今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは マルマン マジェスティ VANQUISH-VR ドライバー です。
シャフトは MAJESTY VANQUISH-VR です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は46g、トルクは4.9、バランスはD1、キックポイントは先調子、クラブ総重量は277gです。
マルマンの新しいドライバーです。
とても高級感に溢れ、美しい仕上がりになっています。
先日、同じ マルマンのドライバーを試打したばかりですが、私にとって『マルマン』といえば、やはり『コンダクター』か、この『マジェスティ』です。
『コンダクター』は、まだ手に届きやすい親近感を覚えますが、『マジェスティ』は、やはりこの価格設定から、かなり敷居が高い感じがしますし、スペック的にも手にするにはまだ少し早い気がしています。
しかし、いつか私が今使っているドライバーを振れなくなったら、このような高級感溢れるクラブを使いこなしていきたい・・・。という思いがあります。
現実としては、予算的にもかなり厳しいものがあると思っているのですが・・・・。
どこから見ても、高級感があり、とても品があります。
まさに『エグゼクティブ』といった感じです。
以前も書きましたが、チタンドライバーがまだ世に出始めの頃、マルマンから1本20万円もするドライバーが発売されていました。
ちょうどメタルからチタンへの変遷期だったと思うのですが、こんなにも高価な素材ならば、私には一生縁がないだろう・・・・。と思っていました。
しかし、月日は流れ、チタンドライバーは今ではとても身近な存在になりました。
勿論、同じ『チタン』でもピンからキリまであると思うのですが・・・・。
このカッコいいエンブレムがたまりません。
これから球を打つぞ・・・。という気にさせてくれますし、こういった美しいクラブがあるからこそ、ゴルフというスポーツが格式高いものであるような気がしました。
まさに『紳士のスポーツ』と呼ぶに相応しいゴルフには、昔からこういった『雰囲気』をもったクラブがよく似合います。
『紳士』という言葉とは縁遠い私ではありますが、気分だけでも紳士でありたい・・・・。と思いました。
こうして見ていても、やはりとても美しいヘッドだと思いました。
形状的には最近のドライバーらしく、色々な工夫が感じられる形状になっていますが、この『落ち着き感』を感じられる色づかいにとても好感を持ちました。
やはりすごく懐かしい感じがしますし、これまでのいい思い出が蘇ってきます。
まるでパーシモンの香りが漂ってきそうです。
『メタル』や『チタン』に素材が変わっていって、ヘッドの色は『黒』がスタンダードだとは思うのですが、このまるで『木』を連想させる色づかいはたまりません。
できれば、パーシモンのあの独特の木目が表現されているともっといいかな・・・。と思いました。
今の金属ヘッドになって、『クラブ一本一本の個性』はすっかり無くなってしまいましたが、昔のパーシモンは同じメーカーの同じ名前のドライバーでも一本一本『木目(もくめ)』が違っていたので、私はよくショップで、自分の気に入る木目のヘッドを吟味していました。
少しでもいいイメージが出せるヘッドを探し求めていました。
それと『ラッカー』などの仕上がりの丁寧さや『バックルのデザイン』の良さや、取り付けの確かさなどにもこだわっていました。
この美しいヘッドを見ていたら、ついつい昔のことを思い出してしまいました。
一瞬タイムスリップをしてしまったようです。
最近のドライバーらしい、シャローな設計になっていますが、不思議とそんなに苦手意識を感じませんでした。
いい感じで打っていけそうだ・・・。と思いました。
