ゴルフクラブ試打日記。          

プロギア Q ユーティリティ

プロギア Q ユーティリティ
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは プロギア Q ユーティリティ
のQ33 です。
LIGHT
シャフトは LIGHT です。
ロフトは33度、クラブ長さは37.5インチ、バランスはD0、クラブ総重量は360g です。
正面
プロギアの、ちょっと変わったユーティリティです。
先日はフェアウェイウッドを試打しましたが、今日はユーティリティを試打する機会に恵まれました。
シンプルですが、とても特徴のあるデザインです。
プロギアらしい、思いっきり攻めた設計になっていますが、人によって好みが分かれるところだと思います。
側面
形状的には、先日試打したFWと同じようになっています。
ロフトの違いがあるので、距離によって使い分けるのだと思いますが、ほぼ同じようなシチュエーションで使うように造られているように見えます。
ソール形状
FW同様、このソール形状を見て、ロイコレを思い出しました。
尖ったソール
この尖ったソールもFWと同じです。
ここまで接地面積を少なくするということは、ディボット跡につかまったときなど、かなりライの悪い状況でも対応できるようになっているのかもしれません。
最近では見ない形状です。
Q
この『Q』の文字も、インパクトがあります。
先日試打したFWはオレンジ色でしたが、このUTは水色です。
番手によって色を変えているのでしょうか?
これ以外の番手だと、また色が違うのでしょうか?
クラウンマーク
クラウンマークも同じ色でした。
クラウンマークも目立っていますが、クラウンの形状も個性的です。
この形状にも、メーカーの深い研究があるのではないでしょうか?
セミディープ
セミディープ形状といっていいと思います。
最近はシャロータイプが多いので、珍しいような気もしますが、低重心や深重心を求めるのではなく、とにかく悪いライからの『脱出』ということを考えるのであれば、この厚みも理に適っているのかな?と思いました。
顔
顔も個性的でした。
かなりの『出っ歯タイプ』です。
球の拾いやすさを追求した結果だと思うのですが、正直ここまでしなくても・・・。という思いもありました。
あまり好みの形ではなかったですし、質感などもFWと同じく、魅力的には見えませんでした。
デザインどうこうというよりも、とにかく機能だけに絞って設計されているのではないでしょうか?
オリジナルグリップ
装着されているグリップはシンプルなデザインでした。
ソフトなフィーリングで好感がもてます。
FWと同じグリップです。
振り感
素振りをしてみた感じは、まずまずでした。
なかなか異質な感じがするな・・・。と思いながら振っていました。
いつもの試打ではない感じがしました。
クラブそのものの目的がちょっと違っているような特殊な感じのクラブです。
昔は『タラコ』など、個性的なクラブがたくさんありましたが、今では少なくなっています。
足並みを揃えているといいますか、無難な感じの『没個性』的なクラブが多くて、試打をしていても既視感を感じることもあります。
そういった意味でも、この『Q』というクラブは、とても個性があるので、興味がもてます。
こういった個性から、また次のクラブへとつながっていくように思います。
PRGRはまさに先進的なメーカーですし、その功績はとても大きいです。
構え感
ボールを前にして構えてみても、正直あまり好みではありませんでしたが、機能を追求した結果、このような構え感になったのだと思います。
やはり、かなりの『出っ歯』が気になりますし、フェース面もよく見えました。
『見えすぎ』といった感じもしましたが、これくらい見えていたほうが、球があがりやすそうに感じられる方もいらっしゃると思います。
お助け機能満載のユーティリティだからでしょうか?
かなりの『短尺感』がありました。
久し振りに、ここまで短く感じるクラブに出会ったような感じがします。
ヘッドの形状は明らかにユーティリティなのですが、『長さの感覚』でいえば、完全にアイアンでした。
だいたい6番アイアンくらいでしょうか?
