ゴルフクラブ試打日記。          

ヤマハ インプレスX V FORGED TOURMODEL アイアン

ヤマハ インプレスX V FORGED TOURMODEL アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレスX V FORGED TOURMODEL アイアン の7番です。
ダイナミックゴールド

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は118g、バランスはD2、キックポイントは元調子、クラブ総重量は444gです。
正面

待望のヤマハのニューアイアンです。
私はヤマハのアイアンには、すごく魅力を感じています。
特別な存在になりつつあります。
私の中での『アイアン・オブ・ザ・イヤー』には、過去5年間の間で、ヤマハのアイアンが2度MVPを獲得しています。
それくらいヤマハのアイアンが好きです。
特に昨年試打した インプレスX V FORGED TOURMODEL のことは忘れられません。
強烈に記憶に残っています。
あれから1年が経ったのかと思うと、月日の流れの早さを感じると同時に、また今年もこのようなカッコいいアイアンを発表してくれたメーカーに感謝したい気持ちでいっぱいです。
ヤマハのクラブはとてもカッコ良くてフィーリングもいいので、何と言いますか、プレイヤーの心を揺さぶるのが上手い・・・。という印象があります。
目にすると、思わず手に取って見入ってしまいます。
ゴルフクラブは確かに『易しさ』や『飛距離』なども大切ですが、まずは美しくてカッコ良くないと、その時点で大きなポイントダウンです。
カッコ良くないクラブならば、試打せずにそのまま返却することもこれまで何度もあったのですが、ヤマハのアイアンは殆ど全てといっていいくらい、試打を楽しんでいます。
側面

このニューアイアンも、ヤマハのイメージにピッタリと合う、シャープでカッコいいアイアンです。
昨年のモデルには思わず一目ぼれしてしまったのをよく憶えているのですが、今年もそうなってしまいました。
手に取ってしばらく、目で楽しんでいました。
軟鉄特有の風合が感じられます。
ヤマハ初の『マッスルバック』といっていいのではないでしょうか?
これまで極上のキャビティアイアンをたくさん発表してきたヤマハですが、遂にマッスルバックの登場ということなのでしょうか?
ただ、完全な『フラットバック』ではなく、ソール側に厚みがあるので、『低重心』を意識しているように思いますし、PRGRの名器『TR900』を思い出しました。
『マッスルバック』と一口にいっても、色々とあるのだと思いますが、このアイアンはとても『工夫された感じ』がすごく伝わってきます。
カッコ良さとグッドフィーリングの中に隠された機能がたくさん詰まっているのでしょうか?
ソール幅

『ソール幅』は、やや広めな感じがします。
こういったところも、これまでのマッスルバックのイメージとは異なる感じです。
ここだけ見ると、これまでたくさん出会ってきたキャビティアイアンと、そう違いはないような気がします。
ネック長さ

『ネックの長さ』も、しっかりとキープされてはいますが、それほど長いとは思いません。
マッスルバックではあっても、極端な高重心ではないように感じられます。
こういったところが、昔のマッスルバックと大きく異なるところだと思います。
昔はクラブの性能にプレイヤーが歩み寄っていかなくてはなりませんでしたが、今は全く逆で、プレイヤーの好みにクラブが適応してくれている感じがします。
それと色々な選択肢が増えたのも、すごくいいことだと思います。
彫りの深さ

マッスルバックらしく、余分な贅肉が無いシャープな形状ですが、こうして見ても、やはりソール部分の厚みを感じます。
ただ、その厚みが嫌味に感じることはなく、むしろ程よい加減でおさまっているところに好感がもてました。
YAMAHA inpresX V FORGED TOURMODEL IRON

