今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは スリクソン Hybird ユーティリティ の4番です。
シャフトは SV-3021J カーボンです。
ロフトは22度、クラブ長さは39.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は62g、トルクは4.3、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は348gです。
スリクソンの新しいユーティリティクラブです。
以前『 ZR-UTI 』という、素晴らしいユーティリティを試打したのをよく覚えているのですが、それは『アイアン型ユーティリティ』だったのですが、今日のこの『ハイブリッド』は名前の通り、『中間型』『中立型』だと思いました。
『ハイブリッド』=『混血』
という意味だったと思うのですが、
まさに『ウッド』と『アイアン』の良いところの血統を引き継いでいる気がします。
『ソール』に『タングステン』のようなウェイトが施されているようにも見えますし、かなりのハイテクが詰め込まれているような気がします。
素振りをしてみると、やや軽くは感じましたが、なかなか振りやすい感じがしました。
全くハードな感じはしません。
見た目は比較的オーソドックスで、ある程度『使い手』を選びそうですが、振ってみるとそんな感じはしなくなりました。
シャフトも結構しなる感じがしましたし、『硬い』とか『重い』という感じはしませんでした。
ボールを前にして構えてみても、すごくまとまっていて構えやすく感じました。
全く嫌な感じはしません。
すっきりしている・・・。というか、余計な物がついていない感じがします。
『グース』も、それほど目立つ感じではありませんし、比較的コンパクトに見える大きさに好感をもちました。
私は実戦でもユーティリティは『アイアン型』を使うことが多く、『ウッド型』や『中間型』を使う頻度は殆どありません。
一応、何本か所有しているのですが、練習場で試すことはあっても、なかなかキャディバッグに入れてコースで使うことがありません。
その理由は、やはり『狙いにくさ』です。
『ウッド型』や『中間型』は、確かに『ボールが上がりやすい』『ソールの滑りがいい』などの利点があるのですが、どうしても私にはターゲットをある程度絞って狙いにくく、やや『大雑把』になってしまいがちになるからです。
どうしてもターゲットがボヤける感じがして、それが不安につながるからです。
しかし、このユーティリティはすごく構えやすく感じましたし、ターゲットがボヤける感じがしません。
いい『イメージライン』を頭に描くことができましたし、『直線』だけでなく『曲線』も描くことができました。
すごく安心感をもって構えることができました。
試打を開始しました。
『ボールのあがりやすさ』という点では、ある程度予想していましたが、かなりいい感じで球があがっていきました。
『ソール』に『タングステン』などのウェイトを配置する・・・。ということは決して目新しいことではありませんし、これまでのクラブにもよく見られてきたことでした。
このウェイトの効果なのかは、私には解りませんでしたが、すごく球があがりやすいです。
『ロフト22度』ということは、『ロングアイアン』、特に『3番アイアン』と『4番アイアン』の中間くらいだと思うのですが、こんなに上がりやすいのならば、益々『ロングアイアン』を見ることがなくなるような気がしました。
ウッドにも
1番=ドライバー
2番=ブラッシー
3番=スプーン
4番=バフィ
5番=クリーク
とあり、『パーシモン』から『メタル』への変遷のなかで、『ブラッシー』だけが市場から消えていったように思うのですが、最近では一部のメーカーからブラッシーが発売されているそうです。
今度久し振りにブラッシーを試してみたいと思いました。
以前も書きましたが、『ロングアイアン』1本を持って、練習場に毎日通っていた日々は何だったんだろう・・・・?と思ってしまいます。
とても難しいクラブを何とか打てるようになろうと必死で練習していたのをよく覚えています。
しかし、今は時代が変わりました。
ある意味、すごく『楽をさせてくれる時代』になったのだと思います。
考え方も変わってきているのだと思います。
昔は難しいクラブでも、練習を積んで自分のものにしていく・・・・・。という考え方でしたが、今は
「難しいクラブを敢えて使う必要がない・・・・。易しいクラブを使った方がメリットが大きいし、ゴルフが楽になる・・・・。」
といった、合理的な考え方になったのだと思います。
昔、私がロングアイアンを必死に練習している時に、周りの打席でも同じようにロングアイアンばかり練習している人をよく見かけたものです。
その時、この人も自分と同じように『修業時代』なんだなあ・・・・。と思ったのを覚えています。
しかし、今はそんなにとっつきにくい感じだとゴルフを諦めてしまう方もいらっしゃるように思います。
『イージー』&『エンジョイ』が求められているのかもしれません。
ドライバーやフェアウェイウッドを試打した時にも感じていたのですが、最近はスリクソンも、この『イージー化』に向かっているような気がしました。
それが時代の流れなのでしょうか?
クラブが易しくなるのは大歓迎ですが、ある程度は『ブランドイメージ』も守って欲しい・・・・。と正直思いました。
『スリクソン』や『ツアーステージ』『ミズノプロ』は、いつまでも私たちゴルファーの憧れのブランドであってほしいと思いますし、『ステータスの高さ』を持ち続けて欲しいと思います。
『安定性』という点でも、私はなかなかいい感じだと思いました。
球をまとめやすい感じがしましたし、やはり構えた時の印象通り、ある程度狙っていける感じがしました。
『打点』についても、それほど『シビア』な感じはしませんでしたし、見た目は結構『コンパクトヘッド』ですが、意外と『慣性モーメント』も大きいのでしょうか?
