ゴルフクラブ試打日記。          

マルマン シャトル i 4000AR 430 ドライバー

マルマン シャトル i 4000AR 430 ドライバー  
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは マルマン シャトル i 4000AR 430 ドライバー です。
IMPACT FIT SV501

シャフトは IMPACT FIT SV501 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは44.5インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は48g、トルクは4.6、クラブ総重量は289gです。
正面

マルマンらしい、とても個性が感じられるドライバーです。
側面

かなりシャローな形状で、球がよくあがりやすそうな感じがします。
これは、これまでのシャトルシリーズに共通するところだと思います。
ソール形状

ソール部分に、3つの溝があります。
直進性を高めた工夫になっているのでしょうか?
真っ直ぐ飛ばすには自然な『フェースターン』で球をつかまえる動きが重要になってくると思うのですが、このようなタイプのヘッドは、あまりフェースターンを意識させないような作りになっているものかもしれません。
フェースターンを促すような、或いはそうイメージさせる溝をつくるのであれば、ヒール側からトゥ側に斜めに入ってもいいのかもしれません。
HI TRAJECTORY
 
トゥ側に『HI TRAJECTORY』と記されていました。
『TRAJECTORY』とは『軌道』という意味なので、そのまま訳すと『高い軌道』つまり、『高弾道』だということを伝えているのでしょうか?
この文字が無くても、ヘッドの形状やロフト表示だけで、充分に弾道が高そうな印象を受けます。
ネック長さ

ネックの長さは標準的で、ヒール側にあるウェイトがよく目立ちます。
大型ヘッドによる球のつかまりづらさを軽減させているのでしょうか?
振り感

素振りをしてみると予想通り、かなりシャフトも軟らかいですし、軽量感も感じますが、これはメーカーが対象とするゴルファーがある程度絞られているからだと思います。
このドライバーも『45インチ未満』ということで、最近は少しずつ『短尺化』が進んでいるのかな?と思いました。
これならば、『新たな試み』というよりも、『何年か前に戻った』といえるような気がします。
シャフトを単に長くすればいい・・・。というものではないことを多くのゴルファーが実感していると思いますし、メーカー側も色々と考えているのだと思います。
長尺仕様が苦手な方には、かなり親しみやすい長さに感じられるのではないでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えてみると、とても個性的だと思いました。
最近では殆ど見られない、かなりのフックフェースです。
何年か前には、たくさん見られた『超・フックフェースドライバー』ですが、今は少なくなりました。
理由は色々とあるのかもしれませんが、やはり構えづらく感じる人が多いのではないでしょうか?
フッカーである私はこのようなフェース角のドライバーは昔から苦手でしたが、私の周りのスライサーの友人も、フックフェースは苦手だという人がとても多いです。
彼らは極端なフックフェースでスライスを無くそうという発想ではなく、あくまでもスイングを修正していきながらスライスを克服していこう・・・。とか、フックフェースでない球がつかまりやすい・逃げないドライバーが欲しい・・・。といういう考えを持っているようです。
この顔を見ていたら、私はかなりソワソワしてしまい、なかなか落ち着けないのですが、構え方が悪いのかと思い、何度か置き直してみたのですが、やはりこのような構えになってしまいました。
今日は苦戦するぞ・・・。と思いながら、呼吸を整えていました。
それと、このドライバーのヘッド体積は『430cm3』ということですが、かなりのシャロー形状のせいか『460cm3』くらいに見えました。
左へ巻き込んでしまうのを覚悟しながら、テークバックを開始しました。
試打を開始しました。
バックフェース

『方向性』という点では予想通り、かなり大きなフックボールが出てしまいました。
最初から左へ飛び出してしまい、なかなか対処できませんでした。
ただ、スイートエリアも広そうですし、フェースがどうしても開いてインパクトしてしまう方には、かなりの直進性が期待できるのかもしれません。
シャフトなども私にはやや難しく感じたせいか、球も少し散らばってしまったのですが、その傾向はある程度一定していたので、それを修正していくことはそれほど難しくないのかもしれないと思いました。
フェース面

