今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン PC555 アイアン の7番 です。
シャフトは MD-60i です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、トルクは3.5、キックポイントは中調子、バランスはD0.5、クラブ総重量は375gです。
フォーティーンの新しいアイアンです。
フォーティーンらしく、とても落ち着いたデザインになっています。
今はアイアンも色々なデザインがあって、目を引く物もありますが、この落ち着いた感じがフォーティーンの魅力のひとつだと思います。
オーソドックスなポケットキャビティといったところでしょうか?
ポケットキャビティは、これまで厚ぼったい感じの物もたくさんありましたが、このアイアンはスッキリとしています。
このシンプルさも魅力的です。
ポケット部分もかなり大きく、球があがりやすくなっているように感じます。
私はまだポケットキャビティを購入したことはないのですが、私の周りには愛用者が増えてきました。
ソール幅は、今のアイアンの中では標準的な部類でしょうか?
こうして見ても、『フェース長』があるのが解ります。
ネックは、やや短めです。
重心の低さを感じさせます。
フェース面にミーリングがあるか確かめてみたのですが、ありませんでした。
やはり、アイアンにミーリングは必要ではないのでしょうか?
ミーリングが無いほうが多いように思います。
このオリジナルグリップも、なかなかいい感じです。
私が好きなベルベットタイプではないのですが、適度にしっとりしています。
雨でも滑りにくそうなグリップです。
素振りをしてみても、まずまずです。
軽量タイプのアイアンではありますが、振りづらさや頼りなさのようなものはあまり感じられませんでした。
私はカーボンシャフトの経験値が少ないので、少し緊張するところはあったのですが、強い苦手意識は芽生えてきませんでした。
ボールを前にして構えてみると、ある程度予想していた通りでした。
面長なタイプです。
私は小顔なタイプを好むのですが、このアイアンの構え感も、落ち着きがあって好感がもてました。
グースも利いていますし、トップラインも厚めではありますが、これまでたくさん経験しているので、強い苦手意識は芽生えてきませんでした。
私にとって『ど真ん中のストライク』という感じでは正直なかったのですが、このアイアンの構え感に好感をもたれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
人によって、好みが大きく分かれるところだと思います。
以前に比べ、今は少しずつ小顔なアイアンも増えてきていますが、まだまだセミラージサイズのほうが多いように思います。
こうして構えた感じでは、色々な球筋をイメージするというよりも、できれば真っ直ぐに近いイメージをもったほうが自然なのかな?と思いました。
あまり曲線はイメージできませんでした。
試打を開始しました。
『打感』は、まずまずだと思いました。
柔らかいというよりは、やや『しっかりめ』な印象をもちました。
球はとてもあがりやすいです。
ポケットキャビティの長所がいかんなく発揮されているように感じます。
外見がすっきりとした形状になっていますが、球のあがりやすさにもすごく配慮して設計されたアイアンだと思いました。
『安定性』はかなり高いと思いました。
一球目から、真っ直ぐ矢を打ち抜くような感じで球が飛んでいきました。
私にとっては、やや軽量なので、最初のうちは暴れてしまうのかな?と思ったのですが、思っていた以上に、いい球を打たせてくれたので、少し驚きました。
最近のアイアン用カーボンシャフトの性能の高さには驚かされます。
ヘッドの性能も高いと思うのですが、このアイアンに装着されているシャフトも、高いパフォーマンスを発揮してくれているように感じました。
私はスチールが好きですし、これからもそれが揺らぐことはないですが、このようにカーボンシャフトが充実していくのは、とても嬉しいことです。
私たちゴルファーにとって、選択肢が増えることはとてもいいことです。
ゴルフを始めたときからずっとカーボンシャフトを使っているという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
昔のカーボンシャフトは頼りない感じのものが多かったですし、耐久性が劣る物もありました。
