今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TC-910 アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、バランスはD2、キックポイントは手元調子です。
待望のフォーティーンのニューアイアンです。
フォーティーンはどれも名作揃いで、レベルが高い印象がありますが、今回のこの『TC-910 フォージド』というアイアンも、すごくいい雰囲気を持っています。
デザインに『統一感』が感じられ、それが『企業ポリシー』に、つながっているような気がします。
派手さはないですが、どれも高性能なアイアンであることは、これまで試打してきて実感しています。
『彫りの深さ』は、『浅すぎず深すぎず』といったところでしょうか?
ちょうど『ヒール側』と『トゥ側』が少し肉厚になっていますが、これにより少し『慣性モーメント』が大きくなっているのでしょうか?
今は『打感の厚み』を増すために、逆の形状になっているものが最近よく見られるのですが、このアイアンはその逆の形になっています。
こういった形も、これまでよく見られましたし、それほど珍しい感じはしません。
『ソールの幅』は、少し厚いかな?と思ったのですが、全く違和感を感じません。
これくらいならば、スムーズに対応できる感じがします。
『易しさ』というものが滲み出ている感じがしますが、それが度を超していないところに、フォーティーンのセンスの良さを感じることができます。
『ホーゼル』の長さは、普通といったところでしょうか?
長すぎず短すぎず・・・・。といった感じです。
やはり丁度いい・・・。という感じの設計になっているような気がします。
ホーゼルが長いと『操作性』は増しますが、『高重心』になりやすいので、難しく感じられる方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし低すぎると、確かに上がりやすくなりますが、扱いづらい部分がどうしても出てしまいます。
そういった意味で、このアイアンを見ても、丁度いい・・・。という感じがします。
メーカーによっては、やや大雑把に感じられる設計をするところもありますが、このフォーティーンは、いつも『繊細な設計』をしているような気がします。
何と云いますか、アイアンを知り尽くしているメーカー・・・・。といっていいのでしょうか?
ボールを前にして構えてみると、最初はちょっと全体的に『厚み感』を感じる形状だと思いましたが、全く構えづらくはありませんでした。
むしろ、フォーティーンらしい構えやすい感じのアイアンだと思いました。
私の普段の感覚では、少しヘッドが大きく感じられたのですが、これくらいがベスト・・・。と感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
このアイアンもそうですが、最近は『形の美しさ』を保ちながら、少しだけヘッドを大きくしているものが増えてきたような気がします。
その分易しくはなっていますが、構えづらくはないので、プラス作用ばかりが働いているような気がします。
ヘッドは少しだけ大きく感じましたが、『グース』も小さめで、殆ど『ストレート』といってもいいのだと思いますし、この形状のおかげで『イメージライン』を鮮明に描くことができました。
どちらかというと『左右に曲げる』というよりは、『真っ直ぐ飛ばす』といったイメージのほうが描きやすい感じがしました。
試打を開始しました。
まず感じたのが、その『打感の良さ』『厚み感』です。
すごく柔らかくて、しっかりと手応えのある感触に、好感をもつことができました。
一球一球、いい感触が掌や指を喜ばせてくれている感じがします。
何球でも打っていたくなります。
すごくいい感触が伝わってくるので、『距離感』や『左右の方向性』もつかみやすいです。
かなりイメージに近いラインを描いていける感じがしました。
自分のフィーリングが合わないアイアンだと、打てば打つほど球が乱れてくることも多いですが、このアイアンは逆で球数をこなせばこなすほど球筋を揃えやすい感じがしました。
『球のあがりやすさ』という点では、予想の範囲内だと思いました。
これまでの経験と、こういった形状で、ある程度予想していた感じの『あがりやすさ』だと思いました。
これまでの『名器』と呼ばれるアイアンに共通している感じの『ノーマルさ』が伺えます。
いい感じで球をつぶしていける感じがしますし、拾いやすいところにも好感を持つことができました。
どのように打っても、自動的に上げてくれるアイアンではないと思いますが、このアイアンはすごくあがりやすいと感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
不自然な感じでなく、自然な感じですごく上がりやすい感じがして私は好感を持つことができました。
どんなに『ハイテク化』が進んでも、アイアンにはどこか『ナチュラルさ』を持っていて欲しいのですが、このアイアンを含め『フォーティーン』のアイアンにはそういったものを持っているような気がします。
だから、私はフォーティーンのアイアンが好きですし、仲間達にもよく勧めています。
『操作性』という点でも、いい感じでした。
左右に曲げていくこともすごく楽で、色々と楽しませてもらった感じがします。
聞くところによると、このアイアンは球がつかまりすぎないように、少し重心距離が長めになっているそうですが、それがこの『ヘッドの大きさ』につながっているのでしょうか?
実際に打ってみても、球がつかまりづらい感じは全くしなかったですし、いい感じの『ドロー』も打つことができました。
右へ抜けていく球が出やすい感じはしませんでした。
どちらかというと『ストレートネック』といえるのだと思いますし、このやや『面長』なところから、球がつかまりづらそうな印象も打つ前は少し持ちましたが、実際にはすごくいい感じでつかまえていけました。
そんなにシビアに曲がる感じはしませんでしたが、こちらの曲げようとする意志には背かずに、ずっと従ってくれている感じがしました。
『飛距離性能』という点では、最近のアイアンの中でも『標準的』な部類といえるのではないでしょうか?