『打感』はとても好感がもてました。
よくつかまっている感じがすごくしました。
打球音

『音』にも好感がもてました。
このドライバーはスペック的にみても、それほど叩けるドライバーではないのですが、あくまでも『音』だけでいうと、叩きにいっても何の不満も感じないドライバーだと思いました。
球の行方さえ気にしないのであれば、気持ちよく叩ける感じがしました。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、かなりのハイレベルだと思いました。
球がすごく高くあがっていきました。
『HI TRAJECTORY』という名の通りの性能だと思いました。
もっと低く抑えて、前に進む力に変えていかないと・・・。と思ったのですが、なかなか思うようにはいきませんでした。
操作性

『操作性』という点では、苦戦してしまいました。
かなり『頑固』なドライバーだと思いました。
最初から左方向へ飛び出してしまっているので、何とか右へ曲げてみようと何度も試みたのですが、どうしても右へ大きく曲げる球を打つことができませんでした。
『左一辺倒』のドライバーだと思いました。
しかし、これはフッカーである私が打つからであって、日頃スライスに悩んでおられる方には、かなり心強い存在となってくれるのかもしれません。
右へいかないのだから、安心して打てるのではないでしょうか?
右への恐怖感を拭い去ることのできるドライバーなのだと思います。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、『弾道の高すぎ』と『左への曲がりの大きさ』を私はなかなか修正できなかったので、大きな飛距離を出していくことができなかったのですが、スライサーの方で、弾道が低すぎる方には、かなりのパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?
ゴルフを始めたばかりのヤングゴルファーの方よりも、キャリアの長いベテランゴルファーの方にマッチしやすいのかもしれません。
『高いキャリー』と『球のつかまりのよさ』『フック系の弾道』で距離を稼いでいくことができるのではないでしょうか?
ヒール側

マルマンのシャトルシリーズらしい、ある程度ターゲットを絞って開発されたドライバーだと思いました。
敷居は決して高くなく、むしろイージー系のドライバーだと思いますが、意外と合いづらいと感じられる方も多いのかもしれない・・・。と思いました。
これほどフックが出やすいドライバーだと、『より幅広い層に』というようにはいかないと思います。
先ほども書きましたが、今日はスライスボールを打つことができませんでした。
かなりカットに打ってみたのですが、それでもボールは右へ曲がっていきませんでした。
MARUMAN SHUTTLEi 4000AR 430 DRIVER

スライスに悩んでおられる方で、そのスライスがどうしても直らず、また高い弾道を描いていきたい方にマッチしやすいのかもしれません。
私は練習場やコースでも、色々な方の弾道を目にしてきているのですが、今は昔ほど極端なスライスを打つ方が少なくなったように思います。
勿論、スライス系の方は今でもたくさんいらっしゃるのですが、それでも私がビギナー時代の頃と比べると、曲がり幅がかなり小さくなってきているように思います。
私もゴルフを始めて間もない頃は、上体(特に腕)ばかりに力が入っていて、大きなスライスを打っていましたが、それはあくまでもスイングを修正していって、克服していけばいいのだという考えをもっていました。
しかし今は、スイングを直す前に、このようなタイプのドライバーをたくさん目にするようになりました。
あの頃の私がこのようなドライバーを目にしていたら、どんな風に感じただろう?と思いました。
MARUMAN SHUTTLEi 4000AR 430 ドライバー

パーシモンだったので、『曲がって当たり前』と思っていましたし、スイングを改造していく過程で、持ち球を変えていく作業はとても楽しかったものですが、今はそんな楽しみもクラブが高性能過ぎてしまい、薄らいでしまったのかもしれません。
このドライバーはいわゆる『マニュアル型』ではなく、かなり個性の強い『オートマチック系』です。
しかも、ひたすら『直進性』が求められているというよりは、球の飛ぶ方向に大きな特徴がありました。
私にはかなり難しいタイプのドライバーでしたが、どうしてもスライスが直らないので、クラブで何とかしたい・・・。という方には、とても心強いドライバーといえるのではないでしょうか?
シャフトも長すぎないので、ボールがよくつかまって方向性も安定するように思います。