今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ロイヤルコレクション PRO TX フェアウェイウッド の3番 です。
シャフトは グラファイトデザイン TourAD BB-6 です。
ロフトは15度、クラブ長さは42.75インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.2、シャフト重量は65g、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は327gです。
ロイヤルコレクションのニュークラブです。
ロイヤルコレクションは、ドライバーやユーティリティ、アイアン、ウェッジなどいいクラブが多いですが、私はやはり何と言ってもフェアウェイウッドが一番印象的です。
各メーカー、ドライバーの開発に力を入れているときに、ロイコレはフェアウェイウッドでずっと勝負してきた数少ないメーカーだと思っています。
私はロイコレのフェアウェイウッドには、これまでずいぶんと助けられてきました。
ニュークラブということですが、ヘッドが小振りな感じで、特に変わったところは見当たりません。
ロイコレは昔から、構えやすくてカッコいいクラブが多いですが、このクラブもそういった印象は持ちましたが、真新しい感じはしませんでした。
『ロイコレ』といえば、やはり『キャビティソール』です。
最近のロイコレのドライバーやフェアウェイウッドは、キャビティソールの深さが浅くなっていて、もう昔のような深さの物に出会えないのかな?と思っていたので、この昔ながらの深さのキャビティソールに出会えて、とても嬉しく思いました。
今は色々な研究が進んでいて、キャビティソールの優位性も、それほど大きくないのかもしれませんが、私はこのキャビティソールには、いい思い出がたくさんあるので、率直に嬉しいと同時に懐かしく感じました。
クラブの物理的な性能などを高めることも重要ですが、心理面での『ポジティブ思考』といいますか、プレイヤーの気持ちを高めてくれるクラブはとても優れていると思います。
このソールだったら、きっとうまく打てる・・・。という思いを私はコースで何度も体験してきました。
今日は練習場なので、コースほどの緊張感はありませんが、苦しい場面でも『クラブに任せていける感覚』があると、心理的にすごく楽になります。
『顔』も、やはりといいますか『男前』です。
この適度な小顔がたまりません。
丸顔というよりは、やや『面長』な感じもしますが、すごくいい顔だな・・・。と思いながら見つめていました。
何と言いますか、この顔を見ているだけで安心できますし、心がブレない感じがします。
これまでの経験を活かしていけそうな感じに、『よそ行き』ではなく、『普段着感覚』で打っていけそうだと思いました。
ネックは、最近のフェアウェイウッドの中では、やや長めなほうかもしれません。
しかし、昔はこれくらいの長さがたくさんありました。
ドライバーに限らず、フェアウェイウッドも、かなりの『シャロー化』が進んできているように思いますし、どちらかといえば、ショートネックのほうが多いような気がします。
そういった点で見ても、このクラブは時代と逆行しているのかもしれません。
より幅広い層に対応しているとはいえないのかもしれません。
ただ、それほどディープには感じなかったですし、昔からのロイコレらしい厚みのあるヘッドだと思いました。
誰が打ってもボールを高く上げる・・・。というよりは、ある程度のユーザーは絞っていくけど、操作性を高めていく・・・。という昔からのロイコレの特色が充分に伝わってきました。
素振りをしてみても、とてもいい感じです。
ノーマルなヘッドに、今、大人気のブルーのシャフトである『BB-6』とのコンビネーションも上手くいっているように思います。
最近は練習場やコースは勿論、トーナメント中継でも、このシャフトをよく見かけるようになりました。
このシャフトは飛距離なども優れていると思うのですが、どちらかといえば、『操作性』が優れたシャフトだと私は思っています。
私はこのブルーのシャフト『BBシリーズ』も好きですが、どちらかといえばちょっと前の『DIシリーズ』のほうが好きです。
ボールを前にして構えてみても、ロイコレらしい『極上の構え感』です。
ロイコレなので、これくらい高いレベルの構えやすさは『当然』といえば当然なのですが、改めていい顔だな・・・。と思いました。
最近はドライバーに限らず、フェアウェイウッドでもヘッド後方が伸びていて『直進性』を感じさせる物も増えてきましたが、このクラブはこれまで通りのごくノーマルな感じがします。
『直進性』というよりは『左右への曲げやすさ』を感じました。
色々な弾道が打ちやすいんだろうな・・・。と思いました。
すごくいいイメージが鮮明に浮かんできました。
試打を開始しました。
『打感』は、予想通りすごくいいフィーリングでした。
これまでたくさん出会ってきた好感触なフェアウェイウッドです。
1球目から、この絶妙なフィーリングにすっかり魅了されていました。
『音』も、小気味いい感じで、これまで何度も耳にしてきたような気がします。
この澄んだ音が、すごく優しく耳に届いてきました。
こういった音はショットを良くしてくれる音だと思います。
『球のあがりやすさ』という点では、ある意味『ロイコレらしい』といいますか、一般的な敷居はそれほど低いほうではないのかもしれませんが、ヒッタータイプの方には、是非お勧めしたいクラブです。
中弾道といったところでしょうか?