それは、少しずつこういったドライバーに慣れてきているのもあると思いますし、この美しいヘッドが私を上手く導いてくれそうな気がしました。
やはり『美しさ』というのは、それだけでゴルファーを『やる気』にさせてくれます。
スペック的に『合う』『合わない』はありますが、まずはこの『美しさ』から全てが始まるような気がします。
どんどん私自身の『ボルテージ』が上がっていくような気がしました。
素振りをしてみた感じは予想通り、かなり軽い感じがしましたが、この軽さにもずいぶんと慣れてきたような気がします。
軽いクラブを振っていると、ついつい『手打ち』になってしまう私の悪い癖があるのですが、今日は身体全体を使ってゆっくり振っていくことを心掛けました。
決して打ち急がず、『タイミング重視』で振っていこうと思いました。
インパクトを短く意識し過ぎないで、ボールの前後数個分を意識するようにしました。
いつもは、これくらい『軽さ』や『シャフトの軟らかさ』を感じると『不安』な気持ちになることもあるのですが、今日は殆ど感じませんでした。
久し振りの『マジェスティ』ということで、私自身少し興奮していたのかもしれません。
ボールを前にして構えた感じは、なかなかの構えやすさだと思いました。
ヘッド後方が少し伸びていますが、嫌みな感じはしませんでした。
フェースも少し被っているようにも見えたのですが、左が気になりすぎる感じもありませんでした。
これまでの経験から、これくらいまでならば何とか対応していけそうな気がしています。
見とれてしまうほど美しい・・・・。とは、正直言って思いませんでしたが、特に大きな不満は感じませんでした。
『46インチ』という長さも、殆ど感じませんでした。
私自身も、この長さに慣れてきたのかもしれません。
『マイドライバー』は、まだまだ『46インチ』にする気はありませんが、『試打ドライバー』というカテゴリーの中では46インチというのは、じゅうぶんに『アリ』なのだと思います。
この独特の長さも、今ではずいぶん『市民権』を得てきたような気がします。
フェースが少し被っているように見えたので、右へ曲げるイメージはあまり湧いてこなかったのですが、大きなフックが出そうな気もしませんでした。
構えづらいクラブの時は、呼吸が浅くなってしまいがちですが、今日は深くゆっくりと行うことが出来ました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その素晴らしい『飛距離性能』です。
一球目を打っただけで、思わず
「何だこれは・・・。」
と呟いてしまうほどよく飛んでくれました。
こういった『ソフトスペック』なドライバーなので、打つ前はそれほど飛距離を期待していなかったのですが、いい意味でかなり予想を裏切られた感じがしました。
『つかまりのいい球が』少しドロー気味で『グーン』と伸びていってネットへ突き刺さっていきました。
これならもっと広い練習場で試してみたくなったな・・・・。と思いました。
それくらいよく飛んでくれました。
かなり『弾き』がいいように感じられましたし、シャフトも軟らかいですが、いい感じでボールに力を与えてくれていたような気がします。
私が記憶している『ソフトスペックドライバー』の中でも、間違いなく『トップクラス』に入る飛距離性能を持っていると思います。
スペック的にいって、『ヤングゴルファー』や『アスリートゴルファー』の方には、やや合いづらいとは思うのですが、たくさんのゴルファーの方が大きな魅力を感じられるのではないでしょうか?
『球のあがりやすさ』は、とてもいい感じです。
球がとてもあがりやすいのですが、予想していたよりも上がりすぎない感じに好感を持てました。
これまで数多く、上がり過ぎでややだらしない軌道を描いてしまうドライバーにも出会ってきましたが、このドライバーは見た目の美しさ同様、とても『品のある弾道』といったらいいのでしょうか?
