ゴルフクラブ試打日記。          

ダンロップ スリクソン Z F85 フェアウェイウッド

ダンロップ スリクソン Z F85 フェアウェイウッド
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z F85 フェアウェイウッド の5番 です。
Miyazaki Mahana カーボンシャフト
シャフトは Miyazaki Mahana カーボンシャフト です。
ロフトは18度、クラブ長さは42.5インチ、シャフトフレックスはSR、シャフト重量は48g、トルクは5.0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は319g です。
正面
待望のスリクソンのニューモデルです。
2年に一度のモデルチェンジなので、今年発売されるのは分かっていたのですが、どのように変わったのか早く知りたいと思っていました。
側面
かなりシャロー感のあるヘッドです。
スリクソンのイメージとはちょっとかけ離れた感じもしますが、これも流行りなのかもしれません。
過去にシャローなスリクソンが無かったわけではありません。
以前試打した『GiE』というモデルを思い出しました。
ネック長さ
ネックの長さは適度にあります。
最近のFWの中では長い方だと思います。
ネックに調整機能は搭載されていませんでした。
ソールの形状
このクラブはゴチャゴチャしたところが無く、シンプルですが、ソールの真ん中にある、このデザインが目立っています。
おそらく、これにもダンロップの高い技術が注ぎ込まれているのだと思います。
FWはドライバーと違い、直打ちすることが多いので、ソールに色々な物が付いて『ソールの滑り性能』が落ちてしまうと、逆に悪くなってしまいます。
ソールは滑りやすくするためにシンプルにして、ヘッド内部に色々な技術を入れるほうがいいように思います。
このクラブを見ていて、そのようなことを考えていました。
フェース面のデザイン
フェース面のデザインはシンプルです。
特別何か工夫がされているようには見えませんが、丁寧な仕上げです。
チープさは全く感じられません。
こういったところが、さすがダンロップです。
シャローヘッド
シャロータイプのヘッドですが、最近はこのような形が殆どです。
この角度から見ると、スリクソンなのかゼクシオなのか分かりませんが、今はブランドのボーダーレス化が進んできているように思います。
ブランドイメージは希薄になりました。
ユーザーの好みがある程度絞られているので、それに合ったクラブ作りをすると、このような形になるのだと思います。
顔
クリークらしく、コンパクトでいい顔をしていました。
丸顔というよりは『三角顔』といったほうがいいように思いますが、違和感などは全くありません。
クラウンの突起
クラウンのフェース寄りが盛り上がっています。
こういった工夫は以前も見られ、プロギアのドライバーを思い出しました。
こうすることで、大きなメリットが生まれるのだと思います。
逆にクラウンが凹んでいるといいますか、溝があるクラブもありますし、全く逆な形状ですが、わざわざそうするということは、それだけの理由があるのは間違いありません。
決して見た目だけではないと思います。
クラウンマークが珍しいです。
スリクソンのクラブとは思えないデザインですが、これが新たなスリクソンのクラウンマークということになるのでしょうか?
オリジナルグリップ
装着されているグリップはソフトなフィーリングでとてもいいです。
この何ともいえない、しっとり感がたまりません。
ツアーベルベットはアイアンやウェッジには欠かせないグリップですが、ウッド系のクラブとの相性もバッチリです。
バックラインが無かったのが意外でした。
私はいつもバックライン無しを愛用しているので嬉しいのですが、最近はバックライン有りが圧倒的に多いので珍しい感じもします。
調整機能付きのドライバーやFWならバックライン無しというのはこれまでも出会ってきたのですが、このクラブには調整機能はついていません。
なので、意外でした。
今はバックライン有りを好まれる方が多いと思っていたのですが、無しを好まれる方も増えてきているのかもしれません。
振り感
素振りをしてみた感じは、スリクソンのクリークにしては、やや軽量でシャフトも軟らかいので、見た目とのギャップもありましたが、こういったことは珍しくないですし、これが今のスタンダードといえるような気もします。
スリクソンらしく、カッコ良さは残しながら、親しみやすさを感じさせるスペックに仕上がっているように思います。
構え感
ボールを前にして構えてみると、予想通り好感が持てました。
スリクソンらしい、整った顔です。
スリクソンに異形は似合いません。
シャロータイプのFWだな・・・。と思っていましたが、こうして構えてみるとあまりシャロー感がありません。
むしろコンパクトにまとまっています。
クリークらしい大きさでボールとの対比もいい感じです。
メーカーによっては、もっと投影面積の大きいクリークもあるので、そういうクラブを使い慣れておられる方は、このクラブが小顔に見えて、少し苦手意識が芽生えてしまうかもしれません。
方向性への不安は全く無く、フェース面の見え具合もクリークらしくて、ちょうどいいです。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』はしっかりしていましたが、硬すぎず好感が持てました。
球の質感をはっきりと感じ取ることができました。
打球音
『音』は、はっきりしていて心地いいです。
やや高めで大きいのですが、全く気になりません。
むしろ、この音で『伝わってくるもの』が大きいような気がします。
『音で探りを入れられる感じ』といったらいいでしょうか?
