
今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは 三浦技研 CB-1006 アイアン の7番です。
シャフトはNS PRO 950GHです。
ロフトは34度、シャフトフレックスはS、トルクは1.9、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子です。
初めて手にした、『三浦技研』のアイアンです。
以前、一度だけウェッジを手にしたことがあるのですが、アイアンは初めてです。
『研磨の達人』として名高い、三浦勝弘さんの作るクラブ・・・・。ということくらいしか、私はあまり知識がなく、自分の勉強不足を感じつつも、何故か新鮮な気持ちになりました。
初めて手にするメーカーのクラブというのは、どんな感じなのだろう・・・・?と、いつも興味津々です。
このアイアンは私の友人の物で、彼はとてもこのアイアンを気に入っています。
コースではもちろん練習場でもその日、使い終わったら、きちんと綺麗に拭いているので、彼のその姿を見るたび微笑ましくなってきます。
クラブを大切にする人は、私はとても好きですし、尊敬に値する人だと思っています。
全体的に『彫り』の浅い、『ハーフキャビティアイアン』だと思いました。
今は『軟鉄鍛造アイアン』でも、比較的もっと『彫りの深い』物が多いように思うのですが、このアイアンは、かなり浅く作られています。
かなり『マッスルバック』に近い感じなのだろう・・・・。と思いました。
昔は、こういったデザインのキャビティアイアンはたくさん見かけました。
その頃は、『キャビティアイアンの打感』には物足りない感じがした物が多く、それを少しでも補う為に『キャビティ』形状ではありながらも、できるだけ『肉厚設計』にしていたのではないか?と思います。
今は、『彫りの深いキャビティアイアン』でも、かなりフィーリング性能が向上してきていると思うので、こういった形状を見かけなくなったのかな・・・・・?などと考えていました。
素振りをしてみると、これまでよく感じられた『NS PRO アイアン』そのものの『振り感』だと思いました。
全体的にやや軽くは感じたのですが、それ以外は特に難しく感じるところがありません。
こういった『軽量感』を感じるクラブはどうしても『打ち急ぎ』をしてしまう、私の悪い癖が出てしまうので、いつもよりもかなり『ゆっくり目』に振っていくことを心掛けました。
そして『手』よりも『足』のほうを強く意識して、丁寧に素振りを繰り返していきました。
ボールを前にして構えてみると、すごく構えやすいです。
『和製アイアンの美しさ』とでもいうのでしょうか?
『日本独特の美』があると思いますし、『日本人好みの顔』なのだと思います。
やや『グース』がついているようにも見えたのですが、全くといっていいほど気になりません。
左へ引っかかりそうなイメージもしませんし、『自然体』で構えることができました。
このような美しい形状のアイアンは、ボールを包み込むイメージがしやすいので、とても『当たりが柔らかそう』な印象を受けます。
とても美しい形状のアイアンですが、決して『難しそう』とか『タフそう』といった感じはしませんでした。
すごく打ちやすそうな印象を持ちました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、予想はしていましたが、そのとてつもなく『良い打感』です。
すごく心地良く感じます。
軟鉄の良さが十分に感じられるアイアンだと思います。
私の低い技術では『軽量スチール』は、打ってみないと解らない、まさに『一か八か』的なことが多く、最近でも失敗したり成功したり・・・・。と、なかなか安定しません。
しかし、今日は一球目からいい感じの球を打つことができました。
『打感の厚み』も、『マッスルバック』と遜色ないと思いますし、ボヤけた感じはしませんでした。
このアイアンの所有者である、友人の話によると、『三浦技研』のクラブは『研磨』だけでなく、『鍛造』(つまり鍛冶やさんが刀を叩くイメージ)の技術が優れ、手間暇かけて作られているのだそうです。
それにより、鉄の密度が上がり品質の向上につながっているのだそうです。
やはり、ずいぶんとこだわりを持ったクラブメーカーなんだな・・・・・。とは納得しつつも、私の鈍い感性では残念ながら、その『鍛造技術』がどれだけ他のメーカーよりも優れているのか・・・・。ということを事細かに感じ取ることはできませんでした。
ひとつ確実にいえるのは、このアイアンの打感はとても優れている・・・・・。ということです。
ちょっと物足りない表現になってしまいましたが、打ち終わった後の正直な私の感想です。
『球のあがりやすさ』という点でも、予想通り・・・・。といいますか、これまで出会ってきた多くのアイアンと同じ感じだと思いました。
『王道を行く』といいますか、全く不自然な感じがしませんでしたし、目新しいところは見えませんでした。
すごく『スタンダード』だと思いましたし、こうあるべきだ・・・・・。と、メーカーが主張しているように感じられました。
『程良い上がりやすさ』が感じられましたし、見た目以上に打ちやすいアイアンだと思います。
必要のない余分な工夫が施されているのではなくて、必要なものが高い技術でセンス良く組み込まれている・・・・。といった感じでしょうか?
