ゴルフクラブ試打日記。          

フォーティーン NEW TC-550 フォージド アイアン

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今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは フォーティーン NEW TC-550 フォージド アイアン の7番です。
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シャフトは NSプロ 950GH です。
ロフトは32度、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、トルクは1.9、バランスはD0.5、キックポイントは中調子です。
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フォーティーンのニューアイアンです。
これまでの既存のモデル同様、
「フォーティーンのアイアンといったら、このデザインだ・・・。」
といった形状です。
他のメーカーはアイアン形状(特にバックフェース)に色々と工夫を凝らしたり、凝ったデザインになっているのに対し、フォーティーンはずっとこの形状のままです。
アイアン作りの『匠』ともいえるメーカーのフォーティーンなので、やはりこの形状やデザインに大きなメリットがあるのだと思いますし、これまでの『名器』を見ればそれが明かなのだと思います。
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『彫りの深さ』も、これまでのモデルと、あまり変わりがないように見えました。
シンプルなデザインですし、『必要最低限』のものしか身にまとっていない感じです。
余分な物を身につけていないので、最大限のパフォーマンスを発揮できるのだと思います。
こういった形状だけで見ると、それほど目新しい感じはしませんが、『フォーティーン』のことです。
きっと目に見えない、大きな工夫が施されているのだと思いました。
『FORGED』の刻印も光っています。
メーカーは違えど、アイアンは軟鉄鍛造に限る・・・・。と私は思っています。
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素振りをしてみると、かなり軽く感じられましたし、『ヘッドの利き』も、ちょっと弱い感じがしました。
私はもっと『重量感』と『ヘッドの利き』が欲しい感じがしますし、その方が『安定性』が増してくるのですが、このスペックを好まれる方もたくさんいらっしゃるのだと思います。
『ダイナミックゴールド』装着モデルを探したのですが、やはりこの『NS PRO』しか、試打クラブが無く、このスペックで試打してみることにしました。
少し寂しい気もするのですが、やはり今はこのシャフトが『主流』なのだと思います。
見た目は『シンプル』で、すごく洗練されているので、ある程度のパワーや技術を要するのかとも思っていましたが、こうして振っているとかなり広いユーザー層をターゲットにしているのだと思いました。
私には少し難しく感じてしまいますが、『NS PRO』に馴染んでおられる方には、すごく振りやすく感じられるのではないでしょうか?
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ボールを前にして構えた第一印象は、正直『やや大味』な感じがしました。
これまでのフォーティーンのアイアンには、ちょっと見られなかったような『ヘッドの大きさ』だと思いましたし、やや『イメージライン』がボヤけてしまう感じがしました。
普段なら、もっと鮮明に頭の中で描いていけるのですが、今日はそれがあまり出来ませんでした。
『グース』も少し目につきました。
ただ、構えづらく感じることはなかったですし、それほど不自然な感じもしませんでした。
私は『TC-1000』のような『小振り』なヘッドの方が、ボールも大きく見えますし、『イメージライン』が太くなるので気持ちが楽になり『安定性』も増すような気がします。
しかし、小振りなヘッドが苦手な方もいらっしゃるでしょうし、ドライバーと同様、大きなヘッドに安心感を持たれる方もたくさんいらっしゃると思うので、そういった方々にはとても構えやすいのではないでしょうか?
ややヘッドは大きく見えましたが、それほど嫌な感じの大きさではないですし、変なクセもなく比較的『オーソドックス』な形状ですので、形の美しさにこだわっておられる方には、すごく構えやすいのではないでしょうか?