このシャープで鋭い形状がたまりません。
獲物を狙う『サメ』や『シャチ』を連想しました。
海の中の食物連鎖の中では、間違いなく『頂点』に君臨している存在とイメージがダブりました。
『強者』『弱者』というのではなく、ゴルフでいうところの『ターゲット』は『カップ』であり、『ピン』あるいは、もう少しターゲットを広くするならば『グリーン』といえるのだと思います。
場合によってはバンカーであったり、グリーン手前の花道であったりすることもあります。
こういった研ぎ澄まされた形状を見ていると、このアイアンがそういったターゲットを鋭く狙ってくれるような気がします。
余計な『膨らみ』がないので、曖昧さが感じられないところが、またいいです。
ミーリング

昨年のモデルはミーリングがとても印象的だったので、おそらく今年のモデルも・・・。と思っていたのですが、やはりフェース面にはミーリングがしっかりと刻まれていました。
『X模様』がとても印象的です。
やはり、こうすることによって、ラフからのフライヤーを抑える効果が期待できるのでしょうか?
私は昨年のモデルもコースでは試していないので、その効果のほどがよく解りません。
できればコースで試してみたいと思っています。
フライヤーが抑えられるのであれば、ラウンド中もとても心強く感じます。
YAMAHAマーク

この真ん丸のヤマハのマークはウェイトの役目を果たしているのかな?それとも単なるアクセサリーなのかな?と思いました。
とても印象的です。
ただ、先日も書きましたが、できれば『インプレス独自』のトレードマークがあってもいいのではないかな?と思いました。
このヤマハのマークもすごくカッコいいですが、『ヤマハ』ではなく『ヤマハゴルフ』のマークを新しく作ってもいいように思いました。
ヤマハのマークを無くしてしまうのではなく、新しいマークと併用するのもいいのかもしれません。
こういったところはクラブの性能とは全く関係のないところだと思いますが、せっかくカッコいいクラブなので、色々な角度からデザインを決めていってもいいのではないかな?と思いました。
あまり興味の持てないメーカーであれば、そこまで考えないのかもしれませんが、ヤマハのクラブにはすごく親しみを感じているので、より多くのものを求めたくなります。
構え感

ボールを前にして構えてみても、とてもオーソドックスでいいと思いました。
昨年のモデルが、やや『セミラージサイズ』だと思っていたのですが、今年のニューモデルはもう少しすっきりした感じがします。
すごく小顔だとは思いませんでしたが、程よい大きさにまとまっています。
引き締まって見えます。
昨年のモデルの構え感もすごく好きでしたが、今年のモデルのほうが親しみを感じます。
日光に照らされていたからでしょうか?
フェース面のミーリングも、よく目立ちました。
ただ、構えづらく感じることはありませんでした。
すごくいいイメージを描いていくことができました。
ミーリングがよく目立っていたからかもしれませんが、スピンの効きも良さそうだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、とても柔らかくて好印象でした。
軟鉄特有の軟らかさがありますし、マッスルバックの大きな長所でもある『厚み感』があります。
いい意味で、ボールを押していける打感です。
ボールに当たり負けすることなく、ヘッドの重量をそのままボールに伝えられる感じです。
すごくソフトなので、何球でも時間の許す限り、打っていたいと思いました。
打感でいえば、『軟鉄鍛造+マッスルバック』は最高の組み合わせだと改めて実感しました。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、比較的ノーマルな感じです。
多機能すぎる不自然な感じでなく、ナチュラルにあがってくれます。
程よい低重心が効いているのでしょうか?
タフさは感じませんでした。
最近はマッスルバックも復活の兆しを見せているように思いますし、今年だけでもいくつかのメーカーからマッスルバックが登場しました。
しかし、おそらくそれらの中でも、このヤマハのインプレスX V FORGED TOURMODEL アイアンが一番敷居が低いのではないでしょうか?
マッスルバックの中では、とても親しみやすいアイアンだと思います。
バックフェース

