ゴルフクラブ試打日記。          

ダンロップ ゼクシオ フォージド ドライバー

ダンロップ ゼクシオ フォージド ドライバー 
今日はこのゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ フォージド ドライバー です。
MX3000 カーボンシャフト

シャフトは MX3000 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は64g、トルクは3.6、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は306gです。
正面

毎年、年末が近くなると発表される『ゼクシオ』のニュードライバーです。
おそらく、ここ何年も『日本で一番売れているドライバー』だと思います。
同じダンロップでも、私はどちらかというと、といいますか、はっきりと『スリクソン派』なのですが、私の周りにはゼクシオファンはたくさんいます。
ゼクシオは、その品質の高さは勿論、その全てにおいて『ハイレベル』なところが大きなウリだと思います。
ゴルフクラブの特徴として、発売と同時に一時的に爆発的に売れても、そう長くは続かないものもありますが、『XXIO』ほど、長く売れ続けているブランドは、他には殆どみられないのではないでしょうか?
ベストセラーでありながら、『ロングセラー』であり続ける・・・。
そんな、ごく珍しくまた貴重なブランドだと思いますし、全てのメーカーが目指すところだと思います。
側面

こうして見ていても、とても高性能なところが見て取れます。
何年も前のことですが、『カーボンコンポジット』が大流行し、火付け役メーカーの次に他のメーカーから続々と、『カーボンコンポジットドライバー』が発売され、私はそんな流行を感じながらも、『メーカーの独自性』といいますか、『個性』が無いような気がして、少し残念に思ったのを思い出しました。
しかし、ゼクシオはそんな流行には乗らず、これまでの『フルチタン』で通し続けていたので、そこに私は『メーカーのプライド』といいますか、『意地』のようなものを感じて好感を持ったのを覚えています。
これまでも、私はあまり『ゼクシオ』のクラブを手にする機会があまり多くなかったのですが、その時は特によく手にしていたような気がします。
さすがは老舗メーカーのダンロップだ・・・。と思いました。
今でもカーボンコンポジットのドライバーと出会うことがありますが、その頃に比べてかなり少なくなったような気がします。
FORGED

『FORGED』の文字を目にして試さずにはいられません。
普段は、殆どアイアンに刻まれている文字ですが、こうしてドライバーに付けられているところを見ると、かなりフィーリング性能に自信がありそうです。
これまで、ゼクシオのドライバーはブランド誕生から殆ど手にしていると思うのですが、どれもが高フィーリングなので、このドライバーはいつも以上に期待が持てそうな気がしました。
『FORGED』というと、打感が良さそうなイメージもあるのですが、『とても丁寧に作られている』という印象が私にはあります。
DISTANCE by STRONG TRAJECTORY

『トゥ側』のところに、『DISTANCE by STRONG TRAJECTORY』と記されています。
『TRAJECTORY』という単語を辞書で調べてみると、『軌道』とか、『軌跡』という言葉が出てきました。
いかにもよく飛びそうなフレーズですし、いい『ライン』を描いていけそうな気がします。
ヒール部分のウェイト

今は、すっかりと当たり前のようになっている『ウェイト』ですが、このドライバーは1つしか見当たりません。
たくさん付いている物も今では数多く見かけますが、ゼクシオがこうしているところを見ると、『1つだけで十分』ということなのでしょうか?
ゼクシオのクラブには、何と言いますか『説得力』があります。
クラブとは、こうして設計して作り上げていく物だ・・・。というのを語りかけているような気がします。
振り感

素振りをしてみると、これまでのゼクシオには、あまり感じられなかった『しっかり感』が強く感じられました。
おそらくゼクシオ史上、最もしっかりとした作りになっているのではないでしょうか?
これまでゼクシオのドライバーを使い慣れておられる方には、少し感じ方が異なるかもしれません。
しかし、逆を言えば、これまでゼクシオのドライバーは『ソフト過ぎて』扱いづらかった・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思うので、このドライバーは、そういった方々にもすごく振りやすく感じられるのではないでしょうか?
シャフトフレックスが『S』ということですが、これまでのゼクシオの純正シャフトの中でも、すごくしっかりとしていると思いますし、タイミングがとりやすいです。
ただ、先日試打した スリクソン NEW Z-TX ツアードライバー とは、また違った感覚です。
こういったところは、やはりスリクソンとゼクシオの『線引き』がしっかりと出来ているような気がします。
このドライバーは、おそらくこれまでのゼクシオドライバーの中では、最もしっかりとした部類に入ると思うのですが、スリクソンのタフなドライバーと比べてみると、かなり違いがあるように思います。
今度機会があれば、同時に試打して比較してみたいと思いました。
構え感