決して『クラブの見た目だけの美しさ』だけでなく、その放たれる弾道にも『美しさ』があるような気がしました。
今の私のコンディションで少し叩いていったのですが、思っていたよりも『吹き上がり感』を感じませんでした。
ベストコンディションにまで戻ってきたら、おそらく少しは『吹き上がり感』を感じてしまうだろうとは思うのですが、今日の段階ではとても頼もしい弾道だな・・・。と思いました。
『洗練された高弾道』といった感じかな・・・?と弾道を目で追いながら感じていました。
『打感』も、すごく柔らかくていい感じでした。
この打感はある意味『予想通り』でした。
こんな感触だったら嬉しいな・・・。と思っていた通りの打感でした。
適度な『弾き感』も感じられますし、『球持ち感』を感じることが出来ました。
『フェースにボールを乗せる感覚』も味わうことができました。
『音』も予想通り、上質な感じで好感が持てました。
決して甲高くないですし、気持ちを乱されることがありませんでした。
やはり打感や音がいいクラブというのは、本当に品がいいものだな・・・・。と思いました。
最近は滅多に『異音』を発するドライバーに出会わなくなったので、このドライバーにも、ある意味『安心感』を持ちながら試打をしたのですが、こちらの予想を裏切ることなく気持ちよく打っていくことが出来たので、とてもいい感じで試打を楽しむことが出来ました。
『音』と『弾道の飛び出すイメージの調和』も合っているように思いました。
『安定性』という点でも最近のドライバーらしい、かなりハイレベルだと感じました。
普通に打っている限りでは、全くといっていいほど暴れる感じがしません。
『シビアさ』を感じにくいドライバーだと思いました。
しかし、ある程度『振れる』ようになってくると、やはりスペック的にやや難しく感じられる部分もあり、少し暴れてしまう感じがしました。
しかし、それは主にシャフトの軟らかさや、クラブ全体の柔らかさなどが要因だと思いましたし、このヘッドに関しては、かなりの高性能だと思いました。
打点が結構バラついてしまったりもしたのですが、思いの外、球をまとめていくことが出来ました。
こういったソフト目のドライバーを好まれる方には、かなり頼もしい存在になってくれるドライバーといっていいのではないでしょうか?
『操作性』という点では、私の未熟な腕ではちょっと難しく感じられました。
あまり細工はしないほうがいいタイプのドライバーだと思いました。
一応左右に曲げてみることも出来たのですが、時々思いもつかなかったような球が出てしまい、少し焦ってしまいました。
最近は昔ほど『インテンショナル』なショットを求めたクラブ開発をされていないと思いますし、『曲がりにくさ』が、そのクラブの大きなセールスポイントになっているのだと思います。
普通にこのクラブの性能のまま、素直に打っているときには、それほど難しくなく、むしろかなり易しい部類のドライバーだと思いますが、ちょっとでも違った面を引き出そうとすると、それを頑なに拒否しているようにも感じられました。
私は高い安定性にもすごく魅力を感じますが、それ以上に『操作性』や『扱いやすさ』というものを求めていきたいので、そういった意味では少し物足りない部分も感じてしまいました。
しかし、多くのゴルファーの方が、私と違って『操作性』よりも『安定性』を求めておられると思うので、このドライバーはそんなたくさんのゴルファーの方に受け入れられやすいドライバーだと思います。
こうして打ち終えた後も、すごく心地いい余韻に浸っていました。
この美しいデザインを見て、目の疲れが少し癒されたような気がします。
心地良い汗をかくことが出来ました。
最近は暑さも厳しくて、うだるような日が続きますが、今日はこの上品なドライバーに出会えたおかげで、何らかの涼風を身体に感じることが出来たような気がします。
夏の暑い日に風鈴の音を聞くと、心が落ち着きますが、今日はまさにそんな日でした。
スペック的にも、私にはまだ難しくて修行が足りない感じがしましたし、金額的にも私には手に届きにくいクラブではありますが、もしまた出会うことが出来たら、是非とも楽しんでみたい・・・。と思わせてくれるドライバーです。
私は本来、もう少ししっかりとしたスペックのクラブを好むのですが、このドライバーにはいい印象しか残りませんでした。
私もこのクラブに負けないよう、上質なゴルファーになっていきたいと思います。
それには、まだまだ足りない部分が多すぎますが、一歩ずつでも上を目指していけたら・・・。と思った一日でした。
マルマン マジェスティ VANQUISH-VR ドライバー
- 2010年7月24日
- マルマン
- 前の記事へ
三浦技研 MD390 ドライバー