試打を開始しました。
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最初の6球ほど、ミスを連発してしまいました。
ちょっと『薄目』に当たってしまったり、左右にブレたりと、打点が安定しない感じがしました。
適度な重量があると、『トップ』の位置も流れずに自然といい所で決まるのですが、こういった『軽さ』『ヘッドの利きの弱さ』は、どうしてもやや『オーバー気味』に上げてしまいます。
タイミングも少し合いづらい感じがしました。
私は最近、『NS PRO』にはだいぶ慣れたような気がしていたのですが、今日の結果を見るとまだまだ掴み切れていないのだと思いました。
『NS PRO装着モデル』でも、1球目から『ナイスショット』を打てるアイアンもあるのですが、今日は『ミスショット』が先に出てしまいました。
自分の練習不足を痛感します。
その後、ようやく何とか『当たる』ようになってきました。
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『安定性』という点では、おそらくこれまでの『フォーティーン』のアイアンの中では、比較的『慣性モーメント』が大きく、『スイートエリア』も広そうな気がしました。
あまりにも大きなミスを許してくれるアイアンではありませんが、多少のブレはうまく抑えてくれる感じです。
私の最初の打球のように『薄目』に当たってしまった球は、かなりの『トップ球』となってしまいましたが、それはこのシャフトを使いこなせていない、私の未熟さが原因なのだと思いました。
慣れてくると、次第に球をまとめていくこともできましたし、『シビア』な印象のアイアンではないと思いました。
美しいヘッド形状の軟鉄鍛造アイアンに憧れてはいるが、難しそうだからついつい『二の足』を踏んでしまう・・・・・。という方もいらっしゃると思います。
しかし、そんな杞憂はこのアイアンには不要だと思います。
見た目はシンプルで結構『タフ』な印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、見た目以上に『易しさ』を追求して作られたアイアンなのだと思います。
私には『ダイナミックゴールド』の方がより、このアイアンの『安定性』を感じられると思ったのですが、『軽量スチール』に慣れておられる方には、すごく高い安定性をもたらしてくれるのだと思います。
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『球のあがりやすさ』という点でも、結構『低重心』を感じさせるアイアンだと思いました。
昔の『高重心アイアン』が持つ、『シビアさ』は全く感じません。
パワーが無いから、アイアンで『高さ』を出せない・・・・。と日頃から感じておられる方にも、このアイアンはすごく上がりやすく感じられるのではないでしょうか?
『競技』に出場しても、愛用者が比較的多いことなどから、『フォーティーンのクラブ』というと、これまでどちらかというと『上級者向け』といった印象でしたが、このアイアンにはそういった感じがしませんでした。
かなり『ユーザーの幅』が広がっていると思います。
中級者の方は勿論、初めて『軟鉄鍛造』にトライしてみたい・・・・。と思っておられる方にも、すごく打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
これまでの『軟鉄鍛造アイアンは難しい』という、根拠もないイメージが払拭されると思います。
「初心者のうちは『軟鉄鍛造』なんてまだ早いよ・・・。もっと上達してからでないと、使えないよ・・・・。」
と、一緒に練習していた初心者らしき方にアドバイスしている人を以前、練習場で見かけたことがあるのですが、私はその意見にはあまり賛成できません。
初心者のうちから、この軟鉄鍛造の素晴らしい打感に慣れておくべきだと思いますし、それによって『感性』も磨かれ、『技術』も向上してくるのだと思います。
そして何より、この素晴らしい『軟鉄鍛造独特』の打感を味わうことが大きな『ゴルフの喜び』なのではないでしょうか?
『ゴルフの喜び』というのは、『スコアや技術の向上』だったり『飛距離の向上』だったりすると思うのですが、『素晴らしい打感を味わう』ということもあると思います。
それを味わうことなくゴルフを終えてしまっては、『勿体ない』気がします。
今はどのアイアンもかなり『フィーリング性能』が上がってきているとは思いますが、やはり『軟鉄鍛造』がベストだと思います。
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『ソール幅』も、ややワイドだと思いました。
これまでのフォーティーンのアイアンには、ちょっと見られなかった感じだと思いました。
こうしたところも見ても、やはり『低重心アイアン』なのだと思いました。
あまりにも『ワイドソール』過ぎるアイアンは、私は難しく感じてしまうのですが、これくらいまでなら何とか打っていくことができました。
これまでとはちょっと違った印象のアイアンではりますが、決して『やり過ぎない』『極端過ぎない』という『バランスの良さ』とでもいうのでしょうか?
