今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ JPX ADマレージング アイアン の7番 です。
シャフトは QUAD JPX AD カーボンシャフト です。
ロフトは29度、クラブ長さは38インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は42g、トルクは4.2、キックポイントは中調子、バランスはC9です。
ミズノの新しいアイアンです。
先日試打した JPX AD ドライバー と同シリーズのアイアンです。
デザインも精悍でカッコいいと思います。
『ランバードマーク』はミズノファンにはたまらないものだと思います。
『彫り』は、かなり広くて深いです。
こういった形状のものは、ずいぶんと見慣れた感じがしますし、おおよその性能がつかめるような気がします。
同じミズノでも『MP」と『JPX』は、改めて開発コンセプトが違うのだと思いました。
しかし、つまるところはプレーヤーが求めるクラブを作る・・・。ということなのだと思います。
ゴルファーがクラブに求めるものは『多種多彩』なので、メーカーはそれに応えるようにしているのだと思います。
少し敷居の高い感じのする『MP』に対して、『JPX』はとても親しみやすい・・・・。といったところでしょうか?
『ソール幅』は、かなり広いです。
やはりかなり重心が下げられているのだと思います。
シャープで『直線』というよりは、丸っこくて『曲線』が目立つ形状だと思いました。
『ホーゼル』も、しっかりとついてはいますが、それほど長すぎない感じです。
かなり打ちやすそうな印象を受けます。
素振りをしてみると、やはりかなり軽く感じますが、これくらいのものはずいぶんと慣れてきた感じがします。
7番アイアンでは見たことがない『38インチ』という『長尺アイアン』ですが、『振り心地』に大きな差は感じられませんでした。
これまで出会ってきた、カーボンシャフト装着アイアンそのものだと思いました。
ボールを前にして構えた感じは、『ヘッドの大きさ』『トップラインの厚さ』『多少のグース』が目に付きましたが、それほど構えづらい感じの印象は持ちませんでした。
これまでもこういった形状のアイアンはたくさん目にしてきましたし、どことなくミズノらしい『品の良さ』を感じました。
『物理的な打ちやすさ』と、程良い『構えやすさ』が上手く両立できているアイアンだと思います。
打ちやすさを求めつつも、構えやすさにはこだわっていきたい・・・。という方もたくさんいらっしゃると思うますが、このアイアンはそういった方々にも受け入れられやすいのではないでしょうか?
こうして構えてみても、少し大味な感じもしますが、構えづらくて難しそうだ・・・。という印象はありませんでした。
試打を開始しました。
『球のあがりやすさ』という点でも、このような形状ですし、かなり性能が高いと思いました。
『程良い低重心』が、すごくいい感じで楽に球を上げてくれている感じがします。
低重心過ぎると、却って難しくなってしまうことも多いですが、これくらいだとかなり打ちやすく感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
球も拾いやすい感じがしましたし、『軽さ』などを除けばそれほど『難しさ』を感じることはありませんでした。
『打ち込む』意識もいらないと思いますし、払うイメージで打っていきたい方にも、このアイアンはすごく打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
ドライバーにしろ、アイアンにしろ、ある程度の『上がりやすさ』がないと、飛距離は望めないと思いますし、その『上がりやすさ』は人によって、かなり『マチマチ』だと思います。
しかし、このアイアンは、かなり多くの方が上がりやすく感じられ、好印象を持たれるのではないでしょうか?
私は手元調子のスチールシャフトで、少し抑え気味に球を打っていきたいタイプなので、この上がりやすさは、やや感覚が合いづらいところもあるのですが、これ位の方がいい・・・・。と思われる方もたくさんいらっしゃると思います。
『飛距離性能』は、最近の『飛びアイアン』の中でも、トップクラスだと思いました。
店員さんの説明によると、このアイアンは、かなり『高反発エリア』が拡大されていて、かなり飛距離にこだわった作りになっているのだそうですが、私はそのような工夫よりも、やはり『ストロングロフト』と『シャフト長さ』が、その最たる理由だと思います。
『高反発エリア』を拡大することによって、どれくらいの飛距離アップが見込まれるのかはわかりませんが、やはりこの『5番アイアン』と同等のロフトと、シャフトの長さがその主な要因だと思います。
7番アイアンというと、私の感覚では『36インチ』から『36.5インチ』くらいが『ノーマル』だと思っているのですが、このアイアンはそれよりも『1.5~2インチ』も長いです。
ドライバーに例えると、『44インチ』のドライバーよりも、今主流となりつつある『46インチ』のドライバーのほうが、飛距離性能が高いのは明白です。
要は長くしても、決して『振りやすさ』や『ミート率』を下げないように工夫しなければならないわけで、このアイアンはそういった工夫が上手く取り込まれていると思います。
こうやって打っていても、そのかなりの飛びに感覚がなかなかついていけていない感じがしました。
明かに『マイアイアン』の5番よりも、よく飛びますし、この性能は凄いことだと思います。
アイアンでも飛ばしていきたい方には、かなりこのアイアンは優れた性能を発揮してくれるのではないでしょうか?
