今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは リョーマゴルフ Ryoma MAXIMA TYPE-V ドライバー です。
シャフトは TourAD M2-V です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスは65S、トルクは3.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は316gです。
リョーマの新しいドライバーです。
先日はTYPE-Dを試打しましたが、今日は違うタイプです。
前のモデルもそうでしたが、このTYPE-Vが、いわゆる『アスリートモデル』なのだと思います。
黒で精悍な感じがとてもカッコいいです。
これまでのモデル同様、高級感があります。
リョーマはヘッドだけでも、かなり高価なので敷居の高さを感じてしまいますが、おそらくこのニューモデルも高価なのだと思います。
チープな感じは全くしません。
メーカーのこだわりが感じられます。
ネックは短めです。
先日試打したTYPE-Dと同じです。
重心が低そうに見えます。
バックフェースに組み込まれている、このアクセサリーのような物も、お馴染みです。
『DSI』というテクノロジーが使われているようです。
メーカーによっては、色々な技術を『試す』といいますか取っ替え引っ替え組み込んでくるところもありますが、リョーマはずっとこのテクノロジーにこだわっているようです。
ブレないところに好感がもてます。
ヘッド後方にはウェイトがひとつだけありました。
これも、これまでのモデルと同じです。
ウェイト以外、特に変わったところは無く、とてもシンプルです。
ゴチャゴチャ感は全くありません。
これまでの経験上、シンプルなヘッドは高性能な物が多いように思います。
メーカーの自信の裏返しではないでしょうか?
調整機能に逃げないで、ヘッド本来の性能で勝負しているように思います。
論点をすり替えていないといいますか、『本筋』で勝負しているドライバーが多いように思います。
セミディープバックといっていいと思います。
適度な厚みがありました。
クラウンも結構盛り上がっていて、ディープフェースタイプです。
顔がすごく良くなっています。
先日したモデルも顔が良くなっていたので、このVにも期待していたのですが、その期待通りでした。
すごくオーソドックスな感じがします。
私はリョーマのクラブをそれほどたくさん試打してきたわけではないのですが、いい意味でリョーマらしくない顔だと思いました。
リョーマのドライバーはヘッド後方が伸びている印象が強いのですが、このドライバーは違っていました。
この顔だけ見たら、どのメーカーのドライバーなのか分かりません。
それくらいオーソドックスな感じがします。
私はとても好きです。
クラウンマークが無いところもいいです。
この丸顔は安心感を与えてくれそうです。
フェース面のデザインもオーソドックスな感じがします。
仕上げがとても丁寧です。
チープさを感じさせない、リッチな感じのフェース面だと思いました。
雑な感じは全く無く、しっかりと丁寧に仕上げられているように見えました。
ただ単に『作った』というよりも、このように最後の『仕上げ』まで感じられるところがいいです。
メイドインジャパンのクラブに多いように思います。
このオリジナルグリップは、いい感じです。
ラバータイプらしいソフトなフィーリングでした。
手に馴染みやすいです。
バックラインがありました。
素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
タイミングも合いやすく、易しそうに感じました。
長さをあまり感じず、シャープに振っていくことができました。
もてあますことなく、振り切ることができました。
ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
構えやすいです。
ヘッドは大きく見えましたが、イメージがボヤけることはありませんでした。
球があがりやすそうに感じました。
『フック』『スライス』でいうと、ややフックのイメージが強く出ました。
リョーマのもつ『伝統的な易しさ』といったらいいでしょうか?
それに加え、この高級感をまずは楽しんでいこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は好感がもてました。
はっきりしていますが硬くなく、手に嫌な衝撃も残りませんでした。
重くてずっしり・・・。というよりは、やや軽めの打感でした。
『音』は、やや大きめですが、問題なしでした。
及第点といったところでしょうか?
特に不満はないのですが、ずっと聞いていたくなるような音ではありませんでした。
『球のあがりやすさ』は、まずまずだと思いました。
予想していた通りでした。
スピンを抑えた強い球が打てたのですが、ライナー系という感じではありませんでした。
『中弾道』といったところでしょうか?
『安定性』は、いい感じでした。
この曲がりにくさも、リョーマドライバーの特長だと思います。
縦回転(バックスピン)だけでなく、横回転も抑えられている感じがします。
シビアさは感じませんでした。
カッコいい顔をしていますが、大らかさも充分感じました。
ただ『曲がりにくさ』ということで考えてみると、私は前のモデルのほうが高かったような気がします。
前のモデルはかなり『曲がりにくい』『曲げにくい』という印象が残っているのですが、このドライバーはそれほどでもないと思いました。
実際に打ち比べてみないと詳しいことは分かりませんが、もし打ち比べてみても、おそらく変わらないと思います。
『直進一辺倒』という感じはしませんでした。
『飛距離性能』は、いい感じでした。
リョーマらしい低スピン系の力強い弾道でした。
前のモデルを経験しているので、このような弾道はある程度予想できていました。
驚くようなことはなかったのですが、レベルの高い飛距離は維持されているな・・・。と思いました。
『押し』の利いた、強い弾道です。
『操作性』という点では、まずまずでした。
大きく曲げるのは難しく感じました。
小さい曲がり幅で収まっていました。
一応、左右に曲げることはできたのですが、極端な曲がり球は出にくいドライバーです。
『ライン出し』に集中できるドライバーです。
左右どちらかにクセのあるタイプではなく、かなり『中立』に近いタイプだと思いました。
リョーマらしい性能の確かさと高品質が感じられるドライバーです。
前のモデルよりも大きく飛距離が伸びているようには、正直思わなかったのですが、高いパフォーマンスが期待できるのと思いました。
それよりも強く印象に残ったのは『直進性』です。
前のモデルはもっと曲がりにくい感じがしていたのですが、このドライバーは前のモデルほどの曲がりにくさは無いと思います。
大きな怪我にはつながりにくいですが、ある程度の正直さはもっているように思います。
自然に球をつかまえてくれるタイプではないので、日頃球のつかまりが弱くて右にプッシュしてしまう・・・。という方には、難しく感じられる部分があるかもしれません。
そういう方には、違うモデルのほうが合いやすいかもしれません。
顔に見合う球筋だと思いました。
私は左へのミスが怖いのですが、それをあまり気にしなくてもいいドライバーだと思いました。
顔の良さでは今年のモデルですが、直進性といいますか『頑固なまでの曲がりにくさ』という点では、私は前のモデルのほうが優れていると思います。
多くのメーカーが、最低年に一回はニューモデルを発表します。
しかし、リョーマは数年に一回です。
前のモデルに出会ったのも、3年前です。
それだけ、ニューモデルを出すにあたって、メーカーの深い研究とアイデアが詰まっているのだと思います。
『目先を変えないクラブ作り』といいますか、本当にいいものだけを作り続けたいというメーカーの思いが伝わってきます。
しかし、私は今回のモデルはいいと思いましたが、正直それほど惹かれるものがありませんでした。
決して優れていないというのではなく、いいクラブだと思うのですが、全て『予想に範囲内』に収まっていたといいますか、ハートが熱くなることはありませんでした。
数年待って、また次のモデルに期待していきたいです。
リョーマゴルフ Ryoma MAXIMA TYPE-V ドライバー
- 2016年11月26日
- リョーマゴルフ