今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ MP-55 アイアン の7番 です。
シャフトは NS PRO 950GH です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD1、シャフト重量は98g、キックポイントは中調子、クラブ総重量は418gです。
MPアイアンのニューモデルです。
先日MP-5を試打しましたが、今日はこのMP-55を試打する機会に恵まれました。
一年に一回だけでなく、二回もMPのニューモデルに出会うことができるのは、とても嬉しいことです。
気持ちがどんどん盛り上がってきました。
ポケットのあるアイアンではありますが、全体的な形状はシャープでオーソドックスな印象を受けました。
MPである以上、カッコ良さを問われるのは『MPの宿命』だと思うのですが、このアイアンはその条件を見事にクリアしているな・・・。と思いました。
彫りの深さは予想していたよりも浅く、適度に抑えられています。
ここの部分が膨らみすぎていると、構えづらくなったり、イメージが出づらくなったりすることがありますが、このアイアンはそういった心配はいらないだろうな・・・。と思いました。
トップラインの厚さは普通です。
ソール幅は今のアイアンの中では、やや狭い感じがしました。
MP-5同様、丸みを帯びているのが解りました。
抜けがよさそうです。
ネックの長さは標準的です。
フェース面のミーリングは見られませんでした。
ミズノで『55』という数字を見ると、私は松井秀喜さんを思い出します。
私はゴルフだけでなく、野球観戦も大好きですが、中でも松井選手は大好きな選手の一人でした。
試合でのホームランも凄かったですが、試合前のバッティング練習での、ホームランは『凄い』の一語に尽きます。
外国人並みのパワーがありました。
東京ドームでの看板直撃を何度も見ましたし、他の外の球場での場外ホームランもたくさん見ました。
2009年のワールドシリーズも、すごく感激しました。
録画してあるので、何度も観ました。
ボールを前にして構えてみると、とてもいい印象をもちました。
ポケットタイプのアイアンがもつ、独特の『腫れぼったさ』のようなものは全くなく、ハーフキャビティのような顔つきをしています。
小顔というのではなく、やや大きく見えますが、全く違和感はありません。
こうして構えるまでは、少し大きめかな?と思っていましたが、そうではありませんでした。
普通のハーフキャビティを構えているような感じです。
適度な大きさです。
こういったところはさすがMPだな・・・。と思いました。
楽に構えることができました。
イメージも自然と湧いてきました。
試打を開始しました。
『打感』はソフトで、とても心地良いです。
ボヤけた感じもなく、しっかりと伝わってくるものがありました。
MPアイアンの名にふさわしい、上質な打感です。
私はこれまで、たくさんのポケットタイプのキャビティを試打してきましたが、おそらくこのアイアンはそれらの中でも最高レベルではないかな?と思いました。
それくらい、いい打感です。
球もあがりやすくて、親しみやすいです。
タフな感じは全くしませんでした。
見た目の印象よりもイージーなタイプです。
マッスルバックに近い構え感がありながらも、かなり易しさが感じられました。
これまでポケキャビをたくさん試打してきて、球のあがりやすさを感じることはたくさんあったのですが、それらは『出球のイメージ』が出しづらい物が多くありました。
不自然な感じがしていたのかもしれません。
しかし、このアイアンにはそういったことは感じませんでした。
『安定性』も、いい感じでした。
顔つきがシャープですし、構えたときにもっと敏感に反応するタイプかと思っていましたが、そうでもありませんでした。
いい意味での『鈍感さ』といいますか『愚直』に感じられるほど、安定性があるな・・・。と思いました。
シビアさは感じませんでした。
こういったところはポケットタイプのいいところなのかもしれません。
『セミオートマチック』タイプのアイアンだと思いました。
『飛距離性能』も、なかなかいい感じではありましたが、今のアイアンの中では、それほど飛ぶタイプではないのかもしれません。
もっと飛距離性能に長けたアイアンはたくさんありますが、私はこれ以上飛びすぎて欲しくはないので、これくらいまでは限度かな?と思ってしまいます。
このアイアンのロフトは『32度』ということなのですが、もし私が購入するとしたら、ロフト調整は間違いなくすると思います。
しかし、今は寛容さとあがりやすさと同じくらい、飛距離がアイアンにも求められている時代だと思うので、最低限これくらいの飛距離性能がないと支持は集めにくいのかもしれません。
『操作性』はまずまずでした。
構えたときに色々といいイメージが出せたので、もっと大きく曲げてみようと思ったのですが、なかなか大きく曲げることはできませんでした。
構えたときはマニュアルタイプだけど、実際はやはりセミオートマチックタイプのアイアンだな・・・。と思いました。
変なクセは全く無いですし、左右にも同じように対応してくれました。
大きく曲げることは難しかったのですが、小さい曲がり幅でのプレイヤーそれぞれの持ち球で勝負していけるアイアンだな・・・。と思いました。
私はこれまでたくさんポケットタイプのアイアンを試打してきましたが、正直あまり興味が持てませんでした。
今一番人気があると思いますし、コースや練習場でもよく見かけます。
普通のキャビティタイプのアイアンのほうが少なくなってきているように思います。
それでも私はどこか『遠目で見ている』といいますか、少し縁遠い存在に感じていました。
試打することはあっても、それほど興味を示すことはありませんでした。
普通のキャビティのままで充分だ・・・。という思いもあったのかもしれません。
しかし、このアイアンにはすごく興味をもちました。
こういったタイプのアイアンもいいものだな・・・。と思いました。
球のあがりやすさや寛容さがありながらも、顔つきも良くて打感もいい・・・。
すごく工夫されているな・・・。と思いました。
機能性を重視し過ぎればどうしてもフィーリングが犠牲になってしまいますし、逆に難しくなりすぎても多くの支持は得られないように思います。
このアイアンはそのバランスがちょうどとれているように思いました。
こういったちょうどいい具合のさじ加減ができているところが、さすがはミズノだな・・・。と思いました。
世界の第一人者といえるメーカーですし、物作りにこだわっているのがすごく伝わってきます。
いくら機能性が良くなっても、顔つきやフィーリングは悪くなれば、それはもう『MP』とは呼べないと私は思っています。
このアイアンはMPに相応しいアイアンだと思いました。
構えた感じと、実際の性能とのギャップが面白いな・・・。と思いました。
構えたときはハーフキャビティのような構えやすさ・イメージの出しやすさがありながら、実際はすごく寛容なところもあるな・・・。と思いました。
今回試打したアイアンは軽量スチールが挿してありましたが、また試打する機会があれば、私が日頃慣れ親しんでいるシャフトでも試してみたいです。
同じポケットタイプでも、ミズノが作れば、またMPでは、ここまで洗練された物が出来上がるんだな・・・。と思いました。
ミズノ MP-55 アイアン
- 2015年10月4日
- ミズノ
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