『飛ばし過ぎない』感じに好感をもてます。
私の周りにも、数年前の『ストロングロフトアイアン』から、このような『ノーマルロフトアイアン』に回帰している人が増えてきているのですが、このアイアンはそういった人達にも人気が出そうな気がします。
このようなロフト設計と、『ダイナミックゴールド』というシャフトが装着されているので、やはり『飛距離重視』というよりは『操作性』『実用性』に長けたアイアンのような気がします。
こうして打っていても、予想より決して飛びすぎないので、すごく楽な気がします。
これまでも書いてきましたが、飛び過ぎるアイアンは使っていて、とても怖く感じられることがあるですが、このような感じだと安心できます。
飛距離を最優先に求めておられる方には、やや合いづらい部分があるとは思いますが、これくらいが『標準』だと思ってレベルアップを図っていくのもいいのではないでしょうか?
やはり7番アイアンのロフトは、これくらいのほうがクラブの『セッティングにおけるつながり』がいいような気がします。
『安定性』という点でも、このバックフェースのデザイン通りの、高いものを感じました。
キャビティアイアンの長所がよく出ていると思います。
すごく打ちやすいです。
全く『シビア』な感じはしません。
少し『面長』に感じたせいか、最初の二発はやや『トゥ寄り』でヒットしてしまったのですが、フェースが当たり負けすることなく、ボールを真っ直ぐ運んでいってくれました。
打った直後、何処でヒットしたかちょっと解りづらかったのですが、ややトゥ寄りにボールマークがついているのを見て、かなり『ミスヒット』に強い感じがしました。
このキャビティ形状でありながら、適度に『厚み』をもったヘッドなのも、いいように感じられました。
薄っぺらい感じのアイアンだと、『当たり負け』してヘッドがブレて、結果ボールも曲がってしまうことがありますが、今日はそういった感じはしませんでした。
上手くボールを送り込んでくれる感じがしました。
『肉厚系アイアン』の長所だと思います。
待ちに待った感じのフォーティーンのニューアイアンでしたが、期待通りとてもいいアイアンだと思いました。
私はかなり気に入りました。
敢えて私の好みでは、もう少しコンパクトなヘッドでもいいかな?と思ったのですが、これくらいの大きさでも何の不便さも感じません。
それよりも、かなり易しさが感じられ好印象でした。
おそらく、このようなタイプのアイアンは日頃、ある程度の練習量や経験を積んできておられる方に合わせて設計されているのだとは思いますが、私は『上昇気流』に乗っている後輩たちにも勧めてみたいと思いました。
かなりいいアイアンなので、きっと彼等も気に入るだろうと思いました。
昨年、私は『フォーティーン TB-1000 フォージドアイアン』という忘れることのできない素晴らしいマッスルバックアイアンに出会ったのですが、残念ながらもう廃番になってしまっています。
今後、フォーティーンはマッスルバックを作らないのでしょうか?
『ミズノ』『タイトリスト』『エポン』・・・。など、一部の優れたアイアンメーカーはマッスルバックを発表してきているので、フォーティーンも是非発表して欲しい気がします。
フォーティーンのアイアンが素晴らしいことは、世の中に広く認知されているので、是非実現して欲しいと思っています。
年明け早々、このような素晴らしいアイアンに出会うことができて嬉しく思いました。
つい先日試打して、とても気に入った PRGR TR500 と同様に今年の忘れられないアイアンになりそうです。
このアイアンは全体的にとてもバランス良く、レベルが高いアイアンだと思いますが、決して難しすぎて手が届きにくいアイアンだとは思いませんでした。
今まで易しいアイアンを使ってきたが、少し物足りなく感じてきたので、もっと『骨太のアイアン』を使っていきたい・・・・。と考えておられる方にはとてもいいのではないでしょうか?
装着シャフトが『ダイナミックゴールド』ということで、ある程度のユーザーに限られてくると思いますし、日頃軽量スチールを使っておられる方には、やはり合いづらいのかもしれません。
むしろ『マッスルバック感覚』で、キャビティを使っていきたい・・・・。と考えておられる方にはとてもいいのかもしれません。
最近は、少しずつ『ダイナミックゴールド』を標準装備してくれているアイアンを見かけるようになってきたので、私は嬉しく思っていますし、何故か『ホッ』としています。
軽量スチールにも素晴らしいものがたくさんありますが、やはり『スチールシャフトのスタンダード』は、このシャフトだと思っています。
私の中で、未だにこの牙城を崩すシャフトは現れてきません。
しかし、これはあくまでも私の中でのことであり、今の『主流』とは正直言えないのかもしれません。
なので、このアイアンもメーカーがある程度のユーザー層を絞って発表してきているのだと思いますが、私はやはり後輩達にもどんどん勧めてみようと思います。
欠点らしい欠点がなかなか見つからなかったですし、信頼できる『フォーティーン』のアイアンということで、ずっと長く使っていけるクラブだと思いました。
今日も試打がすごく楽しくて、このアイアンのことについて色々と考える前についつい球数を多く打ってしまいました。
フィーリング性能に優れていながら、決して基本的性能もおろそかにしない、フォーティーンのハイレベルなアイアンだと思いました。
またこのアイアンを試打して楽しみたいです。
フォーティーン TC-910 フォージド アイアン
- 2010年1月19日
- フォーティーン
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ミズノ JPX AD ドライバー