ボールを前にして構えた感じは、少しフェースが被っている感じがしました。
こういった顔は、これまでもたくさん経験しているので、それほど驚くことはないですが、私はもう少し開き気味の顔であって欲しいと思いました。
左へ曲がるイメージばかりが頭をよぎったので、少し右を向いて構えたくなりました。
構えやすいクラブというのは、すぐに足の位置が決まり、肩の力が抜け、アドレスが自然と完了しますが、そうでないクラブの時は、少し時間がかかりますし、心に迷いが生じます。
ただ、これまでもこういったタイプのドライバーで、思っていたよりも左へ引っ掛けない物にも出会っているので、それほど強い苦手意識は芽生えませんでした。
『フェース角』という点では、少し目に付きましたが、それ以外はとても均整のとれた形状をしていますし、さすがはゼクシオだ・・・。と思いました。
特に変なクセも感じられないヘッドなので、このドライバーがすごく構えやすく感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私はいつもゼクシオの新製品に出会っていて感じることがあるのですが、それはゼクシオはその年の『集大成』的な部分があるような気がしています。
その年を物語っているように思います。
このドライバーも、おそらく『フィーリング性能』に長けていて、『球のつかまり』を重視している設計になっているのだろう・・・。と思いました。
今年はこういった感じのドライバーにたくさん出会ってきました。
試打を開始しました。
バックフェース

最初の4球程は、少しつかまり過ぎな感じの球が出てしまいました。
しかし、思っていたよりも早く修正することが出来ました。
これまでゼクシオに装着されていた純正シャフトよりは、この『MX3000』というシャフトはしっかりとしていますし、そういったところが上手く対応できた要因なのでしょうか?
これまでのゼクシオとは、またちょっと違った印象を持ちました。
私の感じでは、明らかに『逃がしやすさ』よりも『つかまりやすさ』を感じ、ちょっと油断すると左へ行きすぎそうにも思ったのですが、わりとまとめていきやすい感じがしました。
球のつかまりが弱いドライバーというのは、あっちへ曲がったり、こっちへ曲がったり・・・。という感じがすることが多いですが、このように適度につかまっていると、かなり安定させやすい感じがします。
少なくとも、右へ滑りやすい感じはしなかったので、スライス系の方にも人気が出そうな気がしました。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点でも、特に変わった感じはしなかったのですが、おそらくこれまでのゼクシオとはちょっと違った印象を持たれる方も多いのではないでしょうか?
明らかに、少し『タフ』になっているような気がします。
これまでのゼクシオは、私の印象ですと、『ヒッタータイプ向け』というよりは、明らかに『スインガータイプ向け』という印象が強かったのですが、このドライバーは明らかに『ヒッター向け』だと思いました。
これまでのモデルよりも多少ヘッドスピードを要求してくると思いますし、少し変わった感じがしました。
しかし、それほど極端にタフになった感じもしないですし、他のメーカーの同様なドライバーに慣れておられる方には、まるで抵抗感なく打っていかれるのではないでしょうか?
ゼクシオのドライバーには、これまで興味があったけど、ちょっと自分にはスペック的に合いづらい・・・。と感じておられた方も、たくさんいらっしゃると思います。
私の周りにもそういった印象をもった人がたくさんいます。
しかし、このドライバーは、これまでのイメージとは、やや異なる感じがします。
これまでのスリクソンユーザーの方にも、とてもいい感じで振っていかれるのではないでしょうか?
ハードヒッター向けではないようにも感じるのですが、このドライバーは明らかに叩いていけるドライバーだと思いました。
フェース面