インパクト時の音は、色々なことを私たちプレイヤーに伝えてくれます。
ショットの成否は勿論、方向性など、音で伝わってくるものは大きいです。
なので『異音』は好みません。
周りが気になって集中力を欠いてしまうような音は苦手です。
しかし、このクラブの音は好感が持てます。
これまでのスリクソンのクラブと比べると、高くて大きめの音に聞こえましたが、苦手なところまではいっていないのがいいです。
こういったところがダンロップらしいです。
『感性に訴えかけてくれる良い音』といっていいような気もします。
トゥ側
球はあがりやすいですが、クリークということで考えると、平均的といっていいのかもしれません。
直打ちで試してみたのですが、球はしっかりと浮いてくれ、充分過ぎるほど高さを出せました。
タフさは感じません。
バックフェース
『安定性』という点では普通だと思います。
シビアな感じはしませんが、ある程度の正直さはもっています。
装着されているシャフトが私には合いづらく、暴れる感じがあったので、少し抑え気味に打っていきました。
そうしないとタイミングがとりづらく、球筋を安定させるのが難しく感じました。
いいクラブであることは間違いないので、次は違うシャフトでも試してみたいです。
飛距離性能
『飛距離性能』は、なかなかいい感じですが、今のクリークの中では普通といったところかな?と思いました。
このクラブが全然飛ばないというのではなく、今はFWの飛距離に対しての『全体的な底上げ』がされていて、ハイレベルなクラブがたくさんあるということです。
そのハイレベルな中に、このクラブもあるということで、ポテンシャルの高さを感じますが、驚くようなことはない・・・。というのが私の正直な感想です。
キャリーをしっかり出せるので、『空中で勝負していける』クラブだな・・・。と思いました。
スリクソンはずっと馴染みがあり、歴代のモデルをほぼ全て試しているので、ある程度の予想を立てやすいというところもあるのかもしれません。
そういったところが、初めて出会った地クラブメーカーとの違いといえるような気もします。
操作性
『操作性』は、なかなかいい感じです。
変なクセはないですが、構えたときにあまり曲げるイメージは出せず、真っ直ぐのほうが強く出ましたが、左右にも曲げることはできました。
コンパクトヘッドの特長といっていいと思うのですが、球がしっかりとつかまりやすいのがとてもいいです。
右にコスるようなことはありませんでした。
ヒール側
いい感じでまとまっているFWだな・・・。と思いました。
特別、ここが印象深いということはなかったのですが、馴染みやすいクラブです。
DUNLOP SRIXON Z F85 フェアウェイウッド
奇をてらったところが無く、王道を歩んでいるような気がします。
カッコいいですが、決して難しすぎないのもいいです。
スリクソンでありながら、ゼクシオのようなところもあります。
ゼクシオのクラブはフェースが被っている印象がありますが、このクラブにはそれが無かったので、親しみやすさを感じました。
DUNLOP SRIXON Z F85 フェアウェイウッド
『派手な感じの高性能』ではなくて、『落ち着いた感じの高性能』といえるでしょうか?
クラブを知り尽くし、深い研究によって生み出された、ダンロップらしいクラブです。
DUNLOP SRIXON Z F85 FW
また何度も試打してみたいですし、聞くところによると、今回のFWはクリークよりもスプーンのほうがいいということらしいので、是非そちらも試してみたいです。