『安定性』という点でも、マッスルバックのシビアさをあまり感じませんでした。
寛容さ溢れるアイアンだとは思いませんでしたが、難し過ぎる感じはしませんでした。
普通のハーフキャビティといった感じです。
見た目マッスルバックですが、何か特別な目に見えない工夫が施されているのでしょうか?
一瞬『中空』なのかな?と思ってしまうほど易しく感じました。
マッスルバックは、その『芯の小ささ』で敬遠しておられる方がたくさんいらっしゃると思いますが、このアイアンは難し過ぎないので、まずは試してみられるのもいいのではないでしょうか?
マッスルバックは使ったことがないけど、ハーフキャビティと同じくらいの易しさがあれば、使ってみたい・・・。という方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?
そういった方に、このアイアンはお勧めしたいと思います。
操作性

『操作性』は抜群でした。
構えたときにイメージした軌道をそのまま忠実に再現してくれます。
イメージに乗せやすいので、すごく易しく感じます。
『アイアンの易しさ』というと、『ミスヒットに強い』とか『球があがりやすい』ということを連想してしまいますが、私はそういったことよりもまず、イメージが明確に描けるか?そのイメージにボールを乗せていくことができるか?ということを求めるのですが、そういった点で、このアイアンはとても扱いやすくて易しいアイアンだと思いました。
マッスルバックの中では、寛容さが高いアイアンですが、操作性という点では、マッスルバック本来の良さが充分楽しめました。
アイアンにもドライバー同様、『ミスヒットに対する寛容さ』をまず第一に求めていきたい方には、合いづらい部分があるかもしれません。
正直、お勧めしたいとは思いません。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、今の『飛び重視』のアイアンと比べると、明らかに落ちますが、これが本来のアイアンの距離なのだと思います。
飛び過ぎて、どこまで行ってしまうか解らないようなアイアンではありません。
きちんとボールの着地点がイメージできるアイアンです。
私はこういったアイアンでないと、怖くてコースでは使えません。
飛び過ぎるアイアンには魅力を感じません。
このアイアンはしっかりと計算していきやすいので、より鮮明にかつアグレッシブにコースを攻めていけるような気がします。
今はいわゆる『アスリートモデル』と呼ばれるアイアンでも、少しずつロフトが立ってきていて距離も出やすくなってきましたが、このアイアンはそういったアイアンとは一線を画すように感じます。
私はこのアイアンのような『ノーマルな飛び』をするほうが魅力を感じますし、購買意欲を強く刺激されます。
ヒール側

出会う前からすごく期待していたアイアンでしたが、実際に試打してみても、その期待を裏切ることない素晴らしいアイアンでした。
昨年のモデルもすごく気に入っていて、売り切れになる前に購入したいと考えていたのですが、実現できませんでした。
今年のこのニューモデルはさらに購買意欲が強く刺激されています。
一番の違いを感じたのが、構えたときの『小顔感』です。
私は、このニューモデルの大き過ぎないところに魅力を感じました。
セミラージサイズである昨年のモデルもいいのですが、私はこれくらいコンパクト感があったほうがイメージを出しやすいので易しく感じます。
しかし、実際の大きさを計測したとしたら、その違いは『ほんの数ミリ』くらいだろうと思うのですが・・・。
それでも構えたときの見た目は大きく変わってくるのだから、まさにゴルフクラブは『ミリ(あるいはそれ以下)との戦い』なのかもしれません。
昨年のモデルの大きさがちょうどいいと感じておられる方には、今回のニューモデルは少し小さく感じられるかもしれません。
YAMAHA inpresX V FORGED TOURMODEL IRON

正直いって性能的には、前のモデルから大きく変わった感じはしません。
それは飛距離などもそうですし、安定性や操作性でも極端に変わったようには思えません。
先ほども書きましたが、試打をしている間、このアイアンがマッスルバックということを忘れてしまうほどでした。
『MB』『CB』と意識する必要も無いと思うのですが、日頃MBを使っておられる方は勿論、キャビティバックを使っておられる方も、このアイアンがそれほど難しく感じにくいのではないかな?と思いました。
敷居が低めのマッスルバックアイアンだと思います。
YAMAHA inpresX V FORGED TOURMODEL

