ピン ツアー ウェッジ

ピン ツアー ウェッジ 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは PING ツアー ウェッジ です。
CFS

シャフトは CFS です。
ロフトは56度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は109g、トルクは1.8、キックポイントは中調子、クラブ総重量は447g です。
正面

とても高機能そうでカッコいい、PINGのニューウェッジです。
今日は天気が良かったせいか、黒光りする感じがとても印象的です。
先日試打した フォーティーンのウェッジ とは、またちょっと違う印象ではありますが、こういった黒っぽい色をしたウェッジには、すごく興味があります。
側面

こうして見ても、全体的な形状はオーソドックスですが、PING独自のハイテクが組み込まれていそうな感じがします。
何と言いますか、『手造り感』はあまり感じないのですが、温かみを感じさせてくれるウェッジだな・・・。と思いました。
最近のPINGの充実ぶりは凄いですが、それがこのウェッジにも活きているようです。
PINGのドライバーやパターにはすごく好感度が高いですが、TVでUSPGAツアーを観ていても、PING契約選手の活躍が凄まじいです。
キャビティ形状

ウェッジは普通、『フラットバック構造』が多いですが、このウェッジは『キャビティ構造』です。
かなりこだわりがあるようです。
以前試打した ANSERウェッジ もキャビティ形状でしたが、今回のこのツアーウェッジのほうが少し複雑な形状をしています。
以前試打したこともある S56アイアン を思い出しました。
彫りの深さ

彫りはそれほど深くないのですが、しっかりとあります。
あまり深くなり過ぎてしまうと、ウェッジの『命』ともいえる『打感』が損なわれるような気がします。
シビアな距離感を求めていきたいウェッジは、あまり大きなキャビティ構造は適していないように思います。
しかし、この形状にしていることは、PING独自の技術や工夫が組み込まれているのだろう・・・。と思いました。
GORGE

トゥ側には『GORGE』と記されていました。
一瞬、何のことだろう?と思ったのですが、すぐ下の白い線を見て、フェース面の溝のことをいっているのだろう・・・。と思いました。
ミーリング

フェース面をじっくり見たのですが、やはり細かなミーリングが施されていました。
かなり細かな溝なので、サンドペーパーの1000番くらいの細かさを連想しました。
実際はそれよりも、もっと大きな溝なのですが、そう思えるくらい、このフェース面にあるミーリングが細かで控えめな感じがしました。
指で触ってみても、多少の『ザラつき感』がありました。
ただ、尖っている感じはしません。
56 SS

ソールには、『56 SS』と記されていました。
56はそのまま、ロフト角のことだと思うのですが、『SS』って何だろう?と思いました。
野球が好きな私はすぐに『ショートストップ』を連想したのですが、それ以外にも『サービスステーション』とか『スリップストリーム』などを連想しました。
ソール幅

ソール幅は、標準的な感じかな?と思いました。
それほどワイドな感じはしません。
ただ、こうして見ていても、輪郭がシャープというよりは、丸みを帯びているように感じます。
いい感じで『R』が削られているようです。
滑らかさを感じました。
球を実際に打つときも、跳ね返る感じではなく、スッときれいに抜けてくれるんだろうな・・・。と思いました。
ウェッジは丸みを帯び過ぎてしまうと、不恰好になってしまうこともありますが、このウェッジはいい感じで調和がとれているので、形状的に不満はありません。
ネック長さ

ネックの長さは、しっかりとキープされています。
上手くボールを押し込んでスピンを掛けていけそうです。
やはり、ウェッジにはこういったネックがしっかりとキープされている物がいいです。
最近はこのように、ネックがしっかりとあるウェッジが増えてきたので、ウェッジ好きとしてはたまりません。
メーカー問わず、ショートネックのウェッジはちょっと敬遠したくなります。
しかし、アイアンではショートネックが増えてきました。
アスリート用といわれるようなクラブでも、ネックが短くなりました。
これも、今の『流れ』なのかもしれません。
構え感

ボールを前にして構えてみても、とても楽に構えることができて、好感が持てました。
やや出っ歯形状といえるでしょうか?
ボールを拾いやすそうに感じられます。
私はこういった顔が大好きなのですが、グースを好まれる方は少し構えづらく感じられるかもしれません。
昔から、PINGのウェッジはかなりグースネックがきつかった印象があり、私は苦手にしていたのですが、このウェッジはすごく親しみやすい感じがします。
昔のPINGのウェッジはいかにも『外国的』な感じがしていましたが、このウェッジはとても『日本的』な感じがします。
手造り感はあまり感じないのですが、いい意味で『量産タイプの構えやすさ』がありました。
敷居が高くなく、楽な気分で、いいイメージがたくさん出せました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は結構ソフトな感じで、好感がもてました。
球の喰いつき感もいいです。
やはりミーリングによる効果なのでしょうか?
トゥ側

