今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヨネックス TRIPRINCIPLE ウェッジ です。
シャフトは REXIS です。
ロフトは56度、クラブ長さは35インチ、クラブ総重量は477g です。
ヨネックスの新しいウェッジです。
昨年、EZONE ツアーウェッジを試打したのですが、とてもいい印象が残っています。
ヨネックスは昔からドライバーのイメージが強く、ウェッジはそれほどでもありませんが、これからはウェッジにも、もっと力を入れていくのではないでしょうか?
この顔を見て、一瞬ギョッとしました。
何だこれは?と思いました。
初めて見る顔です。
かなり個性的な顔をしています。
名前がTRIPRINCIPLEということで、一昨年試打したパターを思い出しました。
このウェッジもパターと同じく、科学的な見地から開発されたのでしょうか?
一度見たら、なかなか忘れられない顔をしています。
こうして見ても、やはりこれまでと違った雰囲気があります。
艶消し仕上げなのは、なかなかいいのですが、やはり『異質』な感じがしました。
かなり『アウェー感』を感じました。
上手く打てるだろうか・・・?と、不安になりました。
このトゥ側にある模様には、どのような意味があるのでしょうか?
おそらく、何らかの意味があると思うのですが、私はそれを感じとることができませんでした。
ソール幅は少し広めですが、SWということで考えてみると、ノーマルといえるのかもしれません。
ネックの長さはしっかりとキープされていますが、ウェッジとしては短めです。
私はスピンを掛けたいので、ロングネックを好むのですが、これも計算された長さなのでしょうか?
やはり、私にとって『異質』な感じのするウェッジだと思いました。
馴染みにくそうだな・・・。と思いました。
ソールのヒール側には、このような段差がありました。
これはどういった効果が期待できるのでしょうか?
他のメーカーのウェッジでは、見られない工夫ですが、この工夫の効果が絶大で人気が出ると、他のメーカーも追随するのかもしれません。
ヒール側だけにあるので、抜けの良さに関係しているのではないかな?と思いました。
順目のときは普通でいいですが、特に逆目のときに抜けがいいと、すごく助かります。
バンスは結構利いています。
最近は、このようなハイバンスタイプも多くなりました。
フェース面にはミーリングは見られませんでした。
ただ、フェース面を指で触ってみると、滑りにくいのが解りました。
これなら上手くボールをキャッチしてくれそうだな・・・。と思いました。
フェース面には、トゥ側とヒール側に、それぞれ一本ずつ線が余分に入っていました。
これにはどんな効果があるのでしょうか?
何らかの視覚効果があるのかもしれません。
トップラインの厚さはノーマルでした。
ボールを前にして構えてみても、かなり違和感があります。
頭の中がモヤモヤしてきます。
あまり顔を凝視しないで、いいところを探そう・・・。と思いました。
グースタイプではなく、むしろ『出っ歯』タイプです。
球は拾いやすそうだな・・・。と思いました。
科学的にはグースタイプよりも、出っ歯タイプのほうが理に適っている・・・。ということなのかな?それとも、いずれグースタイプも発売されるのかな?と思いました。
こういった形状で、グースがきつくなると、私にはかなり敷居の高いウェッジになるだろう・・・。と思いました。
こうして構えていても、なかなか地に足がつかない感じで、どこかフワフワしてしまい、呼吸も浅く、緊張感もありました。
今日は試打せず、また日を改めてチャレンジしてみようかな?と思ったのですが、せっかくの機会なので、このまま試打してみることにしました。
一応開いて構えてみたのですが、バンスが邪魔することなく、リーディングエッジが浮きすぎないのがいい・・・。と思いました。
しかし、やはり構えづらくて、いいイメージが出てきませんでした。
緊張感がどんどん増してきました。
おそらくこれが科学的データに基づく『いい顔』をしたウェッジということになると思うのですが、私は自信がありませんでした。
ここが練習場の打席で良かったな・・・。これがもしコースでの『ぶっつけ本番』だったとしたら、かなり緊張していただろう・・・。と思いました。
どのような球が出るのか、明確にイメージを出すこともできず、どのようなミスに気をつけなければならないのかも解らず、にらめっこをして、ただ時間だけが過ぎていきました。
試打を開始しました。
独特な打感でした。
変な打感というのではなく、フェース面とボールとの摩擦感を感じさせる打感でした。
