ゴルフクラブ試打日記。          

バルド TT PROTOTYPE VT511 NIGHT EDITION DRIVER

バルド TT PROTOTYPE VT511 NIGHT EDITION DRIVER 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは BALDO TT PROTOTYPE VT511 NIGHT EDITION DRIVER です。
MITSUBISHI RAYON Diamana W 70

シャフトは 三菱レイヨン ディアマナ W 70 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は74g、トルクは3.0、キックポイントは元調子、クラブ総重量は323gです。
正面

バルドのとてもカッコいいニュードライバーです。
やはりバルドは黒のイメージがピッタリ合うような気がします。
今年、白いモデルを試打したのですが、同じ『VT511』ということで、いわゆる『姉妹モデル』ということになるのでしょうか?
いずれにせよ、この黒いモデルのほうが高級感もあって、好感がもてます。
側面

ヘッド後方には、小さなウェイトのような物が見えます。
こういったところは、白いモデルにもありました。
雰囲気はちょっと違うのですが、ひょっとしたら『色違い』ということなのでしょうか?
それとも白いモデルには無い、新たな機能が付け加えられているのでしょうか?
ネック長さ

ネックはそれほど長いとは思いませんが、こうして見ても、適度なディープ感があり、引き締まった感じがします。
すごくいい雰囲気が伝わってきました。
期待感が上がっていきました。
顔

顔は整っていて、好感がもてます。
白いヘッドと同じような男前です。
こうして見ても、やはり白いヘッドよりも、黒いヘッドのほうが好きだな・・・。と思いました。
以前白いヘッドのモデルを試打したとき、私の前に試打された方が、やや乱暴に扱われたのか、ヘッドに傷や凹みが目立っていたのですが、このモデルには見当たりません。
やはり『質感』という点でも、大きく違います。
テーラーメイドがブームの火付け役といっていいと思いますが、白いヘッドは今でも大人気ですし、白いヘッドを好んで使っておられる方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、私はやはりこのようなオーソドックスで黒いヘッドのほうが好きです。
ディープバック

今時珍しい、『ディープバック形状』です。
今はシャローバックが殆どですが、これだけ厚みがあると懐かしく感じますし、挑戦意欲も湧いてきます。
最近、他のメーカーからも少しずつ、こういったディープバックやセミディープバック形状のドライバーを見かけるようになりました。
こういった『ディープ系』ドライバーは昔からたくさんありますし、シャローバックのほうが歴史は浅いと思います。
今はシャローバックのドライバーでも、かなり頼りになるモデルが増えてきましたが、やはりこういった昔ながらのディープバック形状には、いい思い出がたくさん詰まっているので、自然と顔もほころびます。
『円盤タイプ』で飛ばしていくよりも『ゲンコツタイプ』で飛ばしていきたい・・・。と思ってしまいます。
これは、昔からそういったクラブに多く接してきたからなのかもしれません。
振り感

素振りをしてみても、結構しっかりとしていて、心地よく振っていけます。
ヘッドの『重厚感』に見合う『重量感』といったらいいでしょか?
重さを利用して振っていけるので頼もしく感じます。
シャフトもハード過ぎる感じはしませんが、しっかりとついてきてくれます。
構え感

ボールを前にして構えてみても、とても好感がもてました。
オーソドックスでクセがなく、楽な気分で構えることができました。
左に行きにくそうな顔をしています。
左へのミスを嫌う私には、安心して構えられるドライバーです。
コースでは練習場ほどフルスイングすることは多くありませんが、やはり練習場では方向性を気にせずに思い切って振っていきたいものです。
そういったときに、こういった顔をしているドライバーだと、それがとても容易に感じられます。
白いヘッドもいいですが、やはり『叩く』『重さを武器にする』というイメージをもちたいときには、こういった黒いヘッドのほうが、いいイメージが出しやすいです。
聞くところによると、ヘッド体積は『430cc』なのだそうですが、結構大きく見えました。
適度に厚み感がありながら、あまり小顔のイメージはありませんでした。
ある程度の『大らかさ』と『重厚感』を感じながら、いいイメージがどんどん頭の中に湧き出てきました。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』はとてもいい感じです。
かなり弾き感があります。
ボールがフェース面に『まったりとついている』というよりは、明らかに弾き飛ばしている感じがします。
これまでのバルドのドライバー同様、『弾き』というものに強くこだわって作られているのでしょうか?
『球離れ』は速い感じがしますが、結構『球の重さ』も感じ取ることができました。
打球音

『音』は、爽快感のある、小気味いい感じの音です。
インパクトが緩んだりすることなく、気持ちよく振り抜いていくことができます。
何球打っていても、心地よさだけが残ります。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、今のドライバーの中では、結構タフなほうだと思います。
白いヘッドのイメージがあったので、もう少しあがりやすくなっているかな?と思ったのですが、このディープヘッドのイメージ通りの弾道でした。
明らかにライナー系の球が出やすいドライバーだと思います。
シャフトも影響しているのかもしれませんが、結構低く抑えていくことができました。
スインガータイプの方よりは、明らかにヒッタータイプの方に合いやすいドライバーだと思います。
バックフェース