きちんとポイントだけは押さえている感じがします。
『安定性』という点でも、私はとてもいい感じだと思いました。
ヘッドが『当たり負け』してブレたりせずに、勢いよくボールを『押して』いける感じがしました。
今、ある意味、主流といえるかもしれない『高慣性モーメント』アイアンとは、はっきりと『一線を画す』アイアンだと思いますし、やはり『マッスルバック』に近い『キャビティアイアン』なのかもしれません。
『芯』もそれほど大きくないのかもしれませんが、『シビア』な感じは全く伝わってきませんでした。
何度打っても、打ちやすい印象しか残りませんでした。
正直いいますと、『ダイナミックゴールド』の方が、私にはもっといい感じがつかめたと思うのですが、『NS PRO』も高性能シャフトであることは間違いないですし、なかなか慣れることができない私自身が歯がゆく感じられます。
『常に100%』は無理でも『80%くらい』の満足度が得られるよう、練習を重ねていきたいと思いました。
『操作性』という点でも、私はとても優れていると思いました。
『フック』『スライス』を打つのも容易にできましたし、打っていて飽きがきません。
隣の打席で、このアイアンの持ち主である友人が他の番手で練習していたのですが、すごく綺麗な『フェードボール』を打っていました。
私程度の者の『なんちゃってフェード』よりも、明らかに確実性の高い球を連発していました。
高さも揃えていけていましたし、彼はこのヘッドもそうですが、『NS PRO』を上手く使いこなせているな・・・・。と思いました。
彼は私と逆で、『ダイナミックゴールド』をやや苦手としているのですが、彼のこのアイアンでの素晴らしい打球は目を見張る物がありました。
『NS PRO』がどうしても苦手な私は隣で見ていて感心するとともに、彼のいいところを何とか学ぶことが出来ないかな・・・・?と思いながら彼のセットアップからフィニッシュまでを目で追っていました。
『飛距離性能』という点では、やはり私は『ノーマルアイアン』だと思いました。
決して『飛距離追求型アイアン』ではありませんし、こういった形状の美しさがそれを物語っているような気がしました。
初めて試打したメーカーのアイアンでしたが、あらゆる面で『標準的』だと思いました。
すごく『確かな作りをしている』といいますか、『グレードの高さ』を感じました。
難しくてとても打ちこなせない・・・・・。という感じは全くせずに、アイアンを知り尽くした人が精魂込めて作り上げた『秀作』なのだと思いました。
あらゆる面でハイレベルでバランスのとれたアイアンだと思います。
早く彼にこのアイアンを返さなくちゃ・・・。とは思いつつも、『あと5球、あと3球』といった具合になかなか止めることができませんでした。
やはりいろいろなメーカーはあれど、いいクラブというのは球を打つのがとても楽しくなってくるものだなあ・・・・。と思いました。
先日試打してとても好印象だった『エポン AF-501アイアン』同様、これまで手にしたことがないメーカーのクラブでもいいクラブはたくさんあるものだなあ・・・・・。と改めて思いました。
日本メーカーのアイアンのレベルの高さを感じました。
できればもっと多く、この『三浦技研』のクラブに接する機会が増えて欲しいです。
三浦技研 CB-1006 アイアン
- 2009年9月3日
- 三浦技研
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