勿論、フェース面全体がスイートエリアといったアイアンではないですし、ある程度のミート率は要求されると思います。
日頃使っておられるアイアンなどによっては、シビアに感じられる方も多いかもしれません。
そういった意味では、誰にでも受け入れられるような幅広い層をターゲットにしている感じはしません。
前のモデル同様『限定発売』なところも、メーカーがある程度ターゲットを絞っているからなのではないでしょうか?
性能的に、よりマッスルバックらしいのは、同じ有名メーカーのアイアンでも、ダンロップ スリクソン Z925 アイアン です。
このアイアンのほうが、マッスルバックらしいシビアさなども充分に感じられました。
そういえば、あのアイアンもミーリングが施されていました。
いつか機会があれば打ち比べてみたいと考えています。
ヤマハ インプレスX Vフォージド ツアーモデル

今年出会ったアイアンで『衝撃』といいますか、強く心に残っているアイアンは エポン パーソナル アイアン です。
あの『ため息が出るような美しさ』と、それに伴う何物も寄せ付けないような『敷居の高さ』・・・。
そして極上の『構え感』と『打感の良さ』『操作性の敏感さ』・・・。
易しくはないけれど、所有感を満たしてくれますし、手にする喜び、部屋で飾って眺めている喜び・・・。といった『付加価値』のあるアイアンです。
勿論、ゴルフクラブはゴルフ場や練習場で、その真価を発揮するのだと思いますが、素直に『眺めていたい』と思わせてくれる数少ないアイアンでした。
今回の、このヤマハのニューアイアンはエポン パーソナルよりは明らかに寛容性が高いですし、『実用的』な感じがします。
ヤマハ inpresX V フォージド ツアーモデル アイアン

このアイアンがきっかけとなって、これから『易しいマッスル』が増えてくるのかもしれません。
マッスルバックは確かに、敷居が高く感じられますし、ポケキャビなどに比べると、それほど『売れるアイアン』ではないと思います。
競技などに出場しても、あまり見かけなくなりました。
逆に同伴競技者の方から、
「ほう、マッスルバックを使っておられるですか・・・。珍しいですね・・・。」
と話しかけられたことも何度かあります。
確かに『物理的性能』だけでいくと、難しい一面もあるのかもしれませんが、私はこれまで共に過ごしてきた時間の長さや、これまでの『実績』といいますか、『いいショットの蓄積』などもあり、すごく信頼しています。
私に合うようにしっかりとフィッティングもしているので、ミスショットはクラブのせいでなく、あくまでも自分のせい・・・。であることを充分承知していますし、そう思えるところがすごくいいです。
おかげで、好不調の波が小さくて済みます。
なので、なかなか手放すことができません。
ヤマハ インプレスX V フォージド ツアーモデル アイアン
 
とはいっても、そろそろアイアンを買い替えなければならない時期に差し掛かっているので、新しい相棒をどれにしようか?と探しているところです。
今年もたくさんの素晴らしいアイアンに出会ってきました。
購買意欲が強く刺激されるアイアンもたくさんあります。
その中で、ある程度候補が絞れてきていたのですが、今日、このアイアンに出会ったおかげで、またひとつ増えてしまいました。
限定モデルなので、購入するなら早めに・・・。と焦る部分もあるのですが、こればかりは仕方ありません。
自分の財布と相談しなければならないので、もし、このアイアンがベストだったとしても、買いそびれてしまうかもしれません。
次のアイアンは久しぶりにキャビティバック(ハーフキャビティ)にしてみようかな?と思っていたのですが、また魅力的なマッスルバックに出会ってしまいました。
やっぱり、ヤマハのクラブはいいな・・・。と思いました。
先日試打したヤマハ インプレスX V203 ツアーモデル ドライバーと、このアイアンがキャディバッグに入っていたら、どんなにか楽しい気分になるだろう・・・。と思いながら練習場を後にしました。
今日の天気同様、とても晴れ晴れとした気分になれた一日でした。