全く難しい感じがしません。
かなり多くのユーザーに支持されそうな気がします。
しかし、私は試打を繰り返して、もうちょっとシャフトがしっかりしていた感じの方が、球をまとめやすい感じがしたので『スチールシャフト装着モデル』の方がいいような気がしました。
『スチールシャフト装着モデル』を探してみたのですが、試打クラブはこれ1本しかなかったので、また今度トライしてみたいと思いました。
このシャフトのスペックも『S』ではありますが、私に『S』というよりも『SR』くらいの方が正しい表示なのではないかな・・・・・?と思いました。
勿論、これは個人個人の感じ方なので、一慨にはいえないのですが・・・・。
『操作性』という点では、私は『まずまず』だと思いました。
『ユーティリティ』は、アイアンほどの『操作性』を求めるものではないのかもしれませんし、
1.球があがりやすくて『ロングアイアンの難しさをカバーしている』
2.『ユーティリティ』という名前の通り、かなり使う幅が広い
などのメリットがユーティリティクラブの特長なのだと思いますが、やはりある程度の『操作性』は求めてしまいます。
『フック』や『スライス』も打てましたし、それほど扱いづらい印象はなかったのですが、やはり自在に曲げる・・・。というよりは、楽にボールを上げて攻めていく・・・・。といった方が得策のように思えました。
その方が確率の高い攻めができるような気がしました。
私は『ティアップ』している球以外の、『地面にある球』は基本的に『ダウンブロー』のイメージで打っていきたい・・・。と考えていて、昔から『払い打つ』というイメージでは、なかなか上手く打つことができませんし、これからもおそらくそうだと思います。
しかし『払い打つ』というイメージの方が球を打ちやすい・・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
どちらが『いい悪い』ではなく、それぞれの感覚的な問題なのだと思います。
このクラブはそんな『ダウンブロー』『払い打ち』のどちらでも打ちやすく感じられる『間口の広い』まさに『ユーティリティクラブ』なのだと思いました。
かなり『対応の幅』が広いクラブなのだと思います。
構えやすくて打ちやすいユーティリティクラブをお探しの方は一度、このクラブを試してみられるのもいいのではないでしょうか?
『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じです。
他の、どのユーティリティよりも飛ぶ・・・・。という感じではなく、このレベルの高い時代では『平均的なポジション』に位置するクラブだと思うのですが、『楽に』『安定して』という言葉をプレゼントしてくれている感じがします。
『200ヤード以上』がすごく楽に打っていけます。
昔はかなり歯を食いしばって打っていましたが、今はそんな時代ではありません。
楽にクラブが打たせてくれます。
昔は比重的に、『ゴルファーの技量』が『クラブの性能』よりも大きく凌駕していたと思うのですが、今はその差が縮まってきていると思います。
例えば、昔は『ゴルファー:クラブ』の対比が『8:2』くらいだったとしたら、今は『6:4』くらいになっているのかもしれません。
これまでゴルファーがしていた仕事の一部を、かなりクラブがまかなってくれているのだと思います。
それだけクラブ開発の技術が進んできているのだと思います。
すごくいい時代になった・・・・。と喜ぶ反面、どこか『一抹の寂しさ』も感じてしまいました。
『ユーティリティ』といえば、私はやはり『PRGRのZOOM』や『本間の鯱』』『ツアーステージ MR-23』を真っ先に思い出すのですが、特に『ZOOM』は『ユーティリティブーム』の火付け役でした。
横田選手が試合で使って、一気に人気に火がつきました。
『ズーム』の後に、他のメーカーからも後発モデルがどんどん発売されました。
そのおかげで、かなり『ロングアイアンの距離』が楽になったのは言うまでもありません。
しかし、その当時のユーティリティは確かに大きな進歩でしたが、決して誰にでも打ちやすい・・・・。といえるものではありませんでした。
ある程度の『ミート率』と『スイングスピード』が要求されていて、せっかく『3ヶ月待ち』で『ズーム』を購入した先輩も、その難しさに悪戦苦闘していたのを思い出します。
しかし、今はそれからかなり進歩しました。
確実に大きく進歩していると思います。
初心者の方から上級者の方まで、かなり使い勝手がいいのではないでしょうか?
今回試打したこの『スリクソン ハイブリッド ユーティリティ』も、そんな幅広い層に支持される高性能なクラブだと思いました。
これまでは『スリクソン』にはあまり『ユーティリティ』のイメージは無かったのですが、ここ最近いいクラブを発表しているので、そのイメージが私には定着しつつある感じがしました。
またこの試打クラブを借りて練習してみたいです。
ダンロップ スリクソン Hybird ユーティリティ
- 2009年8月29日
- ダンロップ