今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ピン i25 ドライバー です。
シャフトは PWR75 です。
ロフトは9.5度、長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は69g、トルクは4.6、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は328g です。
ピンの新しいドライバーです。
パッと見た感じでは、あまり大きな変化は無いように見えるのですが、きっと新たな工夫が組み込まれているのだろうと思います。
以前PINGは『金ピカのドライバー』を発売しましたが、やはりこの落ち着いた感じのブラックがよく似合います。
シャロー系であるところも、PINGドライバーの特徴だと思います。
何といいますか『ブレない』ところがいいです。
クラブは、こうあるべきだ・・・。というメーカーの主張が聞こえてきそうです。
昔のシャロー系ドライバーは頼りなく感じるものが多かったですが、最近は本当に各メーカーとも性能がアップしています。
頼りがいのあるシャローが増えてきました。
バックフェース付近に、大きなウェイトが見えます。
前のモデルとよく似ています。
しかし前のモデルには、この丸い物がありませんでした。
これもウェイトなのでしょうか?
もし、そうだとしたら、かなりの比重がヘッド後方に組み込まれていることになります。
こういった『深重心設計』も、ピンの主張のように感じられます。
今はドライバーも浅重心設計の物が増えてきましたが、そういったメーカーの考え方とは、大きな違いがあるように感じます。
どちらがいいとは一概に言えませんが、メーカー毎の考えなどポリシーの違いや個性があることはとてもいいことだと思います。
逆に良くないのは、どのクラブの同じような設計で個性が感じられないことです。
ポリシーやオリジナリティこそが『メーカーのプライド』といえるのではないでしょうか?
PINGには、そのプライドが強く感じられますし、私は魅力を感じます。
ネックの長さは、これまでのピンらしい長さだと思います。
ショートネックで、重心の低さを感じさせます。
合理的でイージーそうな雰囲気が漂っています。
ネックには調整システムが搭載されていました。
すごくシンプルな調整システムです。
多種多彩な変化は出来なさそうです。
しかし、あまり多彩すぎても、かえって迷いを誘ってしまうことにもなりかねないのかもしれません。
PINGらしい、好感のもてる顔をしています。
これまで通りシャロー感がありますし、『トライアングル顔』に近い形状です。
すごく見慣れた形状になりました。
この『艶消しの黒』が好感度をさらに上げています。
今日は天気が良かったので、日の光に照らしてみたのですが、眩しくありません。
こういった細かい工夫が、コースでは活きてくるのではないでしょうか?
クラウンマークの代わりに、横に線が引かれています。
これは大きな変化だと思います。
これまでPINGのドライバーは、個性的なクラウンマークが印象的でしたが、このドライバーにはクラウンマークが無くなり、この横の縞の線に変わっています。
真っ直ぐテークバックしやすくなるような工夫なんだろうな・・・。ということは、すごく伝わってきます。
以前試打したヨネックスのドライバーは『垂直感』から構えやすさを演出していたのですが、このドライバーはどちらかというと飛球線に対しての『平行感』で構えやすくしているのでしょうか?
『アライメントの取りやすさ』と、『真っ直ぐに引きやすさ』の違いかな?と思いました。
ブリヂストンのViQドライバーなどもそうですし、これからもまだまだクラウンに模様や線をいれる工夫は続いていくのでしょうか?
各メーカー独自の工夫が見られてとても興味深いです。
この線をはっきり認識することはできますし、存在感があるのですが、それが目立ちすぎていないところに好感をもつことができました。
あまり目立ちすぎてしまうと、また違った感じになってしまいます。
色々な工夫を施すのはいいことですが、それが『構え感』を邪魔してしまったら、逆に大きなマイナスポイントになってしまいます。
このドライバーは、いい『さじ加減』ができているように感じます。
試打するポジションは、このノーマルのままです。
他には『+』と『-』がありました。
フェースアングルを変えられるようになっているのかな?と思っていたのですが、聞くところによると、ロフトの調整ができるそうです。
このオリジナルグリップも、好感がもてました。
凹凸感によって、滑りにくさもありながら、硬すぎず適度に手に馴染みやすい感じがします。
ドライバーには『無難』なタイプのグリップです。
シャローバック形状です。
こういったところは、これまでのPINGらしい特徴だと思います。
シャロー系で、とことん易しさにもこだわっているように感じられます。
素振りをしてみても、なかなかいい感じです。
ハード過ぎることもなく、適度にしっかりとしていて、タイミングも取りやすい感じがしました。
いわゆる『骨太』な感じもしなかったのですが、『ヤワ』な印象もありませんでした。
ヘッドも適度に利いて好感がもてました。
スイング中、ヘッドを感じられるのは、とても心強いです。
これも『重ヘッド効果』なのでしょうか?
ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
とても楽に構えることができました。
先ほどのクラウンの横の線が多少目に入るのですが、目立たない色にしてくれているので、心が揺れ動くこともありませんでした。
構えやすさを邪魔していないのがいいと思いました。
この線を入れることに対して、もっと目立つ色にしよう・・・。という意見もおそらくメーカー内で出たと思うのですが、私はこの色で正解だと思います。
この線が勝ちすぎてしまうと、構えたときに意識が別の方向に行きすぎてしまうような気がします。
店員さんに尋ねてみると、やはり、この線が入っているおかげで、真っ直ぐ引きやすくなっているのだということを聞きました。
確かに効果はあるだろうな・・・。と思いましたが、正直私はあっても無くてもいいな・・・。と思いました。
私は『真っ直ぐ』な軌道をイメージすることは殆どなくて、『曲線』をイメージすることが多いからなのかもしれません。
しかし、真っ直ぐをイメージしたい方はたくさんいらっしゃると思いますし、そういった方々には、このドライバーのクラウンマークはとても効果的なのではないでしょうか?
色々なクラブを試打していると、時にはその新たな工夫が『奇をてらいすぎていたり』『邪魔』に感じたりすることもあるのですが、このドライバーにはそういったことは全く感じられませんでした。
主張し過ぎている感じはしないものの、しっかりと得点は稼いでいるように見えます。
艶消しな感じが落ち着きをもたらしてくれますし、眩しくないので、目にも優しいように感じました。
左右に大きく曲げるイメージは出しづらかったのですが、『ある程度の安定性』と『球のあがりやすさ』を感じることができました。
これまでのPINGのドライバーに共通することだと思いますが、『大きくて易しい』印象があるので、『ビッグ&イージー』といっていいのではないかな?と思いました。
いい意味で、『アバウト感』をもって構えることができました。
ネックには『調整システム』が搭載されていますが、とてもシンプルなシステムな分だけ、『構え感』を邪魔していないのがいいと思いました。
私は構えたときに、あまりネックの部分が太く見えたり、目立ちすぎるタイプはイメージがボヤけてしまったりするので、苦手に感じることができます。
このドライバーはとてもリラックスして構えることができました。
試打を開始しました。
『打感』はいい感じです。
硬くなく、ソフトな感じなのですが、『球の重さ』をしっかりと感じ取ることができました。
フェースにボールを乗せて運んでいけるイメージをもつことができました。
初対面ではあっても、すぐに親しんでいける感じがしました。
『音』も好感がもてました。
大きすぎず、控えめな金属音がいい雰囲気を醸し出してくれました。
叩きにいっても、不快に感じることは全くありませんでした。
球もあがりやすいと思いました。
打つ前から予想していましたが、高弾道系といっていいと思います。
率直に易しくて『質の高い』球だと思いました。
私はどちらかというと、ライナー系で上がりすぎない弾道を好むのですが、この高弾道を求めておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
できればもう少し低く抑えていきたいな・・・。と思い、試してみたのですが、思っていた以上に易しく感じました。
シャロー系のヘッドですが、意外と低く抑えて打つこともできました。
これまでたくさん出会ってきた、『何が何でも高弾道』という感じはしませんでした。
軟弱な感じはしませんでした。
こういったところも『重ヘッド効果』表れなのでしょうか?
ただ、普通に打つ感じでは、高くあがりやすいタイプのドライバーだと思います。
このあがりやすさは『深い重心深度』が影響しているのではないでしょうか?