ちょっと球を打っただけでクラックが入る物もありました。
しかし、今は違います。
『スチールテイスト』のカーボンシャフトも増えてきましたし、単に『耐久性』ということで考えてみても、今はスチールよりはカーボンのほうが圧倒的に優れていると思います。
ただ、『コストパフォーマンス』ということで考えてみると、やはりスチールに分があると思います。
『飛距離性能』も優れています。
これは打つ前から予想していましたが、かなりの『飛び系アイアン』です。
軽~く打っても、あそこまで飛んでいくのか・・・。と思ってしまうほどでした。
こういった『飛びの凄さ』は、もうすっかりお馴染みになったとは思うのですが、ここまで飛んでしまうと、やはり『7番』とはいえないような気がします。
先日も書きましたが、アイアンもウェッジと同じように『ロフト』で呼んでもいいような気がしました。
なかなか実現はしないと思いますが、今は『番手に対する概念』も希薄になったような気がしてなりません。
7番でこれだけ飛んでしまうのだから、確かにこれよりも長い番手はあまり必要ないな・・・。と思ってしまいます。
ショートウッドやUTのバリエーションが増えるのも自然の流れのような気がします。
『操作性』という点では、ノーマルな感じかな?と思いました。
できれば、あまり意図的に曲げたくないタイプのアイアンだと思いました。
左右に大きく曲げてみようと思ったのですが、あまり大きくは曲げられませんでした。
『面長感』が邪魔をしてしまったのかもしれません。
今は、こういったアイアンが多くなりました。
小さい曲がり幅で勝負していくタイプのアイアンです。
反応の良さ・敏感さというよりも、『大らかさ』が強く感じられました。
かなり優れたイージー系アイアンだと思いました。
性格的に尖ったところが全く感じられませんでした。
打感や構え感などが、私の『ストライクゾーン』からちょっと外れているような気もしたのですが、全体的に上手くまとまっていると思いました。
先日試打した テーラーメイドのアイアン 同様、飛距離性能や安定性・球のあがりやすさといった『物理的性能』を追求しながらも、フィーリングも決しておろそかにはしていないアイアンだと思いました。
テーラーメイドのアイアンよりは、やや『面長感』が強く感じられましたが、上品なタイプのアイアンだと思いました。
『ハイテク』というよりは『ベーシック』という言葉が似合うような気がしました。
装着されているカーボンシャフトも、なかなかいい感じではありましたが、できればスチールを・・・。と思い、探してみたのですが、このカーボンシャフト装着モデルしか見当たりませんでした。
聞くところによると、最初からスチールシャフトはラインアップされていないのだそうです。
そういったところからも、メーカーがターゲットにしているゴルファー層が浮かび上がってくるのですが、その範囲はとても広いような気がしました。
私には軽めのアイアンなので、気を抜いてしまうとミスにつながってしまいそうなところもあったのですが、何とか気合いを入れて試打しました。
いつも通りの『重力』を利用しづらいところもあったので、こちらの仕事が少しだけ増えるような気もしたのですが、扱いにくいタイプのアイアンではないと思いました。
軽さによる振り切りやすさを感じられる方もいらっしゃると思います。
7番アイアンとしては長尺の部類に入りますし、『スタンディングロフト』との相乗効果もあって、かなり飛距離性能が期待できるアイアンです。
もう一度『番手毎の距離感』を設定しなおさなくてはいけないのかもしれない・・・。と思いました。
年月の経過による飛距離の落ち込みを、このアイアンが解消してくれるように感じました。
それどころか昔の距離を軽く打っただけで蘇らせてくれるといってもいいのかもしれません。
ラインも出しやすくて、寛容なところもあるので、かなりオートマチックに打っていける感じがしました。
こういったところも、多くのゴルファーの支持を集めることにつながるのではないでしょうか?
易しくて飛距離の出るアイアンを使いたいけれど、不格好なアイアンは嫌だ・・・。
カッコいいアイアンをバッグに入れていたい・・・。という方には、とても魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?
これからもカーボンシャフトが装着されたアイアンがどんどん増えてくるだろう・・・。と思いました。
フォーティーン PC555 アイアン
- 2014年7月15日
- フォーティーン