ゴルフクラブ試打日記。          

ミズノ GX ユーティリティ

ミズノ GX ユーティリティ
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ミズノ GX ユーティリティ の4番 です。
MFUSION U カーボンシャフト
シャフトは MFUSION U カーボンシャフト です。
ロフトは21度、クラブ長さは40インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は52g、トルクは4.9、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は326gです。
正面
ミズノGXシリーズのユーティリティです。
これまで、ドライバーとフェアウェイウッドを試打してきたのですが、今日はユーティリティを試打する機会に恵まれました。
ミズノらしい美しさと丁寧さがありながらも、機能性も感じさせるデザインです。
MPのような雰囲気を残しながらも、機能的にはJPXに近い感じがします。
側面
シャロー感のあるヘッドです。
こうして見ていると、ソール形状の平らな部分が多いことに気づきました。
これはメーカーによっても違いがあって、丸っこい物や接地面積を減らすために段差になっている物もあります。
このクラブの場合は平らなタイプです。
接地面積の小ささというよりは、ソール全体を滑らせて使っていく・・・。という感じでしょうか?
ゴルフクラブにも色々と特徴があって、ソールの前の部分(フェース寄り)を使っていきたくなるタイプと、中央部分を使っていきたいタイプ・そして後ろの部分(バックフェース寄り)を使っていきたいタイプに分かれます。
このクラブは中央部分を使っていきたくなる形をしています。
ネック長さ
ネックの長さは適度にありました。
最近のUTでは、長いほうです。
ネックには調整機能は搭載されていませんでした。
これは先日試打したドライバーやフェアウェイウッドと同じです。
MPには調整機能が付いたモデルもありましたが、このニューシリーズのGXには搭載されていません。
ミズノは調整機能を搭載しないようにしたのでしょうか?
それとも、また新たなモデルでは搭載されるのでしょうか?
今は以前ほど、調整機能へのニーズも高まってはいないように思います。
確かに便利な機能だけど、それほど使っていない・・・。という方もいらっしゃると思いますし、調整機能は付いているけど、肝心なヘッドの性能が魅力的でないクラブも少なくなかったからではないでしょうか?
ウェイト
ソールにはウェイトがひとつだけ配置されていました。
これもドライバーやFWと同じです。
番手が違うので、当然大きさや形なども変わってきますが、同じシリーズということもあり、基本的なコンセプトは同じようです。
クラブによっては、同じシリーズでも番手によって、ウェイトが付いていたりいなかったり・・・。といった違いが見られる物もありますが、このミズノのGXに関しては同じです。
数字は刻印されていなかったので、重さは分かりませんでした。
交換するタイプではないのかもしれません。
最初からウェイトを交換する目的で造られたタイプであれば、このままでもいいと思うのですが、もし交換しないタイプだったら、ウェイトをウェイトに見せないような工夫があってもいいのかな?と思いました。
溝
フェース寄りには溝がありました。
これもドライバーやFWと同じです。
『WAVE TECHNOLOGY』の文字がありました。
溝の深さ
溝の深さは、結構ありました。
今は溝のあるドライバーやFW・UTはよく見られますが、それぞれ溝の深さはバラバラです。
どれが一番いい深さなのかは答えがでていないのかもしれないですし、ヘッドの形状やフェースの厚みなど、色々な要素が絡み合うのかもしれません。
このUTの溝は、先日試打したFWと同じような深さです。
今度機会があれば、見比べてみたいと思います。
ウェイトのようなもの
バックフェースにはウェイトのようなものがありました。
これもドライバーやFWと同じです。
さすがミズノ。丁寧に造られているな・・・。と思いました。
ミズノにチープなクラブは似合いません。
とはいっても、以前(ずいぶん前ですが)JPXであまり魅力的でないクラブに出会ったことがあります。
フェース面のデザイン
フェース面はシンプルなデザインです。
すごく丁寧で美しいフェース面です。
雑な感じは全くありません。
国内メーカーの丁寧さ・・・。といったらいいでしょうか?
このフェース面を見ているだけでも、これからこのクラブで球を打つことが、どれだけ恵まれていることか・・・。どれだけ贅沢なことなのか・・・。と思えてきます。
気持ちもノってきます。
ドライバーやFWとデザインは違っていました。
UTが一番シンプルです。
セミシャロー
セミシャロー形状といっていいでしょうか?
よく見られる形状ですし、球があがりやすそうです。
UTはそれほどヘッド体積を大きくできないので、ドライバーやFWのような『超シャロー』は造りづらいのかもしれません。
直打ちするクラブは投影面積が大きくなりすぎてしまうと、難易度があがってしまいます。
顔
顔はいい感じです。
高級感もあって、美しい顔です。
ミズノらしい美顔ですし、ドライバーやFWを試打したので、この顔はだいたい予想していました。
ちょっとつかまりが良さそうな顔だな・・・。と思いながら見ていたのですが、先日試打したキャロウェイのUTよりはクセがきつくないように感じました。
オリジナルグリップ
装着されているグリップは、場所によってバターンの異なる機能的なタイプです。
これまで試打してきたモデルと同じです。
ソフトなフィーリングと、適度なグリップ力が魅力です。
振り感
素振りをしてみると、かなりの軽量感があり、シャフトがよく動く感じがしました。
フレックスはSRということですが、かなり軟らかい部類に入るような気がします。
コンパクトにゆっくり振る感じで打っていくことにしました。
普通に振ってしまうと結構暴れそうなので、抑えていくくらいがちょうどいいように感じました。
黒い色で形も整っているので精悍さもありますが、この振り感だと、スインガータイプの方を対象にしているのかな?と思います。
これはドライバーやFWと同じ感じです。
構え感
ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
とても構えやすいです。
コンパクトというよりは少し大きく見えたのですが、この大きさと整った顔に安心感をもたれる方も多いのではないでしょうか?