ボールがとても高くあがっていくので、飛んでいるボール自体も、おそらく周りの景色を『俯瞰(ふかん)』で見ているんだろうな・・・。と思いながら眺めていました。
コースで試してみたとしても、おそらく周りの木などよりもはるか高いところに飛んでいって、雲に一番近い場所から眺めているんじゃないかな・・・?などと想像してしまいました。
今日の青い空に向かって飛んでいく、白いボールがとても綺麗でした。
『安定性』は高いです。
とても寛容な感じがしました。
ヘッドの大きさなども関係していると思いますし、重心の深さなども関係しているのではないでしょうか?
見た目通りの、『大らかな』性格をもったドライバーだと思いました。
浅い重心のドライバーのような『神経質さ』は感じられませんでした。
この大らかさは、コースでもすごく役に立ってくれそうです。
『飛距離性能』という点でも、いい印象をもちました。
『ハイアベレージの飛距離』といったらいいでしょうか?
前のモデルから飛躍的に飛距離が伸びている感じはしないのですが、安心して楽にまとめていきやすい感じがしました。
『飛んだり飛ばなかったり』ということが少ないので、計算しやすいんじゃないかな?と思いました。
『操作性』という点では、こういった大型シャロータイプのドライバーなので、あまり曲げたい気持ちにはなれなかったのですが、一応トライしてみました。
何とか反応はしてくれましたが、やや強引だったかな?と思いました。
大きく曲がるような感じはあまりせず、小さい曲がり幅で抑えていけるように感じました。
球がつかまり過ぎないところも好感がもてました。
どちらかといえば、フェードボールが打ちやすいかな?と思いました。
すごくいい印象のまま、試打を終えることができました。
前のモデルにもいい印象が残っているせいか、このドライバーが大きくフルモデルチェンジしたような感じはしなかったのですが、ところどころに修正されている感じがします。
一番は、やはりクラウンにある線だと思いますが、それ以外にも見えないところに、新たな技術が組み込まれているのではないでしょうか?
変わっていないのが『易しく飛ぶ』ということです。
敷居が低いのも魅力のひとつです。
重心が浅いほうがスピンを抑えられて飛距離アップが狙えるのかもしれませんが、そういったモデルが合う方は、意外と少ないのかもしれません。
勿論、今でも多くの方が浅い重心のモデルを使って飛距離を伸ばしておられるのだと思いますが、中には難しく感じられたり、球があがりづらかったり、曲がりだした・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このドライバーのもつ『敷居の低さ』が、幅広いタイプのゴルファーに適応しているように感じました。
勿論、ただ単に敷居が低いだけではなくて、しっかりとしたところもあるので、スペックを選ぶことにより、ヒッタータイプの方にも対応できていると思います。
他のメーカーにはあまり見られない『重ヘッド』も、PINGのポリシーやオリジナリティがあっていいです。
ヘッドが重くなると振りづらくなりそう・・・。と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはないので、多くの方に試していただきたいと思いました。
最近のPINGドライバーの充実ぶりには目を見張るものがあります。
もうパターだけのメーカーではないと思います。
ドライバーのイメージもすごく強くなりました。
それだけ、優れたモデルがたくさん発売されてきたからだと思います。
PINGドライバーは一時期、『ややハード系』の印象もありましたが、今は『イージー系』が多いです。
イージーでありながら、しっかりと結果を残しているところにも多くのファンを獲得している要因になっていると思います。
かなり高価で近寄りがたい雰囲気・・・。というのが無いのも魅力といえるのかもしれません。
チープな感じは一切しないですが、親しみやすそうな価格なんだろうな・・・。と思いました。
店員さんに値段を尋ねてみても、やはりその通りでした。
コストパフォーマンスはとても高いと思いました。
昔からPINGには慣れ親しんできましたが、ずっとパターだけでした。
ドライバーはあまり手にしたことが無かったですが、ここ数年、すごくいい印象をもっています。
『構えやすさ』と『打感の爽快さ』が強く印象に残っているのですが、今はそれに『寛容さ』『平均飛距離の伸び』が加わったような気がします。
このi25ドライバーもいい印象をもつことができたので、また何度でも試打したいと思いましたし、友人たちにも勧めてみようと思いました。
ピン i25 ドライバー
- 2014年3月27日
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