きなのですが、今日はそれが充分楽しめました。
左右どちらにも敏感に反応してくれました。
マッスルバックと同等といってもいい、反応の良さでした。
この反応の良さは、まさに『ザ・アイアン』だな・・・。と思いました。
自分なりのスパイスを利かせる感じでショットできるのがいいです。
構えたときに逃がすイメージが出しやすかったので、左へのミスが怖い私にはとても楽な気分で打てました。
ヒール側
打つ前から既に目で楽しんでいたのですが、実際に球を打っても楽しくてたまりませんでした。
時間の許す限り、何球でも打っていたくなり、予定の球数と時間を大きくオーバーしてしまいました。
三浦技研 MC-501 アイアン
『輪郭』などもそうですし、『全体的なフォルム』の美しさも印象に残りました。
車に例えると、フェラーリのようなスタイリッシュなフォルムといったらいいでしょうか?
三浦技研らしい美しさがありました。
この味を出せるのは三浦技研だけかな・・・。と思いました。
三浦技研 MC-501 アイアン
マッスルバックやハーフキャビティ・マッスルキャビティ・フルキャビティ・ポケットキャビティなど、アイアンにも色々なタイプがありますが、『仕上げ』という点で、私はこのアイアンのようにピカピカ光らない『艶消し』タイプが好きです。
『ミラー仕上げ』よりも『サテン仕上げ』のほうが好きです。
もちろん、これはクラブの直接的な性能とは関係ないですし、あくまでも好みの問題だと思いますが、この仕上げという点でも、このアイアンに魅力を感じました。
三浦技研 MC-501 アイアン
以前も書きましたが、アイアンは『バックフェースのデザインで選べ』という、有名なプロの言葉があります。
自分の好みに合うアイアンを選ぶのが一番ということだと思いますし、私はその言葉に大いに賛成です。
『易しい』『難しい』ということはまた別にして、バックフェースのデザインの好みで選ぶというのは大切だと思います。
もちろん、こういうタイプを好まれない方もいらっしゃると思いますし、もっと彫りが深くてフルキャビティやポケットキャビティを好まれる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
昔はマッスルバックを使っていたけど、今は易しいキャビティを使っているという方もいらっしゃると思いますし、逆にキャビティからマッスルバックに変えて上手くいっている・・・。という方もいらっしゃると思います。
どれかひとつだけが正解というのではなく、その人の数だけ正解があるといえるのではないでしょうか?
三浦技研 MC-501 アイアン
ゴルフをするうえで『易しい』ということも大切ですが、それ以外にも『フィーリングを楽しむ』とか『球を操る楽しさ』など、色々と楽しい要素はあります。
今日のスコアはイマイチだったけど、○番ホールのセカンドで自分のイメージ通りのショットが打ててベタピンに寄ってイージーバーディがとれたな・・・。とか、『芯を喰ってくっつく感じ』が忘れられない・・・。
朝から体調がもうひとつで、打つ前の練習でも全くダメだったけど、何故か本番では上手くいってベストスコアを更新することができた。それはクラブのおかげだ・・・。
など、嬉しいことはたくさんあります。
数え上げたらキリがありません。
人によってクラブの好みは様々ですし、どれが最高なのかはそのプレイヤーによっても、また同じプレイヤーでも『時期』によって、『最適』なクラブも変わってくると思います。
長いゴルフライフを歩んでいくうえで、このような美しくてフィーリングの良いアイアンで球を打って楽しむというのもアリなのではないでしょうか?
三浦技研 MC-501 アイアン
今日の快晴と、このアイアンの美しさがマッチしていて胸に染みました。
心から楽しめましたし、また何度でも試打したいと思いました。
購買意欲も強く刺激されました。