これも理に適っているように感じます。
飛距離を求めるクラブではないのだから、長くする必要もないのだと思います。
かなり変わったタイプのUTだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』は、しっかりしていますが硬すぎず、嫌な衝撃も残りませんでした。
先日試打したFWと同じ印象です。
打球音
『音』も小気味いい感じの金属音で、予想通りでした。
かなりFWに近い性格をもったUTのように感じました。
私は打感や音をすごく大切にしていますが、そもそも異なる目的のクラブでは、それほどフィーリングを重視する必要はないのかな?と、このクラブを試打して感じました。
トゥ側
構えたときの印象の通り、球はとてもあがりやすいです。
ソールの抵抗感を極力無くして、とにかく球を早く拾って高く打ち出していく・・・。といったところでしょうか?
ソールの形状からも分かりますが、FWもそうですし、そもそもこのクラブは『いいライ』を想定して造られていないと思います。
なので、練習場のマットの上から試打しても、あまり意味がないような気がしました。
やはり実際の芝やラフ・ベアグランドなどから試してみないと、このクラブの特長を全て感じとるのは難しいように思いました。
ライが悪い状態で、どれだけ球を浮かしてくれるのか試してみたいですが、このソール形状と、かなりの出っ歯形状が大活躍してくれるのは間違いないような気がします。
いいライのときはイレギュラーな顔でも、悪いライのときでは理に適った理想的な顔といえるのかもしれません。
バックフェース
『安定性』という点では、普通だと思いました。
特に直進性が高いとか、スイートエリアがすごく広いという感じはしませんでした。
あくまでも『普通のレベル』という印象をもちました。
飛距離性能
『飛距離性能』も普通だと思いましたが、このようなお助け機能満載のクラブでは、それほど飛距離を求められていないのだと思います。
大切なのは『脱出能力』と『次につなげる為の高い確実性』ではないかな?と思いました。
操作性
『操作性』は、なかなかいい感じでした。
左右へも曲げることができましたが、オフセットが強いタイプを好まれる方は『出っ歯すぎて』扱いづらいかもしれません。
好みが分かれるところだと思います。
構えたときに『短尺感』をすごく感じたのですが、それもかなりいいほうに作用しているように感じました。
ヒール側
『中途半端な目的』ではなく、はっきりと『絞り込んだ目的』をもって開発されたクラブだな・・・。と思いました。
練習場と違ってコースでは、いいライばかりで打つことが少ないですし、フラットな状況も少ないです。
傾斜で打つのがゴルフといえるような気もします。
そういったときに、このクラブは大活躍してくれるのではないでしょうか?
色々な場面で使っていける、まさにユーティリティの名に相応しい、実用性の高いクラブだと思います。
PRGR Q UTILITY
プロギアの個性ともいえる、『思い切った設計』になっていて、実用的なクラブだな・・・。と思いましたが、正直デザインなどがあまり好きになれませんでした。
メーカーもあえて、このようなデザインにしているのだと思いますが、もうちょっと違ったデザインがあったのではないかな?と思いました。
質感があまり良くなく、チープに見えてしまいました。
デザイン性を高め丁寧な仕上げをして、価格をあげるのではなく、デザインは控えめにして値段も控えめにしているのかな?と思いました。
今回のモデルはあくまでも『テスト的』に発売して市場の動向を探って、次のモデルに活かしていく・・・。といったところでしょうか?
こういったことは、多くのメーカーがやっているように思います。
所有欲はあまり満たされないような気もしたのですが、バッグに入れておくと、コースでも頼もしい存在になってくれるような気がしました。
PRGR Q UTILITY
ルールでは『14本以内』ということになっているので、果たしてこのクラブを入れる余裕があるか?というのが疑問ですが、もし余裕があるのであれば、入れておくといいだろうな・・・。と思いました。
プロギアらしい、他のメーカーではなかなか見られない斬新さがありましたが、人気が爆発するかといえば、ちょっと微妙な感じもします。
このクラブのいいところを受け継ぎ、デザインを一新して、次のモデルに期待したいです。