今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ MP-T5 ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはWEDGE です。
とてもカッコいいMPの黒染めウェッジです。
MPはあまり黒染めのイメージはないですが、締まって見えますし、とてもシブいです。
MPはアイアンの人気が高いですが、実はウェッジにもいいものがたくさんあります。
シャープな形状はMPらしいところです。
とてもオーソドックスなウェッジだと思いました。
より繊細なフィーリングやイメージの出し方が重要になってくるウェッジは、やはりオーソドックスな形状が最強なのかもしれません。
バックフェースには凹みといいますか、溝のようなものが見られました。
これまでのモデルと共通するところです。
ホーゼルには『GF FORGED 1025E』と記されていました。
ミズノなので、おそらく鍛造の方法にもすごくこだわっているんだろう・・・。と思いました。
新しい素材が使われているのでしょうか?
ミズノにはクラブに対する、こだわりや『魂』のようなものが感じられます。
『作り手としての熱意』を感じられる数少ないメーカーのひとつです。
ミズノのクラブには、いい思い出がたくさんあります。
フェース面にはミーリングが施されていました。
近くで見なくてもすぐに解るほどはっきりとしています。
MPウェッジはミーリングのイメージもありますが、ここまではっきりとしているのは、おそらく初めてではないでしょうか?
かなりスピンにこだわって作られているのでしょうか?
このミーリングを見ていると、以前試打したことのある、キャロウェイのウェッジを思い出しました。
ソール幅は普通だと思いました。
ソール形状にもこだわりが見られます。
開いて構えて、ソールがスーッと滑ってくれそうだな・・・。と思いました。
バンスの効きが少し強い感じもしましたが、サンドウェッジということで考えてみると、これくらいがノーマルバンスといえるのかもしれません。
ネックの長さも、しっかりとキープされていて、とても美しいです。
安心できる長さだな・・・。と思いました。
ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
『黒染めの大きな特長』といってもいいと思います。
直射日光の元でも眩しくありません。
これは実戦でもすごく助かります。
フェース面のミーリングが少し気になりましたが、形状的にはとても好感がもてました。
ミズノらしい『和のテイスト』が感じられる顔をしたウェッジです。
思わず目尻が下がってしまいました。
グースタイプを好まれる方には、やや構えづらいところがあるかもしれませんが、私はこのようなストレートタイプが好きなので、好感がもてました。
少し出っ歯タイプで、球を拾いやすそうです。
こういったタイプのウェッジは『フワッと』軽く浮かせて止めていけるイメージが出しやすいです。
微妙な距離のとき、スピンで止めづらいとき、カップの位置が手前に切ってあるとき・・・。など、難しいシチュエーションのときにも、このようなウェッジは球を拾いやすいので、前に進む力を上に逃がしていきながら寄せていけるイメージが出しやすいです。
黒と白の色合いも、とても合っているな・・・。と思いました。
マイナスのイメージは全く出ませんでした。
いいイメージばかりが、私の頭の中を駆け巡りました。
試打を開始しました。
『打感』はソフトで、とてもいい感じです。
この柔らかな打感は距離感を出しやすいですし、コントロール性能を高めてくれます。
MPはアイアンだけでなくウェッジでも、この『至高の打感』を楽しむことができます。
スピン性能は高いです。
かなり食い付きが強いです。
ボールが強くこすれている感覚が強く伝わってきました。
『ギュギュッ』と止まる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ボールに急ブレーキが掛かりました。
この高いスピン性能が、ミズノの狙いだったのでしょうか?
球も拾いやすくて、充分高さを出していけます。
これまでの感覚を活かしていけるので、とても易しく感じます。
この何とも言えない『ノーマル』な感じが、信頼感と安心感を与えてくれます。
安定性は普通だと思いました。
キャビティタイプではなくノーマルですが、易しすぎないところが、また魅力的です。
ロフトが寝ているウェッジでは、必要以上の寛容さは要らないように思います。
ラインも出しやすいウェッジです。
距離感も合いやすいです。
落としどころを、かなり絞り込んでいくことができました。
予想以上に飛ばないところが、すごくいいです。
勇気をもって、球をターゲットまで運んでいける感じがしました。
スピンが効くので、かなり突っ込んでいくことができました。
『操作性』も、いい感じでした。
何といいますか、『そつなく』こなしてくれました。
ソールが上手く抜けてくれたので、インパクトが詰まったり引っ掛かったりすることはありませんでした。
今日は練習場のマットの上からでしたが、次回は是非芝の上(特に逆目のライ)で試してみたいと思いました。
全体的にはオーソドックスな印象を受けましたが、機能性も大きく上がっているウェッジだと思いました。
一番印象に残ったのは、やはりフェース面のミーリングでした。
MPでは珍しいですが、ここまではっきりとしたミーリングはメーカーの『スピンに対するこだわり』なのかもしれません。
このミーリングの効果によってスピン性能が、前のモデル(MP-R4)などと比べて、どれだけアップしているのか、解りませんが、高いレベルであることは間違いないと思います。
フェース面のミーリング以外では、ソールの性能が印象に残りました。
気持ちよくスパッと抜けてくれるので、スピンを殺すことなく、しっかりと送り出していける感じがしました。
『バンスの効き』は感じましたが、開いても使えるウェッジだと思いました。
角溝がルールで禁止されてから、ある程度の年月が経ちましたが、メーカーの工夫や努力には頭が下がる思いです。
今はハイスピンのウェッジが、各メーカーからたくさん発売されるようになりました。
このミズノのニューウェッジも、その仲間に入るハイレベルなウェッジだと思いました。
昔の角溝の頃のような『激スピン』でなくてもいいので、止めたいときには止められて、多少足を使っていきたいときには、それができる・・・。というのが理想的なのかもしれません。
『不必要なほどのスピン』ではなく、あくまでも『スピンコントロール』しやすいウェッジが今は求められているように思います。
そういった意味でも、このウェッジは魅力的でした。
バンスが結構利いていたので、おそらくバンカーでも易しいタイプではないかな?と思いました。
今日はバンカーで試すことができなかったので、残念でした。
『スパッ』と砂を薄く切るタイプではなく、どちらかというと『ドスン』というように『砂の爆発』を使いやすいタイプかな?と思いました。
あくまでも私の好みとしては、もう少しバンスの効きが弱いほうが扱いやすく感じます。
ヒール側も、少しだけ『削り』を入れたいな・・・。と思いました。
久しぶりにMPウェッジを試打することができましたが、いい印象のまま試打を終えることができました。
『フェース』と『ソール』の個性が際立っている優れたウェッジです。
また試打してみたいと思いましたし、チャンスがあればコースでも試してみたいです。
ミズノ MP-T5 ウェッジ
- 2014年11月14日
- ミズノ