そういったところに『フォーティーンらしさ』を感じることができました。
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『打感』は、やはりとても良いです。
これは予め予想が立っていたことですし、それほど驚くことでもありませんが、改めて『FORGED(鍛造)』アイアンの良さを感じることができます。
こういった打感が、やはり『スタンダード』であり、『ナチュラル』なのだと思います。
『透き通った』といいますか、『ブレがない』という感じの打感です。
この『打感』だけで、飛び出したボールを目で追わなくても、ボールの行方がある程度把握できますし、『ナイスショット』を実感することができます。
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『操作性』という点では、私は『まずまず』だと思いました。
決して扱いづらいタイプのアイアンではないと思いましたし、『フック』『スライス』も打てましたが、どちらかというと、やや『直進性』で勝負するアイアンなのかな・・・?と思いました。
この『大きな慣性モーメント』を利用した方が、理にかなっているのかな?と思いました。
私は『フェースローテーション』を多く使うタイプですので、こういったやや大きく感じるヘッドは少し苦手としているのですが、『フェースローテーション』をなるべく抑えて打ちたい・・・。なるべくシンプルに打ってボールをターゲットまで運んでいきたい・・・・。と感じておられる方には、かなり扱い易いアイアンといえるのではないでしょうか?
こういったやや大きく感じるヘッドはどちらかというと、『フェード系』の方が打ちやすく感じることが多いのですが、このアイアンに付いている『適度なグース』が、それを上手く相殺して『ドロー系』も打ちやすくしている感じも受けました。
もっと自分の感覚に合わせていくには、まだまだ球数が足りない感じもしましたが、今日はそれほどこのアイアンに慣れなくてもいい・・・・・。と正直思ってしまいました。
やはり私はこの『軽さ』に、どうしても『不安』を感じますし、慣れたくはない・・・。と思いました。
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『飛距離性能』という点では、明らかに『6番アイアン』だと思いました。
私の感覚では、ちょうど『一番手違い』だと思いましたし、『7』という刻印を彫った『6番アイアン』という認識です。
このシャフトの『高弾道設計』と、うまく『相乗効果』が発揮されているかはわかりませんが、かなりボールもよく上がってくれていたので、『ストロングロフト』+『高弾道』で飛ばしていけるアイアンだと思いました。
今では7番アイアンで『32度』というロフトは、それほど『立った』とは言わないのかもしれませんが、私にとっては明らかに立っています。
大まかにいえば、
『アイアンの飛距離』=『ストロングロフト』+『シャフトの長さ』
だと思っているのですが、そういった点でも、このアイアンは今では『標準的な飛距離』といえるのかもしれません。
私にはやや感覚的に合わない感じもするのですが、アイアンにも飛距離性能を求めておられる方には、このアイアンはいい結果をもたらしてくれるのかもしれません。
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私はこれまで、フォーティーンのアイアンを何本か試打してきて、その素晴らしさをずいぶんと体験していますが、今日試打したこのアイアンはその中でもちょっと『異質』な感じが少ししました。
第一印象ではデザインなどから、これまでのモデルとほとんど変わらない感じもしていましたが、実際に構えたり試打してみると、かなり印象が違ってきました。
正直言いまして、私には既存のモデルの方が易しい感じがするのですが、このアイアンにすごく魅力を感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
自分は『パワーヒッター』じゃないから・・・・・。と、フォーティーンのクラブを敬遠されていた方も、すごくこのアイアンは打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
フォーティーンは『見た目の美しさ』を大切にしながらも、かなり『易しさ』にこだわった設計をしているのだと思います。
私はつい先日試打した TC-770 フォージド アイアン の好印象をはっきりと覚えているのですが、今度この2本を比べてみたいです。