厚みで押していく・・・。というのではなく、どこがよく効いているのかが、解りませんでした。
球はとてもあがりやすいです。
拾いやすいですし、特に変わった感じはしませんでした。
私はストレートタイプや、このような出っ歯タイプが好きなので、いつもの感覚で打つことができましたが、グースタイプを好まれる方は打ちづらく感じられるかもしれません。
『安定性』は、まずまずだと思いました。
今日はとても緊張していましたが、リラックスして打つことができれば、もっと安定性を出せたような気がします。
私の心の動揺が、そのままボールに伝播したような感じがします。
スピン性能は、なかなか高いな・・・。と思いました。
ボールがよく止まります。
止めにいかなくても、自然に止まってしまう感じです。
これも『科学のメス』が入った結果なのだろうか?と思いました。
それほど強烈に食い付く感じはないのですが、ボールは止まりやすいです。
構えたときに、いいイメージが出なかったので、かなり距離感で苦労するだろう・・・。とは思いながら、一球一球ターゲットを決めて運んでいったのですが、そこから大きく外れることなく、いい感じでまとめていくことができました。
構え感と距離感のギャップが面白いと思いました。
ただ、やはり構えづらいので、私の感覚で打っている感じはしなくて、『何処かから借りた感覚』で打っているように感じました。
『ホーム感覚』ではなく、『よそいき感覚』で、何とか無難に切り抜けていこう・・・。という意識が働いたのかもしれません。
『操作性』という点では、決して劣っている感じはしないのですが、かなり違和感があるので、なかなか操作する気持ちにはなれませんでした。
ウェッジを試打するときは、他のクラブよりも、もっと突っ込んだ感じで試打することも多く、色々と細工をしたくなるのですが、今日はそれができませんでした。
頭の中のモヤモヤ感が、ずっと取れなかったからなのかもしれません。
ただ、本当はおそらく操作性も、劣ったウェッジではないような気がします。
しかし、私はそのウェッジ本来がもつ性能を上手く引き出すことができませんでした。
かなり強烈なインパクトを残したウェッジでした。
おそらく、ずっとこのウェッジのことは忘れないだろう・・・。と思います。
昨年試打したEZONE ツアーウェッジのほうが私は易しく感じましたが、『インパクトの強さ』では、このTRIPRINCIPLE ウェッジの圧勝です。
このウェッジの形状が最高に優れていて他の追随を許さない存在だったとしたら、後継モデルも登場してくるかもしれないですし、他のメーカーからも、このような個性的なウェッジが発売されるかもしれません。
TRIPRINCIPLE パターは発売後、人気が爆発し、しばらく品薄状態が続いたということを訊いたことがあります。
このウェッジはどうなのでしょうか?
既に発売されているということですが、やはり品薄状態になっているのでしょうか?
どのような人気なのか私には解らないですし、私はクラブを購入するときに、市場の人気は全くといっていいほど気にしないタイプです。
自分がいいと思ったクラブ。『縁』を感じたクラブを購入しているように思います。
なので、このウェッジの人気も、それほど気にはならないのですが、個性的でとてもいいと思いました。
今は、なかなか個性的なクラブに出会えません。
もちろん、様々な工夫が施されていると思うのですが、似たようなタイプがとても多いです。
いい意味でいえば『無難』といえるのかもしれませんが、『個性』や『存在感』のあるクラブは少なくなったように思います。
昔は驚くような個性的なクラブがたくさんありました。
今は色々と作られて、既に『出尽くしちゃった感』があるのかもしれません。
なので、このウェッジの斬新さを強く感じました。
とても個性的で、おそらく理論的に優れたウェッジなのだと思います。
面白いクラブだな・・・。と思いましたが、私の購買意欲が刺激されることはありませんでした。
それは、このウェッジが良くないのではなく、あくまでも私には使いづらいと感じたからです。
かなり深い研究がされていると思いますが、私はやはり『顔の良さ』『構えたときのイメージの出やすさ』を大切にしたいと思っています。
私には合いづらいクラブでしたが、これからもこのような斬新なクラブにはどんどん登場してきて欲しいと思いました。
『異端』扱いされることもあるかもしれませんが、こういったクラブがたくさん登場することによって、クラブ業界に一石を投ずることもあるのではないでしょうか?
ヨネックス TRIPRINCIPLE ウェッジ
- 2015年4月18日
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