球もあがりやすいですし、とても拾いやすいので、イージーなウェッジだと思いました。
すごくオートマチック的に球を運んでいける感じがしました。
敷居の高さを全く感じません。
バックフェース

『安定性』という点でも、かなり易しく感じました。
やはり、このキャビティ構造がよく効いているのでしょうか?
寛容さを感じました。
ロフトの寝ているウェッジは、フラットバックでも易しく感じますが、このウェッジはさらに拍車がかかったようです。
『TOUR』と名が付いていますが、かなり敷居の低いウェッジだと思いました。
グースを好まれない方にとって、オールマイティで活躍してくれるウェッジといえるのではないでしょうか?
スピン性能

『スピン性能』も、なかなかいい感じでした。
『激スピン』という感じはあまりしなかったのですが、いい感じでボールを止めてくれます。
最近はスピン性能の高いウェッジが多いので、それら全てを総合すると、平均点くらいのスピン性能はあるように思います。
激しく強くスピンを掛けていく・・・。というよりも、細やかで繊細なスピンが掛かりやすい・・・。といった感じかな?と思いました。
『強烈』というよりも『繊細』という言葉が思い浮かびました。
細かなミーリングが効いているのでしょうか?
インパクトのときに、適度な『摩擦感』がありました。
操作性

『操作性』も、いい感じでした。
バックフェースの形状から、もっとオートマチック感が強いのか?と思っていたのですが、実際は結構融通が利きました。
バンスは結構効いているのですが、邪魔に感じるほどではありませんでした。
抜けもよくて、いい感じで滑ってくれました。
飛距離性能

『距離感』もつかみやすくて、親しみがもてました。
この距離感は『オートマチック的』な感じがしました。
自分が落としたいところに、自動的に落としてくれるウェッジだと思いました。
やはり構えやすいウェッジというのは、こちらもイメージを出しやすいですし、そのイメージをボールに伝えやすいのが、大きな利点だと思いました。
バックフェースには、PING独自の工夫が施されているようで、かなり個性的にも見られますが、変なクセはありませんでした。
バンカー 通常

ウェッジを試打しても、普段はバンカーで試すことができないことが多いのですが、今日はバンカーで試すことができたので、早速バンカー練習場に行きました。
やはりバンカーの練習はとても楽しいです。
普通にボールを置くと、このようにライが良くて、ボールの下の砂を薄くカットして打ちたくなります。
『スパッ』という音と共に『ダルマ落とし』のイメージで私は普段打っています。
ライがいいときは、あまり大きくエクスプロージョンさせずに、砂を薄く切るようなイメージで打っています。
そのほうがスピンも掛かりますし、距離感も出しやすいからです。
バンカー 目玉 クローズ

しかし、実際にコースに出ると、いつもライがいいとは限らないですし、目玉になることも多いです。
ここまで深く潜ってしまうことは、まず無いですが、私は普段から不利な状況を想定して練習をしている・・・。といいますか、『砂遊び』をしています。
『目玉はフェースを被せる』というのが昔からの常識だと思いますし、今でもそのように言われていると思います。
私はレッスン書やゴルフ雑誌などを読まないので、今はどのように書かれているのか解りませんが、おそらく変わってはいないと思います。
しかし、私はそういった『常識』とか『セオリー』といったものを疑うところがあり、果たして本当にそうなのだろうか?被せないと球は出せないのだろうか?と思うことがよくあります。
自分なりの『流儀』といいますか、『個人技』を磨きたいと思っています。
将棋でいうと『定跡形』よりも『力戦形』を好みます。
フェースを被せると確かにボールは出やすくなりますが、勢いがつき過ぎてしまい、かなりオーバーしてしまうことも多いです。
もちろん、バンカーはまず『脱出が一番』だというのはよく解っているのですが、それでもただ出すだけではなくて、ある程度ボールをコントロールしていきたい・・・。という思いがあります。
どこまでのライが開いて良くて、どこからが閉じなければならないのか・・・?といった『境界線』を自分なりに探っていきたい・・・。と思っています。
バンカー 目玉 オープン

