今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは BALDO CORSA FAIRWAY WOOD の5番 です。
シャフトは 三菱ケミカル FUBUKI V60 です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64.5g、トルクは4.9、キックポイントは中調子 です。
バルドらしい高級感があって、質感の良いクラブです。
ウェイトが2つ付いていますが、比較的シンプルなデザインで、ゴチャゴチャしていないのがいいです。
ソールのウェイトには数字が刻印されていないので、重さは分かりません。
もし交換できるのであれば、前後の重さを変えることによって、重心の深さを調整できるように思います。
ドライバーと違い、ヘッド体積を大きくすることができないので、これ以上ウェイトを増やしても効果が薄いか、逆にデメリットが生じてしまうかもしれません。
過度な工夫はプレイヤーとクラブとのマッチングを阻害してしまうような気もします。
クリークとして標準的な大きさですが、かなりシャロー感があります。
ソール形状も丸みがあるというよりは、平らに近い感じです。
ネックの長さは標準的です。
こうして見ても、かなりスッキリしていて好感が持てます。
ネックに調整システムは搭載されていません。
バルドらしい、整った顔をしていますが、これまでとはちょっと違うタイプです。
それは、クラウンがカーボンコンポジットだということです。
最近はこのようなタイプが増えつつあります。
静かなブームといったところでしょうか?
シャロータイプの形状に、カーボンコンポジットが加わり、かなり重心が低くなっているようです。
フェース面はとてもシンプルで美しいです。
このフェース面を見ているだけで、弾きが良さそうなのが伝わってきますし、初速が速そうです。
初速の速いクラブはこれまでもたくさん試打してきましたが、中には初速があっても、すぐに球の勢いが衰えてたいして距離が稼げないクラブもありました。
しかしバルドのクラブが初速の速さが維持され、そのままスーッと伸びていくイメージです。
シャロータイプのヘッドです。
私はこれまで、バルドのフェアウェイウッドをたくさん試打しているわけではないので、実際の所どうなのか分かりませんが、おそらくバルド史上『最薄のヘッド』ではないかな?と思いました。
クリークとはいえ、私はここまでのシャローを求めてはいませんが、このシャロー形状を好まれる方は多いのではないでしょうか?
大手有名メーカーでもそうですし、地クラブメーカーでも、このようなタイプが増えてきています。
『レベル』のイメージで球を拾っていきたい方には、親近感をもてる形状といえるのではないでしょうか?
素振りをしてみると、いい感じです。
ヘッドだけのパーツメーカーの強みといったらいいでしょうか?
最初から好きなシャフトで組めるという大きなメリットがあります。
合わない(軟らかすぎる・軽すぎる・あるいは硬すぎる・重すぎる)シャフトではなく、自分に合ったシャフトを組むことができるので、費用を抑えられます。
装着されているFUBUKIはクセがなく、しなやかな感じです。
タイミングもすぐに合わせることができました。
クセのない顔で、とても構えやすいです。
コンパクト感はありますが、少しシャロー感もありました。
こうして見ていると、やはりバルドではないようです。
カーボンコンポジットのイメージが無いからなのかもしれません。
バルジは真っ直ぐに近い感じで、スーッと伸びています。
私はバルジが少し丸みを帯びているものが昔から好きなのですが、このような真っ直ぐに近いタイプも、フェースが被っていなければ苦になりません。
このクラブはつかまえ顔ではないので、いい感じです。
方向性への不安は全くありません。
『フェースの見え具合』も、ちょうどいい塩梅です。
カーボンコンポジットされていない部分が『白』だったら、テーラーメイドにちょっと似ているかな・・・?などと考えていました。
試打を開始しました
『打感』はソフトで好感が持てました。
ソフトですが、ボヤけた感じはなく、はっきりとボールの『質感』を伝えてくれます。
球持ちがいいというよりは、球離れが速く、弾き感が強いです。
控えめな音で、好感が持てます。
これならいくらでも振っていけます。
感覚を全く邪魔しません。
球はとてもあがりやすいです。
正直、『あがり易すぎる』というくらい、よくあがってくれます。
クリークなのでロフトが寝ているということもあると思うのですが、直打ちでも充分あげてくれました。
見た目は男前でカッコいいクラブですが、実際の性能は受け皿が広く、幅広い層に対応してくれるクラブです。
いい意味で、『見た目とのギャップ』があります。
私はもう少し厚み(特にフェース高が欲しい)のですが、シャローフェースの特長として、上からではなく、横からボールを拾っていきやすいということや、実際のコースでもやや沈んだライからでも球を上げやすいということが挙げられます。
このクラブはまさにその代表格といえるのではないでしょうか?
ヒッタータイプの方はもちろんですが、スインガータイプの方にも、そして重量とバランスを合わせれば、女性の方にも使っていけるクラブです。
今は男性用クラブと女性用クラブとのボーダレス化が進んでいるように思います。
裏を返せば、それだけ今の男性用クラブが軽量化しているといえます。
『安定性』もいい感じでした。
ラインを出しやすく、気難しさのようなものは感じられません。
いったん飛んでいけば、そこから左右にはブレにくく、今のクラブの共通点があります。
球のつかまりが強すぎないので、フッカーの私も安心して使えますが、右にプッシュして抜けやすいタイプでもないので、日頃スライスに悩んでいるけど、フックフェースのFWを使いたくない・・・。という方には、是非試していただきたいです。
『飛距離性能』も優れています。
バルドらしいレベルの高さです。
しっかりと高さを出していけるところと、弾きの良さで距離を稼いでいけます。
かなり球があがりやすいので、私はソールにあるウェイトを交換して、『浅重心』にしてみたくなりました。
すると、もっとスピンを抑えられて飛ばせそうです。
高弾道から強弾道まで、使い分けられそうな感じがします。
『操作性』という点では、まずまずです。
左右にも曲げられたのですが、どちらかといえば『オートマチックタイプ』のクラブだと思います。
『糸を引くストレート』を打ちやすいクラブです。
ラインを出して、そこからブレる感じがないので、この特長を活かしていくのがベストのように感じました。
試打後の感想
フェースの弾きの良さ
カッコいい外観
球のあがりやすさ
弾道の強さ
が印象に残りました。
バルドといえば、『カッコいいクラブ』というイメージが定着しています。
そして、『弾きの良さ』と『高い飛距離性能』
このプラスイメージが、しっかりと継承されています。
クラウンがカーボンで、バルドにしては珍しいな・・・。と思ったのですが、こうすることのメリットも大きいような気もします。
しかし、私はカーボンではなく、『フルチタン』でも試してみたいです。
シャロー感が強いクラブですが、頼りなさは無く、しっかりとしたものをもっています。
飛距離性能が高いので『クリーク』というよりは、『あがりやすいスプーン』というポジションで、バッグに入れておくのもアリなのかな?と思いました。
カッコ良さとフィーリング・易しさのバランスがいい、高性能なFWです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。