クセのない安心感といったらいいでしょうか?
ソールを見るとかなり機能的な感じがしますが、こうして構えたときにシンプルでイメージが出しやすいのがいいです。
構えやすさはとても大切な性能の一部です。
リラックスして構えることができるか、それとも不安を感じ緊張して構えるかでは、ショットの内容も大きく変わってきます。
アドレスしたときに不安を感じてしまっては、殆どがミスショットになってしまいますし、仮にナイスショットが出たとしても、それも本来はミスといえるのかもしれません。
イメージと実際の相違があるということは、それは成功とはいえないような気もします。
理想はイメージと実際の弾道がピタッと合致することですが、それはなかなか難しいですし、それを埋めていくのが練習だと思います。
とはいっても、私はいつもラッキーだけのゴルフで、運に支えられているのですが・・・。
ミスしても結果オーライなことが多いです。
このクラブの場合はとてもリラックスして構えることができました。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』はソフトで良いです。
このクラブの見た目の美しさにマッチしたグッドフィーリングです。
打球音
『音』は高めですが、とても控えめな感じで好感がもてました。
インパクトが緩むこともなく、振り切ることができましたが、少し左耳に音が残る感じがしました。
トゥ側
球はあがりやすいです。
カッコいいUTですが、タフなタイプではありません。
かなり親しみやすい性能をもっています。
このハードルの低さも、GXシリーズの特徴といえるのではないでしょうか?
球を拾いやすく、自然な感じであがっていきました。
テーラーメイドのRBZやSLDRに出会い、ソールのフェース寄りにウェイトがあるクラブは重心が浅くなって低スピン性能が高くなり、タフな物が多い印象があったのですが、最近のクラブに出会い、必ずしもそうではないと実感しています。
もちろん、バックフェース寄りにあるよりもフェース寄りにあるほうが、重心が前に来るので浅くなると思うのですが、タフなクラブばかりではないように感じています。
このGXユーティリティも、そんな感じでした。
球のあがりやすさ・弾道の高さは維持しつつも、バックスピンが増えすぎないようにしているのかもしれません。
バックフェース
『安定性』は、なかなか良いです。
シャフトがかなりソフトスペックなので、打つ前は少し不安を感じ、コンパクトに振るよう心がけたのも良かったのかもしれません。
普通に打っている限り、曲がる感じはしませんでした。
狙ったラインに乗せていきやすく、しっかりと方向性を出していけるUTです。
飛距離性能
『飛距離性能』は高いです。
今のイージー系UTの中では、高い部類に入ると思います。
弾きが良く、初速が速いです。
球がよくあがるので、少し軽いように感じましたが、しっかりとキャリーは出ていました。
球が浮きやすいのも、このクラブの特徴です。
やはりヒッタータイプの方よりは、スインガータイプの方に合いやすいクラブだな・・・。と思いました。
操作性
『操作性』は、このソフトスペックでありながら、なかなか良い感じでした。
左右に曲げるのも難しくありません。
最近のクラブはあまり曲げたくない・・・。と思えるクラブが多くなってきているのですが、このクラブにはそういったことはあまり感じませんでした。
自然な感じでインテンショナルなショットを打たせてくれました。
顔の良さ・バランスの良さが、そうさせているのかもしれません。
ヒール側
優れたイージー系UTです。
こうして見ても、結構ネックの長さが見られますし、ショートネックを好まれる方の中には、球があがりにくいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際はそんなことはなく、しっかりと浮かせてくれますし、キャリーも稼げるUTなので、親近感をもたれやすいのではないでしょうか?
MIZUNO GX UTILITY
UTやFWなど、ソールの広いクラブの『特権』だと思いますが、かなり手前からダフり気味にヘッドを入れても、上手く滑ってくれるので、拾いやすいのも特長です。
ボール手前(右側)の『拾うエリア』が広いのは、アイアンには無い特性です。
MIZUNO GX UTILITY
ミズノらしい美しさと高級感があり、仕上がりも丁寧です。
ミズノというメーカーのイメージに合っています。
先ほども書きましたが、ミズノに『チープさ』や『雑さ』は似合いませんし、あってはならないことだと思っています。
MIZUNO GX UTILITY
そんな『外観の良さ』をクリアしながら、『球を打つ性能』にも高いものを感じました。
イージー系のUTではありますが、親しみやすさはあっても、頼りなさ・物足りなさは感じませんでした。
易しいクラブでありながら、しっかりと仕上げているな・・・。と思いました。
MIZUNO GX UTILITY
ある程度HSのあるヒッタータイプの方は、やはりMPシリーズのほうが合っているのは間違いないですが、スインガータイプの方で、易しさと飛びを求めていきたい・・・。という方は試してみられてはいかがでしょうか?
飛ぶクラブの性能にも種類があって、『性格の尖った飛び』と、『性格の丸い飛び』があるように思います。
このUTは後者のほうです。
これからもGXシリーズのクラブが登場してくるのか分かりませんが、いい印象をもつことができたので、期待して待ちたいと思いますし、MPのニューモデルにも早く会いたいです。