砂質やあごの高さなどにもよりますが、実はこのように開いて打っても、ボールは素直に出てくれるものです。
ボールの勢いを抑えていけるので、大きくオーバーすることも少なくなります。
もちろん、それにはある程度の『力(ちから)』(力むということではない)といいますか、スイングスピードなども必要になってくるのかもしれませんが、自分なりに色々と試してみることが大切なのだと思っています。
ダウンスイングのときのヘッドの入射角を、いつもよりも少しきつめにするのですが、このように開いてもボールは出てくれます。
ただこの方法は、人によっては手首を痛めてしまうおそれもあるので、私は友人たちにはあまり勧めていません。
バンカーショットはソール(バンス)を、いかにうまくボール手前の砂にコンタクトしていくか?ということが重要なのだと思っています。
ちょっと極端な言い方をするならば、バンカーショットは『ソールと砂の格闘技』といいますか、この2つの関係がとても大切だと思っています。
もちろん、目的はボールを上手くバンカーから脱出させて、できるだけカップに寄せていきたい・・・。ということなのですが、バンカーショットをするときに、あまりボールは意識していません。
それよりも、ボール周辺の砂がどのように弾けるか?ということを、いつもイメージしています。
私はバンカーの練習では、このように悪いライから打っていることも多いですし、他にはクラブを縦に1メートル間隔くらいに置いて、その幅に打ち出していく・・・。といった『方向性重視』の練習をしたりしています。
バンカーにいると、色々なアイデアが浮かんできます。
私がいつも長い時間、バンカー練習場にいるので、友人からは
「よく飽きないねぇ。バンカーばっかりで楽しい?コースを回っていても、殆どバンカーに入らないよね・・・。」
などと言われることがあります。
しかし、バンカーの練習はとても楽しいですし、色々な練習を試していると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
『ヘッドの入り』を確認するのにも、とても有効です。
練習場のマットの上から打つよりも『土の上』や『砂の上』から打ったほうが、上達スピードは確実にアップすると、経験上思います。
ただ、先ほども書きましたが、私は『練習』している・・・。というよりは、『砂遊び』をしている・・・。という感覚のほうが強いのかもしれません。
練習場には他にアプローチグリーンがあり、多くの方はそこでチッピングなどの練習をしておられますが、バンカーに来られる方はそれほど多くありません。
私はそれが勿体ないように思えてなりません。
バンカーが苦手だ・・・。という方は、明らかにバンカーへの経験値が少ないからだと思います。
この練習に慣れてしまえば、とても楽しいですし、実戦でも役に立つと思います。
私はバンカー練習場に長くいることも多いのですが、この砂と格闘している時間がとても楽しいです。
たまに行くゴルフ場のバンカー練習場が、かなりアゴが高くて、2メートル近いところがあります。
私はそういったバンカーを見ると、一気にテンションが上がってしまい、ラウンドを終えると、お風呂も入らずにすぐにそのバンカーに行きます。
いつもとは違った楽しさがあります。
ただ、練習に付き合ってくれるSWには、いつも負担をかけてしまって申し訳ないのですが・・・。
ヒール側

今日はとても楽しい試打ができました。
バンカーの練習も楽しく行うことができました。
このPINGのサンドウェッジは顔がいいですし、かなり扱いやすい感じもしますが、バンカーでもやや『オートマチック』的な感じがしました。
易しく打っていけるウェッジです。
PING TOUR WEDGE

バンカーでいくら打ってもいいよ・・・。とは言われていたのですが、やはり借り物なので遠慮して、すぐにマイウェッジと交換しました。
やはりマイウェッジだと、気を遣わずにいくらでも練習できるので、気分も楽です。
このウェッジも、もし購入することができたら、たくさんバンカーの練習をしたいと思いました。
PING TOUR WEDGE

高機能なウェッジだと思いましたし、構えやすさや安定性がとても好印象でした。
PINGは昔から有名な海外老舗メーカーですが、最近はすごく日本的な感じがします。
このウェッジもどちらかというと『和顔』に見えました。
親しみやすさをすごく感じました。
PING ツアーウェッジ

いいウェッジだな・・・。と思いましたし、また試打してみたいと思ったので、値段を聞いてみたのですが、思っていたよりもリーズナブルな価格で、コストパフォーマンスが高いと思いました。
コストパフォーマンスは高いですが、安っぽい感じは全くしません。
このいい感じに黒光りするところが、とてもカッコよく見えました。
ピン TOUR WEDGE
 
先日『G25ドライバー』を試打したときにも感じたのですが、最近のPINGのクラブには、すごく『易しさ』を感じます。
このウェッジも同様です。
易しさがありながら、フィーリングなどがボヤけていないところにも好感がもてました。
基本的な性能も高いです。
このウェッジの持ち主である友人は先日、ある海外メーカーのクラブから、一気にPINGに買い替えたのですが、彼の気持ちが解るような気がしました。
私もPINGのクラブを使って、コースを回ってみたいです。
程よいイージーさと、高性能が上手く組み合わさった、使い勝手のいいウェッジです。