『安定性』という点では、今のドライバーの中では、結構『正直』なほうかもしれません。
『高い直進性』という感じはしませんでした。
スイング通りに球が飛び出していく感じです。
球がつかまりすぎないところに私は魅力を感じましたが、スライスに悩んでおられる方には、難しく感じられるかもしれません。
シビア過ぎる感じはしませんし、ラインも出しやすいですが、ミスヒットに対する『寛容さ』という点では、それほど大きくはないのかな?と思いました。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、かなり好みが分かれると思います。
かなり弾きが良くて、しかも『低スピン性能』も高いので、この性能にぴったりと合致される方には、とても大きなパフォーマンスが期待できると思います。
初速も速いですし、前に進む力も強いです。
ただ、このスペックをオーバースペックに感じられる方も、少なくないような気がします。
先ほども書きましたが、ハードヒッターの方でも、スライスに悩んでおられる方には、曲がり幅が大きくなるので、あまり距離は期待できないのかもしれません。
すごく弾きのいいヘッドですが、誰にでも大きなパフォーマンスが期待できるドライバーだとは思いませんでした。
対象となるゴルファーは、それほど幅広い層ではないのかもしれませんが、その分だけ、合う人にはとても頼もしい相棒になってくれそうです。
性格的には、やや尖った印象を受けましたし、飛距離は弾きが全てではない・・・。ということを改めて感じました。
操作性

顔がいいですし、球が引っかかりづらいので、扱いやすそうな印象もあったのですが、今日はあまり左右に曲げてみたいとは思いませんでした。
とにかく弾きのいいヘッドなので、この性能を活かしながら、あまり余計なことはしないほうがいいような気がしました。
左右に大きく曲げてみよう・・・。という発想にはなかなかなれないタイプのドライバーでした。
また出会うことができて、その時に今日以上に『意思の疎通』ができていれば、色々な球筋にトライしてみたいと思いました。
ヒール側

これまで出会ってきたバルドのドライバー同様、かなり『弾き』にこだわったモデルだと思いました。
『適合モデル』ということなので反発係数も、おそらく『ルールギリギリ』なのではないでしょうか?
飛距離は『弾き性能』だけで語れないところもありますが、弾きがいいほうが飛距離に関しても有利なのは間違いないので、その点では大きなパフォーマンスが期待できるのかな?と思いました。
弾きはすごくいいですし、飛距離性能はとても高いですが、『これまで出会ったことのないような強烈な飛び』だとは、正直思いませんでした。
BALDO TT PROTOTYPE VT511 NIGHT EDITION

以前試打した白いヘッドもいいですが、私はこの黒いヘッドのほうが気に入りました。
白いヘッド同様、かなり弾きのいいところがよく似ていると思ったのですが、それ以外にも何か違いはあるのかもしれません。
しかし、私の鈍い感性では、それを詳しく感じ取ることができませんでした。
ひょっとしたら『単なる色違い』なのかな?とも思ったのですが、詳しいことは同時に試打してみないと解りません。
それとシャフトも同じにして打ち比べてみたいと思いました。
BALDO TT PROTOTYPE VT511 NIGHT EDITION
 
おそらく、ある程度の値段はするんだろう・・・。と思っていたのですが、やはり高価なヘッドでした。
ヘッドだけで6万円ということでした。
それに自分の好きなシャフトを挿すので、かなり価格の幅は出てくると思います。
ただ、大手有名メーカーのような『大量生産』ではなく、あくまでも『少数精鋭』で、ひとつひとつ丁寧に造られて、『ルールギリギリ』になるように仕上げられているので、この値段でも仕方ないことなのかもしれません。
手間が掛かれば、それだけ価格に影響してくるのは当然のことだと思います。
大量生産では確かに価格も抑えられるので、『コストパフォーマンス』が良くなるというメリットがありますが、どうしても『製品ごとのバラつき』が出てしまいやすいという欠点があります。
特に海外で生産されるモデルには、そういったことを感じることがあります。
『品質チェック』なども、日本のように厳しくはないのかもしれません。
価格をとるか、それとも『限定生産』による『質の高さ』をとるかは、私たちユーザーに委ねられているのだと思います。
このドライバーは、今のドライバーの中では、明らかにタフなほうだと思いますし、ある程度の敷居の高さはあるように思います。
しかし、それだからこそ、合う方にとっては、とても頼もしい存在になってくれるのではないでしょうか?
また何度でも試打をしたいと思いました。
白いヘッドよりは、こちらのほうが魅力を感じました。