カーボンシャフトを使い慣れておられる方には、難なく打ちこなせていけるアイアンだと思います。
『打感』は、わりとソフトな感じで好感を持てました。
『高反発エリア』と聞くと、どうしても『弾き感』を連想してしまいますが、そういったものはあまり感じられず、どちらかというと『ソフト』な感じの打感だと思いました。
それでいながら『しっかり感』も感じられる感触だと思います。
『軟鉄鍛造』で『芯』を喰うと、インパクトが『無』になったような感じがするものですが、このアイアンの感触はしっかりと伝わってきます。
決して『無』に感じられるような打感ではないと思いました。
私は多少打点がブレてしまったのですが、そのブレをあまり感じさせないフィーリングでした。
いい意味での『鈍感力』も身につけたアイアンといってもいいのでしょうか?
『操作性』という点でも、本来はなかなかいい性能を持っている感じがします。
このようなアイアンを求めておられる方の多くが『操作性』は、それほど重要視されていないのかもしれませんが、結構扱いやすい感じもしました。
左右に曲げる練習も楽しく行うことができました。
ただ、スペック的に私には難しく感じる部分も多々あるので、それほど『思い切った操作』は少し困難な感じもしたのですが、このようなスペックのアイアンに慣れておられる方には、とてもいい感じで扱っていけるのではないでしょうか?
このアイアンは、かなり『MP』とは違ったコンセプトで開発されている感じもしますが、少しこのような『扱いやすさ』を残しているあたりは、さすがは『ミズノのアイアン』だな・・・・。とMPユーザーである私は思ってしまいました。
『安定性』と言う点でも、このような形状ですし、かなり『スイートエリア』も広く、高性能なのだと思います。
メーカー問わず、こういった形状は、かなり『打ちやすさ』を意識して作られていて、『シビアさ』などは微塵も感じられない設計になっているのだと思います。
このアイアンは、かなり打ちやすい・・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
軽いクラブはスイングが楽だ・・・。と思っておられる方もいらっしゃると思いますし、それはある意味正解だと思いますし、正解ではないのかもしれません。
軽いクラブこそ、『スイングの精度』が問われている部分があるような気がします。
しっかりとした『再現性の高いスイング』でないと、クラブはいつも同じところを通ってくれません。
適度に『重さ』があるクラブだと、その『重さ』が助けてくれることも多いのですが、軽すぎるクラブというのは、スイングの悪い部分をたくさん出してくれます。
実際にボールを打っていても、なかなか思うような球を打つことができません。
事実、今日も私はやや苦戦してしまいました。
普段の体を動かす順序もバラバラのような気がします。
この『クワッド JPX AD カーボンシャフト』も、これまで出会ってきたアイアン用カーボンシャフトの中では、割と振っていきやすい感じがしました。
私が慣れるまでには、もっともっと球数が必要だと思いますし、このシャフトに慣れたころには、自分が普段愛用しているシャフトが振りづらく感じるような気がするので、敢えて慣れたいとは思いませんが、またトライしてみたい・・・。と思わせる部分がありました。
私の好みで言えば、今年出会ったアイアンの中では、先日試打した プロギア TR500 アイアン や フォーティーン TC-910 フォージド アイアン の方が扱いやすく魅力を感じてしまうのですが、この『ミズノ JPX ADマレージング アイアン』のほうに魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
まだミズノのアイアンを手にしたことがない・・・・。という方も、手にされてみるのもいいのではないでしょうか?
『打ちやすさ』を前面に押し出した他のメーカーのアイアンに決して引けを取らない打ちやすさをもったアイアンだと思います。
それでいて、変なクセも感じられなかったので、こちらの感覚が侵害される感じはありませんでした。
私が得意とするタイプのアイアンではありませんでしたが、違和感もそれほど強く感じることはありませんでした。
このようなタイプのアイアンなので、どちらかというと『ヤングゴルファー』の方よりは『ベテランゴルファー』の方に合っているような気がします。
よく言われる『昔の距離を取り戻せるアイアン』といっていいのではないでしょうか?
強烈に飛ぶので、これまでの『距離感』が合いづらい・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
なので、このような高性能な『飛びアイアン』を使う方は、かなりたくさん練習場で球数をこなしていって、このアイアンなりの距離感を掴んでからでないと、コースでは苦戦してしまうかもしれません。
ゴルフは飛ばし過ぎれば過ぎるほど難しくなることが多いので、そういったことに注意をしなければならないと思います。
そういった留意点はあるものの全体的に見れば、かなり高性能で素晴らしいアイアンだと思いました。
アイアン作りにおいて、世界トップクラスのミズノらしい高品質なアイアンだと思います。
私はまだまだこのようなアイアンを使う感じはしないのですが、コース仲間たちにも勧めてみようと思いました。
これからは、アイアンも『長尺』の時代に突入するのかもしれません。
先ほども書きましたが、7番アイアンで『38インチ』というのは、ちょっと記憶にありません。
しかし、これからはそういったアイアンがどんどん出てくると思います。
この『ミズノ JPX ADマレージング アイアン』は、その先陣を切った『超高性能・飛距離アイアン』です。
飛距離性能が、かなり優れているのですが、飛距離性能だけでなく、他の性能でもバランスよく高いので、きっと多くの方々に支持を得られるアイアンだと思います。
ミズノ JPX ADマレージング アイアン
- 2010年1月30日
- ミズノ