『打感』は、すごくいい感じです。
予想通りでした。
『FORGED』らしい、高フィーリングです。
芯を喰った時の何とも言えない感触を楽しみながらも、適度にしっかりとしている感じに好感を持つことが出来ました。
『つかまりの良いドライバー独特のしっかり感』といったらいいのでしょうか?
いい感じで「つかまえた~。」と感じられる打感だと思います。
打球音

『音』も、すごくいい感じです。
ややはっきりとした感じの音が、打つたびに爽快感を与えてくれます。
心地良い音が耳に届くたびに、すぐ次へと打っていたくなります。
インパクトも全く緩まないですし、気分は爽快です。
私は練習場に来る理由として、まず第一にやはり『練習』があり、第二に仲間達との交流があり、第三に色々なクラブの試打があるのですが、それ以外にも『ストレス解消』という大きな目的があります。
日頃の仕事の疲れを、ボールを打つことで発散させていることが多いのですが、今日はこのドライバーのおかげで、効率よくストレスを解消することが出来ました。
やはり素晴らしいクラブとの出会いは、それだけでゴルフライフが豊かになりますが、それ以外にも精神衛生上効果があると、これまで実感しています。
操作性

『操作性』という点では、打つ前に感じていたよりも好印象でした。
打つ前は、どちらかというと『オートマチック的』なドライバーかと思っていたのですが、意外と左右に打ち分けるのにも、苦労することはありませんでした。
ただ私の場合ですと、明らかに『フック系』が打ちやすかったのですが、『スライス系』も、それほど難しいとは思いませんでした。
『スリクソン NEW Z-TX ツアードライバー』のような『敏感さ』はあまり感じられなかったのですが、このゼクシオ フォージド ドライバーも、とても扱いやすいドライバーだと思いました。
MX3000 カーボンシャフト

このしっかりめのシャフトがそれを支えているのでしょうか?
『フッカー』の方にも『スライサー』の方にも、どちらでも対応できるように設計されているのではないでしょうか?
ただ、あくまでも私の感想ですと、やはり『操作性』よりは、どちらかというと『安定性』に長けているような気がしました。
飛距離性能
 
『飛距離性能』という点では、私がこれまで出会ってきたゼクシオの中で、間違いなくトップクラスに入ると思います。
それくらい、かなり好印象です。
やはり叩いていける感じがいいのでしょうか?
ややつかまり気味のところも、すごくいいような気がします。
球もよく上がってくれ、キャリーを稼いでいくことが出来ました。
左への曲がりも、それほど大きくなり過ぎないところもいい印象を持ちました。
ややタイプは異なりますが、ある他のメーカーのドライバーと、少しイメージがダブる感じがしました。
ヒール側

今日はゼクシオのニュードライバーに出会うことができて、とても有意義な一日でした。
毎年、ゼクシオの新製品に出会うと、
「冬になったな・・・。」
と思うのと同時に、年の瀬を感じるのですが、今年のドライバーは、すごく気に入りました。
以前『REVO』というゼクシオのドライバーを試打したことがあるのですが、その時すごく苦戦をしてしまい、それ以来二度と手にはしてこなかったのですが、このドライバーは何度でも試打してみたい・・・。と思わせるものがあります。
DUNLOP XXIO FORGED DRIVER

ゼクシオのドライバーとスリクソンのドライバーを比較してみることは、これまであまり考えたことが無かったのですが、今日この素晴らしいドライバーに出会えたので、一度試してみようと思いました。
やや叩いていくべきタイプのドライバーだと思いますし、ひょっとしたらこれまでゼクシオのドライバーを愛用してこられた方には、タフに感じられるかもしれません。
しかし、この高フィーリングを是非味わって頂きたいと思いましたし、決して敬遠すべきドライバーではないと思いました。
『ゼクシオ』と『スリクソン』の境界線が、とても『ボーダレス』になった感じがしましたし、それは私たちユーザーが決めるのではなくて、あくまでもメーカー側に主導権があるのかもしれませんが、このドライバーはとても『中立的』といいますか、敢えていうならば、かなり『スリクソン寄り』といえるのかもしれません。
それくらい、かなりこれまでとは違った印象を持ちました。
今日はとてもいい気分のまま、練習場を後にすることが出来たので、仲間達にも早速このドライバーのことを奨めてみようと思いました。