ある程度抑えた球が打ちやすいので、色々な場面で活躍してくれそうです。
最近のフェアウェイウッドの中では、明らかにタフな部類に属するように思いますが、こういったタイプのフェアウェイウッドは昔からたくさんあるので、特に珍しいとは思いませんでした。
『安定性』という点では、それほど大きな寛容さはないのかもしれません。
シビア過ぎる感じもしませんが、大きなミスは見逃してはくれないような気がします。
『ミスへの寛容さ』『直進性の高さ』を求めておられる方には、少し難しく感じられるかもしれません。
『直球』というよりは『曲球』を求めていきやすいクラブといえるのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じの中弾道で好印象でしたが、特別よく飛ぶとは思いませんでした。
これまでのロイコレのフェアウェイウッドらしい、高いレベルにあるとは思いますが、革新的に飛距離が伸びている・・・。という感じではありませんでした。
ただ、これは、このクラブの飛距離性能が劣っているというのではなく、これまで通りの距離感を出していけるということなのだと思います。
スプーンもドライバー同様、飛距離を求めていくクラブだと思いますが、このTXというフェアウェイウッドは、ある意味『ノーマル』な感じがしました。
ただ、それは最近、よく飛ぶフェアウェイウッドがたくさんあるから、そのように感じるのかもしれません。
『操作性』は、かなり高くて、このクラブの大きな『ウリ』のひとつだと思います。
どちらかに偏ったクラブではなく、中立的な性能を持っているので、ドロー系もフェード系も、とても打ちやすく感じました。
構えたときに曲線がイメージしやすかったのですが、実際に打ってみても、そのイメージを再現しやすいクラブだと思いました。
私が普通に打っていくなら、ドロー系の球が出やすいですが、フェード系が持ち球の方でも、すごく打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
微妙なニュアンスを伝えやすいクラブだと思いました。
フィーリング性能が高く、変なクセもないので、すごくいいクラブだと思ったのですが、全体的に見て『目新しさ』は全く感じませんでした。
ニュークラブではあっても、これまで何度も出会ってきたタイプのクラブだと思いました。
それはつまり、それくらいいいクラブだといえますし、今はあまり驚くようなクラブが少なくなったといえるのかもしれません。
ある意味『デジャブ』的なクラブだな・・・。と思っていたのですが、店員さんの説明によると、この『PRO TX』というフェアウェイウッドは、様々なバリエーションのカスタム注文ができるのだそうです。
テーラーメイドなどの海外メーカーのように、様々なチューニングをゴルファー自身が行うのではなく、予め自分の好みを選んで、それで注文するシステムになっているのだそうです。
これまでもそういったことはあったように思いますし、特に目新しいとは思いませんでしたが、こういったシステムはとてもいいことだと思います。
メーカーが既にセッティングした既製品を購入するのではなく、様々な種類から、自分で選ぶことができると、それだけフィットする確率も高まりますし、愛着も湧きやすいです。
注文して、クラブが到着するのを待っている時間がすごく楽しいですし、待ち遠しいです。
ロイヤルコレクションは、海外メーカーのようなチューニングシステムを搭載するのではなく、あくまでも組み立てはメーカーが責任を持って行う・・・。ということなのではないでしょうか?
そこに、ロイコレのこだわりや考えがあるように思いますし、素晴らしいことだと思いました。
既にロイコレのフェアウェイウッドは、かなり完成度が高いので、これ以上あまりあれこれと付け加え過ぎないほうがいいのかもしれません。
ただし、ある程度は何か変えていかないと、メーカー側も売りづらいということもあるのだと思います。
シャフトなど、幅広いバリエーションの中から、自分好みで選べるようにしているところがいいです。
そういったシステムならば、今回のクラブの『これまで出会ってきた感』がピッタリとフィットしているように思いました。
シャフトなどは、今流行の物がメインとなるそうですが、様々なシャフトで、このフェアウェイウッドを楽しみたいです。
ロイヤルコレクション PRO TX フェアウェイウッド
- 2012年5月18日
- ロイヤルコレクション